JP6313723B2 - 耐震断熱構造、耐震断熱パネル構造体の張設方法、並びに該構造及び方法に用いる固定部材 - Google Patents

耐震断熱構造、耐震断熱パネル構造体の張設方法、並びに該構造及び方法に用いる固定部材 Download PDF

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本発明は、木造建築物の耐震断熱構造に関し、より具体的には、耐震断熱パネル構造体を特殊な固定部材を用いて躯体に固定した耐震断熱構造に関する。
構造用面材と断熱材とを有する断熱パネル構造体を木造建築物の躯体の外面に取り付けて、断熱構造を有する木造建築物を構築することは、例えば特許文献1により従来知られている。また、断熱性だけでなく耐震性も備えた耐震断熱パネル構造体を、木造建築物の躯体の外面に取り付けて、耐震断熱構造を有する木造建築物を構築することも、例えば特許文献2などにより知られている。本出願の発明者らは、これらの従来技術の課題を解決した新たな耐震断熱構造を既に提案している(特許文献3)。
ところで、特許文献3に開示される耐震断熱パネル構造体を用いた耐震断熱構造においては、構造用面材及び断熱層を躯体に固定するために、端部と中間部との二ヶ所に頭部を有する固定部材が用いられている。こうした固定部材は、この1本で構造用面材と断熱層とを躯体に固定することができるため、施工が簡略化されるという利点を有する。このような固定部材は、例えば特許文献4にも記載されるとおり公知である。特許文献3及び特許文献4に記載される固定部材は、固定部材の一方の端部に設けられた第1の頭部と、中間部に設けられた第2の頭部とを有し、第1の頭部がさら頭、第2の頭部が平頭である。特許文献3の固定部材は、第2の頭部の径が第1の頭部の径より小さく、特許文献4の固定部材は、第1の頭部の径が第2の頭部の径より小さい。いずれも、第1の頭部における軸部に連続する面(第1の頭部の「下面」)とは反対側の面(第1の頭部の「上面」)から、第2の頭部における第1の頭部側の面(第2の頭部の「上面」)までの長さが、概ね断熱材の厚さに対応するように設計されており、第1の頭部の下面によって断熱材を固定し、第2の頭部の下面によって構造用面材を固定する。
実開昭57−139509号公報 特開平11−159032号公報 特許第5600196号公報 特開平11−141002号公報
特許文献3及び特許文献4に記載される固定部材は、断熱層と構造用面材とをより簡単に躯体に固定できて作業性が向上し、工期短縮に資する点ですぐれた効果を奏するものである。しかしながら、本出願の発明者らの研究によって、これらの固定部材は、耐震断熱パネル構造体を用いた耐震断熱構造に用いる上で以下のような課題が問題となる場合があることがわかってきた。
まず、断熱層の材料として軟質材が用いられる場合に、従来の固定部材の第1の頭部のみで断熱層を強固に固定することは難しいことがある。また、第1の頭部は、上面が断熱層の外表面と概ね面一になるように配置され、その上には下塗層及び上塗層や、特許文献3の場合にはそれらに加えて網状部材が配置されるのみであるため、下塗層や上塗層を薄く施工せざるを得ない場合には、第1の頭部の少なくとも上面が外気や雨水に晒されることがある。特に、固定部材の第1の頭部が通気層に晒されると考えられる特許文献4の技術の場合には、第1の頭部の上面が空気に触れて腐食する可能性が高い。
第2の頭部は、厚みが薄く、上面及び下面が概ね平坦な構造を有するため、第2の頭部が断熱層の内部を構造用面材に向かって進む際に、固定部材の軸部と断熱材との間に大きな隙間を生じさせたり、断熱材に欠損を生じさせたりする場合がある。こうした隙間や欠損は、断熱性能や固定強度の低下をもたらす可能性がある。また、第2の頭部は、その下面が構造用面材の断熱層側の表面を押し付けることによって構造用面材を固定するのみであるため、第2の頭部による構造用面材の保持力として、あまり大きな力を期待することができない。
本発明の目的は、従来技術の上述の課題を解決して、断熱層の欠損、断熱層の大きな隙間、及び頭部の腐食を生じさせることなく、断熱層及び構造用面材が躯体に強固に固定された、木造建築物の新たな耐震断熱構造、及び該耐震断熱構造に用いられる耐震断熱パネル構造体の張設方法を提供することである。本発明の別の目的は、木造建築物の新たな耐震断熱構造を実現するための固定部材を提供することである。
第1の態様においては、本発明は、木造建築物の耐震断熱構造を提供する。耐震断熱構造は、構造用面材、断熱層、網状部材及び下塗層を有する耐震断熱パネル構造体と、固定部材と、固定力増強部材とを備える。固定部材は、端部に位置する第1の頭部と、中間部に位置する第2の頭部と、第1の頭部と第2の頭部との間に延びる第1の軸部と、第2の頭部から第1の軸部とは反対側に延びる第2の軸部とを有し、第2の頭部は、第1の頭部側に向かって径が大きくなるトランペット形状を有しており、第1の頭部の厚みと第1の軸部の長さとを合わせた長さが、耐震断熱パネル構造体の断熱層の厚みより短い。固定力増強部材は、板状部と、該板状部の一方の面に連続する立下り部とを有し、板状部は、立下り部より外方に突出する鍔部と、中央部分に固定部材が通る大きさの挿通用孔とを有し、立下り部は、内部に、第1の頭部を保持する頭部保持部と、第2の頭部が通る大きさの径を持つ貫通用孔とを有する。
耐震断熱構造は、固定部材によって耐震断熱パネル構造体が木造建築物の躯体に固定されたときに、固定部材が挿通用孔及び貫通用孔を通り、第1の頭部が頭部保持部に当接し、立下り部が断熱層内に陥入するとともに第2の頭部の少なくとも一部が構造用面材の内部に入り込んでいる。
一実施形態においては、頭部保持部は、第1の頭部の下面の形状に対応する形状の内壁によって形成し、内壁が第1の頭部を支持するように形成することができる。鍔部は、一方の面から他方の面まで貫通する複数の隙間を有し、該複数の隙間を通して下塗層が断熱層に達することが好ましい。頭部保持部内に保持された第1の頭部の上面の上方における空間は、下塗層によって充填することができる。
一実施形態においては、断熱層は、構造用面材の一方の面に、該一方の面の周縁部を露出させることによって構造用面材の少なくとも一部の端部が突出した状態になるように積層される。網状部材は、断熱層の構造用面材と接する面とは反対側の面を覆うように積層される。下塗層は、網状部材の断熱層と接する面とは反対側の面から、網状部材の少なくとも一部の周縁部が露出するように塗布される。
断熱層と、該断熱層の一方の面に少なくとも一部の端部が突出した状態になるように積層された網状部材と、該網状部材の断熱層と接する面とは反対側の面から、網状部材と前記断熱層が接する面積と同じか又はそれより小さい面積を覆うように塗布された下塗層とを備える耐震断熱構造体を、耐震断熱パネル構造体に隣接して配置することができる。
第2の態様においては、本発明は、耐震断熱構造及びその張設方法に用いられる固定部材を提供する。固定部材は、端部に位置する第1の頭部と、中間部に位置する第2の頭部と、第1の頭部と第2の頭部との間に延びる第1の軸部と、第2の頭部から第1の軸部とは反対側に延びる第2の軸部とを有し、第2の頭部は、第1の頭部側に向かって径が大きくなるトランペット形状を有しており、第1の頭部の厚みと第1の軸部の長さとを合わせた長さが、耐震断熱構造の断熱層の厚みより短い。
第3の態様においては、本発明は、木造建築物の外張り耐震断熱構造を構築するために木造建築物の躯体の外面に耐震断熱パネル構造体を取り付ける張設方法を提供する。この方法は、構造用面材及び断熱層を有する耐震断熱パネル構造体を、構造用面材が木造建築物の躯体に接するように該躯体上に配置する工程と、固定部材と固定力増強部材とを用いて、耐震断熱パネル構造体を躯体に固定する工程と、断熱層の上に網状部材を積層する工程と、網状部材の上から下塗層を塗布する工程とを含む。固定部材は、端部に位置する第1の頭部と、中間部に位置する第2の頭部と、第1の頭部と第2の頭部との間に延びる第1の軸部と、第2の頭部から第1の軸部とは反対側に延びる第2の軸部とを有し、第2の頭部は、第1の頭部側に向かって径が大きくなるトランペット形状を有しており、第1の頭部の厚みと第1の軸部の長さとを合わせた長さが、耐震断熱パネル構造体の断熱層の厚みより短い。固定力増強部材は、板状部と、該板状部の一方の面に連続する立下り部とを有し、板状部は、立下り部より外方に突出する鍔部と、中央部分に固定部材が通る大きさの挿通用孔とを有し、立下り部は、内部に、第1の頭部を保持する頭部保持部と、第2の頭部が通る大きさの径を持つ貫通用孔とを有する。
本発明によれば、断熱層の欠損、断熱層の大きな隙間、及び頭部の腐食を生じさせることなく、断熱層及び構造用面材を躯体に強固に固定することができる。特に、断熱層の材料として軟質材が用いられる場合でも、従来より簡単且つ強固に、断熱層と構造用面材とを躯体に固定できる。したがって、耐震性、断熱性を犠牲にすることなく、作業性がより向上し、コスト削減に資する、木造建築物の新たな耐震断熱構造、及び該耐震断熱構造に用いられる耐震断熱パネル構造体の張設方法が提供される。
本発明の一実施形態による耐震断熱構造に用いられる耐震断熱パネル構造体を示す図である。 本発明の一実施形態よる耐震断熱構造に用いられる断熱構造体を示す図であり、(a)は耐震断熱構造体、(b)は断熱構造体である。 耐震断熱パネル構造体及び耐震断熱構造体を木造建築物の躯体外面に取り付けることによって構築される、本発明の一実施形態による耐震断熱構造を示す図である。 耐震断熱パネル構造体と耐震断熱構造体とを柱に取り付けるための、本発明の一実施形態による固定部材を示す図である。 本発明の一実施形態による固定部材を用いて耐震断熱パネル構造体を躯体に取り付けた状態を示す図である。 耐震断熱パネル構造体と断熱構造体とを柱に取り付ける際の施工方法を示す図である。 出隅における耐震断熱構造を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
本発明は、木造建築物の外壁に耐震性及び断熱性を付与するとともに、さらに透湿性も付与することができる、耐震断熱構造を実現するものである。本発明は、新築の木造建築物だけでなく、既存の木造建築物の増改築や改修にも適用可能である。本発明を用いることによって、耐震性が要求される前の既存の建築物の外壁を、建築物を解体することなく、構造躯体のみを残して取り壊した後、耐震性、断熱性及び透湿性を付与して改修することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る耐震断熱構造100に用いられる耐震断熱パネル構造体1を示す。図2は、本発明の一実施形態に係る耐震断熱構造100に用いられる断熱構造体を示す。図2(a)は耐震断熱構造体2を示し、図2(b)は断熱構造体3を示す。本発明に係る耐震断熱構造100においては、耐震断熱構造体2又は断熱構造体3のいずれかを用いることができ、施工箇所に応じてこれらを組み合わせて用いることもできる。本発明は、木造建築物の躯体の外面に、耐震断熱パネル構造体1と耐震断熱構造体2及び/又は断熱構造体3とを取り付けることによって、木造建築物における耐震断熱構造100を実現するものである。
耐震断熱パネル構造体1は、図1(a)及び(b)に示されるように、構造用面材10と、断熱層(第1の断熱層)12と、網状部材(第1の網状部材)14とをこの順で積層し、さらにその上に下塗層16を塗布して構成することができる。図1には示されていないが、下塗層16の上には上塗層15を塗布することができる。各部材の主面(すなわち、部材の各々の面のうち面積が最大の面)の面積は、構造用面材10、断熱層12及び網状部材14、下塗層16の順に大きい。耐震断熱パネル構造体1の形状は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではなく、取り付けられる箇所の形状に応じた形状とすることができる。短辺の長さ(w1)、長辺の長さ(h1)及び厚さ(d1)は、取り付けられる箇所に応じて適宜設計することができ、例えば、w1は910mm、h1は3,030mm、d1は50mmとすることができる。耐震断熱パネル構造体1の短辺及び長辺の長さは、要するに、それぞれ構造用面材10の短辺及び長辺の長さである。
断熱層12は、構造用面材10の一方の面11の上に、該一方の面11の周縁部を露出させることによって、構造用面材10の端部11a〜11dの少なくとも一部が突出した状態となるように積層される。構造用面材10と断熱層12とは、例えば接着剤や汎用のねじ(図示せず)を用いて接合することができる。図1においては、端部がすべて突出するように描かれているが、この形態に限定されるものではなく、端部のいずれか一部、例えば端部11aのみや、端部11aのさらに一部のみが突出するようにする場合もある。端部11a〜11dは、木造建築物の躯体に固定される箇所であり、端部11a〜11dの突出長(すなわち、長辺又は短辺と直交する方向の長さ)は、固定される箇所に合わせて適宜設計することができ、すべての端部11a〜11dの突出長を同じ長さとすることも、それぞれ別個に異なる長さとすることもできる。耐震断熱パネル構造体1の長辺部分の端部すなわち端部11a及び11bの突出長(すなわち、長辺と直交する方向の長さ)は、例えば50mmであり、短辺部分の端部すなわち端部11c及び11dの突出長(すなわち、短辺と直交する方向の長さ)は、例えば100mmとすることができる。端部11a〜11dには、耐震断熱パネル構造体1を躯体に固定するための第1の固定部材18(例えば、JIS A5508に適合する釘)を通す複数の孔10aを予め設けておいてもよい。孔10aを予め設けておかずに、第1の固定部材18を躯体への取り付け時に直接打ち込みしてもよい。一実施形態においては、孔10aの間隔(又は、第1の固定部材18の間隔)は、100mmとすることが好ましい。
耐震断熱パネル構造体1においては、構造用面材10は、所定の規格寸法を有し、耐力壁としての強度、耐衝撃性及び寸法安定性と透湿性とを備えたものであればよい。透湿性を有する構造用面材10を用いることによって、室内の水蒸気が室外に排出されるため、結露を防ぎ、カビの発生や躯体の腐食を防止することができる。構造用面材10は、例えば、硅砂、消石灰、パルプを水に分散させて紙を漉く要領で層状に成形し、オートクレーブ養生によって発生するカルシウムと化合して生ずる硅酸カルシウムの基材に、バーミキュライト(Va)を加えた、軽量(例えば、13.2kg/m)かつ高強度(100kgf/cm)のケイ酸カルシウム板とすることができる。これ以外に、構造用面材10として、一般的に用いられる市販の材料、例えば、構造用合板、構造用パネル、両面ガラス繊維混入フェノール樹脂板、火山性ガラス質複層板などを用いることができる。
構造用面材10として、例えば三菱マテリアル建材株式会社製のモイスTM(商標)を用いることができる。モイスTMは、ケイ酸カルシウムの基材に天然の粘土鉱物であるバーミキュライトを加えて構成された肉厚9.5mmの天然建材である。モイスTMを幅910mm、長さ3,030mmの構造用面材10として利用し、長さ50mmの釘(JIS A5508)を用いて、外周を100mm間隔、中通を200mm間隔で釘止めすると、壁倍率が2.7となり、耐震性に優れた耐震断熱構造を実現することができる。
必要に応じて、構造用面材10の上に全面を覆うように透湿防水層13を積層することもできる。透湿防水層13は、建築物の外部からの水分の浸入を防止する防水性と内部の湿気を外部に逃がす透湿性とを兼ね備えた層である。この層を構造用面材10に積層することによって、切れ目のない透湿防水層を形成することができ、構造用面材10への含水が少なくなり、建築物の長寿命化が可能となる。透湿防水層13は、市販の透湿防水シートを構造用面材10に積層したり、市販の透湿防水材料を構造用面材10に塗布したりすることによって、形成することができる。透湿防水シートを積層する場合には、汎用のステープルや接着剤を用いて透湿防水シートを構造用面材10に固定することができる。透湿防水層13は、透湿防水材料を構造用面材10に吹き付けることによって形成されることが好ましい。透湿防水材料を構造用面材に塗布する方法の場合には、その上に積層される断熱層12と構造用面材10との接着性が向上する。
断熱層12は、構造用面材10と接合させて一体化させることができる保形性を備えた板状材であればよく、例えば、押出法ポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム等といった、JIS A9511に適合する発泡プラスチック系断熱材を用いることができる。断熱層12の形状は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではなく、構造用面材10及び/又は取り付けられる箇所の形状に応じた形状とすることができる。短辺の長さ、長辺の長さ及び厚さは、取り付けられる箇所に応じて適宜設計することができ、例えば、短辺の長さが810mm、長辺の長さが2,830mm、厚さが40mmの押出法ポリスチレンフォーム板を用いることができる。
構造用面材10及び断熱層12の短辺方向の中央部には、長辺に平行な線上に、構造用面材10及び断熱層12を躯体に固定するための第2の固定部材19を通す複数の孔10bを予め設けておいても良い。なお、図1においては、孔10bは、下塗層16に隠れており、外部からは見えないため、点線の丸印で示している。第2の固定部材19は、本発明に係る固定部材の一実施形態であり、その詳細については、図4を用いて後述される。孔10bを予め設けておかずに、第2の固定部材19を躯体への取り付け時に直接打ち込みしてもよい。孔10b(又は第2の固定部材19)の間隔は、200mmとすることが好ましい。
網状部材14は、断熱層12の構造用面材10と接する面とは反対側の面に、該反対側の面の概ね全面を覆うように積層される。網状部材14によって、耐震断熱パネル構造体1に施される塗装の強度が維持されるとともに、塗装の剥離が防止される。網状部材14の形状は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではなく、断熱層12の形状に応じた形状とすることができる。網状部材14として、建築分野でも用いられる一般的なメッシュ材料、例えば、グラスファイバメッシュ、メタルラスなどを用いることができ、本発明においては、グラスファイバメッシュを用いることが好ましい。
下塗層16は、網状部材14の断熱層12と接する面とは反対側の面から、網状部材14の周縁部14a〜14dの少なくとも一部が露出した状態となるように塗布される。この図においては、周縁部がすべて露出するように描かれているが、この形態に限定されるものではなく、周縁部のいずれか一部、例えば周縁部14aのみや、周縁部14aのさらに一部のみが露出されるようにする場合もある。網状部材14は、下塗層16を塗布することによって断熱層12に密着する。すなわち、下塗層16を網状部材14に塗布することによって、下塗層16が網状部材14の目から断熱層12側に入り込み、その結果、下塗層16が網状部材14を断熱層12に密着させることになる。網状部材14は、下塗層16に用いられる材料と同様の材料を断熱層12に塗布し、その上に網状部材14を積層し、さらにその上から下塗層16を塗布することによって、断熱層12と密着させるようにしてもよい。なお、図1においては、網状部材14の上に下塗層16が完全に別の層として積層されるように描かれているが、これに限定されるものではなく、下塗層16の厚み方向のいずれかの位置に網状部材14が存在するようになっている場合もあり得る。
下塗層16は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではない。周縁部14a〜14dは、後述される耐震断熱構造体2の網状部材24の端部24a〜24dのいずれかと重ねられる部分である。したがって、周縁部14a〜14dの露出長(すなわち、長辺又は短辺と直交する方向の長さ)は、網状部材24の対応する端部24a〜24dの突出長と同一となるように設計されることが好ましいが、これに限定されるものではなく、すべての周縁部14a〜14dの露出長を同じ長さとすることも、それぞれ別個に異なる長さとすることもできる。網状部材14の長辺部分の周縁部すなわち周縁部14a及び14bの露出長(すなわち、長辺と直交する方向の長さ)は、約50mmとすることができ、短辺部分の周縁部すなわち周縁部14c及び14dの露出長(すなわち、短辺と直交する方向の長さ)は、約100mmとすることができる。
下塗層16は、アクリル系の撥水性を有する材料であればよく、一般的な下塗り用途で用いられる材料を用いることができる。下塗層16として、例えばドイツのシュトー社製の材料を用いることができる。下塗層16の厚さは、約3mmとすることができる。
本発明に係る耐震断熱構造100は、木造建築物に多く見られる通気層を備えた通気構造ではなく、室内の湿気(水蒸気)が外壁構成材料を自然に透過する密着型透湿構造である。この構造においては、断熱層の室外側に断熱層より透湿抵抗の大きな部材が配置されると、冬期において断熱層と室外側の部材との境界面における結露水の凍結及び融解の繰り返しによって、仕上層の損傷が生じる場合がある。したがって、耐震断熱パネル構造体1においては、断熱層12の室外側に、断熱層12より透湿抵抗が小さい下塗層16が配置されることが好ましい。透湿抵抗は、例えば、構造用面材10が5.3mhmmHg/g、断熱層12が11.6mhmmHg/g、下塗層16が1.5mhmmHg/gである。
本発明の一実施形態による耐震断熱構造100に用いられる耐震断熱構造体2は、図2(a)に示されるように、断熱層(第2の断熱層)22と、網状部材(第2の網状部材)24と、下塗層26とを、この順で積層して構成することができる。各部材の主面の面積は、網状部材24、断熱層22、下塗層26の順に大きい。断熱層22と下塗層26は、主面の面積を同一とすることもできる。耐震断熱構造体2の形状は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではなく、取り付けられる箇所の形状に応じた形状とすることができ、短辺の長さ(w2)、長辺の長さ(h2)及び厚さ(d2)は、取り付けられる箇所に応じて適宜設計することができる。なお、本発明による耐震断熱構造100は、耐震断熱構造体2の代わりに断熱構造体3を用いて構成してもよい。断熱構造体3は、図2(b)に示されるように、断熱層32のみで構成される。断熱構造体3が用いられる場合には、網状部材24及び下塗層26は、断熱構造体3を張設した後に断熱構造体3の上に施工することができる。以下の説明においては、耐震断熱構造体2を用いて耐震断熱構造100を構成する場合を説明する。
断熱層22は、耐震断熱パネル構造体1の断熱層12と同じ材料を用いることが好ましいが、本発明の効果を奏するものであれば、異なる材料を用いてもよい。断熱層22は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではなく、取り付けられる箇所の形状に応じた形状とすることができる。短辺の長さ、長辺の長さ及び厚さは、取り付けられる箇所に応じて適宜設計することができるが、少なくとも厚さは、耐震断熱パネル構造体1の断熱層12と同じであることが好ましい。断熱層22は、厚さが40mmの押出法ポリスチレンフォーム板を用いることができる。
網状部材24は、断熱層22の一方の面21に、網状部材24の端部24a〜24dの少なくとも一部が突出した状態になるように積層される。図2(a)においては、端部がすべて突出するように描かれているが、この形態に限定されるものではなく、端部のいずれか一部、例えば端部24aのみや、端部24aのさらに一部のみが突出するようにする場合もある。網状部材24は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではなく、取り付けられる箇所の形状に応じた形状とすることができる。網状部材24の端部24a〜24dは、前述の耐震断熱パネル構造体1の網状部材14のいずれかの周縁部14a〜14dの上に重ねられる部分である。したがって、網状部材24の端部24a〜24dの突出長(すなわち、長辺又は短辺と直交する方向の長さ)は、それぞれ耐震断熱パネル構造体1における網状部材14の対応する周縁部14a〜14dの露出長と概ね同一となるように設計されることが好ましい。網状部材24は、耐震断熱パネル構造体1の網状部材14と同じ材料を用いることが好ましいが、本発明の効果を奏するものであれば、異なる材料を用いてもよい。
下塗層26は、網状部材24の断熱層22と接する面とは反対側の面から、網状部材24と断熱層22とが接する面積と同じか又はそれより小さい面積を覆うように塗布される。網状部材24は、下塗層26を塗布することによって断熱層22に密着する。すなわち、下塗層26を網状部材24に塗布することによって、下塗層26が網状部材24の目から断熱層22側に入り込み、その結果、下塗層26が網状部材24を断熱層22に密着させることになる。網状部材24は、下塗層に用いられる材料と同様の材料を断熱層22に塗布し、その上に網状部材24を積層し、さらにその上から下塗層26を塗布することによって、断熱層22と密着させるようにしてもよい。なお、図2(a)においては、網状部材24の上に下塗層26が完全に別の層として積層されるように描かれているが、これに限定されるものではなく、下塗層26の厚み方向のいずれかの位置に網状部材24が存在するようになっている場合もあり得る。下塗層26は、短辺と長辺とを有する長方形形状とすることができるが、これに限定されるものではない。下塗層26は、耐震断熱パネル構造体1の下塗層16と同じ材料を用いることが好ましいが、本発明の効果を奏するものであれば、異なる材料を用いてもよい。
耐震断熱構造体2には、耐震断熱パネル構造体1の間に配置した後に耐震断熱構造体2を躯体に固定するための第2の固定部材19を通す複数の孔22cを予め設けておいても良い。なお、図2(a)においては、孔22cは、下塗層26に隠れており、外部からは見えないため、点線の丸印で示している。
図3は、耐震断熱パネル構造体1及び耐震断熱構造体2を用いた耐震断熱構造100の一実施形態を示す。この例においては、耐震断熱パネル構造体1、1’、1”と、耐震断熱構造体2とが躯体に取り付けられる。耐震断熱パネル構造体1は、構造用面材10の端部11aを柱61に取り付け、端部10bを間柱62又は間柱62に接して配置される場合がある補強材67に取り付けることができる。すなわち、耐震断熱パネル構造体1は、図3において端部11aが左端となり、端部11bが右端となるように躯体に取り付けることができる。端部11aは、左端の長辺が柱61の左右方向中央部に位置するように取り付けられ、端部11bは、右端の長辺が間柱62又は補強材67の右端に位置するように取り付けられることが好ましい。
耐震断熱パネル構造体1の取り付けの際には、例えば長さ50mmの複数の第1の固定部材(例えば釘)18を、互いに概ね100mmの間隔で端部11a及び11bに用いることができる。また、耐震断熱パネル構造体1の左右方向中央部は、複数の第2の固定部材19を、互いに概ね200mmの間隔で用いて、間柱62に固定することができる。
ここで、図4及び図5を用いて、本発明に係る第2の固定部材19の詳細とその使用方法を説明する。第2の固定部材19は、この一本で、耐震断熱パネル構造体1の断熱層12、構造用面材10及び柱61又は間柱62を互いに固定することができるように構成されている。第2の固定部材19は、第2の固定部材19の端部に位置する第1の頭部19aと、第2の固定部材19の中間部に位置する第2の頭部19cと、第1の頭部19aと第2の頭部19cとの間に延びる第1の軸部19bと、第2の頭部19cから第1の軸部19bとは反対側に延びる第2の軸部19dとを備える。
第1の頭部19aの径は、第2の頭部19cの径より大きくすることができる。第1の頭部19a及び第2の頭部19cの径は、第1の軸部19b及び第2の軸部19dより大きい。一例においては、第2の固定部材19は、第1の頭部19aの径を14mm、第1の軸部19bの径を4mm、第2の頭部19cの径を8mm、第2の軸部19dの径を3.9mm、全長を29mmとすることができる。
第2の固定部材19は、第1の頭部19aの厚みと第1の軸部19bの長さとを合わせた長さ、すなわち、第1の頭部19aの上面(軸部19bとは反対側の面)から第2の頭部19cの上面(軸部19bの側の面)までの長さが、断熱層12の厚みより短くなるように設計される。第2の頭部19c及び第2の軸部19dは、構造用面材10及び柱61又は間柱62に埋設される。施工の容易性及び固定強度の向上の観点から、第2の軸部19dにはねじ山が設けられていることが好ましいが、ねじ山は設けられていなくてもよい。第2の軸部19dにねじ山が設けられている場合には、第2の固定部材19をねじ込むことによって柱61又は間柱62などに取り付けることができるが、ねじ山が設けられていない場合には、第2の固定部材19を柱61又は間柱62などに打ち込むことになる。第2の軸部19dは、ねじ山が設けられていない場合には、固定強度の向上の観点から、設けられている場合より長いことが好ましい。
本発明による第2の固定部材19は、中間部に位置する第2の頭部19cが、図4(a)に示されるように概ねトランペット形状を有する。すなわち、第2の頭部19cは、第1の軸部19b側(上面)の径が、第2の軸部19d側(下面)の径より大きく、上面と下面との間には、下面から上面に向かって、すなわち第2の軸部19d側から第1の軸部19b側に向かって、徐々に径が大きくなるように曲面状の側面が連続的に形成されている。第2の頭部19cをこのような形状とすることにより、第2の頭部19cが断熱層12の内部を進行する際に断熱層12の欠損が生じなくなるため、断熱層12の復元力の低下が抑制され、第2の頭部19cが通過した後に生じる隙間19e(図5参照)を、断熱層12の復元によって狭くすることができる。
また、第2の頭部19cをトランペット形状とすることで、第2の固定部材19をねじ込み又は打ち込んだときに、第2の頭部19cの一部又は全部を構造用面材10の内部に強制的に入り込ませることができる。そのため、従来の固定部材、すなわち構造用面材10の断熱層側表面に下面が当接することで構造用面材を固定する平頭形状の第2の頭部を有する固定部材と比較して、構造用面材10をより強固に躯体に固定することができる。
第2の固定部材19は、図4(b)に示される固定力増強部材17を介して、耐震断熱パネル構造体1又は耐震断熱構造体2を躯体に固定する。図4(b)の上図は固定力増強部材17の上面図であり、下図は側断面図である。固定力増強部材17は、板状部17aと、板状部17aの一方の面(下面)に連続する立下り部17cとを有する。板状部17aは円盤状であることが好ましい。
板状部17aは、外径が第2の固定部材19の第1の頭部19aより大きく、中央部分に第1の頭部19aが通る大きさの挿通用孔17eを有し、立下り部17cより外方に突出する鍔部17abを有する。鍔部17abには、その一方の面(表面)から他方の面(裏面)まで貫通する複数の隙間17bが配されることが好ましい。この隙間17bを介して、板状部17aの上に塗布された下塗層16が、断熱層12の表面にも入り込む。
立下り部17cは、上部から下部に向かって外径が小さくなる逆錐台形状を有し、上部から下部まで貫通する内部空間を有する。立下り部17cは、逆円錐台形状であることが好ましい。内部空間は、板状部17aの挿通用孔17eの外周に連続する内壁17dに囲まれて第1の頭部を保持するように形成された頭部保持部17gと、内壁17dに連続する貫通用孔17fとを有する。頭部保持部17gにおいては、内壁17dは、図4(b)に示されるように、第1の頭部19aの下面の形状に対応する形状、例えば傾斜面を形成することが好ましく、内壁17dをこのような形状とすることによって、第1の頭部19aの下面と内壁17dとを広い面積で接触させ、第2の固定部材19の固定力を無駄なく確実に断熱層12に及ぼすことができる。
挿通用孔17eの径は、第2の固定部材19の第1の頭部19aの径より大きい。貫通用孔17fの径は、第1の頭部19aの径より小さく、第2の頭部19cの径より大きい。固定力増強部材17は、一例では、板状部17aの径を50mm、板状部17aの上面から立下り部17cの下面までの距離すなわち高さを13mmとすることができる。固定力増強部材17は、プラスチック製であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えば金属製でもよい。
固定力増強部材17は、第2の固定部材19と組み合わせて用いられることによって、第2の固定部材19の第1の頭部19aによる断熱層12の保持力を増強させる機能を有する。すなわち、図5に示されるように、第2の固定部材19を、固定力増強部材17の挿通用孔17eから貫通用孔17fを通して挿入して、間柱62にねじ込み又は打ち込んだときに、前記固定部材の中心軸と前記固定力増強部材の前記挿通用孔及び前記貫通用孔の中心とが、同軸上に位置する。このとき、第2の固定部材19の第1の頭部19aは、固定力増強部材17の立下り部17c内部の頭部保持部17dに保持され、断熱層12の方向に固定力増強部材17を押し付け、立下り部17cが断熱層12に陥入する。第1の頭部19aより大径の鍔部17abを持つ固定力増強部材17によって断熱層12を間柱62の方向に押さえつけることによって、断熱層12として軟質材が用いられる場合でも断熱層12を固定する力がより強くなる。
また、固定力増強部材17の立下り部17cが断熱層12に陥入し、第2の固定部材19の第1の頭部19aが立下り部17cの内部空間の途中に配置される。したがって、第1の頭部19aの上面の上には、その上方に空間17hが存在する。この空間17hは、下塗層16又は現場発砲ウレタンフォームなどによって充填される。そのため、第2の固定部材19は、外気や雨水に晒されることがなく、腐食のおそれがない。また、仮に第2の固定部材19が腐食した場合でも、空間17hに充填された厚い下塗層16によって、腐食による錆が耐震断熱パネル構造体1の外表面に露出することが防止される。
次に、図5を参照しながら、躯体に耐震断熱パネル構造体1を張設する方法を説明する。まず、耐震断熱パネル構造体1を、構造用面材10の断熱層12が積層された面とは反対側の面が間柱62に接するように、間柱62上に配置する。耐震断熱パネル構造体1は、孔10bが間柱62の位置と合うように配置される。この時点では、網状部材14は、耐震断熱パネル構造体1に積層されていないことが好ましく、第2の固定部材19によって構造用面材10及び断熱層12が間柱62に固定された後に、断熱層12の上に配置されることが好ましい。あるいは、第2の固定部材19が配される位置に固定力増強部材17の少なくとも立下り部17を通すことができる孔を予め設けた網状部材14を、耐震断熱パネル構造体1の断熱層12の上に予め積層しておいてもよい。
次に、耐震断熱パネル構造体1の孔10bの位置において、固定力増強部材17の立下り部17cの下面を断熱層12に当て、第2の固定部材19を、その中心軸が挿通用孔17e及び貫通用孔17fの中心に概ね一致するようにしながら、挿通用孔17e及び貫通用孔17fに通す。
次に、第2の軸部19dにねじ山が設けられている第2の固定部材19を用いる場合には、第2の固定部材19を断熱層12にねじ込み、第2の軸部19dにねじ山が設けられていない第2の固定部材19を用いる場合には、第2の固定部材19を断熱層12に打ち込む。第2の固定部材19をねじ込み又は打ち込むと、第1の頭部19aが固定力増強部材17の頭部保持部17gに当接する。そこからさらに第2の固定部材19をねじ込み又は打ち込み続けると、立下り部17が断熱層12内に陥入するとともに、第2の固定部材19の第2の頭部19cは、その少なくとも一部が構造用面材10の内部に入り込む。第2の固定部材19は、板状部17aの表面が断熱層12の表面と概ね同じ高さになるまで、ねじ込み又は打ち込みが行われる。このようにして、第2の固定部材19によって、構造用面材10及び断熱層12が、間柱62に強固に固定される。
次に、網状部材14が予め設けられていない場合には、断熱層12の上に網状部材14を積層し、さらに網状部材14の上に下塗層16を塗布する。断熱層12の内部に陥入した立下り部17cの内部において、頭部保持部17gに保持された第1の頭部19aの上方には、空間17hが空いており、この空間17hは、塗布された下塗層16によって充填される。あるいは、空間17hは、下塗層16を塗布する前に現場発泡ウレタンフォームなどで充填してもよい。下塗層16は、網状部材14の目を通して断熱層12の表面に達する。下塗層16の上には、必要に応じて上塗層15を塗布する。
図3に戻ると、耐震断熱パネル構造体1は、構造用面材10の端部11dを土台60に取り付け、端部11cを胴差63に取り付けることができる。すなわち、耐震断熱パネル構造体1は、図3において端部11cが上端となり、端部11dが下端となるように躯体に取り付けることができる。端部11cは、上端の短辺が胴差63の上下方向中央部に位置するように取り付けられ、端部11dは、下端の短辺が土台60の下端に位置するように取り付けられる。取り付けの際には、例えば長さ50mmの第1の固定部材(例えば釘)18を、互いに概ね100mmの間隔を空けて用いることが好ましい。
耐震断熱パネル構造体1’、1”は、耐震断熱パネル構造体1とは形状が異なるだけであり、いずれも突出した構造用面材10の端部と、露出した網状部材の周縁部とを有している。耐震断熱パネル構造体1’は、その左端及び右端における構造用面材10の突出した端部が、柱61と間柱62又は補強材67とに取り付けられる。開口部4の上方に取り付けられる耐震断熱パネル構造体1’は、その上端における構造用面材10の突出した端部が胴差63に取り付けられ、下端における端部が開口部4のまぐさ65に取り付けられる。耐震断熱パネル構造体1”は、開口部4に相当する部分を切り欠いた形状を有しており、この部分においても、構造用面材10の端部が突出し、網状部材の周縁部が露出している。この部分の構造用面材10の端部は、開口部4のまぐさ65、窓台64、及び間柱62に取り付けられる。
このようにして複数の耐震断熱パネル構造体1、1’、1”が取り付けられた躯体においては、2つの耐震断熱パネル構造体が隣接する柱61、間柱62若しくは補強材67、又は胴差63に対応する部分と、1つの耐震断熱パネル構造体に隣接する出隅の部分と、1つの耐震断熱パネル構造体に隣接する開口部4の縁部とにおいて、断熱層がない箇所が存在することになる。これらの部分には、耐震断熱構造体2が取り付けられる。以下に、これらの箇所における耐震断熱構造の施工方法を説明する。なお、以下においては、耐震断熱パネル構造体1のみを例示して説明する。
図6は、2つの耐震断熱パネル構造体1が隣接する柱61の部分における施工方法を説明するものである。図6(a)に示されるように、柱61には、2つの耐震断熱パネル構造体1が、互いの端部11aと11bとが側面で接するように取り付けられる。端部11a及び11bは、第1の固定部材(例えば釘)18を用いて柱61に取り付けることができる。なお、端部11a及び11bの柱61への取り付けに第1の固定部材18を用いずに、第2の固定部材19のみを用いてもよい。第2の固定部材19を用いる場合には、互いの間隔を第1の固定部材18の場合より空けて用いても必要な壁倍率を確保することができるため、耐震断熱パネル構造体1の張設作業性が向上し、工期の短縮が可能となる。図6(a)に示される状態では、この端部11a及び11bの上の空間には、断熱層が存在しない。この空間に、図2及び図6(c)に示される耐震断熱構造体2が取り付けられる。
耐震断熱構造体2の断熱層22の大きさは、図6(b)に示されるように、端部11a及び11bの上の空間に断熱層22が適合するように設計されている。図6(b)及び図6(c)に示されるように、耐震断熱構造体2は、耐震断熱パネル構造体1の網状部材14の露出した周縁部14aの上に、耐震断熱構造体2の網状部材24の突出した端部24bが重なり、網状部材14の周縁部14bの上に、網状部材24の端部24aが重なるように嵌め込まれる。耐震断熱パネル構造体1の間に嵌め込まれた耐震断熱構造体2は、第2の固定部材19と、固定力増強部材17と、必要に応じて接着剤とを用いて、構造用面材10及び柱61に固定することができる。耐震断熱構造体2を固定する際における第2の固定部材19及び固定力増強部材17の使用方法、機能、作用、及び効果は、上述の耐震断熱パネル構造体1を固定する場合と同様である。
図6(b)に示される図においては、第2の固定部材19の第1の頭部19aの位置において、網状部材24に穴が設けられているように描かれているが、これは、第2の固定部材19の取り付け状態を分かりやすく表現したためであり、上述したように、実際には網状部材24に穴が設けられていなくてもよい。第1の頭部19aの上面上には空間17hが存在し、この空間17hには、図5に示されるように下塗層16又は現場発泡ウレタンフォームなどを充填することができる。
穴が設けられていない網状部材24を用いる場合には、網状部材24は、第2の固定部材19によって耐震断熱構造体2が固定されたあとに断熱層22の上に配置される。下塗層16は、網状部材24の上から塗布され、網状部材24の目を通して、第2の固定部材19の第1の頭部19aの上の空間17hに充填される。下塗層16の上には、図5に示されるように、上塗層15が塗布される。
耐震断熱パネル構造体1と耐震断熱構造体2との境界部分において、各々の構造体の網状部材が重ねられ、耐震断熱構造体2が第2の固定部材19を用いて構造用面材10及び柱61に固定されることによって、境界部分における塗装のひび割れが防止されるとともに、耐震性を保持することができる。
図7は、木造建築物の出隅における耐震断熱構造を示す。出隅においては、耐震断熱構造は以下のように施工される。2つの耐震断熱パネル構造体1は、各々の構造用面材10の端部11a及び11bを、その左端又は右端の長辺が柱61の隣接する2面61a及び61bの中央部に位置するように、柱61に取り付けることができる。この取り付けは、図7には図示されていないが、接着剤又は第1の固定部材18を用いて行うことができる。この時点で、柱61は、隣接する2面61a及び61bの各々の半分が構造用面材10で覆われ、残りの半分は露出している。次いで、面61a及び61bの露出部分に、構造用面材の小片10a及び10bが、取り付けられる。この取り付けも、接着剤又は第1の固定部材18を用いて行うことができる。この時点で、面61a及び61bは、その全面が構造用面材によって覆われていることになる。
次いで、面61a及び61bを覆う構造用面材上に、構造用面材の全面を覆うように、断熱層22を有する耐震断熱構造体2が取り付けられる。図7に示される実施形態の場合には、2つの耐震断熱構造体2が取り付けられる。これらの耐震断熱構造体2は、耐震断熱構造体2同士が接している出隅の角に位置する部分では、網状部材22の端部は突出していない。耐震断熱構造体2は、構造用面材の上に、第2の固定部材19と必要に応じて接着剤とを併用して取り付けることができる。第2の固定部材19は、適宜の間隔(例えば200mm)で用いることができる。次いで、網状部材14の露出面に下塗層16を塗布し、さらに下塗層16の上に上塗層15を塗布することができる。以上のようにして、取り付けられた耐震断熱パネル構造体1及び断熱構造体2の下塗層の上には、上塗層が塗布され、木造建築物の断熱構造が完成する。
1 耐震断熱パネル構造体
10 構造用面材
11 構造用面材10の一方の面
11a〜11d 突出した端部
12 断熱層(第1の断熱層)
14 網状部材(第1の網状部材)
14a〜14d 露出した周縁部
15 上塗層
16 下塗層
18 第1の固定部材
19 第2の固定部材
19a 第1の頭部
19b 第1の軸部
19c 第2の頭部
19d 第2の軸部
2 耐震断熱構造体
22 断熱層(第2の断熱層)
24 網状部材(第2の網状部材)
24a〜24d 突出した端部
26 下塗層
60 土台
61 柱
62 間柱
63 胴差
64 窓台
65 まぐさ
67 補強材

Claims (13)

  1. 構造用面材、断熱層、網状部材及び下塗層を有する耐震断熱パネル構造体と、
    端部に位置する第1の頭部と、中間部に位置する第2の頭部と、前記第1の頭部と前記第2の頭部との間に延びる第1の軸部と、前記第2の頭部から前記第1の軸部とは反対側に延びる第2の軸部とを有し、前記第2の頭部は、前記第1の頭部側に向かって径が大きくなるトランペット形状を有しており、前記第1の頭部の厚みと前記第1の軸部の長さとを合わせた長さが、前記耐震断熱パネル構造体の前記断熱層の厚みより短い、固定部材と、
    板状部と、該板状部の一方の面に連続する立下り部とを有し、前記板状部は、前記立下り部より外方に突出する鍔部と、中央部分に前記固定部材が通る大きさの挿通用孔とを有し、前記立下り部は、内部に、前記第1の頭部を保持する頭部保持部と、前記第2の頭部が通る大きさの径を持つ貫通用孔とを有する、固定力増強部材と
    を備え、
    前記挿通用孔及び前記貫通用孔を通る前記固定部材によって前記耐震断熱パネル構造体が木造建築物の躯体に固定されたときに、前記第1の頭部が前記頭部保持部に当接し、前記立下り部が前記断熱層内に陥入し、前記第2の頭部の少なくとも一部が前記構造用面材の内部に入り込んでいることを特徴とする耐震断熱構造。
  2. 前記頭部保持部は、前記第1の頭部の下面の形状に対応する形状の内壁によって形成され、前記内壁が前記第1の頭部を支持するように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の耐震断熱構造。
  3. 前記鍔部は、一方の面から他方の面まで貫通する複数の隙間を有しており、該複数の隙間を通して前記下塗層が前記断熱層に達していることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の耐震断熱構造。
  4. 前記頭部保持部内に保持された前記第1の頭部の上面の上方における空間が、前記下塗層によって充填されたことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の耐震断熱構造。
  5. 前記断熱層は、前記構造用面材の一方の面に、該一方の面の周縁部を露出させることによって前記構造用面材の少なくとも一部の端部が突出した状態になるように積層され、前記網状部材は、前記断熱層の前記構造用面材と接する面とは反対側の面を覆うように積層され、前記下塗層は、前記網状部材の前記断熱層と接する面とは反対側の面から、前記網状部材の少なくとも一部の周縁部が露出するように塗布されたことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の耐震断熱構造。
  6. 断熱層と、該断熱層の一方の面に、少なくとも一部の端部が突出した状態になるように積層された網状部材と、該網状部材の前記断熱層と接する面とは反対側の面から、前記網状部材と前記断熱層が接する面積と同じか又はそれより小さい面積を覆うように塗布された下塗層とを備える耐震断熱構造体が、前記耐震断熱パネル構造体に隣接して配置されたことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の耐震断熱構造。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の耐震断熱構造に用いられる固定部材であって、
    端部に位置する第1の頭部と、中間部に位置する第2の頭部と、前記第1の頭部と前記第2の頭部との間に延びる第1の軸部と、前記第2の頭部から前記第1の軸部とは反対側に延びる第2の軸部とを有し、
    前記第2の頭部は、前記第1の頭部側に向かって径が大きくなるトランペット形状を有しており、前記第1の頭部の厚みと前記第1の軸部の長さとを合わせた長さが、前記耐震断熱構造の断熱層の厚みより短いことを特徴とする固定部材。
  8. 構造用面材及び断熱層を有する耐震断熱パネル構造体を、前記構造用面材が木造建築物の躯体に接するように該躯体上に配置する工程と、
    固定部材と固定力増強部材とを用いて、前記耐震断熱パネル構造体を前記躯体に固定する工程であって、
    前記固定部材は、端部に位置する第1の頭部と、中間部に位置する第2の頭部と、前記第1の頭部と前記第2の頭部との間に延びる第1の軸部と、前記第2の頭部から前記第1の軸部とは反対側に延びる第2の軸部とを有し、前記第2の頭部は、前記第1の頭部側に向かって径が大きくなるトランペット形状を有しており、前記第1の頭部の厚みと前記第1の軸部の長さとを合わせた長さが、前記耐震断熱パネル構造体の前記断熱層の厚みより短く、
    前記固定力増強部材は、板状部と、該板状部の一方の面に連続する立下り部とを有し、前記板状部は、前記立下り部より外方に突出する鍔部と、中央部分に前記固定部材が通る大きさの挿通用孔とを有し、前記立下り部は、内部に、前記第1の頭部を保持する頭部保持部と、前記第2の頭部が通る大きさの貫通用孔とを有し、
    前記固定力増強部材の前記立下り部を前記断熱層に当て、前記固定部材を前記挿通用孔及び前記貫通用孔に通し、前記第1の頭部が前記頭部保持部に当接して前記立下り部が前記断熱層内に陥入するとともに前記第2の頭部の少なくとも一部が前記構造用面材の内部に入り込むように、前記固定部材をねじ込み又は打ち込む、固定する工程と、
    前記断熱層の上に網状部材を積層する工程と、
    前記網状部材の上から下塗層を塗布する工程と、
    を含むことを特徴とする耐震断熱パネル構造体の張設方法。
  9. 前記頭部保持部は、前記第1の頭部の下面の形状に対応する形状の内壁によって形成され、前記内壁が前記第1の頭部を支持するように形成されたことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記鍔部は、一方の面から他方の面まで貫通する複数の隙間を有しており、該複数の隙間を通して前記下塗層が前記断熱層に達していることを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の方法。
  11. 前記頭部保持部内に保持された前記第1の頭部の上面の上方における空間が、前記下塗層によって充填されたことを特徴とする、請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記断熱層は、前記構造用面材の一方の面に、該一方の面の周縁部を露出させることによって前記構造用面材の少なくとも一部の端部が突出した状態になるように積層され、前記網状部材は、前記断熱層の前記構造用面材と接する面とは反対側の面を覆うように積層され、前記下塗層は、前記網状部材の前記断熱層と接する面とは反対側の面から、前記網状部材の少なくとも一部の周縁部が露出するように塗布されていることを特徴とする、請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 断熱層と、該断熱層の一方の面に、少なくとも一部の端部が突出した状態になるように積層された網状部材と、該網状部材の前記断熱層と接する面とは反対側の面から、前記網状部材と前記断熱層とが接する面積と同じか又はそれより小さい面積を覆うように塗布された下塗層とを備える耐震断熱構造体を、前記耐震断熱パネル構造体に隣接して配置する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
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