JP2021059586A - グルコセレブロシダーゼ関連障害を治療するためのアリモクロモル - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害、例えば、GBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)などのGBA関連α−シヌクレイン病を治療する方法で用いる医薬組成物を提供する。【解決手段】N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体、およびその酸付加塩(アリモクロモル)から選択される医薬品有効成分に関する。アリモクロモルは、GBAヘテロ接合体(保因者)においてGBAレベルを上昇させ、GBA活性を高める。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害、例えば、GBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)などのGBA関連α−シヌクレイン病を治療する方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体、およびその酸付加塩(アリモクロモル)から選択される医薬品有効成分に関する。
ゴーシェ病(GD)は、グルコセレブロシドの蓄積によって特徴づけられるリソソーム蓄積症の中で最も頻度が高い。ゴーシェ病は、スフィンゴ脂質の機能障害代謝を含むスフィンゴリピドーシスの種類である。現在まで、GBA遺伝子において300に及ぶ変異が知られており、ゴーシェ病に関連づけられている。GBA変異は、軽度(GDI型、非神経障害を引き起こす)または重度(GDII型およびIII型を引き起こす)に分類することができる。ホモ接合GBA変異ならびに複合ヘテロ接合変異は、GDを引き起こす。いくつかの共通変異が優位を占めており、GDI型に対して最も有力な変異はアミノ酸残基370でアスパラギンをセリンで置換(N370S)するミスセンス変異であり、II型およびIII型に対して最も有力な変異はL444P(コドンは成熟タンパク質(すなわちシグナルペプチドがない)の第1のコドンから番号が付く)である。
これらの変異の多くは、パーキンソン病(PD)患者でも見られる。GBA変異保因者(変異型GBA遺伝子を1つ有する)で見られるヘテロ接合変異は、パーキンソン病の発症の素因になることがわかっている(Gan−Orら,Neurology,2015)。現在、GBAの変異は、パーキンソン病の主要な遺伝的危険因子の1つと考えられている。パーキンソン病患者の少なくとも8%は、GBA遺伝子においてL444Pヘテロ接合体を含む軽度および重度の両GBA変異があると推定されている。さらに、GBA活性の二次欠損はパーキンソン病との関連があり得る。
GBA欠損からパーキンソン病に至る主要病理は、明らかにされてないが、前臨床実験はα−シヌクレインに対する逆相関を示唆している。GBA遺伝子変異の保因者は、レビー小体型認知症(DLB)と、おそらく多系統萎縮症(MSA)とを発症する危険性が増しており、GBA欠損とα−シヌクレイン病の少なくとも一部との間の関連をもたらす。
国際公開第2014/071282号は、PDおよび関連するシヌクレイン病とタウオパチーのためのグルコセレブロシダーゼ増強療法を支持するためのモデルにおいてヒトグルコセレブロシダーゼをコードする組換え自己相補的アデノ随伴ウイルスベクター(AAV−GBAI)を開示する。
国際公開第2013/148333号は、ゴーシェ病を治療し、GBA遺伝子変異を有する患者においてゴーシェ病症状の発症を阻害するため、およびパーキンソン病を治療するためにグルコセレブロシダーゼ活性剤としてサルチル酸誘導体を開示する。
国際公開第2009/155936号は、ゴーシェ病を含むリソソーム蓄積症を治療するために、熱ショックタンパク質70およびその誘導物質を開示する。
国際公開第2005/041965号は、パーキンソン病を含む神経変性疾患において神経を保護するために、熱ショック誘導剤アリモクロモルの使用を開示する。
アリモクロモルは、現在、小児リソソーム蓄積障害および筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療において評価が進行中の熱ショックタンパク質増幅因子である。
本発明者らは、現在、アリモクロモルがGBAホモ接合体(ゴーシェ病を呈し、GBA活性を著しく減少する)においてだけでなく変異体GBAヘテロ接合体(保因者)においてGBAレベルを上昇させ、GBA活性を高めることがわかった。具体的には、アリモクロモルは、GBAホモ接合体(ゴーシェ患者)において臨床的に影響を受けない活性レベルまでGBA活性を高める。さらに、アリモクロモルはGBAヘテロ接合体(臨床的に影響を受けない)においてGBA活性を高め、およびGBA酵素量(総レベルおよび成熟/ポストER GBA)を増加させる。
本発明者らは、アリモクロモルがパーキンソン病患者において変異GBA対立遺伝子(ヘテロ接合またはホモ接合、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない)によってGBA活性を増加させることも本明細書でさらに示す。
一態様は、グルコセレブロシダーゼ(GBA)−関連障害を治療する方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド(アリモクロモル)、その立体異性体、およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分を提供することである。
一実施形態において、上記GBA関連障害は、GBA酵素レベルの低下および/またはGBA酵素活性の減少に関連する。一実施形態において、上記GBA関連障害は、1または複数のGBA遺伝子変異、例えばヘテロ接合およびホモ接合のGBA遺伝子変異に関連する。
一実施形態において、上記GBA関連障害は、例えば、GBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)からなる群から選択されるGBA関連α−シヌクレイン病である。
一実施形態において、上記GBA関連パーキンソン病は、遺伝的危険性の高いパーキンソン病GBA遺伝子型と関連している。
さらに、GBAレベルおよび/またはGBA活性を高める方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体、およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分を提供する。
L444P、A456P、V460Vのcis変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有する個体(保因者、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない)由来の一次細胞(ヒト線維芽細胞)におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示すグラフである。実施例1を参照されたい。 L444P、A456P、V460Vのcis変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有する個体(保因者、ゴーシェ病に関して影響を受けない)由来の一次細胞(ヒト線維芽細胞)におけるGBA酵素量のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示すグラフである。実施例1を参照されたい。 L444P/L444P、A456P、V460VゴーシェII型患者におけるGBA活性のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示すグラフである。レベルは、臨床的に影響を受けない活性レベル(破線)まで増加した。実施例2を参照されたい。 L444P、A456P、V460Vヘテロ接合体(保因者、臨床的に影響を受けないゴーシェ病患者の親、遺伝的危険性の高いパーキンソン病遺伝子型)のGBA活性のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示すグラフである。レベルは、2倍以上増加した。実施例2を参照されたい。 I型(N370S/V394LおよびN370S/1−BP ins 84G)、II型(E326K、L444P/E326K、L444PおよびG325R/C342GおよびP415R/L444P)またはIII型(L444P/L444P)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるGBA活性のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示すグラフである。実施例3を参照されたい。 N370S変異(N370S/+)を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有するパーキンソン病患者由来の一次細胞におけるGBA活性のアリモクロモル誘導による用量依存的増加を示すグラフである。実施例4を参照されたい。 GBA変異がない無症候の健常者由来(+/+)のヒト線維芽細胞におけるGBA活性のアリモクロモル誘導による用量依存増加をグラフである。実施例5を参照されたい。 I型(N370S/V394L)、II型(G325R/C342G)およびIII型(L444P/L444P)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるME569による活性GBAの標識のアリモクロモル誘導による増加をグラフである。実施例6を参照されたい。 I型(N370S/V394L)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。ビンキュリンをローディング対照として使用した。実施例7を参照されたい。 I型(N370S/1−BP ins 84G)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。RPAをローディング対照として使用した。実施例7を参照されたい。 I型(N370S/1−BP ins 84G)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけGBAタンパク質レベルのアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。RPAをローディング対照として使用した。実施例7を参照されたい。 II型(L444P/P415R)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。RPAをローディング対照として使用した。実施例8を参照されたい。 II型(G325R/C342G)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。ビンキュリンをローディング対照として使用した。実施例8を参照されたい。 II型(L444P/P415R)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけGBAタンパク質レベルのアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。ビンキュリンをローディング対照として使用した。実施例8を参照されたい。 II型(G325R/C342G)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけGBAタンパク質レベルのアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。RPAをローディング対照として使用した。実施例8を参照されたい。 III型(L444P/L444P)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。ビンキュリンをローディング対照として使用した。実施例9を参照されたい。 III型(L444P/L444P)のゴーシェ病患者由来の一次細胞におけGBAタンパク質レベルのアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。RPAをローディング対照として使用した。実施例9を参照されたい。 PD−GBA(N370S/N370S)個体由来の一次細胞におけるER Hsp70(BiP)のアリモクロモル誘導による用量依存増加を示す。ビンキュリンをローディング対照として使用した。実施例10を参照されたい。 表示されたGBA変異を有するGD個体由来のMASCの神経分化にアリモクロモルが影響を及ぼさないことを示すグラフである。細胞を模擬(PBS)または400μMのアリモクロモル(Ari)のいずれかで9日間処置した。神経マーカーチューブリンβ3の発現を免疫染色によって評価した。実施例11を参照されたい。 表示されたGBA変異を有するGD個体由来のMASCの神経分化にアリモクロモルが影響を及ぼさないことを示すグラフである。細胞を模擬(PBS)または400μMのアリモクロモル(Ari)のいずれかで9日間処置した。神経マーカーNeuNの発現を免疫染色によって評価した。実施例11を参照されたい。 表示されたGBA変異を有するGD個体由来の一次神経様細胞におけるGBA活性のアリモクロモル誘導による増加を示すグラフである。GDIII型(L444P/L444P)を有する個体の皮膚由来線維芽細胞を対照として含んだ。細胞を模擬(PBS)または400μMのアリモクロモル(Ari)のいずれかで処置した。実施例11を参照されたい。
β−グルコセレブロシダーゼまたはグルコセレブロシダーゼ(UniProtエントリーP04062、GLCM_HUMAN、さらにグルコシルセラミダーゼ、酸性β−グルコシダーゼ、D−グルコシル−N−アシルスフィンゴシングルコヒドロラーゼ、GCaseまたはGBAとも呼ばれる)は、グルコシルセラミダーゼ活性を有する酵素であり、加水分解によって、糖脂質代謝の中間体であるグルコセレブロシドのβ−グルコシド結合を切断する:
D−グルコシル−N−アシルスフィンゴシン+HO=D−グルコース+N−アシルスフィンゴシン。
GBAは、活性のためにサポシンCと陰イオンリン脂質とを必要とする。GBAは、リソソームに局在する。それは、GBA遺伝子(公定名:グルコシダーゼ、β、酸性;Gene/Locus MIM番号606463;EC3.2.1.45)によってコードされる。選択的スプライシングは、複数の転写変異体をもたらす。
ゴーシェ病で欠損しているリソソーム酵素をコードするGBA遺伝子の変異は、パーキンソン病および関連した障害にとって重要で一般的な危険因子である。この関連は最初にクリニックで認識され、パーキンソン症候群がまれにではあるがゴーシェ病患者にみられ、絶対保因者(臨床的に影響を受けることはあり得ないが、家族歴の分析に基づいて遺伝子変異を保有しているに相違ない個体)である親族にみられる頻度が高いことが認められた。
GBA遺伝子変異は、LOVD CCHMC Molecular Genetics Laboratory Mutation Database, Gaucher Disease; glucosidase, beta, acid(GBA)at https://research.cchmc.org/LOVD2/home.php?select_db=GBAに継続的に更新されている。
続いて、大規模な研究からの調査結果は、対照個体と比較すると、パーキンソン病および関連するレビー小体疾患の患者はGBA変異頻度が増加していたことを示した。GBA関連パーキンソン症候群の患者は、様々なパーキンソン症候群表現型を示すが、GBA変異がないパーキンソン症候群患者よりも、発病年齢が若く、認知変化と関連性が高い傾向がある。この関連を説明するために提案される仮説としては、α−シヌクレイン凝集を促進するグルコセレブロシダーゼにおける変異に起因する機能獲得、α−シヌクレインプロセシングおよびクリアランスに影響を及ぼす酵素の機能喪失に起因する基質蓄積、および双方向フィードバックループが挙げられる。
α−シュヌクレインは、主に神経組織で見つかるシヌクレインタンパク質であり、その機能は未知である。α−シュヌクレインは凝集して、レビー小体によって特徴づけられる病的状態、例えばパーキンソン病、レビー小体型認知症および多系統萎縮症で不溶性線維を形成することができる。α−シュヌクレインは、レビー小体線維の主要な構造成分である。
アリモクロモルは、Hsp70を含む熱ショックタンパク質の小分子誘導物質である。アリモクロモルは、現在、筋萎縮性側索硬化症(ALS)およびリソソーム蓄積疾患ニーマン・ピック病C型の治療について調査されている。Hsp70を含む熱ショックタンパク質が誘導されると、リソソーム膜が保護され、リソソーム基質の分解に関与するリソソーム酵素の活性が増加する。
アリモクロモルがゴーシェ病III型(例えばL444P/L444P)を有する患者由来の細胞において臨床的に影響を受けない活性レベル(場合によってはGBA変異の保因者と同じレベル)までGBA活性を増加させることを、本発明者らは本明細書に示す。驚くべきことに、アリモクロモルがGBA変異の保因者由来の細胞(例えばL444Pヘテロ接合)においてGBA活性を、臨床的に影響を受けない活性レベルの2倍以上増加させることも本明細書に示す。さらに、アリモクロモルはPD患者由来の細胞においてN370S GBA活性を増加させる。このように、GBA活性およびレベルは、変異体GBAヘテロ接合体(保因者)由来の細胞において、およびゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない変異体GBAホモ接合体由来の細胞においても増加することができる。
したがって、GBAレベルおよび/または活性のアリモクロモル誘導による増加は、GBAレベルおよび/または活性が損なわれている様々なタンパク質症の障害を治療するのに役立ち得る。
本明細書においてアリモクロモルは、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分として定義される。
GBA欠損の治療で用いられるアリモクロモルが本明細書とともに提供される。一実施形態において上記GBA欠損は、ゴーシェ病(GD)それ自体を含まない。
ゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害の治療で用いられるアリモクロモルが本明細書とともに提供される。
一実施形態において上記治療は予防、治癒または改善のためである。特定の一実施形態において、上記治療は予防のためである。別の実施形態において、上記治療は治癒のためである。さらなる実施形態において、上記治療は改善のためである。
さらに、ゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害の治療薬の製造で用いるアリモクロモルを本明細書とともに提供する。
さらに、ゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害を治療する方法であって、それを必要とする個体に有効量のアリモクロモルを投与することを含む方法を本明細書とともに提供する。
「個体」または「対象」という用語は、脊椎動物、具体的には哺乳類種のメンバー、好ましくはヒトを含む霊長類を指す。好適な実施形態において、本明細書で用いる場合、個体とは、あらゆる年齢の男性または女性のヒトである。
「それを必要とする個体」とは、本発明から利益を得ることができる個体を指す。一実施形態において、上記それを必要とする個体とは、病人であり、上記疾患はGBA関連障害である。
GBA関連障害
一実施形態において、GBA関連障害の治療で用いられる、(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート;(−)−S−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート;(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアート;および(−)−S−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアートから選択される化合物が提供される。
本明細書に定義される、GBA関連障害の治療で用いるアリモクロモルへの言及は以下の条件のいずれか1つを包含する。
本明細書に定義されるGBA関連障害は、GBAレベルおよび/またはGBA活性との関連性を有するいずれかの障害を指し得る。したがってGBAレベルの低下および/またはGBA活性の減少は、本明細書に定義されるGBA関連障害に関連する。一実施形態において関連するとは、発症を促す(または発症の危険性が増加する、または呈する)ことを意味する。
一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病ではない。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病I型ではない。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病II型ではない。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病III型ではない。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病II型またはIII型ではない。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA酵素レベルの低下に関連する。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA酵素活性の減少に関連する。
GBA酵素レベルの低下および/またはGBA活性の減少は、損なわれたGBA酵素レベルおよび/またはGBA活性、不十分なGBA酵素レベルおよび/またはGBA活性、または欠損したGBA酵素レベルおよび/またはGBA活性とも定義することができる。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA欠損と呼ばれる。
一実施形態において、GBA関連障害は、低下しているがゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している(すなわち、ゴーシェ病を呈することはなく、ゴーシェ病と診断されていない)のに十分であるGBA活性および/または酵素レベルを有する。一実施形態において、GBA関連障害は、野生型活性レベルと比較して、低下しているGBA活性および/または酵素レベルを有する。
一実施形態において、GBA関連障害は、1または複数の別個のGBA遺伝子変異に関連している。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している、1または複数のGBA遺伝子変異を有する個体である。
一実施形態において、GBA関連障害は、1または複数の軽度のGBA遺伝子変異(GDI型(TI)に関連する)に関連している。
別の実施形態において、GBA関連障害は、1または複数の重度のGBA遺伝子変異(GDII型(TII)およびGDIII型(TIII))に関連する)に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異に関連しており、上記ヘテロ接合GBA遺伝子変異がゴーシェ病を引き起こしていない、または発症をもたらしていない。
一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している、1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する個体である。
一実施形態において、GBA関連障害は、1または複数のホモ接合GBA遺伝子変異および/または複合ヘテロ接合GBA遺伝子変異に関連しており、上記GBA遺伝子変異がゴーシェ病を引き起こしていない、または発症をもたらしていない。
一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している、1または複数のホモ接合および/または複合ヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する個体である。
GBAタンパク質の活性に影響を及ぼすことができるGBA遺伝子の特異的変異としては、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sが挙げられる。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択されるGBA遺伝子における1または複数の変異に関連している(または変異を含む、呈する)。GBA遺伝子における上記1または複数の変異は、ヘテロ接合変異、複合ヘテロ接合変異またはホモ接合変異であり得る。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択される1または複数のGBA遺伝子変異を有し、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している個体である。GBA遺伝子における上記1または複数の変異は、ヘテロ接合変異、複合ヘテロ接合変異またはホモ接合変異であり得る。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P GBA遺伝子変異(L444P/、L444P/+またはL444P/L444P)に関連している。L444P変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子は、L444P/+と呼んでもよい。
一実施形態において、GBA関連障害は、D409H GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、D409V GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、E235A GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、E340A GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、E326K GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、N370S GBA遺伝子変異に関連している。N370S変異を含有するホモ接合GBA対立遺伝子は、N370S/N370Sと呼んでもよい。N370S変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子は、N370S/+と呼んでもよい。
一実施形態において、GBA関連障害は、N370S/1−BP ins 84G GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、V394L GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、A456P GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、V460V GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、C342G GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、G325R GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、P415R GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、Y133GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、F213I GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、N188Sおよび/またはIVS2+1G>A/N188S GBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA酵素活性の減少を伴うことなく、1または複数のGBA遺伝子変異に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA酵素活性の減少に関連しており、上記GBA遺伝子は野生型である。一実施形態において、GBA関連障害は、GBA酵素活性の特発性減少に関連している。野生型GBA対立遺伝子は、(+/+)(GBA変異がない)と呼んでもよい。
一実施形態において、GBA関連障害は、タンパク質活性の抑制に起因するGBA活性の減少に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害は、遺伝子/タンパク質の転写または翻訳の阻止に起因するGBA活性の減少に関連している。
一実施形態において、GBA関連障害はGBA活性の減少に関連し、上記GBA遺伝子は野生型であり、およびGBA活性の減少はタンパク質活性の抑制および/または遺伝子/タンパク質の転写または翻訳の阻止に起因する。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択される1または複数の変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有する個体である。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P、A456P、V460Vのcis変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有する個体である。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P、A456P、V460Vヘテロ接合体である。
一実施形態において、GBA関連障害は、複合GBA対立遺伝子L444P、A456P、V460Vに対してヘテロ接合である。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA変異保因者である。一実施形態において、GBA関連障害は、絶対保因者である。一実施形態において、GBA変異保因者は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない。
一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病患者の臨床的に影響を受けない祖父母、親、同胞または子である。
一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病患者の臨床的に影響を受けない親または同胞である。
一実施形態において、GBA関連障害は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択される1または複数の変異を含有するホモ接合または複合ヘテロ接合のGBA対立遺伝子を有する個体であり、上記個体はゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している。
一実施形態において、GBA関連障害は、N370S/N370S変異を含有するホモ接合GBA対立遺伝子を有する個体である。
一実施形態において、グルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害、例えばゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害を治療する方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
一実施形態において、グルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害は、GBA関連パーキンソン症候群である。
一実施形態において、GBA関連障害は、GBA関連レビー小体疾患、例えばGBA関連パーキンソン病、GBA関連レビー小体型認知症およびGBA関連多系統萎縮症からなる群から選択されるGBA関連レビー小体疾患である。
一実施形態において、GBA関連α−シヌクレイン病を治療する方で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
GBA関連α−シヌクレイン病は、GBA酵素のレベルおよび/または活性との関連性を有するα−シヌクレイン病として、本明細書に定義され得る。一実施形態において、α−シヌクレイン病は、α−シヌクレインの増加に関連するGBAレベルおよび/または活性の減少を呈する。一実施形態において、アリモクロモルによる治療は、α−シヌクレイン凝集を減少させる。一実施形態において、アリモクロモルによる治療は、GBA活性および/またはレベルを増加させる。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)からなる群から選択されるGBA関連α−シヌクレイン病を治療する方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
一実施形態において、パーキンソン病、特にGBA関連パーキンソン病を治療する方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、GBA酵素レベルおよび/または活性の減少に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、1または複数のGBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。一実施形態において、GBA関連パーキンソン病を有する個体は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ヘテロ接合GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する個体である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ホモ接合GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している1または複数のホモ接合GBA遺伝子変異および/または複合ヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する個体である。
一実施形態において、GBA関連障害は、遺伝的危険性の高いパーキンソン病GBA遺伝子型である。一実施形態において、GBA関連障害は、GBA欠損パーキンソン病(PD−GBA)である。一実施形態において、GBA関連障害は、ヘテロ接合GBA対立遺伝子を有するパーキンソン病患者である。一実施形態において、GBA関連障害は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している、ホモ接合GBA対立遺伝子を有するパーキンソン病患者である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択されるGBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。上記GBA遺伝子における1または複数の変異は、ヘテロ接合、複合ヘテロ接合またはホモ接合の変異であり得る。一実施形態において、GBA遺伝子変異を呈する個体は、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない状態を存続している。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病を有する個体は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択されるGBA遺伝子変異を有する。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、N370S GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ヘテロ接合N370S GBA遺伝子変異(N370S/+)に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ホモ接合N370S GBA遺伝子変異(N370S/N370S)に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ヘテロ接合L444P GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ヘテロ接合A456P GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ヘテロ接合V460V GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連パーキンソン病は、ヘテロ接合E326K GBA遺伝子変異に関連するパーキンソン病である。
一実施形態において、GBA関連障害は、特発性のGBA活性および/またはレベルの減少に関連するパーキンソン病である。一実施形態において、GBA関連障害は、何のGBA遺伝子変異も同定されてない、特発性のGBA活性および/またはレベルの減少に関連するパーキンソン病である。
以下の方法のうち1または複数で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分も、本明細書とともに提供される:
−GBA活性を増加させる方法、
−GBAレベル(または量)を増加させる方法、
−活性変異体GBAの量を増加させる方法、
−活性野生型GBAの量を増加させる方法、
−ER保持変異体GBAの折り畳みを増強する方法、
−処理/成熟したGBAの量を増加させる方法、
−成熟(ポストER)GBAの量を増加させる方法、および/または
−リソソームに到達する成熟GBAの量を増加させる方法。
一実施形態において、アリモクロモルは、GBA関連障害、例えばGBA関連α−シヌクレイン病、例えばGBA関連パーキンソン病を有する個体におけるGBAレベルおよび/または活性を増加させる方法で用いる。
一実施形態において、上記GBA活性は、仮想野生型活性レベルの50%以上まで、例えば仮想野生型活性レベルの50〜60%、例えば60〜70%、例えば70〜80%、例えば80〜90%、例えば90〜100%、例えば100〜110%、例えば110〜120%、例えば120〜130%、例えば130〜140%、例えば140〜150%増加する。
一実施形態において、上記GBA活性は、仮想野生型活性レベル以上増加する。
一実施形態において、上記GBA活性は、少なくとも10%、例えば少なくとも20%、例えば少なくとも30%、例えば少なくとも40%、例えば少なくとも50%、例えば少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも100%、例えば少なくとも110%、例えば少なくとも120%、例えば少なくとも130%、例えば少なくとも140%、例えば少なくとも150%、例えば少なくとも160%、例えば少なくとも170%、例えば少なくとも180%、例えば少なくとも190%、例えば少なくとも200%、例えば少なくとも210%、例えば少なくとも220%、例えば少なくとも230%、例えば少なくとも240%、例えば少なくとも250%、例えば少なくとも260%、例えば少なくとも200%、例えば少なくとも270%、例えば少なくとも280%、例えば少なくとも290%、例えば少なくとも300%増加する。
一実施形態において、上記GBAレベル(または量)は、仮想野生型レベルの50%以上まで、例えば仮想野生型レベルの50〜60%、例えば60〜70%、例えば70〜80%、例えば80〜90%、例えば90%〜100%、100〜110%、例えば110〜120%、例えば120〜130%、例えば130〜140%、例えば140%〜150%増加する。
一実施形態において、上記GBAレベルは、仮想野生型レベル以上増加する。
一実施形態において上記GBレベルおよび/または活性は、少なくとも1.5倍、例えば少なくとも2倍、たとえば少なくとも2.5倍、例えば少なくとも3倍増加する。
一実施形態において、上記GBAレベル(または量)は、少なくとも10%、例えば少なくとも20%、例えば少なくとも30%、例えば少なくとも40%、例えば少なくとも50%、例えば少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも100%、例えば少なくとも110%、例えば少なくとも120%、例えば少なくとも130%、例えば少なくとも140%、例えば少なくとも150%、例えば少なくとも160%、例えば少なくとも170%、例えば少なくとも180%、例えば少なくとも190%、例えば少なくとも200%、例えば少なくとも210%、例えば少なくとも220%、例えば少なくとも230%、例えば少なくとも240%、例えば少なくとも250%、例えば少なくとも260、例えば少なくとも200%、例えば少なくとも270%、例えば少なくとも280%、例えば少なくとも290%、例えば少なくとも300%増加する。
α−シヌクレイン凝集を減少させる方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分も本明細書とともに提供される。
予防的使用:
別の態様において、GBA酵素レベルおよび/または活性が低下している個体においてゴーシェ病以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害を発症する危険性を減少させる方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体とその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
一実施形態において、上記個体は、仮想野生型レベルよりもGBAレベルおよび/または活性が低い。
一実施形態において、上記個体は、仮想野生型レベルよりもGBAレベル(または量)が低い。
一実施形態において、上記個体は、仮想野生型活性レベルよりもGBA活性が低い。
一実施形態において、上記個体は、ゴーシェ病患者における臨床的に影響を受けるレベルおよび/または活性よりもGBAレベルおよび/または活性が高い。
一実施形態において、上記個体は、仮想野生型レベルおよび/または活性よりもGBAレベルおよび/または活性が低いが、ゴーシェ病患者における臨床的に影響を受けるレベルおよび/または活性よりも高い。
一実施形態において、上記個体は、GBA遺伝子変異(ヘテロ接合GBA変異)保因者、例えば臨床的に影響を受けない保因者、例えば絶対保因者と同じ程度までGBA活性が減少している。
一実施形態において、上記個体は、GBA遺伝子変異(ヘテロ接合GBA変異)保因者、例えば臨床的に影響を受けない保因者、例えば絶対保因者と同じ程度までGBAレベルが減少している。
一実施形態において、GBAレベルおよび/または活性が減少した上記個体は、1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する。
一実施形態において、GBAレベルおよび/または活性が減少した上記個体は、1または複数のホモ接合GBA遺伝子変異または複合ヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する。
一実施形態において、上記個体は、GBA活性および/またはレベルがある程度の仮想野生型レベルまで減少している。
一実施形態において、上記個体は、GBA活性および/またはレベルの約5〜95%または仮想野生型活性レベルの10〜90%、例えば仮想野生型活性および/またはレベルの5〜10%、例えば10〜20%、例えば20〜30%、例えば30〜40%、例えば40〜50%、例えば50〜60%、例えば60〜70%、例えば70〜80%、例えば80〜90%、例えば90〜95%のGBA活性および/またはレベルを有する。
一実施形態において、上記個体は仮想野生型レベルの約25〜75%のGBA活性および/またはレベルを有する。一実施形態において、上記個体は仮想野生型レベルの約50%のGBA活性および/またはレベルを有する。
一実施形態において、上記個体は、仮想野生型レベルおよび/または活性の約10%のGBA活性および/またはレベル、例えば仮想野生型レベルおよび/または活性の20%、例えば30%、例えば40%、例えば50%、例えば60%、例えば70%、例えば80%、例えば90%を有する。
一実施形態において、上記GBA関連障害は、GBA関連α−シヌクレイン病、例えば、GBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)からなる群から選択されるGBA関連α−シヌクレイン病である。
一実施形態において、GBA酵素レベルおよび/または活性が低下している個体においてパーキンソン病、特にGBA関連パーキンソン病を発症する危険性を減少させる方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
一実施形態において、上記個体は、1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する。一実施形態において、上記個体は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択される1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異を有する。一実施形態において、上記個体はヘテロ接合L444P GBA遺伝子変異を有する。一実施形態において、上記個体はヘテロ接合E326K GBA遺伝子変異を有する。一実施形態において、上記個体はヘテロ接合N370S GBA遺伝子変異を有する。
一実施形態において、上記個体は、1または複数のホモ接合GBA遺伝子変異を有する。一実施形態において、上記個体は、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択される1または複数のホモ接合GBA遺伝子変異を有する。一実施形態において、上記個体は、ホモ接合N370S GBA遺伝子変異を有する。
一実施形態において、ゴーシェ病I型、II型またはIII型などのゴーシェ病患者である個体においてGBA関連パーキンソン病を発症する危険性を減少させる方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分が提供される。
GBA活性:
グルコセレブロシダーゼ活性は、当技術分野で既知の方法によって評価されることができる。例えば、グルコセレブロシダーゼ活性は、哺乳動物の脳脊髄液から測定することができる。一部の実施形態において、哺乳動物はGBA遺伝子の野生型である。「野生型」という用語は、タンパク質のレベルおよび/または酵素活性に影響を及ぼすことが知られている検出可能な変異を含まない遺伝子またはタンパク質を指す。
遺伝子が野生型であることがわかるが、グルコセレブロシダーゼ活性の減少が観察されるとき、活性の減少は、タンパク質活性の抑制または遺伝子/タンパク質の転写もしくは翻訳の阻止に起因することがあり得る。これらの機構は当技術分野で周知である。例えば、タンパク質の産生は、異常な細胞機構によって阻止されることができる。あるいは、タンパク質は、酵素活性の減少または喪失を引き起こす細胞内で修飾されることができる。
アリモクロモル
本明細書に参照するアリモクロモルは、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド(アリモクロモル)、その立体異性体およびその酸付加塩から選択される医薬品有効成分(API)を包含する。アリモクロモルは、さらに、例えば国際公開第00/50403号に記載されている。
アリモクロモルは、塩基化合物N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その光学活性(+)もしくは(−)鏡像異性体、任意の比率の鏡像異性体混合物、およびラセミ化合物を指し、さらに、ミネラルまたは有機酸とともに上記化合物のいずれかから形成される酸付加塩は本発明の目的を構成する。N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの幾何異性体の可能なすべての形態は、本発明の範囲に属する。「N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの立体異性体」という用語は、この化合物のすべての可能な光学異性体および幾何異性体を指す。
必要に応じて、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドまたはその光学活性鏡像異性体の1種は、ミネラルまたは有機酸とともに、既知の方法で酸付加塩に変えることができる。
一実施形態において、医薬品有効成分は、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドのラセミ化合物である。
一実施形態において、医薬品有効成分は、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの光学活性立体異性体である。
一実施形態において、医薬品有効成分は、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの鏡像異性体である。
一実施形態において、医薬品有効成分は、(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、および(−)−(S)−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドからなる群から選択される。
一実施形態において、医薬品有効成分は、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの酸付加塩である。
一実施形態において、医薬品有効成分は、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート(別名BRX−345)およびN−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアート(別名BRX−220)からなる群から選択される。
一実施形態において、医薬品有効成分は、(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート;(−)−S−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート;(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアート;および(−)−S−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアートからなる群から選択される。
組成物
医薬品有効成分を未加工化学物質として投与することは可能であるが、一部の実施形態において該成分を医薬製剤の形態で提供するのが好ましい。したがって、医薬組成物などの組成物、すなわち、本明細書で定義する医薬品有効成分を含む薬学的に安全な組成物を本明細書とともに提供する。一実施形態において、組成物は、薬学的および/または生理学的に許容される担体または賦形剤を含む。
本発明の生理活性剤を含有する医薬組成物は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第20版,Gennaro,編, Mack Publishing Co., Easton, PA,2000に記載の従来技術によって調製されることができる。
したがって、一態様は、本明細書で定義するゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害の治療で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその(アリモクロモル)酸付加塩から選択される医薬品有効成分を含む医薬組成物などの組成物を提供することである。
投与および投与量
本明細書で定義するものと同じものを含む医薬品有効成分または組成物は、一実施形態において、それを必要とする個体に薬学的有効用量または治療有効量で投与される。
医薬品有効成分の治療有効量は、一実施形態において、所定の疾患または障害およびその合併症の臨床症状を治療する、防止する、その危険性を減少させる、軽減する、または部分的に抑えるのに十分な量である。特定の治療目的に効果がある量は、対象の障害の重症度と種類、ならびに体重と全身状態に依存する。これを達成するのに十分な量は、「治療有効量」と定義される。
一実施形態において、組成物は、1日当たり1μg〜100mgの用量で、例えば1μg/日〜10μg/日、例えば10μg/日〜100μg/日、例えば100μg/日〜250μg/日、例えば250μg/日〜500μg/日、例えば500μg/日〜750μg/日、例えば750μg/日〜1mg/日、例えば1mg/日〜2mg/日、例えば2mg/日〜5mg/日、または例えば5mg/日〜10mg/日、例えば10mg/日〜20mg/日、例えば20mg/日〜30mg/日、例えば30mg/日〜40mg/日、例えば40mg/日〜50mg/日、例えば50mg/日〜75mg/日、例えば75mg/日〜100mg/日、例えば100mg/日〜150mg/日、例えば150mg/日〜200mg/日、例えば200mg/日〜250mg/日、例えば250mg/日〜300mg/日、例えば300mg/日〜400mg/日、例えば400mg/日〜500mg/日、例えば500mg/日〜600mg/日、例えば600mg/日〜700mg/日、例えば700mg/日〜800mg/日、例えば800mg/日〜900mg/日、例えば900mg/日〜1000mg/日の用量で投与される。
一実施形態において、医薬品有効成分または組成物は、1μg/kg体重〜100mg/kg体重、例えば1〜10μg/kg体重、例えば10〜100μg/日、例えば100〜250μg/kg体重、例えば250〜500μg/kg体重、例えば500〜750μg/kg体重、例えば750μg/kgから1mg/kg体重、例えば1mg/kg体重〜2mg/kg体重、例えば2〜5mg/kg体重、例えば5〜10mg/kg体重、例えば10〜20mg/kg体重、例えば20〜30mg/kg体重、例えば30〜40mg/kg体重、例えば40〜50mg/kg体重、例えば50〜75mg/kg体重、例えば75〜100mg/kg体重の用量で投与される。
一実施形態において、用量は、1日当たり1または数回、例えば1〜6回/日、例えば1〜5回/日、例えば1〜4回/日、例えば1〜3回/日、例えば1〜2回/日、例えば2〜4回/日、例えば2〜3回/日投与される。一実施形態において、用量は、1日1回未満、例えば1日おきに1回、または週1回投与される。
投与経路
好ましい投与経路は治療される対象の全身状態および年齢、治療される状態の性質、体内で治療される組織の位置および選択される活性成分に依存することを理解されたい。
全身治療:
一実施形態において、投与経路により、最終的に望ましい作用の部位を標的とするために血流に生理活性剤を導入することが可能になる。
一実施形態において、投与経路は、好適な任意の経路、例えば、経腸経路(経口、直腸、経鼻、肺、口腔内、舌下、経皮、大槽内および腹腔内の投与を含む)および/または非経口経路(皮下、筋肉内、髄腔内、静脈内および皮内の投与を含む)である。
そのような投与のための適切な剤形は、従来の技術によって調製されることができる。
非経口投与:
非経口投与は、経口/経腸経路ではない任意の投与経路であり、それによって生理活性剤が肝臓での初回通過分解を回避する。したがって、非経口投与としては、任意の注射および注入、例えば、ボラス注射または持続注入、例えば静脈内投与、筋肉内投与または皮下投与が挙げられる。さらに、非経口投与としては、吸入法および局所投与が挙げられる。
したがって、一実施形態において、医薬品有効成分または組成物は、動物のあらゆる粘膜、例えば、鼻、膣、眼、口、生殖器官、肺、消化管、または直腸、例えば鼻もしくは口の粘膜を通過するように局所的に投与され、したがって、非経口投与は、口腔内、舌下、経鼻、直腸、膣内および腹腔内の投与、ならびに吸入または装置による肺および気管支投与も含むことができる。一部の実施形態において、生理活性剤を局所的に投与して、皮膚を通過する。
一実施形態において、静脈、皮下および筋肉内の非経口投与の形態が使用される。
局所治療:
一実施形態において、医薬品有効成分または組成物を局所治療、すなわち作用部位(複数可)に直接導入する治療として使用する。したがって、医薬品有効成分は直接皮膚または粘膜に適用されてもよく、または作用部位に、例えば病変組織、もしくは直接病変組織につながる終動脈に注入されてもよい。
併用治療:
一態様は、他の治療法と併せて、ゴーシェ病(GD)以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害を治療する方法で用いる、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその(アリモクロモル)酸付加塩から選択される医薬品有効成分を提供することである。
このように、一実施形態において、医薬品有効成分は、それを必要とする個体に、少なくとも1種の他の治療法、例えば、GBA関連α−シュヌクレイン病を含むGBA関連障害、例えばGBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連ルビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統委縮症(MSA)のための従来または既知の治療法と組み合わせて投与される。
複数の治療法の組み合わせでの投与は、同時に、または連続してのいずれかで行ってよい。同時投与は、2種の化合物が同一組成物に、もしくは別々の組成物に含まれてもよく、または基本的に同時に行われる1種の組成物と、別の治療法とであってよい。連続投与とは、複数の治療法が異なる時点で投与される、例えば1つの治療法を最初に投与し、続いて第2の治療法を投与することを意味する。複数の治療法を連続して投与するための時間枠は、最適な効果をあげるために当業者が決定することができ、一実施形態において30分〜72時間の間であってよい。
化合物の形態での治療法は、各々その最も有効な投与量で、一緒にまたは別々に投与されてもよい。複数の化合物を投与することによって、相乗効果を得ることができ、したがって各薬物の必要投与量を効果的に減少させる。
一態様は、GBA関連α−シュヌクレイン病を含むGBA関連障害、例えばGBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連ルビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統委縮症(MSA)の治療で用いる、i)N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその(アリモクロモル)酸付加塩から選択される医薬品有効成分、およびii)他の治療法を別々に、またはともに含む組成物を提供することである。
一実施形態において、他の治療法、すなわち従来または既知の治療法は、さらなる活性成分と呼ばれる。
一実施形態において、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体およびその(アリモクロモル)酸付加塩から選択される医薬品有効成分は、1種または複数種のさらなる活性成分と組み合わせて投与される、および/または併用製品として調製される。
一実施形態において、さらなる活性成分は、GBA関連α−シュヌクレイン病を含むGBA関連障害、例えばGBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連ルビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統委縮症(MSA)の治療において知られている、および/または使用されている1種または複数種の活性成分から選択される。
一実施形態において、さらなる活性成分は、パーキンソン病の治療のために用いられる化合物である。一実施形態において、パーキンソン病の治療で用いられる上記化合物は、ドーパミン、L−DOPA、レボドパ、ドーパミン受容体アゴニスト、カルボキシラーゼ阻害剤(例えばカルビドパまたはベンセラジド)、NMDAアンタゴニスト(例えばアマチジン(Symmetrel))、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤(例えばトルカポンおよびエンタカポン)、MAO−B阻害剤(例えばセレジリンおよびラサギリン)、カルビドパ−レボドパ、抗コリン薬およびアマンタジンからなる群から選択される。
一実施形態において、さらなる活性成分は、ゴーシェ病の治療のために用いられる化合物である。一実施形態において、さらなる活性成分は、酵素補充療法、アロステリックシャペロン、薬理シャペロンおよび基質合成抑制療法からなる群から選択される。一実施形態において、上記さらなる活性成分は、ミグルスタット(Zavesca)、イミグルセラーゼ(Cerezyme)、エリグルスタット(Cerdelga)、VPRIV、タリグルセラーゼアルファ(Elelyso)およびベラグルセラーゼアルファからなる群から選択される。
実施例
実施例1:ゴーシェ病II型ヘテロ接合体(パーキンソン病遺伝子型)における用量依存反応−BiPおよびGBA誘導
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%ペニシリン−ストレプトマイシンおよび12%ウシ胎児血清(FCS)を補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
ウエスタンブロッティング:
細胞をPBSに回収し、4℃で5分間、3500rpmで遠心分離した。細胞ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を含有する1×抽出緩衝液(Enzo Life Science)に溶解し、超音波処理して、4℃で10分間、13000rpmでの遠心分離により清澄化させた。タンパク質濃度をBCAアッセイで測定した。約10〜20μgのタンパク質を含有する試料を糖タンパク質変性緩衝液(New England Biolabs)で希釈し、100℃で10分間のインキュベーションにより変性させた。試料を37℃で1時間、EndoH(New England Biolabs)とともに、またはEndoHなしでインキュベートし、Laemmliサンプル緩衝液を加え、次いで試料を、TGXゲルシステム(Bio−Rad)を使用するSDS−PAGEにかけた。ニトロセルロース膜(Trans−Blot Turbo,Bio−Rad)に移した後に、この膜をPonceau Sで短時間、染色し、続いて0.1%Tweenを加えたPBS(PBS−T)に5%脱脂乳を溶解した液でブロックした。パラフィルム被覆ガラスプレート上で一次抗体(1:500から1:2000に希釈)とともにインキュベーションを4℃で終夜行った。膜をPBS−Tで洗浄し、PBS−Tに5%脱脂乳を溶解した液で1:10,000に希釈した二次抗体とともに1時間インキュベートした。SuperSignal(商標)West Dura Extended Duration Substrate(Life technologies)を使用してブロットを展開し、次いでG−boxシステム(Syngene)を使用して可視化した。
結果
一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるER Hsp70(BiP)の用量依存増加:
アリモクロモルは、ヒートショックタンパク質、例えばヒートショックタンパク質70(HSP70)の発現レベルを上昇させることが報告されている(Kieranら,Nature Medicine, 2004)。
一次細胞におけるER Hsp70(BiP)発現レベルに対するアリモクロモルの効果を評価するために、L444P、A456P、V460Vのcis変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有する個体由来のヒト線維芽細胞(保因者、ゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない)を0、10、50または200μMのアリモクロモルで14日間処置した。次いでウェスタンブロット解析のために細胞を回収した。無処置正常ヒト線維芽細胞からの可溶化液を対照として使用した。
結果は、アリモクロモルが複合GBA対立遺伝子L444P、A456P、V460Vに対してヘテロ接合のヒト線維芽細胞株においてBiP発現レベルを用量依存的に上昇させることを実証する。これは、BiP発現増加によってアリモクロモルがER保持変異体GBAの折り畳みの増強をもたらし得ることを示唆する。
一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるGBA酵素量の用量依存増加:
GBAタンパク質レベルに対するアリモクロモルの効果も、複合GBA対立遺伝子L444P、A456P、V460Vに対してヘテロ接合のヒト線維細胞株で評価した。ERシャペロンBiPの発現増加に一致して、アリモクロモルで処置した細胞においてGBAの総レベルの用量依存増加が見られる。
実施例2:ゴーシェII型ホモ接合体およびヘテロ接合体(GTIIおよび危険性の高いパーキンソン病の遺伝子型)におけるGBA活性に対する用量依存反応
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
GBA活性アッセイ:
GBA活性は、4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルコピラノシド(4−MUG)基質を用いる「無傷細胞」GBAアッセイ(Muら,Cell,2008)を使用して測定した。手短に言うと、線維芽細胞を12ウェルプレートに播種し、表示濃度のアリモクロモルを使用して4週間、生物学上の三つ組で処置した。培地は2〜3日ごとに新鮮な化合物を補充し、実験期間中、細胞を2回分割した。4週間の処置の後、細胞を96ウェルプレートに移し、基質としてpH4.0の4−MUGを用いてGBA活性を測定した。放出された4−MUフルオロフォアを蛍光単位(FLU)として定量化し、平行プレートのクリスタルバイオレット染色を用いて細胞密度に正規化した。正規化データは、任意単位(平均値±SD)として記録する。
結果
GBA変異を有する一次細胞においてGBA活性に対するアリモクロモルの効果を、遺伝子型L444P/L444P、A456P、V460Vを有するゴーシェ病II型患者由来の線維芽細胞において評価した。アリモクロモル処置は用量依存的にGBA活性を増加させることが観察された。注目すべきことに、50μMのアリモクロモルによって誘導されたGBA活性の増加は、無症候の個体由来のL444P、A456P、V460V対立遺伝子(図3において灰色の線で印がついている)に対するヘテロ接合細胞の活性レベルに対応する。
重要なことに、アリモクロモルも、L444P、A456P、V460V対立遺伝子に対してヘテロ接合である一次線維芽細胞においてGBA活性を増加させる。この結果は、GBA活性が変異体GBAヘテロ接合体(保因者)由来の細胞においてさえ増加し得ることを示す。
実施例3:ゴーシェ病I型、II型およびII型ホモ接合体におけるGBA活性に対する用量依存反応
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO
)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
GBA活性アッセイ:
GBA活性は、4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルコピラノシド(4−MUG)基質を用いる「無傷細胞」GBAアッセイ(Muら,Cell,2008)を使用して測定した。手短に言うと、線維芽細胞を96ウェルプレートに播種し、表示濃度のアリモクロモルを使用して5日間、生物学上の三つ組で処置した。培地は2〜3日ごとに新鮮な化合物を補充した。基質としてpH4.0の4−MUGを用いてGBA活性を測定した。放出された4−MUフルオロフォアを蛍光単位(FLU)として定量化し、平行プレートのクリスタルバイオレット染色を用いて細胞密度に正規化した。正規化データは、模擬処置対照細胞と比較して倍率変化(平均値±SD)として記録する。
結果
GBAのさらなる変異を有する一次細胞においてGBA活性に対するアリモクロモルの効果を、表示された遺伝子型の細胞をアリモクロモルで処置することによって評価した。N370S/V394LおよびN370S/1−BP ins 84Gの2種類のGDI型細胞株においてアリモクロモルがGBA活性を用量依存的に増加させることを我々のデータは示している。重要なことに、1−BP ins 84Gはヌル対立遺伝子であると考えられるので、アリモクロモルがN370S変異の活性を増加させることをこれらの結果は示している。
アリモクロモルの用量依存効果は、L444P(L444P/L444P)に対するホモ接合体またはGBA変異G325R/C342GもしくはP415R/L444Pに対する複合ヘテロ接合体のいずれかであるGDII/III型患者由来の一次細胞においてGBA活性がやはり見られる。E326K、L444P対立遺伝子に対してホモ接合のアリモクロモルで処置したGDII型細胞においてGBA活性の増加がそれほど明白でないことがわかった。
実施例4:N370S変異を含有するヘテロ接合GBA対立遺伝子を有するパーキンソン病患者由来の一次細胞におけるGBA活性に対する用量依存反応
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞を1:2の分割比で、1週間に1回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
GBA活性アッセイ
GBA活性は、4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルコピラノシド(4−MUG)基質を用いる「無傷細胞」GBAアッセイ(Muら,Cell,2008)を使用して測定した。手短に言うと、線維芽細胞を96ウェルプレートに播種し、表示濃度のアリモクロモルを使用して5日間、生物学上の三つ組で処置した。培地は2〜3日ごとに新鮮な化合物を補充した。基質としてpH4.0の4−MUGを用いてGBA活性を測定した。放出された4−MUフルオロフォアを蛍光単位(FLU)として定量化し、平行プレートのクリスタルバイオレット染色を用いて細胞密度に正規化した。正規化データは、模擬処置対照細胞と比較して倍率変化(平均値±SD)として記録する。
結果
パーキンソン病においてN370S変異に対するアリモクロモルの効果を調べるために、N370S変異を有するパーキンソン病患者由来の一次細胞をアリモクロモルで処置した。アリモクロモルがパーキンソン病患者由来の細胞においてN370S GBA活性を用量依存的に増加させることを我々のデータは示している。
実施例5:GBA変異を含まない健常者由来(+/+)の一次細胞におけるGBA活性に対する用量依存反応
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
GBA活性アッセイ:
GBA活性は、4−メチルウンベリフェリルβ−D−グルコピラノシド(4−MUG)基質を用いる「無傷細胞」GBAアッセイ(Muら,Cell,2008)を使用して測定した。手短に言うと、線維芽細胞を96ウェルプレートに播種し、表示濃度のアリモクロモルを使用して5日間、生物学上の三つ組で処置した。培地は2〜3日ごとに新鮮な化合物を補充した。基質としてpH4.0の4−MUGを用いてGBA活性を測定した。放出された4−MUフルオロフォアを蛍光単位(FLU)として定量化し、平行プレートのクリスタルバイオレット染色を用いて細胞密度に正規化した。正規化データは、模擬処置対照細胞と比較して倍率変化(平均値±SD)として記録する。
結果
野生型GBAタンパク質に対するアリモクロモルの効果を調べるために、GBA変異のない健常者由来(+/+)の一次細胞をアリモクロモルで処置した。アリモクロモル処置によって、大きさが異なる3種類の細胞株すべてにおいて野生型GBA活性が用量依存的に増加したことが観察された。
実施例6:ゴーシェ病I型/II型/III型におけるアリモクロモル誘導による活性GBAの活性ベースプローブ標識の増加
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO2)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
Figure 2021059586
ME569によるGBA標識:
活性GBAは、蛍光活性ベースのプローブ(ABP)ME569によって選択的に標識されることが可能である(Witteら,2010)。手短に言うと、線維芽細胞をシャーレに播種し、表示濃度のアリモクロモルを使用して5日間、生物学的二つ組で処置した。培地は2〜3日ごとに新鮮な化合物を補充した。細胞はPBSで回収し、タンパク質を抽出し、次いでBCAアッセイを用いて濃度を決定した。同量の総タンパク質をME569とともに37℃で30分間インキュベートした。ローディング緩衝液を添加し、試料を98℃で5分間インキュベートし、次いでTGXゲルシステム(Bio−Rad)を使用するSDS−PAGEにかけた。ゲル電気泳動の後、赤色LED/705Mフィルター(G−box,Syngene)を用いて蛍光を検出した。Syngene製ソフトウェアGeneTools 4.03.01.0版を使用して標識GBAの量を定量化した。正規化データは、模擬処置対照細胞と比較して倍率変化(平均値±SEM、n=3〜4)として記録する。
結果
蛍光ABPで標識したGBAの量に対するアリモクロモルの効果を、表示された遺伝子型のゴーシェ病患者由来の一次細胞で評価した。アリモクロモルがGDI型細胞株(N370S/V394L)およびGDII型細胞株(G325R/C342G)においてGBA標識を用量依存的に増加させることを我々のデータは示している。高用量のアリモクロモルだけをGDII型細胞株(L444Pに対してホモ接合体)において評価した。さらに、アリモクロモルは、この細胞株において蛍光ABPで標識することができるGBAの量を増加させる。
総合すると、アリモクロモルが全3種類のゴーシェ病(
T1、I型、TII,II型およびTIII,III型)由来の一次細胞において、活性変異体GBAの量を増加させることをこれらのデータは示している。
実施例7:ゴーシェ病I型における用量依存反応−BiPおよびGBA誘導
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
ウエスタンブロッティング:
細胞をPBSに回収し、4℃で5分間、3500rpmで遠心分離した。細胞ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を含有する溶解緩衝液(Enzo Life Science)に溶解し、超音波処理して、4℃で10分間、13000rpmでの遠心分離により清澄化させた。タンパク質濃度をBCAアッセイで測定した。約10〜20μgのタンパク質を含有する試料を糖タンパク質変性緩衝液(New England Biolabs)で希釈し、100℃で10分間のインキュベーションにより変性させた。試料を37℃で1時間、EndoH(New England Biolabs)とともに、またはEndoHなしでインキュベートし、Laemmliサンプル緩衝液を加え、次いで試料を、TGXゲルシステム(Bio−Rad)を使用するSDS−PAGEにかけた。ニトロセルロース膜(Trans−Blot Turbo, Bio−Rad)に移した後に、この膜をPonceau Sで短時間、染色し、続いて0.1%Tweenを加えたPBS(PBS−T)に5%脱脂乳を溶解した液でブロックした。パラフィルム被覆ガラスプレート上で一次抗体(1:500から1:2000に希釈)とともにインキュベーションを4℃で終夜行った。膜をPBS−Tで洗浄し、PBS−Tに5%脱脂乳を溶解した液で1:10,000に希釈した二次抗体とともに1時間インキュベートした。SuperSignal(商標)West Dura Extended Duration Substrate(Life technologies)を使用してブロットを展開し、次いでG−boxシステム(Syngene)を使用して可視化した。
結果
GDI型一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるER Hsp70(BiP)の用量依存増加:
アリモクロモルは、ヒートショックタンパク質、例えば、ヒートショックタンパク質70(HSP70)の発現レベルを増加させることが報告されている(Kieranら,Nature Medicine,2004)。一次細胞においてER Hsp70(BiP)発現レベルに対するアリモクロモルの効果を評価するために、GDI型患者由来のヒト線維芽細胞を0、25、100、200もしくは400μMのアリモクロモル(N370S/V394L)または0、100、200もしくは400μMのアリモクロモル(N370S/1−BP ins 84G)を用いて5日間処置した。次いで細胞をウェスタンブロット解析のために回収した。結果は、アリモクロモルがゴーシェ病I型個体由来のヒト線維芽細胞株においてBiP発現レベルを用量依存的に増加させることを実証する。これは、BiP発現増加によってアリモクロモルがER保持変異体GBAの折り畳みの増強をもたらし得ることを示唆する。
GDI型一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるGBA酵素量の用量依存増加:
GBAタンパク質レベルに対するアリモクロモルの効果もN370S/1−BP ins 84G遺伝子型を有するゴーシェI型患者由来のヒト線維芽細胞株で評価した。ERシャペロンBiPの発現増加に一致して、GBAの総レベルの用量依存的増加は、この個体由来のアリモクロモル処置細胞で見られる。さらに、EndoH耐性画分の増加は、アリモクロモルが細胞内の処理/成熟したGBAの量を増加させることを示す。
実施例8:ゴーシェ病II型における用量依存反応−BiPおよびGBA誘導
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
Figure 2021059586
ウエスタンブロッティング:
細胞をPBSに回収し、4℃で5分間、3500rpmで遠心分離した。細胞ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を含有する溶解緩衝液(Enzo Life Science)に溶解し、超音波処理して、4℃で10分間、13000rpmでの遠心分離により清澄化させた。タンパク質濃度をBCAアッセイで測定した。約10〜20μgのタンパク質を含有する試料を糖タンパク質変性緩衝液(New England Biolabs)で希釈し、100℃で10分間のインキュベーションにより変性させた。試料を37℃で1時間、EndoH(New England Biolabs)とともに、またはEndoHなしでインキュベートし、Laemmliサンプル緩衝液を加え、次いで試料を、TGXゲルシステム(Bio−Rad)を使用するSDS−PAGEにかけた。ニトロセルロース膜(Trans−Blot Turbo,Bio−Rad)に移した後に、この膜をPonceau Sで短時間、染色し、続いて0.1%Tweenを加えたPBS(PBS−T)に5%脱脂乳を溶解した液でブロックした。パラフィルム被覆ガラスプレート上で一次抗体(1:500から1:2000に希釈)とともにインキュベーションを4℃で終夜行った。膜をPBS−Tで洗浄し、PBS−Tに5%脱脂乳を溶解した液で1:10,000に希釈した二次抗体とともに1時間インキュベートした。SuperSignal(商標)West Dura Extended Duration Substrate(Life technologies)を使用してブロットを展開し、次いでG−boxシステム(Syngene)を使用して可視化した。
結果
GDII型一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるER Hsp70(BiP)の用量依存増加:
一次細胞におけるER Hsp70(BiP)発現レベルに対するアリモクロモルの効果を評価するために、ゴーシェ病II型患者由来のヒト線維芽細胞を表示濃度のアリモクロモルで5日間処置した。次いで細胞をウェスタンブロット解析のために回収した。
結果は、アリモクロモルがL444P/P415RまたはG325R/C342G遺伝子型を有するGDII型個体由来のヒト線維芽細胞株においてBiP発現レベルを用量依存的に増加させることを実証する。これは、BiP発現増加によってアリモクロモルがGDII型細胞においてER保持変異体GBAの折り畳みの増強をもたらし得ることを示唆する。
GDII型一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるGBA酵素量の用量依存増加:
GBAタンパク質レベルおよび成熟化に対するアリモクロモルの効果もGDII型一次細胞株において評価した。ERシャペロンBiPの発現増加に一致して、GBAの総レベルの用量依存的増加は、これらの個体由来のアリモクロモル処置細胞で見られる。さらに、EndoH耐性画分の増加は、アリモクロモルがGDII型細胞において成熟(ポストER)GBAの量を増加させることを示す。
実施例9:ゴーシェ病III型における用量依存反応−BiPおよびGBA誘導
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
ウエスタンブロッティング:
細胞をPBSに回収し、4℃で5分間、3500rpmで遠心分離した。細胞ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を含有する溶解緩衝液(Enzo Life Science)に溶解し、超音波処理して、4℃で10分間、13000rpmでの遠心分離により清澄化させた。タンパク質濃度をBCAアッセイで測定した。約10〜20μgのタンパク質を含有する試料を糖タンパク質変性緩衝液(New England Biolabs)で希釈し、100℃で10分間のインキュベーションにより変性させた。試料を37℃で1時間、EndoH(New England Biolabs)とともに、またはEndoHなしでインキュベートし、Laemmliサンプル緩衝液を加え、次いで試料を、TGXゲルシステム(Bio−Rad)を使用するSDS−PAGEにかけた。ニトロセルロース膜(Trans−Blot Turbo,Bio−Rad)に移した後に、この膜をPonceau Sで短時間、染色し、続いて0.1%Tweenを加えたPBS(PBS−T)に5%脱脂乳を溶解した液でブロックした。パラフィルム被覆ガラスプレート上で一次抗体(1:500から1:2000に希釈)とともにインキュベーションを4℃で終夜行った。膜をPBS−Tで洗浄し、PBS−Tに5%脱脂乳を溶解した液で1:10,000に希釈した二次抗体とともに1時間インキュベートした。SuperSignal(商標)West Dura Extended Duration Substrate(Life technologies)を使用してブロットを展開し、次いでG−boxシステム(Syngene)を使用して可視化した。
結果
GDIII型一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるER Hsp70(BiP)の用量依存増加:
一次細胞におけるER Hsp70(BiP)発現レベルに対するアリモクロモルの効果を評価するために、ゴーシェ病III型(L444P/L444P)を有する個体由来のヒト線維芽細胞を表示濃度のアリモクロモルで5日間処置した。次いで、細胞をウェスタンブロット解析のために回収した。
結果は、アリモクロモルがL444Pに対してホモ接合のこの細胞株においてBiP発現レベルを用量依存的に増加させることを実証する。これは、BiP発現増加によってアリモクロモルがER保持変異体GBAの折り畳みの増強をもたらし得ることを示唆する。
GDIII型一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるGBA酵素量の用量依存増加:
GBAタンパク質レベルおよび成熟化に対するアリモクロモルの効果もL444P/L444P GDIII型一次細胞株において評価した。ERシャペロンBiPの発現増加に一致して、GBAの総レベルの用量依存的増加は、アリモクロモル処置細胞で見られる。
さらに、GBAのEndoH耐性画分の増加は、アリモクロモルがGDIII型細胞において成熟GBAの量を増加させることを示す。
総合すると、より成熟したGBAがリソソームに到達する可能性があるためにアリモクロモルがGBA活性を増加させることをこれらの結果は示している。
実施例10:GBA欠損パーキンソン病におけるBiP発現の用量依存反応
材料および方法
細胞培養:
初代ヒト線維芽細胞株を、非必須アミノ酸(NEAA)、1%Pen−Strepおよび12%FCSを補充したDMEM中で、標準細胞培養条件下(37℃および5%CO)で培養した。ヒト線維芽細胞株を1:2または1:3の分割比で、1週間に1〜2回継代した。16〜26継代頃に、複製老化の徴候が観察されない(目視検査)細胞を実験のために用いた。
Figure 2021059586
ウエスタンブロッティング:
細胞をPBSに回収し、4℃で5分間、3500rpmで遠心分離した。細胞ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を含有する溶解緩衝液(Enzo Life Science)に溶解し、超音波処理して、4℃で10分間、13000rpmでの遠心分離により清澄化させた。タンパク質濃度をBCAアッセイで測定し、次いで試料を、TGXゲルシステム(Bio−Rad)を使用するSDS−PAGEにかけた。ニトロセルロース膜(Trans−Blot Turbo,Bio−Rad)に移した後に、この膜をPonceau Sで短時間、染色し、続いて0.1%Tweenを加えたPBS(PBS−T)に5%脱脂乳を溶解した液でブロックした。パラフィルム被覆ガラスプレート上で一次抗体(1:500から1:2000に希釈)とともにインキュベーションを4℃で終夜行った。膜をPBS−Tで洗浄し、PBS−Tに5%脱脂乳を溶解した液で1:10,000に希釈した二次抗体とともに1時間インキュベートした。SuperSignal(商標)West Dura Extended Duration Substrate (Life technologies)を使用してブロットを展開し、次いでG−boxシステム(Syngene)を使用して可視化した。
結果
パーキンソン病GBA一次細胞におけるアリモクロモル誘導によるER Hsp70(BiP)の用量依存増加:
GBA欠損パーキンソン病(PD−GBA)を有する個体由来の一次細胞においてER Hsp70(BiP)発現レベルに対するアリモクロモルの効果を評価するために、PD−GBA(N370S/N370S)を有する個体由来のヒト線維芽細胞を表示濃度のアリモクロモルで5日間処置した。次いで細胞をウェスタンブロット解析のために回収した。
結果は、アリモクロモルがPD−GBA(N370S/N370S)を有する個体由来の一次細胞におけるBiP発現レベルを用量依存的に増加させることを実証する。これは、BiP発現増加によってアリモクロモルがER保持変異体GBAの折り畳みの増強をもたらすことを示唆する。
実施例11:GDI型およびGDIII型個体由来の一次神経様細胞におけるGBA活性に対するアリモクロモルの効果
材料および方法
細胞培養:
ヒト多分化能成体幹細胞(MASC)を、GD個体由来の皮膚生検から単離した。MASCの遺伝子型を以下に示す。細胞は、Bergaminら.Orphanet Journal of Rare Diseases 2013に記載のニューロン運命に沿って分化するよう誘導した。幹細胞の表面免疫表現型は、FACSによって分析した。幹細胞および神経マーカー発現を免疫蛍光法で評価した。
Figure 2021059586
0日目、MASCを神経系統に沿って分化するよう誘導した。1日目、細胞を模擬(PBS)または400μMのアリモクロモルで処置した。計9日間、分化全体を通じて処置を持続した。9日目、神経マーカーの免疫蛍光によって分化を評価した。GBA活性を蛍光発生基質4−MUGを使用して測定した。
結果
アリモクロモルはGDI型およびGDIII型の個体からの皮膚由来ヒト多分化能成体幹細胞の神経分化に影響を及ぼさない:
神経分化に対するアリモクロモルの効果を評価するために、模擬またはアリモクロモルで処置する一方で、GD個体由来のMASCを分化するよう誘導した。結果は、神経マーカーのチューブリンβ3およびNeuNの発現がアリモクロモルに影響を受けなかったことを示す。
GDI型およびGDIII型個体由来の神経におけるアリモクロモル誘導によるGBA活性の増加:
アリモクロモルがGDI型(N370S/Y133)を有する個体由来の神経において、およびGDIII型(F213I/L444P、L444P/L444PまたはIVS2+1G>A/N188S)を有する3個体において変異体GBA活性を増加させることを我々は見出した。
総合すると、結果は、アリモクロモルが神経分化に影響を及ぼすことなくGDI型およびGDIII型個体由来の神経において変異体GBA活性を増加させることを実証する。
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Claims (17)

  1. グルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害の治療に使用するための、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体、およびその酸付加塩から選択される化合物を含む医薬組成物。
  2. 前記GBA関連障害が、ゴーシェ病(GD)ではない、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記GBA関連障害が、GBA関連α−シヌクレイン病である、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 前記GBA関連α−シヌクレイン病が、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)からなる群から選択される、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 前記GBA関連障害が、GBA関連パーキンソン病およびGBA関連パーキンソン症候群からなる群から選択され、
    i)前記医薬組成物は、1μg/kg体重〜100mg/kg体重の用量で投与される、かつ/または、
    ii)前記医薬組成物は、1〜6回/日投与される、かつ/または、
    iii)前記医薬組成物は、全身に投与される、かつ/または、
    iv)前記医薬組成物は、腸内にまたは非経口で投与される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 前記GBA関連障害が、GBA関連パーキンソン病であって、GBA関連パーキンソン症候群ではない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  7. 前記GBA関連障害が、GBA酵素レベルの低下および/またはGBA酵素活性の減少に関連する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. 前記GBA関連障害が、GBA酵素活性および/またはレベルの低下に関連し、前記GBA遺伝子が野生型であり、かつGBA活性の減少がタンパク質活性の抑制または遺伝子/タンパク質の転写もしくは翻訳の阻止に起因する、または特発性である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 前記GBA関連障害が、1または複数のヘテロ接合GBA遺伝子変異のような、またはホモ接合GBA遺伝子変異のような、1または複数の個別のGBA遺伝子変異に関連し、前記GBA関連障害はゴーシェ病ではない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 前記1または複数の個別のGBA遺伝子変異が、軽度(GD I型に関連する)であるか、または前記1または複数の個別のGBA遺伝子変異が、重度(GD II型およびIII型に関連する)である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. 前記GBA遺伝子変異が、L444P、D409H、D409V、E235A、E340A、E326K、N370S、N370S/1−BP ins 84G、V394L、A456P、V460V、C342G、G325R、P415R、Y133、F213I、N188SおよびIVS2+1G>A/N188Sからなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 前記GBA関連障害を有する個体が、
    i)GBA変異保因者、例えば絶対保因者、例えばゴーシェ病に関して臨床的に影響を受けない保因者である、または、
    ii)臨床的に影響を受けないゴーシェ病患者の親または同胞である、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  13. 前記化合物が、
    a)N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドのラセミ化合物である、
    b)N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの光学活性立体異性体である、
    c)N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの鏡像異性体である、
    d)(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、および
    (−)−(S)−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド
    からなる群から選択される、
    e)N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドの酸付加塩である、
    f)N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート、および
    N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアート
    からなる群から選択される、または、
    g)(+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート、
    (−)−(S)−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドシトラート、
    (+)−R−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアート、および
    (−)−S−N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリドマレアート
    からなる群から選択される、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 個体においてゴーシェ病以外のグルコセレブロシダーゼ(GBA)関連障害を発症する危険性を減少させる方法で用いるための、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体、およびその酸付加塩から選択される化合物を含む医薬組成物であって、前記個体がGBAレベルの低下および/またはGBA活性の減少を有する、医薬組成物。
  15. GBAレベルおよび/または活性が低下した前記個体が、ヘテロ接合GBA遺伝子変異など、またはホモ接合GBA遺伝子変異などの1または複数のGBA遺伝子変異を有する、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記GBA関連障害が、GBA関連パーキンソン症候群、GBA関連パーキンソン病(PD)、GBA関連レビー小体型認知症(DLB)およびGBA関連多系統萎縮症(MSA)からなる群から選択されるGBA関連α−シヌクレイン病などのGBA関連α−シヌクレイン病である、請求項14〜15のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  17. a.GBA活性を増加させる、
    b.GBAレベルを増加させる、
    c.活性変異体GBAレベルを増加させる、
    d.活性野生型GBAレベルを増加させる、
    e.ER保持変異体GBAの折り畳みを増強する、
    f.処理/成熟したGBAレベルを増加させる、
    g.成熟(ポストER)GBAレベルを増加させる、
    h.リソソームに到達する成熟GBAレベルを増加させる、および/または
    i.α−シヌクレイン凝集を減少させる
    方法のうちの1または複数で用いるための、N−[2−ヒドロキシ−3−(1−ピペリジニル)−プロポキシ]−ピリジン−1−オキシド−3−カルボキシイミドイルクロリド、その立体異性体、およびその酸付加塩から選択される化合物を含む、医薬組成物。
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