JP2022540331A - N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸(iii)の準安定結晶変態の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、N(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の新規な結晶変態、結晶混合物、並びに前記結晶変態および前記結晶混合物を製造する方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の新規な結晶変態、結晶混合物、並びに前記結晶変態および前記結晶混合物を製造する方法に関する。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノエタン酸、グアニジノ酢酸(guanidinoacetic acid)、グアニジノ酢酸(guanidinoaceate)、グリコシアミン、N-アミジノグリシンまたはN-(アミノイミノメチル)-グリシンとしても知られているN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸(CAS No.352-97-6、分子式C)は、化学製品、特に医薬品(WO2000/059528を参照)の合成における、腎疾患(JP60054320を参照)または神経変性疾患(CN106361736を参照)における医薬品としての直接使用のための、ポリマーの製造(Du,Shuo et.al.,Journal of Materials Science(2018),53(1),215-229を参照)における、金属の錯化剤としての(Lopes de Miranda et.al.,Polyhedron(2003),22(2),225-233またはSingh,Padmakshi et.al,Oriental Journal of Chemistry(2008),24(1),283-286を参照)および動物、特に哺乳動物、魚、鳥(WO2005/120246を参照)およびヒト(WO2008/092591、DE 10 2007 053 369を参照)の摂食のための添加剤としてのを含む、複数の用途を有するグアニジノカルボン酸である。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、例えば、Strecker,M.(Jahresber. Fortschr. Chem. Verw.(1861),530)に従って、グリシンからシアナミドとの反応によって製造することができる。あるいは、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、例えば、塩基として水酸化カリウムを使用してグリシンをヨウ化S-メチルイソチオ尿素と反応させることによって製造することができる(US2,654,779を参照)。グリシン塩酸塩を与えるためのクロロ酢酸のアンモニアとの反応およびシアナミドとのそれのさらなる反応も記載されている(US2,620,354を参照)。さらに、水酸化ナトリウム溶液の添加を伴なうクロロ酢酸およびグアニジン塩酸塩からの合成が知られている(CN101525305を参照)。
既知の方法においては、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、かなりの粉塵含量、すなわちかなりの比率の63μm未満の粒子サイズを有する粒子を有する細かい結晶性粉末として得られる。
固体形態の化学製品の取扱いについては、それらがほとんどまたは全く微粉がない結晶性で、粒状で、流動性がよく、粉塵のない形態であることがしばしば望ましい。特に、流動性が低く、粉塵性の粉末は、飼料添加物としての使用には完全に不適切である。
この問題に対処するために、例えば、0.05から15重量%の量のポリマー結合剤(例えばメチルセルロース)の添加および水の添加でN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を成形品、顆粒または押出物に変換することが提案されてきた(WO2009/012960を参照)。この方法の不利な点は、異物、すなわち結合剤の添加が絶対に必要であり、顆粒または成形品を押出機、造粒機、インテンシブミキサーまたはプラウシェアミキサーなどの特別な、技術的に複雑で高価な装置を使用する、追加の方法ステップ、および引き続く乾燥で製造しなければならないことである。
上記の最新技術による方法のさらなる不利な点は、成形品または顆粒が高い結合剤含量およびすなわち低い溶解速度を有するか、または低い結合剤含量で比較的迅速に溶解するが、同時に低い強度および高い摩耗値を有し、従って粉塵の不在をもはや保証することができないことである。
従って、先行技術の不利な点を有さないが、簡単にかつ広く使用されている化学産業の標準的な装置で製造することができる、および高い溶解性も有する、流動性のよい、粉塵を出さない結晶凝集体の形態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の製造方法を提供することが、本発明の目的であった。
これらの目的は、請求項1に記載の熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の製造方法および請求項9に記載の熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物によって達成される。本発明の好ましい実施態様は、任意に互いに組み合わせ得る従属項に与えられている。
異なる結晶形または結晶変態(多形)での化学物質の発生は、物質の製造および適用並びに製剤の開発の両方にとって非常に重要である。すなわち、化学化合物のさまざまな結晶変態は、外観(晶癖)においてだけでなく、多くの他の物理的または物理化学的性質においても異なる。それらの物理的または物理化学的性質を含む結晶変態の発生および数を予測することはまだ可能ではない。特に、熱力学的安定性およびまた生体における投与後の異なる挙動は、事前に決定することはできない。
所与の圧力および温度条件下で、異なる多形結晶変態は通常、異なる格子エネルギーまたは標準生成熱を有する。最も低いエネルギーを有する結晶形は、安定形と呼ばれる。より高いエネルギーレベルを有する形態は、それらを分離することができる場合、準安定(所与の圧力および温度条件下で)と呼ばれる。準安定多形は、安定多形に変換する傾向を有する。準安定性のため、これは、例えば熱の影響、機械的エネルギーまたは溶媒の影響による、活性化エネルギーの消費を必要とする。
さらに、物質の異なる変態がモノトロピックまたはエナンチオトロピックであり得ることが、一般に知られている。モノトロピック多形の場合においては、結晶形または結晶変態は、融点までの全温度範囲にわたって熱力学的に安定な相を表すことができるが、一方、エナンチオトロピック系においては、安定性の挙動が逆転する変換点がある。
本発明の文脈において、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、すでに既知の熱力学的安定結晶変態(以下、形態Aまたは結晶形Aとも呼ばれる)に加えて、熱力学的準安定結晶変態でも発生することが見出された。本発明によるこの熱力学的準安定結晶形態は、以下、形態Bまたは結晶形Bとも呼ばれる。
この熱力学的準安定結晶変態(形態B)は、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸のグアニジン化合物を含有する含水溶液からの簡単な再結晶によって製造することができる。驚くべきことに、基礎研究においては、このN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸のこれまで未知の熱力学的準安定結晶変態は、グアニジン化合物を含有する溶液におけるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の直接合成によっても製造することができることが示された。
さらに、この新しい準安定結晶変態形態Bがその融点まで安定であることは、驚くべきことである。形態Bから形態Aへの固体変換または形態A/形態Bの可逆的固体変換は、観察することができない。すなわち、形態Bは、モノトロピック多形の例である。
すなわち、本発明の第1の実施態様によれば、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の製造方法は、本発明の目的であり、ここで、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、少なくとも1つの式(I)によるグアニジン化合物の存在下で含水溶液から結晶化され、ここで、式(I)は:
Figure 2022540331000002
(ここで、式(I)における基R、R、R、RおよびX、Yおよびインデックスkは、互いに独立して:
,R=互いに独立して水素、C1からC4アルキルまたは、一緒になって環を形成して式(II)の基(ここで、式(II)は
Figure 2022540331000003
(式中、Y=CH、O、NH、NCHまたは結合)を表す)、
,R=独立して水素またはC1からC4アルキル、
X=CHCOO、Cl、Br、NO、SO(NH)または1/2SO
k=0または1を意味する)を表す。
この方法によって製造されるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、結晶混合物、すなわち形態Aおよび形態Bの結晶混合物として、または純粋な形態、すなわち100%形態Bで存在し得る。すなわち、本発明のさらなる実施態様によれば、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態を製造する方法を提供することも本発明の目的であり、ここで、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、少なくとも1つの式(I)のグアニジン化合物の存在下で含水溶液から結晶化される。この方法により、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を純粋な形態、すなわち100%形態Bで提供することができる。
さらに、本発明は、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する、特に熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物の製造法に関し、ここで、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、少なくとも1つの式(I)によって表されるグアニジン化合物の存在下で含水溶液から結晶化される。
本発明によれば、結晶混合物は、結晶形態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含む混合物として理解されるべきであり、ここで、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、a)形態Aの結晶および形態Bの結晶からなるか、またはb)少なくとも、形態Aからなる第1の部分領域、および少なくとも1つの、形態Bからなる第2の部分領域を有する結晶からなるか、またはc)形態Aの結晶並びに形態Bの結晶並びに少なくとも1つの、形態Aからなる第1の部分領域、および少なくとも1つの、形態Bからなる第2の部分領域を有する結晶からなる。
本発明によれば、結晶混合物は好ましくは、少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも20重量%、さらにより好ましくは少なくとも30重量%の形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を有する。好ましいのは、少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75重量%、さらにより好ましくは少なくとも90重量%のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が形態Bで存在する結晶混合物である。形態Bは、特にCu-Kα放射線を使用したX線粉末回折図において+/-0.2°の測定精度で2Θ(2シータ)=20.2°および23.3°および23.8°および25.3°で最も強い反射バンドを有する結晶変態によって特徴付けられる。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の残りの部分は、本発明による結晶混合物において、別の結晶形態で、好ましくは形態Aで存在する。従って、結晶混合物は好ましくは、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を形態Aで含む。
これらの方法において使用される含水溶液は好ましくは、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも45重量%、特に好ましくは少なくとも50重量%の水(溶液の総重量に基づく)を含有する。
非常に好ましくは、水を、該方法における溶媒として使用し得る。
さらに好ましくは、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、第1の方法ステップにおいて水または含水溶液中に溶解することができ、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、第2の方法ステップにおいて第1の方法ステップにおいて調製した溶液から式(I)のグアニジン化合物の存在下で結晶化することができる。
すでに第1の方法ステップにおいて式(I)のグアニジン化合物を含有する水または含水溶液を使用することも可能である。
しかしながら、あるいは好ましくは、該方法はまた、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が第1の方法ステップにおいて水中または含水溶液中でシアナミドおよびグリシンから調製され、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が第2の反応ステップにおいて第1の方法ステップにおいて調製された反応混合物から式(I)のグアニジン化合物の存在下で結晶化されるように行うことができる。
すなわち、所望の生成物が引き続く再結晶なしに直接得られる方法を提供することができる。
すでに第1の方法ステップ、すなわちシアナミドおよびグリシンの反応において、式(I)のグアニジン化合物を含有する水または含水溶液を使用することも可能である。
グアニジン化合物の存在下での結晶化の生成物は、純粋な形態においてCu-Kα放射線を使用したときの結晶変態のX線粉末回折図において+/-0.2°の測定精度で2Θ(2シータ)=20.2°および23.3°および23.8°および25.3°で最も強い反射バンドを示す、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態である。
本明細書においておよび以下において使用されるとき、Cu-Kα放射線は、結晶学的研究において一般的に使用される波長1.5406Åの銅K-アルファ放射線を意味する。
グアニジン化合物の存在下での結晶化の生成物は、Z=8の、すなわち2つの結晶学的に独立した分子を有する斜方晶系空間群P2において純粋な形態で結晶化し、特に疑似正方充填を示す、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態である。単位格子は、105ケルビンで+/-0.001Åの測定精度で格子定数a=7.7685Å、b=7.7683Å、c=17.4261Åを有する。単結晶測定は、105K(ケルビン)で波長0.71073ÅのMo-Kα放射線を用いて行った。
本発明によれば、斜方晶空間群は、単位格子が3つの直角(直角=90°)を有する空間群を意味し、3つの結晶軸a、bおよびcは、異なる長さを有する。
好ましい実施態様によれば、本発明はすなわちまた、純粋な形態において好ましくはCu-Kα放射線を使用したときの結晶変態のX線粉末回折図において+/-0.2°の測定精度で2Θ=20.2°および23.3°および23.8°および25.3°で最も強い反射バンドを示し、さらに好ましくは斜方晶系空間群P2に、特にZ=8の斜方晶系極性空間群P2に存在し、さらに好ましくは疑似正方充填を有する、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態の製造方法に関する。単位格子は、105ケルビンで+/-0.001Åの測定精度で格子定数a=7.7685Å、b=7.7683Å、c=17.4261Åを有する。単結晶測定は、105K(ケルビン)で波長0.71073ÅのMo-Kα放射線を用いて行った。
適切な結晶化条件下で、この新しい結晶形Bは、丸みを帯びた癖およびほぼ均一の凝集体サイズを有する、多角形のまたは球状の、放射状に放射する針状部分微結晶の凝集体を形成する。すなわち、それらは、固まる傾向のない、粉塵のない、流動性のよい生成物を提供することによって、固体としての最適な取扱いを確かにする。結晶変態Bは、63μm未満の粒子サイズ(メッシュサイズ)の結晶の比率が10%未満、好ましくは5%未満(例を参照)であるため、粉塵が少ないとして分類することができる。細かい針状部分微結晶の構造により、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の新しい結晶形Bのこの癖はまた、より高い溶解速度を確かにする。さらにおよびまったく予想外に、結晶形BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸はまた、含水媒体におけるより高い絶対溶解度を提供する。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を、既知の方法の1つによって、特に水を含有する反応混合物から製造するとき、化合物は、よく知られている結晶形Aで得られる。1つの同じ結晶構造が、3つの著者グループ:Sankarananda Guha,Acta Cryst. B29(1973),2163によっておよびPar J. Berthou et. al.それぞれActa Cryst B32(1976),1529によっておよびWei Wang et. al,Tetrahedron Letters 56(2015),2684によって記載されてきた。3つ全ての論文において、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸(ここでは形態Aと呼ばれる)は、Z=4およびおおよその格子定数a=4.95Å、b=6.00Å、c=17.2Å、β=94.5°の、約510Åの格子体積を有する空間群P2/nの単斜晶構造として記載され、それによって、Berthou et. al.において、公開されている空間群P2/cは、座標変換を介して空間群P2/nに変換された。形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の実験的結晶密度は、約1.50g/cmである。形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の特徴的な粉末回折図を、図1に示す。Cu-Kα放射線(銅K-アルファ放射線)を使用したとき、特に、バンド位置2Θ(2シータ)=20.7°および26.0°は、形態Aに特徴的である。粉末回折図は、公開されている単結晶構造データから計算される回折パターンと一致する。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を、式(I)によるグアニジン化合物の存在なしで、水、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたはメタノール、エタノール、エタンジオール若しくはアセトニトリルの水との混合物などの従来の溶媒から結晶化、再結晶化または調製する場合、実験によって示されてきたように、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、もっぱら結晶形Aで得られる。
驚くべきことに、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、水またはグアニジン化合物を含有する含水溶液からの結晶化中に結晶形Bで優先的に形成されることが見出された。これは、クロロ酢酸およびグアニジン塩酸塩からのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の既知の合成においては、既知の結晶形Aに加えて何のさらなる結晶形態も形成されないため(実施例を参照)、ますます驚くべきことである。
形態B(純粋な形態)のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、2Θ(2シータ)=20.2°および25.3°でのバンドおよび2Θ(2シータ)=23.3°/23.8°でのより弱い二重反射が特徴的である、Cu-Kα放射線を用いたその粉末回折図(図2を参照)によって特徴付けられる。単結晶X線構造解析は、形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸について、2つの結晶学的に独立した分子を有する、すなわち、Z=8の斜方晶系極性空間群P2を明らかにした。分子の充填は、疑似正方晶系の対称性を示す。単位格子は、105ケルビンで+/-0.001Åの測定精度で格子定数a=7.7685Å、b=7.7683Å、c=17.4261Åを有する。ここでの単結晶測定は、波長0.71073ÅのMo-Kα放射線を用いて実施した。単位格子体積は、1052Åであり、計算されたX線結晶密度は、105ケルビンで1.479g/cmである。
形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の実験的結晶密度は、20℃で1.41g/cm+/-0.03g/cmである。すなわち、形態Bの実験的結晶密度は、20℃で1.50g/cm+/-0.03g/cmである結晶形Aのそれよりも大幅に低い。結晶密度におけるこの違いは、形態Aと比較した形態Bの熱力学的不安定性を示す。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の結晶形Bは、外側の丸みを帯びた癖を有する、球状または多角形の放射状に放射する凝集体の形態で存在する。単結晶は、それから球状の凝集体が形成される最も細かい針を表す。これは、形態Bを、球状または多角形の粒状の耐摩耗性凝集体を含むN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の物理的形態をほぼ均一の凝集体サイズ、優れた注ぎ易さおよびほとんど粉塵なしで提供するために使用することができるという驚くべき利点を有する。形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の典型的な結晶凝集体を、図4に示す。比較のために、絡まった(matted)細かい結晶針の癖を有する形態Aの従来技術のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を、図3に示す。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の形態Aおよび形態Bはまた、赤外スペクトルにおいても異なる。形態Aの特徴は、1005.9、940.3および816.8cm-1でのより強いバンドであり、形態Bの特徴は、1148.0、997.7でのより強いバンドおよび815cm-1でのただ1つの弱いバンドである。
さらに、2つの結晶形態は、それらの純粋な形態において異なる融点および分解点を示す。
- N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態A:
DSC開始280.5℃、ピーク286.3℃、融解熱887+/-1J/g
- N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態B:
DSC開始272.5℃、ピーク280.4℃、融解熱860+/-1J/g
これらのデータは、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bが、2つの形態間のエネルギー差が約27J/gであり融解領域の開始点が8Kの差を示す、形態Aと比較して熱力学的により不安定な形態である熱力学的準安定結晶変態であることを印象的に示す。
さらなる調査は、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態BがN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Aのそれよりも約20%高い水溶性を有すること、およびこの事実が5と95℃との間の温度範囲において当てはまること(図5を参照)を示した。この効果は、完全に予測不可能である。
要約すると、特にグアニジン化合物を含有する含水溶液からのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の結晶化によって製造される結晶変態B状態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、驚くべきことに、例えば、粗く、流動性のよい粒子および同時に高い溶解速度、結合剤の添加なしでの結晶凝集体の形成などの、有利で通常は反対の性質を組み合わせ、同一の化学組成にもかかわらず、所与の温度で増加した絶対溶解度を提供することは、ここで強調されるべきである。
この新しい結晶変態は、その優れた性質により、動物用の飼料添加物としての使用に適している。すなわち、本明細書において記載されるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態を含む飼料添加物もまた、本発明の目的である。飼料添加物は、特に家禽に適している。
そのような飼料添加物は、プレミックスとして配合し得る。すなわち、さらに、飼料添加物の調製のための本明細書において記載されるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態または前記結晶変態を含有する結晶混合物の使用もまた、本発明の目的である。
驚くべきことに、基礎調査においては、このこれまで未知の、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態並びにこの熱力学的準安定結晶変態を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸およびこの熱力学的準安定結晶変態を含有する結晶混合物が、グアニジン化合物を含有する含水溶液中でのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の直接合成によって製造することができることが示された。
すなわち、本発明はまた、a1)N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態の製造方法並びにa2)熱力学的準安定結晶変態を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の製造方法並びにa3)熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物の、特に熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物の製造方法に関し、ここで、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、第1の方法ステップにおいて水中または含水溶液中でシアナミドおよびグリシンから調製され、a1)該熱力学的準安定結晶変態、またはa2)該熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸、またはa3)該結晶混合物が、第2の方法ステップにおいて第1の方法ステップにおいて調製された反応混合物から式(I)のグアニジン化合物の存在下で結晶化される。
本発明による方法に適したグアニジン化合物は、式(I)
Figure 2022540331000004
(ここで、式(I)における基R、R、R、RおよびX、Yおよびインデックスkは、互いに独立して:
,R=互いに独立して水素、C1からC4アルキルまたは、一緒になって環を形成して式(II)の基(ここで、式(II)は:
Figure 2022540331000005
(式中、Y=CH、O、NH、NCHまたは結合)を表す)、
,R=独立して水素またはC1からC4アルキル、
X=CHCOO、Cl、Br、NO、SO(NH)または1/2SO
k=0または1を意味する)のものである。
本明細書において、C1からC4アルキルは、特にメチル、エチル、n-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、2-メチル-プロピルまたは1-メチル-プロピルを意味する。特に好ましくは、C1からC4アルキルは、メチルまたはエチルを意味する。
少なくとも1つの基R、R、R、Rが水素ではない式(I)のグアニジン化合物が、さらに好ましい。
さらに好ましくは、
,R=互いに独立して水素、メチル若しくはエチルまたは、一緒になって環を形成して式(II)の基(ここで、式(II)は:
Figure 2022540331000006
(式中、Y=O、NHまたはNCH)を表す)、
,R=水素、
X=CHCOO、Cl、Br、NO、SO(NH)または1/2SO
k=0または1である式(I)のグアニジン化合物を、使用することができる。
好ましい化合物は、(HX)が塩酸塩または臭化水素酸塩ではないものである。さらに好ましいのは、基Xが:
X=CHCOO、NO、SO(NH)または1/2SO
を意味する式(I)のグアニジン化合物である。
さらに好ましくは、
,R=独立して水素、メチルまたはエチル、
,R=水素、
X=CHCOO、Cl、Br、NO、SO(NH)または1/2SO
k=0または1である式(I)のグアニジン化合物を、使用することができる。
さらに好ましくは、塩を、グアニジン化合物として使用し得る。すなわち、以下:k=1が適用される式(I)のグアニジン化合物を、好ましく使用することができる。
あるいは好ましくは、電荷中性化合物を、グアニジン化合物として使用し得る。すなわち、好ましくは、k=0である式(I)のグアニジン化合物を使用し得る。これらの化合物は、塩基の添加によってその場で生成することができる。
すなわち、あるいはおよび好ましくは、以下:
Figure 2022540331000007
(ここで、式(I)における基R、R、R、RおよびX、Yおよびインデックスkは、互いに独立して:
,R=互いに独立して水素、C1からC4アルキルまたは、一緒になって環を形成して式(II)の基(ここで、式(II)は:
Figure 2022540331000008
(式中、Y=CH、O、NH、NCHまたは結合)を表す)、
,R=独立して水素またはC1からC4アルキル、
k=0を意味する)が適用される式(I)によるグアニジン化合物もまた、使用することができる。
本発明の方法に必要とされるグアニジン化合物は、部分的に既知の経路によって製造することができる。非置換グアニジン塩(すなわちR=R=R=R=H)は、アンモニウム塩をシアナミドまたはジシアンジアミドと反応させることによって製造することができる。N-置換グアニジンまたはN,N’-二置換グアニジンは、それぞれ、例えば、アミンまたはアミノ酸をシアナミドまたはO-アルキルイソ尿素と反応させることによって製造することができる。より高く置換されたグアニジン化合物は、クロロまたはブロモシアノゲンをアミンまたはアミノ酸と反応させることによってアクセス可能である。あるいは、これらの化合物は、チオ尿素誘導体をアミンまたはアミノ酸と反応させることによって製造することができる。
式(I)の前記グアニジン化合物は、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の結晶化の間に熱力学的準安定形態Bの形成を誘導するために、個々の物質としてまたは組合せで、特に2つ以上の異なる式(I)のグアニジン化合物の組合せで使用することができる。言及されたグアニジン化合物の添加量は、広い範囲内で変動することができる。
好ましくは、式(I)のグアニジン化合物は、常圧下25℃で水中に溶解することができる最大量の80%に相当する量で使用することができる。このようにして、形態Bの結晶化に必要なグアニジン化合物が、結晶化中に結晶構造中に含まれないことを確かにすることができる。さらに好ましくは、式(I)のグアニジン化合物は、少なくとも0.1重量%および最大で60重量%の量(溶液の総重量に基づく)で使用し得る。好ましくは、式(I)のグアニジン化合物は、少なくとも0.5重量%、より好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも8重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも15重量%、さらに好ましくは少なくとも20重量%、特に好ましくは少なくとも25重量%および非常に特に好ましくは少なくとも30重量%の量で使用し得、さらに好ましくは最大60重量%(それぞれの場合において溶液の総重量に基づく)で使用し得る。同時に、式(I)のグアニジン化合物は、好ましくは最大で50重量%の、さらに好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で30重量%、特に好ましくは最大で25重量%および非常に特に好ましくは20重量%の量(それぞれの場合において溶液の総重量に基づく)で使用することができる。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が少なくとも1つの式(I)のグアニジン化合物の存在下で含水溶液から結晶化され、グアニジン化合物が少なくとも8重量%および最大で60重量%、より好ましくは少なくとも10重量%および最大で60重量%、並びに非常に特に好ましくは少なくとも15重量%および最大で60重量%の量で使用される、熱力学的準安定結晶変態のN(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の製造方法が、好ましい。
本発明によれば、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を純粋な形態Bでまたは形態Bの可能な限り高い含量で得ようとする場合、式(I)のグアニジン化合物は、好ましくは、それぞれの場合において溶液の総重量に基づいて、少なくとも30重量%、より好ましくは少なくとも40重量%およびさらにより好ましくは少なくとも50重量%の量で使用される。
本発明による定義されたグアニジン化合物の濃度が高いほど、結晶化生成物中の形態Bの含量が高くなる。
すなわち、本発明はまた、含水溶液が使用され、水の量が少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも45重量%、さらに好ましくは少なくとも50重量%の水および特に好ましくは最大で95重量%(溶液の総重量に基づく)であり並びに式(I)によるグアニジン化合物の量が少なくとも0.5重量%および最大で60重量%(溶液の総重量に基づく)である、a1)N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態の製造方法並びにa2)熱力学的準安定結晶変態を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の製造方法並びにa3)熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物の、特に熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物の製造方法に関する。
さらに好ましいのは、グリシンが少なくとも5重量%および最大で60重量%の濃度で溶解された少なくとも1つの式(I)のグアニジン化合物を含有する水または含水溶液中に提供され、シアナミドが添加される方法である。シアナミドの添加は、それによりさらに好ましくは固体の形態でまたは溶液、特にシアナミド水溶液の形態であり得る。
含水溶液としては、グリシンおよびシアナミドを溶解することができる溶液を使用することができる。
グリシンを溶解するために提供される含水溶液は、好ましくは少なくとも40重量%の水および式(I)による1つ以上の、特に最大20の異なるグアニジン化合物を、全てのグアニジン化合物の合計が0.5から60重量%の比率を構成するように、それぞれ個別に0.1から60重量%の濃度で含有することができる。3から30重量%の濃度でその中に溶解されたグリシン、並びに水を含有し得る他の物質または混合物(例えば水酸化ナトリウム溶液)を、加える。シアナミドの投与前の混合物は、好ましくは35から90重量%の含水量を有する。シアナミドは、好ましくは水溶液として、特に5から60重量%、好ましくは28から52重量%の濃度(シアナミド水溶液に基づく)で投与する。
反応の反応物、すなわちシアナミドおよびグリシンを、20から100℃の範囲の、好ましくは60から100℃の範囲の反応温度で反応させ、すなわち変換することも推奨される。これは、常圧で、真空下またはさらには圧力下で起こり得る。好ましくは、反応は、常圧で20から100℃の温度範囲で起こることができる。
しかしながら、反応を、7.0から10.0の範囲のpHで、好ましくは8.0から10.0の範囲のpHで行うことも推奨される。pHは、有機および無機塩基の両方であり得る適切な塩基で調整する。好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニアまたはそれらの含水溶液を使用し得る。水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムおよびそれらの含水溶液を、特に優先して使用することができる。
反応は、これらの条件下で複雑さなく進行し、それによって形成された生成物は、反応混合物中で徐々に形成され、反応中にすでに結晶化することができる。シアナミドの添加が完了した後、反応混合物は、しばらくの間反応し続けることができる。飽和点、すなわち反応温度での最大濃度に達するとすぐに、結晶化が始まる。本発明の方法によれば、結晶核形成および結晶化は、好ましくは形態Bの状態で起こり、言及されたグアニジン化合物の少なくとも1つの存在は、本発明に必須であると考えられる。所望の生成物の結晶化は、-40から100℃の範囲の温度で起こり得る。
驚くべきことに、反応混合物中の式(I)のグアニジン化合物の存在が、大部分のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が、さらに結晶形Bで、含水溶液から得られるように、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の溶解度を、いくつかの場合においては著しく増加させることも見出された。好ましくは、該方法は、すなわち-40から100℃の温度範囲で、特に-40から70℃の温度範囲で、より好ましくは-40から50℃の温度範囲で、より好ましくは-40から40℃の温度範囲でN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を結晶化することによって行うことができる。
しかしながら、結晶化が制御された方法で起こる方法が、特に好ましい。ここで、反応混合物は、一定の時間間隔で定義された温度差にさらされる。このようにして、特に均一な結晶化を達成することができる。
すなわち、特に好ましい方法は、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が、0.01から5K/分の範囲の、より好ましくは0.1から5K/分の範囲の、より好ましくは0.5から5K/分の範囲の冷却速度で、-40から100℃の温度範囲で結晶化される方法である。
いずれの場合においても、通常の攪拌反応器が、好ましく使用される。複雑な技術装置の使用は、必要でない。
所望のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bの完全な結晶化の後、結晶化された生成物は、好ましくは濾過によって、例えば遠心分離法、圧力吸引フィルター、ベルトフィルターまたはフィルタープレスによって濾取する。過剰な反応物およびグアニジン化合物を除去するために、生成物は、好ましくは上記の溶媒または溶媒混合物で洗浄する。好ましくは、洗浄は、水を用いて行い、それにより、洗浄水の温度は、好ましくは0から50℃である。
もちろん、方法の経済性を改善するために、結晶形BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の分離から得られた母液を、任意にさらなるグアニン化合物を加えることによっておよび/または濃度を増加させることによって、例えば蒸発によって該方法にリサイクルすることが可能である。
乾燥後、好ましくは40から100℃の温度範囲で、本発明による方法は、放射状に放射する多角形のまたは丸みを帯びた凝集体からなる、乾燥した、流動性のよい、粒状の生成物をもたらす。結晶凝集体は、150から3,000μm、好ましくは300から1,500μmの外形寸法、特にメッシュサイズおよび5重量%未満の粉塵含量(すなわち63μm未満の粒子含量)を有する。
そのようにして製造したN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bは、高い、典型的には>99.0%の純度を有し、取扱いが容易であり、ほとんどいかなる機械的摩耗も示さない。これらの性質により、本発明によるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の結晶形Bは、特に食品添加物としてまたは薬用薬剤として、上記の用途に特に適している。
すなわち、さらなる考えによると、本発明はまた、食品サプリメントの調製のためまたは飼料添加物の調製のためのそれぞれの場合における、a1)N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態並びにa2)熱力学的準安定結晶変態を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸並びにa3)熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物、特に熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物の使用に関する。
本発明によれば、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、熱力学的準安定結晶変態で提供することができ、ここで、N(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、完全に、すなわち100%、形態Bである。
すなわち、N-(アミノイミノエチル)-2-アミノ酢酸の熱力学的準安定結晶変態を製造する方法もまた、本発明の目的であり、それによって、熱力学的準安定結晶変態は、105ケルビンおよび+/-0.001Åの測定精度で格子定数a=7.7685Å、b=7.7683Åおよびc=17.4261Åを有するZ=8の斜方晶系空間群P2を有する。
あるいは、本発明によるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、結晶混合物として存在し得、ここで、形態Bのおよび形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、異なる結晶において並んでまたは結晶内で並んで結晶化する。
すなわち、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物を提供することも、本発明の目的である。好ましくは、結晶混合物は、熱力学的準安定結晶変態のN(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する。
さらに好ましくは、結晶混合物は、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を0.1:9.9から9.9:0.1の範囲の、より好ましくは1:9から9:1の範囲の、より好ましくは1:1から9:1の範囲の、より好ましくは2:1から9:1の範囲のおよび特に好ましくは4:1から9:1の重量比で含有する。
これらの結晶混合物は、それらの結晶特性により、動物を繁殖させるおよび肥育させるための飼料添加物として素晴らしく適している。すなわち、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物を含む動物を繁殖させるおよび肥育するための飼料添加物もまた、本発明の目的である。
特に好ましいのは、結晶混合物が熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を0.1:9.9から9.9:0.1の範囲の、より好ましくは1:9から9:1の範囲の、より好ましくは1:1から9:1の範囲の、より好ましくは2:1から9:1の範囲のおよび特に好ましくは4:1から9:1の重量比で含有する飼料添加物である。
以下の実施例は、本発明の本質をさらに説明する。
図面の説明
図面は、以下を示す:
実施例1の形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸のX線粉末回折図。 実施例2.1の形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸のX線粉末回折図。 実施例1に従って製造した形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の顕微鏡写真(画像幅8mm)。 実施例2.1に従って50%含水グアニジン塩酸塩溶液からの再結晶によって製造した形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の多角形の凝集体の顕微鏡写真(画像幅8mm)。 それぞれ形態Aおよび形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の水中の溶解度曲線。 単結晶X線構造解析からの2つの結晶学的に独立した分子N(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の図。 結晶構造におけるN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の分子のパッキングの図。視線の方向は、a軸に沿っている。互いに垂直に配置され、H架橋によって結合された独立した分子鎖は、aおよびb軸に平行にはっきりと見ることができる。これらの鎖は、c軸に沿って積み重ねられている。 形態Bの濃度に依存したかさ密度。 結晶形Aに対する結晶形Bの比率の検量線。 DSC N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態A。 DSC N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態B。
使用したグアニジン化合物
技術的に入手可能なグアニジン化合物は、市販品として購入した。
グアニジン塩酸塩:Sigma-Aldrich注文番号G4505
グアニジンスルファミン酸塩:TCIケミカルズ注文番号G0022
グアニジン硝酸塩:Sigma-Aldrich注文番号234249
グアニジン酢酸塩:Sigma-Aldrich注文番号50920
N,N’-ジメチルグアニジン塩酸塩:AlzChem AG
N,N’-ジメチルグアニジン硫酸塩:Sigma-Aldrich注文番号276669
N,N’-ジエチルグアニジン硫酸塩:TCIケミカルズ注文番号D2035、
1-(アミノイミノメチル)-4-メチル-ピペラジン硫酸塩:ABCR GmbH、注文番号AB288540
4-(アミノイミノメチル)-モルホリン酢酸塩:ABCR GmbH、注文番号AB301888
N-メチルグアニジン硫酸塩:TCIケミカルズ、注文番号M1691
N-エチルグアニジン硫酸塩:Sigma-Aldrich、注文番号275557
X線粉末回折測定
本実施例の範囲において、X線粉末回折測定は、シータ/2シータジオメトリ-、LYNXEYE検出器、30kVの加速電圧および10mAのアノード電流を有する波長1.5406ÅのCu-Kα放射線、ニッケルフィルター並びに0.02°の増加を有するBruker D2 Phaser粉末回折計を使用して実施した。検査用のサンプルを、メノウ乳鉢中ですり潰し、製造元の指示に従ってサンプルプレート上に押し付け、表面を滑らかにした。
形態A/Bの比率のX線写真による決定のための検量線
XRDデータを、純粋なGAA形態Aおよび形態Bのサンプルの機械的混合物を使用して得た。ピーク高さを介した定量評価のために、20.7°および20.2°でのピーク高さを使用した。これから非常に良好な相関係数で決定した検量線(calibration curve)(検量線(calibration line))を、形態A/Bの比率を決定するために未知のサンプルに使用した(表1および図9を参照)。
Figure 2022540331000009
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ-エタン酸結晶形Bの結晶形Aに対する比率の定量的な決定のために、それぞれの純粋な結晶形の粉末サンプルの機械的混合物を調製し、X線粉末回折計上で測定した。混合比率は、100:0、95:5、90:10、80:20、67:33、50:50、33:67、20:80、10:90、5:95および0:100であった。2シータ20.2°(形態B)でのシグナル高さ(カウント率)を、2シータ20.7°(形態A)および2シータ20.2°(形態B)でのシグナル高さの合計に関連付け、検量線は、これから決定した。相関係数R=0.998で、以下の線形関係が見出された。
Figure 2022540331000010
この式は、結晶形Aおよび結晶形Bのそれぞれの比率を決定するために以下の実施例において使用した。
単結晶X線構造解析
適切な結晶を、N,N’-グアニジノ二酢酸の存在下でN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の含水溶液を蒸発させることによって調製した。単結晶測定は、デュアルサイクルBruker D8 Venture TXS回折計を使用して、波長0.71073Åの単色Mo-Kα(モリブデンK-アルファ)放射線を使用して、寸法0.02*0.02*0.09mmの結晶上で105ケルビンで行った。2072個の独立した反射を使用したX線結晶データの精密化は、0.0381のR値(Fobs)まで最小二乗誤差法によって実施した。NHおよびOH水素原子の位置を精緻化し、CH水素原子の位置を計算された位置に固定した。X線単結晶構造解析の結果を、図6および7中に例示する。単結晶構造解析から逆算された粉末回折図は、図2において示される測定された粉末回折図と正確に一致した。
実施例1(比較)-水からのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の再結晶
400gの水を80℃で提供し、その中に合計11.66gの結晶形Aで存在する99.0%の含量のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸をスプーンごとに溶解し、最後の部分で溶解限度を超えた。次いでそれを80℃で濾過し、濾液をさらなる100gの水と混合し、80℃に加熱した。ほぼ飽和した透明な溶液が、形成された。4時間以内にゆっくりと20℃に冷却することによって、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が結晶化した。沈殿した結晶を、濾取して60℃で真空乾燥し、6.51gの99.1%の含量のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を得た。
得られた生成物は、細かい針状結晶の形態である。細かい針状結晶を、顕微鏡で調べた(図3を参照)。X線粉末回折測定は、よく知られている結晶形Aを示す、図1において示される粉末回折図を生じた。
実施例2-グアニジン塩酸塩溶液からのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の結晶化
50%溶液を、250gのグアニジン塩酸塩および250gの水から調製した。400gのこの溶液に、実施例1におけるのと同じ組成のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を80℃でスプーンごとに加えた。たった26.37gの添加量だけで、溶解限度を超えた。小さな固形分を80℃で濾別し、濾液を残りの100gのグアニジン塩酸塩の50%溶液に加え、80℃で1時間撹拌した。透明な無色の溶液が得られた。4時間以内の20℃へのゆっくりとした冷却によって、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が結晶化した。沈殿した結晶凝集体を、濾取し、20℃で水で3回洗浄して60℃で乾燥した。15.56gの99.2%の含量のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を得た。すなわち、得られた量は、実施例1におけるものより2.4倍多く、これは、グアニジン塩酸塩溶液によって引き起こされたN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の著しく増加した溶解度のためである。
同様に記録された粉末回折図(図2を参照)は、これまで未知の結晶形Bを示した。多角形の丸みを帯びた結晶凝集体を、顕微鏡で調べた(図4を参照)。
実験を、水中の異なる濃度のグアニジン塩酸塩を用いて同様の方法で繰り返した。形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が低下する濃度とともにますます形成されることが見出された(表2を参照)。従って、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の再結晶に使用される溶媒中の使用されるグアニジン化合物の濃度は、決定的に重要である。
Figure 2022540331000011
実施例3-他のグアニジン化合物の含水溶液からのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の再結晶
実施例2と同様に、さまざまなグアニジン化合物の水溶液を、示されたそれぞれの濃度(C)で調製した。400gのそれぞれの溶液において、それぞれの示された量(M)のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を80℃で溶解した。80℃での濾過の後、別の100gのそれぞれのグアニジン化合物の示された水溶液を加え、透明な溶液を80℃で1時間撹拌した。4時間以内の20℃へのゆっくりとした冷却によって、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が結晶化した。沈殿した結晶凝集体を、濾取し、20℃の水で3回洗浄して60℃で乾燥した。それぞれの場合において、含量(G)を有する示された量(A)のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸が、得られた(表3a/bを参照)。
それぞれの生成物の粉末回折図を取得し、形態Aおよび形態Bの比率を決定するための上記の式を使用して、それぞれの結晶形の存在について調べた。
Figure 2022540331000012
Figure 2022540331000013
すなわち、本発明の式(I)によるグアニジン化合物は好ましくは、いくつかの場合においては形態Aとの混合物も起こるが、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の結晶化中に結晶形Bを誘導する(表3bを参照)。本発明によらない他のグアニジンは、これを行うことができない(表3aを参照)。
実施例4(比較)-水溶液中のグリシンおよびシアナミドからのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の合成
112.6g(1.5モル)のグリシンを、300gの水に溶解した。該溶液に、21.6g(0.27モル)の50%水酸化ナトリウム溶液を加え、8.4のpHとなった。42gの水中に溶解した42.04g(1.0モル)のシアナミドの溶液を、80℃で4時間かけて加えた。後反応は、80℃でさらなる1時間行った。得られた懸濁液を、20℃に冷却し、濾過し、水で洗浄して60℃で乾燥した。100.6gの99.1%の含量のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を得た。収率は、85.9%であった。
得られた細かい針状結晶の粉末回折図は、形態Aの唯一の存在(100%形態A)を示した。
実施例5(比較)-クロロ酢酸およびグアニジン塩酸塩からのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の合成
CN 101525305中に記載されているように、200gのNaOH(固体、5.0モル)を600gの水中に溶解した。最高15℃で、480g(5.03モル)の固体のグアニジン塩酸塩を導入した。グアニジン塩基の含水溶液を得た。460g(4.87モル)のクロロ酢酸を、460gの水中に溶解した。これに、760gの25%水酸化ナトリウム溶液(4.75モルのNaOHに相当する)を20℃で1時間かけて加えた。クロロ酢酸ナトリウムの含水溶液を得た。グアニジン溶液を、40℃に加熱したクロロ酢酸ナトリウムの溶液に2時間かけて投与した。後反応は、40℃で24時間の間行った。得られた白色懸濁液を、濾過し、水で洗浄して60℃で乾燥した。404g(71%)の98%の含量のGAAを得た。X線粉末回折解析は、得られたGAAが100%結晶形Aの状態であることを示した。反応物としてのグアニジン(塩基)の存在にもかかわらず、その濃度は、GAAの結晶形に影響を与えるのに十分ではない。これは、測定可能な効果が30重量%の濃度を超えるグアニジン塩酸塩でのみ見られたので、実施例2と一致している。そのような濃度はCN 101525305による製造方法においては達成されないので、この方法で製造された生成物については結晶形Aのみが推定することができる。
実施例6(本発明による)-グアニジン塩酸塩の50%溶液中でのグリシンおよびシアナミドからのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の合成。
溶液を、150gのグアニジン塩酸塩および150gの水から調製した。112.6g(1.5モル)のグリシンをその中に溶解し、8.4のpHを、22.4g(0.28モル)の50%水酸化ナトリウム溶液で調整した。42gの水中に溶解した42.04g(1.0モル)のシアナミドの溶液を、80℃で4時間かけて加えた。後反応は、80℃でさらなる1時間行った。得られた懸濁液を、20℃に冷却し、濾過し、水で洗浄して60℃で乾燥した。100.8gの99.1%の含量のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を得た。収率は、86.0%であった。
得られた放射状に放射する単結晶の丸みを帯びた結晶凝集体の粉末回折図は、形態Bの唯一の存在(100%形態B)を示した。
実施例7-形態Aおよび形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の物理化学的特性
7.1融解または分解点
40μlのアルミニウムるつぼを有するMettler DSC 3+機器を、動的示差走査熱量測定(DSC)に使用した。加熱速度は、30から350℃の温度範囲で毎分10ケルビンであった。実施例1および2.1の生成物のそれぞれ約1.4mgを、アルミニウムるつぼに量り入れ、大気圧(海抜500mの高度で960mbar)で測定した。
実施例1のサンプル(=形態AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸)は、280.5℃の開始(ベースライン上に投影された融解曲線の変曲点)および286.3℃の融解曲線のピーク温度を示した。総吸熱融解熱は、887J/gであった(図10を参照)。生成物は、溶融中に白から茶色に変わった。
実施例2.1のサンプル(=N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態B)を、同様に測定した。それは272.5℃の開始および280.4℃でのピークを示し、融解熱は860J/gであり、変色は同じであった(図11を参照)。
すなわち、形態Bは、形態Aよりも約6から8ケルビン低く融解し、27J/g低い融解熱または27J/g高い格子エネルギーを有する。換言すると、同じエネルギー融解状態を達成するために、形態Bには形態Aよりも27J/g少ないエネルギーが必要とされる。すなわち、形態Bは、常圧および常温条件下でのエネルギーにおいてより高い、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の準安定結晶形態または多形を表す。
この新しい準安定結晶変態形態Bは、融点まで安定である。形態Bから形態Aへの固体変換または形態A/形態Bの可逆的固体変換は、観察することができない。
7.2水溶性の決定
100gの5℃の水が、提供された。実施例1の生成物(=N(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態A)を、飽和に達するまでその中に溶解し、溶解量を逆秤量によって決定した。次いで、温度を20℃に上げ、再び飽和点に達するまでできるだけ多くのサンプルを加えた。同じことを、さらなる温度で、最高95℃で繰り返した。同様の測定を、実施例2.1の生成物(=N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態B)を用いて行った。両方の生成物について得られた溶解度データを、図5中にグラフで要約した。
N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸の両方の結晶形は、漸増する温度ともに水中によりよく溶解する。本発明のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bは、いずれの温度でも既知の形態Aよりも約20%よく溶解する。
7.3密度の決定
実施例1のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Aの結晶を20℃でテトラクロロメタン中に導入し、ここで、それらは表面上に浮いた。ジクロロメタンを滴下することによって、液体媒体の密度は、結晶が上昇することなくおよび底に沈むことなく液体中でちょうど浮遊し始めるまで、減少した。液相の密度は、ピクノメーターで決定した。1.50+/-0.03g/cmの密度が、測定された。
実施例2.1の形態Bの結晶を用いて、同じ手順に従った。20℃での密度は、1.41+/-0.03g/cmであると決定した。
すなわち、形態Bは、形態Aより6%低い密度を有する。これは、上で決定した形態Bのより低い格子エネルギーと相関する。測定された結晶密度はまた、それぞれの格子定数から計算されるX線結晶密度とも一致する。
7.4粉塵含量の決定
実施例1の生成物を、メッシュサイズ63μm(230メッシュ-メッシュサイズと同等)のふるいを通してふるいにかけた。46重量%の微粉が得られた。多角形の丸みを帯びた結晶凝集体からなる実施例2.1のサンプルを用いて、同様の手順に従った。ここでは、3重量%未満の微粉含量を決定した。従って安全に取り扱うことができる低粉塵材料は、10%未満の粉塵含量(すなわち<63μmの粒子含量)を有するべきである。実施例2.1の生成物(結晶形BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸)はこれを満たすが、一方、比較例1(結晶形AのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸)は満たさない。
7.5安息角の決定
絡まった針状結晶からなる実施例1の生成物を、DIN ISO 4324に従う装置を使用して漏斗を通して平らな表面上に注いだ。漏斗を取り除いた後、得られた円錐の安息角を、角度測定装置を用いて決定した。それは、約45°であった。従って、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Aは、芳しくない流動挙動を示す。実施例2.1の粒状生成物を、同様に測定した。ここでは、約25°の安息角が得られた。すなわち、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bは、優れた流動挙動を示す。
7.6かさ密度の決定
実施例1の生成物の秤量された量をメスシリンダー中に入れ、それを実験室のベンチ上でしっかりと2回軽くたたくことによって部分的に圧縮した。メスシリンダーの充填レベルから、かさ密度は、0.37g/cmであると決定した。実施例2.1の生成物を用いて、同じ手順に従った。ここでは、0.62g/cmのかさ密度を決定した。すなわち、形態BのN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸は、生成物の包装、輸送および取扱いに有利である、著しく増加したかさ密度を有する。
7.7 N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bの熱安定性
a)実施例2.1のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bを、120℃で6時間乾燥オーブン中に入れた。次いで、結晶形を決定するために、X線粉末回折を使用した。これは、変化しない純粋な結晶形Bのままであった。
b)実施例2.1のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bを、20%水で湿らせ、密閉容器中で65℃で6時間インキュベーションし、次いで乾燥した。X線粉末回折図は、何の変化も示さず、形態Bは安定なままであった。
c)実施例2.1のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bを、水中の10%懸濁液として調製した。この懸濁液を、80℃で2時間撹拌した。次いで、それを冷却し、固体を濾取して乾燥した。X線粉末回折は、結晶形AおよびBの混合物が存在することを示した。
d)実施例2.1のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bを、80℃で水中に溶解し、溶液を冷却することによって大部分を再結晶化し、濾取して乾燥した。X線粉末回折は、純粋な結晶形Aを生じた。
すなわち、N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸形態Bは、固体形態においては非常に安定であるが、含水溶液を介して結晶形Aに変化する傾向を有する。この挙動はまた、形態Bの準安定結晶構造を確認する。
7.8形態Aおよび形態Bの混合物の物理的性質
実施例7.6において、GAA形態Aのかさ密度は0.37g/cmであり、GAA形態Bのそれは0.62g/cmであると決定した。GAA形態Aまたは形態Bの純粋な物質サンプルから始めて、2つの形態の混合物を秤量し、振とうすること(すり潰すこと(grinding)またはすり潰すこと(mortaring)ではない!)によって混合した。このようにして製造した結晶混合物のかさ密度を決定した。
Figure 2022540331000014
GAA形態Bの比率が増加すると、かさ密度が増加することがわかり、これにより、50%の形態Bから、かさ密度は、2つの末端メンバーの算術平均を有利に上回る(図8も参照)。

Claims (12)

  1. N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を少なくとも1つの式(I)のグアニジン化合物の存在下で含水溶液から結晶化することを特徴とする、熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を製造する方法であって、ここで、式(I)は:
    Figure 2022540331000015

    (ここで、式(I)における基R、R、R、RおよびX、Yおよびインデックスkは、互いに独立して:
    ,R=互いに独立して水素、C1からC4アルキルまたは、
    一緒になって環を形成して式(II)の基(ここで、式(II)は
    Figure 2022540331000016

    (式中、Y=CH、O、NH、NCHまたは結合)である)、
    ,R=独立して水素またはC1からC4アルキル、
    X=CHCOO、Cl、Br、NO、SO(NH)または1/2SO
    k=0または1を意味する)を表す、方法。
  2. 含水溶液が少なくとも40重量%の水(溶液の総重量に基づく)を含有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を第1の方法ステップにおいて水または含水溶液中に溶解すること、および熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を、第2の方法ステップにおいて、第1の方法ステップにおいて調製した溶液から式(I)のグアニジン化合物の存在下で結晶化させることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を第1の方法ステップにおいて水中または含水溶液中でシアナミドおよびグリシンから調製すること、および熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有するN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を、第2の方法ステップにおいて、第1の方法ステップにおいて調製した反応混合物から式(I)のグアニジン化合物の存在下で結晶化することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  5. 熱力学的準安定結晶変態がCu-Kα放射線を使用したときの結晶変態のX線粉末回折図において+/-0.2°の測定精度で2Θ=20.2°および23.3°および23.8°および25.3°で最も強い反射バンドを示すことを特徴とする、前述の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  6. 熱力学的準安定結晶変態が105ケルビンでおよび+/-0.001Åの測定精度で格子定数a=7.7685Å、b=7.7683Åおよびc=17.4261Åを有するZ=8の斜方晶系空間群P2を有することを特徴とする、前述の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式(I)のグアニジン化合物を常圧下25℃で水中に溶解することができる最大量の80%に相当する量で使用することを特徴とする、前述の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  8. N-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を第1の方法ステップにおいて常圧で20から100℃の範囲の温度で含水溶液中で溶解するまたは調製することを特徴とする、前述の請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物。
  10. 結晶混合物が熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を0.1:9.9から9.9:0.1の範囲の重量比で含有することを特徴とする、請求項8に記載の結晶混合物。
  11. 熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を含有する結晶混合物を含む、動物を繁殖させるおよび肥育させるための飼料添加物。
  12. 結晶混合物が熱力学的準安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸および熱力学的安定結晶変態のN-(アミノイミノメチル)-2-アミノ酢酸を0.1:9.9から9.9:0.1の範囲の重量比で含有することを特徴とする、請求項11に記載の飼料添加物。
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