JP2021167219A - 製函機 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、右起こしの箱用シート部材と左起こしの箱用シート部材といった二種類以上の箱用シート部材を製函することができる製函機を提供する。
【解決手段】製函機1は、箱用シート部材9が載るフィーダ2と、箱用シート部材9を開いて変形させる製函装置3と、を備える。製函装置3は、一対の板体91のうちの一方の板体91の第二部分を保持する保持部41と、保持部41を移動させる駆動部42と、を有する。駆動部42は、保持部41を、第一位置と第二位置との間、及び第三位置と第二位置との間から選択的に移動させる。ここで第一位置は、フィーダ2に載った箱用シート部材9の第二部分を保持するときの保持部41の位置である。第二位置は、箱用シート部材9を開いたときの保持部41の位置である。第三位置は、第一位置に対して第一方向D1に直交する第二方向D2に離れた位置である。
【選択図】図4

Description

本発明は、製函機に関し、より詳細には、箱用シート部材を箱状に変形させる製函機に関する。
特許文献1には、従来の製函機が記載されている。特許文献1記載の製函装置は、段ボールの側面に吸着するバキュームパットと、バキュームパットを移動させる引張側スライド軸と、を備える。引っ張り側スライド軸は、軸方向に引っ張りながら軸に直交する方向に移動する。これによって、バキュームパットは、シート状の段ボールを開くことができる。
実開昭55−60327号公報
ところで、一般に、シート状の段ボールでは、文字等の印刷が施されていることが多く、この場合、上下方向の向きが決まる。この場合、例えば、シート状の段ボールに直交する方向にみて、右側の端部を引き起こす右起こしの段ボールと、左側の端部を引き起こす左起こしの段ボールが存在することになる。
しかし、特許文献1に記載の製函装置では、バキュームパットは、右起こしの段ボールを引き起こすための位置にしか移動せず、左起こしの段ボールを製函することができない。すなわち、従来の製函装置では、右起こしの段ボールと左起こしの段ボールとの二種類以上のシート状の段ボールを製函するには、別々の装置が必要となる。
本発明の目的は、例えば、右起こしの箱用シート部材と左起こしの箱用シート部材といった二種類以上の箱用シート部材を製函することができる製函機を提供することである。
本発明に係る一態様の製函装置として以下の製函装置を提供する。
項1.第一側板の下端に内フラップが接続された第一部分と、第二側板の下端に外フラップが接続された第二部分と、が左右方向に接続された一対の板体が、当該板体の左右方向の両端同士で接続され、かつ厚み方向に重なった箱用シート部材を、箱状に変形させる製函機であって、
前記板体が第一方向に交差した状態で前記箱用シート部材が載るフィーダと、
前記フィーダに載った前記箱用シート部材を開いて平面視矩形状に変形させた後、前記内フラップ及び前記外フラップを折る製函装置と、
を備え、
前記製函装置は、
前記一対の板体のうちの一方の板体の前記第二部分を保持する保持部と、
前記保持部を移動させる駆動部と、
を有し、
前記駆動部は、前記保持部を、
前記フィーダに載った前記箱用シート部材の前記第二部分を保持するときの前記保持部の位置である第一位置と、前記箱用シート部材を開いたときの前記保持部の位置である第二位置との間、及び
前記第一位置に対して前記第一方向に直交する第二方向に離れた位置である第三位置と、前記第二位置との間
から選択的に移動させる、製函機。
項2.前記駆動部は、
前記第一方向に延びた第一ガイドに沿って移動する第一スライダと、
前記第一スライダに設けられかつ前記第二方向に延びた第二ガイドに沿って移動し、前記保持部が設けられた第二スライダと、
を有する、項1記載の製函機。
項3.前記駆動部を制御する制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記フィーダに載った前記箱用シート部材の前記第二部分を前記保持部が保持した後、前記保持部を前記第一方向に沿って移動させる初期開放動作を実行する、項1又は項2に記載の製函機。
項4.前記制御装置は、前記保持部を前記第三位置から前記第二位置まで移動させる際、前記保持部を、前記初期開放動作を実行した後に前記第二位置に向かって移動させる、項3記載の製函機。
項5.前記製函装置に隣接する搬送装置を更に備え、
前記製函装置は、前記箱用シート部材を開いて平面視矩形状に変形させた後、前記内フラップ及び前記外フラップを折って形成された箱体を、前記第二方向のうち前記第三位置から前記第一位置に向かう方向に移動させて、前記搬送装置に送る移動機構を有する、項1〜4のいずれか一項に記載の製函機。
項6.前記保持部は、前記第二方向に離れた一対の保持体を有し、
前記一対の保持体の間の距離が可変である、項1〜5のいずれか一項に記載の製函機。
本発明に係る上記態様の製函機は、例えば、右起こしの箱用シート部材と左起こしの箱用シート部材といった二種類以上の箱用シート部材を製函することができる、という利点がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る製函機の平面図である。 図2(A)は、同上の製函機に用いられる箱用シート部材であるL形シート部材の斜視図である。図2(B)は、同上の製函機に用いられる箱用シート部材であるR形シート部材の斜視図である。 図3は、同上の製函機のフィーダの側面図である。 図4は、同上の製函機の製函装置の平面図である。 図5は、同上の製函機の製函装置において成形部の動作を示す平面図である。 図6は、同上の製函機のカバーを省略した正面図である。 図7(A)は、同上の押当て板、第二駆動装置及び第二押上げ板の正面図である。図7(B)は、図7(A)のX1−X1断面図である。 図8は、同上の製函機の製函装置の第三折り機構の平面図である。 図9は、図8のX2−X2断面図である。 図10は、同上の製函機のブロック図である。 図11(A)は、同上の製函機がR形シート部材を製函する際において、保持部が第三位置にあるときの平面図である。図11(B)は、同上の製函機がR形シート部材を製函する際において、初期開放動作を実行した後の平面図である。 図12(A)は、同上の製函機がR形シート部材を製函する際において、保持部が第二位置にあるときの平面図である。図12(B)は、同上の製函機がR形シート部材を製函する際において、移動機構が動作した際の平面図である。 図13(A)は、同上の製函機がL形シート部材を製函する際において、保持部が第一位置にあるときの平面図である。図13(B)は、同上の製函機がL形シート部材を製函する際において、初期開放動作を実行した後の平面図である。 図14(A)は、同上の製函機がL形シート部材を製函する際において、保持部が第二位置にあるときの平面図である。図14(B)は、同上の製函機がL形シート部材を製函する際において、移動機構が動作した際の平面図である。
(1)実施形態
(1.1)全体構成
本実施形態に係る製函機1は、箱用シート部材9を変形させて、自動で箱体を形成する装置である。製函機1は、図1に示すように、フィーダ2と、製函装置3と、搬送装置7と、制御装置8(図10)と、を備える。以下では、説明の便宜上、図1に示すように、フィーダ2と製函装置3とが並ぶ方向でかつ水平面に沿う方向を「第一方向D1」として定義し、第一方向D1に直交しかつ水平面に沿う方向を「第二方向D2」として定義する。また、第二方向D2のうち、図1に示すように、「前」「後」を定義する。
箱用シート部材9は、図2に示すように、溝切り形の箱体を形成する前段階の部材であり、ボックスブランクを二つに折って継ぎしろで接着したシート状の部材である。箱用シート部材9としては、例えば、厚紙、紙製段ボール、プラスチック段ボール等で構成されるが、本実施形態では、紙製の段ボールを一例として説明する。
箱用シート部材9は、図2(A)(B)に示すように、一対の板体91が、板体91の左右方向の両端同士で接続され、かつ厚み方向に重なっている。各板体91は、第一部分91Aと、第二部分91Bと、を備える。第一部分91Aは、第一側板92と、一対の内フラップ94と、を備える。第二部分91Bは、第二側板93と、一対の外フラップ95と、を備える。以下では、段ボールシートの段に平行な幅方向を「上下方向」といい、段に直交する長さ方向(流れ方向)を「左右方向」という場合がある。一対の板体91はいずれも同じ構造であるため、一方の板体91について主に説明する。
第一部分91Aは、第一側板92の上下方向の端に、スコア96を介して内フラップ94が接続された部分である。第一部分91Aは、略矩形状に形成されている。第二部分91Bは、第二側板93の上下方向の端に、スコア96を介して外フラップ95が接続された部分である。第二部分91Bは、略矩形状に形成されている。第二側板93は、第一側板92に対して、クリーズ97を介して、左右方向の一方に接続されており、すなわち、第一部分91Aと第二部分91Bとは左右方向に接続されている。ここでいう「外フラップ95」は、箱体に変形した際、内フラップ94よりも外側に位置するフラップである。箱体に変形する前の箱用シート部材9のときには、各板体91において、内フラップ94と外フラップ95とは、スロットを介して隣り合っている。なお、本明細書では、箱用シート部材9の内フラップ94及び外フラップ95を折った態様を「箱体」と称し、それ以外の態様を「箱用シート部材」と称する。
本実施形態に係る箱用シート部材9は、第二側板93に対し、例えば、印刷、エンボス加工等によって、文字、図形、記号及び模様のうちの少なくとも一つ(以下、「文字等」という)が施されている。これによって、箱用シート部材9は、上下方向の下側と上側とが決まる。なお、本発明では、当該文字等は、第一側板92に施されてもよいし、第二側板93と第一側板92の両方に施されてもよい。
ここで、図2(A)(B)に示すように、文字等を付すことにより、箱用シート部材9として、複数種類(ここでは二種類)の箱用シート部材9が存在し得る。すなわち、箱用シート部材9の板体91に直交する方向にみて、第二側板93の左側に第一側板92がある、左起こしの箱用シート部材9である「L形シート部材9L」(図2(A))と、第二側板93の右側に第一側板92がある、右起こしの箱用シート部材9である「R形シート部材9R」(図2(B))と、が存在する。
本実施形態に係る製函機1は、一つの装置で二種類の箱用シート、すなわち、L形シート部材9LとR形シート部材9Rとの両方を製函することができる。以下、製函機1の各部につき、詳細に説明する。
(1.2)フィーダ
フィーダ2は、図1に示すように、箱用シート部材9を載せる部分である載置面211を有し、製函装置3に対して一つずつ箱用シート部材9を供給する装置である。フィーダ2は、製函装置3に対して第一方向D1に隣接している。フィーダ2は、図3に示すように、載置面211を有する台部21と、ストッパ部22と、を備える。
台部21は、複数の箱用シート部材9が載る部分である。台部21は平板によって構成されており、製函装置3に取り付けられている。台部21の上面は、平面からなる載置面211を構成する。載置面211は、水平面に対して傾斜しており、第一方向D1のうち、フィーダ2から製函装置3に向かう方向に下り傾斜している。台部21には、箱用シート部材9の倒れ止め装置25が設けられている。倒れ止め装置25は、台部21に対し、載置面211に沿いかつ平面視で第一方向D1に平行な方向に移動可能に取り付けられている。
台部21の製函装置3への取付けは、例えば、ねじ止め、ボルト止め、溶接、差し込み、リベット止め等が挙げられる。ただし、台部21は、製函装置3に取り付けられていなくてもよい。台部21は、例えば、製函装置3とは独立した機器であってもよく、複数の脚によって設置面G1に設置されてもよい。
ストッパ部22は、箱用シート部材9を所定の位置に位置させる。ここでいう「所定の位置」とは、後述の製函装置3の保持部41が、箱用シート部材9の第二側板93を保持し得る位置を意味する。本実施形態では、「所定の位置」にある箱用シート部材9を、図3において符号9Xで示す。ストッパ部22は、図3に示すように、取付け枠23と、一対のストッパ24と、を備える。
取付け枠23は、ストッパ24を箱用シート部材9の上端に対応する位置に配置する枠である。取付け枠23は、台部21又は製函装置3に取り付けられている。取付け枠23は、鉛直方向に延びた縦材(不図示)と、縦材に対して上下方向に移動可能に取り付けられた横材231と、を備える。横材231は、第二方向D2に延びており、所定位置にある箱用シート部材9Xの上端よりも上方に配置されている。
ストッパ24は、箱用シート部材9の上端部に当たり、当該箱用シート部材9を所定位置に位置させる。一対のストッパ24は、図1に示すように、第二方向D2に離れた状態で、横材231に取り付けられている。各ストッパ24は、図3に示すように、横材231に固定された固定端241と、固定端241に対して可動な移動端242とを有しており、弾性変形し得る材料で構成されている。ストッパ24としては、例えば、ゴム板、ばね、ブラシ等で構成されるが、本実施形態では、ブラシによって構成されている。
所定位置にある箱用シート部材9Xは、ストッパ24の移動端242によって位置決めされ、鉛直面に略平行になる。また、所定位置にある箱用シート部材9Xに重なる他の箱用シート部材9も、所定位置にある箱用シート部材9Xに沿って鉛直面に略平行になる。すなわち、フィーダ2の載置面211に載った箱用シート部材9は、板体91が第一方向D1に交差する(ここでは、略直交する)。このとき、載置面211は、第一方向D1においてフィーダ2から製函装置3に向かう方向に下り傾斜しているため、複数の箱用シート部材9は、板体91が第一方向D1に交差する状態を保ちながら、第一方向D1における製函装置3側に向かって移動する。
所定位置にある箱用シート部材9Xは、一対の板体91のうちの製函装置3側の板体91が、後述の製函装置3の保持部41によって、第一方向D1の製函装置3側に引き込まれる。板体91の上端部は、移動に伴い、ストッパ24の移動端242を押す。当該板体91に押されたストッパ24は、弾性変形するため、当該板体91の移動を許容するが、他方の板体91は復元したストッパ24に当たり、移動が制限される。これによって、箱用シート部材9は、保持部41による引き込みによって、閉じた状態から、やや開いた状態に変形する。
(1.3)製函装置
製函装置3は、フィーダ2に載った箱用シート部材9を開いて平面視矩形状に変形させた後、内フラップ94及び外フラップ95を折る装置である。製函装置3は、図1に示すように、筐体31と、開函機構4と、フラップ折り機構5と、移動機構6(図5)と、を備える。
(1.3.1)筐体
筐体31は、開函機構4、フラップ折り機構5及び移動機構6を収める箱である。筐体31は、図4に示すように、フレーム311と、フレーム311に対して取外し可能に取り付けられたカバー312と、を備える。フレーム311は、製函装置3の骨組みであり、開函機構4、フラップ折り機構5及び移動機構6を設置面G1上で支える。
筐体31は、設置面G1に設置される。ここでいう設置面G1とは、製函装置3が設置される面を意味する。設置面G1とは、例えば、床面、地面、カーペットの上面、コンクリート上面、アスファルト面等が挙げられる。設置面G1は、水平な平面であることが好ましいが、凹凸面であってもよいし、勾配を有してもよい。本明細書では、設置面G1は水平面であるとして説明する。
(1.3.2)開函機構
開函機構4は、箱用シート部材9を開いて、平面視矩形状に変形させる機構である。ここでいう「平面視」とは、対象物を上下方向に沿って見ることを意味する。開函機構4は、図1に示すように、保持部41と、駆動部42と、成形部43と、を備える。
(1.3.2.1)保持部
保持部41は、図4に示すように、箱用シート部材9の一対の板体91のうちの一方の板体91(第一方向D1の製函装置3側の板体91)の第二部分91Bを保持する。本実施形態では、保持部41は、第二側板93を保持することで、第二部分91Bを保持する。保持部41による第二部分91Bの保持は、例えば、引っ掛け、挟持、把持、吸着、易接着等により実現される。本実施形態では、保持部41は、第二部分91Bを吸着により保持する一対の保持体411によって構成されている。
ここで、保持部41は、第二部分91Bであれば、どの部分を保持してもよい。例えば、保持部41は、第二側板93を保持してもよいし、上下いずれかの外フラップ95を保持してもよい。以下では、保持部41の保持対象の一例を、第二側板93として説明する。
各保持体411は、真空パッドを有している。真空パッドの形状としては、特に制限はなく、例えば、平形、平形リブ付き、深形、平形溝付き、ベロウ形、長円形等が挙げられる。保持体411は、第二側板93に接触した状態で、真空パッドの内部の空気を排出して真空にすることで、第二側板93に吸着する。これによって、保持体411は、第二側板93を吸着により保持する。
本実施形態に係る保持部41は、一対の保持体411で構成されたが、一つの保持体411で構成されてもよいし、三つ以上の保持体411で構成されてもよい。
(1.3.2.2)駆動部
駆動部42は、保持部41を動かす機構である。ここで、図11(A)に示すように、R形シート部材9Rがフィーダ2の所定位置に載った状態で、第二部分91B(ここでは、第二側板93)を保持するときの保持部41の位置を「第三位置」とする。また、図13(A)に示すように、L形シート部材9Lがフィーダ2の所定位置に載った状態で、第二部分91B(ここでは、第二側板93)を保持するときの保持部41の位置を「第一位置」とする。したがって、第三位置は、第一位置に対して第二方向D2に離れた位置である。また、図12(A)及び図14(A)に示すように、R形シート部材9R及びL形シートを開いたときの保持部41の位置を「第二位置」とする。第二位置は、第一位置に対して第一方向D1に離れた位置である。
駆動部42は、第一位置と第二位置との間(このときの保持部41の移動経路を「第一経路」とする)、及び第三位置と第二位置との間(このときの保持部41の移動経路を「第二経路」とする)から、保持部41を選択的に移動させることができる。駆動部42は、図4に示すように、第一ガイド421と、第一スライダ422と、第二ガイド423と、第二スライダ424と、を備える。駆動部42は、第一スライダ422と第二スライダ424との協働によって、第一経路又は第二経路に沿って、保持部41を移動させることができる。
第一ガイド421は、図4に示すように、筐体31に対して固定されており、第一方向D1に延びている。すなわち、第一ガイド421の長手方向は第一方向D1に略平行である。第一ガイド421は、例えば、長手方向の両端が支持されたシャフトであってもよいし、フレーム311に形成された突条であってもよい。第一スライダ422は、第一ガイド421に沿って移動し得る。第一スライダ422は、例えば、空圧、電動、油圧、水圧、磁界等を駆動源とする。第一スライダ422の移動は、後述の制御装置8によって制御される。
第一ガイド421及び第一スライダ422の具体例としては、例えば、リニアブッシュを用いたリニアアクチュエータ、リニアガイド、ボールねじ、ラックアンドピニオン、複数のプーリとタイミングベルト、複数の歯車とドライブチェーン、シリンダ、テレスコピック構造等が挙げられる。
第二ガイド423は、図4に示すように、第二方向D2に延びている。すなわち、第二ガイド423の長手方向は第二方向D2に略平行である。第二ガイド423は、第一スライダ422に設けられており、すなわち、第一スライダ422に対して固定されている。第二ガイド423は、第一スライダ422に対して、例えば、ねじ止め、ボルト止め、溶接、嵌め合い、リベット止め等で取り付けられてもよいし、削り出しや曲げ加工等により一体に形成されてもよい。
第二スライダ424は、第二ガイド423に沿って移動し得る。第二スライダ424は、例えば、空圧、電動、油圧、水圧、磁界等を駆動源とする。第二スライダ424の移動は、後述の制御装置8によって制御される。
第二ガイド423及び第二スライダ424の具体例としては、例えば、リニアブッシュを用いたリニアアクチュエータ、リニアガイド、ボールねじ、ラックアンドピニオン、複数のプーリとタイミングベルト、複数の歯車とドライブチェーン、シリンダ、テレスコピック構造等が挙げられる。
第二スライダ424は、スライダ本体425と、可動部材427と、を備える。スライダ本体425は、第二スライダ424の主体を構成する部分である。スライダ本体425は、第二方向D2に沿って延びたスライドレール426を備える。可動部材427は、スライドレール426に取り付けられており、スライダ本体425に対して第二方向D2に沿って移動可能に取り付けられている。可動部材427は、スライドレール426の長手方向の任意の位置で、スライドレール426に対して固定し得る。可動部材427には、一対の保持体411のうちの一方の保持体411が取り付けられている。
このように、本実施形態では、一対の保持体411の間の距離が可変となるように構成されている。これによって、様々なサイズの第二側板93に対し、左右方向の中央から等しい寸法の位置に、一対の保持体411を位置させることができる。この結果、保持部41は、サイズの異なる第二側板93に対して、適切な力を加えることができる。
(1.3.2.3)成形部
成形部43は、図5に示すように、保持部41が第二位置に移動した際に、箱用シート部材9を平面視矩形状に整える。成形部43は、位置決め部431と、押当て板432と、シリンダ装置433と、を備える。
位置決め部431は、箱用シート部材9の前側のフラップ(ここでは内フラップ94)が当たる部分である。位置決め部431は、第一方向D1に延びた鉛直な板で構成されている。位置決め部431は、フレーム311に対して固定されている。位置決め部431は、特に図示はないが、第一側板92よりも下方に配置されている。このため、内フラップ94及び外フラップ95が折られると、位置決め部431は箱体の移動を制限しない。
押当て板432は、箱用シート部材9の後側の第一側板92に当たり、箱用シート部材9を平面視矩形状に整える。押当て板432は、フレーム311に対して回転可能に取り付けられている。押当て板432の回転軸は、鉛直面に沿っており、第二側板93の後側の端部に対応する位置に配置される。押当て板432の回転軸は、鉛直方向に延びたシャフト434により実現される。
押当て板432、シャフト434及びシリンダ装置433は、後述のスライド機構61に接続されており、スライド機構61と共に移動機構6を構成する。移動機構6については、後述の「(1.3.4)移動機構」で詳述する。
シリンダ装置433は、押当て板432を、待機位置と成形位置との間で移動させる。シリンダ装置433は、シリンダチューブ4331に対し、シリンダロッド4332が引き込み方向に移動し、下死点に位置すると、押当て板432を待機位置に切り替える。一方、シリンダチューブ4331に対し、シリンダロッド4332が飛び出し方向に移動し、上死点に位置すると、押当て板432を成形位置に切り替える。シリンダ装置433は、例えば、空圧、油圧、電動、磁界等を駆動源とする。
ここで、例えば、図13(A)に示すように、フィーダ2の所定位置にある箱用シート部材9に対し、保持部41が第二側板93を保持し、この状態で駆動部42が保持部41を第二位置に向かって移動させると、図13(B)に示すように、箱用シート部材9がやや開きながら、保持部41が第二位置に向かって移動する。このとき、箱用シート部材9は、平面視平行四辺形状を呈している。保持部41が第二位置に位置する状態で、シリンダ装置433を駆動し、押当て板432を成形位置に切り替える。すると、図14(A)に示すように、箱用シート部材9は、押当て板432によって形が整えられ、平面視矩形状に形成される。このように、箱用シート部材9は平面視矩形状に形が整えられているため、次の、フラップ折り機構5によるフラップを折る工程で、適切にフラップを折ることができる。
(1.3.3)フラップ折り機構
フラップ折り機構5は、内フラップ94及び外フラップ95を折る機構である。ここで、「フラップを折る」とは、第一側板92に対して内フラップ94を略直角に曲げること、又は第二側板93に対して外フラップ95を略直角に曲げることを意味する。フラップ折り機構5は、図6に示すように、前側の内フラップ94を折る第一折り機構51と、後側の内フラップ94を折る第二折り機構52と、外フラップ95を折る第三折り機構53と、を備える。
(1.3.3.1)第一折り機構
第一折り機構51は、前側の内フラップ94を折る機構である。第一折り機構51は、図5に示すように、第一駆動装置511と、第一押上げ板512と、を備える。
第一駆動装置511は、第一押上げ板512を回転させる。第一駆動装置511の出力軸の回転軸は、第一方向D1に略平行である。第一駆動装置511の出力軸には、第一押上げ板512が取り付けられている。第一駆動装置511としては、例えば、空圧又は油圧を駆動源とするロータリアクチュエータ、モータ等が挙げられるが、本実施形態では、空圧を駆動源とするロータリアクチュエータで構成されている。
第一押上げ板512は、前側の内フラップ94を下から上に押し上げ、内フラップ94を折る。第一押上げ板512は、第一駆動装置511の出力軸に取り付けられており、第一方向D1に沿って延びた回転軸を中心に回転し得る。第一押上げ板512は、板状に形成されており、図5に示すように、厚み方向が第一方向D1に略平行である。
第一押上げ板512は、平面視略矩形状の箱用シート部材9における第一側板92の第一方向D1の中央に位置する。これによって、第一押上げ板512は、先端が上方向に移動するように一方向に回転した際に、内フラップ94を折ることができるうえに、外フラップ95を折った後に、他方向に回転することで、対向する外フラップ95の先端間から退避することができる。したがって、本実施形態に係る第一折り機構51によれば、内フラップ94を押さえた状態で外フラップ95を折ることができるため、成形不良を抑えることができる。
(1.3.3.2)第二折り機構
第二折り機構52は、後側の内フラップ94を折る機構である。第二折り機構52は、第二駆動装置521と、第二押上げ板522と、を備える。
第二駆動装置521は、第二押上げ板522を回転させる。第二駆動装置521の出力軸の回転軸は、第一方向D1に略平行である。第二駆動装置521は、図5に示すように、押当て板432に取り付けられている。第二駆動装置521としては、第一駆動装置511と同様、例えば、空圧又は油圧を駆動源とするロータリアクチュエータ、モータ等が挙げられるが、本実施形態では、空圧を駆動源とするロータリアクチュエータで構成されている。
ここで、図7(A)には、押当て板432、第二駆動装置521及び第二押上げ板522のみを示した拡大図を示す。図7(A)に示すように、第二駆動装置521は、押当て板432の厚み方向の後側の面に取り付けられている。第二駆動装置521の出力軸には、第二押上げ板522が取り付けられている。
第二押上げ板522は、後側の内フラップ94を下から上に押し上げ、内フラップ94を折る。第二押上げ板522は、第二駆動装置521の出力軸に取り付けられており、第一方向D1に沿って延びた回転軸を中心に回転し得る。第二押上げ板522は、図7(B)に示すように、基端から先端に向かう方向(長手方向)が鉛直面に略平行な「待機位置」と、長手方向が水平面に沿いかつ基端から先端に向かう方向が前に向かう「折り位置」との間で回転する。折り位置にある第二押上げ板522は、厚み方向が鉛直方向に略平行である。
第二折り機構52は、第二押上げ板522が折り位置に移動し、後側の内フラップ94を折る。後述の第三折り機構53は、外フラップ95を折ることができるが、第二押上げ板522の厚み方向が鉛直方向に略平行であるため、第二押上げ板522が内フラップ94を押さえた状態で、外フラップ95を折ることができる。なお、第二押上げ板522は、内フラップ94と外フラップ95との間に配置されるが、後述の移動機構6によって、箱体は第二方向D2に移動するため、箱体の移動に伴って、第二押上げ板522は内フラップ94と外フラップ95との間から離脱する。
(1.3.3.3)第三折り機構
第三折り機構53は、一対の外フラップ95を折る機構である。第三折り機構53は、図8に示すように、一対の第三押上げ板531と、リンク機構532と、第三駆動装置537(図9)と、を備える。
リンク機構532は、第三駆動装置537からの動力を一対の第三押上げ板531に伝える機構である。リンク機構532は、図9に示すように、上下方向に移動可能なスライド体533と、スライド体533に対して水平方向に移動可能であるが上下方向の移動は制限された一対のローラ534と、一対のローラ534が回転可能に取り付けられた一対のアーム535と、を備える。各アーム535の長手方向の下側の端部は、シャフト536に取り付けられており、他方の端部には、第三押上げ板531が取り付けられている。
スライド体533が、例えば、上方向に移動すると、一対のローラ534は、スライド体533の端部に向かって移動する。すると、ローラ534に取り付けられたアーム535は、シャフト536を中心として鉛直面に近付く方向に回転する(図中の矢印参照)。アーム535の回転に伴い、一対の第三押上げ板531が上昇し、一対の第三押上げ板531は、一対の外フラップ95を同時に折ることができる。
第三駆動装置537は、スライド体533を上下方向に移動させる。第三駆動装置537は、例えば、空圧、油圧、電動、水圧、磁界等を駆動源とし、例えば、シリンダ装置、リニアアクチュエータ、ソレノイドアクチュエータ等により構成される。
(1.3.4)移動機構
移動機構6は、内フラップ94と外フラップ95とを折って成形された箱体を、第二方向D2の後から前に向かう方向に移動させて、搬送装置7に送る機構である。移動機構6は、図5に示すように、押当て板432、シャフト434及びシリンダ装置433に加え、これらを第二方向D2の後から前に向かう方向に移動させるスライド機構61を備える。
スライド機構61は、複数のガイドシャフト611と、移動体612と、を備える。ガイドシャフト611は、第二方向D2に延びており、その長手方向が第二方向D2に略平行である。移動体612は、ガイドシャフト611の長手方向に沿って移動可能にガイドシャフト611に取り付けられている。すなわち、移動体612は、第二方向D2に沿って移動し得る。移動体612の駆動源は、例えば、空圧、電動、油圧、水圧、磁界等が挙げられる。
スライド機構61の具体例としては、リニアブッシュを用いたリニアアクチュエータ、リニアガイド、ボールねじ、ラックアンドピニオン、複数のプーリとタイミングベルト、複数の歯車とドライブチェーン、シリンダ、テレスコピック構造等が挙げられる。
シャフト434は、移動体612に対して取り付けられている。このため、移動体612が移動すると、その移動に伴って、押当て板432も移動する。移動体612は、内フラップ94と外フラップ95とが折られた後、第二方向D2の後から前に向かう方向に移動する。これによって、移動体612は、箱体を搬送装置7に向かって移動させる。
(1.4)搬送装置
搬送装置7は、移動機構6によって送られた箱体を受け取り、その後の各種装置に箱体を受け渡す。各種装置としては、例えば、箱体の外フラップ95の間にテープを貼るテーピング装置、ベルトコンベア又はローラコンベア等が挙げられる。搬送装置7は、図1に示すように、一対の無端状のベルト71と、ベルト71を駆動するプーリ72と、を備える。
ベルト71は、複数のプーリ72に掛けられる。ベルト71には、箱体の第二側板93が接触する。搬送装置7は、プーリ72が回転することでベルト71を駆動し、ベルト71に接触する箱体を搬送することができる。
なお、搬送装置7としては、本実施形態の構造に限らず、搬送面が水平面に平行なベルトコンベアであってもよいし、ローラコンベアであってもよい。また、搬送装置7は、AGV(Automatic Guided Vehicle)や、台車、フォークリフト等であってもよい。
(1.5)制御装置
制御装置8は、図10に示すように、第一スライダ422、第二スライダ424、シリンダ装置433、第一駆動装置511、第二駆動装置521、第三駆動装置537及び移動体612を制御する。すなわち、制御装置8は、駆動部42、成形部43、フラップ折り機構5及び移動機構6を制御することができる。
制御装置8は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを主構成とする制御回路により構成されている。マイクロコントローラのメモリに記録されたプログラムを、マイクロコントローラのプロセッサが実行することにより、制御装置の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御装置8は、入力部81の操作に応じて入力された電気信号に応じて、各種機能を実行する。入力部81は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス、マイク、スイッチ等が挙げられる。入力部81によって、例えば、フィーダ2に対し、R形シート部材がいくつ載せられるか、又はL形シート部材がいくつ載せられるかを設定することができる。
(1.6)動作
次に、本実施形態に係る製函機1の動作を説明する。
(1.6.1)R形シート部材
まずは、R形シート部材を製函する際の製函機1の動作について説明する。作業者は、図11(A)に示すように、フィーダ2にR形シート部材9Rを載せ、R形シート部材9Rを所定の位置に位置させる。制御装置8は、駆動部42を制御し、保持部41を第三位置に位置させる。そして、保持部41によって、R形シート部材の第二側板93を保持させる。
次いで、制御装置8は、初期開放動作を実行する。初期開放動作とは、フィーダ2に載った箱用シート部材9の第二側板93を保持部41が保持した後、保持部41を第一方向D1に沿って移動させる動作を意味する。初期開放動作を実行することで、保持部41から第二側板93が脱落することを抑えることができる。
制御装置8は、初期開放動作を実行すると、図11(B)に示すように、R形シート部材は、やや開いた状態となり、平面視略平行四辺形状を呈する。そのまま、制御装置8は、保持部41を第二位置に向かって移動させる。なお、初期開放動作を実行した後、第二位置に向かう保持部41の経路は、第一方向D1及び第二方向D2に対して傾斜している。
保持部41が第二位置に移動すると、R形シート部材9Rの一対の第二側板93のうちのフィーダ2側の第二側板93の前側の端が位置決め部431に当たる。この状態で、制御装置8は、図12(A)に示すように、シリンダ装置433を制御して、押当て板432を成形位置に移動させる。これによって、R形シート部材9Rは、第一側板92と第二側板93とが直交する状態、すなわち、平面視矩形状に変形した状態となる。
次いで、制御装置8は、フラップ折り機構5を動作させ、内フラップ94を折った後、外フラップ95を折る。これにより、箱体が形成される。
フラップ94,95を折った後、制御装置8は、保持部41による保持を解除し、図12(B)に示すように、スライド機構61の移動体612を前方向に移動させる。これによって、R形シート部材9Rから形成された箱体は、搬送装置7に移動する。
(1.6.2)L形シート部材
次に、L形シート部材9Lを製函する際の製函機1の動作について説明する。作業者は、図13(A)に示すように、フィーダ2にL形シート部材9Lを載せ、L形シート部材9Lを所定の位置に位置させる。制御装置8は、駆動部42を制御し、保持部41を第一位置に位置させる。そして、保持部41によって、L形シート部材9Lの第二側板93を保持させる。
次いで、制御装置8は、初期開放動作を実行する。制御装置8は、初期開放動作を実行すると、L形シート部材9Lは、やや開いた状態となり、図13(B)に示すように、平面視略平行四辺形状を呈する。そのまま、制御装置8は、保持部41を、第一方向D1に沿って移動させ、第二位置に位置させる。
保持部41が第二位置に位置すると、図14(A)に示すように、制御装置8は、シリンダ装置433を制御して、押当て板432を成形位置に移動させる。すると、L形シート部材9Lの前側の第一側板92は位置決め部431に当たり、L形シート部材9Lは、第一側板92と第二側板93とが直交する状態、すなわち、平面視矩形状に変形した状態となる。
次いで、制御装置8は、フラップ折り機構5を動作させ、内フラップ94を折った後、外フラップ95を折る。これにより、箱体が形成される。
フラップ94,95を折った後、制御装置8は、保持部41による保持を解除し、図14(B)に示すように、スライド機構61の移動体612を前方向に移動させる。これによって、L形シート部材9Lから形成された箱体は、搬送装置7に移動する。
(2)変形例
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態に係る箱用シート部材9は、第一側板92の上下方向の両端に内フラップ94が接続され、第二側板93の上下方向の両端に外フラップ95が接続されたが、本発明では、第一側板92の下端にのみ内フラップ94が接続され、第二側板93の下端にのみ外フラップ95が接続されてもよい。すなわち、本発明では、第一側板92の少なくとも下端に内フラップ94が接続され、第二側板93の少なくとも下端に外フラップ95が接続されればよい。
上記実施形態に係る箱用シート部材9では、板体91同士の接続は、一方の板体91の第一側板92と、他方の側板の第二側板93とが、クリーズ97で折り曲がることでつながっているが、例えば、継ぎしろと第二側板93との間のクリーズ97でつながっていてもよい。また、上記実施形態に係る箱用シート部材9では、第二側板93の左右方向の長さは、第一側板92の左右方向の長さよりも長いが、第一側板92の左右方向の長さと同等であってもよい。
上記実施形態に係る製函機1は、搬送装置7及び移動機構6を有していたが、本発明では、搬送装置7及び移動機構6はなくてもよい。
上記実施形態では、第一ガイド421及び第二ガイド423は、直線状であったが、曲線状に形成されてもよい。
上記実施形態では、入力部81によって、L形シート部材9Lを処理するか、R形シート部材9Rを処理するかを設定したが、例えば、内フラップ94と外フラップ95との間のスロットの位置をセンサによって検知し、フィーダ2の所定位置にある箱用シート部材9が、L形シート部材9Lであるか、R形シート部材9Rであるかを判定し、これに基づいて制御してもよい。
上記実施形態では、移動機構6は、押当て板432を成形部43と共用したが、成形部43の押当て板432とは別の押当て板を用いてもよい。その場合、移動機構6には、シャフト434及びシリンダ装置433はなくてもよい。
本明細書にて、「略平行」、又は「略直交」のように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略平行」とは、実質的に「平行」であることを意味し、厳密に「平行」な状態だけでなく、数度程度の誤差を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
また、本明細書において「端部」及び「端」等のように、「…部」の有無で区別した表現が用いられている。例えば、「端部」とは、「端」を含む一定の範囲を持つ部分を意味する。他の「…部」を伴った表現についても同様である。
(3)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係る製函機1は、第一側板92の下端に内フラップ94が接続された第一部分91Aと、第二側板93の下端に外フラップ95が接続された第二部分91Bと、が左右方向に接続された一対の板体91が、当該板体91の左右方向の両端同士で接続され、かつ厚み方向に重なった箱用シート部材9を、箱状に変形させる製函機1である。製函機1は、板体91が第一方向D1に交差した状態で箱用シート部材9が載るフィーダ2と、フィーダ2に載った箱用シート部材9を開いて平面視矩形状に変形させた後、内フラップ94及び外フラップ95を折る製函装置3と、を備える。製函装置3は、一対の板体91のうちの一方の板体91の第二部分91Bを保持する保持部41と、保持部41を移動させる駆動部42と、を有する。駆動部42は、保持部41を、第一位置と第二位置との間、及び第三位置と第二位置との間から選択的に移動させる。ここで第一位置は、フィーダ2に載った箱用シート部材9の第二側板93を保持するときの保持部41の位置である。第二位置は、箱用シート部材9を開いたときの保持部41の位置である。第三位置は、第一位置に対して第一方向D1に直交する第二方向D2に離れた位置である。
この態様によれば、第二部分91Bの位置が異なる多種類の箱用シート部材9を製函することができる。このため、従前のように、例えば、R形シート部材の専用の製函機1と、L形シート部材の専用の製函機1と、を設置する必要がなく、省コスト及び省スペースを図ることができる。
第2の態様に係る製函機1では、第1の態様において、駆動部42は、第一方向D1に延びた第一ガイド421に沿って移動する第一スライダ422と、第一スライダ422に設けられかつ第二方向D2に延びた第二ガイド423に沿って移動し、保持部41が設けられた第二スライダ424と、を有する。
この態様によれば、シンプルな構成で、多種類の箱用シート部材9を製函できる製函機1を実現することができる。
第3の態様に係る製函機1では、第1又は第2の態様において、駆動部42を制御する制御装置8を更に備える。制御装置8は、フィーダ2に載った箱用シート部材9の第二部分91Bを保持部41が保持した後、保持部41を第一方向D1に沿って移動させる初期開放動作を実行する。
この態様によれば、保持部41による第二側板93の保持が解けて、第二側板93が脱落するのを抑制することができる。
第4の態様に係る製函機1では、第3の態様において、制御装置8は、保持部41を第三位置から第二位置まで移動させる際、保持部41を、初期開放動作を実行した後に第二位置に向かって移動させる。
この態様によれば、保持部41による第二側板93の保持が解けて、第二側板93が脱落するのを抑制することができる。
第5の態様に係る製函機1では、第1〜4のいずれか1つの態様において、製函装置3に隣接する搬送装置7を更に備える。製函装置3は、移動機構6を有する。移動機構6は、箱用シート部材9を開いて平面視矩形状に変形させた後、内フラップ94及び外フラップ95を折って形成された箱体を、第二方向D2のうち第三位置から第一位置に向かう方向に移動させて、搬送装置7に送る。
この態様によれば、例えば、R形シート部材9Rを製函する場合も、L形シート部材9Lを製函する場合も、同じ方向に移動させることができる。すなわち、工場内において、製函機1の配置のレイアウトが設計しやすいという利点がある。
第6の態様に係る製函機1では、第1〜5のいずれか1つの態様において、保持部41は、第二方向D2に離れた一対の保持体411を有する。一対の保持体411の間の距離が可変である。
この態様によれば、同じ種類の箱用シート部材9について、サイズ違いのものについても、製函することができる。
第2〜第6の態様に係る構成については、製函機1に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 製函機
2 フィーダ
3 製函装置
41 保持部
411 保持体
42 駆動部
421 第一ガイド
422 第一スライダ
423 第二ガイド
424 第二スライダ
6 移動機構
7 搬送装置
8 制御装置
9 箱用シート部材
91 板体
91A 第一部分
91B 第二部分
92 第一側板
93 第二側板
94 内フラップ
95 外フラップ
D1 第一方向
D2 第二方向

Claims (6)

  1. 第一側板の下端に内フラップが接続された第一部分と、第二側板の下端に外フラップが接続された第二部分と、が左右方向に接続された一対の板体が、当該板体の左右方向の両端同士で接続され、かつ厚み方向に重なった箱用シート部材を、箱状に変形させる製函機であって、
    前記板体が第一方向に交差した状態で前記箱用シート部材が載るフィーダと、
    前記フィーダに載った前記箱用シート部材を開いて平面視矩形状に変形させた後、前記内フラップ及び前記外フラップを折る製函装置と、
    を備え、
    前記製函装置は、
    前記一対の板体のうちの一方の板体の前記第二部分を保持する保持部と、
    前記保持部を移動させる駆動部と、
    を有し、
    前記駆動部は、前記保持部を、
    前記フィーダに載った前記箱用シート部材の前記第二部分を保持するときの前記保持部の位置である第一位置と、前記箱用シート部材を開いたときの前記保持部の位置である第二位置との間、及び
    前記第一位置に対して前記第一方向に直交する第二方向に離れた位置である第三位置と、前記第二位置との間
    から選択的に移動させる、
    製函機。
  2. 前記駆動部は、
    前記第一方向に延びた第一ガイドに沿って移動する第一スライダと、
    前記第一スライダに設けられかつ前記第二方向に延びた第二ガイドに沿って移動し、前記保持部が設けられた第二スライダと、
    を有する、
    請求項1記載の製函機。
  3. 前記駆動部を制御する制御装置を更に備え、
    前記制御装置は、前記フィーダに載った前記箱用シート部材の前記第二部分を前記保持部が保持した後、前記保持部を前記第一方向に沿って移動させる初期開放動作を実行する、
    請求項1又は請求項2に記載の製函機。
  4. 前記制御装置は、前記保持部を前記第三位置から前記第二位置まで移動させる際、前記保持部を、前記初期開放動作を実行した後に前記第二位置に向かって移動させる、
    請求項3に記載の製函機。
  5. 前記製函装置に隣接する搬送装置を更に備え、
    前記製函装置は、前記箱用シート部材を開いて平面視矩形状に変形させた後、前記内フラップ及び前記外フラップを折って形成された箱体を、前記第二方向のうち前記第三位置から前記第一位置に向かう方向に移動させて、前記搬送装置に送る移動機構を有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の製函機。
  6. 前記保持部は、前記第二方向に離れた一対の保持体を有し、
    前記一対の保持体の間の距離が可変である、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の製函機。
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