JP2022118306A - 用紙収納装置 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、収納されたロール紙のニアエンドを精度よく検出することが可能な用紙収納装置を提供することである。【解決手段】実施形態の用紙収納装置は、長尺状の用紙を巻回したロール紙を収納する収納部と、前記収納部に収納されたロール紙の径が小さくなることでニアエンドを検出するニアエンド検出部と、前記収納部に収納された前記ロール紙を前記ニアエンド検出部の方向に押圧する押圧部と、を備える。【選択図】図３

Description

本発明の実施形態は、用紙収納装置に関する。

従来、例えばプリンタとして使用される用紙収納装置は、ロール紙（長尺状の用紙をロール状に巻回された用紙）を収納し（特許文献１）、当該ロール紙から用紙を引き出して印字を行う。

このようなロール紙は、使用上の利便性から、ロール紙を軸支しない落とし込みタイプのロール紙が使用されることがある。この場合、巻回された長尺状の用紙を引き出した反動で、用紙収納装置の内部で収納されたロール紙がいろいろな方向に跳ね返る（以降「ロール紙が暴れる」という）ことがある。ロール紙が暴れる現象は、ロール紙の径が小さくなるにつれてロール紙が軽くなるため起き易くなる。

用紙収納装置は、ロール紙のニアエンドをニアエンドセンサで検出しているが、ロール紙が暴れることで精度よくロール紙のニアエンドの検出が難しい場合がある。

本発明が解決しようとする課題は、収納されたロール紙のニアエンドを精度よく検出することが可能な用紙収納装置を提供することである。

実施形態の用紙収納装置は、長尺状の用紙を巻回したロール紙を収納する収納部と、前記収納部に収納されたロール紙の径が小さくなることでニアエンドを検出するニアエンド検出部と、前記収納部に収納された前記ロール紙を前記ニアエンド検出部の方向に押圧する押圧部と、を備える。

図１は、実施形態に係るプリンタの外観構成の一例を示す斜視図である。 図２は、実施形態に係るプリンタの蓋体を閉止した状態の断面図である。 図３は、実施形態に係るプリンタのロール紙の径が小さくなった状態の断面図である。 図４は、実施形態に係るプリンタの蓋体を開放した状態の断面図である。 図５は、実施形態に係るプリンタを斜めにセットした状態を示す断面図である。 図６は、実施形態に係るプリンタを立ててセットした状態を示す断面図である。

以下、添付図面を参照して、用紙収納装置の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態では、プリンタを用紙収納装置の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態は、用紙収納装置の構成や仕様等を限定するものではない。

図１は、実施形態に係るプリンタ１の外観構成の一例を示す斜視図である。プリンタ１は、内部に収納するロール紙（例えば感熱紙、図２を参照）を引き出して、用紙表面に文字や図形等の情報を印字（印刷）する、例えばサーマルプリンタである。プリンタ１は、例えばＰＯＳ（Point of Sales）端末（図示せず）に接続され、店舗で顧客に販売した商品に係る商品情報や販売情報等をＰＯＳ端末から受信して用紙に印字する。

図１に示すように、プリンタ１は、筐体２と蓋体３を備える。筐体２は、中空の箱状形状であり、内部にロール紙を収納可能である。蓋体３は、筐体２に対して軸支され、支点を中心として回動することでプリンタ１は開閉可能である。蓋体３は開閉部５を有し、開閉部５を操作することで蓋体３は筐体２に対して開閉可能となる。蓋体３が開放された状態でロール紙が筐体２内に収納される（落とし込まれる）。プリンタ１は、収納したロール紙を引き出して情報を印字して、発行口４からレシートとして発行する。

図２および図３は、実施形態に係るプリンタ１の蓋体３を閉止した状態の断面図である。図２は、実施形態に係るプリンタ１の蓋体３を閉止した状態の断面図である。図３は、実施形態に係るプリンタ１のロール紙の径が小さい状態の断面図である。なお、図２および図３では、プリンタ１は平置きした状態である。図２において、筐体２の内部には収納部２１を備える。収納部２１は、ロール紙Ｐを収納可能な空間を有する。蓋体３が筐体２に対して開閉することで、収納部２１が開閉される。

ロール紙Ｐは、長尺状の感熱紙を巻回した略円柱状形状の用紙であり、巻き終わりの外周部から用紙が引き出しされる。ロール紙Ｐは、用紙が引き出されるに連れて徐々に径が小さくなる。

収納部２１は、蓋体３を開放した状態でロール紙Ｐを収納する。収納部２１に収納されたロール紙Ｐは、収納部２１内で軸支等の固定されておらず（所謂落とし込み式）、収納部２１内の空間を自由に移動する（動く）ことができる。

収納部２１は、壁部２５と壁部２６を備える。壁部２５は、面２５１を有する。壁部２６は、面２６１を有する。壁部２５と壁部２６は、面２５１と面２６１が互いに鋭角となるように対向させて設けられている。壁部２５と壁部２６は、面２５１と面２６１がロール紙Ｐの外周面Ｇと当接することで、収納部２１に収納されたロール紙Ｐを支える。

また、筐体２には押圧部３２が設けられる。押圧部３２は、軸３３が筐体２に軸支されており、軸３３を中心に筐体２に対して回動可能である。押圧部３２は、軸３３から延出するフラッパー３４と、フラッパー３４の先端部に設けられた、重りの機能を果たす所定の重量を有する金属で形成されたローラ３５を有する。フラッパー３４は、収納部２１に収納されたばかりの径が大きいロール紙Ｐの外周面Ｇに沿うようなカーブを有しており、ロール紙Ｐの外周面Ｇに沿って配置される。ローラ３５は、フラッパー３４に対して回転自在に設けられている。

押圧部３２は、ローラ３５が所定の重量を有していることもあり、蓋体３を閉止した状態で、軸３３を中心に自重でロール紙Ｐ側（図２の下側に向けて）に回動する（あるいは蓋体３からロール紙Ｐ側に付勢されていることによりロール紙Ｐ側に回動してもよい）。そのため、押圧部３２のフラッパー３４は、径が大きいロール紙Ｐの外周面Ｇに当接する。ローラ３５は、ロール紙Ｐの径が大きいうちはロール紙Ｐの外周面Ｇに当接しない。しかしながら、ロール紙Ｐの径が所定値より小さくなると、ローラ３５はロール紙Ｐの外周面Ｇに当接する。この状態では、フラッパー３４はロール紙Ｐの外周面Ｇに当接しない。また、ローラ３５は、ロール紙Ｐの径が所定値より小さくなった場合に、ロール紙Ｐからの用紙を引き出す場合の分離を助ける機能と、引き出された用紙を印字ヘッド２３の方向に搬送するガイドとしての機能を有する。

また、筐体２の内部には、印字ヘッド２３が設けられる。印字ヘッド２３は、収納部２１と発行口４との略中間位置であって、ロール紙Ｐから引き出された用紙の搬送経路途中に設けられる。印字ヘッド２３は、多数の発熱素子がライン上に配置されたラインサーマルヘッドである。また、蓋体３には、プラテン３１が設けられている。

プラテン３１は、ゴム状の円柱形状を有し、蓋体３に回転可能に取り付けられている。蓋体３を筐体２に対して閉止状態とすると、プラテン３１は印字ヘッド２３と対向した位置に位置し、かつ印字ヘッド２３を押圧する。ロール紙Ｐから引き出された用紙を印字ヘッド２３とプラテン３１とで挟持して、プラテン３１が図示しない駆動部によって回転することで、ロール紙Ｐから用紙を引き出すとともに、挟持した用紙を発行口４に向けて搬送させる。印字ヘッド２３は、一ライン上に整列した発熱素子が選択的に発熱することで搬送される用紙に熱を印加して情報を印字する。印字された用紙は発行口４から外部に排出される。用紙がロール紙Ｐから引き出され、印字されて発行口４から外部に排出されるに連れて、ロール紙Ｐの径は徐々に小さくなる。

なお、プラテン３１は、蓋体３が開放されることで印字ヘッド２３と離間することで、用紙の搬送路を開放する。そのため、蓋体３を開放して、収納部２１に収納されたロール紙Ｐから用紙を引き出して、印字ヘッド２３とプラテン３１との間に容易にセットすることができる。

また、収納部２１には、ニアエンド検出部２４が設けられる。ニアエンド検出部２４は、例えば発光部から発光された光を受光したか否かで異なる出力をする透過型の光センサで構成される。ニアエンド検出部２４は、収納部２１の最深部２１１に位置するロール紙Ｐを検出可能に設けられる。最深部２１１とは、収納部２１において重力方向に最も深い位置をいう。ニアエンド検出部２４は、最深部２１１に位置するロール紙Ｐの外周Ｓを検出することで、ロール紙Ｐに巻回された用紙が残り少ないことを示すニアエンドを検出する。

壁部２５の面２５１の延長線と壁部２６の面２６１の延長線は、ともにニアエンド検出部２４方向に伸びる。すなわち、面２５１の略延長方向にニアエンド検出部２４が位置し、かつ面２６１の略延長方向にニアエンド検出部２４が位置する。望ましくは、面２５１と面２６１は９０°より小さい鋭角をもって設けられている。そして、面２５１の延長線と面２６１の延長戦が交わる付近にニアエンド検出部２４が位置している。そのため、ロール紙Ｐは、径が小さくなると徐々にロール紙Ｐが面２５１と面２６１に沿って、図３に示すようにニアエンド検出部２４に対して近づく方向に移動する。すなわち、ロール紙Ｐの径が小さくなるに連れて、ロール紙Ｐは最深部２１１方向に移動する。移動したロール紙Ｐの外周Ｓはやがてニアエンド検出部２４で検出される。ロール紙Ｐの外周Ｓを検出することによってニアエンド検出部２４はロール紙Ｐのニアエンドを検出する。すなわち、ロール紙Ｐの外周Ｓがニアエンド検出部２４によって検出されることは、ロール紙Ｐの径がかなり小さくなっており、ロール紙Ｐに巻回された用紙の残量が残り少ないことを示す。

また、上述の押圧部３２は、ロール紙Ｐをニアエンド検出部２４方向に押圧する。具体的には、押圧部３２は、図２に示すように、ロール紙Ｐの径が大きいうちはフラッパー３４がロール紙Ｐの外周面Ｇと当接することでロール紙Ｐをニアエンド検出部２４方向に押圧する。そのため、ロール紙Ｐが落とし込み式であって、収納部２１内を移動可能であり、ロール紙Ｐから用紙を引き出す際にロール紙Ｐが暴れようとしても、押圧部３２がロール紙Ｐをニアエンド検出部２４方向に押圧しているため、ロール紙Ｐの暴れを押さえることができる。このためロール紙Ｐ～用紙をスムーズに引き出すことができる。

また、図３に示すように、ロール紙Ｐの径が小さくなるに連れて、ロール紙Ｐは、自重およびフラッパー３４によって押圧されて、面２５１と面２６１に案内されて収納部２１の最深部２１１方向、すなわちニアエンド検出部２４の方向に徐々に移動する。また、ロール紙Ｐの径が所定値より小さくなると、ローラ３５がロール紙Ｐの外周面Ｇと当接することでロール紙Ｐをニアエンド検出部２４方向に押圧する。そのため、ロール紙Ｐが落とし込み式であって収納部２１内を自由に移動可能であり、ロール紙Ｐから用紙を引き出す際にロール紙Ｐが暴れようとしても、押圧部３２（ローラ３５）がロール紙Ｐをニアエンド検出部２４方向に押圧しているため、ロール紙Ｐの暴れを押さえる。そのため、ニアエンド検出部２４は、ロール紙Ｐを正確に検出できるようになり、ニアエンド検出部２４によるロール紙Ｐのニアエンドの検出の精度を向上させることができる。

図４は、実施形態の用紙収納装置に係るプリンタ１において、蓋体３を筐体２から上方に回動して筐体２の開口部２２を開放した状態を示す。図４は、蓋体３を略９０°回動したものである。蓋体３が開放されると、筐体２に設けられている押圧部３２は蓋体３の開放とともに上方に回動する。すなわち押圧部３２は、蓋体３が上方に開放されると、開放される蓋体３が軸３３付近の押圧部３２に当接して作用することにより、押圧部３２は蓋体３の上方への開放に応動して軸３３を中心として上方に回動する。そのため、押圧部３２（具体的にはフラッパー３４またはローラ３５）は、ロール紙Ｐの外周Ｓから離間する。

また、プラテン３１は、蓋体３の開放に伴って印字ヘッド２３から離間して、上方に移動する。この状態では、押圧部３２はロール紙Ｐを押圧しない。また、ロール紙Ｐを交換、補充する場合には、開口部２２から新しいロール紙Ｐを投げ込む。投げ込まれたロール紙Ｐは、外周面Ｇが壁部２５の面２５１と壁部２６の面２６１に当接して位置決めされる。そして、ロール紙Ｐから用紙を引き出して、印字ヘッド２３とプラテン３１の間にセットする。その後、蓋体３を閉止すると、用紙は印字ヘッド２３とプラテン３１で挟持される。また、押圧部３２のフラッパー３４は、ロール紙Ｐをニアエンド検出部２４方向に押圧する。

ここからは、ニアエンド検出部２４の取り付け位置と最深部２１１について説明する。図３に示すように、プリンタ１が平置きされた状態で、径が小さくなったロール紙Ｐが、面２５１と面２６１に案内されて移動する収納部２１の最も低い位置が最深部２１１である。また、最深部２１１付近には、ニアエンド検出部２４が取り付けられている。そのため、ニアエンド検出部２４は、最深部２１１に移動したロール紙Ｐを検出する。

プリンタ１は使用環境によって斜めに設置されることがある。図５は、プリンタ１を例えば略４５°傾斜した台状に設置された状態を示す。この状態において、プリンタ１のすべての構成が平置きされた状態（図２、図３の状態）から４５°傾斜している。しかしながら、プリンタ１が４５°傾斜した状態であっても、ニアエンド検出部２４は、依然として収納部２１の最深部２１１付近に位置している。そのため、この状態においても、径が小さくなったロール紙Ｐは、面２５１と面２６１に案内されて、自重およびローラ３５に押圧されて収納部２１の最深部２１１に移動する。そのため、プリンタ１が４５°傾斜して設置されている場合でも、ニアエンド検出部２４は、最深部２１１に移動したロール紙Ｐを検出する。また、最深部２１１位置するロール紙Ｐから用紙が引き出された場合でも、ロール紙Ｐ暴れることを防止できる。そのため、ニアエンド検出部２４は、精度よくロール紙Ｐのニアエンドを検出することができる。

プリンタ１は使用環境によって縦置きに設置されることがある。図６は、プリンタ１を例えば９０°傾斜した壁に掛けて設置された状態（縦置きの状態）を示す。この状態において、プリンタ１のすべての構成が平置きされた状態（図２、図３の状態）から９０°傾斜している。しかしながら、プリンタ１が９０°傾斜した状態であっても、ニアエンド検出部２４は、依然として収納部２１の最深部２１１付近に位置している。そのため、この状態においても、径が小さくなったロール紙Ｐは、面２５１と面２６１に案内されて、自重およびローラ３５に押圧されて収納部２１の最深部２１１に移動する。そのため、プリンタ１が９０°傾斜して設置されている場合でも、ニアエンド検出部２４は、最深部２１１に移動したロール紙Ｐを検出する。また、最深部２１１に位置するロール紙Ｐから用紙が引き出された場合でも、ロール紙Ｐ暴れることを防止できる。そのため、ニアエンド検出部２４は、精度よくロール紙Ｐのニアエンドを検出することができる。

以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、クレームに記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

例えば、上記実施形態では、プリンタ１を０°（平置き）、４５°傾斜した状態、９０°傾斜した縦置きの状態を例として説明したが、０°～９０°の間でどの角度でプリンタ１を設置してもよい。

また、実施形態では、プリンタ１を用紙収納装置の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、用紙収納装置は、プリンタ１以外の装置であってもよい。例えば、用紙収納装置は、プリンタ１に内蔵された装置であってもよいし、例えばプリンタ１に取り付けられた装置であってもよい。また、用紙収納装置は、プリンタ１以外の装置に取り付けられる装置であってもよい。

また、実施形態では、壁部２５の面２５１と壁部２６の面２６１が互いに鋭角となるように設けられているとして説明した。しかしながらこれに限らず、壁部２５の面２５１と壁部２６の面２６１は、互いに１８０°より小さい角度で対向するようにしてもよい。

また、実施形態では、ニアエンド検出部２４として透過型の光センサを用いて説明した。しかしながらこれに限らず、ニアエンド検出部２４は、例えば反射型の光センサや、近づいてきたロール紙Ｐの外周部に物理的に接することで外周部の有無を検出するセンサであってもよい。また、ニアエンド検出部２４は、近づいてきたロール紙Ｐの芯管を検知するセンサであってもよい。

１ プリンタ
２ 筐体
３ 蓋体
４ 発行口
５ 開閉部
２１ 収納部
２２ 開口部
２３ 印字ヘッド
２４ ニアエンド検出部
２５ 壁部
２６ 壁部
３１ プラテン
３２ 押圧部
３３ 軸
３４ フラッパー
３５ ローラ
２１１ 最深部
２５１ 面
２６１ 面
Ｇ 外周面
Ｐ ロール紙
Ｓ 外周

特開平９－２９５４３６号公報

Claims (6)

1. 長尺状の用紙を巻回したロール紙を収納する収納部と、
   前記収納部に収納されたロール紙の径が小さくなることでニアエンドを検出するニアエンド検出部と、
   前記収納部に収納された前記ロール紙を前記ニアエンド検出部の方向に押圧する押圧部と、
   を備えた用紙収納装置。
2. 前記収納部は、前記ニアエンド検出部に向けて鋭角に設けられた一対の壁部を有し、前記壁部は、前記ロール紙の外周に当接し前記ロール紙を支持する、
   請求項１に記載の用紙収納装置。
3. 前記押圧部は、フラッパーと、前記フラッパーの先端部に設けられたローラと、を有し、前記ロール紙の径が小さい場合には前記ローラで前記ロール紙を押圧する、
   請求項１または２に記載の用紙収納装置。
4. 前記収納部を開閉する蓋体を有し、前記押圧部は、前記蓋体が開放されると前記ロール紙から離間する、
   請求項１乃至３のいずれか一に記載の用紙収納装置。
5. 前記ニアエンド検出部は、前記ロール紙の外周を検出することで前記ロール紙のニアエンドを検出する、
   請求項１乃至４のいずれか一に記載の用紙収納装置。
6. 前記ニアエンド検出部は、前記用紙収納装置の設置角度に関わらず重力方向の最深部に位置する前記ロール紙のニアエンドを検出可能に設けられている、
   請求項１乃至５のいずれか一に記載の用紙収納装置。

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