JP6620579B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents
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Description
鉛蓄電池、特に液式鉛蓄電池における電解液の成層化は、電解液中の硫酸イオンと硫酸水素イオンが沈降して、電槽の上下で電解液の比重に差が生じる現象である。以下では、硫酸イオン(SO4 2−)と硫酸水素イオン(HSO4 −)とを「硫酸イオン」と総称する。
後述するように、負極板の表面に膜体(有機織布、有機不織布または多孔質膜を基材とするもの)を密着した状態で設けることにより、電槽下部における硫酸イオンの蓄積を抑制し、電解液の成層化を抑制することができる。言い換えると、電槽内部の硫酸イオンの濃度を均一に保持することができる。
鉛蓄電池の内部抵抗は、硫酸イオンの拡散速度に大きな影響を受ける。硫酸イオンの挙動を阻害する障害物が多い場合は、硫酸イオンの拡散速度が低下するため、内部抵抗は大きくなると考えられる。逆に障害物が少ない場合は、硫酸イオンの拡散速度は向上するため、内部抵抗は小さくなると考えられる。鉛蓄電池の高性能化のためには、内部抵抗の上昇を抑制する必要がある。このため、硫酸イオンの挙動を阻害しないような電池の構成を考案しなければならない。
高率放電性能は、膜体の基材に親水皮膜を設けた場合には、親水皮膜を設けない場合よりも優れていた。これは、硫酸イオンと親水皮膜との間に化学的な相互作用が働いているためと考えられる。親水皮膜に用いられるSiO2やAl2O3の表面には、−OH基が生成される。この−OH基は、電解液である硫酸水溶液中でプロトンが付与された結果、−OH2 +の形で存在する。硫酸イオン(SO4 2−及びHSO4 −)は、この−OH2 +へ引き寄せられて化学的な相互作用を生じていると考えられる。
セパレータの材料の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。これらの材料で形成された織布、不織布、多孔質膜等の膜体にSiO2やAl2O3等の無機系粒子を付着させたものを用いても構わない。セパレータの厚さは、0.1mm〜0.5mmの範囲であることが好ましく、特に0.2mm〜0.3mmの範囲であることが更に好ましい。0.1mmよりも薄い場合はセパレータの強度が劣り、0.5mmよりも厚い場合は電池の内部抵抗が大きくなるため、好ましくない。また、セパレータの孔径範囲は10nm〜500nmであることが好ましく、孔径の平均が30nm〜200nmであることが特に好ましい。孔径が10nmよりも小さいと硫酸イオンの通過が困難となって硫酸イオンの拡散速度が大幅に低下し、孔径が500nmよりも大きいと鉛のデンドライトが成長して短絡を引き起こす可能性がある。本発明では、厚さ0.2mm、孔径範囲が30nm〜200nmであるセパレータを用いて検討した。
膜体は、基材である有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面に親水皮膜を形成することにより作製したものである。有機織布、有機不織布または多孔質膜に用いられる材料の例としては、ポリプロピレン、セルロース、ポリエチレン、ナイロン、アラミド、ポリエステル等が挙げられる。基材に以下に述べる親水塗料を塗布し、加熱して熱硬化させることで、有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面に親水皮膜を形成できる。基材は、無処理であっても親水化処理をしてあっても構わない。
親水皮膜を形成するための親水塗料は、(a)親水材料、(b)保持体材料、および(c)溶媒から構成される。親水材料と保持体材料は、ともに、固形成分が一定の濃度で分散媒中に存在するものとする。親水材料の固形成分と保持体材料との固形成分の質量比は、90:10〜70:30であるのが好ましい。固形成分の質量比がこの範囲であると、親水材料と保持体材料とを混合して親水塗料を作製するのに好適である。親水材料が含まれる分散液と保持体材料が含まれる分散液とを混合した後、親水材料及び保持体材料各々の固形成分の合計濃度が、混合して得た分散液(混合分散液)に対して0.5質量%〜5質量%となるように、この混合分散液を溶媒で希釈する。固形成分の濃度が0.5質量%より小さいと親水皮膜の厚さが不均一になり、5質量%より大きいと親水皮膜が形成しづらくなり、どちらも好ましくない。
酸性水溶液に浸漬しても溶け出さない無機材料は、親水性を長期間保てることから、親水材料として好ましい。このような無機材料として、親水性シリカ粒子や親水性アルミナゾルが挙げられる。具体的には、日産化学工業(株)製コロイダルシリカIPA−ST−UP、IPA−ST、ST−OXS、ST−K2およびLSS−35、日産化学工業(株)製アルミナゾルAS−200などが挙げられる。コロイダルシリカはアルコールを分散媒とし、アルミナゾルは水を分散媒としているため、これらは容易に混ぜ合わせることができる。
保持体材料には、有機高分子材料または無機材料を用いることができる。保持体材料に用いる有機高分子材料の例としては、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等を加熱して得られる重合体を挙げることができる。保持体材料に用いる無機材料の例としては、シリカゾルやシランカップリング剤のように加熱により保持体となる材料が挙げられる。シリカゾルの具体例としては、コルコート(株)のコルコートPXなどが挙げられる。
親水材料と保持体材料との混合分散液を希釈するために用いられる溶媒は、親水材料及び保持体材料の分散性及び相溶性が良く、熱硬化の際に揮発しやすいものが望ましい。これらの条件を満たす溶媒としては、アルコール系の溶媒や水が好ましい。さらに、基材の耐熱性を考慮すると、沸点は100℃以下であることが更に好ましい。溶媒の具体例として、水、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコールが挙げられる。
実際の体積(cm3)=重量の実測値(g)/密度(g/cm3) …(式2)
なお、基材18を5cm角に切り取ったときの見かけの体積は下記の式3により算出できる。
また、親水皮膜9の膜厚は100nmに統一した。実施例の条件で作製した親水皮膜の膜厚がおよそ100nmであることは、親水皮膜を形成した基材のSEM観察により確認した。また、膜体8の比表面積は、窒素を用いたガス吸着BET多点法による測定及びBET理論により算出した。
比較例1による鉛蓄電池は、実施例1による鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例2による鉛蓄電池は、実施例1による鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例3による鉛蓄電池は、実施例1による鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみを説明する。本実施例による鉛蓄電池では、空孔率90%、繊維径8μmの膜体8を負極板5に対して配置した。膜体8の比表面積は14m2/gであった。
比較例4による鉛蓄電池は、実施例1による鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみを説明する。本実施例による鉛蓄電池では、空孔率80%、繊維径20μmの膜体8を負極板5に対して配置した。膜体8の比表面積は9m2/gであった。
Claims (6)
- 正極板と、
負極板と、
前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、
電解液と、
これらを収容する電槽と、を備え、
前記負極板の表面には、膜体が付設され、
前記膜体は、基材と、前記基材の表面を覆う親水皮膜と、を含み、
前記親水皮膜は、親水材料と、保持体材料と、を含み、
前記親水材料は、アルミナ又はシリカであり、
前記保持体材料は、アクリルアミド、シリカゾル又はシランカップリング剤であり、
前記基材の表面が親水性官能基よりも疎水性官能基を多く含む場合は、前記シランカップリング剤は、ビニル基、メタクリル基、アクリル基又はスチリル基を有し、前記基材の表面が疎水性官能基よりも親水性官能基を多く含む場合は、前記シランカップリング剤は、アミノ基又はエポキシ基を有し、
前記基材の繊維径は、10μmよりも小さく、
前記基材の空孔率は、90%よりも小さい、鉛蓄電池。 - 前記親水材料は、アルミナ若しくはシリカの単体又はアルミナとシリカとの混合物からなる、請求項1記載の鉛蓄電池。
- 前記親水皮膜は、前記親水材料と前記保持体材料との固形成分の質量比が90:10〜70:30である、請求項1又は2に記載の鉛蓄電池。
- 前記親水皮膜は、厚さが10nm〜1000nmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鉛蓄電池。
- 前記膜体は、厚さが0.03mm〜0.1mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鉛蓄電池。
- 前記セパレータの表面には、前記親水皮膜が形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の鉛蓄電池。
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