JP5474573B2 - 金属ハロゲン電池用セパレーター - Google Patents

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Description

本発明は、金属ハロゲン電池用セパレーターに関する。
一般に金属ハロゲン電池、特に亜鉛臭素電池に使用されるセパレーターとしては、イオン交換膜、フッソ系樹脂性多孔膜、ポリオレフィン多孔膜が用いられている。
特許文献1には、厚みを規定することで撓みの発生を抑えた、オレフィン系プラスチックと含水シリカとを主体とするセパレーターが開示されている。特許文献2には、シランカップリング剤で浸漬処理して表面に有機基を付加することで、物理的に臭素の透過を抑えたセパレーターが開示されている。特許文献3には、セパレーター表面に存在するシリカ原子数を規定することで、臭素透過性を低くしたセパレーターが開示されている。特許文献4には、ポリエチレンの分子量と、セパレーター表面に存在するシリカ原子数とを規定する事で、耐ストレスクラック性を向上させ、クーロン効率の低下を抑えた技術が開示されている。特許文献5には、使用するシリカの表面積を高くすることで、臭素拡散を抑制したポリエチレン性微多孔膜を用いたセパレーターが開示されている。特許文献6には、基材膜の表面にフッ素系イオン交換樹脂を担持することで、臭素拡散を抑制したセパレーターが開示されている。
特公平5−27233号公報 特開平1−157070号公報 特開平1−157071号公報 国際公開2001/091207号パンフレット 特開平10−64500号公報 特開平4−312764号公報
ここで、金属ハロゲン電池、特に亜鉛臭素電池に使用されるセパレーターには、低い臭素透過性が長期間維持されることが望まれる。即ち、臭素がセパレーターを透過すると電池の自己放電が促進される傾向となり、電池の性能低下が危惧される。
しかしながら、特許文献1〜6に記載されたセパレーターはいずれも、金属ハロゲン電池、特に亜鉛臭素電池において、低い臭素透過性を長期間維持し、自己放電を長期に亘り抑制して電池性能を長期間持続させるという観点からは、なお改良の余地を有するものであった。
本発明は、低い臭素透過性を長期間持続し得、電池性能を長期間持続させ得る金属ハロゲン電池用セパレーターを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決する為に、基材膜となるポリオレフィン製微多孔膜表面を無機フィラーと無機バインダとを含む無機フィラー多孔層で覆い、物理的且つ化学的にポリオレフィン製微多孔膜表面と臭素錯体とを隔離する手段を見出した。こうすることで、低い臭素透過性を長期間持続し得、電池性能を長期間持続させ得る金属ハロゲン電池用セパレーターを実現し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]240時間後の臭素拡散係数が、4.2×10-9mol/cm2/sec未満である金属ハロゲン電池用セパレーターであって、
ポリオレフィンを主成分として含むポリオレフィン多孔層と、
当該ポリオレフィン多孔層に積層され、無機フィラー(I)を主成分として含む無機フィラー多孔層と、
を有する、金属ハロゲン電池用セパレーター
[2]前記無機フィラー多孔層が更にバインダを含む、[1]に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[3]前記バインダが無機バインダである、[2]に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[4]前記無機バインダが酸化金属を主成分として含む、[3]に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[5]前記無機フィラー(I)の分散平均粒径が0.005〜5μmである、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[6]前記無機フィラー(I)が酸化珪素を主成分として含む、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[7]前記無機フィラー(I)が親水性である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[8]前記ポリオレフィン多孔層が更に無機フィラー(II)を含有する、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[9]前記無機フィラー(II)が酸化珪素を主成分として含む、請求項8に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[10]前記無機フィラー多孔層に面する前記ポリオレフィン多孔層表面における珪素原子数と炭素原子数との存在比(Si/C比)が0.005〜0.45である、請求項9に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
[11]亜鉛臭素電池用である、[1]〜[10]のいずれか1つに記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
本発明の金属ハロゲン電池用セパレーターは、低い臭素透過性を長期間持続し得、電池性能を長期間持続させ得る金属ハロゲン電池セパレーターとして好適である。
臭素拡散係数測定用セルの模式図を示す。 クーロン効率測定用として用いた、亜鉛臭素二次電池の簡易セルの構成図を示す。
符号の説明
1 シリコンゴム栓
2 セパレーター
3 スターラーチップ
4 正極セル
5 負極セル
11 単セル
12 正極室
13 負極室
14 セパレーター
15 正極
16 負極
17 正極電解液
18 負極電解液
19 正極液貯槽
20 負極液貯槽
21 ポンプ
22 ポンプ
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態の金属ハロゲン電池用セパレーターは、好ましくは、ポリオレフィン製微多孔膜であるポリオレフィン多孔層と、当該ポリオレフィン多孔層に積層され、無機フィラー(I)を主成分として含む無機フィラー多孔層(以下「無機多孔層」という)とを有する。更に好ましくは、本実施の形態の金属ハロゲン電池用セパレーターは、ポリオレフィン製微多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラー(I)と無機バインダとを含む無機多孔層を備える。
なお、本実施の形態において「主成分」とは、特定成分が、当該特定成分を含むマトリックス成分中に占める割合として、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上含まれることを意味し、100質量%であっても良いことを意味する。
(無機多孔層)
本実施の形態における無機多孔層は、好ましくは、無機フィラー(I)とバインダとを含み、バインダは無機バインダであると好ましい。
前記無機フィラー(I)としては、臭素に対して安定であるものが好ましく、酸化金属が好ましい。無機フィラー(I)が酸化金属を含む場合、低い臭素透過性を得る観点から、その酸化金属を主成分として含むことが好ましい。
酸化金属としては、例えば、アルミナ、シリカ(酸化珪素)、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックス;
窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス;
シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス;
ガラス繊維;
などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
前記無機フィラー(I)は、長時間経過後であっても低い臭素透過性を維持する観点から、アルミナ、チタニア及びシリカからなる群より選ばれる少なくとも1種の酸化金属を主成分として含むと好ましく、シリカを主成分として含むとより好ましい。
前記無機フィラー(I)としては、物理的且つ化学的にポリオレフィン製微多孔膜表面と臭素錯体とを隔離し、低い臭素透過性を得る観点から、親水性の無機フィラーであることが好ましい。
尚、無機フィラーの親水性は、メタノール濡れ性値(以下、「M値」という)で示すことができる。M値とは、無機フィラーが沈降可能となったメタノール水溶液のメタノール容積%である。即ち、無機フィラーを濃度の異なるメタノール水溶液に投入した際に、無機フィラーが沈降した最低濃度の水溶液のメタノール容積%である。一般に、無機フィラー表面の親水性が低いとメタノール水溶液に分散沈降しにくくなるため、親水性が低い程M値が高くなる傾向にある。
低い臭素透過性を得る為には、無機フィラーのM値が20以下であることが好ましく、より好ましくは10以下であり、更に好ましくは5以下であり、特に好ましくは3以下であり、極めて好ましくは1以下である。
前記無機フィラー(I)の分散粒径は、分散平均粒径として、高いイオン透過性を得る観点から、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上、更に好ましくは0.02μm以上である。一方、無機多孔層の緻密性を高め、低い臭素透過性を得る観点から、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下、更に好ましくは2μm以下、特に好ましくは1μm以下である。
なお、本実施の形態における分散平均粒径は、後述する実施例における測定法に準じて測定される値である。
前記バインダとしては、有機バインダ及び無機バインダが挙げられ、これらは組み合わせて用いられてもよい。これらのうち、低い臭素透過性をより長期間維持する観点から、無機バインダが好ましい。有機バインダとしては樹脂バインダが挙げられ、無機フィラー(I)を結着でき、金属ハロゲン電池の電解液に対して不溶であり、かつ金属ハロゲン電池の使用範囲で電気化学的に安定であることが好ましい。
このような樹脂バインダとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどの含フッ素樹脂、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体やエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体などの含フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体およびその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体およびその水素化物、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体およびその水素化物、メタクリル酸エステル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、エチレンプロピレンラバー、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなどのゴム類、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエステルなどの融点および/またはガラス転移温度が180℃以上の樹脂が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することも可能である。
なお、樹脂バインダにポリオレフィンを使用する場合のポリオレフィンの極限粘度としては、成形加工性の観点から、下限としては好ましくは0.07dl/g以上であり、更に好ましくは0.1dl/g以上であり、更に好ましくは0.2dl/g以上であり、上限としては好ましくは37dl/g以下であり、更に好ましくは15dl/g以下であり、更に好ましくは11.5dl/g以下であり、更に好ましくは7dl/g以下である。
前記無機バインダとしては、前記無機フィラー(I)を結着でき、金属ハロゲン電池の電解液に対して不溶であり、かつ金属ハロゲン電池の使用範囲で電気化学的に安定であることが好ましい。
このような無機バインダとしては、酸化金属を主成分として含む無機バインダが好ましく、例えば、一般式:M(OR)n(Mは金属元素であり、Rはアルキル基であり、nは金属元素Mの酸化数である。)により表される金属アルコキシドからゾル−ゲル法により得られた酸化金属を主成分として含む無機バインダであることが好ましい。
ここで、上記金属アルコキシドとしては、例えば、珪素アルコキシド、チタンアルコキシド、アルミニウムアルコキシドが挙げられる。中でも、珪素アルコキシドが好ましい(従って、無機バインダとしては、酸化珪素を主成分として含む無機バインダであることが好ましいこととなる。)。なお、これら金属アルコキシドは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
前記珪素アルコキシドとしては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジブトキシシラン、ジメトキシジイソプロポキシシラン等の、互いに同一でも異なっていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランが挙げられる。
また、前記アルミニウムアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシアルミニウム、テトラエトキシアルミニウム、テトライソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシアルミニウム、ジメトキシジブトキシアルミニウム、ジメトキシジイソプロポキシアルミニウム等の、互いに同一でも異なっていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基を有するテトラアルコキシアルミニウムが挙げられる。
更に、前記チタンアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、ジメトキシジブトキシチタン、ジメトキシジイソプロポキシチタン等の、互いに同一でも異なっていてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基を有するテトラアルコキシチタンが挙げられる。
ただし、金属アルコキシドは上記3種のアルコキシドに限定されない。金属アルコキシドを用いれば、無機フィラー(I)と微多孔膜中に含まれる無機フィラー(II)とを結着することができ、長期間安定な無機フィラー層を形成することができる。
本実施の形態において、前記無機フィラー(I)と前記無機バインダとの結着性を高め、耐磨耗性を高める(セパレーターとして用いた場合に表面損傷を低減する)観点からは、前記無機フィラー(I)としては酸化金属を主成分として用い、前記無機バインダとしては酸化金属を主成分として含む無機バインダを用いると共に、前記無機フィラー(I)の金属成分(すなわち、酸化金属の金属成分)と、前記無機バインダの金属成分(すなわち、酸化金属の金属成分)とを共通にすることが好ましい。
前記バインダが、前記無機フィラー(I)と前記バインダとの総量中に占める割合としては、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、上限として好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。
当該割合を0.1質量%以上とすることは、無機フィラー(I)が剥離し難い傾向となり、無機多孔層が長期間安定して維持され、長期間低い臭素透過性を実現する観点から好ましい。一方、当該割合を30質量%以下とすることは、高いイオン透過性を得る観点から好ましい。
本実施の形態における無機多孔層の厚み(無機多孔層厚)は、低い臭素透過性を得る為に、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは1μm以上であり、更に好ましくは2μm以上であり、特に好ましくは5μm以上である。加えて、高いイオン透過性を得る為には、その厚みは好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下であり、更に好ましくは20μm以下である。
(ポリオレフィン製微多孔膜)
前記無機多孔層の基材膜となるポリオレフィン製微多孔膜は、ポリオレフィン樹脂(ポリオレフィン)を主成分として用いて形成される。このようなポリオレフィン樹脂としては、得られるセパレーターの機械的強度、成形性、コストの面で、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等の、ホモポリマーやコポリマーに分類されるポリエチレン樹脂や、ポリプロピレン樹脂、及びこれらの混合物等で構成される事が好ましい。
また、前記ポリオレフィン樹脂としてポリエチレン樹脂を用いる場合、得られるセパレーターの機械的強度を高める観点から、好ましくは密度が0.9g/cm以上のポリエチレン樹脂、より好ましくは密度が0.93g/cm以上のポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。また、成形性を高める観点から、好ましくは密度が0.99g/cm以下のポリエチレン樹脂、より好ましくは密度が0.98g/cm以下のポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。
一方、前記ポリプロピレン樹脂としては、例えば、プロピレンホモポリマー、エチレン−プロピレンランダムコポリマー、エチレン−プロピレンブロックコポリマー、等が挙げられる。ここで、前記ポリプロピレン樹脂中のエチレン含量は1モル%以下とすることが好ましく、プロピレンのホモポリマーであることがより好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂としては、極限粘度が7dl/g以上の超高分子量ポリエチレンを含むことが好ましい。当該超高分子量ポリエチレンが前記ポリオレフィン樹脂中に占める割合としては、機械的強度をより高める観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。一方、成形性を高める観点から、その割合の上限として好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、更に好ましくは80質量%以下である。
なお、前記超高分子量ポリエチレンとしては、二段重合法により重合したポリエチレンを用いる事もできる。また、前記超高分子量ポリエチレンを用いる方法としては、前記ポリオレフィン樹脂を構成する他のポリオレフィンに混合する方法が一般的である。
前記ポリオレフィン製微多孔膜は、高い機械的強度と高いイオン透過性とを得る為に、無機フィラー(II)を含有することが好ましい。ここで、無機フィラー(II)としては、上述した無機フィラー(I)と同様の無機フィラーを用いることができる。中でも、高い分散性と成形性を実現する観点から、酸化珪素(シリカ)を主成分として用いることが好ましい。また、電解液の含浸性を向上する為には、親水性の無機フィラーを用いることが好ましい。
また、無機フィラー(II)としては、ポリオレフィン製微多孔膜と無機多孔層との結着性をより高める観点から、前記無機バインダとして酸化金属を主成分として含む無機バインダを用いると共に、当該無機バインダの金属成分と共通の金属成分を有する酸化金属を用いることが好ましい。
前記無機フィラー(II)が、前記ポリオレフィン製微多孔膜中に占める割合としては、機械的強度を高める観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、特に好ましくは20質量%以上である。また、イオン透過性を高める観点から、その割合は好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下、特に好ましくは80質量%以下である。
なお、前記ポリオレフィン製微多孔膜としては、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、着色剤、難燃化剤等の添加物を、本実施の形態の目的を損なわない範囲で含んでも良い。
前記ポリオレフィン製微多孔膜の極限粘度[η]としては、機械的強度を高める為に、好ましくは1dl/g以上であり、より好ましくは2dl/g以上であり、更に好ましくは3dl/g以上であり、特に好ましくは3.5dl/g以上である。加えて、ポリオレフィン製微多孔膜の成形性を高める為には、その極限粘度[η]は好ましくは15dl/g以下であり、より好ましくは12dl/g以下であり、更に好ましくは11dl/g以下であり、特に好ましくは10dl/g以下であり、極めて好ましくは9dl/g以下である。
前記ポリオレフィン製微多孔膜の気孔率は、高いイオン透過性を得る為に、好ましくは30%以上であり、より好ましくは40%以上であり、更に好ましくは50%以上である。加えて、低い臭素透過性を得る為には、その気孔率は好ましくは80%以下であり、より好ましくは70%であり、更に好ましくは60%以下である。
前記ポリオレフィン製微多孔膜の透気度は、低い臭素透過性を得る為に、好ましくは1sec/100cc/μm以上であり、より好ましくは3sec/100cc/μm以上であり、更に好ましくは5sec/100cc/μm以上である。加えて、高いイオン透過性を得る為に、その透気度は好ましくは50sec/100cc/μm以下であり、更に好ましくは30sec/100cc/μm以下であり、更に好ましくは10sec/100cc/μm以下である。
前記ポリオレフィン製微多孔膜の表面におけるSi原子数とC原子数との存在比(Si/C比)、すなわち、ポリオレフィン製微多孔膜の無機多孔層と接触する面における珪素原子数と炭素原子数との存在比(Si/C比)は、無機バインダとの結着性を高め、高い磨耗性を得る為に、好ましくは0.005以上であり、より好ましくは0.01以上であり、更に好ましくは0.015以上である。加えて、高い耐クラック性を得る為に、そのSi/C比は好ましくは0.45以下であり、より好ましくは0.4以下であり、更に好ましくは0.3以下である。なお、当該Si/C比は、ポリオレフィン製微多孔膜の原料として酸化珪素を用いると共に、当該酸化珪素の配合量を調整する方法、等により適宜調整可能である。
さらに、当該パラメータを調整する方法としては、ポリオレフィン樹脂と無機フィラー(II)の濃度を調整する方法が挙げられる。
前記ポリオレフィン製微多孔膜の臭素拡散係数は、低い臭素透過性を得る為に、好ましくは10×10−9mol/cm/sec以下であり、更に好ましくは8×10−9mol/cm/sec以下である。なお、この臭素拡散係数の下限は特に限定されず、例えば0mol/cm/secであってもよい。
尚、当該パラメータを調整する方法としては、ポリオレフィン樹脂、無機フィラー(II)、可塑剤の濃度、使用するポリオレフィンの極限粘度を調整する方法などが挙げられる。
前記ポリオレフィン製微多孔膜の電気抵抗は、高いイオン透過性を得る為に、好ましくは0.005Ω・100cm/枚以下であり、より好ましくは0.004Ω・100cm/枚以下であり、更に好ましくは0.003Ω・100cm以下であり、特に好ましくは0.002Ω・100cm/枚以下である。なお、この電気抵抗の下限は特に限定されず、例えば0Ω・100cm/枚であってもよい。
尚、当該パラメータを調整する方法としては、ポリオレフィン樹脂、無機フィラー(II)、可塑剤の濃度を調整する方法などが挙げられる。
本実施の形態におけるポリオレフィン製微多孔膜の厚みは、機械的強度と臭素拡散の観点から、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm以上であり、更に好ましくは200μm以上である。加えて、イオン透過性の観点から、その厚みは好ましくは2000μm以下であり、より好ましくは1000μm以下であり、更に好ましくは800μm以下である。
なお、本明細書における各パラメータについては、特に断りのない限り、後述した実施例における測定法に準じて測定される値である。
(金属ハロゲン電池用セパレーター)
本実施の形態の金属ハロゲン電池用セパレーター(本実施の形態において、「セパレーター」と略記することがある)の膜厚は、低い臭素透過性と高い耐クラック性を得る為に、好ましくは100μm以上であり、より好ましくは200μm以上であり、更に好ましくは300μm以上であり、特に好ましくは400μm以上である。加えて、高いイオン透過性を得る為には、その膜厚は好ましくは2000μm以下であり、より好ましくは1500μm以下であり、更に好ましくは1000μm以下であり、更に好ましくは800μm以下である。
前記セパレーターの透気度は、低い臭素透過性を得る為に、好ましくは1sec/100cc/μm以上であり、より好ましくは3sec/100cc/μm以上であり、更に好ましくは5sec/100cc/μm以上である。加えて、高いイオン透過性を得る為に、その透気度は好ましくは50sec/100cc/μm以下であり、より好ましくは30sec/100cc/μmであり、更に好ましくは10sec/100cc/μm以下である。
前記セパレーターの臭素拡散係数(初期の臭素拡散係数)は、低い臭素透過性を得る為に、好ましくは3.5×10−9mol/cm/sec以下であり、更に好ましくは3.0×10−9mol/cm/sec以下であり、更に好ましくは2.5×10−9mol/cm/sec以下である。なお、この臭素拡散係数の下限は特に限定されず、例えば0mol/cm/secであってもよい。
前記セパレーターの240時間後の臭素拡散係数は、長寿命の電池を得るために、好ましくは4.2×10−9mol/cm/sec未満であり、より好ましくは4.0×10−9mol/cm/sec以下であり、更に好ましくは3.5×10−9mol/cm/sec以下であり、特に好ましくは3.0×10−9mol/cm/sec以下である。なお、この240時間後の臭素拡散係数の下限は特に限定されず、例えば0mol/cm/secであってもよい。
また、前記セパレーターの720時間後の臭素拡散係数は、更に長寿命の電池を得る為に、好ましくは4.0×10−9mol/cm/sec以下であり、より好ましくは3.9×10−9mol/cm/sec未満であり、更に好ましくは3.5×10−9mol/cm/sec以下であり、特に好ましくは3×10−9mol/cm/sec以下である。なお、この720時間後の臭素拡散係数の下限は特に限定されず、例えば0mol/cm/secであってもよい。
尚、当該パラメータ(初期、240時間後、720時間後の臭素拡散係数)を調整する方法としては、無機フィラー(I)の粒径、無機バインダの濃度、無機バインダの種類、無機フィラー層の厚みを調整する事等が挙げられる。
前記セパレーターの鉛筆硬度は、高い磨耗性を得る為に、好ましくはHB以上であり、より好ましくはH以上であり、更に好ましくは3H以上であり、特に好ましくは5H以上であり、極めて好ましくは6H以上である。
尚、当該パラメータを調整する方法としては、無機フィラー(I)の粒径、無機バインダの濃度、無機バインダの種類を調整する事が挙げられる。
前記セパレーターの引張破断強度は、高い耐クラック性を得る為に、好ましくは2.5MPa以上であり、より好ましくは3MPa以上であり、更に好ましくは3.5MPa以上である。なお、この引張破断強度の上限は特に限定されず、例えば、50MPaであってもよい。
また、前記セパレーターの引張破断伸度は、高い耐クラック性を得る為に、好ましくは50%以上であり、より好ましくは100%以上であり、更に好ましくは150%以上である。なお、この引張破断伸度の上限は特に限定されず、例えば、1000%であってもよい。
前記セパレーターの耐クラック性は、低い臭素透過性を長期間維持する為に、好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、更に好ましくは3%以下であり、更に好ましくは1%以下である。なお、この耐クラック性の下限は特に限定されず、例えば、0%であってもよい。
前記セパレーターの濡れ性(無機多孔層面側より評価)は、高いイオン透過性を得る為に、好ましくは100秒/10μl以下であり、より好ましくは60秒/10μl以下であり、更に好ましくは30秒/10μl以下であり、特に好ましくは20秒/10μl以下である。なお、この濡れ性の下限は特に限定されず、例えば、0秒/10μlであってもよい。
前記セパレーターを亜鉛臭素電池に組み込んだときのクーロン効率は、好ましくは70%以上であり、より好ましくは75%以上であり、更に好ましくは80%以上である。なお、このクーロン効率の上限は特に限定されず、例えば、100%であってもよい。
また、前記セパレーターの電気抵抗は、高いイオン透過性を得る為に、好ましくは0.005Ω・100cm/枚以下であり、より好ましくは0.004Ω・100cm/枚以下であり、更に好ましくは0.003Ω・100cm/枚以下であり、特に好ましくは0.002Ω・100cm/枚以下である。なお、この電気抵抗の下限は特に限定されず、例えば、0Ω・100cm/枚であってもよい。
尚、当該パラメータ(引張破断強度、引張破断伸度、耐クラック性、濡れ性、クーロン効率)を調整する方法としては、無機フィラー(I)の粒径、無機バインダの濃度、無機バインダの種類、無機フィラー層の厚みを調整する事等が挙げられる。
なお、上述したセパレーターの各パラメータについては、後述した実施例における測定法に準じて測定される値である。
(金属ハロゲン電池用セパレーターの製造方法)
本実施の形態の金属ハロゲン電池用セパレーターは、例えば、以下に示す基材膜の作製工程、及び無機多孔層形成工程を経て形成することができる。
(1)基材膜(ポリオレフィン製微多孔膜)の作製工程
まず、基材膜を作製する為、前記ポリオレフィン樹脂と、可塑剤と、必要に応じ前記無機フィラー(II)との原料混合物を作製する。
原料となるポリオレフィン樹脂は、1種類のポリオレフィン樹脂でもよいし、2種類以上のポリオレフィン樹脂からなる組成物であってもよい。
ここで、原料混合物中の前記ポリオレフィン樹脂の割合は、高い機械的強度を得る為には原料混合物の全質量に対して、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、更に好ましくは15質量%以上であり、特に好ましくは20質量%以上である。一方、高いイオン透過性を得る為には原料混合物の全重量に対して、その割合は好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、更に好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは30質量%以下である。
原料混合物における無機フィラー(II)の割合は、低い臭素透過性を得る為には原料混合物の全質量に対して、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、更に好ましくは15質量%以上であり、特に好ましくは20質量%以上である。一方、高い成形性と機械的強度を得る為には原料混合物の全質量に対して、その割合は好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、更に好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは30質量%以下である。
前記可塑剤としては、溶融成形時に液体であり、かつ、不活性であることが好ましい。このような可塑剤としては、例えば、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジオクチル(DnOP)、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)等の、フタル酸エステル又はリン酸エステルや、流動パラフィン等の有機物が挙げられる。これらのうち、高いイオン透過性を得る為に、DBP、DnOP、DOP及びこれらの混合物が好ましい。
また、原料混合物における前記可塑剤の割合は、高いイオン透過性を得る為には原料混合物の全質量に対して、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは35質量%以上であり、更に好ましくは40質量%以上であり、特に好ましくは45質量%以上である。一方、高い成形性と機械的強度を得る為には原料混合物の全質量に対して、その割合は好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは75質量%以下であり、更に好ましくは70質量%以下であり、特に好ましくは65質量%以下であり、極めて好ましくは60質量%以下である。
これらポリオレフィン樹脂、無機フィラー(II)、可塑剤の混合には、ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、プロシェアミキサー、リボンブレンダー等の配合機を用いた通常の混合法で充分である。
そして、この原料混合物を、押出機、ニーダー等の溶融混練装置により混練し、Tダイスを用いた溶融成形によりシート状に成形する。
次に、上記シート状の成形体から可塑剤を溶剤抽出し、乾燥して基材膜となるポリオレフィン製微多孔膜を得る。
可塑剤の抽出に用いられる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤、塩化メチレン等のハロゲン系炭化水素溶剤を使用することができる。
なお、本実施の形態の利点を損なわない範囲で、可塑剤を抽出する前、後、あるいはその両方でシート状の成形体を延伸することも可能である。また、前記基材膜に更に後処理を行っても良い。後処理としては、例えば、界面活性剤等による親水化処理、及び電離性放射線等による架橋処理等が挙げられる。
(2)無機多孔層形成工程
前記無機多孔層は、例えば、以下のような方法により製造することができる。
(A)一方の押出機に基材膜の原料を投入し、他方の押出機に無機多孔層の原料(例えば、無機フィラー(I)と、バインダ(好ましくは無機バインダ)又はその原料と、必要に応じて可塑剤と)を投入し、一つのダイで一体化させてシート状に成形(共押出)した後に、無機多孔層中の可塑剤を抽出する方法。
(B)無機フィラー(I)と、バインダ又はその原料とを、溶媒に溶解または分散させて無機フィラー含有液を調製し、当該無機フィラー含有液を前記基材膜の少なくとも片面に塗布し、溶媒を除去する方法。
前記(A)の方法における可塑剤は、基材膜の作製工程で用いたものと同様のものを用いることができる。
ここで、高いイオン透過性、並びに低い臭素透過性を得る為には、塗布法(前記(B)の方法)により無機多孔層を形成することが好ましい。以下、前記(B)の方法につき詳述する。
前記(B)の方法における前記溶媒としては、前記無機フィラー(I)と、前記バインダ又はその原料とが、均一かつ安定に溶解または分散できるものが好ましい。そのような溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドンやN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、水、エタノール、トルエン、熱キシレン、ヘキサンなどを挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
また、前記無機フィラー含有液を安定化させるため、あるいは基材膜への塗工性を向上させるために、界面活性剤等の分散剤、増粘剤、湿潤剤、消泡剤、酸やアルカリを含めたPH調製剤等の各種添加剤を配合してもよい。これらの添加剤は、溶媒除去や可塑剤抽出の際に除去できるものが好ましいが、金属ハロゲン電池(特に、亜鉛臭素電池)の使用範囲において電気化学的に安定で、電池反応を阻害せず、かつ200℃程度まで安定ならば、電池内に残存してもよい。
無機フィラー(I)とバインダを溶媒に溶解または分散させる方法は、後述する塗布の際に必要な溶液または分散液特性を実現できる方法であれば特に限定しない。例えば、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、アトライター、ロールミル、高速インペラー分散、ディスパーザー、ホモジナイザー、高速衝撃ミル、超音波分散、撹拌羽根等による機械撹拌等が挙げられる。
前記無機フィラー含有液を前記基材膜に塗布する方法については、必要とする層厚や塗布面積を実現できる方法であれば特に限定しない。例えば、グラビアコーター法、小径グラビアコーター法、リバースロールコーター法、トランスファロールコーター法、キスコーター法、ディップコータ−法、ナイフコータ−法、エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、スクイズコーター法、キャストコーター法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法等が挙げられる。また、用途に応じて前記無機フィラー含有溶液を基材膜の片面だけに塗布してもよいし、両面に塗布してもよい。
さらに、塗布に先立ち、前記基材膜の表面を積極的に表面処理すると、前記無機フィラー含有液がより均一に塗布し易くなる上に、塗布後の層と基材膜表面との接着性が向上するため、より好ましい。表面処理の方法は、基材膜の多孔質構造が著しく損なわれなければ特に限定されないが、例えば、コロナ放電処理法、機械的粗面化法、溶剤処理法、酸処理法、紫外線酸化法などが挙げられる。
前記(B)の方法においては、前記基材膜に塗布された前記無機フィラー含有液から溶媒が除去されることで、無機フィラー(I)とバインダとを含む無機多孔層が形成される。ここで、溶媒を除去する方法としては、基材膜に悪影響を及ぼさない方法であれば特に限定されないが、例えば、基材膜を固定しながらその融点以下の温度にて乾燥する方法、低温で減圧乾燥する方法、無機フィラー含有液にバインダを含有させる場合に樹脂バインダに対する貧溶媒に浸漬して樹脂バインダを凝固させると同時に溶媒を抽出する方法、などが挙げられる。
(金属ハロゲン電池)
このようにして得られた前記金属ハロゲン電池用セパレーターと、正極と、負極と、電解液とを組み合わせることにより、金属ハロゲン電池を形成し得る。この金属ハロゲン電池は、セパレーターとして前記金属ハロゲン電池用セパレーターを用いる以外は、従来と同様の構成を有していればよい。ここで、前記金属ハロゲン電池用セパレーターを電池に組み込む場合には、自己放電を良好に抑制する観点から、前記無機多孔層の面を正極電解液に対向させることが好ましい。
本実施の形態の金属ハロゲン電池用セパレーターは、高いイオン透過性と、低い臭素透過性とを両立し得る。そのため、このセパレーターを金属ハロゲン電池に使用した際、高いクーロン効率が得られ、電池効率を高めることが出来る。よって、特に、亜鉛臭素電池用セパレーターとして好適である。さらにこのセパレーターは、高い耐クラック性をも十分に併せ持つ。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施の形態をより具体的に説明するが、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の物性は以下の方法により測定した。
(1)膜厚、無機多孔層厚(μm)
基材膜及びセパレーターの膜厚は、東洋精機製の微少測厚器(タイプKBN、端子径Φ5mm、測定圧62.47kPa)を用いて、雰囲気温度23±2℃で測定した。また、それらの差分を無機多孔層厚とした。
(2)透気度(sec/100ml)
基材膜及びセパレーターの透気度は、JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製G−B2(商標))を用いて測定した。内筒重量は567gで、直径28.6mm、645mmの面積を空気100mlが通過する時間を測定した。
(3)電気抵抗(Ω・100cm/枚)
基材膜及びセパレーターの電気抵抗は、JIS C−2313に準拠し、電気抵抗にて評価した。
(4)臭素拡散係数
(4−1)初期
基材膜及びセパレーターの臭素透過性は臭素拡散係数を測定することで評価した。
基材膜及びセパレーターの臭素拡散係数は、3MのZnBrに0.2MのBrを加えたものを正極電解液とし、3MのZnBrを負極電解液として、下記臭素拡散係数測定用セルを用いて測定を行った。
図1は、臭素拡散係数測定用セルの模式図を示す。臭素拡散係数測定用セルは、一端をシリコンゴム栓1により閉塞され、他端をセパレーター2により閉塞される、スターラーチップ3を備えた正極セル4と、一端をシリコンゴム栓1により閉塞され、他端をセパレーター2により閉塞される、スターラーチップ3を備えた負極セル5とから構成されている。ここで、正極セル4と負極セル5とは、セパレーター2を介して相互に連通するように配置される。また、無機多孔層側の面は正極セル4に面して配置される。なお、正極セル4には上記正極電解液が、負極セル5には上記負極電解液が充填される。
正極セル4と負極セル5の双方の溶液をスターラーにて4時間攪拌させた後、負極セル5に含まれた負極電解液を取り出し、攪拌後の負極電解液中に含まれる臭素の量を測定し、下記の式にて臭素拡散係数を求めた。
臭素拡散係数(mol/cm/sec) = M/(S×T)
M:負極電解液中に含まれる臭素量(mol)
S:電解液に接触している微多孔膜(基材膜、セパレーター)の一方の面の面積(cm
T:測定時間(sec)
(4−2)240時間後、720時間後、変化率
セパレーターの臭素透過性の効果持続性は、セパレーターの臭素拡散係数の経時変化(240時間後、720時間後)を測定することで評価した。
セパレーターの臭素拡散係数の経時変化を測定するに際し、まず、ステンレス枠に固定したセパレーターを3MのZnBr電解液中に投入し、1000rpmの回転数で攪拌した。これを240時間及び720時間連続で実施した後、セパレーターの(4−1)と同様の手法で240時間後及び720時間後の臭素拡散係数を測定した。240時間後又は720時間後の臭素拡散係数を初期の臭素拡散係数で除し、100倍して変化率とした。
(5)濡れ性(秒/10μl)
セパレーターの濡れ性を測定するに際し、まず、マイクロピペットにて10μlの蒸留水を定量し、セパレーター表面(無機多孔層面)に滴下した。水滴がセパレーターに完全に染み込むまでの時間をストップウオッチにて測定した。
測定は3回実施し、その平均値をセパレーターの濡れ性とした。
(6)鉛筆硬度
セパレーターの磨耗性は、セパレーターの鉛筆硬度試験により評価した。
この試験は、JIS K5600−5−4に準拠し、鉛筆のしんを無機フィラー層面に押しつけて所定の速度および距離を動かした時、キズ跡等の欠陥を生じなかった最も硬い鉛筆の硬度(鉛筆硬度)で評価する試験方法である。6B(軟質)から6H(硬質)までの三菱鉛筆(株)製ユニ(商品名)の鉛筆を用いた。
(7)初期クーロン効率(%)、クーロン維持率(%)
亜鉛臭素電池のクーロン維持率(クーロン効率の初期効率維持性)は以下のように測定した。
クーロン効率とは、充電した電気量(電流I×充電時間h)に対する放電した電気量(電流I×放電時間h)の割合であり、次式で導き出される。
クーロン効率(%)=100×(I×h)/(I×h
図2は、クーロン効率測定用として用いた、亜鉛臭素二次電池の簡易セルの構成図を示す。
この簡易セルは、セパレーター14により区分けされた正極室12と負極室13とを有する単セル11を備える。正極室12の内部には正極15が設置され、負極室13の内部には負極16が設置されている。また、正極室12は、正極電解液17を貯留する正極液貯槽19と送液管及びポンプ21を介して連通し、ポンプ21によって正極電解液17が正極室12と正極液貯槽19とを往来するように構成されている。同様に、負極室13は、負極電解液18を貯留する負極液貯槽20と送液管及びポンプ22を介して連通し、ポンプ22によって負極電解液18が負極室13と負極液貯槽20とを往来するように構成されている。
クーロン効率の測定には図2に示すような構造の亜鉛臭素二次電池の簡易セルにおいて、電極としては、電極面積400cmの白金電極を使用し、電解液としては、臭化亜鉛3mol/L溶液、塩化アンモニウム4mol/L溶液、及びメチルエチルピロリディニウムブロマイド(MEPBr)1mol/L溶液からなる混合液を使用した。充放電電流密度20mA/cm、膜−電極間距離を1mm、電解液流速を100ml/分、正極、負極室液量500ml、充電時間4時間、カットオフ電圧0.5ボルト、動作時の液温25℃以上の条件でクーロン効率を測定した。
初期クーロン効率とは、1回目充放電のクーロン効率であり、クーロン維持率とは、1回目充放電のクーロン効率に対する300回目の充放電におけるクーロン効率の割合を百分率で表したものである。
(8)分散平均粒径(μm)
分散平均粒径は、島津製作所(株)製レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(SALD−3000)を用いて下記条件で測定した。測定で求めたメディアン径を分散平均粒径とした。
測定溶媒:工業用アルコール
日本アルコール販売(株)製 エキネンF−8(商品名)
組成 ・・・ エタノール86.4%、メタノール7.3%、水分6.3%
分散条件:200rpmで攪拌しながら40Wの超音波を10分照射後に測定
屈折率設定値:シリカ…1.40、アルミナ…1.76、チタニア…2.52
測定温度:25℃
(9) M値 (Vol%)
内容量250mlのビーカー中に入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子(無機フィラー)を0.2g秤量し添加した。メタノールを、先端が液体中に浸漬されているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で無機微粒子の全体が濡れる、すなわちメタノール水溶液中に沈降するまでゆっくり滴下した。この無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とし、下記式によりM値を算出した。
M値=100×a/(a+50)
(10)気孔率(%)
(i)ポリオレフィン/無機充填剤(無機フィラーII)組成解析方法
基材膜に含まれる無機充填剤の組成割合を、セイコー電子工業株式会社製、熱重量分析計TG/DTA220(商標)を用い、試料約10mgを空気流下で初期に測定した重量と550℃にて60分放置した後に測定した重量とから算出した。それらの重量の差分を無機充填剤の質量として、上記組成割合を算出した。
(ii)気孔率の算出
気孔率(%)=(1−(X/(Y×Z)))×100
X:膜の重量(g/m
Y:膜の比重(g/cm
ポリオレフィンの密度、無機充填剤の密度、並びに上述のポリオレフィン/無機充填剤組成解析方法から求めた組成割合を用いて計算した。
Z:膜厚(μm)
(11)極限粘度[η]
極限粘度は下記の工程によって測定した。
(i)ポリオレフィン単体膜の作製
セパレーターをアルコールに浸漬し、空気をおおよそ抜き出した後、苛性ソーダ20%水溶液80℃に1昼夜漬け、60℃の温水にて洗浄した後、1昼夜流水にて洗浄した。その膜を40℃設定の乾燥機にて1昼夜乾燥して単体膜を得た。セイコー電子工業株式会社製、熱重量分析計TG/DTA220を用い、乾燥した試料約10mgを空気流下で初期に測定した重量と550℃にて60分放置した後に測定した重量とから組成を算出し、残存無機充填剤(シリカ)量が1質量%以下であることを確認した。
(ii)極限粘度
原料のポリオレフィン及び基材膜の極限粘度[η]は、ASTMD4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η]を求めることによって得た。尚、基材膜の測定には(i)で作製した単体膜を使用した。
(12)機械的特性(引張破断強度、引張破断伸度)
セパレーターの引張破断強度(MPa)は、JIS K7127に準拠し、島津製作所製の引張試験機、オートグラフAG−A型(商標)を用いて、長さ方向(MD)及び幅方向(TD)のサンプル(形状;幅10mm×長さ100mm)について測定した。また、サンプルはチャック間を50mmとした。破断時の強度を、試験前のサンプル断面積で除することで求めた。
引張破断伸度(%)は、破断に至るまでの伸び量(mm)をチャック間距離(50mm)で除して、100を乗じることにより求めた。
なお、測定は、温度23±2℃、チャック圧0.30MPa、引張速度200mm/分で行った。
(13)Si/C比
基材膜表面のSi原子数とC原子数との存在比(Si/C比)は、以下の方法で測定した。
試料を10×10mm角程度に切り出し、塩化メチレンに一晩(17時間以上)浸漬し、引き上げ後、新しい塩化メチレンでリンスし、風乾した。その後、XPS(X線光電子分光)用試料台にクリップにて試料を固定し、サブチャンバー内で予備排気後、装置内に導入し、C(1s)、Si(2p)電子の強度を測定し、Si/C比を求めた。
装置:ULVAC PHI社製 ESCA5400(商品名)
X線源:Mg Kα(モノクロなし conventional Mg Kα)
測定ピーク:Narrow Scan:C 1s、Si 2p
Pass Energy:Survey Scan;178.9eV、Narrow Scan; 35.75eV
Arイオンスパッタ:真空度 5.0×10−5 Torr、出力 2kV、25mA、スパッタ時間 1分
[製造例1]
[η]が11.5dl/g、密度が0.94g/cmの超高分子量ポリエチレン8質量%、[η]が2.8dl/g、密度が0.96g/cmの高密度ポリエチレン15質量%、湿式法で作製した分散平均粒径2.00μmの親水性湿式シリカ微粉体(無機フィラーA。なお、各種無機フィラーの詳細については、表1にまとめた。)25質量%、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)52質量%をスーパーミキサーで混合した。この混合物を、30mmφ二軸押出機に450mm幅のTダイスを取り付け、Tダイス吐出樹脂温度220℃にて成形押出した。この際、寸法安定性を持たせるため、ギアポンプを介してギアポンプ前圧力を一定にして溶融押出した。Tダイスから押し出した樹脂混合物を140℃に温度調整されたカレンダーロールにて圧延成形して膜厚600μmのシート状に成形した。
成形されたシートを塩化メチレン中に1時間浸漬して、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)を抽出した後、乾燥させた。こうして得られた基材膜1の物性を表2に示す。
[製造例2]
実験例1と同様にしてTダイスから押し出した樹脂混合物を、膜厚400μmのシート状に成形した。製造例1と同様にDOPを抽出した後、乾燥させた。こうして得られた基材膜2の物性を表2に示す。
[製造例3]
[η]が11.5dl/g、密度が0.94g/cmの超高分子量ポリエチレン10質量%、[η]が2.8dl/g、密度が0.96g/cmの高密度ポリエチレン25質量%、1次粒径20nmであり分散平均粒径7μmのシリカ微粉体10質量%、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)55質量%をスーパーミキサーで混合して、製造例1と同様に基材膜3を得た。得られた基材膜3の物性を表2示す。
[製造例4]
[η]が15dl/g、密度が0.94g/cmの超高分子量ポリエチレン1質量%、[η]が2.8dl/g、密度が0.96g/cmの高密度ポリエチレン22質量%、1次粒径20nmであり分散平均粒径7μmのシリカ微粉体23質量%、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)54質量%をスーパーミキサーで混合して、製造例1と同様に基材膜4を得た。得られた基材膜4の物性を表2に示す。
[実施例1]
エタノール20質量%、蒸留水60質量%の溶液に、乾式法にて作製した分散平均粒径0.25μmの親水性シリカ微粉体(無機フィラーB)を20質量%加えてホモジナイザーで均一に分散させた無機分散溶液を作製した。
一方、コルコート社製メチルエチルシリケート51(MES51)(商品名)20質量%、エタノール50質量%、蒸留水25質量%、1質量%硝酸水溶液5質量%を混合し、固形分濃度を10質量%に調整したバインダ溶液を作製した。
無機分散溶液20gにバインダ溶液1gを加えて塗布溶液(無機フィラー含有液)とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は5質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面(片面)にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例2]
実施例1で作製した無機分散溶液20gに実施例1で作製したバインダ溶液2gを加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は10質量%であった。
このバインダ溶液を用いて、実施例1と同様にセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例3]
コルコート社製エチルシリケート40(ES40)(商品名)25質量%、エタノール50質量%、蒸留水20質量%、1質量%硝酸水溶液5質量%を混合し、固形分濃度を10質量%に調整したバインダ溶液を作製した。
このバインダ溶液を用いて、実施例1と同様にセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例4]
三菱化学社製メチルシリケートMS56(商品名)20質量%、エタノール50質量%、蒸留水25質量%、1質量%硝酸水溶液5質量%を混合し、固形分濃度を10質量%に調整したバインダ溶液を作製した。
このバインダ溶液を用いて、実施例1と同様にセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例5]
固形分濃度20質量%、分散平均粒径0.01μmのコロイダルシリカ(無機フィラーC)溶液50質量%、エタノール50質量%の混合溶液をホモジナイザーで均一に分散させた無機分散溶液を作製した。
この無機分散溶液20gに、実施例1で作製したバインダ溶液2gを加えて加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は5質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例6]
実施例5で作製した無機分散溶液20gに実施例3で作製したバインダ溶液1gを加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は5質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例7]
実施例6で作製した塗布溶液を基材膜1の両面に塗布し、両面に無機多孔層を備えたセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例8]
実施例6で作製した塗布溶液中に基材膜1をディップ法で30秒間浸漬し、その後60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例9]
分散平均粒径0.70μmのアルミナ(無機フィラーD)を用いた以外は実施例1と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例10]
分散平均粒径0.40μmのチタニア(無機フィラーE)を用いた以外は実施例1と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例11]
基材膜2を用いた以外は実施例6と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例12]
基材膜3を用いた以外は実施例6と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例13]
エタノール14質量%、蒸留水72質量%の溶液に、湿式法にて作製した分散平均粒径2.0μmの親水性シリカ微粉体(無機フィラーA)を14質量%加えてホモジナイザーで均一に分散させた無機分散溶液を作製した。ここに、バインダとしてポリビニルアルコール(PVA)(樹脂の密度1.28g/cm、平均重合度1700、ケン化度99%以上)を無機フィラーに対して4質量%加えて塗布溶液とした。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面(片面)にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例14]
湿式法にて作製した分散平均粒径0.6μmの親水性シリカ微粉体(無機フィラーF)を用いた以外は実施例13と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例15]
乾式法にて作製した分散平均粒径0.25μmの親水性シリカ微粉体(無機フィラーB)を用いた以外は実施例13と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例16]
製造例2で作製した基材膜2を用いた以外は実施例15と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例17]
製造例4で作製した基材膜4を用いた以外は実施例15と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例18]
基材膜1の両面に実施例15と同様に無機多孔層を作製することで、基材膜1の両面に無機多孔層を持ったセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例19]
固形分濃度20質量%、分散平均粒径0.01μmのコロイダルシリカ(無機フィラーC)溶液50質量%、エタノール50質量%の混合溶液をホモジナイザーで均一に分散させた無機分散溶液を作製した。ここに、実施例1と同様にバインダとしてポリビニルアルコールを無機フィラーに対して3質量%加えて塗布溶液とした。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面(片面)にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例20]
分散平均粒径0.7μmのアルミナ(無機フィラーD)を用いた以外は実施例13と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例21]
分散平均粒径0.4μmのチタニア(無機フィラーE)を用いた以外は実施例13と同様にしてセパレーターを作製した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例22]
ポリビニルアルコール(PVA)(樹脂の密度1.28g/cm、平均重合度1700、ケン化度99%以上)10質量%、蒸留水90質量%を混合し、固形分濃度を10質量%に調整したバインダ溶液を作製した。
このバインダ溶液1gを、実施例1で作製した無機分散溶液200gに加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は0.5質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例23]
実施例1で作製した無機分散溶液20gに実施例22で作製したバインダ溶液1gを加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は5質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、製造例1の基材膜1の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例24]
実施例1で作製した無機分散溶液20gに実施例22で作製したバインダ溶液7gを加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は35質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[実施例25]
実施例1で作製した無機分散溶液20gにSBラテックス(樹脂の密度0.93g/cm、固形分濃度50%、最低成膜温度0℃以下)のバインダ溶液0.2gを加えて塗布溶液とした。この時の無機フィラーに対するバインダ濃度は5質量%であった。
この塗布溶液をグラビアコーターで用いて、基材膜1の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して溶媒を除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[比較例1]
基材膜1をそのままセパレーターとして用いた。その構成、物性を表3〜5に示す。
[比較例2]
基材膜4をそのままセパレーターとして用いた。その構成、物性を表3〜5に示す。
[比較例3]
基材膜1の表面(片面)をシランカップリング剤によりコートした。次いで、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー株式会社製、商品名「A−187」)20質量%、エタノール80質量%の混合溶液中に、基材膜1を浸漬させた後、60℃にて乾燥してエタノールを除去した。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
[比較例4]
基材膜1の表面(片面)にフッ素系イオン交換樹脂を担持した。次いで、フッ素系イオン交換樹脂として、Nafion(DuPont社製)(商標)をエタノール中に溶解させて5質量%溶液を作製した。この溶液中に基材膜1を浸漬した状態で真空デシケータに入れ2時間脱気を行った。その後、溶液から膜を引上げ、空気中で乾燥させた後、80℃の高温槽中で2時間乾燥させた。得られたセパレーターの構成、物性を表3〜5に示す。
Figure 0005474573
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Figure 0005474573
Figure 0005474573
Figure 0005474573
表3〜5の結果から、本実施の形態のセパレーターは臭素透過性を長期間持続し得、電池性能を長期間持続させ得る金属ハロゲン電池セパレーターである。
なお、実施例1〜25のセパレーターはいずれも、以下の評価法により測定される耐クラック性(%)がいずれも0%であり、耐クラック性に優れたセパレーターであった。
セパレーターの耐クラック性(%):セパレーターをポリエチレン製枠に超音波ウェルディングにより20枚溶着した際に、膜にひび割れを起こしたセパレーター枚数の割合(%)をもって評価した。なお、超音波ウェルディングによる溶着の条件は出力1200W、発振周波数20kHz、プレス圧力0.5MPaであった。
本出願は、2008年2月6日出願の日本特許出願(特願2008−026476)及び2008年3月27日出願の日本特許出願(特願2008−082591)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
産業上利用の可能性
本発明の金属ハロゲン電池用セパレーターは、低い臭素透過性を長期間持続し得、電池性能を長期間持続させ得る金属ハロゲン電池用セパレーターである。

Claims (11)

  1. 240時間後の臭素拡散係数が、4.2×10-9mol/cm2/sec未満である金属ハロゲン電池用セパレーターであって、
    ポリオレフィンを主成分として含むポリオレフィン多孔層と、
    当該ポリオレフィン多孔層に積層され、無機フィラー(I)を主成分として含む無機フィラー多孔層と、
    を有する、金属ハロゲン電池用セパレーター
  2. 前記無機フィラー多孔層が更にバインダを含む、請求項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  3. 前記バインダが無機バインダである、請求項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  4. 前記無機バインダが酸化金属を主成分として含む、請求項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  5. 前記無機フィラー(I)の分散平均粒径が0.005〜5μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  6. 前記無機フィラー(I)が酸化珪素を主成分として含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  7. 前記無機フィラー(I)が親水性である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  8. 前記ポリオレフィン多孔層が更に無機フィラー(II)を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  9. 前記無機フィラー(II)が酸化珪素を主成分として含む、請求項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  10. 前記無機フィラー多孔層に面する前記ポリオレフィン多孔層表面における珪素原子数と炭素原子数との存在比(Si/C比)が0.005〜0.45である、請求項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
  11. 亜鉛臭素電池用である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の金属ハロゲン電池用セパレーター。
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