JP5586453B2 - 特異的薬理シャペロンによるゴーシェ病の治療および代理マーカーを用いた治療の監視 - Google Patents
特異的薬理シャペロンによるゴーシェ病の治療および代理マーカーを用いた治療の監視 Download PDFInfo
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Description
本出願は、共に全体が参照により本明細書に援用されている2007年4月13日出願の米国仮特許出願60/911,699号明細書および2008年2月12日出願の米国仮特許出願第61/028,123号明細書に対する優先権を主張するものである。
ゴーシェ病は、罹患した個体の細胞、特に単球およびマクロファージ内のスフィンゴ糖脂質(GSL)の蓄積に関連するリソソーム蓄積障害である。GSLのこの異常な集積は、GSLグルコシルセラミド(GluCer)を破壊するリソソーム加水分解酵素であるリソソーム酵素酸性β−グルコシダーゼ(GCase;グルコセレブロシダーゼ)の遺伝的欠損(突然変異)によって起こる。Gba変異の大部分は、GCaseタンパク質が小胞体(ER)内で誤った折畳みを行なう原因となる。誤って折畳まれたGCaseは、ER品質管理系によって認識され、その後、処理されリソソームまで輸送される代りに分解される(非特許文献1)。
臨床所見のある1型および3型疾患の治療は、大部分が組換え型GCaseの酵素補充療法(ERT)によるものである(Ceredase(登録商標)およびCerezyme(登録商標)、Genzyme Inc.)。骨髄移植(BMT)も同様に、ゴーシェ病(1型および3型)向け治療として利用されてきた。マクロファージは骨髄系幹細胞に由来することから、少数のゴーシェ病患者において、同種骨髄移植(BMT)が応用され成功を収めた。しかしながら、BMTには重症の病的状態と死亡率が随伴する可能性があり、適切な組織適合ドナーを有する患者の割合はわずかである。
表現型の不一致にもかかわらず、ゴーシェ病患者は、この疾病のいくつかの一貫した代理マーカーを示し、治療に対する臨床応答を評価するために用いられる。本発明は、ゴーシェ病の少なくとも1つ、そして好ましくは多数の代理マーカーの変化を評価することにより、特異的薬理シャペロンによる治療後のゴーシェ病患者の治療を監視する方法に関する。
本明細書中で使用される用語は一般に、本発明に関しておよび各用語が使用される具体的状況の中で当該技術分野におけるその通常の意味を有する。一部の用語について、本発明の組成物および方法そしてその作製および使用方法を説明する上で実施者に対するさらなる指針を提供することを目的として、以下でまたは明細書の他の箇所で論述される。
IFGおよび誘導体は、例えば錠剤、カプセルまたは液体の形での経口投与または注射用の滅菌水溶液の形を含む任意の投与経路に適した形態で投与可能である。具体的実施形態においては、酒石酸IFGは粉末充填型カプセルとして投与される。酒石酸IFGは、本明細書に参照により援用されている係属中の仮特許出願第60/808,020号明細書および60/890,719号明細書中に記載されている。化合物を経口投与向けに調合する場合、錠剤またはカプセルは、結合剤(例えばアルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えばラクトース、微結晶性セルロースまたはリン酸水素カルシウム);潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えばジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容できる賦形剤を用いて従来の手段により調製可能である。錠剤は、当該技術分野において周知の方法によりコーティングされてよい。
IFGまたは誘導体の投与経路は、(好ましくは)経口であるかまたは、静脈内、皮下、動脈内、腹腔内、眼内、筋内、口腔、直腸、膣内、眼窩内、脳内、皮内、頭蓋内、髄腔内、心室内、鞘内、嚢内、関節包内、肺内、鼻腔内、経粘膜、経皮、または吸入を介したものであってよい。
当業者であれば、本発明の方法において使用されているIFGまたは誘導体の有効量は、日常的実験により判定され得るが、0.01〜100μMの間、好ましくは0.01〜10μMの間、最も好ましくは0.05〜1μMの間の血清レベルを得るための量になるものと予想される、ということを理解する。化合物の有効用量は、一日体重1kgあたり0.5〜1000mg、好ましくは0.5〜100、最も好ましくは一日体重1kgあたり1〜50mgと予想される。具体的実施形態においては、この用量は、約10〜600mg/日、より具体的には25〜300mg/日、より具体的には50〜150mg/日であるかあるいは規定通り適切な間隔がとられる。例えば、企図されている二投薬計画には、約7日間に150mg/日の酒石酸IFGでの治療とそれに続く約4日おきまたは7日おきの間隔投薬が含まれる。
本発明は、特異的薬理シャペロンを用いたゴーシェ病患者の治療を監視する方法も提供している。具体的には、疾患の進行およびIFGでの治療に対するその応答を評価するためにさまざまな検定が利用される。特に、さまざまな全身および細胞内マーカーを検定することができる。本発明の監視態様は、さまざまな細胞物質の侵襲的測定および非侵襲的測定の両方を包含している。
GluCerは、ゴーシェ病患者主として1型及びIII型患者において病的に蓄積する糖脂質である。許容されたさまざまな方法を用いて、尿および血漿そして組織内のレベルを測定することができる。さらに、1つの一般的なゴーシェ代理マーカーは、「ゴーシェマクロファージ」の存在である。ゴーシェマクロファージは、活性化されたマクロファージを表す全く異なる形態を有する有脂質拡大型マクロファージである。
GCaseの減少は、ゴーシェ病の3つの型全てに随伴する。上述の通り、GCase活性の非侵襲性査定を、ゴーシェ病患者由来の末梢リンパ球および多核白血球(PMN)について評価することができる。皮膚生検からの培養済み線維芽細胞も使用可能である。かかる検定には標準的に、患者からの血液白血球の抽出、細胞の溶解、そして4−メチルウンベリフェリルベータ−D−グルコシドまたは4−ヘプチル−ウンベリフェリル−ベータ−D−グルコシドなどの基質を添加した時点での活性の判定が関与する(例えばForsyth et al., Clin Chim Acta. 1993; 216(1-2):11-21; Beautler et al., J Lab Clin Med. 1970; 76:747-755を参照のこと)。別の検定では、短アシル鎖基質N−(1−ヘキサノイル)−D−エリスロ−グルコシルスフィンゴシン(ヘキサノイル−GlcCer)が使用される。ヘキサノイルGlcCer加水分解レベルとヒトの皮膚線維芽細胞内のゴーシェタイプの間に厳密な相関関係が観察された(Meivar-Levy et al., Biochem J. 1994;303 (Pt 2):377-82)。
血液白血球およびPMNの微細構造的解析が記述されてきた(Laslo et al., Acta Paediatr. Hung. 1987; 28: 163-73)。簡単に言うと、電子顕微鏡検査法により、ゴーシェ病患者における空胞形成中の病変が明らかにされた。この方法は、ゴーシェマクロファージの存在を判定するためにも使用できる。
1型ゴーシェ病患者では血漿中の酵素キトトリオシダーゼ(キチナーゼ1)の活性が上昇している(Hollak et al., J. Clin. Invest. 1994; 93: 1288-92)。キトトリオシダーゼは、39kDaのヒトキチンヒドロラーゼ(キチナーゼ)である。ゴーシェ病におけるこの酵素の機能は、細菌細胞壁、真菌、線虫およびその他の病原体の中に発見される構成要素であるその基質キチンから不明瞭である。ほぼ全ての症候性ゴーシェ病患者の血漿中では、キトトリオシダーゼ(キチナーゼ)活性が正常の少なくとも100倍(最高600倍)増大しているが、前症候性個体においてはそうではない。無症候性個体においては、キトトリオシダーゼ活性も同様に高まり、正常な個体と症候性ゴーシェ病患者の中間である。キトトリオシダーゼは、ゴーシェマクロファージおよびPMNによって分泌され、ERT内の野生型GCaseの追加時点で削減される。
ゴーシェ病患者は、血漿総コレステロール、低比重リポタンパクコレステロール(LDL)および高比重リポタンパクコレステロール(HDL)レベルの減少ならびにアポリポタンパク質(apo)A−IおよびBの減少を示す。逆に、血漿アポEの濃度は上昇している。コレステロールレベルの分析は、日常的なコレステロール検査によって達成可能である。
上述の通り、ゴーシェ病患者は、骨髄中にゴーシェ細胞の浸潤を示す。ゴーシェマクロファージを検出するための骨髄生検(吸引)に加えて、骨髄の磁気共鳴(MR)イメージングが最近になって記述された(Poll et al., Skleletal Radiol. 2001; 30: 496-502)。この試験では、ERTの後にゴーシェ病患者を評価し、黄色骨髄の外観の変化を評価するためにMRが使用された。信号強度の増加は、骨梗塞を有するゴーシェ病患者における不均質でまだらな信号強度とは対照的に、治療後に脂肪髄の部分的再転換を実証した。
ゴーシェ病の骨格徴候は、大腿遠位の無症候性エレンマイアーフラスコ奇形から病的骨折、椎体圧潰、溶解性病変そして骨梗塞発現から起こり骨硬化症を導く急性骨クリーゼまでの範囲に広がる。骨減少症、骨壊死、乏血壊死も同様に存在する。骨痛は、骨格病変に随伴する。ゴーシェ病の骨格徴候は、骨格X線撮影を用いて検出および評価でき、骨減少症を査定するためには、2重エネルギーX線吸光光度分析法(DEXA)走査が使用された。
ゴーシェ病の血液学的徴候としては、XI因子の欠損によりひき起こされる後天的凝血障害および血球減少症が含まれる。血球減少症が脾臓摘出後に発生する場合、ゴーシェ細胞による骨髄浸潤が現われる。血小板減少症、貧血症および白血球減少症が特に一般的である。ゴーシェ病における免疫異常障害には、高ガンマグロブリン血症、脾臓内のT−リンパ球欠損症、および好中球走化性障害が含まれる。その他の免疫異常としては、全身性B細胞過剰増殖、形質細胞増加症、マクロファージ、リンパ球および好中球を含む組織または臓器内の炎症性病巣の存在、および炎症性サイトカイン(例えばTNF−α、IL−1β、IL−6、IL−8、IL−17、MIP−1αおよびVEGF)の上昇が含まれる。上述のものの評価は、血球減少症を決定するためのCBCといったような日常的生化学試験を用いて達成可能である。
1型ゴーシェ病患者は、多くの場合、特に脾臓摘出後に、肺高血圧を示す。このことは、疾病の重症度の増大と相関関係をもつ。PHの診断は、ドップラー心エコー検査法を用いて心室収縮期圧(RVSP)を査定することにより達成できる。心エコー検査法は、肺動脈圧の間接的尺度として三尖弁閉鎖不全(TI)勾配を査定するために、日常的に実施される。肺機能異常のその他のマーカーには、気道閉塞、呼気流の減少、肺容量の減少および肺胞毛管拡散異常が含まれる。これらのパラメータは、例えば機能残余容量の減少および総肺容量の減少および空気トラッピングの兆候を観察することにより査定可能である。機能残余容量(FRC)は、古典的開回路、窒素洗い流し技術および標準的肺活量測定法により測定可能である。空気トラッピングは高い残余容量または残余容量/総肺容量によって証明される。肺徴候の程度を査定するために、胸部X線を用いることもできる。最後に、肺異常をも促進し得る脊椎の有害な変化について査定するために、高解像度のCT(HRCT)を使用することができる。
全てのタイプのゴーシェ病における理学的検査は通常、肝脾腫大症の存在を明らかにする。脾腫は、体重で補正した場合5倍から80倍超の範囲でサイズが増大し得る。脾臓の表面上の小結節は、髄外造血領域、ゴーシェ細胞の集合または梗塞の分解を表わし得る。被膜下脾臓梗塞は局在化した腹痛として現われる可能性がある。巨大な臓器肥大症を有する患者においては、小人症および消耗が見られる場合がある。
2型および3型ゴーシェ病は、GluCerおよびその代謝産物が患者の脳内に蓄積することに起因する神経細胞障害性症候を随伴する。かかる症候には、ニューロンの欠損、神経変性、水平注視異常、ミオクローヌス運動、角膜混濁、運動失調、認知症、痙性、聴覚異常、異常EEG/発作;認識機能障害および進行性球麻痺が含まれる。特殊な眼球運動異常には、(眼球運動先行症としても知られている)水平サッカード開始障害(hSIF)、水平サッカード減速、垂直サッカード開始障害(vSIF)(特に下向き)、垂直サッカード減速(特に下向き)および第6神経不全麻痺が含まれる。
大動脈および僧帽弁の石灰化を伴う3型ゴーシェ表現型も同定された(George et al., Clin Genet. 2001;59(5):360-3)。
アンジオテンシン変換酵素(ACE)および現状総酸性ホスファターゼが、ゴーシェ病患者において上昇している。
特異的薬理シャペロンを用いたゴーシェ病の治療の監視は、上述の全身的または巨視的レベルに加えて細胞内レベルで行なうことができる。例えば、ゴルジ複合体への脂質のエンドソーム−リソソーム膜輸送の障害が、リソソーム蓄積症の特徴である(Sillence et al., J Lipid Res. 2002;43(11):1837-45)。したがって、ゴーシェ病治療の1つの監視方法は、標識された脂質(BODIPY−LacCer)を有する患者由来の細胞に接触し、エンドソーム構造内でのその輸送を監視することにある。例えばエンドソーム構造内の病的蓄積は、その患者が治療にうまく応答していないことの指標であると考えられる。
ゴーシェ病患者における誤って折畳まれたGCaseなどの細胞のER内の誤って折畳まれたタンパク質の毒性蓄積は、ERストレスをもたらすことが多い。これにより、細胞ホメオスタシスの分断を解消しようと試みる細胞ストレス応答が誘発されることになる。したがって、特異的薬理シャペロンでの治療の後の患者におけるERストレスのマーカーを測定することで、治療の効果を監視する別の方法が提供される。かかるマーカーには、BiP、IRE1、PERK/ATF4、ATF6、XBP1(X−box結合因子1)およびJNK(c−Jun N末端キナーゼ)を含む、折畳まれていないタンパク質の応答と関連付けられる遺伝子およびタンパク質が含まれる。ERストレスを査定するための1つの方法は、野生型細胞とゴーシェ病患者細胞との間と同様、SPC治療を受けた細胞と未治療の細胞との間の発現レベルを比較することにある。対照として、ERストレス誘発物質(例えばER内の折畳まれていないタンパク質のN−グリコシル化および蓄積の阻害ためのツニカマイシン、ラクタシスチンまたはH2O2)およびストレス緩和剤(例えばタンパク質合成を阻害するためのシクロヘキサミド)を使用することができる。
本発明の治療的監視は同様に、IFGおよび誘導体およびERTまたは遺伝子療法の組合せを用いた患者の治療の後にも適用可能である。このような併用療法は、同一所有者の米国特許出願公開第2004/0180419号明細書(出願番号第10/771,236号)、および米国特許出願公開第2004/0219132号明細書(出願番号第10/781,356号)の中に記載されている。両方の出願共、その全体が参照により本明細書に援用されている。
細胞ベースの動物モデルを用いて、イソファゴミンが、ゴーシェ病において欠損している酵素であるグルコセレブロシダーゼ(GCase)の細胞レベルを上昇させることを示した。無作為化2重盲検第I相臨床試験を72人の健常なボランティア(男性39人、女性33人)において実施した。酒石酸イソファゴミンを水溶液として経口投与した。ヒト初回投与(first-in-human)単一逐次漸増試験において、8、25、75、150(2コホート)および300mgの用量を投与した(各コホート中被験薬6名、プラセボ2名)。多重逐次漸増試験において、7日間にわたり、25、75および225mgの用量を毎日投与した(各コホート中被験薬6名、プラセボ2名)。両方の試験において、酒石酸イソファゴミンは一般に全ての用量で充分な耐容性を示し、両方の試験において治療中に発生する有害事象は大部分が軽度であった。重度の有害事象は発生しなかった。
L444P遺伝子導入マウス(グルコシルセラミドシンターゼヌルバックグラウンド上でヒトL444P変異型Gbaについてホモ接合型)は、多臓器炎症;B細胞過剰増殖;脳、肝臓、脾臓および肺の中のGCase活性の欠損;肝臓および脾臓重量の増大;3ヵ月目のキトトリオシダーゼの血漿レベル上昇;ならびにIgG血漿レベルの上昇(Mizukami et al., J. Clin. Inves. 2002; 109: 1215-21)を示す。しかしながら、グルコシルセラミドシンターゼ遺伝子内の分断に起因して、これらのマウスは例えばマクロファージ内でGluCerの蓄積を示さない。表皮内の透過障壁機能障害に起因して、以前に作られたL444P遺伝子導入マウスは誕生から3日以内に死亡したことから、同時グルコシルセラミドシンターゼ分断が必要である。
イソファゴミン治療
マウスに対し、酒石酸イソファゴミンを20mg/kgの濃度で飲料水中に入れて適宜、投与した。
4週、12週または24週の最終日にマウスを屠殺し、(i)肝臓、脾臓、肺および脳内のGCase酵素活性の増強、(ii)キトトリオシダーゼ活性;(ii)体重、脾臓および肝臓重量および(iv)血清IgG、コレステロールおよび肝臓酵素レベルについて評価した。さらに、血漿中および前述の組織中のシャペロン濃度も決定される。
肝臓、脳、脾臓および肺の組織を新鮮な形で採取する(PBSで血液を洗い出す)かまたは、冷凍備蓄から解凍する。組織は、細く刻んだ組織であり、これを200〜500μlのマックイルバイン(MI)緩衝液(pH5.2の0.1Mのクエン酸および0.2Mのリン酸緩衝液中の0.25%のタウロコール酸ナトリウム、0.1%のトリトンX100)中で氷上均質化させ、10,000×gで遠心分離する。上清を収集し、このステップにおいて冷凍してもよい。
(CBE無しのF460−CBEを伴うF460)/(A550試料−A550緩衝液)
4、3、6および12ヵ月後の屠殺に先立ち、動物を秤量した。屠殺の後、脾臓および肝臓を取り出し秤量した。
5μlのアリコート(2つ)中で検定を目的として、血漿を収集し、残りを−80℃で保管する。5μlの血漿/EDTAを、96ウェルの黒色平板内で、リン酸クエン酸緩衝液(185mlの0.1Mのクエン酸と200mlの0.2Mのリン酸ナトリウムを混合することによって作られた0.1Mのクエン酸塩と0.2Mのリン酸緩衝液、pH5.2)中の22μMの4−MU−b−D−N,N’,N’’−トリアセチルキトトリオース100μlと混合する。負の対照として5μlのEDTA/PBS(血漿無し)を使用する。標準血清を用いた標準曲線を、平板の1列の中で連続希釈によって調製する。その後、37℃で15分間平板をインキュベートし(湯浴中での浮動)、pH10.8の150μlの1Mグリシンを添加して、反応を停止する。Victor2 1420マルチラベルカウンタ(Wallac)内でF355/F460で平板を読取る。
血漿中のIgG濃度の決定のために、マウスIgG ELISA定量キット(Bethyl Laboratories,Cat # E90−131)を使用した。96ウェルの平板を100μlのコーティング緩衝液(100mlの2重脱イオン水中にコーティング抗原1カプセルを溶解させることで作ったもの)でコーティングし、室温で1時間インキュベートした。150μlの洗浄緩衝液(50mMのトリスHCl(pH8.0);0.14MのNaCl;0.05%のTween 20)で3回ウェルを洗浄し、各洗浄の後吸引した。洗浄の後、200μlのブロッキング溶液を添加し(50mMのトリスHCl(pH8.0);0.14MのNaCl;1%のBSA)、平板を1時間RTでまたは一晩4℃でインキュベートした。インキュベーションの後、ウェルを洗浄緩衝液と95μlの試料希釈剤緩衝液(50mMのトリスHCl、pH8.0;0.14MのNaCl;0.05%のTween 20;1%のBSA)で3回再洗浄し、5μlの被験血漿をウェルに添加し、RTで一時間インキュベートした。
これらを通常の技術によって測定した。
治療の停止後、飲料水を介して投薬したイソファゴミンのL444Pマウスに対する効果が退行するか否かそしていかなる時間枠で退行するかを判定するために、休薬期間試験を実施した。3月齢の9匹の雄L444Pマウスに、4週間1日1kgあたり約10mgの投薬を行ない、対照として同数のマウスを未治療状態とした。4週間の経過時点で4匹の治療マウスと4匹の未治療マウスを屠殺し、残りの動物はそれ以上イソファゴミンで治療しなかった。すなわち、それらにさらに2週間通常の飲料水を与えてから屠殺し、上述の代理マーカーを評価した。
組織内のGCase活性
肝臓、脾臓、肺および脳の中でイソファゴミンでのわずか2週間の治療後にGCase活性の有意な増加が観察され(図2A−D)、これは4〜12週間にわたり持続した。とりわけ脳内では、イソファゴミン治療は、未治療のマウスにおける約1U/mgから2週間および4週間の治療後の約4.5U/mgまで増大し、さらに12週間後には約6U/mgまで増大する(p<0.001)という結果をもたらした(図2B)。GCase活性の増加は3、6および12ヵ月目にも持続し、シャペロンが投与されるかぎり持続する。
12週間のイソファゴミン治療後に、治療したマウスは、野生型マウス(約40g)と未治療マウス(約29g)の中間である約33gの体重を示した(データ示さず)。対照的に、脾臓重量(図3A)は、未治療マウス(0.11mg)に比べて治療したマウスにおいては12週間の治療時までに著しく減少した(0.09mg)。野生型脾臓は約0.08mgであった。これは12週間の治療後も持続し(有意性に達した)、この時点で脾臓重量は未治療マウスにおける0.15mgおよび正常なマウスにおける0.10mgに対比して、治療したマウスでは0.12mgであった。脾臓重量の正規化は、治療持続期間中続くものと予想される。
4週間のイソファゴミン治療の後キトトリオシダーゼレベルの差異は全く見られなかったが、未治療のマウスにおいて見られるレベル(20,000F460μg超のタンパク質)と比べて12週間後にレベルが低下した(約17000μgのタンパク質)(p=0.1)(図4)。ただし野生型マウス(これは約7500μgのタンパク質を有していた)に比べると、レベルはなおも上昇していた。ここでもまた、連続的治療でキトトリオシダーゼレベルの連続的低下が予想される。
コレステロールまたは肝臓アミノトランスフェラーゼ(アスパルタイトアミノトランスフェラーゼ(AST)またはアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT))には、4週間または12週間目に、イソファゴミン治療したマウスと未治療マウスに有意な差異はなかった(それぞれ図5B−D)。対照的に、血清IgGレベルは、未治療マウスと比べて、2週間の治療までに有意な低下を示し、これは4週間および12週間の治療まで持続した(図5A)。これは、酵素補充療法中の組換え型GCaseでの治療に比べて有意な改善である。メーカーによると、15%の患者が組換え型酵素に対するIgGを発生させ、うち46%の患者が結果として超過敏反応も発生させる。
上述の場合と同様、10mg/kg/日での4週間の治療の後、GCase活性は、L444P遺伝子導入マウスにおいて肝臓、脾臓、肺および脳内で有意に上昇した。同様にして、IgGは有意に減少した。
変異GCaseレベルに対するIFGの効果を評価するために、60人の患者の末梢白血球に由来するマクロファージおよびEBV形質転換されたリンパ芽球を用いた生体外応答試験を実施した。炎症、骨代謝そして多発性骨髄腫と関連する潜在的バイオマーカーについて血漿をスクリーニングした。試験は、米国内の8ヵ所の場所で実施された。
この試験は、I型ゴーシェ病を患う21人の男性、III型ゴーシェ病を患う1人の男性、そしてI型ゴーシェ病を患う18人の女性を含んでいた。患者の年令は7〜83才で、40人中38人の患者が酵素補充療法(ERT)を受けていた。40人のうち34人の患者からのマクロファージの抽出に成功し、そのうち32人が、酒石酸IFGで治療された(5日間)時点でGCaseレベルの用量依存性上昇(平均=2.8倍)を実証した。5つのさらなる患者由来リンパ芽球細胞系列について、類似の結果が観察された。IFGはN370S/N370S(11)、N370S/L444P(8)、N370S/84insG(11)、N370S/R163X、N370S/Y212H、L444P/del136T、L444P/F216Y、L444P/L174F、G202R/R463C、およびK79N/複合体Bエクソン9/10(III型GD)を含めた、異なる遺伝子型をもつ患者由来の細胞中のGCaseレベルを有意な形で上昇させた。マクロファージ中のGCaseの最大増強は、約30μMのIFGで達成された。
最近になって、リソソーム酵素の変異とLSD以外の神経障害の関連性が確立されてきた。一例としては、Gba遺伝子内の変異とパーキンソニズムおよびパーキンソン病の間には、揺るぎない関連性が存在する。一試験においては、稀な若年性難治性パーキンソニズムを患う17人の患者のグループが、典型的に1型の非神経細胞障害性疾患に関連する変異であるN370Sについてのホモ接合性およびヘテロ接合性個体を含め、Gbaミスセンス変異を伴う少なくとも1つの対立遺伝子を有することが発見された(Tayebi et al., Mol. Genet. Metab. 2003; 79; 104-109)。別の試験においては、特発性パーキンソン病に罹患した99人のアシュケナージ系ユダヤ人の集団を、6つのGba変異(N370S、L444P、84GG、V394LおよびR496H)について評価した。31人のパーキンソン病患者は、1つまたは2つの変異Gba対立遺伝子を有していた。すなわち、23人はN370Sについてヘテロ接合性であり、3人はN370Sについてホモ接合性であり、4人は84GGについてヘテロ接合性であり、1人はR496Hについてヘテロ接合性であった(Aharon-Peretz et al., New Eng. J. Med. 2004; 351: 1972-77)。変異N370S対立遺伝子の頻度は、1573の正常な対象中のものの5倍であり、84GGの頻度は正常な対象のものの21倍であった。パーキンソン病患者のうち、Gba変異を担持する患者は同様に、キャリヤでない患者よりも若かった。この試験はGba変異についてのヘテロ接合性がアシュケナージ系ユダヤ人にパーキンソン病に対する素因を与えるかもしれないということを示唆している。
患者試料
実施例3で記載されているように、患者の血漿試料を入手した。
メーカーの使用説明書にしたがい、市販のELISAキット(BioSource International,Camarillo,CA)を用いてα−シヌクラインレベルを判定した。簡単に言うと、ELISA平板を、0.02%(w/v)のアジ化ナトリウムを含有するpH9.6の200mMのNaHCO3(Sigma,St.Louis,MO,USA)中の1μg/mLの非ビオチン化mAb211(100μL/ウェル;Santa Cruz Biotechnology,Santa Cruz,CA)と共に4℃で一晩インキュベートすることによってコーティングし、PBST(0.05%のTween 20を含むPBS)で4回洗浄し、200μL/ウェルのブロッキング緩衝液(2.5%のゼラチンと0.05%のTween 20を含有するPBS)と共に37℃で2時間インキュベートした。平板をPBSTで4回洗浄し、試験すべき試料100μLを各ウェルに(ニート(neat)で)添加した。平板を2時間37℃でインキュベートした。PBSTで4回洗浄した後、ブロッキング緩衝液中で1μg/mLまで希釈した100μLのビオチン化mAb211を添加し、2時間37℃でインキュベートした。ウェルをPBSTで4回洗浄し、ブロッキング緩衝液中で3:5000に希釈され37℃で1時間インキュベートされた100μL/ウェルのExtr Avidin−Alkalineホスファターゼ(Sigma)と共にインキュベートした。その後ウェルをPBSTで4回洗浄してから酵素基質Yellow「pNPP」(Sigma)(100μL/ウェル)を添加し、室温で30分間発色させた。405nmにおける吸光度値を判定し、対応の無い両側t検定を用いて結果を比較した。
健常なボランティア対照に比べて、α−シヌクラインレベルは、ゴーシェ病患者由来の血漿中で有意な形で上昇していた(p=0.019;図6)。集団間の分散は、有意に異なっていなかった。
(ヒト患者由来の)N370Sゴーシェ線維芽細胞は、細胞質中の基質(すなわちGluCer)の蓄積を実証していないものの、これらの線維芽細胞は、野生型線維芽細胞と比べて異常なリソソームタンパク質およびGCase染色を示す。SPCイソファゴミンを用いたN370S線維芽細胞の治療は、リソソーム中に見られるGCaseの量を増大させ、細胞に対する正常なリソソーム染色パターンを回復した。
細胞培養
5%のCO2を用いて10%のFBSおよび1%のpenn/strepと共にDMEM中でN370S線維芽細胞(DMN89.15)を37℃で培養した。健常な個体由来の野生型線維芽細胞細胞系列CRL−2097を対照として使用した。細胞を10cmの平板からカバースリップを備えた12ウェルの平板内に二次培養した。1つの集密的10cm平板からの細胞を38mlの培地中で稀釈させた。10mMの原液(5%DMSO)から12ウェルの平板の各ウェルに、以下の濃度でイソファゴミンまたはC−ベンジル−イソファゴミンを添加した。
細胞をPBS中で5分間洗浄し、15分間3.7%のパラホルムアルデヒド(PBS中)で定着させ、PBS中で5分間再度洗浄し、5分間0.5%サポニンで透過化した。その後、0.1%のサポニンを含有するPBSで細胞を洗浄し、新鮮な0.1%の水素化ホウ素ナトリウム/0.01%のサポニンで5分間処置し、各5分ずつ3回、0.1%のサポニン/1%のBSAを伴うPBSで洗浄した。
細胞を、共焦点顕微鏡を用いて視覚化した。赤色および緑色チャンネル利得を6に設定し、強度ウインドウを用いてレーザー出力を最適化し、実験の残りの部分については調整しなかった。全てのスライドを同じシッティング(sitting)で分析し、20倍および60倍のレンズ、小さなピンホール、最適な画素サイズ、平均2回の走査を用いていかなるズームもなく全ての画像を収集し、以前の実験全てと同様、赤色および緑色チャンネルを同時に獲得した。
5日超にわたり集密的であったゴーシェN370S線維芽細胞は、断続的染色パターンを有する(図7B)正常な線維芽細胞と比較して、LysoTracker(登録商標)レッドを用いた粒状リソソーム染色パターン(図7A)を示す。L444P線維芽細胞についても類似の結果が示された(データ示さず)。リソソームLAMP−1についての染色は、N370Sおよび正常な線維芽細胞の両方において示されている(それぞれ図7C〜D)。ゴーシェ線維芽細胞においてはより多くのLAMP−1が示される。
健常なヒト線維芽細胞の抗ポリユビキチン化タンパク質(PUP)および抗−GCase標識化を、L444P Gba変異を有するゴーシェ病患者由来の線維芽細胞およびN370S Gba変異を有するゴーシェ病患者の線維芽細胞の中のものと比較した。
細胞培養
5%のCO2を用いて10%のFBSおよび1%のPSを伴うDMEM中で、L444Pゴーシェ線維芽細胞(細胞系列GM10915);N370Sゴーシェ線維芽細胞(細胞系列DMN89.15)および健常な個体からの線維芽細胞(CRL−2097)を37℃で培養した。細胞を10cmの平板から、滅菌カバーストリップを伴う12ウェルの平板内に二次培養した。1つの集密的T−75フラスコからのN370S細胞を1:6で希釈し、さらに4日間培養した。
細胞をPBS中で一回5分間洗浄し、その後15分間新鮮な3.7%のパラホルムアルデヒド中で定着させた。次に細胞をPBS中で5分間一回洗浄し、その後5分間0.2%のトリトンX−100中で透過化した。その後、PBS中で再度5分間細胞を洗浄し、新鮮な0.1%の水素化ホウ素ナトリウムで5〜10分間処置した。1%のBSAを伴うPBS中で3回(各5分ずつ)細胞を洗浄した。
1. ユビキチン化タンパク質クローンFK1に対するマウスモノクローナル抗体(AFFINITI(登録商標)Research Products Cat.No.PW 8805)。
2. ウサギ抗GCase抗体
1. ヤギ抗マウスIgM(μ鎖)AlexaFluor568(Molecular Probes Cat.No.A21043)
2. ヤギ抗ウサギIgG(H+L)高交差吸収型AlexaFluor488(Molecular Probes Cat.No.A11034)
初期実験は、細胞内のポリユビキチン化タンパク質(PUP)の濃度が、ゴーシェN370SおよびL444P線維芽細胞(はるかに弱い)よりも、健常な細胞内で大きい(非常に強い)ことを示した。さらに、特異的化学シャペロンでのゴーシェ線維芽細胞の治療は、ゴーシェ細胞内のPUP染色を増大させる。上述の通り、これは、タンパク質の凝集がユビキチン/プロテアソーム経路を阻害するものとして知られているためである。したがって、シャペロンを用いて凝集を減少させることで、プロテアソーム媒介型分解経路を再開させることができる。
この試験は、I型GDを患う26人の男性、III型GDを患う6人の男性、I型GDを患う26人の女性および19の異なる遺伝子型を代表するIII型GDを患う5人の女性を含んでいた。患者の年令は4〜83才の範囲に入り、63人中59人の患者は酵素補充療法を受けており、酵素輸液注入の直前に採血した。未治療WBCの分析から、対照に比べて低いGCase活性、正常なGlcCerレベル(大部分の患者がERTを受けていた)そして高いキトトリオシダーゼ活性(図8)が得られた。多数の試験がシヌクレオパチーにとっての潜在的危険因子であるGCaseについてコードする遺伝子であるGba内の変異を同定していたことから、α−シヌクレインの血漿レベルについてスクリーニングした。意外にも、GD患者は、対照に比べて高い総α−シヌクレインレベルを示した(図8)。興味深いことに、本発明者らは、GCase活性が有意に低減されているマウスモデルのグルコシルセラミドの蓄積とα−シヌクレライン蓄積が相関関係をもつことも同様に発見した。破骨細胞(TRACP5b)および骨芽細胞(BAP)の活性のマーカーは、大部分の患者について異常であった。一般に、TRACP5b活性は、多くの患者において高く、一方BAPレベルは正常より低かった(図9)。これらの結果は、骨代謝が大部分の患者において改変され、破骨細胞の活性および骨吸収に強く作用するということを示唆している。興味深いことに、炎症誘発性サイトカインおよびケモカインPARC(CCL18)、IL−8、IL−17、VEGFおよびMIP−1αは、対照に比べて一部の患者において高くなっており、IL−17およびVEGFレベルについては有意な相関関係(p<0.0001)が観察された(図10)。IL−17は専らCD4+記憶T−細胞によって産生され、その他の細胞によるVEGFの産生を誘発できる。これらのサイトカインは、破骨細胞形成および破骨細胞の存続を促進でき、ゴーシェ病患者では多発性骨髄腫を発生させるリスクが増大していることが報告されているためGDに関連しうるこの多発性骨髄腫の発病機序にも関与していた可能性がある。
Claims (5)
- イソファゴミンを投与した後にゴーシェ病に関連する代理マーカーの改善が存在するか否かを判定するステップを含む、ゴーシェ病の治療下の患者に由来する試料の検査方法であって、
代理マーカーは骨特異的アルカリホスファターゼ(BAP)であり、該試料を用いて代理マーカーが検定され、BAP活性の増加は、患者がイソファゴミンでの治療に応答していることを示すことを特徴とする方法。 - 代理マーカーが、リソソーム酸性βグルコシダーゼ活性;脂質を持ったマクロファージ(「ゴーシェマクロファージ」)の存在;肝脾腫大症;キトトリオシダーゼレベル;肝酵素レベル;肺ケモカインPARC/CCL18レベル;アンジオテンシン転換酵素(ACE)および総酸性ホスファターゼのレベル;免疫学的欠陥、貧血症、血小板減少症、白血球減少症、高ガンマグロブリン血症、脾臓中のT−リンパ球の量の減少、全身性B細胞過剰増殖、形質細胞増加症、血漿α−シヌクライン;炎症性サイトカインレベル、マクロファージ、リンパ球および好中球を含む組織または臓器内の炎症性病巣の存在、および好中球走化性の障害;骨格異常、骨髄内のゴーシェ細胞の浸潤、溶解性病変、骨硬化症、骨痛、骨折、椎体圧潰、およびトリグリセリドレベルの低下;骨密度およびその他の異常なX線写真所見;神経学的症候、ニューロンの欠損、神経変性、水平注視異常、ミオクローヌス運動、角膜混濁、運動失調、認知症、痙性;発作、聴覚障害;認識機能障害;ゴーシェマクロファージの肺浸潤、肺高血圧症;ゴーシェ病患者由来の細胞内におけるERからリソソームへの酸性βグルコシダーゼの異常輸送;エンドソーム経路を通した細胞脂質の異常輸送;ERまたは細胞質ゾル内における誤って折畳まれた大量の酸性βグルコシダーゼの存在;(ストレス関連マーカーの遺伝子および/またはタンパク質発現により判定される)GCaseの毒性蓄積が起こすERおよび/またはストレスの存在;エンドソームpHレベルの異常;単球上のMHCIIおよび/またはCD1dの血漿膜発現増大の存在;細胞形態の異常;ユビキチン/プロテアソーム経路の抑制;およびユビキチン化タンパク質の量の増加、からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる代理マーカーと組み合わせて用いられる、請求項1に記載の方法。
- 代理マーカーが、ゴーシェ病患者由来の細胞の細胞質染色によって測定されるリソソーム酸性βグルコシダーゼ活性である、請求項2に記載の方法。
- 細胞質染色が、LAMP−1発現およびポリユビキチン化タンパク質の一方または両方の検出である、請求項3に記載の方法。
- 患者が2型または3型ゴーシェ病を有する、請求項1に記載の方法。
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