JP2511438B2 - ポリエチレンテレフタレ−ト繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエチレンテレフタレ−ト繊維の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリエチレンテレフタレート繊維の製造方法
に関する。更に詳しくは、超高速紡糸法によつてポリエ
チレンテレフタレート繊維を生産性良く製造する方法に
関するものである。
(従来の技術) ポリエチレンテレフタレートの高速紡糸技術は、1975
年以後急速に研究が進み、数多くの知見が得られてい
る。例えば繊維機械学会誌Vol.38No.6(1985)243頁に
おいては、紡糸速度9000m/分まで実現され、種々の繊維
物性の紡糸速度依存性が示されている。その中で、繊維
の破断強度が6000m/分で最大に達し、それより高速では
紡糸速度と共に、破断強度が低下する傾向があることが
示されている。またこの中には、7000m/分以上の高速で
は、光の屈折率または複屈折率が、繊維の断面の中心部
を低くく、外層に至るほど高くなるという断面二重構造
が顕著になることが開示されている。紡速9000m/分位で
は、断面二重構造の偏心による自然捲縮が発現すること
も開示されている。
また、USP No.415,726においても、高速域における強
度低下および断面二重構造の存在が記載されている。
紡糸速度を高くすればするほど、繊維の生産性は向上
し、コスト的には有利になるのは自明のことであるが、
8000m/分以上の超高速域においては、上述の従来技術で
は、破断強度の低下、有害な捲縮の発現のみならず、断
面二重構造に起因する糸切れのために、工業的実施には
限界がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、8000m/分以上の超高速紡糸において
も、断面二重構造を生じず、その結果、破断強度の低
下、有害な捲縮の発現および糸切れの少ない、ポリエチ
レンテレフタレート繊維の製造方法の提供にある。その
ことによつてポリエチレンテレフタレート繊維の生産性
を飛躍的に向上させんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは鋭意研究の結果、特定のコモノマーを含
有する共重合ポリエチレンテレフタレートの使用によつ
て、その目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成
した。すなわち、本発明は、8000m/分以上の紡糸速度で
ポリエチレンテレフタレート繊維を製造する方法におい
て、下記(1)の構造式で示されるジカルボン酸を5モ
ル%以上含有する共重合ポリエチレンテレフタレートを
用いることを特徴とするポリエチレンテレフタレート繊
維の製造方法である。
本発明は8000m/分以上の紡糸速度における問題点の解
決を目的とするので、8000m/分以上の紡糸速度を対象と
する。
本発明におけるポリエチレンテレフタレートは公知の
重合方法で得られるもので良く、艶消剤、制電剤、難燃
剤などの添加剤を含有していてもかまわない。
本発明においては、ポリエチレンテレフタレートは上
記(1)の構造式で示されるジカルボン酸を含有する共
重合ポリエチレンテレフタレートでなければならない。
5モル%とはコモノマーが酸成分であれば全ジカルボン
酸量に対する比率が5モル%、コモノマーがジオールで
あれば全ジオールに対して5モル%、コモノマーがジカ
ルボン酸とジオールの両者からなる時は、おのおのの全
ジカルボン酸量、全ジオール量に対する比率の和が5モ
ル%の意味である。
上記(1)の構造式で示されるジカルボン酸の含有率
が5モル%未満では、断面二重構造が発現し、本発明の
目的が達せられない。上記(1)の構造式で示されるジ
カルボン酸の含有率は好ましくは5〜10モル%である。
あまり、上記(1)の構造式で示されるジカルボン酸含
有率が高くなると、ポリエチレンテレフタレート繊維の
好ましい性質が失なわれるので、融点で220℃以上とな
る含有率にとどめるのが良い。
本発明における紡糸方法は公知の高速紡糸方法(例え
ば、特開昭58−208418号公報)で速度だけ上げれば良
い。
本発明の実施例に用いた測定方法は次の如くである。
〈断面二重構造−複屈折率の内外層差〉 透過定量干渉顕微鏡(例えば東独カールツアイスイエ
ナ社製干渉顕微鏡インターフアコ)を使用して干渉縞法
によつて、繊維の側面から観察した平均屈折率の分布を
測定することができる。この方法は円形断面を有する繊
維に適用する。
繊維の屈折率は繊維軸に対して平行な電場ペクトルを
持つ偏光に対する屈折率n と、繊維軸に対し垂直な電
場ベクトルを持つ偏光に対する屈折率nによつて特徴
づけられる。
ここに説明する測定は全て緑色光線(波長λ=549m
μ)を使用する。
繊維は光学的にフラツトなスライドガラス及びカバー
ガラスを使用し、0.2〜2波長の範囲内の干渉縞のずれ
を与える屈折率(N)を有し、かつ繊維に対し不活性な
封入剤中に浸漬される。この封入剤中に数本の繊維を浸
漬し、単糸が互いに接触しないようにする。さらに繊維
は、その繊維軸が干渉顕微鏡の光軸及び干渉縞に対して
垂直となるようにすべきである。この干渉縞のパターン
を写真撮影し、約1500倍に拡大して解析する。
第2図で繊維の封入剤の屈折率をN、繊維の外周上の
点SI−SIII間の屈折率をn (またはn)、S1…S11
間の厚みをt、使用光線の波長をλ、バツクグラウンド
の平行干渉縞の間隔(1λに相当)をD、繊維による干
渉縞のずれをdとすると、光路差Rは、 で表わされる。
繊維の半径をRとすると、繊維の中心R0から外周Rま
での各位置での光路差から各位置での繊維の屈折率n
(またはn)の分布を求めることができる。rは繊維
の中心から各位置までの距離として時x=r/R=0、す
なわち繊維の中心における屈折率を平均屈折率 という。xは外周上において1となりその他の部分では
0〜1の間の値となるが、例えばx=0.8の点に於ける
屈折率を と表わす。複屈折率の内外層差(断面二重構造)δ△n
を次のように定義する。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明する。
実施例 〔η〕=0.6のポリエチレンテレフタレートホモポリ
マー(A)、 を5モル%(B)および10モル%(C)含有する共重合
ポリエチレンテレフタレートの3種のポリマーを、第1
図に示す溶融紡糸装置を用いて5000〜10,000m/分の範囲
で75デニール/12fの繊維に紡糸し、断面二重構造、破断
強度、糸切れを調べた。この時の紡糸条件は次の如くで
ある。紡糸温度290℃、加熱筒温度230℃、冷却風温度20
℃、冷却風速0.2m/sec、その結果を第1〜3表に示す。
(発明の効果) 本発明によつて、ポリエチレンテレフタレート繊維の
8000m/分以上の紡糸速度が工業的に可能となり、大幅な
生産性向上が可能である。例えば、10,000m/分の紡糸速
度では6000m/分の場合は約1.7倍の生産性の向上であ
る。
また、本発明によつて得られるポリエチレンテレフタ
レート繊維は、7000m/分以下の紡速で得られる繊維と同
等の物性(特に、破断強度)を有し、超高速紡糸速度に
おいても物性の低下がほとんどない、という特長を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例及び比較例に用いた溶融紡糸装
置の原理図である。 第2図は繊維の断面内半径方向屈折率(n 又はn-)分
布の測定に用いた干渉縞のパターンの一例であり、
(a)は繊維の断面図、(b)は干渉縞パターン図であ
る。 1:スピンヘツド、2:紡糸口金、3:冷却風吹出装置、4:フ
イラメント、5:加熱筒、6:オイリングノズル、7:ワイン
ダー、8:繊維、9:封入剤による干渉縞、10:繊維による
干渉縞

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】8000m/分以上の紡糸速度でポリエチレンテ
    レフタレート繊維を製造する方法において、下記(1)
    の構造式で示されるジカルボン酸を5モル%以上含有す
    る共重合ポリエチレンテレフタレートを用いることを特
    徴とするポリエチレンテレフタレート繊維の製造方法。
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