JP2023522233A - 添加剤組成物及びその用途、縮合重合体組成物、成形化合物並びにこれらから製造される成形化合物及び成形部品及びその用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩と少なくとも1つの有機リン化合物を含む添加剤組成物に関し、当該組成物は、当該添加剤組成物を組み込むことにより、使用中の熱可塑性縮合重合体の加水分解を促進することができる。本発明はさらに、本発明による添加剤組成物を添加した縮合ポリマー組成物に関する。本発明は、さらに、熱可塑性縮合重合体の加水分解分解の方法、及び本発明による添加剤組成物及び熱可塑性縮合重合体組成物の使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩と少なくとも1つの有機リン化合物を含む添加剤組成物に関する。当該組成物は、当該添加剤組成物が配合された熱可塑性縮合重合体の加水分解を促進することができる。
更に、本発明は、本発明に係る添加剤組成物を添加した縮合重合体組成物に関する。
更に、本発明は、熱可塑性縮合重合体の加水分解方法及び本発明に係る添加剤組成物及び熱可塑性縮合重合体組成物の使用に関する。
PET(Polyethylene terephthalate)などのポリエステルや、PA-6(Polyamide-6)などのポリアミドなどの縮合重合体は、包装や技術的用途に重要なプラスチックであり、長期的な使用も意図されていることが多い。
更に、PLA(polylactide)や、PBS(polybutylene succinate)などの再生可能な原料から形成されるポリエステル系重合体は、今日では特に包装産業や農業用途において、石油系プラスチックの代替材料の可能性があると考えられている。しかし、これらの用途、例えばフィルムの形では、耐用年数が短い傾向がある。
しかしながら、耐用年数に関わらず、縮合重合体は、部品の製造時や調合時において、(事前に)ダメージを受けないことが必要であり、例えば、機械的性質などの特性が、早期に失われないようにする必要がある。この目的のために、安定剤や酸化防止剤などの添加剤が、重合体に添加されることが多い。
縮合重合体、特にポリ乳酸の分解の促進については、様々な可能性が述べられている。
例えば、特定の微生物(W. Pattanasuttichonlakul et al., International Biodeterioration and Biodegradation 2018, 132, 74-83)や、酵素(WO2005/063037)を使用するなど、特定の環境条件によって分解を促進することができる。
他の可能性としては、光触媒分解を達成するために、TiOナノ粒子(Y. Luo et al. J. Appl. Pol. Sci. 2018, 46509, 1-8)や、シリカナノ粒子(P.Georgiopoulus et al. Journal of Biomaterials Applications 2014, 29, 662-674)のような分解促進添加剤や、ステアリン酸マンガン(CN103408827)のような酸化促進添加剤を添加することが挙げられる。
更に、MgOやZnO等の無機物質(US20140360728)や、キトサンやケラチン等の有機フィラー(M.A.Elsawy et al. Renewable and Sustainable Energy Reviews 2017, 79, 1346-1352)の添加により、PLAの分解に影響を与える方法が知られている。
更に、ポリブチレンコハク酸塩(Y. Wang et al. Polym. Bull. 2016, 73, 1067-1083)と、PLAとの混合物のように、高速分解性高分子(quickly degradable polymers)と組み合わせたPLA混合物(PLA blends)が記載されている。
これまでに知られている分解促進方法は、プラスチック部品の製造後にのみ使用されるか(微生物、酵素)、(光化学的な、あるいは酸化的な)分解特性を根本的に変更するか、材料特性(フィラー、ブレンド)を根本的に変更するかのいずれかである。
Figure 2023522233000001
しかしながら、加工時の酸または塩基環境は、重合体の大きな損傷を引き起こすため、逆効果である。
ヒドロキシカルボン酸は、CN105838049にクエン酸ナトリウムの形で、形状記憶ポリ乳酸複合材料の添加剤として記載されているが、例えば炭酸カルシウムやタルク等の他の典型的な充填剤とのリストに充填剤として記載されており、安定剤としては記載されていない。
CN101020780では、ポリ乳酸と木材との複合体において、特にクエン酸ナトリウムが、炭酸カルシウムなどの様々な添加剤と共に、核形成剤としてリストに記載されているが、安定剤としては使用されていない。
CN101362833では、クエン酸ナトリウムは、カップリング剤のリストの中で、ポリ乳酸の製造におけるフォーム安定剤として使用されているが、重合体安定剤としては使用されていない。
特開2006-328222号公報では、ヒドロキシカルボン酸の塩を使用して、ポリアセタール/ポリ乳酸の混合物を安定化し、ホルムアルデヒドの開裂を減少させている。
更に、特開平05-7179245号公報では、種々の重合体の安定剤としてヒドロキシカルボン酸のエステル塩が記載されている。
したがって、本発明の目的は、一方では、縮合重合体の処理をほとんど(事前の)損傷なしに、またはほとんど(事前の)損傷なしに可能にする、すなわち、縮合重合体の熱可塑性処理において安定化的に作用し、他方では、必要に応じて、環境中での加水分解を促進または制御する添加剤組成物を開発することであった。
本目的は、請求項1の特徴を有する熱可塑性縮合重合体の加水分解分解を促進するための添加剤組成物に関して、請求項11の特徴を有する縮合重合体組成物に関して、請求項20の特徴を有する成形化合物または成形部品に関して、請求項21の特徴を有する縮合重合体の加水分解分解の方法に関して、請求項22の特徴を有する添加剤組成物の使用に関して、請求項23の特徴を有する縮合重合体組成物の使用に関して、達成される。
従属請求項は有利な展開を示す。
したがって、本発明は、第1の側面において、
a)少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩と、
b)少なくとも1つの有機リン化合物と、
を含む、又は、これらから成る添加剤組成物に関する。
驚くべきことに、本発明に係る添加剤組成物は、製造中に物性を早期に失わずに、前述の環境中で加水分解が促進される縮合重合体組成物の製造を可能にすることが分かった。
例えば、本発明に係る添加剤組成物は、縮合重合体の熱処理中に、縮合重合体組成物に対して組み込むことが出きる。特に、本発明に係る添加剤組成物は、添加、補充、又は取り込みによって、熱可塑性縮合重合体に対して組み込むことができる。
例えば、凝縮重合体の典型的な熱加工は、熱可塑性状態(thermoplastic state)での加工であり、当該加工においては、一般的に、凝縮重合体は、好ましくは混合機、混練機または押出機によって、溶融される。例えば、一軸押出機(single-screw extruders)、二軸押出機(twin-screw extruders)、遊星ローラー押出機(planetary roller extruders)、リング押出機(ring extruders)、共混練機(co-kneaders)等の、真空脱気機構を備えた押出機が、加工機として好ましい。ここで、加工は、空気中で実行されてもよいし、選択肢としては、不活性ガス条件下で実行されてもよい。ここで、添加剤組成物の添加または取り込みは、加工中に行うことができる。
また、添加剤組成物は、熱処理の前に、熱可塑性縮合重合体と混合してもよい。
なお、当該熱可塑性縮合重合体は、例えば、チップ、粉末、ビーズまたはペレットの形で存在し得る。また、その後、当該混合物を、熱可塑性状態(thermoplastic state)で加工することも可能である。
熱加工は、非プロトン性条件下で行われることが好ましい。
「非プロトン性条件下」という表現は、例えば酸や水等の、容易にプロトンを供与できる化合物が存在しないことを意味すると理解される。特に、非プロトン性条件は、熱可塑性縮合重合体の含水量が0.5重量%以下であることを特徴づけてもよく、0.05重量%以下であることを特徴づけることが好ましい。
このため、本発明に係る添加剤は、無水の形態で存在することも好ましい。
ここでも、カルボン酸塩がヒドロキシ基を含むことが必須である。そのため、ステアリン酸カルシウムのようにヒドロキシ基を含まない従来の酸捕捉材(acid scavenger)の発明に係る用途とは、異なる。
作動原理としては、ヒドロキシ基が水素移動によるラジカル分解機構を阻害すると同時に、中性または安定なpH値を維持することができ、さらなる効果として酸化促進金属イオンとの錯化が仮定される。
例えば、ヒドロキシカルボン酸塩は、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土塁金属塩、アルミニウム塩、及び亜鉛塩から成る群から選択されることが好ましい。
特に、ヒドロキシカルボン酸は、α、β、γ、δ又はωヒドロキシカルボン酸、好ましくは、炭素数2から34の、直鎖又は分岐脂肪族又は芳香族ヒドロキシカルボン酸化合物及びその誘導体(例えば、ラクトンのような環状ヒドロキシカルボン酸エステル、またはヒドロキシカルボン酸を再び得ることができる無水物、同様の構造のヒドロキシカルボン酸等)、特に、ヒドロキシエタン酸(グリコール酸)、D-,L-,D-L-2-ヒドロキシプロパン酸(D-,L-,D-L-乳酸、2-ヒドロキシプロピオン酸)、3-ヒドロキシプロパン酸(3-ヒドロキシプロピオン酸)、2-ヒドロキシブタン酸(2-ヒドロキシ酪酸)、3-ヒドロキシブタン酸(3-ヒドロキシ酪酸)、4-ヒドロキシブタン酸(4-ヒドロキシ酪酸)、ヒドロキシペンタン酸(ヒドロキシ吉草酸)、ヒドロキシヘキサン酸(ヒドロキシカプロン酸)、ヒドロキシヘプタン酸(ヒドロキシエナント酸)、ヒドロキシオクタン酸(ヒドロキシカプリル酸)、ヒドロキシノナン酸(ヒドロキシペラルゴン酸)、ヒドロキシデカン酸(ヒドロキシカプリン酸)、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸(ヒドロキシラウリン酸)、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸(ヒドロキシミリスチン酸)、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸(ヒドロキシパルミチン酸)、ヒドロキシヘプタデカン酸(ヒドロキシマルガリン酸)、ヒドロキシオクタデカン酸(ヒドロキシステアリン酸)、ヒドロキシノナデカン酸、ヒドロキシエイコサン酸(ヒドロキシアラキジン酸)、ヒドロキシヘンイコサノン酸、ヒドロキシドコサン酸(ヒドロキシベヘン酸)、ヒドロキシトリコサノン酸、ヒドロキシテトラコサン酸(ヒドロキシリグノセリン酸)、ヒドロキシペンタコサン酸、ヒドロキシヘキサコサン酸(ヒドロキシセロチン酸)、ヒドロキシヘプタコサン酸、ヒドロキシオクタコサン酸(ヒドロキシモンタン酸)、ヒドロキシノナコサン酸、ヒドロキシトリアコンタン酸(ヒドロキシメリシン酸)、ヒドロキシドトリアコンタン酸(ヒドロキシラッセル酸)、ヒドロキシテトラトリアコンタン酸(ヒドロキシゲジン酸、hydroxygeddic asid)、例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-プロパン酸(2-ヒドロキシイソ酪酸)や、2-ヒドロキシ-2-メチル-ブタン酸、3-ヒドロキシ-3-メチル-ブタン酸、2-ヒドロキシ-2-メチル-3-オキソブタン酸等の、アルキル基及び/又はカルボニル基によって修飾されたヒドロキシカルボキシル酸;例えば、メバロン酸や、グリセリン酸等のジヒドロキシカルボン酸;例えば、キナ酸や、イソサッカリン酸、ラクトビオン酸等のポリヒドロキシカルボン酸から成る群から選択されることが好ましい。
更に適切なヒドロキシカルボン酸としては、例えば、アルドテトロン酸(aldotetronic acid)や、アルドペントン酸(aldopentonic acid)、アルドヘキソン酸(aldohexonic acid)等のアルドン酸、特に、グルコン酸、リボン酸、アラビノン酸、キシロン酸、マンノン酸、ガラクトン酸、グロン酸等のアルドン酸、ケトアルドン酸、例えば、グルクロン酸や、マンヌロン酸、ガラクツロン酸等のウロン酸、例えば、グルカル酸や、キシラン酸、ガラクタル酸、グラル酸(gularic acid)等のアルダル酸;例えば、リシノール酸等の長鎖不飽和ヒドロキシカルボン酸;例えば、マンデル酸や、バニリンマンデル酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸、例えば、リンゴ酸や、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸等の二塩基性または三塩基性ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
更に、例えば、ポリガラクツロン酸や、ポリマヌロン酸、ポリグルロン酸、特に、下記式に記載のアルギン酸等の繰り返し単位中にカルボン酸とヒドロキシ基を有するオリゴ糖または多糖も、好まれる。
Figure 2023522233000002
特に好まれるのは、クエン酸ナトリウム(クエン酸三ナトリウム)、クエン酸カルシウム(クエン酸三カルシウム)、リンゴ酸ナトリウム(リンゴ酸二ナトリウム)、リンゴ酸カルシウム、酒石酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウムである。
特に結晶中に水分子を含まない状態の塩が好まれる。ここで、結晶中に水分子を含まない状態の塩とは、特定の処理条件下において、結晶中に含まれる水分子を、最大で10重量%失う塩と考えられる。これには、日常的な乾燥方法によって、この状態に移行できる特定の塩も含まれる。
有機リン化合物は加水分解性であることが好ましく、少なくとも1つ、好ましくは2つ、特に好ましくは3つのエステル基を含む。
リン酸のエステルの加水分解安定性は特定のアルコールの構造に依存する。芳香族ポリエステル、即ちフェノール誘導体及び立体障害構造は、脂肪族構造、即ちアルコール誘導体と比して、高い加水分解耐性を持つ。
有機リン化合物は、P原子1つあたりに対して、少なくとも1つ、更に好ましくは少なくとも2つ、特に好ましくは3つの脂肪族エステル基を含むことが望ましい。
更に、直鎖エステル基、即ち立体障害が低い基が特に好ましい。
更に好ましい実施形態では、有機リン化合物は、1つ、2つまたは3つの直鎖または分岐アルコキシ基を持つ亜リン酸化合物から成る群から選択される。
また、亜リン酸化合物は、
Figure 2023522233000003
(ただし、Rは、炭素数1から16の直鎖の又は分岐のアルキル基、アリール基から成る群から選択され、Rは、各々同一であっても異なっていてもよい)、及びP(ORの式(ただし、Rは、炭素数4から32の直鎖の又は分岐のアルキル基から成る群から選択される)で表される化合物、特に、亜リン酸トリラウリル、亜リン酸トリイソデシル、亜リン酸トリデシル、亜リン酸トリヘキサデシル、亜リン酸トリオクタデシル、亜リン酸トリベヘニル、亜リン酸トリアラキジル、亜リン酸トリセリル、亜リン酸トリオレイル、亜リン酸トリス(2-エチルヘキシル)、例えば、亜リン酸モノステアリルホスファイト(またはその互変異性体のホスホン酸モノステアリル)や、亜リン酸ジステアリル(ホスホン酸ジステアリル)等の亜リン酸二リン酸塩及び高分子同族体、部分エステル化ホスホン酸化合物、及びそれらのアルカリ塩、アルカリ土類塩、アルミニウム塩または亜鉛塩から成る群から選択されることが好ましい。
二亜リン酸の例としては、二亜リン酸テトラエチルや二亜リン酸テトラプロピルが挙げられる。三亜リン酸の例としては、トリホスホリゲン酸のP,P’-ビス(2-ヒドロキシエチル)エステルが挙げられる。
オリゴホスファイト及びポリホスファイト(オリゴマー及び重合体ホスファイト)は、例えば、国際公開第2011/102861号や、国際公開第2014/20519号、国際公開第2020/123986号等に記載されている。これらに記載されている化合物は、本発明にも含まれる。例として以下の化合物が挙げられる。
Figure 2023522233000004
また、例えば、リン酸トリラウリル、リン酸トリイソデシル、リン酸トリデシル、リン酸トリヘキサデシル、リン酸トリオクタデシル、リン酸トリベヘニル、リン酸トリアラキジル、リン酸トリセリル、リン酸トリオレイル等の、前述の亜リン酸エステルから誘導されるリン酸エステル、二リン酸エステル、メタリン酸エステル、ポリリン酸エステル、及びそれらから誘導される以下の構造及び塩、ならびに、モノアルキルリン酸エステル、ジアルキルリン酸エステル及びトリアルキルリン酸エステルから成る群から選択される少なくとも2つのリン酸エステルの混合物も含まれる。
Figure 2023522233000005
前述した亜リン酸エステル誘導体である、前述したリン酸エステル、二リン酸エステル、メタリン酸エステル、及びポリリン酸エステルの場合、リン原子は亜リン酸エステルのように+IIIの酸化数ではなく、+Vの参加数で存在する。
有機リン化合物は亜リン酸塩であることが非常に好ましく、以下の化合物からなる群から選択されることが好ましい。
Figure 2023522233000006
Figure 2023522233000007
本発明の目的のために使用可能な好ましい亜ホスホン酸エステルは、以下の化合物である。
Figure 2023522233000008
更に好ましい実施形態によれば、少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩の全量と少なくとも1つの有機リン化合物の全量が、20:1から1:20、好ましくは10:1から1:10、特に好ましくは5:1から1:5の重量比で存在する。
更なる側面によると、本発明は、
(A)少なくとも1つの縮合重合体と、
(B)前の請求項の1つによる添加組成物と、
を含む、またはこれらから成る縮合重合体組成物に関する。
更に好ましい実施形態によれば、縮合重合体は、例えば、ポリ乳酸(PLA)や、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-co-アジペート、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンフラノエート(ポリエチレン-2,5-ランジカルボン酸エステル、PEF)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリエチレンナフチレート、ポリ-1,4-ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシ安息香酸、ポリヒドロキシナフタレート、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、ポリ-4-ヒドロキシ酪酸、ポリ-3-ヒドロキシ吉草酸、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等の、脂肪族または芳香族ジカルボン酸及びジオール、またはヒドロキシカルボン酸のポリエステル、そして、共重合体、及びこれらの重合体の混合物;例えば、PA6、PA6.6、PA6.10、PA4.6、PA4.10、PA6.12、PA10.10、PA10.12、PA12.12、PA11、PA12等のポリアミド;例えば、テレフタル酸及び/またはイソフタル酸と、脂肪族ジアミン、例えばアジピン酸やセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、又は例えば1,4-ジアミンベンゼン、1,3-ジアミンベンゼン等の芳香族ジアミンとから調製されたポリフタルアミド等の半芳香族ポリアミド;ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート;及び、混合物、又は2つ以上の上記重合体の組み合わせ又は混合物であることが好ましい。
好ましい縮合重合体としては、例えばエチレングリコールや、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール等の脂肪族ジオールと、例えばマロン酸や、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、フマル酸、イタコン酸等の脂肪族カルボン酸とから得られるポリエステル、例えば、ポリカプロラクトンや、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、ポリ-4-ヒドロキシ酪酸、ポリ-3-ヒドロキシ吉草酸、ポリヘキサメチレンコハク酸、ポリブチレンコハク酸、ポリコハク酸ブチレン-co-アジペート、ポリ乳酸等のヒドロキシカルボン酸、又は環状化合物から成るものが好ましい。
特に、縮合重合体は、PLA、PBA、及びその共重合体からなる群から選択される。ただし、PLA共重合体は、D-ラクチド及び/またはL-ラクチドと、コモノマーとの開環重合によって得られることが好ましい。コモノマーは、特にグリコール酸や、4-ヒドロキシブタン酸、3-ヒドロキシブタン酸、3-ヒドロキシ吉草酸、またはマンデル酸等のヒドロキシカルボン酸;特に、エチレングリコールや、ブタンジオール等のジオール;特に、アジピン酸や、テレフタル酸等のカルボン酸;から選択されることが好ましい。
本発明に係る縮合重合体の組成においては、全縮合重合体の組成に対して、添加剤組成物が、0.01から10.00重量%含まれており、0.05から5.00重量%含まれていることが好ましく、0.10から2.00重量%含まれていることが特に好ましい。
本発明に係る縮合重合体組成物は、少なくとも1つの添加剤を更に含んでもよい。当該添加剤は、一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、金属不活性化剤、フィラー不活性化剤、オゾン劣化防止剤、核形成剤、核形成防止剤、強靭化剤、潤滑剤、レオロジー改質剤、チキソトロープ剤、鎖延長剤、加工助剤、離型剤、難燃剤、顔料、染料、光学増白剤、抗菌活性剤、帯電防止剤、スリップ剤、遮断防止剤、カップリング剤、架橋剤、架橋防止剤、親水化剤、疎水化剤、加水分解安定剤、結合剤、分散剤、相溶化剤、酸素捕捉剤、酸捕捉剤、膨張剤、分解添加剤、消泡剤、臭気捕捉剤、マーキング剤、曇り止め剤からなる群から選択される。
ここで、全縮合重合体組成物に対して、少なくとも1つの添加剤が、0.01から5.00重量%含まれていればよく、0.05から3.00重量%含まれていることが好ましく、0.10から1.00重量%含まれていることが特に好ましい。
なお、可塑剤、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維、及びフィラーは添加物に含まれない。可塑剤、繊維及び/またはフィラーが縮合重合体組成物に含まれている場合、これらの物質は、上記の縮合重合体組成物の100重量部に対して、80重量部まで含まれていてもよい。
好ましい実施形態では、組成物は特に、更なる種類の核形成剤、分子量を増加させるための添加剤(鎖延長剤)、またはフィラーを含む。
好ましい核形成剤としては、滑石、例えば安息香酸ナトリウムや、グリセリン酸亜鉛、アルミウムヒドロキシ-ビス(4-tert-ブチル)安息香酸、2,2-メチレン-ビス-(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)リン酸等の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と、例えば安息香酸や、コハク酸、アジピン酸等のカルボン酸との塩、例えばトリメシン酸トリシクロヘキシルアミド、トリメシン酸トリ(4-メチルシクロヘキシルアミド)、トリメシン酸トリ(tert-ブチルアミド)、N,N’,N”-1,3,5-ベンゾルトリイルトリス(2,2-ジメチル-プロパンアミド)、2,6-ナフタレンジカルボン酸シクロヘキシルアミド、又はオロト酸等のジアミド及びトリアミド等が挙げられる。
分子量を増加させるための好ましい添加剤(鎖延長剤)としては、ジエポキシド、ビス-オキサゾリン、ビス-オキサゾロン、ビス-オキサジン、ジイソシアネート、二無水物、ビス-アシルラクタム、ビス-マレイミド、ジシアネート、カルボジイミドが挙げられる。
更に適切な鎖延長剤は、例えば、ポリスチレン-ポリアクリル酸-ポリメタクリル酸グリシジル共重合体や、ポリスチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン-無水マレイン酸共重合体等の高分子化合物である。
好ましい充填剤及び/または補強材としては、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、滑石、雲母、カオリン、金属酸化物、金属水酸化物、ブラックカーボン、黒鉛、木粉、例えばセルロース等の天然物の繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアラミド繊維やその他の合成高分子繊維が挙げられる。更に適切な充填剤としては、ハイドロタルサイト、ゼオライト、例えばモンモリロナイトや、ベントナイト、バイデライト、雲母、ヘクトライト、サポナイト、バーミキュライト、レディカイト、マガダイト、イライト、カオリナイト、ウォラストナイト、アタパルジャイト等のフィロケイ酸塩が挙げられる。
本発明に係る組成物が含むことができる更なる添加物の例は、一次酸化防止剤及び二次酸化防止剤である。
適切な一次酸化防止剤(A)は、フェノール性酸化防止剤、アミン及びラクトンである。
適切なフェノール性抗酸化物質としては、
例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールや、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチルシクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロヘキシルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール等のアルキル化されたモノフェノール;
例えば、2,6-ジノニル-4-メチルフェノールや、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルウンデシル)フェノール、4-ジメチル-6-(1’-メチルヘプタデシル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1’-メチルトリデシル)フェノール等の、直鎖または分岐のノニルフェノール、及びこれらの混合物;
例えば、2,4-ジオクチルチオメチル-6-tert-ブチルフェノールや、2,4-ジオクチルチオメチル-6-メチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-エチルフェノール、2,6-ジドデシルチオメチル-4-ノニルフェノール等のアルキルチオメチルフェノール;
例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノールや、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-アミルヒドロキノン、2,6-ジフェニル-4-オクタデシルオキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、ステアリン酸3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル、アジピン酸ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシルフェニル)等のヒドロキノン及びアルキル化されたヒドロキノン;
例えば、α-、β-、γ-、δ-トコフェロール及びこれらの混合物(ビタミンE)等のトコフェロール;
例えば、2,2’-チオビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)や、2,2’-チオビス(4-オクチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4’-チオビス(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4’-ビス(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)ジスルフィド等のヒドロキシル化チオジフェニルエーテル;
例えば、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)や、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)フェノール)、2,2’-メチレンビス(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2’-エチリデンビス(6-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール)、2,2’-メチレンビス[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4’-メチレンビス(2,6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、2,6-ビス(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール-ビス[3,3-ビス(3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)ブチラート]、ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルベンジル)-6-tert-ブチル-4-メチルフェニル]テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ペンタン等のアルキリデンビスフェノール;
例えば、3,5,3’、5’-テトラ-tert-ブチル-4,4’-ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルメルカプト酢酸エステル、トリデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルメルカプト酢酸エステル、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプト酢酸エステル等のO-、N-、及びS-ベンジル化合物;
例えば、ジオクタデシル-2、2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシベンジル)マロン酸エステルや、ジオクタデシル-2-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)マロン酸エステル、ジドデシルメルカプトエチル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロン酸エステル、ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2、2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロン酸エステル等のヒドロキシベンジル化マロン酸エステル;
例えば、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6トリメチルベンゼンや、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール等の芳香族ヒドロキシベンジル化合物;
例えば、2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジンや、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等のトリアジン化合物;
例えば、ジメチル-2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸エステルや、ジエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸エステル、ジオクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルベンジルホスホン酸エステル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩等のベンジルホスホン酸エステル;
例えば、4-ヒドロキシラウルアニリド、4-ヒドロキシステアルアラニリド、オクチル-N-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)カルバメート等のアシルアミノフェノール;
β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、例えばメタノールや、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-リン酸-2、6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等の一価または多価アルコールと、のエステル;
β-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と、例えばメタノールや、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-リン酸-2、6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン、3,9-ビス[2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等の一価または多価アルコールと、のエステル;
β-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、例えばメタノールや、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、
N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-リン酸-2、6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等の一価または多価アルコールと、のエステル;
(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)酢酸と、例えばメタノールや、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-リン酸-2、6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等の一価または多価アルコールと、のエステル;
Figure 2023522233000009
特に好まれるフェノール性抗酸化物質は以下の構造である。
Figure 2023522233000010
Figure 2023522233000011
更にフェノール性抗酸化物質は、例えば、トコトリエノールや、トコモノエノール、カロテノイド、ヒドロキシチロソール等のトコフェロール(ビタミンE)、例えば、クリシンや、クェルセチン、ヘスペリジン、ネオヘスペリジン、ナリンギン、モリン、ケンペロール、フィセチンなどのフラボノール、例えば、デルフィニジンや、マルビジン等のアントシアニン、クルクミン、カルノソール酸、カルノソール、ロスマリン酸、及びレスベラトロール等の再生可能な原料に基づいていることが特に好ましい。
適切なアミン酸化防止剤としては、例えば、N,N’-ジ-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルヘプチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、4-(p-トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’-ジメチル-N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N-アリルジフェニルアミン、4-イソプロポキシジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-(4-tert-オクチルフェニル)-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、例えば、p’-ジ-tert-オクチルジフェニルアミン等のオクチル化ジフェニルアミン、4-n-ブチルアミノフェノール、4-ブチリルアミノフェノール、4-ノナノイルアミノフェノール、4-ドデカノイルアミノフェノール、4-オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4-メトキシフェニル)アミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチル-フェノール、2,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’、N’-テトラ-メチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、1,2-ビス[(2-メチル-フェニル)アミノ]エタン、1,2-ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o-トリル)ビグアニド、ビス[4-(1’、3’-ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert-オクチル化N-フェニル-1-ナフチルアミン、モノ-及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ-及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ-及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ-及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシル-ジフェニルアミンの混合物、モノ-及びジアルキル化tert-ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-4H-1,4-ベンゾチアジン、
フェノチアジン、モノ-及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルフェノチアジンの混合物、モノ-及びジアルキル化tert-オクチルフェノチアジン、
N-アリルフェノチアジン、N,N,N’、N’-テトラフェニル-1,4-ジアミノブト-2-エン、及びこれらの混合物または組み合わせが挙げられる。
好ましいアミン酸化防止剤としては、N,N’-ジ-イソプロピル-p-フェニレンジアミンや、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルヘプチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミンが挙げられる。
更に好ましいアミン酸化防止剤としては、例えば、N,N-ジアルキルヒドロキシルアミン、N,N-ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N-ジステアリルヒドロキシルアミン、N-ベンジル-α-フェニルニトロン、N-オクタデシル-α-ヘキサデシルニトロン、下記式のようなGenox EP(Addivant社、登録商標)等のヒドロキシルアミン又はN-酸化物(ニトロン)が挙げられる。
Figure 2023522233000012
適切なラクトンとしては、例えば、3-(4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン-2-オン、3,3’-ビス[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン-2-オン)、5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-エトキシフェニル)ベンゾフラン-2-オン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン等のベンゾフラノン類及びインドリノン類が挙げられる。
適切な二次酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジチオプロピオン酸ジトリデシル、チオジプロピオン酸ジテトラデシル、プロピオン酸3-(ドデシルチオ)-1,1’-[2,2-ビス[[3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ]メチル]-1,3-プロパンジイル]等の硫化物やジスルフィドなどの有機硫黄化合物が挙げられる。
適切な光安定剤としては、例えば、2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシベンゾフェノン、安息香酸エステル、アクリル酸エステル、オキサミド、及び2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンに基づく化合物が挙げられる。適切な2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールとしては、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’メチルフェニル)ベンゾトリアゾール2-(3’、5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’、5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-4’-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’、5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’、5’-ビス(α、α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-5’-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-ドデシル-2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール];2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換反応の生成物;2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α、α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5’-(α、α-ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール、又は、[R-CHCH-COO-CHCH-]-等が挙げられる。ただし、Rは、3’-tert-ブチル-4’-ヒドロキシ-5’-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニルである。
適当な2-ヒドロキシベンゾフェノンとしては、2-ヒドロキシベンゾフェノンの
例えば、4-ヒドロキシ-、4-メトキシ-、4-オクチルオキシ-、4-デシルオキシ-4-ドデシルオキシ、4-ベンジルオキシ、4,2’,4’-トリヒドロキシ-及び2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメチルオキシ誘導体等が挙げられる。
適切なアクリル酸エステルとしては、例えば、α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸エチル、α-シアノ-β、β-ジフェニルアクリル酸イソオクチル、α-カルボメトキシ桂皮酸塩メチル、α-シアノ-β-メチル-p-メトキシ桂皮酸メチル、
α-シアノ-β-メチル-p-メトキシ桂皮酸ブチル、α-カルボメトキシ-p-メトキシ桂皮酸メチル、及びN-(β-カルボメトキシ-β-シアノビニル)-2-メチルインドリン等が挙げられる。
適切な安息香酸エステルとしては、例えば、サリチル酸4-tert-ブチルフェニル、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、
3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸オクタデシル、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル等が挙げられる。
適切なオキサミドとしては、例えば、4,4’-ジオクチルオキシオキサニリド、
2,2’-ジエトキシオキサニリド、2,2’-ジオクチルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2’-ジドデシルオキシ-5,5’-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2’-エチルオキサニリド、N,N’-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2’-エトキサニリド、これらと2-エトキシ-2’-エチル-5,4’-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、これらとo-及びp-メトキシ-二置換オキサニリドとの混合物、及びこれらとo-及びp-エトキシ-二置換オキサニリドとの混合物等が挙げられる。
適切な2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジンとしては、例えば、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ)フェニル-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。
適切な金属失活剤としては、例えば、N,N’-ジフェニルオキサミド、N-サリシラル-N’-サリチルイルヒドラジン、N,N’-ビス(サリシロイル)ヒドラジン、N,N’-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3-サリシロイルアミノ-1、2,4-トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイル-ビスフェニルヒドラジド、N,N’-ジアセチルアディポイルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリシロイル)オキシリルジヒドラジド、N,N’-ビス(サリシロイル)チオプロピオニルジヒドラジド等が挙げられる。
適切なヒンダードアミンとしては、例えば、コハク酸1,1-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)、セバシン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)、セバシン酸ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)、n-ブチル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合生成物、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5トリアジンとの直鎖または環状の縮合生成物、ニトリロ三酢酸トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)、1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖または環状の縮合生成物、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物等が挙げられる。
オリゴマー及びポリマーヒンダードアミンとしては、下記の構造が好ましい。
Figure 2023522233000013
Figure 2023522233000014
ただし、上記化合物において、nはそれぞれ3から100を意味する。
適切な分散剤としては、例えば、長い側鎖を有する共重合体や、ポリアクリル酸エステルのブロックコポリマー等のポリアクリル酸エステル、例えば、N,N’-1,2-エタンジイルビスオクタデカンアミド等のアルキルアミド、例えば、モノステアリルソルビタンエステルや、チタン酸塩、及びジルコン酸塩等のソルビタンエステル例えば、ポリプロピレン-co-アクリル酸や、ポリプロピレン-co-無水マレイン酸、ポリエチレン-co-メタクリル酸グリシジル等の官能基を有する反応性共重合体、例えば、ジメチルシランジオール-エチレンオキシド共重合体や、ポリフェニルシロキサン共重合体等のポリスチレン-alt-無水マレイン酸-ポリシロキサン、例えば、ポリエチレンブロックポリエチレンオキシド等の両親媒性共重合体、例えば、ヒドロキシル基を含むデンドリマー等のデンドリマーが挙げられる。
適切な抗核形成剤としては、例えばニグロシン等のアジン染料が挙げられる。
適切な難燃剤としては、特に、例えばAl(OH)や、Mg(OH)、AlO(OH)、MgCO等の無機難燃剤、例えばモンモリロナイトやセピオライト等のフィロケイ酸塩、例えばMg-Alケイ酸塩、POSS(多面体オリゴマーシルセスキオキサン)化合物、ハンタイト、ヒドロマグネサイトまたはハロイサイト等の未修飾または有機修飾された二重塩等が挙げられる。
適切な顔料は、無機物であってもよいし、有機物であってもよい。無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化鉄、ウルトラマリン、ブラックカーボン等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アントラキノン類、アンタントロン類、ベンズイミダゾロン類、キナクリドン類、ジケトピロロピロール類、ジオキサジン類、インダンスレン類、イソインドリン類、アゾ化合物、ペリレン類、フタロシアニン類またはピラントロン類等が挙げられる。更に適切な顔料としては、金属ベースのエフェクト顔料や、金属酸化物ベースのパールグロス顔料がある。
適切な光学増白剤としては、例えば、ビス-ベンゾオキサゾールや、フェニルクマリン、またはビス(スチリル)ビフェニル、特に、以下の式で表される光学増白剤等が挙げられる。
Figure 2023522233000015
適切な充填剤失活剤としては、例えば、ポリシロキサン、ポリアクリル酸エステル、特にポリメタクリル酸-ポリアルキレンオキシドや、ポリグリシジル(メタ)アクリレートのようなブロックコポリマー、例えばスチレンや、エポキシドと、これらとの共重合体が挙げられる。共重合体の構造としては、例えば以下の構造が挙げられる。
Figure 2023522233000016
適切な帯電防止剤としては、例えば、エトキシ化アルキルアミン、脂肪酸エステル、アルキルスルホン酸塩、及びポリエーテルアミドのような重合体である。
適切な抗オゾン剤としては、例えば、N,N’-ジ-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルヘプチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン等のアミン類が挙げられる。
適切な離型剤としては、例えばモンタンワックス等が挙げられる。
本発明に係る添加剤組成物及び任意で追加される添加剤は、通常の処理方法によってプラスチックに組み込まれる。ここで、重合体は、好ましくはミキサー、混練機または押出機によって、溶融され、本発明に係る添加剤組成物及び任意で追加される添加剤と混合される。加工機は、例えば、一軸押出機、二軸押出機、遊星ローラー押出機、リング押出機、共混練機等の、真空脱気機構を備えた押出機であることが、好ましい。ここで、加工は空気中で行ってもよいし、または任意で不活性ガス条件下で行ってもよい。
更に、本発明に係る添加剤組成物は、例えば本発明に係る組成物の10から90%を重合体中に含む、いわゆるマスターバッチまたは濃縮物の形で、含有、生産及び導入することができる。
本発明は更に、本発明に係る縮合重合体組成物から製造または生産される成形化合物または成形部品に関し、特にフィルムの形態、特に、例えばマルチフィルムや、トンネルフィルム又は穴あきフィルム等の農業用フィルム、テープ、中空体、及びフォーム、射出成形部品、繊維、プロファイル、その他の押出物、例えば、溶融層モデリング(FLM)や、
層ラミネートモデリング (LLM) 、選択的レーザー焼結(SLS)等の3Dプリントや、ジェネレーティブ加工によって製造される部品、食品または化粧品の包装、活性剤及び生理活性物質のカプセル化、ドレッシング材、外科用縫合糸及び/または衛生製品、特に使い捨ておむつ、衛生タオル及びタンポン等の成形部品に関する。
更なる実施形態においては、本発明は、本発明に係る上記添加剤組成物を縮合重合体に添加し、添加された組成物を加水分解条件におく、縮合重合体の加水分解方法に関する。
加水分解条件は、プラスチック組成物が水と接触する場合に提供され、例えば、特に30%を超える高い空気湿度や、特に廃棄物を堆肥化する下水処理場や、一般的には例えば河川や海洋等の環境である。
本発明は、更に、本発明に係る上記の添加剤組成物を使用して、添加剤組成物を添加した縮合重合体が加水分解条件下においたときに、添加剤組成物を添加しない縮合重合体と比較して、添加剤組成物を添加した縮合重合体の加水分解を促進することに関する。
ここで特に有利なのは、本発明による添加剤組成物の使用により、それが組み込まれている熱可塑性重合体の非プロトン性条件下での加工安定化と、同時に特定の用途におけるプロトン性条件下での縮合重合体の加水分解の促進が可能になることである。
本発明は、更に、請求項の1つによる縮合重合体組成物の使用に関し、
包装、特に食品又は化粧品の包装の製造のための;
製薬業界では、特に活性剤や生物学的に活性な物質のカプセル化のための;
医療技術においては、特にドレッシング材や外科用縫合材の製造のための;
衛生用品、特に紙おむつ、生理用タオル、タンポンの成分としての;及び/又は、
例えば、マルチフィルム、トンネルフィルム、又は穴あきフィルムのような農業用フィルムの製造のための使用に関する。
本発明を特定のパラメータに限定することなく、以下の実施例を参照してより詳細に説明する。
Corbion社のルミニーL175(証明書によるとD-乳酸が0.5%以下、190°Cにおいてスタンプ重量を2.16 kgで測定したMVRが4.7 cm/10分)を、PLAとして使用した。重合体は、加工前に、80°Cで少なくとも16時間、真空乾燥キャビネット中で乾燥させた。
本発明に係る例及び比較例の製造は、ねじ直径11 mm、長さ/直径比(LD)が40の、Thermo Scientific社の平行双ねじ押出機「プロセス11」を使用した押出によってなされた。
添加剤は、手作業によって、ポリ袋に入れたマトリックスポリマーと混合され、容量単位で投与された。加工は、200°Cにおいて、1 kg/hのスループットと、200 r.p.m.のスクリュー速度とで実行された。
加水分解速度を調べるために、重合体を35°Cと58°Cとにおいて、ペレットとして脱イオン水中に保存し、種々の時間経過後にMVRを測定した。
Figure 2023522233000017
Figure 2023522233000018
Figure 2023522233000019
以下の構造を有するWeston 618F(製造元:SIグループ)を亜リン酸エステルとして使用した。
Figure 2023522233000020
本発明に係る例で使用されるヒドロキシカルボン酸塩とリン化合物との組み合わせは、2つの成分の比率に応じて、プロトン性条件下でのPLAの分解性の制御と管理を示す。ヒドロキシカルボン酸に対してリン化合物が過剰または同一濃度である場合、分解が加速され、良好な加工安定性(本発明に従った例1及び例2は、比較例と比較して、水に浸した後のMVRが増加した)が得られる。ただし、分解性を遅くしたい場合は、過剰量のヒドロキシカルボン酸塩を用いることで可能となる(本発明による例3)。ヒドロキシカルボン酸塩と亜リン酸塩の比率により、縮合重合体の加水分解を制御することができるため、用途に応じて調整することができる。

Claims (23)

  1. a)少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩と、
    b)少なくとも1つの有機リン化合物と、
    を含む、又はこれらから成る添加剤組成物。
  2. 少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩が、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、及び亜鉛塩からなる群から選択され、
    少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩が、特に無水の形態で使用されることを特徴とする、
    請求項1に記載の添加剤組成物。
  3. ヒドロキシカルボン酸が、α、β、γ、デルタ又はオメガヒドロキシカルボン酸、好ましくは炭素数2から34の直鎖又は分岐脂肪族、又は芳香族ヒドロキシカルボン酸化合物及びその誘導体(例えば、ラクトンのような環状ヒドロキシカルボン酸エステル、又はヒドロキシカルボン酸を再び得ることができる無水物、同様の構造のヒドロキシカルボン酸)であり、特に、ヒドロキシエタン酸(グリコール酸)、D-,L-,D-L-2-ヒドロキシプロパン酸(D-,L-,D-L-乳酸、2-ヒドロキシプロピオン酸)、3-ヒドロキシプロパン酸(3-ヒドロキシプロピオン酸)、2-ヒドロキシブタン酸(2-ヒドロキシ酪酸)、3-ヒドロキシブタン酸(3-ヒドロキシ酪酸)、4-ヒドロキシブタン酸(4-ヒドロキシ酪酸)、ヒドロキシペンタン酸(ヒドロキシ吉草酸)、ヒドロキシヘキサン酸(ヒドロキシカプロン酸)、ヒドロキシヘプタン酸(ヒドロキシエナント酸)、ヒドロキシオクタン酸(ヒドロキシカプリル酸)、ヒドロキシノナン酸(ヒドロキシペラルゴン酸)、ヒドロキシデカン酸(ヒドロキシカプリン酸)、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸(ヒドロキシラウリン酸)、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸(ヒドロキシミリスチン酸)、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸(ヒドロキシパルミチン酸)、ヒドロキシヘプタデカン酸(ヒドロキシマルガリン酸)、ヒドロキシオクタデカン酸(ヒドロキシステアリン酸)、ヒドロキシノナデカン酸、ヒドロキシエイコサン酸(ヒドロキシアラキジン酸)、ヒドロキシヘンイコサノン酸、ヒドロキシドコサン酸(ヒドロキシベヘン酸)、ヒドロキシトリコサノン酸、ヒドロキシテトラコサン酸(ヒドロキシリグノセリン酸)、ヒドロキシペンタコサン酸、ヒドロキシヘキサコサン酸(ヒドロキシセロチン酸)、ヒドロキシヘプタコサン酸、ヒドロキシオクタコサン酸(ヒドロキシモンタン酸)、ヒドロキシノナコサン酸、ヒドロキシトリアコンタン酸(ヒドロキシメリシン酸)、ヒドロキシドトリアコンタン酸(ヒドロキシラッセル酸)、ヒドロキシテトラトリアコンタン酸(ヒドロキシゲジン酸)、例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-プロパン酸(2-ヒドロキシイソ酪酸)や、2-ヒドロキシ-2-メチル-ブタン酸、3-ヒドロキシ-3-メチル-ブタン酸、2-ヒドロキシ-2-メチル-3-オキソブタン酸等の、アルキル基及び/又はカルボニル基によって修飾されたヒドロキシカルボキシル酸;例えば、メバロン酸や、グリセリン酸等のジヒドロキシカルボン酸;例えば、キナ酸や、イソサッカリン酸、ラクトビオン酸等のポリヒドロキシカルボン酸、糖酸、例えば、アルドテトロン酸(aldotetronic acid)や、アルドペントン酸(aldopentonic acid)、アルドヘキソン酸(aldohexonic acid)等のアルドン酸、特に、グルコン酸、リボン酸、アラビノン酸、キシロン酸、マンノン酸、ガラクトン酸、グロン酸等のアルドン酸、ケトアルドン酸、例えば、グルクロン酸や、マンヌロン酸、ガラクツロン酸等のウロン酸、例えば、グルカル酸や、キシラン酸、ガラクタル酸、グラル酸(gularic acid)等のアルダル酸;例えば、リシノール酸等の長鎖不飽和ヒドロキシカルボン酸;例えば、マンデル酸や、バニリンマンデル酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸、例えば、リンゴ酸や、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸等の二塩基性又は三塩基性ヒドロキシカルボン酸、及び、例えば、ポリガラクツロン酸や、ポリマヌロン酸、ポリグルロン酸、アルギン酸等の繰り返し単位中にカルボン酸とヒドロキシ基を有するオリゴ糖又は多糖である、
    請求項1又は2に記載の添加剤組成物。
  4. 少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩が、クエン酸ナトリウム(クエン酸三ナトリウム)、クエン酸カルシウム(クエン酸三カルシウム)、リンゴ酸ナトリウム(リンゴ酸二ナトリウム)、リンゴ酸カルシウム、酒石酸ナトリウム、及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  5. 有機リン化合物が加水分解可能であり、P原子あたり少なくとも1つ、特に好ましくは少なくとも2つ、非常に好ましくは3つの脂肪族エステル基を含むことを特徴とする、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  6. 有機リン化合物が、1つ、2つ又は3つの直鎖又は分岐アルコキシ基を持つ亜リン酸エステルからなる群から選択され、
    また、亜リン酸エステルが、
    Figure 2023522233000021
    (ただし、式中、Rは炭素数1から36の直鎖又は分岐のアルキー基及びアリール基からなる群)、及びP(ORの式(ただし、Rは炭素数4から32の直鎖又は分岐のアルキル基からなる群から選択される)で表される化合物から選択され、特に、亜リン酸トリラウリル、亜リン酸トリイソデシル、亜リン酸トリデシル、亜リン酸トリヘキサデシル、亜リン酸トリオクタデシル、亜リン酸トリベヘニル、亜リン酸トリアラキジル、亜リン酸トリセリル、亜リン酸トリオレイル、亜リン酸トリス(2-エチルヘキシル)、二亜リン酸エステル(例えば、二亜リン酸テトラエチル又は二亜リン酸テトラプロピル)及び高分子類縁体(例えば三亜リン酸エステル、特にトリホスホリゲン酸のP,P’-ビス(2-ヒドロキシエチル)エステル;オリゴホスファイトとポリホスファイト)、亜リン酸モノステアリル(又はその互変異性体であるホスホン酸モノステアリル)、又は亜リン酸ジステアリル(ホスホン酸ジステアリル)等のリン酸の部分エステル化化合物、及びそのアルカリ塩、土類アルカリ塩、アルミニウム塩又は亜鉛塩、及び以下の化合物、
    Figure 2023522233000022

    亜ホスホン酸エステル及び/又は例えば、リン酸トリラウリル、リン酸トリイソデシル、リン酸トリデシル、リン酸トリヘキサデシル、リン酸トリオクタデシル、リン酸トリベヘニル、リン酸トリアラキジル、リン酸トリセリル、リン酸トリオレイル等の、前述の亜リン酸エステルから誘導されるリン酸エステル、二リン酸エステル、メタリン酸エステル、ポリリン酸エステル、及び、例えば、以下の構造
    Figure 2023522233000023
    及び塩、ならびに、モノアルキルリン酸エステル、ジアルキルリン酸エステル及びトリアルキルリン酸エステルから成る群から選択される少なくとも2つのリン酸エステルの混合物からなる群から選択される、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  7. 前記有機リン化合物が、亜リン酸エステルであり、
    Figure 2023522233000024
    Figure 2023522233000025
    からなる群から選択される、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  8. 有機リン化合物が、
    Figure 2023522233000026
    の構造を有する亜ホスホン酸エステルであることを特徴とする、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  9. 有機リン化合物が、リン酸塩であり、例えばリン酸トリラウリル、リン酸トリイソデシル、リン酸トリデシル、リン酸トリヘキサデシル、リン酸トリオクタデシル、リン酸トリベヘニル、リン酸トリアラキジル、リン酸トリセリル、リン酸トリオレイル、リン酸トリス(2-エチルへキシル)等のトリアルキルリン酸エステル、二リン酸エステル、ポリリン酸エステル、例えばリン酸モノステアリル、リン酸ジステアリル等の部分エステル化リン酸化合物、モノアルキルリン酸エステル、ジアルキルリン酸エステル、及びトリアルキルリン酸エステルからなる群から選択される少なくとも2つのリン酸塩の混合物からなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  10. 少なくとも1つのヒドロキシカルボン酸塩の全量と少なくとも1つの有機リン化合物の全量が、20:1から1:20、好ましくは10:1から1:10、特に好ましくは5:1から1:5の重量比で使用することを特徴とする、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の添加剤組成物。
  11. (A)少なくとも1つの縮合重合体と、
    (B)前の請求項の1つに記載の添加組成物と、を含む、又はこれらから成る、
    縮合重合体組成物。
  12. 前記縮合重合体が、例えば、ポリ乳酸(PLA)や、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート-co-アジペート、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリエチレンフラノエート(ポリエチレン-2,5-ランジカルボン酸エステル、PEF)、ポリエチレンナフチレート、ポリ-1,4-ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシ安息香酸、ポリヒドロキシナフタレート、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-3-ヒドロキシ酪酸、ポリ-4-ヒドロキシ酪酸、ポリ-3-ヒドロキシ吉草酸、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等の、脂肪族又は芳香族ジカルボン酸及びジオール、又はヒドロキシカルボン酸のポリエステル、及びこれらの環状エステル、又はジエステル、及び共重合体、及びこれらの重合体の混合物;例えば、PA6、PA6.6、PA6.10、PA4.6、PA4.10、PA6.12、PA10.10、PA10.12、PA12.12、PA11、PA12等のポリアミド;例えば、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸と、脂肪族ジアミン、例えばアジピン酸やセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、又は例えば1,4-ジアミンベンゼン、1,3-ジアミンベンゼン等の芳香族ジアミンとから調製されたポリフタルアミド等の半芳香族ポリアミド;ポリカーボネート又はポリエステルカーボネート;及び、混合物、又は2つ以上の上記重合体の組み合わせ又は混合物である、
    請求項11に記載の縮合重合体組成物。
  13. 前記縮合重合体が、PLA、PBA、及びその共重合体からなる群から選択され、
    PLA共重合体は、D-ラクチド及び/又はL-ラクチドと、コモノマーとの開環重合によって、得られることが好ましく、
    前記コモノマーは、特にグリコール酸や、4-ヒドロキシブタン酸、3-ヒドロキシブタン酸、3-ヒドロキシ吉草酸、又はマンデル酸等のヒドロキシカルボン酸、特に、エチレングリコールや、ブタンジオール等のジオール、特に、アジピン酸や、テレフタル酸等のカルボン酸、から選択される、
    請求項11又は12に記載の縮合重合体組成物。
  14. 添加剤組成物が、0.01から10.00重量%含まれており、0.05から5.00重量%含まれていることが好ましく、0.10から2.00重量%含まれていることが特に好ましい、
    請求項11乃至13のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物。
  15. 一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、金属不活性化剤、フィラー不活性化剤、オゾン劣化防止剤、核形成剤、核形成防止剤、強靭化剤、潤滑剤、レオロジー改質剤、チキソトロープ剤、鎖延長剤、加工助剤、離型剤、難燃剤、顔料、染料、光学増白剤、抗菌活性剤、帯電防止剤、スリップ剤、遮断防止剤、カップリング剤、架橋剤、架橋防止剤、親水化剤、疎水化剤、加水分解安定剤、結合剤、分散剤、相溶化剤、酸素捕捉剤、酸捕捉剤、膨張剤、分解添加剤、消泡剤、臭気捕捉剤、マーキング剤、曇り止め剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を含むことを特徴とする、
    請求項11乃至14のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物。
  16. 成分(A)及び(B)の100重量部に対して、少なくとも1つの添加剤が、0.01から5.00重量%含まれており、0.05から3.00重量%含まれていることが好ましく、0.10から1.00重量%含まれていることが特に好ましい、
    請求項11乃至15のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物。
  17. 成分(A)及び(B)の100重量部に対して、最大80重量部、好ましくは0.1重量部から60重量部、特に好ましくは1重量部から50重量部の少なくとも一つの可塑剤、充填剤及び/又は補強材が含まれていることを特徴とする、
    請求項11乃至15のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物。
  18. i)前記分解添加剤が、遷移金属カルボン酸塩、特にステアリン酸鉄(III)及び/又はステアリン酸マンガン(II)のような有機遷移金属化合物からなるグループから選択され;
    ii)前記可塑剤が、
    クエン酸トリブチルアセチル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチルアセチル、クエン酸トリエチル、グリセロール三酢酸、エポキシ化大豆油及び/又はエポキシ化亜麻仁油からなる群から選択され;
    iii)前記核形成剤が、滑石、例えば安息香酸ナトリウムや、アルミウムヒドロキシ-ビス(4-tert-ブチル)安息香酸、グリセリン酸亜鉛、2,2-メチレン-ビス-(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)リン酸等の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と、例えば安息香酸や、コハク酸、アジピン酸等のカルボン酸との塩、例えばトリメシン酸トリシクロヘキシルアミド、トリメシン酸トリ(4-メチルシクロヘキシルアミド)、トリメシン酸トリ(tert-ブチルアミド)、N,N’,N”-1,3,5-ベンゾルトリイルトリス(2,2-ジメチル-プロパンアミド)、2, 6-ナフタレンジカルボン酸シクロヘキシルアミド、又はオロト酸等のジアミド及びトリアミドからなる群から選択され;
    iv)前記鎖延長剤が、ジエポキシド、ビス-オキサゾリン、ビス-オキサゾロン、ビス-オキサジン、ジイソシアネート、二無水物、ビス-アシルラクタム、ビス-マレイミド、ジシアネート、カルボジイミド及び/又は、例えば、ポリスチレン-ポリアクリル酸-ポリメタクリル酸グリシジル共重合体や、ポリスチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン-無水マレイン酸共重合体等の高分子鎖延長剤からなる群から選択され;
    v)前記充填剤及び/または前記補強材が、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、滑石、雲母、カオリン、金属酸化物、金属水酸化物、ブラックカーボン、黒鉛、木粉、例えばセルロース等の天然物の繊維、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアラミド繊維やその他の合成高分子繊維、ハイドロタルサイト、ゼオライト、例えばモンモリロナイトや、ベントナイト、バイデライト、雲母、ヘクトライト、サポナイト、バーミキュライト、レディカイト、マガダイト、イライト、カオリナイト、ウォラストナイト、アタパルジャイト等のフィロケイ酸塩からなる群から選択されることを特徴とする、
    請求項15乃至17のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物。
  19. (A)85.00から99.98重量部、好ましくは95.00から99.90重量部の少なくとも1つの縮合重合体と、
    (B)0.01から10.00重量部、好ましくは0.05から5.00重量部、特に好ましくは0.10から2.00重量部の添加剤組成物と、
    (C)0.01から5.00重量%、好ましくは0.05から3.00重量%の少なくとも1つの添加剤と、を含む、又はこれらから成る、
    請求項11乃至18のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物。
  20. 請求項11乃至19のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物から製造可能な成型化合物または成型部品であって、特にフィルムの形態、特に、例えばマルチフィルムや、トンネルフィルム又は穴あきフィルム等の農業用フィルム、テープ、中空体、及びフォーム、射出成形部品、繊維、プロファイルその他の押出物、例えば、溶融層モデリング(FLM)や、層ラミネートモデリング (LLM) 、選択的レーザー焼結(SLS)等の3Dプリントや、ジェネレーティブ加工によって製造される部品、食品または化粧品の包装、活性剤及び生理活性物質のカプセル化、ドレッシング材、外科用縫合糸及び/または衛生製品、
    特に使い捨ておむつ、衛生タオル及びタンポンの成分として製造される、
    成形化合物又は成形部品。
  21. 添加剤を添加した縮合重合体が加水分解条件に曝された場合に、添加剤を添加した縮合重合体の加水分解を、添加剤を添加しない縮合重合体と比較して促進するための、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の添加剤組成物の使用。
  22. 添加剤を添加した縮合重合体が加水分解条件に曝された場合に、添加剤を添加した縮合重合体の加水分解を、添加剤を添加しない縮合重合体と比較して促進するための、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の添加剤組成物の使用。
  23. 包装、特に食品又は化粧品の包装の製造のための;
    製薬業界では、特に活性剤や生物学的に活性な物質のカプセル化のための;
    医療技術においては、特にドレッシング材や外科用縫合材の製造のための;
    衛生用品、特に紙おむつ、生理用タオル、タンポンの成分としての;及び/又は、
    例えば、マルチフィルム、トンネルフィルム、又は穴あきフィルムのような農業用フィルムの製造のための、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の縮合重合体組成物の使用。
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