JP2021051983A - 固体酸化物形燃料電池セル - Google Patents

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Abstract

【課題】起動停止時に生じる電解質層の亀裂等の問題を解決することを目的とする。【解決手段】固体酸化物形の電解質層を間に挟んで燃料極層と空気極層とが積層された固体酸化物形燃料電池セルにおいて、前記空気極層の外表面に銀を含有する空気極集電層と、前記空気極集電層の外表面に銀を含有する硫黄捕集層とを有し、前記空気極集電層は、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を第1の濃度で含み、前記硫黄捕集層は、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を第2の濃度で含み、前記アルカリ土類金属は、Sr、Ca、及びBaから選ばれ、第1の濃度は10重量%未満であり、第2の濃度は20重量%以上であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セルを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、原料ガスを改質して得られた燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する固体酸化物形燃料電池セルに関する。
固体酸化物形燃料電池装置(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」とも言う)は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を取り付けた固体酸化物形燃料電池セルを複数モジュール容器内に配設し、その固体酸化物形燃料電池セルの一方の電極(燃料極)に燃料ガスを供給し、他方の電極(空気極)に酸化剤ガス(空気、酸素等)を供給することで発電反応により発電する電力を取り出す装置である。高分子電解質形燃料電池装置等の他の燃料電池装置に対して、例えば600〜1000℃程度の比較的高温で動作する。
ここで一般に、固体酸化物形燃料電池装置に供給する酸化剤ガス中には、SO2等の硫黄化合物が含まれている。この硫黄化合物が空気極と反応することにより、空気極の触媒活性が低下してしまうという、いわゆる空気極の硫黄被毒の問題が知られている。酸化剤ガスとして大気中の空気を用いることが一般的であるため、特に硫黄化合物を多量に含有する自動車の排気ガスや硫黄ガスが放出される幹線道路沿いや温泉地等の設置場所においては、空気極の劣化が加速することになる。この対策として、固体酸化物形燃料電池装置内において酸化剤ガスに含まれる硫黄化合物が空気極に到達しないように、硫黄フィルターを取り付けることが考えられる。しかし、装置価格の上昇やメンテナンスの負荷の増大に鑑み、フィルターレスの装置構成で空気極の硫黄被毒の問題を解決することが求められてきた。
特別な硫黄フィルターを設けずに問題を解決するために、特開2016―177987号公報では空気極層を電極反応層とSOx吸着層と集電層との3層構造とすることで、SOx吸着層により空気中のSOxを選択的に吸着するとともに、触媒活性機能と電子導電性の確保を両立することができることが記載されている。
上述した特開2016―177987号公報に記載のSOx吸着層は、La0.5Sr0.5CoO3に例示されるアルカリ土類金属(Sr)を含有する酸化物で構成される。SOx吸着層はアルカリ土類金属により空気中の硫黄化合物を選択的に吸着させるために別途設けた機能層であるため、硫黄被毒の影響がなければ本来設けることを回避したい層である。すなわち、電極反応層と集電層との間に酸化物でなるSOx吸着層を追加挿入することで、電極反応層から集電層への電子の伝導経路に抵抗成分が加わるため、燃料電池セルにおいて電流取出効率が低下してしまう。特に一般的な固体酸化物形燃料電池装置においては、燃料電池セルひとつでは出力可能な電圧は1V程度に限られるため、これらを複数直列的に接続することで必要な出力を確保している。このため、SOx吸着層の挿入により生じる抵抗成分が直列回路中で加算されることとなるため、固体酸化物形燃料電池セルを複数電気的に接続したセルスタックにおいては、抵抗成分の増加による電流取出効率の低下が顕著となる。
そこで、発電用の空気に含有する硫黄による燃料電池セルの空気極層の硫黄被毒の課題を解決するために、空気極層の上層に設ける集電層中に硫黄捕集機能が設けられるとともに、集電層本来の導電機能が確保された燃料電池セルが検討されている(特開2018―125284号公報)。しかしながら、集電層はもろく、起動停止時に生じる熱膨張由来のストレスにより集電層に亀裂・剥離が生じることが分かった。
特開2016―177987号公報 特開2018―125284号公報
本発明は、導電率と不純物捕集能力を同時に満足し、かつ延性があって起動停止時に生じる空気極集電層の亀裂等の問題を解決することを目的とする。
本発明者らは、固体酸化物形の電解質層を間に挟んで燃料極層と空気極層とが積層された固体酸化物形燃料電池セルにおいて、前記空気極層の外表面に銀を含有する空気極集電層と、前記空気極集電層の外表面に銀を含有する硫黄捕集層とを設け、前記空気極集電層に含まれる、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物の濃度(第1の濃度)と、前記硫黄捕集層に含まれる、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物の濃度(第2の濃度)とを調整して、第1の濃度を10重量%未満とし、第2の濃度を20重量%以上とすることで前記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は、固体酸化物形の電解質層を間に挟んで燃料極層と空気極層とが積層された固体酸化物形燃料電池セルにおいて、前記空気極層の外表面に銀を含有する空気極集電層と、前記空気極集電層の外表面に銀を含有する硫黄捕集層とを有し、前記空気極集電層は、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を第1の濃度で含み、前記硫黄捕集層は、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を第2の濃度で含み、前記アルカリ土類金属は、Sr、Ca、及びBaから選ばれ、第1の濃度は10重量%未満であり、第2の濃度は20重量%以上であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セルを提供する。
本発明により、発電性能が向上し、かつ耐久性が向上した固体酸化物形燃料電池セルを提供することができる。なお、固体酸化物形燃料電池セル(SOFC)及び固体酸化物形電解セル(SOEC)を総称して「固体酸化物形電気化学デバイス」という。
本発明の固体酸化物形燃料電池セルの断面の一態様を示す模式図である。 固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。 固体酸化物形燃料電池システムを示す全体構成図である。 固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池モジュールを示す側面断面図である。 固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 図4のIII―III線に沿う断面図である。
以下では、本明細書に開示する発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。以下の説明から、当業者にとって、本発明の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。したがって、以下の説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更することができる。
[固体酸化物形燃料電池セル]
固体酸化物形電気化学デバイスの例として、本発明の固体酸化物形燃料電池セルについて以下で説明する。本発明の固体酸化物形燃料電池セルは、その形状は限定されず、例えば円筒状、板状、内部にガス流路を複数形成した中空板状などであってもよい。また複数の発電素子を直列に形成した横縞形セル(円筒横縞形セル、板状横縞形など)であってもよい。
また、発電素子は内側導電部(燃料極集電層)、内側電極(燃料極層)、固体電解質(電解質層)、外側電極(空気極層)、外側空気極集電層、硫黄捕集層が順次積層された積層体であるが、内側から硫黄捕集層、空気極集電層、空気極層、固体電解質(電解質層)、燃料極層、外側導電層(燃料極集電層)であってもよい。
なお、起動停止や負荷追従など非安定運転中、スタックに温度分布由来の応力が発生しやすい。円筒型セルは非安定運転中にも破壊に至る応力が発生しにくく、起動停止を頻繁に行う場合や、負荷追従する場合は円筒型セルが望ましい。後述する燃料極は起動停止時に生じるレドックス特性を改善するものである。円筒型セルの起動停止特性をさらに向上させることから、特に内側導電部が燃料極の円筒セルがより望ましい。
図1は本発明の固体酸化物形燃料電池セルの断面の一態様を示す模式図であり、内側電極を燃料極としたタイプについて示した。本発明の固体酸化物形燃料電池セル210は、例えば内側導電部(燃料極集電層)201と、内側電極(燃料極層)202と、固体電解質(電解質層)203と、外側電極(空気極層)204と、外側空気極集電層205、硫黄捕集部206から構成される。固体酸化物形燃料電池セルにおいて、各層の好ましい厚さは、内側導電部(燃料極集電層)が0.5〜2mm、内側電極(燃料極層)が10〜200μm、固体電解質(電解質層)が5〜60μm、外側電極(空気極層)が5〜50μm、外側空気極集電層が5〜50μm、硫黄捕集部が5〜50μmである。
次に図2により固体酸化物形燃料電池セルユニット16について説明する。図2は、固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池セルユニットを示す部分断面図である。図2に示すように、固体酸化物形燃料電池セルユニット16は、固体酸化物形燃料電池セル84と、この固体酸化物形燃料電池セル84の上下方向端部にそれぞれ接続された内側電極端子86とを備えている。固体酸化物形燃料電池セル84は、上下方向に延びる管状構造体であり、内部に燃料ガス流路88を形成する円筒形の多孔質支持体91上に内側電極90と、外側電極92と、内側電極90と外側電極92との間にある電解質層94とを備えている。外側電極92の外側に外側空気極集電層と硫黄捕集層を順に備える。
固体酸化物形燃料電池セル84の上端側と下端側に取り付けられた内側電極端子86は、同一構造であるため、ここでは、上端側に取り付けられた内側電極端子86について具体的に説明する。内側電極90の上部90aは、電解質層94と外側電極92に対して露出された外周面90bと上端面90cとを備える。内側電極端子86は、導電性のシール材96を介して内側電極90の外周面90bと接続され、さらに、内側電極90の上端面90cとは直接接触することにより、内側電極90と電気的に接続されている。内側電極端子86の中心部には、内側電極90の燃料ガス流路88と連通する燃料ガス流路98が形成されている。固体酸化物形燃料電池セル84として本発明の固体酸化物形燃料電池セルを用いる。
[燃料極集電層]
燃料極集電層は、Ni網目構造に10μm以上の酸化物(NiOを除く)が点在するものである。好ましくはNi網目構造に30μm以上の酸化物(NiOを除く)が点在するものである。Ni網目構造に点在する酸化物(NiOを除く)は、例えば固体酸化物形燃料電池セルを切断し、樹脂埋めし、研磨した後、SEM―EDXを用いて観察することができる。
また、燃料極集電層は、その酸化度が4%以下である。酸化度を4%以下とすることで、起動停止時のNiの酸化を抑制することができ、したがって燃料極集電層の膨張を抑制することができる。ここで、酸化度とは、燃料極集電層を強制的に酸化させる処理(例えば、大気中400℃に30分間暴露)の前後の重量を計測し、以下の計算式から求めることができる。

δ=(a+b―b・X)・(G2/G1―1)/b/X

X:NiO比率
G1:燃料極層の初期重量(単位:g)
G2:400℃に30分間暴露させたあとの重量(単位:g)
a:Niのモル質量(g/mol)
b:Oのモル質量(g/mol)

酸化度は、好ましくは3%以下である。
燃料極集電層は、好ましくは700℃における導電率が1500S/cm以上である。700℃における導電率を1500S/cm以上とすることで、発電性能を良好なものとすることができる。導電率は、好ましくは2600S/cm以上であり、さらに好ましくは3400S/cm以上である。
燃料極集電層は、好ましくはガス透過流束が10m3/m2/hr以上である。ガス透過流束を10m3/m2/hr以上とすることで、発電性能を良好なものとすることができる。ガス透過流束は、好ましくは20m3/m2/hr以上であり、さらに好ましくは30m3/m2/hr以上である。
燃料極集電層は、例えばNiOと、酸化物(NiOを除く)とを含む原料であって、NiO比率(NiOと酸化物(NiOを除く)との重量比率(NiO/酸化物(NiOを除く)))が50以上98以下である原料を用いて作製される。前記NiO比率は、好ましくは50以上75以下である。前記酸化物(NiOを除く)は、NiOと反応しにくく、かつ燃料電池システムを起動停止する際に懸念される酸化による化学変化と、それと同時に生じる体積変化が生じにくいことが望まれ、ジルコニウム含有酸化物、Y23などが挙げられる。前記ジルコニウム含有酸化物は例えばCaO、Y23、Sc23のうちの1種以上をドープしたジルコニウム含有酸化物などが挙げられる。酸化物(NiOを除く)は、好ましくはYSZ(イットリア安定化ジルコニア)である。この場合、燃料極集電層におけるYSZ格子定数のひずみ率及びNi格子定数のひずみ率は、それぞれ好ましくは0.07%以内である。前記ひずみ率が0.07%を超えると、燃料極集電層中にマイクロクラックが発生しやすく、このマイクロクラックは再還元しても残存する。そして起動停止による酸化還元を繰り返すとマイクロクラック数は多くなる。マイクロクラックの生成は燃料極層寸法の増大(=膨張)を意味し、表面の電解質層に引っ張り応力が働き、電解質層の亀裂を生じることになる。前記ひずみ率は、より好ましくは0.04%以内である。
前記ジルコニウム含有酸化物の製造方法は、共沈法、アルコキシド加水分解法、ゾル―ゲル法、水熱沈殿法、水熱結晶化法、水熱分解法、水熱酸化法などが挙げられるが、得られるジルコニウム含有酸化物が、ZrO2結晶中にドープするCaO、Y23、Sc23が均一固溶した立方晶であればよい。
酸化物(NiOを除く)は、BET値が好ましくは3以上、より好ましくは5以上である。BET値が3未満の場合、燃料極集電層の焼結開始温度が電解質層の焼結開始温度より高くなり、その結果、電解質層に亀裂を生じやすくなる。また、酸化物(NiOを除く)は、粒度D10が好ましくは1μm以上、より好ましくは4μm以上である。D10が1μm未満の場合、NiO原料同士の焼結を阻害しやすく、その結果、酸化度が高くなる。
[燃料極層]
燃料極層は、Ni/YSZ(イットリア安定化ジルコニア)などのNiO/ジルコニウム含有酸化物、Ni/GDC(Gd23―CeO2)などのNiO/セリウム含有酸化物などが挙げられる。ここで、NiO/ジルコニウム含有酸化物とは、NiOとジルコニウム含有酸化物とが、所定の比率で均一に混合されたものを意味する。また、NiO/セリウム含有酸化物とは、NiOとセリウム含有酸化物とが、所定の比率で均一に混合されたものを意味する。NiO/ジルコニウム含有酸化物のジルコニウム含有酸化物としては、例えばCaO、Y23、Sc23のうちの1種以上をドープしたジルコニウム含有酸化物などが挙げられる。NiO/セリウム含有酸化物のセリウム含有酸化物としては、一般式Ce1―yLny2(但し、LnはLa、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sc、Yのいずれか1種又は2種以上の組み合わせであり、0.05≦y≦0.50)などが挙げられる。なお、NiOは燃料雰囲気下で還元されてNiとなるため、前記混合物はそれぞれNi/ジルコニウム含有酸化物又はNi/セリウム含有酸化物となる。
[電解質層]
電解質層としては、ランタンガレート系酸化物、固溶種としてY、Ca、Scのいずれか1種又は2種以上を固溶した安定化ジルコニアなどが挙げられる。電解質層は、好適にはSr及びMgがドープされたランタンガレート系酸化物であり、より好適には一般式La1―aSraGa1―b―cMgbCoc3(但し、0.05≦a≦0.3、0<b<0.3、0≦c≦0.15)で表されるランタンガレート系酸化物(LSGM)である。ここで、燃料極層側には、反応抑制層として、Laを固溶させたセリア(Ce1―xLax2(但し、0.3<x<0.5))を設けてもよい。反応抑制層は、好適にはCe0.6La0.42である。電解質層は、単層であっても、又は複層であっても良い。電解質層が複層である場合の例としては、例えば燃料極層とLSGMからなる電解質層の間にCe0.6La0.42などの反応抑制層を用いる。
[空気極層]
空気極層は、好ましくはアルカリ土類金属を含有するペロブスカイト型酸化物を含み、ペロブスカイト型酸化物としては、La1-xSrxCoO3(但し、x=0.1〜0.3)及びLaCo1-xNix3(但し、x=0.1〜0.6)などのランタンコバルト系酸化物、(La、Sr)FeO3系と(La、Sr)CoO3系の固溶体であるランタンコバルトフェライト系酸化物(LSCF:La1-mSrmCo1-nFen3(但し、0.05<m<0.50、0<n<1))などが挙げられる。
[空気極集電層]
空気極集電層は、空気極層の外表面に銀を含有する層として形成される。銀は層として導電性を発現するために含まれるものであり、空気極集電層は、主に発電に伴う電子を伝導する役割を果たす。導電性を発揮するために、銀を90wt%以上含むことが好ましく、96wt%以上含むことがさらに好ましく、99wt%以上含むことがさらにより好ましい。これにより、空気極集電層に必要とされる高導電性を発揮することが可能である。また、90wt%を下回ると、空気極集電層は脆くなり、緊急停止などの起動停止を繰り返すと、熱サイクルで空気極集電層に亀裂を生じる。その結果、空気極集電層は空気極層を伴って剥離し、発電性能が低下する。
空気極集電層は、アルカリ土類金属を含有するペロブスカイト型酸化物を第1の濃度で含み、第1の濃度は10重量%未満であり、好ましくは0重量%以上4重量%未満である。前記アルカリ土類金属として、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)およびバリウム(Ba)から選択される一種以上を用いることができる。また、ペロブスカイト型酸化物としては、La1-xSrxCoO3(但し、x=0.1〜0.3)及びLaCo1-xNix3(但し、x=0.1〜0.6)などのランタンコバルト系酸化物、(La、Sr)FeO3系と(La、Sr)CoO3系の固溶体であるランタンコバルトフェライト系酸化物(La1-mSrmCo1-nFen3(但し、0.05<m<0.50、0≦n≦1))、サマリウム及びコバルトを含むサマリウムコバルト系酸化物(Sm0.5Sr0.5CoO3)などが挙げられる。好ましくは、ランタンストロンチウムコバルタイトフェライト(LSCF)である。
空気極集電層に含まれるアルカリ土類金属の濃度は、下記の方法にて求めることができる。作製した固体酸化物形燃料電池セルから空気極集電層を削りとる。この削り取った材料を酸で溶解させたのち、ICP発光分析法により求めることができる。
空気極集電層は、焼結助剤などの添加剤を含んでいても良い。添加剤としては、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが挙げられる。これにより、銀の焼結性が向上し、かつ空気極層との接合強度を確保することが可能となる。
空気極集電層の膜厚は、50μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがさらに好ましく、10μm以上40μm以下であることがさらにより好ましい。50μmを超えると、空気極層へのストレスが大きくなり起動停止で剥離しやすく、また酸化剤ガスの透過性が悪くなり、空気枯れを起こしやすくなる。一方、10μm未満では電気抵抗のムラが大きく、性能が低下しやすくなる。つまり50μm以下であることが好ましく、抵抗が低い層とすることが可能となる。
空気極集電層は、好ましくは700℃における導電率が10000S/cm以上である。700℃における導電率を10000S/cm以上とすることで、50μm以下の膜厚とすることが可能となる。
空気極集電層は、集電体と接続するために、その一部が表面に露出していることが好ましいい。
[硫黄捕集層]
硫黄捕集層は、主に硫黄化合物を捕集する役割を果たす。酸素含有ガスに含まれるSOxなどの硫黄化合物を捕集し、空気極層に供給されないようにすることが可能となる。
硫黄捕集層は、空気極集電層の外表面に銀を含有する層として形成される。
硫黄捕集層はアルカリ土類金属を含有するペロブスカイト型酸化物を第2の濃度で含み、第2の濃度は20重量%以上であり、50重量%以上であることが好ましい。前記アルカリ土類金属として、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)およびバリウム(Ba)から選択される一種以上を用いることができる。また、ペロブスカイト型酸化物としては、La1-xSrxCoO3(但し、x=0.1〜0.3)及びLaCo1-xNix3(但し、x=0.1〜0.6)などのランタンコバルト系酸化物、(La、Sr)FeO3系と(La、Sr)CoO3系の固溶体であるランタンコバルトフェライト系酸化物(La1-mSrmCo1-nFen3(但し、0.05<m<0.50、0≦n≦1))、サマリウム及びコバルトを含むサマリウムコバルト系酸化物(Sm0.5Sr0.5CoO3)などが挙げられる。好ましくは、ランタンストロンチウムコバルタイトフェライト(LSCF)である。
硫黄捕集層に含まれるアルカリ土類金属の濃度は、下記の方法にて求めることができる。作製した固体酸化物形燃料電池セルから硫黄捕集層を削りとる。この削り取った材料を酸で溶解させたのち、ICP発光分析法により求めることができる。
硫黄捕集層に含まれるアルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物の粒子径D50は、好ましくは1μm以下である。1μm以下にすることで空気中の硫黄不純物との接触確率をより高くし、硫黄がトラップされずに空気極層へ通過することをより抑制することができる。
硫黄捕集層は、焼結助剤などの添加剤を含んでいても良い。添加剤としては、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが挙げられる。これにより、銀の焼結性が向上し、かつ空気極層との接合強度を確保することが可能となる。
硫黄捕集層の膜厚は、10μm以上120μm以下であることが好ましく、10μm以上60μm以下であることがさらに好ましく、10μm以上40μm以下であることがさらにより好ましい。これにより、長期にわたり硫黄捕集能を発揮させることが可能である。
硫黄捕集層は強度が著しく弱く、起動停止時に剥離しやすいため、空気極集電層と電解質層との間には、硫黄捕集層がないことが好ましい。
硫黄捕集層は、空気層の90%以上覆うことが好ましい。硫黄によって被毒し劣化すると、劣化した部位の電気抵抗は増大する。劣化した部位に流れる電流は低下し、その結果、劣化していない部位の電流がは増える。つまり正常な部位の電流密度が増大する。電流密度が許容範囲を超えると、燃料枯れや酸素イオン不足などの事象を生じ、劣化が加速する。本発明者が電流密度の限界を確認したところ、10%を超えると劣化が進むことがあった。一方で、10%未満の増加であれば劣化はしなかった。空気極の90%以上覆うと、劣化する面積は10%未満になり、劣化は無視できる。
空気極層、空気極集電層、及び硫黄捕集層に含まれるアルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物は、同一であることが好ましい。これにより、高温雰囲気に長期暴露されたときに懸念される元素拡散による劣化をさらに抑制することができる。
[固体酸化物形燃料電池セルの製造方法]
固体酸化物形燃料電池セルの製造方法は、特定のものに限定されるものではないが、燃料極集電層が支持体である場合について説明する。
[燃料極集電層(支持体)の製造方法]
NiO及び酸化物(NiOを除く)を含有する原料粉体に、溶媒(水、アルコールなど)を添加して坏土を作製する。このとき、任意成分として、分散剤、バインダー、消泡剤、造孔剤等を添加してもよい。作製した坏土を成形し、乾燥して多孔質支持体を得る。坏土の成形には、シート成形法、プレス成形法、押出成形法などが用いられる。
[成膜の製造方法]
内側電極、固体電解質、及び外側電極は、各原料粉末に、溶媒(水、アルコールなど)、分散剤、バインダー等の成形助剤を添加してスラリーを作製し、それをコーティングし、乾燥した後、焼成(1100℃以上1400℃未満)することによって得ることができる。コーティングは、原料スラリーをコーティングするスラリーコート法、テープキャスティング法、ドクターブレード法、転写法などが挙げられる。焼成は、各電極及び固体電解質の層を形成する都度行ってもよいが、複数の層を一度に焼成する「共焼成」を行うことが好ましい。また、電解質層がドーパントの拡散等により変性しないように、焼成は酸化雰囲気下で行なうことが好ましい。より好適には、空気+酸素の混合ガスを用い、酸素濃度は20質量%以上30質量%以下の雰囲気で焼成を行う。内側電極に燃料極層を、外側電極に空気極層を用いる場合、燃料極層と電解質層とを共焼成した後、空気極層を成形し、共焼成よりも低い温度で焼成することが好ましい。
[固体酸化物形燃料電池セルを用いた燃料電池システム]
本発明の固体酸化物形燃料電池セルを使用した固体酸化物形燃料電池システム1は、特定のものに限定されず、その製造や他の材料等は、公知のものが使用できる。図3は、一実施形態として例示される固体酸化物形燃料電池システムを示す全体構成図である。この図3に示すように、固体酸化物形燃料電池システム1は、固体酸化物形燃料電池モジュール2と、補機ユニット4を備えている。
固体酸化物形燃料電池モジュール2は、ハウジング6を備え、このハウジング6内部には、断熱材7を介して密封空間8が形成されている。なお、断熱材は設けないようにしても良い。この密封空間8の下方部分である発電室10には、燃料ガスと酸化剤(空気)とにより発電反応を行う固体酸化物形燃料電池セル集合体12が配置されている。この固体酸化物形燃料電池セル集合体12は、10個の固体酸化物形燃料電池セルスタック14(図5参照)を備え、この固体酸化物形燃料電池セルスタック14は、16本の固体酸化物形燃料電池セルユニット16(図2参照)から構成されている。このように、固体酸化物形燃料電池セル集合体12は、160本の固体酸化物形燃料電池セルユニット16を有し、これらの固体酸化物形燃料電池セルユニット16の全てが直列接続されている。
固体酸化物形燃料電池モジュール2の密封空間8の上述した発電室10の上方には、燃焼室18が形成され、この燃焼室18で、発電反応に使用されなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤(空気)とが燃焼し、排気ガスを生成するようになっている。また、この燃焼室18の上方には、燃料ガスを改質する改質器20が配置され、前記残余ガスの燃焼熱によって改質器20を改質反応が可能な温度となるように加熱している。さらに、この改質器20の上方には、改質器20の熱を受けて空気を加熱し、改質器20の温度低下を抑制するための空気用熱交換器22が配置されている。
次に、補機ユニット4は、水道等の水供給源24からの水を貯水してフィルターにより純水とする純水タンク26と、この純水タンクから供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット28を備えている。また、補機ユニット4は、都市ガス等の燃料供給源30から供給された燃料ガスを遮断するガス遮断弁32と、燃料ガスから硫黄を除去するための脱硫器36と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット38を備えている。さらに、補機ユニット4は、空気供給源40から供給される酸化剤である空気を遮断する電磁弁42と、空気の流量を調整する改質用空気流量調整ユニット44及び発電用空気流量調整ユニット45と、改質器20に供給される改質用空気を加熱する第1ヒータ46と、発電室に供給される発電用空気を加熱する第2ヒータ48とを備えている。これらの第1ヒータ46と第2ヒータ48は、起動時の昇温を効率よく行うために設けられているが、省略しても良い。
次に、固体酸化物形燃料電池モジュール2には、排気ガスが供給される温水製造装置50が接続されている。この温水製造装置50には、水供給源24から水道水が供給され、この水道水が排気ガスの熱により温水となり、図示しない外部の給湯器の貯湯タンクへ供給されるようになっている。また、固体酸化物形燃料電池モジュール2には、燃料ガスの供給量等を制御するための制御ボックス52が取り付けられている。さらに、固体酸化物形燃料電池モジュール2には、固体酸化物形燃料電池モジュールにより発電された電力を外部に供給するための電力取出部(電力変換部)であるインバータ54が接続されている。
[固体酸化物形燃料電池セルを用いたモジュールの内部構造]
次に、図4及び図6により、固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池モジュールの内部構造を説明する。図4は、固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池モジュールを示す側面断面図であり、図6は、図4のIII−III線に沿った断面図である。図4及び図6に示すように、固体酸化物形燃料電池モジュール2のハウジング6内の密封空間8には、上述したように、下方から順に、固体酸化物形燃料電池セル集合体12、改質器20、空気用熱交換器22が配置されている。
改質器20は、その上流端側に純水を導入するための純水導入管60と改質される固体酸化物形燃料ガスと改質用空気を導入するための被改質ガス導入管62が取り付けられ、また、改質器20の内部には、上流側から順に、蒸発部20aと改質部20bが形成され、改質部20bには改質触媒が充填されている。この改質器20に導入された水蒸気が混合された燃料ガス及び空気は、改質器20内に充填された改質触媒により改質される。
この改質器20の下流端側には、燃料ガス供給管64が接続され、この燃料ガス供給管64は、下方に延び、さらに、固体酸化物形燃料電池セル集合体12の下方に形成されたマニホールド66内で水平に延びている。燃料ガス供給管64の水平部64aの下方面には、複数の燃料供給孔64bが形成されており、この燃料供給孔64bから、改質された燃料ガスがマニホールド66内に供給される。
このマニホールド66の上方には、上述した固体酸化物形燃料電池セルスタック14を支持するための貫通孔を備えた下支持板68が取り付けられており、マニホールド66内の燃料ガスが、固体酸化物形燃料電池セルユニット16内に供給される。
次に、改質器20の上方には、空気用熱交換器22が設けられている。この空気用熱交換器22は、上流側に空気集約室70、下流側に2つの空気分配室72を備え、これらの空気集約室70と空気分配室72は、6個の空気流路管74により接続されている。ここで、図6に示すように、3個の空気流路管74が一組(74a,74b,74c,74d,74e,74f)となっており、空気集約室70内の空気が各組の空気流路管74からそれぞれの空気分配室72へ流入する。
空気用熱交換器22の6個の空気流路管74内を流れる空気は、燃焼室18で燃焼して上昇する排気ガスにより予熱される。空気分配室72のそれぞれには、空気導入管76が接続され、この空気導入管76は、下方に延び、その下端側に設けられた空気噴出孔76aから、発電室10の下方空間に予熱された空気を導入する。
次に、マニホールド66の下方には、排気ガス室78が形成されている。また、図6に示すように、ハウジング6の長手方向に沿った面である前面6aと後面6bの内側には、上下方向に延びる排気ガス通路80が形成され、この排気ガス通路80の上端側は、空気用熱交換器22が配置された空間と連通し、下端側は、排気ガス室78と連通している。また、排気ガス室78の下面のほぼ中央には、排気ガス排出管82が接続され、この排気ガス排出管82の下流端は、図3に示す上述した温水製造装置50に接続されている。図4に示すように、燃料ガスと空気との燃焼を開始するための点火装置83が、燃焼室18に設けられている。
次に図5により固体酸化物形燃料電池セルスタック14について説明する。図5は、固体酸化物形燃料電池システムの固体酸化物形燃料電池セルスタックを示す斜視図である。図5に示すように、固体酸化物形燃料電池セルスタック14は、隣接する固体酸化物形燃料電池セルユニット16が電気的に直列となるように接続されている。固体酸化物形燃料電池セルユニット16の上下端(但し、下端は図示していない)に設けられた内側電極端子86は多孔質支持体91と電気的に結合されており、空気極用接続部102aは隣接する2つの固体酸化物形燃料電池セルユニット16のうち一方の固体酸化物形燃料電池セルユニット16の上端に設けられた内側電極端子86に銀ペーストを用いて電気的に接続されている。さらに、空気極用接続部102aは、2つの隣接する固体酸化物形燃料電池セルユニット16のうち他方の固体酸化物形燃料電池セルユニット16の図示していない空気極集電層(図1の205)に銀ペーストを用いて電気的に接続されている。このように、隣接する一方の固体酸化物形燃料電池セルユニット16の燃料極集電層と、他方の固体酸化物形燃料電池セルユニット16の空気極集電層との接続を複数の固体酸化物形燃料電池セルユニット16に対して行い、複数の固体酸化物形燃料電池セルユニット16に対して順番に直列接続することで、複数の固体酸化物形燃料電池セルユニット16がすべて直列接続された固体酸化物形燃料電池セルスタック14が得られる。
[起動モード]
改質用空気を増やすように改質用空気流量調整ユニット44、電磁弁42及び混合部47を制御し、改質器20に空気を供給する。また、発電室10には、発電用空気流量調整ユニット45、電磁弁42を制御し、空気導入管76から発電用の空気が供給される。そしてまた、燃料ガスの供給を増やすように燃料流量調整ユニット38、及び混合部47を制御し、改質器20に被改質ガスを供給し、改質器20へ送り込まれた被改質ガス及び改質用空気は、改質器20、燃料ガス供給管64、ガスマニホールド66を介して、各々の貫通孔69から各固体酸化物形燃料電池セルユニット16内に送り込まれる。各固体酸化物形燃料電池セルユニット16内に送り込まれた被改質ガス及び改質用空気は、各固体酸化物形燃料電池セルユニット16の下端に形成されている燃料ガス流路98から燃料ガス流路88を通過し、上端に形成されている燃料ガス流路98から夫々流出する。その後、点火装置83によって、燃料ガス流路98上端から流出した被改質ガスに着火して燃焼運転を実行する。これにより、燃焼室18内で被改質ガスが燃焼され、部分酸化改質反応が発生する。
その後、改質器20の温度が約600℃以上になり、且つ固体酸化物形燃料電池セル集合体12の温度が約250℃を超えたことを条件として、オートサーマル改質反応へと移行させる。この時、水流量調整ユニット28、燃料流量調整ユニット38及び改質用空気流量調整ユニット44により、被改質ガスと改質用空気と水蒸気とを予め混合したガスを改質器20に供給する。次いで、改質器20の温度が650℃以上となり、且つ固体酸化物形燃料電池セル集合体12の温度が約600℃を超えたことを条件として、水蒸気改質反応へと移行させる。
上述したように着火から燃焼工程の進行に合わせて改質工程を切り替えていくことで、発電室10内の温度が徐々に上昇する。発電室10の温度が、固体酸化物形燃料電池モジュール2を安定的に作動させる定格温度(約700℃)よりも低い所定の発電温度に達したら、固体酸化物形燃料電池モジュール2を含む電気回路を閉じる。それにより、固体酸化物形燃料電池モジュール2は発電を開始し、回路に電流が流れて外部に電力を供給することができる。
[運転停止]
燃料電池システムの運転停止は、燃料電池モジュールからの電力の取り出しを停止させた後も燃料の供給を継続しながら、冷却用の空気を大量に送ることにより燃料電池セルスタックを冷却する。次に、セルスタックの温度が燃料電池セルの燃料極の酸化温度未満に低下したときの燃料の供給を停止させ、以降、温度が十分に低下するまでの冷却用の空気のみを供給を続け、燃料電池に完全に停止させることができる。
[シャットダウン停止]
緊急時には、電力の取り出し、燃料ガス、空気及び燃料改質用の水の供給をほぼ同時に遮断する、シャットダウン停止により燃料電池システムを停止させることができる。また、電力の取り出しを停止させた後も燃料を少しずつ絞りながら停止したり、N2ガスなどのパージガスを流すことなく停止することが可能である。
シャットダウン停止のほぼ同時に遮断するとは、電流、空気、ガス、水が数10秒以内という非常に短い時間にて全て停止することを示す。例えば、電流、空気、ガス、水がほぼ同時に全て停止する場合や、電流を止めたのち10数秒後に空気と燃料ガスの供給を止め、さらにその10数秒後に水の供給を止める場合が挙げられる。
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
[YSZ原料]
共沈法で作製した。具体的には、イットリアの溶解液を8mol%になるように塩化ジルコニウム溶液に混合し、ゾル化後、脱水、遠心分離し、100℃乾燥により非晶質水和ジルコニアを得た。得られた非晶質水和ジルコニアを乾式粉砕後、800℃、2時間で焼成し、D10:4.5μm、D50:15μm、D90:62μmの粉末(BET:6m2/g)を得た。
[多孔質支持体用坏土:燃料極集電層]
NiO粉末(BET:3.2m2/g、D10:0.32μm、D50:0.47μm、D90:0.77μm)70重量部とYSZ粉末(8モルY23含有安定化ZrO2、BET:6m2/g、D10:4.5μm、D50:15μm、D90:62μm)30重量部の合計100重量部を溶媒(水)10重量部、バインダー(メチルセルロース系水溶性高分子)7重量部、潤滑剤0.1重量部、乾燥防止剤3.5重量部を計量し、偏りがないようにミキサー混合後、混練器(ニーダー)で混練し、真空土練装置で脱気し、押し出し成形用の坏土を調製した。
[燃料極層用スラリーの作製]
NiOとGDC10(10mol%Gd23−90mol%CeO2)の混合物を共沈法で作製後、熱処理を行い燃料極層粉末を得た。NiOとGDC10の混合比は重量比で50/50とした。平均粒子径は0.5μmとなるように調節した。該粉末20重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「10mol%Gd23−90mol%CeO2」は、Gd原子及びCe原子の総量に対する、Gd原子の濃度が10mol%、Ce原子の濃度が90mol%であることを意味する。
[反応抑制層用スラリーの作製]
反応抑制層の材料として、セリウム系複合酸化物(LDC40。すなわち、40mol%のLa23−60mol%のCeO2)の粉末10重量部を用いた。焼結助剤としてGa23粉末を0.04重量部混合し、さらに溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「40mol%のLa23−60mol%のCeO2」は、La原子及びCe原子の総量に対する、La原子の濃度が40mol%、Ce原子の濃度が60mol%であることを意味する。
[電解質層用スラリーの作製]
電解質層の材料として、La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.23の組成のLSGM粉末を用いた。LSGM粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。
[空気極層用スラリーの作製]
空気極の材料として、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83の組成の粉末を用いた。該粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。
[固体酸化物形燃料電池セルの作製]
上記のようにして得られた坏土並びに各スラリーを用いて、以下の方法で固体酸化物形燃料電池セルを作製した。
前記多孔質支持体用坏土から押出し成形法によって円筒状成形体を作製した。室温で乾燥した後、1050℃で2時間熱処理して多孔質支持体を作製した。この多孔質支持体上に、スラリーコート法により、燃料極層、反応抑制層、電解質層の順番で成膜した。これら積層成形体を1300℃で2時間共焼成した。次に、約17cm2になるように電解質層の表面に空気極層を成形し、1100℃で2時間焼成した。なお、多孔質支持体は、共焼成後の寸法で、外径10mm、肉厚1mmとした。作製した固体酸化物形燃料電池セルは、燃料極層の厚さが10μmであり、反応抑制層層の厚みが5μmであり、電解質層の厚みが50μmであり、空気極層の厚みが20μmである。
[空気極集電層の作製]
空気極層の上に空気極集電層用ペーストを塗布して空気極集電層を形成した。空気極集電層用ペーストの組成は、銀粉末(D50:0.5μm)97.5重量部と、パラジウム粉末(D50:0.7μm)0.5重量部と、LSCF粉末(D50:0.5μm)2重量部と、溶媒と、バインダーとを事前混合し、3本ロールで解砕混合させたものとした。この空気極集電層用ペーストを、固体酸化物形燃料電池セルに、焼成後の厚みが15μmになるように塗布した後、乾燥機にて乾燥させ、室温にて冷却した。なお、塗布は空気極層の両端が1〜2mm露出するように塗布した。
[硫黄捕集層の作製]
空気極集電層の上に硫黄捕集層用ペーストを塗布して硫黄捕集層を形成した。硫黄捕集層のペーストの組成は、銀粉末(D50:0.5μm)50重量部と、LSCF粉末(D50:0.5μm)50重量部と、溶媒と、バインダーとを事前混合し、3本ロールで解砕混合させたものとした。この硫黄捕集層用ペーストを、固体酸化物形燃料電池セルに、焼成後の厚みが17μmになるように塗布した後、乾燥機にて乾燥させ、室温にて冷却した後、700℃1時間焼成した。
[燃料電池セルユニットの作製]
支持体(燃料極集電層)の両端部に集電体とガスシールを兼ね備えた導電性シール材を取付け、さらに前記支持体(燃料極集電層)の両端部に導電性シール材を覆うように内側電極端子を設け、燃料電池セルユニットを作製した。内側電極端子は燃料ガス流路となる燃料極支持体の内径より縮径し、前記セルのそれぞれの端部からセルの外方向に伸びる縮径部を有するものとした。
[モジュールの作製]
前記燃料電池セルユニットを16本一組とし、燃料極と空気極を接続するコネクタで16本を直列につなぎスタック化した。前記スタックを10組搭載し160本を直列に接続し、さらに改質器、空気配管、及び燃料配管を取付けた後にハウジングで囲み、固体酸化物形燃料電池モジュールを作製した。
[固体酸化物形燃料電池システムの作製]
上記燃料電池モジュールを、固体酸化物形燃料電池システムに組み込んだ。
[モジュールから電気の取り出し]
燃料極側の集電は、内側電極端子86に集電金属を銀ペーストで張り合わせて焼き付けた。空気極側の集電は、空気極集電層の端部に集電金属を銀ペーストで張り合わせて焼き付けた。
[実施例2]
空気極集電層用ペーストの銀粉末を94.5重量部にし、LSCF粉末を5重量部にした以外は、実施例1と同じである。
[実施例3]
空気極集電層用ペーストの銀粉末を99.5重量部にし、LSCF粉末を0重量部にした以外は、実施例1と同じである。
[実施例4]
空気極集電層用ペーストの銀粉末を91.5重量部にし、LSCF粉末を8重量部にし、空気極集電層の焼成後の厚みが20μmになるように塗布し、塗布は空気極層が完全に覆われるようにした以外は、実施例1と同じである。
[実施例5]
空気極集電層用ペーストの銀粉末を93重量部にし、パラジウム粉末を2重量部にし、LSCF粉末を5重量部にした以外は、実施例1と同じである。
[実施例6]
硫黄捕集層のペーストの銀粉末を69.5重量部とし、パラジウム粉末(D50:0.7μm)を0.5重量部とし、LSCF粉末を30重量部とし、硫黄捕集層の焼成後の厚みが25μmになるように塗布した以外は、実施例1と同じである。
[実施例7]
硫黄捕集層のペーストの銀粉末を75重量部とし、LSCF粉末を25重量部とし、硫黄捕集層の焼成後の厚みが25μmになるように塗布した以外は実施例1と同じである。
[実施例8]
硫黄捕集層のペーストの銀粉末を68重量部とし、パラジウム粉末(D50:0.7μm)を2重量部とし、LSCF粉末を30重量部とし、硫黄捕集層の焼成後の厚みが25μmになるように塗布した以外は実施例1と同じである。
[実施例9]
硫黄捕集層のペーストのLSCF粉末をLSCF粉末(D50:0.2μm)にした以外は実施例1と同じである。
[実施例10]
硫黄捕集層のペーストのLSCF粉末をLSCF粉末(D50:0.75μm)にした以外は実施例1と同じである。
[比較例1]
空気極集電層用ペーストの銀粉末を78重量部にし、パラジウム粉末を2重量部にし、LSCF粉末を20重量部にした以外は、実施例1と同じである。
[比較例2]
硫黄捕集層のペーストの銀粉末を89.5重量部とし、パラジウム粉末(D50:0.7μm)を0.5重量部とし、LSCF粉末を10重量部とした以外は、実施例1と同じである。
[比較例3]
硫黄捕集層の焼成後の厚みが60μmになるように塗布した以外は、比較例2と同じである。
[比較例4]
硫黄捕集層のペーストのLSCF粉末をLSCF粉末(D50:2μm)にした以外は実施例1と同じである。
[性能評価]
[単セルあたりの発電電圧]
作製した固体酸化物形燃料電池システムの発電は脱硫触媒で通した都市ガスを用い、燃料利用率80%、空気を酸化ガスに用い、空気利用率30%、運転温度700℃、電流密度0.3A/cm2の条件での発電電位を測定し、160で割って1本あたりの発電電圧を求めた。なお発電電位の測定は、定常温度(700℃)で24時間経過後に測定した。
[1000時間性能劣化率]
単セルあたりの発電性能を求める条件と同じ条件で、発電開始から24時間後の発電電位を初期電位(V0)、1000時間の連続運転後の発電電位を耐久後電位(V)とし、以下の式で1000時間性能劣化率(%)を算出した。

1000時間性能劣化率=(V0−V)/V0×100

[緊急停止回数]
作製した固体酸化物形燃料電池システムを以下のように運転した後、緊急停止(シャットダウン)した。
初期電位の測定
単セルあたりの発電性能を求める条件と同じ条件で、発電開始から24時間後の発電電位:初期電位(V0)を求めた。
固体酸化物形燃料電池システムの停止
固体酸化物形燃料電池システムの電流、燃料ガス、空気、水の供給をほぼ同時に遮断する、シャットダウン停止により固体酸化物形燃料電池システムを停止させた。
2回目以降の固体酸化物形燃料電池システムの発電
単セルあたりの発電性能を求める条件と同じ条件で運転し、運転中に発電電位を測定した。
2回目以降の固体酸化物形燃料電池システムの停止
定常温度(700℃)で2時間運転したのち、固体酸化物形燃料電池システムの電流、燃料ガス、空気、水の供給をほぼ同時に遮断する、シャットダウン停止により固体酸化物形燃料電池システムを停止させた。
緊急停止回数の評価
初期電位(V0)から2%発電電位が低下するまでの回数を緊急停止回数とした。
[判定]
◎:単セルあたりの発電性能:0.8V以上
且つ、1000時間性能劣化率0.03%以内
且つ、緊急停止回数:400回以上
×:単セルあたりの発電性能:0.780V以下
もしくは、1000時間性能劣化率0.1%以上
且つ、緊急停止回数:200回未満
○:上記以外
[粒径測定]
酸化物原料の体積50%粒径はJIS R 1629にもとづき、日機装製マイクロトラックMT3300を用いて測定した。測定するにあたり、予め、各原料は分散剤を加えた純水に適量加え、超音波処理により予め分散させた。測定条件は以下の通りである。
測定時間:30秒
計算モード:MT3000II
体積頻度の累積が50%になる粒子径をD50とした。
[導電率測定]
実施例1に記載の固体酸化物形燃料電池セルに空気極集電層、硫黄捕集層それぞれを塗布して得られる円筒状試験体を通常条件で焼成し、4端子法で計測した。評価条件は以下の通りである。
雰囲気 :大気
測定温度 :700℃
電流 :1A
Figure 2021051983
1 固体酸化物形燃料電池システム
2 固体酸化物形燃料電池モジュール
4 補機ユニット
6 ハウジング
7 断熱材
8 密封空間
10 発電室
12 固体酸化物形燃料電池セル集合体
14 固体酸化物形燃料電池セルスタック
16 固体酸化物形燃料電池セルユニット
18 燃焼室
20 改質器
22 空気用熱交換器
24 水供給源
28 水流量調整ユニット
30 燃料供給源
32 ガス遮断弁
36 脱硫器
38 燃料流量調整ユニット
40 空気供給源
42 電磁弁
44 改質用空気流量調整ユニット
45 発電用空気流量調整ユニット
46 第1ヒータ
48 第2ヒータ
50 温水製造装置
52 制御ボックス
54 インバータ
60 純水導入管
62 被改質ガス導入管
64 燃料ガス供給管
66 マニホールド
68 下支持板
70 空気集約室
72 空気分配室
74 空気流路管
76 空気導入管
80 排気ガス通路
82 排気ガス排出管
83 点火装置
84 燃料電池セル
86 内側電極端子
88 燃料ガス流路
90 内側電極
91 多孔質支持体
92 外側電極
94 電解質層

Claims (6)

  1. 固体酸化物形の電解質層を間に挟んで燃料極層と空気極層とが積層された固体酸化物形燃料電池セルにおいて、
    前記空気極層の外表面に銀を含有する空気極集電層と、
    前記空気極集電層の外表面に銀を含有する硫黄捕集層とを有し、
    前記空気極集電層は、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を第1の濃度で含み、前記硫黄捕集層は、アルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を第2の濃度で含み、
    前記アルカリ土類金属は、Sr、Ca、及びBaから選ばれ、第1の濃度は10重量%未満であり、第2の濃度は20重量%以上であることを特徴とする固体酸化物形燃料電池セル。
  2. 前記硫黄捕集層に含まれるアルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物の粒子径D50が1μm以下である、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
  3. 前記空気極層がアルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物を含み、
    前記空気極層、前記空気極集電層、及び前記硫黄捕集層に含まれるアルカリ土類金属を含むペロブスカイト型酸化物が同一である、請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
  4. 前記空気極集電層の膜厚が50μm以下である、請求項1乃至3に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
  5. 前記空気極集電層の700℃における導電率が10000S/cm以上である、請求項1乃至4に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
  6. 前記硫黄捕集層は前記空気極層の90%以上覆う、請求項1乃至5に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
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