JP7099450B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池は、負極板と、正極板と、電解液とを含む。負極板は、負極集電体と、負極電極材料とを含む。負極電極材料には、有機防縮剤が添加される。例えば、特許文献1では、負極板の作製において、リグノスルホネートを負極活性ペースト材料に添加することが提案されている。
特表2014-527682号公報
鉛蓄電池は、部分充電状態(PSOC)と呼ばれる充電不足状態で使用されることがある。例えば、鉛蓄電池は、充電制御車やアイドリングストップ(IS)車などの、自動車もしくはバイクの始動用の電源、または太陽光や風力のような自然エネルギーの貯蔵などに用いられる産業用蓄電装置として使用される場合は、PSOC状態で使用されることが多い。そのため、鉛蓄電池には、PSOCサイクルにおける高い寿命性能が求められる。
PSOC寿命性能の改善には、負極電極材料に添加されるカーボンブラックを増量することが効果的である。しかし、有機防縮剤のリグニン(リグニンスルホン酸またはその塩)は、カーボンブラックに吸着されるため、カーボンブラックを多量に添加すると、負極電極材料の比表面積が低下して、低温ハイレート性能が低下する。低温ハイレート性能の低下を抑制するためには、リグニンを増量することが考えられる。しかし、リグニンを多量に添加すると、充電受入性能が低下する。
このように、低温ハイレート性能および充電受入性能を損なうことなく、PSOC寿命性能を高めることは困難である。
本発明の一側面は、鉛蓄電池であって、前記鉛蓄電池は、負極板と、正極板と、電解液と、を備え、前記負極板は、炭素材料と有機防縮剤とを含有する負極電極材料を含み、前記炭素材料は、32μm以上の粒子径を有する第1炭素材料と、32μm未満の粒子径を有する第2炭素材料と、を含み、前記第1炭素材料の粉体抵抗R1に対する、前記第2炭素材料の粉体抵抗R2の比:R2/R1が、15以上155以下であり、前記有機防縮剤は、リグニンスルホン酸またはその塩を含み、前記負極電極材料中の前記有機防縮剤の含有量は、0.03質量%以上0.8質量%以下である、鉛蓄電池に関する。
本発明によれば、鉛蓄電池において、低温ハイレート性能および充電受入性能を損なうことなく、PSOC寿命性能を高めることができる。
本発明の実施形態に係る鉛蓄電池の外観と内部構造を示す、一部を切り欠いた分解斜視図である。
本発明の一側面は、鉛蓄電池であって、鉛蓄電池は、負極板と、正極板と、電解液と、を備える。負極板は、炭素材料と有機防縮剤とを含有する負極電極材料を含む。炭素材料は、32μm以上の粒子径を有する第1炭素材料と、32μm未満の粒子径を有する第2炭素材料と、を含み、第1炭素材料の粉体抵抗R1に対する、第2炭素材料の粉体抵抗R2の比:R2/R1が、15以上155以下である。有機防縮剤は、リグニン(リグニンスルホン酸またはその塩)を含み、負極電極材料中の有機防縮剤の含有量は、0.03質量%以上0.8質量%以下である。
少量の有機防縮剤とともに、粉体抵抗比が特定の範囲である、粒子径の異なる2種類の炭素材料を組み合わせて用いることで、PSOCサイクルにおける寿命性能を高めることができる。粉体抵抗比が特定の範囲である、粒子径の異なる2種類の炭素材料を組み合わせて用いることで、有機防縮剤の添加量が0.03質量%以上0.8質量%以下の少量でも、高い低温ハイレート性能を維持することができる。有機防縮剤の添加量が0.8質量%以下と少量であるため、有機防縮剤の添加量の増大による充電受入性能の低下が回避される。
炭素材料には、様々な粉体抵抗を有するものが知られている。粉末材料の粉体抵抗は、粒子の形状、粒子径、粒子の内部構造、および/または粒子の結晶性などにより変化することが知られている。従来の技術常識では、炭素材料の粉体抵抗は、負極板の抵抗には直接的な関係はなく、PSOC寿命性能および低温ハイレート性能に対して影響を及ぼすとは考えられていない。
それに対し、本発明の上記側面によれば、少量の有機防縮剤とともに、粉体抵抗比が特定の範囲である、粒子径の異なる第1炭素材料と第2炭素材料とを組み合わせて用いることで、低温ハイレート性能が高められる。これは、上記の第1炭素材料と第2炭素材料を組み合わせて用いる場合では、第2炭素材料を増量する場合と比べて、炭素材料への有機防縮剤の吸着が抑制されるため、有機防縮剤が少量でも、負極電極材料の細孔構造が維持されることによるものと考えられる。
本発明の上記側面では、負極板に含まれる第1炭素材料と第2炭素材料との粉体抵抗比R2/R1を15~155の範囲に制御することで、高いPSOC寿命性能を得ることができる。これは、次のような理由によるものと推測される。まず、粉体抵抗比R2/R1を上記の範囲に制御することで、負極電極材料中に導電ネットワークが形成され易くなる。また、少量の有機防縮剤でも、有機防縮剤の効果が十分に発揮されることとなり、負極電極材料の細孔構造が維持される。よって、形成された導電ネットワークが、PSOCサイクルを行なっても維持され易くなる。つまり、上記のような粉体抵抗比の第1炭素材料と第2炭素材料とを組み合わせることで、有機防縮剤の効果が高められると言える。
(有機防縮剤)
有機防縮剤は、リグニン(リグニンスルホン酸またはその塩)を含む。リグニンスルホン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。なお、リグニンには、その誘導体も含まれる。例えば、日本製紙(株)製の商品名「バニレックスN」が用いられる。
負極電極材料中の有機防縮剤の含有量は、0.03質量%以上0.8質量%以下である。負極電極材料中の有機防縮剤の含有量が0.03質量%未満である場合、低温ハイレート性能が低下する。負極電極材料中の有機防縮剤の含有量が0.8質量%超である場合、充電受入性能が低下する。なお、負極電極材料中の有機防縮剤の含有量とは、既化成の満充電状態の鉛蓄電池から、後述の方法で採取した負極電極材料における含有量である。
負極電極材料中の有機防縮剤の含有量は、0.03質量%以上であることが好ましく、0.25質量%以上であることがより好ましい。また、0.4質量%以下であることが好ましい。これらの上限、下限は任意に組み合わせることができる。この場合、優れたPSOC寿命性能、低温ハイレート性能、および充電受入性能がバランス良く得られる。
有機防縮剤の分析方法および物性の決定方法について以下に説明する。
(A)有機防縮剤の分析
(A-1)有機防縮剤種の特定
負極電極材料中の有機防縮剤種の特定は、以下の様にして行う。
満充電された鉛蓄電池を分解し、負極板を取り出し水洗により硫酸分を除去し、真空乾燥(大気圧より低い圧力下で乾燥)する。負極板から活物質を含んだ負極電極材料を分離し、1mol/LのNaOH水溶液に負極電極材料を浸漬して有機防縮剤を抽出する。そして、抽出液から、不溶成分を濾過で取り除いた溶液を脱塩した後、凍結乾燥(フリーズドライ)して粉末試料を得る。脱塩には、脱塩カラムやイオン交換膜が用いられる。このようにして得た有機防縮剤の粉末試料を用いて測定した赤外分光スペクトルやNMRスペクトル、さらに粉末試料を蒸留水で希釈し紫外可視吸光度計で測定した紫外可視吸収スペクトルなどから得た情報を用いて、有機防縮剤種を特定する。
本明細書中、鉛蓄電池の満充電状態とは、液式の電池の場合、25℃の水槽中で、0.2CAで2.5V/セルに達するまで定電流充電を行った後、さらに0.2CAで2時間、定電流充電を行った状態である。また、制御弁式の電池の場合、満充電状態とは、25℃の気槽中で、0.2CAで、2.23V/セルの定電流定電圧充電を行い、定電圧充電時の充電電流が1mCA以下になった時点で充電を終了した状態である。
なお、本明細書中、1CAとは、電池の公称容量(Ah)と同じ数値の電流値(A)である。例えば、公称容量が30Ahの電池であれば、1CAは30Aであり、1mCAは30mAである。
(A-2)有機防縮剤の含有量の測定
負極電極材料中の有機防縮剤の含有量は、以下の様にして測定する。
満充電された鉛蓄電池を分解し、負極板を取り出し水洗により硫酸分を除去し、真空乾燥(大気圧より低い圧力下で乾燥)する。負極板から負極電極材料を分離し、1mol/LのNaOH水溶液300mLに負極電極材料100gを浸漬して有機防縮剤を抽出する。そして、抽出物から不溶成分を濾過で取り除いた後、紫外可視吸収スペクトルを測定し、予め作成した検量線を用いて負極電極材料中の有機防縮剤の含有量を測定する。
他社製の電池を入手して合成防縮剤の含有量を測定する際に、有機防縮剤の構造式の厳密な特定ができないために検量線に同一の有機防縮剤が使用できない場合には、当該電池の負極から抽出した有機防縮剤と、紫外可視吸収スペクトル、赤外分光スペクトル、およびNMRスペクトルなどが類似の形状を示す、別途入手可能な有機防縮剤を使用して検量線を作成することで、可視吸収スペクトルを用いて有機防縮剤の含有量を測定する。
(炭素材料)
炭素材料は、32μm以上の粒子径を有する第1炭素材料と、32μm未満の粒子径を有する第2炭素材料と、を含む。第1炭素材料と第2炭素材料とは、後述する手順で分離され、区別される。
各炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボンなどが挙げられる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、ランプブラックなどが例示される。黒鉛としては、黒鉛型の結晶構造を含む炭素材料であればよく、人造黒鉛、天然黒鉛のいずれであってもよい。
なお、第1炭素材料のうち、ラマンスペクトルの1300cm-1以上1350cm-1以下の範囲に現れるピーク(Dバンド)と1550cm-1以上1600cm-1以下の範囲に現れるピーク(Gバンド)との強度比I/Iが、0以上0.9以下であるものを、黒鉛とする。
第1炭素材料の粉体抵抗R1に対する、第2炭素材料の粉体抵抗R2の比:R2/R1は15以上155以下である。粉体抵抗比R2/R1が大きいほど、炭素材料によるリグニンの吸着量が小さくなる。粉体抵抗比R2/R1が15未満である場合、低温ハイレート性能が低下する。粉体抵抗比R2/R1が155超である場合、充電受入性能が低下する。R2/R1は、例えば、負極電極材料の作製に使用する各炭素材料の種類、粒子径、比表面積、および/またはアスペクト比などを変えることで調節できる。第1炭素材料としては、例えば、黒鉛、ハードカーボン、およびソフトカーボンよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。特に、第1炭素材料は、少なくとも黒鉛を含むことが好ましい。第2炭素材料は、少なくともカーボンブラックを含むことが好ましい。これらの炭素材料を用いると、粉体抵抗比R2/R1を調節しやすい。
粉体抵抗比R2/R1は、50以上110以下であることが好ましい。この場合、優れたPSOC寿命性能、低温ハイレート性能、および充電受入性能がバランス良く得られる。粉体抵抗比R2/R1が50以上である場合、PSOC寿命性能および充電受入性能をさらに高めることができる。粉体抵抗比R2/R1が110以上である場合、PSOC寿命性能および低温ハイレート性能をさらに高めることができる。
負極電極材料中の有機防縮剤の含有量が0.03質量%以上0.25質量%以下である場合、粉体抵抗比R2/R1は、好ましくは80以上155以下であり、さらに好ましくは80以上110以下である。負極電極材料中の有機防縮剤の含有量が0.4質量%以上0.8質量%以下である場合、粉体抵抗比R2/R1は、好ましくは15以上85以下であり、さらに好ましくは50以上85以下である。上記の負極電極材料中の有機防縮剤の含有量の範囲および粉体抵抗比R2/R1の範囲との組み合わせである場合、PSOC寿命性能をさらに高めることができる。
第1炭素材料の比表面積S1に対する、第2炭素材料の比表面積S2の比:S2/S1は、例えば、10以上であり、400以下である。比表面積比S2/S1は、20以上240以下であることが好ましい。この場合、優れたPSOC寿命性能、低温ハイレート性能、および充電受入性能がバランス良く得られる。比表面積比S2/S1が20以上である場合、PSOC寿命性能をさらに高めることができる。比表面積比S2/S1が240以下である場合、各炭素材料の比表面積が適度な範囲であることで、有機防縮剤の吸着がさらに抑制されるため、低温ハイレート性能がさらに高められる。比表面積比S2/S1が20以上240以下である場合、硫酸鉛の還元反応が進行し易いため、高いPSOC寿命性能を確保しつつ、充電受入性能がさらに高められる。比表面積比S2/S1は、好ましくは100以上240以下であり、さらに好ましくは110以上240以下である。この場合、低温ハイレート性能を維持しつつ、PSOC寿命性能および充電受入性能をさらに高めることができる。
第1炭素材料の平均アスペクト比は、例えば、1以上であり、200以下である。第1炭素材料の平均アスペクト比は、好ましくは1以上であり、さらに好ましくは1.5以上である。また、好ましくは100以下、より好ましくは35以下、さらに好ましくは30以下である。これらの上限、下限は任意に組み合わせることができる。第1炭素材料の平均アスペクト比が1.5以上30以下である場合、良好な低温ハイレート性能および充電受入性能を維持しつつ、PSOC寿命性能をさらに高めることができる。これは、平均アスペクト比がこのような範囲である場合、負極電極材料中で導電ネットワークが形成され易くなるとともに、形成された導電ネットワークが維持され易いことによるものと考えられる。
また、第1炭素材料の平均アスペクト比が1.5以上の場合には、充放電の繰り返しに伴う炭素材料の電解液への流出が抑制されるため、PSOC寿命性能の向上効果をさらに大きくすることができる。また、第1炭素材料の平均アスペクト比が30以下の場合には、活物質粒子同士の密着性を確保し易くなるため、負極板におけるひびの発生が抑制され、寿命性能の低下を抑制できる。
負極電極材料中の第1炭素材料の含有量は、例えば、0.05質量%以上3.0質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上である。また、好ましくは2.0質量%以下である。これらの上限、下限は任意に組み合わせることができる。負極電極材料中の第1炭素材料の含有量が0.05質量%以上である場合、PSOC寿命性能をさらに高めることができる。負極電極材料中の第1炭素材料の含有量が3.0質量%以下である場合、活物質粒子同士の密着性を確保し易くなるため、負極板におけるひびの発生が抑制され、寿命性能の低下を抑制できる。
負極電極材料中の第2炭素材料の含有量は、例えば、0.03質量%以上3.0質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以上である。また、好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。これらの上限、下限は任意に組み合わせることができる。負極電極材料中の第2炭素材料の含有量が0.03質量%以上である場合、PSOC寿命性能をさらに高めることができる。負極電極材料中の第2炭素材料の含有量が3.0質量%以下である場合、有機防縮剤の吸着量がさらに低減されることで、低温ハイレート性能をさらに高めることができる。
負極電極材料中の各炭素材料の含有量は、後述の(B-1)の手順で求められる。
炭素材料の物性の決定方法または分析方法について以下に説明する。
(B)炭素材料の分析
(B-1)炭素材料の分離
満充電状態の鉛蓄電池を分解し、既化成の負極板を取り出し、水洗により硫酸を除去し、真空乾燥(大気圧より低い圧力下で乾燥)する。次に、乾燥した負極板から負極電極材料を採取し、粉砕する。5gの粉砕試料に、60質量%濃度の硝酸水溶液30mLを加えて、70℃で加熱する。さらに、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム10g、28質量%濃度のアンモニア水30mL、および水100mLを加えて、加熱を続け、可溶分を溶解させる。このようにして前処理を行なった試料を、ろ過により回収する。回収した試料を、目開き500μmのふるいにかけて、補強材などのサイズが大きな成分を除去して、ふるいを通過した成分を炭素材料として回収する。
回収した炭素材料を、目開き32μmのふるいを用いて湿式にて篩ったときに、ふるいの目を通過せずに、ふるい上に残るものを第1炭素材料とし、ふるいの目を通過するものを第2炭素材料とする。つまり、各炭素材料の粒子径は、ふるいの目開きのサイズを基準とするものである。湿式のふるい分けについては、JIS Z8815:1994を参照できる。
具体的には、炭素材料を、目開き32μmのふるい上に載せ、イオン交換水を散水しながら、5分間ふるいを軽く揺らして篩い分けする。ふるい上に残った第1炭素材料は、イオン交換水を流しかけてふるいから回収し、ろ過によりイオン交換水から分離する。ふるいを通過した第2炭素材料は、ニトロセルロース製のメンブランフィルター(目開き0.1μm)を用いてろ過により回収する。回収された第1炭素材料および第2炭素材料は、それぞれ、110℃の温度で2時間乾燥させる。目開き32μmのふるいとしては、JIS Z 8801-1:2006に規定される、公称目開きが32μmであるふるい網を備えるものを使用する。
なお、負極電極材料中の各炭素材料の含有量は、上記の手順で分離した各炭素材料の質量を測り、この質量の、5gの粉砕試料中に占める比率(質量%)を算出することにより求める。
(B-2)炭素材料の粉体抵抗
第1炭素材料の粉体抵抗R1および第2炭素材料の粉体抵抗R2は、上記(B-1)の手順で分離された第1炭素材料および第2炭素材料のそれぞれについて、粉体抵抗測定システム((株)三菱化学アナリテック製、MCP-PD51型)に、試料を0.5g投入し、圧力3.18MPa下で、JIS K 7194:1994に準拠した低抵抗抵抗率計((株)三菱化学アナリテック製、ロレスタ-GX MCP-T700)を用いて、四探針法により測定される値である。
(B-3)炭素材料の比表面積
第1炭素材料の比表面積S1および第2炭素材料の比表面積S2は、第1炭素材料および第2炭素材料のそれぞれのBET比表面積である。BET比表面積は、上記(B-1)の手順で分離された第1炭素材料および第2炭素材料のそれぞれを用いて、ガス吸着法により、BET式を用いて求められる。各炭素材料は、窒素フロー中、150℃の温度で、1時間加熱することにより前処理される。前処理した炭素材料を用いて、下記の装置にて、下記の条件により、各炭素材料のBET比表面積を求める。
測定装置:マイクロメリティックス社製 TriStar3000
吸着ガス:純度99.99%以上の窒素ガス
吸着温度:液体窒素沸点温度(77K)
BET比表面積の計算方法:JIS Z 8830:2013の7.2に準拠
(B-4)第1炭素材料の平均アスペクト比
上記(B-1)の手順で分離された第1炭素材料を、光学顕微鏡または電子顕微鏡で観察し、任意の粒子を10個以上選択して、その拡大写真を撮影する。次に、各粒子の写真を画像処理して、粒子の最大径d1、およびこの最大径d1と直交する方向における最大径d2を求め、d1をd2で除することにより、各粒子のアスペクト比を求める。得られたアスペクト比を、平均化することにより平均アスペクト比を算出する。
負極板の利用率は、好ましくは40%以上70%以下であり、より好ましくは50%以上である。また、好ましくは70%以下であり、さらに好ましくは65%以下である。これらの上限、下限は任意に組み合わせることができる。
負極板の利用率を高めることで、負極活物質量を減らして、コスト低減を図ることができる。ただし、充放電の過程で負極活物質が酷使されるため、サルフェーションなどによる負極板の劣化が進み易くなり、低温ハイレート性能やPSOC寿命性能などの電池性能が低下する傾向がある。
一方、負極板の利用率が高い場合でも、特定範囲の少量のリグニンと、粉体抵抗比が特定範囲である、粒子径の異なる2種類の炭素材料とを含む負極電極材料を用いることで、PSOC寿命性能などの電池性能を大幅に改善することができる。例えば、負極板の利用率を50%以上に高める場合、粉体抵抗比R2/R1を100以上に大きくすることで、低温ハイレート性能およびPSOC寿命性能の改善効果がより顕著に得られる。
(C)負極板の利用率の測定方法について以下に説明する。
負極板の利用率は、下記式より求められる。
負極板の利用率(%)=(公称容量/負極理論容量)×100
負極理論容量は、下記式より求められる。
負極理論容量(Ah)=負極板中の負極活物質の質量(g)×負極活物質1gあたりの理論容量(Ah)
なお、負極活物質(Pb)1gあたりの理論容量は0.259Ahである。負極活物質の質量が少ないほど、負極の利用率が高くなる。
負極板中の負極活物質の質量は、以下の手順で求められる。
まず、満充電状態の電池を解体して負極板を取り出し、水洗し、真空乾燥(大気圧より低い圧力下で乾燥)した後、負極板の質量を測定する。その後、負極板から負極活物質を含む負極電極材料を分離し、残った負極集電体(負極格子)の質量を測定する。負極板の質量と負極格子の質量との差を、負極電極材料の質量として求める。
負極板から分離した負極電極材料を粉砕し、負極電極材料100gあたり過酸化水素水(濃度300g/L)を20mL加え、さらに硝酸を加え、撹拌しながら5時間加熱する。このようにして、負極電極材料に含まれる鉛を硝酸鉛として溶解させる。なお、硝酸は、濃硝酸(濃度60質量%)をイオン交換水で希釈して用いる。濃硝酸とイオン交換水との容量比は1:3とする。次いで、硝酸中で溶解せずに残留した添加剤(炭素材料、有機防縮剤、硫酸バリウム、補強材など)を、ろ過により分離し、水洗、乾燥した後、添加剤の質量を測定する。負極電極材料の質量と、添加剤の質量との差を、負極活物質の質量として求める。
以下、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池について、主要な構成要件ごとに説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(負極板)
鉛蓄電池の負極板は、負極電極材料を含む。負極板は、通常、負極格子(負極集電体)と、負極電極材料とで構成できる。なお、負極電極材料は、負極板から負極集電体を除いたものである。
なお、負極板には、マット、ペースティングペーパなどの部材が貼り付けられていることがある。負極板がこのような部材(貼付部材)を含む場合には、負極電極材料は、負極集電体および貼付部材を除いたものである。ただし、電極板の厚みはマットを含む厚みとする。セパレータにマットが貼りつけられている場合は、マットの厚みはセパレータの厚みに含まれる。
負極電極材料は、酸化還元反応により容量を発現する負極活物質(鉛もしくは硫酸鉛)を含む。充電状態の負極活物質は、海綿状鉛であるが、未化成の負極板は、通常、鉛粉を用いて作製される。また、負極電極材料は、炭素材料と有機防縮剤とを含む。負極電極材料は、更に、硫酸バリウムなどを含んでもよく、必要に応じて、他の添加剤を含んでもよい。
負極電極材料中の硫酸バリウムの含有量は、例えば0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上でもよく、1.0質量%以上でもよく、1.3質量%以上でもよい。一方、3.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
以下、負極電極材料に含まれる硫酸バリウムの定量方法について記載する。定量分析に先立ち、化成後の鉛蓄電池を満充電してから解体して分析対象の負極板を入手する。入手した負極板に水洗と乾燥とを施して負極板中の電解液を除く。次に、負極板から負極電極材料を分離して未粉砕の初期試料を入手する。
未粉砕の初期試料を粉砕し、粉砕された初期試料10gに対し、(1+2)硝酸を50ml加え、約20分加熱し、鉛成分を硝酸鉛として溶解させる。次に、硝酸鉛を含む溶液を濾過して、炭素質材料、硫酸バリウム等の固形分を濾別する。
得られた固形分を水中に分散させて分散液とした後、篩いを用いて分散液から炭素質材料および硫酸バリウム以外の成分(例えば補強材)を除去する。次に、分散液に対し、予め質量を測定したメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過を施し、濾別された試料とともにメンブレンフィルターを110℃の乾燥器で乾燥する。濾別された試料は、炭素質材料と硫酸バリウムとの混合試料である。乾燥後の混合試料とメンブレンフィルターとの合計質量からメンブレンフィルターの質量を差し引いて、混合試料の質量(A)を測定する。その後、乾燥後の混合試料をメンブレンフィルターとともに坩堝に入れ、700℃以上で灼熱灰化させる。残った残渣は酸化バリウムである。酸化バリウムの質量を硫酸バリウムの質量に変換して硫酸バリウムの質量(B)を求める。
負極電極材料の密度は、例えば2.4~5g/cm3の範囲で調整できる。鉛蓄電池の軽量化の観点からは、負極電極材料の密度は、2.4~4.0g/cm3であることが好ましい。
なお、負極電極材料の密度は、化成後の満充電状態の負極電極材料のかさ密度の値を意味し、以下のようにして測定する。化成後の電池を満充電してから解体し、入手した負極板を水洗し、真空下または不活性ガス雰囲気下で乾燥することにより、負極板中の電解液を除く。次いで負極板から負極電極材料を分離して、未粉砕の測定試料を入手する。測定容器に試料を投入し、真空排気した後、0.5~0.55psiaの圧力で水銀を満たして、負極電極材料のかさ容積を測定し、測定試料の質量をかさ容積で除すことにより、負極電極材料のかさ密度を求める。なお、測定容器の容積から、水銀の注入容積を差し引いた容積をかさ容積とする。
負極集電体は、鉛(Pb)または鉛合金の鋳造により形成してもよく、鉛または鉛合金シートを加工して形成してもよい。加工方法としては、例えば、エキスパンド加工や打ち抜き(パンチング)加工が挙げられる。
負極集電体に用いる鉛合金は、Pb-Sb系合金、Pb-Ca系合金、Pb-Ca-Sn系合金のいずれであってもよい。これらの鉛もしくは鉛合金は、更に、添加元素として、Ba、Ag、Al、Bi、As、Se、Cuなどからなる群より選択された少なくとも1種を含んでもよい。
負極板は、負極集電体に負極ペーストを充填し、熟成および乾燥することにより未化成の負極板を作製し、その後、未化成の負極板を化成することにより形成できる。負極ペーストは、鉛粉、有機防縮剤、炭素材料、および必要に応じて各種添加剤に、水と硫酸を加えて混練することで作製する。
化成は、硫酸を含む電解液中に、未化成の負極板を浸漬させた状態で、充電することにより行うことができる。化成は、鉛蓄電池の組み立て後に電槽内で行ってもよく、電解液を収容した化成用の槽を別途用意して、鉛蓄電池または極板群の組み立て前に行ってもよい。
(正極板)
鉛蓄電池の正極板には、ペースト式とクラッド式がある。
ペースト式正極板は、正極集電体と、正極電極材料とを具備する。正極電極材料は、正極集電体に保持されている。正極集電体は、負極集電体と同様に形成すればよく、鉛または鉛合金の鋳造や、鉛または鉛合金シートの加工により形成することができる。
クラッド式正極板は、複数の多孔質のチューブと、各チューブ内に挿入される芯金と、芯金を連結する集電部と、芯金が挿入されたチューブ内に充填される正極電極材料と、複数のチューブを連結する連座とを具備する。芯金と芯金を連結する集電部とを合わせて正極集電体と呼ぶ。
正極集電体に用いる鉛合金としては、Pb-Ca系合金、Pb-Sb系合金、Pb-Ca-Sn系合金などが挙げられる。鉛合金は、さらに、添加元素として、Ba、Ag、Al、Bi、As、Se、およびCuよりなる群から選択される少なくとも1種を含んでもよい。正極集電体は、組成の異なる鉛合金層を有してもよく、合金層は複数でもよい。芯金には、Pb-Ca系合金、Pb-Sb系合金などが用いられる。
正極電極材料は、酸化還元反応により容量を発現する正極活物質(二酸化鉛、硫酸鉛、一酸化鉛)を含む。正極電極材料は、必要に応じて、他の添加剤を含んでもよい。
未化成のペースト式正極板は、鉛粉、各種添加剤、水、および硫酸を加えて作製した正極ペーストを、正極集電体に充填し、熟成、乾燥することにより得られる。熟成する際には、室温より高温かつ高湿度で、未化成の正極板を熟成させることが好ましい。その後、未化成の正極板を化成する。
クラッド式正極板は、芯金が挿入されたチューブに鉛粉または、スラリー状の鉛粉を充填し、複数のチューブを連座で結合することにより形成される。
(セパレータ)
負極板と正極板との間には、通常、セパレータが配置される。セパレータには、不織布、微多孔膜などが用いられる。負極板と正極板との間に介在させるセパレータの厚さや枚数は、極間距離に応じて選択すればよい。
不織布は、繊維を織らずに絡み合わせたマットであり、繊維を主体とする。例えば、セパレータの60質量%以上が繊維で形成されている。繊維としては、ガラス繊維、ポリマー繊維(ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維など)、パルプ繊維などを用いることができる。中でも、ガラス繊維が好ましい。不織布は、繊維以外の成分、例えば耐酸性の無機粉体、結着剤としてのポリマーなどを含んでもよい。
一方、微多孔膜は、繊維成分以外を主体とする多孔性のシートであり、例えば、造孔剤(ポリマー粉末および/またはオイルなど)を含む組成物をシート状に押し出し成形した後、造孔剤を除去して細孔を形成することにより得られる。微多孔膜は、耐酸性を有する材料で構成することが好ましく、ポリマー成分を主体とするものが好ましい。ポリマー成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが好ましい。
セパレータは、例えば、不織布のみで構成してもよく、微多孔膜のみで構成してもよい。また、セパレータは、必要に応じて、不織布と微多孔膜との積層物、異種または同種の素材を貼り合わせた物、または異種または同種の素材において凹凸をかみ合わせた物などであってもよい。
(電解液)
電解液は、硫酸を含む水溶液であり、必要に応じてゲル化させてもよい。化成後で満充電状態の鉛蓄電池における電解液の20℃における比重は、例えば1.10~1.35g/cm3であり、1.20~1.35g/cm3であることが好ましい。
図1に、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池の一例の外観を示す。
鉛蓄電池1は、極板群11と電解液(図示せず)とを収容する電槽12を具備する。電槽12内は、隔壁13により、複数のセル室14に仕切られている。各セル室14には、極板群11が1つずつ収納されている。電槽12の開口部は、負極端子16および正極端子17を具備する蓋15で密閉されている。蓋15には、セル室毎に液口栓18が設けられている。補水の際には、液口栓18を外して補水液が補給される。液口栓18は、セル室14内で発生したガスを電池外に排出する機能を有してもよい。
極板群11は、それぞれ複数枚の負極板2および正極板3を、セパレータ4を介して積層することにより構成されている。ここでは、負極板2を収容する袋状セパレータ4を示すが、セパレータの形態は特に限定されない。電槽12の一方の端部に位置するセル室14では、複数の負極板2の耳部2aを並列接続する負極棚部6が貫通接続体8に接続され、複数の正極板3の耳部3aを並列接続する正極棚部5が正極柱7に接続されている。正極柱7は蓋15の外部の正極端子17に接続されている。電槽12の他方の端部に位置するセル室14では、負極棚部6に負極柱9が接続され、正極棚部5に貫通接続体8が接続される。負極柱9は蓋15の外部の負極端子16と接続されている。各々の貫通接続体8は、隔壁13に設けられた貫通孔を通過して、隣接するセル室14の極板群11同士を直列に接続している。
本発明の一側面に係る鉛蓄電池を以下にまとめて記載する。
(1)本発明の一側面は、鉛蓄電池であって、
前記鉛蓄電池は、負極板と、正極板と、電解液と、を備え、
前記負極板は、炭素材料と有機防縮剤とを含有する負極電極材料を含み、
前記炭素材料は、32μm以上の粒子径を有する第1炭素材料と、32μm未満の粒子径を有する第2炭素材料と、を含み、
前記第1炭素材料の粉体抵抗R1に対する、前記第2炭素材料の粉体抵抗R2の比:R2/R1が、15以上155以下であり、
前記有機防縮剤は、リグニンスルホン酸またはその塩を含み、
前記負極電極材料中の前記有機防縮剤の含有量は、0.03質量%以上0.8質量%以下である、鉛蓄電池である。
(2)上記(1)において、前記第1炭素材料の比表面積S1に対する、前記第2炭素材料の比表面積S2の比:S2/S1は、20以上であることが好ましい。
(3)上記(1)または(2)において、前記第1炭素材料の比表面積S1に対する、前記第2炭素材料の比表面積S2の比:S2/S1は、240以下であることが好ましい。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つにおいて、前記第1炭素材料の平均アスペクト比は、1.5以上であることが好ましい。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つにおいて、前記第1炭素材料の平均アスペクト比は、30以下であることが好ましい。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つにおいて、前記負極板の利用率は、40%以上であることが好ましい。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つにおいて、前記負極板の利用率は、70%以下であることが好ましい。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つにおいて、前記負極電極材料中の前記第1炭素材料の含有量は、0.05質量%以上であることが好ましい。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つにおいて、前記負極電極材料中の前記第1炭素材料の含有量は、3.0質量%以下であることが好ましい。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つにおいて、前記負極電極材料中の前記第2炭素材料の含有量は、0.03質量%以上であることが好ましい。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つにおいて、前記負極電極材料中の前記第2炭素材料の含有量は、1.0質量%以下であることが好ましい。
(12)上記(1)~11)のいずれか1つにおいて、前記第1炭素材料は、少なくとも黒鉛を含み、前記第2炭素材料は、少なくともカーボンブラックを含むことが好ましい。
以下に、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《鉛蓄電池A1》
(1)負極板の作製
鉛粉、水、希硫酸、硫酸バリウム、炭素材料、および有機防縮剤を混合して、負極ペーストを得る。負極ペーストを、Pb-Ca-Sn系合金製のエキスパンド格子の網目部に充填し、熟成、乾燥し、未化成の負極板を得る。炭素材料としては、カーボンブラック(平均粒子径D50:40nm)および黒鉛(平均粒子径D50:110μm)を用いる。既化成の負極板の利用率が40%となるように、エキスパンド格子への負極ペーストの充填量を調整する。
有機防縮剤には、リグニンスルホン酸ナトリウムを用いる。有機防縮剤は、既化成で満充電後の負極電極材料100質量%に含まれる有機防縮剤の含有量が0.25質量%となるように、添加量を調整して、負極ペーストに配合する。また、負極ペーストを調製する際には、既化成で満充電後の負極電極材料の密度が4.0g/cm3になるように、負極
ペーストに加える水と希硫酸の量を調節する。なお、負極電極材料の密度は、既述の手順で、化成後の電池を満充電してから解体し、回収した測定試料を用いて求める。電池の満充電は、既述の手順で行なう。負極電極材料の密度は、島津製作所(株)製の自動ポロシメータ(オートポアIV9505)を用いて既述の方法で測定する。
(2)正極板の作製
鉛粉と、水と、硫酸とを混練させて、正極ペーストを作製する。正極ペーストを、Pb-Ca-Sn系合金製のエキスパンド格子の網目部に充填し、熟成、乾燥し、未化成の正極板を得る。
(3)鉛蓄電池の作製
未化成の負極板を、ポリエチレン製の微多孔膜で形成された袋状セパレータに収容し、セル当たり未化成の負極板5枚と未化成の正極板4枚とで極板群を形成する。極板群をポリプロピレン製の電槽に挿入し、電解液を注液して、電槽内で化成を施し、液式の鉛蓄電池を作製する。鉛蓄電池の公称電圧は12Vとする。この鉛蓄電池の公称容量は28Ah(5時間率)である。
なお、作製した1つの鉛蓄電池について、既述の手順で、負極板から取り出した負極電極材料(100質量%)中に含まれる有機防縮剤の含有量(c1(質量%))を求める。このようにして定量された有機防縮剤の含有量は、鉛蓄電池を作製する際に調製する負極電極材料(100質量%)中の有機防縮剤の含有量(c2(質量%))とは幾分異なった値となる。そのため、これらの含有量c1およびc2の比率R(=c1/c2)を予め求め、他の鉛蓄電池の負極板に使用する負極電極材料を調製する際に、比率Rを利用して、負極電極材料中の有機防縮剤の含有量(c1(質量%))が所定の値になるように、調製される負極電極材料中の有機防縮剤の含有量(c2(質量%))を調整する。
本鉛蓄電池では、第1炭素材料の含有量は1.0質量%とし、第2炭素材料の含有量は0.3質量%とする。ただし、これらの値は、作製された鉛蓄電池の負極板を取り出し、既述の手順で、負極電極材料に含まれる炭素材料を第1炭素材料と第2炭素材料とに分離したときに、負極電極材料(100質量%)中に含まれる各炭素材料の含有量として求められる値である。また、粉体抵抗比R2/R1は103とする。第1炭素材料の平均アスペクト比は7.3である。比表面積比S2/S1は112である。粉体抵抗比R2/R1、第1炭素材料の平均アスペクト比、比表面積比S2/S1も既述の手順で求められる。
《鉛蓄電池A2~A6》
既化成で満充電後の負極電極材料100質量%に含まれる有機防縮剤の含有量が表2に示す値となるように、有機防縮剤の添加量を調整する以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製する。
《鉛蓄電池X1》
炭素材料として、カーボンブラック(平均粒子径D50:40nm)のみを用い、第2炭素材料の含有量は0.3質量%とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製する。
《鉛蓄電池X2》
炭素材料として、カーボンブラック(平均粒子径D50:40nm)のみを用い、第2炭素材料の含有量は1.0質量%とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製する。
各鉛蓄電池について、以下の評価を行う。
[評価1:PSOC寿命性能]
25℃で、表1に示すパターンで、充放電を行なう。端子電圧が単セル当たり1.2Vに到達するまでのサイクル数をPSOC寿命性能の指標とする。鉛蓄電池X1の結果を100としたときの比率で表す。
Figure 0007099450000001
[評価2:低温ハイレート性能]
-15℃で、端子電圧が単セル当たり1Vに到達するまで6.25CAで放電し、このときの放電時間を求める。この放電時間を低温ハイレート性能の指標とする。鉛蓄電池X1の結果を100としたときの比率で表す。
[評価3:回生(充電)受入性能]
満充電状態の鉛蓄電池を、25℃で、0.2CAで、公称容量の10%分だけ放電した後、12時間室温で放置する。次いで、単セル当たり2.42Vで定電圧充電し、このときの最初の10秒の電気量を求め、回生受入性能の指標とする。鉛蓄電池X1の結果を100としたときの比率で表す。
評価結果を表2に示す。
Figure 0007099450000002
第2炭素材料のみの場合には、第2炭素材料の含有量が0.3質量%の場合と比べて、第2炭素材料の含有量が1.0質量%と多くなると、有機防縮剤を用いても、低温ハイレート性能が低下する(X1、X2)。それに対して、第1炭素材料と第2炭素材料とを併用する場合に、粉体抵抗比R2/R1を特定の範囲とすることで、優れた低温HR性能およびPSOC寿命性能が得られる(A1、A3~A5)。有機防縮剤の含有量が0.8質量%以下と少量でよいため、優れた回生受入性能が得られる(A1、A3~A5)。有機防縮剤の含有量が0.8質量%超では、回生受入性能が低下する(A6)。有機防縮剤の含有量が0.03質量%未満では、低温ハイレート性能が低下する(A2)。
《鉛蓄電池B1~B7》
既化成で満充電後の負極電極材料100質量%に含まれる有機防縮剤の含有量が0.01質量%となるように、有機防縮剤の添加量を調整する。使用する各炭素材料の平均粒子径、比表面積、および第1炭素材料の平均アスペクト比を調整することにより、粉体抵抗比R2/R1を表3に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
《鉛蓄電池C1~C7》
既化成で満充電後の負極電極材料100質量%に含まれる有機防縮剤の含有量が0.25質量%となるように、有機防縮剤の添加量を調整する。使用する各炭素材料の平均粒子径、比表面積、および第1炭素材料の平均アスペクト比を調整することにより、粉体抵抗比R2/R1を表3に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
《鉛蓄電池D1~D7》
既化成で満充電後の負極電極材料100質量%に含まれる有機防縮剤の含有量が0.8質量%となるように、有機防縮剤の添加量を調整する。使用する各炭素材料の平均粒子径、比表面積、および第1炭素材料の平均アスペクト比を調整することにより、粉体抵抗比R2/R1を表3に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
《鉛蓄電池E1~E7》
既化成で満充電後の負極電極材料100質量%に含まれる有機防縮剤の含有量が1.2質量%となるように、有機防縮剤の添加量を調整する。使用する各炭素材料の平均粒子径、比表面積、および第1炭素材料の平均アスペクト比を調整することにより、粉体抵抗比R2/R1を表3に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
評価結果を表3に示す。なお、表3中の鉛蓄電池C5は、鉛蓄電池A1である。
Figure 0007099450000003
有機防縮剤の含有量が0.03質量%以上0.8質量%以下の範囲内、かつ、粉体抵抗比R2/R1が15以上155以下の範囲内で、優れたPSOC寿命性能、低温ハイレート性能、および回生受入性能が得られる(C2~C6、D2~D6)。
有機防縮剤の含有量が0.25質量%である場合、粉体抵抗比R2/R1が80以上110以下の範囲内で、さらに高いPSOC寿命性能が得られる(C4、C5)。有機防縮剤の含有量が0.8質量%である場合、粉体抵抗比R2/R1が50以上85以下の範囲内で、さらに高いPSOC寿命性能が得られる(D3、D4)。
《鉛蓄電池F1~F7》
使用する各炭素材料の比表面積を調整することにより、既述の手順で求められる比表面積比S2/S1を表4に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。評価結果を表4に示す。なお、使用する各炭素材料の比表面積の調整により、粉体抵抗比R2/R1は83以上103以下の範囲で変化する。
評価結果を表4に示す。なお、表4中の鉛蓄電池F5は、鉛蓄電池A1である。
Figure 0007099450000004
比表面積比S2/S1が20以上240以下の範囲内では、優れたPSOC寿命性能、低温ハイレート性能、および充電受入性能がバランス良く得られる(F2~F6)。比表面積比S2/S1が100以上240以下の範囲内では、低温ハイレート性能を維持しつつ、PSOC寿命性能および充電受入性能がさらに向上する(F5、F6)。
《鉛蓄電池G1~G7》
使用する第1炭素材料のアスペクト比を調整することにより、既述の手順で求められる第1炭素材料の平均アスペクト比を表6に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
評価結果を表5に示す。なお、使用する第1炭素材料のアスペクト比の調整により、粉体抵抗比R2/R1は83以上103以下の範囲で変化し、比表面積比S2/S1は40以上112以下の範囲で変化する。また、表5中の鉛蓄電池G3は、鉛蓄電池A1である。
Figure 0007099450000005
第1炭素材料の平均アスペクト比が1.5以上30以下の範囲内では、高い低温ハイレート性能を維持しつつ、PSOC寿命性能がさらに向上する(G2~G5)。
《鉛蓄電池H1》
負極板の作製において、既化成の負極板の利用率が65%となるように、エキスパンド格子への負極ペーストの充填量を調整する以外は、鉛蓄電池A1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
《鉛蓄電池H2~H7》
使用する各炭素材料の平均粒子径、比表面積、および第1炭素材料の平均アスペクト比を調整することにより、粉体抵抗比R2/R1を表6に示す値とする。上記以外は、鉛蓄電池H1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
《鉛蓄電池X3》
炭素材料として、カーボンブラック(平均粒子径D50:40nm)のみを用い、第2炭素材料の含有量は0.3質量%とする。上記以外は、鉛蓄電池H1と同様にして、鉛蓄電池を作製し、評価する。
評価結果を表6に示す。表6中のPSOC寿命性能、低温ハイレート性能、回生受入性能の値は、それぞれ鉛蓄電池X3の結果を100としたときの比率で表す。
Figure 0007099450000006
負極板の利用率が65%である場合でも、特定範囲の少量の有機防縮剤とともに、粉体抵抗比が特定範囲である、粒子径の異なる2種類の炭素材料を用いることで、低温ハイレート性能および回生受入性能を維持しつつ、PSOC寿命性能が高められる(H1、H3~H6)。
負極板の利用率が50%以上に高い場合、粉体抵抗比R2/R1が100以上の範囲では、低温ハイレート性能およびPSOC寿命性能の改善効果がより顕著に得られる。当該改善効果は、負極板の利用率が65%である鉛蓄電池H1、H6(表6)の方が、負極板の利用率が40%である鉛蓄電池C5、C6(表3)よりも、大きい。
本発明の一側面に係る鉛蓄電池は、制御弁式および液式の鉛蓄電池に適用可能であり、自動車もしくはバイクなどの始動用の電源や、自然エネルギーの貯蔵などに用いられる産業用蓄電装置として好適に利用できる。
1 鉛蓄電池
2 負極板
2a 負極板の耳部
3 正極板
4 セパレータ
5 正極棚部
6 負極棚部
7 正極柱
8 貫通接続体
9 負極柱
11 極板群
12 電槽
13 隔壁
14 セル室
15 蓋
16 負極端子
17 正極端子
18 液口栓

Claims (7)

  1. 鉛蓄電池であって、
    前記鉛蓄電池は、負極板と、正極板と、電解液と、を備え、
    前記負極板は、炭素材料と有機防縮剤とを含有する負極電極材料を含み、
    前記炭素材料は、32μm以上の粒子径を有する第1炭素材料と、32μm未満の粒子径を有する第2炭素材料と、を含み、
    前記第2炭素材料は、少なくともカーボンブラックを含み、
    前記第1炭素材料の粉体抵抗R1に対する、前記第2炭素材料の粉体抵抗R2の比:R2/R1が、100以上155以下であり、
    前記有機防縮剤は、リグニンスルホン酸またはその塩を含み、
    前記負極電極材料中の前記第1炭素材料の含有量は、0.05質量%以上、3.0質量%以下であり、
    前記負極電極材料中の前記第2炭素材料の含有量は、0.03質量%以上、1.0質量%以下であり、
    前記負極板の利用率は、50%以上であり、
    負極板の利用率は、下記式:
    負極板の利用率(%)=(公称容量/負極理論容量)×100
    より求められ、
    負極理論容量は、下記式:
    負極理論容量(Ah)=負極板中の負極活物質の質量(g)×負極活物質1gあたりの理論容量(Ah)
    より求められ、
    前記負極電極材料中の前記有機防縮剤の含有量が、0.03質量%以上0.8質量%以下である、鉛蓄電池。
  2. 前記第1炭素材料の比表面積S1に対する、前記第2炭素材料の比表面積S2の比:S2/S1は、20以上である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記第1炭素材料の比表面積S1に対する、前記第2炭素材料の比表面積S2の比:S2/S1は、240以下である、請求項1または2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記第1炭素材料の平均アスペクト比は、1.5以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  5. 前記第1炭素材料の平均アスペクト比は、30以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  6. 前記負極板の利用率は、70%以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  7. 前記第1炭素材料は、少なくとも黒鉛を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
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