JP2500545C - - Google Patents

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JP2500545C
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skin
resin beads
foam layer
molding
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、表皮、発泡層及び基材を樹詣により形成すると共に、これらを積層
することにより製造される車両用内装部材の製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、表皮に発泡層を積層する技術として、特開昭58−171921号公報
のものが知られている。この方法では、真空成形法を利用して、表皮を所定の形
状に賦形し、さらにこの表皮を成形装置の成形型に設置し、これに発泡性樹脂ビ
ーズを堆積させて、蒸気により加熱発泡させることにより、表皮上に補強用の発
泡層を形成する方法である。 【0003】 ところで、近年、車両用内装部材では、ソリッド樹脂からなる基材と表皮との
間に、発泡層を介在させることにより、ソフト感を付加して高級化を図ることが
要請されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 しかし、上記従来の技術では、発泡層を補強用の硬質の構造材として使用して
おり、ソフト感をもたらす発泡層を形成する技術は示されていない。また、この
ような従来の技術を単に利用しただけでは、表皮、発泡層及び基材をソフト感を
有する薄い積層体として一体化させるということが難しいという問題があった。 【0005】 本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを課題とし、表皮、発泡層
及び基相をソフト感を有する積層体として一体化させることができる車両用内装
部材の製造方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するためになされた本発明は、 表皮、発泡層及び基材を樹脂から形成し、これらを積層することにより車両用
内装部材を製造する車両用内装部材の製造方法において、 いずれもオレフィン系樹脂製の表皮と、基材と、発泡性樹脂ビーズとを準備し
、 上記基材には、通気用透孔を設け、 上記基材を支持する支持面を備え、該支持面の一部でありかつ上記通気用透孔
に接続される部位に、上記通気用透孔の通路面積より広い面積を有する凹状の拡
張部を備える成形型を用いて、 上記表皮と、基材とを所定の間隙を隔てて成形型に設置すると共に、上記所定
の間隙に上記発泡性樹脂ビーズを供給し、 発泡性樹脂ビーズを、上記基材の通気用透孔から熱媒体を供給することにより
加熱発泡させて発泡層を形成し、この発泡層を介して表皮と基材とを隙間なく溶
着するとともに、上記拡張部に入り込んだ上記発泡層の一部によって係止部を形 成する ことを特徴とする。 【0007】 【作用】 本発明は、表皮、発泡層及び基利を樹脂から形成し、これらを積層することに
よりソフト感を有する車両用内装部材を製造する方法である。この発明では、ま
ず、表皮、基材、発泡性樹脂ビーズをオレフィン系樹脂にて形成する。上記基材
には、通気用透孔を設ける。次に、表皮と基材とを所定の間隙を隔てて成形型に
設置すると共に、上記所定の間隙に発泡性樹脂ビーズを供給し、さらに基材の通
気用透孔を介して熱媒体を供給することにより、発泡性樹脂ビーズを加熱発泡さ
せて発泡層を形成し、この発泡層を介して表皮と基材とを間隙なく溶着する。 この一連の工程により製造される車両用内装部材では、表皮、基材及び発泡性
樹脂ビーズがオレフィン系の樹脂として統一形成されているので、発泡性樹脂ビ
ーズを発泡させて発泡層を形成すると、発泡層と表皮、及び表皮と基材との接す
る部分にて一体的に溶着する。よって、これらが積層構造体として一体形成され
る。 また、成形型には、上記基材を支持する支持面の一部でありかつ上記通気用透
孔に接続される部位に、上記通気用透孔の通路面積より広い面積を有する凹状に
形成した拡張部を形成することにより、発泡成形時に、通気用透孔及び拡張部に
も発泡した発泡層の一部が入り込んで係止部が形成され、この係止部が抜止とし
て作用し、基材との一体性を高める。 【0008】 【実施例】 以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好
適な実施例について説明する。 【0009】 図1は本実施例にかかる車両用内装部材のうち、ボディに装着されるインスト
ルメントパネル1を示す外観図である。 このインストルメントパネル1は、図2に示すように、ボディ側に固定される 基材3と、クッション層としての発泡層5と、意匠面を有する表皮7とを積層す
ることにより構成されている。上記基材3には、通気用透孔9及び材料供給用透
孔11が複数個形成されている。発泡層5の一部は、これらの透孔9,11を塞
ぐと共に外面まで露出しており、発泡層5と基材3とを係止する係止部10(図
3参照)として形成されている。上記基材3、発泡層5、表皮7は、すべてオレ
フィン系樹脂であるポリプロピレン(PP)から形成されている。 【0010】 このインストルメントパネル1は、以下の工程により製造されるが、まず、成
形装置12について図4を用いて説明する。成形装置12は、下成形部13と上
成形部15とを備えている。下成形部13は、外枠17と、この外枠17内に固
定された成形型19とを備えており、上記外枠17の下部と成形型19とにより
囲まれた圧力室21を有している。この圧力室21は、外枠17の中央部に形成
された通気孔22及び管路23を通じて真空ポンプ(図示省略)に接続されてい
る。 上記成形型19は、インストルメントパネル1の意匠面を成形する成形面25
を有している。また、成形型19は、多孔質のセラミックから形成されており、
したがって、圧力室21と成形面25との間で通気可能になっている。この成形
型19は、例えば、金属粉に、セラミック粉を混合した材料を焼結して形成した
ものである。 【0011】 一方、上成形部15は、外枠31と、この外枠31に固定され、かつ支持面3
3を有する成形部35とを備えており、この成形部35には、図5に示すように
拡張部36aを有する通気用透孔36及び材料供給透孔37が複数個形成されて
いる。上記外枠31と成形部35とに囲まれた空間は、仕切板38によって2つ
の蒸気室39,41に仕切られている。一方の蒸気室39には、バルブ43付き
の管路45が接続されており、他方の蒸気室41には、バルブ47付きの管路4
9が接続されている。管路45からの蒸気(熱媒体)は、バルブ43→蒸気室3
9→成形部35の透孔36→基材3の透孔9→表皮7と基材3との間隙51→透
孔9,36→蒸気室41→バルブ47→管路49の経路で流れていく。なお、上 成形部15には、発泡層5を形成するための発泡性樹脂ビーズを上記間隙51に
供給するための管路53が設けられている。 【0012】 次に上記成形装置12を用いたインストルメントパネル1の製造工程について
説明する。まず、厚さ0.45mm〜0.7mmのポリプロピレン製の表皮用シ
ートを約180℃に予備加熱して軟化させる。この予備加熱した表皮用シートを
下成形部13の成形型19に設置する。この状態にて、真空ポンプを駆動すると
、多孔質の成形型19を通じて表皮用シートに対して吸引力が加わって、成形面
25の形状に賦形されることにより、表皮7が形成される。 【0013】 続いて、上成形部15の成形部35に基材3を仮止し、上成形部15を下降さ
せて下成形部13に対して型締めする。これにより、表皮7に対して所定の間隙
51(約15mm)を隔てて基材3が設置される。つまり、成形型19の成形面
25は、凹所に形成されているので、基材3を設置したときに、所定の間隙51
が形成される。なお、基材3は、ポリプロピレン製でフィラー入りのソリッド樹
脂からなり、通気用透孔9及び材料供給用透孔11が複数個形成されたものであ
る。次に上成形部15を下降させて、基材3を上成形部15にて固定すると共に
、下成形部13とで型締めを行なう。続いて、材料供給装置(図示省略)から管
路53及び基材3の透孔11を介して発泡性樹脂ビーズMを上記間隙51に供給
する。この発泡性樹脂ビーズMは、ポリプロピレンから形成され、平均粒径φ7
mmであり、11倍から45倍に発泡倍率を大きくして、ソフト感をもたらすよ
うに形成されている。 【0014】 その後、バルブ43を開いて、管路45を通じて、蒸気を蒸気室39に送り込
む。この蒸気室39の蒸気は、成形部35の透孔36、基材3の透孔9を通じて
間隙51に送り込まれる。これにより、発泡性樹脂ビーズMが加熱発泡して発泡
層5を形成する。この発泡層5により表皮7と基材3とを隙間なく溶着する。そ
の後、製品を冷却し、上成形部15を上昇させて製品を取り出すことにより、一
連の工程が終了する。 【0015】 この一連の工程により製造されたインストルメントパネル1では、基材3、発
泡層5及び表皮7がオレフィン系の樹脂で統一形成されている。したがって、発
泡性樹脂ビーズMを発泡させると、発泡層5と基材3、及び発泡層5と表皮7の
接する部分にて一体的に溶着する。よって、これらの部材が薄い積層構造体とし
て一体形成されることになる。 【0016】 また、発泡成形時に、図5に示すように、透孔9,11及び拡張部36aにも
発泡した樹脂が入り込み、発泡層5と一体的な係止部10(図3)が形成される
。したがって、この係止部10が抜止として作用するので、発泡層5と基材3と
の一体性を一層高めることができる。 【0017】 また、上記実施例では、表皮7、発泡層5及び基材3がオレフィン系の同一の
樹脂材料にて形成されているので、これらを再生利用することが容易であるとい
う効果もある。 【0018】 なお、上記各層の利料として以下のものを適用することができる。すなわち、
基材3のオレフィン系樹能材料としては、ポリプロピレン系の他に、ポリエチレ
ン等からなるソリッド樹脂を用いることができる。 【0019】 また、発泡層5のオレフィン系樹脂材料としては、ポリプロピレン系の発泡性
樹脂ビーズの他に、例えば、ポリエチレン系の発泡製樹脂ビーズを用いることが
できる。なお、クッション層としての発泡層5を形成する発泡性樹脂ビーズの粒
径として、5mm〜8mm程度が好ましく、特に6.5mm〜7.5mmが望ま
しい。 【0020】 さらに、表皮7のオレフィン系樹脂材料としては、ポリエチレン系、ポリプロ
ピレン系、SEBS系(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重
合体)等を適用することができる。 【0021】 また、上記実施例では、車両用内装部材として、インストルメントパネルを用
いたが、これに限らず各種の部材に用いることができるのは勿論である。 【0022】 さらに、上記実施例のように表皮及び基材を成形型に設置した後に樹脂ビーズ
を供給する順序の他に、表皮上に発泡性樹脂ビーズを堆積させ、その後に基材で
封止する順序や、上記基材上に発泡性樹脂ビーズの堆積させ、これに表皮で封止
する順序などの工程を採ることができる。 【0023】 【発明の効果】 以上説明したように本発明の製造方法によれば、表皮、発泡層及び基材を積層
形成するに際して、これらをオレフィン系樹詣から形成すると共に、基材の通気
用透孔を通じて熱媒体を供給することで表皮と基材との間で発泡性樹脂ビーズを
発泡させて発泡層を形成することにより、表皮と発泡層、及び発泡層と基材の接
する部分にて溶着するので、この積層構造体を一体的に形成することができると
ともに、発泡層によりソフト感をもたらし高級化を実現することができる。また
、成形型には、上記基材を支持する支持面の一部でありかつ上記通気用透孔に接
続される部位に、上記通気用透孔の通路面積より広い面積を有する凹状の拡張部
を形成することにより、発泡成形時に、通気用透孔及び拡張部にも発泡した樹脂
が入り込んで係止部が形成され、この係止部が抜止として作用し、発泡層と基材
との一体性を一層高めることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施例にかかる方法により製造されたインストルメントパネルを示す
外観図。 【図2】 同実施例にかかるインストルメントパネルを示す断面図。 【図3】 図2の要部の拡大した断面図。 【図4】 成形装置を示す断面図。 【図5】 成形装置の成形型の付近の要部を示す断面図。 【符号の説明】 1 インストルメントパネル 3 基材 5 発泡層 7 表皮 9 通気用透孔 10 係止部 12 成形装置 13 下成形部 15 上成形部 19 成形型 33 支持面 36a 拡張部 51 間隙

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 表皮、発泡層及び基材を樹脂から形成し、これらを積層するこ
    とにより車両用内装部材を製造する車両用内装部材の製造方法において、 いずれもオレフィン系樹詣製の表皮と、基材と、発泡性樹脂ビーズとを準備し
    、 上記基材には、通気用透孔を設け、 上記基材を支持する支持面を備え、該支持面の一部でありかつ上記通気用透孔
    に接続される部位に、上記通気用透孔の通路面積より広い面積を有する凹状の拡
    張部を備える成形型を用いて、 上記表皮と、基材とを所定の間隙を隔てて成形型に設置すると共に、上記所定
    の間隙に上記発泡性樹脂ビーズを供給し、 発泡性樹脂ビーズを、上記基材の通気用透孔から熱媒体を供給することにより
    加熱発泡させて発泡層を形成し、この発泡層を介して表皮と基材とを隙間なく溶
    着するとともに、上記拡張部に入り込んだ上記発泡層の一部によって係止部を形
    成する ことを特徴とする車両用内装部材の製造方法。

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