JP2022041009A - 移送装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022041009000001
【課題】支持ユニットにより挟まれて移送されたシート束を、姿勢の崩れを抑えつつ、所望の載置面上に載せる移送装置を提供する。
【解決手段】移送装置は、本体部、支持ユニット、支持駆動部、ストッパー及び進退駆動部を備える。支持ユニットは、本体部に取り付けられ、第1支持部材及び第2支持部材を含む。支持駆動部は、第1支持部材及び第2支持部材によりシート束を挟んで支持させる支持間隔と、当該支持間隔よりも大きなリリース間隔とに、第1支持部材と第2支持部材との間の間隔を調整する。ストッパーは、本体部に取り付けられ、支持ユニットによるシート束の移動を制限する。進退駆動部は、ストッパーと支持ユニットとの間の相対移動を行う。
【選択図】図13

Description

本開示は、シート束を移送する移送装置に関する。
多数の袋を効率的に移送するため、複数の袋を積み重ねて袋束を作り、当該袋束を支持ユニットによって挟みながら移送する装置が知られている。
例えば特許文献1のハンドリングロボット装置では、ツール部が、袋束を把持しつつ移送し、当該袋束を丸ベルトコンベアの上面に載せる。
特開2019-202805号公報
袋束などのシート束を所定の載置面に載せる際、当該シート束(すなわち積み重ねられた複数のシート)の姿勢が崩れないようにすることが求められる。しかしながら支持ユニットにより挟まれている状態のシート束を、当該シート束の姿勢が崩れないように載置面に載せることは簡単ではない。
とりわけ、支持ユニットの支持部材上に載せられているシート束を載置面上に移送する場合、当該シート束の姿勢を崩さないように支持部材上から載置面上に当該シート束を移動させることは難しい。例えば、支持部材上のシート束が載置面の上方に位置している状態で支持部材を退避させることでシート束を支持部材から落下させて載置面上に載せる場合、退避動作を行う支持部材によってシート束の下方のシートが引きずられたり、落下による衝撃がシート束に加わったりすることで、シート束の姿勢が崩れてしまう。
本開示は上述の事情に鑑みてなされたものであり、支持ユニットにより挟まれて移送されたシート束を、姿勢の崩れを抑えつつ、所望の載置面上に載せるのに有利な技術を提供する。
本開示の一態様は、本体部と、本体部に取り付けられ、第1支持部材及び第2支持部材を含む支持ユニットと、第1支持部材及び第2支持部材によりシート束を挟んで支持させる支持間隔と、当該支持間隔よりも大きなリリース間隔とに、第1支持部材と第2支持部材との間の間隔を調整する支持駆動部と、本体部に取り付けられ、支持ユニットによるシート束の移動を制限するストッパーと、ストッパーと支持ユニットとの間の相対移動を行う進退駆動部と、を備える移送装置に関する。
進退駆動部は、支持ユニットを移動させることで、ストッパーと支持ユニットとの間の相対移動を行ってもよい。
進退駆動部は、第2支持部材上にシート束が位置し且つ第1支持部材と第2支持部材との間の間隔がリリース間隔に調整されている状態で第2支持部材を移動させて、シート束をストッパーに接触させつつ第2支持部材からシート束を離れさせてもよい。
ストッパーは切欠部を有し、進退駆動部は、支持ユニットが切欠部を通るように、ストッパーと支持ユニットとの間の相対移動を行ってもよい。
進退駆動部は、支持ユニットをストッパーから突出させる相対位置と、支持ユニットをストッパーから突出させない相対位置とに、ストッパー及び支持ユニットを配置してもよい。
支持駆動部は、第1支持部材及び第2支持部材のうち第1支持部材のみを移動させてもよい。
第1支持部材は、基部と、基部に取り付けられる支持接触部と、を有し、支持接触部は、少なくとも限られた角度範囲において、基部に対して揺動自在に設けられており、第1支持部材と第2支持部材との間にシート束が位置している状態で第1支持部材と第2支持部材との間の間隔が支持間隔に調整されることで、シート束は支持接触部及び第2支持部材により挟まれて支持されてもよい。
本開示によれば、支持ユニットにより挟まれて移送されたシート束を、姿勢の崩れを抑えつつ、所望の載置面上に載せるのに有利である。
図1は、移送装置の一例を示す分解図である。 図2は、ストッパーが取り付けられた状態の本体ユニットの背面の一例を示す図である(ただし搬送軸体の図示は省略されている)。 図3は、支持ユニットの背面の一例を示す図である。 図4は、ストッパーから突出していない状態の支持ユニットの一例を示す側方図である。 図5は、ストッパーから突出している状態の支持ユニットの一例を示す側方図である。 図6は、第1支持部材及び第2支持部材がリリース姿勢に置かれている状態の支持ユニットの一例を示す側方図である。 図7は、第1支持部材及び第2支持部材が支持姿勢に置かれている状態の支持ユニットの一例を示す側方図である。 図8は、移送装置が備える制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 図9は、移送装置の作動例を示す図である。 図10は、移送装置の作動例を示す図である。 図11は、移送装置の作動例を示す図である。 図12は、移送装置の作動例を示す図である。 図13は、移送装置の作動例を示す図である。 図14は、移送装置の作動例を示す図である。 図15は、移送装置の作動例を示す図である。 図16は、移送装置の作動例を示す図である。 図17は、移送装置の作動例を示す図である。 図18は、移送装置の作動例を示す図である。
図面を参照して本開示の実施形態について説明する。以下に説明する実施形態では、シートとして袋(例えば平袋)が用いられる場合について例示し、袋束によってシート束が構成されている。以下の説明は、袋束(袋)以外のシート束(シート)に対しても、適宜応用可能である。
図1は、移送装置10の一例を示す分解図である。図2は、ストッパー21が取り付けられた状態の本体ユニット11の背面の一例を示す図である(ただし搬送軸体22の図示は省略されている)。図3は、支持ユニット12の背面の一例を示す図である。図4は、ストッパー21から突出していない状態の支持ユニット12の一例を示す側方図である。図5は、ストッパー21から突出している状態の支持ユニット12の一例を示す側方図である。図6は、第1支持部材31及び第2支持部材32がリリース姿勢に置かれている状態の支持ユニット12の一例を示す側方図である。図7は、第1支持部材31及び第2支持部材32が支持姿勢に置かれている状態の支持ユニット12の一例を示す側方図である。
移送装置10は、図1に示すように、本体ユニット11、支持ユニット12及びストッパー21を含む。
本体ユニット11は、本体部として働く本体フレーム20と、本体フレーム20に連結部23を介して取り付けられる搬送軸体22と、本体フレーム20に取付固定部28を介して取り付けられる進退駆動部24と、本体フレーム20に固定されているストッパー取付部25とを備える。
搬送軸体22は、後述のロボットハンドアーム(図9の符号「50」参照)との接続部位である軸体接続部22aを有する。ロボットハンドアームは、モーター等のアクチュエータ(図8の「移送駆動部51」参照)を介して軸体接続部22aに接続され、当該アクチュエータの駆動下で軸体接続部22aに対して揺動可能に設けられている。
進退駆動部24は、取付固定部28によって固定的に支持される進退駆動本体部24aと、進退駆動本体部24aから突出する進退駆動伸縮ロッド24bとを有する。進退駆動本体部24aからの進退駆動伸縮ロッド24bの突出量は可変である。進退駆動部24は、典型的にはエアシリンダーにより構成可能であるが、他の機械要素により構成されてもよい。進退駆動伸縮ロッド24bの先端部には連結固定部27が固定されている。
支持ユニット12は、支持フレーム34と、支持フレーム34に第1支持軸部38を介して揺動自在に取り付けられる支持駆動部33と、支持フレーム34に固定的に取り付けられる板状の第2支持部材32と、を有する。
支持フレーム34は、袋束挟み機構(第1支持部材31及び第2支持部材32を含む)を支持するともに、袋束挟み機構の駆動源である支持駆動部33を支持する。支持フレーム34は、本体ユニット11の連結固定部27に固定される。支持フレーム34、袋束挟み機構及び支持駆動部33は、進退駆動本体部24aからの進退駆動伸縮ロッド24bの突出量に応じて、連結固定部27とともに進退移動する。
支持駆動部33は、支持駆動本体部33aと、支持駆動本体部33aから突出する支持駆動伸縮ロッド33bとを有する。支持駆動本体部33aは、第1支持軸部38により回転自在に支持されている。支持駆動本体部33aからの支持駆動伸縮ロッド33bの突出量は可変である。支持駆動部33は、典型的にはエアシリンダーにより構成可能であるが、他の機械要素により構成されてもよい。
支持駆動伸縮ロッド33bの先端部には、第2支持軸部39を介して第1取付体35が回転自在に取り付けられている。本例の第2支持軸部39は第1取付体35に固定されており、支持駆動伸縮ロッド33bの先端部が第2支持軸部39により回転自在に支持されている。第1取付体35には第2取付体36が固定され、第2取付体36には第1支持部材31が取り付けられている。
第2取付体36のうち一方の端部側部分は、支持フレーム34に第4支持軸部41を介して回転自在に取り付けられている。本例の第4支持軸部41は支持フレーム34に固定されており、第2取付体36が第4支持軸部41によって回転自在に支持されている。第2取付体36のうちの他方の端部側部分には第1取付体35が固定されている。第2取付体36は、支持駆動本体部33aからの支持駆動伸縮ロッド33bの突出量に応じて、第1取付体35とともに第4支持軸部41を中心に揺動する。
第1支持部材31は、第2取付体36に固定されている基部31aと、基部31aに第3取付体37、第3支持軸部40及び支持ブロック44を介して取り付けられる板状の支持接触部31bと、を有する。
基部31aのうち一方の端部側部分が第2取付体36に固定され、基部31aのうち他方の端部側部分に第3取付体37が固定されている。第3取付体37には第3支持軸部40が固定されており、第3支持軸部40には支持ブロック44うちの一方の端部側部分が揺動自在に取り付けられており、支持ブロック44のうちの他方の端部側部分には支持接触部31bが固定されている。
したがって支持接触部31bは、支持ブロック44とともに、第3支持軸部40を中心に揺動自在(すなわち回転自在)に設けられている。ただし、支持接触部31bが揺動可能な範囲は、支持接触部31bと基部31aとの間の接触によって制限される。すなわち支持接触部31bは、支持接触部31bが第1支持部材31と接触しない角度範囲において、第3支持軸部40を中心に揺動自在に設けられている。支持接触部31bが第1支持部材31と接触しない角度範囲は、基部31a及び支持接触部31bの形状及びサイズ、及び基部31aと支持接触部31bとの間の相対位置に応じて変わりうる。このように支持接触部31bは、少なくとも限られた角度範囲において、基部31aに揺動自在に設けられている。
ストッパー21は、ストッパー取付部25を介して本体フレーム20に固定される。ストッパー21は、後述のように支持ユニット12による袋束の移動を制限するストッパー面21aと、ストッパー面21aの一部を切り欠くように形成されている切欠部26とを有する。ストッパー面21aは、本体フレーム20が位置する側とは反対側に位置するストッパー21の側面により形成されており、袋束が押し当てられることで、当該袋束の移動を制限する。ストッパー21の幅方向(図2の横方向)に関し、切欠部26のサイズは移送対象の袋束のサイズよりも小さく、ストッパー面21aのサイズは移送対象の袋束のサイズよりも大きい。
上述のように連結固定部27が支持フレーム34に固定的に取り付けられ、ストッパー21がストッパー取付部25を介して本体フレーム20に固定的に取り付けられることで、本体ユニット11、支持ユニット12及びストッパー21は一体的に設けられる。すなわち、第1支持部材31及び第2支持部材32を含む支持ユニット12と、ストッパー21とが、共通の本体フレーム20に対し、間接的又は直接的に取り付けられる。このようにして一体的に設けられる本体ユニット11、支持ユニット12及びストッパー21は、袋束の把持及びリリースを行う移送装置10の先端部(ロボットハンド部)を構成する。
上述の構成を有する移送装置10において、ストッパー21と支持ユニット12との間の相対移動が、進退駆動部24によって行われる。また第1支持部材31と第2支持部材32との間の相対移動が、支持駆動部33によって行われる。そして、これらの相対移動が組み合わされることで、移送装置10による袋束の支持及び解放が行われる。
本例の進退駆動部24は、支持ユニット12を移動させて、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)がストッパー21の切欠部26を通るように、ストッパー21と支持ユニット12との間の相対移動を行う。
例えば、進退駆動部24は、進退駆動伸縮ロッド24bの突出量を小さくすることによって、図4に示すように、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)をストッパー21(特に切欠部26)から突出させない相対位置(すなわち「非突出相対位置」)に、ストッパー21及び支持ユニット12を配置することができる。一方、進退駆動部24は、図5に示すように進退駆動伸縮ロッド24bの突出量を大きくすることによって、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)をストッパー21(特に切欠部26)から突出させる相対位置(すなわち「突出相対位置」)に、ストッパー21及び支持ユニット12を配置することができる。
ここで支持ユニット12がストッパー21から突出する側は、支持ユニット12に対して本体ユニット11が設けられる側と反対側であり、移送対象の袋束がストッパー21に対して位置する側に対応する。
一方、本例の支持駆動部33は、第1支持部材31及び第2支持部材32のうち第1支持部材31のみを移動させることで、第1支持部材31及び第2支持部材32を開閉動作させる。
例えば、図6に示すように支持駆動伸縮ロッド33bの突出量を小さくすることによって、第1支持部材31が、第1取付体35及び第2取付体36とともに第4支持軸部41を中心に上方へ揺動する。これにより、第1支持部材31(特に支持接触部31b)と第2支持部材32との間の間隔が大きくなり、第1支持部材31及び第2支持部材32はリリース状態に置かれる。一方、図7に示すように支持駆動伸縮ロッド33bの突出量を大きくすることによって、第1支持部材31が、第1取付体35及び第2取付体36とともに第4支持軸部41を中心に下方へ揺動する。これにより、第1支持部材31(特に支持接触部31b)と第2支持部材32との間の間隔が小さくなり、第1支持部材31及び第2支持部材32は支持状態に置かれる。
このようにして支持駆動部33は、第1支持部材31及び第2支持部材32により袋束を挟んで支持させる支持間隔と、当該支持間隔よりも大きなリリース間隔とに、第1支持部材31と第2支持部材32との間の間隔を調整する。なお、支持間隔及びリリース間隔の具体的な大きさは、移送対象の袋束の厚みに応じて変えられることが好ましい。例えば、袋束の厚み方向(すなわち袋束に含まれる複数の袋の積層方向)のサイズが大きい場合、第1支持部材31及び第2支持部材32の支持間隔及びリリース間隔は、相対的に大きく調整されることが好ましい。一方、袋束の厚み方向のサイズが小さい場合、第1支持部材31及び第2支持部材32の支持間隔及びリリース間隔は、相対的に小さく調整されることが好ましい。
図8は、移送装置10が備える制御装置15の一例を示す機能ブロック図である。
制御装置15は、供給駆動部65、移送駆動部51、進退駆動部24及び支持駆動部33に接続されている。
供給駆動部65は、制御装置15の制御下で、移送対象の袋束を搬送する袋束供給装置(図9及び図10の符号「60」参照)の駆動源であり、典型的にはモーター等により構成される。袋束供給装置は、供給駆動部65から供給される動力に応じて、袋束を搬送し、取出エリア(図9及び図10の符号「P1」参照)に当該袋束を配置する。
移送駆動部51は、制御装置15の制御下で移送装置10の全体的な移動駆動を行い、例えば本体ユニット11、支持ユニット12及びストッパー21の位置及び向きを変えるための1又は複数のアクチュエータを含む。本実施形態の移送装置10は少なくとも部分的に多関節ロボットを含み、図1~図7に示す本体ユニット11、支持ユニット12及びストッパー21は、袋束の把持及びリリースを行うロボットハンド部を構成する。
進退駆動部24は、制御装置15の制御下で、進退駆動伸縮ロッド24bを進退駆動本体部24aから所望量突出させる。支持駆動部33は、制御装置15の制御下で、支持駆動伸縮ロッド33bを支持駆動本体部33aから所望量突出させる。
制御装置15は、供給駆動部65、移送駆動部51、進退駆動部24及び支持駆動部33の各々の状態を示す状態情報を保有し、当該状態情報に基づいて供給駆動部65、移送駆動部51、進退駆動部24及び支持駆動部33の各々の状態を制御する。また制御装置15は、供給駆動部65、移送駆動部51、進退駆動部24及び支持駆動部33の各々の状態情報から導き出される情報も保有しうる。例えば、制御装置15は、供給駆動部65の状態情報に基づいて、供給駆動部65により搬送される移送対象の袋束の位置に関する情報を導出して保有してもよい。また制御装置15は、移送駆動部51の状態情報に基づいて、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)の位置に関する情報を導出して保有してもよい。
次に、移送装置10の作動例を説明する。
図9~図18は、移送装置10の作動例を示す図である。
本例における移送装置10の作動方法(すなわち袋束移送方法)は、移送装置10が袋束供給装置60から袋束Bを受け取る工程(図9及び図10参照)と、移送装置10が袋束Bを把持しつつ移送する工程と、移送装置10が載置面上に袋束Bを載せる工程(図11~図18参照)と、を含む。これらの工程は、移送装置10及び袋束供給装置60を構成する各種機器が制御装置15により適宜制御されることで行われる。
図9及び図10に示す袋束供給装置60は、走行及び停止を繰り返す無端状の搬送ベルト61と、搬送ベルト61上に互いに等間隔に取り付けられた供給支持部62の複数のペアとを具備する。搬送ベルト61は、図示しない駆動ローラーに巻き掛けられ、移送駆動部51(図8参照)によって駆動ローラーが回転させられることで走行する。ペアを成す供給支持部62間のスペースに袋束Bの下方部分が挿入され、袋束Bの上方部分が露出した状態で当該袋束Bが供給支持部62のペアによって起立姿勢で支持される。供給支持部62の各ペアに対する袋束Bの供給は、図示しない供給装置により機械的に行われてもよいし、人手により行われてもよい。
袋束供給装置60(特に供給駆動部65)は、搬送ベルト61の走行に応じて袋束Bを供給支持部62のペアとともに搬送し、次の移送対象の袋束Bが取出エリアP1に到達したタイミングで搬送ベルト61を停止させて、当該袋束Bを取出エリアP1に配置する。制御装置15は、供給駆動部65の状態情報から導き出される「次の移送対象の袋束Bの位置に関する情報」に基づいて「搬送ベルト61を停止させるタイミング」を決めて、この決められたタイミングで搬送ベルト61を停止させるように供給駆動部65を制御する。
一方、移送装置10は、制御装置15の制御下で、取出エリアP1に位置する袋束Bを把持する。すなわち、突出相対位置(図5参照)に置かれ且つリリース状態(図6参照)に置かれている第1支持部材31(特に支持接触部31b)と第2支持部材32との間に、取出エリアP1に配置されている袋束Bの上方部分が位置づけられる(図9参照)。その後、第1支持部材31及び第2支持部材32が突出相対位置を維持しつつ支持状態(図7参照)に置かれることで、取出エリアP1に配置されている袋束Bの上方部分が、第1支持部材31(特に支持接触部31b)及び第2支持部材32により挟まれて、持ち上げ可能に支持される(図10参照)。
袋束Bに含まれる複数の袋の積層方向(すなわち袋束Bの厚み方向)は、第1支持部材31及び第2支持部材32が袋束Bを挟む方向に対応している。袋束Bのうちの一方側の最も外側に位置する袋が第1支持部材31(特に支持接触部31b)に接触し、他方側の最も外側に位置する袋が第2支持部材32に接触した状態で、袋束Bは第1支持部材31及び第2支持部材32により挟まれて支持される。
これらの一連の動作を行う移送装置10の具体的な挙動は限定されない。例えば、第1支持部材31及び第2支持部材32は、取出エリアP1に配置される前に突出相対位置及びリリース状態に置かれ、突出相対位置及びリリース状態を維持しつつ移送駆動部51によって取出エリアP1に移動されてもよい。或いは、第1支持部材31及び第2支持部材32は、非突出相対位置(図2参照)に置かれた状態で、取出エリアP1に位置する袋束Bの上方に配置され、その後、突出相対位置に配置されることで、図9に示す状態に置かれてもよい。この場合、第1支持部材31及び第2支持部材32は、取出エリアP1に位置する袋束Bの上方に非突出相対位置で配置された当初からリリース状態に置かれていてもよいし、非突出相対位置から突出相対位置に移る前に又は移る間に、支持状態からリリース状態にシフトしてもよい。
制御装置15は、次の移送対象の袋束Bを取出エリアP1に位置付けるタイミング(すなわち搬送ベルト61を停止させるタイミング)に関する情報に基づいて、移送駆動部51、進退駆動部24及び支持駆動部33を制御し、図9及び図10に示す状態に移送装置10を置く。
なお支持接触部31bは、上述のように第3支持軸部40を中心に揺動自在に設けられている。そのため、第1支持部材31と第2支持部材32との間に袋束Bが位置している状態で第1支持部材31と第2支持部材32との間の間隔がリリース間隔(図9参照)から支持間隔(図10参照)に調整されることで、袋束Bは支持接触部31b及び第2支持部材32により適切に挟まれて支持される。
移送装置10は、このようにして支持した袋束Bを取出エリアP1から載置エリアP2(図11参照)に移送し、当該袋束Bを載置エリアP2における載置面に載せる。すなわち、制御装置15の制御下で移送駆動部51がロボットハンドアーム50を高さ方向及び水平方向に移動させて、袋束Bを第1支持部材31及び第2支持部材32とともに取出エリアP1から載置エリアP2に移送する。
本例では、載置エリアP2に、ベース70上に固定された載置台71が設けられており、載置台71上には載置壁72が上方へ延在するように固定されている。移送装置10は、載置台71上に、複数の袋束Bを高さ方向へ順次積み重ねるように載せる。したがって、最初の袋束Bが載せられる載置面は、載置台71の上面(すなわち「載置上面」)71aによって構成される。それ以降の袋束B(すなわち2番目以降の袋束B)が載せられる載置面は、載置台71上に既に位置する袋束Bの最上部に位置する袋によって構成される。
具体的には、まず図11に示すように、第1支持部材31及び第2支持部材32により挟まれて支持された状態の袋束Bが、載置上面71aの上方に位置づけられる。この際、第1支持部材31及び第2支持部材32は、突出相対位置及び支持状態に置かれており、第1支持部材31(特に支持接触部31b)及び第2支持部材32も載置上面71aの上方に位置づけられる。なお第2支持部材32は、載置上面71aに接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
図11に示す状態において、袋束Bに含まれる複数の袋の積層方向は高さ方向に一致している。また移送装置10によって、袋束Bの一端面(すなわち袋束Bのうち第1支持部材31及び第2支持部材32により把持されている側とは反対側の端面)が、載置壁72(特に重力が作用する鉛直方向に沿って延びる垂直面)に接触させられる。これにより第1支持部材31及び第2支持部材32により支持されている袋束Bを、載置上面71aの上方において精度良く位置決めしつつ、袋束Bの姿勢の崩れを防ぐことができる。
その後、第1支持部材31及び第2支持部材32が突出相対位置に置かれたまま支持駆動伸縮ロッド33bの突出量が小さくされ、図12に示すように第1支持部材31が上方に揺動され、第1支持部材31及び第2支持部材32はリリース状態に置かれる。これにより袋束Bは、第2支持部材32上に載せられるとともに、載置壁72によって支持される。
その後、図13及び図14に示すように、第1支持部材31及び第2支持部材32はリリース状態に置かれたまま進退駆動伸縮ロッド24bの突出量が小さくされ、支持ユニット12が徐々に後退し、最終的には第1支持部材31及び第2支持部材32は非突出相対位置に置かれる。この際、袋束Bはストッパー面21aに接触して移動が制限される。すなわち袋束Bは、後退する第2支持部材32から摩擦力を受けるが、ストッパー21から当該摩擦力とは反対向きの力を受け、結果的にストッパー21と載置壁72との間に位置し続ける。そして第1支持部材31及び第2支持部材32が非突出相対位置に置かれることで、袋束Bは、第2支持部材32上から落下して載置上面71a上に載せられる。
このように載置上面71a上に載せられる袋束Bの位置は、ストッパー21(特にストッパー面21a)の位置に応じて定まる。したがって第2支持部材32上に袋束Bを載せつつ第1支持部材31及び第2支持部材32を突出相対位置から非突出相対位置にシフトさせる間、ストッパー21(特にストッパー面21a)は、載置上面71a上に載せられる袋束B(特にストッパー21側の端面)の位置に対応するように位置付けられている。
このようにして、載置上面71a上に最初の袋束Bが載せられる。
その後、移送装置10は、上述の工程と同様に動作して、載置上面71a上の最初の袋束Bの上に、次の袋束Bを載せる。すなわち移送装置10は、袋束供給装置60により取出エリアP1に位置づけられた新たな袋束Bを第1支持部材31及び第2支持部材32によって把持し(図9及び図10参照)、当該袋束Bを取出エリアP1から載置エリアP2に移送する。
そして移送装置10は、図15に示すように、載置上面71aの上方(特に載置上面71a上に既に載せられている袋束Bの上方)に、この新たな袋束Bを位置づける。この際、第1支持部材31及び第2支持部材32は、最初の袋束Bの場合(図11参照)と同様に突出相対位置及び支持状態に置かれており、第1支持部材31(特に支持接触部31b)及び第2支持部材32も載置上面71aの上方に位置づけられる。この際、第2支持部材32は、載置上面71a上に既に載せられている袋束B(特に最上方位置の袋の側面)に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
そして移送装置10は、最初の袋束Bの場合(図12~図14参照)と同様に動作する。すなわち、第1支持部材31及び第2支持部材32が突出相対位置に置かれたまま第1支持部材31及び第2支持部材32がリリース状態に置かれ(図16参照)、第1支持部材31及び第2支持部材32がリリース状態に置かれたまま第1支持部材31及び第2支持部材32が非突出相対位置に置かれる(図17及び図18参照)。これにより、載置上面71aに既に載せられている袋束B上に、新たな袋束Bを、姿勢を崩すことなく載せることができる。
移送装置10は、新たな袋束Bを更に載置エリアP2において積み重ねる場合には、上述の一連の工程を繰り返す。このようにして移送装置10は、任意の数の袋(袋束B)を載置上面71a上に載せることができる。ただし、載置上面71a上に載せることが可能な袋の数は、ストッパー21(特にストッパー面21a)の高さ方向のサイズに応じて制限される。
以上説明したように本実施形態の移送装置10によれば、進退駆動部24は、第2支持部材32上に袋束Bが位置し且つ第1支持部材31と第2支持部材32との間の間隔がリリース間隔に調整されている状態で第2支持部材32を移動させて、袋束Bをストッパー21に接触させつつ第2支持部材32から袋束Bを離れさせる。これにより、支持ユニット12の第1支持部材31及び第2支持部材32により挟まれて移送された袋束Bを、姿勢の崩れを抑えつつ、所望の載置面上に載せることができる。
また第1支持部材31及び第2支持部材32を支持状態とリリース状態との間でシフトさせる際、第1支持部材31及び第2支持部材32のうち第1支持部材31のみが支持駆動部33によって移動させられる。これにより、第1支持部材31及び第2支持部材32を支持状態とリリース状態との間でシフトさせる際に、第2支持部材32上に載せられている袋束Bを高さ方向に移動させることがないため、袋束Bの姿勢が崩れることを防ぐことができる。
また支持接触部31bを揺動自在に設けることによって、支持接触部31bの向きを、袋束Bの露出された把持面の向きに柔軟に適応させることができる。そのため、支持接触部31b及び第2支持部材32によって袋束Bを適切且つ安定的に支持することができる。
本開示は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。
上述の進退駆動部24は、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)が切欠部26を通るように支持ユニット12を移動させるが、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)が切欠部26を通らないように支持ユニット12を移動させてもよい。例えば、進退駆動部24は、支持ユニット12(特に第1支持部材31及び第2支持部材32)がストッパー21の外側を通るように、支持ユニット12を移動させてもよい。また第1支持部材31及び第2支持部材32のうちの少なくともいずれか一方は、互いに分離して設けられる複数の分離体により構成されてもよい。例えば、進退駆動部24による支持ユニット12の進退方向と垂直を成す水平方向に関して互いに離間して設けられる2以上の分離体を、第1支持部材31及び第2支持部材32の各々が含んでいてもよい。この場合、2つの分離体間にストッパー21が位置するように、第1支持部材31及び第2支持部材32の各々が設けられてもよい。
袋束供給装置60によって移送対象の袋束Bが位置づけられる取出エリアP1は、非常に狭い領域(例えば所定の特定位置)であってもよいし、比較的広い領域であってもよい。取出エリアP1が比較的広い領域である場合、袋束供給装置60は、移送対象の袋束Bを、必ずしも同じ特定位置に配置しなくてもよい。この場合、比較的広い取出エリアP1のどこに移送対象の袋束Bが位置するのかを検出する袋束探索装置(図示省略)が設けられ、当該袋束探索装置の検出結果に基づいて制御装置15は移送駆動部51を制御する。これにより、移送装置10は、移送駆動部51の駆動下で、支持ユニット12(すなわち第1支持部材31及び第2支持部材32)を移送対象の袋束Bの位置に移動させることができる。そのような袋束探索装置の具体的な構成は限定されない。例えば袋束探索装置は、取出エリアP1の画像データを取得する撮像装置(例えばデジタルカメラ)と、当該画像データを解析して移送対象の袋束Bの取出エリアP1における具体的な位置を特定する画像解析装置と、を具備してもよい。
第1取付体35、第2取付体36、基部31a及び第3取付体37のうちの少なくとも2以上の要素は、同一材料によって一体的に設けられていてもよい。
移送装置10は、袋束Bを移送するために、多関節ロボット以外の産業用ロボット(例えばパラレルリンクロボット)や他の機械装置を具備していてもよい。
袋束Bに含まれる袋の大きさ及び形状等の特性は限定されない。図9~図18に示されている袋束Bは、全体にわたって一様な厚みを有する平袋を複数含む。袋束Bは、局所的に異なる厚みを有する袋を複数含んでいてもよい。袋束Bに含まれる複数の袋は、お互いに共通の向きを有していてもよいし、お互いに異なる向きを有する2以上の袋が含まれていてもよい。袋束Bは、形状及び/又はサイズがお互いに異なる2種類以上の袋を含んでいてもよい。
上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよい。また上述の実施形態及び変形例の構成が、全体的に又は部分的に組み合わせられてもよい。
10 移送装置
11 本体ユニット
12 支持ユニット
15 制御装置
20 本体フレーム
21 ストッパー
21a ストッパー面
22 搬送軸体
22a 軸体接続部
23 連結部
24 進退駆動部
24a 進退駆動本体部
24b 進退駆動伸縮ロッド
25 ストッパー取付部
26 切欠部
27 連結固定部
28 取付固定部
31 第1支持部材
31a 基部
31b 支持接触部
32 第2支持部材
33 支持駆動部
33a 支持駆動本体部
33b 支持駆動伸縮ロッド
34 支持フレーム
35 第1取付体
36 第2取付体
37 第3取付体
38 第1支持軸部
39 第2支持軸部
40 第3支持軸部
41 第4支持軸部
44 支持ブロック
50 ロボットハンドアーム
51 移送駆動部
60 袋束供給装置
61 搬送ベルト
62 供給支持部
65 供給駆動部
70 ベース
71 載置台
71a 載置上面
72 載置壁
B 袋束
P1 取出エリア
P2 載置エリア

Claims (7)

  1. 本体部と、
    前記本体部に取り付けられ、第1支持部材及び第2支持部材を含む支持ユニットと、
    前記第1支持部材及び前記第2支持部材によりシート束を挟んで支持させる支持間隔と、当該支持間隔よりも大きなリリース間隔とに、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間の間隔を調整する支持駆動部と、
    前記本体部に取り付けられ、前記支持ユニットによる前記シート束の移動を制限するストッパーと、
    前記ストッパーと前記支持ユニットとの間の相対移動を行う進退駆動部と、を備える移送装置。
  2. 前記進退駆動部は、前記支持ユニットを移動させることで、前記ストッパーと前記支持ユニットとの間の相対移動を行う請求項1に記載の移送装置。
  3. 前記進退駆動部は、前記第2支持部材上に前記シート束が位置し且つ前記第1支持部材と前記第2支持部材との間の間隔が前記リリース間隔に調整されている状態で前記第2支持部材を移動させて、前記シート束を前記ストッパーに接触させつつ前記第2支持部材から前記シート束を離れさせる請求項1又は2に記載の移送装置。
  4. 前記ストッパーは切欠部を有し、
    前記進退駆動部は、前記支持ユニットが前記切欠部を通るように、前記ストッパーと前記支持ユニットとの間の相対移動を行う請求項1~3のいずれか一項に記載の移送装置。
  5. 前記進退駆動部は、前記支持ユニットを前記ストッパーから突出させる相対位置と、前記支持ユニットを前記ストッパーから突出させない相対位置とに、前記ストッパー及び前記支持ユニットを配置する請求項1~4のいずれか一項に記載の移送装置。
  6. 前記支持駆動部は、前記第1支持部材及び前記第2支持部材のうち前記第1支持部材のみを移動させる請求項1~5のいずれか一項に記載の移送装置。
  7. 前記第1支持部材は、基部と、前記基部に取り付けられる支持接触部と、を有し、
    前記支持接触部は、少なくとも限られた角度範囲において、前記基部に対して揺動自在に設けられており、
    前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に前記シート束が位置している状態で前記第1支持部材と前記第2支持部材との間の間隔が前記支持間隔に調整されることで、前記シート束は前記支持接触部及び前記第2支持部材により挟まれて支持される請求項1~6のいずれか一項に記載の移送装置。
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