JP2022515740A - 熱可塑性エラストマーとゴムクラムとを含むゴム組成物を有するタイヤ - Google Patents

熱可塑性エラストマーとゴムクラムとを含むゴム組成物を有するタイヤ Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つのゴムクラムと熱可塑性エラストマーとをベースとするゴム組成物を有するタイヤであって、ゴムクラムは、組成物の50質量%以上であり、クロロホルム抽出物のアセトン抽出物に対する比率が2未満を示し;クロロホルム抽出物及びアセトン抽出物は重量パーセント値として表される、タイヤに関する。

Description

本発明は、ゴムクラムを含む少なくとも1つのゴム組成物を含むタイヤに関する。
実際、これらの組成物を使用すると、タイヤの性能を落とすことなく、ゴム組成物のコストを低下させる解決策が得られることが、現時点ではタイヤ製造業者に有利となる。
寿命が過ぎたタイヤの新しいタイヤへの再利用を促進することも、それらの作業の環境への影響の軽減を目的として、製造業者に関心が持たれている。
加硫ゴム組成物の粉砕又は微粉砕によって、ゴムクラムと一般に呼ばれる顆粒又は粒子が得られる。
この状況において、従来技術では、ゴムクラムをタイヤ中に使用できることが知られている。例えば、文献の国際公開第2018/115715号パンフレットには、23phr、又は30phr、又は最大50phr若しくは54phrの種々のクラムを含むことができる組成物のタイヤサイドウォールにおける使用が提案されている。これらの量は、組成物中25質量%未満の質量パーセント値に対応する。文献の国際公開第2010/039327号パンフレットからは、タイヤ用組成物を最大50質量%のクラムを含むマスターバッチから製造することもできることも知られている。これらの文献には、クラムとジエンエラストマーとの混合物が記載されている。
ここで、本出願人は、タイヤ用組成物中に非常の多量のクラムを熱可塑性エラストマーとともに使用できることを示した。特に、本出願人は、熱可塑性エラストマーと50質量%以上の特定のクラムとを含む組成物中で優れたヒステリシス特性、したがって転がり抵抗特性を得るための手段を見出した。
したがって、本発明は、少なくともゴムクラムと熱可塑性エラストマーとをベースとするゴム組成物を含むタイヤであって、上記ゴムクラムは、組成物の50質量%以上を占め、クロロホルム抽出物のアセトン抽出物に対する比率が2未満を示し;クロロホルム抽出物及びアセトン抽出物は質量パーセント値で表される、タイヤに関する。
本発明によるタイヤは、優先的には、二輪車、乗用車、又は「高荷重」車両(すなわち、地下鉄列車、バス、オフロード車、大型道路輸送車両、例えばトラック、トラクター、又はトレイラー)、又は航空機、建設用機器、大型農業用車両、又は運搬用車両に取り付けることが意図されるタイヤから選択される。
組成物の構成要素
本発明によるタイヤ用ゴム組成物は、少なくともゴムクラムと熱可塑性エラストマーとをベースとしており、上記ゴムクラムは、組成物の50質量%以上を占め、クロロホルム抽出物のアセトン抽出物に対する比率が2未満を示し;クロロホルム抽出物及びアセトン抽出物は質量パーセント値で表される。
「ベースとする組成物」という表現は、使用される種々のベース構成要素の混合物及び/又はその場反応生成物を含む組成物を意味するものと理解すべきであり、これらの構成要素の一部は、少なくとも部分的に、組成物の製造の種々の段階中、又は最初に製造される組成物の後の硬化、改質中に、互いの反応が可能である、及び/又は反応が意図される。したがって、本発明に使用される組成物は、非架橋状態及び架橋状態で異なっていてよい。
さらに、本特許出願の目的では、当業者には周知である「phr」という用語は、硬化前の組成物の調製の意味でのエラストマー100部当たりの重量部を意味する。すなわち、組成物中にゴムクラムが存在する場合、「phr」という用語は、「新しい」エラストマー100部当たりの重量部を意味し、したがってゴムクラム中に含まれるエラストマーは基準の100から除外される。当然ながら、クラム自体はゴム組成物を有し、その成分もphrの単位で表すことができ、この場合「phr」という用語は、クラム特有の組成物という意味でのエラストマー100部当たりの重量部での量を意味する。
本明細書の説明では、明確に示されるのでなければ、示されるすべてのパーセント値(%)は質量パーセント値である。さらに、「a~bの間」という表現によって示されるあらゆる値の間隔は、aを超えb未満に及ぶ値の範囲を表し(すなわち端の値のa及びbは除外される)、「a~b」の表現によって表されるあらゆる値の範囲は、aからbまでに及ぶ値の範囲を意味する(すなわち、厳密な端の値a及びbを含む)。
説明において言及される化合物は、化石由来のもの又は生物由来のものであってよい。後者の場合、それらはバイオマスから部分的若しくは完全に誘導することができ、又はバイオマスから誘導される再生可能な出発物質から得ることができる。ポリマー、可塑剤、充填剤などが特に関連する。
ゴムクラム
本発明の組成物は、ゴムクラム(本文の残りの部分では「クラム」と略記される)も含む。
クラムは、顆粒(又は粒状物)の形態であり、場合によりゴムスラブの形態にされる。一般に、ゴムクラムは、最初の用途、例えばタイヤ中で既に使用された硬化ゴム組成物の粉砕又は微粉砕によって得られ、これらは材料の再利用の製品である。クラムは、好ましくはマイクロ粒子の形態で提供される。
「マイクロ粒子」という用語は、サイズ、すなわち、球状粒子の場合はそれらの直径、又は異方性粒子の場合はそれらの最大寸法が数十又は数百ミクロンを示す粒子を意味するものと理解される。
クラムは、通常、エラストマーと充填剤とをベースとする組成物から構成される。これらは、通常、可塑剤、酸化防止剤、加硫添加剤などのゴム組成物中に使用されるすべての構成要素も含む。
クラムは、単純に粉砕/微粉砕されたゴム材料であってよく、他の処理は行われなくてよい。これらのクラムは、改質するための処理を行うことが可能なことも知られている。この処理は化学官能化又は脱硫改質からなることができる。これは熱機械的、熱化学的、生物学的などの処理であってもよい。
クラムの構成要素、及びそれらに対して行われていてよい処理によって左右されるが、これらは通常、3質量%~30質量%の間のアセトン抽出物、及び5質量%~85質量%の間のクロロホルム抽出物を有する。
ある文献には、熱的及び/又は機械的及び/又は生物学的及び/又は化学的な処理によって形態的に変化させた特定の「再生」クラム(「再生ゴムクラム」)の使用が記載されている。これらの再生クラムは、一般に、5質量%~20質量%の間のアセトン抽出物、及び15質量%~85質量%の間のクロロホルム抽出物を有し、後者は10,000g/molを超える質量平均分子量(Mw)を有する。再生クラム中、質量パーセント値として表されるクロロホルム抽出物のアセトン抽出物に対する比率は、一般に2以上である。最後に、再生クラムは、一般に40~90の間のムーニー粘度(慣例的にムーニー単位MUで表される)を有する。これらの再生クラムは、ある周知の利点を有するが、さらなる製造コスト及び技術特性を伴う特定の処理によって得られ、それによって、このような処理が行われていないクラムとは異なる性質が得られる。このような再生クラムの例として、市販製品の、9%のアセトン抽出物含有量及び37.2%のクロロホルム抽出物含有量を有する「Wuxi fine reclaim」;又は12.7%のアセトン抽出物含有量及び28.3%のクロロホルム抽出物含有量を有する「Nantong HT tire reclaim」を挙げることができる。
本発明の目的のためには、クロロホルム抽出物のアセトン抽出物に対する比率が2未満、好ましくは1.5以下を示す特定のクラムが選択され;クロロホルム抽出物及びアセトン抽出物は質量パーセント値で表される。
好ましくは、クラムは3質量%~15質量%の間のアセトン抽出物を有し、より優先的には3質量%~10質量%に及ぶ範囲内である。
同様に、クラムは、3質量%~20質量%の間、より優先的には5質量%~15質量%に及ぶ範囲内のクロロホルム抽出物を有することが好ましい。
優先的には、ゴムクラムのクロロホルム抽出物は、10,000g/mol未満、好ましくは8000g/mol未満の質量平均分子量(Mw)を有する。
同様に、好ましくは、クラムは、10~400μmの間、優先的には50~250μmの間、より優先的には70~220μmの間の平均粒度(D50)を示す。
優先的には、本発明の場合、熱的及び/又は機械的及び/又は生物学的及び/又は化学的な処理による改質が全く行われていないクラム。
優先的には、本発明において使用されるクラムはジエンエラストマーを含む。このエラストマーは、優先的にはクラムの少なくとも30質量%を占め、パーセント値は規格のASTM E1131に準拠して求められる。これは優先的には、ポリブタジエン、天然ゴムを含むポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、及びイソプレンコポリマーからなる群から選択される。より優先的には、ジエンエラストマー中に存在するジエン由来(共役ジエン)の単位のモル含有量は、50%を超え、好ましくは50%~70%の間である。
好ましくは本発明の場合、クラムは、5質量%~70質量%の間、より優先的には10%~60%の間、非常に優先的には15%~50%の間の充填剤を含む。
「充填剤」という用語は、本明細書において、補強用であろうと(典型的にはナノメートル粒子を有し、優先的には500nm未満、特に20~200nmの間の重量平均サイズを有する)、又は非補強用若しくは不活性であろうと(典型的には、マイクロメートル粒子を有し、優先的には1μmを超え、例えば2~200μmの間の重量平均サイズを有する)あらゆる種類の充填剤を意味するものと理解される。ナノメートル粒子の重量平均サイズは、当業者に周知の方法(例として、特許出願の国際公開第2009/083160号パンフレットのパラグラフI.1によるもの)で測定される。マイクロメートル粒子の重量平均サイズは、機械的ふるい分けによって求めることができる。
特に、当業者には補強用として知られている充填剤の例として、カーボンブラック、又は補強用無機充填剤、カップリング剤の存在下のシリカ若しくはアルミナなどの、又はそれらの混合物が挙げられる。
本発明の好ましい一実施形態によると、クラムは、充填剤として、補強用充填剤、特にカーボンブラック又はカーボンブラック混合物を含む。
カーボンブラック又はカーボンブラック混合物は、クラムの補強用充填剤の重量の、優先的には50%を超え、より優先的には80%を超え、さらにより優先的には90質量%を超える。より好ましい一実施形態による、補強用充填剤はカーボンブラック又はカーボンブラック混合物からなる。
非常に好ましくは、カーボンブラックは、20質量%~40質量%、より好ましくは25質量%~35質量%の範囲の含有量でクラム中に存在する。
タイヤ用ゴム組成物中に従来使用される(「タイヤグレード」ブラック)あらゆるカーボンブラック、特に、HAF、ISAF、SAF、FF、FEF、GPF、及びSRF型のブラックがカーボンブラックとして適している。
クラムは、ゴム組成物、特にタイヤ用ゴム組成物に関係するあらゆる他の通常の添加剤を含むことができる。これらの通常な添加剤の中で、液体若しくは固体の可塑剤、非補強用充填剤、例えばチョーク、カオリン、保護剤、及び架橋剤を挙げることができる。これらの添加剤は、クラムが由来する組成物の製造又は組成物の架橋のステップ中に反応可能であるので、残留物又は誘導体の両方の形態でクラム中に存在することができる。本発明に有用なクラムでは、架橋系は、優先的には加硫系であり、すなわち硫黄(又は硫黄供与剤)と加硫促進剤とをベースとするものである。
本発明に有用なクラムは、市販されており、特に、前述のようなクロロホルム抽出物及びアセトン抽出物並びにそれらの比率を分析することによる本発明に有用なクラムの特定方法が、当業者には周知である。本発明に適切なクラムとしては、7%のアセトン抽出物含有量及び7.3%のクロロホルム抽出物含有量を有するLehigh Technologiesの「PD80」、又は7.4%アセトン抽出物含有量及び8.2%のクロロホルム抽出物含有量を有するRubber Resourcesの「RNM60」が挙げられる。
商業的に直接購入されない場合、クラム自体は、当業者に周知の粉砕又は微粉砕技術により得ることができる。
粉砕は、種々の技術によって、例えばKahl型研削ホイールを用いた機械的粉砕方法、又は極低温衝撃微粉砕技術によって行うことができ、これによってゴム材料の小さなサイズの粒子を得ることができる。NetzschのCUM150ミル又はAlpineのCW250ミルなどの装置の市販品を使用することができる。
本発明のタイヤの組成物中、クラムは、50質量%以上の含有量、好ましくは50質量%~95質量%、優先的には60%~90%、より優先的には70%~90%に及ぶ範囲内の含有量で存在する。50%未満では、その節約が利点となることはない。
熱可塑性エラストマー
熱可塑性エラストマー(「TPE」と略記される)は、熱可塑性ポリマーとエラストマーとの性質を併せ持つ。これらは、可撓性エラストマーブロックに接続した剛性熱可塑性ブロックからなるブロックコポリマーである。
本発明の実装のために使用される熱可塑性エラストマーはブロックコポリマーであり、その熱可塑性ブロック及びエラストマーブロックの化学的性質は変化しうる。
TPEの数平均分子量(Mnで示される)は、優先的には30,000~500,000g/molの間、より優先的には40,000~400,000g/molの間である。指定の最小値未満であれば、特にその希釈(エキステンダー油の存在下)が起こりうるために、影響を受けるTPEのエラストマー鎖間で凝集が生じる危険性が存在し;さらに、機械的性質、特に破断時特性に影響する使用温度の上昇の危険性が存在し、その結果として「高温」性能が低下する。さらに、非常に高い分子量Mnは、加工性に悪影響が生じることがある。したがって、50,000~300,000g/molの範囲内の値が、特にタイヤ組成物中でのTPEの使用に特に適していることが分かった。
スチレンTPEの場合、TPEエラストマーの数平均分子量(Mn)は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって周知の方法で求められる。例えば、熱可塑性スチレンエラストマーの場合、試料をテトラヒドロフラン中に約1g/lの濃度であらかじめ溶解させ、次に、注入前にその溶液を0.45μmの多孔度を有するフィルターで濾過する。使用される装置は、Waters Allianceクロマトグラフィーラインである。溶出溶媒はテトラヒドロフランであり、流量は0.7ml/分であり、システムの温度は35℃であり、分析時間は90分である。商品名Styragel(HMW7、HMW6E、及び2つのHT6E)の1組の直列の4つのWatersカラムが使用される。ポリマー試料の溶液の注入体積は100μlである。検出器はWaters 2410示差屈折計であり、クロマトグラフィーデータを処理するためのその関連のソフトウェアはWaters Millenniumシステムである。計算される平均モル質量は、ポリスチレン標準物質を用いて作成された較正曲線を基準としたものである。条件は当業者が調節することができる。
TPEの多分散性指数PI(注記:PI=Mw/Mn、ここでMwは量平均分子量であり、Mnは平均分子量である)の値は、好ましくは3未満、より優先的には2未満、より優先的にはさらに1.5未満である。
周知の方法の1つでは、TPEは2つのガラス転移温度ピーク(Tg、ASTM D3418に準拠して測定される)を有し、その最低温度はTPEのエラストマー部分に関連し、最高温度はTPEの熱可塑性部分に関連する。したがって、TPEの可撓性ブロックは周囲温度(25℃)未満であるTgによって規定され、一方、剛性ブロックは80℃を超えるTgを有する。
本特許出願において、TPEのガラス転移温度に言及される場合、それはエラストマーブロックに関連するTgに関係している。優先的にはTPEは、優先的には25℃以下、より優先的には10℃以下であるガラス転移温度(「Tg」)を示す。これらの最小値よりも高いTg値では、非常に低い温度で使用される場合に組成物の性能が低下することがあり、そのような使用の場合、TPEのTgは、より優先的にはさらに10℃以下であり、優先的にはさらにTPEのTgは-100℃よりも高い。
エラストマー性及び熱可塑性の両方であるために、エラストマーブロック又は熱可塑性ブロックのそれらに特有の性質を維持するために、TPEは、十分に非相溶性(すなわち、それらのそれぞれの化学的性質、それらのそれぞれの極性、又はそれらのそれぞれのTg値の結果、異なる)であるブロックが得られる必要がある。
TPEは、少ない数のブロック(5未満、典型的には2又は3)を有するコポリマーであってよく、そのような場合、これらのブロックは好ましくは15,000g/molを超える高分子量を有する。これらのTPEは、例えば、1つの熱可塑性ブロックと1つのエラストマーブロックとを含むジブロックコポリマーであってよい。これらは、1つの可撓性セグメントによって接続された2つの剛性セグメントを有するトリブロックエラストマーであることも多い。剛性セグメント及び可撓性セグメントは、直線状、星形分岐、又は分岐の構成で配置されることができる。典型的には、これらのセグメント又はブロックのそれぞれは、最小で5を超え、一般に10を超える繰り返し単位(例えば、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマーのスチレン単位及びブタジエン単位)を含むことが多い。
TPEは、より小さなブロックを大きな数(30を超え、典型的には50~500)で含むこともでき、そのような場合、これらのブロックは好ましくは、比較的低分子量、例えば800~5000g/molを有し、これらのTPEは、以下ではマルチブロックTPEと呼ばれ、これらはエラストマーブロック/熱可塑性ブロックの配列である。
第1の代替形態によると、TPEは線状形態で提供される。例えば、TPEは、ジブロックコポリマー、すなわち熱可塑性ブロック/エラストマーブロックである。TPEは、トリブロックコポリマー、すなわち熱可塑性ブロック/エラストマーブロック/熱可塑性ブロック、すなわち中央のエラストマーブロック、及びエラストマーブロックの2つの末端のそれぞれにおける2つの末端熱可塑性ブロックであってもよい。同様に、マルチブロックTPEは、線状の一連のエラストマーブロック/熱可塑性ブロックであってよい。
本発明の別の一代替形態によると、本発明の目的に有用なTPEは、少なくとも3つの枝を含む星形分岐形態にある。例えば、次にこのTPEは、少なくとも3つの枝を含む星形分岐エラストマーブロックと、エラストマーブロックのそれぞれの枝の末端に位置する熱可塑性ブロックとから構成されてよい。中央エラストマーの枝の数は、例えば3~12、好ましくは3~6で変動することができる。
本発明の別の一代替形態によると、TPEは分岐又はデンドリマーの形態で提供される。次にこのTPEは、分岐又はデンドリマーのエラストマーブロックと、デンドリマーのエラストマーブロックの枝の末端に位置する熱可塑性ブロックとから構成されてよい。
本発明の目的のためのTPEのエラストマーブロックは、当業者に周知のあらゆるエラストマーであってよい。これらは一般に25℃未満、優先的には10℃未満、より優先的には0℃未満、非常に優先的には-10℃未満のTgを有する。また優先的には、TPEのエラストマーブロックTgは-100℃よりも高い。
炭素系の鎖を含むエラストマーブロックの場合、TPEのエラストマー部分がエチレン性不飽和を含まなければ、これは飽和エラストマーブロックと呼ばれる。TPEのエラストマーブロックがエチレン性不飽和(すなわち、炭素-炭素二重結合)を含む場合は、これは不飽和又はジエンエラストマーブロックと呼ばれる。
飽和エラストマーブロックは、少なくとも1つ(すなわち1つ以上)のエチレン系モノマー、すなわち炭素-炭素二重結合を含むモノマーの重合によって得られるポリマー配列から構成される。これらのエチレン系モノマーから得られるブロックの中では、ポリアルキレンブロック、例えばエチレン/プロピレン又はエチレン/ブチレンランダムコポリマーを挙げることができる。これらの飽和エラストマーブロックは、不飽和エラストマーブロックの水素化によって得ることもできる。
エラストマーブロックは、ポリエーテル、ポリエステル、又はポリカーボネートの種類から得られる脂肪族ブロックであってもよい。
共役C4-C14ジエンは、エチレン系モノマーと共重合させることができる。この場合、これらはランダムコポリマーである。好ましくは、これらの共役ジエンは、イソプレン、ブタジエン、1-メチルブタジエン、2-メチルブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2,4-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、2-メチル-1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、2-メチル-1,3-ヘキサジエン、3-メチル-1,3-ヘキサジエン、4-メチル-1,3-ヘキサジエン、5-メチル-1,3-ヘキサジエン、2,3-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、2,4-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、2,5-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、2-ネオペンチルブタジエン、1,3-シクロペンタジエン、1,3-シクロヘキサジエン、1-ビニル-1,3-シクロヘキサジエン、又はそれらの混合物から選択される。より優先的には、共役ジエンは、ブタジエン、又はイソプレン、又はブタジエンとイソプレンとを含む混合物から選択される。
不飽和エラストマーブロックの場合、TPEのこのエラストマーブロックは、好ましくは、大部分がジエンエラストマー部分から構成される。大部分とは、エラストマーブロックの全重量を基準としたジエンモノマーの重量基準の最大含有量を意味するものと理解され、好ましくは重量基準で50%を超え、より優先的には75%を超え、より優先的にはさらに85%を超える含有量である。或いは、不飽和エラストマーブロックの不飽和は、二重結合及び環状タイプの不飽和を含むモノマーに由来してよく、これは例えば、ポリノルボルネン中の場合である。
優先的には、共役C4-C14ジエンは、ジエンエラストマーブロックを形成するために重合又は共重合することができる。好ましくは、これらの共役ジエンは、イソプレン、ブタジエン、ピペリレン、1-メチルブタジエン、2-メチルブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2,4-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、2-メチル-1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ペンタジエン、2,5-ジメチル-1,3-ペンタジエン、2-メチル-1,4-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、2-メチル-1,3-ヘキサジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、3-メチル-1,3-ヘキサジエン、4-メチル-1,3-ヘキサジエン、5-メチル-1,3-ヘキサジエン、2,5-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、2,5-ジメチル-2,4-ヘキサジエン、2-ネオペンチル-1,3-ブタジエン、1,3-シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、2-メチル-1,6-ヘプタジエン、1,3-シクロヘキサジエン、1-ビニル-1,3-シクロヘキサジエン、又はそれらの混合物から選択される。より優先的には、共役ジエンは、イソプレン若しくはブタジエン、又はイソプレン及び/又はブタジエンを含む混合物である。
一代替形態によると、TPEのエラストマー部分を形成するために重合されるモノマーは、エラストマーブロックを形成するために少なくとも1つの別のモノマーとランダム共重合させることができる。この代替形態によると、エラストマーブロックの単位の総数を基準としたエチレン系モノマー以外の重合モノマーのモル分率は、このブロックがそのエラストマー特性を維持するようなモル分率である必要がある。有利には、この別のコモノマーのモル分率は0%~50%、より優先的には0%~45%、より優先的にはさらに0%~40%の範囲であってよい。
例として、第1のモノマーと共重合可能なこの別のモノマーは、前述の規定のようなエチレン系モノマー(例えばエチレン)、ジエンモノマー、特に前述の規定のような4~14個の炭素原子を有する共役ジエンモノマー(例えばブタジエン)、後述の規定のような8~20個の炭素原子を有するビニル芳香族型のモノマーから選択することができ、又はこれは酢酸ビニルなどのモノマーであってよい。
コモノマーがビニル芳香族型である場合、これは有利には、熱可塑性ブロックの単位の総数に関して、0%~50%、優先的には0%~45%の範囲、より優先的にはさらに0%~40%の範囲の単位の分率を占める。前述のスチレンモノマー、すなわちメチルスチレン、パラ(tert-ブチル)スチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレン、又はパラ-ヒドロキシスチレンが、特にビニル芳香族の化合物として適している。好ましくは、ビニル芳香族型のコモノマーはスチレンである。
熱可塑性ブロックを規定するために、剛性熱可塑性ブロックのガラス転移温度(Tg)の特性が使用される。この特性は当業者には周知である。これによって、特に工業的な加工(転移)温度の選択が可能となる。非晶質ポリマー(又はポリマーブロック)の場合、加工温度は、熱可塑性ブロックのTgよりも実質的に高くなるように選択される。半結晶性ポリマー(又はポリマーブロック)の特定の場合、ガラス転移温度よりも高い融点が観察される場合がある。この場合、代わりに、考慮されるポリマー(又はポリマーブロック)の加工温度の選択を可能にするのは融点(M.p.)である。したがって以下に、「Tg(又は適切な場合はM.p.)」と言及される場合、これが加工温度の選択に使用される温度であると見なすべきである。
本発明の目的のためには、TPEエラストマーは、好ましくは80℃以上のTg(又は適切な場合はM.p.)を有し重合モノマーから形成される1つ以上の熱可塑性ブロックを含む。優先的には、この熱可塑性ブロックは、80℃~250℃で変動する範囲内のTg(又は適切な場合はM.p.)を有する。好ましくは、この熱可塑性ブロックのTg(又は適切な場合はM.p.)は、優先的には80℃~200℃、より優先的には80℃~180℃である。
80℃以上のTg(又は適切な場合はM.p.)を有する熱可塑性ブロックは、種々の性質を有する重合モノマーから形成されてよく;特に、それらは以下のブロック又はそれらの混合物を構成することができる:ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン);ポリウレタン;ポリアミド;ポリエステル;ポリアセタール;ポリエーテル(ポリエチレンオキシド、ポリフェニレンエーテル);ポリフェニレンスルフィド;ポリフッ素化化合物(FEP、PFA、ETFE);ポリスチレン(以下に詳述される);ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリ(メタクリル酸メチル);ポリエーテルイミド;及びアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマーなどの熱可塑性コポリマー。
TPEの熱可塑性ブロックに好ましいポリスチレンは、スチレンモノマーから得られる。スチレンモノマーは、本明細書の記述では、非置換又は置換の両方のスチレンを含むあらゆるモノマーを意味するものと理解すべきであり;置換スチレンの中では、例えば、メチルスチレン(例えば、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、又はp-メチルスチレン、α-メチルスチレン、α,2-ジメチルスチレン、α,4-ジメチルスチレン、又はジフェニルエチレン)、パラ-(tert-ブチル)スチレン、クロロスチレン(例えば、o-クロロスチレン、m-クロロスチレン、p-クロロスチレン、2,4-ジクロロスチレン、2,6-ジクロロスチレン、又は2,4,6-トリクロロスチレン)、ブロモスチレン(例えば、o-ブロモスチレン、m-ブロモスチレン、p-ブロモスチレン、2,4-ジブロモスチレン、2,6-ジブロモスチレン、又は2,4,6-トリブロモスチレン)、フルオロスチレン(例えば、o-フルオロスチレン、m-フルオロスチレン、p-フルオロスチレン、2,4-ジフルオロスチレン、2,6-ジフルオロスチレン、又は2,4,6-トリフルオロスチレン)、又はパラ-ヒドロキシスチレンを挙げることができる。
本発明の優先的な一実施形態によると、TPEエラストマー中のスチレンの重量基準での含有量は5%~50%の間である。示される最小値未満では、エラストマーの熱可塑性が実質的に低下する危険性が存在し、一方、推奨される最大値を超えると、組成物の弾性に影響が生じる。これらの理由のため、スチレン含有量は、より優先的には10%~40%の間である。
例えば、TPEは、そのエラストマー部分が、飽和しており、スチレンブロック及びアルキレンブロックを含むコポリマーである。アルキレンブロックは、優先的にはエチレン、プロピレン、又はブチレンである。より優先的には、このTPEエラストマーは、線状又は星形分岐のジブロック又はトリブロックコポリマーである、スチレン/エチレン/ブチレン(SEB)、スチレン/エチレン/プロピレン(SEP)、スチレン/エチレン/エチレン/プロピレン(SEEP)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン(SEBS)、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレン(SEPS)、スチレン/エチレン/エチレン/プロピレン/スチレン(SEEPS)、スチレン/イソブチレン(SIB)、スチレン/イソブチレン/スチレン(SIBS)、及びこれらのコポリマーの混合物からなる群から選択される。
別の例によると、TPEは、そのエラストマー部分が、不飽和であり、スチレンブロック及びジエンブロックを含み、これらのジエンブロックが特にイソプレン又はブタジエンブロックであるコポリマーである。より優先的には、このTPEは、線状又は星形分岐のジブロック又はトリブロックコポリマーである、スチレン/ブタジエン(SB)、スチレン/イソプレン(SI)、スチレン/ブタジエン/イソプレン(SBI)、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)、スチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレン(SBIS)、及びこれらのコポリマーの混合物からなる群から選択される。
さらに例えば、TPEは、そのエラストマー部分が飽和部分及び不飽和部分を含む線状又は星形分岐コポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン/ブチレン(SBB)、スチレン/ブタジエン/ブチレン/スチレン(SBBS)、又はこれらのコポリマーの混合物などである。
マルチブロックTPEの中では、エチレン及びプロピレン/ポリプロピレン、ポリブタジエン/ポリウレタン(TPU)、ポリエーテル/ポリエステル(COPE)、又はポリエーテル/ポリアミド(PEBA)のランダムコポリマーブロックを含むコポリマーを挙げることができる。
市販のTPEエラストマーの例としては、Kraton Gの名称(例えば、G1650、G1651、G1654、及びG1730製品)でKratonより、若しくはSepton(例えば、Septon 2007、Septon 4033、又はSepton 8004)の名称でKurarayより販売されるSEPS、SEEPS、又はSEBS型のエラストマー、又はHybrar 5125の名称でKurarayより販売され、若しくはD1161の名称でKratonより販売されるSIS型のエラストマー、又はさらにはEuroprene SOLT 166の名称でPolimeri Europaより販売される線状SBS型エラストマー、又はD1184の名称でKratonより販売される星形分岐SBS型のエラストマーを挙げることができる。Vectorの名称(例えばVector 4114又はVector 8508)でDexco Polymerより販売されるエラストマーを挙げることもできる。マルチブロックTPEの中では、Exxonより販売されるVistamaxx TPE;Arnitelの名称でDSMより、若しくはHytrelの名称でDuPontより、若しくはRiteflexの名称でTiconaより販売されるCOPE TPE;PEBAXの名称でArkemaより販売されるPEBA TPE;又はTPU 7840の名称でSartomerより、若しくはElastogranの名称でBASFより販売されるTPU TPEを挙げることができる。
好ましくは本発明の場合、熱可塑性エラストマーは、熱可塑性スチレンエラストマーの群、すなわちその熱可塑性ブロックがスチレンブロックであるものの群から選択される。より優先的には、TPEは、不飽和熱可塑性スチレンエラストマーの群、すなわちその熱可塑性ブロックがスチレンブロックであり、エラストマーブロックが不飽和であるものの群から選択される。より優先的にはさらに、TPEのエラストマーブロックは、ポリブタジエン、又はブタジエンとスチレンとのランダムコポリマーである。
架橋
場合により、本発明のタイヤの組成物は、当業者に周知のあらゆる手段によって架橋させることができる。
組成物は、特に、文献の国際公開第2017/064091号パンフレットに記載されるような電子衝撃、或いは文献の国際公開第2018/091510号パンフレットに記載されるような有機過酸化物によって、或いは文献の国際公開第2018/091514号パンフレットに記載されるような硫黄加硫によって架橋させることができる。
したがって、好ましくは、組成物は架橋系を含む。この点において、タイヤ用ゴム組成物の当業者に周知のあらゆる種類の架橋系を使用することができる。好ましくは、架橋系は硫黄又は有機過酸化物を含む。
好ましい一実施形態によると、架橋系は硫黄をベースとしており、これは加硫系と呼ばれる。硫黄は、あらゆる形態、特に分子硫黄又は硫黄供与剤の形態で寄与することができる。少なくとも1つの加硫促進剤も優先的には存在し、場合によりこれも優先的には、あらゆる周知の加硫活性化剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、又は同等の化合物、例えばステアリン酸塩、及び遷移金属の塩、グアニジン誘導体(特にジフェニルグアニジン)を使用することができ、又は周知の加硫遅延剤を使用することもできる。硫黄は0.5~12phrの間、特に1~10phrの間の優先的な含有量で使用される。加硫促進剤は0.5~10phrの間、より優先的には0.5及び5.0phrの間の優先的な含有量で使用される。
促進剤として、硫黄の存在下でジエンエラストマーの加硫の促進剤として機能できるあらゆる化合物、特にチアゾール型の促進剤、及びさらにはそれらの誘導体、又はスルフェンアミド、チウラム、ジチオカルバメート、ジチオホスフェート、チオ尿素、及びキサンテート型の促進剤を使用することができる。このような促進剤の例として、以下の化合物を特に挙げることができる:2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(MBTSと略記される)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(DCBS)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンイミド(TBSI)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBZTD)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(ZBEC)、及びこれらの化合物の混合物。
別の好ましい一実施形態によると、架橋系は有機過酸化物を含む。特に好ましくは、本発明により使用できる有機過酸化物は、ジアルキルペルオキシド、例えばジ-tert-ブチルペルオキシド(DTBP);過酸化ジクミル(Dicup);tert-ブチルクミルペルオキシド及び2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン(DBPH)、ジアシルペルオキシド、例えばビス(2,4-ジクロロベンゾイル)ペルオキシド(DCBP-50)及び過酸化ベンゾイル(BP-50)、アセタールペルオキシド、例えば3,3-ジ(t-ブチルペルオキシ)酪酸エチル、エステルペルオキシド、例えばペルオキシ安息香酸t-ブチル、及びO-(2-エチルヘキシル)モノペルオキシ炭酸OO-(t-ブチル)、ヒドロペルオキシド、例えばt-アミルヒドロペルオキシド、並びにこれらの化合物の混合物から選択される。過酸化物の含有量は、好ましくは0.1~10phr、好ましくは0.2~6phr、より優先的には0.5~5phrに及ぶ範囲内である。
補強用充填剤
本発明のゴム組成物は、1つ以上の補強用充填剤を含むことができる。特にタイヤの製造中に使用できるゴム組成物を補強する能力で知られるあらゆる種類の「補強用」充填剤、例えばカーボンブラックなどの有機充填剤、シリカなどの無機充填剤、又はこれら2つの種類の充填剤の混合物を使用することができる。
あらゆるカーボンブラック、特にタイヤ又はそれらのトレッド中に従来使用されるブラックがカーボンブラックとして適切である。後者の中では、100、200、及び300シリーズの補強用カーボンブラック、又は500、600、若しくは700シリーズ(ASTM D-1765-2017のグレード)のブラック、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347、N375、N550、N683、及びN772のブラックなどが特に挙げられる。これらのカーボンブラックは、市販されるような単離された状態、又はあらゆる別の形態、例えば使用される一部のゴム添加剤の担体としての形態で使用することができる。カーボンブラックは、例えば、マスターバッチの形態で、ジエンエラストマー中、特にイソプレンエラストマー中に既に混入されてもよい(例えば出願の国際公開第97/36724-A2号パンフレット又は国際公開第99/16600-A1号パンフレットを参照されたい)。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例として、出願の国際公開第2006/069792-A1号パンフレット、国際公開第2006/069793-A1号パンフレット、国際公開第2008/003434-A1号パンフレット、及び国際公開第2008/003435-A1号パンフレットに記載されるような官能化ポリビニル有機充填剤を挙げることができる。
本明細書において「補強用無機充填剤」という用語は、カーボンブラックとは対照的に、中間カップリング剤以外の手段を用いずに、それ自体でタイヤの製造に意図されるゴム組成物を補強可能な、「白色」充填剤、「透明」充填剤、又はさらには「非黒色」充填剤としても知られている、その色及びその起源(天然又は合成)は無関係なあらゆる無機又は鉱物充填剤を意味するものと理解すべきである。周知の方法の1つでは、ある補強用無機充填剤は、それらの表面上のヒドロキシル基(OH)の存在によって特徴付けることができる。
ケイ質型、優先的にはシリカ(SiO)、又はアルミニウム含有型、特にアルミナ(Al)の鉱物充填剤が、補強用無機充填剤として特に適している。使用されるシリカは、当業者に周知のあらゆる補強用シリカ、特にBET比表面積及びCTAB比表面積の両方が450m/g未満、好ましくは30~400m/g、特に60~300m/gに及ぶ範囲内を示すあらゆる沈降シリカ又はヒュームドシリカであってよい。
本発明のゴム組成物中に使用できる無機充填剤の別の例として、アルミニウム含有型の鉱物充填剤、特にアルミナ(Al)、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミノシリケート、酸化チタン、ケイ素炭化物又は窒化物を挙げることもでき、すべての補強の種類は例えば出願の国際公開第99/28376-A2号パンフレット、国際公開第00/73372-A1号パンフレット、国際公開第02/053634-A1号パンフレット、国際公開第2004/003067-A1号パンフレット、国際公開第2004/056915-A2号パンフレット、米国特許第6610261-B1号明細書、及び米国特許第6747087-B2号明細書に記載されている。
補強用無機充填剤が提供される物理的状態は、粉末、マイクロビーズ、顆粒、若しくはビーズの形態、又はあらゆる他の適切な緻密化された形態であろうと、特に重要ではない。当然ながら、補強用無機充填剤は、異なる補強用無機充填剤の混合物、特に前述のシリカの混合物を意味することも理解されよう。
別の性質の補強用充填剤が、シリカなどの無機層で覆われる、又は官能性部位、特にヒドロキシルを表面上に含み、この補強用充填剤とジエンエラストマーとの間に結合を形成するためにカップリング剤の使用を必要とするのであれば、前述の補強用無機充填剤の代わりに、この別の性質の補強用充填剤を使用できることを当業者は理解されよう。例として、シリカで部分的又は完全に覆われたカーボンブラック、又はシリカで改質されたカーボンブラック、例えば限定するものではないが、Cabot Corporation のCRX2000シリーズ、又はCRX4000シリーズのEcoblack(登録商標)タイプの充填剤を挙げることができる。
関連する使用により、特に関連するタイヤの種類(例えばオートバイ、乗用車、又はバンなどの実用車、又は高荷重車両のタイヤ)により、補強用充填剤の総含有量を調節する方法は、当業者には周知である。好ましくは、この補強用充填剤の総含有量は10~200phr、より優先的には30~180phr、より優先的にはさらに40~160phrに及ぶ範囲内であり、周知の方法の1つでは、最適条件は、目標とする特定の用途により異なる。
本発明の一代替形態によると、補強用充填剤は、大部分がカーボンブラックであり、すなわち補強用充填剤の全重量に対して50重量%を超えるカーボンブラックを含む。本発明の一代替形態によると、補強用充填剤はカーボンブラックからなる。
本発明の一代替形態によると、組成物は補強用充填剤を含まない。
カーボンブラックの場合、規格のASTM D6556-2016に準拠してSTSA比表面積が求められる。
好ましくは本発明の場合、充填剤を含む場合の組成物は、そのようなものとして5~80phr、より優先的には30~70phrのカーボンブラックを含む。
適切であれば、補強用無機充填剤をジエンエラストマーにカップリングさせるために、周知の方法の1つでは、無機充填剤(その粒子の表面)とジエンエラストマーとの間の化学的及び/又は物理的性質の十分な結合の形成を意図した少なくとも二官能性のカップリング剤(又は結合剤)を使用することができる。特に、少なくとも二官能性であるオルガノシラン又はポリオルガノシロキサンが使用される。「二官能性」という用語は、無機充填剤との相互作用が可能な第1の官能基と、ジエンエラストマーとの相互作用が可能な第2の官能基とを有する化合物を意味するものと理解される。例えば、このような二官能性化合物は、ケイ素原子を含む第1の官能基であって、無機充填剤のヒドロキシル基との相互作用が可能な第1の官能基と、硫黄原子を含む第2の官能基であって、ジエンエラストマーとの相互作用が可能な第2の官能基とを含むことができる。
その他の可能性のある添加剤
本発明によるタイヤの組成物は、例えば、非補強用充填剤、顔料、保護剤、例えば抗オゾンワックス、化学的オゾン劣化防止剤、若しくは酸化防止剤、可塑剤、疲労防止剤、補強用樹脂、メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)、又はメチレン供与体(例えば、HMT又はH3M)などの、特にタイヤの製造が意図されるエラストマー組成物中に従来使用される通常の添加剤のすべて又は一部を場合により含むこともできる。
言うまでもないが、本発明は、「未硬化」、又は非架橋状態(すなわち、硬化前)及び「硬化後」又は架橋、又はさらには加硫した状態(すなわち、架橋又は加硫の後)の両方の前述のゴム組成物に関する。
本発明によるタイヤの層の作製
クラムの量が本発明のタイヤの組成物の80質量%を超える場合、この層は、クラムを焼結させることによって作製することができる。
「ゴムクラムの焼結」は、あらかじめ決定された量のクラムを、高温に加熱し、同時にこの量のクラムを金型のキャビティ中で加圧することによって成形するステップを意味するものと理解される。クラムを焼結させるステップは、金型中、好ましくは加硫添加剤を添加せずに行われる。さらに特に、これは、クラム粒子の固相焼結であり、言い換えると、加圧されたゴムクラム粒子の圧縮物を高温で加熱することによる粒子の凝集である。クラムの加熱及び加圧によって、クラム粒子の焼結した圧縮凝集物が形成される。したがって、圧縮によって、粒子が物理的に一体となり、加熱によって、分子の移動が促進され、これによってクラムのエラストマー鎖が相互貫入することで一体となる。温度の影響下では、特にクラムの表面でエラストマー鎖の切断も存在しうる。これらのエラストマー鎖は互いに再結合して、ゴムクラムの粒子間で化学結合が形成され、材料の凝集が確実となる。
好ましくは、クラム及び熱可塑性エラストマーは金型中に導入され、100℃~210℃の間、好ましくは150℃~200℃の公称温度、及び20~200barの間の公称圧力に、2~15分の間の時間曝露される。
こうしてゴム形材要素が得られ、その形状及び寸法は金型の焼結キャビティの形状及び寸法によって定められ、その密度は制御され、これはクラム圧縮圧力に直接関係する。これらの製品は、後に、当業者に周知の技術により、タイヤの製造のための半完成品の製造に使用することができる。
したがって前述の焼結は、熱可塑性エラストマーなどの20%の別の構成要素の存在下で、クラム含有量が80質量%を超える場合に使用することができる。
本発明のタイヤの組成物は、ゴム組成物の製造の当業者には従来通りである手段によっても製造することができる。特に、組成物は、適切なミキサー中で、TPEのブロックのTg又はM.p.温度よりも高い温度での熱機械的混練又は作業の段階を使用して製造することができる。組成物は、TPEのブロックのTg又はM.p.温度よりも高い温度における押出混合によって得ることもできる。
このような製造方法は、例えば、質量基準で50%~95%、優先的には50%~90%、特に50%~85%のクラムを含む組成物に使用することができる。
架橋系が組成物中に含まれる場合、前述の熱機械的作業の段階に続いて、機械的作業の第2の段階(「生産」段階と呼ばれることもある)を、より低い温度、典型的には110℃未満で行うことができ、その最終段階中の架橋系が導入される。
こうして得られた最終組成物は、続いて、特に実験室での特性決定のために、例えばシート又はスラブの形態にカレンダー加工することができ、或いは例えばタイヤ用の半完成品の製造に使用されるゴム形材要素を形成するために押出成形することができる。これらの製品は、続いて、当業者に周知の技術によりタイヤの製造に使用することができる。
以下の実施例によって本発明が説明されるが、本発明を限定するものではない。
本発明の実装例
実施例のゴムクラム及びゴム組成物の特性決定
実施例では、以下に示されるようにゴムクラムの特性決定が行われる。
粒子のサイズの測定:
粒子のサイズ(特にD50)は、Malvernのmastersizer 3000タイプのレーザー粒度分析器を用いて測定することができる。測定は、粒子の分散を保証するために1分間の超音波前処理後にアルコールに分散させる液体経路によって行われる。測定は規格のISO-13320-1に準拠して行われる。
アセトン抽出物測定:
アセトン抽出物含有量は、規格のISO1407に準拠しソックスレー型の抽出器によって測定される。
試料試験片(500mg~5gの間)を抽出シンブル中に導入し、次にソックスレーの抽出管に入れる。抽出管の容積の2又は3倍の体積のアセトンをソックスレーの収集器に入れる。続いてソックスレーを組み立て、16時間加熱する。
抽出後、試料を秤量する。アセトン抽出物含有量は、その元の初期質量に関する抽出中の試料の質量減に相当する。
クロロホルム抽出物の測定:
クロロホルム抽出物含有量は、規格のISO1407に準拠しソックスレー型の抽出器によって測定される。
試料試験片(500mg~5gの間)を抽出シンブル中に導入し、次にソックスレーの抽出管に入れる。抽出管の容積の2又は3倍の体積のクロロホルムをソックスレーの収集器に入れる。続いてソックスレーを組み立て、次に16時間加熱する。
抽出後、試料を秤量する。クロロホルム抽出物含有量は、その元の初期質量に関する抽出中の試料の質量減に相当する。
クロロホルム抽出物の平均分子量の測定:
Moore較正に準拠し、規格のISO16014に準拠して、サイズ排除クロマトグラフィーによって分子量が求められる。
クロロホルム抽出物の重量平均分子量(Mw)の測定は、屈折率(RI)検出器を有するサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって行われる。このシステムは、WatersのAlliance 2695システム、Watersのカラムオーブン、及びさらにWatersのRI 410検出器から構成される。使用されるカラムの組は、Agilentの2つのPL GEL MIXED Dカラム(300×7.5mm 5μm)、続いて2つのPL GEL MIXED Eカラム(300×7.5mm 3μm)から構成される。これらのカラムは、サーモスタットで35℃に制御されるカラムオーブン中に入れられる。使用した移動相は酸化防止剤のないテトラヒドロフランである。移動相の流量は1ml/分である。RI検出器もサーモスタットで35℃に制御される。
クロロホルム抽出物を窒素流下で乾燥させる。続いて乾燥抽出物を1g/lで、酸化防止剤のないテトラヒドロフラン中に250ppmで採取し、2時間撹拌した。得られた溶液は、シリンジ及び使い捨ての0.45μmのPTFEシリンジフィルターを用いて濾過する。濾過した溶液100μlをコンディショニングしたクロマトグラフィーシステム中に1ml/分及び35℃において注入する。
2000g/molの値を上回る、RI検出器で検出されたクロマトグラフィーピークを積分することによって、Mw結果が得られる。Mwは、ポリスチレン標準物質を用いて行った較正から計算される。
カーボンブラックの質量分率の測定:
カーボンブラック質量分率は、Mettler Toledoの装置、モデル「TGA/DSC1」上で、規格のNF T-46-07に準拠して、熱重量分析(TGA)によって行われる。約20mgの試料が熱分析装置中に導入され、次に不活性雰囲気下で25から600℃まで(熱分解段階)、次に酸化雰囲気下で400から750℃まで(酸化段階)の温度プログラムにかけられる。温度プログラム全体にわたって試料質量が連続して測定される。ブラックの含有量は、元の試料の初期質量に関する酸化段階中に測定される質量減に相当する。
実施例では、以下に示されるように、硬化前及び/又は硬化後にゴム組成物の特性決定が行われる。
動的性質(硬化後):
動的性質、及び特にtan(δ)maxが、規格のASTM D 5992-96に準拠して粘度分析装置(Metravib V A4000)上で測定される。規格のASTM D 1349-99に準拠して、10Hzの周波数の単純な交番正弦波剪断応力に23℃において曝露した加硫組成物の試料(厚さ4mm及び断面400mmの円筒形試験片)の応答が記録される。0.1%から50%(外向きサイクル)及び次に50%から1%(回復サイクル)で、ピーク間ひずみ振幅掃引が行われる。使用される結果は損失係数(tanデルタ)である。回復サイクルの場合、観測されるtan dの最大値(tan(デルタ)max)が示される。23℃におけるtan(デルタ)max値が小さいほど、組成物のヒステリシスが小さくなり、したがってその転がり抵抗が小さくなる。
ゴム組成物
本発明による組成物は、160℃の温度において押出混合によって製造される。或いは、組成物は、同様に160℃の温度で内部ミキサー中で製造でき、又は前述のような焼結によって製造できる。対照組成物は、すべての構成要素(架橋成分を除く)の内部ミキサー中への導入、130℃の温度までの熱機械的作業段階、より低い温度における加硫系の導入段階、及び150℃における硬化段階によって製造される。
表1に示される実施例の目的は、本発明によらない組成物(T1)のヒステリシスを、本発明による組成物(C1)のヒステリシスと比較することである。組成物の構成要素の量は質量%の単位で示される。
すべての組成物で測定した23℃におけるtan(デルタ)max値が表1の最後の横列中に示され、本発明による組成物のヒステリシスが、本発明によらない組成物と比較すると改善されることが分かり、これはタイヤ転がり抵抗の低下の兆候である。
Figure 2022515740000001

Claims (10)

  1. 少なくともゴムクラムと熱可塑性エラストマーとをベースとするゴム組成物を含むタイヤであって、前記ゴムクラムが、前記組成物の50質量%以上を占め、クロロホルム抽出物のアセトン抽出物に対する比率が2未満を示し;前記クロロホルム抽出物及び前記アセトン抽出物が質量パーセント値として表される、タイヤ。
  2. 前記ゴムクラムが、50質量%~95質量%、優先的には60%~90%、より優先的には70%~90%に及ぶ範囲内の含有量で存在する、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記ゴムクラムの、前記クロロホルム抽出物の前記アセトン抽出物に対する比率が1.5以下を示す、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記クラムが、3質量%~15質量%の間、より優先的には3質量%~10質量%に及ぶ範囲内のアセトン抽出物を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記クラムが3質量%~20質量%の間、より優先的には5質量%~15質量%に及ぶ範囲内のクロロホルム抽出物を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記クラムが10~400μmの間、優先的には50~250μmの間、より優先的には70~220μmの間の平均粒度(D50)を示す、請求項1~5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記熱可塑性エラストマーが、熱可塑性スチレンエラストマーの群、好ましくは不飽和熱可塑性スチレンエラストマーの群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記熱可塑性エラストマーのエラストマーブロックが、ポリブタジエン、又はブタジエンとスチレンとのランダムコポリマーである、請求項1~7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記組成物が、硫黄又は有機過酸化物を含む加硫系をさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のタイヤ。
  10. 前記組成物が補強用充填剤をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のタイヤ。

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