JPH0816218B2 - 地盤注入用薬液素材 - Google Patents

地盤注入用薬液素材

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JPH0816218B2
JPH0816218B2 JP3358025A JP35802591A JPH0816218B2 JP H0816218 B2 JPH0816218 B2 JP H0816218B2 JP 3358025 A JP3358025 A JP 3358025A JP 35802591 A JP35802591 A JP 35802591A JP H0816218 B2 JPH0816218 B2 JP H0816218B2
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alkaline earth
water glass
earth metal
carbonate
alkali metal
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JP3358025A
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JPH05179245A (ja
Inventor
健二 栢原
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強化土エンジニヤリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水ガラスと、アルミン酸
アルカリ金属塩溶液と、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム等の炭酸のアルカリ土金属塩との三成分系からなる
地盤注入用薬液に存する優れた効果、すなわち、固結強
度に優れ、かつ懸濁型でありながら浸透性にも極めて優
れているという優れた効果を確実に発揮し得る前記地盤
注入用薬液素材に関する。
【0002】
【従来の技術】水ガラスをアルミン酸ソーダによってゲ
ル化せしめることは古くから知られているが、ゲル化時
間が早く、また固結強度が比較的低いことから実用に供
せるものではなかった。その改良法として、水ガラス
と、アルミン酸アルカリ金属塩溶液と、炭酸カルシウム
とからなるグラウトを開発して本出願人により特許出願
されている。
【0003】しかるに該グラウトは配合比率、素材相互
の反応性等によって著しくグラウトの性能を異にし、配
合比率を誤ったり、素材相互の反応が充分行われないと
浸透性ならびに固結性の悪いグラウトとなる恐れがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は水ガ
ラスと、アルミン酸アルカリ金属塩と、炭酸のアルカリ
土金属塩とからなる地盤注入用薬液の配合にあたって、
配合ミスを可及的に減らして広範囲に適用できるように
し、かつ反応性を向上することにより浸透性、固結性を
向上させ、さらにできるだけ簡易に操業できるような前
記地盤注入用薬液素材を提供するものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】前述の目的を達成する
ため本発明によれば、水ガラスと、アルミン酸アルカリ
金属塩と、炭酸のアルカリ土金属塩とを有効成分とする
地盤注入用薬液において、水ガラスと炭酸のアルカリ土
金属塩の混合液を素材とすることを特徴とする。
【0006】
【発明の具体的説明】水ガラスとアルミン酸アルカリ金
属塩と炭酸のアルカリ土金属塩とからなる地盤注入用薬
液は、前記の如く極めて優れたグラウトであるが、その
配合にあたってはそれぞれの素材間の配合割合と配合の
仕方によって常に優れた効果を発揮できるとは限らな
い。
【0007】本発明者は最大の効果を発揮するような配
合素材としての条件について検討し、水ガラスと炭酸の
アルカリ土金属塩からなる系にアルミン酸アルカリ金属
塩溶液を混合する場合は、水ガラスとアルミン酸アルカ
リ金属塩溶液の系に炭酸のアルカリ土金属塩を混合した
り、アルミン酸アルカリ金属塩溶液と炭酸のアルカリ土
金属塩の系に水ガラスを混合する場合に比べて極めて効
率よく本グラウトの優れた効果を充分にかつ確実に発揮
することを見出した。
【0008】炭酸のアルカリ土金属塩は水ガラス水溶液
中では懸濁状であるが徐々に沈降する。しかし、沈降し
た炭酸のアルカリ土金属塩は固結することなく使用時に
攪拌すれば元の懸濁状に容易に戻すことができるので注
入に先立って予め配合しておくことができる。また、こ
の系に界面活性剤等の適当な分散剤を少量添加して沈降
しにくくすることもできる。前記の炭酸のアルカリ土金
属塩として炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムが挙げら
れる。
【0009】
【作用】水ガラスとアルミン酸アルカリ金属塩との間、
アルミン酸アルカリ金属塩と炭酸のアルカリ土金属塩と
の間では、相互に直接反応性を示すが、水ガラスと炭酸
のアルカリ土金属塩の間では直接反応することはなく、
安定な状態を保つ。
【0010】本発明は水ガラスとアルミン酸アルカリ金
属塩との混合系に炭酸のアルカリ土金属塩を添加するよ
りも、直接何等反応性を示さない水ガラスと炭酸のアル
カリ土金属塩からなる系にアルミン酸アルカリ金属塩溶
液を添加する方がグラウトとして理想的に反応を誘起し
て、シリカ・アルミナ・カルシウムが確実に安定した結
合を形成することを見出して完成したものであり、工場
であらかじめ水ガラスと炭酸カルシウムを正確に調合し
て現場に搬入して、現場で簡単にかつ正確に施工するこ
とも可能となるものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 1.使用材料 (1)水ガラス モル比(SiO2 のモル濃度/Na2 Oのモル濃度)を
異にする代表的な表1に示す3種類の水ガラスを使用す
る。
【表1】
【0012】(2)アルミン酸のアルカリ金属塩溶液 アルミン酸のアルカリ金属塩溶液として表2に示すモル
比(Na2 Oのモル濃度/Al2 3 のモル濃度)を異
にする3種類のアルミン酸ソーダ溶液を使用する。ここ
でアルミン酸カリウム溶液を使用しても同じような結果
を示す。
【0013】
【表2】
【0014】(3)炭酸のアルカリ土金属塩 アルカリ土金属は通常カルシウムとマグネシウムで代表
され、そのうち一般的は炭酸カルシウムとして化学用炭
酸カルシウム(CaCO3 )を使用する。
【0015】2.水ガラス−アルミン酸ソーダ溶液−炭
酸カルシウムからなる系の各種配合様式の比較 上記系の配合の仕方をいろいろ変えて配合した時のゲル
化時間およびホモゲル・サンドゲルの水中養生における
一軸圧縮強度を表3に示す。
【0016】
【表3】
【0017】表3において実施No.1、No.4、No.7は本発
明にかかる水ガラスと炭酸カルシウムと水の混合系をA
液とした例であり、No.1に対応したNo.2、3、No.4に対
応したNo.5、6、No.7に対応したNo.8、9は水ガラスと
アルミン酸ソーダ溶液と水およびアルミン酸ソーダ溶液
と炭酸カルシウムと水の系をA液としている。
【0018】表3から明らかなように、No.2、3、No.
5、6、No.8、9は本発明にかかるNo.1、No.4、No.7に
比べて固結強度は明らかに低下している。また、ゲル化
時間は短縮し、A液とB液の合流直後から懸濁状のまま
粘性は急上昇し、浸透性は極めて悪い。
【0019】これに比べて、本発明にかかる実施No.1、
No.4、No.7はゲル化時間は長いにもかかわらず、強度は
優れ、かつA液とB液との合流直後に一時的に粘性は上
昇するものの徐々に低下し、懸濁物は徐々に溶解して長
時間後にゲル化し、ゲル化後はほとんど完全な透明状と
なる。したがって、浸透性は懸濁型グラウトには見られ
ない程優れていた。
【0020】3.水ガラス−炭酸カルシウム系をA液、
アルミン酸ソーダ溶液をB液とし、〔CaCO3 〕/
〔Na2 O〕の値を変化せしめた配合 上記において、強度、浸透性ともに優れた水ガラス−炭
酸カルシウム系をA液、アルミン酸ソーダ溶液をB液と
して、A液とB液の混合系における〔CaCO3 〕/
〔Na2 O〕の値の変化に対するゲル化時間およびホモ
ゲル・サンドゲルの水中養生における一軸圧縮強度を表
4に示す。
【0021】
【表4】
【0022】表4の実施 No.は〔CaCO3 〕/〔Na
2 O〕の値の小さいものから大きいものへと順に並べて
記載した。〔CaCO3 〕/〔Na2 O〕の値はNo.10
では0.2 以下で固結強度は劣っている。 No.11〜No.22
では〔CaCO3 〕/〔Na2 O〕の値は 0.2〜1.0 の
範囲内にあって、その大半、特に〔CaCO3 〕/〔N
2 O〕の値が 0.4〜0.8 にあるものはゲル化時間の長
いわりに非常に強い強度を示している。このうち、〔C
aCO3 〕/〔Na2 O〕の値が0.31および0.81の No.
11とNo.22 は若干強度が劣っている。また例外として N
o.15、No.18 は〔CaCO3 〕/〔Na2 O〕の値は上
記の 0.4〜0.8 の範囲内にありながらかなり強度は劣っ
ている。この例外はSiO2 とNa2 Oのバランスの違
いによるもので、このように特殊な一部の例外を除いて
は、〔CaCO3 〕/〔Na2 O〕の値が 0.2〜1.0 、
さらに好ましくは 0.4〜0.8 の範囲内にある系では長い
ゲル化時間であるにかかわらず極めて優れた強度を示し
ていることがわかる。
【0023】また、この範囲内のものは前述の如くゲル
化の進むにつれて、懸濁状から透明状へと移行し、ゲル
化後はほとんど透明に近い状態となり、浸透性において
も優れていることがわかった。
【0024】さらに、表4の水ガラスと炭酸カルシウム
と水とを攪拌混合したA液の懸濁液は徐々に炭酸カルシ
ウムが沈降して底部にたまるが、数ケ月経過後において
もA液自体は固化することなく、攪拌することにより混
合時の元の懸濁状に完全に戻り、混合直後のものでも、
また、数ケ月経過後のものでも、アルミン酸ソーダ溶液
であるB液と合流した場合、ゲル化時間、強度ともに誤
差範囲内でほぼ一致した。このようにA液自体は極めて
安定化している。また、A液は炭酸カルシウムの粒度を
細かくしたり、各種の分散剤を混入することにより懸濁
状の維持に一層の効果をもたらすこともできる。
【0025】
【発明の効果】炭酸カルシウムの水ガラス液への懸濁液
は、水ガラスとアルミン酸アルカリ金属塩溶液と炭酸カ
ルシウムを有効成分とする地盤注入用薬液の素材として
次の効果のあることが明らかである。
【0026】1.水ガラスとアルミン酸アルカリ金属塩
溶液を混合した素材またはアルミン酸アルカリ金属塩溶
液と炭酸カルシウムを混合した素材に比べ、それ自体は
極めて安定であり、アルミン酸アルカリ金属塩溶液との
間のゲル化反応によるゲル化時間は長いにもかかわら
ず、固結強度に優れ、懸濁型グラウトとしては極めて優
れた浸透性を示す。
【0027】2.〔CaCO3 〕/〔Me2 O〕の値を
0.2〜1.0 、さらに好ましくは 0.4〜0.8 の範囲内にな
るように本発明にかかる素材を調整することにより、比
較的広範囲のグラウト配合に適用でき、かつ優れた固結
強度、優れた浸透性をもたらす確実性を著しく増大せし
めることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水ガラスと、アルミン酸アルカリ金属塩
    と、炭酸のアルカリ土金属塩とを有効成分とする地盤注
    入用薬液において、水ガラスと炭酸のアルカリ土金属塩
    の混合液を素材とすることを特徴とする地盤注入用薬液
    素材。
  2. 【請求項2】 〔AeCO3 〕/〔Me2 O〕= 0.2〜
    1.0 になるように配合調整することを特徴とする請求項
    1の地盤注入用薬液素材。ここでAeはアルカリ土金
    属、〔AeCO3 〕は炭酸のアルカリ土金属塩のモル濃
    度、Meはナトリウムまたはカリウムで〔Me2 O〕は
    使用水ガラスと使用するアルミン酸アルカリ金属塩溶液
    から由来する酸化ナトリウムまたは酸化カリウムのモル
    濃度の合量を表す。
  3. 【請求項3】 上記〔AeCO3 〕/〔Me2 O〕が
    0.4〜0.8 になるように配合調整することを特徴とする
    請求項2の地盤注入用薬液素材。
  4. 【請求項4】 前記炭酸のアルカリ土金属塩は炭酸カル
    シウムまたは炭酸マグネシウムである請求項1の地盤注
    入用薬液素材。
JP3358025A 1991-12-27 1991-12-27 地盤注入用薬液素材 Expired - Lifetime JPH0816218B2 (ja)

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JPH05179245A JPH05179245A (ja) 1993-07-20
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DE102020205096A1 (de) 2020-04-22 2021-10-28 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein Verwendung von Hydroxycarbonsäuresalzen zur Stabilisierung von thermoplastischen Kondensationspolymeren, stabilisierte Formmasse und hieraus hergestellte Formmassen und Formteile

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