JP2506443Y2 - 粘着シ―ト - Google Patents

粘着シ―ト

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JP2506443Y2
JP2506443Y2 JP1989107382U JP10738289U JP2506443Y2 JP 2506443 Y2 JP2506443 Y2 JP 2506443Y2 JP 1989107382 U JP1989107382 U JP 1989107382U JP 10738289 U JP10738289 U JP 10738289U JP 2506443 Y2 JP2506443 Y2 JP 2506443Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は、粘着シートに関するものである。
[従来の技術及びその課題] 従来、粘着シートとして感圧性接着剤層の上にベース
シート層及びポリウレタン樹脂層を順次形成させてなる
ものが知られている。該ポリウレタン樹脂層を形成する
ための樹脂組成物としては、ポリオール樹脂にポリイソ
シアネート化合物を配合してなる樹脂組成物が使用され
ている。しかしながら該組成物では耐汚染性、耐傷付
性、耐熱性などの物性が十分でないためその用途が自ず
と制限されているのが実情である。
本考案は、従来からの問題点を解消した粘着シートを
提供することを目的としてなされたものである。
[課題を解決するための手段] 本考案者等は、樹脂層として珪素縮合物を架橋硬化剤
で硬化させてなる実質的に無機質の樹脂層を用いること
によって上記した問題点を解決することを見い出し、本
考案を完成するに到った。
即ち、本考案は感圧性接着剤層、ベースシート層及び
珪素縮合物と架橋硬化剤とを必須成分とする樹脂組成物
で形成した硬化ビヒクル層を順次積層してなることを特
徴とする粘着シートに関するものである。
本考案の粘着シートについて説明する。
感圧性接着剤層を形成する接着剤用の樹脂としては熱可
塑性樹脂及び熱硬化性樹脂が使用できる。
熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリアミド樹脂、アクリル系重合体、ビニル系重合
体、ゴムなどのものが挙げられ、また、熱硬化性樹脂と
してはアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ
系樹脂などの熱硬化性樹脂に、アミノ樹脂、ポリイソシ
アネート、フェノール、ポリアミン、ポリカルボン酸な
どの硬化剤を混合してなるもの及びフェノール化合物に
ホルムアルデヒドの硬化剤を混合してなるものが挙げら
れる。
該接着剤層の膜厚(乾燥)は特に制限されないが約2
〜100μmの範囲で十分と考える。
ベースシート層は硬化ビヒクル層の基材となるものであ
って、プラスチックシート及び金属シートなどが使用で
きる。該プラスチックシートとしては、具体的には、例
えばポリ塩化ビニルシート、ポリエステルシート、ポリ
ウレタンシート、ポリオレフィンシート、ポリアミドシ
ート、アクリル系シート、セロハン、アセテートシート
等を挙げることができる。プラスチックシートとしては
透明シート、着色シート(例えば無機顔料、有機顔料、
蛍光顔料、金属粉顔料、染料等を含有)、磁性鉄粉を含
有するシート、金属蒸着シート等が使用できる。また、
金属シートとしては、具体的には例えば鉄鋼板、アルミ
ニウム板、銅板、ステンレス板或は鉄鋼板の表面に亜
鉛、スズ、クロム、アルミニウムなどをメッキしたメッ
キ鋼板を使用することができる。該ベースシート層の膜
厚は特に制限されないがプラスチックシートで約2〜30
00μm、金属シートで約0.05〜3mmの範囲が好ましい。
前記ベースシート層として金属シートを用いると、外部
から力が掛かった場合にベースシート層が変型(引伸、
へこみ、ひずみなど)して硬化ビヒクル層表面が傷つき
やすくなったり、またその内部も破壊しやすくなったり
するという恐れがなくなるので有利である。
硬化ビヒクル層は珪素縮合物及び架橋硬化剤を必須成
分とする樹脂組成物で構成されるものである。
前記珪素縮合物としては、特に好ましくは一般式
[A] Si(OR)4(式中、Rは同一もしくは異なってC1
8炭化水素基及び水素原子を示す。)で表わされるテ
トラアルコキシ(ヒドロキシ)シラン化合物及び(又
は)その低縮合物(以下、これらのものを“[A]化合
物”と略すことがある。)と、一般式[B] R′Si(O
R)3(式中、Rは上記と同じ意味を有し、R′はC112
炭化水素基を示す。)で表わされるトリアルコキシ(ヒ
ドロキシ)シラン化合物(以下、このものを“[B]化
合物”と略すことがある。)との混合物を反応させて得
られる縮合物である。該縮合物は三次元縮合物であっ
て、縮合度約20以上で分子量約3000以上、好ましくは約
3000〜200000のものが望ましい。該縮合度が前記範囲よ
り小さいと耐汚染性、耐傷付性、耐熱性などが劣る傾向
にあり、また、分子量が前記範囲より小さいと耐汚染
性、耐傷付性、耐熱性などが悪くなる恐れがあり好まし
くない。また、縮合物はアルコキシシラン基及び/又は
シラノール基を有することができる。
前記[A]化合物における炭素数1〜8の炭化水素基
としてはメチル、エチル、プロピル、ヘキシルなどのア
ルキル基、フェニル、トリル、キシリルなどのアリール
基、シクロヘキシル、シクロブチル、シクロペンチルな
どのシクロアルキル基等があげられる。具体的な化合物
としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラプロピオキシシラン、テトラブトキシシラ
ン、テトラフェノキシシラン等が例示出来る。またその
低縮合物とは重合度10以下のオリゴマーを意味する。
また、前記[B]化合物におけるR′は炭素−珪素結
合により珪素に結合する炭素数1〜12の炭化水素基であ
り、炭化水素基としてはメチル、エチル、プロピル、ヘ
キシル、オクチルなどのアルキル基、フェニル基、トリ
ル、キシリル、ナフチルなどのアリール基、シクロヘキ
シル、シクロブチル、シクロペンチルなどのシクロアル
キル基などが挙げられる。具体的な化合物としては、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ランなどが挙げられる。
前記[A]化合物および[B]化合物を用いて縮合物
を得るに際し、両成分の配合割合は、重量を基準にして
下記の割合で配合するのが適当である。
[A]化合物:5〜95重量% 好ましくは20〜80重量% [B]化合物:5〜95重量% 好ましくは20〜80重量% 上記配合において、[A]化合物の量が5重量%未満
の場合、すなわち[B]化合物が95重量%を超える場合
には、この縮合物を用いて形成されるビヒクル層の硬化
性が劣り、耐汚染性、耐傷付性、耐熱性が悪くなる恐れ
があり好ましくない。また、[B]化合物の量が5重量
%未満の場合、すなわち[A]化合物の量が95重量%を
超える場合、耐折り曲げ性が劣る傾向にあり好ましくな
い。
また、前記[A]化合物及び[B]化合物以外にもジ
メチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、
ジプロピルジプロポキシシラン、メチルオクチルジメト
キシシラン、ジフェニルジメチルシラン、ジフェニルジ
メチルシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメ
チルジヒドロキシシランなどのジアルコキシ(ヒドロキ
シ)シラン化合物及び(又は)その低縮合物を使用する
ことができる。これらのものは多量に配合すると耐汚染
性、耐熱性などが悪くなる恐れがあるので、その配合割
合は[A]及び[B]化合物総合計100重量部に対して
約50重量部以下、好ましくは約25重量部以下の範囲であ
る。
前記縮合物は、従来から公知の方法で製造することが
できる。具体的には、前記化合物及び(又は)低縮合物
の混合物を水溶性溶媒たとえばアルコール系溶媒、セロ
ソルブ系溶媒、セロソルブアセテート系溶媒、グライム
系溶媒などに添加し、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸あ
るいはギ酸、酢酸等の有機酸の存在下に、珪素に結合し
ているアルコキシ基1モルに対し0.2〜2molの割合で水
を加え、20〜100℃程度で30分〜10時間程度撹拌下に反
応せしめ、次いで水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
の無機塩基類、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン等の脂肪族アミン類、アンモニアなどを
添加して系のpHを7以上にして縮合反応を進行せしめ
る。反応終了後蒸留、共沸等により残存する水を除去す
ることによって得ることができる。
また、前記樹脂成分とともに使用する架橋硬化剤成分
としては、有機金属化合物(例えば金属キレート、金属
アルコキシド)、ルイス酸(例えばハロゲン化金属)、
プロトン酸(例えば有機プロトン酸、無機プロトン
酸)、Si−O−Al結合含有化合物(例えばケイ酸アルミ
ニウム)、アルミニウム、塩基性化合物等を挙げること
ができる。上記した中でも金属キレート化合物が好まし
く、具体的にはアルミニウムキレート化合物、チタニウ
ムキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物が望ま
しい。また、これらのキレート化合物のなかでも、ケト
・エノール互変異性体を構成し得る化合物を安定なキレ
ート環を形成する配位子として含むキレート化合物が好
ましい。
ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物として
は、β−ジケトン類(アセチルアセトン等)、アセト酢
酸エステル類(アセト酢酸メチル等)、マロン酸エステ
ル類(マロン酸エチル等)、及びβ位に水酸基を有する
ケトン類(ダイアセトンアルコール等)、β位に水酸基
を有するアルデヒド類(サリチルアルデヒド等)、β位
に水酸基を有するエステル類(サリチル酸メチル)等を
使用することができる。特に、アセト酢酸エステル類、
β−ジケトン類を使用すると好適な結果が得られる。
アルミニウムキレート化合物は、例えば一般式 (式中、R″は、同一もしくは異なって炭素数1〜20
のアルキル基又はアルケニル基を示す。) で表わされるアルミニウムアルコキシド類1モルに対
し、上記ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物
を通常3モル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて
加熱することにより好適に調製することができる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、前記炭素数1〜
10のアルキル基に加えて、ウンデシル、ドデシル、トリ
デシル、テトラデシル、オクタデシル基等を、アルケニ
ル基としては、ビニル、アリル基等をそれぞれ例示でき
る。
前記アルミニウムアルコラート類としては、アルミニ
ウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、ア
ルミニウムトリ−n−プロポキシド、アルミニウムトリ
イソプロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシ
ド、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムト
リ−sec−ブトキシド、アルミニウムトリ−tert−ブト
キシド等があり、特にアルミニウムトリイソプロポキシ
ド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウ
ムトリ−n−ブトキシド等を使用するのが好ましい。
チタニウムキレート化合物は、例えば一般式 (式中、mは0〜10の整数、R″は前記と同じ意味を
示す。) で表わされるチタネート類中のTi 1モルに対し、上記ケ
ト・エノール互変異性体を構成し得る化合物を通常4モ
ル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて加熱するこ
とにより好適に調製することができる。
前記チタネート類としては、mが1のものでは、テト
ラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラ
−n−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネ
ート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチ
ルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テト
ラ−n−ペンチルチタネート、テトラ−n−ヘキシルチ
タネート、テトライソオクチルチタネート、テトラ−n
−ラウリルチタネート等があり、特にテトライソプロピ
ルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ
イソブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネー
ト等を使用すると好適な結果を得る。また、mが1以上
のものについては、テトライソプロピルチタネート、テ
トラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネ
ート、テトラ−tert−ブチルチタネートの2量体から11
量体のものが好適な結果を与える。
ジルコニウムキレート化合物は、例えば一般式 (式中、m及びR″は前記と同じ意味を示す。) で表わされるジルコネート類中のZr 1モルに対し、上記
ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物を通常4
モル以下程度のモル比で混合し、必要に応じて加熱する
ことにより好適に調製することができる。
前記ジルコネート類としては、テトラエチルジルコネ
ート、テトラ−n−プロピルジルコネート、テトライソ
プロピルジルコネート、テトラ−n−ブチルジルコネー
ト、テトラ−sec−ブチルジルコネート、テトラ−tert
−ブチルジルコネート、テトラ−n−ペンチルジルコネ
ート、テトラ−tert−ペンチルジルコネート、テトラ−
tert−ヘキシルジルコネート、テトラ−n−ヘプチルジ
ルコネート、テトラ−n−オクチルジルコネート、テト
ラ−n−ステアリルジルコネート等があり、特にテトラ
イソプロピルジルコネート、テトラ−n−プロピルコネ
ート、テトライソブチルジルコネート、テトラ−n−ブ
チルジルコネート、テトラ−sec−ブチルジルコネー
ト、テトラ−tert−ブチルジルコネート等を使用すると
好適な結果を得る。また、mが1以上のものについて
は、テトライソプロピルジルコネート、テトラ−n−プ
ロピルジルコネート、テトラ−n−ブチルジルコネー
ト、テトライソブチルジルコネート、テトラ−sec−ブ
チルジルコネート、テトラ−tert−ブチルジルコネート
の2量体から11量体のものが好適な結果を与える。ま
た、これらジルコネート類同志が会合した構成単位を含
んでいても良い。
前記金属キレート化合物としては、特に好ましくはト
リス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス
(n−プロピルアセトアセテート)アルミニウム、トリ
ス(イソプロピルアセトアセテート)アルミニウム、ト
リス(n−ブチルアセトアセテート)アルミニウム、イ
ソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)アルミニ
ウム、ジイソプロポキシエチルアセテートアルミニウ
ム、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリ
ス(プロピオニルアセトナト)アルミニウム、ジイソプ
ロポキシプロピオニルアセトナトアルミニウム、アセチ
ルアセトナト・ビス(プロピオニルアセトナト)アルミ
ニウム、モノエチルアセトアセテートビス(アセチルア
セトナト)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナ
ト)アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物;ジ
イソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタ
ネート、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナ
ト)チタネート等のチタニウムキレート化合物;テトラ
キス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、テトラキス
(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テト
ラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、テトラキ
ス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコ
ニウムキレート化合物を挙げることができる。
該アルミニウムキレート化合物、ジルコニウムキレー
ト化合物、チタニウムキレート化合物は、いずれか1種
を用いても良いし、2種以上を適宜併用しても良い。架
橋硬化剤の配合量は、前記縮合物の固形分100重量部に
対して0.01〜30重量部程度とするのが適当である。この
範囲より少ないと架橋硬化性が低下する傾向にあり、又
この範囲より多いと硬化物中に残存して耐水性を低下さ
せる傾向にあるので好ましくない。好ましい配合量は0.
1〜10重量部で、より好ましい配合量は1〜5重量部で
ある。
前記樹脂組成物には従来から公知の着色顔料を必要に
応じて配合することができる。該着色顔料としては、例
えばカーボンブラック及び酸化チタンの如き無機系顔
料;キナクリドンレッド等のキナクリドン系、ピグメン
トレッド等のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシ
アニングリーン等のフタロシアニン系等の如き有機系顔
料;アルミニウム、銅、雲母状酸化鉄、青銅、ステンレ
ススチール等の如き鱗片状メタリック粉末等を挙げるこ
とができる。着色顔料の配合割合は、それ自体の性質例
えば隠ペイ力、比重等によって異なってくるが、樹脂固
形分100重量部に対して、通常0..5〜300重量部程度、好
ましくは3〜150重量部程度の割合で配合される。
また、樹脂組成物には、前記した着色顔料以外にも必
要に応じて充填剤、染料、有機溶剤、可塑剤、流動調整
剤などの各種添加剤を配合することができる。
前記組成物を用いて硬化ビヒクル層を形成させる方法
は、前記ベースシート層の表面に組成物を例えばロール
コーテング法、リバースロールコーテング法、ナイフコ
ーテング法、カーテンフローコーテング法、スクリーン
コーテング法、グラビアコーテング法、スプレー塗装
法、浸漬塗装法、流し塗り法、刷毛塗り法等の塗装方法
で乾燥膜厚約2〜100μm、好ましくは約10〜50μmに
なるように塗布し、乾燥することによって実施できる。
乾燥は、通常、室温で約8時間〜7日間又は約40〜100
℃(180〜250℃)の加熱で約5分〜3分間(30秒〜60
分)で充分に硬化させることができる。
ベースシート層上に硬化ビヒクル層を形成させる際
に、硬化ビヒクル層とベースシート層との密着性を改善
するためにこの層間に従来のプライマー例えばポリ塩化
ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、アクリル系
ウレタン樹脂、ポリエステル等をビヒクル成分とするプ
ライマーを塗装しておくことができる。
該プライマー組成物には必要に応じて体質顔料、着色
顔料、磁性鉄粉、染料等を添加することができる。
離型性シート層は必要に応じて感圧性接着剤層に設け
られるシートであり、粘着シートを被着物に圧着させる
際には剥離して使用する。該離型性シートとしては従来
からこの種の粘着シートで用いられているものをいずれ
も用いることができる。例えば油脂、ポリオレフィン樹
脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の公知の離型剤で処理
した離型性の良好なシート、又はそれ自体離型性を有す
るシートを用いればよい。シートの材質としては、上質
紙、アート紙、コート紙、フィルムラミネート紙等の紙
類、ポリプロピレン、ポリオレフィン等の合成樹脂フィ
ルム、布等が例示できる。
本考案の粘着シートは未加工もしくは適当な形、模
様、文字などに切り抜いたのち離型性シート層を剥離
し、露出した感圧性粘着剤層を被着体に圧着させて使用
することができる。
[作用及び考案の効果] 本考案において、特に感圧性粘着剤層、ベースシート
層及び無機質系硬化ビヒクル層を順次積層した粘着シー
トであることから、容易に被着物に貼付けることがで
き、しかも外部からの力でこの層が破壊したり、また表
面が傷ついたりするという欠点がなくなり、更にこのも
のは耐汚染性、耐熱性などに優れた性質を有するもので
あり、この効果は著しいものである。
[実施例] 実施例1 反応容器に、ES-40(日本コルコート社製テトラエト
キシシラン低縮合物)427g、エチルトリエトキシシラン
58g及びエチルアルコール300gを加え、内容物を撹拌し
ながら加熱して80℃になったのち0.2N−塩酸142gを添加
し80℃で30分間反応させた。ついで、この反応生成物に
水酸化カリウム5gを添加してpHを7以上に上げて80℃で
2時間縮合反応を行ない、その後ベンゼン200gを添加し
不揮発分が30%(重量%、以下も同様)になるまで脱溶
剤を行なった。
かくして得られた反応生成物(ワニス)は透明で、粘
度11.2センチポイズで、平均分子量(樹脂)10,000であ
った。
次に、上記ワニス333重量部に対してチタン白顔料500
重量部とを混合・分散したのち、このものにトリス(エ
チルアセトアセテート)アルミニウム2重量部を添加し
て着色樹脂組成物を得た。
上記した組成物を金属板(鉄板、厚さ0.3mm)の片面
に乾燥膜厚25μmになるようにバーコーターで塗布し、
230℃で45秒間乾燥硬化させて実施例1のシートを得
た。該シートを壁に貼着したマグネットシートに付け
た。
実施例2 実施例1のシートの金属板の未塗装面に感圧性接着剤
層(ポリブチルアクリレート、厚さ30μm)及び離型性
シート層(シリコーン処理クラフト紙、厚さ200μm)
を順次形成して実施例2の粘着シートを得た。該シート
を所望の型に切り抜いた後、離型性シートを剥がして壁
に手で圧着することによって粘着シートを貼りつけた。
比較例 アクリディク A-801p(大日本インキ社製、アクリル
ポリオール)1000重量部とチタン白顔料(樹脂100重量
部に対して50重量部配合)を混合・分散した後、このも
のに90重量%バーノックDN-990(大日本インキ社製、ジ
イソシアネート化合物)178重量部及びキシレン142重量
部を配合した2液型組成物を用い、50μm厚の可塑化塩
化ビニルシートの片面に50μmの膜厚(乾燥)になるよ
うに塗布し80℃で30分間焼付けた。
次いで実施例1と同様にして粘着剤層及び離型性シー
ト層を形成して、粘着シートを得た。
得られた粘着シートを実施例2と同様の方法で壁に手
で圧着して貼りつけた。
これらの試料について以下の方法で試験を行なった。
結果を下記第1表に示す。
試験方法 シート外観:外観を観察して光沢やチヂミ、ワレ等の
異常の有無を目視で評価した。
鉛筆硬度:JIS K-5400に従って行なった。
耐汚染性A:泥、油、カーボン粉等を配合した水溶液に
シートを浸し、50℃で乾燥後水洗いの工程を1サイクル
とし、これを10サイクル繰返し、ガーゼにより拭き取っ
た後の樹脂層の外観を下記方法で評価した。
耐汚染性B:黒、青、赤の3色の油性マーカーで線及び
字を書いた後ホワイトボード用イレイザーで消し、同一
の場所でこの繰り返しを10000回行ない、最後にイレイ
ザーでふき取ったあとの外観を下記方法で評価した。
(○:マーカー(泥、油、カーボン粉)のあとが残ら
ない、 :マーカー(泥、油、カーボン粉)のあとが少し残る、
△:マーカー(泥、油、カーボン粉)のあとが残る、
×:マーカー(泥、油、カーボン粉)のあとが著しく残
る) 両折り曲げ性:被着体に貼りつける前のシートを用い
た。該シートをシートの面が硬化ビヒクル層と反対面に
なるように直径の異なった丸棒にあてがって該丸棒の周
りにそってシートが接触するように180°折り曲げを行
なった。折り曲げたのち硬化ビヒクル層にワレ、ハガレ
等の異常が認められない丸棒の直径で評価した。
耐熱性:樹脂層の表面層側から1時間加熱したのち室
温まで冷却した。樹脂層に外観(光沢低下、チヂミ、ワ
レなど)変化が認められない温度で評価した。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本考案の粘着シートの断面図である。 (1)……硬化ビヒクル層 (2)……ベースシート層 (3)……感圧性接着剤層 (4)……離型性シート層

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】感圧性接着剤層、ベースシート層及び珪素
    縮合物と架橋硬化剤とを必須成分とする樹脂組成物で形
    成した硬化ビヒクル層を順次積層してなることを特徴と
    する粘着シート。
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