JP5270570B2 - 加湿用気化フィルター、加湿用気化フィルター積層体及びそれらを用いた加湿方法 - Google Patents

加湿用気化フィルター、加湿用気化フィルター積層体及びそれらを用いた加湿方法 Download PDF

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Description

本発明は、加湿用気化フィルター、加湿用気化フィルター積層体及びそれらを用いた加湿方法に関するものである。
加湿装置に用いる気化フィルターとして、吸水性を有するシート状の気化フィルターの一部を水槽に浸漬し毛細管現象で水を吸上げ、乾燥空気を通風させることにより、加湿空気を得るものがある(例えば特許文献1参照)。しかしながら、毛細管現象で水を吸い上げる方式の気化フィルターでは、供給された水に含まれている珪素やカルシウム、マグネシウムなどの元素を含む微量の化合物がスケールとなって気化フィルターに付着すると、水を吸い上げる効果が低下して加湿性能が低下する課題があった。
係る課題を解決するために、吸水性の低い発泡形状の基材に親水性の無機化合物を担持してなり、スケールが付着しても加湿性能が低下しにくいとされる気化フィルターが開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2の気化フィルターについても、長期にわたって使用した場合には、発泡形状の基材内部や表層空隙にスケールが付着することによる加湿性能の低下は避けられず、加湿性能面から見た長期耐久性については何ら考慮がされていない。
また、同じく吸水性の低いフィルター基材の表層部に、粒子によって10〜25%の空隙を設けて、該空隙に水を保持させることによって加湿性能を改良した気化フィルターも提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3の気化フィルターでは、フィルター基材として特許文献2と同様に発泡形状(三次元網状構造)の基材が用いられており、また、空隙を有する表層部が10μm以上の厚さを有し、空隙が1〜3μmと大きいものである。このため、特許文献3の気化フィルターについても、長期にわたって使用した場合には、表層部の空隙にスケールが付着することによる加湿性能の低下は避けられず、加湿性能面から見た長期耐久性については、何ら考慮がされていなかった。
特許第2514145号公報 特開2005−315554号公報 特開2007−198685号公報
本発明が解決しようとする課題は、加湿装置を長期間運転した際にも加湿性能を維持できる長期耐久性の加湿用気化フィルター、加湿用気化フィルター積層体及びそれらを用いた加湿方法を提供することである。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記加湿用気化フィルター、加湿用気化フィルター積層体及びそれらを用いた加湿方法を発明した。
(1)フィルター基材、並びに造膜性高分子を含有するアンカー層及び親水層をこの順で基材上に有することを特徴とする加湿用気化フィルター、
(2)該親水層が微粒子を含有してなる上記(1)記載の加湿用気化フィルター、
(3)該親水層において、微粒子含有比率が30質量%以上90質量%である上記(2)記載の加湿用気化フィルター、
(4)該親水層が架橋されてなる上記(1)記載の加湿用気化フィルター、
(5)該親水層の厚みが0.5μm以上8.0μm以下である上記(1)記載の加湿用気化フィルター、
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の加湿用気化フィルターを間隔を空けて積層してなる加湿用気化フィルター積層体、
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の加湿用気化フィルターまたは上記(6)記載の加湿用気化フィルター積層体を用いた加湿方法において、該親水層表面に形成された水膜の水分を気化させることによって加湿を行うことを特徴とする加湿方法、
(8)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の加湿用気化フィルターまたは上記(6)記載の加湿用気化フィルター積層体を用いた加湿方法において、連続的に、該親水層表面に形成された水膜の水分を気化させることによって加湿を行うことを特徴とする加湿方法。
本発明の加湿用気化フィルターは、フィルター基材の上に造膜性高分子を含有するアンカー層を有し、かつ、アンカー層の上に親水層を有することを特徴としている。本発明の加湿用気化フィルターに供給された水は、加湿用気化フィルターの親水層表面で水膜を速やかに形成する。本発明の加湿方法では、この水膜を気化させて加湿させることによって、長期間にわたって安定して加湿性能を維持できる。また、本発明の加湿用気化フィルターでは、フィルター表面にスケールが付着した際に水洗して繰り返し使用が可能という優れた効果も達成した。
本発明の加湿用気化フィルターにおける断面の一例を示した電子顕微鏡写真 本発明の加湿用気化フィルターにおける親水層表面の一例を示した電子顕微鏡写真 本発明の加湿用フィルター積層体の一例を示す概略図 フィルター基材の一例を示す上方概略図 図4の線Aにおける断面概略図 フィルター積層体を水槽に漬け回転させている一例を示す概略図
符号の説明
31 加湿用気化フィルター積層体
32 開口部
33 加湿用気化フィルター(フィルター単板)
41 段差
42 開口部
43 フィルター基材
51 水槽
52 水面
53 加湿用気化フィルター積層体の回転方向を示す矢印
以下、本発明の加湿用気化フィルターを具体的に説明する。なお、以下、「加湿用気化フィルター」を略して単に「気化フィルター」または「フィルター」とも呼ぶ。
図1は、本発明の気化フィルターにおける断面の一例を示す電子顕微鏡写真である。本発明の気化フィルターは、フィルター基材の上にアンカー層を有し、さらに、アンカー層の上に親水層を有する。フィルター基材としては、樹脂製の板、ステンレスやアルミニウムなどの金属製の板を使用することができる。アンカー層及び親水層を設けた後に水膜が形成でき、さらに、スケールの付着も抑制できるように、非発泡形状の樹脂製の板が好ましく用いられる。
フィルター基材に用いる樹脂に特に限定は無く、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの芳香族系樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)などのスチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン樹脂(AB樹脂)などのブタジエン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂(PM(M)A樹脂)などの(メタ)アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などを挙げることができる。
なお、フィルター基材の厚みは0.5mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは1mm以上3mm以下である。フィルター基材の厚みが好ましい範囲を下回ると、フィルター基材の変形や破損が起きる恐れがある。一方、フィルター基材の厚みが好ましい範囲を超えると、加湿装置内において単位容積に収容できるフィルター枚数が減少するため、十分な加湿性能を得られない恐れがある。
アンカー層は、フィルター基材と親水層の間に介在し、フィルター基材と親水層の接着性を高めるものである。さらに、アンカー層を有することによって、親水層自体の強度も向上するため、長期間にわたり高い加湿性能を維持することができる。また、フィルター表面にスケールが付着した場合に、水洗等によってスケールを取り除いても加湿性能がほとんど変わらず、その後再利用することができる。
アンカー層には造膜性高分子を含有させる。造膜性高分子のアンカー層における含有比率は、アンカー層の総固形分質量に対し、85質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。好ましい含有比率の上限は特に無く、100質量%、すなわち、アンカー層が造膜性高分子のみからなっていてもよい。好ましい含有比率に満たない場合、アンカー層とフィルター基材との接着性が劣る恐れがある。
造膜性高分子の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、(メタ)アクリル酸・スチレン共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル・(メタ)アクリル共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル・(メタ)アクリル3元共重合体樹脂などが挙げられる。本発明の気化フィルターが長時間水に浸漬されて使用されることから、加水分解または膨潤しにくいアクリロニトリル・ブタジエン樹脂(AB樹脂)、スチレン・ブタジエン樹脂(SB樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリル酸エステル・スチレン共重合体樹脂、メタクリル酸エステル・スチレン共重合体樹脂などのブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂がより好ましい。これらの造膜性高分子は、各々単独で、または、複数混合して使用することができる。
また、アンカー層には、その効果を阻害しない範囲で、抗菌剤、防黴剤、脱臭剤、触媒、着色剤などの機能剤を含有させてもよい。
アンカー層の厚みは0.01μm以上20μm以下が好ましい。0.01μmに満たない場合には、アンカー層と親水層との接着性が得られない恐れがある。一方、20μmを超える場合には、平坦な表面のアンカー層を得るのが困難になり、その結果、アンカー層の上に設ける親水層も平坦な表面が得られなくなることにより、水膜を形成できにくくなって加湿性能が低下する恐れがある。
アンカー層を製造するためには、まず、造膜性高分子を含有するアンカー層用塗装液を作製するとよい。造膜性高分子は、多くの場合、水を媒体とするエマルジョンまたは分散液として、アンカー層用塗装液に用いられる。また、アンカー層に必要に応じて機能剤を含有させる場合には、アンカー層用塗装液中に該機能剤を溶液又は分散液として含有させてもよい。アンカー層は、例えば、フィルター基材を、アンカー層用塗装液に浸漬し、取り出し乾燥して得る方法で製造される。この方法によればフィルター基材の両面に同時にアンカー層を設けることもできる。浸漬、取り出し、乾燥の一連の工程を複数回繰り返してもよく、繰り返す場合は塗装液の組成が異なってもよい。また、浸漬法以外に、ローラーコート法、刷毛塗り法、スプレーコート法等によって、アンカー層を設けることもできる。
アンカー層のフィルター基材への塗装適性を向上させるために、界面活性剤を併用してもよい。界面活性剤としては、例えば、カルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、高級アルコール系、グリセリン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、脂肪酸ポリエチレングリコール系、アセチレンジオール系などの界面活性剤を使用することができる。界面活性剤の種類は適宜選択することができ、造膜性高分子の組成などを考慮し、各々単独または複数組み合わせて使用することができる。
親水層は、親水性に優れ、加湿装置運転時、気化フィルターの表層に水膜を形成させる目的で設けられるものである。親水層は、例えば、界面活性剤処理、放電処理、グラフト処理等で、アンカー層の表面を親水化させる方法で設けることもできるが、親水性材料を含有してなる親水層を設ける方法によれば、長期耐久性を有する親水層を設けることができる。親水性材料としては、親水性微粒子、親水性造膜性高分子などを挙げることができる。これら親水性材料が、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基、カルボニル基、エステル結合等の極性を有する官能基を有している場合には、これら官能基に化学的に引き寄せられた水を親水層表面で保持することが可能になる。
親水層は、微粒子を含有することが好ましい。微粒子は、有機微粒子でも無機微粒子でも良い。微粒子内部の空孔については、内部に空孔を持たない微粒子、中空微粒子、開口を持つ中空微粒子、多孔質微粒子などいずれのタイプでもよい。微粒子が空孔を有する場合、その孔内に効果的に水を保持することが可能になり、加湿性能を向上させることができる。また、微粒子が空孔を持たない場合でも、微粒子同士の凝集によって、後述の極微小の孔が形成されやすくなり、効果的に水を保持することが可能になり、加湿性能を向上させることができる。
有機微粒子の具体例としては、ポリスチレン系微粒子、スチレン・アクリル系微粒子、スチレン・ブタジエン系微粒子、アクリル酸エステル系微粒子、ナイロン系微粒子などが挙げられる。微粒子の表面部分と芯とで組成が異なる、いわゆるコアシェル型微粒子でもよい。無機微粒子の具体例としては、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、焼成ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、シリカゲル、コロイダルシリカ、気相法シリカ、湿式シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。2種以上の微粒子を併用してもよい。親水性を向上させるためには親水性微粒子を好ましく用いることができ、その具体例としては、シリカゲル、コロイダルシリカ、気相法シリカ、湿式シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、水酸化アルミニウムを用いることが好ましい。
微粒子の体積平均粒径(一次粒子径)は、4nm以上500nm以下が好ましく、4nm以上100nm以下がより好ましい。体積平均粒径が4nmに満たない微粒子は製造困難である。体積平均粒径が500nmを超えると、微粒子同士の結合力が低下し、耐水耐擦性が低下して、フィルター基材を水洗した場合やフィルター基材を長期間使用した場合に、微粒子が剥落する恐れがある。
親水層には、微粒子とともにバインダーを含有させることが好ましく、微粒子の剥落防止やアンカー層との接着性向上が可能となる。バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ケイ酸ナトリウム、シリケート化合物の加水分解物の無機バインダー、造膜性高分子等を挙げることができる。このうち、造膜性高分子を用いると、微粒子の剥落防止や接着性向上のさらなる効果が得られるため、好ましい。
親水層のバインダーとして用いることができる造膜性高分子としては、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、(メタ)アクリル酸・スチレン共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル・(メタ)アクリル共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル・(メタ)アクリル3元共重合体樹脂などを用いることができる。このうち、親水性で、加水分解あるいは膨潤しにくいアクリロニトリル・ブタジエン樹脂(AB樹脂)、スチレン・ブタジエン樹脂(SB樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリル酸エステル・スチレン共重合体樹脂、メタクリル酸エステル・スチレン共重合体樹脂などのブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂がより好ましい。また、2種以上のバインダーを併用してもよい。
親水層において、微粒子の含有比率は、親水層の総固形分質量に対し、20質量%以上95質量%以下が好ましく、30質量%以上90質量%以下がより好ましく、35質量%以上85質量%以下にするのがさらに好ましい。また、親水層において、バインダーの含有比率は、5質量%以上80質量%以下が好ましく、10質量%以上70質量%以下が好ましく、15質量%以上65質量%以下が好ましい。フィルターの加湿性能が低下する現象が微粒子の含有比率が30質量%未満になると確認されることがあり、20質量%を下回るとより顕著に確認されることがある。また、親水層とアンカー層との接着性が低下したり、親水層中の微粒子が剥落したりする現象が、微粒子の含有比率が90質量%を上回ると確認されることがあり、95質量%を超えるとより顕著に確認されることがある。
また、親水層の効果を阻害しない範囲で、抗菌剤、防黴剤、脱臭剤、触媒、着色剤のような機能剤を含有させてもよい。
また、親水層の強度を向上させる目的で、親水層は架橋されていることが好ましく、親水層に架橋剤を含有させることが好ましい。親水層に含まれる微粒子及び/またはバインダーと架橋剤とによって、架橋構造が形成される。架橋剤としては、ホウ酸、アルデヒド系化合物、ケトン系化合物、トリアジン系化合物、カルボジイミド系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、メラミン系化合物等を使用できる。特に、親水層に無機微粒子を用いた場合には、シランカップリング剤等の有機珪素化合物を好ましく用いることができる。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシラン、ジエトキシ(3−グリシジルオキシプロピル)メチルシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
該架橋剤の含有量は、親水層の総固形分質量に対し、0.05質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.1質量%以上3.0質量%以下がより好ましい。架橋剤の含有量が0.05質量%を下回ると、架橋剤を添加しない親水層と強度が変わらない場合がある。
架橋剤の含有量が5.0質量%を上回ると、後述する親水層用塗装液が凝固しやすくなり、親水層の製造が難しくなる恐れがある。
親水層の厚みは0.3μm以上9.0μm以下が好ましく、0.5μm以上8.0μm以下がより好ましく、1.0μm以上7.5μm以下がさらに好ましい。親水層の厚みが0.3μmを下回ると、親水層表面の親水性が低下して、加湿性能が低下する恐れがある。一方、9.0μmを超える親水層を設けても、さらなる加湿性能向上が期待できないばかりでなく、親水層に経時で付着するスケールが多くなり、親水性が阻害される恐れがある。
本発明では、親水層表面に水膜が形成されることによって、効率的に加湿することができるものである。水膜は、親水層表面の水が供給された部分に形成される。親水層表面に全体的に連続した水膜が形成されることが好ましいが、加湿性能を阻害しない範囲で、親水性表面に部分的に水膜が形成されていない箇所が存在しても良い。親水層表面に水膜を形成するためには、親水層表面に全く孔がない状態であるか、孔が存在した場合には、極微小の孔であることが重要である。図2は、親水層表面に極微小の孔を有する本発明の気化フィルターの電子顕微鏡写真である。極微小の孔は、効果的に水を保持し、より加湿性能を向上させることができる。極微小の孔の平均面積は、0.1μm以下であることが好ましく、0.01μm以下であることがより好ましい。該孔の面積が0.1μmを超えると、水が孔の中に入り込み、乾燥空気が通過する時に水膜から水が蒸発、乾燥していく効率が低下し、加湿性能が低下する恐れがある。また、孔内にスケールがたまりやすくなったり、孔の縁から親水層が劣化しやすくなったりして、加湿性能面から見た長期耐久性に問題が生じる恐れがある。上述したように、本発明では、親水層表面に全く孔のない状態であっても良いので、極微小の孔の平均面積の下限は特に無い。尚、特開2007−198685号公報に記載されている粒子によって気化フィルターの表面に形成された1〜3μmと大きい孔の中に保持された水や、特開2007−198685号公報、特開2005−315554号公報に記載されている発泡形状の基材を用いた場合において、その空隙内に保持された水は、親水層表面ではなく、親水層の内部に保持された水であり、本発明の「水膜」には該当しない。
親水性材料を含有してなる親水層を製造するためには、各種親水性材料、架橋剤を含有してなる親水層用塗装液を作製するとよい。必要に応じて親水層に含有させる機能剤を、親水層用塗装液中に溶液又は分散液として含有させてもよい。親水層は、例えば、アンカー層を設けたフィルター基材を、親水層用塗装液に浸漬し、取り出し乾燥して得る方法で製造される。この方法によれば両面にアンカー層を設けたフィルター基材の両面に同時に親水層を得ることもできる。浸漬、取り出し、乾燥の一連の工程を複数回繰り返してもよく、繰り返す場合に塗装液の組成が異なってもよい。また、浸漬法以外に、ローラーコート法、刷毛塗り法、スプレーコート法等によって、親水層を設けることもできる。
親水層用塗装液には、アンカー層への塗装適性を向上させるために、界面活性剤を用いても良い。界面活性剤としては、例えば、カルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、高級アルコール系、グリセリン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、脂肪酸ポリエチレングリコール系、アセチレンジオール系の界面活性剤を含有できる。界面活性剤の種類は、親水性材料の種類やイオン性などを考慮しながら適宜選択することができる。
次に、本発明の加湿用気化フィルターによる加湿方法を説明する。気化フィルター(以下、気化フィルターが1枚の場合、「フィルター単板」とも呼ぶ)に水が供給されると、フィルター単板の表層に水膜が形成され、その水が気化して乾燥空気が加湿される。加湿性能を上げるためには、単位容積当たりに多くのフィルター単板を充填するのが好ましい。フィルター単板を、間隔を開けて複数枚積層して本発明の加湿用フィルター積層体を構成し、フィルター単板同士の隙間に乾燥空気を通過させ加湿させる方法が好ましく用いられる。例えば、図3に示したように、円形のフィルター単板33を一定の間隔で多数積層し、円筒形のフィルター積層体31を構成する方法がある。図3において、フィルター単板33は中心部に開口部32を有していて、この開口部32に芯棒を差し込み、フィルター積層体31を回転させることができる。フィルター単板の積層枚数は、目標とする加湿性能に合わせて適宜決定することができる。また、フィルター単板を積層する間隔について特に制限はなく、当該間隔はすべて一定であっても良いし、異なっていても良い。
フィルター積層体において隣接するフィルター単板に間隔を設ける手段としては、1枚のフィルター基材の片側又は両側にある高さを有する段差を設ける方法が挙げられる。図4及び図5は、中心部に開口部42を有し、その周囲に段差41を設けたフィルター基材43の概略図である。この段差41の高さが、フィルター積層体におけるフィルター単板間の間隔となる。この高さを一定にすれば、フィルター単板の積層間隔は一定となる。
図6は、フィルター積層体31へ水を供給する方法の一例である。フィルター積層体31の一部が水面52下に沈むように、フィルター積層体31を水槽51に浸漬する。図6では、横倒しにした円筒形のフィルター積層体31の底部が水面52下に沈んでいる。加湿装置運転時にフィルター積層体31の中心を回転軸として回転させることで、フィルター積層体31表面全体に水が連続的に供給され、親水層の表面に水膜が形成される。回転軸は通常、フィルターの最も広い面に対して垂直である。水面52上のフィルター積層体31に乾燥空気が接触することで、乾燥空気は加湿される。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、以下、部ないし%は質量基準である。また、水溶液やエマルジョン、分散液等の部数は固形分質量に換算した数値を記載する。実施例で使用した微粒子の一次粒子径は、カタログ記載値である。
実施例1
<フィルター基材の作製>
図4及び図5に記載した形状を有するアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂の円形樹脂板43を射出成型にて作製した。円形樹脂板は、厚さ1.7mm、直径90mmで、中心部に直径14mmの開口部42を有している。そして、円形樹脂板の片面において、開口部42の周囲に高さ1.8mmの段差41を設けた。この円形樹脂板43をフィルター基材1とした。
<アンカー層用塗装液作製>
アクリロニトリル・ブタジエン樹脂(日本ゼオン社製、商品名:Nippol 1561、40.5%液)を攪拌しつつ、塗装液固形分濃度が12.5%になるように水を追加して、アンカー層用塗層液1を作製した。
<親水層用塗装液作製>
表1の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液1を作製した。
<フィルター単板作製>
フィルター基材1を、アンカー層用塗装液1に浸漬して取り出した後、乾燥してアンカー層塗装品を作製した。該アンカー層塗装品を、親水層用塗装液1に浸漬して取り出した後、乾燥してフィルター単板1を作製した。
<フィルター積層体作製>
フィルター単板1を51枚積層してフィルター積層体1を作製した。フィルター単板に設けられた1.8mm高さの段差11がスペーサーの役割を果たすため、フィルター単板1を積層すると、フィルター単板同士に1.8mmの隙間ができる。そして、この隙間に空気が通過するようになった。また、フィルター単板1の中央部に配置される開口部に芯棒を通すことによって、フィルター積層体1がずれることなく固定できた。
実施例2
表2の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液2を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液2に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体2を作製した。
実施例3
親水層用塗装液1に水を加えて2倍希釈し、親水層用塗装液3を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液3に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体3を作製した。
実施例4
表3の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液4を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液4に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体4を作製した。
実施例5
表4の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液5を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液5に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体5を作製した。
実施例6
表5の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液6を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液6に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体6を作製した。
実施例7
表6の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液7を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液7に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体7を作製した。
実施例8
表7の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液8を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液8に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体8を作製した。
実施例9
<アンカー層用塗装液作製>
スチレン・メタクリル酸エステル共重合体樹脂(昭和高分子社製、商品名:AP−4750N、47%液)を攪拌しつつ、塗装液固形分濃度が12.5%になるように水を追加して、アンカー層用塗層液2を作製した。
<親水層用塗装液作製>
表8の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液9を作製した。
<フィルター積層体作製>
アンカー層用塗層液1をアンカー層用塗層液2に変更し、親水層用塗装液1を親水層用塗装液9に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体9を作製した。
実施例10
表9の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液10を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液10に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体10を作製した。
実施例11
表10の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液11を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液11に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体11を作製した。
実施例12
表11の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液12を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液12に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体12を作製した。
実施例13
表12の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液13を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液13に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体13を作製した。
実施例14
表13の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液14を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液14に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体14を作製した。
実施例15
表14の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液15を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液15に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体15を作製した。
実施例16
<アンカー層用塗装液作製>
アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(日本エイアンドエル社製、商品名:SR−142、48.0%液)を攪拌しつつ、塗装液固形分濃度が12.5%になるように水を追加して、アンカー層用塗層液3を作製した。
<親水層用塗装液作製>
表15の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液16を作製した。
<フィルター積層体作製>
アンカー層用塗層液1をアンカー層用塗層液3に変更し、親水層用塗装液1を親水層用塗装液16に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体16を作製した。
実施例17
<アンカー層用塗装液作製>
スチレン・ブタジエン樹脂(日本エイアンドエル社製、商品名:SR−101、52.0%液)を攪拌しつつ、塗装液固形分濃度が12.5%になるように水を追加して、アンカー層用塗層液4を作製した。
<親水層用塗装液作製>
表16の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液17を作製した。
<フィルター積層体作製>
アンカー層用塗層液1をアンカー層用塗層液4に変更し、親水層用塗装液1を親水層用塗装液17に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体17を作製した。
実施例18
表17の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液18を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液18に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体18を作製した。
実施例19
表18の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液19を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液19に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体19を作製した。
実施例20
表19の材料を攪拌機で混合し、親水層用塗装液20を作製した。親水層用塗装液1を親水層用塗装液20に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体20を作製した。
実施例21
<フィルター単板作製>
アンカー層塗装品1を、親水層用塗装液1に浸漬して取り出し、乾燥した後、再び親水層用塗装液1に浸漬して取り出し、乾燥した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体21を作製した。
実施例22
親水層用塗装液1に水を加えて3倍希釈し、親水層用塗装液21を作製した。親水層用塗装液1を親水用塗装液21に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体22を作製した。
実施例23
親水層用塗装液1に水を加えて3.5倍希釈し、親水層用塗装液22を作製した。親水層用塗装液1を親水用塗装液22に変更した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体23を作製した。
実施例24
<フィルター単板作製>
フィルター基材1を、アンカー層用塗装液1に浸漬して取り出した後、乾燥してアンカー層塗装品を作製した。該アンカー層塗装品を、親水層用塗装液2に浸漬して取り出し、乾燥して作製した親水層塗層品2を、さらに親水層用塗装液3に浸漬して取り出し、乾燥した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体24を作製した。
比較例1
アンカー層塗装を行わずに、親水層をフィルター基材1上に直接設ける点以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体Iを作製した。
比較例2
フィルター基材1をそのまま使用した以外、実施例1と同様の方法でフィルター積層体IIを作製した。
比較例3
厚さ1.7mmの三次元網目構造を有するポリウレタンフォームを、直径90mmの円形で、中心部に直径14mmの開口部を有する抜き型で打ち抜き、ポリウレタンフォーム板1を作製した。厚さ1.8mmのアルミ板を、実施例1で使用したフィルター基材1の段差と同じ形状に型抜きし、ポリウレタンフォーム板の開口部に合わせて重ねて、フィルター基材同士に間隔を設ける手段とし、フィルター基材2を作製した。アンカー層塗装を行わずに、親水層用塗装液1を使用して、親水層をフィルター基材2上に直接設け、フィルター積層体IIIを作製した。
比較例4
厚さ1.7mmのアルミ板を、直径90mmの円形で、中心部に直径14mmの開口部を有する抜き型で打ち抜きアルミ円板1を作製した。厚さ1.8mmのアルミ板を実施例1で使用したフィルター基材1の段差と同じ形状に型抜きし、アルミ円板1の開口部に合わせて重ねフィルター基材同士に間隔を設ける手段とし、フィルター基材3を作製した。アンカー層塗装を行わずに、親水層用塗装液1を使用して、親水層をフィルター基材3上に直接設け、フィルター積層体IVを作製した。
評価;実施例及び比較例で作製したフィルターの評価方法を述べる。なお、比較例2のフィルターは親水層が存在しないため、耐水耐擦性の評価は省略した。
<厚み>
フィルター単板の断面電子顕微鏡写真から、アンカー層の厚みと親水層の厚みを測定した。
<孔平均面積測定>
フィルター単板の表面電子顕微鏡写真から、黒く写っている孔の径を定規で測定し、孔1個の面積を計算する。1μm四方の正方形内に存在する孔の面積を算出し、その平均値を孔平均面積とした。
<初期加湿性能>
加湿装置(タイガー魔法瓶社製、ハイブリッド式マイコン加湿器、品番:ASQ−A500)のフィルター部分を実施例又は比較例で作製したフィルター積層体に入れ替えた。20℃、30%RHに調湿した部屋で、運転モード「省エネ」(風量「強」、ヒーター「切」)で運転を行った。運転開始1時間後に水槽内の水の減少量を測定し、該減少量を初期加湿性能(cm/hr)とした。
<耐久加湿性能>
加湿装置(タイガー魔法瓶社製、ハイブリッド式マイコン加湿器、品番:ASQ−A500)のフィルター部分を実施例又は比較例で作製したフィルター積層体に入れ替えた。20℃、30%RHに調湿した部屋で、運転モード「省エネ」(風量「強」、ヒーター「切」)で2週間連続運転を行った。運転開始からちょうど2週間の時刻を基準時刻とし、基準時刻から1時間後に水槽内の水の減少量を測定し、該減少量を耐久加湿性能(cm/hr)とした。
<耐水耐擦性>
フィルター単板表面を水で濡らし、質量2kgの分銅に相当する荷重をかけた底面積50cmのスポンジ(住友スリーエム社製、商品名:スコッチ・ブライト、カタログNo.S−21K)のウレタン面で、フィルター単板両面をそれぞれ100往復擦った後、塗層の剥離具合を目視で観察した。評価基準における面積比率の分母は、フィルター単板両面の面積の合計とした。
◎ :塗層の剥離が認められなかった。
○ :スポンジで擦った部分の1/4未満(面積比率)の塗層が剥離。
△ :スポンジで擦った部分の1/3〜1/4(面積比率)の塗層が剥離。
× :スポンジで擦った部分の1/3を超える部分(面積比率)の塗層が剥離。
評価結果を表20に示す。実施例の気化フィルターは、高い耐久加湿性能と耐水耐擦性を有している。比較例1及び比較例4においては、耐久加湿性能試験後、水槽中に剥落した親水層の破片と思われる浮遊物が観察された。比較例2においては、親水層が存在しないため、フィルター単板表面に水膜を形成することができず、十分な加湿性能を得ることができなかった。比較例3においては、基材が発泡形状であることにより、供給された水が基材内に埋没されて保持され、表面に水膜が形成されないため、保持された水の乾燥効率が低下し、十分な初期加湿性能が得られなかった。また、耐久加湿性能も低下し、評価後の発泡形状基材の内部を観察したところ、実施例の気化フィルターでは見られなかったスケールの析出が見られた。
実施例10と実施例1〜9及び11〜21との比較から、親水層が微粒子を含有すると、微小な面積の孔を親水層表面に有するため、表面に形成される水膜保持量が増加し、初期加湿性能が向上した。
実施例1〜9、11〜17の比較から、微粒子の含有比率が30質量%以上90質量%以下である実施例1〜9、11〜14、16〜17の気化フィルターは、高い初期加湿性能と耐水耐擦性を有していた。微粒子の含有比率が90質量%を上回った実施例12では、耐水耐擦性が低下する傾向が見られた。微粒子の含有比率が30質量%を下回った実施例15では、初期加湿性能が低下する傾向が見られた。
実施例21と実施例24との比較から、親水層の厚みが8.0mmを超えると、耐久加湿性能が低下する傾向が見られた。実施例22と実施例23との比較から、親水層の厚みが0.5mmを下回ると、初期加湿性能と耐久加湿性能が低下する傾向が見られた。
実施例1〜3と実施例6〜8との比較から、親水層が架橋剤(シランカップリング剤)で架橋されてなることで、耐水耐擦性が向上した。なお、架橋剤を含有させた実施例1〜5及び実施例9について、耐久加湿性能試験と耐水耐擦性試験を5回繰り返したが、耐久加湿性能は低下せず、繰り返し再使用が可能という顕著な効果を確認した。一方、架橋剤を使用しなかった実施例6〜8の気化フィルターにおいては、耐水耐擦性評価で親水層の剥離が認められた。評価は「○」であるが、その剥離程度はきわめて軽微であり、アンカー層に達する剥離は認められず、実用上十分な強度を有していた。
本発明の加湿用気化フィルターは、加湿装置のみならず、空気清浄機などに加湿機能を持たせる場合にも好ましく用いることが可能である。

Claims (8)

  1. 非発泡形状の樹脂製の板又は金属製の板であるフィルター基材、並びに
    造膜性高分子を含有するアンカー層
    表面に全く孔がない状態であるか、又は孔が存在する場合には、平均面積0.1μm 以下である極微小の孔である、親水層
    をこの順で基材上に有することを特徴とする加湿用気化フィルター。
  2. 該親水層が微粒子を含有してなる請求項1記載の加湿用気化フィルター。
  3. 該親水層において、微粒子含有比率が30質量%以上90質量%以下である請求項2記載の加湿用気化フィルター。
  4. 該親水層が架橋されてなる請求項1記載の加湿用気化フィルター。
  5. 該親水層の厚みが0.5μm以上8.0μm以下である請求項1記載の加湿用気化フィルター。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の加湿用気化フィルターを間隔を空けて積層してなる加湿用気化フィルター積層体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の加湿用気化フィルターまたは請求項6記載の加湿用気化フィルター積層体を用いた加湿方法において、該親水層表面に形成された水膜の水分を気化させることによって加湿を行うことを特徴とする加湿方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の加湿用気化フィルターまたは請求項6記載の加湿用気化フィルター積層体を用いた加湿方法において、連続的に、該親水層表面に形成された水膜の水分を気化させることによって加湿を行うことを特徴とする加湿方法。
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