JP2508166B2 - 新規シクロヘキセニルシクロヘキサン誘導体 - Google Patents

新規シクロヘキセニルシクロヘキサン誘導体

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JP2508166B2
JP2508166B2 JP31517587A JP31517587A JP2508166B2 JP 2508166 B2 JP2508166 B2 JP 2508166B2 JP 31517587 A JP31517587 A JP 31517587A JP 31517587 A JP31517587 A JP 31517587A JP 2508166 B2 JP2508166 B2 JP 2508166B2
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靖之 田中
晴義 高津
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気光学的表示材料として有用な新規のシ
クロヘキセニルシクロヘキサン誘導体に関する。
〔従来の技術〕
液晶表示セルの代表的なものにジー・エイチ・ハイル
マイヤー(G.H.Heilmeier)等〔Appl.Phys.Letters,13,
46(1968)〕によって提案された動的散乱効果型セル
(ダイナミック・スキャッタリング・モード・セル)ま
たはエム・シャット(M.Schadt)等〔Appl.Phys.Letter
s,18,127(1971)〕によって提案された電界効果型セル
(フィールド・エフェクト・モード・セル)またはジー
・エイチ・ハイルマイヤー(G.H.Heilmeier)等〔Appl.
Phys.Letters,13,91(1968)〕によって提案されたゲス
ト・ホスト型セル等がある。
これらの液晶表示セルに用いられる液晶材料には種々
の特性が要求されるが、室温を含む広い温度範囲でネマ
チック相を有することは各種表示セルに共通して要求さ
れている重要な特性である。
このような特性を有する実用可能な液晶材料の多く
は、通常、室温付近にネマチック相を有する化合物と室
温より高い温度領域にネマチック相を有する化合物から
成る数種又はそれ以上の成分を混合することによって調
製される。現在実用的に使用される上記の如き混合液晶
の多くは、少なくとも−30℃〜+65℃の全温度範囲に亘
ってネマチック相を有することが要求されているが液晶
表示セルの応用製品の多様化に伴ない、ネマチック液晶
温度範囲を更に高温側に拡張した液晶材料が要望されて
おり、このため、最近では特にネマチック相‐等方性液
体相転移温度(N-I点)の高いネマチック液晶化合物が
必要とされている。
このような要求に応えるために、特開昭57-165328号
公報には、4-置換ビシクロヘキシル4′‐置換ベンゼン
の如き200℃前後にN-I点を有する化合物が提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの化合物は通常、スメクチック
相を有し、ネマチック相を示す温度範囲の下限であるス
メクチック相‐ネマチック相転移温度(S-N点)が高い
という欠点を有している。混合液晶のN-I点を上昇させ
る目的でこれらのS-N点が高い化合物を現在母体液晶と
して実用的に汎用されているネマチック混合液晶に添加
すると、低温領域でスメクチック相が現出するという好
ましからざる性質を有している。
本発明が解決しようとする問題点は、高いN-I点を有
し、かつスメクチック相を示さない新規な液晶化合物を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記問題点を解決するために、一般式 (式中、Rは炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基を
表わし、 を表わし、R′は炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基
又はアルコキシル基を表わし、シクロヘキサン環はトラ
ンス(エカトリアル−エカトリアル)配置である。) で表わされる化合物を提供する。
本発明に係わる式(I)の化合物は、次の製造方法に
従って製造することができる。
(上記式(II)〜(IV)におけるR及びR′は夫々、
式(I)におけるR及びR′と同じ意味をもつ。) 第1段階−式(II)の化合物を、無水ジエチルエーテ
ル中でリチウムと還流温度で2〜8時間反応させてリチ
ウム塩とした後、これに式(III)の無水ジエチルエー
テルの如きエーテル系溶媒の溶液を0〜15℃で加えて、
更に5〜20℃で30分間反応させる。反応混合物を冷水中
に加えて分解し、反応生成物をトルエンで抽出した後、
抽出液を水洗、乾燥し、抽出液から溶媒を留去して式
(IV)の化合物を製造する。
第2段階−式(IV)の化合物を、n-ヘキサンに溶解さ
せ、この溶液を、アセトニトリル中でクロロトリメチル
シランとヨウ化ナトリウムから調製したヨードトリメチ
ルシランのアセトニトリル溶液中に加えて5〜10℃で30
分間反応させた後、この反応混合物に1,8-ジアザ‐ビシ
クロ(5,4,0)ウンデセン‐7(以下、DBUという。)の
如く塩基を加えて、5〜30℃で5〜20時間反応させる。
反応混合物に水を加えた後、反応生成物をトルエンで抽
出し、抽出液を希塩酸、飽和酸性亜硫酸ナトリウム水溶
液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次
洗浄し、乾燥した後、この抽出液から溶媒を留去する。
反応粗生成物をトルエンの如き溶媒中で、p-トルエンス
ルホン酸の如き酸性触媒の存在下に還流温度で1〜8時
間反応させて、シクロヘキサン環をシス配置からトラン
ス配置に異性化させることにより、収率よく式(I-a)
及び式(I-b)の化合物の混合物を製造することができ
る。反応終了後、トルエン層を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥した後、この
抽出液からトルエンを留去する。反応粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した後、更
にエタノールから再結晶させて精製し、この再結晶され
た混合物を液体クロマトグラフィーによって分離し、分
離された化合物を更にエタノールから各々再結晶させる
ことによって、本発明に係わる仕切(I-a)及び式(I
−b)の化合物を製造する。
斯しくして製造された本発明に係わる式(I)の化合
物の代表的なものの転移温度を第1表に掲げる。
本発明に係わる式(I)の化合物は、極弱い正または
弱い負の誘電率の異方性を有するネマチック液晶化合物
であり、従って例えば、負又は弱い正の誘電率の異方性
を有する他のネマチック液晶化合物との混合物の状態で
動的光散乱型表示セルの材料として使用することがで
き、また強い正の誘電率の異方性を有する他のネマチッ
ク液晶化合物との混合物の状態で電界効果型表示セルの
材料として使用することができる。
このように、式(I)の化合物と混合して使用するこ
とのできる好ましい代表例としては、例えば4-置換安息
香酸4′‐置換フェニルエステル、4-置換シクロヘキサ
ンカルボン酸4′‐置換フェニルエステル、4-置換シク
ロヘキサンカルボン酸4′‐置換ビフェニルエステル、
4-(4-置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸
4′‐置換フェニルエステル、4-(4-置換シクロヘキシ
ル)安息香酸4′‐置換フェニルエステル、4-(4-置換
シクロヘキシル)安息香酸4′‐置換シクロヘキシルエ
ステル、4-置換4′‐置換ビフェニル、4-置換フェニル
‐4′‐置換シクロヘキサン、4-置換4′‐置換ターフ
ェニル、4-置換ビフェニル4′‐置換シクロヘキサン、
2-(4-置換フェニル)‐5-置換ピリミジンなどを挙げる
ことができる。
本発明に係わる式(I)の化合物の化学構造に類似し
ており、かつ混合液晶のN−1点を上昇させる目的で使
用されている材料の中で特に優れた公知化合物(特開昭
57-165328号公報に記載)の転移温度を第2表に示し
た。
第1表と第2表の対比から明らかな様に、本発明に係
わる化合物は、高温駆動性混合液晶の調整に有効な高い
N-I点を有し、しかも公知の類似化合物のようにスメク
チック相を示さない事が理解できる。
実施例1 の化合物4.7g(0.030モル)を無水ジエチルエーテル18m
lに溶解し、この溶液にリチウム0.41g(0.059グラム原
子)を加えた後、攪拌しながら還流温度で4時間反応さ
せた。反応終了後、反応混合物を冷却し、これらに式 で表わされる化合物5.3g(0.027モル)の無水ジエチル
エーテル溶液20mlを10〜15℃で滴下した後、更に室温
(25℃)で30分間反応させた。反応混合物を冷水中に加
えた後、反応生成物をトルエンで抽出した。抽出液を水
洗、乾燥した後、溶媒を留去して下記化合物を含む粗生
成物8.4gを得た。
次に、ヨウ化ナトリウム14g(0.093モル)をアセトニ
トリル56mlに溶解し、この溶液にクロロトリメチルシラ
ン10g(0.092モル)を滴下して得た溶液中に、前段階で
得た粗生成物のn-ヘキサン溶液25mlを、攪拌下に5〜10
℃で滴下した後、更に同温度で30分間反応させた。反応
混合物にDBU16g(0.110モル)を10〜15℃で滴下した
後、更に室温(25℃)で20時間攪拌した。この反応混合
物に水を加えた後、反応生成物をトルエンで抽出し、抽
出液を希塩酸、飽和酸性亜硫酸ナトリウム水溶液、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、
次いで乾燥した後、溶媒を留去して、反応粗生成物を得
た。
この反応粗生成物をトルエン30mlに溶解し、この溶液
にp-トルエンスルホン酸・1水和物0.10g(0.00053モ
ル)を加えた後、これらを攪拌しながら還流温度で8時
間異性化反応を行なった。反応混合物を冷却した後、ト
ルエン層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩
水で順次洗浄し、次いで乾燥した後、トルエンを留去し
て反応粗生成物を得た。 この反応粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーによって精製した後、エタ
ノールから再結晶させて精製し、下記の2種類の化合物
5.4g(0.018モル)を得た。(収率67%) この混合物は、53℃から115℃の間でネマチック相を
示した。
この混合物を高速液体クロマトグラフィーによって分
離した後、分離した化合物をエタノールから各々再結晶
させて精製し、下記化合物を各々得た。
実施例2 実施例1と同様にして下記の2種類の化合物の混合物
を得た。(収率59%) この混合物は、62℃から146℃の間でネマチック相を
示した。この混合物を高速液体クロマトグラフィーによ
って分離した後、分離した化合物をエタノールから各々
再結晶させて精製し、下記化合物を各々得た。
〔発明の効果〕 本発明に係わる化合物は、高いN−I点を有し、且つ
スメクチック相を示さない。
従って、本発明に係わる化合物を、現在母体液晶とし
て実用的に汎用させているネマチック混合液晶に混合す
ることによって、混合液晶のN−I点を上昇させること
ができ、且つ低温領域で混合液晶にスメクチック相が現
出することを防止することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rは炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基を表
    わし、 を表わし、R′は炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基
    又はアルコキシル基を表わし、シクロヘキサン環はトラ
    ンス(エカトリアル−エカトリアル)配置である。) で表わされる化合物。
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