JP2001131502A - 内装材の表面汚染防止方法 - Google Patents

内装材の表面汚染防止方法

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JP2001131502A
JP2001131502A JP31362899A JP31362899A JP2001131502A JP 2001131502 A JP2001131502 A JP 2001131502A JP 31362899 A JP31362899 A JP 31362899A JP 31362899 A JP31362899 A JP 31362899A JP 2001131502 A JP2001131502 A JP 2001131502A
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unsaturated monomer
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Eisaku Nakatani
榮作 中谷
Hideo Kogure
英雄 木暮
Hiroaki Goto
宏明 後藤
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内装材用汚染防止方法を提供する。 【解決手段】 シート表面に、水酸基含有ラジカル重
合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカル重
合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水酸基
及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性不飽
和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖とす
るラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に応じ
て上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性不
飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、及び金
属キレ−ト化合物(ii)を含有するシリコン系樹脂硬
化性処理剤を塗装せしめ、ついで硬化処理を行ない、次
いでエンボスロールにより模様を形成してなる壁紙用シ
ートを、粘着剤を介して内装用建材表面に貼り付けてな
ることを特徴とする内装材の表面汚染防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、内装材の表面汚
染防止方法に関する。
【従来の技術及びその課題】 従来、家屋の内装として
塗料が塗装されている。このような塗装で使用される塗
料としてはアクリル系、塩化ビニル系、又は酢酸ビニル
系などの非架橋性樹脂を有機溶剤や水に溶解もしくは分
散したものが多く使用されている。
【0002】しかしながら、このような非架橋性樹脂を
使用した塗膜では抗菌性が劣ったり、また煙草のヤニや
インキ等による耐汚染性が劣るといった問題点があっ
た。また、水酸基含有樹脂にポリウレタン架橋剤を配合
してなる2液硬化型塗料もあるが、このものから形成さ
れる塗膜においても上記と同様に抗菌性、煙草のヤニ、
インキ、マーカー、食品(例えばカレー食品等)等によ
る耐汚染性が十分でない。
【0003】また、塗膜に抗菌性を持たせるために抗菌
剤を配合しているものもあるが、このような抗菌剤は一
般的に人体に対して有毒なものを使用しているため、人
体に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたものであり、その目的とするところは、内
装建材表面に発生するかび、煙草のヤニ、インキ、マー
カー、食品等による耐汚染防止方法を提供して、上記従
来の問題点を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明者等は、前記し
た問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、合成
樹脂シート表面に特定のシリコン系樹脂硬化性処理剤を
塗装せしめ、ついで硬化処理を行ない、次いでエンボス
ロールにより模様を形成してなる壁紙用シートを、粘着
剤を介して内装用建材表面に貼り付けることにより解決
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】かくして、本発明に従えば、 1、シート表面に、水酸基含有ラジカル重合性不飽和モ
ノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカル重合性不飽和モ
ノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水酸基及び/又は加
水分解性基を含有するラジカル重合性不飽和モノマ−
(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖とするラジカル
重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に応じて上記
(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モ
ノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、及び金属キレ
−ト化合物(ii)を含有するシリコン系樹脂硬化性処
理剤(以下、「処理剤I」と略すことがある。)を塗装
せしめ、ついで硬化処理を行ない、次いでエンボスロー
ルにより模様を形成してなる壁紙用シートを、粘着剤を
介して内装用建材表面に貼り付けてなることを特徴とす
る内装材の表面汚染防止方法、 2、シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水
酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性
不飽和モノマ−(ハ)及び必要に応じて上記(イ)〜
(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モノマ−
(ホ)の有機珪素共重合体(iii)、ジメチルポリシ
ロキサン系化合物(iv)、及び金属キレ−ト化合物
(ii)を含有する(以下、「処理剤II」と略すこと
がある。)ことを特徴とする上記の内装材の表面汚染防
止方法、 3、シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水
酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性
不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖
とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に
応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合
性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、ジ
メチルポリシロキサン系化合物(iv)、及び金属キレ
−ト化合物(ii)を含有する(以下、「処理剤II
I」と略すことがある。)ことを特徴とする上記の内装
材の表面汚染防止方法、 4、シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水
酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性
不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖
とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に
応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合
性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、一
般式(1)Si(OR14 (式中、R1 は同一もしく
は異なってC14 の炭化水素基を示す)で表される有
機珪素化合物(A)及び/又はその低縮合物0〜90重
量%及び一般式(2)R2 Si(OR1 )3 (式中、R
1 は上記と同じ意味を示し、R2 はC112の炭化水素
基を示す)で表される有機珪素化合物(B)及び/又は
その低縮合物10〜100重量%の混合物を縮合して得
られる有機珪素縮合物(v)、及び金属キレ−ト化合物
(ii)を含有する(以下、「処理剤IV」と略すこと
がある。)ことを特徴とする上記の内装材の表面汚染防
止方法、 5、シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水
酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性
不飽和モノマ−(ハ)及び必要に応じて上記(イ)〜
(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モノマ−
(ホ)の有機珪素共重合体(iii)、ジメチルポリシ
ロキサン系化合物(iv)、一般式(1)Si(OR
14 (式中、R1 は同一もしくは異なってC14
炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物(A)及
び/又はその低縮合物0〜90重量%及び一般式(2)
2 Si(OR13 (式中、R1は上記と同じ意味を
示し、R2 はC112の炭化水素基を示す)で表される
有機珪素化合物(B)及び/又はその低縮合物10〜1
00重量%の混合物を縮合して得られる有機珪素縮合物
(v)、及び金属キレ−ト化合物(ii)を含有する
(以下、「処理剤V」と略すことがある。)ことを特徴
とする上記の内装材の表面汚染防止方法、 6、シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、直接結合する水酸基及
び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性不飽和
モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖とする
ラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に応じて
上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽
和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、ジメチル
ポリシロキサン系化合物(iv)、一般式(1)Si
(OR14 (式中、R1 は同一もしくは異なってC1
4 の炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物
(A)及び/又はその低縮合物0〜90重量%及び一般
式(2)R2 Si(OR13 (式中、R1 は上記と同
じ意味を示し、R2 はC112の炭化水素基を示す)で
表される有機珪素化合物(B)及び/又はその低縮合物
10〜100重量%の混合物を縮合して得られる有機珪
素縮合物(v)、及び金属キレ−ト化合物(ii)を含
有する(以下、「処理剤VI」と略すことがある。)こ
とを特徴とする上記の内装材の表面汚染防止方法に係わ
る。
【0007】
【発明に実施の形態】 本発明で使用されるシートとし
ては、建材用シートとして使用されているものであれ
ば、特に制限なしに従来から公知のもの、例えば紙類、
プラスチックシート類などが使用できる。プラスチック
シート類としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル(PVF)、
ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、エチレン・テ
トラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテト
ラフルオロエチレン・パ−フルオロプロポキシビニルエ
−テル共重合体(PFA)、ナイロン、ポリスチレン、
ポリウレタン、ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリビニル
アルコ−ル(PVA)、エチレン・ビニルアルコ−ル共
重合体(EVOH)、ポリカ−ボネ−ト、ポリアセタ−
ル、AS樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂等
の熱可塑型プラスチックもしくは架橋型プラスチックシ
ートなどを挙げることができる。またこれらプラスチッ
クシート類は紫外線吸収剤、充填剤、熱安定剤、着色剤
などを含むものであってもよい。更に、これらのプラス
チックシート表面には、例えば、コロナ処理等の表面処
理を施すことができる。
【0008】シートの膜厚は、通常、約30〜2000
ミクロン、特に約40〜1000ミクロンの範囲が望ま
しい。膜厚が、約30ミクロンを下回ると物が接触した
際に剥がれ易くなり、一方、約2000ミクロンを上回
ると熱により剥がれ易くなるので好ましくない。
【0009】本発明で使用する処理剤(I〜VI)につ
いて以下に説明する。各処理剤において、加水分解性珪
素基は水や空気中の湿気により加水分解反応して珪素に
直接結合する水酸基を生じる官能基であり、特に、メト
キシ、エトキシ、プロピオキシなどの低級アルコキシル
基が珪素原子に直接結合した基が硬化性に優れた効果を
示すので好ましい。
【0010】処理剤I:処理剤Iは、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水
酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性
不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖
とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に
応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合
性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、及
び金属キレ−ト化合物(ii)を含有するシリコン系樹
脂硬化性処理剤である。
【0011】(イ)水酸基含有ラジカル重合性不飽和モ
ノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及びこ
れらのものとカプロラクトンとの付加物などの水酸基含
有不飽和モノマ−などが挙げられる。
【0012】(ロ)エポキシ基含有ラジカル重合性不飽
和モノマ−としては、例えば、グリシジル(メタ)アク
リレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メ
タ)アクリレ−ト、アリルグリシジルエーテルなどが挙
げられる。
【0013】(ハ)珪素に直接結合する水酸基及び/又
は加水分解性基を含有するラジカル重合性不飽和モノマ
−としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエ
トキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトオキシシラ
ン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルト
リエトキシシランなど。また、例えば、特開昭62−1
97423号公報に記載の1分子中に平均1個の重合性
不飽和結合と末端相当部分に少なくとも2個以上のアル
コキシシラン基及び/又はヒドロキシシラン基とを有
し、数平均分子量が400〜100000のポリシロキ
サンマクロモノマ−使用することができる。
【0014】(ニ)ジメチルシロキサン結合を主鎖とす
るラジカル重合性不飽和モノマ−としては、分子の片末
端にラジカル重合性不飽和基を有し、かつ分子中にジメ
チルシロキサン結合[−Si(CH32 O−]単位を
2個以上含有する不飽和モノマ−である。該ジメチルシ
ロキサン結合の残基の一方(左)の末端はラジカル重合
性不飽和残基に結合し、もう一方(右)の末端は[−S
3 )(R4 )O−]単位(R3 又はR4 はメチル、エ
チル、プロピル、ブチルなどのアルキル基、フェニル
基、エポキシ基、又はSH基を示す。ただし、R3 又は
R4 はともにメチル基になるものは含まない。R3 又は
R4 においてエポキシ基及びSH基はSiに直接もしく
は炭化水素結合又はエ−テル結合又はこれらの組合せの
結合を介して結合しても構わない。)を介して、もしく
は直接に[−Si(R33 ](R 3 は上記と同様の意
味を示す。R3 は同一もしくは異なって組合わせること
ができる。)、R1 (R1 は前記と同様の意味を示
す。)、又は水素原子が結合したものを使用することが
できる。ラジカル重合性不飽和基としては、例えば、C
2 =CHCOOCn2n−、CH2 =CCH3 COO
n2n−などが包含される(nは1〜5の整数、特に
1〜4整数が好ましい)。
【0015】該ラジカル重合性不飽和モノマ−として
は、特にCH2 =CH(又はCH3 )COOC36
[Si(CH32 O]m−Si(CH33 、及びC
2 =CH(又はCH3 )COOC36 −[Si(C
32 O]m−R1 (以上、mは3〜70の整数を示
す)のものが好ましい。具体的には、例えば、 CH2 =CH(又はCH3 )COOC36 −[Si
(CH32 O]11−Si(CH33 CH2 =CH(又はCH3 )COOC36 −[Si
(CH32 O]20 30−Si(CH33 CH2 =CH(又はCH3 )COOC36 −[Si
(CH32 O]65−Si(CH33 CH2 =CH(又はCH3 )COOC36 −[Si
(CH32 O]20 30−CH3 などを挙げることができる。
【0016】(ホ)上記(イ)〜(ニ)以外のその他の
ラジカル重合性不飽和モノマ−としては、例えば、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)ア
クリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート等の如き(メタ)アクリル酸のC1-24個のアルキ
ル又はシクロアルキルエステル類、スチレン、ビニルト
ルエン、(メタ)アクリルニトリルなどが挙げられる。
【0017】有機珪素共重合体(i)は、従来から公知
のラジカル重合方法、例えば、溶液重合方法などにより
製造することができる。有機珪素共重合体(i)の平均
分子量は約3000〜80000、特に約8000〜5
0000の範囲が好ましい。分子量が約3000を下回
ると被膜の加工性などが低下し、また、約80000を
上回ると塗装や印刷作業性が低下するので好ましくな
い。
【0018】金属キレ−ト化合物(ii)としては、例
えば、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウ
ム、トリス(n−プロピルアセトアセテート)アルミニ
ウム、トリス(イソプロピルアセトアセテート)アルミ
ニウム、トリス(n−ブチルアセトアセテート)アルミ
ニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテー
ト)アルミニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセ
テートアルミニウム、トリス(アセチルアセトナト)ア
ルミニウム、トリス(プロピオニルアセトナト)アルミ
ニウム、ジイソプロポキシプロピオニルアセトナトアル
ミニウム、アセチルアセトナト・ビス(プロピオニルア
セトナト)アルミニウム、モノエチルアセトアセテート
ビス(アセチルアセトナト)アルミニウム、アセチルア
セトナトアルミニウム・ジsec-ブチレート、メチルアセ
トアセテートアルミニウム・ジtert−ブチレート、ビス
(アセチルアセトナト)アルミニウム・モノsec-ブチレ
ート、ジ(メチルアセトアセテート)アルミニウム・モ
ノtert−ブチレートなどのアルミニウムキレ−ト化合
物;例えば、ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトア
セテ−ト)チタネート、ジイソプロポキシ・ビス(アセ
チルアセトナト)チタネート、ジ−n−ブトキシ・ビス
(アセチルアセトナト)チタネートなどのチタニウムキ
レ−ト化合物;例えば、テトラキス(アセチルアセトナ
ト)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトア
セテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトア
セテート)ジルコニウムなどのジルコニウムキレ−ト化
合物などを挙げることができる。
【0019】処理剤(I)は、有機珪素共重合体(i)
100重量部に対して金属キレ−ト化合物(ii)を約
0.01〜20重量部、特に約0.1〜10重量部を配
合することにより得られる。配合量が約0.01重量部
を下回ると低温硬化性が低下し、一方、約20重量部を
超えるとコストが高くなるとともに加工性が低下するの
で好ましくない。
【0020】処理剤II:処理剤2は、水酸基含有ラジ
カル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジ
カル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する
水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合
性不飽和モノマ−(ハ)及び必要に応じて上記(イ)〜
(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モノマ−
(ホ)の有機珪素共重合体(iii)、ジメチルポリシ
ロキサン系化合物(iv)、及び金属キレ−ト化合物
(ii)を含有するものである。
【0021】有機珪素共重合体(iii)で使用する水
酸基含有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキ
シ基含有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に
直接結合する水酸基及び/又は加水分解性基を含有する
ラジカル重合性不飽和モノマ−(ハ)、及び必要に応じ
て使用するその他のラジカル重合性不飽和モノマ−
(ホ)は上記有機珪素共重合体(i)と同様のものが包
含される。
【0022】有機珪素共重合体(iii)は、従来から
公知のラジカル重合方法、例えば、溶液重合方法などに
より製造することができる。有機珪素共重合体(ii
i)の平均分子量は約3000〜80000、特に約8
000〜50000の範囲が好ましい。分子量が約30
00を下回ると被膜の加工性などが低下し、また、約8
0000を上回ると塗装や印刷作業性が低下するので好
ましくない。
【0023】ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)
は、分子中にジメチルシロキサン結合[−Si(CH
32 O−]単位を2個以上、好ましくは3〜100個
含有し、その一方(左)分子末端は−OSi(R5
(R6 )(R7 )(R5 、R6 、またはR7 はメチル、
エチル、プロピルなどのC1 3 の低級アルキル基、フ
ェニル基、水酸基などを示す。)、また、もう一方
(右)分子末端は−Si(R5)(R6 )(R7 )(R5
、R6 、またはR7 は上記と同様の意味を示す。)を
表わす。R5 、R6 、及びR7 の中でも、これらの中の
3つの全てのものがメチル基であるか、もしくは2個メ
チル基と水酸基であることが好ましい。上記したジメチ
ルシロキサン結合単位以外に必要に応じて[−Si(R
8 )(R9 )O−](R8 、またはR9 はメチル、エチ
ル、プロピルなどのC1 3 の低級アルキル基、フェニ
ル基、水酸基などを示す。ただし、R8 、及びR9 がと
もにメチル基のものは含まない。)単位を約1〜50程
度で組合わせることができる。また、ジメチルポリシロ
キサン系化合物(iv)の平均分子量は約310〜80
00、特に約380〜5000が好ましい。平均分子量
が約310を下回るとベ−スフィルム層との付着性が低
下したり効果の持続性が低下する、一方、約8000を
上回ると耐汚染性の効果が少なくなるので好ましくな
い。
【0024】ジメチルポリシロキサン(iv)の具体例
としては、例えば、東レ・ダウコ−ニング・シリコ−ン
株式会社製の商品名として、SH200オイル(ジメチ
ルポリシロキサン)、PRX413、BY16−80
1、BY16−817(以上、末端シラノ−ル基含有ジ
メチルポリシロキサン)、SH510、SH550、S
H710、SH556(以上、フエニル変性ジメチルポ
リシロキサン)、SH203、SH230、BX16−
811F(以上、メチル基以外のアルキル基で変性した
ジメチルポリシロキサン)などを挙げることができる。
【0025】処理剤IIは、有機珪素共重合体(ii
i)100重量部に対してジメチルポリシロキサン系化
合物(iv)を約1〜10重量部、特に約1〜5重量部
配合することにより得られる。配合割合が約1重量部を
下回ると耐汚染性、表面硬度などが劣り、一方、約10
重量部を上回ると表面平滑性、硬化性、透明性、基材と
の付着性などが劣るので好ましくない。
【0026】金属キレ−ト化合物(ii)の配合割合は
有機珪素共重合体(iii)100重量部に対して金属
キレ−ト化合物(ii)を約0.01〜20重量部、特
に約0.1〜10重量部が好ましい。配合量が約0.0
1重量部を下回ると低温硬化性が低下し、一方、約20
重量部を超えるとコストが高くなるとともに加工性が低
下するので好ましくない。
【0027】処理剤III:処理剤IIIは、水酸基含
有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含
有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結
合する水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結
合を主鎖とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及
び必要に応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジ
カル重合性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体
(i)、ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)、及
び金属キレ−ト化合物(ii)を含有するものである。
【0028】有機珪素共重合体(i)、ジメチルポリシ
ロキサン系化合物(iv)、及び金属キレ−ト化合物
(ii)は上記と同様のものが使用できる。処理剤II
Iは、有機珪素共重合体(i)100重量部に対してジ
メチルポリシロキサン系化合物(iv)を約1〜10重
量部、特に約1〜5重量部配合される。配合割合が約1
重量部を下回ると耐汚染性、表面硬度などが劣り、一
方、約10重量部を上回ると表面平滑性、硬化性、透明
性、基材との付着性などが劣るので好ましくない。
【0029】金属キレ−ト化合物(ii)の配合割合は
有機珪素共重合体(i)100重量部に対して金属キレ
−ト化合物(ii)を約0.01〜20重量部、特に約
0.1〜10重量部が好ましい。配合量が約0.01重
量部を下回ると低温硬化性が低下し、一方、約20重量
部を超えるとコストが高くなるとともに加工性が低下す
るので好ましくない。
【0030】処理剤IV:処理剤IVは、水酸基含有ラ
ジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラ
ジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合す
る水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重
合性不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を
主鎖とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必
要に応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル
重合性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体
(i)、一般式(1)Si(OR14 (式中、R1
同一もしくは異なってC14 の炭化水素基を示す)で
表される有機珪素化合物(A)及び/又はその低縮合物
0〜90重量%及び一般式(2)R2 Si(OR1 )3
(式中、R1 は上記と同じ意味を示し、R2 はC112
の炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物(B)
及び/又はその低縮合物10〜100重量%の混合物を
縮合して得られる有機珪素縮合物(v)、及び金属キレ
−ト化合物(ii)を含有するものである。
【0031】有機珪素共重合体(i)、金属キレ−ト化
合物(ii)は上記と同様のものが使用できる。有機珪
素化合物(A)において、一般式(1)で表されるR1
のC1 4 の炭化水素基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチルなどのアルキル基がを挙げることができ
る。該アルキル基は分岐していても分岐していなくても
構わない。また、その低縮合物としては重合度2〜10
のものが好適である。有機珪素化合物(A)の具体例と
しては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロピオキシシランなどを挙げること
ができる。
【0032】有機珪素化合物(B)において、一般式
(2)で表されるR1 は上記のものと同様のものを挙げ
ることができる。また、R2 のC1 12の炭化水素基と
しては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ヘキシル、オクチルなどのアルキル基(該アルキル基は
分岐していても分岐していなくても構わない)、フェニ
ル、トルイル、キシリルなどのアリ−ル基、シクロヘキ
シル、シクロブチル、シクロペンチルなどのシクロアル
キル基などを挙げることができる。また、その低縮合物
としては重合度2〜10のものが好適である。
【0033】有機珪素化合物(B)の具体例としては、
例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルジメトキシ
エトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなど
を挙げることができる。
【0034】有機珪素縮合物(v)は、有機珪素化合物
(A)及び/又はその低縮合物0〜90重量%、好まし
くは20〜80重量%と有機珪素化合物(B)及び/又
はその低縮合物10〜100重量%、好ましくは20〜
80重量%との混合物を縮合して得られるものである。
上記した縮合反応は、例えば、特公昭平4−22953
号公報に記載の方法によっておこなうことができる。有
機珪素縮合物(v)は三次元縮合物であり、少なくとも
縮合度は20以上、かつ分子量は約3000〜2000
00である。
【0035】処理剤IVは、有機珪素縮合物(v)と有
機珪素共重合体(i)との配合割合は両者の総合計量
で、有機珪素縮合物(v)1〜50重量%、好ましくは
1〜30重量%、有機珪素共重合体(i)50〜99重
量%、特に70〜99重量%が好ましい。有機珪素縮合
物(v)が1重量%未満(有機珪素共重合体(i)が9
9重量%を上回る)になると、耐汚染性が低下し、一
方、有機珪素縮合物(v)が50重量%を超える(有機
珪素共重合体(i)が50重量%を下回る)と、加工性
が低下するので好ましくない。
【0036】金属キレ−ト化合物(ii)の配合割合は
有機珪素縮合物(v)と有機珪素共重合体(i)の総合
計量100重量部に対して金属キレ−ト化合物(ii)
を約0.01〜20重量部、特に約0.1〜10重量部
が好ましい。配合量が約0.01重量部を下回ると低温
硬化性が低下し、一方、約20重量部を超えるとコスト
が高くなるとともに加工性が低下するので好ましくな
い。
【0037】処理剤V:処理剤Vは、水酸基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカ
ル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水
酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性
不飽和モノマ−(ハ)及び必要に応じて上記(イ)〜
(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モノマ−
(ホ)の有機珪素共重合体(iii)、ジメチルポリシ
ロキサン系化合物(iv)、一般式(1)Si(OR
14 (式中、R1 は同一もしくは異なってC14
炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物(A)及
び/又はその低縮合物0〜90重量%及び一般式(2)
2 Si(OR13 (式中、R1 は上記と同じ意味を
示し、R2 はC112の炭化水素基を示す)で表される
有機珪素化合物(B)及び/又はその低縮合物10〜1
00重量%の混合物を縮合して得られる有機珪素縮合物
(v)、及び金属キレ−ト化合物(ii)を配合して得
られる。
【0038】上記有機珪素共重合体(iii)、ジメチ
ルポリシロキサン系化合物(iv)、有機珪素縮合物
(v)、及び金属キレ−ト化合物(ii)は上記と同様
のものが使用できる。
【0039】処理剤Vにおいて、有機珪素縮合物(v)
と有機珪素共重合体(iii)との配合割合は両者の総
合計量で、有機珪素縮合物(v)1〜50重量%、好ま
しくは1〜30重量%、有機珪素共重合体(iii)5
0〜99重量%、特に70〜99重量%が好ましい。有
機珪素縮合物(v)が1重量%未満(有機珪素共重合体
(iii)が99重量%を上回る)になると、耐汚染性
が低下し、一方、有機珪素縮合物(v)が50重量%を
超える(有機珪素共重合体(iii)が50重量%を下
回る)と、加工性が低下するので好ましくない。
【0040】ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)
の配合割合は有機珪素縮合物(v)と有機珪素共重合体
(iii)との総合計量100重量部に対して約1〜1
0重量部、特に約1〜5重量部が好ましい。配合割合が
約1重量部を下回ると耐汚染性、表面硬度などが劣り、
一方、約10重量部を上回ると表面平滑性、硬化性、透
明性、基材との付着性などが劣るので好ましくない。
【0041】金属キレ−ト化合物(ii)の配合割合は
有機珪素縮合物(v)と有機珪素共重合体(iii)の
総合計量100重量部に対して金属キレ−ト化合物(i
i)を約0.01〜20重量部、特に約0.1〜10重
量部が好ましい。配合量が約0.01重量部を下回ると
低温硬化性が低下し、一方、約20重量部を超えるとコ
ストが高くなるとともに加工性が低下するので好ましく
ない。
【0042】処理剤VI:処理剤VIは、水酸基含有ラ
ジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラ
ジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、直接結合する水酸
基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性不
飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖と
するラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に応
じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性
不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、ジメ
チルポリシロキサン系化合物(iv)、一般式(1)S
i(OR14 (式中、R1 は同一もしくは異なってC
14 の炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物
(A)及び/又はその低縮合物0〜90重量%及び一般
式(2)R2 Si(OR13 (式中、R1 は上記と同
じ意味を示し、R2 はC112の炭化水素基を示す)で
表される有機珪素化合物(B)及び/又はその低縮合物
10〜100重量%の混合物を縮合して得られる有機珪
素縮合物(v)、及び金属キレ−ト化合物(ii)を配
合して得られる。
【0043】処理剤VIにおいて、上記有機珪素共重合
体(i)、ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)、
有機珪素縮合物(v)、及び金属キレ−ト化合物(i
i)は上記と同様のものを使用することができる。
【0044】処理剤VIにおいて、有機珪素縮合物
(v)と有機珪素共重合体(i)との配合割合は両者の
総合計量で、有機珪素縮合物(v)1〜50重量%、好
ましくは1〜30重量%、有機珪素共重合体(i)50
〜99重量%、特に70〜99重量%が好ましい。有機
珪素縮合物(v)が1重量%未満(有機珪素共重合体
(i)が99重量%を上回る)になると、耐汚染性が低
下し、一方、有機珪素縮合物(v)が50重量%を超え
る(有機珪素共重合体(i)が50重量%を下回る)
と、加工性が低下するので好ましくない。
【0045】ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)
の配合割合は有機珪素共重合体(i)100重量部に対
して約1〜10重量部、特に約1〜5重量部が好まし
い。配合割合が約1重量部を下回ると耐汚染性、表面硬
度などが劣り、一方、約10重量部を上回ると表面平滑
性、硬化性、透明性、基材との付着性などが劣るので好
ましくない。
【0046】金属キレ−ト化合物(ii)の配合割合は
有機珪素縮合物(v)と有機珪素共重合体(i)の総合
計量100重量部に対して金属キレ−ト化合物(ii)
を約0.01〜20重量部、特に約0.1〜10重量部
が好ましい。配合量が約0.01重量部を下回ると低温
硬化性が低下し、一方、約20重量部を超えるとコスト
が高くなるとともに加工性が低下するので好ましくな
い。
【0047】本発明で使用する処理剤は、上記した配合
物を有機溶剤に溶解もしくは分散したのち、更に必要に
応じて着色顔料、充填剤、添加剤などを混合することに
より製造できる。
【0048】本発明において、シート表面に上記した処
理剤を塗装(印刷も含む)する方法としては、従来から
公知の方法、例えば、スプレ−、刷毛、ロ−ラ−など)
や印刷(スクリ−ン、グラビアなど)などの手段により
おこなうことができる。膜厚は、硬化膜厚で約2〜30
ミクロン、特に約2〜20ミクロンの範囲が好適であ
る。また、硬化は常温でも可能であるが、通常、40〜
200℃の加熱範囲で硬化させることができる。
【0049】本発明において、エンボスロールによる模
様の形成は従来から公知のエンボスロールにより、例え
ば、凹凸等の模様を形成することができる。以上の方法
により得られた壁紙シートは、内装用建材表面に粘着剤
を介して貼り付けられる。
【0050】粘着剤としては、感熱又は感圧の接着(粘
着)剤層を使用することができる。接着(粘着)剤層の
具体例としては、例えば、ビニル系、ポリウレタン系、
ポリエステル系、ゴム系、ポリアミド系、酢酸ビニル
系、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系、塩化ビニル/
酢酸ビニル系などの未硬化系のものや尿素系、メラミン
系、エポキシ系、フェノ−ル系、アクリル系、ポリエス
テル系、ウレタン系などの硬化系のものを挙げることが
できる。接着(粘着)剤層には、例えば、接着(粘着)
付与剤、接着(粘着)調整剤、老化防止剤、安定剤、着
色剤などを含むことができる。接着剤が硬化系の場合に
は、硬化型として湿気硬化、湿気硬化、活性エネルギ−
線硬化などいずれの方法であっても構わない。接着(粘
着)剤層の膜厚は、約10〜1000ミクロン、特に2
0〜500ミクロンの範囲が好適である。膜厚が約10
ミクロン未満になると貼付けられる基材が粗い場合には
剥がれ易くなり、一方、1000ミクロンを越えると熱
により剥がれ易くなるので好ましくない。
【0051】内装用建材としては、従来から建物建材と
して使用されているものであれば特に制限なしに使用す
ることができる。具体的には、例えば、木材類、紙類、
プラスチック類、金属類、硝子類及びこれらのものが2
種以上組み合わさったもの等が挙げられる。
【実施例】 本発明を実施例によって具体的に説明す
る。 有機珪素共重合体aの製造例 スチレン35g、グリシジルメタクリレ−ト20g、及
び2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト20g、CH2
CCH3 COOC36 −[Si(CH32 O]20
30 −Si(CH33 5g、下記マクロモノマ−20
gからなるモノマ−混合物を通常のアクリル製造方法に
準じてラジカル共重合反応をおこない数平均分子量約2
0000の有機珪素共重合体aを得た。
【0052】マクロモノマ−の製造例 メチルメトキシシラン2720g、γ−メテクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン230g、脱イオン水11
30g、1%ギ酸2g、ハイドロキノン1g、の混合物
を80℃で5時間反応させて数平均分子量2000のポ
リシロキサン系マクロモノマ−を得た。
【0053】有機珪素共重合体bの製造例 スチレン35g、グリシジルメタクリレ−ト20g、及
び2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト20g、CH2
CCH3 COOC36 −[Si(CH32 O]20
30 −Si(CH33 8g、γ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン17gからなるモノマ−
混合物を通常のアクリル製造方法に準じてラジカル共重
合反応をおこない数平均分子量約18000の有機珪素
共重合体bを得た。
【0054】有機珪素共重合体cの製造例 スチレン35g、グリシジルメタクリレ−ト20g、及
び2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト20g、上記マク
ロモノマ−25gからなるモノマ−混合物を通常のアク
リル製造方法に準じてラジカル共重合反応をおこない数
平均分子量約18000の有機珪素共重合体cを得た。
【0055】有機珪素縮合物の製造例 反応容器にES−40(日本コルコ−ト社製、テトラエ
トキシシラン低縮合物)427g、エチルトリエトキシ
シラン58g、及びエチルアルコ−ル300gを加え、
内容物を攪拌しながら加熱して80℃になったのち0.
2N塩酸142gを添加し80℃で30分間反応させ
た。次いで、この反応物に水酸化カリウム5gを添加し
てPH7以上に上げて80℃で2時間縮合反応をおこな
い、そのごベンゼン200gを添加して不揮発分が30
重量%になるまで脱溶剤をおこない粘度11mPa・s
のワニスを得た。
【0056】シリコン樹脂組成物1 有機珪素共重合体a(固形分)100g、及びアルミニ
ウムトリス(エチルアセトアセテ−ト)2gにトルエン
を添加して分散をおこなってシリコン樹脂組成物1を得
た。
【0057】シリコン樹脂組成物2〜11 表1に記載のものを配合してシリコン樹脂組成物2〜1
1を得た。
【0058】
【表1】
【0059】表1において、配合量は固形分(g)を示
す。PRX413は東レ・ダウコ−ニング・シリコ−ン
株式会社製、商品名、OHSi(CH32 −(OSi
(CH3250−OSi(CH32 OH)、末端シ
ラノ−ル基含有ジメチルポリシロキサンのものである。
また、SH8416は東レ・ダウコ−ニング・シリコ−
ン株式会社製、商品名、アルキル変性シリコンである。
金属キレ−トはアルミニウムトリス(エチルアセトアセ
テ−ト)を使用した。得られたシリコン樹脂組成物をポ
リ塩化ビニルシート(厚さ500μm)に乾燥膜厚が3
ミクロンになるようにバ−コ−タ−塗装し、100℃で
10秒間乾燥硬化させてシリコン系樹脂硬化被膜層を有
するシートを得た後、加熱エンボスロール(200〜2
30℃で5秒間)により凹凸模様を形成して実施例1〜
8及び比較例1〜3のシリコン系樹脂被覆フィルムを得
た。該フィルムの外観、性能試験結果を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】試験の方法及び評価は下記の通りである。 外観:エンボスによる皮膜模様を目視で観察し、下記の
基準で評価した。○は全く異常が認められない、△は異
常(ヨリ、シワなど)が認められる、×は異常(ヨリ、
シワなど)が著しいもの。 付着性:JISK−5400(碁盤目カッタ−で被膜に
1mmマス目を100個作り、その表面にセロファンテ
−プを密着させて、強く引き離したのち、残ったマス目
の数を測定した。)評価は8.5.1(5)評価点数
(10〜0)に基づいておこなった。 耐マーカー性:塗膜表面に水性黒ペン(ペンテル(株)
社製)で線を書いた後、20℃で1時間放置した後、水
洗し赤インキの残った個所について評価した。○は跡形
も無く良好、△は跡形が残り劣る、×は跡形が著しく残
り劣る。 耐カレー粉性:カレー粉ペースト(SBゴーデンカレー
粉を水に1/10重量比になるように分散したもの)を
塗膜表面に10g乗せた後、揮発しないように蓋をした
状態で、20℃で24時間放置した後、該ペーストを水
洗して除去した後、塗膜の変色を評価した。○は跡形も
無く良好、△は跡形が残り劣る、×は跡形が著しく残り
劣る。 黴繁殖面積:JIS Z 2911(カビ抵抗性試験方
法)に基づいて14日経過時のカビ発生状況を観察し菌
糸の繁殖面積(0%、菌糸の繁殖面積は全表面積に対す
る割合を意味する。)を測定した。
【0062】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、特定の処理剤をシート表面に塗装し、硬化処理を行
うことにより、内装用建材表面においてかび、苔等の発
生を防止するといった顕著な効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/04 C09D 183/04 201/06 201/06 201/10 201/10 E04F 13/00 E04F 13/00 B Fターム(参考) 4D075 BB06Z CA34 DA04 DB18 DC02 EB22 EB33 EB42 EB45 EB56 4J004 AA05 AA06 AA09 AA10 AA11 AA12 AA13 AA14 AA15 AA16 AB01 CA03 CA04 CA05 CA06 CB03 CC02 CD05 FA04 4J038 CC021 CC071 CG141 CG161 CH031 CH041 CH071 CH121 CH171 CJ131 CL001 DB221 DL032 GA03 GA07 GA15 JC32 JC38 PB05 PC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート表面に、水酸基含有ラジカル重合
    性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含有ラジカル重合
    性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結合する水酸基及
    び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合性不飽和
    モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主鎖とする
    ラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要に応じて
    上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽
    和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、及び金属
    キレ−ト化合物(ii)を含有するシリコン系樹脂硬化
    性処理剤を塗装せしめ、ついで硬化処理を行ない、次い
    でエンボスロールにより模様を形成してなる壁紙用シー
    トを、粘着剤を介して内装用建材表面に貼り付けてなる
    ことを特徴とする内装材の表面汚染防止方法。
  2. 【請求項2】シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結
    合する水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカ
    ル重合性不飽和モノマ−(ハ)及び必要に応じて上記
    (イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モ
    ノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(iii)、ジメチル
    ポリシロキサン系化合物(iv)、及び金属キレ−ト化
    合物(ii)を含有することを特徴とする請求項1に記
    載の内装材の表面汚染防止方法。
  3. 【請求項3】シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結
    合する水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカ
    ル重合性不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結
    合を主鎖とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及
    び必要に応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジ
    カル重合性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体
    (i)、ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)、及
    び金属キレ−ト化合物(ii)を含有することを特徴と
    する請求項1に記載の内装材の表面汚染防止方法。
  4. 【請求項4】シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結
    合する水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカ
    ル重合性不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結
    合を主鎖とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及
    び必要に応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジ
    カル重合性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体
    (i)、一般式(1)Si(OR1 4 (式中、R1
    同一もしくは異なってC14 の炭化水素基を示す)で
    表される有機珪素化合物(A)及び/又はその低縮合物
    0〜90重量%及び一般式(2)R2 Si(OR1 )3
    (式中、R1 は上記と同じ意味を示し、R2 はC112
    の炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物(B)
    及び/又はその低縮合物10〜100重量%の混合物を
    縮合して得られる有機珪素縮合物(v)、及び金属キレ
    −ト化合物(ii)を含有することを特徴とする請求項
    1に記載の内装材の表面汚染防止方法。
  5. 【請求項5】シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、珪素に直接結
    合する水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカ
    ル重合性不飽和モノマ−(ハ)及び必要に応じて上記
    (イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重合性不飽和モ
    ノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(iii)、ジメチル
    ポリシロキサン系化合物(iv)、一般式(1)Si
    (OR14 (式中、R1 は同一もしくは異なってC1
    4 の炭化水素基を示す)で表される有機珪素化合物
    (A)及び/又はその低縮合物0〜90重量%及び一般
    式(2)R2 Si(OR13 (式中、R1 は上記と同
    じ意味を示し、R2 はC112の炭化水素基を示す)で
    表される有機珪素化合物(B)及び/又はその低縮合物
    10〜100重量%の混合物を縮合して得られる有機珪
    素縮合物(v)、及び金属キレ−ト化合物(ii)を含
    有することを特徴とする請求項1に記載の内装材の表面
    汚染防止方法。
  6. 【請求項6】シリコン系樹脂硬化性処理剤が、水酸基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(イ)、エポキシ基含
    有ラジカル重合性不飽和モノマ−(ロ)、直接結合する
    水酸基及び/又は加水分解性基を含有するラジカル重合
    性不飽和モノマ−(ハ)、ジメチルシロキサン結合を主
    鎖とするラジカル重合性不飽和モノマ−(ニ)及び必要
    に応じて上記(イ)〜(ニ)以外のその他のラジカル重
    合性不飽和モノマ−(ホ)の有機珪素共重合体(i)、
    ジメチルポリシロキサン系化合物(iv)、一般式
    (1)Si(OR14 (式中、R1 は同一もしくは異
    なってC 14 の炭化水素基を示す)で表される有機珪
    素化合物(A)及び/又はその低縮合物0〜90重量%
    及び一般式(2)R2 Si(OR13 (式中、R1
    上記と同じ意味を示し、R2 はC112の炭化水素基を
    示す)で表される有機珪素化合物(B)及び/又はその
    低縮合物10〜100重量%の混合物を縮合して得られ
    る有機珪素縮合物(v)、及び金属キレ−ト化合物(i
    i)を含有することを特徴とする請求項1に記載の内装
    材の表面汚染防止方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364144A (ja) * 2001-06-07 2002-12-18 Bridgestone Corp ラッピンク処理を施したバスルーム
EP1323787A3 (en) * 2001-12-27 2003-08-27 Armstrong World Industries, Inc. Stain resistant acoustical panels

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