JPH04117977U - 空調用ダクトの接続金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物の躯体内部等のように狭いスペース内
でも、空調関連のダクト接続を容易に行うことができる
ようにする。 【構成】 ２本の空調用ダクト1,2 の接続し合う端部フ
ランジ1a,2a の外周縁を被ってはさみつけることができ
る断面略コ字状の接続金具3 を、ダクト1,2 のフランジ
1a,2a の外形に沿って屈曲できるように２箇所に蝶番4
を介在させ、かつ、接続金具3 の両端間にそれらを連結
する締付部材5 を設ける。また接続金具3は、その溝部
が奥から開口側に向かって幅広に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建築物等の空気調和設備に使用する空調用ダクトの接続金具に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

建築物等の空気調和設備に使用する空調用ダクトの接続は従来、ボルト、ナッ トを使用する方法が最も多く採用されている。この方法は図５、図６に示すよう に、例えば建物の躯体8 間に配置した２本の空調用ダクト1,2 の接続し合う一対 の端部フランジ1a,2a に複数の貫通孔9 を設け、この貫通孔9 に固定ボルト10を 嵌入し、固定ナット11でこれらのフランジ1a,2a を締付ることにより２本のダク ト1,2 を接続する。また上記方法の他にクリップによるダクトの接続方法が数多 く採用されている。この方法は上記と同様に２本の空調用ダクト1,2 の接合し合 う一対の端部フランジ1a,2a の外周縁を、図示を省略した複数のクリップで締付 ることにより２本のダクト1,2 を接続する。いずれの場合もダクト1,2 のフラン ジ1a,2a に複数の固定ボルト10、固定ナット11等を順次取付なければならず、締 付部材を１か所取付るだけで２本のダクト1,2 を接続することができる空調用ダ クトの接続金具は現在知られていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の空調用ダクトの接続方法では、２本のダクトを接続する場合、ダク トの接続し合う一対の端部フランジに固定ボルト、固定ナット等を取付るための 隙間を確保しなければならなかった。このため、建物の躯体内部等の狭い場所で ダクトの接続を行う場合、上記のフランジの全周に手が届かない場合が生じて、 ボルト、ナット等による締付が不可能な箇所が発生した。これに起因して、ダク トの接続場所からエアー漏れが生じて空調効率が低下するという問題が生じた。

【０００４】 そこで本考案は、建物の躯体内部等の狭い場所でも２本のダクトを容易に接続 することができるとともに、ダクト内の気密性を保持することができる空調用ダ クトの接続金具を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成したものであり、それは２本の空調用ダクトの接続し 合う一対の端部フランジの外周縁を被ってはさみつける断面略コ字形の接続金具 であって、その接続金具は一対のダクトのフランジ外形に沿って屈曲できるよう に適宜箇所を蝶番状に構成し、接続金具の両端間にそれらを連結する締付部材を 設けたものである。なお、断面略コ字状の接続金具は、一対のダクトの端部フラ ンジを嵌合する溝部が奥から開口側に向かって幅広に形成するのが望ましい。

【０００６】

【作用】

本考案の空調用ダクトの接続金具により２本のダクトを接続する場合、接続金 具を屈曲させて、その溝部を２本の空調用ダクトの接続し合う一対の端部フラン ジの外周縁に嵌合する。そして、締付部材により接続金具の両端を連結すること により２本のダクトが接続する。この際、接続金具の溝部により上記の一対の端 部フランジが均一に締付られるため、確実にダクトの接続が行われるとともに、 この接続部からのエアー漏れが防止される。また、上記締付部材の作動を解除す れば接続金具による一対の端部フランジの締付が解除され、フランジカバーをこ のフランジから抜取るだけで２本のダクトの接続が解除される。

【０００７】

【実施例】

本考案の空調用ダクトの接続金具の実施例を図１〜図４により説明する。 建築物の例えば躯体間に、空気調和設備に使用する２本の断面四角形状の空調 用ダクト1,2 がそれぞれ同一鉛直線上に配置され、これらの空調用ダクト1,2 の 接合し合う端部フランジ1a,2a に下記の空調用ダクトの接続金具3 を取付けるこ とにより、２本のダクト1,2 が接続される。この接続金具3 は図１，図２に示す ように、２本のダクト1,2 の接合し合う端部フランジ1a,2a に嵌合可能な断面略 コ字状に形成するとともに、その接続金具3 はダクト1,2 のフランジ1a,2a の外 形に沿って屈曲できるように２箇所に例えば蝶番4 を介在させ、さらに接続金具 3 の両端間にそれらを連結する締付部材5 を設けて構成される。なお、蝶番4 を 設ける代わりに、接続金具3 の材料を合成樹脂材などにより形成して適宜箇所を 屈曲できるようにしてもよい。また、接続金具3 は、ダクト1,2 の端部フランジ 1a,2a を嵌合する溝部6 が奥から開口側に向かって幅広に形成され、この溝部6 により、締付部材5 の作動時に接続金具3 によって各フランジ1a,2a に及ぼす締 付力が均一になるため、確実にダクト1,2 の接続ができるとともに、ダクト1,2 内の気密性を保持できるようになっている。

【０００８】 空調用ダクトの接続金具3 を使用して２本のダクト1,2 を接続させる場合、各 ダクト1,2 の一対の端部フランジ1a,2a をこれらの間にパッキン7 を介在させて 接合させた後、このフランジ1a,2a の外周縁に接続金具3 を屈曲変形させてその 溝部6 を嵌合する。そして、締付部材5 を作動して接続金具3 を連結することに より接続金具3 が各ダクト1,2 のフランジ1a,2a を締付けて２本のダクト1,2 が 接続する。また、締付部材5 の作動を解除すると、接続金具3 によって締付られ た各ダクト1,2 のフランジ1a,2a の締付が解除され、接続金具3 を上記のフラン ジ1a,2a から取外すことによりダクトの1,2 接続が解除される。

【０００９】

【考案の効果】

本考案の空調用ダクトの接続金具は、２本の空調用ダクトの接続し合う一対の 端部フランジの外周縁に、接続金具の溝部を嵌合させて、締付部材により接続金 具の両端を連結することにより、上記の端部フランジを均一に締め付けることが できる。そのため、ダクトの接続が確実であるとともに、ダクト内の気密性を保 持できる。また２本のダクト接続は、接続金具に設けた一か所の締付部材を作動 させるだけでよいので、建築物等の躯体間のように狭い場所でもダクトの接続が 容易にできるとともに、この作業能率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の空調用ダクトの接続金具の側面図及び
組立斜視図である。

【図２】本考案の空調用ダクトの接続金具の部分拡大図
である。

【図３】本考案の空調用ダクトの接続金具の取付説明図
である。

【図４】本考案の空調用ダクトの接続金具の実施例を示
す斜視図である。

【図５】従来の空調用ダクトの接続方法の実施例を示す
平面断面図である。

【図６】従来の空調用ダクトの接続方法の実施例を示す
斜視図である。

【符号の説明】

３ 空調用ダクトの接続金具 ４ 蝶番 ５ 締付部材 ６ 溝部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２本の空調用ダクトの接続し合う一対の
   端部フランジの外周縁を被ってはさみつける断面略コ字
   形の接続金具であって、その接続金具は一対のダクトの
   フランジ外形に沿って屈曲できるように適宜箇所を蝶番
   状に構成し、上記接続金具の両端間にそれらを連結する
   締付部材を設けたことを特徴とする空調用ダクトの接続
   金具。
2. 【請求項２】 断面略コ字状の接続金具は、一対のダク
   トの端部フランジを嵌合する溝部が奥から開口側に向か
   って幅広に形成されている請求項１に記載の空調用ダク
   トの接続金具。