JP2023027670A - 塩素発生用電極およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた塩素発生効率と耐久性とを兼ね備えた塩素発生用電極を提供する。【解決手段】バルブ金属からなる電極基材と、前記電極基材上に形成された、Pt-Ir合金からなる被覆層とを備える塩素発生用電極。【選択図】なし

Description

本発明は、塩素発生用電極に関し、とくに、優れた塩素発生効率と耐久性とを兼ね備えた塩素発生用電極に関する。また、本発明は、前記塩素発生用電極の製造方法に関する。
塩水を電解することによって塩素ガスや塩素化合物などを製造することは以前より広く行われてきた。また、近年では、除菌、脱臭などの目的で次亜塩素酸が使用される機会が増加しており、その次亜塩素酸の製造にも電解が用いられている。
このような電解による塩素ガスや塩素化合物の製造においては、陽極では塩素発生反応が進行する。例えば、次亜塩素酸水の製造の場合、陰極では水(HO)が還元されて水素(H)が発生する一方、陽極では塩化物イオン(Cl)が酸化されて塩素(Cl)が発生し、この塩素が水と反応することで次亜塩素酸(HClO)が生成する。
しかし、通常、陽極では上述した塩化物イオンの酸化による塩素発生だけでなく、水の酸化による酸素の発生も同時に起こり、塩素と酸素が発生する割合は陽極によって異なる。そのため、塩素発生を目的とする場合には、前記陽極として、塩素発生効率に優れる電極(塩素発生用電極)を用いる必要がある。
一方、水電解などに使用される電極としては、導電性の電極基材の表面に、電極触媒活性を有する被覆を設けた不溶性電極が広く用いられており、中でもチタンからなる電極基材にPtをめっきしたTi/Pt電極が幅広い用途で使用されている。
しかし、上記Ti/Pt電極のように、電極触媒層として金属Ptを用いた電極は、耐久性には優れるものの塩素過電圧が高く、塩素発生用電極として用いるには塩素発生効率が十分とはいえなかった。
そのため、塩素発生用電極としては、酸化イリジウムなどの貴金属酸化物を電極触媒として用いた電極が用いられている。貴金属酸化物を用いた電極はPtなどの貴金属めっきに比べて塩素過電圧が低いため、塩素発生効率に優れている。
貴金属酸化物を用いた塩素発生用電極は、通常、貴金属化合物の溶液を電極基材表面に塗布し、500℃前後といった高温で焼成することによって製造される。溶液中に含まれている貴金属化合物が熱分解されて貴金属酸化物となることから、このような製造方法は熱分解法と称される。
しかし、このような貴金属酸化物を電極触媒として用いた塩素発生用電極には、耐久性に劣るという欠点があった。この耐久性の問題は、とくに、水道水のようにミネラル成分を多く含む溶液中で電解を行う場合に問題となる。すなわち、ミネラル成分を多く含む溶液を使用する場合、溶液中のミネラル成分が陰極で還元されて析出し、陰極表面にスケールとして付着する結果、電解性能が著しく低下してしまう。そのため、陰極に付着したスケールを除去して電解性能を回復するために、極性を反転させて通電する、いわゆる逆電解を定期的に行う必要がある。しかし、逆電解時には陽極の貴金属酸化物が還元を受けるため、通常の使用時に比べて著しく損耗が進行する。
このように、貴金属酸化物を用いた塩素発生用電極は、塩素発生効率には優れるものの耐久性が劣っているため、優れた塩素発生効率と耐久性とを兼ね備えた塩素発生用電極が求められている。
そこで、例えば特許文献1、2では、貴金属酸化物からなる電極触媒層と電極基材との間に、多孔性白金からなる中間層を形成することが提案されている。
特開2008-050675号公報 特開2017-115188号公報
特許文献1、2によれば、多孔性白金からなる中間層を設けることにより、該中間層のアンカー効果で貴金属酸化物の密着性が向上し、逆電解を行った場合でも貴金属酸化物の損耗を低減できるとされている。
しかし、特許文献1、2で提案されている電極では、中間層のアンカー効果により電極触媒層の剥離は抑制できると考えられるものの、電極触媒として貴金属酸化物を用いていることにはかわりがないため、逆電解による損耗を根本的に防止できるわけではない。そのため、依然として耐久性が十分ではなかった。
また、特許文献1、2で提案されている電極を製造する際には、電極基材の表面に電気めっきにより中間層を形成し、その後、前記中間層の表面に熱分解法により電極触媒層を形成する必要がある。このように、異なる方法で中間層と電極触媒層を形成する必要があることから、前記電極は生産性の面でも不利であった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、優れた塩素発生効率と耐久性とを兼ね備え、かつ生産性にも優れた塩素発生用電極を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、電極基材上にPt-Ir合金からなる被覆層を設けた電極であれば上記課題を解決出来ることを見出した。すなわち、先にも述べたように、不溶性電極の電極触媒層として一般的に用いられているPtは、耐久性には優れるものの塩素発生効率が劣っているため、塩素発生用電極に用いるには適当でなかった。しかし、PtにIrを添加したPt-Ir合金であれば、Ptに比べて顕著に優れた塩素発生効率を得ることができる。さらに、Pt-Ir合金は、酸化物ではなく金属であるため、逆電解を行った場合でもほとんど損耗せず、Ptと同水準の耐久性を備えていることも分かった。
本発明は、上記知見を元になされたものであり、その要旨構成は以下の通りである。
1.バルブ金属からなる電極基材と、
前記電極基材上に形成された、Pt-Ir合金からなる被覆層とを備える塩素発生用電極。
2.前記被覆層の表面における面粗さが、
山の頂点密度Spdで、14.4個/μm以上である、上記1に記載の塩素発生用電極。
3.前記電極基材の表面における面粗さが、
算術平均高さSaで、2.0μm以上であり、かつ、
展開面積比Sdrで、3.0以上である、上記1または2に記載の塩素発生用電極。
4.バルブ金属からなる電極基材上に、電気めっきによりPt-Ir合金からなる被覆層を形成する、塩素発生用電極の製造方法。
5.前記電気めっきに先だって、前記電極基材を硫酸に浸漬する、上記4に記載の塩素発生用電極の製造方法。
6.前記電気めっきに先だって、前記電極基材の表面をブラスト処理し、次いで、前記電極基材を硫酸に浸漬する、上記4に記載の塩素発生用電極の製造方法。
本発明の塩素発生用電極は、優れた塩素発生効率と耐久性とを兼ね備え、かつ生産性にも優れている。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態における塩素発生用電極は、バルブ金属からなる電極基材と、前記電極基材上に形成された、Pt-Ir合金からなる被覆層とを備えている。
[電極基材]
前記電極基材としては、バルブ金属からなるものであれば任意の基材を用いることができる。前記バルブ金属としては、例えば、チタン、ニオブ、タンタル、またはそれらの合金を用いることができ、中でも、安価で加工が容易であるチタンまたはチタン合金を用いることが好ましい。
前記電極基材の形状は特に限定されず、目的に応じて任意の形状とすることができる。例えば、前記電極基材は、板状、有孔板状、棒状、網状、エキスパンドメタルなどであってよい。
前記電極基材の厚さは特に限定されず、用途等に応じて任意の厚さとすることができる。典型的には、電極基材の厚さを10mm以下とすることが好ましく、0.1~5.0mmとすることがより好ましく、0.2~1.0mmとすることがさらに好ましい。
[被覆層]
前記電極基材上には、Pt-Ir合金からなる被覆層が設けられている。Pt-Ir合金を用いることにより、Ptに比べて大幅に優れた塩素発生効率を得ることができる。さらに、Pt-Ir合金は酸化物ではなく金属であるため、逆電解を行った場合でもほとんど損耗せず、Ptと同水準の耐久性を備えている。したがって、Pt-Ir合金からなる被覆層を用いることにより、従来の電極では両立させることが困難であった塩素発生効率と耐久性とを、高い水準で両立させることが可能となる。
前記Pt-Ir合金におけるIr含有量は特に限定されないが、塩素発生効率をさらに高めるという観点からは、1質量%以上とすることが好ましく、2質量%以上とすることがより好ましく、5質量%以上とすることがさらに好ましい。一方、耐久性をさらに高めるという観点からは、50質量%未満とすることが好ましく、25質量%未満とすることがより好ましく、20質量%以下とすることがさらに好ましい。
前記被覆層の形成方法は特に限定されないが、後述するように電気めっきにより形成することが好ましい。言い換えると、前記被覆層は、Pt-Ir合金めっき層であることが好ましい。
上記被覆層の厚さは、とくに限定されず任意の厚さとすることができる。しかし、過度に薄いと電極基材の表面を被覆することが困難となることに加え、電極としての寿命が短くなるおそれがある。そのため、前記被覆層の厚さは、0.1μm以上とすることが好ましく、0.3μm以上とすることがより好ましい。一方、前記被覆層の厚さの上限についてもとくに限定されないが、過度に厚いと、応力によりかえって被覆層が電極基材から剥離しやすくなるおそれがある。また、被覆により電極基材表面の凹凸が平滑化されてしまうため、後述するように前記被覆層の表面における面粗さを制御することが困難となる。そのため、前記被覆層の厚さは、10.0μm以下とすることが好ましく、5.0μm以下とすることが好ましい。なお、前記被覆層の厚さは、蛍光X線膜厚計を用いて測定することができる。
上記電極基材と被覆層との間には、下地層としてPt層を設けることができる。言い換えると、本発明の一実施形態における塩素発生用電極は、バルブ金属からなる電極基材と、前記電極基材上に形成されたPt層と、前記Pt層上に形成されたPt-Ir合金からなる被覆層とを備える塩素発生用電極であってよい。被覆層の下地としてPt層を設けることにより、電極基材に対する被覆層の密着性を向上させることができる。
前記Pt層の形成方法はとくに限定されないが、めっきにより形成することが好ましい。すなわち、前記Pt層は、Ptめっき層であることが好ましい。
前記Pt層の厚さはとくに限定されないが、密着性向上の効果を高めるという観点からは、0.01μmとすることが好ましく、0.03μm以上とすることがより好ましく、0.05μm以上とすることがさらに好ましい。一方、Pt層が過度に厚いと電極基材表面の凹凸が平滑化されてしまうため、Pt層の厚さは1.0μm以下とすることが好ましく、0.5μm以下とすることがより好ましく、0.2μm以下とすることがさらに好ましい。
本発明の塩素発生用電極は、上述したように優れた塩素発生効率と耐久性とを兼ね備えているため、塩素または塩素化合物の電解製造に極めて好適に用いることができる。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態における塩素発生用電極は、前記被覆層の表面における面粗さが、山の頂点密度Spdで14.4個/μm以上である。Spdとは、ISO 25178で規定される面の形状を表す指標の一つであり、単位面積あたりの山頂の数として定義される。山の頂点密度Spdを14.4個/μm以上とすることにより、塩素発生用電極の耐久性をさらに向上させることができる。耐久性向上の観点からは、Spdを15.0個/μm以上とすることがより好ましい。
Spdを制御することにより耐久性が向上する理由は、次のように考えられる。すなわち、被覆層の表面には、電極基材表面の凹凸などに起因する凹凸が存在しており、電解を行う際には、凸部、すなわち山の頂点に電流が集中する。電流が集中すると、その分、被覆層の損耗が進みやすくなる。山の頂点密度Spdを増加させると、多数の頂点に電流を分散させることができるため、電流集中に起因する被覆層の損耗を抑制できる。
電流集中を抑制するという観点からは、Spdが大きければ大きいほど好ましいため、Spdの上限はとくに限定されないが、過度に大きくしても効果が飽和すると考えられることから、例えば、30.0個/μm以下であってよく、25.0個/μm以下であってもよい。
(第三の実施形態)
本発明の第三の実施形態における塩素発生用電極は、前記電極基材の表面における面粗さが、算術平均高さSaで、2.0μm以上であり、かつ、展開面積比Sdrで、3.0以上である。Saとは、ISO 25178およびJIS B0681-2:2018で規定される面の形状を表す指標の一つであり、線の算術平均高さRaを二次元に拡張したものである。また、Sdrも、ISO 25178およびJIS B0681-2:2018で規定される面の形状を表す指標の一つであり、凹凸が存在しない場合に比べて表面積がどれだけ増加したかを表す割合である。
電極基材の表面におけるSaとSdrを上記範囲内とすることにより、電極基材と被覆層との間の界面の面積が増大するため、アンカー効果により被覆層の電極基材に対する密着性が向上する。その結果、電極を使用する際の被覆層の剥離が防止され、電極の耐久性がさらに向上する。
剥離を防止するという観点からは、SaおよびSdrが大きければ大きいほど好ましいため、SaおよびSdrの上限はとくに限定されない。しかし、過度に大きくしても効果が飽和すると考えられることから、例えば、Saは10.0μm以下であってよく、5.0μm以下であってもよい。同様に、Sdrは、10.0以下であってよく、5.0以下であってもよい。
なお、上記Spd、Sa、およびSdrは、レーザー顕微鏡により測定することができる。
[製造方法]
次に、本発明の塩素発生用電極の好適な製造方法について説明する。ただし、本発明の塩素発生用電極は、以下に述べる製造方法で製造されたものに限定されない。
本発明の塩素発生用電極は、TiまたはTi合金からなる電極基材上に、電気めっきによりPt-Ir合金からなる被覆層を形成することにより製造することができる。
電気めっきにより被覆層を形成する場合、使用するめっき液の組成は特に限定されず、Pt-Ir合金からなるめっき層を形成できるもの、すなわち、Pt源とIr源とを含むめっき液であれば任意のものを用いることができる。
前記Pt源としては、特に限定されず任意のPt化合物を使用することができる。前記Pt化合物としては、例えば、臭化白金酸塩、ジニトロジアミン白金、ヘキサクロロ白金、ジニトロサルファト白金酸、塩化白金、およびテトラアンミン白金からなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。中でも、臭化白金酸塩を用いることが好ましく、臭化白金酸ナトリウムを用いることがより好ましい。
同様に、前記Ir源としては、特に限定されず任意のIr化合物を使用することができる。前記Ir化合物としては、例えば、臭化イリジウム酸塩、硝酸イリジウム、硫酸イリジウム、塩化イリジウム酸、塩化イリジウム、塩化イリジウム酸カリウム、ヘキサアンミンイリジウム塩化物、ヘキサアンミンイリジウム水酸化物、ヘキサアンミンイリジウム硝酸塩からなる群より選択される少なくとも1つを用いることができる。中でも、臭化イリジウム酸塩を用いることが好ましく、臭化イリジウム酸ナトリウムを用いることがより好ましい。
めっき液中のPtおよびIrの濃度は、特に限定されず、所望のめっき層組成となるように調節すればよい。また、一般的なめっきと同様、前記めっき液には、上記Pt源およびIr源以外にも、必要に応じて任意の電解質や添加剤を添加することができる。
また、めっきを行う際のめっき液の温度は特に限定されないが、50~95℃とすることが好ましく、80~90℃とすることがより好ましい。
(硫酸浸漬処理)
本発明の一実施形態においては、前記電気めっきに先だって、前記電極基材を硫酸に浸漬することが好ましい(硫酸浸漬処理)。電極基材を硫酸に浸漬することにより表面に微細な凹凸を形成し、その結果、該電極基材の表面に形成されるPt-Ir合金被覆層の山の頂点密度Spdを高めることができる。
上記硫酸浸漬処理の条件は、特に限定されず、最終的に得られるPt-Ir合金被覆層の山の頂点密度Spdが所望の値となるよう調節すればよい。具体的には、濃度:6.4mol/L以上、温度:50℃以上の硫酸に、5分以上浸漬することが好ましい。一方、硫酸の濃度、温度、浸漬時間の上限についても特に限定されないが、過度に高濃度、高温、長時間としても効果が飽和することに加え、製造設備への負担が大きくなる。そのため、濃度:12.8mol/L以下、温度:90℃以下、浸漬時間:24時間以下とすることが好ましい。
(ブラスト処理+硫酸浸漬処理)
さらに、本発明の他の実施形態においては、前記電気めっきに先だって、前記電極基材の表面をブラスト処理し、次いで、前記電極基材を硫酸に浸漬することが好ましい(硫酸浸漬処理)。ブラスト処理によって比較的大きい凹凸を形成した後に、さらに硫酸浸漬処理により微細な凹凸を形成することで、電極基材表面の算術平均高さSaと展開面積比Sdrを高めることができる。
上記ブラスト処理の条件は、特に限定されず、最終的に得られる電極基材表面の算術平均高さSaと展開面積比Sdrが所望の値となるよう調節すればよい。前記ブラスト処理に用いる研磨剤としては、セラミック研磨剤を用いることが好ましく、アルミナ研磨剤を用いることが好ましい。また、研磨剤の中心粒径(D50)は、150~180μmとすることが好ましい。
ブラスト処理と硫酸浸漬処理を併用する場合における前記硫酸浸漬処理の条件は、上述した硫酸浸漬処理のみを行う場合の条件と同様であってよい。
(その他の前処理)
本発明においては、電気めっきに先だって、上記ブラスト処理および硫酸浸漬処理の他にも、任意の前処理を施すことができる。前記前処理としては、例えば、脱脂、酸洗、酸化膜除去などが挙げられる。
前記脱脂は、とくに限定されることなく任意の方法で行うことができる。前記脱脂は、例えば、超音波脱脂および電解脱脂の一方または両方であってもよい。脱脂を行うことにより、電極基材の製造過程で表面に付着した油分や汚れを除去し、めっきに適した清浄な表面を得ることができる。
前記酸洗についても、とくに限定されることなく任意の方法で行うことができる。前記酸洗には、例えば、硫酸や塩酸などの酸を用いることができる。
TiまたはTi合金からなる電極基材の表面には、通常、自然酸化膜が形成されている。そこで、電気めっきに先立って酸化膜を除去しておくことにより、電極基材に対する被覆層の密着性を高め、電極の耐久性をさらに向上させることができる。酸化膜の除去はとくに限定されることなく任意の方法で行うことができるが、フッ素化合物を含有する溶液を用いることが好ましい。前記フッ素化合物としては、フッ酸およびフッ酸塩からなる群より選択される少なくとも1つを用いることが好ましく、フッ酸およびフッ化水素アンモニウムの一方または両方を用いることがより好ましい。酸化膜の除去は、例えば、電極基材を前記溶液に浸漬することによって行うことができる。
なお、ブラスト処理を行った後の電極基材表面には酸化膜が形成されている。そのため、ブラスト処理を行う場合には、ブラスト処理後に酸化膜の除去を行うことが好ましい。また、硫酸浸漬処理を行った後にも、電極基材が大気と接触した場合には酸化膜が形成される。そのため、硫酸浸漬処理行った後、電極基材が大気と接触する場合には、硫酸浸漬処理を行った後に酸化膜の除去を行うことが好ましい。ブラスト処理と硫酸浸漬処理とを行う場合には、ブラスト処理後と硫酸浸漬処理後の両方で酸化膜の除去を行うことが好ましい。なお、硫酸浸漬処理後に電極基材が大気と接触しない場合には、硫酸浸漬処理後に酸化膜の除去を行う必要はない。
(後処理)
一方、電気めっきによりPt-Ir合金からなる被覆層を形成した後は、適宜、水洗することが好ましい。
さらに、Pt-Ir合金からなる被覆層を形成した後の電極を焼成することが好ましい。焼成を行うことにより、電極を電解に使用した際の耐久性をさらに向上させることができる。その理由は明らかではないが、焼成によるめっき層の結晶性が向上することや、不純物が除去されることが耐久性向上に寄与しているものと予想される。
なお、焼成を行うことによりめっき層の表面が平滑化するなど、面粗さに影響を及ぼす場合がある。そのため、焼成を行う場合には、最終的に得られる電極の被覆層における山の頂点密度Spdが上述した条件を満たすように電極基材の前処理条件やめっき条件を調整すればよい。
焼成を行う場合、焼成温度は500℃以上とすることが好ましく、600℃以上とすることがより好ましい。一方、焼成温度が過度に高いと電極基材の構成成分であるチタンの酸化が進行し、電極の耐久性が低下する場合がある。そのため、焼成温度は700℃以下とすることが好ましく、650℃以下とすることがより好ましい。
また、焼成時間が過度に短いと焼成の効果を十分に得られないため、焼成時間は30分以上とすることが好ましく、1時間以上とすることがより好ましい。一方、焼成時間が過度に長いと、やはりチタンの酸化が進行し、電極の耐久性が低下する場合がある。そのため、焼成時間は10時間以下とすることが好ましく、5時間以下とすることがより好ましい。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
<実施例1>
まず、被覆層の材質が塩素発生効率および耐久性に及ぼす影響を評価するために、以下の実験を行った。
(発明例1)
電極基材としてのTi板に対して、以下の手順で前処理を施した。
(1)ブラスト処理
(2)脱脂処理
(3)酸化膜除去
(4)酸洗
前記ブラスト処理は、ブラスト処理装置(株式会社不二製作所製、ニューマ・ブラスター、SG-5BA R-306-R300)および褐色溶融アルミナ研磨剤(株式会社不二製作所製、フジランダムA #80、中心粒径:150μm~180μm)を使用し、圧力:0.4MPaの条件で実施した。
前記脱脂処理では、脱脂液としては、日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社製、イートレックス11を使用し、前記脱脂液にTi板を浸漬した状態で、超音波を1分間印加することにより脱脂を行った。
前記酸化膜除去は、Ti板をフッ化水素アンモニウム水溶液に15秒浸漬することにより行った。また、前記酸洗は、10%硫酸に30秒浸漬することで行った。
次いで、上記前処理後のTi板に、下記の条件でPtめっきを施して、下地としてのPtめっき層を形成した。
・めっき液:硫酸Ptめっき液
・Pt濃度:6~9g/L
・硫酸:150g/L
・めっき液温度:60℃
・Ptめっき層の厚さ:約0.1μm
次に、前記Ptめっき層の表面に、さらに下記の条件で電気にめっきを行って、厚さ0.6μmのPt-Ir合金被覆層を形成した。なお、得られたPt-Ir合金被覆層におけるIr含有量は、約10質量%であった。
・めっき液成分
臭化Pt酸Na水溶液
臭化Ir酸Na水溶液
イリデックス建浴剤(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社製)
・Pt濃度:4.0g/L
・Ir濃度:2.5g/L
・めっき液温度:90℃
上記めっきの後、さらに600℃、1時間の条件で焼鈍を行った。
得られた電極を陽極として使用し、下記の条件で電解を行って塩素発生効率を測定した。評価結果を表1に示す。
・電解液:0.2%NaCl+0.005%HCl/純水
・電解液の量:1L
・陰極:Ti/Pt電極(板状)
・電流:1.8A
・電解時間:5分
・電流密度:2.4A/dm
・極間距離:20mm
・撹拌:電解時なし、電解停止後300rpm、30s
塩素発生効率ηは、以下の式を用いて算出した。
η(%)=(2×F×ρ×V)/(M×2×1000×I×t)×100
ここで、
F:ファラデー定数(C/mol)
ρ:電解終了後の次亜塩素酸濃度(mg/L)
V:電解液の量(L)
M:塩素(Cl)の原子量(g/mol)
I:電流(A)
t:時間(s)
電解終了後の次亜塩素酸濃度ρは、電解が終了した後の電解液を10mL採取し、柴田化学製ハンディ水質計「アクアブAQ-202型」を用いて測定した。
さらに、得られた電極の耐久性を評価するために、該電極を陽極として使用し、水道水を電解液として、電流密度:10A/dmで656時間の電解を行って陽極の被覆層の減少速度(以下、「膜厚減少速度」という)を測定した。電解前と電解後の被覆層の膜厚を測定し、減少した膜厚を電解時間で割ることにより膜厚減少速度を算出した。評価結果を表1に併記する。なお、前記電解においては、5分間の通常の電解と、5分間の逆電解を交互に繰返し行った。
(比較例1)
比較のために、被覆層の材質をPtに変えた以外は上記発明例1と同様の条件で電極を作製し、発明例1と同じ手順で塩素発生効率および膜厚減少速度を評価した。評価結果を表1に併記する。
(比較例2)
さらに比較のために、酸化イリジウム(IrO)および酸化タンタル(Ta)からなる被覆層を有する電極を作製し、実施例1と同じ手順で塩素発生効率および膜厚減少速度を評価した。評価結果を表1に併記する。
なお、上記比較例2において使用した酸化イリジウムおよび酸化タンタルからなる被覆層は、以下の手順で形成した。
塩化イリジウム酸およびブトキシタンタルをイソプロピルアルコールに溶解させ、Ir濃度:7.0質量%、Ta濃度:3.0質量%の溶液を調製した。上記実施例1で用いたものと同様のTi板に、ブラスト処理および脱脂処理を施した後、該Ti板の表面に前記溶液を塗布し、電気炉にて500℃、30分以上の条件で焼成して被覆層を形成した。
表1に示した結果から分かるように、本発明の塩素発生用電極は、Ptめっきした比較例1の電極よりも塩素発生効率が大幅に向上しているとともに、膜厚減少速度がPtめっきした比較例1の電極と同等であり、優れた塩素発生効率と耐久性を兼ね備えていた。これに対して、Ptめっきした比較例1の電極は、耐久性には優れるものの、塩素発生効率に劣っていた。また、IrOおよびTaからなる被覆層を用いた比較例2の電極は、塩素発生効率に優れるものの、膜厚減少速度が発明例1の約18倍と、耐久性が著しく劣っていた。
Figure 2023027670000001
<実施例2>
次に、前処理とそれによって決まる表面形状が塩素発生用電極の性能に及ぼす影響を評価するために、以下の実験を行った。
前処理として表2に記載した処理を行った点以外は上記発明例1と同様の手順で、Pt-Ir合金からなる被覆層を備える塩素発生用電極を作製した。
各発明例における前処理の具体的な手順は以下のとおりとした。なお、発明例3、4においては、硫酸浸漬後に一旦電極基材を乾燥させたため、その後、酸化膜除去と酸洗を実施した。
(発明例2)
・ブラスト処理
・脱脂処理
・酸化膜除去
・酸洗
(発明例3)
・脱脂処理
・酸化膜除去
・硫酸浸漬
・脱脂
・酸化膜除去
・酸洗
(発明例4)
・ブラスト処理
・脱脂処理
・酸化膜除去
・硫酸浸漬
・脱脂
・酸化膜除去
・酸洗
前記硫酸浸漬処理は、温度60℃、濃度9.6Mの硫酸にTi板を15分浸漬することで行った。それ以外の処理については、上記発明例1と同じ条件で実施した。
めっき処理に先立って、上記前処理後のTi板の表面における算術平均高さSaおよび展開面積比Sdrを、レーザー顕微鏡(キーエンス製、VK-X250)により測定した。前記測定は、倍率150倍の対物レンズを使用し、モニタ倍率約3000倍で行った。SaおよびSdrの値は1サンプルあたり無作為に選択した9カ所で測定し、その平均値を使用した。測定結果を表2に併記する。
その後、上記発明例1と同じ手順でめっき処理を行い、Pt-Ir合金からなる被覆層を備える塩素発生用電極を得た。
得られた塩素発生用電極の被覆層表面における山の頂点密度Spdを、レーザー顕微鏡(キーエンス製、VK-X250)により測定した。前記測定は、倍率150倍の対物レンズを使用し、モニタ倍率約3000倍で行った。また、Spdの値は1サンプルあたり無作為に選択した9カ所で測定し、その平均値を使用した。測定結果を表2に併記する。
次に、得られた電極を陽極として使用し、下記の条件で電解を行って塩素発生効率を測定した。評価結果を表2に併記する。
・電解液:0.58%NaCl/純水
・液量:1L
・電流:0.4A
・電解時間:75秒
・電流密度:1.25A/dm
・極間距離:4mm
・撹拌:電解時なし、電解停止後300rpm、30s
また、得られた電極を陽極として使用し、30mM NaCl水溶液を電解液として、電流密度:3.75A/dmで1100時間程度の電解を行って膜厚減少速度を測定した。評価結果を表2に併記する。なお、前記電解においては、2分間の通常の電解と、2分間の逆電解を交互に繰返し行った。
さらに、上記電解後の電極表面の状態を観察し、被覆層の剥離が見られなかったものを密着性「◎」、一部に剥離が見られたものを「○」とした。
以上の結果から、以下のことが分かる。
・ブラスト処理のみの発明例2に比べて、発明例3、4ではさらに高い塩素発生効率が得られる。
・発明例2、3、4の順で膜厚減少速度が低下しており、したがってブラスト処理と硫酸浸漬処理を併用した場合に最も高い耐久性が実現出来る。
・硫酸浸漬処理のみの発明例3に比べてブラスト処理と硫酸浸漬処理を併用した発明例4では被覆層の密着性も優れており、したがって、逆電解などにより物理的な剥離が生じやすい条件化においても一層すぐれた耐久性を発揮することができる。
Figure 2023027670000002

Claims (6)

  1. バルブ金属からなる電極基材と、
    前記電極基材上に形成された、Pt-Ir合金からなる被覆層とを備える塩素発生用電極。
  2. 前記被覆層の表面における面粗さが、
    山の頂点密度Spdで、14.4個/μm以上である、請求項1に記載の塩素発生用電極。
  3. 前記電極基材の表面における面粗さが、
    算術平均高さSaで、2.0μm以上であり、かつ、
    展開面積比Sdrで、3.0以上である、請求項1または2に記載の塩素発生用電極。
  4. バルブ金属からなる電極基材上に、電気めっきによりPt-Ir合金からなる被覆層を形成する、塩素発生用電極の製造方法。
  5. 前記電気めっきに先だって、前記電極基材を硫酸に浸漬する、請求項4に記載の塩素発生用電極の製造方法。
  6. 前記電気めっきに先だって、前記電極基材の表面をブラスト処理し、次いで、前記電極基材を硫酸に浸漬する、請求項4に記載の塩素発生用電極の製造方法。
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