JP2005146651A - 内装壁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 遮音性に優れ、壁面の装飾が容易な内装壁を提供する。
【解決手段】 RC壁Wに沿って壁下地10を構築する。そして、この壁下地10の室内側に、複数の貫通孔21a、21a、・・・を有する有孔板21を取り付ける。さらに、この有孔板21の室内側に、貫通孔21a、21a、・・・の室内側の開口部を塞ぐように無孔板22を取り付ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 RC壁Wに沿って壁下地10を構築する。そして、この壁下地10の室内側に、複数の貫通孔21a、21a、・・・を有する有孔板21を取り付ける。さらに、この有孔板21の室内側に、貫通孔21a、21a、・・・の室内側の開口部を塞ぐように無孔板22を取り付ける。
【選択図】 図1
Description
この発明は、内装壁、特に遮音性能を向上させた内装壁に関する。
RC造、S造、SRC造等の構造物において、室内空間に内装壁を設ける際は、躯体壁に沿って壁下地を構築し、この壁下地にせっこうボードなどから成る化粧層を取り付ける方法が一般に行われている(例えば特許文献1参照)。
図7は、従来のRC構造物の側壁に沿って構築した内装壁100の縦断面図である。内装壁100は、RC壁Wに沿って設置された壁下地110(ランナー111、スタッド112)と、この壁下地110の室内側に取り付けられた化粧層120とから構築されている。
ここで、RC壁Wは、室内と屋外を隔てる外壁でもよいし、共同住宅の各住戸間等を隔てる界壁でもよい。
ここで、RC壁Wは、室内と屋外を隔てる外壁でもよいし、共同住宅の各住戸間等を隔てる界壁でもよい。
屋外又は他の室内(隣の部屋)で発生した騒音がRC壁Wに到達すると、その音波Nは、RC壁Wによってある程度減衰されるが、一部の音波nはRC壁Wの内部まで到達する。このとき、透過した音波nが化粧層120とRC壁Wとの間の空洞部分で太鼓のように共鳴して遮音性能が低下してしまうことがある。いわゆる「共鳴透過現象」とか「音抜け」と言われる現象である。この対策として、例えば、グラスウールや共鳴管などの吸音材を空洞部分に詰める等、遮音対策用の専用部品を別途追加することが行われている(例えば特許文献2参照)。
一方、騒音を吸収する化粧層用材料としては、JIS A 6301「吸音材料」に挙げられている「吸音用あなあきせっこうボード(GB−P)」、「吸音用あなあきスレートボード(AC−P)」、「吸音用あなあきハードファイバーボード(HB−P)」等の有孔吸音板が知られている。かかる有孔吸音板は、例えば学校の廊下の天井や壁などに用いられている。
特開2002−61371号公報([0010]、第1図)
特開2001−3482号公報([0006]−[0009]、第1図)
しかし、遮音対策用の専用部品を別途追加するような対策では、施工部品数が増加したり、施工手順が煩雑になってしまうため、材料費の増加や施工能率の低下といった弊害を招いていた。また、RC壁と化粧層の間にグラスウールを設置する場合、前記共鳴透過現象を防止するためには、非常に分厚いグラスウールを設置する必要があるため、居室空間が減少してしまうという弊害を招いていた。
また、有孔吸音板は、貫通孔を有するため、化粧層として利用するにはデザインの制約が大きいという問題があった。また、表面に化粧紙を貼るとしても破損や剥離等を生じ易いという問題があった。
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたものであり、施工性、経済性、遮音性に優れ、壁面の装飾が容易な内装壁を提供することを課題とする。
本発明に係る内装壁は、壁下地と、前記壁下地の室内側に取り付けられる化粧層とを備える内装壁であって、前記化粧層は、壁下地側の面に複数の吸音用凹部が凹設されており、室内側の面は平滑面に形成されていることを特徴とする。
かかる内装壁によれば、化粧層の壁下地側の面に凹設された複数の吸音用凹部が、外壁や界壁を透過してきた音を吸収することから、内装壁の遮音性能を向上させることができる。また、室内側の面は平滑に形成されていることから、化粧紙の破損や剥離を少なくすることができる。また、塗装による装飾も簡単に行うことができる。さらに、化粧層自体に吸音用凹部を設けたことから、遮音対策用の専用部品を別途必要とせず、構造・施工を簡便にすることができる。また、グラスウール等の遮音材を空洞部分に設置する場合に比べて、同じ遮音性能を得るために必要な内装壁の厚さが小さくてすむ。
また、かかる内装壁によれば、外壁や界壁を透過してきた音のみならず、内装壁が設置された室内の音源で発生し、外壁や界壁に反射されて室内に戻ってくる音も、内装壁に設けられた吸音用凹部で吸収される。したがって、外部からの音に対する遮音性に優れるとともに、内部で発生した音の反射(残響)が少ない内装壁とすることができる。
また、本発明に係る内装壁の化粧層は、複数の貫通孔が形成された有孔板に、少なくともいずれか一方の面が平滑面に形成された無孔板を、当該平滑面が有孔板と反対側を向くように積層して構成するのが好適である。
かかる構成によれば、有孔板に形成された貫通孔の一方の開口部が無孔板に塞がれて吸音用凹部が形成され、内装壁の遮音性を高めることができる。また、有孔板としては、公知の有孔吸音板を使用することができ、無孔板としても、公知の内装材(例えばせっこうボード、珪酸カルシウムボード等)を使用することができる。このため、材料の入手が容易で施工性、経済性に優れた内装壁を実現することができる。
なお、本発明に係る内装壁の化粧層を、前記有孔板と前記無孔板との間にシート状部材が挟着されるように構成すると、さらに好適である。
かかる構成によれば、有孔板と無孔板との間に挟着されたシート状部材が、吸音用凹部の底部において膜振動して騒音を吸収するため、内装壁の遮音性能を一層高めることが可能となる。
請求項1に係る内装壁によれば、化粧層の壁下地側の面に凹設された複数の吸音用凹部が、外壁や界壁を透過してきた音、並びに、当該内装壁を設置した室内の音源で発生し、外壁や界壁に反射された音を吸収することから、内装壁の遮音性能を向上させるとともに、反射音の少ない内装壁とすることができる。また、化粧層の室内側の面は平滑に形成されていることから化粧紙を貼り付けても、破損や剥離を生じることが少ない。また、塗装による装飾も簡単に行うことができる。さらに、化粧層自体に吸音用凹部を設けたことから、遮音対策用の専用部品を別途必要とせず、構造・施工が簡便な内装壁を提供することができる。
請求項2に係る発明によれば、化粧層として一般的に用いられている材料を利用することができることから、材料の入手が容易で施工性、経済性に優れた内装壁を実現することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一の構成要素については同一符号を用い、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る内装壁の一部を切り欠いて示した斜視図である。また、図2は、図1の内装壁の一部を拡大して示した縦断面図である。
内装壁1は、図1に示すように、RC壁Wから所定間隔離間した位置に設置される壁下地10と、この壁下地10の室内側に取り付けられる化粧層20とから構成されている。
なお、以下の説明において、「室内側」というときは、当該内装壁を設置した室内の方向(例えば図2の右側)を指すものとする。
図1は、第1の実施形態に係る内装壁の一部を切り欠いて示した斜視図である。また、図2は、図1の内装壁の一部を拡大して示した縦断面図である。
内装壁1は、図1に示すように、RC壁Wから所定間隔離間した位置に設置される壁下地10と、この壁下地10の室内側に取り付けられる化粧層20とから構成されている。
なお、以下の説明において、「室内側」というときは、当該内装壁を設置した室内の方向(例えば図2の右側)を指すものとする。
[壁下地]
壁下地10は、化粧層20を支える骨組体であり、図1に示すように、下ランナー11と、上ランナー12と、スタッド13、13、・・・とが組み合わされて構成されている。
壁下地10は、化粧層20を支える骨組体であり、図1に示すように、下ランナー11と、上ランナー12と、スタッド13、13、・・・とが組み合わされて構成されている。
下ランナー11は、断面視略コ字形(図2参照)の長尺部材である。下ランナー11は、コ字形の溝の開口部を上に向けて床面Yの所定位置に取り付けられている。床面Yへの固定方法は、釘打ち、ビス止め、接着等、いかなる方法でもよい。
上ランナー12は、下ランナー11と同じく、断面視略コ字形の長尺部材であり、コ字形の溝の開口部を下に向けて、天井面Tに、下ランナー11と平行に、かつ対峙するように取り付けられている。
スタッド13、13、・・・は、所要の断面形状をした長尺部材であり、前記下ランナー11と上ランナー12との間に互いに所定間隔をあけてそれぞれ鉛直に立設されている。スタッド13、13、・・・の両端部は、下ランナー11と上ランナー12のコ字形の溝にそれぞれ嵌め込まれて挟持されている。
これら下ランナー11、上ランナー12及びスタッド13としては、公知の壁下地材を用いることができる。このように壁下地10を構成することにより、RC壁Wの施工精度が良くない場合でも、壁下地10の設置位置を調節して化粧層20の通りを設計位置に合わせることができる。
なお、下ランナー11及び上ランナー12の断面形状を、図2に示すような形状にすると、スタッド13を嵌め込み易くなり好適である。以下、下ランナー11の形状について図2を参照して説明する。
下ランナー11は、床面Yと当接する基部11aと、基部11aの室内側の縁部から鉛直上方に延びる室内側側部11bと、基部11aのRC壁側縁部から鉛直上方に延びる躯体側側部11cとから形成されている。そして、これらに三方を囲まれて溝11dが形成されている。
躯体側側部11cは、図2に示すように、基部11aとの交差部から溝11dの内側に向かって傾斜している。そして、高さ方向の中間部(折曲点11e)で溝11dの外側に向かって折り曲げられている。このようにして、溝11dは、スタッド13を嵌めていない状態では、高さ方向の中間部の最小幅B1がスタッド13の幅Pよりも狭くなると共に、開口部の幅B2がスタッド13の幅Pよりも広くなるように形成されている。
躯体側側部11cは、図2に示すように、基部11aとの交差部から溝11dの内側に向かって傾斜している。そして、高さ方向の中間部(折曲点11e)で溝11dの外側に向かって折り曲げられている。このようにして、溝11dは、スタッド13を嵌めていない状態では、高さ方向の中間部の最小幅B1がスタッド13の幅Pよりも狭くなると共に、開口部の幅B2がスタッド13の幅Pよりも広くなるように形成されている。
スタッド13を下ランナー11に嵌め込む際は、スタッド13の端部を溝11dの開口部に当接させて押し込む。すると、躯体側側部11cが弾性変形して溝11dの幅が広がり、スタッド13を室内側側部11bと躯体側側部11cとで挟み込む。これにより、スタッド13が下ランナー11にしっかりと挟持されることとなる。また、開口部の幅B2はスタッド13の幅よりも広く形成されているので、スタッド13を溝11dにこじ入れる必要がなく、下ランナー11が変形してしまうことを防止することができる。
[化粧層]
化粧層20は、構造物の内装の仕上げ面となる層であり、例えばせっこうボード等の板状部材から構成されるものである。本実施形態では、化粧層20は、図1及び図2に示すように、複層構造となっており、複数の貫通孔21a、21a、・・・を有する有孔板21と、この有孔板21の室内側に取り付けられる無孔板22とから構成されている。
化粧層20は、構造物の内装の仕上げ面となる層であり、例えばせっこうボード等の板状部材から構成されるものである。本実施形態では、化粧層20は、図1及び図2に示すように、複層構造となっており、複数の貫通孔21a、21a、・・・を有する有孔板21と、この有孔板21の室内側に取り付けられる無孔板22とから構成されている。
有孔板21は、複数の貫通孔21a、21a、・・・を有する板状部材である。有孔板21は、壁下地10の室内側に取り付けられている。有孔板21は、予め貫通孔が設けられている公知の有孔吸音板を用いてもよいし、無孔の化粧層材料にドリル等で孔あけ加工を施したものでもよい。公知の有孔吸音板としては、JIS A 6301「吸音材料」に挙げられている「吸音用あなあきせっこうボード(GB−P)」、「吸音用あなあきスレートボード(AC−P)」、「吸音用あなあきハードファイバーボード(HB−P)」等を用いることができる。
なお、有孔板21と壁下地10との固定方法は特に限定されるものではなく、例えば釘打ち、ビス止め、接着等の方法を用いることができる。
なお、有孔板21と壁下地10との固定方法は特に限定されるものではなく、例えば釘打ち、ビス止め、接着等の方法を用いることができる。
貫通孔21aは、例えば所定径の円形孔であり、本実施形態においては、図1に示すように、有孔板21の全面に所定のピッチで整列配置されている。この貫通孔21aの室内側開口部が、後記する無孔板22によって塞がれることにより、「吸音用凹部」を形成する。
なお、吸音される音の周波数域は、後記する式(1)によって計算される開孔率α、によって変化するので、遮音すべき音の周波数域に応じた開孔率αの有孔板21を選択又は作成して使用するのが効果的である。
なお、吸音される音の周波数域は、後記する式(1)によって計算される開孔率α、によって変化するので、遮音すべき音の周波数域に応じた開孔率αの有孔板21を選択又は作成して使用するのが効果的である。
α=(π×D2/4)/L2×100・・・・式(1)
ここで、α:開孔率(%)
D:貫通孔21aの直径(mm)
L:貫通孔21a同士の間隔(mm)
ここで、α:開孔率(%)
D:貫通孔21aの直径(mm)
L:貫通孔21a同士の間隔(mm)
無孔板22は、有孔板21の室内側に取り付けられる貫通孔を有しない板状部材であり、通常のせっこうボード等で構成されている。無孔板22は、有孔板21の室内側に配置され、釘打ち、ビス止め、接着等の方法により有孔板21又は壁下地10のスタッド13に固定されている。無孔板22の室内側の面は、化粧紙の貼り付けや塗装がし易いように平滑面に形成されている。無孔板22の躯体側の面、すなわち有孔板21と当接する面は、平滑面であってもよいし、凹部が形成されていてもよい。
[内装壁の施工]
壁下地10に化粧層20を取り付ける際は、(1)有孔板21を壁下地10に取り付けた後に、無孔板22を有孔板21の室内側から釘打ち、ビス止め、接着等の方法により有孔板21又は壁下地10に取り付けるようにしてもよいし、(2)有孔板21と、無孔板22とを接着剤等により一体化して化粧層20を形成した後に、釘打ち、ビス止め等の方法により化粧層20を壁下地10に取り付けるようにしてもよい。
壁下地10に化粧層20を取り付ける際は、(1)有孔板21を壁下地10に取り付けた後に、無孔板22を有孔板21の室内側から釘打ち、ビス止め、接着等の方法により有孔板21又は壁下地10に取り付けるようにしてもよいし、(2)有孔板21と、無孔板22とを接着剤等により一体化して化粧層20を形成した後に、釘打ち、ビス止め等の方法により化粧層20を壁下地10に取り付けるようにしてもよい。
(1)の施工方法によれば、有孔板21と無孔板22の目地の位置を互いにずらすことができるため、目地からの騒音の漏れを防いで遮音性をより高めることができる。一方、(2)の施工方法によれば、予め有孔板21と無孔板22とを貼り合わせておくことにより、現場での作業数を減らして作業の効率化を図ることができる。
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態に係る内装壁2を示した縦断面図である。
第1の実施形態では、化粧層20を有孔板21と無孔板22の2層構造としたが、第2の実施形態では、化粧層30を単層の板状部材によって構成している。すなわち、化粧層30は、一方の面に複数の吸音用凹部30a、30a、・・・が形成されており、他方の面は平滑に形成されている。そして、複数の吸音用凹部30a、30a、・・・が形成されている面を壁下地10側に向けて、当該壁下地10に取り付けられている。
図3は、第2の実施形態に係る内装壁2を示した縦断面図である。
第1の実施形態では、化粧層20を有孔板21と無孔板22の2層構造としたが、第2の実施形態では、化粧層30を単層の板状部材によって構成している。すなわち、化粧層30は、一方の面に複数の吸音用凹部30a、30a、・・・が形成されており、他方の面は平滑に形成されている。そして、複数の吸音用凹部30a、30a、・・・が形成されている面を壁下地10側に向けて、当該壁下地10に取り付けられている。
本実施形態において、吸音用凹部30aは、化粧層30を貫通しないようにして一方の面に形成された有底の円形穴である。吸音用凹部30aは、例えば孔の開いていないせっこうボード等の内装材の表面をドリル等の工具を用いて削孔することにより形成される。吸音用凹部30aの直径及び間隔は、遮音する音の周波数域に応じて適宜設定されて形成される。
かかる化粧層30によっても、吸音用凹部30a、30a、・・・がRC壁Wを透過してきた騒音を吸収するため、遮音性能を向上させることができる。また、単一の部材で化粧層30を構成していることから、構造が簡単であり施工性に優れる。
また、化粧層30に形成された吸音用凹部30a、30aは、RC壁Wを透過してきた騒音のみならず、室内で発生してRC壁Wで反射されて戻ってくる音(反射音)も吸収して低減する。
<第3の実施形態>
図4は、第3の実施形態に係る内装壁3を示した縦断面図である。
内装壁3の化粧層20’は、第1の実施形態に係る内装壁1の有孔板21と無孔板22との間に、シート状の裏打ち紙23(シート状部材)を挟んだ構造となっている。すなわち、化粧層20’は、壁下地10の室内側に取り付けられた有孔板21と、この有孔板21の室内側の面に配置された裏打ち紙23と、この裏打ち紙23の室内側に取り付けられた無孔板22とから構成されている。
図4は、第3の実施形態に係る内装壁3を示した縦断面図である。
内装壁3の化粧層20’は、第1の実施形態に係る内装壁1の有孔板21と無孔板22との間に、シート状の裏打ち紙23(シート状部材)を挟んだ構造となっている。すなわち、化粧層20’は、壁下地10の室内側に取り付けられた有孔板21と、この有孔板21の室内側の面に配置された裏打ち紙23と、この裏打ち紙23の室内側に取り付けられた無孔板22とから構成されている。
裏打ち紙23は、シート状の部材であり、膜振動により音を吸収する役割を果たすものである。裏打ち紙23は、有孔板21の室内側の面、又は無孔板22の壁下地10側の面にステープラーや接着剤等によって貼り付けられる。このような構造にすると、貫通孔21aと裏打ち紙23の両方で音を吸収することができるので、遮音性能を一層高めることができる。
<その他の実施形態>
図5は、本発明に係る内装壁を、S造の構造物に適用した場合を示した一部切り欠き斜視図である。
S造の構造物では、図5に示すように、H形鋼が鉄骨梁H1として用いられている。鉄骨梁H1は、耐火性を高めるために耐火被覆材(図示せず)が吹き付けられる場合がある。このような場合には、鉄骨梁H1の下部フランジに取付部材S、S、・・・を取り付けておく。本実施形態では、取付部材Sとして所要の長さに形成した溝形鋼を用いている。
図5は、本発明に係る内装壁を、S造の構造物に適用した場合を示した一部切り欠き斜視図である。
S造の構造物では、図5に示すように、H形鋼が鉄骨梁H1として用いられている。鉄骨梁H1は、耐火性を高めるために耐火被覆材(図示せず)が吹き付けられる場合がある。このような場合には、鉄骨梁H1の下部フランジに取付部材S、S、・・・を取り付けておく。本実施形態では、取付部材Sとして所要の長さに形成した溝形鋼を用いている。
そして、取付部材Sの下端面が露出するように、鉄骨梁H1に耐火被覆材を吹き付ける。かかる露出面に上ランナー12を取り付けることにより、鉄骨梁H1に取付部材Sを介して内装壁を取り付けることができる。なお、耐火被覆を行わない場合には、鉄骨梁H1の下部フランジに上ランナー12を直接取り付けてもよい。
図6は、本発明に係る内装壁を、間仕切壁に適用した場合を示した一部切り欠き斜視図である。
内装壁5は、図6に示すように、部屋と部屋との境界に設置された壁下地10’と、その両側にそれぞれ取り付けられた化粧層20,20とから構成されている。ここで、壁下地10’の下ランナー11’及び上ランナー12’は、両側に化粧層20を取り付けやすいように、溝の側部がフラットなものを使用するのが好ましい。
このように、本発明に係る内装壁は、壁下地10’によって化粧層20を支える構造であるから、躯体壁の室内側に設けられる所謂ふかし壁のみならず、間仕切壁にも適用することができる。
内装壁5は、図6に示すように、部屋と部屋との境界に設置された壁下地10’と、その両側にそれぞれ取り付けられた化粧層20,20とから構成されている。ここで、壁下地10’の下ランナー11’及び上ランナー12’は、両側に化粧層20を取り付けやすいように、溝の側部がフラットなものを使用するのが好ましい。
このように、本発明に係る内装壁は、壁下地10’によって化粧層20を支える構造であるから、躯体壁の室内側に設けられる所謂ふかし壁のみならず、間仕切壁にも適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
たとえば、本実施形態においては、貫通孔21a及び吸音用凹部30aは断面円形状の孔又は凹部となっているが、目的とする周波数域の音を吸収することができる限り、他の形状(例えば四角形、三角形、楕円形等)であってもよい。また、貫通孔21a及び吸音用凹部30aの直径や配置が不規則であってもよい。このようにすると、異なる周波数の音波を吸収(遮音)することができる。
また、本実施形態では、「シート状部材」として裏打ち紙23を使用したが、膜振動することにより音エネルギーを吸収可能なものであれば、他の材質(例えば布、ビニール等)のものであってもよい。
また、本発明に係る内装壁の上ランナーが取り付けられる箇所は、天井面Tや鉄骨梁H1の下部フランジに限られるものではなく、たとえばRC造やSRC造の構造物の梁下端等であってもよい。
1 内装壁
10 壁下地
11 下ランナー
12 上ランナー
13 スタッド
20 化粧層
21 有孔板
21a 貫通孔
22 無孔板
W RC壁
10 壁下地
11 下ランナー
12 上ランナー
13 スタッド
20 化粧層
21 有孔板
21a 貫通孔
22 無孔板
W RC壁
Claims (2)
- 壁下地と、
前記壁下地の室内側に取り付けられる化粧層とを備える内装壁であって、
前記化粧層は、壁下地側の面に複数の吸音用凹部が凹設されており、室内側の面は平滑面に形成されていることを特徴とする内装壁。 - 前記化粧層は、複数の貫通孔が形成された有孔板に、少なくともいずれか一方の面が平滑面に形成された無孔板を、当該平滑面が有孔板と反対側を向くように積層して成ることを特徴とする請求項1に記載の内装壁。
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