JP2021057063A - 勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システム - Google Patents

勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】1日のうちに、複数回出勤、退勤する労働者の、出勤日の各回の出退勤時刻を把握し、管理することのできる、勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システムを提供すること。【解決手段】本願発明の勤怠管理方法は、1日の中で労働者が複数回、出勤の手続きを執る度に、出勤時刻、退勤時刻を記録するデータレコードを生成し、生成したデータレコードに出勤時刻を記録するステップと、該労働者が退勤手続きを執る度に、直近の出勤時刻を登録したデータレコードに退勤時刻を記録するステップとを有し、各回の出勤時刻、退勤時刻から勤務時間を算出し、集計して、1日の総工数を算出する。この総工数を基に、日次、週次、月次、年次等の単位で集計して、一覧表示し、あるいはグラフ形式で表示して、勤務の状況や、通常勤務時間、残業時間を管理可能とする。【選択図】図1

Description

本願発明は、労働者の労働時間を把握・管理する勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システムに関する。
勤怠管理システムは、一般的に、労働者の労働時間について、通常勤務時間、残業時間、および、労働者の担当する案件ごとの通常勤務時間、残業時間の管理を含んで、構成されている。こうした、勤怠管理システムを構成する技術としては、従来から、様々なシステムや方法が知られている。
例えば、特許文献1では、労働者の自己申告による出退勤時刻と、カードリーダ等により打刻された出退勤時刻、或いは労働者が業務に利用する情報端末にログオン(始業打刻操作)、ログオフ(終業打刻操作)した時刻等に基づいて労働時間を算出することにより、より客観的に労働時間を把握し、労働時間管理の精度を高める技術を開示している。
また、特許文献2では、単一の帳票に、従業員の識別情報と、該従業員について当該月の各週の各曜日を一覧形式に配置し、当該月内の所定労働日数又は労働時間の条件を満たさない、条件不備事項を複数列挙できる条件不備表示欄と、この不備事項に該当する労働日数又は労働時間の値を表示する欄を設けることで、労務管理に必要な情報をも総覧可能とし、管理業務を効率化できる勤怠管理シートを開示している。
さらに、特許文献3では、例えば、訪問介護に用いて好適な、派遣サービスにおける派遣作業者の現地到着認証ならびに勤怠管理方法を実現する技術を開示している。
特許第6430052号公報 特開2013−240961号公報 特開2002−288402号公報
上記の従来技術は、様々な勤怠管理システムの態様を開示しているが、これらはいずれも、1日1勤務の勤務形態を前提としている。
すなわち、特許文献1では、労働者の自己申告による出退勤時刻、カードリーダ等により打刻された出退勤時刻、労働者が業務に利用する情報端末にログオン(始業打刻操作)、ログオフ(終業打刻操作)した時刻等に基づいて、その日の出勤時刻、退勤時刻を割り出し、その日の勤務時間を1つ、算出しており、当該勤務時間に対する出退勤時刻は、1組である。
特許文献2では、一覧に表示した1日単位の勤務時間を把握し記載している。ここでも1日の勤務時間は1つであり、対応する出退勤時刻は、やはり1組である。
特許文献3では、ホームヘルパー等による訪問介護サービスにおける、各訪問先への到着、或いは訪問先現地での作業開始、終了時刻を把握する技術を開示している。この文献では、例えば、その0024段落に見られるように、訪問先での作業開始、終了時刻を管理することを指して「派遣作業者の勤怠管理を行う」と記しているが、この「勤怠管理」の語は、本願発明のいう「勤怠管理」、すなわち出退勤時刻の把握・管理とは意味が異なっており、1日の勤務の中で、数カ所の訪問介護先を巡回する中での、各訪問先での作業の開始時刻、終了時刻を管理することを指している。
すなわち、特許文献3では、そもそもホームヘルパー等による訪問介護サービスは、巡回型サービスであることを、その0003段落で開示しており、発明の効果としても、「特に、巡回型の派遣の場合、進捗管理がリアルタイムに管理できる」と、同0031段落に記している。
これらの記載から、該ホームヘルパー等は、その日の出勤から退勤までの間に、訪問介護先を数カ所巡回する勤務形態であることが明らかである。該ホームヘルパー等は、訪問介護サービス業者の従業員であり、該従業員としての、その日の勤務に対する出退勤の時刻は、この場合も1組なのである。
ほかにも、一般の事業者の実施態様に目を向けると、例えば、オフィスの出入り口や事業所の入退場門に、いわゆるフラッパーゲート設備を設置し、このゲートのカードセンサー部分に従業員が社員証や、専用のセキュリティカードなどをかざすことで入退場時刻を把握する方式を採用している様子が、大企業などで見られる。
このような企業の運用実態を見ると、例えば、朝の出勤時の入場打刻、昼休みに場外へ出る際の退出打刻、昼休み終了前に再入場する際の入場打刻、夕方の退勤時の退出打刻、それぞれの時刻を把握した上で、最先の入場打刻を出勤時刻、最遅の出場打刻を退勤時刻として把握し、1対の出退勤時刻とみなして、勤怠管理している。
この場合、最先の入場時刻と最遅の出場時刻を、1組の出退勤時刻として把握し、勤怠管理する理由は、昼休みの出場、再入場は、従業員によっては無いこともあるからである。例えば、社内食堂を利用する従業員が居たり、弁当を持参して社内の自席などで昼食を摂る従業員も居たりするのである。
ところで、近年、日本では、働き方改革関連法の整備が進み、日本政府が推進する「働き方改革」に呼応して、各企業等において、例えば、職種によって裁量労働制を導入したり、労働者個々の事情により、多様な働き方を選択できる制度の導入を検討したりするなど、様々な勤務形態が案出・計画・実施されつつある。さらに、より新しい勤務形態も今後、実施されることが予想される。
例えば、育児世代の労働者においては、従前から一般的な、遅出や早退に代表される、いわゆる時短勤務(時間短縮勤務)だけでなく、時短勤務によって早退した後、子供の世話を済ませてから、夜遅くに在宅で数時間、業務を行うような勤務形態が、将来はあり得るものと考えられる。
この場合、早退してから在宅勤務を開始するまでの時間は、拘束時間でもなく、休憩時間でもない、勤務外の時間とみなすほかない。本人が在宅勤務するかどうか(できるかどうか)によって、この在宅勤務時間は、発生するかもしれないし、事情によって発生しないかもしれないからである。在宅勤務した場合は、出退勤時刻が2組となる。
また、例えば、飲食業の店舗等では、早朝の仕入れから仕込みの時間帯、例えば午前4時頃から7時頃まで勤務して一旦退社し、店舗の業務が繁忙となる昼間の時間帯に再度出社して、例えば午前11時から14時頃まで勤務して再度退社し、さらに夕方以降の時間帯に再々度出社して勤務する、といった勤務形態が考えられる。
この場合も、午前7時の退社から午前11時までの間と、14時から夕方の出社までの間は拘束時間とせず、勤務時間外とみなすのが適当であろう。これらの勤務の間隔の時間を拘束時間とすると、1日の勤務時間は、12時間以上の長時間に亘ることとなり、不合理を生じるからである。この場合も、いずれの勤務も、予め計画された時刻の出退勤に限らず、状況に応じて、流動的に出退勤することとしてもよい。この例では、出退勤時刻は、3組となる。
さらに、現在では、例えば、創造的職種の労働者に裁量労働制を適用して、実際の労働時間に関係なく、所定の賃金を支払うような制度が実施されている例が散見されるが、これについては、依然として、長時間残業の誘因となる虞があるなどとして、社会的に問題視する向きもある。こうした問題の解決策として、いずれは実際の出退勤時刻を適切に把握し、何らかの形で報酬との関係を取り決める様になる可能性もある。
このような、より創造的な職種の労働者においては、時とともに場所を変え、或いは移動しながら、携帯端末等を利用して業務遂行する、といった勤務形態も考えられる。
例えば、街中を歩いている途中で、ふと新しいアイデアの着想を得たとする。そこですぐに近くのカフェに入店し、「出勤」手続きをとって携帯端末にアイデアを入力し、関連するひと通りの作業を終えたら一旦「退勤」手続きをとって休憩するなり、店を出て移動するなりする。
この場合の「出勤」「退勤」手続きは、例えばそれぞれ、携帯端末への「ログイン」「ログアウト」操作であってもよいし、勤務先のサーバへアクセスするための「ログイン」「ログアウト」操作であってもよい。もちろん、単なるログイン、ログアウト操作とは別に、専用の手続き操作を伴う方法であってもよいことは、云うまでもない。
その後、さらにアイデアが膨らんだり、或いは別の担当業務案件についての新たなアイデアが湧いたりして、次の業務に着手したい状況になったとする。その場でそのまま作業できる状況であれば、「出勤」手続きをとって作業を行い、関連するひと通りの作業を終えたら再び「退勤」手続きをとって休憩するなり、店を出て移動するなりする、というふうに、1日の内で、何回かに分けて出退勤する勤務形態も、近い将来、実施されることが考えられる。
そうなると、ある勤務と、次の勤務の間隔は、10分から15分程度となる様なこともあり得るであろうし、数時間以上、或いは日を跨いで、間隔が開くことも考えられる。従って、各勤務の合間の時間は、長さが事実上不定となり、拘束時間とも、休憩時間ともみなすことは、不合理と云わざるを得ない状況となる。従って、この、複数の勤務の「間隔」の時間帯は、勤務時間外として扱うほか無くなるものと考えられる。
また、労働者の雇用形態の多様化が一層進展すると、従業員に副業や兼業を認める事業者が増えることが見込まれる。従業員が副業を持つようになると、例えば、朝に出勤して、午前中は本業である、事業者Aの従業員として勤務して、昼頃に退勤する。午後は副業である、事業者Bの従業員として出勤して勤務し、夕方に事業者Bの業務を退勤する。その後、再び本業である、事業者Aの従業員として出勤して数時間勤務した後、退勤する、といった勤務形態を採ることも、考えられる。
このような場合、従業員が本業として勤務する事業者Aに於ける勤怠管理システムは、当該従業員が、副業である事業者Bの事業所で勤務している時間を、自社の勤務管理の対象として扱うことも、自社の拘束時間として扱うこともない。従って、当該従業員の本業である、事業者Aは、その日の当該従業員の勤務について、出勤と退勤が2度あったものとして扱うこととなる。従って、この場合、当該従業員の出勤時刻、退勤時刻は、2組として管理することとなる。
なお、このような勤務形態は、いわゆる「テレワーカー」と称される働き方をする労働者にも、当てはまる。
いずれの事業所にも出社することなく、自宅や、いわゆる「サテライトオフィス」のような勤務場所で働く労働者は、近年増えている。そのような労働者は、業務用の情報処理端末等を携帯し、それを操作して、本業である事業者Aのサーバにログインするなど、所定の認証手続きを執れば、事業者Aの労働者として出勤して、勤務することができ、事業者Aのサーバをログアウトするなど、所定の認証手続きを執れば、事業者Aを退勤することができる。そして、同様に、事業者Bのサーバにログインするなど、所定の認証手続きを執れば、事業者Bの労働者として出勤して、勤務することができ、事業者Bのサーバをログアウトするなど、所定の認証手続きを執れば、事業者Bを退勤することができる。
そして、その日のうちに、再度、本業である事業者Aのサーバにログインするなど、所定の認証手続きを執れば、事業者Aの労働者として再度出勤し、勤務した後、事業者Aのサーバをログアウトするなど、所定の認証手続きを執ることによって、再度事業者Aの労働者として退勤することができる。
このように、事業者AやBの事務所に出勤することの無いテレワーカーに於いても、本業のほかに副業を持ち、それぞれの従業員として勤務することは可能になると考えられる。この場合、事業者Aの勤怠管理システムは、当該従業員について、同じ日に、二度の出勤と、退勤があったものと認識し、それぞれの出勤時刻、退勤時刻を把握し、管理することとなる。
ところが、前述した従来技術は、いずれも1日1勤務を前提とした技術であるが故に、このような、1日に複数回の出勤、退勤のあり得る勤務形態には対応することができず、労働者の勤務時間を適切に把握・管理することができない。
そこで、本願発明は、上述したような勤務形態、すなわち、1日1勤務と限らず、複数回の出退勤が、労働者の裁量により、任意の時間に行われるような勤務形態にも対応できる、勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システムを提供することを目的とする。
本願発明に係る勤怠管理方法は、1日に複数回出退勤する労働者が、出勤時刻を記録するよう、コンピュータを操作すると、又はコンピュータが労働者の出勤を検知すると、出退勤時刻を記録するデータレコードをデータベース上に生成して出勤時刻を記録するステップと、退勤時刻を記録するよう、コンピュータを操作すると、又はコンピュータが労働者の退勤を検知すると、直近の出勤時刻を記録したデータレコードに退勤時刻を記録するステップとを有している。
本願発明に係る勤怠管理プログラムは、1日に複数回出退勤する労働者が、出勤時刻を記録するよう、コンピュータを操作すると、又はコンピュータが労働者の出勤を検知すると、出退勤時刻を記録するデータレコードをデータベース上に生成して出勤時刻を記録するステップと、退勤時刻を記録するよう、コンピュータを操作すると、又はコンピュータが労働者の退勤を検知すると、直近の出勤時刻を記録したデータレコードに退勤時刻を記録するステップとを有している。
本願発明に係る勤怠管理システムは、1日に複数回出退勤する労働者が、出勤時刻を記録するよう、コンピュータを操作すると、又はコンピュータが労働者の出勤を検知すると、出退勤時刻を記録するデータレコードをデータベース上に生成して出勤時刻を記録するステップと、退勤時刻を記録するよう、コンピュータを操作すると、又はコンピュータが労働者の退勤を検知すると、直近の出勤時刻を記録したデータレコードに退勤時刻を記録するステップとを有する勤怠管理方法を実行するコンピュータを備えて構成されている。
本願発明によれば、1日に複数回の出退勤が労働者の裁量により、任意の時刻に行われるような勤務形態にも対応できる、勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システムを提供することができる。また、1日に複数回の出退勤があり得る労働者の出退勤時刻や勤務時間、各種の残業時間の進捗状況等の管理も可能な、勤怠管理方法、勤怠管理プログラム、および勤怠管理システムを提供することができる。
図1は、本願発明の予定する、1日に複数回の勤務のあり得る労働者の、ある出勤日の出退勤を示すタイムラインと、それぞれの出退勤時刻を記録するデータレコードの構成例と、それらの対応関係を示す。 図2(a)は、モバイル端末等の操作により、現在時刻を出退勤時刻として登録する場合の、端末画面の一例と、データレコードのエレメントとの対応関係を示す。 図2(b)は、現在時刻とは異なる時刻を、主にPC端末等の操作により社員が手操作で入力する場合の、端末画面の一例と、データレコードのエレメントとの対応関係を示す。 図2(c)は、そのほかの打刻方法を含め、出退勤時刻が打刻された後に、その出退勤時刻とは別に、実際の労働時間を登録する場合の、登録操作画面の一例と、データレコードのエレメントとの対応関係を示す。 図3(a)は、1日に複数ある出退勤ごとに案件IDを設定する、設定画面の一例を示す。 図3(b)は、ある1回の出退勤の中で複数の案件を処理する作業を行った場合に、該出退勤に対し、複数の案件IDを設定する、案件ID設定方法の一例を示す。 図4(a)は、日ごとの総工数を基礎として、案件ごとの工数内訳を入力する、入力画面の一例と、対応するレコードの構成例を示す。 図4(b)は、案件ごとの工数内訳を入力する入力画面で、案件区分を追加する場合の、操作と動作の一例を示す。 図5(a)は、各日ごとの総工数を基礎として、週次、月次の集計値と合わせて一覧表示する、管理画面の一例を示す。 図5(b)は、一覧画面の中の、任意の日を選択したときに、選択された日の出退勤状況、案件IDと工数を一覧表示する管理画面の一例を示す。 図5(c)は、月次工数/月次残業工数をグラフ形式で表示する、管理画面の一例を示す。 図5(d)は、月次工数/月次残業工数をグラフ形式で表示する、管理画面の一例を示す。 図6は、社員別の月別法定時間外残業時間や法定休日出勤時間等を年次で一覧表示する、管理画面の一例を示す。 図7(a)は、本願発明の勤怠管理方法を実現する、ソフトウェアプログラムの、フローチャートの一例を示す。 図7(b)は、本願発明の勤怠管理方法を実現する、ソフトウェアプログラムの、フローチャートの一例を示す。 図7(c)は、本願発明の勤怠管理方法を実現する、ソフトウェアプログラムの、フローチャートの一例を示す。 図7(d)は、本願発明の勤怠管理方法を実現する、ソフトウェアプログラムの、フローチャートの一例を示す。 図8は、本願発明の勤怠管理方法を実現する、ソフトウェアプログラムを実行する、勤怠管理システムの構成例を示す。
図1は、複数回の出退勤がある労働者の、1日の出退勤状況の一例を示すタイムラインと、該複数回の出退勤時刻を把握し記録するデータベース(以下「DB」と記す)上の、データレコードの構成例、およびそれらの関係を示す図である。
図において、11、13、15は、ある勤務日1日の時間tの経過を表すタイムライン(横軸)上の、該労働者の出勤時刻を示し、12、14、16は、それぞれ退勤時刻を示している。
また、11と12の間、13と14の間、15と16の間は、それぞれ出勤している時間帯「出退勤1」「出退勤2」「出退勤3」を示している。すなわち、この労働者は、この日、3回の勤務を行った例を示している。
本願発明では、1日に複数回出退勤のある勤務形態の労働者の、出退勤時刻を把握し記録していく。ここで、当該労働者の1日の出退勤回数は不定であるので、その出退勤時刻を記録していくレコードの数も不定となる。このため、図1のデータレコードは、予め3つ存在するわけではなく、例えば、システムによって労働者の出勤が把握される度に、DB上に、新たに生成し、出退勤時刻を記録していくように構成することができる。
そして、図1の矢印110は、勤務管理データTBL(TBLは、「テーブル」の略として用いる。ここで、テーブルは、DBに含まれる、データテーブルを指すものとする。以下同じ)のデータレコード1が、出退勤1に対応して生成されたものであることを示している。
同様にして、矢印120は、データレコード2が出退勤2に、矢印130は、データレコード3が出退勤3に、それぞれ対応して生成されたものであることを示している。
また、図1のデータレコードには、「出勤時刻」と「退勤時刻」の組に加えて、「勤務開始」と「勤務終了」の組を設けているが、これらは、本願発明を実施する企業等の、勤怠管理の規則等によって、両方あってもよいし、例えば、出勤時刻を勤務開始時刻とみなす扱いの企業等においては、「勤務開始」と「勤務終了」の組のみとし、データレコードに「出勤時刻」「退勤時刻」の組は、無い構成としてもよい。
これらのバリエーションがあることを、図1中の実線矢印17と、点線矢印18が示している。
実線矢印17は、出退勤1の出勤時刻、退勤時刻を、それぞれデータレコード1の、「出勤時刻」と「退勤時刻」エレメントに記録することを示している。
これは、例えば、オフィスの出入り口にフラッパーゲート設備を設置し、このゲートのカードセンサー部分に従業員が社員証や、専用のセキュリティカードなどをかざすことで入退場時刻を把握する方式を採用している企業等において、ゲートを通過した時刻を「出勤時刻」「退勤時刻」として記録し、それらとは別に、例えば自席に着席し、実際に担当業務を開始する際の時刻を、例えば、自席のPC端末にログイン、ログアウトした時刻や、その他の方式で業務開始、終了手続きを執った時刻を「勤務開始」「勤務終了」時刻として記録する方式を採用している例に対応できるデータレコードの構成を例示したものである。
なお、「勤務開始」「勤務終了」時刻は、出退勤する際に、都度登録するように構成してもよいし、例えば、出退勤した翌日などに、前日の「勤務開始」「勤務終了」時刻を登録するように構成してもよい。
この場合、データレコード1の「工数」エレメントには、「勤務終了」時刻が記録されたときに、「勤務開始」時刻から「勤務終了」時刻までの時間を算出し、工数として記録するように、構成することができる。
一方、点線矢印18は、出退勤1の出勤時刻、退勤時刻を、それぞれデータレコード1の、「業務開始」「業務終了」エレメントに記録することを示している。
これは、例えば、出退勤時刻をそのまま「勤務開始」「勤務終了」の時刻として扱う企業等に本願発明を適用する場合を例示している。この場合も、データレコード1の「工数」エレメントには、勤務終了時刻が記録されたときに、「勤務開始」時刻から「勤務終了」時刻までの時間を算出し、工数として記録するように、構成することができる。
なお、この場合は、「出勤時刻」「退勤時刻」のエレメントがレコード1に含まれている必要のないことは、云うまでもない。
さらに、例えば、「社員ID」は、このデータレコードに含む構成とせず、別に設ける「社員データTBL」に予め登録した、当該社員データのID情報とリンクさせ、誰の出退勤データレコードかを把握可能に構成することもできる。
このように、データレコードのエレメントの構成には、いくつものバリエーションがあり得、図1に開示する構成に限定されるものではない。
以上のようにして、1日に複数回の出退勤が記録され、複数のデータレコードが生成されると、各データレコードに記録された「工数」エレメントの値を集計することにより、その日の総工数を算出することができる。
なお、各データレコードに「工数」エレメントを持たなくとも、その勤務日の総工数を算出することが可能なことは、云うまでもない。DBのクエリー等の、データ抽出、計算処理機能を用いれば、その日に属する各データレコードの勤務開始、勤務終了エレメントに記録された時刻情報を参照して、その日の総工数を算出するように構成することもできる。
図2は、図1のデータレコードのいずれか(図2では、一般化して「データレコードn」と表記している)の「出勤時刻」「退勤時刻」「勤務開始」「勤務終了」各エレメントに時刻情報を記録するための、具体的方法を例示している。
図2(a)は、主に外出先や自宅などの社外から、従業員が出退勤時刻を打刻する場合を例示している。
該従業員等は、外出先や自宅などの社外から、持参している、スマートフォンやスマートウォッチ、タブレット端末、モバイルPCなどの情報端末を利用して、「出勤時刻」「退勤時刻」を打刻することができる。
すなわち、従業員等がモバイル情報端末を操作して、無線、有線を問わず、ネットワーク経由で自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「出退勤打刻」メニューを選択すると、図の操作画面21が表示されるように、システムを構成することができる。
表示画面21に表示された、「出勤」ボタン22、「退勤」ボタン23のいずれかをタップ、あるいはクリック操作する(以下「クリック等する」と記す)ことにより、ネットワーク経由で自社のDBサーバのデータレコードに、操作時の時刻を「出勤時刻」「退勤時刻」として登録するよう、構成することができる。
なお、この方法は、外出先などの社外から「出勤時刻」「退勤時刻」を打刻する場合に限らず、自社内で行われてもよいし、自席のPC端末の画面上などで行われてもよい。また、コンピュータが従業員等の出勤や退勤を検知して、出勤時刻、退勤時刻をデータレコードに登録してもよい。例えば、カメラ、フラッパーゲート、セキュリティカードなどを用いて、コンピュータが出勤及び退勤を検知すると、データレコードに検知時の時刻を出勤時刻、退勤時刻として登録する。
図2(b)は、主に社内の自席のPC端末画面上で、出勤時刻、退勤時刻を登録する場合を想定したものであるが、そうした場合に限定されるものではない。ポイントは、現在時刻とは異なる時刻を「出勤時刻」「退勤時刻」として、手操作で登録する点にある。
例えば、出社次第、業務作業に取りかかってしまい、出勤時刻の登録手続きを忘れていたような場合、或いは、前日の帰宅時に、退勤時刻の登録手続きを忘れて帰宅したような場合に、現在時刻とは異なる時刻を登録する必要が生じ得る。このような場合に対応する、出退勤時刻の入力方法を例示したものである。
この場合も、従業員等が情報端末を操作して、自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「出退勤時刻入力」メニューを選択すると、図の画面に到達できるように構成することができる。図において、表示画面24上に表示された出勤時刻入力欄25と、退勤時刻入力欄26に時刻を入力し、登録ボタン242をクリック等することにより、従業員等は、自身の出勤時刻、退勤時刻を登録することができる。
また、例えば、前日以前の任意の日の、任意の出退勤時刻を登録したい場合には、画面24上の「前」「次」ボタン241をクリック等することにより、日付を前後できるように構成することができる。
なお、この画面で、出勤時刻を含む「登録」操作を行うと、DB上に新たに出退勤データレコードを生成し、出退勤時刻を記録する。
図2(c)は、(a)、(b)とは異なり、出退勤時刻が既に登録された状態で、「勤務開始」「勤務終了」時刻を手操作で登録する方法を例示している。
例えば、オフィスの出入り口にフラッパーゲート設備を設置し、このゲートのカードセンサー部分に従業員が社員証や、専用のセキュリティカードなどをかざすことで入退場時刻を把握し、データレコードの「出勤時刻」「退勤時刻」エレメントに記録する方式を採用している企業等において、例えば、前日の勤務の開始時刻、終了時刻を、事後的に自己申告制で登録する方式を採用している企業等の例を想定したものである。
この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「業務開始/終了時刻入力」メニューを選択すると、図2(c)の画面27に到達できるように構成することができる。図において、表示画面27上に表示された、例えば前日の出勤時刻と退勤時刻を参照しながら、勤務開始時刻入力欄28と、勤務終了時刻入力欄29に時刻を入力し、「登録」ボタン272をクリック等することで、従業員等は前日の、自身の勤務開始時刻、勤務終了時刻を登録することができる。
ここで、例えば、前日の出退勤が複数回あった場合、何回目の出退勤データを入力するか、選択する必要がある。そこで、画面27上には「出退勤番号」の表示があり、その番号を前後させることができるよう、「前」「次」ボタン271が設けられている。この「前」「次」ボタンをクリック等することにより、「出退勤番号」が増減され、所望の出退勤番号のデータにアクセスできるように構成することができる。
また、例えば、前日以前の任意の日の、任意の勤務開始/終了時刻を登録したい場合には、例えば、画面27上の「日付」表示部分をクリック等することにより、これを選択した状態として、「前」「次」ボタン271をクリック等することにより、日付を前後できるように構成することもできる。
このように、「出勤時刻」「退勤時刻」「勤務開始」「勤務終了」の、各エレメントのデータは、様々な方法で把握し、登録することができる。その方法はもちろん、上記した3つの例に限らず、さらに多様な方法で構成できることは、云うまでもない。
図3(a)、(b)は、図1のデータレコード1〜3の、「案件ID」エレメント111〜113に、案件IDを登録する方法を例示している。
この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「案件ID設定」メニューを選択すると、図3(a)の画面に到達できるように構成することができる。図3(a)において、表示画面31上に表示された、「出退勤1」「出退勤2」「出退勤3」に対応する、各「案件ID」欄に、従業員等は、自身が行った業務内容に従い、該当する案件の「案件ID」(この例では、出退勤1に対して「B123−4567」)を入力可能に構成することができる。
各出退勤について、案件IDを設定し終わったら、従業員等は画面31上の「登録」ボタン311をクリック等することにより、設定した案件IDを確定させる。これにより、DB上の、対応する各データレコードの案件IDエレメントに、設定された案件IDを記録する。
ここで、一つの出退勤の中で、複数の案件に対応する業務を行う場合があり得る。このような場合の対応方法を、図3(b)に例示する。
図3(b)において、例えば、出退勤2の中で、2つの案件に対応する業務を行った場合に、出退勤2について、2つの案件IDを登録するには、「出退勤2」の行を、2行に増やし、それぞれに案件IDを登録する。
具体的には、まず、図中P1の矢印が指す「出退勤2」の部分をクリックする等して、選択操作する。すると、選択された「出退勤2」は、色が変わるなどして、選択されたことが判別できる表示となる。続いて、図中P2の矢印が指す「行追加」ボタンをクリックする等すると、図中P3の矢印の指す行が追加され、もう一つ、「出退勤2」の行が表示される。この行に、2つめの案件の、案件IDを登録する。
この例では、追加された「出退勤2」の行の「出勤時刻」「退勤時刻」は、元の「出退勤2」と同じ時刻がコピーされている。従業員等は、これを参照しながら、それぞれの行の案件ID欄に、作業した案件のIDを入力し、それぞれの案件にかけた工数を、それぞれの「工数」欄に入力する。この際、元の「出退勤2」の「工数」欄に表示されていた値は、変更する必要がある。この表示値は、従業員等が、当該案件IDの業務にかけた工数を入力する操作により、上書きされてよい。
なお、1つの出退勤の中で、さらに多くの案件に対応する業務を行った場合は、上述した方法により、さらに「行追加」操作を行い、それぞれの行に、案件IDを入力していくように構成することができる。
この場合も、各出退勤について、案件IDと工数を設定し終わったら、従業員等が画面31上の「登録」ボタン311をクリック等する。システムは、「登録」操作されたときの、画面31に設定された出退勤の行数に応じて、DB上に新たなレコードを生成するように構成できることは、云うまでもない。
また、出退勤2の「出勤時刻」「退勤時刻」から、出退勤2の総工数は算出できるから、行を追加した場合に、複数行の各案件にかけた工数の総和が、出退勤2の総工数と一致するかチェックし、一致しない場合に、従業員等に注意喚起する表示を行うように構成することもできる。
図4(a)、(b)は、図3で説明したのとは異なる、案件IDの登録方法を例示する。すなわち、図3では、1日の中の複数の出退勤について、いわば「1勤務1案件1レコード」形式で「出退勤」単位で、案件IDと工数データを記録する方式であったのに対し、図4では、1日の工数の総和(以降「総工数」と記す)を基礎として、1日単位で、どの案件について、何時間業務を遂行したかに基づいて、案件IDと工数データを登録する、いわば「1日1案件1レコード」形式で「案件別工数」データを把握し、記録する方式である。
この場合も、「1勤務1案件1レコード」形式で記録した「出退勤」データから算出できる1日の総工数を基礎として用いる点で、図1の構成を応用していることには変わりない。しかしながら、図4の方式で、案件ごとの工数を把握する場合には、図1のデータレコード中に、案件IDと工数のエレメントが存在する必要はなく、図4(a)の412〜414に示すように、図1とは別のデータレコードを、案件ごとに生成して、案件単位で工数を管理するように構成することができる。
図4(a)は、案件区分に基づいて、案件IDと、当該案件にかけた工数を登録する、「案件ごとの工数内訳入力画面」の一例を示している。この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「案件ごとの工数内訳入力」メニューを選択すると、図4(a)の画面に到達できるように構成することができる。
図において、ディスプレイ41には、案件区分欄、案件ID欄、工数欄からなる一覧表が表示され、いずれの作業日についての表示であるかを示す「年月日」と、その日の「総工数」、担当している従業員等を示す「社員ID」が表示されている。
一般に、ある従業員等が1日に処理する案件は、1件とは限らないので、登録操作の便のため、一覧表は最初から4〜5行の枠が表示されるように構成してもよい。
画面41において、遂行した業務の数が表示された行数よりも多かった場合は、例えば、図4(b)の、P1の矢印が指す「案件区分追加」ボタンをクリックする等すると、図中P2の矢印が指す案件区分「4」の行を追加表示するように構成することができる。
また、さらに多くの案件区分を追加した場合は、例えば、表示上、表を拡張できる行数は5行までとして、それ以上については、表の行数自体は増やせるとして、画面表示上は、例えば、当該5行の表示範囲の中で、上下にスクロールできるように構成してもよい。
図4(a)、(b)いずれについても、従業員等が、一覧表の「案件ID」欄に案件IDを入力し、工数欄に工数を入力して、「登録」ボタン411をクリックする等して登録操作すると、その時点でデータが入力されている案件区分の数に応じて、DB上に必要数の案件別データレコードを生成し、社員ID、日付、案件ID、工数の各エレメントに、データを記録するように構成することができる。
第1実施例
上述した、1日に複数回の勤務のあり得る従業員等の、日々の出退勤データを把握・記録し、管理する技術を基礎として行う、当該従業員等の勤怠管理において、求められる機能の一つに、社員ごとの、総工数ベースの工数進捗管理がある。
すなわち、社員ごとに、工数進捗の月次一覧が表示できてもよいし、より視覚的に状況を把握できるように、グラフ形式で表示できてもよい。また、月次の残業時間の推移も、一覧で表示できてもよいし、グラフ形式で表示できてもよい。
図5(a)は、社員ごとの、総工数を日次単位で一覧表示し、合わせて週次の集計値、月次の集計値を表示するように構成した例を示している。この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「月次工数管理」メニューを選択すると、図5(a)の画面に到達できるように構成することができる。画面51は「月次工数管理画面」と称して、日々の総工数を一覧表示している。例えば、これに加えて、さらに曜日ごとの集計値を表示するように構成することもできることは、云うまでもない。
この表示画面に依れば、管理者は、具体的な数字で、日々の工数分布が見て取れるほか、週ごとの繁忙状況を読み取ったり、曜日ごとの工数の多寡を読み取ったりすることができる。
ここで、例えば、第2週の火曜日の工数が他の日よりも突出して多いなど、その内訳を確認したくなる場合がある。このようなとき、図中511で示す、第2週の火曜日の日付欄をクリック等することにより選択すると、図5(b)が表示される。
図5(b)では、画面52上に、選択された日の出退勤状況、勤務開始/終了時刻、および遂行した業務の案件ID、工数が表示され、具体的な内訳を確認することができる。これにより、どのような出退勤状況であったのか、また、各出退勤における勤務時間の状況、作業の内容、工数が読み取れる。
ここで、図5(a)、(b)は、管理者が管理目的で閲覧する用に供してもよいが、各社員が、自身の勤務状況の確認用に閲覧できるようにしてもよい。例えば、自身の当月の勤務状況を顧みるために図5(a)の一覧表示画面51を閲覧したところ、第2週の火曜日の工数が、身に覚えのないほど大きい、あるいは小さい値であった場合に、その日を選択して図5(b)の画面52で、内容を確認することができる。
さらにここで、登録してあるデータに、何らかの間違い等を見つけた場合には、修正すべき表中のセルをクリックする等して選択し、データを適切に更新して「修正」ボタン521をクリック等することにより、対応するデータレコードに登録されたデータを修正し、更新するように構成することができる。
図5(c)は、図5(a)の月次工数管理画面の一覧表示形式を、グラフ形式で表示するように構成した、表示画面の一例を示す。この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「月次工数管理(グラフ表示)」メニューを選択すると、図5(c)の画面に到達できるように構成することができる。
画面53の左下の「社員ID」で特定される社員について、画面右上の「年月」で表示される月の第1日から、各日ごとの総工数を棒グラフで日ごとに示し、各日の累計値を折線グラフ531で表示している。この例では、現在当月の16日までのデータが表示されている。すなわち、この画面を表示し閲覧しているのは、同月17日の、ある時刻である。
この例では、1日(ついたち)が月曜日の月を例示している。すなわち、6日は土曜日、7日は日曜日で、例示した企業等では休日とされていて勤務が無いため、総工数はゼロとなっている例である。一方、13日の土曜日と、14日の日曜日は、休日出勤したため総工数が上がっており、この例では、これらは休日出勤したことが判別できるように、棒グラフの色を変えている。
折線グラフ532は、第2週の総工数の、累計の推移を示している。第2週の推移のみを読み取れるように、14日の日曜日までで、折線グラフ532は止まっている。こうした1週間の総労働時間と、1週間の法定労働時間の規制値との関係を把握できるように、縦軸の40hの高さに「週上限」を示すラインが横線で表示されており、折線グラフ532は、これを超過していることが読み取れる。
同様に、折線グラフ533は、第3週の総工数の、累計の進捗を示している。
ここで、第1週の折線グラフ531だけは、第1週の累計進捗と、月の累計進捗を併せて表示する目的で、2週目以降も描画している。この推移が、月の工数の法定上限を示すラインや、残業100hのラインに対して、どう推移しているかを、読み取り易くなるように構成したものである。
この例では、月の16日までの総工数の累計を、経過日数で除した平均値で推移した場合に、月末までに、どこまで工数が伸びると見込まれるかを推測するグラフ534を表示している。これによれば、このままでは、月末までに、残業100hのラインに到達しかねないペースで工数が進捗していることが、読み取れる。
図5(d)は、画面54の上部に色を変えて表示しているように、「月次残業工数管理画面」である。この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「月次残業工数管理(グラフ表示)」メニューを選択すると、図5(d)の画面に到達できるように構成することができる。図5(d)は、図5(c)の総工数のうち、残業時間のみをグラフ化して表示している。これに合わせて、縦軸の時間数が図5(c)とは変えてあり、規制値表示ラインも、残業時間についての「週上限」45hと、「特別上限」100hとなっている。
各グラフは、図5(c)の社員の勤務工数の内の、残業時間のみを抽出して、表現したものである。すなわち、月の6日と7日は、土日で休日のため勤務が無く、残業時間も無い一方、13日、14日の土日は、休日出勤したため、総工数は全て残業時間として計上され、表示されている。これにより、折線グラフ541、542は、13日、14日の土日で、急増した様子を示している。折線グラフ543は、第3週の残業時間の、累計の推移を示している。
図5(d)においても、月の16日までの残業工数の累計を、経過日数で除した平均値で推移した場合に、月末までに、どこまで残業工数が伸びると見込まれるかを推測するグラフ544を表示している。これによれば、このままでは、月末までに、「特別上限」である残業100hのラインを超過しかねないペースで、残業工数が推移していることが、読み取れる。
ところで、図5(d)では、残業工数の累計を示す折線グラフは、およそ右肩上がりとなる例を示しているが、将来、労働者の裁量によって任意の時刻に複数回、出退勤できるようになると、残業時間の累計値は、必ずしも右肩上がりとは限らず、勤務状況によっては、増減するようになることも考えられる。
例えば、労働者の通常勤務の時間の、月次の合計値が、所定労働時間を下回る事態が生じることも考えられる。そうすると、現行の、フレックスタイム制を採用している企業で見られるように、所定労働時間の、月内の不足分を、一定の範囲の残業時間帯の勤務時間を充てて相殺するように扱われることも、あり得るものと考えられる。
この場合、残業工数の、通常勤務時間との間での相殺処理は、日次で行われたり、週次で行われたり、あるいは月次で行われたりと、様々な方法が考えられる。これが、もしも日次や週次であれば、その単位ごとに、残業時間の折線グラフは、増減することとなるものと考えられる。
このような場合に、本願発明では、早朝や深夜の時間帯も含め、どのような時間帯に労働者が出退勤しているか、出退勤ごとにその時刻データを記録しているので、当該労働者の勤務する企業等の、就業規則の規定に則って、通常勤務時間、残業時間を算定し、例えば、それらの間での相殺処理計算も、適切に処理できるように構成することができる。
なお、管理すべき残業時間には、いくつかの区分があり、区分毎に、期間と、その期間内での制限時間が設けられているのが一般的である。
区分の例としては、日本の労働基準法に於いては、まず、法定労働時間の規制がある。これによれば、本願出願時点での1日の労働時間は、8時間、1週の労働時間は40時間と定められている。これらを超過する就業時間は、時間外労働時間とみなさなければならないことと定められている。
時間外労働時間については、1週45時間まで、1年360時間までと定められており、さらに、特別条項を適用した場合の上限値として、月45時間を超過が認められる回数は年6回まで、月平均の時間外労働時間と休日労働時間の合計が、2ヶ月〜6ヶ月の平均値で80時間まで、時間外労働時間と休日労働時間の合計が月100時間まで、時間外労働時間の、年間での合計値が720時間までと定められている。(以上の各値は、本願発明の明細書作成時点で、日本の労働基準法に定められた、労働時間の制限規定)
上記した図5(c)、(d)中に例示した、月次工数管理画面の「週上限」「法定上限」「残業100h」、月次残業工数管理画面の「週上限」「特別上限」などは、これらの規制値を例示したものである。
図6は、月次では管理しきれない、年間の時間外労働時間を一覧表示し、管理する「法定時間外・法定休日労働時間上限管理画面」の一例を示す。この場合も、従業員等が情報端末を操作して自社のDBサーバにログインするなどの、所定の認証手続きを経ると、図示しないメニュー画面が表示され、そこで「法定時間外・法定休日労働時間上限管理」メニューを選択すると、図6の画面に到達できるように構成することができる。
図6の画面61では、左上に表示された「社員ID」で特定される社員について、画面右上の「年」について、法定時間外労働時間、法定休日時間外労働時間と、それらの合計値を一覧表示して、管理することができる。
なお、図6についても、図5(a)の一覧表示に対して図5(c)、(d)でグラフ化した表示例を示したのと同様に、年間の時間外労働時間の推移を、適宜グラフ化して表示できることは、云うまでもない。
動作説明
続いて、本願発明の、1日に複数回の出退勤が労働者の裁量により、任意の時刻に行われるような勤務形態にも対応できる、勤怠管理システムの動作について、図7を参照して、説明する。
図7は、本願発明の勤怠管理システムの動作を説明する、フローチャートの一例を示す。
図7(a)を参照すると、本願発明の勤怠管理システムの制御プログラムは、ステップS100から実行を開始すると、労働者の1日複数回の出退勤時刻を把握し記録するステップS200と、労働者の1日の総工数を算出するステップS300と、1日の総工数を集計して管理するステップS400とを実行し、これらを繰り返すように構成されていることが分かる。
ここで、図7では、説明のために、一連のプログラムを反復的に実行する構成を開示しているが、これは、従業員等の情報端末操作があった場合に、遅滞なく応答できる構成の一例として記載したものであって、このようなループ構成に限定されるものではない。現行下では、ソフトウェアのプログラムは、いわゆる「イベントドリブン」など、ユーザーの操作を検出して、その内容により必要な処理を起動するように構成できることが、一般に知られている。
しかしながら、そのような構成をそのまま説明に適用しようとすると、フローチャートは、イベントごとにバラバラなものとなり、説明は複雑化し、難解なものとならざるを得ない。
そこで、本願明細書の中では、説明と理解の容易のため、より一般的な、イベントをプログラムで検出していく方式のソフトウェアとして、フローチャートの一例を示す。
以下の説明は、本願発明の、一実施態様であり、同じ効果を奏するプログラムは、図7のフローチャート以外の構成でも作成可能である。従って、本願発明のプログラムは、図7に開示したフローチャートの構成に限定されるものではなく、本願発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な構成のプログラムが、本願発明の範囲に含まれることは、云うまでもない。
図7(a)のステップS200「労働者の1日複数回の出退勤時刻を把握し記録する」は、一例として、図7(b)に示すフローチャートのように構成することによって、実現することができる。
すなわち、ステップS201からスタートして、まずステップS202で、「時刻の登録」操作の有無をチェックする。これは、図2(b)の登録ボタン242、図2(c)の登録ボタン272がクリック等されたか、チェックしている。もし、いずれかがクリック等された場合、ステップS202は「Y」に進む。
続いて、ステップS203で、クリック等されたのは図2(c)の登録ボタン272であるかをチェックする。そうであれば、「Y」に進み、ステップS204で、図2(c)の勤務開始時刻入力欄28に設定された時刻と、勤務終了時刻入力欄29に設定された時刻を、図2(c)の画面27の、右上に表示された日付、出退勤番号に対応するDB上のデータレコードの「勤務開始時刻」「勤務終了時刻」エレメントに、それぞれ記録する。
図2(b)、(c)の、時刻の登録ボタンの操作がなかった場合、または、クリック等された登録ボタンが、図2(b)の242であった場合、あるいは、ステップS204の記録が終了した場合は、ステップS205に進み、従業員等による出勤時刻の登録操作をチェックする。
これには、図2(a)における、画面21上の「出勤」ボタン22をクリック等する操作と、図2(b)における、画面24上の「登録」ボタン242をクリック等する操作の検出が含まれる。
これらの、いずれかの操作を検出すると、ステップS205は「Y」に進み、ステップS206で、DB上に新たなデータレコードを生成し、出勤時刻を「出勤時刻」エレメントに記録する。
出勤操作が検出されなかった場合、または、ステップS206で出勤時刻の登録が完了した場合は、ステップS207に進み、従業員等による退勤時刻の登録操作をチェックする。
これには、図2(a)における、画面21上の「退勤」ボタン23をクリック等する操作、図2(b)における、画面24上の「登録」ボタン242をクリック等する操作の検出が含まれる。
これらの、いずれかの操作を検出すると、ステップS207は「Y」に進み、ステップS208で、退勤時刻を「退勤時刻」エレメントに記録する。図2(b)の「登録」ボタン242がクリック等された場合は、退勤時刻入力欄26に設定された退勤時刻を、データレコードの「退勤時刻」エレメントに記録する。
退勤操作が検出されなかった場合、または、ステップS208で退勤時刻の記録処理が完了した場合は、ステップS209に進み、図7(a)のステップS200の処理を終了する。
次の、図7(a)のステップS300「労働者の1日の総工数を算出する」は、一例として、図7(c)に示すフローチャートのように構成することによって、実現することができる。
すなわち、ステップS301からスタートして、まずステップS302で、「日次処理」を実行する時期の到来をチェックする。これは、例えば、勤怠管理システムにタイマーを持たせて、日々の未明の、ある決められた時刻に日次処理を実行するようにしてもよいし、従業員等が、必要なときに、日次処理を実行させるようにしてもよい。日次処理の実行タイミングを検出すると、ステップS302は「Y」に進む。
ステップS303では、その日、あるいは前日など、定められた日次処理の対象日に含まれる、出退勤データレコードが存在するか、チェックする。企業等の休日など、従業員等の出退勤データレコードが存在しない日も、あるからである。
処理対象となるデータレコードが検出されると、ステップS303は「Y」に進む。そして、従業員等ごとに、複数存在するデータレコードの「工数」エレメントに記録された工数を集計し、1日の総工数を算出する。この集計処理は、ステップS305で、次のレコードが検出されなくなるまで反復される。
例えば、図1の様に、1日に3回の出退勤のあった従業員等の場合、最初にデータレコード1の存在が検出されることで、ステップS303が「Y」に進み、ステップS304で、データレコード1から3までの「工数」エレメントに記録されたデータが集計される。
このようにして、1日分の集計が終了すると、ステップS305は「N」に進み、ステップS306で処理を終了する。
次の、図7(a)のステップS400「1日の総工数を集計して管理する」は、一例として、図7(d)に示すフローチャートのように構成することによって、実現することができる。
すなわち、ステップS401からスタートして、まずステップS402で、「管理」画面の表示操作の有無をチェックする。いずれかの管理画面表示操作が検出されると、ステップS402は「Y」に進み、選択された管理画面の表示フローに従って、それぞれの管理画面を表示する。
ステップS403で表示する「月次工数管理画面(一覧表示)」は、図5(a)の画面51である。そして、図5(a)で、第2週の火曜日の日付511をクリック等した場合、その操作が、図7(d)のステップS404で検出されて「Y」へ進み、ステップS405で、図5(b)の「勤務状況管理画面」52を表示する。ステップS405で、図5(b)について上述したように、登録されていた案件IDや工数などに修正が加えられ、データレコードのデータ更新が完了すると、図7(d)のステップS412へ進み、処理を終了する。
ステップS406で表示する「月次工数管理画面(グラフ表示)」は、図5(c)の画面53である。この画面を表示するには、画面53上に表示された「社員ID」で特定される社員の、日々の総工数のデータを用いる。該総工数データとしては、図7(a)のステップS300で集計されたデータを用いてもよいが、例えば、図1に示したデータレコード1〜3の、「工数」エレメントの記録データを、必要時に集計して用いるように構成することもできる。
ステップS407で表示する「月次残業工数管理画面(グラフ表示)」は、図5(d)の画面54である。この画面を表示するには、画面54上に表示された「社員ID」で特定される社員の、日々の総工数のデータに基づき、残業時間を算出して用いることが必要となる。
ステップS408で表示する「法定時間外・法定休日労働時間上限管理画面」は、図6の画面61である。この画面を表示するには、画面61上に表示された「社員ID」で特定される社員の、日々の総工数のデータに基づき、法定時間外労働時間、法定休日時間外労働時間を算出して用いることが必要となる。
ステップS409の「案件ごとの工数内訳入力画面で案件ID、工数入力」は、図4(a)および(b)で説明した、「案件ごとの工数内訳入力画面」41を表示し、案件IDと工数を設定する操作を指している。図4の画面41を従業員等が操作してデータを入力し、「登録」ボタン411をクリック等すると、図7(d)のステップS410で「案件の登録」が検出され、「Y」へ進む。これにより、ステップS411で、登録された案件ごとに、図4(a)に示したデータレコード412〜414をDB上に生成し、入力された案件IDと工数を、各レコードの「案件ID」「工数」エレメントに記録する。ステップS411が終了すると、ステップS412へ進み、処理を終了する。
図7(a)に戻り、ステップS400が終了すると、制御をステップS200に戻し、以上の処理を反復する。
システム構成例
図8は、本願発明の勤怠管理システムの、実施態様の一例を示している。
図8において、81、82は、社内勤務者や、派遣等の社外勤務者を含む、一般社員の所持する、スマートフォンやスマートウォッチ、タブレット端末、モバイルPCなどを含む、情報入出力端末である。従業員等811、821は、それぞれ情報入出力端末81、82の使用者である。これらは、図示する2台に限らず、社員の数だけあってよい。
これら情報入出力端末は、ネットワーク83を経由して、DB84に接続して用いる。ネットワーク83は、インターネット等の、汎用のネットワークでもよいし、いわゆるVPNなどの、専用回線等を用いてもよいし、小規模なシステムにおいては、社内のLANネットワークなどで構成してもよい。
DB84は、いわゆるDBサーバなど、コンピュータを応用した情報処理システムで構成することができる。これは、各従業員等の出退勤データ、案件IDデータ、各種工数データ等を記録する「勤務管理データTBL」841、各従業員等の社員ID、社員名等の、従業員に関する情報を記録した「社員データTBL」842、自社の就業規則等の情報を記録した「就業規則等データTBL」843を、少なくとも含んで構成されている。
勤怠管理端末85は、DB84と接続して、主に管理スタッフ部門等の従業員等が操作し、各労働者の勤務工数や残業工数の進捗管理などの、勤怠管理に用いられる。従業員等851は、当該スタッフ部門等の社員である。
図8において、スタッフ部門の社員も含めた従業員等は、それぞれ、図2(a)、(b)、(c)に示した方法で、出退勤時刻、或いは勤務開始/終了時刻を、情報入出力端末81、82、および85を用いてDBに登録する。この操作により、図1に例示したデータレコード1〜3が生成され、出退勤時刻、勤務開始終了時刻が記録され、工数が算出される。
また、図8に示す一般社員811、821等は、図3(a)、(b)に示した、画面31を操作することにより、各出退勤について、業務遂行した案件の、案件IDと工数を登録することができる。
さらに、図8に示す一般社員811、821等は、図4(a)、(b)に示した、画面41を操作することにより、業務遂行した案件ごとに、案件IDと工数を登録することもできる。
図8に示すスタッフ部門等の社員851は、勤怠管理端末85を操作して、例えば、図5(a)、(b)、(c)、(d)、および図6に示した、各管理画面を参照し、各従業員の勤怠管理業務を遂行することができる。
なお、図5(a)、(b)、(c)、(d)、および図6に示した、各管理画面は、一般社員811、821らも、自身のデータについては参照できるように構成すれば、工数進捗、残業工数の進捗等を、自己管理することができる。特に、図5(a)を参照して、ある日のデータに異常を感じたような場合には、図5(b)に示したように、自身で個別に確認し、適切に修正することもできる。また、一般社員811、812らに部下が居る場合には、自身のデータを参照する際に、部下のデータも合わせて参照できるように構成すれば、部下の工数進捗、残業工数の進捗等も管理することができる。
なお、図8に示した情報処理システムは、様々な態様で実施することができる。
例えば、中小企業等において、最小限の構成で実現しようとすれば、ネットワーク83を用いることなく、1台のノートPCに、情報入出力端末81、82、DB84、勤怠管理端末85の機能を、すべて実装することもできる。
或いは、中堅企業等においては、自社内に勤怠管理システム用のサーバ装置を設備して、これにDB84と各種計算処理プログラムを実装し、一般社員には情報入出力端末81等を所持させて、ネットワーク83経由でサーバ装置に接続し、DB84にアクセスするよう構成し、スタッフ部門等には勤怠管理端末85を設置して、図8のシステムを構築することもできる。
さらに、大企業等においては、DB84と各種計算処理プログラム等を、いわゆるクラウドサービスで提供される、クラウドシステム上のサーバに実装して、各一般社員の使用する情報端末81、82等、および、スタッフ部門等の社員の使用する勤怠管理端末85等をネットワーク83経由で該サーバに接続し、いわゆるSaaS(Software as a Service)システムを構築して利用するように構成することもできる。
第2実施例
上述した、1日に複数回の勤務のあり得る従業員等の、日々の出退勤データを把握・記録し、管理する技術を基礎として行う、当該従業員等の勤怠管理において、求められる機能の1つに、案件ごとの工数進捗管理がある。
すなわち、案件ごとに、工数進捗の月次一覧が表示できてもよいし、より視覚的に状況を把握できるように、グラフ形式で表示できてもよい。また、月次の残業時間の推移も、一覧で表示できてもよいし、グラフ形式で表示できてもよい。
この場合、表示を構成するための基礎となる、案件ごとの、日々の工数は、図4で説明した方法で得ることができる。すなわち、図4(a)に示したデータレコード412〜414には、それぞれの案件IDごとに、工数が記録されている。または、図1に示した、各データレコードを基礎として、図3(b)で示した方法により、案件ごとにレコードを分けておき、それぞれのレコードの「案件ID」「工数」エレメントから、DBのクエリー等のデータ処理機能により、同等の情報を抽出するように構成することもできる。
案件ごとの工数の月次一覧表示は、図5(a)に倣ったものとなるので、個別具体的な図示は省略する。図5(a)の画面51の左下の「社員ID」を「案件ID」とすれば、当該案件の、月次工数管理画面として構成することができる。
この場合に、例えば、第2週の火曜日の日付欄511をクリック等して表示される図5(b)は、画面52の左下の「社員ID」を「案件ID」とし、一覧表の「出退勤1」「出退勤2」「出退勤3」には、それぞれ当該案件を担当した社員の「社員ID」を表示する。そして、それぞれの社員がその日にかけた工数が、対応して表示される一覧表として構成することができる。これにより、その日に、誰が何時間、当該案件に携わったのか、把握することができる。
図5(c)も、画面53の左下の「社員ID」を「案件ID」として、案件を担当する社員各位が、当該案件にかけた工数の、日々の総和を棒グラフとして表示し、その累計を折線グラフ531としてプロットすることができる。
この場合、縦軸の工数の値は、当該案件で予定する、見積り工数を上限値としてもよい。そうすると、計画した見積工数に対して、現状がどの程度の進捗であるのか、視覚的に把握できる。また、予測線534を、作業開始から納期までに見積工数を使用する予定線としてプロットすることにより、予定に対する現状の工数の使用実績の過不足を、読み取れるように構成することもできる。
図5(d)も、画面54の左下の「社員ID」を「案件ID」として、案件を担当する社員各位が、当該案件で行った残業工数の、日々の総和を棒グラフとして表示し、その累計を折線グラフ541としてプロットすることができる。
この場合、縦軸の工数の値は、当該案件で計画した、予定の残業工数を上限値としてもよい。そうすると、計画した残業工数に対して、現状がどの程度の進捗であるのか、視覚的に把握できる。また、予測線544を、作業開始から納期までに計画した残業工数を使用する計画線としてプロットすれば、計画に対する残業工数の実績が、読み取れるように構成することもできる。
11,13,15 出勤時刻
12,14,16 退勤時刻
21 出退勤打刻画面
24 出退勤時刻入力画面
25 出勤時刻入力欄
26 退勤時刻入力欄
27 勤務開始/終了時刻入力画面
28 勤務開始時刻入力欄
29 勤務終了時刻入力欄
31 案件ID設定画面
41 案件ごとの工数内訳入力画面
412,413,414 DB上の、案件ごとの工数記録レコード
51 月次工数管理画面
52 勤務状況管理画面
53 月次工数管理画面(グラフ表示)
54 月次残業工数管理画面(グラフ表示)
61 法定時間外・法定休日労働時間上限管理画面
81,82 情報入出力端末
83 ネットワーク回線
84 DBシステム
85 勤怠管理端末

Claims (14)

  1. 1日に2回以上出勤することがある労働者の出勤を知らせる、社員ID、日付、出勤時刻を含む情報を、ネットワークを通して受信すると、データベースサーバコンピュータが、データベース上に、社員ID、日付、出勤時刻、退勤時刻を含む情報を、ひと組として記録する第1のデータレコードを生成し、生成した該第1のデータレコードに、受信した社員ID、日付、出勤時刻を記録するステップと、
    前記労働者の退勤を知らせる、社員ID、日付、退勤時刻を含む情報を、前記ネットワークを通して受信すると、前記データベースサーバコンピュータが、受信した社員IDと、日付とに基づいて、前記データベースを検索し、直近の出勤時刻が記録された、前記第1のデータレコードを抽出するステップと、
    抽出された該第1のデータレコードに、受信した退勤時刻を記録するステップと、を有する、勤怠管理方法。
  2. 前記労働者の工数を集計するメニュー識別情報を、前記ネットワークを通して受信すると、前記データベースサーバコンピュータが、前記データベースを検索し、前記第1のデータレコードに記録された出勤時刻、退勤時刻に基づいて、レコード毎に、出勤時刻から退勤時刻までの時間を勤務時間として算出し、算出された各勤務時間を集計して、前記労働者の、1日の総工数を算出するステップと、
    算出された前記総工数に基づいて、前記労働者の勤務工数を、日次、週次、月次、年次の、いずれかで集計し、第1の集計結果を算出するステップと、
    前記第1の集計結果の情報を、前記ネットワークを通して外部の情報端末に送信するステップと、を有することを特徴とする、
    請求項1に記載した、勤怠管理方法。
  3. 前記ネットワークを通して前記外部の情報端末に送信した、日付と、日次の前記第1の集計結果を含む情報に基づいて、前記労働者が、あるいは、前記労働者の工数を管理する者が、前記外部の情報端末に入力した、社員ID、日付、案件ID、工数を含む情報を、前記ネットワークを通して受信すると、前記データベースサーバコンピュータが、データベース上に、社員ID、日付、案件ID、工数を含む情報を、ひと組として記録する第2のデータレコードを生成し、生成した該第2のデータレコードに、受信した社員ID、日付、案件ID、工数を記録するステップと、を有することを特徴とする、
    請求項2に記載した、勤怠管理方法。
  4. 前記案件IDの工数を集計するメニュー識別情報を、前記ネットワークを通して受信すると、前記データベースサーバコンピュータが、前記データベースを検索し、案件IDと日付に基づいて、前記データベースに登録された、前記第2のデータレコードを検索し、抽出されたデータレコードに記録された工数を、日次、週次、月次、年次のいずれかで集計し、第2の集計結果を算出するステップと、
    前記第2の集計結果の情報を、前記ネットワークを通して前記外部の情報端末に送信するステップと、を有することを特徴とする、
    請求項3に記載した、勤怠管理方法。
  5. 1日の内、2回以上出勤することがある労働者が、出勤時刻を記録するよう、出退勤情報収集コンピュータを操作すると、あるいは、前記出退勤情報収集コンピュータが前記労働者の出勤を検知すると、該コンピュータが、社員ID、日付、出勤時刻を含む情報を、ひと組として、前記ネットワークを通して、前記データベースサーバコンピュータへ送信するステップと、
    前記労働者が、退勤時刻を記録するよう、前記出退勤情報収集コンピュータを操作すると、あるいは、前記出退勤情報収集コンピュータが前記労働者の退勤を検知すると、該コンピュータが、社員ID、日付、退勤時刻を含む情報を、ひと組として、前記ネットワークを通して、前記データベースサーバコンピュータへ送信するステップと、
    を、さらに有することを特徴とする、
    請求項1に記載した、勤怠管理方法。
  6. 前記労働者が、あるいは、前記労働者の工数を管理する者が、任意の年月と、社員IDとを指定し、前記労働者の工数の状況を表示するメニューを選択するよう、工数情報入出力コンピュータを操作すると、該コンピュータが、社員ID、年月、メニュー識別情報を含む情報を、ひと組として、前記ネットワークを通して、前記データベースサーバコンピュータへ送信するステップと、
    前記データベースサーバコンピュータが送信した、前記第1の集計結果の情報を、ネットワークを通して受信すると、前記工数情報入出力コンピュータが、受信した前記第1の集計結果の情報を、ディスプレイに表示するステップと、
    を、さらに有することを特徴とする、
    請求項2に記載した、勤怠管理方法。
  7. 前記データベースサーバコンピュータが送信した、日付と、日次の前記第1の集計結果を含む情報を、ネットワークを通して受信すると、案件工数情報入出力コンピュータが、受信した日次の総工数を含む情報を、ディスプレイに表示するステップと、
    前記労働者が、あるいは、前記労働者の工数を管理する者が、前記ディスプレイに表示された、日次の総工数を含む情報に基づいて、案件ID、工数を含む情報を登録するよう、前記案件工数情報入出力コンピュータを操作すると、該コンピュータが、入力された案件ID、工数を含む情報を、社員ID、日付と、ひと組として、前記ネットワークを通して、前記データベースサーバコンピュータへ送信するステップと、
    を、さらに有することを特徴とする、
    請求項3に記載した、勤怠管理方法。
  8. 前記労働者が、あるいは、前記労働者の工数を管理する者が、任意の年月と、案件IDとを指定し、その案件の工数の状況を表示するメニューを選択するよう、前記案件工数情報入出力コンピュータを操作すると、該コンピュータが、案件ID、年月、メニュー識別情報を含む情報を、ひと組として、前記ネットワークを通して、前記データベースサーバコンピュータへ送信するステップと、
    前記データベースサーバコンピュータが送信した、前記第2の集計結果の情報を、前記ネットワークを通して受信すると、前記案件工数情報入出力コンピュータが、受信した前記第2の集計結果の情報を、ディスプレイに表示するステップと、
    を、さらに有することを特徴とする、
    請求項4に記載した、勤怠管理方法。
  9. 請求項1乃至8の、いずれか1項に記載の勤怠管理方法を、コンピュータに実行させるための、勤怠管理プログラム。
  10. 請求項1乃至8の、いずれか1項に記載の勤怠管理方法を実行するコンピュータを備えた勤怠管理システム。
  11. 請求項1乃至4の、いずれか1項に記載の勤怠管理方法を実行する、勤怠管理システムに用いられる、前記データベースサーバコンピュータ。
  12. 請求項5に記載の勤怠管理方法を実行する、勤怠管理システムに用いられる、前記出退勤情報収集コンピュータ。
  13. 請求項6に記載の勤怠管理方法を実行する、勤怠管理システムに用いられる、前記工数情報入出力コンピュータ。
  14. 請求項7または8の、いずれか1項に記載の勤怠管理方法を実行する、勤怠管理システムに用いられる、前記案件工数情報入出力コンピュータ。
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