JP2015053180A - 電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、薄膜化された電池用セパレータにおいて、電池特性の優れた電池用セパレータを提供することである。【解決手段】多孔質セラミック層と支持体とから構成される電池用セパレータにおいて、支持体表面が自己組織化した繊維状アルミナで被覆されていて、かつ多孔質セラミック層が架橋されたカチオン系高分子を含有していることを特徴とする電池用セパレータ。【選択図】なし

Description

本発明は、電池用セパレータに関するものである。
従来、リチウム二次電池の電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略記する場合がある)としては、貫通した微細孔を有するポリオレフィンフィルムが用いられてきた。これらのセパレータは、電池が異常を起こして発熱した場合に、貫通した微細孔が溶融して閉塞し、電池の内部抵抗を高めることで、発熱を抑制し、電極剤であるコバルト酸リチウムの熱暴走による電池の爆発を抑制する仕組みを担ってきた。
しかし、ハイブリッド自動車用電池や無停電電源など、大電流による充放電が必要な用途では、電極剤組成の研究によって熱暴走の抑制が可能となったことと併せて、逆に、耐熱性が高く、かつ内部抵抗の小さなセパレータの要望が高まっている。
この要望に対し、特許文献1には、孔の開いた柔軟な支持体と孔を塞ぐ多孔質セラミック材料からなるセパレータが提案されており、柔軟な支持体にポリマー繊維を、多孔質セラミックにジルコニウム、シリカ、アルミナが用いられている。低密度の支持体と多孔質セラミックを併用することで、セパレータ内の空隙率の向上や耐熱性の向上が図れる。しかし、懸濁した酸化アルミニウムを用いると、酸化アルミニウム粒子の分散状態の不安定さから、細孔分布を1μm以下で安定させるには厚く塗設する必要があり、実施例では13μmのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いても、セパレータの厚みが27μmと厚くなってしまうという問題があった。
セパレータの薄膜化は、内部抵抗の低減化だけでなく、電池内に充填できる電極材料の体積を増やし、電池の容量を引き上げることにも寄与するので、重要な要素である。この流れを踏んで、特許文献2には、20nm以下の平均粒径を有するアルミナ水和物、シリカ水和物、チタニア水和物、ジルコニア水和物などの無機酸化物水和物を用いることが提案されている。このような酸化物水和物は、微粒子表面に多数の水酸基を配列しており、非常に高活性である。特許文献2では、オルガノポリシロキサンやその誘導体を用いて表面水酸基を減らすことが提案されているが、これにより水中での微粒子の安定性が低下し、凝集構造の安定性も阻害されることから、処理のために別工程が必要になる可能性がある。さらに、このような微粒子酸化物から得られる多孔質薄膜は、粒子表面の水酸基の作用で凝集構造を保持しているために、これが漏れ電流の要因となるほか、リチウム二次電池用電解液中に含まれる支持電解質の浸透によって再解離する可能性があり、そして、支持電解質の分解物であるフッ酸やリン酸体の影響を強く受ける可能性があり、電池の耐久性という観点からは好ましいとは言えなかった。
一方、薄膜化の進行とともに、柔軟な支持体と多孔質セラミック剤の密着性も重要な要素である。特許文献1では、多孔質セラミック層の柔軟な支持体への定着性の改善のために、シランカップリング剤を利用することが提案されている。しかし、この方法では密着性が弱く、より薄膜化した場合には、粗大孔の形成や、多孔性セラミック層の脱離などが問題となった。
特許第4594098号公報 特開2011−233519号公報
本発明の目的は、薄膜化された電池用セパレータにおいて、電池特性の優れた電池用セパレータを提供することである。
鋭意検討をした結果、下記に示す本発明により上記課題を解決できることを見出した。
多孔質セラミック層と支持体とから構成される電池用セパレータにおいて、支持体表面が自己組織化した繊維状アルミナで被覆されていて、かつ多孔質セラミック層が架橋されたカチオン系高分子を含有していることを特徴とする電池用セパレータ。
本発明により、薄膜化された電池用セパレータにおいて、電池特性の優れた電池用セパレータを得ることができる。
本発明の電池用セパレータは、多孔質セラミック層と支持体とから構成される電池用セパレータにおいて、支持体表面が自己組織化した繊維状アルミナで被覆されていて、かつ多孔質セラミック層が架橋されたカチオン系高分子を含有していることを特徴とする。
支持体としては、有機繊維を含有してなることが好ましい。有機繊維としては、具体的に、ポリアミド;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリフェニレンサイファイド;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;セルロース;セルロースアセテートなどの繊維である。これらの溶融状態から繊維状に押出し、スパンレースやスパンボンドのように不織布を形成して支持体とすることができるほか、50〜80mm程度にカットして、乾式解繊して、ウェッブとして、さらに繊維を交絡させて得られる不織布、さらに1mmから20mm程度にカットし、水中に分散してから漉き上げる方法などを用いて得られる不織布を支持体とすることができる。また、長繊維から織布を作製して、これを支持体とすることもできる。
支持体は熱カレンダー等の処理によって、厚みを均等にすることができる。本発明に有効な支持体としては、目付量が6〜20g/mであることが好ましく、厚みが10〜25μmであることが好ましく、空隙率が30〜80%であることが好ましい。さらに好ましくは、目付量が8〜15g/mであり、厚みが12〜20μmであり、空隙率が40〜70%である。また、未延伸の繊維を用いて、ウェッブを形成した後、熱延伸処理を併用して、支持体の強度を向上させることができる。さらに、熱溶融繊維を利用して繊維間融着を起こして、支持体の強度を向上させることができる。
本発明における多孔質セラミック層は、セラミック微粒子を含有する膜である。セラミック微粒子とは、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物であって、分散塗布後、乾燥凝集過程で多孔質セラミック層を形成する材料であれば、本発明に用いることができる。特に板状・棒状・円柱状などの多種の形状が得られ易いアルミナが好ましい。球状のシリカでも用いることができる。一般的に、アルミナは酸化アルミニウムを指すが、本発明で用いるアルミナとしては、ギブサイト、バイヤライト、ベーマイト、ダイアスポア、無定形も好ましく用いることができ、より好ましくはベーマイトである。セラミック微粒子は、塩基性雰囲気でアニオンとして分散されるか、又は酸性雰囲気でカチオンとして分散される。ベーマイトでは、表面の問題から酸性雰囲気でカチオンとして分散されるのが好ましい。アニオンとして分散する場合には、有機酸のナトリウム塩などが分散剤として用いられ、カチオンとして分散する場合には、酢酸、乳酸、グルコン酸などの有機酸、硝酸、硝酸アミド、スルファミン酸、リン酸二水素アンモニウムなどの無機酸などが有効である。
本発明では多孔質セラミック層に柔軟性を付与するために、柔軟性を有する有機物とハイブリッド化するのが好ましい。柔軟性を有する有機物としては、特に高分子が好ましい。このような高分子としては、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)樹脂、変性ポリオレフィン樹脂などが利用可能である。ラテックス化されていると、水系での塗工が可能である。塗工時に支持体への塗液のセット性を付与するためには、増粘多糖類が有効な材料である。増粘多糖類としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、キサンタンガム、ジュランガム、カラギーナン、アラビアガムなどに代表される酸性多糖類、ローカストビーンガム、グアーガム、寒天などの中性多糖類、キトサンなどの塩基性多糖類などが挙げられる。
本発明では、多孔質セラミック層が架橋されたカチオン系高分子を含有する。カチオン系高分子としては、アミノ基や四級アンモニウム塩を含むアクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコールなど;キトサン、変性キトサン、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。このうち、架橋が容易なアミノ基を有するアクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール;キトサンが好ましい。本発明の多孔質セラミック層を構成するセラミック微粒子としては、ベーマイトが好ましく、カチオン系高分子としては、塩基性多糖類であるキトサンが好ましい。キトサンは、耐酸化性が良好であり、また、上述したように増粘多糖類として、塗液のセット性を付与する効果も発現する。
カチオン系高分子は加熱電解液中で溶解する可能性があるので、本発明では架橋して用いられる。架橋方法としては、アミノ基の窒素ロンペアーへの求核付加反応が容易に進行する、ビニルスルホン系架橋剤、トリアジン系架橋剤、ドーパミンなどのカテコール類、カルボジイミド、ハロゲン化アルキル、ウレタンなどを架橋剤とする方法が知られている。特に、室温雰囲気でも充分な反応速度を有するビニルスルホン系架橋剤、大気中の酸素で架橋を行うドーパミンは、選択的にカチオン系高分子のアミノ基と反応し、副反応もなく、優れた架橋剤である。
ビニルスルホン系架橋剤としては、例えば以下の化合物を使用することができる。
Figure 2015053180
Figure 2015053180
Figure 2015053180
本発明における繊維状アルミナとは、好ましい繊維径が1〜10nm、好ましい繊維長が100〜10000nmの繊維状ベーマイトである。より好ましい繊維径は2〜8nmであり、さらに好ましい繊維径は4〜8nmである。また、より好ましい繊維長は200〜5000nmであり、さらに好ましい繊維長は400〜4000nmである。この材料は、乾燥工程後、繊維自身が自己組織化して膜を形成することが可能である。本発明における「自己組織化」とは、粒子形態が同一である場合に一定のパターンで粒子凝集を組織的に形成していく現象であって、このような繊維状ベーマイトでは、自己組織化によって緻密な膜構造を形成する。このような構造は、PETやポリオレフィン表面でも形成されて、強固に結着した自己組織化皮膜を形成することが可能である。このような繊維状アルミナとしては、川研ファインケミカルより市販されている(商品名:繊維状ベーマイト F−1000)。繊維状アルミナのゾル液を支持体に塗工して乾燥すれば、支持体の有機繊維の表面を繊維状アルミナが自己組織化して形成された膜によって被覆することが可能となる。塗工する際には、ゾル液の濃度に注意が必要である。濃度が高いと、繊維状アルミナが支持体内部の空隙に広がり、緻密な膜を形成してしまう場合がある。繊維状アルミナのゾル液に含まれる繊維状アルミナの濃度は2質量%以下であることが好ましく、好ましくは1質量%以下である。また、繊維状アルミナの濃度は、0.001質量%以上であることが好ましい。塗工量(乾燥固形分)としては、支持体の繊維や目付量にもよるが、支持体の目付量1g/mあたり、0.001g/mから2.000g/mであることが好ましく、より好ましくは0.040g/mから0.200g/mである。塗工方法としては、流延法、浸漬法、ドクターブレード法、ナイフコート法、バーコート法、グラビアコート法、スクリーンコート法、スプレー法、ロールコート法などが挙げられる。
表面が自己組織化された繊維状アルミナで被覆された支持体に、多孔質セラミック層を構成する。支持体表面が自己組織化した繊維状アルミナで被覆されている場合、その表面は活性水酸基を二次元的に規則的に有しており、多孔質セラミック層と積極的に会合して、強固な密着性を発現することができる。このために、多孔質セラミック層との接着性が向上して、多孔質セラミック層中のクラックの発生を防止することが可能で、電池特性として漏れ電流を抑制することができる。
多孔質セラミック層を形成するためには、所定の濃度で混合されたセラミック微粒子を含有してなる塗液が、表面が自己組織化した繊維状アルミナで被覆された支持体に塗工される。薄い多孔性の支持体上へ塗工する際に、塗液の粘度が低いと、支持体への塗液の担持能が低下するので、適度な粘性が必要となる。粘度の付与には、分子量の高い高分子を併用するのが好ましい。塗工方法としては、流延法、浸漬法、ドクターブレード法、ナイフコート法、バーコート法、グラビアコート法、スクリーンコート法、スプレー法、ロールコート法などが挙げられる。塗工量(乾燥固形分)としては、1〜100g/mが好ましく、さらに好ましくは2〜20g/mである。また、塗工速度としては、0.2〜50m/分が好ましい。塗工後乾燥工程を経て、多孔質セラミック層は形成される。乾燥温度は70℃から160℃が好ましい。
本発明におけるセパレータの厚みは、好ましくは10〜60μmであり、より好ましくは12〜25μmである。この厚みは支持体の厚みと重なっており、多孔質セラミック層は、支持体の有機繊維間に連続して広がっている。このために多孔質セラミック層と支持体の有機繊維の接着性は特に重要である。
得られた電池用セパレータは、裁断されてリチウム二次電池用の電極材料間に挟み込まれて、電解液を注入し、電池を封止して、リチウム二次電池となる。正極を構成する材料は、主に、活物質とカーボンブラック等の導電剤、ポリフッ化ビニリデンやスチレンブタジエンゴム(SBR)等のバインダーであって、活物質としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(NMC)やアルミニウムマンガン酸リチウム(AMO)などのリチウムマンガン複合酸化物、鉄リン酸リチウムなどが用いられる。これらは、混合されて集電体であるアルミニウム箔上に塗工されて、正極となる。
負極を構成する材料は主に、活物質と導電剤、バインダーであって、活物質としては、黒鉛、非晶質炭素材料、珪素、リチウム、リチウム合金などが用いられる。これらは混合されて、集電体である銅箔上に塗工されて負極となる。リチウム二次電池は、正極、負極間にセパレータを挟み込み、ここに電解液を含浸させてイオン伝導性を持たせて導通させる。リチウム二次電池では非水系電解液が用いられるが、一般的に、これは溶媒と支持電解質で構成される。溶媒としても用いられるのは、エチレンカーボネイト(EC)、プロピレンカーボネイト(PC)、ジエチルカーボネイト(DEC)、ジメチルカーボネイト(DMC)、エチルメチルカーボネイト(EMC)及び添加剤的な働きを有するビニレンカーボネイト、ビニルエチレンカーボネイトなどのカーボネイト系である。ジメトキシエタン(DME)を用いることもできる。支持電解質としては、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウムのほかに、LiN(SOCFなどの有機リチウム塩なども用いられる。イオン液体も利用できる。また、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリシロキサンやその誘導体、ポリフッ化ビニリデンなどのゲル状ポリマーにリチウム塩を溶解させたゲル状の電解質を使用することもできる。
外装体としては、アルミニウムやステンレススチール等の金属円筒缶や角形缶、アルミニウム箔をポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等でラミ加工したラミネートフィルムを用いたシート型の外装体が利用できる。また、積層化してスタッキングして用いることもできるし、円柱状に回旋して用いることもできる。
次に、本発明を実施例によって、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
[支持体の製造]
以下の構成で、繊維を水に分散した。
延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維
(繊度0.1dt、繊維長3mm) 40.0質量部
延伸ポリエチレンテレフタレート繊維
(繊度0.06dt、繊維長3mm) 30.0質量部
未延伸PET短繊維(繊度0.2dt、繊維長4mm) 30.0質量部
抄紙用粘剤
(第一工業製薬製、商品名:セロゲン(登録商標)BSH−12) 0.1質量部
これを円網で漉き上げて、目付量9g/mのウェッブを作製し、220℃で熱カレンダー処理を施して厚み15μmに調整し、支持体(不織布)を作製した。
[カチオン系アクリルラテックスの作製]
1.0質量%酢酸水溶液300質量部に、過硫酸ナトリウムを0.1質量部添加し、窒素置換の後、80℃に加熱した。この水溶液にN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート5質量部とエチルメタクリレート2質量部、メタクリル酸1質量部をゆっくりと2時間かけて添加した。さらに、過硫酸ナトリウム0.15質量部添加して、ブチルメタクリレート20質量部とエチルアクリレート20質量部を添加して、さらに6時間加熱し、さらに過硫酸ナトリウムを0.15質量部添加して、6時間加熱して、カチオン系アクリルラテックスを作製した。
(実施例1)
繊維状アルミナゾル(川研ファインケミカル製、商品名:繊維状ベーマイト F−1000)を濃度0.2質量%に希釈してゾル液を調製し、支持体に含浸し、塗工量0.1g/mで支持体の有機繊維の表面を自己組織化した繊維状アルミナで被覆する処理を施した。
[多孔質セラミック層用塗液の製造]
ベーマイト(大明化学製、商品名:C06) 60.0質量部
純水 100.0質量部
酢酸 1.0質量部
アセチルアセトン 0.5質量部
以上の混合液を、ホモミキサーで分散して、分散液を得た。
次に、以下の処方でラテックス及び増粘剤と分散液とを複合化して、塗液を作製した。
分散液 160.0質量部
0.6質量%キトサン水溶液
(甲陽ケミカル製、商品名:コーヨーキトサン SK−400 1.0質量%酢酸含有)
100.0質量部
ビニルスルホン酸化合物(化合物1) 0.12質量部
カチオン系アクリルラテックス 12.0質量部
[電池用セパレータの製造]
得られた塗液を、表面が自己組織化された繊維状アルミナで被覆された支持体に含浸させて、120℃で乾燥して、厚み25μmの電池用セパレータを作製した。
(比較例1)
支持体に自己組織化した繊維状アルミナによる被覆を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、25μm厚の比較セパレータ(1)を得た。
(比較例2)
[多孔質セラミック層用塗液の製造]
ベーマイト(大明化学製、商品名:C06) 60.0質量部
純水 100.0質量部
酢酸 1.0質量部
アセチルアセトン 0.5質量部
以上の混合液を、ホモミキサーで分散して、分散液を得た。
次に、以下の処方でラテックス及び増粘剤と分散液とを複合化して、比較塗液を作製した。
分散液 160.0質量部
0.6質量%キトサン水溶液
(甲陽ケミカル製、商品名:コーヨーキトサン SK−400 1.0質量%酢酸含有)
100.0質量部
カチオン系アクリルラテックス 12.0質量部
[電池用セパレータの製造]
実施例1で得られた表面が自己組織化された繊維状アルミナで被覆された支持体に比較塗液を含浸させて、120℃で乾燥して、厚み25μmの比較セパレータ(2)を作製した。
(比較例3)
実施例1で得られた支持体(自己組織化した繊維状アルミナによる被覆なし)に、比較例2の比較塗液を比較例2と同様な方法で塗工し、25μm厚の比較セパレータ(3)を得た。
[透気度と平均細孔径の測定]
得られたセパレータの透気度は東洋精機製ガーレー式デンソメーターで測定した。また平均細孔径はPorous Materials Inc.製Capillary Flow Porometer CEP−1500Aで測定した。結果を表1に与えた。
[電池特性の評価]
アルミニウム箔上に、マンガン酸リチウム、アセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデンを100/5/3の質量比で200g/m塗工し、溶剤を乾燥してさらにプレスをかけて正極を作製した。一方、銅箔上に、球状人造黒鉛、アセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデンを85/15/5の質量比で100g/m塗工し、乾燥後プレスをかけて負極を作製した。
得られた両電極間にセパレータを挟み込み、宇部興産製のリチウム二次電池用電解液(商品名:ピュアライト、溶媒:EC/DEC/DME=1/1/1(体積比)、支持電解質:六フッ化リン酸リチウム1mol/l)を滴下し、減圧下でアルミニウム箔ラミネートフィルム中に封止して、リチウム二次電池を作製した。次に、作製したリチウム二次電池を0.2Cで4.2Vまで充電し、その後0.2Cで放電を行った。この時、最初に0.2Cの条件で行った放電容量の充電容量に対する比率を測定した。また、0.2C(300分の放電時間)の条件での放電開始から30分後の電圧値を電圧降下値として内部抵抗を測定した。結果を表1に与えた。さらに作製したリチウム二次電池を90℃で24時間加熱して、再度充放電を行い、同様な方法で放電容量の充電容量に対する比率を測定し、結果を表1に与えた。
Figure 2015053180
実施例1と比較例1及び3との比較から、セパレータの厚みは同等であるにも関わらず、実施例1のセパレータの平均細孔径は比較例1及び3の比較セパレータ(1)及び(3)よりも小さくなって、透気度も向上する。多孔質セラミック層のバルクの細孔分布は同一であると考えられるので、自己組織化した繊維状アルミナで支持体表面が被覆されていることにより、支持体と多孔質セラミック層との密着性が向上したことに起因していると考えられる。これに伴い、漏れ電流に依存する充放電容量の比率も向上する。一方、実施例1と比較例2及び3との比較から、多孔質セラミック層に含有されるカチオン系高分子が架橋されていない比較例2及び3の比較セパレータ(2)及び(3)では、加熱経時による放電容量の低下が観察されることから、電池は架橋されたカチオン系高分子によって安定化されることがわかる。
以上のように、本発明によって、薄くて、電池特性の優れたセパレータが得られた。
本発明の電池用セパレータは、リチウム二次電池やキャパシター用セパレータとして利用できる。

Claims (1)

  1. 多孔質セラミック層と支持体とから構成される電池用セパレータにおいて、支持体表面が自己組織化した繊維状アルミナで被覆されていて、かつ多孔質セラミック層が架橋されたカチオン系高分子を含有していることを特徴とする電池用セパレータ。
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