JP2021121775A - 換気ダクトの施工方法及び換気構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】換気ダクトに対してその外周面側からの施工が困難な場合であっても、ダクト挿入孔を形成する天井面材の内周面又は壁面材の内周面と換気ダクトとの間に形成される隙間を塞ぐことができる換気ダクトの施工方法及び換気構造を提供する。【解決手段】換気ダクト10を準備する工程と、天井面材31又は壁面材に形成された第1ダクト挿入孔H1に換気ダクト10が挿入された状態において、ダクト軸方向において拡径部14の位置が第1ダクト挿入孔H1の位置と重なるように位置決めするダクト位置決め工程と、ダクト位置決め工程の後、拡径部14を内周面側の流路から拡径することにより、拡径部の外周面14sと第1ダクト挿入孔H1を規定する天井面材31の内周面38n又は壁面材の内周面とを接触させるとともに接触状態を維持するダクト拡径工程と、を備える、換気ダクトの施工方法。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物の天井又は壁における換気ダクトの施工方法及び換気構造に関する。
建築部の天井又は壁には、換気用のダクトが挿通されている場合がある。
例えば特許文献1に記載の空調換気装置の取付部構造では、コーキング材で、ダクト挿入孔を形成する壁面材の内周面と換気ダクトとの間に形成される隙間を塞ぐことにより、前記隙間を通じて音漏れが生じることを防止している。具体的には、特許文献1に記載の空調換気装置の取付部構造は、特許文献1の第1図に示されるように、水平方向に間隔をあけて配置された2つの壁面材(10b)、(10c)と、2つの壁面材(10b)、(10c)のそれぞれを貫通するダクト挿入孔(貫通孔12)と、ダクト挿入孔(貫通孔12)に内挿される換気ダクト(外筒体13)と、ダクト挿入孔(貫通孔12)を形成する壁面材の内周面と換気ダクト(外筒体13)との間に形成される隙間を充填するコーキング材(14)と、を備えている。
実開昭61−029237号公報
前記空調換気装置の取付部構造では、前記コーキング材が換気ダクトの外周面側に設けられている。このため、換気ダクトの外周面側にコーキング材を施すためには、前記換気ダクトの外周面側から施工を行う必要性があると考えられる。
しかし、前記換気ダクトの周囲に多数の構成が存在すると、前記換気ダクトの外周面側からの施工が困難になるという問題がある。
また、上層階と下層階との間の防音性能を向上させるために互いに上下に離間して配置された上層の天井面材及び下層の天井面材を有する二重天井において、換気ダクトを両天井面材に挿通させる場合がある。この場合、上層の天井面材の内周面と換気ダクトとの間の隙間を塞ぐために換気ダクトの外周面側から施工することは、下層の天井面材が障害となって困難である。
そこで、本発明の目的は、換気ダクトに対してその外周面側からの施工が困難な場合であっても、ダクト挿入孔を形成する天井面材の内周面又は壁面材の内周面と換気ダクトとの間に形成される隙間を塞ぐことができる換気ダクトの施工方法及び換気構造を提供することにある。
本発明は、建築物の天井又は壁における換気ダクトの施工方法であって、ダクト径方向に拡径可能な拡径部を有する換気ダクトを準備する工程と、天井面材又は壁面材に形成され前記換気ダクトを挿入可能な第1ダクト挿入孔に前記換気ダクトが挿入された状態において、ダクト軸方向において前記拡径部の位置が前記第1ダクト挿入孔の位置と重なるように位置決めするダクト位置決め工程と、前記ダクト位置決め工程の後、前記換気ダクトの前記拡径部を内周面側の流路からダクト径方向外向きに拡径することにより、前記換気ダクトの前記拡径部の外周面と前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面とを接触させるとともに接触状態を維持するダクト拡径工程と、を備える、換気ダクトの施工方法を提供する。
前記換気ダクトの施工方法によれば、前記ダクト位置決め工程によってダクト軸方向において前記換気ダクトの前記拡径部の位置が前記第1ダクト挿入孔の位置と重なるように位置決めされる。そして、位置決めされた前記拡径部が前記ダクト拡径工程によってダクト径方向に拡径されることにより、前記換気ダクトの前記拡径部の外周面と前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面とが接触するとともに接触状態が維持される。したがって、前記換気ダクトの内周面側の流路から施工して、前記拡径部が拡径することによって、前記第1ダクト挿入孔を形成する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面と前記換気ダクトの前記拡径部の外周面との間に形成される隙間を塞ぐことができる。
前記換気ダクトの施工方法は、前記第1ダクト挿入孔が形成された前記天井面材と、前記換気ダクトを挿入可能な第2ダクト挿入孔が形成されるとともに前記天井面材との間に空間を空けて前記天井面材の下側に配置された下層天井面材と、を備えた二重天井を準備する工程を更に備え、前記ダクト位置決め工程では、前記換気ダクトが前記第1ダクト挿入孔及び前記第2ダクト挿入孔に挿入されるとともに前記換気ダクトの先端部が前記天井面材よりも下側へ引き出された状態において、前記先端部を前記下層天井面材に固定する、ことが好ましい。
二重天井に対して換気ダクトを適用し、上層に位置する天井面材と換気ダクトとの間の防音を図る場合、下層天井面材が障害となって、上層の天井面材に対する換気ダクトの外周面側からの施工が制約される。前記換気ダクトの施工方法によれば、前記下層天井面材が障害となることなく前記換気ダクトの内周面側の流路から施工して、前記換気ダクトの前記拡径部が拡径することによって、前記第1ダクト挿入孔を形成する前記天井面材の内周面と前記換気ダクトの前記拡径部の外周面との間に形成される隙間を塞ぐことができる。これにより、前記隙間を通じた音漏れが防止されるとともに、二重天井が有する防音効果により、前記換気ダクトが取り付けられた天井としての防音効果をより向上させることができる。
前記換気ダクトの施工方法は、板状の面材本体部と前記面材本体部よりも厚い厚肉部とを有し、前記厚肉部に前記第1ダクト挿入孔が形成されている前記天井面材又は前記壁面材を準備する工程を更に備え、前記ダクト拡径工程では、前記換気ダクトの前記拡径部の外周面を前記第1ダクト挿入孔を形成する前記厚肉部の内周面に密着させる、ことが好ましい。
前記換気ダクトの施工方法によれば、前記天井面材又は前記壁面材が有している前記厚肉部の内周面と前記換気ダクトの前記拡径部の外周面とが密着するので、前記拡径部の外周面のダクト軸方向の接触長さが、板状の面材本体部に第1ダクト挿入孔が形成されている場合よりも大きくなり、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
前記換気ダクトの施工方法において、前記第1ダクト挿入孔が形成されている前記厚肉部の内周面は、前記ダクト軸方向の中央部が前記ダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように、湾曲した形状を有する、ことが好ましい。
ダクト拡径工程において換気ダクトの前記拡径部のダクト軸方向の一部をダクト径方向外向きに押し広げる場合、前記拡径部の外周面は、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出した形状となる。前記換気ダクトの施工方法によれば、前記厚肉部の内周面は、前記拡径部の外周面の湾曲形状に対応して、前記拡径部の外周面に密着することができる。これにより、前記拡径部の外周面と前記厚肉部の内周面との接触面積がより大きくなるとともにそれらの密着性が向上し、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
本発明は、建築物の天井又は壁における換気構造であって、気体の導入又は排出を可能とする換気ダクトと、前記換気ダクトを挿入可能な第1ダクト挿入孔が形成されている天井面材又は壁面材と、前記換気ダクトの内周面側の流路からの操作を受けることにより前記換気ダクトをダクト径方向外向きに拡径するための力を前記換気ダクトに付与する拡径手段と、を備え、前記換気ダクトは、第1ダクト挿入孔に挿入された状態において、前記第1ダクト挿入孔のダクト軸方向における位置と重なる位置に、ダクト径方向に拡径可能な拡径部を有し、前記換気ダクトの前記拡径部の外周面は、前記拡径手段からの力によって前記拡径部がダクト径方向外向きに拡径されることにより、前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面に接触している、換気構造を提供する。
前記換気構造によれば、前記拡径手段からのダクト径方向外向きの力により、前記第1ダクト挿入孔のダクト軸方向における位置と重なる位置に配置されている前記換気ダクトの前記拡径部が拡径して、前記拡径部の外周面は、前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面に接触している。したがって、前記換気ダクトの内周面側の流路から前記拡径手段を操作して施工することにより、前記拡径部が拡径し、これによって、前記第1ダクト挿入孔を形成する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面と前記換気ダクトの前記拡径部との間に形成される隙間を塞ぐことができる。
前記換気構造は、前記換気ダクトを挿入可能な第2ダクト挿入孔が形成されると共に前記天井面材との間に空間を空けて前記天井面材の下側に配置された下層天井面材を更に備え、前記換気ダクトは、前記第1ダクト挿入孔及び前記第2ダクト挿入孔に挿入された状態において、前記下層天井面材に固定された先端部を有する、ことが好ましい。
前記換気構造によれば、前記下層天井面材に障害されることなく前記換気ダクトの内周面側の流路から前記拡径手段を操作して、前記換気ダクトの前記拡径部が拡径することによって、前記第1ダクト挿入孔を形成する前記天井面材の内周面と前記換気ダクトの前記拡径部との間に形成される隙間を塞ぐことができる。これにより、前記隙間を通じた音漏れが防止されるとともに、二重天井が有する防音効果により、前記換気ダクトが取り付けられた天井としての防音効果をより向上させることができる。
前記換気構造において、前記天井面材又は前記壁面材は、板状の面材本体部と前記面材本体部よりも厚い厚肉部とを有し、前記厚肉部には、前記第1ダクト挿入孔が形成されている、ことが好ましい。
前記換気構造によれば、前記第1ダクト挿入孔を形成する前記厚肉部の内周面と前記換気ダクトの前記拡径部の外周面とが接触することができるので、前記拡径部の外周面のダクト軸方向の接触長さが、板状の面材本体部に第1ダクト挿入孔が形成されている場合よりも大きくなり、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
前記換気構造において、前記第1ダクト挿入孔が形成されている前記厚肉部の内周面は、前記ダクト軸方向の中央部が前記ダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように、湾曲した形状を有する、ことが好ましい。
換気ダクトの前記拡径部のダクト軸方向の一部を前記拡径手段によりダクト径方向外向きに押し広げる場合、前記拡径部の外周面は、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出した形状となる。前記換気構造によれば、前記厚肉部の内周面は、前記拡径部の外周面の湾曲形状に対応して、前記拡径部の外周面に密着することができる。これにより、前記拡径部の外周面と前記厚肉部の内周面との接触面積がより大きくなるとともにそれらの密着性が向上し、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
前記換気構造において、前記拡径手段は、筒状に形成されダクト径方向に拡径可能な筒部と、前記換気ダクトの流路からの操作を受けることが可能な被操作部と、前記被操作部に対する操作力をダクト径方向外向きへの力に変換し前記力を維持する変換部と、を有するダクト拡径部材を備えている、ことが好ましい。
前記換気構造によれば、前記拡径手段において、前記換気ダクトの流路から被操作部が操作されて、前記変換部が前記操作力をダクト径方向外向きの力に変換し前記力を維持することにより、前記筒部がダクト径方向外向きに拡径する。そして、拡径した前記筒部が前記換気ダクトの流路内で前記換気ダクトの前記拡径部の内周面をダクト径方向外向きに押圧して、前記拡径部を拡径する。これにより、前記拡径部の外周面が前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面と接触するとともに、前記拡径部の外周面の接触状態は、前記変換部によって維持される。
前記換気構造において、前記天井面材又は前記壁面材は、前記厚肉部を挿入可能な厚肉部挿入孔が形成されている前記面材本体部と、前記面材本体部に取り付けられたアタッチメントと、を有し、前記アタッチメントは、前記ダクト軸方向に延び前記面材本体部よりもダクト軸方向に大きな厚みを有し前記第1ダクト挿入孔を形成する筒状の厚肉部と、前記厚肉部からダクト径方向外向きに延び、前記厚肉部挿入孔への前記厚肉部の挿入を許容し、前記厚肉部挿入孔に挿入された前記厚肉部を前記厚肉部挿入孔から抜け止めするように前記面材本体部に掛止される掛止部と、前記掛止部が前記面材本体部に掛止された状態で、前記掛止部との間で前記面材本体部を挟持することができるように前記掛止部から離間した状態で前記厚肉部からダクト径方向外向きに延び、前記厚肉部のダクト径方向外側において前記厚肉部挿入孔を閉塞可能な形状を有する平板部と、を備える、ことが好ましい。
前記換気構造によれば、前記面材本体部とは別の部材によって第1ダクト挿入孔が形成されている。これにより、前記面材本体部に第1ダクト挿入孔を形成する場合と異なり、前記面材本体部の厚みや形状に制約を受けることなく、第1ダクト挿入孔を前記拡径部の接触に適したものに設定することができる。これにより、前記天井面材又は前記壁面材の施工における自由度が向上し、施工性の高い換気構造を実現することができる。
したがって、本発明に係る換気ダクトの施工方法及び換気構造によれば、換気ダクトに対してその外周面側からの施工が困難な場合であっても、換気ダクトの内周面側の流路から施工して、ダクト挿入孔を形成する天井面材の内周面又は壁面材の内周面と換気ダクトとの間に形成される隙間を塞ぐことができる
本発明の第1の実施の形態に係る換気構造の垂直断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る換気ダクトの垂直断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る拡径手段であるダクト拡径部材の垂直断面図であって、(A)は、ダクト拡径部材の拡径前の状態を示す図であり、(B)は、ダクト拡径部材の拡径後の状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアタッチメントの垂直断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアタッチメントの平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る換気構造であって換気ダクトが第1ダクト挿入孔に挿入されて位置決めされた状態における換気構造の垂直断面図であり、ダクト位置決め工程を示す図である。 図6のVII−VII断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る換気構造であって図6の状態(ダクト位置決め工程)の後に換気ダクトが拡径手段により拡径された状態における換気構造の垂直断面図であり、ダクト拡径工程を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る換気構造であって換気ダクトが第1ダクト挿入孔に挿入されて位置決めされた状態における換気構造の垂直断面図であり、ダクト位置決め工程を示す図である。 図9のX−X断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る換気構造であって図9の状態(ダクト位置決め工程)の後に換気ダクトが拡径手段により拡径された状態における換気構造の垂直断面図であり、ダクト拡径工程を示す図である。 図1のXII−XII断面図である。 本発明の変形例に係る換気構造の垂直断面図である。
本発明の好ましい第1の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1ないし図8には、本発明の第1の実施の形態に係る換気構造1が示されている。なお、本明細書において、換気ダクトの軸方向をダクト軸方向とし、ダクト軸方向に直交する径方向をダクト径方向とし、ダクト軸を中心とする周方向をダクト周方向とする。加えて、本明細書において、「径」とは、円における径を含むとともに、その他の形状においてもその面積を拡大する方向の長さを含むものとする。例えば、方形状であれば、対角線の長さも、本明細書では「径」である。
換気構造1は、建築物の二重構造の天井(以下、「二重天井30」という。)を備える部屋の換気のための構造である。換気構造1は、気体の導入又は排出を可能とする換気ダクト10と、換気ダクト10を拡径するための力を換気ダクト10に付与する拡径手段20と、二重天井30と、を備える。
換気ダクト10は、図2に示すように、ダクト本体部12と、拡径部14と、取付部50と、を有する。ダクト本体部12は、グラスウールやポリエステル繊維などの可撓性繊維素材の表面が可撓性フィルム素材で覆われて筒状に形成され、ダクト軸方向に間隔をあけて並んだ複数の環状の金属芯を有する部分である。拡径部14は、ダクト本体部12に連続して設けられており、可撓性繊維素材の表面が可撓性フィルム素材で覆われて筒状に形成されている部分であるが、複数の環状の金属芯を有していない。これにより、拡径部14は、ダクト径方向に拡径可能となっている。拡径部14は、換気ダクト10が後述する第1ダクト挿入孔H1に挿入された状態において、第1ダクト挿入孔H1のダクト軸方向における位置と重なる位置に、配置されている。また、拡径部14の外周面14は、拡径部14のダクト軸方向の中央部が後述する拡径手段20によってダクト径方向に拡径されることにより、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出し湾曲した形状となる。取付部50は、換気ダクト10の先端側に配置され、ダクト本体部12及び拡径部14を固定するために下層天井面材32に取り付けられる部分である。そして、換気ダクト10は、ダクト本体部12及び拡径部14が第1ダクト挿入孔H1及び後述する第2ダクト挿入孔H2に挿入された状態において、先端側において取付部50によって下層天井面材32に固定されている。取付部50の詳細については、後述する。
拡径手段20は、換気ダクト10の内周面側の流路からの操作を受けることにより換気ダクト10をダクト径方向外向きに拡径するための力を換気ダクト10に付与するための手段である。拡径手段20は、本実施の形態では、ダクト拡径部材を備えている。ダクト拡径部材は、図3に示すように、筒状に形成されダクト径方向に拡径可能な筒部22と、換気ダクト10の流路からの操作を受けることが可能な被操作部24と、被操作部24に対する操作力をダクト径方向外向きへの力に変換し前記力を維持する変換部26と、を有する。なお、図3は、ダクト拡径部材の筒部22の中心線を通る垂直断面図であって、図3(A)は、拡径前の状態を示す図であり、図3(B)は、拡径後の状態を示す図である。筒部22は、帯状の部材の一方側の端部が他方側の端部とダクト周方向で重なるように環状にされた構造を有しており、その重なる部分におけるダクト径方向の内側になる部分(筒部内周部22b)に一定間隔で並ぶ複数の溝22mを有している。筒部22の重なる部分におけるダクト径方向の外側になる部分(筒部外周部22a)のダクト径方向内側には、筒部内周部22bを跨るようにして、被操作部24が設けられている。被操作部24は、ダクト軸方向と平行の回転軸を有し、ドライバーDrで操作することができる傘歯車である。すなわち、被操作部24は、図3(A)、(B)のように、先端部がダクト軸方向に延びるように配置されたドライバーDrで捩じるようにして操作される。そして、変換部26は、筒部外周部22aのダクト径方向内側に設けられ、ダクト周方向に沿った回転軸を有し、基端側が被操作部24の歯に噛み合う傘歯車である。変換部26は、先端側が筒部内周部22bの複数の溝22mに噛み合うウォームギアを有する。被操作部24が回転することにより、変換部26は、前記ウォームギアと溝22mとが互いに噛み合った状態で、筒部内周部22bを筒部外周部22aに対してダクト周方向に送り出し、図3(A)の状態から図3(B)の状態に移行して、筒部22の径を拡大する。つまり、変換部26は、被操作部24に対する操作力すなわちドライバーDrの回転力を筒部22のダクト径方向外向きへの力に変換し前記力を維持することができる。ダクト拡径部材は、被操作部24を操作して筒部22の径がダクト本体部12の径よりも小さな径である状態にされて、換気ダクト10の先端部から流路内を通って拡径部14にまで挿入される。
図1に示すように、二重天井30は、高度な防音対策を必要とする部屋と当該部屋の上層階との間で遮音するために天井を二重構造とするためのものである。二重天井30は、天井面材31と、天井面材31との間に空間を空けて天井面材31の下側に配置された下層天井面材32と、を備える。天井面材31には、換気ダクト10を挿入可能な第1ダクト挿入孔H1が形成されている。下層天井面材32には、換気ダクト10を挿入可能な第2ダクト挿入孔H2が形成されている。
天井面材31は、板状の面材本体部36と、面材本体部36に取り付けられたアタッチメント40と、を有している。
面材本体部36は、厚みが均一である板状部材である。面材本体部36には、後述する厚肉部38を挿入可能な厚肉部挿入孔HLが形成されている。厚肉部挿入孔HLは、図7に示すように、平面視において方形状を有している。
アタッチメント40は、図4及び図5に示すように、面材本体部36の厚みをダクト軸方向に拡大するためのものであるとともに、拡径した拡径部14の外周面14sと第1ダクト挿入孔H1を規定する天井面材31の内周面との密着性を向上させるためのものである。アタッチメント40は、厚肉部38と、掛止部41と、平板部42と、を備える。
厚肉部38は、ダクト軸方向に延びるような筒状に形成され、面材本体部36よりもダクト軸方向に厚い。厚肉部38は、ダクト径方向の内側に、第1ダクト挿入孔H1を有している。そして、第1ダクト挿入孔H1を規定する厚肉部38の内周面38nは、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように、湾曲した形状を有している。
掛止部41は、厚肉部38からダクト径方向外向きに延びる板形状を有する。掛止部41は、平面視において、厚肉部挿入孔HLよりもやや小さな径で形成された方形状を有する。これにより、掛止部41は、平面視において、厚肉部挿入孔HL内に収まるように配置されたとき(掛止部41のこのときの位置を掛止部挿通許容位置とする)には厚肉部挿入孔HLに対する挿通が許容され、図6及び図7に示すように厚肉部挿入孔HLを形成する面材本体部36と重なるように配置されたとき(掛止部41のこのときの位置を掛止部挿通規制位置とする)には、厚肉部挿入孔HLに対する挿通が規制される。したがって、厚肉部38から延びる掛止部41は、厚肉部挿入孔HLへの厚肉部38の挿入を許容し、厚肉部挿入孔HLに挿入された厚肉部38を厚肉部挿入孔HLから抜け止めするように面材本体部36に掛止可能である。
平板部42は、掛止部41が面材本体部36に掛止された状態で、掛止部41との間で面材本体部36を挟持するように掛止部41から離間した状態で、厚肉部38からダクト径方向外向きに延びる板形状を有する。すなわち、図6に示すように、掛止部41と平板部42とのダクト軸方向における間隔は、面材本体部36の厚みと実質的に等しくなるように設定されている。そして、平板部42は、掛止部41と、平面視において、45度異なる向きとなるように形成された方形状を有する。さらに、平板部42は、図7に示すように、平面視において、厚肉部挿入孔HLの全てを覆うことができるように、厚肉部挿入孔HLよりも大きな径で形成された方形状を有する。つまり、平板部42は、厚肉部38のダクト径方向外側において厚肉部挿入孔HLを閉塞可能な形状を有する。
換気ダクト10の拡径部14の外周面14sは、図6に示すように、厚肉部38の第1ダクト挿入孔H1に挿入されかつ拡径前の状態において、厚肉部38の内周面38nと、厚肉部38のダクト軸方向の端部を除いて、接触していない。一方、拡径部14の外周面14sは、拡径部14の流路内に配置された拡径手段20からの力によって拡径部14がダクト径方向外向きに拡径されることにより、第1ダクト挿入孔H1を規定する厚肉部38の内周面38sに接触することができる。
下層天井面材32は、換気ダクト10を挿入可能な第2ダクト挿入孔H2を有する。
換気ダクト10の取付部50は、取付板52とカバー板54とを有する。
取付板52は、換気ダクト10が上下方向に延びた姿勢で第1ダクト挿入孔H1及び第2ダクト挿入孔H2に挿入されるように、天井面材31と下層天井面材32との間に配置されているダクト本体部12の先端部に接続されるとともに下層天井面材32の下面に接触して固定される板状部材である。取付板52は、換気ダクト10の通気性を確保するようにダクト本体部12の少なくとも一部を開放するようにしながら、ダクト本体部12の先端部に接続される。取付板52は、図1及び図6に示すように、換気ダクト10のダクト本体部12の内周面(符号なし)に固定される筒部(符号なし)と、前記筒部の下端縁からダクト径方向外向きに延びる水平部(符号なし)と、を有する。前記水平部は、その内側部分において換気ダクト10の先端部の底面に接続され、かつ、その外側部分において下層天井面材32の下面に取り付けられる。前記水平部は、例えば、ビスにより下層天井面材32に接続される。取付板52の前記水平部は、取付板52に接続された換気ダクト10を上方に押し上げるとき、特に拡径部14の位置決めをするときの、換気ダクト10の持ち手として機能することができる。前記水平部が下層天井面材32に取り付けられることにより、ダクト本体部12の外周面と第2ダクト挿入孔H2を形成する下層天井面材32との間の隙間が前記水平部に覆われる。
カバー板54は、図1に示すように、取付板52の下面に接続されて、換気ダクト10のダクト本体部12の内部が下方から見えないように覆う板状部材である。カバー板54は、取付板52と同様に、換気ダクト10の通気性を確保するように換気ダクト10の少なくとも一部を開放するように形成されている。カバー板54には、換気ダクト10を通じて排出又は導入される気体の風向を変えるための風向板が設けられていてもよい。また、カバー板54は、網目状に形成されていてもよい。
本第1の実施の形態に係る換気構造1による作用効果を説明する。
換気構造1によれば、拡径手段20からのダクト径方向外向きの力により、第1ダクト挿入孔H1のダクト軸方向における位置と重なる位置に配置されている換気ダクト10の拡径部14が拡径して、拡径部14の外周面14sは、第1ダクト挿入孔H1を規定し天井面材31が有するアタッチメント40の厚肉部38の内周面38nに接触している。したがって、換気ダクト10の内周面側の流路から拡径手段20を操作して施工することにより、拡径部14が拡径し、これによって、第1ダクト挿入孔H1を形成する厚肉部38の内周面38nと換気ダクト10の拡径部14との間に形成される隙間を塞ぐことができる。
さらに、換気構造1によれば、下層天井面材32に障害されることなく換気ダクト10の内周面側の流路から拡径手段20を操作して、換気ダクト10の拡径部14が拡径することによって、第1ダクト挿入孔H1を形成し天井面材31が有するアタッチメント40の厚肉部38の内周面38nと換気ダクト10の拡径部14との間に形成される隙間を塞ぐことができる。これにより、前記隙間を通じた音漏れが防止されるとともに、二重天井が有する防音効果により、前記換気ダクトが取り付けられた天井としての防音効果をより向上させることができる。
さらに、換気構造1によれば、第1ダクト挿入孔H1を形成する厚肉部38の内周面38nと換気ダクト10の拡径部14の外周面14sとが接触することができるので、拡径部14の外周面14sのダクト軸方向の接触長さが、板状の面材本体部に第1ダクト挿入孔が形成されている場合よりも大きくなり、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
図8に示すように、換気ダクト10の拡径部14のダクト軸方向の中央部を拡径手段20によりダクト径方向外向きに押し広げる場合、拡径部14の外周面14sは、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出し湾曲した形状となる。そして、換気構造1によれば、厚肉部38の内周面38nは、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように湾曲した形状を有しているので、拡径部14の外周面14sの湾曲形状に対応して、拡径部14の外周面14sに密着することができる。これにより、拡径部14の外周面14sと厚肉部38の内周面38nとの接触面積がより大きくなるとともにそれらの密着性が向上し、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
さらに、換気構造1によれば、拡径手段20において、換気ダクト10の流路から被操作部24が操作されて、変換部26が操作力をダクト径方向外向きの力に変換し前記力を維持することにより、筒部22がダクト径方向外向きに拡径する。そして、拡径した筒部22が換気ダクト10の流路内で換気ダクト10の拡径部14の内周面(符号なし)をダクト径方向外向きに押圧して、拡径部14を拡径する。これにより、拡径部14の外周面14sが第1ダクト挿入孔H1を規定する厚肉部38の内周面38nと接触するとともに、拡径部14の外周面14sの接触状態は、変換部26によって維持される。
さらに、換気構造1によれば、面材本体部36とは別の部材であるアタッチメント40によって第1ダクト挿入孔H1が形成されている。これにより、面材本体部36に第1ダクト挿入孔H1を形成する場合と異なり、面材本体部36の厚みや形状に制約を受けることなく、第1ダクト挿入孔H1を拡径部14の接触に適したものに設定することができる。これにより、天井面材31の施工における自由度が向上し、施工性の高い換気構造を実現することができる。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る換気ダクト10の施工方法を、図1、図6及び図8に基づいて説明する。
換気ダクト10の施工方法は、建築物の天井における換気ダクトの施工方法である。換気ダクト10の施工方法は、ダクト準備工程と、二重天井準備工程と、ダクト位置決め工程と、ダクト拡径工程と、被覆工程と、を含む。
ダクト準備工程は、取付部50を未だ有しておらずダクト本体部12とダクト径方向に拡径可能な拡径部14とを有する換気ダクト10を準備する工程である。ダクト準備工程では、図示されていない建築物の外部換気口から部屋に引き込まれた状態にある換気ダクト10が、天井面材が施工される前の段階で準備される。ダクト準備工程では、引き込まれた換気ダクト10のダクト本体部12の先端部が後工程で取付部50によって取り付けられる下層天井面材32の高さ位置よりも下側に位置するように、換気ダクト10が準備される。
二重天井準備工程は、換気構造1を構成する二重天井30を準備する工程である。二重天井準備工程は、上層天井面材準備工程と、下層天井面材準備工程と、を含む。
上層天井面材準備工程は、二重天井30を構成する2枚の天井面材のうちの上層に配置されるべき天井面材31を準備する工程である。上層天井面材準備工程では、厚肉部挿入孔HLが形成されている板状の面材本体部36と、面材本体部36よりも厚く第1ダクト挿入孔H1が形成されている厚肉部38を有するアタッチメント40と、を準備する。上層天井面材準備工程では、面材本体部36が部屋の所定の高さ位置に配置されるとともに、アタッチメント40の厚肉部38が挿入可能な厚肉部挿入孔HLが面材本体部36に形成される。なお、厚肉部挿入孔HLの形成は、面材本体部36の配置前に行われてもよいし配置後に行われてもよい。そして、アタッチメント40の掛止部41が掛止部挿通許容位置に配置されて、厚肉部挿入孔HLに、アタッチメント40の厚肉部38及び掛止部41が挿入される。厚肉部挿入孔HLに厚肉部38及び掛止部41が挿入されると、ダクト周方向においてアタッチメント40が回転される。アタッチメント40が回転されると、図6に示されるように、掛止部41が掛止部挿通規制位置に配置されて面材本体部36に掛止される。これにより、厚肉部挿入孔HLに挿入された厚肉部38は、厚肉部挿入孔HLから抜け止めされる。
なお、上層天井面材準備工程では、換気ダクト10が厚肉部挿入孔HL及び第1ダクト挿入孔H1に挿入されるように、面材本体部36及びアタッチメント40が配置される。なお、換気ダクト10の厚肉部挿入孔HL及び第1ダクト挿入孔H1への挿入は、面材本体部36及びアタッチメント40の施工時であってもよいし、施工後であってもよい。
下層天井面材準備工程は、二重天井30を構成する2枚の天井面材のうちの下層に配置されるべき下層天井面材32を準備する工程である。下層天井面材準備工程では、下層天井面材32は、換気ダクト10を挿入可能な第2ダクト挿入孔H2が形成されるとともに天井面材31との間に空間を空けて天井面材31の下側に配置される。なお、第2ダクト挿入孔H2の形成は、下層天井面材32の配置前に行われてもよいし配置後に行われてもよい。
なお、下層天井面材準備工程では、換気ダクト10が第2ダクト挿入孔H2に挿入されるように、下層天井面材32が配置される。なお、換気ダクト10の第2ダクト挿入孔H2への挿入は、下層天井面材32の施工時であってもよいし、施工後であってもよい。
ダクト位置決め工程は、第1ダクト挿入孔H1に換気ダクト10が挿入される状態において、ダクト軸方向において拡径部14の位置が第1ダクト挿入孔H1の位置と重なるように位置決めする工程である。ダクト位置決め工程では、換気ダクト10が第1ダクト挿入孔H1及び第2ダクト挿入孔H2に挿入されるとともに換気ダクト10の先端部が天井面材31よりも下側へ引き出された状態において、先端部を下層天井面材32に固定する。詳細には、ダクト位置決め工程では、図6に示すように、第1ダクト挿入孔H1及び第2ダクト挿入孔H2に換気ダクト10が挿入されている状態で、ダクト軸方向すなわち高さ方向において拡径部14の位置が第1ダクト挿入孔H1の位置と重なるように位置決めされる。そして、拡径部14の位置決めがされた状態で、換気ダクト10のうちの下層天井面材32よりも下側の余剰部分(図6の二点鎖線で示されるダクト本体部12)が切断される。そして、換気ダクト10の先端部に取付板52の筒部が接続され、取付板52の水平部が下層天井面材32に固定されて、換気ダクト10の位置は固定される。この際、取付板52を換気ダクト10の持ち手として操作して、換気ダクト10の位置を再度位置合わせしてもよい。
ダクト拡径工程は、ダクト位置決め工程の後、第1ダクト挿入孔H1に挿入されている換気ダクト10の拡径部14を拡径して、拡径部14の外周面14sと厚肉部38の内周面38nとの間の隙間を塞ぐ工程である。ダクト拡径工程では、拡径手段20が備えるダクト拡径部材を、その径を小さくして、換気ダクト10の先端部から流路内を通して拡径部14にまで挿入する。そして、図8に示すように、ダクト軸方向において拡径部14の位置に配置された拡径部14の被操作部24を、換気ダクト10の先端部から流路内に挿入されたドライバーDrで筒部22の径が拡がる方向に操作する。これにより、ダクト拡径部材は、拡径部14をダクト径方向外向きに拡径するための力を拡径部14に付与する。そして、拡径部14は、拡径部14の流路内からの操作と流路内に配置された拡径手段20からの力とによって、ダクト径方向外向きに拡径する。拡径部14の外周面14sは、拡径部14がダクト径方向外向きに拡径されることにより、第1ダクト挿入孔H1を規定する厚肉部38の内周面38nに接触する。このとき、拡径部14の外周面14は、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出し湾曲した形状となっているが、厚肉部38の内周面38nはダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように湾曲した形状を有するので、厚肉部38の内周面38nに密着する。さらに、拡径手段20の変換部26は、操作力を筒部22の径方向外向きに変換した力を維持しているので、拡径部14の外周面14sと厚肉部38の内周面38nとの密着状態は維持される。すなわち、ダクト拡径工程では、換気ダクト10の拡径部14を拡径手段20によって内周面側の流路からダクト径方向外向きに拡径することにより、換気ダクト10の拡径部14の外周面14sと第1ダクト挿入孔H1を規定する厚肉部38の内周面38nとを接触させ密着させるとともに密着状態を維持する。これにより、拡径部14の外周面14sと厚肉部38の内周面38nとの間の隙間は、継続的に塞がれる。
被覆工程は、図1に示すように、取付板52及び換気ダクト10を下側からカバー板54で覆う工程である。カバー板54で部屋側から取付板52及び換気ダクト10を覆うことにより、換気構造1の意匠性が向上する。
本第1の実施の形態に係る換気ダクト10の施工方法による作用効果を説明する。
前記換気ダクトの施工方法によれば、ダクト位置決め工程によってダクト軸方向において換気ダクト10の拡径部14の位置が第1ダクト挿入孔H1の位置と重なるように位置決めされる。そして、位置決めされた拡径部14がダクト拡径工程によってダクト径方向に拡径されることにより、換気ダクト10の拡径部14の外周面14sと第1ダクト挿入孔H1を規定する天井面材31の内周面すなわち厚肉部38の内周面38nとが接触するとともに接触状態が維持される。したがって、換気ダクト10の内周面側の流路から施工して、拡径部14が拡径することによって、第1ダクト挿入孔H1を形成する厚肉部38の内周面38nと換気ダクト10の拡径部14の外周面14sとの間に形成される隙間を塞ぐことができる。
二重天井30に対して換気ダクト10を適用し、上層に位置する天井面材31と換気ダクト10との間の防音を図る場合、下層天井面材32が障害となって、上層の天井面材31に対する換気ダクト10の外周面側からの施工が制約される。しかし、前記換気ダクトの施工方法によれば、下層天井面材32が障害となることなく換気ダクト10の内周面側の流路から施工して、換気ダクト10の拡径部14が拡径することによって、第1ダクト挿入孔H1を形成する厚肉部38の内周面38nと換気ダクト10の拡径部14の外周面14sとの間に形成される隙間を塞ぐことができる。これにより、前記隙間を通じた音漏れが防止されるとともに、二重天井30が有する防音効果により、換気ダクト10が取り付けられた天井としての防音効果をより向上させることができる。
さらに、前記換気ダクトの施工方法によれば、天井面材31が有しているアタッチメント40の厚肉部38の内周面38nと換気ダクト10の拡径部14の外周面14sとが密着するので、拡径部14の外周面14sのダクト軸方向の接触長さが、板状の面材本体部36に第1ダクト挿入孔H1が形成されている場合よりも大きくなり、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
ダクト拡径工程において換気ダクト10の拡径部14のダクト軸方向の一部を拡径手段20でダクト径方向外向きに押し広げる場合、拡径部14の外周面14sは、ダクト軸方向の中央部がダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出した形状となる。しかし、前記換気ダクトの施工方法によれば、厚肉部38の内周面38nは、拡径部14の外周面14sの湾曲形状に対応して、拡径部14の外周面14sに密着することができる。これにより、拡径部14の外周面14sと厚肉部38の内周面38nとの接触面積がより大きくなるとともにそれらの密着性が向上し、前記隙間を通じた音漏れをより効果的に防止することができる。
本発明は、天井面材がアタッチメント又は厚肉部を有するものに限定されず、これらを省略することもできる。
このことを説明するために、本発明の第2の実施の形態に係る換気構造1A及び換気ダクトの施工方法を、図9ないし図12に基づいて説明する。なお、以下の説明において、上記実施の形態に係る構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略又は簡略するものとし、異なる構成要素について主に説明を行うものとする。
図9等に示される換気構造1Aは、換気ダクト10と、拡径手段20と、天井面材31Aと、を備える。
天井面材31Aは、厚みが実質的に均一である板状部材である。天井面材31Aには、第1ダクト挿入孔H1aが形成されている。第1ダクト挿入孔H1aは、換気ダクト10のダクト本体部12及び拡径していない拡径部14の径よりも大きな径で形成されている。第1ダクト挿入孔H1aは、図10に示すように、平面視において円形状を有している。
第1ダクト挿入孔H1aに挿入され、第1ダクト挿入孔H1aの位置と重なるように拡径部14が配置された換気ダクト10において、拡径部14が拡径手段20によってダクト径方向に拡径される前の状態においては、図9及び図10に示すように、拡径部14の外周面14sと第1ダクト挿入孔H1aを形成する天井面材31Aの内周面31Anの間に隙間が形成されている。一方、拡径部14が拡径手段20によってダクト径方向に拡径されると、図11及び図12に示すように、拡径部14の外周面14sと第1ダクト挿入孔H1aを形成する天井面材31Aの内周面31Anとが密着した状態となっている。
第2の実施の形態に係る換気ダクト10の施工方法は、第1の実施の形態に係る換気ダクト10の施工方法における上層天井面材準備工程においてアタッチメント40を準備する工程を除くとともに面材本体部36に第1ダクト挿入孔H1aが形成される工程を含み、その他の工程としては同一の工程を含む。なお、第1の実施の形態に係る面材本体部36と第2の実施の形態に係る天井面材31Aとは同じ構成であるとする。
本第2の実施の形態に係る換気構造1A及び換気ダクト10の施工方法による作用効果を説明する。なお、第1の実施の形態に係る作用効果と同一の作用効果の説明については省略する。
第2の実施の形態に係る換気構造1A及び換気ダクトの施工方法によれば、第1ダクト挿入孔H1が円形状の孔であるので、換気ダクト10の断面形状が円である場合に、アタッチメント40や厚肉部38の補助を受けることなく、換気ダクト10の拡径した拡径部14の外周面14sは、第1ダクト挿入孔H1を規定する天井面材31Aの内周面31Anに接触し密着することができる。これにより、換気ダクト10の拡径部14の外周面14sと天井面材31Aの内周面31Anとの間に形成される隙間を塞ぐことができる。
第2の実施の形態に係る換気構造1A及び換気ダクトの施工方法によれば、前記隙間を塞ぐために、アタッチメント40や厚肉部38を必要としないので、部品点数の削減が可能となる。
本発明は、建築物の天井に適用されるものに限定されず、壁に適用されるものであってもよい。
また、本発明は、天井又は壁が複数の面材により構成されている場合に、部屋から離れた面材に適用されるものに限定されず、部屋に最も近い面材に適用されるものであってもよい。
このことを説明するために、本発明の変形例に係る換気構造1B及び換気ダクトの施工方法を、図13に基づいて説明する。なお、以下の説明において、上記実施の形態に係る構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略又は簡略するものとし、異なる構成要素について主に説明を行うものとする。
換気構造1Bは、建築物の壁における換気構造であって、二重構造の壁(以下、「二重壁30B」という。)を備える部屋の換気のための構造である。換気構造1Bは、換気ダクト10Bと、拡径手段20と、二重壁30Bと、を備える。
二重壁30Bは、壁面材31Bと、壁面材31Bとの間に空間を空けて壁面材31Bの外側(部屋から離れた位置)に配置された外側壁面材32Bと、を備える。壁面材31B及び外側壁面材32Bは、高度な防音対策を必要とする部屋に設置されているものであり、当該部屋と隣の部屋との間又は当該部屋と屋外とで遮音するために壁を二重構造とするためのものである。壁面材31Bには、換気ダクト10Bを挿入可能な第1ダクト挿入孔H1が形成されている。外側壁面材32Bには、換気ダクト10Bを挿入可能な第2ダクト挿入孔H2が形成されている。
壁面材31Bは、板状の面材本体部36Bと、面材本体部36Bに取り付けられたアタッチメント40Bと、を有している。
面材本体部36Bは、厚みが実質的に均一である板状部材である。面材本体部36Bには、後述する厚肉部38Bを挿入可能な厚肉部挿入孔HLが形成されている。厚肉部挿入孔HLは、図示されていないが、ダクト軸方向に見て方形状を有している。
アタッチメント40Bは、上記第1の実施の形態と同様に、図13に示すように、面材本体部36Bの厚みをダクト軸方向に拡大するためのものであるとともに、拡径した拡径部14の外周面と第1ダクト挿入孔H1を規定する天井面材31の内周面との密着性を向上させるためのものである。アタッチメント40Bは、厚肉部38Bと、掛止部41と、平板部42Bと、を備える。
厚肉部38Bは、ダクト軸方向に延びるような筒状に形成され、面材本体部36よりもダクト軸方向に厚い。厚肉部38Bは、アタッチメント40Bが面材本体部31Bに取り付けられた際に、面材本体部31から面材本体部31と外側壁面材32Bとの間の空間にまで延びるように配置されている。そして、厚肉部38Bは、面材本体部31Bに取り付けられた際に前記空間内に配置される第1ダクト挿入孔H1を有している。
平板部42Bは、厚肉部38Bの部屋側に位置する端部からダクト径方向外向きに延びる板形状を有する。これにより、掛止部41と平板部42Bとの間で面材本体部36Bを挟持したとき、すなわち、アタッチメント40Bが面材本体部36Bに取り付けられたときに、部屋から見て、平板部42Bに厚肉部挿入孔HLが隠されて、面材本体部36B及び平板部42Bのみが見える態様となる。
換気ダクト10Bは、二重壁30に形成される第1ダクト挿入孔H1及び第2ダクト挿入孔H2に挿入されて、略水平方向に配置されている。換気ダクト10Bは、上記実施の形態と同様に、ダクト本体部12と、拡径部14と、を有するものである。拡径部14は、換気ダクト10Bの部屋に最も近い部分に設けられている。すなわち、換気ダクト10Bの先端部は、拡径部14である。換気ダクト10Bの拡径部14は、ダクト軸方向において、アタッチメント40Bの厚肉部38Bが形成する第1ダクト挿入孔H1の位置と重なる位置に位置決めされた状態で、拡径して壁面材36Bが有するアタッチメント40Bの厚肉部38Bに密着することで、壁面材36に固定される。
次に、本変形例に係る換気ダクト10Bの施工方法を、説明する。なお、特徴的な部分のみ説明する。
換気ダクト10の施工方法は、ダクト準備工程と、二重壁準備工程と、ダクト位置決め工程と、ダクト拡径工程と、を含む。
ダクト位置決め工程において、換気ダクト10Bは固定されない。換気ダクト10Bの固定は、ダクト拡径工程において行われる。換気ダクト10Bの固定は、ダクト拡径工程によって、拡径した拡径部14の外周面と第1ダクト挿入孔H1を形成する厚肉部38Bの内周面とが密着することによって、それらの間の摩擦力によって、可能となる。
本変形例に係る換気構造1B及び換気ダクト10Bの施工方法による作用効果を説明する。なお、第1の実施の形態に係る作用効果と同一の作用効果の説明については省略する。
換気構造1B及び換気ダクト10Bの施工方法によれば、換気ダクト10Bの拡径部14が拡径することにより第1ダクト挿入孔H1を規定する壁面材31Bの内周面との間の隙間を塞ぐことができる。そして、この作用効果を得るために、換気ダクト10Bの拡径部14を面材本体部36Bをダクト軸方向に跨ぐような位置に配置することなく、厚肉部38Bにより面材本体部36Bと外側壁面材32Bとの間の空間に配置された第1ダクト挿入孔H1に、換気ダクト10Bの先端部である拡径部14が重なるように配置されていればよい。このため、部屋から壁面材31Bを見たときに、換気ダクト10Bが面材本体部36Bより離れた位置に見え、平板部42Bによって厚肉部挿入孔HLが覆い隠されているので、換気構造1Bが部屋に近い壁面材31Bに設けられていたとしても、壁面材31Bを含む換気構造1Bの意匠性が損なわれることが抑制される。
さらに、換気構造1B及び換気ダクト10Bの施工方法によれば、厚肉部38Bの内周面に拡径部14の外周面が密着しているので、壁面材31Bの一部であるアタッチメント40Bの厚肉部38Bが換気ダクト10Bを固定した態様となり、換気ダクト10Bを壁面材31Bに取り付けるための取付部を必要としない。このため、換気構造1Bの部品点数の削減が可能となる。
さらに、本発明は、図示されていないが、次のような変形例を含む。
本発明は、前記換気構造が二重構造の天井又は壁に適用されているものに限定されず、1枚の天井面材又は壁面材を備える天井又は壁に適用されるものであってもよく、さらに、複数枚の天井面材又は壁面材を備える天井又は壁に適用されるものであってもよい。
本発明は、複数枚の天井面材又は壁面材を備える天井又は壁に適用される場合において、換気ダクトが挿通される複数枚の天井面材又は壁面材の全ての面材に適用されるものであってもよい。例えば、換気ダクトが挿通され2枚の壁面材を備える壁が部屋と部屋との間仕切壁である場合に、両方の壁面材に前記換気構造が適用されることによって、部屋と部屋との遮音性を向上させることができる。
本発明は、換気ダクトが挿通される天井面材又は壁面材が第1ダクト挿入孔を形成する厚肉部を有する場合において、第1ダクト挿入孔を形成する厚肉部又は厚肉部を有するアタッチメントが、面材本体部に取り付けられるものに限定されず、面材本体部と一体形成されているものであってもよい。
本発明は、拡径手段が換気ダクトの先端部から流路内を通って拡径部にまで挿入されたものに限定されず、拡径手段が換気ダクトの拡径部と一体になっているものであってもよい。
本発明は、拡径手段が筒部と被操作部と変換部とを有するものに限定されず、拡径手段が操作によってダクト径方向外向きの力を発生しその力を維持するものであればよい。例えば、渦巻きバネやC字の板バネの径を小さく閉じたものであって、閉じた状態を維持するように留め金で留められているバネであってもよい。拡径手段がこのようなバネである場合、拡径手段は、前記留め金をドライバーの先端部等で外すという操作によって、ダクト径方向外向きの力を発生しその力を維持することができる。
さらに、本発明は、拡径手段が図3に示すような略円筒形状を有するものに限定されず、換気ダクトの拡径部をダクト径方向外向きに拡径することができるように拡径部の形状に対応した形状であればよい。
本発明は、換気ダクトが図1等に示すような円筒状のものに限定されず、その他の形状のものであってもよい。例えば、本発明は、換気ダクトが中空の角柱状のものであってもよい。
さらに、本発明は、換気ダクトが図1等に示すようなダクト本体部と拡径部とを有するものに限定されず、換気ダクトが拡径部のみで構成されているものであってもよい。この場合、ダクト位置決め工程において、拡径部の位置を第1ダクト挿入孔の位置と重なるように位置決めする際の位置決め精度を緩和することができる。
1、1A、1B 換気構造
10、10B 換気ダクト
12 ダクト本体部
14 拡径部
14s 拡径部の外周面
20 拡径手段(ダクト拡径部材)
22 筒部
22a 筒部外周部
22b 筒部内周部
22m 溝
24 被操作部
26 変換部
30 二重天井
30B 二重壁
31、31A 天井面材
31An 天井面材の内周面
31B 壁面材
32 下層天井面材
32B 外側壁面材
36、36B 面材本体部
38、38B 厚肉部
38n、38Bn 厚肉部の内周面
40、40B アタッチメント
41 掛止部
42 平板部
50 取付部
52 取付板
54 カバー板
H1、H1a 第1ダクト挿入孔
H2 第2ダクト挿入孔
HL 厚肉部挿入孔
Dr ドライバー

Claims (10)

  1. 建築物の天井又は壁における換気ダクトの施工方法であって、
    ダクト径方向に拡径可能な拡径部を有する換気ダクトを準備する工程と、
    天井面材又は壁面材に形成され前記換気ダクトを挿入可能な第1ダクト挿入孔に前記換気ダクトが挿入された状態において、ダクト軸方向において前記拡径部の位置が前記第1ダクト挿入孔の位置と重なるように位置決めするダクト位置決め工程と、
    前記ダクト位置決め工程の後、前記換気ダクトの前記拡径部を内周面側の流路からダクト径方向外向きに拡径することにより、前記換気ダクトの前記拡径部の外周面と前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面とを接触させるとともに接触状態を維持するダクト拡径工程と、を備える、
    換気ダクトの施工方法。
  2. 請求項1に記載の換気ダクトの施工方法であって、
    前記第1ダクト挿入孔が形成された前記天井面材と、前記換気ダクトを挿入可能な第2ダクト挿入孔が形成されるとともに前記天井面材との間に空間を空けて前記天井面材の下側に配置された下層天井面材と、を備えた二重天井を準備する工程を更に備え、
    前記ダクト位置決め工程では、前記換気ダクトが前記第1ダクト挿入孔及び前記第2ダクト挿入孔に挿入されるとともに前記換気ダクトの先端部が前記天井面材よりも下側へ引き出された状態において、前記先端部を前記下層天井面材に固定する、
    換気ダクトの施工方法。
  3. 請求項1に記載の換気ダクトの施工方法であって、
    板状の面材本体部と前記面材本体部よりも厚い厚肉部とを有し、前記厚肉部に前記第1ダクト挿入孔が形成されている前記天井面材又は前記壁面材を準備する工程を更に備え、
    前記ダクト拡径工程では、前記換気ダクトの前記拡径部の外周面を前記第1ダクト挿入孔を形成する前記厚肉部の内周面に密着させる、
    換気ダクトの施工方法。
  4. 請求項3に記載の換気ダクトの施工方法であって、
    前記第1ダクト挿入孔が形成されている前記厚肉部の内周面は、前記ダクト軸方向の中央部が前記ダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように、湾曲した形状を有する、
    換気ダクトの施工方法。
  5. 建築物の天井又は壁における換気構造であって、
    気体の導入又は排出を可能とする換気ダクトと、
    前記換気ダクトを挿入可能な第1ダクト挿入孔が形成されている天井面材又は壁面材と、
    前記換気ダクトの内周面側の流路からの操作を受けることにより前記換気ダクトをダクト径方向外向きに拡径するための力を前記換気ダクトに付与する拡径手段と、
    を備え、
    前記換気ダクトは、第1ダクト挿入孔に挿入された状態において、前記第1ダクト挿入孔のダクト軸方向における位置と重なる位置に、ダクト径方向に拡径可能な拡径部を有し、
    前記換気ダクトの前記拡径部の外周面は、前記拡径手段からの力によって前記拡径部がダクト径方向外向きに拡径されることにより、前記第1ダクト挿入孔を規定する前記天井面材の内周面又は前記壁面材の内周面に接触している、
    換気構造。
  6. 請求項5に記載の換気構造であって、
    前記換気ダクトを挿入可能な第2ダクト挿入孔が形成されるとともに前記天井面材との間に空間を空けて前記天井面材の下側に配置された下層天井面材を更に備え、
    前記換気ダクトは、前記第1ダクト挿入孔及び前記第2ダクト挿入孔に挿入された状態において、前記下層天井面材に固定された先端部を有する、
    換気構造。
  7. 請求項5に記載の換気構造であって、
    前記天井面材又は前記壁面材は、板状の面材本体部と前記面材本体部よりも厚い厚肉部とを有し、
    前記厚肉部には、前記第1ダクト挿入孔が形成されている、
    換気構造。
  8. 請求項7に記載の換気構造であって、
    前記第1ダクト挿入孔が形成されている前記厚肉部の内周面は、前記ダクト軸方向の中央部が前記ダクト軸方向の端部よりもダクト径方向外側に膨出するように、湾曲した形状を有する、
    換気構造。
  9. 請求項5ないし請求項8のいずれか一項に記載の換気構造であって、
    前記拡径手段は、筒状に形成されダクト径方向に拡径可能な筒部と、前記換気ダクトの流路からの操作を受けることが可能な被操作部と、前記被操作部に対する操作力をダクト径方向外向きへの力に変換し前記力を維持する変換部と、を有するダクト拡径部材を備えている、
    換気構造。
  10. 請求項7又は請求項8に記載の換気構造であって、
    前記天井面材又は前記壁面材は、前記厚肉部を挿入可能な厚肉部挿入孔が形成されている前記面材本体部と、前記面材本体部に取り付けられたアタッチメントと、を有し、
    前記アタッチメントは、
    前記面材本体部よりもダクト軸方向に厚く前記第1ダクト挿入孔を有する厚肉部と、
    前記厚肉部からダクト径方向外向きに延び、前記厚肉部挿入孔への前記厚肉部の挿入を許容し、前記厚肉部挿入孔に挿入された前記厚肉部を前記厚肉部挿入孔から抜け止めするように前記面材本体部に掛止される掛止部と、
    前記掛止部が前記面材本体部に掛止された状態で、前記掛止部との間で前記面材本体部を挟持するように前記掛止部から離間した状態で前記厚肉部からダクト径方向外向きに延び、前記厚肉部のダクト径方向外側において前記厚肉部挿入孔を閉塞可能な形状を有する平板部と、
    を備える、
    換気構造。
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