JPH10238848A - ダクト用口元 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者がオス型ピ−スを所持保管する必要が
ないためそれを紛失する虞もなく、しかも両ピ−スの結
合を容易且つ迅速に行なうことができるダクト用口元を
提供することを課題とする。 【解決手段】 共にフランジを有する円筒形状で天井
板、壁板等を挾んで結合されるメス型ピ−ス１とオス型
ピ−ス２とから成り、メス型ピ−ス１は上半部にダクト
取付部５を有すると共に下半部にメネジを刻設したオス
型ピ−ス螺入部６を有し、フランジ７はオス型ピ−ス螺
入部外周面の下部に形成され、オス型ピ−ス２は上方外
周面に前記メネジに螺合するオネジ刻設部１１を有する
と共に下部にフランジ１２を有し、フランジ１２の両側
面にはカット面１３が形成され、そのカット面間の幅が
天井板等に形成される口元取付孔８の孔径ｄよりも小に
設定され、以て前記口元取付孔８から抜き取り可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はダクト用口元、より
詳細には、室内換気システムにおいて、各室の天井裏等
に配置されるフレキシブルダクトの先端を、天井等の口
元取付孔に固定するためのダクト用口元に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来のダクト用口元は、図６に示すよう
にフランジを有していて、フレキシブルダクト２１の端
部に取り付けられるメス型ピ−ス２２と、やはりフラン
ジを有していてメス型ピ−ス２２に嵌め付けられるオス
型ピ−ス２３とから成り、メス型ピ−ス２２は、天井裏
作業者がフレキシブルダクト２１の長さ合わせをした
後、予めフレキシブルダクト２１の端部に固定して天井
裏に配備するが、オス型ピ−ス２３は、メス型ピ−ス２
２と切り離され、それを室内側作業者が所持しなければ
ならない煩わしさがある。

【０００３】即ち、取付時、天井２４を挾んでメス型ピ
−ス２２は天井裏側に位置し、オス型ピ−ス２３は室内
側に位置することになり、オス型ピ−ス２３はそのフラ
ンジの分、口元を設置する天井２４に形成された口元取
付孔２５の孔径よりも大きいため、そこを通り抜けるこ
とができない。従って、オス型ピ−ス２３はメス型ピ−
ス２２と分離して、室内側作業者が所持しなければなら
ず、時には紛失したり、破損したりする虞がある。

【０００４】また、その取付作業に当っては、作業者は
口元取付孔２５から手を差し入れ、既にフレキシブルダ
クト２１に固定されているメス型ピ−ス２２を引き寄
せ、口元取付孔２５に嵌め込む（図６（Ｂ））。そし
て、オス型ピ−ス２３の周面に接着剤２６を塗着した
後、これを口元取付孔２５を通してメス型ピ−ス２２内
に挿入して両ピ−スを接着し、更に、オス型ピ−ス２３
のフランジに形成されたネジ穴２７にネジ２８をネジ込
み、オス型ピ−ス２３を天井２４に固定する。そして、
オス型ピ−ス２３に排気グリル２９が嵌め付けられる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のダクト用口
元の場合、取り付け作業に際してメス型ピ−スとオス型
ピ−スとが分離され、オス型ピ−スを作業者が所持して
いなければならない煩わしさがあり、それを紛失する虞
もある。また、メス型ピ−スとオス型ピ−スの結合に接
着工程とネジ止め工程の煩わしい作業が必要であり、作
業効率が悪いだけでなく、天井２４の種類によってはネ
ジ止めが確りとできない場合もあり得る。

【０００６】従来のダクト用口元には上述したような多
くの問題点があったので、本発明はそのような問題のな
い、即ち、取り付け作業時までメス型ピ−スとオス型ピ
−スを結合させておくことができるため、作業者がオス
型ピ−スを所持保管する必要がないためそれを紛失する
虞もなく、しかも両ピ−スの結合を容易且つ迅速に行な
うことができ、その結合状態に信頼性を持たせることが
できるダクト用口元を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、共にフランジ
を有する円筒形状で天井板、壁板等を挾んで結合される
メス型ピ−スとオス型ピ−スとから成り、前記メス型ピ
−スは上半部にダクト取付部を有すると共に下半部にメ
ネジを刻設したオス型ピ−ス螺入部を有し、前記フラン
ジは前記オス型ピ−ス螺入部外周面の下部に形成され、
前記オス型ピ−スは上方外周面に前記メネジに螺合する
オネジ刻設部を有すると共に下部に前記フランジを有
し、そのフランジの両側面にはカット面が形成され、そ
のカット面間の幅が天井板等に形成される口元取付孔の
孔径よりも小に設定され、以て前記口元取付孔から抜き
取り可能とされることを特徴とするダクト用口元、を以
て上記課題を解決した。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
依拠して説明する。本発明に係る口元は、共にフランジ
を有する通例プラスチック製のメス型ピ−ス１とオス型
ピ−ス２とから成り、メス型ピ−ス１はフレキシブルダ
クト３の端部を接続して天井裏等に配置され、オス型ピ
−ス２は室内側からメス型ピ−ス１に結合され、両者の
フランジで天井板４、壁板等を挾持する。

【０００９】メス型ピ−ス１は上半部がダクト取付部５
で、下半部がオス型ピ−ス螺入部６となっていて、オス
型ピ−ス螺入部６の外周面の下端より少し上の位置にフ
ランジ７を備えている。オス型ピ−ス螺入部６のフラン
ジ７より下の部分は、天井板４に形成される口元取付孔
８に密に嵌合し得るサイズに設定される。オス型ピ−ス
螺入部６の内周壁にはメネジ９が刻設され、また、通例
ダクト取付部５の外周壁にオネジ１０が刻設される。こ
のオネジ１０は、フレキシブルダクト３の端部をネジ付
けるためのものである。

【００１０】オス型ピ−ス２は円筒状を呈していて、上
端部にメネジ９に螺合するオネジ１１が刻設され、下端
部にフランジ１２が形成されている。このフランジ１２
は、口元取付孔８の孔径ｄ（図３（Ａ）参照）よりも大
きい直径の円形の、図２（Ｂ）において上下を平行線で
カットした形状で、そのカット面１３間の幅ｗは孔径ｄ
よりも小となるように設定される。図示した例では幅ｗ
は、オネジ１１刻設部の径よりも少し小となっている。
オネジ１１刻設部の径が孔径ｄよりも小にされることは
言うまでもない。

【００１１】なお、双方のカット面１３は平行とするの
が合理的であるが、必ずしもそのようにする必要はな
く、また、必ずしも平坦面である必要もない。オス型ピ
−ス２の内壁面には、オス型ピ−ス２内に嵌め込まれる
排気グリル１４（図３（Ｃ）参照）の抜止め用突起１５
が複数突設される。

【００１２】上記メス型ピ−ス１とオス型ピ−ス２とか
ら成る口元の設置方法を説明するに、両ピ−ス１、２は
予め螺合状態にてフレキシブルダクト３に取り付けら
れ、天井裏に配置される（図３（Ａ））。設置に当って
は作業者は、室内側において口元取付孔８から手を差し
入れて両ピ−ス１、２を引寄せ、オス型ピ−ス２をメス
型ピ−ス１から外す。そして、カット面１３を縦方向に
して、オス型ピ−ス２を口元取付孔８から抜き出す（図
３（Ｂ）、図４）。この作業は、カット面１３間の幅ｗ
が口元取付孔８の孔径ｄよりも小に設定されていること
により可能となる。

【００１３】次いで、メス型ピ−ス１を口元取付孔８に
引寄せ、オス型ピ−ス螺入部６内に手を入れてそのフラ
ンジ７より下の部分を口元取付孔８に嵌合する（仮止
め）。そして、オス型ピ−ス２を口元取付孔８に差し入
れ、オス型ピ−ス螺入部６内に挿入してネジ付け、両ピ
−ス１、２のフランジ７、１２間に天井板４を挾み付け
ることにより口元を天井板４に固定する（図３
（Ｃ））。このネジ付け作業に際しては、オス型ピ−ス
２を口元取付孔８に差し入れる方の腕に嵌めておき、メ
ス型ピ−ス１を口元取付孔８に嵌合した後そのままメス
型ピ−ス１を手で押さえておき、他方の手でオス型ピ−
ス２をずらし上げてネジ付けることとしてもよい。

【００１４】本発明に係る口元は上記のようにして取り
付けるので、接着、ネジ止め等の煩わしい作業が不要の
ため極めて作業効率がよい。また、両ピ−ス１、２はネ
ジ付け式で、メネジ９刻設部に幅を持たせることによ
り、フランジ７、１２間の間隔をメネジ９刻設部の幅の
範囲で任意に設定可能にすることができる。そのため、
天井板４の厚さ、種類に関係なく使用することが可能で
ある（図５参照）。

【００１５】

【発明の効果】本発明は上述した通りであり、口元取り
付け作業に当たり、メス型ピ−スとオス型ピ−スは一体
にされて天井裏のフレキシブルダクトに取り付けられて
いるため、オス型ピ−スを紛失する虞がないと共に、作
業者が所持保管する煩わしさがなく、オス型ピ−スは口
元取付孔から取り出した後、接着、ネジ止め等の作業を
要せずに簡単且つ迅速にメス型ピ−スに結合して天井板
等に、その厚さ、材質に関係なく固定することが可能な
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るダクト用口元のメス型ピ−スの
構成を示す図である。

【図２】 本発明に係るダクト用口元のオス型ピ−スの
構成を示す図である。

【図３】 本発明に係るダクト用口元の取付方法を工程
順に示す図である。

【図４】 本発明に係るダクト用口元のオス型ピ−スが
口元取付孔を通過する様子を示す平面図である。

【図５】 本発明に係るダクト用口元が、厚さの異なる
天井板に取付可能であることを示す図である。

【図６】 従来のダクト用口元の取付方法を工程順に示
す図である。

【符号の説明】

１ メス型ピ−ス ２ オス型ピ−ス ３ フレキシブルダクト ４ 天井板 ５ ダクト取付部 ６ オス型ピ−ス螺入部 ７ フランジ ８ 口元取付孔 ９ メネジ 10、11 オネジ 12 フランジ 13 カット面 14 排気グリル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 共にフランジを有する円筒形状で天井
   板、壁板等を挾んで結合されるメス型ピ−スとオス型ピ
   −スとから成り、前記メス型ピ−スは上半部にダクト取
   付部を有すると共に下半部にメネジを刻設したオス型ピ
   −ス螺入部を有し、前記フランジは前記オス型ピ−ス螺
   入部外周面の下部に形成され、前記オス型ピ−スは上方
   外周面に前記メネジに螺合するオネジ刻設部を有すると
   共に下部に前記フランジを有し、そのフランジの両側面
   にはカット面が形成され、そのカット面間の幅が天井板
   等に形成される口元取付孔の孔径よりも小に設定され、
   以て前記口元取付孔から抜き取り可能とされることを特
   徴とするダクト用口元。
2. 【請求項２】 前記メス型ピ−スのダクト取付部にオネ
   ジが刻設された請求項１記載のダクト用口元。