JP2505825B2 - 数の子状加工卵及びその製法 - Google Patents

数の子状加工卵及びその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は数の子状加工卵及びその製法に関する。
〔従来の技術〕
卵白は、蛋白質に富んでおり、また風味もよいことか
ら、各種加工食品の原料として用いられている。
そして、従来より卵白を用いて数の子状の加工卵を得
んと種々の試みがなされており、例えば、特公昭46-337
00号にみられるように、卵白液を加熱凝固させ、これに
調味料等を加え、軽く加圧しながら攪拌して粒状の加工
卵を得ることが提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来法によると得られた加工卵は
確かに粒状に仕上がっているものの、卵白液を90℃以上
という高温で加熱凝固させるため卵蛋白質が完全に熱凝
固し、加工卵(粒状物)同士が付着せず、したがって、
粒状物の集合体とならないので、数の子状に仕上がらな
い。また、卵白液を加熱凝固させるという工程ばかりで
なく得られた凝固卵を軽く加圧しながら攪拌するという
面倒な工程を必要とする。
そこで、本発明は、卵白を主な原料とした数の子状の
加工卵及びその簡便な製法を提供することを目的として
なされたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の数の子状加工卵は、卵白を主原料とし、卵液
をホスホリパーゼ処理した分解卵を含んでなる丸みをお
びたゲル状粒体が多数相互付着し集合体となっているこ
とを特徴とし、また、その製法は、卵白と、卵液をホス
ホリパーゼ処理した分解卵とを混合してゲル化物を得た
後、このゲル化物を70〜80℃に保ちながら40〜60分間攪
拌することを特徴とするものである。
本発明の数の子状加工卵を製造するに当って、まず、
原料の卵白と、卵液をホスホリパーゼ処理した分解卵と
を用意する。
卵白としては、常法により殻付卵を割卵分離して得ら
れる生卵白の他、冷凍卵白を解凍した卵白液、乾燥卵白
を水戻しした卵白液等を用いることができる。尚、卵白
中には若干(4〜5%)の卵黄が混入していてもよい
が、卵黄の混入率の多い卵白を用いると後に述べる加熱
攪拌工程で卵液が粒状とならないので注意を要する。ま
た、分解卵としては、卵黄や全卵をホスホリパーゼA1
ホスホリパーゼA2等のホスホリパーゼで処理したものを
用いる。この処理の条件としては、卵液に対してホスホ
リパーゼを0.0005〜0.1重量%添加し、40〜50℃で1〜
5時間分解を行うとよい。
次に、卵白と、卵液をホスホリパーゼ処理した分解卵
とを混合する。その混合割合は、全原料中に占める分解
卵の割合が10〜40重量%となるようにすることが望まし
い。その理由は後の試験例にも示すように、分解卵の割
合が少な過ぎると得られる加工卵からの離水が多くなる
傾向にあり、一方、多過ぎると丸みをおびた粒状物がで
きにくくなる傾向にあるからである。上記二つの原料を
混合すると、得られる混合卵はプリン様にゲル化し、弾
性を有するゲル化物となる。尚、ここで、混合卵に砂糖
・食塩等の調味料やこしょう・カラシ等の香辛料等好み
の添加物を加えても差し支えない。
最後に、このゲル化物を70〜80℃に保ちながら、40〜
60分間攪拌すると、0.5〜2.0mmの粒径の粒状物同士が互
いに付着して集合物となった加工卵が得られる。上記範
囲より加熱温度や攪拌時間が外れるとゲル化物は粒状化
しないので、注意を要する。上記加熱と攪拌は、小規模
生産のときはナベを用い、ヘラにてゲル状物を攪拌する
方法によればよいが、大規模生産のときは、ニーダー等
の加熱・攪拌が同時にできる装置を用いるとよい。ゲル
化物を上記温度に保ちつつ攪拌すると、加熱はじめから
5〜10分後に、徐々にゲル化物中に粒状物の形成がはじ
まり、10〜15分後に、ゲル化物に泡が発生し、さらに攪
拌を続けると、30〜40分後に泡が消失し、泡の消失と同
時にゲル物全体が粒状の加工卵に変化する。したがって
消泡のとき加熱と攪拌をやめ、加工卵を取り出せば目的
の製品を得ることができる。
このようにして得られた加工卵は、卵白を主原料と
し、卵液をホスホリパーゼ処理した分解卵を含んでなる
丸みをおびたゲル状粒体が多数相互に付着した集合物で
あるから、外観が数の子に酷似したものである。
〔実施例〕
実施例1 次の原料を用意した。
生卵白 700g酵素処理卵 300 計 1kg 尚、酵素処理卵としては、生卵黄に水酸化ナトリウム
溶液を添加してpH7.0に調整した卵液に、ホスホリパー
ゼA2(ノボ社製;「Lecitase10L」)水溶液を100酵素1U
/卵液1kgになるように加え、溶液温度55℃で2時間の酵
素処理を行った後、65℃で30分間加温し酵素失活させた
ものを用いた。
次に、上記原料をタンクに入れ、30分間攪拌混合した
ところ、卵液はゲル化した。次に、このゲル化物をレオ
ニーダー(梶原工業(株)製、商品名)に移し78℃まで
昇温させ、78℃に保ちながら高速攪拌(24r・p・m)
を続けたところ、加熱をはじめてから約8分後に徐々に
ゲル化物中に粒体の形成がはじまり、そして約10分後に
ゲル化物は発泡し、泡の中で粒体の形成が進行した。さ
らに、加熱と攪拌を続行すると、加熱をはじめてから約
35分後にゲル化物からの発泡がなくなり、同時にゲル化
物全体が明確な粒体の集合体に変化したので加熱をやめ
た。
最後に、上記加工卵を取り出し、100cc容ポリエチレ
ン容器に500gずつ充填・密封した後、20℃の流水中で1
時間冷却したところ、容器詰め数の子状加工卵17袋を得
ることができた。
実施例2 実施例1で得られた数の子状加工卵30gに市販の練り
ウニ(JAS標準品・ウニ含量80%)70gを加え、よく混ぜ
たところ、外観や食感ばかりでなく、食味もいそうに様
の食品が得られた。
実施例3 実施例1で得られた数の子状加工卵30g、ほぐしたカ
ニカマボコ30g及びかいわれ大根5gを材料とし、これら
にマヨネーズ20gを加えて和え、サラダを得た。
得られたサラダは魚卵様のアクセントがつけられてお
り、また食感や食味も良好であった。
実施例4 実施例1で得られた数の子状加工卵30gをサランラッ
プに包み、数の子の形状に成形した後、蒸し器に入れ90
℃で20分間蒸し、凝固させた。
得られた凝固食品は外観も食感も数の子に酷似してい
た。
〔試験例〕
以下、本発明の試験例を述べる。
試験例 生卵白と実施例1で用いた酵素処理卵(ホスホリパー
ゼA2処理)の混合物であって、表−1に示す割合(重量
%)の酵素処理卵が含まれた4種類のサンプルを用意し
た。
このサンプルを各別に実施例1と同じ方法で処理した
ところ、表−1に示す加工卵が得られた。
尚、表中の記号は製品の外観を観察した結果であっ
て、◎は丸みをおびた均質な粒体の集合物であること
を、○は丸みをおびているが、やや均一さに欠ける粒体
の集合物であることを、口は丸みをおびているが、やや
均一さに欠け、かつ離水が多い粒体の集合物であること
を、△は丸みをおびた粒体の集合物ができないことを、
×は凝固しないことを示す。
〔作用〕
本発明の方法により製造される加工卵がなぜゲル状の
粒体の集合物になるのかは深く追求したわけではない
が、原料として卵白以外の卵液を用いたり或いは分解卵
としてホスホリパーゼ以外の酵素処理した分解卵を用い
てもかかる作用が生じないことから、卵白と卵液をホス
ホリパーゼ処理した分解卵とがゲル状粒体が多数相互に
付着した集合物になるのに深く関与しているものと推察
される。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の数の子状加工卵は、卵白
を主原料とし、卵液をホスホリパーゼ処理した分解卵を
含んでなる丸みをおびたゲル状粒体が多数相互に付着し
た集合物となり、あたかも数の子のような外観を有す
る。そして、この集合体をほぐすと、個々の粒状物に分
けることができる。
そして、この数の子状加工卵は、卵液が主原料である
から、食味にくせがなく、サラダ、味噌、うに、いか及
びアイスクリーム等によく合い、したがって珍味、惣
菜、冷菓等の加工食品のベース等として広い用途を有す
る。
また、本発明の製法によれば、数の子状加工卵を簡便
に得ることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】卵白を主原料とし、卵液をホスホリパーゼ
    処理した分解卵を含んでなる丸みをおびたゲル状粒体が
    多数相互付着し集合体となっていることを特徴とする数
    の子状加工卵。
  2. 【請求項2】卵白と、卵液をホスホリパーゼ処理した分
    解卵とを混合してゲル化物を得た後、このゲル化物を70
    〜80℃に保ちながら40〜60分間攪拌することを特徴とす
    る数の子状加工卵の製造方法。
JP62262622A 1987-10-20 1987-10-20 数の子状加工卵及びその製法 Expired - Lifetime JP2505825B2 (ja)

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JPH01108961A JPH01108961A (ja) 1989-04-26
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EP0571626A1 (en) * 1991-10-16 1993-12-01 VAINERMAN, Efim Semenovich Caviar-like foodstuff and method of obtaining it
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