JP2016177872A - 鉛蓄電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液の成層化の抑制と内部抵抗の低減とが両立可能な鉛蓄電池を提供する。【解決手段】二酸化鉛を含む正極板7と、金属鉛を含む負極板5と、正極板7と負極板5との間に配置されたセパレータ6と、硫酸イオンを含み正極板7と負極板5とセパレータ6とで構成された電極群が浸される電解液と、電極群と電解液とを収容する電槽と、を備えた鉛蓄電池であって、負極板5の表面には、膜体8が付設され、膜体8は、電解液が浸透可能な基材の表面を親水被膜で覆った構成を有し、親水被膜は、親水材料と、保持体材料と、を含み、親水材料は、アルミナ、又はアルミナ及びシリカであり、保持体材料は、アクリルアミド、シリカゾル又はシランカップリング剤である。【選択図】図1B
Description
本発明は、鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、産業用に広く用いられており、例えば自動車のバッテリー及びバックアップ用電源並びに電動車の主電源に用いられる。近年の自動車では、炭酸ガス排出規制対策や低燃費化を目的として、発電制御や信号待ち時にエンジンを停止させるアイドリングストップアンドスタートシステム(以下、「ISS」と称する。)が採用されるようになった。
アイドリングストップ中はオルタネータによる発電が行われないため、電動装備への電力は全て、鉛蓄電池から供給され、鉛蓄電池は従来よりも深い放電が行われる。また、走行中もオルタネータの発電が制御されるため、充電不足の状態となる。
特許文献1には、密閉形鉛蓄電池において、使用中に負極板にデンドライド状の鉛が析出し、リテーナを貫通し、正極板と負極板との短絡が生じる問題を解決する手段として用いられるセパレータとしての微孔性フィルムが硫酸イオンの拡散を阻害するという問題を解決する手段として、3層構造のセパレータであって、外側の層が電解液を保持するリテーナにより構成され、中央の層が微孔性フィルムにより構成されたものが開示されている。
特許文献2には、鉛蓄電池用セパレータに関して、負極側に配置される有機繊維不織布を構成する繊維の表面にスルホン化処理を施して親水化する技術が開示されている。
特許文献3には、鉛蓄電池の正極と負極との間に、電解液に含まれるイオンを透過する孔を有するシート状部材を設け、このシート状部材を、基材である疎水性樹脂と、疎水性樹脂の表面に設けた多孔質の親水性被覆層とで構成する技術が開示されている。特許文献3には、親水性被覆層は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム又は二酸化チタンの粒子を含むことが望ましいことも記載されている。
鉛蓄電池において深い放電と充電不足とが繰り返される場合、電解液の成層化が生じ、鉛蓄電池の短寿命化の要因として顕在化してきている。正極では、放電時に発生した水が電解液の混合を促進するため、成層化の影響は小さい。一方、負極では、そうした作用がないために、成層化が起こりやすい。ここで、成層化とは、充放電の繰り返しにより、電槽の上下で電解液の比重に差が生じる現象をいう。
また、ISS用鉛蓄電池では、電解液の成層化の抑制による長寿命化のほかに、エンジン始動性である高率放電性能、充電受入れ性等の電池性能の向上や、内部抵抗低減の技術開発も課題である。過酷な環境下で使用されるISS用鉛蓄電池の高性能化には、長寿命化と電池性能の向上が必要不可欠である。電槽内の硫酸イオン濃度を均一に保ちながら硫酸イオンの拡散速度を向上させることで、これらの課題を解決することが可能であると考えられる。
特許文献1に記載のセパレータにおいては、外側の層は電解液を保持するリテーナで構成され、中央の層はポリエチレン樹脂製またはポリプロピレン樹脂製の微孔性フィルムで構成される。そして、負極板に接するリテーナAは、正極板に接するリテーナBよりも、電解液の保液量を多くし、平均細孔径を大きくする。この構成にすることで、リテーナによる電解液保持と微孔性フィルムによるデンドライト抑制とを両立する。
特許文献2においては、鉛蓄電池の3CA放電時間及びトリクル寿命期間を評価し、スルホン化処理による親水化の効果を確認したものであり、電解液の成層化の観点については記載されていない。
特許文献3に記載のシート状部材においては、鉛蓄電池の電解液の成層化を抑制する観点から、親水性被覆層を構成する酸化物粒子等が検討されているが、鉛蓄電池の内部抵抗の観点については記載されていない。
本発明は、電解液の成層化の抑制と内部抵抗の上昇の抑制とを両立可能な鉛蓄電池を提供することを目的とする。
本発明の鉛蓄電池は、二酸化鉛を含む正極板と、金属鉛を含む負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、硫酸イオンを含み正極板と負極板とセパレータとで構成された電極群が浸される電解液と、電極群と電解液とを収容する電槽と、を備え、負極板の表面には、膜体が付設され、膜体は、電解液が浸透可能な基材の表面を親水被膜で覆った構成を有し、親水被膜は、親水材料と、保持体材料と、を含み、親水材料は、アルミナ、又はアルミナ及びシリカであり、保持体材料は、アクリルアミド、シリカゾル又はシランカップリング剤である。
本発明によれば、鉛蓄電池において電解液の成層化の抑制と内部抵抗の上昇の抑制とを両立することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
(1)電解液の成層化
鉛蓄電池、特に液式鉛蓄電池における電解液の成層化は、電解液中の硫酸イオンと硫酸水素イオンが沈降して、電槽の上下で電解液の比重に差が生じる現象である。以下では、硫酸イオン(SO4 2−)と硫酸水素イオン(HSO4 −)とを「硫酸イオン」と総称する。
鉛蓄電池、特に液式鉛蓄電池における電解液の成層化は、電解液中の硫酸イオンと硫酸水素イオンが沈降して、電槽の上下で電解液の比重に差が生じる現象である。以下では、硫酸イオン(SO4 2−)と硫酸水素イオン(HSO4 −)とを「硫酸イオン」と総称する。
後述するように、負極板の表面に膜体(有機織布、有機不織布または多孔質膜を基材とするもの)を密着した状態で設けることにより、電槽下部における硫酸イオンの蓄積を抑制し、電解液の成層化を抑制することができる。言い換えると、電槽内部の硫酸イオンの濃度を均一に保持することができる。
(2)内部抵抗
鉛蓄電池の内部抵抗は、硫酸イオンの拡散速度に大きな影響を受ける。硫酸イオンの挙動を阻害する障害物が多い場合は、硫酸イオンの拡散速度が低下するため、内部抵抗は大きくなると考えられる。逆に障害物が少ない場合は、硫酸イオンの拡散速度は向上するため、内部抵抗は小さくなると考えられる。鉛蓄電池の高性能化のためには、内部抵抗の上昇を抑制する必要がある。このため、硫酸イオンの挙動を阻害しないような電池の構成を考案しなければならない。
鉛蓄電池の内部抵抗は、硫酸イオンの拡散速度に大きな影響を受ける。硫酸イオンの挙動を阻害する障害物が多い場合は、硫酸イオンの拡散速度が低下するため、内部抵抗は大きくなると考えられる。逆に障害物が少ない場合は、硫酸イオンの拡散速度は向上するため、内部抵抗は小さくなると考えられる。鉛蓄電池の高性能化のためには、内部抵抗の上昇を抑制する必要がある。このため、硫酸イオンの挙動を阻害しないような電池の構成を考案しなければならない。
硫酸イオンの挙動に影響を及ぼす因子としては、セパレータと、負極板の表面に付設された膜体とが挙げられる。セパレータと膜体との孔径、目付け等の構造特性により硫酸イオンの拡散速度が大きく影響されるため、これらの構造の最適化が必要である。
そこで、セパレータと膜体との構造特性が硫酸イオンの拡散速度に及ぼす影響を次の評価手法により検討した。
評価手法は、純水を予め入れたH型セルの片側から電解液濃度の硫酸を滴下し、すり合わせ部に挟んだ膜体を通過してきた硫酸イオンの拡散を導電率として検出し、導電率から硫酸イオンの拡散速度の指標である拡散係数D(m2/s)を算出するものである。
本明細書においては、膜体の構造を変化させた場合の硫酸イオンの拡散係数D(m2/s)を算出し、実際の電池における内部抵抗との相関を評価した。
(3)高率放電性能
高率放電性能は、膜体の基材に親水被膜を設けた場合には、親水被膜を設けない場合よりも優れていた。これは、硫酸イオンと親水被膜との間に化学的な相互作用が働いているためと考えられる。親水被膜に用いられるSiO2やAl2O3の表面には、−OH基が生成される。この−OH基は、電解液である硫酸水溶液中でプロトンが付与された結果、−OH2 +の形で存在する。硫酸イオン(SO4 2−及びHSO4 −)は、この−OH2 +へ引き寄せられて化学的な相互作用を生じていると考えられる。
高率放電性能は、膜体の基材に親水被膜を設けた場合には、親水被膜を設けない場合よりも優れていた。これは、硫酸イオンと親水被膜との間に化学的な相互作用が働いているためと考えられる。親水被膜に用いられるSiO2やAl2O3の表面には、−OH基が生成される。この−OH基は、電解液である硫酸水溶液中でプロトンが付与された結果、−OH2 +の形で存在する。硫酸イオン(SO4 2−及びHSO4 −)は、この−OH2 +へ引き寄せられて化学的な相互作用を生じていると考えられる。
すなわち、膜体の基材に設けられた親水被膜は、硫酸イオンと相互作用を生じ、硫酸イオンを吸着して集め、電極へ供給すると考えられる。よって、親水被膜から電極への硫酸イオンの供給効率が、高率放電性能に影響すると考えられる。
そこで、親水被膜から電極への硫酸イオンの供給効率を向上させるため、以下の点に基づき、親水被膜の材質を検討した。
親水被膜の表面に存在する−OH基等の親水性官能基の量が多い場合、すなわち親水性が高い場合は、硫酸イオンが重力に抗する方向に引き上げられ、電槽内における硫酸の濃度分布が解消されるため、電極への硫酸イオンの供給速度が向上すると考えられる。このような親水被膜表面を形成するには、親水被膜表面の官能基の配向性を制御することが必要である。親水被膜表面の官能基の配向性を制御しない場合は、親水材料の表面が保持体材料由来の疎水性官能基で被覆されてしまう可能性があるため、好ましくない。一般に、親水性の指標として接触角が用いられるが、親水被膜の水または硫酸に対する接触角が10°以下である場合に親水性は特に優れており、好ましい。
親水被膜表面の官能基を制御するには、基材である有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面の官能基組成に合わせて、保持体材料を選定することが必要となる。
以下、有機織布、有機不織布、親水材料及び保持体材料について詳細に説明する。
親水被膜は、親水材料と保持体材料とから構成されている。親水被膜は、親水材料と保持体材料とからなる混合液を水溶性溶媒(例えばアルコール系溶媒や水)で希釈して得られた親水塗料を、基材の表面に塗布することで形成される。親水材料には、硫酸イオンと親水被膜との間に働く化学的相互作用を考慮すると、SiO2、Al2O3、Al2O3とSiO2との混合物、BaSO4及びTiO2のうちの少なくとも1つを用いるのが好ましい。Al2O3を用いる場合には、親水材料として親水性アルミナゾルを利用することができ、Al2O3とSiO2との混合物を用いる場合には、親水材料としてアルミナゾルとコロイダルシリカとの混合物を利用することができる。保持体材料には、無機材料または有機高分子材料を用いることができ、例えばシリカゾル、アクリルアミドまたはアルコキシシランを用いることができる。
膜体の厚さは、硫酸イオンの沈降の防止能力、電池反応への影響、強度等を考慮すると、0.03mm〜0.1mmが好ましい。基材として有機織布又は有機不織布を用いる場合には、有機織布又は有機不織布の繊維に応じて厚さを定めることができる。一方、基材として多孔質膜を用いる場合には、多孔質膜の孔径や材料に応じて厚さを定めることができる。
有機織布及び有機不織布は、無機織布及び無機不織布に比べると製造が容易という利点を持つ。このため、本発明の鉛蓄電池においては、有機織布又は有機不織布を用いることが望ましい。多孔質膜の孔径は、100nm〜100μmであることが好ましく、特に1μm〜50μmであることが更に好ましい。孔の構造は、有機織布の繊維と繊維との間に生じる規則的な構造でもよいし、有機不織布の繊維と繊維との間に生じるような不規則な構造でもよい。
親水被膜は、10nm〜1000nmの厚さで形成するのが好ましい。10nmより薄いと硫酸イオンを吸着して保持する効果が小さくなり、1000nmより厚いと電池の内部抵抗が大きくなり、どちらも好ましくない。
親水被膜を有する膜体を負極板の周囲に設けることにより、鉛蓄電池において、電解液の成層化を抑制し、かつ、内部抵抗の上昇を抑制することが可能となる。
特に、本発明による鉛蓄電池では、親水被膜を有する膜体をセパレータとは別に負極板の周囲に設けると、膜体が負極板に密着した状態で配置されるので、セパレータに成層化の抑制効果を持たせた場合よりも、成層化の抑制効果が高い。なお、ここで、「負極板の周囲」とは、「負極板の表面」又は「負極板とセパレータとの間」をいう。
以下、本発明を適用した鉛蓄電池の構成について説明する。
図1Aは、本発明の鉛蓄電池の全体構成を示す概略斜視図である。
本図において、鉛蓄電池100は、外装部分として電槽1と端子2とを備えている。電槽1の内部には、極柱3と電極群4とが収容されている。極柱3は、端子2及び電極群4に接続されている。
図1Bは、本発明の鉛蓄電池の電極群の一部を示す模式断面図である。
電極群4は、金属鉛(Pb)を活物質として含む負極板5と、二酸化鉛(PbO2)を活物質として含む正極板7と、負極板5と正極板7との間に配置されたセパレータ6とを備えている。負極板5及び正極板7は板状である。セパレータ6を介して負極板5と正極板7とが交互に積層された構造であり、これらが電極群4を構成している。電極群4は、希硫酸からなる電解液に浸されて電槽1内に収納され、鉛蓄電池を構成する。負極板5の表面には、膜体8(有機織布、有機不織布または多孔質膜を基材とするもの)が密着した状態で設けられている。
図1Cは、図1Bの電極群に含まれる一対の正極板及び負極板の組み合わせを示す概略斜視図である。
本図に示すセパレータ6は、袋状であり、その内部に負極板5を収納している。よって、負極板5の両面は、1つのセパレータ6によって覆われている。本図においては、負極板5の片面を覆うセパレータ6が負極板5と正極板7との間に挟み込まれている。
図2は、本発明の鉛蓄電池における一対の正極及び負極の組み合わせを模式的に示す斜視図、並びに負極板を覆う不織布及びその不織布の繊維を示す模式拡大図である。
本図においては、負極板5の表面には、膜体8(有機織布、有機不織布または多孔質膜を基材とするもの)が密着した状態で設けられている。セパレータ6は、板状でも袋状でもよく、負極板5の周囲に設けられた膜体8と正極板7との間に配置されている。セパレータ6が袋状の場合は、セパレータ6の内部には負極板5と膜体8とが収納されている。膜体8の表面には、親水被膜9が形成されている。親水被膜9は、親水材料10と保持体材料11とを含む。膜体8は、少なくともセパレータ6に対向する負極板5の面と、この面の裏側に当たる負極板5の面とに設けられている。さらに、膜体8は、負極板5の側面部(幅が小さい周縁部)にも設けてもよく、負極板5の底面に設けてもよい。
例えば、膜体8は、負極板5に巻き付けることにより負極板5の全面に設けてもよい。
また、膜体8の形状を袋状とし、負極板5を収納するようにしてもよい。親水被膜9は、膜体8のほかに、セパレータ6の表面にも形成してもよい。また、膜体8を負極板5の周囲に設けないで、セパレータ6の表面に親水被膜9を形成してもよい。
以上の実施形態における望ましい構成をまとめると、次のようになる。
基材の表面の官能基は、実質的に疎水性官能基からなり、保持体材料は、ビニル基、メタクリル基、アクリル基又はスチリル基を有するシランカップリング剤である。ここで、「実質的に疎水性官能基からなる」とは、基材の表面が疎水性を呈する状態をいう。
基材の表面の官能基は、実質的に親水性官能基からなり、保持体材料は、エポキシ基を有するシランカップリング剤である。ここで、「実質的に親水性官能基からなる」とは、基材の表面が親水性を呈する状態をいう。
後述のとおり、親水材料と保持体材料との固形成分の質量比が90:10〜70:30であることが望ましい。また、親水被膜は、厚さが10nm〜100nmであることが望ましい。
膜体は、厚さが0.03mm〜0.1mmである。
セパレータの表面には、親水被膜が形成されている。
基材は、有機織布、有機不織布又は多孔質膜である。後述の実施例においては、有機不織布を用いたが、電解液が浸透可能なものであれば、基材として有機織布又は多孔質膜を用いてもよい。
膜体は、負極板の表面に密着している。ここで、「密着」とは、膜体の見かけ上の外表面が負極板の表面に隙間なく接触している状態をいう。この場合に、膜体が負極板の表面に固定されていることが望ましい。
以下、本実施例による鉛蓄電池について説明する。
〔1〕セパレータ
セパレータの材料の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。これらの材料で形成された織布、不織布又は多孔質膜にSiO2やAl2O3等の無機系粒子を付着させたものを用いても構わない。セパレータの厚さは、0.1mm〜0.5mmの範囲であることが好ましく、特に0.2mm〜0.3mmの範囲であることがより好ましい。0.1mmよりも薄い場合はセパレータの強度が劣り、0.5mmよりも厚い場合は電池の内部抵抗が大きくなるため、好ましくない。また、セパレータの孔径範囲は10nm〜500nmであることが好ましく、孔径の平均が30nm〜200nmであることが特に好ましい。孔径が10nmよりも小さいと硫酸イオンの通過が困難となって硫酸イオンの拡散速度が大幅に低下し、孔径が500nmよりも大きいと鉛のデンドライトが成長し、孔を貫通して短絡を引き起こす可能性がある。本発明では、厚さ0.2mm、孔径範囲が30nm〜200nmであるセパレータを用いて検討した。
セパレータの材料の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。これらの材料で形成された織布、不織布又は多孔質膜にSiO2やAl2O3等の無機系粒子を付着させたものを用いても構わない。セパレータの厚さは、0.1mm〜0.5mmの範囲であることが好ましく、特に0.2mm〜0.3mmの範囲であることがより好ましい。0.1mmよりも薄い場合はセパレータの強度が劣り、0.5mmよりも厚い場合は電池の内部抵抗が大きくなるため、好ましくない。また、セパレータの孔径範囲は10nm〜500nmであることが好ましく、孔径の平均が30nm〜200nmであることが特に好ましい。孔径が10nmよりも小さいと硫酸イオンの通過が困難となって硫酸イオンの拡散速度が大幅に低下し、孔径が500nmよりも大きいと鉛のデンドライトが成長し、孔を貫通して短絡を引き起こす可能性がある。本発明では、厚さ0.2mm、孔径範囲が30nm〜200nmであるセパレータを用いて検討した。
〔2〕膜体
膜体は、基材である有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面に親水被膜を形成することにより作製したものである。有機織布、有機不織布または多孔質膜に用いられる材料の例としては、ポリプロピレン、セルロース、ポリエチレン、ナイロン、アラミド、ポリエステル等が挙げられる。基材に以下に述べる親水塗料を塗布し、加熱して熱硬化させることで、有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面に親水被膜を形成できる。基材は、無処理であっても親水化処理をしてあっても構わない。
膜体は、基材である有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面に親水被膜を形成することにより作製したものである。有機織布、有機不織布または多孔質膜に用いられる材料の例としては、ポリプロピレン、セルロース、ポリエチレン、ナイロン、アラミド、ポリエステル等が挙げられる。基材に以下に述べる親水塗料を塗布し、加熱して熱硬化させることで、有機織布、有機不織布または多孔質膜の表面に親水被膜を形成できる。基材は、無処理であっても親水化処理をしてあっても構わない。
親水化処理は、ポリグリセリンやシリコーン系などの界面活性剤の塗布、プラズマ処理のような乾式の表面処理のどちらでも構わない。ただし、親水塗料に含まれる保持体材料は、基材の表面に存在する官能基の種類に合わせて選択するものとし、後述の〔3〕(b)保持体材料にて詳細に説明する。
〔3〕親水塗料
親水被膜を形成するための親水塗料は、(a)親水材料、(b)保持体材料、および(c)溶媒から構成される。親水材料と保持体材料は、ともに、固形成分が一定の濃度で分散媒中に存在するものとする。親水材料の固形成分と保持体材料の固形成分との質量比は、90:10〜70:30であるのが好ましい。固形成分の質量比がこの範囲であると、親水材料と保持体材料とを混合して親水塗料を作製するのに好適である。親水材料が含まれる分散液と保持体材料が含まれる分散液とを混合した後、親水材料及び保持体材料各々の固形成分の合計濃度が、混合して得た分散液(混合分散液)に対して0.5質量%〜5質量%となるように、この混合分散液を溶媒で希釈する。固形成分の濃度が0.5質量%より小さいと親水被膜の厚さが不均一になり、5質量%より大きいと親水被膜が形成しづらくなり、どちらも好ましくない。
親水被膜を形成するための親水塗料は、(a)親水材料、(b)保持体材料、および(c)溶媒から構成される。親水材料と保持体材料は、ともに、固形成分が一定の濃度で分散媒中に存在するものとする。親水材料の固形成分と保持体材料の固形成分との質量比は、90:10〜70:30であるのが好ましい。固形成分の質量比がこの範囲であると、親水材料と保持体材料とを混合して親水塗料を作製するのに好適である。親水材料が含まれる分散液と保持体材料が含まれる分散液とを混合した後、親水材料及び保持体材料各々の固形成分の合計濃度が、混合して得た分散液(混合分散液)に対して0.5質量%〜5質量%となるように、この混合分散液を溶媒で希釈する。固形成分の濃度が0.5質量%より小さいと親水被膜の厚さが不均一になり、5質量%より大きいと親水被膜が形成しづらくなり、どちらも好ましくない。
(a)親水材料
酸性水溶液に浸漬しても溶け出さない無機材料は、親水性を長期間保てることから、親水材料として好ましい。このような無機材料として、親水性シリカ粒子や親水性アルミナゾルが挙げられる。具体的には、日産化学工業(株)製コロイダルシリカIPA−ST−UP、IPA−ST、ST−OXS、ST−K2およびLSS−35、日産化学工業(株)製アルミナゾルAS−200などが挙げられる。コロイダルシリカはアルコールを分散媒とし、アルミナゾルは水を分散媒としているため、これらは容易に混ぜ合わせることができる。
酸性水溶液に浸漬しても溶け出さない無機材料は、親水性を長期間保てることから、親水材料として好ましい。このような無機材料として、親水性シリカ粒子や親水性アルミナゾルが挙げられる。具体的には、日産化学工業(株)製コロイダルシリカIPA−ST−UP、IPA−ST、ST−OXS、ST−K2およびLSS−35、日産化学工業(株)製アルミナゾルAS−200などが挙げられる。コロイダルシリカはアルコールを分散媒とし、アルミナゾルは水を分散媒としているため、これらは容易に混ぜ合わせることができる。
コロイダルシリカは、比表面積が130m2/g〜1000m2/g程度である粒子を用いるのが好ましい。コロイダルシリカの形状が球形であると仮定すると、粒子径は2nm〜20nmである。アルミナゾルは、含まれているアルミナ粒子の比表面積が200m2/g〜400m2/g程度であるものを用いるのが好ましい。アルミナ粒子の形状が板状であると仮定すると、例えば寸法(縦、横および高さ)が10nm×10nm×100nmであるアルミナ粒子を含むアルミナゾルを用いることができる。
(b)保持体材料
保持体材料には、有機高分子材料または無機材料を用いることができる。保持体材料に用いる有機高分子材料の例としては、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等を加熱して得られる重合体を挙げることができる。保持体材料に用いる無機材料の例としては、シリカゾルやシランカップリング剤のように加熱により保持体となる材料が挙げられる。なお、シランカップリング剤は、実際には有機材料に分類される物質が多いが、本明細書においては、基材に親水性官能基を付与するために用いるため、無機材料として記載している。この中でも酸性水溶液中の長期安定性が優れているのは、アクリルアミド、シリカゾル及びシランカップリング剤である。特にシランカップリング剤は、シランカップリング剤を構成する官能基の種類によって保持体材料の配向性を以下のように制御できるため、好ましい。
保持体材料には、有機高分子材料または無機材料を用いることができる。保持体材料に用いる有機高分子材料の例としては、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等を加熱して得られる重合体を挙げることができる。保持体材料に用いる無機材料の例としては、シリカゾルやシランカップリング剤のように加熱により保持体となる材料が挙げられる。なお、シランカップリング剤は、実際には有機材料に分類される物質が多いが、本明細書においては、基材に親水性官能基を付与するために用いるため、無機材料として記載している。この中でも酸性水溶液中の長期安定性が優れているのは、アクリルアミド、シリカゾル及びシランカップリング剤である。特にシランカップリング剤は、シランカップリング剤を構成する官能基の種類によって保持体材料の配向性を以下のように制御できるため、好ましい。
保持体材料は、基材の表面の官能基の種類に合わせて以下のように選択するものとする。基材が無処理の場合は、疎水性官能基が多い表面になっていると考えられる。疎水性官能基として、メチル基、メチレン基等が挙げられる。その場合には、ビニル基、メタクリル基、アクリル基、スチリル基等の官能基を持つシランカップリング剤を保持体材料として選択すると、ビニル基、メタクリル基、アクリル基、スチリル基等が基材の表面側に配向し、加水分解反応で生じたシラノール基は逆側に配向すると考えられる。
一方、基材が親水化処理されている場合は、親水性官能基が多い表面になっていると考えられる。親水性官能基として、水酸基(−OH基)、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。その場合には、イソシアネート基、アミノ基またはエポキシ基を持つシランカップリング剤を保持体材料として選択すると、アミノ基またはエポキシ基が基材の表面の官能基と反応するため、加水分解で生じたシラノール基は逆側に配向すると考えられる。
このように基材の表面の官能基の種類に合わせて保持体材料を選択することで、官能基の配向性を制御でき、親水被膜の外面(電解液に接する面)にシラノール基すなわち−OH基を形成することができる。
特に、無処理の基材と、ビニル基、メタクリル基、アクリル基スチリル基等の官能基を持つシランカップリング剤を保持体材料として選択するのは、基材の親水化処理が不要であるために、工程を短縮できることから特に好ましい。
(c)溶媒
親水材料と保持体材料との混合分散液を希釈するために用いられる溶媒は、親水材料及び保持体材料との分散性及び相溶性が良く、熱硬化の際に揮発しやすいものが望ましい。これらの条件を満たす溶媒としては、アルコール系の溶媒や水が好ましい。さらに、基材の耐熱性を考慮すると、沸点は100℃以下であることが更に好ましい。溶媒の具体例として、水、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコールが挙げられる。
親水材料と保持体材料との混合分散液を希釈するために用いられる溶媒は、親水材料及び保持体材料との分散性及び相溶性が良く、熱硬化の際に揮発しやすいものが望ましい。これらの条件を満たす溶媒としては、アルコール系の溶媒や水が好ましい。さらに、基材の耐熱性を考慮すると、沸点は100℃以下であることが更に好ましい。溶媒の具体例として、水、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコールが挙げられる。
〔4〕膜体における硫酸イオンの拡散係数D(m2/s)の算出方法
セパレータは1種類のみ使用し、基材である有機不織布と親水被膜との組み合わせを変化させた場合の硫酸イオンの拡散係数D(m2/s)について、今回新たに開発した評価手法を用いて検討した。
セパレータは1種類のみ使用し、基材である有機不織布と親水被膜との組み合わせを変化させた場合の硫酸イオンの拡散係数D(m2/s)について、今回新たに開発した評価手法を用いて検討した。
図3は、膜体における硫酸イオンの拡散係数を測定するための装置を示す模式断面図である。
H型セル12は、膜体8及びシリコンゴムシート21を2つのすり19の間に挟んだ後に金具で固定して使用するガラス製のセルである。このようにして組み立てたH型セル12に、純水13と撹拌子14を入れ、水溶液を撹拌しながら電解液濃度の硫酸16をビュレット15からH型セル12に一定の速度で滴下する。滴下された硫酸イオンは、すり合わせ部18を通過した後、導電率計17を設置した反対側で検出されるという仕組みである。膜体8の孔径、目付けまたは密度、厚さ等の構造特性を変化させると、硫酸イオンの拡散速度が変化するため、構造特性が硫酸イオンの拡散におよぼす影響について評価することが可能となる。
ここでは、濃度勾配を駆動力とした物質移動モデルを参考として、以下に従って拡散係数D(m2/s)を算出した。
物質移動モデルでは、ある物質が溶解している2つの容器A及びBを長さL(m)の管で接続したと仮定する。容器Aには濃度CA(mоl/l)、容器BにはCB(mоl/l)の水溶液が入っていて濃度はCA>CBであるとする。この物質は、時間の経過と共に徐々に容器AからBへ拡散していく。拡散による物質移動速度m’(mоl/s)は、管の断面積M(m2)と濃度勾配に比例するため、下記式(1)で表される関係(Fickの第一法則)が成立する。
m’=MD(CA−CB)/L …(1)
実際の実験系では、図3の領域Aに滴下された硫酸イオンが時間経過とともに膜体8を通過して領域Bに徐々に移動する。実際の実験系では、菅の長さL(m)を膜体8の膜厚とした。硫酸イオンの移動速度がほぼ一定になったと見なされる定常状態における拡散係数D(m2/s)を算出するにあたり、m’(mоl/s)とCA−CB(mоl/l)とを計算する必要がある。なお、拡散係数D(m2/s)は、本来は単位面積あたりの値を算出するが、膜体8の領域A側と領域B側とで水溶液に接する膜体8の面積に違いがないと考えられるため、Mで割ることなく算出した値MDをDとして用いた。言い換えると、M=1(m2)とみなして算出した値を拡散係数Dとして表示することとした。
実際の実験系では、図3の領域Aに滴下された硫酸イオンが時間経過とともに膜体8を通過して領域Bに徐々に移動する。実際の実験系では、菅の長さL(m)を膜体8の膜厚とした。硫酸イオンの移動速度がほぼ一定になったと見なされる定常状態における拡散係数D(m2/s)を算出するにあたり、m’(mоl/s)とCA−CB(mоl/l)とを計算する必要がある。なお、拡散係数D(m2/s)は、本来は単位面積あたりの値を算出するが、膜体8の領域A側と領域B側とで水溶液に接する膜体8の面積に違いがないと考えられるため、Mで割ることなく算出した値MDをDとして用いた。言い換えると、M=1(m2)とみなして算出した値を拡散係数Dとして表示することとした。
拡散係数D(m2/s)を算出するには、実験系で得られた導電率変化(S/m)を最終的には濃度変化(mоl/l)に変換しなければならない。2質量%程度までの低濃度の硫酸濃度(質量%)と導電率(S/m)との間にはほぼ比例するため、この検量線を用いて導電率(S/m)から硫酸濃度(質量%)に変換することができる。さらに、硫酸水溶液の硫酸濃度(質量%)と比重との関係より、硫酸濃度(質量%)から硫酸濃度(mоl/l)に変換される。なお、実際の電池(以下、「実電池」という。)の電解液は30〜35質量%であるため、実電池における硫酸イオンの拡散挙動を必ずしも加味しているわけではない。しかし、膜体8の目付けや孔径を変えた場合の硫酸イオンの拡散挙動を相対的に評価することは可能である。このようにして、上記式(1)より硫酸イオンの拡散係数D(m2/s)を算出した。
図4に有機不織布の目付けと拡散係数D(m2/s)との関係を示す。不織布Aは、メーカーで親水処理されており、Al2O3処理を施したものである。一方、不織布Bは、無処理の状態にAl2O3処理を施したものである。
本図から、不織布の目付けが大きくなる(繊維が密につまった状態)になるほど拡散係数D(m2/s)は減少することがわかる。
目付け50g/m2の不織布Bを実電池に適用した場合、電池の内部抵抗の上昇幅は不織布を用いない場合に比べるとわずか5%である。不織布Aは、同じ表面処理と目付けで比較すると、内部抵抗が低減できることが確認されている。したがって、この場合の拡散係数D(m2/s)が2.0×10−9(m2/s)以上となる膜体を用いることにより、内部抵抗の上昇を抑制することが可能となる。
表1は、図1及び2に示す鉛蓄電池の負極板5の表面に設けた膜体8の基材の材質、目付け(g/m2)及び表面官能基と、親水被膜の親水材料(X)及び保持体材料(Y)並びにこれらの固形成分の質量比(X:Y)と、成層化の抑制効果を表す電解液比重差及び内部抵抗と、を示したものである。表中、有機不織布の材質は、ポリプロピレンを「PP」で表し、ポリエチレンを「PE」で表している。また、本表には、比較例として作製した鉛蓄電池についても記載してある。
実施例1〜5と比較例2とは、負極板5の表面に有機不織布を付設した。実施例1〜5では、有機不織布の厚さは0.1mmに、親水被膜の厚さは100nmに統一した。
(実施例1〜5)
図2に示す膜体8を有機不織布とし、その厚さを0.1mmで統一した。そして、有機不織布の目付けの範囲及び親水被膜9の組成を変化させた。
図2に示す膜体8を有機不織布とし、その厚さを0.1mmで統一した。そして、有機不織布の目付けの範囲及び親水被膜9の組成を変化させた。
実施例1の鉛蓄電池には、図2に示すように親水被膜9が形成された目付け50g/m2のポリプロピレン(PP)製有機不織布が負極板5の表面に付設されている。有機不織布の表面には、以下のようにして親水被膜9を形成した。
有機不織布として、無処理のポリプロピレン(PP)製を用いた。親水材料としてアルミナゾル(Al2O3)のみを用い、保持体材料としてビニル基を有するシランカップリング剤を用いた。すなわち、親水材料には100質量%のアルミナゾル(Al2O3)が含まれる。具体的には、シリカゾルとして日産化学工業(株)製のコロイダルシリカIPA−ST−UPを、シランカップリング剤として信越化学工業(株)製のビニルエトキシシランKBE−1003を用いた。
親水材料10(X)と保持体材料11(Y)との固形成分の質量比(X:Y)が90:10になるように、親水材料10と保持体材料11とを混合した。この混合液を、固形成分の濃度が5質量%になるようにエタノールで希釈することで、親水塗料を調製した。
この親水塗料に有機不織布を浸漬した後、速度156mm/分にて有機不織布を引き上げた。キムタオル(登録商標)に親水塗料を塗布した有機不織布を挟み、平板の上に設置し、上面をローラーで押圧することにより、有機不織布に付着した余分な親水塗料を除去した。その後、この有機不織布を60℃に加温した恒温槽内に1時間置いて溶媒を除去した。このようにして、有機不織布の表面に親水被膜を形成した。親水被膜は、厚さが100nmであった。
親水被膜が形成された有機不織布を負極板の表面に設置し、電解液として希硫酸を用い、図1に示すような鉛蓄電池を作製した。
この鉛蓄電池を用いて、まず、電解液の成層化を抑制する効果を評価した。電池工業会規格SBAS0101に準拠し、サイクル試験を行った。サイクル試験は、鉛蓄電池を25℃の雰囲気に置き、(ア)(イ)(ウ)を1サイクルとして、このサイクルを3600回繰り返した。
(ア)放電電流45Aで59秒間放電
(イ)放電電流300Aで1秒間放電
(ウ)充電電圧14.0V(制限電流100A)で60秒間定電流定電圧充電
3600回目において、電槽内の上部と下部とにおける電解液の比重差を測定し、成層化の指標とした。すなわち、3600回目のサイクルでの、電槽内の下部における電解液の比重と上部における電解液の比重とを測定し、これらの比重を求め、この比重差の値により成層化の抑制効果を評価した。ここで、電槽内の上部とは、電極群4の上端から1cm上の位置をいい、電槽内の下部とは、電極群4の下端から1cm下の位置をいう。電極群4の高さは、電極群4の下部からセパレータ6の上端までの長さ116mmを指す。具体的な評価基準は、比重差が0.02以下の場合を「A」、0.02より大きく0.04以下の場合を「B」、0.04より大きく0.07以下の場合を「C」、0.07より大きい場合を「D」とした。この評価基準では、A、B、C、Dの順に成層化が抑制されていることになる。
(イ)放電電流300Aで1秒間放電
(ウ)充電電圧14.0V(制限電流100A)で60秒間定電流定電圧充電
3600回目において、電槽内の上部と下部とにおける電解液の比重差を測定し、成層化の指標とした。すなわち、3600回目のサイクルでの、電槽内の下部における電解液の比重と上部における電解液の比重とを測定し、これらの比重を求め、この比重差の値により成層化の抑制効果を評価した。ここで、電槽内の上部とは、電極群4の上端から1cm上の位置をいい、電槽内の下部とは、電極群4の下端から1cm下の位置をいう。電極群4の高さは、電極群4の下部からセパレータ6の上端までの長さ116mmを指す。具体的な評価基準は、比重差が0.02以下の場合を「A」、0.02より大きく0.04以下の場合を「B」、0.04より大きく0.07以下の場合を「C」、0.07より大きい場合を「D」とした。この評価基準では、A、B、C、Dの順に成層化が抑制されていることになる。
本実施例の鉛電池は、電解液の比重差が0.03と小さく、評価Bとなり、成層化が抑制されていることが分かった。
次に、鉛蓄電池の内部抵抗を評価した。
内部抵抗は、1kHz交流mΩメータにより評価した。具体的な評価基準は、有機不織布がない場合を100とした場合の内部抵抗の上昇率が5%以下の上昇率である場合を「A」、6%以上10%未満の上昇率である場合を「B」、10%以上20%未満の上昇率である場合を「C」、20%以上の上昇率である場合を「D」とした。この評価基準では、A、B、C、Dの順に内部抵抗の上昇を抑制していることになる。
本実施例の鉛蓄電池は、内部抵抗の上昇率が105で評価Aとなった。すなわち、本実施例の鉛蓄電池においては、内部抵抗上昇の抑制と成層化の抑制とが両立できることが分かった。
実施例2の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみを説明する。
本実施例の鉛蓄電池では、目付け50g/m2のPP製の有機不織布に親水化処理をして有機不織布表面に−OH基及び−COOH基を生成させたものを用いた。親水材料としてアルミナゾル(Al2O3)のみを用い、保持体材料としてエポキシ基を有するシランカップリング剤を用いた。すなわち、親水材料には100質量%のアルミナゾル(Al2O3)が含まれる。
具体的には、シリカゾルとして日産化学工業(株)製のコロイダルシリカIPA−ST−UPを、シランカップリング剤として信越化学工業(株)製の3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランKBM−403を用いた。
親水材料10(X)と保持体材料11(Y)の固形成分の質量比(X:Y)が90:10になるように、親水材料10と保持体材料11とを混合した。この混合液を、固形成分の濃度が5質量%になるようにエタノールで希釈することで、親水塗料を調製した。
本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.04と小さく、評価Bとなり、成層化が抑制されていることが分かった。また、本実施例の鉛蓄電池は、内部抵抗が105で評価Aとなり、内部抵抗の上昇を抑制できることが分かった。
実施例3の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみを説明する。
本実施例の鉛蓄電池では、有機不織布として、目付け30g/m2の無処理のポリプロピレン(PP)製を用いた。親水材料としてアルミナゾル(Al2O3)のみを用い、保持体材料としてメタクリル基を有するシランカップリング剤を用いた。すなわち、親水材料には100質量%のアルミナゾル(Al2O3)が含まれる。具体的には、アルミナゾルとして日産化学工業(株)製のアルミナゾルAS−200を、シランカップリング剤として信越化学工業(株)製の3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランKBE−503を用いた。
親水材料10(X)と保持体材料11(Y)の固形成分の質量比(X:Y)が90:10になるように、親水材料10と保持体材料11とを混合した。この混合液を、固形成分の濃度が5質量%になるようにエタノールで希釈することで、親水塗料を調製した。
本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.04と小さく、評価Bとなり、成層化が抑制されていることが分かった。また、本実施例の鉛蓄電池は、内部抵抗が103で評価Aとなり、内部抵抗の上昇を抑制できることが分かった。
実施例4の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみを説明する。
本実施例の鉛蓄電池では、有機不織布として、目付け40g/m2の無処理のポリエチレン(PE)製を用いた。親水材料としてコロイダルシリカ(SiO2)とアルミナゾル(Al2O3)を用い、保持体材料としてビニル基を有するシランカップリング剤を用いた。親水材料において、アルミナゾルとコロイダルシリカの質量比は80:20とした。すなわち、親水材料には、80質量%のアルミナゾル(Al2O3)が含まれる。
具体的には、コロイダルシリカとしてIPA−ST−UPを、日産化学工業(株)製のアルミナゾルとして日産化学工業(株)製のアルミナゾルAS−200を、シランカップリング剤として信越化学工業(株)製のビニルエトキシシランKBE−1003を用いた。
親水材料10(X)と保持体材料11(Y)の固形成分の質量比(X:Y)が80:20になるように、親水材料10と保持体材料11とを混合した。この混合液を、固形成分の濃度が5質量%になるようにエタノールで希釈することで、親水塗料を調製した。
本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.04と小さく、評価Bとなり、成層化が抑制されていることが分かった。また、本実施例の鉛蓄電池は、内部抵抗が105で評価Aとなり、内部抵抗の上昇を抑制できることが分かった。
実施例4の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみを説明する。
本実施例の鉛蓄電池では、目付け30g/m2のPE製の有機不織布に親水化処理をして有機不織布表面に−OH基及び−COOH基を生成させたものを用いた。親水材料としてコロイダルシリカ(SiO2)及びアルミナゾル(Al2O3)を用い、保持体材料としてシランカップリング剤を用いた。具体的には、コロイダルシリカとしてIPA−ST−UPを、日産化学工業(株)製のアルミナゾルとして日産化学工業(株)製のアルミナゾルAS−200を、シランカップリング剤として信越化学工業(株)製の3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランKBM−403を用いた。親水材料において、アルミナゾルとコロイダルシリカの質量比は70:30とした。すなわち、親水材料には、70質量%のアルミナゾル(Al2O3)が含まれる。
親水材料10(X)と保持体材料11(Y)の固形成分の質量比(X:Y)が70:30になるように、親水材料10と保持体材料11とを混合した。この混合液を、固形成分の濃度が5質量%になるようにエタノールで希釈することで、親水塗料を調製した。
本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.04と小さく、評価Bとなり、成層化が抑制されていることが分かった。また、本実施例の鉛蓄電池は、内部抵抗が105で評価Aとなり、内部抵抗の上昇を抑制できることが分かった。
(比較例1)
比較例1の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例1の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
本比較例の鉛蓄電池では、負極板の表面に膜体を設けなかった。
本比較例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.08と極めて大きく、評価Dとなり、成層化が抑制できないことが分かった。また、本比較例の鉛蓄電池は、負極板の表面に膜体を設けていないため、内部抵抗は評価基準の100である。
本比較例と実施例1〜5により、負極板5の表面に膜体8を設けることにより、電解液の比重差を小さくすることができ、電解液の成層化を抑制できることが確認できた。
(比較例2)
比較例2の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例2の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
本比較例の鉛蓄電池では、負極板5の表面に、目付け40g/m2のPP製の有機不織布を設けたが、有機不織布に親水被膜9を形成していない。
本比較例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.05で評価Cとなり、内部抵抗は120で評価Dとなった。
以上の結果から、本比較例の鉛蓄電池は、成層化の抑制と内部抵抗上昇の抑制を両立できないことが分かった。さらに、本比較例と実施例1〜5により、有機不織布に親水被膜を形成することにより、内部抵抗の上昇を抑制することが確認できた。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。
(比較例3)
比較例3の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例3の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
本比較例の鉛蓄電池では、親水被膜9が形成されたポリプロピレン(PP)製有機不織布が負極板5の表面に付設されている。有機不織布の目付けは、40g/m2である。この有機不織布の表面には、以下のようにして親水被膜9を形成した。
有機不織布としては、無処理のポリプロピレン(PP)製を用いた。親水被膜の組成は実施例1と同様であるが、固形成分の濃度が0.3質量%になるようにエタノールで希釈することで、親水塗料を調製した。
この塗料を用いた場合、親水被膜9の膜厚は不均一となり、有機不織布を被覆できていない部分も見られた。よって、本比較例においては、親水被膜9の望ましい膜厚の範囲である10nm〜100nmの範囲外となった。本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.05で評価Cとなり、内部抵抗が107で評価Bとなった。本比較例の場合、成層化抑制、及び内部抵抗の上昇抑制ともにやや劣る結果となった。
(比較例4)
比較例4の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例4の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
本比較例の鉛蓄電池では、親水被膜9が形成されたポリプロピレン(PP)製有機不織布が負極板5の表面に付設されている。有機不織布の目付けは、40g/m2である。この有機不織布の表面には、以下のようにして親水被膜9を形成した。有機不織布としては、膜厚0.3mmの無処理のポリプロピレン(PP)製を用いた。よって、有機不織布の膜厚が望ましい範囲である0.03mm〜0.1mmの範囲外である。親水被膜の作製方法と組成は、実施例1と同様とした。
本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.05で評価Cとなり、内部抵抗が118で評価Cとなった。本比較例の場合、内部抵抗の上昇を抑制できないことが分かった。
(比較例5)
比較例5の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
比較例5の鉛蓄電池は、実施例1の鉛蓄電池と同様の構成を備えるが、次の点が相違する。以下では、相違点のみ説明する。
本比較例の鉛蓄電池では、セパレータ6に実施例1と同様の組成の親水被膜9を形成した。本実施例の鉛蓄電池は、電解液の比重差が0.08で評価Dとなり、内部抵抗は100で評価Aとなった。本比較例で示されたとおり、セパレータに親水被膜を形成しても有機不織布に親水被膜を形成した場合と同様の成層化抑制効果は得られないことが分かった。
1:電槽、2:端子、3:極柱、4:電極群、5:負極板、6:セパレータ、7:正極板、8:膜体、9:親水被膜、10:親水材料、11:保持体材料、12:H型セル、13:純水、14:撹拌子、15:ビュレット、16:電解液濃度の硫酸、17:導電率計、18:すり合わせ部、19:すり、21:シリコンゴムシート、100:鉛蓄電池。
Claims (9)
- 二酸化鉛を含む正極板と、
金属鉛を含む負極板と、
前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、
硫酸イオンを含み前記正極板と前記負極板と前記セパレータとで構成された電極群が浸される電解液と、
前記電極群と前記電解液とを収容する電槽と、を備え、
前記負極板の表面には、膜体が付設され、
前記膜体は、前記電解液が浸透可能な基材の表面を親水被膜で覆った構成を有し、
前記親水被膜は、親水材料と、保持体材料と、を含み、
前記親水材料は、アルミナ、又はアルミナ及びシリカであり、
前記保持体材料は、アクリルアミド、シリカゾル又はシランカップリング剤である、鉛蓄電池。 - 前記基材の表面の官能基は、実質的に疎水性官能基からなり、
前記保持体材料は、ビニル基、メタクリル基、アクリル基又はスチリル基を有するシランカップリング剤である、請求項1記載の鉛蓄電池。 - 前記基材の表面の官能基は、実質的に親水性官能基からなり、
前記保持体材料は、エポキシ基を有するシランカップリング剤である、請求項1記載の鉛蓄電池。 - 前記親水材料と前記保持体材料との固形成分の質量比が90:10〜70:30である、請求項1記載の鉛蓄電池。
- 前記親水被膜は、厚さが10nm〜100nmである、請求項1記載の鉛蓄電池。
- 前記膜体は、厚さが0.03mm〜0.1mmである、請求項1記載の鉛蓄電池。
- 前記セパレータの表面には、前記親水被膜が形成されている、請求項1記載の鉛蓄電池。
- 前記基材は、有機織布、有機不織布又は多孔質膜である、請求項1記載の鉛蓄電池。
- 前記膜体は、前記負極板の表面に密着している、請求項1記載の鉛蓄電池。
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