JP2023087033A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Motoko Harada
康平 島田
Kohei Shimada
隆之 木村
Takayuki Kimura
富生 岩崎
Tomio Iwasaki
博史 春名
Hiroshi Haruna
尚平 寺田
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Abstract

【課題】浸透短絡を好適に抑制できる鉛蓄電池を提供すること。【解決手段】正極板と、負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、正極板又は負極板とセパレータとの間に配置された膜体と、電解液と、を備え、電解液がアルミニウムイオンを含有し、膜体のPb2+に対する吸着能力が1.0mg/g以上である、鉛蓄電池。【選択図】図3

Description

本発明は、鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、産業用に広く用いられており、例えば自動車のバッテリー、バックアップ用電源、及び電動車の主電源に用いられる。近年の自動車では、炭酸ガス排出規制対策、低燃費化等を目的として、発電制御、信号待ち等の際にエンジンを停止するアイドリングストップアンドスタートシステム(以下、「ISS」と称する。)が採用されるようになっている。
アイドリングストップ中はオルタネータによる発電が行われないため、電動装備への電力は全て鉛蓄電池から供給され、鉛蓄電池では従来よりも深い放電が行われる。また、走行中もオルタネータの発電が制御されるため、充電不足の状態となる。
鉛蓄電池において深い放電と充電不足とが繰り返されると、徐々に過放電状態となり、硫酸イオン(SO 2-)が大幅に消費されることで電解液の比重が低下する。電解液の比重が低下すると負極板に生成された硫酸鉛(PbSO)の溶解度が大きくなり、セパレータ内の細孔に鉛イオン(Pb2+)が浸透しやすくなる。過放電状態から充電するとセパレータの細孔内でPb2+が析出し、負極板と正極板の間で導電箇所が生じてしまう(この現象を浸透短絡と呼ぶ)ことがある。浸透短絡が発生すると、鉛蓄電池が突然故障するおそれがあるため、鉛蓄電池の信頼性を高めるためには、浸透短絡の抑制が求められる。過放電状態になりやすいISS車においては、浸透短絡を抑制する技術が特に重要となる。
このような浸透短絡を抑制する技術として、例えば特許文献1では、第一繊維質層、第二繊維質層、及び2つの繊維質層間に挟まれている微細孔ポリマー層を有し、微細孔ポリマー層の平均孔径が1μm未満であり、第一繊維質層の厚さが少なくとも0.6mmであることを特徴とするセパレータが開示されている。
特表2005-503649号公報
しかし、特許文献1に記載されたようなセパレータを用いた鉛蓄電池では、浸透短絡が充分に抑制されているとは必ずしもいえない。そこで、本発明は、浸透短絡を好適に抑制できる鉛蓄電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、比表面積の大きい膜体を正極又は負極近傍に配置することで、過放電時に溶出したPb2+が好適に吸着され、セパレータへのPb2+の浸透を低減し、浸透短絡を抑制できることを見出した。すなわち、本発明の一側面は、正極板と、負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、正極板又は負極板とセパレータとの間に配置され膜体と、電解液と、を備え、膜体の比表面積が1.0m/gを超える、鉛蓄電池である。
言い換えれば、本発明者らの検討によると、上述したような膜体は、Pb2+に対する吸着能力が高い膜体であるということもできる。すなわち、本発明の他の一側面は、正極板と、負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、正極板又は負極板とセパレータとの間に配置され膜体と、電解液と、を備え、膜体のPb2+に対する吸着能力が0.2mg/gを超える、鉛蓄電池である。
電解液は、好ましくは、第1族の金属、第2族の金属及び第13族の金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属のイオンを含有する。この場合、浸透短絡を更に抑制することができる。
本発明によれば、浸透短絡を好適に抑制することができる。
一実施形態に係る鉛蓄電池の全体構成及び内部構造を示す斜視図である。 一実施形態に係る鉛蓄電池の電極群を示す斜視図である。 図2におけるIII-III線に沿った矢視断面を示す模式断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る鉛蓄電池の全体構成及び内部構造を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る鉛蓄電池1は、上面が開口している電槽2と、電槽2の開口を閉じる蓋3とを備えている。電槽2及び蓋3は、例えばポリプロピレンで形成されている。蓋3には、負極端子4と、正極端子5と、蓋3に設けられた注液口を閉塞する液口栓6とが設けられている。図1に示した鉛蓄電池1は液式鉛蓄電池であるが、鉛蓄電池は、制御弁式鉛蓄電池であってもよい。
電槽2の内部には、電極群7と、電極群7を負極端子4に接続する負極柱8と、電極群7を正極端子5に接続する正極柱(図示せず)と、希硫酸等の電解液とが収容されている。
図2は、電極群7を示す斜視図である。図2に示すように、電極群7は、板状の負極板9と、板状の正極板10と、負極板9と正極板10との間に配置されたセパレータ11とを備えている。電極群7は、複数の負極板9と正極板10とが、セパレータ11を介して、電槽2の開口面と略平行方向に交互に積層された構造を有している。すなわち、負極板9及び正極板10は、それらの主面が電槽2の開口面と垂直方向に広がるように配置されている。
負極板9は、負極集電体12と、負極集電体12に保持され、金属鉛(Pb)を活物質として含む負極材13とを有している。正極板10は、正極集電体14と、正極集電体14上に保持され、二酸化鉛(PbO)を活物質として含む正極材15とを有している。複数の負極板9における負極集電体12の耳部12a同士は、負極側ストラップ16で集合溶接されている。同様に、複数の正極板10における正極集電体14の耳部14a同士は、正極側ストラップ17で集合溶接されている。そして、負極側ストラップ16及び正極側ストラップ17が、それぞれ負極柱8及び正極柱を介して負極端子4及び正極端子5に接続されている。
図3は、図2におけるIII-III線に沿った矢視断面を示す模式断面図である。図3に示すように、一実施形態において、負極板9とセパレータ11との間には、膜体18が設けられている。
セパレータ11は、例えば袋状に形成されており、一実施形態において、負極板9及び膜体18は、セパレータ11内に収容されている。セパレータ11を形成する材料の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。セパレータ11は、これらの材料で形成された織布、不織布、多孔質膜等にSiO、Al等の無機系粒子を付着させたものであってよい。
セパレータ11の厚さは、好ましくは0.1mm以上0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以上0.3mm以下である。セパレータ11の厚さが0.1mm以上であると、セパレータの強度を確保できる。セパレータ11の厚さが0.5mm以下であると、電池の内部抵抗の上昇を抑制できる。
セパレータ11の平均孔径は、好ましくは10nm以上500nm以下、より好ましくは30nm以上200nm以下である。セパレータ11の平均孔径が10nm以上であると、硫酸イオンを好適に通過させ、硫酸イオンの拡散速度を確保できる。セパレータ11の平均孔径が500nm以下であると、鉛のデンドライトの成長が抑制され、短絡が生じにくくなる。
膜体18は、一実施形態において、負極板9の表面を覆うように負極板9に密着した状態で設けられている。膜体18は、例えばシート状又は袋状であってよい。膜体18がシート状である場合、膜体18は、負極板9に巻きつけられるようにして負極板9の表面を覆っている。膜体18が袋状である場合、負極板9は、膜体18内に収容されている。
膜体18は、一実施形態において、浸透短絡を抑制する観点から、1.0m/gを超える比表面積を有している。膜体18の比表面積は、浸透短絡を更に抑制する観点から、好ましくは、1.2m/g以上、1.4m/g以上、1.6m/g以上、又は1.8m/g以上であり、より好ましくは、2.0m/g以上、2.2m/g以上、2.4m/g以上、2.6m/g以上、2.8m/g以上、又は3.0m/g以上であり、更に好ましくは、3.2m/g以上、3.4m/g以上、3.6m/g以上、3.8m/g以上、又は4.0m/g以上である。膜体18の比表面積は、大きいほど好ましいが、例えば、6m/g以下、5m/g以下、又は4.5m/g以下であってもよい。
本明細書において、膜体の比表面積は、比表面積測定装置(例えば、カンタクローム社製、AUTOSORB-1・ASIC-6)を用い、BET多点法(吸着質:N)により、得られる脱離曲線及びBET理論に基づいて算出された比表面積を意味する。比表面積の測定に用いられる膜体は、化成後の鉛蓄電池から取り出された後、水洗及び乾燥を経たものとする。
膜体18は、他の一実施形態において、浸透短絡を抑制する観点から、0.2mg/gを超えるPb2+に対する吸着能力(以下「Pb2+吸着能力」ともいう)を有している。膜体18のPb2+吸着能力は、浸透短絡を更に抑制する観点から、好ましくは、0.4mg/g以上、0.6mg/g以上、又は0.8mg/g以上であり、より好ましくは、1.0mg/g以上、1.2mg/g以上、又は1.4mg/g以上であり、更に好ましくは、1.5mg/g以上、1.6mg/g以上、1.7mg/g以上、1.8mg/g以上、又は1.9mg/g以上である。膜体18の比表面積は、大きいほど好ましいが、例えば、5mg/g以下、4mg/g以下、又は3mg/g以下であってもよい。
本明細書において、膜体のPb2+吸着能力は、以下のとおり測定される。
膜体を細かく(1mm程度に)刻んだ後、0.1gを秤量する。Pb2+の濃度が10質量ppmであるPb2+水溶液20mL(Pb2+の含有量:0.2mg)に秤量した膜体0.1gを添加して混合液を得る。当該混合液をスターラーで24時間撹拌し、撹拌後の混合液をろ過した。誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-AES)を用いて、ろ液中のPb2+の含有量を測定する。当初のPb2+水溶液中のPb2+の含有量(0.2mg)と、ろ液中のPb2+の含有量C(mg)との差(=0.2-C(mg))をPb2+吸着量A(mg)として算出する。吸着量A(mg)の値から、膜体の単位質量当たりのPb2+吸着量(Pb2+吸着能力;A/0.1(mg/g))を算出する。Pb2+吸着能力の算出に用いられる膜体は、化成後の鉛蓄電池から取り出された後、水洗及び乾燥を経たものとする。
膜体18は、例えば、無機不織布、有機織布、有機不織布又は多孔質膜等であってよく、好ましくは無機不織布である。無機不織布を形成する材料の例としては、電解液中で-OH基等の親水性基を形成可能な材料が挙げられ、具体的にはSiO、Al等が挙げられる。このような無機不織布を用いる場合、親水処理は不要となる。
有機織布、有機不織布又は多孔質膜を形成する材料の例としては、ポリプロピレン、セルロース、ポリエチレン、ナイロン、アラミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。膜体18が有機織布、有機不織布又は多孔質膜である場合、乾式又は湿式の親水化処理によって、水酸基、カルボキシル基、スルホ基等の親水性官能基を付与することが好ましい。親水性官能基を膜体18(特にその表面)に付与することで、Pb2+の吸着サイトを確保でき、浸透短絡の抑制効果がより一層向上する。
膜体18の厚さは、内部抵抗の上昇を抑制する観点から、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.25mm以下、更に好ましくは0.2mm以下、特に好ましくは0.15mm以下である。膜体18の厚さは、硫酸の沈降の防止能力、電池反応への影響、強度等の観点から、例えば0.03mm以上である。膜体18が不織布である場合には、不織布を構成する繊維の太さ等に応じて膜体18の厚さが決定される。
電解液は、例えば希硫酸であってよい。電解液は、好ましくは、第1族の金属、第2族の金属及び第13族の金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属のイオンを更に含有する。この場合、過放電が抑制され、硫酸鉛からのPb2+の過度な溶出を抑制することが可能となる結果、浸透短絡を更に抑制することができる。これらの金属イオンは、希硫酸への溶解性が高く、負極に電析しないため、電池へ悪影響を及ぼさない。上記金属イオンを含有する電解液は、例えば、上記金属の硫酸塩又は金属硫酸塩の水和物を希硫酸に添加することにより得られる。
金属イオンは、浸透短絡を更に抑制できる観点から、好ましくは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン及びアルミニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは、リチウムイオン、ナトリウムイオン及びアルミニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくは、リチウムイオン及びアルミニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
電解液中の金属イオン濃度は、浸透短絡を更に抑制でき、かつ充電受入性及びサイクル特性を向上させる観点から、電解液の全量を基準として、0.001mol/L以上が好ましく、0.004mol/L以上がより好ましく、0.007mol/L以上が更に好ましく、0.01mol/Lが特に好ましい。電解液の金属イオン濃度は、浸透短絡を更に抑制でき、かつ充電受入性及びサイクル特性を向上させる観点から、電解液の全量を基準として、0.2mol/L以下が好ましく、0.15mol/L以下がより好ましく、0.1mol/L以下が更に好ましく、0.08mol/L以下が特に好ましい。電解液の金属イオン濃度は、例えばICP発光分光分析法(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法)により測定することができる。
電解液の化成後の比重は、放電性能にも優れる観点から、1.25以上が好ましく、1.26以上がより好ましく、1.27以上が更に好ましく、1.275以上が特に好ましい。電解液の化成後の比重は、充電受入性およびサイクル特性が向上する観点から、1.33以下が好ましく、1.32以下がより好ましく、1.315以下が更に好ましく、1.31以下が特に好ましい。電解液の比重の値は、例えば浮式比重計、又は、京都電子工業株式会社製のデジタル比重計によって測定することができる。
上記実施形態では、膜体18は負極板9の主面(セパレータ11に対向する面)、側面及び底面のすべてを覆い、それらの表面に接触するように(密着した状態で)設けられていたが、他の実施形態では、膜体は、負極板9から離間するように、負極板9とセパレータ11との間に設けられていてもよい。この場合、膜体18は、例えばセパレータ11の負極側の面上に設けられていてよい。浸透短絡をより抑制する観点からは、膜体18は、負極板9の表面に接触するように(密着した状態で)設けられていることが好ましい。
上記実施形態では、膜体18は負極板9の主面(セパレータ11に対向する面)、側面及び底面のすべてを覆っていたが、他の実施形態では、膜体は、負極板9の主面(セパレータ11に対向する面)のみを覆うように設けられていてもよい。
上記実施形態では、膜体18は、負極板9とセパレータ11との間に設けられていたが、他の実施形態では、膜体は、正極板10とセパレータ11との間に設けられていてよい。すなわち、上述した膜体に関する説明において、「負極板」を「正極板」と読み替えてよい。この場合も、過放電時に溶出したPb2+が膜体に好適に吸着され、セパレータへのPb2+の浸透を低減し、浸透短絡を抑制できる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
一酸化鉛を主成分とする鉛粉を希硫酸で練って調製したペーストを鉛合金格子に充填したペースト式極板を用いた。その後、熟成と乾燥工程とを経て未化成極板が得られた。なお、未化成の正極板及び負極板は、いずれも2価の鉛化合物である一酸化鉛(PbO)、三塩基性希硫酸鉛(3PbO・PbSO・HO)等の混合物で構成されている。化成により、正極板の未化成物質は二酸化鉛(PbO)に酸化され、負極板の未化成物質は海綿状鉛(Pb)に還元され、既化極板(正極板、負極板)が得られた。
膜体として、表1に示す比表面積を有する不織布(主成分:SiO、厚さ:0.2mm)を用い、負極板近傍に配置した。セパレータとしては、厚さが0.25mm、平均孔径が30nm~200nmである袋状のポリエチレン製セパレータを用い、負極板及び膜体をセパレータ内に収容した。電解液としては希硫酸を用いて、Dサイズ(JIS D5301。幅:173mm、箱高さ:204mm。負極板の幅:145mm、負極板の高さ(上枠部込み):113mm。)の定格容量60Ahの鉛蓄電池を作製した。
<実施例2~3>
膜体として、表1に示す比表面積を有する不織布(主成分:SiO、厚さ:0.2mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして鉛蓄電池を作製した。
<実施例4~8>
電解液として、表1に示す種類及び濃度で金属イオンを添加した希硫酸を用いた以外は、実施例1と同様にして鉛蓄電池を作製した。
<実施例9~10>
膜体として、表1に示す比表面積を有する不織布(主成分:SiO、厚さ:0.2mm)を用いた以外は、実施例5と同様にして鉛蓄電池を作製した。
<比較例1>
負極板上に膜体を設けなかった以外は、実施例1と同様にして鉛蓄電池を作製した。
<比較例2>
膜体として、表1に示す比表面積を有する不織布(主成分:ポリプロピレン、厚さ:0.2mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして鉛蓄電池を作製した。
(Pb2+吸着能力の評価)
各実施例及び比較例で用いた不織布を細かく(1mm程度に)刻んだ後、0.1gを秤量した。Pb2+の濃度が10質量ppmであるPb2+水溶液20mL(Pb2+の含有量:0.2mg)に秤量した不織布0.1gを添加して混合液を得た。当該混合液をスターラーで24時間撹拌し、撹拌後の混合液をろ過した。誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-AES)を用いて、ろ液中のPb2+の含有量を測定した。当初のPb2+水溶液中のPb2+の含有量(0.2mg)と、ろ液中のPb2+の含有量C(mg)との差(=0.2-C(mg))をPb2+吸着量A(mg)として算出した。吸着量A(mg)の値から、各実施例及び比較例で用いた不織布の単位質量当たりのPb2+吸着量(Pb2+吸着能力;A/0.1(mg/g))を算出した。結果を表1に示す。
(浸透短絡の評価)
浸透短絡を抑制する効果を評価した。充電が完了した鉛蓄電池を、湯浴温度が25℃±2℃に設定された水槽中に配置した。浸透短絡試験では、以下のサイクルユニット(a)~(d)の順に実施した。
(a)3.4A(0.05C相当)で10.5Vまで放電。
(b)水槽の温度を40℃±2℃に設定し、鉛蓄電池を10Wの白熱電球に接続し、5日間抵抗放電。
(c)水槽の温度を25℃±2℃に再設定し、50A(1.43C相当)を最大電流値として4時間充電。充電上限電圧は14Vとした。
(d)上記(a)~(c)を繰り返し、(c)で電流がブレて立ち上がる現象が見られたら、浸透短絡が発生したと判断し、試験を終了。
浸透短絡が発生するまでの週数に応じて、以下の基準により浸透短絡の抑制効果を評価した。なお、(a)~(c)を1サイクル繰り返すとおよそ1週間程度経過するため、(a)~(c)を1サイクル終了した時点で1週間経過したと定義する。結果を表1に示す。
AAA:25週間以上
AA :20週間以上25週間未満
A :15週間以上20週間未満
B :11週間以上15週間未満
C :6週間以上11週間未満
D :6週間未満
Figure 2023087033000002
1…鉛蓄電池、9…負極板、10…正極板、11…セパレータ、18…膜体。

Claims (3)

  1. 正極板と、
    負極板と、
    前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、
    前記正極板又は前記負極板と前記セパレータとの間に配置された膜体と、
    電解液と、を備え、
    前記電解液がアルミニウムイオンを含有し、
    前記膜体のPb2+に対する吸着能力が1.0mg/g以上である、鉛蓄電池。
  2. 前記鉛蓄電池が液式鉛蓄電池である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記鉛蓄電池が、
    上面が開口しており、前記正極板、前記負極板、前記セパレータ、前記膜体、及び前記電解液を収容する電槽と、
    前記電槽の前記開口を閉じる蓋と、を更に備え、
    前記蓋には、注液口と、前記注液口を閉塞する液口栓とが設けられている、請求項1又は2に記載の鉛蓄電池。

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