JP2500063Y2 - ドラム用締枠 - Google Patents

ドラム用締枠

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JP2500063Y2
JP2500063Y2 JP1990400325U JP40032590U JP2500063Y2 JP 2500063 Y2 JP2500063 Y2 JP 2500063Y2 JP 1990400325 U JP1990400325 U JP 1990400325U JP 40032590 U JP40032590 U JP 40032590U JP 2500063 Y2 JP2500063 Y2 JP 2500063Y2
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frame
drum
tightening
diameter portion
fastening
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順治 藤井
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Yamaha Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は打楽器であるドラムに係
わり、特に、ドラムヘッドを胴に対して取り付けるとと
もにチューニングを行うための環状のドラム用締枠に関
する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、打楽器のドラムは、胴の
開口部に振動板であるドラムヘッドを張設する構造とな
っているが、ドラムヘッドの胴に対する取り付けおよび
チューニングは環状の締枠により行うようにしている。
すなわち、図4および図5に示すように、ドラムヘッド
1の外周縁に環状のヘッド枠2を固定してそれを胴3に
嵌合させるとともに、ヘッド枠2の外側に環状の締枠4
を装着し、その締枠4を、胴3の周面に取り付けられて
いるラグ5に対して締め付けボルト6により連結するよ
うになっている。そして、それら締め付けボルト6を回
転調整することで締枠4およびヘッド枠2を胴3に対し
て上下方向に移動せしめて、ドラムヘッド1の張力を均
一にするチューニングを行うようにされている。
【0003】上記の締枠4は、一般に鉄板等の金属板を
折り曲げ加工して製作されるもので、その断面形状は、
図6〜図8に示すように、胴3に遊嵌する小径部41
と、その小径部41から径方向外側に延出したフランジ
部42と、そのフランジ部42に連設された大径部43
を有するものとなっている。そして、上記のフランジ部
42に締め付けボルト6を挿通させて締結するための円
形もしくは長円形のボルト挿通孔44が等間隔で形成さ
れており、その挿通孔44が形成されている部分のみ
は、図5、図6、図8に示すように大径部43が省略さ
れるとともにフランジ部42の幅寸法が大きくされて略
L字形断面となっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ドラム用締枠4は機械的な強度が必ずしも十分ではな
く、締め付けボルト6を強く締め付けたときに締枠4が
変形してしまう恐れがあった。このため、締枠4の板厚
を厚くして強度を高めることも考えられているが、その
場合にはドラム全体の重量増加を招致するので、特にマ
ーチングドラムに適用する場合には好ましくない。
【0005】本考案は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、重量を増加させることなく十分な強度が得られるド
ラム用締枠を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、ドラムの胴にボルトによりドラムヘッド
を固定するための環状のドラム用締枠において、ドラム
の胴に遊嵌する小径部と、該小径部から径方向外側に延
出したフランジ部と、該フランジ部の全周縁に連設され
る大径部とを具備し、前記フランジ部に、周方向に間隔
を空けて半径方向外側に突出し前記ボルトを挿通させる
ボルト挿通孔が穿孔された締結部が複数設けられ、該締
結部間に配される前記大径部の下端縁に、該下端縁を径
方向外側に延出してなる延出部が設けられているドラム
用締枠を提案している。
【0007】
【作用】本考案のドラム締枠によれば、ボルトを挿通さ
せるボルト挿通孔が設けられた締結部はフランジ部の周
縁に設けられた大径部により、また、締結部間に配され
る部分においてはフランジ部の周縁に設けられた大径部
およびその下端縁に設けた延出部により、重量をさほど
増加させることなく断面二次モーメントを増大させて曲
げ剛性を高めることが可能となり、大きな締め付け力を
付与しても変形量が最小限に抑制されることになる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図1および図2を
参照して説明する。図1および図2は本実施例の締枠4
0の断面形状を示すものであって、この締枠40は、上
述した従来の締枠4と同様に鉄板等の金属板が折り曲げ
加工されることによって製作された環状のものであり、
ドラムヘッド1のヘッド枠2を胴3に対して固定すると
ともに締め付けボルト6によりチューニングを行うため
のものである。
【0009】そして、本実施例の締枠40の断面形状
は、図1に示すように小径部41とフランジ部42と大
径部43とを有するものとされ、かつ、大径部43の下
端に、径方向外側に延出する延出部45が形成されたも
のとなっている。また、図2に示すように、従来のもの
と同様にフランジ部42にはボルト挿通孔44が等間隔
で形成されているが、その部分(締結部)は他の部分に
比してフランジ部42の幅が大きくされるとともに大径
部43の高さが小さくされたものとなっている。すなわ
ち、フランジ部42の端部が下方に折り曲げられて大径
部43を形成している。
【0010】上記の締枠40では、大径部43の下端に
延出部45が形成されていることによって、そのような
延出部45のない従来の締枠4に比して断面二次モーメ
ントが増大したものとなり、したがって、従来のものに
比してその強度、特に曲げ剛性が十分に高められたもの
となっている。
【0011】本考案の締枠の有効性を図3(A),(B),(C)
および表1を参照して以下に実証する。図3(A)は上述
した従来の締枠4(従来品)、図3(B)は上記実施例の
締枠40(本考案品)、図3(C)は比較対象品である締
枠50の断面形状およびそれらの各部の寸法(単位はm
m)を示すものである。従来品の締枠4と本考案品の締
枠40とは延出部45の有無を除いて同一の形状、寸法
とされ、板厚はいずれも1.6mmとされている。比較対
象品の締枠50は従来品の締枠4と同一断面形状である
が、板厚が2.3mmに厚くされている。表1は、それら
従来品、本考案品、比較対象品の重量比と曲げ剛性比の
演算結果を示すものである。なお、ここでの曲げ剛性
は、X,Y各軸方向ごとに算出し、各々その図心位置で
の値に変換したものである。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかなように、本考案に係る締
枠40は、従来の締枠4に対して重量がわずか9.7%
増加するのみで、縦方向(x軸方向)の曲げ剛性が2
6.9%、横方向(y軸方向)の曲げ剛性が32.2%
も増大するものである。これに対し、従来の締枠4と同
一断面形状のままで板厚を増加させた比較対象品50で
は、重量が41.3%も増大するにも拘わらず、曲げ剛
性は重量増加に見合う程度、つまり縦方向(x軸方向)
で46.2%、横方向(y軸方向)で47.5%しか増
加しないものである。
【0014】以上で説明したように、上記実施例の締枠
40では、大径部43の下端に延出部45を形成するこ
とのみで曲げ剛性を十分に高めることができ、したがっ
て、締め付けボルト6による大きな締め付け力が加わっ
ても変形し難いものであり、このため、信頼性や耐久性
を大きく向上させることができ、しかも、重量がさほど
増加しないのでマーチングドラムに適用して特に好適で
ある。
【0015】また、従来の締枠4においては、ボルト挿
通孔44が形成されている部分における断面形状が図5
および図8に示したように略L字形とされていたので、
この部分の強度が他の部分より低下したものとなってお
り、このことは、その部分に締め付け力が直接的に作用
するので好ましいことではなかったが、上記実施例の締
枠40においては、図2に示したように挿通孔44が形
成されている部分においても大径部43が形成されてい
るので、この部分における強度も十分に確保されたもの
となっている。ここで、締枠40成形時には、小径部4
1に対してフランジ部42が約3〜8度程度上方に傾く
ように曲げておき、締め付けボルト6によるラグ5への
締付時に、図2に示すように小径部41とフランジ部4
2とが略直交するように組み立てると、締枠40のフラ
ンジ部42の弾性変形により、締め付けボルト6に適度
な引張力が作用して締め付けに好適である。
【0016】なお、上記実施例の締枠40は、従来の締
枠4の大径部43の下端に延出部45を付加した形態で
設けたものであるから、延出部45を形成した分だけ従
来のものより重量が増加したものとなったが、延出部4
5を形成することに伴う重量増加分を他の部分の形状や
寸法あるいは板厚の調節により相殺することにより、重
量を全く同一に維持しつつ剛性のみを高めることが可能
である。また、小径部41、フランジ部42、大径部4
3、延出部45を有する限りにおいて、断面形状や各部
の寸法は適宜変更することが可能である。さらに、締枠
40の材質としては、鉄の他、アルミ、黄銅等の非鉄金
属、樹脂、FRP等の複合材料であっても良い。また、
加工手段としては、板金曲げ加工以外に、鋳造やダイキ
ャスト成形等により形成することもできる。
【0017】以上で詳細に説明したように、本考案に係
るドラム用締枠は、ドラムの胴に遊嵌する小径部と、そ
の小径部から径方向外側に延出したフランジ部と、その
全周縁に連設される大径部とを具備し、フランジ部に、
周方向に間隔を空けて半径方向外側に突出し前記ボルト
を挿通させるボルト挿通孔が穿孔された締結部を複数設
け、該締結部間に配される前記大径部の下端縁に、径方
向外側に延出した延出部を設けたものであるから、締結
部においては大径部が形成されたことにより、それ以外
の部分においては大径部および延出部が形成されたこと
によって断面二次モーメントが増大し、したがって、そ
のような大径部および延出部を有していない従来のもの
に比して重量をさほど増大させることなく曲げ剛性を十
分に高めることができ、このため、締め付けボルトによ
る大きな締め付け力を加えても変形し難いものとなって
信頼性、耐久性を大きく向上させることができるという
効果を奏し、特にマーチングドラムに適用して好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例である締枠が採用されたドラム
の要部断面図である。
【図2】同ドラムの他の要部断面図である。
【図3】各種の締枠の断面形状と各部の寸法の例を示す
もので、このうち、(A)は従来の締枠を示す図、(B)は本
考案に係る締枠を示す図、(C)は比較対象品である締枠
を示す図である。
【図4】従来の締枠が採用されたドラムの外観を示す斜
視図である。
【図5】同ドラムの要部断面図である。
【図6】従来の締枠の要部平面図である。
【図7】図6におけるVII-VII線矢視図である。
【図8】図6におけるVIII-VIII線矢視図である。
【符号の説明】
1 ドラムヘッド 2 ヘッド枠 3 胴 5 ラグ 6 締め付けボルト 40 締枠 41 小径部 42 フランジ部 43 大径部 44 ボルト挿通孔 45 延出部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドラムの胴にボルトによりドラムヘッドを
    固定するための環状のドラム用締枠において、 ドラムの胴に遊嵌する小径部と、該小径部から径方向外
    側に延出したフランジ部と、該フランジ部に連設された
    大径部とを具備し、前記フランジ部に、周方向に間隔を
    空けて半径方向外側に突出し前記ボルトを挿通させるボ
    ルト挿通孔が穿孔された締結部が複数設けられ、該締結
    部間に配される前記大径部の下端縁に、該下端縁を径方
    向外側に延出してなる延出部が設けられていることを特
    徴とするドラム用締枠。
JP1990400325U 1990-12-11 1990-12-11 ドラム用締枠 Expired - Lifetime JP2500063Y2 (ja)

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JPH0487892U JPH0487892U (ja) 1992-07-30
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Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5533358U (ja) * 1978-08-24 1980-03-04
JPS599256Y2 (ja) * 1979-02-16 1984-03-23 ヤマハ株式会社 ドラム用練習パツド
JPS5843034Y2 (ja) * 1979-08-29 1983-09-29 ヤマハ株式会社 ドラム用締枠
JPS61196294A (ja) * 1985-02-26 1986-08-30 若井 孝二 ヘツド交換を迅速にしたドラムフレ−ム
JPS6341899A (ja) * 1986-08-07 1988-02-23 碓田 信一 太鼓

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