JP2510791B2 - 二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents
二軸配向ポリエステルフイルムInfo
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Description
構成を有する二軸配向ポリエステルフイルムに関する。
は、ポリエステルにコロイド状シリカに起因する実質的
に球形のシリカ粒子を含有せしめたフイルムが知られて
いる(例えば、特開昭59−171623号公報)。
軸配向ポリエステルフイルムでは、例えばその上に磁性
層を設けた磁気テープとした時の出力特性が、今後のハ
イビジョンやデジタルビデオ用途には不満足であること
が明らかになりつつある。かといって、フイルム中の粒
子のサイズを小さくして、単に表面を平滑にしていく
と、フイルムをロール状に巻くのが難しくなり、ロール
の巻姿が不良になってシワが発生してしまい、製品性能
上のトラブルにつながるという問題点があった。
ープとした時のシグナルとノイズの比S/Nが高く(以
下出力特性良好という)、かつ、ロール状に巻いた時に
シワが発生しない(以下巻姿良好という)二軸配向ポリ
エステルフイルムを提供することを目的とする。
二軸配向ポリエステルフイルムは、少なくとも1種類の
粒子を2〜20重量%含有するポリエステルAをポリエ
ステルBの片面に積層してなる二軸配向フイルムであっ
て、該ポリエステルA層の厚さtとポリエステルA層に
含有する粒子の平均粒径dの比t/dが0.1〜2.5
であり、かつ、該ポリエステルB層が平均粒径0.1d
〜dの粒子を0.1〜1.5重量%含有するものからな
る。
A、Bは特に限定されないが、いずれも、結晶性である
場合に巻姿、出力特性がより一層良好となるのできわめ
て望ましい。ここでいう結晶性とはいわゆる非晶質では
ないことを示すものであり、定量的には示差走査熱量計
の測定で冷結晶化温度Tccが検出され、かつ結晶化パ
ラメータΔTcgが150℃以下のものである。さら
に、示差走査熱量計で測定された融解熱(融解エンタル
ピー変化)が、7.5cal/g 以上の結晶性を示す場合に
巻姿、出力特性がより一層良好となるのできわめて望ま
しい。なお、本発明を阻害しない範囲内で、2種以上の
ポリエステルを混合しても良いし、共重合ポリマを用い
ても良い。具体的には、エチレンテレフタレート、エチ
レンα,β−ビス(2-クロルフェノキシ)エタン-4,4'-
ジカルボキシレート、エチレン2,6-ナフタレート単位等
から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分
とする場合に巻姿、出力特性がより一層良好となるので
望ましい。また、本発明を構成するポリエステルAとB
は同じでも異なっていてもよい。
明の目的を阻害しない範囲内で、他種ポリマをブレンド
してもよいし、また帯電防止剤、導電剤、酸化防止剤、
熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤などの有機添加剤が通常
添加される程度添加されていてもよい。
径比(粒子の長径/短径)が1.0〜1.3の粒子、特
に、球形状の粒子の場合に出力特性がより一層良好とな
るので望ましい。
粒子は相対標準偏差が0.6以下、好ましくは0.5以
下の場合に巻姿、出力特性がより一層良好となるので望
ましい。
されないが、上記の好ましい粒子特性を満足するにはア
ルミナ珪酸塩、1次粒子が凝集した状態のシリカ、内部
析出粒子などは好ましくなく、コロイダルシリカに起因
する実質的に球形のシリカ粒子、架橋高分子による粒子
(たとえば架橋ポリスチレンや架橋ジビニルベンゼン)
などがあげられる。しかしながら、その他の粒子、例え
ば炭酸カルシウム、二酸化チタン、アルミナ等の粒子で
も、フイルム厚さと平均粒径の適切なコントロールによ
り十分使いこなせるものである。
に限定されないが、平均粒径dが0.03〜1.5μ
m、特に0.03〜1μmの場合に巻姿、出力特性がよ
り一層良好となるので望ましい。
記A層中の粒子の平均粒径をdとした時、0.1d〜2
dの範囲であることが必要で、好ましくは0.1d〜d
の範囲である。ポリエステルB層中の粒子の大きさが上
記の範囲より小さくても、逆に大きくても両面の滑り性
が大きく異なりすぎる(摩擦係数の差が大きくなりすぎ
る)ために巻姿が不良となるので好ましくない。
0重量%であることが必要であり、好ましくは3〜15
重量%、さらに好ましくは4〜10重量%である。粒子
の含有量が上記の範囲より少ないと巻姿が不良となり、
逆に多いと出力特性が不良となるので好ましくない。
〜1.5重量%であることが必要であり、好ましくは
0.2〜1重量%である。粒子の含有量が上記の範囲よ
り少なくても、逆に多くても巻姿が不良となるので好ま
しくない。
組成物を、ポリエステルB組成物の少なくとも片面に積
層してなる二軸配向ポリエステルフイルムである。一軸
あるいは無配向フイルムでは出力特性が不良となるので
好ましくない。この配向の程度は特に限定されないが、
高分子の分子配向の程度の目安であるヤング率が長手方
向、幅方向ともに350kg/mm 2 以上である場合に出力
特性がより一層良好となるのできわめて望ましい。分子
配向の程度の目安であるヤング率の上限は特に限定され
ないが、通常、2000kg/mm 2 程度が製造上の限界で
ある。
層のポリマ分子の配向が無配向、あるいは、製膜工程中
に塗布工程を設けたいわゆる塗布延伸法で得られるフイ
ルムのように一軸配向になっていない、すなわち、厚さ
方向の全部分の分子配向が二軸配向である場合に巻姿が
より一層良好となるので特に望ましい。
ルであり、その表面の全反射ラマン結晶化指数が20cm
-1以下、好ましくは18cm-1以下、さらに17cm-1以下
の場合に巻姿がより一層良好となるのできわめて望まし
い。
テルA層の積層厚さtとA層中に含有される粒子の平均
粒径dの比t/dは、0.1〜2.5の範囲にある必要
があり、好ましくは0.2〜2、さらに好ましくは0.
3〜0.9の範囲である。t/dが上記の範囲より大き
いと出力特性が不良となり、逆に小さいと巻姿が不良と
なるので好ましくない。
A層の積層厚さは特に限定されないが、0.01〜2μ
m、好ましくは0.03〜1.5μm、さらに好ましく
は0.04〜0.5μmの場合に巻姿、出力特性がより
一層良好となるので望ましい。
面粗さSRaが10〜60nm、特に15〜50nm、B層
の表面粗さSRaが1〜20nm、特に3〜15nmの範囲
である場合に、出力特性、巻姿がより一層良好となるの
で望ましい。
面突起高さがA層中に含有する粒子の平均粒径の1/3
以上、特に1/3.5以上である場合に出力特性、巻姿
がより一層良好となるのできわめて望ましい。
の表面突起の平均高さが20〜800nm、特に、30〜
600nmの範囲である場合に巻姿、出力特性がより一層
良好となるのできわめて望ましい。
ムの2次イオンマススペクトルによって測定される表層
粒子濃度比は特に限定されないが、ポリエステルA面の
表層粒子濃度比が1/10以下、特に1/50以下であ
る場合に帯電が一層起こりにくく巻姿がより一層良好と
なるので特に望ましい。
明する。まず、ポリエステルAまたはBに粒子を含有せ
しめる方法としては、ポリエステルの重合工程で粒子を
含有せしめる方法、粒子を実質的に含有しないポリエス
テルをあらかじめ重合しておき、そこにベント式二軸混
練機等を用いて粒子を練り込む方法等特に限定されない
が、粒子を用いるポリエステルのジオール成分のスラリ
ーの形で分散せしめて添加した後重合するのが本発明フ
イルムを延伸破れなく工業的に製造するのに有効であ
る。
のペレットを、必要に応じて、実質的に粒子を含有しな
いポリエステルAで希釈し、乾燥したのち、公知の溶融
押出機1に供給し、所定量の粒子含有量となるよう調製
したポリエステルB(A、Bは同種、異種どちらでもよ
い)を押出機2に供給し、2層のマニホールドまたは合
流ブロックを用いて、ポリエステルAをポリエステルB
の片面に積層し、スリット状の口金から2層のシートを
押し出し、キャスティングロールで冷却して未延伸フイ
ルムを作る。この場合、合流断面が矩形の合流ブロック
を用いて積層する方法が、ポリエステルA層の厚さをフ
イルム幅方向に均一にし、本発明範囲のt/dのフイル
ムを延伸破れなく、安定して製造するのに有効である。
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸
法を用い、長手方向の延伸を2段階以上に分けて、総縦
延伸倍率を3.5〜6.5倍で行なう方法は延伸破れな
く、本発明範囲のポリエステルA層の厚さとその中の粒
子の平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状
態、表層粒子濃度比のフイルムを得るのに有効である。
長手方向延伸温度はポリエステルの種類によって異なり
一概には言えないが、通常、その1段目を50〜130
℃の範囲が、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有
量、望ましい範囲の配向状態、平均突起高さ、表層粒子
濃度比のフイルムを得るのに有効である。長手方向延伸
速度は、5000〜50000%/分の範囲が好適であ
る。幅方向の延伸方法としてはステンタを用いる方法が
一般的であり、延伸倍率は、3.0〜5.0倍の範囲が
適当である。幅方向の延伸速度は、1000〜2000
0%/分、温度は80〜160℃の範囲が好適である。
また、一旦二軸延伸されたフイルムを少なくとも一方向
にさらに延伸しても良い。次にこの延伸フイルムを熱処
理する。この場合の熱処理温度は170〜200℃、特
に170〜190℃、時間は0.5〜60秒の範囲が好
適である。
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次の通りである。 (1)粒子の平均粒径 フイルムからポリエステルをプラズマ低温灰化処理法
(たとえばヤマト科学製PR−503型)で除去し粒子
を露出させる。処理条件はポリエステルは灰化されるが
粒子はダメージを受けない条件を選択する。これをSE
M(走査型電子顕微鏡)で観察し、粒子の画像(粒子に
よってできる光の濃淡)をイメージアナライザー(たと
えばケンブリッジインストルメント製QTM900)に
結び付け、観察箇所を替えて粒子数5000個以上で次
の数値処理を行ない、それによって求めた数平均径Dを
平均粒径とする。 D=ΣDi /N ここでDi は粒子の円相当径、Nは個数である。
し、粒子をポリエステルから遠心分離し、粒子の全体重
量に対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。
場合によっては赤外分光法の併用も有効である。
型を用いて測定した。DSCの測定条件は次の通りであ
る。すなわち、試料10mgをDSC装置にセットし、3
00℃の温度で5分間溶融した後、液体窒素中で急冷す
る。この急冷試料を10℃/分で昇温し、ガラス転移点
Tgを検知する。さらに昇温を続け、ガラス状態からの
結晶化発熱ピーク温度をもって冷結晶化温度Tccとし
た。さらに昇温を続け、融解ピークから融解熱を求め
た。ここでTccとTgの差(Tcc−Tg)を結晶化
パラメータΔTcgと定義する。
率計を用いて測定した。マウント液にはヨウ化メチレン
を用い、25℃、65%RHにて測定した。ポリマの二
軸配向性は長手方向、幅方向、厚さ方向の屈折率を
N1 、N2 、N3 とした時、(N1 −N2 )の絶対値が
0.07以下、かつ、N3 /[(N1 +N2 )/2]が
0.95以下であることをひとつの基準とできる。ま
た、レーザー型屈折率計を用いて屈折率を測定してもよ
い。さらに、この方法では測定が難しい場合は全反射レ
ーザーラマン法を用いることもできる。レーザー全反射
ラマンの測定は、Jobin-Yvon社製Ramanor U−1000
ラマンシステムにより、全反射ラマンスペクトルを測定
し、例えばPETの場合では、1615cm-1(ベンゼン
環の骨格振動)と1730cm-1(カルボニル基の伸縮振
動)のバンド強度比の偏光測定比(YY/XX比など。
ここでYY:レーザーの偏光方向をYにしてYに対して
平行なラマン光検出、XX:レーザーの偏光方向をXに
してXに対して平行なラマン光検出)が分子配向と対応
することを利用できる。ポリマの二軸配向性はラマン測
定から得られたパラメータを長手方向、幅方向の屈折率
に換算して、その絶対値、差などから判定できる。この
場合の測定条件は次の通りである。 光源 アルゴンイオンレーザー(5145A) 試料のセッティング フイルム表面を全反射プリズムに圧着させ、レーザのプ
リズムへの入射角(フイルム厚さ方向との角度)は60
℃とした。 検出器 PM:RCA31034/Photon Counting System(Hamamatsu C1
230)(supply 1600V) 測定条件 スリット 1000μm レーザー 100mW ゲート時間 1.0sec スキャン速度 12cm-1/min サンプリングインターバル 0.2cm-1 繰り返し回数 6
より、全反射ラマンスペクトルを測定し、カルボニル基
の伸縮振動である1730cm-1の半価幅をもって表面の
全反射ラマン結晶化指数とした。測定条件は次の通りで
ある。測定深さは、表面から500〜1000オングス
トローム程度である。 光源 アルゴンイオンレーザー(5145A) 試料のセッティング レーザーの偏光方向(S偏光)とフイルム長手方向が平
行となるようにフイルム表面を全反射プリズムに圧着さ
せ、レーザのプリズムへの入射角(フイルム厚さ方向と
の角度)は60℃とした。 検出器 PM:RCA31034/Photon Counting System(Hamamatsu C1
230)(supply 1600V) 測定条件 スリット 1000μm レーザー 100mW ゲート時間 1.0sec スキャン速度 12cm-1/min サンプリングインターバル 0.2cm-1 繰り返し回数 6
エリオニクス(株)製]と断面測定装置[PMS−1、
エリオニクス(株)製]においてフイルム表面の平坦面
の高さを0として走査した時の突起の高さ測定値を画像
処理装置[IBAS2000、カールツァイス(株)
製]に送り、画像処理装置上にフイルム表面突起画像を
再構築する。次に、この表面突起画像で突起部分を2値
化して得られた個々の突起の面積から円相当径を求めこ
れをその突起の平均径とする。また、この2値化された
個々の突起部分の中で最も高い値をその突起の高さと
し、これを個々の突起について求める。この測定を場所
をかえて500回繰り返し、突起個数を求め、測定され
た全突起についてその高さの平均値を平均高さとした。
また個々の突起の高さデータをもとに、高さ分布の標準
偏差を求めた。また走査型電子顕微鏡の倍率は、100
0〜8000倍の間の値を選択する。なお、場合によっ
ては、高精度光干渉式3次元表面解析装置(WYKO社
製TOPO−3D、対物レンズ:40〜200倍、高解
像度カメラ使用が有効)を用いて得られる高さ情報を上
記SEMの値に読み替えて用いてもよい。
用いて測定した。条件は下記の通りであり、5回の測定
の平均値をもって値とした。 ・触針先端半径:2μm ・触針荷重 :4mg ・測定長 :0.5mm ・カットオフ値:0.25mm ・送りピッチ :0.5μm ・本数 :80本
インストロンタイプの引っ張り試験機を用いて、25
℃、65%RHにて測定した。
ルム中の粒子に起因する元素の内のもっとも高濃度の元
素とポリエステルの炭素元素の濃度比を粒子濃度とし、
厚さ方向の分析を行なう。SIMSによって測定される
最表層粒子濃度(深さ0の点)における粒子濃度Aとさ
らに深さ方向の分析を続けて得られる最高濃度Bの比、
A/Bを表層濃度比と定義した。測定装置、条件は下記
の通りである。測定装置、条件は下記の通りである。 測定装置 2次イオン質量分析装置(SIMS) 西独、ATOMIKA 社製 A-DIDA3000 測定条件 1次イオン種 :O2 + 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流:200nA ラスター領域 :400μm□ 分析領域 :ゲート30% 測定真空度 :6.0×10-9Torr E−GUN :0.5KV−3.0A
ら深さ3000nmの範囲のフイルム中の粒子の内もっと
も高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素元
素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度とし、表面から深
さ3000nmまで厚さ方向の分析を行なう。表層では表
面という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざかる
につれて粒子濃度は高くなる。本発明フイルムの場合は
一旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この
濃度分布曲線をもとに表層粒子濃度が極大値の1/2と
なる深さ(この深さは極大値となる深さよりも深い)を
求め、これを積層厚さとした。条件は次の通り。 測定装置 2次イオン質量分析装置(SIMS) 西独、ATOMIKA 社製 A-DIDA3000 測定条件 1次イオン種 :O2 + 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流:200nA ラスター領域 :400μm□ 分析領域 :ゲート30% 測定真空度 :5.0×10-9Torr E−GUN :0.5KV−3.0A なお、表層から深さ3000nmの範囲にもっとも多く含
有する粒子が有機高分子粒子の場合はSIMSでは測定
が難しいので、表面からエッチングしながらXPS(X
線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで上記同様
のデプスプロファイルを測定し積層厚さを求めても良い
し、また、電子顕微鏡等による断面観察で粒子濃度の変
化状態やコントラストの差から界面を認識し積層厚さを
求めることもできる。
短径の平均値の比である。すなわち、下式で求められ
る。 長径=ΣD1i /N 短径=ΣD2i /N D1i 、D2i はそれぞれ個々の粒子の長径(最大
径)、短径(最短径)、Nは総個数である。
径D、粒子総数Nから計算される標準偏差σ[=√〔Σ
(Di −D)2 /N〕]を平均径Dで割った値(σ/
D)で表した。
RHの雰囲気に1週間放置した後に、肉眼で縦シワの程
度をチェックする(フイルムを巻出した状態でもシワ跡
が見える場合が縦シワ不良のロールである)。フイルム
ロール100本について上記の検査を行ない、縦シワ発
生の本数が3本未満を巻姿良好、3本以上の場合を不良
とした。
塗布し、磁気配向させ、乾燥させる。さらに、小型テス
トカレンダー装置(スチールロール/ナイロンロール、
5段)で、温度:70℃、線圧:200kg/cm でカレン
ダー処理した後、70℃、48時間キュアリングする。
上記テープ原反を8mmにスリットし、パンケーキを作成
した。このパンケーキから長さ50mの長さを8mmVT
Rカセットに組み込みVTRカセットテープとした。 (磁性塗料の組成) ・Fe 100部 平均粒子サイズ 長さ :0.3μm 針状比:10/1 抗磁力 2000 Oe ・ポリウレタン樹脂 15部 ・塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 5部 ・ニトロセルロール樹脂 5部 ・酸化アルミ粉末 3部 平均粒径 :0.3μm ・カーボンブラック 1部 ・レシチン 2部 ・メチルエチルケトン 100部 ・メチルイソブチルケトン 100部 ・トルエン 100部 ・ステアリン酸 2部 このテープに家庭用Hi8用VTRを用いてシバソク製
のテレビ試験波形発生器(TG7/U706)により1
00%クロマ信号を記録し、その再生信号からシバソク
製カラービデオノイズ測定器(925D/1)でクロマ
S/Nを測定した。このクロマS/Nを0.2μm径の
球形シリカを0.4重量%含有する単層のポリエステル
フイルムを基材に用いて作ったテープと比較し、2dB
以上高い場合は出力特性良好、2dB未満は出力特性不
良と判定した。
ルにスラリーの形で分散せしめ、テレフタル酸ジメチル
とエステル交換反応後、重縮合し、該粒子を所定量含有
するポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記す
る)のチップを作った(ポリエステルA)。
つかの種類の粒子をエチレングリコールにスラリーの形
で分散せしめ、テレフタル酸ジメチルとエステル交換反
応後、重縮合し、該粒子を所定量含有するポリエチレン
テレフタレート(以下PETと略記する)のチップを作
った(ポリエステルB)。
間減圧乾燥(3Torr)した後、それぞれ2台の押出器に
供給し、290℃で溶融し、これらのポリマを、2層用
の矩形の合流ブロック(フィードブロック)で合流積層
し、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャ
スティング・ドラムに巻きつけて冷却固化し、2層構造
の未延伸フイルムを作った。この時、それぞれの押出機
の吐出量を調節し総厚さ、ポリエステルA層の厚さを調
節した。この未延伸フイルムを温度80℃にて長手方向
に4.5倍延伸した。この延伸は2組のロールの周速差
で行なった。この一軸延伸フイルムをステンタを用いて
延伸速度2000%/分で100℃で幅方向に4.0倍
延伸し、定長下で、140℃にて5秒間熱処理し、さら
に縦方向に1.6倍延伸した後、200℃で5秒間熱処
理して、総厚さ7.5μmの二軸配向積層ポリエステル
フイルムを得た。これらのフイルムの本発明のパラメー
タは表1に示したとおりであり、本発明のパラメータが
範囲内の場合は、巻姿、出力特性ともに優れたフイルム
であるが、そうでない場合は目的を達し得ないことがわ
かる。
層厚さと平均粒径の関係、含有量を特定範囲とし、か
つ、ポリエステルBの含有粒子、含有量を特定範囲とし
てB層側の面についても特定の面形態を形成できるよう
にしたので、従来両立が難しいとされていた巻姿と出力
特性を高い次元で両立させたフイルムとすることができ
る。
ないが、巻姿が製品性能上特に問題となる磁気記録媒体
用ベースフイルムとして特に有用である。
工程内で、コーティングなどの操作なしで直接複合積層
によって作ったものであり、製膜工程中あるいはその後
のコーティングによって作られる積層フイルムに比べ
て、強い突起構造となり、表面の耐摩耗性もはるかに優
れ、しかもコスト面、品質の安定性などにおいて有利で
あるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも1種類の粒子を2〜20重量
%含有するポリエステルAをポリエステルBの片面に積
層してなる二軸配向フイルムであって、該ポリエステル
A層の厚さtとポリエステルA層に含有する粒子の平均
粒径dの比t/dが0.1〜2.5であり、かつ、該ポ
リエステルB層が平均粒径0.1d〜2dの粒子を0.
1〜1.5重量%含有することを特徴とする二軸配向ポ
リエステルフイルム。 - 【請求項2】 前記ポリエステルA層の表面粗さSRa
が10〜60nm、ポリエステルB層の表面粗さSRaが
1〜20nmの範囲である請求項1の二軸配向ポリエステ
ルフイルム。
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JPH04259548A (ja) | 1992-09-16 |
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