この搬送装置10は、図1~図3に示されるように、搬送部12を用いてワークWを投入位置(投入口50)から取出位置P0(取出口52)へと搬送する。以下、投入口50から取出口52に向かう方向を「搬送方向」という。取出口52から投入口50へ向かう方向を「反搬送方向」という。ワークWは、例えば、図示しない車両の車輪と変速機の出力シャフトとを接続する駆動シャフト14である。
駆動シャフト14は、図2に示されるように、主軸部16と、駆動側軸部18と、出力側軸部20とを備える。駆動側軸部18は、主軸部16の軸方向一端に接続される。駆動側軸部18は、図示しない出力シャフトから駆動力が伝達されて該出力シャフトと共に回転する。出力側軸部20は、主軸部16の軸方向他端に接続される。出力側軸部20は、図示しない車輪に接続される。出力側軸部20は、駆動側軸部18から主軸部16を介して駆動力が伝達されて該主軸部16と共に回転する。出力側軸部20は、駆動力を図示しない車輪へと伝達する。
駆動シャフト14は、第1ブーツ22を備える。第1ブーツ22は、例えば、樹脂製材料のカップ状であり、主軸部16から駆動側軸部18に向けて徐々に拡径する。第1ブーツ22は、主軸部16と駆動側軸部18との接続部位を覆う。
駆動シャフト14は、第2ブーツ24を備える。第2ブーツ24は、第1ブーツ22と同様に、例えば、カップ状であり、主軸部16から出力側軸部20に向けて徐々に拡径する。第2ブーツ24は、主軸部16と出力側軸部20との接続部位を覆う。なお、ワークWは、上述した駆動シャフト14に限定されない。
搬送装置10は、図1~図3に示されるように、複数のワークWを搬送可能な搬送部12を備える。搬送部12は、例えば、第1搬送ユニット26と、第2搬送ユニット28とを備える。第2搬送ユニット28は、第1搬送ユニット26の下方に第1搬送ユニット26と略平行に配置される。なお、以下の説明では、搬送装置10において、ワークWの搬送される方向を長手方向(図2中、矢印A方向)とし、前記長手方向と直交する水平方向を幅方向(図2中、矢印B方向)として説明する。
この搬送部12は、第1搬送ユニット26及び第2搬送ユニット28を備える場合に限定されない。搬送部12は、単一の搬送ユニットを備えてもよいし、3つ以上の搬送ユニットを備えてもよい。
第1搬送ユニット26は、フレーム30(以下、「第1フレーム30」という)と、ガイド部材32と、複数の揺動機構34と、レール幅調整機構36とを備える。
第1フレーム30は、一対の第1枠部38a、38bと、一対の第2枠部40a、40bとを備える。第1枠部38a、38bの各々は、搬送装置10の長手方向(矢印A方向)に沿って一直線状に形成される。一対の第1枠部38a、38bは、幅方向(矢印B方向)に互いに離間し、且つ互いに平行に配置される。第1枠部38a、38bの各々は、その長手方向一端である投入側端部(第1端部)42と、長手方向他端である取出側端部(第2端部)44とを有する。第1枠部38a、38bの各々は、投入側端部42から取出側端部44に向けて下方(矢印C1方向)へ傾斜する。なお、下方とは、重力方向を意味する。
第1枠部38a、38bは、上下方向(矢印C1、C2方向)に延在する4本の脚体46を備える。脚体46は、第1枠部38a、38bの各々に固定されて下方(矢印C1方向)に向けて延在する。この脚体46の下端が、搬送装置10の設置される床面48に接地する。
第2枠部40a、40bの各々は、搬送装置10の幅方向(矢印B方向)に沿って一直線状に延在する。第2枠部40a、40bは、長手方向(矢印A方向)に互いに離間し、且つ互いに平行に配置される。一方の第2枠部40aが、一対の第1枠部38a、38bの投入側端部42を互いに接続する。他方の第2枠部40bが、一対の第1枠部38a、38bの取出側端部44を互いに接続する。すなわち、第1枠部38a、38bと第2枠部40a、40bは互いに直交するように接続される。
第1フレーム30は、図2に示されるように上方から見て第1枠部38a、38bと第2枠部40a、40bとにより構成される。第1フレーム30は、長手方向(矢印A方向)に長尺な略長方形状である。第1フレーム30の長手方向一端(投入側端部42)が、ワークWの投入される投入口50である。第1フレーム30の長手方向他端(取出側端部44)が、搬送されたワークWの取り出される取出口52である。
第2枠部40a、40bには、それぞれ、後述するレール幅調整機構36のスライド部材114a、114bが移動可能に配置される。
ガイド部材32は、複数のガイドレール32a、32b(以下、第1ガイドレール32a、32bという)を有する。本実施形態において、複数の第1ガイドレール32a、32bは、一対の第1ガイドレール32a、32bである。ガイド部材32は、単一のガイドレールを備えてもよい。ガイド部材32は、3本以上のガイドレールを備えてもよい。
第1ガイドレール32a、32bの各々は一直線状に形成され、搬送装置10の長手方向に沿って配置される。第1ガイドレール32a、32bは、幅方向(矢印B方向)に互いに離間し、且つ互いに平行に配置される。第1ガイドレール32a、32bの各々の上面は平坦である。
一方の第1ガイドレール32aの長手方向一端が、一方の第2枠部40aに固定される。前記第1ガイドレール32aの長手方向他端が、他方の第2枠部40bに固定される。
他方の第1ガイドレール32bの長手方向一端が、一方のスライド部材114aに連結される。第1ガイドレール32bの長手方向他端が、他方のスライド部材114bに連結される。これにより、第1ガイドレール32bは、スライド部材114a、114bを介して第2枠部40a、40bに沿って幅方向(矢印B方向)に移動可能である。
第1ガイドレール32a、32bは、その長手方向一端から長手方向他端に向けて下方(矢印C1方向)へ傾斜する。第1ガイドレール32a、32bの傾斜角度θは、図3に示されるように、例えば、水平方向に延在する仮想線に対して4°前後に設定される。すなわち、第1ガイドレール32a、32bは、第1枠部38a、38bと略同一の傾斜角度θで下方(矢印C1方向)へ傾斜する。
第1ガイドレール32a、32bは、ストッパブロック54a、54bをそれぞれ備える。ストッパブロック54a、54bは、第1ガイドレール32a、32bにおいて、第1フレーム30の取出側端部44(取出口52)に近接した位置に配置される。一対のストッパブロック54a、54bは、第1ガイドレール32a、32bの長手方向一端と長手方向他端との間に配置される。
ストッパブロック54a、54bは、矩形状のブロック体であり第1ガイドレール32a、32bの上面にそれぞれ配置される。ストッパブロック54a、54bは、第1ガイドレール32a、32bの上面から上方(矢印C2方向)へ突出する。ストッパブロック54a、54bは、第1ガイドレール32a、32bの延在方向と略直交して配置される。なお、上方とは、重力方向とは反対方向を意味する。
一方のストッパブロック54aと他方のストッパブロック54bは、第1ガイドレール32a、32bの長手方向(矢印A方向)で同一位置に配置される。換言すれば、一対のストッパブロック54a、54bは、搬送装置10の幅方向(矢印B方向)において単一の直線上に配置される(図2参照)。
ストッパブロック54a、54bの各々は、投入口50に向かう係止面56を備える。係止面56は、第1ガイドレール32a、32bの各々の上面と略直交する。係止面56は、ワークWを係止する(図8A参照)。
揺動機構34は、図1~図9に示されるように、第1ガイドレール32a、32bの延在方向に沿って直列に複数配置される。揺動機構34は、第1ガイドレール32a、32bの延在方向に沿って互いに等間隔離れて配置される。揺動機構34の各々は、シャフト58と、複数の支持部64、102(一対の支持部64、102)と、作動レバー74と、複数のストッパ60、62(一対のストッパ60、62)と、バランスウエイト76とを備える。揺動機構34は、シャフト58を中心として揺動可能である。
揺動機構34は、単一の支持部を備えてもよく、あるいは3つ以上の支持部を備えてもよい。揺動機構34は、単一のストッパを備えてもよく、あるいは3つ以上のストッパを備えてもよい。揺動機構34は、2つ以上の作動レバーを備えてもよい。
本実施形態において、揺動機構34は、第1揺動部34aと第2揺動部34bとを備える。第1揺動部34aと第2揺動部34bとは、搬送装置10の幅方向において、互いの間隔を変更可能である。
ここでは、第1搬送ユニット26が、7個の揺動機構34を備える場合について説明する。
シャフト58は、搬送装置10の幅方向(矢印B方向)に沿って一直線状に延在する。シャフト58の各々は、第2枠部40a、40bと平行に配置される。7本のシャフト58は、第1枠部38a、38bの延在方向(矢印A方向)に互いに等間隔離れて配置される。各シャフト58の一端が、一方の第1枠部38aに回転可能に支持される。各シャフト58の他端が、他方の第1枠部38bに回転可能に支持される。すなわち、各シャフト58は、第1フレーム30に回転可能に支持される。また、シャフト58は、径方向内側に窪んだ一対の係合溝58aを備える。係合溝58aの各々は、シャフト58の軸方向に沿って同一断面形状で延在している。
第1揺動部34aは、一方のストッパ60(以下、「第1ストッパ60」という)と、一方の支持部64(以下、「第1支持部64」という)と、作動レバー74と、バランスウエイト76とを備える。第2揺動部34bは、他方のストッパ62(以下、「第2ストッパ62」という)と、他方の支持部102(以下、「第2支持部102」という)とを備える。
第1ストッパ60は、幅方向一方に配置される一方の第1枠部38aに近接して配置される。第1ストッパ60は、幅方向一方に配置される一方の第1ガイドレール32aに近接して配置される。
第1支持部64は、接続端80と、支持アーム82とを備える。接続端80は、上方に向けて開口しており、その内側にシャフト孔78を有する。シャフト孔78には、シャフト58が挿通される。接続端80の開口端は、シャフト58の係合溝58aにそれぞれ係合される。第1支持部64は、係合溝58aに係合されることでシャフト58と相対回転しない。第1支持部64は、シャフト58と一体的に回転可能である。第1支持部64は、シャフト58の軸方向に沿って移動可能である。
支持アーム82は、シャフト孔78の延在方向と直交方向に延在する。支持アーム82の端部には、第1連結部材66が連結される。
第1連結部材66は、一直線状に延在する。第1連結部材66は、支持アーム82の延在方向と直交して幅方向(矢印B方向)に延在する。第1連結部材66は、シャフト58の下方で該シャフト58と平行に配置される。
第1連結部材66の下部には第2連結部材(構造部材)68が連結される。第2連結部材68は、第1連結ブロック84を介して第1連結部材66と連結される。第1連結部材66は、第2揺動部34bに近接する幅方向端部を備える。この第1連結部材66の幅方向端部に第3連結部材86が連結される。
第2連結部材68は、第1連結部材66と略同一断面形状で一直線状に延在する。第2連結部材68は、第1フレーム30の長手方向(矢印A方向)に沿って配置される。第2連結部材68の長手方向略中央部が、第1連結ブロック84の下端に連結される。すなわち、第2連結部材68は、第1連結部材66から第1フレーム30の投入口50及び取出口52の各々へ向けて延在する。
第2連結部材68の幅方向側面には、固定部材88を備える。固定部材88は、一方の第1枠部38aに向かう前記幅方向側面に配置される。固定部材88は、後述するバランスウエイト76を保持可能である。固定部材88は、上下方向(矢印C1、C2方向)に2分割された一組のブロック片90a、90bと、調整ボルト92とを備える。
一方のブロック片90aと他方のブロック片90bとが、上下方向(矢印C1、C2方向)に互いに移動可能である。2つのブロック片90a、90bは、調整ボルト92で上下方向(矢印C1、C2方向)に締結される。
固定部材88は、第2連結部材68に固定される第1側面88aと、第1側面88aとは反対側の第2側面88bとを有する(図5参照)。2つのブロック片90a、90bは、該第2側面88bに装着溝94を備える。装着溝94の断面形状は、例えば、図5に示す第2連結部材68の延在方向から見て矩形状である。この装着溝94には、バランスウエイト76がスライド可能に配置される。
第3連結部材86は、第2連結部材68の上方(矢印C2方向)に配置される。第3連結部材86は、第2連結部材68と平行に配置される。第3連結部材86は、第1連結部材66から第1フレーム30の取出口52へ向けて延在する。第3連結部材86の先端部には、作動レバー74が連結される。
第1ストッパ60は、第1アーム70と、第1ローラ72とを有する。第1アーム70は、第2連結部材68の後端部に連結される。第1アーム70は、第2連結部材68と直交して上方へ向けて一直線状に延在する。第1アーム70は、第1支持部64から反搬送方向に離れた位置に配置される。
第1ローラ72は、一定厚さを有した円板である。第1ローラ72は、第1アーム70の第2ストッパ62とは反対側の側面に配置される。第1ローラ72の中心は、締結ボルト96で第1アーム70の上端部に固定される。これにより、第1ローラ72は、第1アーム70に回転可能に支持される。第1ローラ72の一部は、第1アーム70の上端から上方(図5中、矢印C2方向)へ突出する。
作動レバー74は、例えば、断面矩形状で一直線状に延在する。作動レバー74の下端は、第2連結ブロック98を介して第3連結部材86の幅方向端部に連結される。作動レバー74は、第3連結部材86と直交して上方へ向けて所定長さだけ延在する。作動レバー74は、第2連結部材68と直交して第1アーム70と略平行に配置される。
作動レバー74は、シャフト58の延在方向において、第1ストッパ60と第2ストッパ62との間に配置される。すなわち、作動レバー74は、シャフト58の延在方向である幅方向において第1及び第2ストッパ60、62からオフセットしている。作動レバー74は、図3に示されるように、第1支持部64から搬送方向に離れた位置に配置される。搬送装置10の長手方向(矢印A方向)において、第1支持部64は、作動レバー74と第1アーム70との間に配置される。作動レバー74は、第2揺動部34bに設けられてもよい。
バランスウエイト76は、例えば、所定の重量を有した円筒体である。バランスウエイト76は、第2連結部材68と平行に配置され、該第2連結部材68と一方の第1枠部38aとの間に配置される。
バランスウエイト76の外周面は、図4及び図5に示されるように、凸部100を備える。凸部100は、バランスウエイト76の径方向外側へ突出している。凸部100は、図5に示されるバランスウエイト76の軸方向から見て、装着溝94の断面形状と略同一形状である。凸部100は、装着溝94の延在方向に沿って装着溝94に挿通され保持される。バランスウエイト76は、第2連結部材68の延在方向に沿って固定部材88に移動可能に保持される。バランスウエイト76は、第2揺動部34bに設けられてもよい。
上述した第1ストッパ60は、図3に示されるように、シャフト58から反搬送方向に離れた位置に配置される。作動レバー74は、シャフト58から搬送方向に離れた位置に配置される。
複数の揺動機構34のうち、最も取出口52に近接する揺動機構34の作動レバー74は、ストッパブロック54a、54bの係止面56に近接配置される。詳細には、作動レバー74の上端は、係止面56から反搬送方向に離れて位置する。
第2ストッパ62は、図1~図9に示されるように、第1ストッパ60と他方の第1枠部38bとの間に配置される(図2参照)。第2ストッパ62は、第1ストッパ60から他方の第1枠部38bに向けて幅方向(矢印B方向)へ所定距離だけ離れて配置される。第2ストッパ62は、他方の第1ガイドレール32bに近接して配置される。第2ストッパ62と第1ストッパ60とは、シャフト58を介して幅方向(矢印B方向)に単一の直線上に配置される。
第2ストッパ62は、第2支持部102と、第4及び第5連結部材104、106と、第2アーム108と、第2ローラ110とを備える。
他方の支持部102は、第1支持部64と同一形状である。第2支持部102は、接続端80と、支持アーム82とを備える。接続端80は、上方に向けて開口しており、その内側にシャフト孔78を有する。シャフト孔78には、シャフト58が挿通される。接続端80の開口端は、シャフト58の係合溝58aにそれぞれ係合される。第2支持部102は、係合溝58aに係合されているためシャフト58と相対回転しない。第2支持部102は、シャフト58と一体的に回転可能である。このため、シャフト58と、第1揺動部34aと、第2揺動部34bとは、互いに相対回転が規制されている。すなわち、シャフト58と、第1揺動部34aと、第2揺動部34bとは、一体的に揺動可能である。第2支持部102は、シャフト58の軸方向に沿って移動可能である。
第2支持部102の支持アーム82は、シャフト孔78の延在方向と直交方向に延在する。当該支持アーム82の端部には、第4連結部材104が連結される。
第4連結部材104は、第1連結部材66と同一断面形状で一直線状に延在する。第4連結部材104は、支持アーム82の延在方向と直交して幅方向(矢印B方向)に延在する。第4連結部材104は、支持アーム82から第1ストッパ60へ向けて延在する。第4連結部材104は、シャフト58の下方(矢印C1方向)で該シャフト58と平行に配置される。
第4連結部材104と第1連結部材66とは、搬送装置10の幅方向(矢印B方向)に沿って単一の直線上に配置される。第4連結部材104の下部には、第3連結ブロック112を介して第5連結部材106が連結される。
第5連結部材106は、第4連結部材104と略同一断面形状を有し、一直線状に延在する。第5連結部材106は、第1フレーム30の長手方向(矢印A方向)に沿って配置される。第5連結部材106の先端部が、第3連結ブロック112の下端に連結される。第5連結部材106と第2連結部材68とは、互いに平行であり、上下方向(矢印C1、C2方向)で同一高さに配置される。
第2ストッパ62は、第2アーム108と、第2ローラ110とを有する。第2アーム108は、第5連結部材106の後端部に連結される。第2アーム108は、第5連結部材106と直交して上方へ向けて一直線状に延在する。第2アーム108は、図5に示される第5連結部材106の延在方向から見て、第2支持部102と第1ストッパ60との間に配置される。すなわち、第2アーム108は、シャフト58の延在方向(幅方向)において第2支持部102とオフセットしている。第2アーム108と第1アーム70とは、上下方向(矢印C1、C2方向)で同一高さに配置される。第2アーム108は、第2支持部102から反搬送方向に離れた位置に配置される。
第2ローラ110は、第1ローラ72と同一形状の円板である。第2ローラ110は、第2アーム108の第1アーム70とは反対側の側面に配置される。第2ローラ110の中心は、締結ボルト96で第2アーム108に固定される。これにより、第2ローラ110は、第2アーム108に回転可能に支持される。第2ローラ110の一部は、第2アーム108の上端から上方(図5中、矢印C2方向)へ突出する。第2ローラ110は、上下方向において第1ローラ72と同一高さに配置される。
すなわち、第2ストッパ62は、シャフト58の延在方向(幅方向、矢印B方向)において第1ストッパ60と略対称に配置される。第2ストッパ62の第2アーム108及び第2ローラ110は、図1~図3に示されるように、シャフト58から反搬送方向に離れた位置に配置される。
図3に示されるように、第2ストッパ62は、第1ガイドレール32a、32bの下方(矢印C1方向)に配置される。作動レバー74と、第1ストッパ60と、第2ストッパ62とは、シャフト58を中心に一体的に揺動する。
レール幅調整機構36は、図1及び図2に示されるように、他方の第1ガイドレール32b及び第2揺動部34bを幅方向(矢印B方向)に移動可能である。レール幅調整機構36は、一対のスライド部材114a、114bと、連結ロッド116と、操作部118とを備える。
スライド部材114a、114bは、それぞれ内部に第2枠部40a、40bが挿通される筒体である。スライド部材114a、114bは、それぞれ第2枠部40a、40bに沿って幅方向(矢印B方向)へ移動可能である。
連結ロッド116は、長手方向(矢印A方向)に沿って一直線状に延在する。連結ロッド116は、第2支持部102と第2アーム108との間に配置される。連結ロッド116は、複数の第2揺動部34bにおける第4連結部材104の上部に連結される(図5中、二点鎖線形状参照)。すなわち、連結ロッド116は、第1枠部38a、38b、第1ガイドレール32a、32bと平行に配置される。これにより、7つの第2揺動部34bは、連結ロッド116によって長手方向(矢印A方向)に互いに離間した位置で連結される。
連結ロッド116の長手方向一端は、一方のスライド部材114aに連結される。連結ロッド116の長手方向他端は、他方のスライド部材114bに連結される。これにより、連結ロッド116は、一対のスライド部材114a、114bと共に第2枠部40a、40bに沿って幅方向(矢印B方向)に移動可能である。
操作部118は、例えば、第1枠部38aの幅方向外側に配置される(図2参照)。操作部118は、筐体120と、操作レバー122とを備える。操作レバー122は、筐体120から外側へと露出して図示しない作業者が操作可能である。操作レバー122は、図示しないワイヤを介して他方のスライド部材114bと接続される。
図示しない作業者が操作レバー122を把持して操作すると、操作レバー122に接続されたワイヤ(図示せず)が動作する。このワイヤの動作によってスライド部材114bが第2枠部40bに沿って移動する。このスライド部材114bの移動に伴って、連結ロッド116及びスライド部材114aが幅方向(矢印B方向)へ移動する。この結果、連結ロッド116に連結される各第2揺動部34bと、スライド部材114a、114bに連結される第1ガイドレール32a、32bとが幅方向へ移動する。
すなわち、レール幅調整機構36は、第1ガイドレール32a、32bの幅方向に沿った離間距離(間隔)L(図2参照)を変更可能である。
第2搬送ユニット28は、図1及び図10に示されるように、第1搬送ユニット26の下方(矢印C1方向)に所定間隔離間して配置される。第2搬送ユニット28は、第1搬送ユニット26と略平行に配置される。第2搬送ユニット28は、フレーム124(以下、「第2フレーム124」という)と、ガイド部材126a、126bと、複数の揺動機構34と、レール幅調整機構130とを備える。なお、ここでは、第2搬送ユニット28が、10個の揺動機構34を備える場合について説明する。
第2フレーム124は、一対の第3枠部132a、132bと、一対の第4枠部134a、134bとを備える。
第3枠部132a、132bの各々は、搬送装置10の長手方向(矢印A方向)に沿って一直線状に延在する。一対の第3枠部132a、132bは、幅方向に互いに離間して平行に配置される。第3枠部132a、132bの各々は、第1枠部38a、38bよりも長手方向に長い。
第3枠部132a、132bは、その長手方向一端である投入側端部42から長手方向他端である取出側端部44に向けて下方(矢印C1方向)へ傾斜する。この第3枠部132a、132bの傾斜角度θは、例えば、第1枠部38a、38bの傾斜角度θと同一に設定される。一対の第3枠部132a、132bは、一対の第1枠部38a、38bの下方に所定間隔離れて配置される。
第3枠部132a、132bには脚体46が接続される。第3枠部132a、132bを含む第2フレーム124は、脚体46によって第1フレーム30と共に床面48に設置される。
第4枠部134a、134bの各々は、搬送装置10の幅方向(矢印B方向)に沿って一直線状に延在する。第4枠部134a、134bは、長手方向(矢印A方向)に互いに離間して平行に配置される。一方の第4枠部134aが、一対の第3枠部132a、132bの投入側端部42を互いに接続する。他方の第4枠部134bが、一対の第3枠部132a、132bの取出側端部44を互いに接続する。第4枠部134a、134bには、レール幅調整機構130のスライド部材114a、114bが移動可能にそれぞれ配置される。
すなわち、第3枠部132a、132bと第4枠部134a、134bは互いに直交して接続される。第2フレーム124は、上方から見て第3枠部132a、132bと第4枠部134a、134bとにより構成される。第2フレーム124は、長手方向(矢印A方向)に長尺な略長方形状である。第2フレーム124の長手方向一端(投入側端部42)が、ワークWの投入される投入口136である。第2フレーム124の長手方向他端(取出側端部44)が、ワークWの取り出される取出口138である。
第2フレーム124の投入口136(投入側端部42)は、第1フレーム30の投入口50(投入側端部42)から反搬送方向に所定長さだけ突出している。第2フレーム124の取出口138(取出側端部44)は、第1フレーム30の取出口52(取出側端部44)から搬送方向に所定長さだけ突出している。すなわち、第2フレーム124の長手寸法は、第1フレーム30の長手寸法よりも長い。
なお、第2搬送ユニット28の揺動機構34及びレール幅調整機構130は、それぞれ、上述した第1搬送ユニット26の揺動機構34及びレール幅調整機構36と同一の構成である。そのため、第2搬送ユニット28の揺動機構34及びレール幅調整機構130に関する詳細な説明については省略する。
次に、搬送装置10の動作並びに作用効果について説明する。ここでは、第1搬送ユニット26を用いて複数のワークWを搬送する場合について説明する。
最初に、ワークWの搬送を行う前の準備として、搬送装置10における揺動機構34の調整作業を行う。この調整作業では、作業者が図4に示す固定部材88の調整ボルト92を緩める。これにより、調整ボルト92による一対のブロック片90a、90bの締結状態が解除される。その結果、バランスウエイト76は、固定部材88の装着溝94に沿って移動可能である。そして、バランスウエイト76を装着溝94に沿って第2連結部材68の延在方向へスライドさせる。これにより、バランスウエイト76の重心Gの位置を調整する。
図3には、シャフト58の軸中心Dを通り第1支持部64の延在方向に沿った仮想線Eが示されている。第2連結部材68の延在方向において、バランスウエイト76の重心Gを、仮想線Eと第1アーム70との間に配置する。
これにより、揺動機構34は、シャフト58の軸中心Dの下方(矢印C1方向)に重心Gが移動するよう前記シャフト58(第1及び第2支持部64、102)を中心として時計回り(矢印F1方向)に揺動する。
これにより、作動レバー74の上端は、第1ガイドレール32a、32bの上面から所定高さだけ上方(矢印C2方向)に突出する。このとき、作動レバー74の上端は、第1ガイドレール32a、32bの上面と略直交するように突出する。揺動機構34の揺動に伴い、第1及び第2ローラ72、110の上部は、第1ガイドレール32a、32bの上面と略同一高さ以下に配置される。他の態様において、第1及び第2ローラ72、110の上部は、第1ガイドレール32a、32bの上面から若干だけ上方へ突出してもよい。
すなわち、上述した調整作業では、作動レバー74の上端が、第1ガイドレール32a、32bの上面から突出する突出高さ(突出量)に基づいてバランスウエイト76の重心Gの位置を調整する。この調整作業は、搬送装置10における7個の揺動機構34の全てで行う。
揺動機構34の各々の調整が完了した後に、調整ボルト92を締め付けてブロック片90aとブロック片90bとを互いに接近させる。これにより、バランスウエイト76の凸部100が、一対のブロック片90a、90bの間に挟持され、固定部材88に固定される。
次に、揺動機構34の調整作業が完了した搬送装置10を用いて複数のワークWの搬送を行う。なお、ここでは、第1搬送ユニット26の投入口50へ投入されるワークWの投入順に1個目のワークW1、2個目のワークW2、3個目のワークW3、…、8個目のワークW8と呼ぶ。また、隣接する2つのワークWにおいて、取出口52に近いワークWを前方のワーク、投入口50に近いワークWを後方のワークという。
先ず、図示しない作業者が、図1及び図2に示されるように、1個目のワークW1(以下、単にワークW1という)を把持して投入口50から搬送装置10へ投入する。このワークW1が、一対の第1ガイドレール32a、32bの上面に載置される。
具体的には、ワークW1の主軸部16が、第1ガイドレール32a、32bの上面に当接する。ワークW1の第1ブーツ22及び駆動側軸部18は、第1ガイドレール32aの幅方向外側へ配置される。ワークW1の第2ブーツ24及び出力側軸部20は、第1ガイドレール32bの幅方向外側へ配置される。このとき、図1に示されるように、各揺動機構34は、自重による重量バランスに基づく姿勢をとっている。そのため、各第1及び第2ローラ72、110は、第1ガイドレール32a、32bの上面から突出していない。
このワークW1は、自重によって一対の第1ガイドレール32a、32bに沿って投入口50から取出口52へ向けて転動する。第1ガイドレール32a、32bは、投入口50から取出口52へ向けて傾斜角度θで下方へ傾斜する。そのため、ワークW1は、取出口52へ向けて第1ガイドレール32a、32bに沿って自重で円滑に転動する。ワークW1の主軸部16は、第2枠部40a、40bと平行な状態で転動する。
ワークW1の主軸部16は、先ず、図6Aに示されるように、揺動機構34の第1及び第2ローラ72、110の上方を通過する。ワークW1は、第1及び第2ローラ72、110を越えて取出口52へ向けて連続的に転動する。
そして、ワークW1の主軸部16が、図6Bに示されるように、作動レバー74の上端に接触する。主軸部16が、該主軸部16の取出口52へ向かう転動力Hによって作動レバー74を取出口52へ向けて押圧する。これにより、揺動機構34は、シャフト58を中心として反時計回り(矢印F2方向)に揺動する。
そして、作動レバー74の上端は、揺動機構34の揺動によって第1ガイドレール32a、32bの上面と略同一高さまで押し下げられる(図7A参照)。
主軸部16は、図7Aに示されるように、作動レバー74の上端まで移動して乗り上げる。その後、ワークW1は、第1及び第2ストッパ60、62を乗り越え、取出口52へ向けて連続的に転動する。主軸部16が作動レバー74を乗り越えた後、揺動機構34は、自重によって再び時計回りに揺動する。この結果、作動レバー74の上端が、再び第1ガイドレール32a、32bの上面から上方へ突出する。
ワークW1が揺動機構34を乗り越えた後、図示しない作業者は、図7Bに示されるように、2個目のワークW2(以下、単にワークW2という)、3個目のワークW3(以下、単にワークW3という)を投入口50から順に投入する。次のワークW2、W3を投入するタイミングは、直前に投入したワークW(前方のワークW)が、最も投入口50に近接した揺動機構34を乗り越えた後である。
ワークW1は、複数の揺動機構34を乗り越えて取出口52へ向けて連続的に転動する。図8Aに示されるように、最も取出口52に近接した揺動機構34をワークW1が乗り越えた後に、一対のストッパブロック54a、54bの係止面56に主軸部16が接触する。これにより、ワークW1の搬送方向への移動が停止する。ワークW1は、取出位置P0である取出口52において、第1ガイドレール32a、32bの上面に第2枠部40a、40bと略平行に保持される。
ワークWの主軸部16は、ストッパブロック54a、54bに係止されたとき、最も取出口52に近接した揺動機構34の作動レバー74に接触する。そして、主軸部16は、作動レバー74の上端に乗り上げて作動レバー74を下方へと押し下げる。これにより、揺動機構34が反時計回り(矢印F2方向)に揺動する。
図8Aに示されるように、揺動機構34の揺動によって、第1及び第2ローラ72、110の一部が、一対の第1ガイドレール32a、32bの上面からそれぞれ上方(矢印C2方向)へ突出する。
このとき、ワークW1によって作動レバー74が押し下げられているため、第1ストッパ60の時計回り(矢印F1方向)の揺動が規制される。第1ストッパ60と同様に、第2ストッパ62の時計回りの揺動が規制される。
後方のワークW2の主軸部16が、第1ガイドレール32a、32bに沿って転動しているとき、第1及び第2ローラ72、110の外周面は、該第1ガイドレール32a、32bから上方へ突出している。このため、ワークW2の主軸部16は、第1及び第2ローラ72、110の外周面に接触する。これにより、ワークW2が第1及び第2ローラ72、110で係止され、ワークW2の搬送方向に沿った移動が停止する。すなわち、第1及び第2ローラ72、110は、ワークWが作動レバー74に接触しているとき、ワークWの搬送方向に沿った移動を阻止する位置(上昇位置)まで上昇する。
このとき、揺動機構34の時計回りの揺動は、前方のワークW1によって規制される。そのため、後方のワークW2の転動力Hで第1及び第2ローラ72、110が押圧されても、前記第1及び第2ローラ72、110の押し下げが防止される。その結果、後方のワークW2は、前方のワークW1から反搬送方向に所定距離だけ離れた第1待機位置P1で、第1及び第2ローラ72、110によって保持される。
また、第1待機位置P1では、ワークW2を保持する第1及び第2ローラ72、110に隣接する作動レバー74の上端に、ワークW2の主軸部16が乗り上げる。この作動レバー74は、後方のワークW3によって押し下げられることで時計回り(矢印F2方向)の揺動が規制される。
そのため、ワークW2の後方のワークW3の主軸部16が、第2待機位置P2において、第1ガイドレール32a、32bから突出した第1及び第2ローラ72、110に係止される。すなわち、ワークW3は、ワークW2から反搬送方向に所定距離だけ離れた第2待機位置P2で、第1及び第2ローラ72、110によって保持される。
このように、図示しない作業者が、揺動機構34の数量に対応した複数のワークW1~W8を投入口50から順次投入する。これにより、搬送装置10において、取出口52に近接した取出位置P0の揺動機構34から順番に第1~第7待機位置P1~P7の各揺動機構34でワークW1~W8を係止して保持する。すなわち、上述した搬送装置10は、取出位置P0と7つの第1~第7待機位置P1~P7の合計8か所で最大8個のワークW1~W8を同時に収容可能である。
次に、図示しない作業者が、図8Bに示されるように、取出位置P0に保持されたワークW1を把持して上方(矢印C2方向)へと取り出す。ワークW1の取り出しに伴って、下方へ向けて作動レバー74に付与されていた押圧力が解除される。そのため、揺動機構34は揺動可能である。すなわち、取出位置P0に配置された揺動機構34の揺動規制状態が解除される。
この結果、揺動機構34は、自重によってシャフト58を中心として時計回り(矢印F1方向)に揺動する。このとき、第1及び第2ローラ72、110の外周面は、ワークW2の主軸部16に接触している。そのため、第1及び第2ローラ72、110は、締結ボルト96を中心として回転しながら下降する。第1及び第2ローラ72、110の上部は第1ガイドレール32a、32bの上面まで下降する。ワークW2は、第1及び第2ローラ72、110の上方を通過して取出口52に向けて転動し始める。すなわち、第1及び第2ローラ72、110は、ワークWが作動レバー74に接触していないときに、ワークWの搬送方向への通過を許容する位置(下降位置)まで下降する。
このワークW2の移動に伴って、第1待機位置P1において、前記ワークW2によって作動レバー74に付与されていた下方への押圧力が解除される。そのため、第1待機位置P1に配置された揺動機構34は、自重によってシャフト58を中心として時計回り(矢印F1方向)に揺動する。
これにより、第1及び第2ローラ72、110の上部が第1ガイドレール32a、32bの上面まで下降する。そして、ワークW3が、第1及び第2ローラ72、110の上方を通過して取出口52に向けて転動し始める。
このように、ワークW1を取り出すことで、第1~第7待機位置P1~P7において、揺動機構34による2個目以降のワークW2~W8の保持状態(待機状態)が解除される。これにより、ワークW2~W8は、第1ガイドレール32a、32bに沿って、第1~第7待機位置P1~P7から取出口52に向けて順次移動し始める。
そして、ワークW2の主軸部16は、ワークW1が取り出されたストッパブロック54a、54bの係止面56に当接して係止される。これにより、ワークW2は、作動レバー74を押し込んだ状態で取出位置P0に保持される。また、3個目以降のワークW3~W8は、それぞれ第1~第6待機位置P1~P6まで移動し、各揺動機構34の第1及び第2ローラ72、110で係止される。ワークW3~W8は、それぞれ、第1~第6待機位置P1~P6における揺動機構34の作動レバー74を押し上げる。
このように、ワークW1が取出位置P0から取り出されることで、第1~第7待機位置P1~P7にそれぞれ保持されたワークW2~W8の保持状態が解除される。これにより、各ワークW2~W8は、自重によって第1ガイドレール32a、32bに沿って取出口52に向けて移動する。次に、ワークW2~W8は、取出位置P0、第1~第7待機位置P1~P7において、ストッパブロック54a、54b及び複数の揺動機構34によってそれぞれ再び保持される。
搬送装置10は、上述したように8個のワークW1~W8を同時に収容可能な収容装置として用いてもよい。例えば、前方のワークW1が取出口52(取出位置)P0に到達した時点でワークWを順次取り出してもよい。第1~第7待機位置P1~P7にそれぞれワークW2~W8が保持された後に、ワークW1から順次取り出すようにしてもよい。
形状の異なるワークW´を搬送するために、第1搬送ユニット26においてレール幅調整機構36を用いてガイド部材32の幅(第1ガイドレール32a、32bの間隔)を変更することができる。この場合について図12及び図13を参照しながら説明する。なお、ここでは、上述したワークWよりも軸方向長さが長いワークW´を搬送する場合について説明する。
先ず、図示しない作業者は、ワークW´の載置されていない状態で操作部118の操作レバー122を操作する。操作レバー122に接続されたワイヤ(図示せず)によってスライド部材114bが第2枠部40bに沿って押し出される。スライド部材114bが、第2枠部40bに沿って所定距離だけ他方の第1枠部38bへ向けて移動する。
他方の第1ガイドレール32b、連結ロッド116及び第2揺動部34bが、スライド部材114bと共に他方の第1枠部38bに向けて移動する。第2揺動部34bは、シャフト58に沿って他方の第1枠部38bに向けて移動する。これにより、第2揺動部34b及び他方の第1ガイドレール32bが、第1揺動部34a及び一方の第1ガイドレール32aから幅方向(矢印B方向)に離れてレール幅の調整が完了する。図12及び図13に示されるように、一対の第1ガイドレール32a、32bの幅方向に沿った離間距離Lは、例えば、前記第1ガイドレール32a、32bに載置されるワークW´の軸方向長さに応じて適宜調整される。
そして、レール幅の調整がなされた一対の第1ガイドレール32a、32bに投入口50からワークW´を投入する。ワークW´の主軸部16が、第1ガイドレール32a、32bに載置されることで、主軸部16の軸方向長さが異なるワークW´を取出口52へ向けて搬送可能である。
図10に示されるように、第2搬送ユニット28を用いた場合も、第1搬送ユニット26と同様に、複数のワークWを搬送することができる。なお、第2搬送ユニット28は、10個の揺動機構34を備える。そのため、第2搬送ユニット28は、取出位置P0、第1~第10待機位置P1~P10に最大11個のワークWを同時に収容可能である(図10参照)。
第1搬送ユニット26と第2搬送ユニット28を同時に使用してそれぞれ複数のワークWを搬送することも可能である。この場合、第1搬送ユニット26と第2搬送ユニット28で、同一形状のワークWをそれぞれ搬送してもよい。第1及び第2搬送ユニット26、28の少なくとも一方において、第1ガイドレール32a、32bの離間距離Lをレール幅調整機構36、130で変更してもよい。この場合、第1及び第2搬送ユニット26、28において、軸方向長さの異なるワークWをそれぞれ搬送可能である。
この第2搬送ユニット28の投入口136は、第1搬送ユニット26の投入口50よりも長手方向(後方)へ突出する。そのため、第1搬送ユニット26の投入口50へのワークWの投入と、第2搬送ユニット28の投入口136へのワークWの投入とを同時に行うことが可能である。第2搬送ユニット28の取出口138は、第1搬送ユニット26の取出口52よりも長手方向(前方)へ突出する。そのため、第1搬送ユニット26の取出口52からのワークWの取り出しと、第2搬送ユニット28の取出口138からのワークWの取り出しとを同時に行うことが可能である。
以上のように、本実施形態では、搬送装置10は、ワークWの主軸部16が載置される一対の第1ガイドレール32a、32bを備える。第1ガイドレール32a、32bの各々は、投入口50から取出口52に向けて下方へ傾斜する。第1ガイドレール32a、32bの下方には、揺動機構34がシャフト58を介して揺動可能に配置される。
揺動機構34は、シャフト58に支持される第1支持部64及び第2支持部102を備える。揺動機構34は、シャフト58から搬送方向に離れた位置に配置される作動レバー74を備える。揺動機構34は、シャフト58から反搬送方向に離れた位置に配置される第1ストッパ60及び第2ストッパ62を備える。
この作動レバー74は、シャフト58よりも下方位置から第1ガイドレール32a、32bに向けて延在する。第1ストッパ60及び第2ストッパ62は、シャフト58よりも下方位置から第1ガイドレール32a、32bに向けて延在する。作動レバー74の上端は、作動レバー74にワークWの接触していない非接触時において、第1ガイドレール32a、32bの上面よりも上方へと突出する。第1ストッパ60及び第2ストッパ62は、作動レバー74にワークWの接触していない非接触時において、第1ガイドレール32a、32bに沿ったワークWの通過を許容可能な位置に下降する。
従って、ワークWの自重を利用して第1ガイドレール32a、32bに沿って前記ワークWを投入口50から取出口52へ向けて搬送できる。そのため、ワークWを投入口50から取出口52まで搬送するための動力及び駆動源が不要である。その結果、動力を用いてワークWを搬送する搬送装置と比較し、搬送装置10の製造コスト及び作動コストを削減可能である。
また、搬送装置10では、取出口52に近い前方のワークWが第1及び第2ローラ72、110を乗り越えた後、当該ワークWは、第1ガイドレール32a、32bの上面よりも突出した作動レバー74の上端に接触する。これにより、ワークWが、作動レバー74の上端を押し下げて下降させる。これにより、ワークWは、揺動機構34を反時計回りに揺動させる。その結果、第1及び第2ローラ72、110が第1ガイドレール32a、32bの上面よりも上方へと突出する。そのため、前方のワークWよりも投入口50に近い後方のワークWは、第1ガイドレール32a、32b上において、第1及び第2ローラ72、110によって搬送方向への移動が規制される。
そのため、前方のワークWと後方のワークWとが、搬送方向に隣接する2つの揺動機構34で搬送方向に沿って所定距離離れて保持される。その結果、搬送装置10では、搬送方向に隣接するワークW同士の接触が確実に回避される。これにより、接触に起因したワークWの傷等の発生を防止することができる。
揺動機構34は、第1ガイドレール32a、32bの延在方向に沿って直列に複数配置される。当該延在方向に隣接する2つの揺動機構34において、一方の揺動機構34の第1及び第2ローラ72、110によってワークWが保持されるとき、他方の揺動機構34の作動レバー74が当該ワークWによって下方に押圧される。
そのため、後方のワークWを、前方の揺動機構34の第1及び第2ローラ72、110で保持できる。その結果、隣接する2つの揺動機構34において、前方のワークWと後方のワークWとを所定距離離して保持できる。そのため、搬送方向に隣接する2つのワークWの接触が確実に回避される。
揺動機構34は、シャフト58よりも下方にバランスウエイト76を備える。そのため、シャフト58を支点として揺動機構34を円滑且つ確実に揺動させることが可能である。また、揺動機構34は、常にバランスウエイト76によって反時計回り(矢印F2方向)に付勢される。そのため、ワークWが作動レバー74に接触していない非接触時に、第1及び第2ローラ72、110が第1ガイドレール32a、32bの上面よりも下方に位置する。
その結果、揺動機構34にバランスウエイト76を備えることで、揺動機構34を確実に作動させ、ワークWの保持と搬送とを円滑に切り換えることが可能である。
ガイド部材32は、幅方向に離間した一対の第1ガイドレール32a、32bを備える。一方の第1ガイドレール32aと他方の第1ガイドレール32bの離間距離Lは、レール幅調整機構36により調整可能である。これにより、ワークWの軸方向長さ(幅寸法)に応じて第1ガイドレール32a、32bの幅方向に沿った離間距離Lを調整可能である。その結果、同一の搬送装置10で、形状の異なるワークWに対応して容易且つ安定して前記ワークWを搬送可能である。
揺動機構34は、第1ローラ72と、第2ローラ110とを備える。第1ローラ72と第2ローラ110とは、シャフト58の延在方向(幅方向、矢印B方向)に離間して配置される。これにより、ワークWを揺動機構34で係止するとき、該ワークWの軸方向に離間した2つの第1及び第2ローラ72、110でワークWを安定して保持することが可能である。
第1ローラ72は、第1アーム70に締結ボルト96で回転可能に支持される。第2ローラ110は、第2アーム108に締結ボルト96で回転可能に支持される。これにより、揺動機構34によるワークWの保持が解除されたとき、第1及び第2ローラ72、110が回転しながら第1及び第2ストッパ60、62が揺動する。そのため、ワークWの主軸部16に接触した第1及び第2ローラ72、110を円滑に下降させることができる。すなわち、揺動機構34を円滑に時計回りに揺動可能である。
第1及び第2ストッパ60、62と作動レバー74とは、シャフト58の延在方向に互いに離間している。これにより、複数の揺動機構34を、ワークWの搬送方向に沿って隣接配置したとき、第1及び第2ストッパ60、62と作動レバー74とが接触しない。そのため、隣接する2つの揺動機構34において、前方に配置される揺動機構34の第1及び第2ストッパ60、62(第1及び第2ローラ72、110)と、後方に配置される揺動機構34の作動レバー74とを近接配置できる。
バランスウエイト76の位置を調整することにより、揺動機構34における重心Gの位置を変更可能である。例えば、搬送装置10で搬送されるワークWに応じて、バランスウエイト76で揺動機構34における重心Gの位置を変更する。重心Gの位置の変更に応じて、揺動機構34が自重でバランスする姿勢が変化する。従って、作動レバー74が第1ガイドレール32a、32bの上面から上方へ突出するときの作動レバー74の突出量を調整可能である。
バランスウエイト76は、第2連結部材68に沿って第1アーム70と作動レバー74との間で移動可能である。揺動機構34は、位置が調整されたバランスウエイト76を第2連結部材68に固定する固定部材88を備える。これにより、第1ガイドレール32a、32bの上面からの作動レバー74の突出量を調整した後に、バランスウエイト76を、固定部材88で第2連結部材68に固定可能である。
また、上述した第1搬送ユニット26の効果は、第2搬送ユニット28においても同様に得られる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を取り得る。