JP5820260B2 - バッチシート給紙装置 - Google Patents

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Description

本発明は、各段にセパレートシートを敷きつつパレット上に段積された複数のバッチシートを包装機に供給するバッチシート給紙装置に関する。
従来、ビールや清涼飲料等の飲料が充填された複数の缶体を包装するものとして、図20(a)に示すような、マルチパック用の包装シートS0が用いられている。この包装シートS0は、矩形状の板紙に所定の印刷を施した後に、打抜き装置で折曲げ用の罫線や切り取り線を形成しつつ打ち抜くことによって、所定の形状に形成される。
打抜き装置から排出された包装シートS0は、図20(b)に示すように、複数枚が積み重ねられてバッチシートS1とされる。このバッチシートS1は、図20(c)に示すように、各段に複数列を並べつつ複数段に積み重ねた状態でパレットP上に載置される。このとき、各段のバッチシートS1は、その下方に敷かれたセパレートシートSpによって支持されて、他の段のものと区分されている。
パレットP上に段積された複数のバッチシートS1は、缶体を小分け包装する包装機の付近までコンベヤーによってパレットPごと搬送された後、例えば特許文献1に記載のようなバッチシート給紙装置によって、上段のものから順番に、パレットP上から包装機の給紙部に供給される。
図21は、上記特許文献1に記載のバッチシート給紙装置100の平面図である。
この図に示すように、バッチシート給紙装置100は、パレットPを搬送するパレット搬送装置110と、アーム部を有する産業用ロボット120と、産業用ロボット120のアーム部先端に着脱可能な吸着治具130,押出し治具140及びクランプ150と、シート押え装置160と、仮受け装置170と、整列台180とを備えている。
このバッチシート給紙装置100がバッチシートS1を包装機の給紙部に供給するときには、まず、産業用ロボット120のアーム部先端に吸着治具130を装着させる。そして、パレット搬送装置110によってシート取出し位置Wまで搬送されたパレットP上から、吸着治具130に設けられた複数の吸着パッド131によって最上部のセパレートシートSpを吸着させて、当該セパレートシートSpをパレット搬送装置110の端部(図21の右端部)で停止している空のパレットP上に移動させる。
次に、バッチシート給紙装置100は、産業用ロボット120のアーム部先端の治具を吸着治具130から押出し治具140に換装させ、図22(a)に示すように、押出し治具140に設けられた2本の押出しロッド141を上下方向に延在させた状態で、当該押出しロッド141をバッチシートS1(包装シートS0)の長手方向の一端部に形成された2つのV字状の切欠部n(図20(a)参照)に挿入させつつ、その先端(下端)をセパレートシートSpの上面に当接させる。そして、押出し治具140をバッチシートS1の長手方向に沿って移動させて、図22(b)に示すように、バッチシートS1の長手方向の他端部を所定長さだけセパレートシートSpから押し出させる。
次に、バッチシート給紙装置100は、産業用ロボット120のアーム部先端の治具を押出し治具140からクランプ150に換装させ、図23(a)に示すように、セパレートシートSpから押し出されたバッチシートS1の他端部をクランプ150によって挟持させる。また、クランプ150でバッチシートS1が挟持された側とは反対側のセパレートシートSpの上面をシート押え装置160によって押えておくとともに、仮受け装置170に設けられた上下方向へ移動可能な仮受けバー171をセパレートシートSpの上面と同じ高さに設定しておく。
次に、バッチシート給紙装置100は、図23(b)に示すように、クランプ150を上方へ移動させてバッチシートS1の他端部を持ち上げた状態で、仮受けバー171を跨ぐようにして、クランプ150をバッチシートS1の長手方向に沿って移動させた後に下方へ移動させ、バッチシートS1をセパレートシートSpと仮受けバー171とに支持させる。このとき、バッチシートS1を長手方向に沿って移動させる際に、セパレートシートSpがバッチシートS1の一端部によって上面を引き摺られるものの、当該セパレートシートSpはシート押え装置160によって予め押えられているため、バッチシートS1とともに動いてしまうことがない。
そして、バッチシート給紙装置100は、図23(c)に示すように、セパレートシートSpと仮受けバー171との間のバッチシートS1の長手方向中央部を、クランプ150によって挟持し直させる。こうして、バッチシート給紙装置100は、バッチシートS1を安定して保持できる状態とした後に、バッチシートS1をセパレートシートSp上から持ち上げる。
次に、バッチシート給紙装置100は、図24(a)に示すように、クランプ150を転回させつつ整列台180まで移動させ、包装シートS0が水平方向に重なりつつその長手方向が上下方向に対して斜めに延在するようにバッチシートS1を傾けた状態で、クランプ150の挟持を解除する。すると、バッチシートS1が落下しつつ、その周面が整列台180の底板181及び背受け板182と当接することによって、このバッチシートS1の各周面が揃えられる。
そして、バッチシート給紙装置100は、図24(b)に示すように、各周面が揃えられたバッチシートS1をクランプ150で再び挟持させた後、図21に示すように、当該バッチシートS1を包装機の給紙部190に移動させる。
こうして、パレットP上の最上段の1つのバッチシートS1が包装機の給紙部190に供給され、以降も上記同様の操作を繰り返すことによって、パレットP上から全てのバッチシートS1が包装機の給紙部190に供給される。
特開2002−274644号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のバッチシート給紙装置100では、押出し治具140やクランプ150などの複数の治具の他、シート押え装置160,仮受け装置170及び整列台180といった複数の部品等を必要とする複雑な構造となっているため、装置が大型するばかりか、各部の動作制御も複雑化してしまう。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、従来に比べ、簡便な構造で好適にバッチシートを移動させることができるバッチシート給紙装置の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、
それぞれが複数の包装シートを重ねてなるとともに、各段にセパレートシートを敷きつつパレット上に段積された複数のバッチシートを、前記パレット上から包装機の給紙部に供給するバッチシート給紙装置において、
先端部が移動可能に構成されたロボットアームと、
前記バッチシートを前記セパレートシートから押し出し可能な押出し部を一端部に有するとともに、前記バッチシートを挟持可能な挟持部を他端部に有し、前記ロボットアームの先端部に装着されるハンド部材と、
前記ロボットアーム及び前記ハンド部材の動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記挟持部は、前記バッチシートを挟持可能な2つのクランプを有するとともに、当該2つのクランプのうちの一方のクランプが、挟持方向と直交する方向へ移動して他方のクランプに対して接離可能に構成され、
前記制御手段は、
前記押出し部で前記バッチシートを前記セパレートシートの上面に沿って押し出して、当該バッチシートの一端部を前記セパレートシートの側縁から突出させた後に、
前記一方のクランプを前記他方のクランプに近接させつつ当該他方のクランプよりも前記バッチシートの他端側に位置させた状態で、前記セパレートシートの側縁から突出した前記バッチシートの一端部を前記他方のクランプで挟持させ、
前記ハンド部材を上方へ移動させて、当該バッチシートの他端部を前記セパレートシートに支持させたまま当該バッチシートの一端部を持ち上げた後に、
前記一方のクランプを前記他方のクランプから離間させ、当該バッチシートの他端側へ移動させて、当該一方のクランプで当該バッチシートの他端部を挟持させ、
当該バッチシートを前記包装機の給紙部に移動させることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のバッチシート給紙装置において、
前記2つのクランプは、L字状に構成された底板及び背板と、前記背板に沿って移動して前記底板と接離可能な天板と、をそれぞれ有し、前記底板と前記天板とで前記バッチシートを挟持可能に構成され、
前記他方のクランプは、前記底板及び前記背板と直交する側板を、前記一方のクランプとは反対側の側端に有し、
前記制御手段は、
前記バッチシートを前記2つのクランプで挟持して持ち上げた後に、当該2つのクランプの前記背板と前記他方のクランプの前記側板とが当該バッチシートよりも下側に位置しつつ当該バッチシートが傾斜した状態となるように前記ハンド部材を転回させ、
前記2つのクランプの挟持を解除して当該バッチシートを前記背板及び前記側板に当接させて、当該バッチシートの各周面を揃えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のバッチシート給紙装置において、
前記押出し部は、延在方向に沿って移動可能に支持された棒状部材と、前記棒状部材の基端に設けられ、当該棒状部材をその先端に向けて押圧可能な押圧手段と、を有し、
前記制御手段は、前記棒状部材を上下方向に沿って延在させた状態で当該棒状部材の先端面を前記セパレートシートの上面に当接させ、前記押圧手段によって前記棒状部材を所定の押圧力で押圧させつつ、前記棒状部材の側周面を前記バッチシートに当接させて当該バッチシートを前記セパレートシートから押し出させることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のバッチシート給紙装置において、
前記セパレートシートを吸着可能な吸着部を有するとともに、前記ロボットアームの先端部に着脱可能に構成された第二ハンド部材を備え、
前記ハンド部材は、前記ロボットアームの先端部に着脱可能に構成され、
前記制御手段は、前記パレット上から1段分の前記バッチシートを移動させた後に、前記ロボットアームの先端部に装着された前記ハンド部材を前記第二ハンド部材に換装し、前記吸着部に前記セパレートシートを吸着させて当該セパレートシートを前記パレット上から所定位置に移動させることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のバッチシート給紙装置において、
前記第二ハンド部材は、前記パレットを把持可能なパレット把持部を有することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ハンド部材の一端部に設けられた押出し部によって、バッチシートを押し出してその一端部をセパレートシートの側縁から突出させた後に、ハンド部材の他端部に設けられた挟持部によって、セパレートシートから突出したバッチシートの一端部を挟持させるので、バッチシートを押し出す押出し治具と、挟持するクランプとを別体で有していた従来と異なり、1つのハンド部材のみによってバッチシートの押し出しと挟持を行うことができる。したがって、従来に比べ、部品点数を減らした簡便な構造で、好適にバッチシートを移動させることができる。
また、一方のクランプを他方のクランプに近接させつつ当該他方のクランプよりもバッチシートの他端側に位置させた状態で、セパレートシートから突出したバッチシートの一端部を他方のクランプで挟持させ、ハンド部材を上方へ移動させてバッチシートの一端部を持ち上げた後に、一方のクランプを他方のクランプから離間させてバッチシートの他端部を挟持させるので、バッチシートをセパレートシート上に引き摺らせたり、挟持位置を変えて挟持し直させたりする必要なく、バッチシートを2箇所で挟持させて安定して保持することができる。そのため、バッチシートを挟持する過程で当該バッチシートをセパレートシート上に引き摺らせていた従来と異なり、セパレートシートをシート押え装置によって押えておく必要がない。また、最終的にバッチシートの中央部だけを挟持させていた従来と異なり、仮受け装置の仮受けバーによってバッチシートの端部を一時的に支持させておく必要もない。したがって、従来に比べ、シート押え装置や仮受け装置を不要なものとして更に部品点数を減らすことができ、一層簡便な構造とすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、バッチシートを2つのクランプで挟持して持ち上げた後に、2つのクランプの背板と他方のクランプの側板とがバッチシートよりも下側に位置しつつ当該バッチシートが傾斜した状態となるようにハンド部材を転回させ、2つのクランプの挟持を解除してバッチシートを背板及び側板に当接させてバッチシートの各周面を揃えるので、整列台を用いてバッチシートの各周面を揃えていた従来と異なり、ハンド部材の2つのクランプでバッチシートを保持したままで当該バッチシートの各周面を揃えることができる。したがって、従来に比べ、整列台を不要なものとして更に部品点数を減らすことができ、一層簡便な構造とすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、棒状部材の先端面をセパレートシートの上面に当接させ、押圧手段によって棒状部材を所定の押圧力で押圧させつつ、棒状部材の側周面をバッチシートに当接させて当該バッチシートをセパレートシートから押し出させるので、棒状部材の先端面とセパレートシートとを好適に密着させた状態で、バッチシートをセパレートシートから押し出させることができる。したがって、バッチシートの最下部の包装シートが棒状部材とセパレートシートとの隙間に入り込んで当該包装シートを押し出し損ねることが防止され、バッチシートの最下部までの全ての包装シートを好適に押し出させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、セパレートシートを吸着可能な吸着部を有する第二ハンド部材が、パレットを把持可能なパレット把持部を有するので、この第二ハンド部材の動作を制御することにより、セパレートシートに加えて、パレットも移動させることができる。
実施形態のバッチシート給紙装置の平面図である。 実施形態のバッチシート給紙装置の正面図である。 実施形態のバッチシート給紙装置の側面図である。 実施形態の第一ハンド部材を説明するための図である。 実施形態の第二ハンド部材を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置の制御構成を示すブロック図である。 実施形態のバッチシート給紙装置の動作の流れを示すフローチャートである。 実施形態のバッチシート給紙装置がセパレートシートを移動させるときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを押し出すときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを押し出すときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置によって押し出されたバッチシートを示す図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを挟持するときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを挟持するときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを挟持するときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートの各周面を揃えるときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートの各周面を揃えるときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを給紙部に移動させるときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がバッチシートを給紙部に移動させるときの動作を説明するための図である。 実施形態のバッチシート給紙装置がパレットを移動させるときの動作を説明するための図である。 (a)包装シートの平面図であり、(b)バッチシートの斜視図であり、(c)パレット上に段積された複数のバッチシートの斜視図である。 従来のバッチシート給紙装置の平面図である。 従来のバッチシート給紙装置がバッチシートを押し出すときの動作を説明するための図である。 従来のバッチシート給紙装置がバッチシートを挟持するときの動作を説明するための図である。 従来のバッチシート給紙装置がバッチシートの各周面を揃えるときの動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[バッチシート給紙装置の構成]
図1は、本実施形態におけるバッチシート給紙装置1の平面図であり、図2は、図1のII−II線から見たバッチシート給紙装置1の正面図であり、図3は、バッチシート給紙装置1の側面図である。
なお、以下の説明では、特に断りのない限り、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、バッチシート給紙装置1から見た図中の各方向を意味するものとする。
図1〜図3に示すように、バッチシート給紙装置1は、ロボットアーム2を備えている。このロボットアーム2は、架台21に固定されたベース部22と、ベース部22に支持された旋回部23と、旋回部23に一端部が連結された第一アーム部24と、第一アーム部24の他端部に連結されたエルボ部25と、エルボ部25に一端部が連結された第二アーム部26と、第二アーム部26の他端部に連結されたリスト部27とを有するものであり、従来から公知のものである。
このロボットアーム2では、旋回部23が、上下方向に沿ったA軸を中心として回動可能にベース部22に支持されており、この旋回部23には、A軸と直交するB軸を中心として回動可能に第一アーム部24が連結されている。第一アーム部24には、B軸と平行なC軸を中心として回動可能にエルボ部25が連結されており、このエルボ部25には、C軸と直交するD軸を中心として回動可能に第二アーム部26が連結されている。また、第二アーム部26には、D軸と直交するE軸を中心として回動可能にリスト部27が連結されている。これら各部は、図示しない駆動モータによって上記各軸を中心に回動可能に構成されており、このような構成により、ロボットアーム2は、その先端部のリスト部27の位置・角度・姿勢を自在に調整することが可能となっている。
ロボットアーム2の前方には、左右方向に沿って延在する搬入コンベヤー3及び搬出コンベヤー4が、前後方向に沿って並設されている。
このうち、搬入コンベヤー3は、複数のバッチシートS1が段積されたパレットPを、当該パレットPが搬入される搬入位置L0からシート取出し位置L1まで左右方向に沿って搬送させる。シート取出し位置L1は、ロボットアーム2の可動領域内の位置であり、後述するように、ロボットアーム2によってパレットP上からバッチシートS1を取り出す位置である。
搬入コンベヤー3が搬送するパレットP上には、複数枚の包装シートS0を積み重ねてなるバッチシートS1が、各段で左右方向に沿って複数列(例えば4列)に並べられつつ、複数段(例えば5段)に積み重ねられている(図20(a)〜(c)参照)。各バッチシートS1は、包装シートS0の一端部に形成された2つのV字状の切欠部nを前方へ開口させた向きで、前後方向に沿って延在するように配置されている。
各段のバッチシートS1は、その下方に敷かれたセパレートシートSpによって支持されて、他の段のものと区分されている。また、最上段のバッチシートS1の上部にもセパレートシートSpが載置されている。これらのセパレートシートSpは、1段分の複数列のバッチシートS1よりもやや広めの大きさ(面積)に形成され、当該1段分のバッチシートS1を覆うように配置されている。但し、このうち、バッチシートS1の段間に挟まれたセパレートシートSpは、バッチシートS1の前端面よりもやや前方まで突出するとともに、バッチシートS1の他の周面からは僅かに凹むように配置されている。
一方、搬出コンベヤー4は、搬入コンベヤー3よりも前方に配置されており、全てのバッチシートS1が取り出されたパレットP及びセパレートシートSpを、パレット移動位置L2から搬出位置L3まで左右方向に沿って搬送させる。パレット移動位置L2は、ロボットアーム2の可動領域内の位置であり、後述するように、バッチシートS1が取り出されたパレットP及びセパレートシートSpを、搬入コンベヤー3上から退けておく位置である。また、搬出位置L3は、バッチシートS1が取り出されたパレットP及びセパレートシートSpをバッチシート給紙装置1から搬出させる位置である。
ロボットアーム2の左方には、包装機の給紙部10が配設されている。この給紙部10は、図示しない包装機本体の前側に配設されており、当該包装機本体に向けてバッチシートS1(包装シートS0)を後方へ搬送させる搬送ベルト11を有している。この搬送ベルト11上には、包装機本体へ送り込まれるバッチシートS1(包装シートS0)が、前後方向に沿って並べられた状態で載置される。また、搬送ベルト11は、少なくとも一部がロボットアーム2の可動領域内に位置するように配置されている。
ロボットアーム2の右方であって当該ロボットアーム2の可動領域内には、治具台Hが配設されている。この治具台H上には、ロボットアーム2のリスト部27に着脱可能に構成された第一ハンド部材5及び第二ハンド部材6が載置されている。
図4は、第一ハンド部材5を説明するための図であり、このうち(a)が第一ハンド部材5の平面図、(b)が側面図、(c)が正面図である。
これらの図に示すように、第一ハンド部材5は、図中の矢印Yの方向(以下、Y方向という)に沿って延在する直方体状のベース部50を有している。
ベース部50のY方向の一端部(図4(a)の上側端部)には、Y方向に沿って延在する2本の押出しロッド51,51が、ベース部50から突出するように設けられている。この2本の押出しロッド51,51は、包装シートS0に形成された2つの切欠部nの間の距離と対応した距離だけ離間しつつ、Y方向と直交する図中の矢印Xの方向(以下、X方向という)に沿って並設されている。各押出しロッド51の先端面は、Y方向と直交する平面状に形成されている。また、各押出しロッド51は、Y方向に沿って移動可能なようにベース部50に支持されており、その基端が、ベース部50に固定されたエアシリンダー52に連結されている。エアシリンダー52は、連結された押出しロッド51をその先端に向けてY方向へ押圧可能であるとともに、図示しないレギュレーターを備えることにより押圧力を調整可能となっている。これら押出しロッド51及びエアシリンダー52は、本発明に係る押出し部を構成している。
ベース部50のY方向の他端部(図4(a)の下側端部)であって、X方向及びY方向と直交する図中の矢印Zの方向(以下、Z方向という)の一方側(図4(b)の左側)の面には、X方向に沿って延在する直方体状のクランプ支持部53が、そのX方向の略中央部で固定されている。このクランプ支持部53には、バッチシートS1を挟持可能な2つのクランプ54,54がY方向の他方側に支持されている。これらクランプ支持部53及びクランプ54,54は、本発明に係る挟持部を構成している。
2つのクランプ54,54は、X方向に沿って並設されるとともに、Y方向の他方側へ開口する側面視コ字状の支持枠541をそれぞれ有している。支持枠541の開口内面のうち、Z方向の他方側の面には、Z方向と直交する平板状の底板542が設けられており、Y方向の一方側の面には、Y方向と直交する平板状の背板543が設けられている。これら底板542及び背板543は、各クランプ54において側面視L字状に当接されるとともに、異なるクランプ54に設けられたものとそれぞれ同一平面を形成するように設けられている。また、支持枠541の開口内面のうち、底板542と対向するZ方向の一方側の面には、シリンダー544が設けられている。このシリンダー544は、Z方向と直交する平板状の可動板545をZ方向に沿って移動可能に支持しており、各クランプ54は、シリンダー544で可動板545をZ方向へ移動させて底板542と接離させることにより、底板542と可動板545とでバッチシートS1を挟持可能となっている。
2つのクランプ54,54のうち、X方向の一方側(図4(a)の左側)に設けられたものは、クランプ支持部53に固定された固定クランプ54Aとなっている。この固定クランプ54Aは、X方向と直交する平板状の側板546を、X方向の一方側の側端に有している。
また、2つのクランプ54,54のうち、X方向の他方側に設けられたものは、X方向に沿って移動可能な可動クランプ54Bとなっている。この可動クランプ54Bは、支持枠541に固定されたクランプガイド547を有しており、当該クランプガイド547がX方向に沿って移動可能にクランプ支持部53に支持されている。より詳しくは、クランプ支持部53には、X方向に沿って延在する2条のガイド溝531,531がZ方向の一方側の面に形成されており、クランプガイド547は、図示しない駆動モータに駆動されて当該ガイド溝531,531に沿って移動可能なようにクランプ支持部53に支持されている。このような構成により、可動クランプ54Bは、X方向へ移動して固定クランプ54Aに対して接離可能となっている。
ベース部50のY方向の略中央部であって、Z方向の一方側の面には、ハンドチェンジャー55が配設されている。このハンドチェンジャー55は、ロボットアーム2のリスト部27に装着される装着フランジ551を有しており、空気圧によって当該装着フランジ551をリスト部27に自動的に着脱可能となっている。また、ベース部50のY方向の略中央部であって、Z方向の他方側の面には、Z方向に沿ってレーザー光を出射させる光学センサー56が配設されている。
図5は、第二ハンド部材6を説明するための図であり、このうち(a)は、第二ハンド部材6の平面図、(b)は、(a)のIII−III線での断面図である。
これらの図に示すように、第二ハンド部材6は、鋼管を組んで形成された平面視四角形状の枠体60を有している。枠体60の四隅付近には、真空吸着によりセパレートシートSpを吸着可能な吸着パッド61が、吸着面を下方に向けた状態でそれぞれ配設されている。また、枠体60の平面視中央部には、ハンドチェンジャー62が配設されている。このハンドチェンジャー62は、ロボットアーム2のリスト部27に装着される装着フランジ621を有しており、空気圧によって当該装着フランジ621をリスト部27に自動的に着脱可能となっている。
また、枠体60の四隅付近には、パレットPを把持可能な把持爪63がそれぞれ配設されている。4つの把持爪63,…は、上下方向に沿って延在する第一延在部63aと、第一延在部63aの上端から側方へ延在する第二延在部63bとからなるL字状にそれぞれ形成されており、枠体60の対向する2辺に沿って互いに平行に延在する2本の回動軸64,64に2つずつ固定されている。より詳しくは、4つの把持爪63,…は、第二延在部63bの先端が、異なる回動軸64に固定されたもの同士で互いに反対方向を向きつつ回動軸64の延在方向と直交する外側方を向いた状態で、第一延在部63aの下端が回動軸64,64に固定されている。各回動軸64は、枠体60の上側で当該枠体60に回動可能に軸支されるとともに、その一端が、枠体60に設けられたアクチュエーター65に連結されている。そのため、アクチュエーター65を駆動して2本の回動軸64,64を回動させると、図5(b)に二点鎖線で示すように、異なる回動軸64に固定された把持爪63,…の第二延在部63bの先端が枠体60の下側で互いに対向するように、4つの把持爪63,…が枠体60の外側回りに回転する。
図6は、バッチシート給紙装置1の制御構成を示すブロック図である。
この図に示すように、バッチシート給紙装置1は、上述した各構成に加えて、制御部7を備えている。制御部7は、ロボットアーム2,搬入コンベヤー3及び搬出コンベヤー4と電気的に接続されているとともに、ロボットアーム2に選択的に装着される第一ハンド部材5及び第二ハンド部材6と、当該ロボットアーム2を介して電気的に接続される。そして、制御部7は、予め設定された動作プログラムに基づいて、これら各部の動作を制御する。
[バッチシート給紙装置の動作]
続いて、バッチシート給紙装置1の動作について説明する。
図7は、バッチシートS1を包装機の給紙部10に供給するときのバッチシート給紙装置1の動作の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、制御部7は、まず、搬入コンベヤー3の動作を制御して、複数のバッチシートS1が段積されたパレットPをシート取出し位置L1まで搬送させる(ステップT1)。
次に、制御部7は、バッチシートS1上からセパレートシートSpを移動させる(ステップT2)。
このステップでは、制御部7は、まず、ロボットアーム2の動作を制御して、治具台H上の第二ハンド部材6の位置までリスト部27を移動させ、当該リスト部27に第二ハンド部材6の装着フランジ621を装着させる。なおこのときに、リスト部27に第一ハンド部材5が装着されていた場合には、制御部7は、当該第一ハンド部材5を治具台H上に離脱させてから、リスト部27に第二ハンド部材6を装着させる。
そして、制御部7は、図8に示すように、第二ハンド部材6をシート取出し位置L1の上方まで移動させ、バッチシートS1上のセパレートシートSpに4つの吸着パッド61,…を上方から当接させた後、当該吸着パッド61,…にセパレートシートSpを吸着させる。それから、制御部7は、第二ハンド部材6を搬出コンベヤー4上のパレット移動位置L2まで移動させてから吸着パッド61,…の吸着を解除させて、予めパレット移動位置L2に配置されたセパレートシートSp搬出用のパレットP上にセパレートシートSpを載置させる。
次に、制御部7は、上方に露出したバッチシートS1の位置及び高さを確認する(ステップT3)。
このステップでは、制御部7は、まず、ロボットアーム2のリスト部27を治具台H上まで移動させ、当該リスト部27に装着された第二ハンド部材6を第一ハンド部材5に換装させる。より詳しくは、制御部7は、第二ハンド部材6をリスト部27から治具台H上に離脱させてから、当該リスト部27に第一ハンド部材5の装着フランジ551を装着させる。
次に、制御部7は、光学センサー56が下方に露出するように第一ハンド部材5のZ方向を上下方向に一致させた状態で、当該第一ハンド部材5をシート取出し位置L1の上方まで移動させる。そして、制御部7は、第一ハンド部材5を前後方向に沿って移動させつつ光学センサー56から下方へレーザー光を出射させて、このレーザー光をバッチシートS1の後端面での段差に跨って出射させることにより、バッチシートS1の高さ及び後端面の位置を検出する。同様にして、制御部7は、第一ハンド部材5を左右方向に沿って移動させつつ光学センサー56から下方へレーザー光を出射させて、このレーザー光を複数列のバッチシートS1の左端面での段差に跨って出射させることにより、バッチシートS1の高さ及び左端面の位置を検出する。その後、制御部7は、検出されたバッチシートS1の高さ及び各位置の情報に基づいて、以降の動作における各部の制御を必要に応じて補正する。
次に、制御部7は、上方に露出したバッチシートS1をセパレートシートSpから押し出して、当該バッチシートS1の後端部をセパレートシートSpから突出させる(ステップT4)。
このステップでは、制御部7は、まず、第一ハンド部材5を転回させて、2本の押出しロッド51,51が各先端面を下方へ向けて上下方向に沿って延在しつつ左右方向に沿って並んだ状態にする。それから、制御部7は、図9(a),(b)に示すように、押出しロッド51,51の先端面をセパレートシートSpよりも少し上方に位置させた状態で、この段の最も左側のバッチシートS1の切欠部nに前方から押出しロッド51,51を挿入させる。
次に、制御部7は、図10(a)に示すように、各エアシリンダー52によって押出しロッド51,51を下降させ、当該押出しロッド51,51の各先端面をセパレートシートSpの上面に当接させる。このとき、各エアシリンダー52は、押出しロッド51,51の各先端面がセパレートシートSpの上面に密着しつつ過度に押さないように、適度な押圧力で押出しロッド51,51を押圧するようになっている。
次に、制御部7は、図10(b)に示すように、第一ハンド部材5を後方へ移動させ、押出しロッド51,51の側周面を切欠部nの内部でバッチシートS1に当接させて当該バッチシートS1をセパレートシートSpの上面に沿って後方へ押させる。そして、このバッチシートS1をセパレートシートSpから押し出して、当該バッチシートS1の後端部を所定長さだけセパレートシートSpの後側縁から突出させる。このとき、各エアシリンダー52によって押出しロッド51,51の各先端面がセパレートシートSpの上面に密着しているので、押出しロッド51,51は、バッチシートS1の最下部までの全ての包装シートS0を好適に押すことができる。また、セパレートシートSpから突出させるバッチシートS1の後端部の長さは、少なくとも1つのクランプ54のX方向の幅よりも長く、本実施形態では、2つのクランプ54,54のX方向の幅と同程度の長さである。
次に、制御部7は、この段のバッチシートS1の残りのものに対して、左側のものから順番に上記同様の操作を行い、その後端部をセパレートシートSpから突出させる。こうして、図11に示すように、この段の全てのバッチシートS1が、後端部をセパレートシートSpの後側縁から突出させた状態となる。
次に、制御部7は、後端部を突出させたバッチシートS1を2つのクランプ54,54で挟持させる(ステップT5)。
このステップでは、制御部7は、まず、第一ハンド部材5の可動クランプ54BをX方向へ移動させて固定クランプ54Aに最も近接(隣接)させるとともに、第一ハンド部材5を転回させて、第一ハンド部材5のX方向及びZ方向を前後方向及び上下方向に一致させつつ、2つのクランプ54,54の各支持枠541を右方へ開口させた状態にする。
それから、制御部7は、第一ハンド部材5を移動させて、2つのクランプ54,54を最も左側のバッチシートS1に後方から接近させ、図12(a),(b)に示すように、当該バッチシートS1のうちセパレートシートSpの後側縁から突出した後端部を、2つのクランプ54,54の可動板545と底板542との間に位置させる。そして、制御部7は、2つのクランプ54,54のうち固定クランプ54Aのみの可動板545をシリンダー544で移動させて、当該固定クランプ54AでバッチシートS1の最後端部を挟持させる。ここで、クランプ54,54の可動板545と底板542との間にバッチシートS1の後端部を位置させるときには、当該後端部が後方へ垂れ下がっているため、この垂れ下がりの向きに倣ってクランプ54,54(第一ハンド部材5)をY方向回りにやや傾斜させつつ、このバッチシートS1の後方からクランプ54,54を接近させることが好ましい。
次に、制御部7は、図13(a)に示すように、第一ハンド部材5を上方へ移動させつつY方向回りに回転させて、2つのクランプ54,54が位置するX方向の一方側のみを上方へ移動させ、バッチシートS1の前端部をセパレートシートSpに支持させたまま、当該バッチシートS1の後端部を持ち上げてセパレートシートSpから離間させる。
次に、制御部7は、図13(b)に示すように、可動クランプ54BをX方向へ移動させて固定クランプ54Aから離間させ、その下面がセパレートシートSpと接触しない程度にバッチシートS1の前側へ移動させる。そして、制御部7は、図14(a)に示すように、可動クランプ54Bの可動板545をシリンダー544で移動させて、当該可動クランプ54Bの可動板545と底板542とでバッチシートS1の前側部を挟持させる。こうして、バッチシートS1を安定して保持できるように2つのクランプ54,54で当該バッチシートS1の2箇所を挟持させた後、制御部7は、図14(b)に示すように、第一ハンド部材5のX方向及びZ方向が前後方向及び上下方向に一致するように当該第一ハンド部材5の姿勢を直しつつ、バッチシートS1を持ち上げる。
次に、制御部7は、バッチシートS1を2つのクランプ54,54で保持したまま、このバッチシートS1の各周面を揃える(ステップT6)。
このステップでは、制御部7は、まず、図15(a)に示すように、第一ハンド部材5を転回させて、2つのクランプ54,54の各背板543がバッチシートS1よりも下側に位置するように、当該クランプ54,54の各支持枠541を上方へ開口させた状態にする。また、制御部7は、固定クランプ54Aの側板546がバッチシートS1よりもやや下側に位置しつつ、バッチシートS1が傾斜した状態となるように、第一ハンド部材5をZ方向回りに少し傾ける。
そして、制御部7は、2つのクランプ54,54の各可動板545がバッチシートS1よりも下側に位置するように、第一ハンド部材5を上述の状態からX方向回りに緩やかに回転させながら、その回転途中で2つのクランプ54,54の各可動板545を移動させて、当該クランプ54,54でのバッチシートS1の挟持を解除する。すると、挟持を解除されたバッチシートS1は、2つのクランプ54,54の背板543上に落下するとともに、この背板543に沿ってクランプ54,54の可動板545上に落下する。そして、バッチシートS1がクランプ54,54の背板543上に落下するときに、このバッチシートS1の長尺方向に沿った側端面がクランプ54,54の背板543と当接することにより、当該側端面が揃えられる。
次に、制御部7は、図15(b)に示すように、固定クランプ54Aの側板546がバッチシートS1よりも更に下側に位置するように第一ハンド部材5をZ方向回りに緩やかに回転させる。すると、バッチシートS1は、2つのクランプ54,54の背板543と当接したまま当該背板543に沿ってX方向へ移動し、固定クランプ54Aの側板546上に落下する。そして、この落下の際に、バッチシートS1の長尺方向の端面が固定クランプ54Aの側板546と当接することにより、当該端面が揃えられる。
次に、制御部7は、図16(a)に示すように、2つのクランプ54,54の底板542がバッチシートS1よりも下側に位置するように第一ハンド部材5をX方向回りに緩やかに回転させる。すると、バッチシートS1は、2つのクランプ54,54の背板543及び固定クランプ54Aの側板546と当接したまま、当該背板543及び側板546に沿ってZ方向へ移動し、2つのクランプ54,54の底板542上に落下する。それから、制御部7は、図16(b)に示すように、2つのクランプ54,54の可動板545をシリンダー544で移動させて、当該クランプ54,54で再びバッチシートS1を挟持させる。
次に、制御部7は、各周面が揃えられたバッチシートS1を包装機の給紙部10に移動させる(ステップT7)。
このステップでは、制御部7は、まず、第一ハンド部材5を転回させて、当該第一ハンド部材5のY方向及びZ方向を上下方向及び前後方向に一致させるとともに、2つのクランプ54,54の各支持枠541を下方へ開口させつつ固定クランプ54Aを可動クランプ54Bの右側に位置させた状態にする。
次に、制御部7は、図17(a)に示すように、第一ハンド部材5を給紙部10の搬送ベルト11の上方まで移動させて、この搬送ベルト11上の後側に載置されている移動済みのバッチシートS1(包装シートS0)の前側近傍に第一ハンド部材5を位置させる。またこのとき、制御部7は、2つのクランプ54,54で挟持しているバッチシートS1と、搬送ベルト11上の移動済みのバッチシートS1(包装シートS0)との左右方向の位置及び向きが一致するように、第一ハンド部材5を移動させる。
次に、制御部7は、図17(b)に示すように、2つのクランプ54,54の挟持を解除させ、挟持されていたバッチシートS1を搬送ベルト11上に落下させる。それから、制御部7は、図17(c)に示すように、2つのクランプ54,54の底板542の先端(下端)が搬送ベルト11上のバッチシートS1よりも上側に位置するように、第一ハンド部材5を上方へ少し移動させつつX方向回りに回転させる。
次に、制御部7は、図18(a)に示すように、第一ハンド部材5をZ方向に沿って後方斜め上方へ移動させ、2つのクランプ54,54の可動板545でバッチシートS1の上部を後方へ押して、当該バッチシートS1をその後方の移動済みのバッチシートS1(包装シートS0)へ傾倒させる。そして、制御部7は、図18(b)に示すように、傾倒させたバッチシートS1の前方まで第一ハンド部材5を移動させた後、図18(c)に示すように、当該第一ハンド部材5を後方へ移動させ、傾倒させたバッチシートS1を2つのクランプ54,54の支持枠541で移動済みのバッチシートS1(包装シートS0)に押し付けて、これらのバッチシートS1(包装シートS0)を整列させる。
次に、制御部7は、1段の全てのバッチシートS1を給紙部10に移動させたか否かを判定し(ステップT8)、移動させていないと判定した場合には(ステップT8;No)、上述のステップT5へ移行する。そして、ステップT5〜T7の操作を上記同様に行って、この段に残るバッチシートS1を給紙部10に移動させる。
また、ステップT8において、1段の全てのバッチシートS1を給紙部10に移動させたと判定した場合には(ステップT8;Yes)、制御部7は、パレットP上の全段のバッチシートS1を給紙部10に移動させたか否かを判定する(ステップT9)。
このステップT9において、パレットP上の全段のバッチシートS1を給紙部10に移動させてはいないと判定した場合には(ステップT9;No)、制御部7は、上述のステップT2へ移行する。そして、ステップT2〜T8の操作を上記同様に行って、次段のバッチシートS1を給紙部10に移動させる。
また、ステップT9において、パレットP上の全段のバッチシートS1を給紙部10に移動させたと判定した場合には(ステップT9;Yes)、制御部7は、パレットP上のセパレートシートSpとともにパレットPを移動させる(ステップT10)。
このステップでは、制御部7は、まず、ロボットアーム2のリスト部27を治具台H上まで移動させ、当該リスト部27に装着された第一ハンド部材5を第二ハンド部材6に換装させる。
次に、制御部7は、図19に示すように、第二ハンド部材6をシート取出し位置L1の上方まで移動させ、パレットP上のセパレートシートSpに4つの吸着パッド61,…を上方から当接させて、当該吸着パッド61,…にセパレートシートSpを吸着させる。それから、制御部7は、第二ハンド部材6のアクチュエーター65,65を駆動して2本の回動軸64,64を回動させ、4つの把持爪63,…を枠体60の外側回りに回転させる。すると、把持爪63,…の第二延在部63bがパレットPの上板の下面に両側方から係止されて、当該パレットPが第二ハンド部材6に把持される。
そして、制御部7は、第二ハンド部材6を搬出コンベヤー4上のパレット移動位置L2まで移動させてから、2本の回動軸64,64を回動させて把持爪63,…でのパレットPの係止を解除させるとともに、吸着パッド61,…でのセパレートシートSpの吸着を解除させる。こうして、パレットPが、セパレートシートSpとともに、予めパレット移動位置L2に配置されたセパレートシートSp搬出用のパレットP上に載置される。また、制御部7は、必要に応じて、搬出コンベヤー4の動作を制御し、パレット移動位置L2のパレットP及びセパレートシートSpを搬出位置L3まで搬送させ、バッチシート給紙装置1から搬出させる。
[作用・効果]
以上のように、バッチシート給紙装置1によれば、第一ハンド部材5の一端部に設けられた押出しロッド51,51によって、バッチシートS1を押し出してその後端部をセパレートシートSpの後側縁から突出させた後に、第一ハンド部材5の他端部に設けられたクランプ54,54によって、セパレートシートSpから突出したバッチシートS1の後端部を挟持させるので、バッチシートS1を押し出す押出し治具と、挟持するクランプとを別体で有していた従来と異なり、1つの第一ハンド部材5のみによってバッチシートS1の押し出しと挟持を行うことができる。したがって、従来に比べ、部品点数を減らした簡便な構造で、好適にバッチシートS1を移動させることができる。
また、可動クランプ54Bを固定クランプ54Aに近接させつつ当該固定クランプ54AよりもバッチシートS1の後側に位置させた状態で、セパレートシートSpから突出したバッチシートS1の後端部を固定クランプ54Aで挟持させ、第一ハンド部材5を上方へ移動させてバッチシートS1の後端部を持ち上げた後に、可動クランプ54Bを固定クランプ54Aから離間させてバッチシートS1の前側部を挟持させるので、バッチシートS1をセパレートシートSp上に引き摺らせたり、挟持位置を変えて挟持し直させたりする必要なく、バッチシートS1を2箇所で挟持させて安定して保持することができる。そのため、バッチシートS1を挟持する過程で当該バッチシートS1をセパレートシートSp上に引き摺らせていた従来と異なり、セパレートシートSpをシート押え装置によって押えておく必要がない。また、最終的にバッチシートS1の中央部だけを挟持させていた従来と異なり、仮受け装置の仮受けバーによってバッチシートS1の端部を一時的に支持させておく必要もない。したがって、従来に比べ、シート押え装置や仮受け装置を不要なものとして更に部品点数を減らすことができ、一層簡便な構造とすることができる。
また、バッチシートS1を2つのクランプ54,54で挟持して持ち上げた後に、2つのクランプ54,54の背板543と固定クランプ54Aの側板546とがバッチシートS1よりも下側に位置しつつ当該バッチシートS1が傾斜した状態となるように第一ハンド部材5を転回させ、2つのクランプ54,54の挟持を解除してバッチシートS1を背板543及び側板546に当接させてバッチシートS1の各周面を揃えるので、整列台を用いてバッチシートS1の各周面を揃えていた従来と異なり、第一ハンド部材5の2つのクランプ54,54でバッチシートS1を保持したままで当該バッチシートS1の各周面を揃えることができる。したがって、従来に比べ、整列台を不要なものとして更に部品点数を減らすことができ、一層簡便な構造とすることができる。
また、押出しロッド51の先端面をセパレートシートSpの上面に当接させ、エアシリンダー52によって押出しロッド51を所定の押圧力で押圧させつつ、押出しロッド51の側周面をバッチシートS1に当接させて当該バッチシートS1をセパレートシートSpから押し出させるので、押出しロッド51の先端面とセパレートシートSpとを好適に密着させた状態で、バッチシートS1をセパレートシートSpから押し出させることができる。したがって、バッチシートS1の最下部の包装シートS0が押出しロッド51とセパレートシートSpとの隙間に入り込んで当該包装シートS0を押し出し損ねることが防止され、バッチシートS1の最下部までの全ての包装シートS0を好適に押し出させることができる。
また、セパレートシートSpを吸着可能な吸着パッド61を有する第二ハンド部材6が、パレットPを把持可能な把持爪63を有するので、この第二ハンド部材6の動作を制御することにより、セパレートシートSpに加えて、パレットPも移動させることができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 バッチシート給紙装置
2 ロボットアーム
27 リスト部(先端部)
3 搬入コンベヤー
4 搬出コンベヤー
5 第一ハンド部材(ハンド部材)
51 押出しロッド(棒状部材)
52 エアシリンダー(押圧手段)
54 クランプ
54A 固定クランプ(他方のクランプ)
54B 可動クランプ(一方のクランプ)
542 底板
543 背板
544 シリンダー
545 可動板(天板)
546 側板
6 第二ハンド部材
61 吸着パッド(吸着部)
63 把持爪(パレット把持部)
63a 第一延在部
63b 第二延在部
7 制御部(制御手段)
10 給紙部(包装機の給紙部)
0 包装シート
n 切欠部
1 バッチシート
Sp セパレートシート
P パレット
1 シート取出し位置
2 パレット移動位置

Claims (5)

  1. それぞれが複数の包装シートを重ねてなるとともに、各段にセパレートシートを敷きつつパレット上に段積された複数のバッチシートを、前記パレット上から包装機の給紙部に供給するバッチシート給紙装置において、
    先端部が移動可能に構成されたロボットアームと、
    前記バッチシートを前記セパレートシートから押し出し可能な押出し部を一端部に有するとともに、前記バッチシートを挟持可能な挟持部を他端部に有し、前記ロボットアームの先端部に装着されるハンド部材と、
    前記ロボットアーム及び前記ハンド部材の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記挟持部は、前記バッチシートを挟持可能な2つのクランプを有するとともに、当該2つのクランプのうちの一方のクランプが、挟持方向と直交する方向へ移動して他方のクランプに対して接離可能に構成され、
    前記制御手段は、
    前記押出し部で前記バッチシートを前記セパレートシートの上面に沿って押し出して、当該バッチシートの一端部を前記セパレートシートの側縁から突出させた後に、
    前記一方のクランプを前記他方のクランプに近接させつつ当該他方のクランプよりも前記バッチシートの他端側に位置させた状態で、前記セパレートシートの側縁から突出した前記バッチシートの一端部を前記他方のクランプで挟持させ、
    前記ハンド部材を上方へ移動させて、当該バッチシートの他端部を前記セパレートシートに支持させたまま当該バッチシートの一端部を持ち上げた後に、
    前記一方のクランプを前記他方のクランプから離間させ、当該バッチシートの他端側へ移動させて、当該一方のクランプで当該バッチシートの他端部を挟持させ、
    当該バッチシートを前記包装機の給紙部に移動させることを特徴とするバッチシート給紙装置。
  2. 前記2つのクランプは、L字状に構成された底板及び背板と、前記背板に沿って移動して前記底板と接離可能な天板と、をそれぞれ有し、前記底板と前記天板とで前記バッチシートを挟持可能に構成され、
    前記他方のクランプは、前記底板及び前記背板と直交する側板を、前記一方のクランプとは反対側の側端に有し、
    前記制御手段は、
    前記バッチシートを前記2つのクランプで挟持して持ち上げた後に、当該2つのクランプの前記背板と前記他方のクランプの前記側板とが当該バッチシートよりも下側に位置しつつ当該バッチシートが傾斜した状態となるように前記ハンド部材を転回させ、
    前記2つのクランプの挟持を解除して当該バッチシートを前記背板及び前記側板に当接させて、当該バッチシートの各周面を揃えることを特徴とする請求項1に記載のバッチシート給紙装置。
  3. 前記押出し部は、延在方向に沿って移動可能に支持された棒状部材と、前記棒状部材の基端に設けられ、当該棒状部材をその先端に向けて押圧可能な押圧手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記棒状部材を上下方向に沿って延在させた状態で当該棒状部材の先端面を前記セパレートシートの上面に当接させ、前記押圧手段によって前記棒状部材を所定の押圧力で押圧させつつ、前記棒状部材の側周面を前記バッチシートに当接させて当該バッチシートを前記セパレートシートから押し出させることを特徴とする請求項1または2に記載のバッチシート給紙装置。
  4. 前記セパレートシートを吸着可能な吸着部を有するとともに、前記ロボットアームの先端部に着脱可能に構成された第二ハンド部材を備え、
    前記ハンド部材は、前記ロボットアームの先端部に着脱可能に構成され、
    前記制御手段は、前記パレット上から1段分の前記バッチシートを移動させた後に、前記ロボットアームの先端部に装着された前記ハンド部材を前記第二ハンド部材に換装し、前記吸着部に前記セパレートシートを吸着させて当該セパレートシートを前記パレット上から所定位置に移動させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のバッチシート給紙装置。
  5. 前記第二ハンド部材は、前記パレットを把持可能なパレット把持部を有することを特徴とする請求項4に記載のバッチシート給紙装置。
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