JP2021038249A - アクチビン−ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用 - Google Patents

アクチビン−ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2021038249A
JP2021038249A JP2020193117A JP2020193117A JP2021038249A JP 2021038249 A JP2021038249 A JP 2021038249A JP 2020193117 A JP2020193117 A JP 2020193117A JP 2020193117 A JP2020193117 A JP 2020193117A JP 2021038249 A JP2021038249 A JP 2021038249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
subject
signaling inhibitor
seq
certain embodiments
months
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020193117A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7092853B2 (ja
Inventor
エム.アティエ ケネス
M Attie Kenneth
エム.アティエ ケネス
ロバルディ クリストファー
Rovaldi Christopher
ロバルディ クリストファー
ラアデム アブデラーマン
Laadem Abderrahmane
ラアデム アブデラーマン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Celgene Corp
Acceleron Pharma Inc
Original Assignee
Celgene Corp
Acceleron Pharma Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Celgene Corp, Acceleron Pharma Inc filed Critical Celgene Corp
Publication of JP2021038249A publication Critical patent/JP2021038249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7092853B2 publication Critical patent/JP7092853B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/177Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • A61K38/179Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for growth factors; for growth regulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/06Antianaemics
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/71Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for growth factors; for growth regulators
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/483Physical analysis of biological material
    • G01N33/487Physical analysis of biological material of liquid biological material
    • G01N33/49Blood
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/30Non-immunoglobulin-derived peptide or protein having an immunoglobulin constant or Fc region, or a fragment thereof, attached thereto

Abstract

【課題】任意の哺乳動物における貧血、RBC輸血を必要とする貧血、低もしくは中間-1リスクの骨髄異形成症候群(MDS)、及び/又は非増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)の対象における治療方法を提供する。
【解決手段】対象における血液関連障害を治療する方法であって、(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;及び(b)該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、アクチビン-ActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量を該対象に投与することを含む方法である。
【選択図】図1

Description

(1.関連出願の相互参照)
本出願は、2014年12月3日に出願された米国仮特許出願第62/086,977号の優先権の恩典
を主張する。本出願は、その各々の内容全体が、引用によりかつあらゆる目的のために本
明細書中に組み込まれる、2014年12月5日に出願された米国仮特許出願第62/088,478号; 2
015年4月28日に出願された米国仮特許出願第62/153,872号; 2015年6月10日に出願された
米国仮特許出願第62/173,782号;及び2015年9月15日に出願された米国仮特許出願第62/218
,728号の優先権の恩典も主張する。
(2.配列表)
本出願は、2015年11月19日に作成された、93,638バイトのサイズの、ファイル名「1282
7_978_228_Sequence_Listing.txt」として提出された、配列表のコンピュータ可読形態(C
RF)コピーとともに出願されており、このコピーは、配列表のハードコピーと同一であり
、引用により完全にかつあらゆる目的のために本明細書中に組み込まれている。
(3.分野)
本明細書に提供されるのは、(i)貧血;(ii)RBC輸血を必要とする貧血;(iii)骨髄異形成
症候群(MDS);及び/又は(iv)非増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)の対象における長期治
療の方法であって、該長期治療を必要とする対象へのアクチビン-ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの投与を含む、方法である。そのようなアクチビン-ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、ActRIIA及び/又はActRIIBシグナル伝達のシグナル伝達インヒビターである
ことができる。本明細書に提供されるのは、(i)貧血;(ii)赤血球(RBC)輸血を必要とする
貧血;(iii)MDS;及び/又は(iv)非増殖性CMMLの対象における長期治療の方法であって、該
対象が環状鉄芽球を有する、方法である。
(4.背景)
貧血とは、血液中の赤血球の数が減少し又はヘモグロビンの量が正常未満になることで
ある。貧血は、ヘモグロビンの酸素結合能の低下によっても引き起こされ得る。貧血は、
最も一般的な血液障害である。貧血は、無効造血によって引き起こされ得る。無効造血は
、活発な赤血球産生が行われるが、成熟赤血球が適切な割合で発生しない場合に存在する
。前駆細胞は、成熟赤血球の段階に達する前に、アポトーシスを経る。MDSは、無効造血
を特徴とする造血幹細胞障害を含む。さらに、MDS障害は、環状鉄芽球を特徴とする障害
を含む。環状鉄芽球は、異常赤芽球である。さらに、MDSと関連する特定の体細胞突然変
異は、環状鉄芽球形成及び無効造血を引き起こす。スプライシング因子3B1(SF3B1)におけ
る優性突然変異は、環状鉄芽球の形成と関連している。環状鉄芽球は、核の外周の少なく
とも3分の1にわたって最低5つの鉄含有(鉄沈着性)顆粒が存在する赤芽球である。例えば
、Muftiらの文献、2008, Haematologica, 93(11):1712-7を参照されたい。環状鉄芽球は
、鉄担持ミトコンドリアを含有する。環状鉄芽球の存在は、プルシアンブルー染色及び可
視化によって検出することができる。環状鉄芽球は、末梢血及び/又は骨髄塗抹標本で検
出することができる。
2つの関連するII型受容体、ActRIIA及びActRIIBが、アクチビンのII型受容体として同
定されている(Mathews及びValeの文献、1991, Cell 65:973-982; Attisanoらの文献、199
2, Cell 68: 97-108)。アクチビンの他に、ActRIIA及びActRIIBは、BMP7、Nodal、GDF8、
及びGDF11を含む、いくつかの他のTGF-βファミリータンパク質と生化学的に相互作用す
ることができる(Yamashitaらの文献、1995, J. Cell Biol. 130:217-226; Lee及びMcPher
ronの文献、2001, Proc. Natl. Acad. Sci. 98:9306-9311; Yeo及びWhitmanの文献、2001
, Mol. Cell 7: 949-957; Ohらの文献、2002, Genes Dev. 16:2749-54)。ALK4は、アクチ
ビン、特に、アクチビンAの主なI型受容体であり、ALK-7は、同様に、アクチビン、特に
、アクチビンBの受容体としての役割を果たし得る。
アクチビン受容体IIA型(ActRIIA)の細胞外ドメイン(ECD)及びヒトIgG1 Fcドメインから
なるヒト化融合タンパク質は、高い親和性でアクチビン-Aに結合し、内在性ActRIIA受容
体を介するシグナル伝達を遮断する。アクチビン-Aは、RBC成熟の後期に影響を及ぼす赤
血球分化因子である(Murata M、Onomichi K、Eto Y、Shibai H、及びMuramatsu M.の文献
、チャイニーズハムスター卵巣細胞における赤血球分化因子の発現(Expression of eryth
roid differentiation factor in Chinese hamster ovary cells.)、Biochem Biophys Re
s Commun 1988; 151: 230-5.)。ActRIIシグナル伝達インヒビターは、RBCレベルを増大さ
せることについて記載されている(例えば、特許出願公開第20110038831号;第20100204092
号;第20100068215号;第20100028332号;第20100028331号;及び第20090163417号)。
(5.概要)
本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療する方法であって、(a)
該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;及び(b)該対象
における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、
19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜
2.0mg/kgの医薬有効用量を該対象に投与することを含む、方法である。ある実施態様にお
いて、該血液関連障害は、貧血、骨髄異形成症候群(MDS)、又は非増殖性慢性骨髄単球性
白血病(CMML)である。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の
パーセンテージは、初回で決定される。ある実施態様において、該初回は、該対象への該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量の投与から1日、2日、3日、4日、5日、6
日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月
、又は6カ月以内である。
本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療する方法であって、(i)
該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象
における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグ
ロビンレベルと比較したときの該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成する
ために、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターを医薬有効用
量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgで
あり、かつ該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくと
も10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%
である、方法である。ある実施態様において、該血液関連障害は、貧血、MDS、又は非増
殖性CMMLである。本明細書に提供されるのは、対象における貧血を治療する方法であって
、(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの
該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対
象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における
ヘモグロビンレベルと比較したときの該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達
成するために、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターを医薬
有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg
/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、少
なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくと
も20%である、方法である。ある実施態様において、対象は、RBC輸血を必要とする対象
である。本明細書に提供されるのは、対象におけるMDSを治療する方法であって、(i)該対
象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象にお
ける環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActR
IIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビ
ンレベルと比較したときの該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するため
に、該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与するこ
とを含み;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環
状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、
14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である、方法である。本明細
書に提供されるのは、対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって、(i)該対象に
おける環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における
環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシ
グナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレ
ベルと比較したときの該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、
該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを
含み;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄
芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%
、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である、方法である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間は、1、2、3、4
、5、又は6カ月である。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球
の初期のパーセンテージは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投
与する前の期間の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである。ある
実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下
は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも1、2、3、4、5、6、12
、18、又は24カ月間維持される。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球であ
る赤芽球のパーセンテージの長期低下は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間
後、少なくとも6、12、18、又は24カ月間、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初
期のパーセンテージを少なくとも1.5、2.5、5.0、7.5、又は10.0倍下回るものである。あ
る実施態様において、該対象における初期のヘモグロビンレベルは、該対象に該ActRIIシ
グナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレ
ベルである。ある実施態様において、該対象における初期のヘモグロビンレベルは、約11
g/dL未満である。ある実施態様において、該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大
は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、
又は24カ月間維持される。ある実施態様において、該対象におけるヘモグロビンレベルの
長期増大は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、
12、18、又は24カ月間の該対象における約11g/dL〜18g/dLのヘモグロビンレベルである。
ある実施態様において、該対象は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少
なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、3週間に1回投与される
。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、(i)28日に1回;又は(ii
)42日に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、
注射によって投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは
、皮下投与される。
ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から
6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のさらなるパー
センテージを決定することをさらに含む。ある実施態様において、該対象における環状鉄
芽球である赤芽球のパーセンテージは、プルシアンブルー染色によって決定される。ある
実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12
、18、及び/又は24カ月後の該対象におけるさらなるヘモグロビンレベルを決定すること
をさらに含む。
また本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療する方法であって:(
a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及び(b
)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも10%
、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20%で
ある場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用
量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パーセン
テージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.
0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与することを含む、方法である。ある実施態様において
、該血液関連障害は、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである。ま
た本明細書に提供されるのは、対象における貧血を治療する方法であって:(a)該対象にお
ける環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及び(b)(i)該対象に
おける環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%
、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20%である場合、Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で短期間投
与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パーセンテージが10%
未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬
有効用量で長期間投与することを含む、方法である。ある実施態様において、該対象は、
輸血を必要とする対象である。また本明細書に提供されるのは、対象におけるMDSを治療
する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを
決定すること;及び(b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージ
が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしく
は少なくとも20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.
0mg/kgの医薬有効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である
赤芽球の該パーセンテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該
対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与することを含む、方法である。ま
た本明細書に提供されるのは、対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって:(a)該
対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及び(b)(i)
該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも10%、11
%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20%である
場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で
短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パーセンテー
ジが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/
kgの医薬有効用量で長期間投与することを含む、方法である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターが短期間投与された該対象
における環状鉄芽球である該対象における赤芽球の第1のパーセンテージは、該短期間のA
ctRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少なくとも6、12、18、又は24カ月間、10%、
9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%未満、又は1%未満にまで低下する。ある実施
態様において、該対象におけるヘモグロビンレベルは、約11g/dL未満である。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターが短期間投与された該対象におけるヘモ
グロビンレベルは、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から少なくとも3、4、
5、6、12、18、又は24カ月後、約11g/dL〜18g/dLである。ある実施態様において、該短期
間は、1、2、3、4、又は5カ月である。ある実施態様において、該長期間は、少なくとも6
、12、18、又は24カ月である。ある実施態様において、該対象は、該ActRIIシグナル伝達
インヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血
を必要としない。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、3週間に1回投与される
。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、(i)28日に1回;又は(ii
)42日に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、
注射によって投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは
、皮下投与される。
ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から
6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセ
ンテージを決定することをさらに含む。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽
球である赤芽球のパーセンテージは、プルシアンブルー染色によって決定される。ある実
施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、1
8、及び/又は24カ月後の該対象におけるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む
また本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療する方法であって:(
a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%
、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを有す
ることを決定すること;(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/
kgの初期用量を投与すること;(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の
第2のパーセンテージを決定すること;及び(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの調整用量を投与することを含む、方法である。ある実施態様において、該血
液関連障害は、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである。また本明
細書に提供されるのは、対象における貧血を治療する方法であって:(a)該対象が、少なく
とも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20
%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを有することを決定するこ
と;(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
すること;(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテー
ジを決定すること;及び(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用
量を投与することを含む、方法である。ある実施態様において、該対象は、輸血を必要と
する対象である。また本明細書に提供されるのは、対象におけるMDSを治療する方法であ
って:(a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%
、19%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージ
を有することを決定すること;(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜
2.0mg/kgの初期用量を投与すること;(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤
芽球の第2のパーセンテージを決定すること;及び(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル
伝達インヒビターの調整用量を投与することを含む、方法である。また本明細書に提供さ
れるのは、対象における非増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)を治療する方法であって:(
a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%
、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを有す
ることを決定すること;(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/
kgの初期用量を投与すること;(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の
第2のパーセンテージを決定すること;及び(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの調整用量を投与することを含む、方法である。
ある実施態様において、該一定期間は、1、2、3、4、5、又は6カ月である。ある実施態
様において、該初期用量は、注射によって投与される。ある実施態様において、該初期用
量は、皮下投与される。ある実施態様において、該初期用量は、3週間に1回投与される。
ある実施態様において、該初期用量は、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される。
ある実施態様において、該初期用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1
のパーセンテージの決定の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしく
は1週間、2週間、1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、1
0カ月、11カ月、もしくは12カ月以内に、該対象に投与される。ある実施態様において、
該調整用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージの決定の
直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1カ月、2
カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、もしくは1
2カ月以内に、該対象に投与される。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球
である赤芽球の第2のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15
%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である場合、該ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの調整用量は、該初期用量よりも多い。ある実施態様において、該調整用量は
、該初期用量よりも約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.25mg/kg、約0.3mg/kg
、約0.35mg/kg、約0.4mg/kg、もしくは約0.5mg/kg、0.75mg/kg、1.0mg/kg、1.33mg/kg、1
.5mg/kg、又は約1.75mg/kg多い。ある実施態様において、該調整用量は、該初期用量より
も高い頻度で投与される。ある実施態様において、該調整用量は、5、10、15、20、25、2
8、30、35、又は40日毎に投与される。ある実施態様において、該調整用量は、注射によ
って投与される。ある実施態様において、該調整用量は、皮下投与される。ある実施態様
において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージが、10%、9%
、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%未満、又は1%未満である場合、該調整用量は、該
対象に投与されない。ある実施態様において、該調整用量は、最大でも1、2、3、4、5、
又は6カ月間しか投与されない。
ある実施態様において、該対象は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、
少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、3週間に1回投与される。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投
与される。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテ
ージは、プルシアンブルー染色によって決定される。
また本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療する方法であって:(
a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;(b)該対象に
おける環状鉄芽球である該対象における赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、11
%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である場合
、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で投与
すること;(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象における
ヘモグロビンのレベルを決定すること;及び(d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少
なくとも11g/dLである場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止
することを含む、方法である。ある実施態様において、該血液関連障害は、貧血、輸血を
必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである。また本明細書に提供されるのは、対象
における貧血を治療する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパー
センテージを決定すること;(b)該対象における環状鉄芽球である該対象における赤芽球の
パーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%
、19%、又は少なくとも20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.
1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で投与すること;(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが
該対象に投与された後の該対象におけるヘモグロビンのレベルを決定すること;及び(d)該
対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への該ActRII
シグナル伝達インヒビターの投与を中止することを含む、方法である。ある実施態様にお
いて、該対象は、RBC輸血を必要とする。また本明細書に提供されるのは、対象におけるM
DSを治療する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージ
を決定すること;(b)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なく
とも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20
%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
効用量で投与すること;(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該
対象におけるヘモグロビンのレベルを決定すること;及び(d)該対象におけるヘモグロビン
のレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の投与を中止することを含む、方法である。また本明細書に提供されるのは、対象におけ
る非増殖性CMMLを治療する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパ
ーセンテージを決定すること;(b)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテー
ジが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は
少なくとも20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0m
g/kgの医薬有効用量で投与すること;(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与
された後の該対象におけるヘモグロビンのレベルを決定すること;及び (d)該対象におけ
るヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への該ActRIIシグナル伝
達インヒビターの投与を中止することを含む、方法である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、該対象に3週間に1回投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、(i)28日に1回
;又は(ii)42日に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターは、注射によって投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターは、皮下投与される。
ある実施態様において、ヘモグロビンのレベルは、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
が投与された後、6、12、18、及び/又は24カ月以内に決定される。
また本明細書に提供されるのは、血液関連障害を有する対象における赤血球産生を促進
する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定す
ること;(b)ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を該対象に第1の期間投与す
ること;(c)該第1の期間の後、工程(a)の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセ
ンテージが、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%を上回
っていた場合、該対象に投与される該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量を低下させ
るか、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の頻度を低下させるか、又は
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止することを含む、方法である。ある実施
態様において、該血液関連障害は、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMM
Lである。ある実施態様において、本方法は、(i)該第1の期間中の該対象における血液学
的パラメータをモニタリングすること;及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正
常化している場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を低下させるか
又は中止することをさらに含む。ある実施態様において、本方法は、(i)該第1の期間中の
該対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;及び(ii)該対象における血
液学的パラメータが正常化している場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の投与の用量を低下させることをさらに含む。ある実施態様において、本方法は、(i)該
第1の期間中の該対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;及び(ii)該対
象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達
インヒビターの投与の頻度を低下させることをさらに含む。ある実施態様において、本方
法は、(i)該第1の期間中の該対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への該ActRII
シグナル伝達インヒビターの投与を中止することをさらに含む。ある実施態様において、
該対象における正常化した血液学的パラメータは、参照集団における該血液学的パラメー
タのレベルである。ある実施態様において、該対象における正常化した血液学的パラメー
タは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対
象における該血液学的パラメータと比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%
、60%、70%、80%、90%、又は100%の該対象における該血液学的パラメータの改善で
ある。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を
投与する前の期間は、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間
、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある
実施態様において、該血液学的パラメータは、ヘモグロビンレベル、ヘマトクリット、赤
血球数、又は該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、該対象に3週間に1回投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、(i)28日に1回
;又は(ii)42日に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターは、注射によって投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターは、皮下投与される。
ある実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、
14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、該対象は、1
以上の血液学的パラメータの正常化を達成する増大した可能性を有する。ある実施態様に
おいて、該血液学的パラメータは、ヘモグロビンレベル、ヘマトクリット、赤血球数、又
は該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである。
ある実施態様において、該正常化した血液学的パラメータは、参照集団における該血液
学的パラメータのレベルである。ある実施態様において、該正常化した血液学的パラメー
タは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対
象における該血液学的パラメータと比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%
、60%、70%、80%、90%、又は100%の該対象における該血液学的パラメータの改善で
ある。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を
投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5
週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。
本明細書に提供されるのは、対象における貧血の長期治療の方法であって、(i)該対象
における環状鉄芽球と正常赤芽球との初期比と比較したときの該対象における環状鉄芽球
と正常赤芽球との比の長期低下;及び(ii)該対象に該ActRIIインヒビターを投与する前の
該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該対象におけるヘモグロビンレベル
の長期増大を達成するために、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)インヒビターを医
薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医薬有効用量が0.75mg/kg〜2.
0mg/kgであり、かつ該対象における初期の環状鉄芽球と正常赤芽球との比が、少なくとも
1:10、少なくとも1:7、又は少なくとも1:5である、方法である。ある実施態様において、
該対象は、輸血を必要とする対象である。
本明細書に提供されるのは、対象における低又は中間-1リスクの骨髄異形成症候群(MDS
)の長期治療の方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球と正常赤芽球との初期比と比
較したときの該対象における環状鉄芽球と正常赤芽球との比の長期低下;及び(ii)該対象
に該ActRIIインヒビターを投与する前の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したと
きの該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にアクチビ
ン受容体II型(ActRII)インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;
ここで、該医薬有効用量が0.75mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における初期の環状
鉄芽球と正常赤芽球との比が、少なくとも1:10、少なくとも1:7、又は少なくとも1:5であ
る、方法である。
本明細書に提供されるのは、対象における非増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)の長期
治療の方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球と正常赤芽球との初期比と比較した
ときの該対象における環状鉄芽球と正常赤芽球との比の長期低下;及び(ii)該対象に該Act
RIIインヒビターを投与する前の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該
対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にアクチビン受容
体II型(ActRII)インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで
、該医薬有効用量が0.75mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における初期の環状鉄芽球
と正常赤芽球との比が、少なくとも1:10、少なくとも1:7、又は少なくとも1:5である、方
法である。
また本明細書に提供されるのは、対象における好中球のレベルを増大させる方法であっ
て、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を
投与することを含む、方法である。
また本明細書に提供されるのは、対象における血小板のレベルを増大させる方法であっ
て、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を
投与することを含む、方法である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは:(a)配列番号2と90%同
一のもの;(b)配列番号2と95%同一のもの;(c)配列番号2と98%同一のもの;(d)配列番号2;
(e)配列番号3と90%同一のもの;(f)配列番号3と95%同一のもの;(g)配列番号3と98%同一
のもの;(h)配列番号3;(i)配列番号6と90%同一のもの;(j)配列番号6と95%同一のもの;(k
)配列番号6と98%同一のもの;(l)配列番号6;(m)配列番号7と90%同一のもの;(n)配列番号
7と95%同一のもの;(o)配列番号7と98%同一のもの;(p)配列番号7;(q)配列番号12と90%
同一のもの;(r)配列番号12と95%同一のもの;(s)配列番号12と98%同一のもの;(t)配列番
号12;(u)配列番号17と90%同一のもの;(v)配列番号17と95%同一のもの;(w)配列番号17と
98%同一のもの;(x)配列番号17;(y)配列番号20と90%同一のもの;(z)配列番号20と95%同
一のもの;(aa)配列番号20と98%同一のもの;(bb)配列番号20;(cc)配列番号21と90%同一
のもの;(dd)配列番号21と95%同一のもの;(ee)配列番号21と98%同一のもの;(ff)配列番
号21;(gg)配列番号25と90%同一のもの;(hh)配列番号25と95%同一のもの;(ii)配列番号2
5と98%同一のもの;及び(jj)配列番号25からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポ
リペプチドである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達
インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは:(a
)配列番号2と90%同一のもの;(b)配列番号2と95%同一のもの;(c)配列番号2と98%同一の
もの;(d)配列番号2;(e)配列番号3と90%同一のもの;(f)配列番号3と95%同一のもの;(g)
配列番号3と98%同一のもの;(h)配列番号3;(i)配列番号6と90%同一のもの;(j)配列番号6
と95%同一のもの;(k)配列番号6と98%同一のもの;(l)配列番号6;(m)配列番号7と90%同
一のもの;(n)配列番号7と95%同一のもの;(o)配列番号7と98%同一のもの;及び(p)配列番
号7からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列番号7のアミノ酸
配列を含むポリペプチドである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターは、ActRIIAの細胞外ドメイン及びヒトIgG1 Fcドメインからなるヒト化融合タンパク
質である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBのシグナル伝
達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達インヒビターは:
(a)配列番号17と90%同一のもの;(b)配列番号17と95%同一のもの;(c)配列番号17と98%
同一のもの;(d)配列番号17;(e)配列番号20と90%同一のもの;(f)配列番号20と95%同一の
もの;(g)配列番号20と98%同一のもの;(h)配列番号20;(i)配列番号21と90%同一のもの;(
j)配列番号21と95%同一のもの;(k)配列番号21と98%同一のもの;(l)配列番号21;(m)配列
番号25と90%同一のもの;(n)配列番号25と95%同一のもの;(o)配列番号25と98%同一のも
の;及び(p)配列番号25からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列番号25のアミノ酸
配列を含むポリペプチドである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAの細胞外ドメ
イン及びヒトIgG1 Fcドメインからなるヒト化融合タンパク質である。
ある実施態様において、対象はヒトである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.1〜2.25mg/kg
である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.1〜2.0
mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.7
〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は
、約0.1mg/kg、0.125mg/kg、0.3mg/kg、0.5mg/kg、0.7mg/kg、1.0mg/kg、1.25mg/kg、1.3
3mg/kg、1.5mg/kg、1.75mg/kg、2.0mg/kg、又は2.25mg/kgである。ある実施態様において
、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.1mg/kg〜0.5mg/kg、0.3mg/kg〜0.7mg/
kg、0.5mg/kg〜1.0mg/kg、0.7mg/kg〜1.25mg/kg、1.0mg/kg〜2.0mg/kg、又は1.5〜2.25mg
/kgである。
(6.図面の簡単な説明)
図1は、実施例2の投与レジメン及び試験設計を記載している。第8.2節を参照されたい。ActRIIA-Iは、ActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)を指す。
図2は、高輸血負荷(HTB)対象について56日以上のRBC輸血非依存(RBC-TI)又は低輸血負荷(LTB)対象について8週間の無輸血期間にわたる1.5g/dL以上の平均ヘモグロビン(Hb)増加を伴う56日以上のRBC-TIを達成する対象の比率を記載している。ActRIIA-Iは、ActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)を指す。
図3は、1.0mg/kg用量のActRIIA(配列番号7)を投与された例示的なHTB対象によって受容されるヘモグロビンレベル(Hb、g/dL)及びRBC輸血単位の数を示している。図3は、例示的なHTB対象が、56日よりも長い間、RBC-TIを達成することを示している。
図4は、示された用量でのActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)による治療の後のHTBレスポンダー(n=19)における輸血負荷応答の最大持続期間を示している。ActRIIA-Iは、ActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)を指す。
図5は、示された用量でのActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)による治療の後、56日間以上RBC-TIを達成しているHTB対象(n=5)におけるRBC-TI応答の最大持続期間を示している。ActRIIA-Iは、ActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)を指す。
図6は、示された用量でのActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)による治療の後、56日間以上のRBC-TI及び1.5g/dL以上の平均Hb増加を達成しているLTB対象(n=9)の比率を示している。ActRIIA-Iは、ActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)を指す。
図7は、示された用量でのActRIIA(配列番号7)による治療の後、56日間以上のRBC-TI及び1.5g/dL以上の平均Hb増加を達成しているLTB対象(n=5)におけるRBC-TI応答の最大持続期間を示している。ActRIIA-Iは、ActRIIAシグナル伝達インヒビター(配列番号7)を指す。
図8は、実施例2の投与レジメン及び試験設計を記載している。第8.3節を参照されたい。BL=ベースライン。ActRIIB-Iは、ActRIIBシグナル伝達インヒビター(配列番号25)を指す。
図9は、示された用量でのActRIIBシグナル伝達インヒビター(配列番号25)による治療の後のLTB対象における最大ヘモグロビン増加を示している。
図10は、示された用量でのActRIIBシグナル伝達インヒビター(配列番号25)による治療の後のLTB対象における網状赤血球の増加を記載している。
図11は、示された用量でかつ示された治療レジメンに従ってActRIIBシグナル伝達インヒビター(配列番号25)が投与された例示的なLTB対象におけるヘモグロビンレベルを記載している。BL=ベースライン。
図12は、示された用量でかつ示された治療レジメンに従ってActRIIBシグナル伝達インヒビター(配列番号25)が投与された例示的なLTB対象におけるヘモグロビンレベルを記載している。BL=ベースライン。
図13は、示された用量でかつ示された治療レジメンに従ってActRIIBシグナル伝達インヒビター(配列番号25)が投与された例示的なHTB対象におけるヘモグロビンレベルを記載している。BL=ベースライン。
図14は、1.0mg/kg用量のActRIIA-hFc(配列番号7)を投与された例示的なHTB対象によって受容されるヘモグロビンレベル(Hb、g/dL)及びRBC輸血単位の数を示している。図14は、例示的なHTB対象が、ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療の開始後、少なくとも337日間、RBC-TIを達成することを示している。
図15は、1.0mg/kg用量のActRIIA(配列番号7)を投与された例示的なLTB対象によって受容されるヘモグロビンレベル(Hb、g/dL)及びRBC輸血単位の数を示している。図15は、例示的なLTB対象が、ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療の開始後、少なくとも337日間、Hbレベルの持続的増加を達成することを示している。
図16は、輸血非依存を達成する資格のある対象における輸血負荷を示している。対象は、0.75mg/kg〜1.75mg/kgのActRIIB-hFcで治療された。
図17は、ActRIIA-hFC融合体(配列番号7)を投与されている患者において任意の8週間の期間にわたってLTB患者についての1.5g/dL以上の平均ヘモグロビン増加を伴うRBC輸血非依存(RBC-TI)を達成している対象の比率を記載している。濃い灰色の陰影はHTBを示し、薄い灰色の陰影はLTB患者を示している。
図18は、12カ月のActRIIA-hFc(配列番号7)治療延長試験の過程における例示的なHTB対象のヘモグロビン応答を示している。最初の治療用量と最後の治療用量が矢印で示されている。輸血事象が棒で示されている。ヘモグロビン(Hgb)の結果(単位はg/dL)が時間(単位は日)に対してプロットされている。
図19は、12カ月のActRIIA-hFc(配列番号7)治療延長試験の過程における例示的なLTB対象のヘモグロビン応答を示している。Hgb(単位はg/L)の平均変化が時間(単位は月)に対してプロットされている。
図20は、1.0mg/kg(対象は下の4つの棒で表されている)及び1.75mg/kg(対象は一番上の棒で表されている)の用量でActRIIA-hFc(配列番号7)治療を受けている間に、12カ月のActRIIA-hFc(配列番号7)治療延長試験の過程において6人の対象で認められた輸血非依存応答を示している。4人の患者は、試験の全体を通じて継続的な輸血非依存を経験した(真ん中の4本の棒)。1人の患者は、ActRIIA-hFc(配列番号7)治療から約1カ月後に、輸血非依存を獲得した(一番上の棒)。1人の患者は、間欠的に、約2カ月間、輸血非依存を経験した(一番下の棒)。
(7.詳細な説明)
(7.1 概観)
血液関連障害を有する患者における環状鉄芽球のレベルを用いて、アクチビン-ActRII
シグナル伝達のインヒビターによる治療に応答する患者を特定することができることが予
期せず分かった。そのような血液関連障害は、(i)貧血;(ii)RBC輸血を必要とする貧血;(i
ii)MDS;及び/又は(iv)非増殖性CMMLであることができる。第7.8節を参照されたい。理論
によって束縛されるものではないが、血液関連障害を有する患者における赤芽球の約15%
以上の環状鉄芽球は、同じ血液関連障害を有するが、赤芽球の約15%未満の環状鉄芽球を
有する患者と比べて、該患者におけるアクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターに
対する臨床応答の改善を予測するものである。そのような臨床応答の改善は、血液学的パ
ラメータ(例えば、ヘモグロビンレベル、赤血球レベル、及びヘマトクリット)の応答の増
大であることができる。そのような臨床応答の改善は、輸血負荷の低下に現れ得る。さら
に、そのような臨床応答の改善は、アクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターの継
続投与を受けなくても患者の長期利益をもたらすことができる。言い換えると、本明細書
に提供される方法は、アクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターの投与が中止され
た後の期間、患者における1以上の血液学的パラメータの改善をもたらすことができる。
したがって、本明細書に提供されるのは、血液関連障害を有する患者を治療する方法で
あって、(a)赤芽球中の環状鉄芽球のパーセンテージを決定すること;及び(b)赤芽球の約1
5%以上が環状鉄芽球である場合、アクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターを該患
者に投与することを含む、方法である。より具体的には、本明細書に提供されるのは、血
液関連障害を有する患者を治療する方法であって、(a)該患者における赤芽球中の環状鉄
芽球のパーセンテージを決定すること;(b)アクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビタ
ーを該患者に投与すること;及び(c)赤芽球の少なくとも約15%が環状鉄芽球である場合、
(i)一定期間後、アクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターの用量を低下させるかも
しくはアクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターの投与を中止すること、及び/又は
(ii)一定期間後、アクチビン-ActRIIシグナル伝達のインヒビターの投与の頻度を減少さ
せることを含む、方法である。これらの方法の詳細な説明は、第7.3節及び第7.4節に見出
すことができる。
(7.2 用語及び略語)
本明細書で使用されるように、「ActRII」は、アクチビン受容体II型を指す。本明細書
で使用されるように、「ActRIIA」は、アクチビン受容体IIA型を指す。例えば、Mathews
及びValeの文献、1991, Cell 65:973-982を参照されたい。GenBank(商標)アクセッション
番号NM_001278579.1は、例示的なヒトActRIIA核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセ
ッション番号NP_001265508.1は、例示的なヒトActRIIAアミノ酸配列を提供する。本明細
書で使用されるように、「ActRIIB」は、アクチビン受容体IIB型を指す。例えば、Attisa
noらの文献、1992, Cell 68: 97-108を参照されたい。GenBank(商標)アクセッション番号
NM_001106.3は、例示的なヒトActRIIB核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッショ
ン番号NP_001097.2は、例示的なヒトActRIIBアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「ActRIIA-mFc」又は「mActRIIA-Fc」は、マウスアクチ
ビンIIA型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号を参照さ
れたい。本明細書で使用されるように、「mActRIIB-Fc」又は「ActRIIB-mFc」は、マウス
アクチビンIIB型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号を
参照されたい。本明細書で使用されるように、「hActRIIA-Fc」又は「ActRIIA-hFc」は、
ヒトアクチビンIIA型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601
号を参照されたい。具体的な実施態様において、hActRIIA-Fcは、ソタテルセプト(配列番
号7)である。本明細書で使用されるように、「hActRIIB-Fc」又は「ActRIIB-hFc」は、ヒ
トアクチビンIIB型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号
を参照されたい。具体的な実施態様において、hActRIIB-Fcは、ラスパテルセプト(配列番
号25)である。
本明細書で使用されるように、「ALK」は、未分化リンパ腫キナーゼを指す。
本明細書で使用されるように、「BL」は、ベースラインを指す。
本明細書で使用されるように、「BMP7」は、骨形成タンパク質7を指す。
本明細書で使用されるように、「CMML」は、慢性骨髄単球性白血病を指す。
本明細書で使用されるように、「DEXA」は、二重エネルギーX線吸収測定を指す。
本明細書で使用されるように、「DNMT3A」は、DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラ
ーゼ3Aを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_153759.3、NM_022552.4、NM_175629
.2、及びNM_175630.1は、ヒトDNMT3Aの例示的な核酸配列を提供する。GenBank(商標)アク
セッション番号NP_715640.2、NP_783329.1、NP_783328.1、及びNP_072046.2は、ヒトDNMT
3Aの例示的なアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「ECD」は、細胞外ドメインを指す。
本明細書で使用されるように、「EPO」は、エリスロポエチンを指す。
本明細書で使用されるように、「ESA」は、赤血球産生刺激剤を指す。
本明細書で使用されるように、「G-CSF」は、顆粒球コロニー刺激因子を指す。
本明細書で使用されるように、「GM-CSG」は、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子
を指す。
本明細書で使用されるように、「Hb」は、ヘモグロビンを指す。
本明細書で使用されるように、「HBML」は、ミツバチメリチンを指す。
本明細書で使用されるように、「HI-E」は、赤血球の血液学的改善を指す。ある実施態
様において、HI-Eは、IWGによって定義されている通りである。ある実施態様において、H
I-Eは、改変された2006年IWGによって定義されている通りである。ある実施態様において
、低輸血負荷患者のHI-Eは、患者における少なくとも8週間の少なくとも1.5g/dLのヘモグ
ロビン濃度の増加である。ある実施態様において、高輸血負荷患者のHI-Eは、8週間にわ
たる少なくとも4単位のRBC輸血の低下である。
本明細書で使用されるように、「HTB」は、高輸血負荷を指す。ある実施態様において
、HTB対象は、8週間にわたって、4 RBC単位以上を投与される。
本明細書で使用されるように、「IgG」は、免疫グロブリンGを指す。
本明細書で使用されるように、「Int-1」は、中間1のIPSSスコアを指す。第7.8節を参
照されたい。
本明細書で使用されるように、「IPSS」は、国際予後判定スコアリングシステムを指す
。第7.8節を参照されたい。
本明細書で使用されるように、「IWG」は、国際作業グループを指す。例えば、Cheson
らの文献、Blood. 2000 96:3671-3674を参照されたい。ある実施態様において、IWGは、
改変された2006年基準を指す。例えば、Chesonらの文献、2006, Blood, 108(2)を参照さ
れたい。
本明細書で使用されるように、「LTB」は、低輸血負荷を指す。ある実施態様において
、LTB対象は、8週間にわたって、4 RBC単位未満を投与される。
本明細書で使用されるように、「MDS」は、骨髄異形成症候群を指す。
本明細書で使用されるように、「PD」は、薬力学を指す。
本明細書で使用されるように、「PK」は、薬物動態を指す。
本明細書で使用されるように、「qCT」は、定量的コンピュータ断層撮影を指す。
本明細書で使用されるように、「RARS」は、環状鉄芽球を伴う不応性貧血を指す。
本明細書で使用されるように、「RBC」は、赤血球を指す。
本明細書で使用されるように、「RBC-TI」は、赤血球輸血非依存を指す。
本明細書で使用されるように、「RCMD-RS」は、環状鉄芽球を伴う多血球系異形成を伴
う難治性血球減少を指す。
本明細書で使用されるように、「RS」は、環状鉄芽球を指す。
本明細書で使用されるように、「SC」は、皮下を指す。
本明細書で使用されるように、「SETBP1」は、SET結合タンパク質1を指す。GenBank(商
標)アクセッション番号NM_015559.2及びNM_001130110.1は、ヒトSETBP1の例示的な核酸配
列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_056374.2及びNP_001123582.1は、ヒ
トSETBP1の例示的なアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「SF3B1」は、スプライシング因子3B1を指す。GenBank(
商標)アクセッション番号NM_012433.3、NM_001005523.2、及びNM_001308824.1は、ヒトSF
3B1の例示的な核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001295753.1、
NP_001005526.1、及びNP_036565.2は、ヒトSF3B1の例示的なアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「SPR」は、表面プラズモン共鳴を指す。
本明細書で使用されるように、「SRSF2」は、セリン/アルギニンに富むスプライシング
因子2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_003016.4及びNM_001195427.1は、ヒ
トSRSF2の例示的な核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001182356
.1及びNP_003007.2は、ヒトSRSF2の例示的なアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「TET2」は、tetメチルシトシンジオキシゲナーゼ2を指
す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001127208.2及びNM_017628.4は、ヒトTET2の例
示的な核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001120680.1及びNP_06
0098.3は、ヒトTET2の例示的なアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「TGF」は、形質転換成長因子を指す。
本明細書で使用されるように、「TPA」は、組織プラスミノーゲン活性化因子を指す。
(7.3 治療方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、血液関連障害を有する対象を治療
する方法であって、(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定
すること;及び(b)該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15
%、16%、17%、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの医薬有効用量を該対象に投与することを含む、方法である。ある実施態様に
おいて、ActRIIシグナル伝達のインヒビターは、該対象における赤芽球の少なくとも15%
が環状鉄芽球である場合、該対象に投与される。ある実施態様において、該対象における
環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージは、初回で決定される。ある実施態様において
、該初回は、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量の投与から1
日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8
週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月以内である。ある実施態様において、該血液関連
障害は、第7.8節に記載の血液関連障害である。ある実施態様において、該対象は、第7.8
節に記載の対象である。ある実施態様において、該対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレ
ベルを有する。ある実施態様において、該対象は、参照集団と比較して減少したヘモグロ
ビンレベルを有する。ある実施態様において、該参照集団は、第7.10節に記載されている
通りである。ある実施態様において、該対象は、貧血を有する。ある実施態様において、
該対象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様において、該対象は、MDSを有
する。ある実施態様において、該対象は、非増殖性CMMLを有する。ある実施態様において
、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%
、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、該対象は、1以上の血液学的パラメー
タの正常化を達成する増大した可能性を有する。ある実施態様において、該対象における
赤芽球の少なくとも15%が環状鉄芽球である場合、該対象は、1以上の血液学的パラメー
タの正常化を達成する増大した可能性を有する。ある実施態様において、該血液学的パラ
メータは、ヘモグロビンレベルである。ある実施態様において、該血液学的パラメータは
、ヘマトクリットである。ある実施態様において、該血液学的パラメータは、赤血球数で
ある。ある実施態様において、該血液学的パラメータは、該対象における環状鉄芽球であ
る赤芽球のパーセンテージである。ある実施態様において、正常化した血液学的パラメー
タは、参照集団における該血液学的パラメータのレベルである。ある実施態様において、
該参照集団は、第7.10節に記載の参照集団である。ある実施態様において、1以上の血液
学的パラメータの正常化は、該対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を
投与する前の期間の該対象における該血液学的パラメータと比較して、少なくとも10%、
20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%の該対象における該血液
学的パラメータの改善である。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2
週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月で
ある。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージ
は、第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様において、環状鉄芽球
は、第7.10節に記載のアッセイに従って同定される。ある実施態様において、環状鉄芽球
は、プルシアンブルー染色に従って同定される。ある実施態様において、赤芽球は、第7.
10節に記載のアッセイに従って同定される。ある実施態様において、該対象におけるヘモ
グロビンレベルは、第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様におい
て、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態様において、該医薬有
効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量
は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7
.7節に記載の初期用量である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記
載の調整用量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.
11節に記載の組成物として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に
記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに
投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に
記載のActRIIシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナ
ル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様におい
て、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様
において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例
えば、配列番号7)である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは
、ActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル
伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシ
グナル伝達インヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)であ
る。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療
する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージ
と比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下;
及び(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該
対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該対象におけるヘモグロビンレベルの
長期増大を達成するために、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒ
ビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医薬有効用量が0.1
mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13
%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%が環状鉄芽球である、方
法である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。あ
る実施態様において、該血液関連障害は、第7.8節に記載の血液関連障害である。ある実
施態様において、該対象は、第7.8節に記載の対象である。ある実施態様において、該対
象における赤芽球の15%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該対象に該ActR
IIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5
日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5
カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象で
ある。本明細書で使用されるように、「環状鉄芽球(ring sideroblasts)」及び「環状鉄
芽球(ringed sideroblasts)」及び「RS」は、互換的に使用される。ある実施態様におい
て、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、最大でも1、2、3、4、5、又は6カ月間しか投
与されない。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパ
ーセンテージは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の
期間の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである。ある実施態様に
おいて、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、
1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8
週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、該対象における
環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下は、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間維持される。ある実施
態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下は、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの最後の用量が投与された後、かつ該ActRIIシグナル
伝達インヒビターのさらなる投与なしで、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間
維持される。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセン
テージの長期低下は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも6、1
2、18、又は24カ月間、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージ
を少なくとも1.5、2.5、5.0、7.5、又は10.0倍下回るものである。ある実施態様において
、該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間維持される。ある実施態様
において、該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大は、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間の該対象における
約11g/dL〜18g/dLのヘモグロビンレベルである。ある実施態様において、該対象は、該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ
月間、RBC輸血を必要としない。ある実施態様において、本方法は、ActRIIシグナル伝達
インヒビター投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、該対象におけるRB
C輸血の必要性を消失させる。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である
赤芽球のパーセンテージの長期低下は、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの最後の用量
が投与された後、かつ該ActRIIシグナル伝達インヒビターのさらなる投与なしで、少なく
とも6、12、18、又は24カ月間、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセ
ンテージを少なくとも1.5、2.5、5.0、7.5、又は10.0倍下回るものである。ある実施態様
において、該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大は、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターの最後の用量が投与された後、かつ該ActRIIシグナル伝達インヒビターのさらな
る投与なしで、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間維持される。ある実施態様
において、該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大は、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターの最後の用量が投与された後、かつ該ActRIIシグナル伝達インヒビターのさらな
る投与なしで、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間の該対象における約11g/dL
〜18g/dLのヘモグロビンレベルである。ある実施態様において、該対象は、該ActRIIシグ
ナル伝達インヒビターの最後の用量が投与された後、かつ該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターのさらなる投与なしで、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間RBC輸血を必
要としない。ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの最
後の用量が投与された後、かつ該ActRIIシグナル伝達インヒビターのさらなる投与なしで
、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、該対象におけるRBC輸血の必要性を消
失させる。
ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から
6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のさらなるパー
センテージを決定することをさらに含む。ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシ
グナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における
さらなるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む。
ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージは、
第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様において、環状鉄芽球は、
第7.10節に記載のアッセイに従って同定される。ある実施態様において、環状鉄芽球は、
プルシアンブルー染色に従って同定される。ある実施態様において、赤芽球は、第7.10節
に記載のアッセイに従って同定される。ある実施態様において、該対象におけるヘモグロ
ビンレベルは、第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様において、
該対象は、第7.8節に記載の対象である。ある実施態様において、該対象における赤芽球
の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少な
くとも20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の
対象である。ある実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄
芽球である。ある実施態様において、該対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレベルを有す
る。ある実施態様において、該対象は、参照集団と比較して減少したヘモグロビンレベル
を有する。ある実施態様において、該参照集団は、第7.10節に記載の通りである。ある実
施態様において、該対象は、貧血を有する。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血
を必要とする対象である。ある実施態様において、該対象は、MDSを有する。ある実施態
様において、該対象は、非増殖性CMMLを有する。
ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態
様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様にお
いて、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、
該医薬有効用量は、初期用量である。ある実施態様において、該初期用量は、第7.4節に
記載の方法に従って投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量で
ある。ある実施態様において、該調整用量は、第7.4節に記載の方法に従って投与される
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物
として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与さ
れる。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに投与される。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRI
Iシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRI
IAシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列
番号7)である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB
シグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達イン
ヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝
達インヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療
する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定す
ること;及び(b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なく
とも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくと
も20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医
薬有効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパ
ーセンテージが10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、もしくは1%未満であ
る場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量
で長期間投与することを含む、方法である。ある実施態様において、該血液関連障害は、
第7.8節に記載の血液関連障害である。ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載
の対象である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである
。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様に
おいて、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの短い投与期間は、1、2、3、4、
又は5カ月である。ある実施態様において、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビタ
ーの長い投与期間は、少なくとも6、12、18、又は24カ月である。具体的な実施態様にお
いて、該短い投与期間に続き、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの最後の投与から少な
くとも0、3、4、5、6、12、28、24、又は48カ月後、環状鉄芽球のレベルを試験する。あ
る実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRIIシ
グナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIAシ
グナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該Act
RIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7
)である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナ
ル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達インヒビタ
ーは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。
ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から
6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のさらなるパー
センテージを決定することをさらに含む。ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシ
グナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における
さらなるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む。
ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から
6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のさらなるパー
センテージを決定することをさらに含む。ある実施態様において、本方法は、該ActRIIシ
グナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の該対象における
ヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む。ある実施態様において、本方法は、Ac
tRIIシグナル伝達インヒビター投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、
該対象における赤血球輸血の必要性を消失させる。ある実施態様において、本方法は、該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの最後の用量が投与された後、かつ該ActRIIシグナル伝
達インヒビターのさらなる投与なしで、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、
該対象における赤血球輸血の必要性を消失させる。
ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージは、
第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様において、環状鉄芽球は、
第7.10節に記載のアッセイに従って同定される。ある実施態様において、環状鉄芽球は、
プルシアンブルー染色に従って同定される。ある実施態様において、赤芽球は、第7.10節
に記載のアッセイに従って同定される。ある実施態様において、該対象におけるヘモグロ
ビンレベルは、第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様において、
該対象におけるヘモグロビンレベルは、第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。
ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の対象である。ある実施態様におい
て、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17
%、18%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該
対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該
対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレベルを有する。ある実施態様において、該対象は、
参照集団と比較して減少したヘモグロビンレベルを有する。ある実施態様において、該参
照集団は、第7.10節に記載の通りである。ある実施態様において、該対象は、貧血を有す
る。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様
において、該対象は、MDSを有する。ある実施態様において、該対象は、非増殖性CMMLを
有する。
ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態
様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様にお
いて、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、
該医薬有効用量は、初期用量である。ある実施態様において、該初期用量は、第7.4節に
記載の方法に従って投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量で
ある。ある実施態様において、該調整用量は、第7.4節に記載の方法に従って投与される
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物
として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与さ
れる。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに投与される。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRI
Iシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRI
IAシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列
番号7)である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB
シグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達イン
ヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝
達インヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療
する方法であって、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの
医薬有効用量を投与することを含み、ここで、該対象が、1以上の突然変異を含むSF3B1を
発現する、方法である。ある実施態様において、該1以上の突然変異は、非コード領域に
ある。ある実施態様において、該1以上の突然変異は、コード領域にある。ある実施態様
において、SF3B1は、SF3B1タンパク質である。ある実施態様において、SF3B1は、SF3B1を
コードする遺伝子である。ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の対象であ
る。ある実施態様において、該血液関連障害は、第7.8節に記載の血液関連障害である。
ある実施態様において、該SF3B1における1以上の突然変異は、第7.8節に記載の通りであ
る。ある実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%
、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。あ
る実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。あ
る実施態様において、該対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレベルを有する。ある実施態
様において、該対象は、参照集団と比較して減少したヘモグロビンレベルを有する。ある
実施態様において、該参照集団は、第7.10節に記載の通りである。ある実施態様において
、該対象は、貧血を有する。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対
象である。ある実施態様において、該対象は、MDSを有する。ある実施態様において、該
対象は、非増殖性CMMLを有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って治療される対象は、血小板減少症を有する。ある実施態様において、該医薬有効用量
は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、ActRIIシ
グナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該医薬有
効用量は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態
様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様にお
いて、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、
該医薬有効用量は、初期用量である。ある実施態様において、該初期用量は、第7.4節に
記載の方法に従って投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量で
ある。ある実施態様において、該調整用量は、第7.4節に記載の方法に従って投与される
。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物
として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与さ
れる。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実
施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRIIシグナ
ル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
は、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIAシグナ
ル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRII
シグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)で
ある。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナル
伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達インヒビター
は、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。好中球レベル
を増大させる必要のある対象は、環状鉄芽球、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、非増殖
性CMML、及び/又はMDSを有する対象であることができる。
(7.3.1 遺伝マーカー)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療
する方法であって、該対象にアクチビン受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの
医薬有効用量を投与することを含み、ここで、該対象が、1以上の突然変異を含むSF3B1を
発現する、方法である。ある実施態様において、該1以上の突然変異は、非コード領域に
ある。ある実施態様において、該1以上の突然変異は、コード領域にある。ある実施態様
において、SF3B1は、SF3B1タンパク質である。ある実施態様において、SF3B1は、SF3B1を
コードする遺伝子である。ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の対象であ
る。ある実施態様において、該血液関連障害は、第7.8節に記載の血液関連障害である。
ある実施態様において、該SF3B1における1以上の突然変異は、第7.8節に記載の通りであ
る。ある実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%
、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。あ
る実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。あ
る実施態様において、該対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレベルを有する。ある実施態
様において、該対象は、参照集団と比較して減少したヘモグロビンレベルを有する。ある
実施態様において、該参照集団は、第7.10節に記載の通りである。ある実施態様において
、該対象は、貧血を有する。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対
象である。ある実施態様において、該対象は、MDSを有する。ある実施態様において、該
対象は、非増殖性CMMLを有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って治療される対象は、血小板減少症を有する。ある実施態様において、該医薬有効用量
は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、ActRIIシ
グナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該医薬有
効用量は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態
様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様にお
いて、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、
該医薬有効用量は、初期用量である。ある実施態様において、該初期用量は、第7.4節に
記載の方法に従って投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量で
ある。ある実施態様において、該調整用量は、第7.4節に記載の方法に従って投与される
。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物
として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与さ
れる。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実
施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRIIシグナ
ル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
は、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIAシグナ
ル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRII
シグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)で
ある。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナル
伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達インヒビター
は、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。好中球レベル
を増大させる必要のある対象は、環状鉄芽球、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、非増殖
性CMML、及び/又はMDSを有する対象であることができる。
(7.4 調整投与の方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、対象における血液関連障害を治療
する方法であって:(a)該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%
、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%が環状鉄芽球であること決定する
こと;(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投
与すること;(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテ
ージを決定すること;及び(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整
用量を投与することを含む、方法である。ある実施態様において、該血液関連障害は、第
7.8節に記載の血液関連障害である。ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の
対象である。ある実施態様において、該初期用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある
実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様において
、該初期用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージの決定
の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1カ月
、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、もしく
は12カ月以内に、該対象に投与される。ある実施態様において、該対象への該初期用量の
投与から該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージの決定までの期
間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1カ月、2カ月、3カ月、4
カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、又は12カ月である。ある
実施態様において、該調整用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパー
センテージの決定の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週
間、2週間、1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月
、11カ月、もしくは12カ月以内に、該対象に投与される。ある実施態様において、該ActR
IIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第
2のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、1
8%、19%、又は少なくとも20%である場合、該初期用量よりも少ない。ある実施態様に
おいて、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージは、少なくとも1
5%である。ある実施態様において、該調整用量は、該対象における環状鉄芽球である赤
芽球の第2のパーセンテージが、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、又は1
%未満である場合、該対象に投与されない。ある実施態様において、本方法は、ActRIIシ
グナル伝達インヒビター投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間、該対象
における赤血球輸血の必要性を消失させる。
ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の対象である。ある実施態様におい
て、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17
%、18%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該
対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該
対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレベルを有する。ある実施態様において、該対象は、
参照集団と比較して減少したヘモグロビンレベルを有する。ある実施態様において、該参
照集団は、第7.10節に記載の通りである。ある実施態様において、該対象は、貧血を有す
る。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様
において、該対象は、MDSを有する。ある実施態様において、該対象は、非増殖性CMMLを
有する。ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の初期用量である。
ある実施態様において、該用量は、第7.7節に記載の調整用量である。ある実施態様にお
いて、該医薬有効用量は、調整用量である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、
第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節
に記載の通りに投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは
、第7.11節に記載の組成物として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.
7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通
りに投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9
節に記載のActRIIシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシ
グナル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様に
おいて、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施
態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hF
c(例えば、配列番号7)である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビタ
ーは、ActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグ
ナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRI
Iシグナル伝達インヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)
である。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、血液関連障害を有する対象におけ
る赤血球産生を促進する方法であって:(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパー
センテージを決定すること;(b)ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を該対象
に第1の期間投与すること;及び(c)該第1の期間の後、工程(a)の該対象における環状鉄芽
球である赤芽球のパーセンテージが、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%
、19%、又は20%を上回っていた場合、該対象に投与される該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの用量を低下させるか、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の頻
度を低下させるか、又は該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止することを含む
、方法である。ある実施態様において、本方法は、(i)該第1の期間中の該対象における血
液学的パラメータをモニタリングすること;及び(ii)該対象における血液学的パラメータ
が正常化している場合、例えば、該対象における血液学的パラメータが少なくとも参照集
団における血液学的パラメータのレベルにある場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの投与を低下させる(例えば、その用量を低下させるもしくはその頻度を低下
させる)か、又は該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止することを
さらに含む。ある実施態様において、該参照集団は、第7.10節に記載の参照集団である。
ある実施態様において、本方法は、(i)該第1の期間中の該対象における血液学的パラメー
タをモニタリングすること;及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化してい
る場合、例えば、該対象における該血液学的パラメータが、第2の期間中の該対象におけ
る該血液学的パラメータと比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、
70%、80%、90%、又は100%改善している場合、該対象への該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターの投与を低下させる(例えば、その用量を低下させるもしくはその頻度を低下さ
せる)か、又は該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止することをさ
らに含み、ここで、該第2の期間は、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期
用量を投与する前の期間である。ある実施態様において、該第1の期間は、少なくとも1カ
月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、又は
1年である。ある実施態様において、該第2の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1
週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は
6カ月である。ある実施態様において、該血液学的パラメータは、ヘモグロビンレベルで
ある。ある実施態様において、該血液学的パラメータは、ヘマトクリットである。ある実
施態様において、該血液学的パラメータは、赤血球数である。ある実施態様において、該
血液学的パラメータは、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである
。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの低下した用量は、第7.7
節に記載の用量である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの低
下した投与の頻度は、第7.7節に記載の頻度である。ある実施態様において、該血液関連
障害は、第7.8節に記載の血液関連障害である。ある実施態様において、該対象は、第7.8
節に記載の対象である。ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の初
期用量である。ある実施態様において、該用量は、第7.7節に記載の調整用量である。あ
る実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量である。ある実施態様において、該医
薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該医薬有効
用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝
達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物として投与される。ある実施態様において、
該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該組成物は、
第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、第7.9節に記載のActRIIシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様に
おいて、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターであ
る。ある実施態様において、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、
例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)である。ある実施態様において、該ActRIIシグ
ナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様にお
いて、該ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(
例えば、配列番号25)である。
(7.5 好中球レベルを増大させる方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、好中球のレベルを増大させる必要
のある対象における好中球のレベルを増大させる方法であって、該対象にアクチビン受容
体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与することを含む、方法で
ある。ある実施態様において、該好中球レベルは、絶対好中球数である。ある実施態様に
おいて、該対象における好中球のレベルは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の初期用量を投与する前の期間の該対象における好中球のレベルと比較して、1リットル
当たり少なくとも0.1×109個、1リットル当たり0.5×109個、1リットル当たり1.0×109
、1リットル当たり5×109個、1リットル当たり1.0×1010個、1リットル当たり5×1010
、又は1.0×1011個増大する。ある実施態様において、該対象における好中球のレベルは
、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象に
おける好中球のレベルと比較して、少なくとも1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍
、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍増大する。ある実施態
様において、該対象における好中球のレベルは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターの初期用量を投与する前の期間の該対象における好中球のレベルと比較して、最大で
も1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍
、8倍、9倍、又は10倍しか増大しない。ある実施態様において、該対象における好中球の
レベルは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与した後、少
なくとも1、2、3、4、5、又は6カ月間増大する。ある実施態様において、該対象における
好中球のレベルは、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量の投与
が終了した後、少なくとも1、2、3、4、5、又は6カ月間増大する。第7.4節も参照された
い。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投
与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週
間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様にお
いて、該好中球レベルは、第7.10節に記載の通りに測定される。ある実施態様において、
該絶対好中球数は、第7.10節に記載の通りに測定される。ある実施態様において、該対象
は、第7.8節に記載の対象である。ある実施態様において、該対象における赤芽球の少な
くとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも
20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも
15%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該対象は、11g/dL未満のヘモグロビ
ンレベルを有する。ある実施態様において、該対象は、参照集団と比較して減少したヘモ
グロビンレベルを有する。ある実施態様において、該参照集団は、第7.10節に記載の通り
である。ある実施態様において、該対象は、貧血を有する。ある実施態様において、該対
象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様において、該対象は、MDSを有する
。ある実施態様において、該対象は、非増殖性CMMLを有する。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って治療される対象は、血小板減少症を有する。ある実施態
様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態様において、
該医薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様において、該医薬
有効用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、該医薬有効用
量は、初期用量である。ある実施態様において、該初期用量は、第7.4節に記載の方法に
従って投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量である。ある実
施態様において、該調整用量は、第7.4節に記載の方法に従って投与される。ある実施態
様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物として投与さ
れる。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実
施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様におい
て、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRIIシグナル伝達インヒ
ビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA
シグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIAシグナル伝達イン
ヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝
達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)である。ある
実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナル伝達インヒ
ビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、21日に1
回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、Ac
tRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。好中球レベルを増大させる
必要のある対象は、環状鉄芽球、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、非増殖性CMML、及び/
又はMDSを有する対象であることができる。
(7.6 血小板レベルを増大させる方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、血小板のレベルを増大させる必要
のある対象における血小板のレベルを増大させる方法であって、該対象にアクチビン受容
体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与することを含む、方法で
ある。ある実施態様において、該対象における血小板のレベルは、該対象に該ActRIIシグ
ナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における血小板のレベルと
比較して、1リットル当たり少なくとも1×1010個、1リットル当たり3×1010個、1リット
ル当たり5×1010個、1リットル当たり1×1011個、1リットル当たり5×1011個、又は1リッ
トル当たり少なくとも1×1012個増大する。ある実施態様において、該対象における血小
板のレベルは、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期
間の該対象における血小板のレベルと比較して、少なくとも1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍
、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍増大する
。ある実施態様において、該対象における血小板のレベルは、該対象に該ActRIIシグナル
伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における血小板のレベルと比較
して、最大でも1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5
倍、6倍、7倍、8倍、9倍、又は10倍しか増大しない。ある実施態様において、該対象に該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日
、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月
、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、該対象における血小板のレベルは、
該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与した後、少なくとも1
、2、3、4、5、又は6カ月間増大する。ある実施態様において、該対象における好中球の
レベルは、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量の投与が終了し
た後、少なくとも1、2、3、4、5、又は6カ月間増大する。第7.4節も参照されたい。ある
実施態様において、該血小板レベルは、第7.10節に記載の通りに測定される。
ある実施態様において、該対象は、第7.8節に記載の対象である。ある実施態様におい
て、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17
%、18%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該
対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該
対象は、11g/dL未満のヘモグロビンレベルを有する。ある実施態様において、該対象は、
参照集団と比較して減少したヘモグロビンレベルを有する。ある実施態様において、該参
照集団は、第7.10節に記載の通りである。ある実施態様において、該対象は、貧血を有す
る。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象である。ある実施態様
において、該対象は、MDSを有する。ある実施態様において、該対象は、非増殖性CMMLを
有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、
好中球減少症を有する。
ある実施態様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の用量である。ある実施態
様において、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の頻度で投与される。ある実施態様にお
いて、該医薬有効用量は、第7.7節に記載の通りに投与される。ある実施態様において、
該医薬有効用量は、初期用量である。ある実施態様において、該初期用量は、第7.4節に
記載の方法に従って投与される。ある実施態様において、該医薬有効用量は、調整用量で
ある。ある実施態様において、該調整用量は、第7.4節に記載の方法に従って投与される
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.11節に記載の組成物
として投与される。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の頻度で投与さ
れる。ある実施態様において、該組成物は、第7.7節に記載の通りに投与される。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9節に記載のActRI
Iシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRI
IAシグナル伝達インヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-Fc、例えば、ActRIIA-hFc(例えば、配列
番号7)である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB
シグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、該ActRIIBシグナル伝達イン
ヒビターは、21日に1回、皮下投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝
達インヒビターは、ActRII-Fc、例えば、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)である。
好中球レベルを増大させる必要のある対象は、環状鉄芽球、貧血、RBC輸血を必要とす
る貧血、非増殖性CMML、及び/又はMDSを有する対象であることができる。
(7.7 用量)
本明細書に提供されるのは、血液関連障害(例えば、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、
MDS、及び/又は非増殖性CMML)の対象における治療方法であって、治療を必要とする対象
に、ActRIIのシグナル伝達インヒビター(第7.9節参照)の医薬有効用量を投与することを
含む、方法である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9.
1節に記載されているようなActRIIAのシグナル伝達インヒビターである。他の実施態様に
おいて、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.9.2節に記載されているようなActRIIB
のシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターは、ActRIIAシグナル伝達インヒビターとActRIIBシグナル伝達インヒビターの組合
せである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列番号7で
ある。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列番号25である
本明細書に提供される用量は、例えば、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、MDS、及び/
又は非増殖性CMMLなどの血液関連疾患の治療で使用することができる。ある実施態様にお
いて、該用量は、医薬有効用量である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、貧血の
1以上の症状を改善するのに十分な用量である。ある実施態様において、該ActRIIシグナ
ル伝達インヒビターの医薬有効用量は、貧血の少なくとも1つの症状が悪化するのを防ぐ
のに十分な用量である。貧血の非限定的な例としては、疲労、精力減退、頻拍、息切れ、
頭痛、集中力欠如、目眩、蒼白、下肢痙攣、及び不眠症が挙げられる。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、非増殖
性CMMLの1以上の症状を改善するのに十分な用量である。ある実施態様において、該ActRI
Iシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、非増殖性CMMLの1以上の症状が悪化するの
を防ぐのに十分な用量である。CMMLの症状の非限定的な例としては、脾腫、肝肥大、貧血
、疲労、息切れ、白血球減少、高頻度の感染、血小板減少、易皮下出血又は易出血、発熱
、体重減少、蒼白、及び食欲不振が挙げられる。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、MDSの1
以上の症状を改善するのに十分な用量である。ある実施態様において、該ActRIIシグナル
伝達インヒビターの医薬有効用量は、MDSの1以上の症状が悪化するのを防ぐのに十分な用
量である。MDSの症状の非限定的な例としては、貧血、息切れ、疲労、蒼白、白血球減少
、高頻度の感染、好中球減少、血小板減少、易皮下出血又は易出血、体重減少、発熱、食
欲不振、衰弱、及び骨痛が挙げられる。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、0.2マイクログラム/kg
以上の血清濃度、例えば、1マイクログラム/kg又は2マイクログラム/kg又はそれを上回る
血清レベルを達成するのに十分な間隔及び量で投与される。投与レジメンは、0.2〜15マ
イクログラム/kg、任意に、1〜5マイクログラム/kgの血清濃度に達するように設計するこ
とができる。ヒトでは、0.2マイクログラム/kgの血清レベルを0.1mg/kg以上の単一用量で
達成することができ、1マイクログラム/kgの血清レベルを0.3mg/kg以上の単一用量で達成
することができる。分子の観察される血清半減期は、約20〜30日であり、ほとんどのFc融
合タンパク質よりも実質的に長く、したがって、例えば、0.2〜0.4mg/kgを1週間に1回も
しくは2週間に1回の頻度で投与することにより、持続的有効血清レベルを達成することが
できるか、又は投与間の間隔をより長くして、より大きい用量を使用することができる。
例えば、1〜3mg/kgの用量を1カ月に1回もしくは2カ月に1回の頻度で使用することができ
、骨に対する効果は、投与が、3、4、5、6、9、12カ月、又はそれより長い期間に1回しか
必要ないほど十分に長持ちし得る。該ActRIIシグナル伝達インヒビターの血清レベルは、
当業者に公知の任意の手段によって測定することができる。例えば、該ActRIIシグナル伝
達インヒビターに対する抗体を用いて、例えば、ELISAを用いて、該ActRIIシグナル伝達
インヒビターの血清レベルを決定することができる。具体的な実施態様において、本明細
書に提供される方法は、骨密度及び骨強度に対する顕著な効果も達成する。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、約0.1mg/kg、約
0.3mg/kg、約0.5mg/kg、0.75mg/kg、約1.0mg/kg、約1.25mg/kg、約1.5mg/kg、約1.75mg/k
g、約2.0mg/kg、又は約2.25mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達
インヒビターの用量は、0.1mg/kg〜2.25mg/kgである。ある実施態様において、該ActRII
シグナル伝達インヒビターの用量は、0.1mg/kg〜1mg/kgである。ある実施態様において、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.3mg/kg〜1.25mg/kgである。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.5mg/kg〜1.5mg/kgである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/
kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、0.75mg
/kg〜1.0mg/kg、1.0mg/kg〜1.25mg/kg、1.25mg/kg〜1.5mg/kg、1.5mg/kg〜1.75mg/kg、又
は1.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターの用量は、医薬有効用量である。本明細書に提供される用量(例えば、ActRIIシグナ
ル伝達インヒビターの用量又は第2の活性剤の用量)とともに使用されるとき、「約」とい
う語は、言及された数の1、5、又は10%以内の任意の数を指す。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、医薬有効用量で
ある。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、約
0.1mg/kg、約0.3mg/kg、約0.5mg/kg、0.75mg/kg、約1.0mg/kg、約1.25mg/kg、約1.5mg/kg
、約1.75mg/kg、約2.0mg/kg、又は約2.25mg/kgである。ある実施態様において、該ActRII
シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、0.1mg/kg〜2.25mg/kgである。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、0.1mg/kg〜1mg/kgで
ある。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、0.
3mg/kg〜1.25mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の医薬有効用量は、0.5mg/kg〜1.5mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナ
ル伝達インヒビターの医薬有効用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様におい
て、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量は、0.75mg/kg〜1.0mg/kg、1.0mg
/kg〜1.25mg/kg、1.25mg/kg〜1.5mg/kg、1.5mg/kg〜1.75mg/kg、又は1.75mg/kg〜2.0mg/k
gである。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、初期用量である
。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量は、約0.1mg/kg
、約0.3mg/kg、約0.5mg/kg、0.75mg/kg、約1.0mg/kg、約1.25mg/kg、約1.5mg/kg、約1.75
mg/kg、約2.0mg/kg、又は約2.25mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル
伝達インヒビターの初期用量は、0.1mg/kg〜2.25mg/kgである。ある実施態様において、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量は、0.1mg/kg〜1mg/kgである。ある実施態
様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量は、0.3mg/kg〜1.25mg/kgで
ある。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量は、0.5mg/
kg〜1.5mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期
用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターの初期用量は、0.75mg/kg〜1.0mg/kg、1.0mg/kg〜1.25mg/kg、1.25mg/kg〜1.5mg
/kg、1.5mg/kg〜1.75mg/kg、又は1.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量は、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与
される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量は、3週
間に1回投与される。
ある実施態様において、該用量は、調整用量である。ある実施態様において、該ActRII
シグナル伝達インヒビターの調整用量は、約0.1mg/kg、約0.3mg/kg、約0.5mg/kg、0.75mg
/kg、約1.0mg/kg、約1.25mg/kg、約1.5mg/kg、約1.75mg/kg、約2.0mg/kg、又は約2.25mg/
kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、0.
1mg/kg〜2.25mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の調整用量は、0.1mg/kg〜1mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達
インヒビターの調整用量は、0.3mg/kg〜1.25mg/kgである。ある実施態様において、該Act
RIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、0.5mg/kg〜1.5mg/kgである。ある実施態様
において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである
。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、0.75mg/kg
〜1.0mg/kg、1.0mg/kg〜1.25mg/kg、1.25mg/kg〜1.5mg/kg、1.5mg/kg〜1.75mg/kg、又は1
.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の調整用量は、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される。ある実施態様において、該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、3週間に1回投与される。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、初期用量よ
りも多い。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量よりも約2.5mg、約5mg、約10mg、約15mg、約
20mg、もしくは約35mg多いか、又は該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量よりも
約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.25mg/kg、約0.3mg/kg、約0.35mg/kg、約0.
4mg/kg、もしくは約0.5mg/kg多い。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの調整用量は、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量よりも高い頻度で投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、5
、10、15、20、25、28、30、35、又は40日毎に投与される。ある実施態様において、該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、1又は2週間毎に投与される。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、初期用量よ
りも少ない。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量よりも約2.5mg、約5mg、約10mg、約15mg、
約20mg、もしくは約35mg少ないか、又は該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量よ
りも約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.25mg/kg、約0.3mg/kg、約0.35mg/kg、
約0.4mg/kg、もしくは約0.5mg/kg少ない。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達
インヒビターの調整用量は、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量よりも低い頻
度で投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量
は、30、35、40、42、50、60、70、80、又は90日毎に投与される。ある実施態様において
、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量は、4、5、6、7、又は8週間毎に投与さ
れる。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、注射によって投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、28日に
1回又は42日に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビタ
ーの用量は、21日に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、配列番号7である。
ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、注射によって投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、皮下投
与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、3週間
に1回投与される。ある実施態様において、該ActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列
番号25である。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテ
ージを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該
対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージと比較して、少なくとも5%、10
%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%
、80%、85%、90%、95%、又は少なくとも100%減少させるのに十分である。ある実施
態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達
インヒビターの用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを、該
対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけ
る環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージと比較して、最大でも5%、10%、15%、20
%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%
、90%、95%、又は最大でも100%減少させるのに十分である。ある実施態様において、
該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターを投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日
、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月
、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における環状鉄芽球
である赤芽球のパーセンテージを、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少なく
とも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間減少させるのに十分である。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの用量は、該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを、該ActRII
シグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に減少させるのに十分である。ある実施態様
において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は、0.
75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該対象における環状鉄芽球である赤
芽球のパーセンテージは、第7.10節に記載のアッセイに従って決定される。ある実施態様
において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達イン
ヒビターの用量は、該対象における環状鉄芽球のレベルを、該対象に該ActRIIシグナル伝
達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における環状鉄芽球のレベルと比
較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55
%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は少なくとも100%減少させ
るのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投
与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における環状鉄芽球のレベル
を、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象
における環状鉄芽球のレベルと比較して、最大でも5%、10%、15%、20%、25%、30%
、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、
又は最大でも100%減少させるのに十分である。ある実施態様において、該対象に該ActRI
Iシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日
、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ
月、又は6カ月である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象
に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における環状鉄芽球のレ
ベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、
24、又は48カ月間減少させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供さ
れる方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象に
おける環状鉄芽球のレベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に減
少させるのに十分である。ある実施態様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである
。ある実施態様において、該用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様におい
て、該対象における環状鉄芽球のレベルは、第7.10節に記載のアッセイに従って決定され
る。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象におけるヘモグロビンのレベルを、該対象に該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグ
ロビンのレベルと比較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40
%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、150
%、200%、300%、400%、又は少なくとも500%増大させるのに十分である。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの用量は、該対象におけるヘモグロビンのレベルを、該対象に該ActRIIシグナ
ル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンのレベ
ルと比較して、最大でも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%
、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、150%、200%、300
%、400%、又は最大でも500%増大させるのに十分である。ある実施態様において、本明
細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量
は、該対象におけるヘモグロビンのレベルを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビタ
ーの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンのレベルと比較して、少
なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は少
なくとも60%増大させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される
方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象におけ
るヘモグロビンのレベルを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投
与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンのレベルと比較して、最大でも5%、10%
、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、又は最大でも60%増大させ
るのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投
与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、ヘモグロビンのレベルを、該対象に
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモ
グロビンのレベルと比較して、少なくとも0.5g/dL、1.0g/dL、1.1g/dL、1.3g/dL、1.5g/d
L、1.8 gg/dL、2.0g/dL、2.2g/dL、2.4g/dL、2.6g/dL、2.8g/dL、3.0g/dL、3.2g/dL、3.4
g/dL、3.6g/dL、3.8g/dL、4.0g/dL、4.2g/dL、4.4g/dL、又は少なくとも4.6g/dL増大させ
るのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投
与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、ヘモグロビンのレベルを、該対象に
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモ
グロビンのレベルと比較して、最大でも0.5g/dL、1.0g/dL、1.1g/dL、1.3g/dL、1.5g/dL
、1.8 gg/dL、2.0g/dL、2.2g/dL、2.4g/dL、2.6g/dL、2.8g/dL、3.0g/dL、3.2g/dL、3.4g
/dL、3.6g/dL、3.8g/dL、4.0g/dL、4.2g/dL、4.4g/dL、又は最大でも4.6g/dL増大させる
のに十分である。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの
初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間
、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある
実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル
伝達インヒビターの用量は、該対象におけるヘモグロビンのレベルを、該ActRIIシグナル
伝達インヒビターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間増大させ
るのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投
与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象におけるヘモグロビンのレベ
ルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に増大させるのに十分である
。ある実施態様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において
、該用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における網状赤血球のレベルを、該対象に該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における網状赤血
球のレベルと比較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、4
5%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%増大さ
せるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に
投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における網状赤血球のレベ
ルを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対
象における網状赤血球のレベルと比較して、最大でも5%、10%、15%、20%、25%、30
%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%
、又は最大でも100%、150%、200%、300%、400%、又は最大でも500%増大させるのに
十分である。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期
用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週
間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの用量は、該対象における網状赤血球のレベルを、該ActRIIシグナル伝達イン
ヒビターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間増大させるのに十
分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与される
ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における網状赤血球のレベルを、該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に増大させるのに十分である。ある実施
態様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は
、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における赤血球輸血依存を、該対象に該ActRII
シグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の赤血球輸血依存と比較して減
少させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対
象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における赤血球輸血の
頻度を、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該
対象における赤血球輸血の頻度と比較して減少させるのに十分である。ある実施態様にお
いて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象に投与されるActRIIシグナル伝
達インヒビターの用量は、赤血球輸血を、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80
%、90%、又は少なくとも100%低下させるのに十分である。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って治療される対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの用量は、赤血球輸血を、最大でも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、
又は最大でも100%低下させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供
される方法に従って治療される対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量
は、該対象に輸血される赤血球の単位を、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの
初期用量を投与する前の期間の該対象に輸血される赤血球の単位と比較して、少なくとも
4、5、6、7、8、9、11、12、又は13単位低下させるのに十分である。ある実施態様におい
て、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日
、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週
間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、本明細書に提供さ
れる方法に従って治療される対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は
、赤血球輸血の頻度を、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は10
0%低下させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って治療される対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、赤血球輸血
の頻度を、最大でも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%低下させる
のに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与
されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における赤血球輸血の必要性を
、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、24、又
は48カ月間消失させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方
法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における
赤血球輸血の必要性を、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に消失させ
るのに十分である。ある実施態様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある
実施態様において、該用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、1 R
BC単位は、約150mL、200mL、250mL、300mL、350mL、100〜200mL、150〜250mL、200〜300m
L、又は250〜350mLのRBCを指す。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における輸血負荷を、該対象に該ActRIIシグナ
ル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における輸血負荷と比較して
、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60
%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は少なくとも100%減少させるのに
十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与され
るActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における輸血負荷を、該対象に該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における輸血負荷
と比較して、最大でも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、5
5%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は最大でも100%減少させる
のに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与
されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における輸血負荷を、該対象に
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における輸血
負荷と比較して、少なくとも33%減少させるのに十分である。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用
量は、該対象における輸血負荷を、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用
量を投与する前の期間の該対象における輸血負荷と比較して、少なくとも50%減少させる
のに十分である。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの
初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間
、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある
実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル
伝達インヒビターの用量は、該対象における輸血負荷を、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間減少させるのに十分で
ある。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActR
IIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における輸血負荷を、該ActRIIシグナル伝
達インヒビターの投与後、無制限に減少させるのに十分である。ある実施態様において、
該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は、0.75mg/kg〜2
.0mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における鉄キレート療法(例えば、用量又は頻
度)を、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該
対象における鉄キレート療法(例えば、用量又は頻度)と比較して、少なくとも5%、10%
、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、
80%、85%、90%、95%、又は少なくとも100%減少させるのに十分である。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの用量は、該対象における鉄キレート療法(例えば、用量又は頻度)を、該対象
に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における鉄
キレート療法(例えば、用量又は頻度)と比較して、最大でも5%、10%、15%、20%、25
%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%
、95%、又は最大でも100%減少させるのに十分である。ある実施態様において、該対象
に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日
、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、
4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に
従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における鉄キ
レート療法(例えば、用量又は頻度)を、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少
なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間減少させるのに十分である。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの用量は、該対象における鉄キレート療法(例えば、用量又は頻度)を、該ActR
IIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に減少させるのに十分である。ある実施態
様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は、
0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における血清フェリチンレベルを、該対象に該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における血清フ
ェリチンレベルと比較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40
%、45%、又は少なくとも50%減少させるのに十分である。ある実施態様において、本明
細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量
は、該対象における血清フェリチンレベルを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビタ
ーの初期用量を投与する前の期間の該対象における血清フェリチンレベルと比較して、最
大でも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50減少させるのに十分
である。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量
を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、
5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの用量は、該対象における血清フェリチンレベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間減少させるのに十分
である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるAc
tRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における血清フェリチンレベルを、該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限に減少させるのに十分である。ある実施
態様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は
、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用
量を投与する前の期間の該対象における赤血球の血液学的改善と比較して、少なくとも1.
5g/dL、1.8g/dL、2.0g/dL、2.2g/dL、2.4g/dL、2.6g/dL、2.8g/dL、3.0g/dL、3.2g/dL、3
.4g/dL、3.6g/dL、3.8g/dL、又は少なくとも4.0g/dLの該対象における赤血球の血液学的
改善をもたらすのに十分である。ある実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達
インヒビターの初期用量を投与する前の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間
、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ
月である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与される
ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における赤血球の血液学的改善を、該
ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48
カ月間もたらすのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該対象における赤血球
の血液学的改善を、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、無制限にもたらすのに
十分である。ある実施態様において、低輸血負荷患者の赤血球の血液学的改善は、少なく
とも8週間の少なくとも1.5g/dLの該患者におけるヘモグロビン濃度の増加である。ある実
施態様において、高輸血負荷患者の赤血球の血液学的改善は、8週間にわたる少なくとも4
単位のRBC輸血の低下である。ある実施態様において、該用量は、0.1mg/kg〜2.0mg/kgで
ある。ある実施態様において、該用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における好中球のレベルを、該対象に該ActRII
シグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における好中球のレベ
ルと比較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50
%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、150%、200%、3
00%、400%、又は少なくとも500%増大させるのに十分である。ある実施態様において、
本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの
用量は、該対象における好中球のレベルを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の初期用量を投与する前の期間の該対象における好中球のレベルと比較して、最大でも5
%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%
、75%、80%、85%、90%、95%、100%、150%、200%、300%、400%、又は最大でも5
00%増大させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、該好中球のレベルを、
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与前の期間の該対象における好中球のレベルと比
較して、少なくとも1リットル当たり0.1×109個、1リットル当たり0.5×109個、1リット
ル当たり1.0×109個、1リットル当たり5×109個、1リットル当たり1.0×1010個、1リット
ル当たり5×1010個、又は1リットル当たり1.0×1011個増大させるのに十分である。ある
実施態様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前
の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間
、7週間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、本明
細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量
は、該対象における好中球のレベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少
なくとも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間増大させるのに十分である。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターの用量は、該対象における好中球のレベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターの投与後、無制限に増大させるのに十分である。ある実施態様において、該用量は、
0.1mg/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgで
ある。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシ
グナル伝達インヒビターの用量は、該対象における血小板のレベルを、該対象に該ActRII
シグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における血小板のレベ
ルと比較して、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50
%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、150%、200%、3
00%、400%、又は最大でも500%増大させるのに十分である。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用
量は、該対象における血小板のレベルを、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの
初期用量を投与する前の期間の該対象における血小板のレベルと比較して、最大でも5%
、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、
75%、80%、85%、90%、95%、100%、150%、200%、300%、400%、又は最大でも500
%増大させるのに十分である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従っ
て対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、血小板のレベルを、該対
象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における
血小板のレベルと比較して、少なくとも1リットル当たり1×1010個、1リットル当たり3×
1010個、1リットル当たり5×1010個、1リットル当たり1×1011個、1リットル当たり5×10
11個、又は1リットル当たり少なくとも1×1012個増大させるのに十分である。ある実施態
様において、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間
は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週
間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である。ある実施態様において、本明細書
に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの用量は、
該対象における血小板のレベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与後、少なく
とも3、4、5、6、12、18、24、又は48カ月間増大させるのに十分である。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って対象に投与されるActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの用量は、該対象における血小板のレベルを、該ActRIIシグナル伝達インヒビター
の投与後、無制限に増大させるのに十分である。ある実施態様において、該用量は、0.1m
g/kg〜2.0mg/kgである。ある実施態様において、該用量は、0.75mg/kg〜2.0mg/kgである
本明細書に提供される用量(例えば、ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量又は第2の
活性剤の用量)とともに使用されるとき、「約」という語は、言及された数の1、5、又は1
0%以内の任意の数を指す。
ある実施態様において、本明細書に記載のActRIIシグナル伝達インヒビターは、皮下又
は静脈内投与される。ある実施態様において、本明細書に記載のActRIIシグナル伝達イン
ヒビターは、3週間に1回皮下投与される。ある実施態様において、ActRIIA-hFC(配列番号
7;ソタテルセプトとも呼ばれる)は、本明細書に提供される方法に従って治療される対象
に、3週間に1回皮下投与される。ある実施態様において、ActRIIB-hFC(配列番号25;ラス
パテルセプトとも呼ばれる)は、本明細書に提供される方法に従って治療される対象に、3
週間に1回皮下投与される。
(7.8 患者集団)
本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、任意の哺乳動物、例えば、齧歯類及
び霊長類、好ましい実施態様においては、ヒトであることができる。ある実施態様におい
て、該対象はヒトである。ある実施態様において、本明細書に記載の方法を用いて、任意
の哺乳動物、例えば、齧歯類及び霊長類、好ましい実施態様においては、ヒト対象におけ
る貧血、RBC輸血を必要とする貧血、MDS、及び/又は非増殖性CMMLを治療することができ
る。ある実施態様において、本明細書に記載の方法を用いて、任意の哺乳動物、例えば、
齧歯類及び霊長類、好ましい実施態様においては、ヒト対象における好中球のレベルを増
大させることができる。ある実施態様において、本明細書に記載の方法を用いて、任意の
哺乳動物、例えば、齧歯類及び霊長類、好ましい実施態様においては、ヒト対象における
血小板のレベルを増大させることができる。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象における環
状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージは、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、
15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って治療される対象における環状鉄芽球である赤芽球のパー
センテージは、少なくとも15%である。ある実施態様において、本明細書に提供される方
法に従って治療される対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージは、約15%
である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象にお
ける環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージは、約10%〜約20%である。ある実施態様
において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象における環状鉄芽球である
赤芽球のパーセンテージは、約12%〜17%である。ある実施態様において、本明細書に提
供される方法に従って治療される対象は、少なくとも1:10、少なくとも1:7、又は少なく
とも1:5の環状鉄芽球と正常赤芽球との比を有する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、血液関
連障害を有する。ある実施態様において、該血液関連障害は、貧血である。ある実施態様
において、該血液関連障害は、輸血を必要とする貧血である。ある実施態様において、該
血液関連障害は、MDSである。ある実施態様において、該血液関連障害は、非増殖性CMML
である。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、貧血と
診断されている。いくつかの態様において、貧血対象は、9.0g/dL以下のHbレベルを有す
る。いくつかの態様において、貧血対象は、本明細書に提供される方法による治療の前の
84日で2単位以上のRBC輸血を必要とする。ある実施態様において、該対象は、高輸血負荷
(HTB)を有する。HTB対象は、56日につき少なくとも4単位のRBC輸血を必要とする。ある実
施態様において、該対象は、低輸血負荷(LTB)を有する。LTB対象は、56日につき4単位未
満のRBC輸血を必要とする。ある実施態様において、該対象は、RBC輸血を必要とする対象
である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、
例えば、X連鎖鉄芽球性貧血、常染色体劣性ピリドキシン不応性鉄芽球性貧血、X連鎖鉄芽
球性貧血及び脊髄小脳性運動失調症、ミオパチー、乳酸アシドーシス及び鉄芽球性貧血、
ミオパチー、乳酸アシドーシス及び鉄芽球性貧血、チアミン応答性巨赤芽球性貧血、ピア
ソン骨髄膵臓症侯群、環状鉄芽球を伴う不応性貧血、環状鉄芽球及び顕著な血小板増加を
伴う不応性貧血、並びにエタノール誘導性及び薬物誘導性鉄芽球性貧血などの、鉄芽球性
貧血を有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対
象は、貧血と診断されており、該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13
%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。
ある実施態様において、該対象における赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、IPSSに
よって定義されるMDSと診断されている。ある実施態様において、本明細書に提供される
方法に従って治療される対象は、IPSSによって定義されるMDSと診断されており、該対象
における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、
19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該対象におけ
る赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。
IPSSは、骨髄異形成症候群における予後判定の評価において利用される、国際予後判定
スコアリングシステムを指す。例えば、Greenbergらの文献、Blood, 1997; 89(6):2079-2
088、及びErratum in Blood, 1998; 91:1100を参照されたい。IPSSは、基準点数システム
を利用して、骨髄異形成症候群患者の転帰を、低リスク(0点; 5.7年の生存中央値)、中間
1(0.5〜1点; 3.5年の生存中央値);中間2リスク(1.5〜2.0点; 1.2年の生存中央値);又は高
リスク(2.5〜3.5点; 0.4年の生存中央値)と特徴付けている。該点数システムは、(i)対象
における骨髄芽球のパーセンテージ;(ii)対象の核型;並びに(iii)対象における血球減少(
10g/dL未満のヘモグロビン濃度、1,800/μL未満の絶対好中球数、及び100,000/μL未満の
血小板数と定義される)を評価する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、IPSS-R
によって定義されるMDSと診断されている。ある実施態様において、本明細書に提供され
る方法に従って治療される対象は、IPSS-Rによって定義されるMDSと診断されており、該
対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18
%、19%、又は少なくとも20%は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、該対象に
おける赤芽球の少なくとも15%は、環状鉄芽球である。
IPSS-Rは、骨髄異形成症候群における予後判定の評価において利用される、国際予後判
定スコアリングシステム改定版を指す。例えば、Greenbergらの文献、Blood, 2012; 120(
12):2454-2465、及びErratum in Blood, 1998; 91:1100を参照されたい。IPSS-Rは、基準
点数システムを利用して、骨髄異形成症候群患者の転帰を、超低リスク(1.5点以下; 8.8
年の生存中央値)、低リスク(1.5点超、3点以下; 5.3年の生存中央値); 中間リスク(3点超
、4.5点以下; 3年の生存中央値); 高リスク(4.5点超、6点以下; 1.6年の生存中央値);又
は超高リスク(6点超; 0.8年の生存中央値)と特徴付けている。該点数システムは、とりわ
け、(i)対象における骨髄芽球のパーセンテージ;(ii)対象の核型;並びに(iii)対象におけ
る血球減少(10g/dL未満のヘモグロビン濃度、1,800/μL未満の絶対好中球数、及び100,00
0/μL未満の血小板数と定義される)を評価する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、非増殖
性CMMLと診断されている。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治
療される対象は、非増殖性CMMLと診断されており、該対象における赤芽球の少なくとも10
%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%は、
環状鉄芽球である。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、MDSを
有する。ある実施態様において、該MDSは、IPSSによって定義される低リスクMDSである。
ある実施態様において、該MDSは、IPSSによって定義される中間-1リスクMDSである。ある
実施態様において、該MDSは、IPSSによって定義される中間-2リスクMDSである。ある実施
態様において、該MDSは、IPSSによって定義される高リスクMDSである。ある実施態様にお
いて、該MDSは、IPSS-Rによって定義される超低リスクMDSである。ある実施態様において
、該MDSは、IPSS-Rによって定義される低リスクMDSである。ある実施態様において、該MD
Sは、IPSS-Rによって定義される中間リスクMDSである。ある実施態様において、該MDSは
、IPSS-Rによって定義される高リスクMDSである。ある実施態様において、該MDSは、IPSS
-Rによって定義される超高リスクMDSである。ある実施態様において、本明細書に提供さ
れる方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有し、かつ(ii)RARSを有する。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有し、かつ
(ii)RCMD-RSを有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療
される対象は、(i)MDSを有し、(ii)RARSを有し、かつ(iii)RCMD-RSを有する。ある実施態
様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有し、かつ
(ii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球である。ある実施態様において
、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有し、(ii)RARSを有し
、かつ(iii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球である。ある実施態様
において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有し、(ii)RC
MD-RSを有し、かつ(iii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球である。あ
る実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有
し、(ii)RARSを有し、(iii)RCMD-RSを有し、かつ(iv)該対象における赤芽球の少なくとも
15%は環状鉄芽球である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治
療される対象は、(i)MDSを有し、(ii)RARSを有し、かつ(iii)1以上の突然変異を有するSF
3B1を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される
対象は、(i)MDSを有し、(ii)RCMD-RSを有し、かつ(iii)1以上の突然変異を有するSF3B1を
発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は
、(i)MDSを有し、(ii)RARSを有し、(iii)RCMD-RSを有し、かつ(iv)1以上の突然変異を有
するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療
される対象は、(i)MDSを有し、(ii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球
であり、かつ(iii)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、
本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)MDSを有し、(ii)RARSを有し、
(iii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球であり、かつ(iv)1以上の突然
変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って治療される対象は、(i)MDSを有し、(ii)RCMD-RSを有し、(iii)該対象における赤芽球
の少なくとも15%は環状鉄芽球であり、かつ(iv)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現す
る。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)M
DSを有し、(ii)RARSを有し、(iii)RCMD-RSを有し、(iv)該対象における赤芽球の少なくと
も15%は環状鉄芽球であり、かつ(v)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、非増殖
性CMMLを有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される
対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、かつ(ii)RARSを有する。ある実施態様において、本明
細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、かつ(ii)RCM
D-RSを有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対
象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RARSを有し、かつ(iii)RCMD-RSを有する。ある実施
態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMML
を有し、かつ(ii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球である。ある実施
態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMML
を有し、(ii)RARSを有し、かつ(iii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽
球である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は
、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RCMD-RSを有し、かつ(iii)該対象における赤芽球の少な
くとも15%は環状鉄芽球である。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RARSを有し、(iii)RCMD-RSを有し
、かつ(iv)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球である。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し
、かつ(ii)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本明細書
に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RARSを有し
、かつ(iii)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本明細
書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RCMD-RSを
有し、かつ(iii)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RARS
を有し、(iii)RCMD-RSを有し、かつ(iv)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある
実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性C
MMLを有し、(ii)該対象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球であり、かつ(iii)
1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供され
る方法に従って治療される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RARSを有し、(iii)該対
象における赤芽球の少なくとも15%は環状鉄芽球であり、かつ(iv)1以上の突然変異を有
するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療
される対象は、(i)非増殖性CMMLを有し、(ii)RCMD-RSを有し、(iii)該対象における赤芽
球の少なくとも15%は環状鉄芽球であり、かつ(iv)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現
する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、(i
)非増殖性CMMLを有し、(ii)RARSを有し、(iii)RCMD-RSを有し、(iv)該対象における赤芽
球の少なくとも15%は環状鉄芽球であり、かつ(v)1以上の突然変異を有するSF3B1を発現
する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、無効造
血と関連する突然変異を有する遺伝子を発現する。ある実施態様において、本明細書に提
供される方法に従って治療される対象は、1以上の突然変異を含む1以上のスプライシング
因子遺伝子を発現する。具体的な実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
治療される対象は、1以上の突然変異を有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、
該1以上の突然変異は、非コード領域にある。ある実施態様において、SF3B1は、SB3B1を
コードする遺伝子である。ある実施態様において、該1以上の突然変異は、コード領域に
ある。ある実施態様において、SF3B1は、SF3B1タンパク質である。ある実施態様において
、SF3B1タンパク質における該1以上の突然変異は、E622D、R625C、H662Q、H662D、K66N、
K666T、K666Q、K666E、A672D、K700E、I704Nからなる群から選択される。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、突然変異E622Dを有するS
F3B1タンパク質を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
治療される対象は、突然変異R625Cを有するSF3B1タンパク質を発現する。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、突然変異H662Qを有するS
F3B1タンパク質を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
治療される対象は、突然変異H662Dを有するSF3B1タンパク質を発現する。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、突然変異K66Nを有するSF
3B1タンパク質を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
治療される対象は、突然変異K666Tを有するSF3B1タンパク質を発現する。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、突然変異K666Qを有するS
F3B1タンパク質を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
治療される対象は、突然変異K666Eを有するSF3B1タンパク質を発現する。ある実施態様に
おいて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、突然変異A672Dを有するS
F3B1タンパク質を発現する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って
治療される対象は、突然変異K700Eを有するSF3B1を発現する。ある実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って治療される対象は、突然変異I704Nを有するSF3B1タンパ
ク質を発現する。具体的な実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療さ
れる対象は、1以上の突然変異を有するSRSF2を発現する。具体的な実施態様において、本
明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1以上の突然変異を有するDNMT3Aを
発現する。具体的な実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対
象は、1以上の突然変異を有するTET2を発現する。具体的な実施態様において、本明細書
に提供される方法に従って治療される対象は、1以上の突然変異を有するSETBP1を発現す
る。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、血小板
減少症を有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される
対象は、1リットル当たり1×1011個未満の血小板を有する。ある実施態様において、本明
細書に提供される方法に従って治療される対象は、好中球減少症を有する。ある実施態様
において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1リットル当たり1×10
9個未満の絶対好中球数を有する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1μL当
たり13,000個未満の白血球、1μL当たり12,000個未満の白血球、1μL当たり11,000個未満
の白血球、1μL当たり10,000個未満の白血球、1μL当たり7,500個未満の白血球、又は1μ
L当たり500個未満の白血球を有する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象におけるヘ
モグロビンレベルは、10g/dL、9g/dL、8g/dL、又は7g/dL未満である。ある実施態様にお
いて、本明細書に提供される方法に従って治療される対象におけるヘモグロビンレベルは
、7g/dL〜7.5g/dL、7.5g/dL〜8g/dL、8g/dL〜8.5g/dL、8.5g/dL〜9.0g/dL、9.0g/dL〜9.5
g/dL、又は9.5g/dL〜10.0g/dLである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、低輸血
負荷を有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される低
輸血負荷を有する対象は、8週間につき、最大でも0、1、2、又は3単位の赤血球しか必要
としない。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は
、高輸血負荷を有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療
される高輸血負荷を有する対象は、8週間につき、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11
、12、又は13単位の赤血球を必要とする。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1以上
のESAに対して全く応答しないか、又は応答が消失しているか、又は応答する可能性が低
い。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1以上
のESAによる前治療を受けたことがあるか、又は1以上のESAによる治療を現在受けている
。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、低メチ
ル化剤による前治療を受けたことがある。ある実施態様において、本明細書に提供される
方法に従って治療される対象は、レナリドミドによる前治療を受けたことがある。ある実
施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、アザシチジン、
デシタビン、ESA、G-CSF、GM-CSG、又はレナリドミドによる治療を受けたことがない。あ
る実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1以上のESA
による治療に応答しない。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治
療される対象は、1以上のESAによる治療に対して不応性である。ある実施態様において、
本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、1以上のESAによる治療に対して不
応性になる。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象
は、事前のESA治療に対して不応性である。ある実施態様において、事前のESA治療に対し
て不応性である対象は、単剤か又は(例えば、G-CSFとの)組合せかのいずれかとしての事
前のESA含有レジメンに対する無応答又はもはや維持されない応答の記録を有しており; E
SAレジメンは、(a)少なくとも8用量又は同等量に対して40,000IU/週を超える組換えヒト
エリスロポエチン、又は(b)少なくとも4用量又は同等量に対して3週間に1回の500μgを超
えるダルベポエチンαのいずれかでなければならない。ある実施態様において、本明細書
に提供される方法に従って治療される対象は、事前のESA治療に不耐性である。ある実施
態様において、事前のESA治療に不耐性である対象は、不耐性又は有害事象による、導入
後の任意の時点での、単剤か又は(例えば、G-CSFとの)組合せかのいずれかとしての事前
のESA含有レジメンの中止の記録を有している。ある実施態様において、本明細書に提供
される方法に従って治療される対象は、ESAに不適格である。ある実施態様において、ESA
に不適格である対象は、以前にESAで治療されていない対象の200U/Lを超える内在性の血
清エリスロポエチンレベルに基づくと、ESAに対して応答する可能性が低い。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、任意の年齢
であることができる。ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従って治療される
対象は、18歳未満である。具体的な実施態様において、本明細書に記載の方法に従って治
療される対象は、13歳未満である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の方
法に従って治療される対象は、12歳未満、11歳未満、10歳未満、9歳未満、8歳未満、7歳
未満、6歳未満、又は5歳未満である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の
方法に従って治療される対象は、1〜3歳、3〜5歳、5〜7歳、7〜9歳、9〜11歳、11〜13歳
、13〜15歳、15〜20歳、20〜25歳、25〜30歳、又は30歳超である。別の具体的な実施態様
において、本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、30〜35歳、35〜40歳、40〜
45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、又は60歳超である。別の具体的な実施態様におい
て、本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、
75〜80歳、又は80歳超である。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、MDSを有す
る。ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、MDS及び
無傷の第5番染色体q領域を有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に
従って治療される対象は、MDS、無傷の第5番染色体q領域を有し、実証されたレナリドミ
ドによる治療の失敗を有しない。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従
って治療される対象は、MDS、無傷の第5番染色体q領域、及び実証されたレナリドミドに
よる治療の失敗を有する。ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従って治療さ
れる対象は、第5番染色体q領域の欠失を伴うMDSを有する。第5番染色体q領域の欠失を伴
うMDSは、第5番染色体の長腕の欠失を含み、とりわけ、卵形大赤血球を伴う大赤血球性貧
血、正常〜わずかに低い白血球数、正常〜高い血小板数、並びに骨髄及び血液中の5%未
満の芽球を特徴とする。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療
される対象は、第5番染色体q領域の欠失を伴うMDSを有し、レナリドミドによる治療の失
敗の記録を有しない。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療さ
れる対象は、第5番染色体q領域の欠失を伴うMDS及びレナリドミドによる治療の失敗の記
録を有する。ある実施態様において、レナリドミドによる治療の失敗は、レナリドミドに
対する応答の消失、レナリドミドによる治療から4カ月後のレナリドミドに対する無応答
、レナリドミドによる治療に対する不耐性、又はレナリドミドによる治療を不可能にする
血球減少を含む。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、骨髄及
び血液中に5%未満の芽球を有する。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従って治療される対象は、500mIU
/mLを超えるEPO血清濃度を有する。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に
従って治療される対象は、200mIU/mLを超えるEPO血清濃度を有する。
(7.9 ActRII受容体のシグナル伝達インヒビター)
本明細書に包含されるActRII受容体のインヒビターとしては、ActRIIAシグナル伝達イ
ンヒビター及びActRIIBシグナル伝達インヒビターが挙げられる(下記参照)。ある実施態
様において、ActRII受容体シグナル伝達インヒビターは、ActRIIAに特異的である。他の
実施態様において、ActRII受容体シグナル伝達インヒビターは、ActRIIBに特異的である
。ある実施態様において、ActRII受容体シグナル伝達インヒビターは、ActRIIAを優先的
に阻害する。他の実施態様において、ActRII受容体シグナル伝達インヒビターは、ActRII
Bを優先的に阻害する。ある実施態様において、ActRII受容体シグナル伝達インヒビター
は、ActRIIAとActRIIBの両方を阻害する。
ある実施態様において、ActRII受容体のシグナル伝達インヒビターは、ActRIIのアクチ
ビン結合ドメインを含むポリペプチドであることができる。理論によって束縛されるもの
ではないが、そのようなアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドは、アクチビンを捕
捉し、それにより、アクチビンシグナル伝達を妨げる。これらのアクチビン結合ドメイン
を含むポリペプチドは、ActRII受容体の細胞外ドメインの全て又は一部(すなわち、ActRI
IAの細胞外ドメインの全てもしくは一部又はActRIIBの細胞外ドメインの全てもしくは一
部)を含み得る。具体的な実施態様において、ActRII受容体の細胞外ドメインは、可溶性
である。
ある実施態様において、アクチビン結合ドメインを含むポリペプチドは、抗体のFc部分
に連結される(すなわち、ActRII受容体のアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドと
抗体のFc部分とを含むコンジュゲートが作製される)。理論によって束縛されるものでは
ないが、抗体部分は、コンジュゲートに増大した安定性を付与する。ある実施態様におい
て、アクチビン結合ドメインは、リンカー、例えば、ペプチドリンカーを介して、抗体の
Fc部分に連結される。
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容体のシグナル伝達インヒビタ
ーは、細胞外又は細胞内のどちらかで直接的又は間接的にActRIIA及び/又はActRIIBを阻
害する分子を含む。いくつかの実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使
用されるActRIIA及び/又はActRIIBのシグナル伝達インヒビターは、受容体それ自体との
相互作用を介して、ActRIIA及び/又はActRIIBを阻害する。他の実施態様において、本明
細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIA及び/又はActRIIBのシグナル伝達イン
ヒビターは、ActRIIA及び/又はActRIIBリガンド、例えば、アクチビンとの相互作用を介
して、ActRIIA及び/又はActRIIBを阻害する。
(7.9.1 ActRIIAのシグナル伝達インヒビター)
本明細書で使用されるように、「ActRIIA」という用語は、任意の種由来のアクチビン
受容体IIa型(ActRIIA)タンパク質のファミリー及び突然変異生成又は他の修飾によってそ
のようなActRIIAタンパク質から得られた変異体を指す。本明細書中でのActRIIAに対する
言及は、現在同定されている形態のいずれか1つに対する言及であると理解される。ActRI
IAファミリーのメンバーは、一般に、システインに富む領域を含むリガンド結合細胞外ド
メイン、膜貫通ドメイン、及び予想上のセリン/トレオニンキナーゼ活性を有する細胞質
ドメインから構成される、膜貫通タンパク質である。
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターとし
ては、限定するものではないが、アクチビン結合可溶性ActRIIAポリペプチド;アクチビン
(特に、βA又はβBとも呼ばれる、アクチビンA又はBサブユニット)に結合し、ActRIIA結
合を破壊する抗体; ActRIIAに結合し、アクチビン結合を破壊する抗体;アクチビン又はAc
tRIIA結合について選択された非抗体タンパク質(そのようなタンパク質並びにその設計及
び選択方法については、例えば、その各々が引用により完全に本明細書中に組み込まれる
、WO/2002/088171号、WO/2006/055689号、WO/2002/032925号、WO/2005/037989号、US 200
3/0133939号、及びUS 2005/0238646号を参照);並びにFcドメインにコンジュゲートするこ
とができる、アクチビン又はActRIIA結合について選択されたランダム化ペプチドが挙げ
られる。
ある実施態様において、アクチビン又はActRIIA結合活性を有する2以上の異なるタンパ
ク質(又は他の部分)、特に、それぞれI型(例えば、可溶性I型アクチビン受容体)及びII型
(例えば、可溶性II型アクチビン受容体)結合部位を遮断するアクチビンバインダーを1つ
に連結させて、ActRIIAを阻害し、したがって、本明細書に記載の組成物及び方法で使用
することができる、二機能性又は多機能性結合分子を作出することができる。ある実施態
様において、ActRIIAを阻害するアクチビン-ActRIIAシグナル伝達軸アンタゴニストとし
ては、核酸アプタマー、小分子、並びに本明細書に記載の組成物及び方法で使用される他
の薬剤が挙げられる。
((a)ActRIIAポリペプチドを含むActRIIAシグナル伝達インヒビター)
「ActRIIAポリペプチド」という用語には、ActRIIAファミリーメンバーの任意の天然の
ポリペプチド並びに有用な活性を保持するその任意の変異体(突然変異体、断片、融合体
、及びペプチド模倣形態を含む)を含むポリペプチドが含まれる。例えば、ActRIIAポリペ
プチドには、ActRIIAポリペプチドの配列と少なくとも約80%同一な、及び任意に、少な
くとも85%、90%、95%、97%、98%、99%、又はそれを上回って同一な配列を有する任
意の公知のActRIIAの配列に由来するポリペプチドが含まれる。例えば、ActRIIAポリペプ
チドは、ActRIIAタンパク質及び/又はアクチビンに結合し、それらの機能を阻害すること
ができる。ActRIIBポリペプチドは、骨成長及び骨石灰化を促進するその能力について選
択することができる。ActRIIAポリペプチドの例としては、ヒトActRIIA前駆ポリペプチド
(配列番号1)並びに可溶性ヒトActRIIAポリペプチド(例えば、配列番号2、3、7、及び12)
が挙げられる。そのアミノ酸配列が配列番号1に示されているActRIIA前駆ポリペプチドに
関して、ヒトActRIIA前駆ポリペプチドのシグナルペプチドは、アミノ酸位置1〜20に位置
し;細胞外ドメインは、アミノ酸位置21〜135に位置し、ヒトActRIIA前駆ポリペプチド(配
列番号1)のN結合型グリコシル化部位は、配列番号1のアミノ酸位置43及び56に位置する。
配列番号1のヒトActRIIB前駆ポリペプチドをコードする核酸配列は、配列番号4(Genbank
エントリーNM_001616のヌクレオチド164〜1705)として開示されている。配列番号2の可溶
性ヒトActRIIAポリペプチドをコードする核酸配列は、配列番号5として開示されている。
該配列の説明については、表21を参照されたい。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAポ
リペプチドは、可溶性ActRIIAポリペプチドである。ActRIIAタンパク質の細胞外ドメイン
は、アクチビンに結合することができ、かつ通常、可溶性であり、したがって、可溶性ア
クチビン結合ActRIIAポリペプチドと呼ぶことができる。したがって、本明細書で使用さ
れる場合、「可溶性ActRIIAポリペプチド」という用語は、通常、ActRIIAタンパク質の任
意の天然の細胞外ドメインを含む、ActRIIAタンパク質の細胞外ドメインを含むポリペプ
チド並びにその任意の変異体(突然変異体、断片、及びペプチド模倣形態を含む)を指す。
可溶性ActRIIAポリペプチドは、アクチビンに結合することができる;しかしながら、野生
型ActRIIAタンパク質は、アクチビンへの結合に関してGDF8/11と比べて顕著な選択性を示
さない。天然又は改変ActRIIAタンパク質を第2のアクチビン選択的結合剤とカップリング
させることにより、該タンパク質に、アクチビンに対する特異性の付加を与えることがで
きる。可溶性アクチビン結合ActRIIAポリペプチドの例としては、配列番号2、3、7、12、
及び13に示される可溶性ポリペプチドが挙げられる。可溶性アクチビン結合ActRIIAポリ
ペプチドの他の例は、ActRIIAタンパク質の細胞外ドメインに加えて、シグナル配列、例
えば、ミツバチメリチンリーダー配列(配列番号8)、組織プラスミノーゲン活性化因子(TP
A)リーダー(配列番号9)、又は天然のActRIIAリーダー(配列番号10)を含む。配列番号13に
示されるActRIIA-hFcポリペプチドでは、TPAリーダーが使用されている。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグ
ナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIAのアクチビン結合ドメイン
を含むコンジュゲート/融合タンパク質を含む。ある実施態様において、該アクチビン結
合ドメインは、リンカー、例えば、ペプチドリンカーを介して、抗体のFc部分に連結され
る。任意に、Fcドメインは、Asp-265、リジン322、及びAsn-434などの残基に1以上の突然
変異を有する。ある場合には、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asp-265
突然変異)を有する突然変異体Fcドメインは、野生型Fcドメインと比べてFcγ受容体に結
合する能力が低下している。他の場合には、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例え
ば、Asn-434突然変異)を有する突然変異体Fcドメインは、野生型Fcドメイン比べてMHCク
ラスI関連Fc受容体(FcRN)に結合する能力が増大している。Fcドメインに融合したActRIIA
の可溶性細胞外ドメインを含む例示的な融合タンパク質は、配列番号6、7、12、及び13に
示されている。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシ
グナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIAの細胞外ドメイン、又は
その一部を含み、ここで、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、配列番号6、7、12、
及び13から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。別
の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシ
グナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIAの細胞外ドメイン、又は
その一部を含み、ここで、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、配列番号6、7、12、
及び13から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、
98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグ
ナル伝達インヒビターは、ActRIIAの細胞外ドメインの切断形態を含む。切断は、ActRIIA
ポリペプチドのカルボキシ末端及び/又はアミノ末端にあることができる。ある実施態様
において、切断は、成熟したActRIIAポリペプチドの細胞外ドメインと比べて、1、2、3、
4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又
は25アミノ酸長いものであることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したAc
tRIIAポリペプチドの細胞外ドメインの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14
、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のN末端アミノ酸であることがで
きる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIAポリペプチドの細胞外ドメイン
の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22
、23、24、又は25個のC末端アミノ酸であることができる。例えば、ActRIIAの切断形態と
しては、アミノ酸20〜119; 20〜128; 20〜129; 20〜130; 20〜131; 20〜132; 20〜133; 2
0〜134; 20〜131; 21〜131; 22〜131; 23〜131; 24〜131;及び25〜131を有するポリペプ
チドが挙げられ、ここで、該アミノ酸位置は、配列番号1におけるアミノ酸位置を指す。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグ
ナル伝達インヒビターは、1以上のアミノ酸置換を有するActRIIAの細胞外ドメインを含む
。ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグ
ナル伝達インヒビターは、アミノ酸置換も保有するActRIIA細胞外ドメインの切断形態を
含む。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシ
グナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIA受容体の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合
タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で
使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIA受容体の切断された細胞外
ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明
細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ヒトAct
RIIA受容体の切断された細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質であり、ここで
、該ヒトActRIIA受容体の切断された細胞外ドメインは、1以上のアミノ酸置換を保有する
ActRIIAポリペプチドの機能的に活性のある断片は、例えば、ActRIIAポリペプチドをコ
ードする核酸の対応する断片から組換え産生されたポリペプチドをスクリーニングするこ
とにより得ることができる。さらに、断片を、従来のメリフィールド固相f-Moc又はt-Boc
化学などの当技術分野で公知の技術を用いて化学合成することができる。該断片を(組換
えによるか又は化学合成によって)産生し、試験して、ActRIIAタンパク質又はアクチビン
によって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒビター)として機能し得るペプ
チジル断片を同定することができる。
さらに、ActRIIAポリペプチドの機能的に活性のある変異体は、例えば、ActRIIAポリペ
プチドをコードする対応する突然変異核酸から組換え産生された修飾ポリペプチドのライ
ブラリーをスクリーニングすることにより得ることができる。該変異体を産生し、試験し
て、ActRIIAタンパク質又はアクチビンによって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニス
ト(インヒビター)として機能し得るものを同定することができる。ある実施態様において
、ActRIIAポリペプチドの機能的変異体は、配列番号2又は3から選択されるアミノ酸配列
と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。ある場合には、該機能的変異体は、配
列番号2又は3から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、
98%、99%、又は100%同一なアミノ酸配列を有する。
機能的変異体は、例えば、ActRIIAポリペプチドの構造を、治療効力、又は安定性(例え
ば、エクスビボでの保存期間及びインビボでのタンパク質分解に対する抵抗性)を増強す
るような目的で修飾することにより作製することができる。アクチビン結合を保持するよ
うに選択された場合のそのような修飾ActRIIAポリペプチドは、天然のActRIIAポリペプチ
ドの機能的等価物とみなされる。修飾ActRIIAポリペプチドは、例えば、アミノ酸置換、
欠失、又は付加により産生することもできる。例えば、ロイシンとイソロイシンもしくは
バリンとの、アスパラギン酸とグルタミン酸との、トレオニンとセリンとの単独置換、又
はあるアミノ酸と構造的に関連するアミノ酸との同様の置換(例えば、保存的突然変異)に
よって、得られる分子の生物活性が大きく影響を受けることはないであろうと予想するの
は合理的である。保存的置換は、その側鎖において関連があるアミノ酸のファミリー内で
起こる置換である。ActRIIAポリペプチドのアミノ酸配列の変化によって機能的ホモログ
が生じるかどうかは、野生型ActRIIAポリペプチドと同様の様式で細胞内の応答を引き起
こす変異体ActRIIAポリペプチドの能力を評価することにより容易に決定することができ
る。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、ActRIIAポリペプチドのグリコシ
ル化を改変することができる該ポリペプチドの特定の突然変異である。そのような突然変
異を、1以上のグリコシル化部位、例えば、O結合型又はN結合型グリコシル化部位を導入
又は除去するように選択することができる。アスパラギン結合型グリコシル化認識部位は
、通常、適当な細胞グリコシル化酵素によって特異的に認識されるアスパラギン-X-トレ
オニン(又はアスパラギン-X-セリン)(ここで、「X」は、任意のアミノ酸である)というト
リペプチド配列を含む。改変は、野生型ActRIIAポリペプチドの配列への1以上のセリンも
しくはトレオニン残基の付加、又は該残基による置換によって行うこともできる(O結合型
グリコシル化部位の場合)。グリコシル化認識部位の1番目もしくは3番目のアミノ酸位置
のうちの一方もしくは両方における種々のアミノ酸置換もしくは欠失(及び/又は2番目の
位置におけるアミノ酸欠失)は、修飾されたトリペプチド配列中での非グリコシル化をも
たらす。ActRIIAポリペプチド上の炭水化物部分の数を増加させる別の手段は、ActRIIAポ
リペプチドへのグリコシドの化学的又は酵素的カップリングによるものである。使用され
るカップリング様式に応じて、糖(複数可)を、(a)アルギニン及びヒスチジン;(b)遊離カ
ルボキシル基;(c)遊離スルフヒドリル基、例えば、システインの遊離スルフヒドリル基;(
d)遊離ヒドロキシル基、例えば、セリン、トレオニン、もしくはヒドロキシプロリンの遊
離ヒドロキシル基;(e)芳香族残基、例えば、フェニルアラニン、チロシン、もしくはトリ
プトファンの芳香族残基;又は(f)グルタミンのアミド基に結合させることができる。これ
らの方法は、引用により本明細書中に組み込まれる、1987年9月11日に公開されたWO 87/0
5330号、及びAplin及びWristonの文献(1981) CRC Crit. Rev. Biochem., pp. 259-306に
記載されている。ActRIIAポリペプチド上に存在する1以上の炭水化物部分の除去は、化学
的に及び/又は酵素的に達成することができる。化学的脱グリコシル化は、例えば、化合
物トリフルオロメタンスルホン酸、又は同等の化合物へのActRIIAポリペプチドの暴露を
含み得る。この処理は、結合糖(N-アセチルグルコサミン又はN-アセチルガラクトサミン)
を除くほとんど又は全ての糖の切断をもたらすが、アミノ酸配列は無傷のまま残す。化学
的脱グリコシル化は、Hakimuddinらの文献(1987) Arch. Biochem. Biophys. 259:52及びE
dgeらの文献(1981) Anal. Biochem. 118:131によりさらに記載されている。ActRIIAポリ
ペプチド上の炭水化物部分の酵素的切断は、Thotakuraらの文献(1987) Meth. Enzymol. 1
38:350により記載されているような種々のエンドグリコシダーゼ及びエキソグリコシダー
ゼの使用により達成することができる。ActRIIAポリペプチドの配列は、適切な場合、使
用される発現系の種類に応じて調整することができるが、それは、哺乳動物、酵母、昆虫
、及び植物の細胞が全て、該ペプチドのアミノ酸配列によって影響され得る異なるグリコ
シル化パターンを導入することができるためである。一般に、ヒトで使用されるActRIIA
タンパク質は、適切なグリコシル化を提供する哺乳動物細胞株、例えば、HEK293又はCHO
細胞株で発現されるが、他の発現系、例えば、他の哺乳動物発現細胞株、グリコシル化酵
素が改変されている酵母細胞株、及び昆虫細胞も同様に有用であると考えられる。
本明細書にさらに提供されるのは、突然変異体、特に、ActRIIAポリペプチドのコンビ
ナトリアル突然変異体のセット、及び切断突然変異体を作製する方法であり;コンビナト
リアル突然変異体のプールは、機能的変異体配列を同定するのに特に有用である。そのよ
うなコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングする目的は、例えば、アゴニストも
しくはアンタゴニストのいずれかとして作用することができるか、又はその代わりに、新
規の活性を全て併せ持つ、ActRIIAポリペプチド変異体を作製することであり得る。種々
のスクリーニングアッセイは以下に提供されており、そのようなアッセイを用いて、変異
体を評価することができる。例えば、ActRIIAポリペプチド変異体を、ActRIIAリガンドに
結合する能力、ActRIIAリガンドのActRIIAポリペプチドへの結合を妨げる能力、又はActR
IIAリガンドによって引き起こされるシグナル伝達に干渉する能力についてスクリーニン
グすることができる。
天然のActRIIAポリペプチドと比べて選択的な又は全般的に増大した効力を有する、コ
ンビナトリアル由来の変異体を作製することができる。同様に、突然変異生成により、対
応する野生型ActRIIAポリペプチドとは劇的に異なる細胞内半減期を有する変異体を生じ
させることができる。例えば、改変タンパク質を、タンパク質分解、又は天然のActRIIA
ポリペプチドの破壊、さもなければ、不活化をもたらす他の細胞プロセスに対してより安
定な状態又はあまり安定でない状態にするにすることができる。そのような変異体、及び
それらをコードする遺伝子を用いて、ActRIIAポリペプチドの半減期を調節することによ
り、ActRIIAポリペプチドレベルを改変することができる。例えば、短い半減期は、より
一時的な生物学的効果を生じることができ、対象内の組換えActRIIAポリペプチドレベル
のより厳しい制御を可能にすることができる。Fc融合タンパク質では、突然変異をリンカ
ー(存在する場合)及び/又はFc部分中で生成させて、タンパク質の半減期を変化させるこ
とができる。
コンビナトリアルライブラリーは、各々が潜在的ActRIIAポリペプチド配列の少なくと
も一部を含むポリペプチドのライブラリーをコードする遺伝子の縮重ライブラリーによっ
て生成させることができる。例えば、潜在的ActRIIAポリペプチドヌクレオチド配列の縮
重セットが、個々のポリペプチドとして、又はその代わりに、より大きな融合タンパク質
のセット(例えば、ファージディスプレイの場合)として発現可能となるように、合成オリ
ゴヌクレオチドの混合物を遺伝子配列に酵素的に連結することができる。
潜在的ホモログのライブラリーを縮重オリゴヌクレオチド配列から作製することができ
る多くの方法がある。縮重遺伝子配列の化学合成を自動DNA合成装置で実行することがで
き、その後、合成遺伝子を発現用の適当なベクターに連結することができる。縮重オリゴ
ヌクレオチドの合成は、当技術分野で周知である(例えば、Narang, S Aの文献(1983) Tet
rahedron 39:3; Itakuraらの文献(1981) Recombinant DNA, Proc. 3rd Cleveland Sympos
. Macromolecules, AG Walton, Amsterdam編: Elsevier pp 273-289; Itakuraらの文献(1
984) Annu. Rev. Biochem. 53:323; Itakuraらの文献(1984) Science 198:1056; Ikeらの
文献(1983) Nucleic Acid Res. 11:477を参照されたい)。そのような技術は、他のタンパ
ク質の定方向進化において利用されている(例えば、Scottらの文献(1990) Science 249:3
86-390; Robertsらの文献(1992) PNAS USA 89:2429-2433; Devlinらの文献(1990) Scienc
e 249: 404-406; Cwirlaらの文献(1990) PNAS USA 87: 6378-6382;並びに米国特許第5,22
3,409号、第5,198,346号、及び第5,096,815号を参照されたい)。
或いは、他の形態の突然変異生成を用いて、コンビナトリアルライブラリーを作製する
ことができる。例えば、ActRIIAポリペプチド変異体を、例えば、アラニンスキャニング
突然変異生成などを用いるスクリーニングによって(Rufらの文献(1994) Biochemistry 33
:1565-1572; Wangらの文献(1994) J. Biol. Chem. 269:3095-3099; Balintらの文献(1993
) Gene 137:109-118; Grodbergらの文献(1993) Eur. J. Biochem. 218:597-601; Nagashi
maらの文献(1993) J. Biol. Chem. 268:2888-2892; Lowmanらの文献(1991) Biochemistry
30:10832-10838;及びCunninghamらの文献(1989) Science 244:1081-1085)、リンカース
キャニング突然変異生成によって(Gustinらの文献(1993) Virology 193:653-660; Brown
らの文献(1992) Mol. Cell Biol. 12:2644-2652; McKnightらの文献(1982) Science 232:
316);飽和突然変異生成によって(Meyersらの文献(1986) Science 232:613); PCR突然変異
生成によって(Leungらの文献(1989) Method Cell Mol Biol 1:11-19);又は化学的突然変
異生成などを含むランダム突然変異生成によって(Millerらの文献(1992) 細菌遺伝学の短
期講座(A Short Course in Bacterial Genetics)、CSHL Press, Cold Spring Harbor, N.
Y.;及びGreenerらの文献(1994) Strategies in Mol Biol 7:32-34)、ライブラリーから作
製し、単離することができる。特にコンビナトリアル設定でのリンカースキャニング突然
変異生成は、ActRIIAポリペプチドの切断(生物活性)形態を同定する魅力的な方法である
点突然変異及び切断によって作製されたコンビナトリアルライブラリーの遺伝子産物を
スクリーニングするための、さらに言うなら、特定の性質を有する遺伝子産物のcDNAライ
ブラリーをスクリーニングするための、広範な技術が当技術分野で公知である。そのよう
な技術は、一般に、ActRIIAポリペプチドのコンビナトリアル突然変異生成によって作製
される遺伝子ライブラリーの迅速スクリーニングに適用可能である。大きな遺伝子ライブ
ラリーのスクリーニングに最も広く使用されている技術は、通常、遺伝子ライブラリーを
複製可能な発現ベクターにクローニングすること、適当な細胞を得られたベクターのライ
ブラリーで形質転換すること、及びコンビナトリアル遺伝子を、所望の活性の検出によっ
て、その産物が検出された遺伝子をコードするベクターの比較的簡単な単離が容易になる
条件下で発現させることを含む。好ましいアッセイとしては、アクチビン結合アッセイ及
びアクチビン媒介性細胞シグナル伝達アッセイが挙げられる。
ある実施態様において、ActRIIAポリペプチドは、ActRIIAポリペプチドに天然に存在す
る任意の修飾に加えて、翻訳後修飾をさらに含み得る。そのような修飾としては、アセチ
ル化、カルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化、及びアシル化が挙げられるが
、これらに限定されない。結果として、修飾されたActRIIAポリペプチドは、非アミノ酸
要素、例えば、ポリエチレングリコール、脂質、多糖又は単糖、及びホスフェートを含有
し得る。ActRIIAポリペプチドの機能性に対するそのような非アミノ酸要素の効果は、当
業者に公知の任意の方法によって試験することができる。ActRIIAポリペプチドが、該Act
RIIAポリペプチドの新生形態を切断することによって細胞内で産生される場合、翻訳後プ
ロセシングもまた、該タンパク質の正確なフォールディング及び/又は機能に重要であり
得る。様々な細胞(例えば、CHO、HeLa、MDCK、293、W138、NIH-3T3、又はHEK293)は、そ
のような翻訳後活性のための特異的細胞装置及び特徴的機構を有しており、該細胞を、Ac
tRIIAポリペプチドの正確な修飾及びプロセシングを保証するように選択することができ
る。
ある態様において、ActRIIAポリペプチドの機能的変異体又は修飾形態には、ActRIIAポ
リペプチドの少なくとも一部及び1以上の融合ドメインを有する融合タンパク質が含まれ
る。そのような融合ドメインのよく知られた例としては、ポリヒスチジン、Glu-Glu、グ
ルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、チオレドキシン、プロテインA、プロテインG、免
疫グロブリン重鎖定常領域(Fc)、マルトース結合タンパク質(MBP)、又はヒト血清アルブ
ミンが挙げられるが、これらに限定されない。融合ドメインを、所望の特性を付与するよ
うに選択することができる。例えば、いくつかの融合ドメインは、親和性クロマトグラフ
ィーによる融合タンパク質の単離に特に有用である。親和性精製の目的で、親和性クロマ
トグラフィー用の関連するマトリックス、例えば、グルタチオン、アミラーゼ、及びニッ
ケル又はコバルトコンジュゲート樹脂が使用される。そのようなマトリックスの多くは、
「キット」形態で入手可能であり、これには、例えば、(HIS6)融合パートナーと合わせて
有用な、Pharmacia GST精製システム及びQIAexpress(商標)システム(Qiagen)がある。別
の例として、融合ドメインを、ActRIIAポリペプチドの検出を容易にするように選択する
ことができる。そのような検出ドメインの例としては、様々な蛍光タンパク質(例えば、G
FP)及び通常、特異的抗体が利用可能な短いペプチド配列である「エピトープタグ」が挙
げられる。特異的モノクローナル抗体がすぐに利用可能である周知のエピトープタグとし
ては、FLAG、インフルエンザウイルスヘマグルチニン(HA)、及びc-mycタグが挙げられる
。場合により、融合ドメインは、例えば、第Xa因子又はトロンビン用のプロテアーゼ切断
部位を有し、該部位は、関連するプロテアーゼが融合タンパク質を部分消化し、それによ
り、組換えタンパク質をそれから遊離させることを可能にする。その後、遊離したタンパ
ク質を、後続のクロマトグラフィー分離によって融合ドメインから単離することができる
。ある好ましい実施態様において、ActRIIAポリペプチドを、インビボでActRIIAポリペプ
チドを安定化するドメイン(「スタビライザー」ドメイン)と融合させる。「安定化する」
とは、血清半減期を延長する全てのことを意味し、これは、破壊の減少によるものか、腎
臓によるクリアランスの減少によるものか、又は他の薬物動態作用によるものかを問わな
い。免疫グロブリンのFc部分との融合は、広範なタンパク質に望ましい薬物動態特性を付
与することが知られている。同様に、ヒト血清アルブミンへの融合は、望ましい特性を付
与することができる。選択され得る他のタイプの融合ドメインとしては、多量体化(例え
ば、二量体化、四量体化)ドメイン及び(望ましい場合、追加の生物学的機能、例えば、骨
成長又は筋肉成長のさらなる刺激を付与する)機能ドメインが挙げられる。
融合タンパク質の様々なエレメントを、所望の機能と一致する任意の方法で配置し得る
ことが理解される。例えば、ActRIIAポリペプチドを異種ドメインのC末端に配置すること
ができ、又はその代わりに、異種ドメインをActRIIAポリペプチドのC末端に配置すること
ができる。ActRIIAポリペプチドドメイン及び異種ドメインは、融合タンパク質中で隣接
している必要がなく、追加のドメイン又はアミノ酸配列を、どちらかのドメインのC末端
もしくはN末端、又はこれらのドメインの間に含めることができる。
ある実施態様において、本明細書に記載のActRIIAポリペプチドは、ActRIIAポリペプチ
ドを安定化することができる1以上の修飾を含む。例えば、そのような修飾は、ActRIIAポ
リペプチドのインビトロ半減期を向上させるか、ActRIIAポリペプチドの循環半減期を向
上させるか、又はActRIIAポリペプチドのタンパク質分解を低下させる。そのような安定
化修飾としては、融合タンパク質(例えば、ActRIIAポリペプチド及びスタビライザードメ
インを含む融合タンパク質を含む)、グリコシル化部位の修飾(例えば、ActRIIAポリペプ
チドへのグリコシル化部位の付加を含む)、並びに炭水化物部分の修飾(例えば、ActRIIA
ポリペプチドからの炭水化物部分の除去を含む)が挙げられるが、これらに限定されない
。融合タンパク質の場合、ActRIIAポリペプチドを、スタビライザードメイン、例えば、I
gG分子(例えば、Fcドメイン)に融合させる。本明細書で使用されるように、「スタビライ
ザードメイン」という用語は、融合タンパク質の場合に見られる融合ドメイン(例えば、F
c)を指すだけでなく、炭水化物部分などの非タンパク質性修飾、又はポリエチレングリコ
ールなどの非タンパク質性ポリマーも含む。
ある実施態様において、他のタンパク質から単離されているか、又は別の方法で他のタ
ンパク質を実質的に含まない、単離及び/又は精製された形態のActRIIAポリペプチドを、
本明細書に記載の方法及び組成物とともに使用することができる。ActRIIAポリペプチド
は、通常、組換え核酸からの発現によって産生される。
ある態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に開示される断片、機能的変
異体、及び融合タンパク質を含む、ActRIIAポリペプチドのいずれか(例えば、可溶性ActR
IIAポリペプチド)をコードする単離された及び/又は組換え核酸である。例えば、配列番
号4は、天然のヒトActRIIA前駆ポリペプチドをコードし、一方、配列番号5は、ActRIIAの
プロセシングされた細胞外ドメインをコードする。対象核酸は、一本鎖又は二本鎖であり
得る。そのような核酸は、DNA又はRNA分子であり得る。これらの核酸を、例えば、ActRII
Aポリペプチドを作製する方法で、又は直接的な治療剤として(例えば、遺伝子療法の手法
で)使用することができる。
ある態様において、ActRIIAポリペプチドをコードする対象核酸には、配列番号4又は5
の変異体である核酸が含まれることがさらに理解される。変異体ヌクレオチド配列には、
1以上のヌクレオチド置換、付加、又は欠失によって異なる配列、例えば、アレル変異体
が含まれる。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、配列番号4又は5と少なくとも80%
、85%、90%、95%、97%、98%、99%、又は100%同一である単離された又は組換え核
酸配列である。当業者は、配列番号4又は5に相補的な核酸配列、及び配列番号4又は5の変
異体も本明細書に包含されることを理解しているであろう。さらなる実施態様において、
本明細書に提供される核酸配列は、単離されたもの、組換え体、及び/もしくは異種ヌク
レオチド配列と融合したもの、又はDNAライブラリー中のものであることができる。
他の実施態様において、本明細書に提供される核酸は、極めてストリンジェントな条件
下で、配列番号4もしくは5に表記されたヌクレオチド配列、配列番号4もしくは5の相補配
列、又はこれらの断片にハイブリダイズするヌクレオチド配列も含む。上で論じたように
、当業者は、DNAハイブリダイゼーションを促進する適切なストリンジェンシー条件を変
化させることができることを容易に理解するであろう。当業者は、DNAハイブリダイゼー
ションを促進する適切なストリンジェンシー条件を変化させることができることを理解し
ているであろう。例えば、ハイブリダイゼーションを、約45℃での6.0×塩化ナトリウム/
クエン酸ナトリウム(SSC)、次いで、50℃での2.0×SSCの洗浄で実施することができる。
例えば、洗浄工程での塩濃度を、50℃で約2.0×SSCの低いストリンジェンシーから50℃で
約0.2×SSCの高いストリンジェンシーまで選択することができる。さらに、洗浄工程での
温度を、室温、約22℃での低いストリンジェンシー条件から約65℃での高いストリンジェ
ンシー条件へと上昇させることができる。温度と塩の両方を変化させることができ、又は
他の変数を変化させながら、温度もしくは塩濃度を一定に保つことができる。一実施態様
において、室温での6×SSC、次に、室温での2×SSCでの洗浄の低いストリンジェンシー条
件下でハイブリダイズする核酸を、本明細書に記載の方法及び組成物とともに使用するこ
とができる。
遺伝暗号の縮重のために配列番号4又は5に示される核酸とは異なる単離された核酸も本
明細書に包含される。例えば、いくつかのアミノ酸は、複数のトリプレットによって指定
される。同じアミノ酸を特定するコドン、又はシノニム(例えば、CAUとCACは、ヒスチジ
ンについてのシノニムである)は、タンパク質のアミノ酸配列に影響を及ぼさない「サイ
レント突然変異」を生じさせることができる。しかしながら、対象タンパク質のアミノ酸
配列の変化を実際にもたらすDNA配列多型が哺乳動物細胞の間に存在すると考えられる。
当業者は、特定のタンパク質をコードする核酸の1以上のヌクレオチドにおけるこれらの
変異(variation)(ヌクレオチドの最大約3〜5%)が、天然のアレル変異(variation)が原因
で、所与の種の個体間に存在し得ることを理解しているであろう。ありとあらゆるそのよ
うなヌクレオチド変異(variation)及び結果として生じるアミノ酸多型が本明細書に包含
される。
ある実施態様において、組換え核酸を、発現コンストラクト中の1以上の調節ヌクレオ
チド配列に機能的に連結することができる。調節ヌクレオチド配列は、通常、発現に使用
される宿主細胞に適したものである。種々の宿主細胞について、数多くの種類の適切な発
現ベクター及び好適な調節配列が当技術分野で公知である。一般に、該1以上の調節ヌク
レオチド配列としては、プロモーター配列、リーダー又はシグナル配列、リボソーム結合
部位、転写開始及び終結配列、翻訳開始及び終結配列、並びにエンハンサー又はアクチベ
ーター配列が挙げられるが、これらに限定されない。当技術分野で公知の構成的又は誘導
性プロモーターが本明細書で企図される。プロモーターは、天然プロモーター、又は複数
のプロモーターのエレメントを組み合わせるハイブリッドプロモーターのどちらかであり
得る。発現コンストラクトは、細胞内でプラスミドなどのエピソーム上に存在してもよく
、又は発現コンストラクトは、染色体に挿入されてもよい。好ましい実施態様において、
発現ベクターは、形質転換した宿主細胞の選択を可能にする選択可能マーカー遺伝子を含
む。選択可能マーカー遺伝子は当技術分野で周知であり、使用される宿主細胞によって異
なる。
ある態様において、対象核酸は、ActRIIAポリペプチドをコードし、少なくとも1つの調
節配列に機能的に連結されているヌクレオチド配列を含む発現ベクター中に提供される。
調節配列は当技術分野で認められており、ActRIIAポリペプチドの発現を導くように選択
される。したがって、調節配列という用語は、プロモーター、エンハンサー、及び他の発
現制御エレメントを含む。例示的な調節配列は、Goeddelの文献;遺伝子発現技術:酵素学
の方法(Gene Expression Technology: Methods in Enzymology), Academic Press, San D
iego, Calif.(1990)に記載されている。例えば、それに機能的に連結されたときDNA配列
の発現を制御する多種多様な発現制御配列のいずれかをこれらのベクター中で用いて、Ac
tRIIAポリペプチドをコードするDNA配列を発現させることができる。そのような有用な発
現制御配列としては、例えば、SV40の初期及び後期プロモーター、tetプロモーター、ア
デノウイルス又はサイトメガロウイルス前初期プロモーター、RSVプロモーター、lacシス
テム、trpシステム、TAC又はTRCシステム、その発現がT7 RNAポリメラーゼによって誘導
されるT7プロモーター、ラムダファージの主要オペレーター及びプロモーター領域、fdコ
ートタンパク質の制御領域、3-ホスホグリセレートキナーゼ又は他の解糖系酵素のプロモ
ーター、酸ホスファターゼ、例えば、Pho5のプロモーター、酵母のα接合因子のプロモー
ター、バキュロウイルス系のポリヘドロンプロモーター、並びに原核もしくは真核細胞又
はそれらのウイルスの遺伝子の発現を制御することが知られている他の配列、並びにこれ
らの様々な組合せが挙げられる。発現ベクターの設計は、形質転換される宿主細胞の選択
及び/又は発現が望まれるタンパク質の種類のような因子によって決まることが理解され
るべきである。さらに、ベクターのコピー数、そのコピー数を制御する能力、及び該ベク
ターによってコードされる任意の他のタンパク質、例えば、抗生物質マーカーの発現も考
慮されるべきである。
本明細書に提供される組換え核酸は、クローニングされた遺伝子、又はその一部を、原
核細胞、真核細胞(酵母、鳥類、昆虫、もしくは哺乳動物)、又はその両方における発現に
好適なベクター中に連結することにより産生することができる。組換えActRIIAポリペプ
チドの産生用の発現ビヒクルとしては、プラスミド及び他のベクターが挙げられる。例え
ば、好適なベクターとしては、大腸菌(E. coli)などの原核細胞における発現用の、以下
のタイプのプラスミド: pBR322由来プラスミド、pEMBL由来プラスミド、pEX由来プラスミ
ド、pBTac由来プラスミド、及びpUC由来プラスミドが挙げられる。
いくつかの哺乳動物発現ベクターは、細菌におけるベクターの増殖を促進する原核生物
配列と、真核細胞で発現される1以上の真核生物転写ユニットの両方を含む。pcDNAI/amp
、pcDNAI/neo、pRc/CMV、pSV2gpt、pSV2neo、pSV2-dhfr、pTk2、pRSVneo、pMSG、pSVT7、
pko-neo 及びpHyg由来ベクターは、真核細胞のトランスフェクションに好適な哺乳動物発
現ベクターの例である。これらのベクターのうちのいくつかは、原核細胞と真核細胞の両
方における複製及び薬物耐性選択を容易にするために、pBR322などの細菌プラスミド由来
の配列で修飾されている。或いは、ウシパピローマウイルス(BPV-1)、又はエプスタイン-
バーウイルス(pHEBo、pREP由来、及びp205)などのウイルスの派生物を、真核細胞におけ
るタンパク質の一過性発現に使用することができる。(レトロウイルスを含む)他のウイル
ス発現系の例は、以下の遺伝子療法送達系の記載において見出すことができる。プラスミ
ドの調製及び宿主生物の形質転換に利用される様々な方法は、当技術分野で周知である。
原核細胞と真核細胞の両方に関する他の好適な発現系、及び一般的な組換え手順について
は、分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning A Laboratory Manual)、第3
版、Sambrook、Fritsch、及びManiatis編(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2001)
を参照されたい。いくつかの例において、バキュロウイルス発現系の使用によって組換え
ポリペプチドを発現させることが望ましい場合がある。そのようなバキュロウイルス発現
系の例としては、pVL由来ベクター(例えば、pVL1392、pVL1393、及びpVL941)、pAcUW由来
ベクター(例えば、pAcUW1)、並びにpBlueBac由来ベクター(例えば、β-gal含有pBlueBac
III)が挙げられる。
好ましい実施態様において、Pcmv-Scriptベクター(Stratagene, La Jolla, Calif.)、p
cDNA4ベクター(Invitrogen, Carlsbad, Calif.)、及びpCI-neoベクター(Promega, Madiso
n, Wis.)などのベクターを、CHO細胞内での対象ActRIIAポリペプチドの産生のために設計
する。明らかになるように、対象遺伝子コンストラクトを用いて、例えば、精製用の、融
合タンパク質又は変異体タンパク質を含む、タンパク質を産生するために、培養で増殖し
た細胞内での対象ActRIIAポリペプチドの発現を生じさせることができる。
本開示は、1以上の該対象ActRIIAポリペプチドのコード配列(例えば、配列番号4又は5)
を含む組換え遺伝子でトランスフェクトされた宿主細胞に関するものでもある。宿主細胞
は、任意の原核又は真核細胞であり得る。例えば、本明細書に提供されるActRIIAポリペ
プチドを、大腸菌などの細菌細胞、昆虫細胞(例えば、バキュロウイルス発現系を用いる)
、酵母、又は哺乳動物細胞で発現させることができる。他の好適な宿主細胞は、当業者に
公知である。
したがって、本明細書に提供されるのは、ActRIIAポリペプチドを産生する方法である
。例えば、ActRIIAポリペプチドをコードする発現ベクターでトランスフェクトされた宿
主細胞を、ActRIIAポリペプチドの発現が生じるのを可能にする適当な条件下で培養する
ことができる。ActRIIAポリペプチドを分泌させ、細胞とActRIIAポリペプチドを含む培地
の混合物から単離することができる。或いは、ActRIIAポリペプチドを細胞質内又は膜画
分に保持し、細胞を回収し、溶解させ、タンパク質を単離することができる。細胞培養物
には、宿主細胞、培地、及び他の副産物が含まれる。細胞培養用の好適な培地は、当技術
分野で周知である。対象ActRIIAポリペプチドは、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動、ActRIIAポリペプチドの特定のエピトー
プに特異的な抗体による免疫親和性精製、及びActRIIAポリペプチドに融合したドメイン
に結合する物質による親和性精製(例えば、プロテインAカラムを用いて、ActRIIA-Fc融合
体を精製することができる)を含む、タンパク質を精製するための当技術分野で公知の技
術を用いて、細胞培養培地、宿主細胞、又はその両方から単離することができる。好まし
い実施態様において、ActRIIAポリペプチドは、その精製を容易にするドメインを含む融
合タンパク質である。好ましい実施態様において、精製は、例えば、以下のもの:プロテ
インAクロマトグラフィー、Qセファロースクロマトグラフィー、フェニルセファロースク
ロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、及び陽イオン交換クロマトグラフィ
ーのうちの3つ以上を、任意の順序で含む、一連のカラムクロマトグラフィー工程により
達成される。精製は、ウイルス濾過及びバッファー交換で終了させることができる。本明
細書で実証されるように、ActRIIA-hFcタンパク質は、サイズ排除クロマトグラフィーに
より決定して98%を超える純度及びSDS PAGEにより決定して95%を超える純度に精製され
た。この精製レベルは、マウスの骨に対する望ましい効果並びにマウス、ラット、及び非
ヒト霊長類における許容し得る安全性プロファイルを達成するのに十分であった。
別の実施態様において、組換えActRIIAポリペプチドの所望の部分のN末端におけるポリ
-(His)/エンテロキナーゼ切断部位配列などの精製リーダー配列をコードする融合遺伝子
は、Ni2+金属樹脂を用いる親和性クロマトグラフィーによる発現された融合タンパク質の
精製を可能にすることができる。次いで、精製リーダー配列をエンテロキナーゼによる処
理によって後から除去し、精製ActRIIAポリペプチドを提供することができる(例えば、Ho
chuliらの文献(1987) J. Chromatography 411:177;及びJanknechtらの文献、PNAS USA 88
:8972を参照されたい)。
融合遺伝子を作製する技術は周知である。本質的に、異なるポリペプチド配列をコード
する様々なDNA断片の接続は、ライゲーションのための平滑末端又は互い違い末端、適切
な末端を提供するための制限酵素消化、必要な場合の付着末端の充填(filling-in)、望ま
しくない接続を避けるためのアルカリホスファターゼ処理、及び酵素的ライゲーションを
利用する従来の技術に従って実施される。別の実施態様において、融合遺伝子は、自動化
DNA合成装置を含む従来の技術によって合成することができる。或いは、後からアニーリ
ングさせてキメラ遺伝子配列を生成させることができる2つの連続する遺伝子断片間の相
補的突出を生じさせるアンカープライマーを用いて、遺伝子断片のPCR増幅を実施するこ
とができる(例えば、分子生物学の最新プロトコル(Current Protocols in Molecular Bio
logy)、Ausubelら編、John Wiley & Sons: 1992を参照されたい)。
ActRIIA-Fc融合タンパク質は、安定にトランスフェクトされたCHO-DUKX Bl 1細胞で、
配列番号9の組織プラスミノーゲンリーダー配列を用いて、pAID4ベクター(SV40 ori/エン
ハンサー、CMVプロモーター)から発現させることができる。Fc部分は、配列番号7に示さ
れるヒトIgGl Fc配列である。ある実施態様において、発現させたとき、含まれるタンパ
ク質は、ActRIIA-Fc融合タンパク質1分子当たり、平均で約1.5〜2.5モルのシアル酸を有
する。
ある実施態様において、ActRIIA-Fc融合体の長い血清半減期は、ヒト対象で25〜32日で
あることができる。さらに、CHO細胞で発現される物質は、ヒト293細胞で発現されるActR
IIA-hFc融合タンパク質について報告されたものよりも高いアクチビンBリガンドに対する
親和性を有することができる(del Reらの文献、J Biol Chem. 2004 Dec 17;279(51):5312
6-35)。さらに、理論によって束縛されるものではないが、TPAリーダー配列の使用は、他
のリーダー配列よりも大きな産生をもたらし、天然のリーダーで発現されるActRIIA-Fcと
は異なり、極めて純粋なN末端配列を提供することができる。天然のリーダー配列の使用
は、各々異なるN末端配列を有する2つの主要な種のActRIIA-Fcを生じさせることができる
(7.9.2 ActRIIBのシグナル伝達インヒビター)
本明細書で使用されるように、「ActRIIB」という用語は、任意の種由来のアクチビン
受容体IIB型(ActRIIB)タンパク質のファミリー及び突然変異生成又は他の修飾によってそ
のようなActRIIBタンパク質から得られた変異体を指す。本明細書中でのActRIIBに対する
言及は、該受容体の現在同定されている形態のいずれか1つに対する言及であると理解さ
れる。ActRIIBファミリーのメンバーは、一般に、システインに富む領域を含むリガンド
結合細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び予想上のセリン/トレオニンキナーゼ活性を
有する細胞質ドメインから構成される、膜貫通タンパク質である。
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターとし
ては、限定するものではないが、アクチビン結合可溶性ActRIIBポリペプチド;アクチビン
(特に、βA又はβBとも呼ばれる、アクチビンA又はBサブユニット)に結合し、ActRIIB結
合を破壊する抗体; ActRIIBに結合し、アクチビン結合を破壊する抗体;アクチビン又はAc
tRIIB結合について選択された非抗体タンパク質;及びFcドメインにコンジュゲートするこ
とができる、アクチビン又はActRIIB結合について選択されたランダム化ペプチドが挙げ
られる。
ある実施態様において、アクチビン又はActRIIB結合活性を有する2以上の異なるタンパ
ク質(又は他の部分)、特に、それぞれI型(例えば、可溶性I型アクチビン受容体)及びII型
(例えば、可溶性II型アクチビン受容体)結合部位を遮断するアクチビンバインダーを1つ
に連結させて、ActRIIBを阻害し、したがって、本明細書に記載の組成物及び方法で使用
することができる、二機能性又は多機能性結合分子を作出することができる。ある実施態
様において、ActRIIBを阻害するアクチビン-ActRIIBシグナル伝達軸アンタゴニストとし
ては、核酸アプタマー、小分子、並びに本明細書に記載の組成物及び方法で使用される他
の薬剤が挙げられる。
((a)ActRIIBポリペプチドを含むActRIIBシグナル伝達インヒビター)
本明細書で使用されるように、「ActRIIBポリペプチド」という用語は、ActRIIBファミ
リーメンバーの任意の天然のポリペプチド並びに有用な活性を保持するその任意の変異体
(突然変異体、断片、融合体、及びペプチド模倣形態を含む)を含むポリペプチドを指す。
例えば、ActRIIBポリペプチドには、ActRIIBポリペプチドの配列と少なくとも約80%同一
な、及び任意に、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれを上
回って同一な配列を有する任意の公知のActRIIB受容体の配列に由来するポリペプチドが
含まれる。例えば、ActRIIBポリペプチドは、ActRIIBタンパク質及び/又はアクチビンに
結合し、それらの機能を阻害することができる。ActRIIBポリペプチドの例としては、ヒ
トActRIIB前駆ポリペプチド(配列番号16又は配列番号28)が挙げられる。そのアミノ酸配
列が配列番号16又は配列番号28に示されているActRIIB前駆ポリペプチド(すなわち、ヒト
ActRIIB前駆ポリペプチド)に関して、該ActRIIB前駆ポリペプチドのシグナルペプチドは
、アミノ酸1〜18に位置し;細胞外ドメインは、アミノ酸19〜134に位置し、潜在的N結合型
グリコシル化部位は、アミノ酸位置42及び65に位置する。配列番号16のヒトActRIIB前駆
ポリペプチドをコードする核酸配列は、配列番号19として開示されている(配列番号19は
、アミノ酸位置64に対応するコドンでアラニンを提供するが、その代わりにアミノ酸位置
64に対応するコドンでアルギニンを提供するように、当技術分野で公知の方法を用いて、
当業者により、容易に修飾されることができる)。該配列の説明については、表21を参照
されたい。
別途、具体的に表記されない限り、本明細書に記載の全てのActRIIB関連ポリペプチド
に関するアミノ酸の付番は、配列番号16及び配列番号28(これらは、位置64で発現される
アミノ酸だけが異なる)に関するアミノ酸付番に基づく。例えば、ActRIIBポリペプチドが
アミノ酸位置79で置換/突然変異を有すると記載されている場合、位置79は、ActRIIBポリ
ペプチドが由来する配列番号16又は配列番号28中の79番目のアミノ酸を指すものと理解さ
れるべきである。同様に、ActRIIBポリペプチドがアミノ酸位置64でアラニン又はアルギ
ニンを有すると記載されている場合、位置64は、ActRIIBポリペプチドが由来する配列番
号16又は配列番号28中の64番目のアミノ酸を指すものと理解されるべきである。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグ
ナル伝達インヒビターは、ActRIIBのアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドを含む
。いくつかの実施態様において、ActRIIBのアクチビン結合ドメインは、ActRIIBの細胞外
ドメイン、又はその部分を含む。具体的な実施態様において、ActRIIBの細胞外ドメイン
又はその部分は可溶性である。ActRIIBポリペプチドの例示的な修飾形態は、その開示が
引用により完全に本明細書中に組み込まれる、米国特許出願公開第20090005308号及び第2
0100068215号に開示されている。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBポ
リペプチドは、可溶性ActRIIBポリペプチドである。「可溶性ActRIIBポリペプチド」とい
う用語は、通常、ActRIIBタンパク質の任意の天然の細胞外ドメインを含む、ActRIIBタン
パク質の細胞外ドメインを含むポリペプチド並びにその任意の変異体(突然変異体、断片
、及びペプチド模倣形態を含む)を指す。可溶性ActRIIBポリペプチドは、アクチビンに結
合することができる;しかしながら、野生型ActRIIBタンパク質は、アクチビンへの結合に
関してGDF8/11と比べて顕著な選択性を示さない。ある実施態様において、様々な結合特
性を有するActRIIBの改変形態を本明細書に提供される方法で使用することができる。そ
のような改変形態は、例えば、その開示が引用により完全に本明細書中に組み込まれる、
国際特許出願公開第WO 2006/012627号及びWO 2010/019261号に開示されている。天然又は
改変ActRIIBタンパク質を第2のアクチビン選択的結合剤とカップリングさせることにより
、該タンパク質に、アクチビンに対する特異性の付加を与えることができる。例示的な可
溶性ActRIIBポリペプチドとしては、ヒトActRIIBポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば
、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43)が挙げられ
る。
ActRIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号16のアミノ酸64に対応する位置のアラ
ニン(本明細書中、「A64」と呼ばれる)を有する、Hildenらの文献(Blood, 1994, 83(8):2
163-70)によって開示されたActRIIB細胞外配列を有するFc融合タンパク質は、アクチビン
及びGDF-11に対する比較的低い親和性を保有することが示されている。対照的に、ActRII
B前駆アミノ酸配列の位置64のアルギニン(本明細書中、「R64」と呼ばれる)を有するFc融
合タンパク質は、低ナノモル濃度から高ピコモル濃度の範囲のアクチビン及びGDF-11に対
する親和性を有する(例えば、その開示が完全に本明細書中に組み込まれる、米国特許出
願公開第20100068215号を参照されたい)。位置64のアルギニンを有するActRIIB前駆アミ
ノ酸配列は、配列番号28に示されている。したがって、ある実施態様において、本明細書
に記載の組成物及び方法に従って使用されるActRIIBポリペプチドは、(i)ActRIIB前駆ア
ミノ酸配列、すなわち、配列番号16のアミノ酸64に対応する位置のアラニン;又は(ii)Act
RIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号28の位置64のアルギニンのどちらかを含み得
る。他の実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法に従って使用されるActRII
Bポリペプチドは、ActRIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号16又は配列番号28のア
ミノ酸64に対応する位置にアラニンでもアルギニンでもないアミノ酸を含み得る。
ActRIIBの細胞外ドメインのC末端におけるプロリンノットの欠失は、アクチビンに対す
る受容体の親和性を低下させることが示されている(例えば、Attisanoらの文献、Cell, 1
992, 68(1):97-108を参照されたい)。配列番号28のアミノ酸20〜119を含むActRIIB-Fc融
合タンパク質(すなわち、配列番号32)の「ActRIIB(20-119)-Fc」は、プロリンノット領域
及び完全な膜近傍領域を含む、配列番号28のアミノ酸20〜134を含むActRIIB-Fc融合タン
パク質(すなわち、配列番号31)の「ActRIIB(20-134)-Fc」と比べて、GDF-11及びアクチビ
ンに対する結合が低下している。しかしながら、配列番号28のアミノ酸20〜129を含むAct
RIIB-Fc融合タンパク質の「ActRIIB(20-129)-Fc」は、プロリンノット領域が破壊されて
いるにもかかわらず、ActRIIBの非切断型細胞外ドメインと比べて、同様の、しかし、若
干低下した活性を保持している。したがって、配列番号28(又は配列番号16)のアミノ酸13
4、133、132、131、130、及び129で終結する細胞外ドメインを含むActRIIBポリペプチド
は全て活性を有すると考えられるが、アミノ酸134又は133で終結するコンストラクトが最
も高い活性を有し得る。同様に、配列番号28のP129及びP130の突然変異がリガンド結合を
それほど減少させないという事実によって示されるように、残基129〜134のいずれかでの
突然変異は、リガンド結合親和性を大幅に変化させるとは考えられない。したがって、本
明細書に記載の方法及び組成物に従って使用されるActRIIBポリペプチドは、配列番号28(
又は配列番号16)のアミノ酸109(すなわち、最後のシステイン)で早くも終わり得るが、配
列番号28(又は配列番号16)のアミノ酸位置109と119又はその間で終わる形態は、低下した
リガンド結合能を有すると考えられる。
配列番号16及び配列番号28のアミノ酸29は、ActRIIB前駆体配列中の最初のシステイン
に相当する。配列番号16もしくは配列番号28のN末端のアミノ酸29、又はこれらのアミノ
酸位置の前から始まるActRIIBポリペプチドは、リガンド結合活性を保持していると考え
られる。配列番号16又は配列番号28の位置24におけるアラニンからアスパラギンへの突然
変異は、リガンド結合にそれほど影響を及ぼすことなく、N結合型グリコシル化配列を導
入する。これは、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29に対応するシグナル切断ペ
プチドとシステイン架橋領域の間の領域中の突然変異が良好に許容されることを裏付ける
ものである。特に、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置20、21、22、23、及び24か
ら始まるActRIIBポリペプチドは活性を保持しており、配列番号16又は配列番号28のアミ
ノ酸位置25、26、27、28、及び29から始まるActRIIBポリペプチドも活性を保持すると考
えられる。配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置22、23、24、又は25から始まるActR
IIBポリペプチドは最も大きい活性を有する。
まとめると、本明細書に記載の方法及び組成物に従って使用されるActRIIB前駆タンパ
ク質(すなわち、配列番号16又は配列番号28)の活性部分(すなわち、ActRIIBポリペプチド
)は、通常、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸29〜109を含み、そのようなActRIIBポ
リペプチドは、例えば、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸19〜29のいずれか1つに対
応する残基から始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜134のいずれか1つに
対応する位置で終わることができる。本明細書に包含されるActRIIBポリペプチドの具体
的な例としては、配列番号16又は配列番号28の19〜29、20〜29、又は21〜29のアミノ酸位
置から始まり、配列番号16又は配列番号28の119〜134、119〜133、又は129〜134、129〜1
33のアミノ酸位置で終わるものが挙げられる。本明細書に包含されるActRIIBポリペプチ
ドの他の具体的な例としては、配列番号16又は配列番号28の20〜24(又は21〜24、又は22
〜25)のアミノ酸位置から始まり、配列番号16又は配列番号28の109〜134(もしくは109〜1
33)、119〜134(もしくは119〜133)、又は129〜134(もしくは129〜133)のアミノ酸位置で
終わるものが挙げられる。これらの範囲に含まれる変異体ActRIIBポリペプチド、特に、
配列番号16又は配列番号28の対応する部分との少なくとも80%、85%、90%、91%、92%
、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の配列同一性又は配列相同性を有する
ものも企図される。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグ
ナル伝達インヒビターは、ActRIIBの細胞外ドメインの切断形態を含む。切断は、ActRIIB
ポリペプチドのカルボキシ末端及び/又はアミノ末端にあることができる。ある実施態様
において、切断は、成熟したActRIIBポリペプチド細胞外ドメインと比べて、1、2、3、4
、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又
は25アミノ酸長いものであることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したAc
tRIIBポリペプチド細胞外ドメインの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、
15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のN末端アミノ酸であることができ
る。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIBポリペプチド細胞外ドメインの1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、
24、又は25個のC末端アミノ酸であることができる。例えば、ActRIIBの切断形態としては
、アミノ酸20〜119; 20〜128; 20〜129; 20〜130; 20〜131; 20〜132; 20〜133; 20〜134
; 20〜131; 21〜131; 22〜131; 23〜131; 24〜131;及び25〜131を有するポリペプチドが
挙げられ、ここで、該アミノ酸位置は、配列番号16又は配列番号28におけるアミノ酸位置
を指す。
ActRIIBのさらなる例示的な切断形態としては、(i)配列番号16又は配列番号28のアミノ
酸21〜29のいずれかのアミノ酸から始まり(任意に、配列番号16又は配列番号28の22〜25
から始まり)、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜134のいずれかで終わるポリペ
プチド;(ii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29のいずれかから始まり(任意に、
配列番号16又は配列番号28の22〜25から始まり)、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸1
09〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(iii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20
〜24のいずれかから始まり(任意に、配列番号16又は配列番号28の22〜25から始まり)、配
列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(iv)配列
番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号
28のアミノ酸109〜134のいずれかで終わるポリペプチド;(v)配列番号16又は配列番号28の
アミノ酸20〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜133の
いずれかで終わるポリペプチド;(vi)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜24のいず
れかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜134のいずれかで終わるポリ
ペプチド;(vii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜24のいずれかから始まり、配列
番号16又は配列番号28のアミノ酸128〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(viii)配列
番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号
28のアミノ酸128〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(ix)配列番号16又は配列番号28
のアミノ酸21〜29のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜134
のいずれかで終わるポリペプチド;(x)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29のいず
れかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜133のいずれかで終わるポリ
ペプチド;(xi)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜29のいずれかから始まり、配列
番号16又は配列番号28のアミノ酸128〜134のいずれかで終わるポリペプチド;及び(xii)配
列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番
号28のアミノ酸128〜133のいずれかで終わるポリペプチドが挙げられる。具体的な実施態
様において、ActRIIBポリペプチドは、配列番号16もしくは配列番号28のアミノ酸位置25
から始まり、配列番号16もしくは配列番号28のアミノ酸位置131で終わるアミノ酸配列を
含むか、それらから本質的になるか、又はそれらからなる。別の具体的な実施態様におい
て、ActRIIBポリペプチドは、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、3
7、42、もしくは43のアミノ酸配列からなるか、又はそれらから本質的になる。
本明細書に開示されるActRIIBポリペプチドはいずれも、ホモ二量体として産生するこ
とができる。本明細書に開示されるActRIIBポリペプチドはいずれも、IgG重鎖由来の定常
領域、例えば、Fcドメインを含む異種部分を有する融合タンパク質として製剤化すること
ができる。本明細書に開示されるActRIIBポリペプチドはいずれも、任意に、配列番号16
又は配列番号28に対する1以上の追加のアミノ酸置換、欠失、又は挿入と組み合わせて、
配列番号16又は配列番号28の位置79に対応する位置に酸性アミノ酸を含むことができる。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBの
シグナル伝達インヒビターは、1以上のアミノ酸置換/突然変異を有するActRIIBの細胞外
ドメインを含む。そのようなアミノ酸置換/突然変異は、例えば、配列番号16又は配列番
号28のアミノ酸位置79のロイシンからアスパラギン酸又はグルタミン酸などの酸性アミノ
酸への交換であり得る。例えば、配列番号16又は配列番号28の位置L79をActRIIB細胞外ド
メインポリペプチド中で改変して、改変されたアクチビン-ミオスタチン(GDF-11)結合特
性を付与することができる。L79A及びL79P突然変異は、アクチビン結合よりも大きい程度
にGDF-11結合を低下させる。L79E及びL79D突然変異はGDF-11結合を保持する一方で、大き
く低下したアクチビン結合を示す。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグ
ナル伝達インヒビターは、アミノ酸置換、例えば、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸
位置79のロイシンからアスパラギン酸又はグルタミン酸などの酸性アミノ酸への交換も保
有するActRIIB細胞外ドメインの切断形態を含む。具体的な実施態様において、本明細書
に記載の組成物及び方法で使用されるアミノ酸置換も保有するActRIIBポリペプチドの細
胞外ドメインの切断形態は、配列番号23である。切断され及び/又は1以上のアミノ酸置換
を保有するActRIIBの形態は、上で論じられているような抗体のFcドメインに連結させる
ことができる。
ActRIIBポリペプチドの機能的に活性のある断片は、例えば、ActRIIBポリペプチドをコ
ードする核酸の対応する断片から組換え産生されたポリペプチドをスクリーニングするこ
とにより得ることができる。さらに、断片を、従来のメリフィールド固相f-Moc又はt-Boc
化学などの当技術分野で公知の技術を用いて化学合成することができる。該断片を(組換
えによるか又は化学合成によって)産生し、試験して、ActRIIBタンパク質又はアクチビン
によって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒビター)として機能し得るペプ
チジル断片を同定することができる。
さらに、ActRIIBポリペプチドの機能的に活性のある変異体は、ActRIIBポリペプチドを
コードする対応する突然変異核酸から組換え産生された修飾ポリペプチドのライブラリー
をスクリーニングすることにより得ることができる。該変異体を産生し、試験して、ActR
IIBタンパク質又はアクチビンによって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒ
ビター)として機能し得るものを同定することができる。ある実施態様において、ActRIIB
ポリペプチドの機能的変異体は、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36
、37、42、及び43から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列
を含む。ある実施態様において、該機能的変異体は、配列番号17、18、23、26、27、29、
30、31、32、33、36、37、42、及び43から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85
%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一なアミノ酸配列を有する。
機能的変異体は、例えば、ActRIIBポリペプチドの構造を、治療効力、又は安定性(例え
ば、エクスビボでの保存期間及びインビボでのタンパク質分解に対する抵抗性)を増強す
るような目的で修飾することにより作製することができる。アクチビン結合を保持するよ
うに選択された場合のそのような修飾ActRIIBポリペプチドは、天然のActRIIBポリペプチ
ドの機能的等価物とみなすことができる。修飾ActRIIBポリペプチドは、例えば、アミノ
酸置換、欠失、又は付加により産生することもできる。例えば、ロイシンとイソロイシン
もしくはバリンとの、アスパラギン酸とグルタミン酸との、トレオニンとセリンとの単独
置換、又はあるアミノ酸と構造的に関連するアミノ酸との同様の置換(例えば、保存的突
然変異)によって、得られる分子の生物活性が大きく影響を受けることはないであろうと
予想するのは合理的である。保存的置換は、その側鎖において関連があるアミノ酸のファ
ミリー内で起こる置換である。ActRIIBポリペプチドのアミノ酸配列の変化によって機能
的ホモログが生じるかどうかは、野生型ActRIIBポリペプチドと同様の様式で細胞内の応
答を引き起こす変異体ActRIIBポリペプチドの能力を評価することにより容易に決定する
ことができる。
本明細書に提供されるのは、突然変異体、特に、ActRIIBポリペプチドのコンビナトリ
アル突然変異体のセット、及び切断突然変異体を作製する方法であり;コンビナトリアル
突然変異体のプールは、機能的変異体配列を同定するのに特に有用である。そのようなコ
ンビナトリアルライブラリーをスクリーニングする目的は、例えば、アゴニストもしくは
アンタゴニストのいずれかとして作用することができるか、又はその代わりに、新規の活
性を全て併せ持つ、ActRIIBポリペプチド変異体を作製することであり得る。
ActRIIBのリガンド結合ポケットは、配列番号16又は配列番号28の残基Y31、N33、N35、
L38〜T41、E47、E50、Q53〜K55、L57、H58、Y60、S62、K74、W78〜N83、Y85、R87、A92、
及びE94〜F101によって規定されることが示されている。これらの位置では、保存的突然
変異は許容されるが、K74A突然変異は、R40A、K55A、F82A、及び位置L79での突然変異が
そうであるように、良好に許容されると考えられる。R40は、ゼノパス(Xenopus)ではKで
あり、この位置の塩基性アミノ酸が許容されることを示している。Q53は、ウシActRIIBで
はR、及びゼノパスActRIIBではKであり、それゆえ、R、K、Q、N、及びHを含むアミノ酸が
この位置で許容される。したがって、本明細書に記載の方法及び組成物で使用されるActR
IIBポリペプチドの一般式は、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸29〜109を含むが、任
意に、配列番号16又は配列番号28の20〜24又は22〜25の範囲のアミノ酸位置から始まり、
配列番号16又は配列番号28の129〜134の範囲のアミノ酸位置で終わり、リガンド結合ポケ
ット内に1、2、5、又は15以下の保存的アミノ酸変化を含み、かつリガンド結合ポケット
内の配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置40、53、55、74、79、及び/又は82に0、1
、又はそれより多くの非保存的変化を含むものである。そのようなActRIIBポリペプチド
は、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸29〜109の配列との80%、90%、95%、又は99
%を超える配列同一性又は配列相同性を保持し得る。ばらつきが特に良好に許容され得る
結合ポケットの外側の部位としては、ActRIIBの細胞外ドメインのアミノ末端及びカルボ
キシ末端、並びに位置42〜46及び65〜73が挙げられる。配列番号16又は配列番号28の位置
65におけるアスパラギンからアラニンへの変化(N65A)は、A64バックグラウンドでのリガ
ンド結合を実際に改善し、したがって、R64バックグラウンドでのリガンド結合に悪影響
を及ぼさないと考えられる。この変化は、おそらくは、A64バックグラウンドでのN65にお
けるグリコシル化を消失させ、したがって、この領域での顕著な変化が許容される可能性
が高いことを示している。R64A変化はあまり許容されないが、R64Kは良好に許容され、し
たがって、Hなどの別の塩基性残基は、位置64で許容され得る。
リガンド結合ドメイン内に突然変異を有するActRIIBポリペプチドの具体的な例として
、変異体ActRIIBポリペプチドが、アクチビンではなく、GDF8に優先的に結合するように
、ActRIIBのリガンド結合ドメインの正電荷を有するアミノ酸残基Asp(D80)を異なるアミ
ノ酸残基に突然変異させることができる。具体的な実施態様において、D80残基を、非荷
電アミノ酸残基、負電荷を有する(negative)アミノ酸残基、及び疎水性アミノ酸残基:か
らなる群から選択されるアミノ酸残基に変化させる。さらなる具体的な例として、疎水性
残基L79を酸性アミノ酸のアスパラギン酸又はグルタミン酸に改変して、GDF11結合を保持
したまま、アクチビン結合を大きく低下させることができる。当業者によって認識される
ように、記載された突然変異、変異体、又は修飾の大部分は、核酸レベルで、又は場合に
よっては、翻訳後修飾もしくは化学合成により生成させることができる。そのような技術
は、当技術分野で周知である。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBの
シグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結したActRIIB受容体の細胞外ドメイン(
例えば、アクチビン結合ドメイン)を含むコンジュゲート/融合タンパク質を含む。そのよ
うなコンジュゲート/融合タンパク質は、本明細書に開示されるActRIIBポリペプチドのい
ずれか(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、もし
くは43のいずれか)、当技術分野で公知の任意のActRIIBポリペプチド、又は当技術分野で
公知の及び/もしくは本明細書に提供される方法を用いて作製される任意のActRIIBポリペ
プチドを含み得る。
ある実施態様において、該細胞外ドメインは、リンカー、例えば、ペプチドリンカーを
介して、抗体のFc部分に連結される。例示的なリンカーとしては、短いポリペプチド配列
、例えば、2〜10個、2〜5個、2〜4個、2〜3個のアミノ酸残基(例えば、グリシン残基)、
例えば、Gly-Gly-Glyリンカーなどが挙げられる。具体的な実施態様において、該リンカ
ーは、アミノ酸配列Gly-Gly-Gly(GGG)を含む。別の具体的な実施態様において、該リンカ
ーは、アミノ酸配列Thr-Gly-Gly-Gly(TGGG)を含む。任意に、Fcドメインは、Asp-265、リ
ジン322、及びAsn-434などの残基に1以上の突然変異を有する。ある場合には、これらの
突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asp-265突然変異)を有する突然変異体Fcドメイン
は、野生型Fcドメインと比べて、Fcγ受容体に結合する能力が低下している。他の場合に
は、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asn-434突然変異)を有する突然変異
体Fcドメインは、野生型Fcドメインと比べて、MHCクラスI関連Fc-受容体(FcRN)に結合す
る能力が増大している。Fcドメインに融合したActRIIBの可溶性細胞外ドメインを含む例
示的な融合タンパク質は、配列番号20、21、24、25、34、35、38、39、40、41、44、46、
及び47に示されている。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシ
グナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIBの細胞外ドメイン、又は
その部分を含み、ここで、該ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、配列番号20、21、24
、25、34、35、38、39、40、41、44、46、及び47から選択されるアミノ酸配列と少なくと
も75%同一であるアミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載
の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連
結されたActRIIBの細胞外ドメイン、又はその部分を含み、ここで、該ActRIIBシグナル伝
達インヒビターは、配列番号20、21、24、25、34、35、38、39、40、41、44、46、及び47
から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、
又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシ
グナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIB受容体の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合
タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で
使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIB受容体の切断された細胞外
ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明
細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ヒトAct
RIIB受容体の切断された細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質であり、ここで
、該ヒトActRIIB受容体の切断された細胞外ドメインは、配列番号16又は配列番号28のア
ミノ酸79に対応するアミノ酸位置にアミノ酸置換を保有する。一実施態様において、配列
番号16又は配列番号28のアミノ酸79に対応するアミノ酸位置でのアミノ酸置換は、ロイシ
ンからアスパラギン酸への置換(すなわち、L79D突然変異)である。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシ
グナル伝達インヒビターは、配列番号24又は25であり、これらは、ヒトActRIIB受容体の
細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質を表し、ここで、該ActRIIB細胞外ドメ
インは、配列番号28のアミノ酸25〜131を含み、L79D突然変異を有する。配列番号24のAct
RIIB-Fc融合タンパク質をコードする核酸配列は、配列番号45に示されている。
別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII
Bシグナル伝達インヒビターは、配列番号34又は35であり、これらは、ヒトActRIIB受容体
の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質を表し、ここで、該ActRIIB細胞外ド
メインは、配列番号16のアミノ酸25〜131を含み、L79D突然変異を有する。
アスパラギン結合型グリコシル化認識部位は、通常、適当な細胞グリコシル化酵素によ
って特異的に認識されるアスパラギン-X-トレオニン(又はアスパラギン-X-セリン)(ここ
で、「X」は、任意のアミノ酸である)というトリペプチド配列を含む。改変は、野生型Ac
tRIIBポリペプチドの配列への1以上のセリンもしくはトレオニン残基の付加、又はそれら
による置換によって行うこともできる(O結合型グリコシル化部位の場合)。グリコシル化
認識部位の1番目もしくは3番目のアミノ酸位置のうちの一方もしくは両方における種々の
アミノ酸置換もしくは欠失(及び/又は2番目の位置におけるアミノ酸欠失)は、修飾された
トリペプチド配列中での非グリコシル化をもたらす。ActRIIBポリペプチド上の炭水化物
部分の数を増加させる別の手段は、ActRIIBポリペプチドへのグリコシドの化学的又は酵
素的カップリングによるものである。使用されるカップリング様式に応じて、糖(複数可)
を、(a)アルギニン及びヒスチジン;(b)遊離カルボキシル基;(c)遊離スルフヒドリル基、
例えば、システインの遊離スルフヒドリル基;(d)遊離ヒドロキシル基、例えば、セリン、
トレオニン、もしくはヒドロキシプロリンの遊離ヒドロキシル基;(e)芳香族残基、例えば
、フェニルアラニン、チロシン、もしくはトリプトファンの芳香族残基;又は(f)グルタミ
ンのアミド基に結合させることができる。これらの方法は、引用により本明細書中に組み
込まれる、1987年9月11日に公開されたWO 87/05330号、並びにAplin及びWristonの文献(1
981) CRC Crit. Rev. Biochem., pp. 259-306に記載されている。ActRIIBポリペプチド上
に存在する1以上の炭水化物部分の除去は、化学的に及び/又は酵素的に達成することがで
きる。化学的脱グリコシル化は、例えば、化合物トリフルオロメタンスルホン酸、又は同
等の化合物へのActRIIBポリペプチドの暴露を含み得る。この処理は、結合糖(N-アセチル
グルコサミン又はN-アセチルガラクトサミン)を除くほとんど又は全ての糖の切断をもた
らすが、アミノ酸配列は無傷のまま残す。化学的脱グリコシル化は、Hakimuddinらの文献
(1987) Arch. Biochem. Biophys. 259:52によって、及びEdgeらの文献(1981) Anal. Bioc
hem. 118:131によってさらに記載されている。ActRIIBポリペプチド上の炭水化物部分の
酵素的切断は、Thotakuraらの文献(1987) Meth. Enzymol. 138:350により記載されている
ような種々のエンドグリコシダーゼ及びエキソグリコシダーゼの使用により達成すること
ができる。ActRIIBポリペプチドのアミノ酸配列は、適切な場合、使用される発現系の種
類に応じて調整することができるが、それは、哺乳動物、酵母、昆虫、及び植物の細胞が
全て、該ペプチドのアミノ酸配列によって影響され得る異なるグリコシル化パターンを導
入することができるためである。一般に、ヒトで使用されるActRIIBタンパク質は、適切
なグリコシル化を提供する哺乳動物細胞株、例えば、HEK293又はCHO細胞株で発現される
が、他の発現系、例えば、他の哺乳動物発現細胞株、グリコシル化酵素が改変されている
酵母細胞株、及び昆虫細胞も同様に有用であると考えられる。
具体的な実施態様において、本明細書に包含されるのは、ActRIIB(R64)-Fc形態と比べ
て、ActRIIB-Fc融合タンパク質の血清半減期を延長するさらなるN結合型グリコシル化部
位(N-X-S/T)の付加を含む突然変異ActRIIBポリペプチドである。具体的な実施態様におい
て、配列番号16又は配列番号28の位置24におけるアスパラギン(A24N)の導入は、より長い
半減期を付与するNXT配列の生成をもたらす。他のNX(T/S)配列は、42〜44(NQS)及び65〜6
7(NSS)に見出すことができるが、後者は、位置64のRでは(すなわち、R64ポリペプチド中
では)効率的にグリコシル化することができない。N-X-S/T配列は、通常、上で詳述されて
いる、ActRIIBのリガンド結合ポケットの外側の位置で導入することができる。非内在性N
-X-S/T配列の導入のための特に好適な部位としては、配列番号16又は配列番号28のアミノ
酸20〜29、20〜24、22〜25、109〜134、120〜134、又は129〜134が挙げられる。N-X-S/T
配列は、ActRIIB配列とFc又は他の融合体成分との間のリンカーに導入することもできる
。そのような部位は、既存のSもしくはTに対して正しい位置にNを導入することによるか
、又は既存のNに対応する位置にSもしくはTを導入することにより、最小限の労力で導入
することができる。したがって、N結合型グリコシル化部位を生成させる望ましい改変は:
A24N、R64N、S67N(おそらくは、N65A改変と併存する)、E106N、R112N、G120N、E123N、P
129N、A132N、R112S、及びR112Tである(これらの位置に対応する全てのアミノ酸位置につ
いて、それらを配列番号16又は配列番号28に見出すことができる)。グリコシル化によっ
て保護が生じるので、グリコシル化されると予測される任意のSを、免疫原性部位を生成
させることなく、Tに改変することができる。同様に、グリコシル化されると予測される
任意のTをSに改変することができる。したがって、改変S67T及びS44Tは本明細書に包含さ
れる。同様に、A24N変異体において、S26T改変を使用することができる。したがって、Ac
tRIIBポリペプチドは、1以上の追加の非内在性N結合型グリコシル化コンセンサス配列を
含むことができる。
種々のスクリーニングアッセイが本明細書に提供されており、そのようなアッセイを用
いて、ActRIIBポリペプチド変異体を評価することができる。例えば、ActRIIBポリペプチ
ド変異体を、ActRIIBリガンドに結合する能力、ActRIIBリガンドのActRIIBポリペプチド
への結合を妨げる能力、又はActRIIBリガンドによって生じるシグナル伝達に干渉する能
力についてスクリーニングすることができる。ActRIIBポリペプチド又はその変異体の活
性を、細胞ベースのアッセイ又はインビボアッセイで試験することもできる。
天然のActRIIBポリペプチドと比べて選択的な又は全般的に増大した効力を有する、コ
ンビナトリアル由来の変異体を作製することができる。同様に、突然変異生成により、対
応する野生型ActRIIBポリペプチドとは劇的に異なる細胞内半減期を有する変異体を生じ
させることができる。例えば、改変タンパク質を、タンパク質分解、又は天然のActRIIB
ポリペプチドの破壊、さもなければ、不活化をもたらす他の細胞プロセスに対してより安
定な状態又はあまり安定でない状態にするにすることができる。そのような変異体、及び
それらをコードする遺伝子を用いて、ActRIIBポリペプチドの半減期を調節することによ
り、ActRIIBポリペプチドレベルを改変することができる。例えば、短い半減期は、より
一時的な生物学的効果を生じることができ、対象内の組換えActRIIBポリペプチドレベル
のより厳しい制御を可能にすることができる。Fc融合タンパク質では、突然変異をリンカ
ー(存在する場合)及び/又はFc部分中で生成させて、タンパク質の半減期を改変すること
ができる。
コンビナトリアルライブラリーは、各々の潜在的ActRIIBポリペプチド配列の少なくと
も一部を含むポリペプチドのライブラリーをコードする遺伝子の縮重ライブラリーによっ
て生成させることができる。例えば、潜在的ActRIIBポリペプチドヌクレオチド配列の縮
重セットが、個々のポリペプチドとして、又はその代わりに、より大きな融合タンパク質
のセット(例えば、ファージディスプレイの場合)として発現可能となるように、合成オリ
ゴヌクレオチドの混合物を酵素的に連結して遺伝子配列にすることができる。
潜在的ホモログのライブラリーを縮重オリゴヌクレオチド配列から作製することができ
る多くの方法がある。縮重遺伝子配列の化学合成を自動DNA合成装置で実行することがで
き、その後、合成遺伝子を発現用の適当なベクターに連結することができる。縮重オリゴ
ヌクレオチドの合成は、当技術分野で周知である(例えば、Narang, S Aの文献(1983) Tet
rahedron 39:3; Itakuraらの文献(1981) Recombinant DNA, Proc. 3rd Cleveland Sympos
. Macromolecules, AG Walton編、Amsterdam: Elsevier pp 273-289; Itakuraらの文献(1
984) Annu. Rev. Biochem. 53:323; Itakuraらの文献(1984) Science 198:1056; Ikeらの
文献(1983) Nucleic Acid Res. 11:477を参照されたい)。そのような技術は、他のタンパ
ク質の定方向進化において利用されている(例えば、Scottらの文献(1990) Science 249:3
86-390; Robertsらの文献(1992) PNAS USA 89:2429-2433; Devlinらの文献(1990) Scienc
e 249: 404-406; Cwirlaらの文献(1990) PNAS USA 87: 6378-6382;並びに米国特許第5,22
3,409号、第5,198,346号、及び第5,096,815号を参照されたい)。
或いは、他の形態の突然変異生成を用いて、コンビナトリアルライブラリーを作製する
ことができる。例えば、ActRIIBポリペプチド変異体を、例えば、アラニンスキャニング
突然変異生成などを用いるスクリーニングによって(Rufらの文献(1994) Biochemistry 33
:1565-1572; Wangらの文献(1994) J. Biol. Chem. 269:3095-3099; Balintらの文献(1993
) Gene 137:109-118; Grodbergらの文献(1993) Eur. J. Biochem. 218:597-601; Nagashi
maらの文献(1993) J. Biol. Chem. 268:2888-2892; Lowmanらの文献(1991) Biochemistry
30:10832-10838;及びCunninghamらの文献(1989) Science 244:1081-1085)、リンカース
キャニング突然変異生成によって(Gustinらの文献(1993) Virology 193:653-660; Brown
らの文献(1992) Mol. Cell Biol. 12:2644-2652; McKnightらの文献(1982) Science 232:
316);飽和突然変異生成によって(Meyersらの文献(1986) Science 232:613); PCR突然変異
生成によって(Leungらの文献(1989) Method Cell Mol Biol 1:11-19);又は化学的突然変
異生成などを含むランダム突然変異生成によって(Millerらの文献(1992) 細菌遺伝学の短
期講座(A Short Course in Bacterial Genetics)、CSHL Press, Cold Spring Harbor, N.
Y.;及びGreenerらの文献(1994) Strategies in Mol Biol 7:32-34)、ライブラリーから作
製し、単離することができる。特にコンビナトリアル設定でのリンカースキャニング突然
変異生成は、ActRIIBポリペプチドの切断(生物活性)形態を同定する魅力的な方法である
点突然変異及び切断によって作製されたコンビナトリアルライブラリーの遺伝子産物を
スクリーニングするための、さらに言うなら、特定の性質を有する遺伝子産物のcDNAライ
ブラリーをスクリーニングするための、広範な技術が当技術分野で公知である。そのよう
な技術は、一般に、ActRIIBポリペプチドのコンビナトリアル突然変異生成によって作製
される遺伝子ライブラリーの迅速スクリーニングに適用可能である。大きな遺伝子ライブ
ラリーのスクリーニングに最も広く使用されている技術は、通常、遺伝子ライブラリーを
複製可能な発現ベクターにクローニングすること、適当な細胞を得られたベクターのライ
ブラリーで形質転換すること、及びコンビナトリアル遺伝子を、所望の活性の検出によっ
て、その産物が検出された遺伝子をコードするベクターの比較的簡単な単離が容易になる
条件下で発現させることを含む。好ましいアッセイとしては、アクチビン結合アッセイ及
びアクチビン媒介性細胞シグナル伝達アッセイが挙げられる。
ある実施態様において、ActRIIBポリペプチドは、ActRIIBポリペプチドに天然に存在す
る任意の修飾に加えて、翻訳後修飾をさらに含み得る。そのような修飾としては、アセチ
ル化、カルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化、及びアシル化が挙げられるが
、これらに限定されない。結果として、修飾されたActRIIBポリペプチドは、非アミノ酸
要素、例えば、ポリエチレングリコール、脂質、多糖又は単糖、及びホスフェートを含有
し得る。ActRIIBポリペプチドの機能性に対するそのような非アミノ酸要素の効果は、当
業者に公知の任意の方法によって試験することができる。ActRIIBポリペプチドが、ActRI
IBポリペプチドの新生形態を切断することによって細胞内で産生される場合、翻訳後プロ
セシングもまた、タンパク質の正確なフォールディング及び/又は機能に重要であり得る
。様々な細胞(例えば、CHO、HeLa、MDCK、293、W138、NIH-3T3、又はHEK293)は、そのよ
うな翻訳後活性のための特異的細胞装置及び特徴的機構を有しており、該細胞を、ActRII
Bポリペプチドの正確な修飾及びプロセシングを保証するために選択することができる。
ある態様において、ActRIIBポリペプチドの機能的変異体又は修飾形態には、ActRIIBポ
リペプチドの少なくとも一部及び1以上の融合ドメインを有する融合タンパク質が含まれ
る。そのような融合ドメインのよく知られた例としては、ポリヒスチジン、Glu-Glu、グ
ルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、チオレドキシン、プロテインA、プロテインG、免
疫グロブリン重鎖定常領域(Fc)、マルトース結合タンパク質(MBP)、又はヒト血清アルブ
ミンが挙げられるが、これらに限定されない。融合ドメインを、所望の特性を付与するよ
うに選択することができる。例えば、いくつかの融合ドメインは、親和性クロマトグラフ
ィーによる融合タンパク質の単離に特に有用である。親和性精製の目的で、親和性クロマ
トグラフィー用の関連するマトリックス、例えば、グルタチオン、アミラーゼ、及びニッ
ケル又はコバルトコンジュゲート樹脂が使用される。そのようなマトリックスの多くは、
「キット」形態で入手可能であり、これには、例えば、(HIS6)融合パートナーと合わせて
有用な、Pharmacia GST精製システム及びQIAexpress(商標)システム(Qiagen)がある。別
の例として、融合ドメインを、ActRIIBポリペプチドの検出を容易にするように選択する
ことができる。そのような検出ドメインの例としては、様々な蛍光タンパク質(例えば、G
FP)及び通常、特異的抗体が利用可能な短いペプチド配列である「エピトープタグ」が挙
げられる。特異的モノクローナル抗体がすぐに利用可能である周知のエピトープタグとし
ては、FLAG、インフルエンザウイルスヘマグルチニン(HA)、及びc-mycタグが挙げられる
。場合により、融合ドメインは、例えば、第Xa因子又はトロンビン用のプロテアーゼ切断
部位を有し、該部位は、関連するプロテアーゼが融合タンパク質を部分消化し、それによ
り、組換えタンパク質をそれから遊離させることを可能にする。その後、遊離したタンパ
ク質を、後続のクロマトグラフィー分離によって融合ドメインから単離することができる
。ある好ましい実施態様において、ActRIIBポリペプチドを、インビボでActRIIBポリペプ
チドを安定化するドメイン(「スタビライザー」ドメイン)と融合させる。「安定化する」
とは、血清半減期を延長する全てのことを意味し、これは、破壊の減少によるものか、腎
臓によるクリアランスの減少によるものか、又は他の薬物動態作用によるものかを問わな
い。免疫グロブリンのFc部分との融合は、広範なタンパク質に望ましい薬物動態特性を付
与することが知られている。同様に、ヒト血清アルブミンへの融合は、望ましい特性を付
与することができる。選択され得る他のタイプの融合ドメインとしては、多量体化(例え
ば、二量体化、四量体化)ドメイン及び(望ましい場合、追加の生物学的機能、例えば、骨
成長又は筋肉成長のさらなる刺激を付与する)機能ドメインが挙げられる。
融合タンパク質の様々なエレメントを、所望の機能と一致する任意の方法で配置し得る
ことが理解される。例えば、ActRIIBポリペプチドを異種ドメインのC末端に配置すること
ができ、又はその代わりに、異種ドメインをActRIIBポリペプチドのC末端に配置すること
ができる。ActRIIBポリペプチドドメイン及び異種ドメインは、融合タンパク質中で隣接
している必要がなく、追加のドメイン又はアミノ酸配列を、どちらかのドメインのC末端
もしくはN末端、又はこれらのドメインの間に含めることができる。
ある実施態様において、ActRIIBポリペプチドは、ActRIIBポリペプチドを安定化するこ
とができる1以上の修飾を含む。例えば、そのような修飾は、ActRIIBポリペプチドのイン
ビトロ半減期を向上させるか、ActRIIBポリペプチドの循環半減期を向上させるか、又はA
ctRIIBポリペプチドのタンパク質分解を低下させる。そのような安定化修飾としては、融
合タンパク質(例えば、ActRIIBポリペプチド及びスタビライザードメインを含む融合タン
パク質を含む)、グリコシル化部位の修飾(例えば、ActRIIBポリペプチドへのグリコシル
化部位の付加を含む)、並びに炭水化物部分の修飾(例えば、ActRIIBポリペプチドからの
炭水化物部分の除去を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。融合タンパク質の
場合、ActRIIBポリペプチドを、スタビライザードメイン、例えば、IgG分子(例えば、Fc
ドメイン)に融合させる。本明細書で使用されるように、「スタビライザードメイン」と
いう用語は、融合タンパク質の場合に見られる融合ドメイン(例えば、Fc)を指すだけでな
く、炭水化物部分などの非タンパク質性修飾、又はポリエチレングリコールなどの非タン
パク質性ポリマーも含む。
ある実施態様において、他のタンパク質から単離されているか、又は別の方法で他のタ
ンパク質を実質的に含まない、単離及び/又は精製された形態のActRIIBポリペプチドを本
明細書に記載の方法及び組成物とともに使用することができる。ActRIIBポリペプチドは
、通常、組換え核酸からの発現によって産生される。
ある態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に開示される断片、機能的変
異体、及び融合タンパク質を含む、ActRIIBポリペプチドのいずれか(例えば、可溶性ActR
IIBポリペプチド)をコードする単離された及び/又は組換え核酸である。例えば、配列番
号19は、天然のヒトActRIIB前駆ポリペプチドをコードする。対象核酸は、一本鎖又は二
本鎖であり得る。そのような核酸は、DNA又はRNA分子であり得る。これらの核酸を、例え
ば、ActRIIBポリペプチドを作製する方法で、又は直接的な治療剤として(例えば、遺伝子
療法の手法で)使用することができる。
ある態様において、ActRIIBポリペプチドをコードする核酸は、配列番号19の変異体並
びに可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、26
、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)の変異体である核酸
を含むことがさらに理解される。変異体ヌクレオチド配列には、1以上のヌクレオチド置
換、付加、又は欠失によって異なる配列、例えば、アレル変異体が含まれる。
ある実施態様において、使用することができる単離された又は組換え核酸配列は、配列
番号19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、
23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)と少なくとも8
0%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、又は100%同一である。当業者は、配列番号
19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、
26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)に相補的な核酸配
列、並びに配列番号19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配
列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸
)の変異体を、本明細書に記載の方法及び組成物とともに使用することができることを理
解するであろう。さらなる実施態様において、該核酸配列は、単離されたもの、組換え体
、及び/もしくは異種ヌクレオチド配列と融合したもの、又はDNAライブラリー中のもので
あることができる。
他の実施態様において、使用することができる核酸は、配列番号19に表記されるヌクレ
オチド配列もしくは可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号
17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)、配
列番号19もしくは可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17
、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)の相補
的配列、又はこれらの断片に高いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするヌクレ
オチド配列も含む。上で論じたように、当業者は、DNAハイブリダイゼーションを促進す
る適切なストリンジェンシー条件を変化させることができることを容易に理解するであろ
う。当業者は、DNAハイブリダイゼーションを促進する適切なストリンジェンシー条件を
変化させることができることを理解するであろう。例えば、ハイブリダイゼーションを、
約45℃での6.0×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、次いで、50℃での2.0×SSC
の洗浄で実施することができる。例えば、洗浄工程での塩濃度を、50℃で約2.0×SSCの低
いストリンジェンシーから50℃で約0.2×SSCの高いストリンジェンシーまで選択すること
ができる。さらに、洗浄工程での温度を、室温、約22℃での低いストリンジェンシー条件
から約65℃での高いストリンジェンシー条件へと上昇させることができる。温度と塩の両
方を変化させることができ、又は他の変数を変化させながら、温度もしくは塩濃度を一定
に保つことができる。一実施態様において、室温での6×SSC、次に、室温での2×SSCでの
洗浄の低いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする核酸を、本明細書に記載の方
法及び組成物とともに使用することができる。
遺伝暗号の縮重のために配列番号19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸
配列(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43
をコードする核酸)に示される核酸とは異なる単離された核酸を使用することもできる。
例えば、いくつかのアミノ酸は、複数のトリプレットによって指定される。同じアミノ酸
を特定するコドン、又はシノニム(例えば、CAUとCACは、ヒスチジンについてのシノニム
である)は、タンパク質のアミノ酸配列に影響を及ぼさない「サイレント突然変異」を生
じさせることができる。しかしながら、対象タンパク質のアミノ酸配列の変化を実際にも
たらすDNA配列多型が哺乳動物細胞の間に存在すると考えられる。
当業者は、特定のタンパク質をコードする核酸の1以上のヌクレオチドにおけるこれらの
変異(variation)(ヌクレオチドの最大約3〜5%)が、天然のアレル変異(variation)が原因
で、所与の種の個体間に存在し得ることを理解しているであろう。ありとあらゆるそのよ
うなヌクレオチド変異(variation)及び結果として生じるアミノ酸多型を本明細書に記載
の方法及び組成物とともに使用することができる。
ある実施態様において、組換え核酸を、発現コンストラクト中の1以上の調節ヌクレオ
チド配列に機能的に連結することができる。調節ヌクレオチド配列は、通常、発現に使用
される宿主細胞に適したものである。種々の宿主細胞について、数多くの種類の適切な発
現ベクター及び好適な調節配列が当技術分野で公知である。一般に、該1以上の調節ヌク
レオチド配列としては、プロモーター配列、リーダー又はシグナル配列、リボソーム結合
部位、転写開始及び終結配列、翻訳開始及び終結配列、並びにエンハンサー又はアクチベ
ーター配列が挙げられるが、これらに限定されない。当技術分野で公知の構成的又は誘導
性プロモーターを本明細書に記載の方法及び組成物とともに使用することができる。プロ
モーターは、天然プロモーター、又は複数のプロモーターのエレメントを組み合わせるハ
イブリッドプロモーターのどちらかであり得る。発現コンストラクトは、細胞内でプラス
ミドなどのエピソーム上に存在してもよく、又は発現コンストラクトは、染色体に挿入さ
れてもよい。好ましい実施態様において、発現ベクターは、形質転換した宿主細胞の選択
を可能にする選択可能マーカー遺伝子を含む。選択可能マーカー遺伝子は当技術分野で周
知であり、使用される宿主細胞によって異なる。
ある態様において、対象核酸は、ActRIIBポリペプチドをコードし、少なくとも1つの調
節配列に機能的に連結されているヌクレオチド配列を含む発現ベクター中に提供される。
調節配列は当技術分野で認められており、ActRIIBポリペプチドの発現を導くように選択
される。したがって、調節配列という用語は、プロモーター、エンハンサー、及び他の発
現制御エレメントを含む。例示的な調節配列は、Goeddelの文献;遺伝子発現技術:酵素学
の方法(Gene Expression Technology: Methods in Enzymology), Academic Press, San D
iego, Calif.(1990)に記載されている。例えば、それに機能的に連結されたときDNA配列
の発現を制御する多種多様な発現制御配列のいずれかをこれらのベクター中で用いて、Ac
tRIIBポリペプチドをコードするDNA配列を発現させることができる。そのような有用な発
現制御配列としては、例えば、SV40の初期及び後期プロモーター、tetプロモーター、ア
デノウイルス又はサイトメガロウイルス前初期プロモーター、RSVプロモーター、lacシス
テム、trpシステム、TAC又はTRCシステム、その発現がT7 RNAポリメラーゼによって誘導
されるT7プロモーター、ラムダファージの主要オペレーター及びプロモーター領域、fdコ
ートタンパク質の制御領域、3-ホスホグリセレートキナーゼ又は他の解糖系酵素のプロモ
ーター、酸ホスファターゼ、例えば、Pho5のプロモーター、酵母のα接合因子のプロモー
ター、バキュロウイルス系のポリヘドロンプロモーター、並びに原核もしくは真核細胞又
はそれらのウイルスの遺伝子の発現を制御することが知られている他の配列、並びにこれ
らの様々な組合せが挙げられる。発現ベクターの設計は、形質転換される宿主細胞の選択
及び/又は発現が望まれるタンパク質の種類のような因子によって決まることが理解され
るべきである。さらに、ベクターのコピー数、そのコピー数を制御する能力、及び該ベク
ターによってコードされる任意の他のタンパク質、例えば、抗生物質マーカーの発現も考
慮されるべきである。
組換え核酸は、クローニングされた遺伝子、又はその一部を、原核細胞、真核細胞(酵
母、鳥類、昆虫、もしくは哺乳動物)、又はその両方における発現に好適なベクター中に
連結することにより産生することができる。組換えActRIIBポリペプチドの産生用の発現
ビヒクルとしては、プラスミド及び他のベクターが挙げられる。例えば、好適なベクター
としては、大腸菌(E. coli)などの原核細胞における発現用の、以下のタイプのプラスミ
ド: pBR322由来プラスミド、pEMBL由来プラスミド、pEX由来プラスミド、pBTac由来プラ
スミド、及びpUC由来プラスミドが挙げられる。
いくつかの哺乳動物発現ベクターは、細菌におけるベクターの増殖を促進する原核生物
配列と、真核細胞で発現される1以上の真核生物転写ユニットの両方を含む。pcDNAI/amp
、pcDNAI/neo、pRc/CMV、pSV2gpt、pSV2neo、pSV2-dhfr、pTk2、pRSVneo、pMSG、pSVT7、
pko-neo 及びpHyg由来ベクターは、真核細胞のトランスフェクションに好適な哺乳動物発
現ベクターの例である。これらのベクターのうちのいくつかは、原核細胞と真核細胞の両
方における複製及び薬物耐性選択を容易にするために、pBR322などの細菌プラスミド由来
の配列で修飾されている。或いは、ウシパピローマウイルス(BPV-1)、又はエプスタイン-
バーウイルス(pHEBo、pREP由来、及びp205)などのウイルスの派生物を、真核細胞におけ
るタンパク質の一過性発現に使用することができる。(レトロウイルスを含む)他のウイル
ス発現系の例は、以下の遺伝子療法送達系の記載において見出すことができる。プラスミ
ドの増殖及び宿主生物の形質転換に利用される様々な方法は、当技術分野で周知である。
原核細胞と真核細胞の両方に関する他の好適な発現系、及び一般的な組換え手順について
は、分子クローニング 実験マニュアル(Molecular Cloning A Laboratory Manual)、第3
版、Sambrook、Fritsch、及びManiatis編(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2001)
を参照されたい。いくつかの例において、バキュロウイルス発現系の使用によって組換え
ポリペプチドを発現させることが望ましい場合がある。そのようなバキュロウイルス発現
系の例としては、pVL由来ベクター(例えば、pVL1392、pVL1393、及びpVL941)、pAcUW由来
ベクター(例えば、pAcUW1)、並びにpBlueBac由来ベクター(例えば、β-gal含有pBlueBac
III)が挙げられる。
好ましい実施態様において、Pcmv-Scriptベクター(Stratagene, La Jolla, Calif.)、p
cDNA4ベクター(Invitrogen, Carlsbad, Calif.)、及びpCI-neoベクター(Promega, Madiso
n, Wis.)などのベクターを、CHO細胞内での対象ActRIIBポリペプチドの産生のために設計
する。明らかになるように、対象遺伝子コンストラクトを用いて、例えば、精製用の、融
合タンパク質又は変異体タンパク質を含む、タンパク質を産生するために、培養で増殖し
た細胞内での対象ActRIIBポリペプチドの発現を生じさせることができる。
本開示は、1以上の該対象ActRIIBポリペプチドのコード配列(例えば、配列番号19又は
可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、26、27
、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸))を含む組換え遺伝子でト
ランスフェクトされた宿主細胞に関するものでもある。宿主細胞は、任意の原核又は真核
細胞であり得る。例えば、ActRIIBポリペプチドを、大腸菌などの細菌細胞、昆虫細胞(例
えば、バキュロウイルス発現系を用いる)、酵母、又は哺乳動物細胞で発現させることが
できる。他の好適な宿主細胞は、当業者に公知である。
したがって、本明細書に提供されるのは、ActRIIBポリペプチドを産生する方法である
。例えば、ActRIIBポリペプチドをコードする発現ベクターでトランスフェクトされた宿
主細胞を、ActRIIBポリペプチドの発現が生じるのを可能にする適当な条件下で培養する
ことができる。ActRIIBポリペプチドを分泌させ、細胞とActRIIBポリペプチドを含む培地
の混合物から単離することができる。或いは、ActRIIBポリペプチドを細胞質内又は膜画
分に保持し、細胞を回収し、溶解させ、タンパク質を単離することができる。細胞培養物
には、宿主細胞、培地、及び他の副産物が含まれる。細胞培養用の好適な培地は、当技術
分野で周知である。対象ActRIIBポリペプチドを、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル
濾過クロマトグラフィー、限外濾過、電気泳動、ActRIIBポリペプチドの特定のエピトー
プに特異的な抗体による免疫親和性精製、及びActRIIBポリペプチドに融合しているドメ
インに結合する物質による親和性精製(例えば、プロテインAカラムを用いて、ActRIIB-Fc
融合体を精製することができる)を含む、タンパク質を精製するための当技術分野で公知
の技術を用いて、細胞培養培地、宿主細胞、又はその両方から単離することができる。好
ましい実施態様において、ActRIIBポリペプチドは、その精製を容易にするドメインを含
む融合タンパク質である。好ましい実施態様において、精製は、例えば、以下のもの:プ
ロテインAクロマトグラフィー、Qセファロースクロマトグラフィー、フェニルセファロー
スクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、及び陽イオン交換クロマトグラ
フィーのうちの3つ以上を、任意の順序で含む、一連のカラムクロマトグラフィー工程に
より達成される。精製は、ウイルス濾過及びバッファー交換で終了させることができる。
本明細書で実証されるように、ActRIIB-hFcタンパク質は、サイズ排除クロマトグラフィ
ーにより決定して98%を超える純度及びSDS PAGEにより決定して95%を超える純度に精製
された。この精製レベルは、マウスの骨に対する望ましい効果並びにマウス、ラット、及
び非ヒト霊長類における許容し得る安全性プロファイルを達成するのに十分であった。
別の実施態様において、組換えActRIIBポリペプチドの所望の部分のN末端におけるポリ
-(His)/エンテロキナーゼ切断部位配列などの精製リーダー配列をコードする融合遺伝子
は、Ni2+金属樹脂を用いる親和性クロマトグラフィーによる発現された融合タンパク質の
精製を可能にすることができる。次いで、精製リーダー配列をエンテロキナーゼによる処
理によって後から除去し、精製ActRIIBポリペプチドを提供することができる(例えば、Ho
chuliらの文献(1987) J. Chromatography 411:177;及びJanknechtらの文献、PNAS USA 88
:8972を参照されたい)。
融合遺伝子を作製する技術は周知である。本質的に、異なるポリペプチド配列をコード
する様々なDNA断片の接続は、ライゲーションのための平滑末端又は互い違い末端、適切
な末端を提供するための制限酵素消化、必要な場合の付着末端の充填(filling-in)、望ま
しくない接続を避けるためのアルカリホスファターゼ処理、及び酵素的ライゲーションを
利用する従来の技術に従って実施される。別の実施態様において、融合遺伝子は、自動化
DNA合成装置を含む従来の技術によって合成することができる。或いは、後からアニーリ
ングさせてキメラ遺伝子配列を生成させることができる2つの連続する遺伝子断片間の相
補的突出を生じさせるアンカープライマーを用いて、遺伝子断片のPCR増幅を実施するこ
とができる(例えば、分子生物学の最新プロトコル(Current Protocols in Molecular Bio
logy)、Ausubelら編、John Wiley & Sons: 1992を参照されたい)。
ActRIIB-Fc融合タンパク質は、安定にトランスフェクトされたCHO-DUKX Bl 1細胞で、
配列番号8の組織プラスミノーゲンリーダー配列を用いて、pAID4ベクター(SV40 ori/エン
ハンサー、CMVプロモーター)から発現させることができる。Fc部分は、配列番号7に示さ
れるヒトIgGl Fc配列を含むことができる。ある実施態様において、発現させたとき、含
まれるタンパク質は、ActRIIB-Fc融合タンパク質1分子当たり、平均で約1.5〜2.5モルの
シアル酸を有する。
ある実施態様において、ActRIIB-Fc融合体の長い血清半減期は、ヒト対象で25〜32日で
あることができる。さらに、CHO細胞で発現される物質は、ヒト293細胞で発現されるActR
IIB-hFc融合タンパク質について報告されたものよりも高いアクチビンBリガンドに対する
親和性を有することができる(del Reらの文献、J Biol Chem. 2004 Dec 17;279(51):5312
6-35)。さらに、理論によって束縛されるものではないが、TPAリーダー配列の使用は、他
のリーダー配列よりも大きな産生をもたらし、天然のリーダーで発現されるActRIIB-Fcと
は異なり、極めて純粋なN末端配列を提供することができる。天然のリーダー配列の使用
は、各々異なるN末端配列を有する2つの主要な種のActRIIB-Fcを生じさせることができる
(7.9.3 他のActRII受容体シグナル伝達インヒビター)
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容体の
シグナル伝達インヒビターは、核酸化合物である。
ActRII受容体を阻害する核酸化合物のカテゴリーの例としては、アンチセンス核酸、si
RNA又はRNAiコンストラクト、及び触媒核酸コンストラクトが挙げられる。核酸化合物は
、一本鎖又は二本鎖であり得る。二本鎖化合物は、鎖のどちらか一方が一本鎖である突出
又は非相補性領域を含むこともできる。一本鎖化合物は、自己相補性領域を含むことがで
き、これは、該化合物が、二本鎖らせん構造の領域を含む、いわゆる「ヘアピン」又は「
ステムループ」構造を形成し得ることを意味する。
ある実施態様において、ActRII受容体を阻害する核酸化合物は、1000以下、500以下、2
50以下、100以下、又は50、35、30、25、22、20、もしくは18以下のヌクレオチドの全長A
ctRII受容体核酸配列又はアクチビン核酸配列(例えば、βA又はβBとも呼ばれる、アクチ
ビンA又はアクチビンBサブユニットの核酸配列)からなる領域に相補的であるヌクレオチ
ド配列を含み得る。具体的な実施態様において、相補性領域は、少なくとも8ヌクレオチ
ド、任意に、少なくとも10又は少なくとも15ヌクレオチド、任意に、15〜25ヌクレオチド
である。相補性領域は、標的転写物のイントロン、コード配列、又は非コード配列、例え
ば、コード配列部分に含まれ得る。一般に、ActRII受容体を阻害する核酸化合物は、約8
〜約500ヌクレオチド又は塩基対長の長さを有し、任意に、長さは、約14〜約50ヌクレオ
チドである。ActRII受容体を阻害する核酸化合物は、DNA(特にアンチセンスとして使用さ
れる)、RNA、又はRNA:DNAハイブリッドであり得る。どの1つの鎖も、DNAとRNAの混合物、
及びDNA又はRNAのどちらかに容易に分類することができない修飾形態を含み得る。同様に
、二本鎖核酸化合物は、DNA:DNA、DNA:RNA、又はRNA:RNAであり得、どの1つの鎖も、DNA
とRNAの混合物、及びDNA又はRNAのどちらかに容易に分類することができない修飾形態も
含み得る。
ActRII受容体を阻害する核酸化合物は、骨格(ヌクレオチド間結合を含む、天然の核酸
の糖-リン酸部分)又は塩基部分(天然の核酸のプリンもしくはピリミジン部分)に対する1
以上の修飾を含む、種々の修飾のいずれかを含み得る。ある実施態様において、アンチセ
ンス核酸化合物は、約15〜約30ヌクレオチドの長さを有し、多くの場合、特定の特徴、例
えば、血清中での安定性、細胞内での安定性、又は例えば、経口送達化合物の場合は胃、
及び吸入化合物の場合は肺などの、該化合物が送達される可能性が高い場所での安定性を
改善する1以上の修飾を含む。RNAiコンストラクトの場合、標的転写物に相補的な鎖は、
通常、RNA又はその修飾物である。他の鎖は、RNA、DNA、又は任意の他の変形物であり得
る。二本鎖又は一本鎖「ヘアピン」RNAiコンストラクトの二重鎖部分は、ある実施態様に
おいて、それがDicer基質としての役割を果たす限り、18〜40ヌクレオチド長、及び任意
に、約21〜23ヌクレオチド長の長さを有する。触媒的又は酵素的核酸は、リボザイム又は
DNA酵素であり得、修飾形態も含み得る。ある実施態様において、ActRII受容体を阻害す
る核酸化合物は、生理的条件下で及び非センス又はセンス対照がほとんど又は全く効果が
ない濃度で、その標的の発現を約50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99
%、又はそれより大きく阻害し得る。核酸化合物の効果を試験するための濃度としては、
1、5、10マイクロモル濃度、又はそれを上回る濃度が挙げられる。
他の実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容体の
シグナル伝達インヒビターは、抗体である。そのような抗体としては、アクチビン(特に
、βA又はβBとも呼ばれる、アクチビンA又はBサブユニット)に結合し、ActRII受容体結
合を破壊する抗体;及びActRII受容体ポリペプチド(例えば、可溶性ActRIIA又は可溶性Act
RIIBポリペプチド)に結合し、アクチビン結合を破壊する抗体が挙げられる。
ActRII受容体ポリペプチド又はアクチビンポリペプチドに由来する免疫原を使用するこ
とにより、抗タンパク質/抗ペプチド抗血清又はモノクローナル抗体を標準的なプロトコ
ルによって作製することができる(例えば、抗体:実験マニュアル(Antibodies: A Laborat
ory Manual)、Harlow及びLane編(Cold Spring Harbor Press: 1988)を参照されたい)。哺
乳動物、例えば、マウス、ハムスター、又はウサギを、ActRII受容体ポリペプチドの免疫
原性形態、抗体応答を誘発することができる抗原性断片、又は融合タンパク質で免疫する
ことができる。タンパク質又はペプチドに免疫原性を付与する技術には、担体へのコンジ
ュゲーション又は当技術分野で周知の他の技術が含まれる。ActRII受容体又はアクチビン
ポリペプチドの免疫原性部分は、アジュバントの存在下で投与することができる。免疫の
進捗は、血漿又は血清中の抗体力価の検出によりモニタリングすることができる。標準的
なELISA又は他の免疫アッセイを抗原としての免疫原とともに用いて、抗体のレベルを評
価することができる。
動物をActRII受容体ポリペプチドの抗原性調製物で免疫した後、抗血清を得ることがで
き、望ましい場合、ポリクローナル抗体を血清から単離することができる。モノクローナ
ル抗体を産生するために、抗体産生細胞(リンパ球)を免疫動物から回収し、標準的な体細
胞融合法によって骨髄腫細胞などの不死化細胞と融合させて、ハイブリドーマ細胞を得る
ことができる。そのような技術は当技術分野で周知であり、例えば、ハイブリドーマ技術
(Kohler及びMilstein(1975) Nature, 256: 495-497により最初に開発されたもの)、ヒトB
細胞ハイブリドーマ技術(Kozbarらの文献(1983) Immunology Today, 4: 72)、及びヒトモ
ノクローナル抗体を産生するためのEBVハイブリドーマ技術(Coleらの文献(1985)モノクロ
ーナル抗体及び癌療法(Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy)、Alan R. Liss, In
c. pp. 77-96)を含む。ハイブリドーマ細胞を、ActRII受容体ポリペプチドと特異的に反
応する抗体の産生について免疫化学的にスクリーニングし、モノクローナル抗体を、その
ようなハイブリドーマ細胞を含む培養物から単離することができる。
本明細書で使用される「抗体」という用語は、その断片を含むことが意図され、該断片
もまた、対象ポリペプチドと特異的に反応する。抗体を従来の技術を用いて断片化し、該
断片を、全抗体について上で記載されているのと同じ方法で、有用性についてスクリーニ
ングすることができる。例えば、F(ab)2断片は、抗体をペプシンで処理することにより作
製することができる。得られたF(ab)2断片を処理して、ジスルフィド架橋を還元し、Fab
断片を産生することができる。抗体は、抗体の少なくとも1つのCDR領域によって付与され
るActRII受容体又はアクチビンポリペプチドに対する親和性を有する二重特異性、単鎖、
キメラ、ヒト化、及び完全ヒト分子を含むことがさらに意図される。抗体は、それに付着
し、検出されることができる標識をさらに含むことができる(例えば、該標識は、放射性
同位体、蛍光化合物、酵素、又は酵素補因子であることができる)。
ある実施態様において、抗体は組換え抗体であり、この用語は、一部は分子生物学の技
術によって作製される任意の抗体を包含し、これには、CDR移植又はキメラ抗体、ライブ
ラリー選択抗体ドメインから組み立てられたヒト抗体又は他の抗体、単鎖抗体、並びに単
ドメイン抗体(例えば、ヒトVHタンパク質又はラクダ科VHHタンパク質)が含まれる。ある
実施態様において、抗体はモノクローナル抗体であることができ、及びある実施態様にお
いて。例えば、ActRII受容体ポリペプチド又はアクチビンポリペプチドに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を作製する方法は、検出可能な免疫応答を刺激するのに有効な量の
抗原ポリペプチドを含む免疫原性組成物をマウスに投与し、該マウスから抗体産生細胞(
例えば、脾臓由来の細胞)を取得し、該抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させて、抗体産
生ハイブリドーマを取得し、該抗体産生ハイブリドーマを試験して、該抗原に特異的に結
合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを同定することを含み得る。ひとた
び取得されれば、ハイブリドーマを、細胞培養物中で、及び任意に、ハイブリドーマ由来
細胞が抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体を産生する培養条件で増殖させること
ができる。モノクローナル抗体は、該細胞培養物から精製してもよい。
抗体に関して使用される「と特異的に反応する」という形容詞は、当技術分野で一般に
理解されているように、抗体が特定のタイプの生物学的試料中の関心対象の抗原の存在を
最小限検出するのに有用であるほど、抗体が関心対象の抗原(例えば、ActRII受容体ポリ
ペプチド)と関心対象ではない他の抗原との間で十分に選択的であることを意味すること
が意図される。治療への応用などの、抗体を利用する特定の方法において、より高度の結
合特異性が望ましい場合がある。モノクローナル抗体は、通常、所望の抗原と交差反応性
ポリペプチドとを効果的に識別する傾向が(ポリクローナル抗体と比較して)より高い。抗
体:抗原相互作用の特異性に影響を及ぼす1つの特徴は、抗原に対する抗体の親和性である
。所望の特異性は様々な異なる親和性を伴って達成され得るが、通常、好ましい抗体は、
約10-6、10-7、10-8、10-9、又はそれ未満の親和性(解離定数)を有する。アクチビンとAc
tRII受容体の異常に強力な結合を考慮すると、中和抗アクチビン又は抗ActRII受容体抗体
は、通常、10-10以下の解離定数を有すると考えられる。
さらに、望ましい抗体を同定するために抗体をスクリーニングするために使用される技
術は、得られる抗体の特性に影響を及ぼし得る。例えば、抗体を溶液中の抗原に結合させ
るのに使用する場合、溶液結合を試験することが望ましい場合がある。抗体と抗原の相互
作用を試験して、特に望ましい抗体を同定するために、種々の異なる技術が利用可能であ
る。そのような技術としては、ELISA、表面プラズモン共鳴結合アッセイ(例えば、Biacor
e(商標)結合アッセイ、Biacore AB, Uppsala, Sweden)、サンドイッチアッセイ(例えば、
IGEN International社, Gaithersburg, Md.の常磁性ビーズシステム)、ウェスタンブロッ
ト、免疫沈降アッセイ、及び免疫組織化学が挙げられる。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容体シ
グナル伝達インヒビターには、別の形態のアクチビン、特に、I型受容体結合ドメイン中
に改変を有し、II型受容体に結合することができ、かつ活性のある三重複合体を形成しな
いものが含まれる。ある実施態様において、アクチビンA、B、C、もしくはE、又は特に、
ActRII受容体発現を阻害する核酸、例えば、アンチセンス分子、siRNA、又はリボザイム
を、本明細書に記載の組成物及び方法で使用することができる。ある実施態様において、
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容体シグナル伝達インヒビターは
、特に、GDF8及びGDF11に関して、TGF-βファミリーの他のメンバーと比べて、アクチビ
ン媒介性シグナル伝達の阻害に選択性を示す。
他の実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容体の
シグナル伝達インヒビターは、ActRII受容体アンタゴニスト活性を有する非抗体タンパク
質であり、これには、インヒビン(すなわち、インヒビンαサブユニット)、フォリスタチ
ン(例えば、フォリスタチン-288及びフォリスタチン-315)、ケルベロス(Cerberus)、フォ
リスタチン関連タンパク質(「FSRP」)、エンドグリン、アクチビンC、α(2)-マクログロ
ブリン、並びにM108A(位置108におけるメチオニンからアラニンへの変化)突然変異体アク
チビンAが含まれる。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容
体シグナル伝達インヒビターは、アクチビン生物活性に拮抗し、及び/又はアクチビンに
結合するフォリスタチンポリペプチドである。「フォリスタチンポリペプチド」という用
語には、フォリスタチンの任意の天然のポリペプチド並びに有用な活性を保持するその任
意の変異体(突然変異体、断片、融合体、及びペプチド模倣形態を含む)を含むポリペプチ
ドが含まれ、フォリスタチンの任意の機能的単量体又は多量体がさらに含まれる。アクチ
ビン結合特性を保持するフォリスタチンポリペプチドの変異体は、フォリスタチンとアク
チビンの相互作用に関する以前の研究に基づいて同定することができる。例えば、引用に
より完全に本明細書中に含まれるWO2008/030367号には、アクチビン結合に重要であるこ
とが示されている具体的なフォリスタチンドメイン(「FSD」)が開示されている。フォリ
スタチンポリペプチドには、フォリスタチンポリペプチドの配列と少なくとも約80%同一
な、及び任意に、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれを上
回って同一な配列を有する任意の公知のフォリスタチンの配列に由来するポリペプチドが
含まれる。フォリスタチンポリペプチドの例としては、成熟フォリスタチンポリペプチド
もしくはより短いアイソフォーム、又は例えば、引用により完全に本明細書中に含まれる
WO2005/025601号に記載されているヒトフォリスタチン前駆ポリペプチドの他の変異体が
挙げられる。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRII受容
体シグナル伝達インヒビターは、アクチビン生物活性に拮抗し、及び/又はアクチビンに
結合するフォリスタチン様関連遺伝子(FLRG)である。「FLRGポリペプチド」という用語に
は、FLRGの任意の天然のポリペプチド並びに有用な活性を保持するその任意の変異体(突
然変異体、断片、融合体、及びペプチド模倣形態を含む)を含むポリペプチドが含まれる
。アクチビン結合特性を保持するFLRGポリペプチドの変異体は、FLRGとアクチビンの相互
作用をアッセイするルーチンの方法を用いて同定することができる。例えば、引用により
完全に本明細書中に含まれる米国特許第6,537,966号を参照されたい。FLRGポリペプチド
には、FLRGポリペプチドの配列と少なくとも約80%同一な、及び任意に、少なくとも85%
、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれを上回って同一な配列を有する任意の
公知のFLRGの配列に由来するポリペプチドが含まれる。
ある実施態様において、フォリスタチンポリペプチド及びFLRGポリペプチドの機能的変
異体又は修飾形態には、フォリスタチンポリペプチド又はFLRGポリペプチドの少なくとも
一部と、例えば、ポリペプチドの単離、検出、安定化、又は多量体化を容易にするドメイ
ンなどの1以上の融合ドメインとを有する融合タンパク質が含まれる。好適な融合ドメイ
ンは、ActRIIA及びActRIIBポリペプチドに関して上で詳細に論じられている。一実施態様
において、ActRII受容体シグナル伝達インヒビターは、Fcドメインに融合したフォリスタ
チンポリペプチドのアクチビン結合部分を含む融合タンパク質である。別の実施態様にお
いて、ActRII受容体シグナル伝達インヒビターは、Fcドメインに融合したFLRGポリペプチ
ドのアクチビン結合部分を含む融合タンパク質である。
(7.10 アッセイ)
様々なActRIIポリペプチド変異体、又は可溶性ActRIIポリペプチド変異体を、ActRIIを
阻害するその能力について試験することができる。さらに、化合物を、ActRIIを阻害する
その能力について試験することができる。ひとたびActRII活性のシグナル伝達インヒビタ
ーが確認されれば、これらの化合物を本発明の方法とともに使用することができる。ActR
IIは、ActRIIA又はActRIIBであることができる。下記のアッセイは、ActRIIAについて記
載されているが、ActRIIBについても同様に実施することができる。これらのアッセイを
用いて、(i)対象において、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、MDS、及び/もしくは非増殖
性CMMLの対象亜集団を特定し;(ii)対象において、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、MDS
、及び/もしくは非増殖性CMMLの対象を診断し;(iii)対象において、貧血、RBC輸血を必要
とする貧血、MDS、及び/もしくは非増殖性CMMLの疾患持続及び/もしくは進行をモニタリ
ングし;(iv)対象において、貧血、RBC輸血を必要とする貧血、MDS、及び/もしくは非増殖
性CMMLの対象における治療に対する本明細書に提供される方法の効力をモニタリングし;
並びに/又は(v)対象において、本明細書に記載のActRIIシグナル伝達インヒビターの効力
をモニタリングすることができる。
(7.10.1 参照集団)
ある実施態様において、参照集団の大きさは、約1、5、10、25、50、75、100、200、25
0、300、400、500、又は1000個体であることができる。ある実施態様において、参照集団
は、ランダムボランティアからなる。ある実施態様において、参照集団は、健常人からな
る。ある実施態様において、参照集団は、第7.8節に記載の患者集団と同じ年齢、体重、
及び/又は性別の人々からなる。ある実施態様において、参照集団は、血液関連障害を有
しない人々からなる。ある実施態様において、参照集団は、血液関連障害を有する人々か
らなり、ここで、該参照集団の人々は、環状鉄芽球を有しない。ある実施態様において、
参照集団は、血液関連障害を有する人々からなり、ここで、該人々における赤芽球の15%
、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、又は1%
未満は、環状鉄芽球である。ある実施態様において、参照集団は、血液関連障害を有する
人々からなり、ここで、該人々における赤芽球の15%未満は、環状鉄芽球である。ある実
施態様において、血液関連障害は、第7.8節に記載の血液関連障害である。ある実施態様
において、参照集団は、貧血を有しない人々からなる。ある実施態様において、参照集団
は、RBC輸血を必要とする貧血を有しない人々からなる。ある実施態様において、参照集
団は、MDSを有しない人々からなる。ある実施態様において、参照集団は、非増殖性CMML
を有しない人々からなる。
(7.10.2 環状鉄芽球)
環状鉄芽球は、異常赤芽球である。さらに、MDSと関連する特定の体細胞突然変異は、
環状鉄芽球形成及び無効造血を引き起こす。スプライシング因子3B1(SF3B1)における優性
突然変異は、環状鉄芽球の形成と関連している。本明細書で使用されるように、「RS+」
は、対象における赤芽球の少なくとも15%が環状鉄芽球である対象を指す。ある実施態様
において、環状鉄芽球のパーセンテージは、環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージで
ある。ある実施態様において、環状鉄芽球のパーセンテージは、環状鉄芽球である赤血球
前駆細胞のパーセンテージである。環状鉄芽球は、核の外周の少なくとも3分の1にわたっ
て最低5つの鉄含有(鉄沈着性)顆粒が存在する赤芽球である。試料中の環状鉄芽球の同定
の説明については、Muftiらの文献、2008, Haematologica, 93(11):1712-7を参照された
い。環状鉄芽球において、鉄担持ミトコンドリアは、プルシアンブルーで染色したとき、
青い顆粒の核周囲環として可視化される。環状鉄芽球は、末梢血及び/又は骨髄塗抹標本
で検出することができる。本明細書に提供される方法の特定の態様において、環状鉄芽球
は、骨髄穿刺液中にある。
(7.10.3 スクリーニングアッセイ)
様々なActRIIポリペプチド変異体、又は可溶性ActRIIポリペプチド変異体を、ActRIIを
阻害するその能力について試験することができる。さらに、化合物を、ActRIIを阻害する
その能力について試験することができる。ひとたびActRII活性のシグナル伝達インヒビタ
ーが確認されれば、これらの化合物を本明細書に提供される方法とともに使用することが
できる。ActRIIは、ActRIIA又はActRIIBであることができる。下記のアッセイは、ActRII
Aについて記載されているが、ActRIIBについても同様に実施することができる。
例えば、骨産生又は骨破壊に関与する遺伝子の発現に対するActRIIAポリペプチド変異
体の効果を評価することができる。これは、必要な場合、1以上の組換えActRIIAリガンド
タンパク質(例えば、アクチビン)の存在下で実施することができ、細胞を、ActRIIAポリ
ペプチド及び/又はその変異体、並びに任意にActRIIAリガンドを産生するようにトランス
フェクトすることができる。同様に、ActRIIAポリペプチドをマウス又は他の動物に投与
することができ、1以上の骨特性、例えば、密度又は体積を評価することができる。骨折
の治癒速度を評価することもできる。二重エネルギーx線吸収法(DEXA)は、動物の骨密度
を評価するための十分に確立された非侵襲的な定量技術である。ヒトにおいて、中枢DEXA
システムを用いて、脊椎及び骨盤の骨密度を評価することができる。これらは、全骨密度
の最良の予測因子である。末梢DEXAシステムを用いて、例えば、手、手首、足首、及び足
の骨を含む、末梢骨の骨密度を評価することができる。CATスキャンを含む、従来のx線イ
メージングシステムを用いて、骨成長及び骨折治癒を評価することができる。さらに、定
量的コンピュータ断層撮影(qCT)を用いて、骨密度を測定することができる。骨の機械的
強度を評価することもできる。
ある態様において、本明細書に提供されるのは、アクチビン-ActRIIAシグナル伝達経路
のアゴニスト又はアンタゴニストとなる化合物(薬剤)を同定するためのActRIIAポリペプ
チド(例えば、可溶性ActRIIAポリペプチド)及びアクチビンポリペプチドの使用である。
このスクリーニングを通じて同定された化合物を試験して、骨の成長又は石化をインビト
ロで調節するその能力を評価することができる。任意に、これらの化合物を動物モデルで
さらに試験して、インビボで組織成長を調節するその能力を評価することができる。
アクチビン及びActRIIAポリペプチドを標的とすることによって組織成長を調節する治
療剤をスクリーニングする数多くの手法がある。ある実施態様において、化合物のハイス
ループットスクリーニングを実施して、骨に対するアクチビン又はActRIIA媒介性効果を
撹乱する薬剤を同定することができる。ある実施態様において、アッセイを実施して、ア
クチビンに対するActRIIAポリペプチドの結合を特異的に阻害し又は低下させる化合物を
スクリーニング及び同定する。或いは、アッセイを用いて、アクチビンに対するActRIIA
ポリペプチドの結合を増強する化合物を同定することができる。さらなる実施態様におい
て、化合物を、アクチビン又はActRIIAポリペプチドと相互作用するその能力によって同
定することができる。
種々のアッセイ形式が十分であり、本開示を考慮すれば、本明細書に明示的に記載され
ていないものが、それにもかかわらず、当業者によって理解されるであろう。本明細書に
記載されているように、本明細書で使用される試験化合物(薬剤)は、任意のコンビナトリ
アル化学法によって作出することができる。或いは、対象化合物は、インビトロ又はイン
ビボで合成された天然の生体分子であることができる。組織成長のモジュレーターとして
作用するその能力について試験される化合物(薬剤)は、例えば、細菌、酵母、植物、もし
くは他の生物により産生されるか(例えば、天然物)、化学的に産生されるか(例えば、ペ
プチド模倣体を含む小分子)、又は組換えで産生されることができる。本明細書で企図さ
れる試験化合物としては、非ペプチド有機分子、ペプチド、ポリペプチド、ペプチド模倣
体、糖、ホルモン、及び核酸分子が挙げられる。具体的な実施態様において、試験薬剤は
、約2,000ダルトン未満の分子量を有する小有機分子である。
試験化合物は、単一の別個の実体として提供するか、又は例えば、コンビナトリアル化
学によってより複雑度の高いライブラリー中に提供することができる。これらのライブラ
リーは、例えば、アルコール、ハロゲン化アルキル、アミン、アミド、エステル、アルデ
ヒド、エーテル、及び他のクラスの有機化合物を含むことができる。試験系に対する試験
化合物の提示は、特に、最初のスクリーニング工程において、単離された形態か、又は化
合物の混合物としてかのいずれかであり得る。任意に、該化合物は、他の化合物で誘導体
化され、該化合物の単離を容易にする誘導体化基を有することができる。誘導体化基の非
限定的な例としては、ビオチン、フルオレセイン、ジゴキシゲニン、緑色蛍光タンパク質
、同位体、ポリヒスチジン、磁気ビーズ、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、光活
性化クロスリンカー、又はこれらの任意の組合せが挙げられる。
化合物及び天然抽出物のライブラリーを試験する多くの薬物スクリーニングプログラム
において、所与の期間に調査される化合物の数を最大にするためには、ハイスループット
アッセイが望ましい。精製又は半精製されたタンパク質を用いて得ることができるような
、無細胞系で実施されるアッセイは、試験化合物によって媒介される分子標的の変化の迅
速な発生及び比較的容易な検出を可能にするように作製することができるという点で、多
くの場合、「一次」スクリーニングとして好ましい。さらに、試験化合物の細胞毒性又は
バイオアベイラビリティの効果は、通常、インビトロ系では無視することができ、その代
わりに、このアッセイは、主として、ActRIIAポリペプチドとアクチビンの間の結合親和
性の変化として現われ得るような分子標的に対する薬物の効果に焦点を当てている。
単に例証するために、例示的なスクリーニングアッセイにおいて、関心対象の化合物を
、通常アクチビンに結合することができる単離及び精製されたActRIIAポリペプチドと接
触させる。その後、化合物とActRIIAポリペプチドの混合物に、ActRIIAリガンドを含む組
成物を添加する。ActRIIA/アクチビン複合体の検出及び定量は、ActRIIAポリペプチドと
アクチビンの間の複合体形成の阻害(又は強化)における化合物の効力を決定するための手
段を提供する。化合物の効力は、様々な濃度の試験化合物を用いて得られたデータから用
量応答曲線を作成することにより評価することができる。さらに、対照アッセイを実施し
て、比較用のベースラインを提供することもできる。例えば、対照アッセイでは、単離及
び精製されたアクチビンを、ActRIIAポリペプチドを含む組成物に添加し、ActRIIA/アク
チビン複合体の形成を試験化合物の非存在下で定量する。一般に、反応物を混合し得る順
序を変えることができ、また、反応物を同時に混合することができることが理解されるで
あろう。さらに、精製タンパク質の代わりに、細胞の抽出物及び溶解物を用いて、好適な
無細胞アッセイ系を提供することができる。
ActRIIAポリペプチドとアクチビンの間の複合体形成は、種々の技術により検出するこ
とができる。例えば、複合体の形成の調節は、例えば、検出可能に標識されたタンパク質
、例えば、放射性標識された(例えば、32P、35S、14C、もしくは3H)、蛍光標識された(例
えば、FITC)、又は酵素標識されたActRIIAポリペプチド又はアクチビンを用いて、免疫ア
ッセイによるか、又はクロマトグラフィー検出によって定量することができる。
ある実施態様において、本明細書で企図されるのは、直接的に又は間接的に、ActRIIA
ポリペプチドとその結合タンパク質との間の相互作用の程度を測定する際の蛍光偏光アッ
セイ及び蛍光共鳴エネルギー遷移(FRET)アッセイの使用である。さらに、他の検出様式、
例えば、光導波路(PCT公開WO 96/26432号及び米国特許第5,677,196号)、表面プラズモン
共鳴(SPR)、表面電荷センサー、並びに表面力センサーに基づく検出様式は、本発明に記
載の多くの実施態様と適合する。
さらに、「ツーハイブリッドアッセイ」としても知られる相互作用トラップアッセイを
、ActRIIAポリペプチドとその結合タンパク質との間の相互作用を撹乱又は強化する因子
の同定のために使用することができる。例えば、米国特許第5,283,317号; Zervosらの文
献(1993) Cell 72:223-232; Maduraらの文献(1993) J Biol Chem 268:12046-12054; Bart
elらの文献(1993) Biotechniques 14:920-924;及びIwabuchiらの文献(1993) Oncogene 8:
1693-1696)を参照されたい。具体的な実施態様において、本明細書で企図されるのは、Ac
tRIIAポリペプチドとその結合タンパク質との間の相互作用を断ち切る化合物(例えば、小
分子又はペプチド)を同定するためのリバースツーハイブリッドシステムの使用である。
例えば、Vidal及びLegrainの文献(1999) Nucleic Acids Res 27:919-29; Vidal及びLegra
inの文献(1999) Trends Biotechnol 17:374-81;並びに米国特許第5,525,490号;第5,955,2
80号;及び第5,965,368号を参照されたい。
ある実施態様において、対象化合物は、ActRIIA又はアクチビンポリペプチドと相互作
用するその能力によって同定される。該化合物とActRIIA又はアクチビンポリペプチドと
の間の相互作用は、共有結合性であっても非共有結合性であってもよい。例えば、そのよ
うな相互作用は、光架橋、放射性標識リガンド結合、及び親和性クロマトグラフィーを含
む、インビトロの生化学的方法を用いて、タンパク質レベルで同定することができる(Jak
oby W Bらの文献、1974, Methods in Enzymology 46: 1)。ある場合には、該化合物を、
メカニズムに基づくアッセイ、例えば、アクチビン又はActRIIAポリペプチドに結合する
化合物を検出するアッセイでスクリーニングすることができる。これは、固相又は流体相
の結合事象を含み得る。或いは、アクチビン又はActRIIAポリペプチドをコードする遺伝
子を、レポーターシステム(例えば、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、又は緑色蛍
光タンパク質)とともに細胞内にトランスフェクトし、好ましくは、ハイスループットス
クリーニングによるか又はライブラリーの個々のメンバーを用いて、ライブラリーに対し
てスクリーニングすることができる。メカニズムに基づく他の結合アッセイ、例えば、自
由エネルギーの変化を検出する結合アッセイを使用することができる。結合アッセイは、
ウェル、ビーズ、もしくはチップに固定されているか、又は固定された抗体によって捕捉
されているか、又はキャピラリー電気泳動によって分解される標的を用いて実施すること
ができる。結合した化合物は、通常、比色又は蛍光又は表面プラズモン共鳴を用いて検出
することができる。
ある態様において、本明細書に提供されるのは、骨形成を調節(刺激又は阻害)し、及び
骨量を増加させるための方法及び薬剤である。それゆえ、同定された任意の化合物を、全
細胞又は組織中で、インビトロ又はインビボで試験して、骨の成長又は石化を調節するそ
の能力を確認することができる。当技術分野で公知の様々な方法をこの目的のために使用
することができる。特に、該化合物を骨代謝回転を増加させるその能力について試験する
ことができる。
例えば、骨又は軟骨の成長に対するActRIIA又はアクチビンポリペプチド又は試験化合
物の効果は、Msx2の誘導又は骨前駆細胞から骨芽細胞への分化を細胞ベースのアッセイで
測定することにより決定することができる(例えば、Daluiskiらの文献、Nat Genet. 2001
, 27(1):84-8; Hinoらの文献、Front Biosci. 2004, 9:1520-9を参照されたい)。細胞ベ
ースのアッセイの別の例は、間葉前駆細胞及び骨芽細胞における対象ActRIIA又はアクチ
ビンポリペプチド及び試験化合物の骨形成活性を解析することを含む。例証するために、
アクチビン又はActRIIAポリペプチドを発現する組換えアデノウイルスを構築して、多能
性間質前駆細胞C3H10T1/2細胞、前骨芽C2Cl2細胞、及び骨芽TE-85細胞に感染させること
ができる。その後、骨形成活性は、アルカリホスファターゼ、オステオカルシン、及び基
質石灰化の誘導を測定することにより決定される(例えば、Chengらの文献、J bone Joint
Surg Am. 2003, 85-A(8): 1544-52を参照されたい)。
また本明細書に提供されるのは、骨又は軟骨の成長を測定するためのインビボアッセイ
である。例えば、Namkung-Matthaiらの文献、Bone, 28:80-86(2001)には、骨折後の初期
における骨修復を研究するラット骨粗鬆症モデルが開示されている。また、Kuboらの文献
、Steroid Biochemistry & Molecular Biology, 68:197-202(1999)には、骨折後の後期に
おける骨修復を研究するラットの骨粗鬆症モデルが開示されている。Anderssonらの文献
、J. Endocrinol. 170:529-537には、マウス骨粗鬆症モデルが記載されている。このモデ
ルでは、マウスから卵巣が摘出され、それにより、マウスは相当な骨ミネラル含量及び骨
ミネラル密度を失い、骨梁は骨ミネラル密度の約50%を失う。骨密度は、副甲状腺ホルモ
ンなどの因子の投与により、卵巣摘出マウスで増加させることができる。ある態様におい
て、当技術分野で公知の骨折治癒アッセイを使用することができる。これらのアッセイは
、骨折法、組織学的解析、及び生体力学解析を含み、これらは、例えば、骨折を引き起こ
し、及びその程度を測定するための実験プロトコル、並びに修復過程のその開示について
引用により完全に本明細書中に組み込まれる、米国特許第6,521,750号に記載されている
(7.11 医薬組成物)
ある実施態様において、アクチビン-ActRIIアンタゴニスト(例えば、ActRIIポリペプチ
ド)は、本明細書に提供される方法とともに使用される医薬として許容し得る担体ととも
に製剤化される。例えば、ActRIIポリペプチドは、単独で又は医薬製剤(治療的組成物)の
成分として投与することができる。対象化合物は、ヒト又は動物用医薬品で使用される任
意の好都合な方法での投与のために製剤化することができる。ActRIIは、ActRIIA又はAct
RIIBであることができる。
ある実施態様において、本発明の治療法は、該組成物を全身に又はインプラントもしく
は装置として局所に投与することを含む。投与されるとき、本発明で使用するための治療
的組成物は、当然ながら、パイロジェンフリーの生理的に許容される形態にある。上記の
組成物中に任意に含めることもできるActRIIアンタゴニスト以外の治療的に有用な薬剤は
、対象化合物(例えば、ActRIIポリペプチド、例えば、ActRIIA及び/又はActRIIBポリペプ
チド(第7.9節参照))と同時に又は連続的に投与することができる。
通常、ActRIIアンタゴニストは非経口投与される。非経口投与に好適な医薬組成物は、
1以上のActRIIポリペプチドを、1以上の医薬として許容し得る滅菌等張性水性もしくは非
水性溶液、分散液、懸濁液、もしくはエマルジョン、又は使用直前に滅菌注射溶液もしく
は分散液へと再構成され得る滅菌粉末と組み合わせて含むことができ、これらは、抗酸化
剤、緩衝剤、静菌薬、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質、又は懸濁
化剤もしくは増粘剤を含有することができる。本発明の医薬組成物中で利用され得る好適
な水性及び非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、及びこれらの好適な混合物
、植物油、例えば、オリーブ油、並びに注射可能な有機エステル、例えば、オレイン酸エ
チルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用に
よって、分散液の場合、必要とされる粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によっ
て維持することができる。
さらに、該組成物は、標的組織部位(例えば、骨)に送達するための形態で封入又は注射
することができる。ある実施態様において、本明細書に提供される組成物は、1以上の治
療的化合物(例えば、ActRIIAポリペプチド)を標的組織部位(例えば、骨)に送達し、成長
する組織に構造を提供し、最適には体内に再吸収されることができるマトリックスを含む
ことができる。例えば、該マトリックスは、ActRIIAポリペプチドの低速放出を提供する
ことができる。そのようなマトリックスは、他のインプラント型医療用途に現在使用され
ている材料から形成されてもよい。
マトリックス材料の選択は、生体適合性、生体分解性、機械的特性、美容上の外観、及
び界面特性に基づく。対象組成物の特定の用途により、適切な製剤が規定される。該組成
物用の潜在的マトリックスは、生体分解性でかつ化学的に規定されている硫酸カルシウム
、リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、ポリ乳酸、及びポリ無水物であっても
よい。他の潜在的材料は、骨又は皮膚コラーゲンなどの生体分解性でかつ生物学的に十分
に規定されているものである。さらなるマトリックスは、純粋なタンパク質又は細胞外マ
トリックス成分から構成される。他の潜在的マトリックスは、焼成ハイドロキシアパタイ
ト、バイオガラス、アルミン酸塩、又は他のセラミックスなどの、非生体分解性でかつ化
学的に規定されているものである。マトリックスは、上述のタイプの材料のいずれかの組
合せ、例えば、ポリ乳酸とハイドロキシアパタイト又はコラーゲンとリン酸三カルシウム
から構成されていてもよい。バイオセラミックスは、例えば、カルシウム-アルミネート-
ホスフェート中の組成を変化させ、並びに加工して、孔径、粒径、粒子形状、及び生体分
解性を変化させることができる。
ある実施態様において、本発明の方法は、各々所定の量の薬剤を活性成分として含む、
例えば、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(フレーバー付きの主成分、通
常、スクロース及びアラビアゴムもしくはトラガカントを使用)、散剤、顆粒剤の形態で
、又は水性もしくは非水性液中の液剤もしくは懸濁剤として、又は水中油型もしくは油中
水型液体エマルジョンとして、又はエリキシル剤もしくはシロップ剤として、又はトロー
チ剤(不活性基剤、例えば、ゼラチン及びグリセリン、もしくはスクロース及びアラビア
ゴムを使用)として、並びに/或いは洗口液などとして、経口投与することができる。薬剤
は、ボーラス剤、舐剤、又はペースト剤として投与することもできる。
経口投与用の固体剤形(カプセル剤、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤など)中で、本
明細書に提供される1以上の治療的化合物を、1以上の医薬として許容し得る担体、例えば
、クエン酸ナトリウムもしくは第二リン酸カルシウム、並びに/又は以下のもの:(1)充填
剤もしくは増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニト
ール、及び/もしくはケイ酸;(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギ
ネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及び/もしくはアラビアゴムな
ど;(3)保湿剤、例えば、グリセロール;(4)崩壊剤、例えば、寒天-寒天、炭酸カルシウム
、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリ
ウム;(5)溶解遅延剤、例えば、パラフィン;(6)吸収促進剤、例えば、四級アンモニウム化
合物;(7)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなど;(8)
吸収剤、例えば、カオリン及びベントナイト粘土;(9)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫
酸ナトリウム、及びこれらの混合物;並びに(10)着色剤のうちのいずれかと混合すること
ができる。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合、医薬組成物は、緩衝化剤を含むこともで
きる。同様のタイプの固体組成物を、ラクトース又は乳糖、及び高分子量ポリエチレング
リコールなどような賦形剤を用いる軟及び硬充填ゼラチンカプセル中の充填剤として利用
することもできる。
経口投与用の液体剤形としては、医薬として許容し得るエマルジョン、マイクロエマル
ジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤、及びエリキシル剤が挙げられる。活性成分に加えて
、該液体剤形は、当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、例えば、水又は他の溶媒
、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチ
ル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-
ブチレングリコール、油(特に、綿実油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、胚種油、オリ
ーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリ
エチレングリコール、並びにソルビタンの脂肪酸エステル、並びにこれらの混合物を含む
ことができる。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、補助剤、例えば、湿潤剤、乳化剤及
び懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、芳香剤、及び防腐剤を含むこともできる。
懸濁剤は、活性化合物に加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコ
ール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース
、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天-寒天、及びトラガカント、並び
にこれらの混合物を含むことができる。
本発明の組成物は、補助剤、例えば、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤を含むこと
もできる。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロ
ロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることにより確保することができる。等
張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを該組成物中に含めることが望ましい場合もある
。さらに、注射用医薬形態の持続的吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステア
リン酸アルミニウム及びゼラチンを含めることによりもたらすことができる。
投薬レジメンは、本発明の対象化合物(例えば、ActRIIポリペプチド、例えば、ActRIIA
及び/又はActRIIBポリペプチド(第7.9節参照))の作用を修飾する様々な因子を考慮して、
担当医により決定されるということが理解される。様々な因子としては、形成されること
が望まれる骨重量の量、骨密度低下の程度、骨損傷の部位、損傷した骨の状態、対象の年
齢、性別、及び食習慣、骨量減少に寄与し得る任意の疾患の重症度、投与の時間、並びに
他の臨床的因子が挙げられるが、これらに限定されない。任意に、投薬量は、再構成で使
用されるマトリックスのタイプ及び組成物中の化合物のタイプによって異なり得る。最終
組成物への他の既知の成長因子の添加も、投薬量に影響を及ぼし得る。進捗は、例えば、
X線(DEXAを含む)、組織形態計測的測定、及びテトラサイクリン標識による骨成長及び/又
は修復の定期的評価によってモニタリングすることができる。
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、ActRIIポリペプチドのインビボ産
生のための遺伝子療法である。そのような療法は、上記の障害を有する細胞又は組織への
ActRIIポリヌクレオチド配列の導入によって、その治療効果を達成する。ActRIIポリヌク
レオチド配列の送達は、キメラウイルスなどの組換え発現ベクター、又はコロイド分散系
を用いて達成することができる。ActRIIポリヌクレオチド配列の治療的送達に好ましいの
は、標的化リポソームの使用である。ActRIIポリペプチドは、ActRIIA及び/又はActRIIB
ポリペプチド(第7.9節参照))であることができる。
本明細書に教示される遺伝子療法に利用することができる様々なウイルスベクターとし
ては、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニア、又は好ましくは、レトロウイル
スなどのRNAウイルスが挙げられる。好ましくは、レトロウイルスベクターは、マウス又
はトリレトロウイルスの派生物である。単一の異種遺伝子を挿入することができるレトロ
ウイルスベクターの例としては:モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLV)、ハーベイマウ
ス肉腫ウイルス(HaMuSV)、マウス乳癌ウイルス(MuMTV)、及びラウス肉腫ウイルス(RSV)が
挙げられるが、これらに限定されない。いくつかのさらなるレトロウイルスベクターは、
複数の遺伝子を組み込むことができる。これらのベクターは全て、遺伝子導入された細胞
を同定及び作製することができるように、選択可能マーカーの遺伝子を転移し又は組み込
むことができる。レトロウイルスベクターは、例えば、糖、糖脂質、又はタンパク質を付
着させることによって標的特異的にすることができる。好ましい標的化は、抗体を用いて
達成される。当業者は、特異的ポリヌクレオチド配列をレトロウイルスゲノムに挿入する
か、又はウイルスエンベロープに付着させて、ActRIIポリヌクレオチドを含むレトロウイ
ルスベクターの標的特異的送達を可能にすることができることを認識しているであろう。
好ましい実施態様において、該ベクターは、骨又は軟骨に標的化される。
或いは、組織培養細胞を、従来のリン酸カルシウムトランスフェクションによって、レ
トロウイルス構造遺伝子gag、pol、及びenvをコードするプラスミドで直接トランスフェ
クトすることができる。その後、これらの細胞を、関心対象の遺伝子を含むベクタープラ
スミドでトランスフェクトする。得られた細胞は、レトロウイルスベクターを培養培地中
に放出する。
ActRIIポリヌクレオチドの別の標的化送達系は、コロイド分散系である。コロイド分散
系としては、高分子複合体、ナノカプセル、ミクロスフェア、ビーズ、並びに水中油型エ
マルジョン、ミセル、混合ミセル、及びリポソームを含む脂質ベースの系が挙げられる。
本発明の好ましいコロイド系は、リポソームである。リポソームは、インビトロ及びイン
ビボでの送達ビヒクルとして有用である人工膜小胞である。RNA、DNA、及び無傷のビリオ
ンを水性内部に封入し、生物活性形態で細胞に送達することができる(例えば、Fraley,ら
の文献、Trends Biochem. Sci., 6:77, 1981を参照されたい)。リポソームビヒクルを用
いる効率的な遺伝子導入法は当技術分野で公知であり、例えば、Manninoらの文献、Biote
chniques, 6:682, 1988を参照されたい。リポソームの組成物は、通常、リン脂質の組合
せであり、これは、通常、ステロイド、特にコレステロールと組み合わされている。他の
リン脂質又は他の脂質を使用することもできる。リポソームの物理学的特徴は、pH、イオ
ン強度、及び二価カチオンの存在によって決まる。
リポソーム産生において有用な脂質の例としては、ホスファチジル化合物、例えば、ホ
スファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチ
ジルエタノールアミン、スフィンゴ脂質、セレブロシド、及びガングリオシドが挙げられ
る。例示的なリン脂質としては、卵ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジ
ルコリン、及びジステアロイルホスファチジルコリンが挙げられる。リポソームの標的化
も、例えば、臓器特異性、細胞特異性、及びオルガネラ特異性に基づいて可能であり、当
技術分野で公知である。
ある実施態様において、ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、医薬組成物中で実質的
に純粋である。具体的には、医薬組成物中の化合物の高々20%、10%、5%、2.5%、1%
、0.1%、又は高々0.05%が、ActRIIシグナル伝達インヒビター及び医薬として許容し得
る担体以外の化合物である。
好ましい実施態様において、医薬組成物は、皮下投与用に製剤化される。
(8.実施例)
(8.1 実施例1)
(8.1.1 ActRIIA-Fc融合タンパク質)
最小限のリンカーが間に挟まれたヒト又はマウスFcドメインに融合したヒトActRIIAの
細胞外ドメインを有する可溶性ActRIIA融合タンパク質が提供される。これらのコンスト
ラクトは、それぞれ、ActRIIA-hFc及びActRIIA-mFcと呼ばれる。ActRIIA-hFcは、配列番
号7として提供される。
ActRIIA-hFc及びActRIIA-mFcタンパク質をCHO細胞株で発現させた。3つの異なるリーダ
ー配列を検討した:
(i)ミツバチメリチン(HBML):配列番号8
(ii)組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA):配列番号9
(iii)天然のActRIIA:配列番号10
選択された形態はTPAリーダーを利用しており、配列番号13に示される以下のプロセシ
ングされていないアミノ酸配列を有する。このポリペプチドは、配列番号14によってコー
ドされる。
(8.1.2 ActRIIB-Fc融合タンパク質)
ヒトFcドメインに融合したヒトActRIIBの細胞外ドメインとアクチビンとの結晶構造か
ら、リガンド結合における細胞外ドメインの最後(C末端)の15個のアミノ酸(本明細書にお
いて「尾部」と呼ばれる)の役割は示されなかった。この配列は、結晶構造では解像され
ず、これらの残基が、結晶中で均一に納まらなかった柔軟なループ中に存在することを示
唆している。Thompsonらの文献、EMBO J. 2003 Apr 1 ;22(7):1555-66。この配列はまた
、ActRIIBとActRIIAの間であまり保存されていない。したがって、これらの残基は、基本
的又はバックグラウンドActRIIB-Fc融合コンストラクトでは削除された。さらに、バック
グラウンド形態における位置64は、アラニンによって占められており、これは、通常、「
野生型」形態と考えられるが、A64Rアレルが天然に生じる。したがって、バックグラウン
ドActRIIB-Fc融合体は、配列番号21として開示されている配列を有する。
驚くことに、C末端尾部がアクチビン及びGDF-11結合を増強することが分かり、したが
って、ActRIIB-Fcの好ましいバージョンは、配列番号20の配列を有する。
本明細書に記載の方法に従って使用し得る種々のActRIIB変異体は、引用により完全に
本明細書中に組み込まれる、WO2006/012627号として公開された国際特許出願(例えば、59
〜60ページ参照)に記載されている。
(8.2 実施例2:低もしくは中間-1(Int-1)-リスクMDS又は非増殖性CMML及びRBC輸血を必要
とする貧血を有する対象におけるActRIIA-hFc(配列番号7)の非盲検第2相用量設定試験)
(8.2.1 序論)
MDSの顕著な特徴である貧血は、特に、赤血球産生刺激剤(ESA)が失敗した後、治療する
のが難しい。ActRIIA-hFc(配列番号7;「ソタテルセプト」)は、後期赤血球産生に作用し
て、循環中への成熟赤血球の放出を増大させるアクチビンIIA型受容体融合タンパク質で
ある(Carrancioらの文献、Br J Haematol 2014;165:870-82)。ActRIIA-hFc(配列番号7)に
よる対象の治療は、健常対象において赤血球産生を刺激し、かつヘモグロビン(Hb)レベル
を顕著に増大させ(Shermanらの文献、J Clin Pharmacol 2013;53:1121-30)、低リスクMDS
を有する対象における貧血の治療のためのその臨床開発を支持した。
(8.2.2 材料及び方法)
本実施例の主要な目的は、貧血及びIPSSによって定義される低もしくはInt-1-リスクMD
S又は非増殖性CMML(白血球<13,000/μL)を有する対象における赤血球の血液学的改善(HI
-E;改変されたIWG 2006基準)をもたらす、安全で、忍容性があり、かつ有効なActRIIA-hF
c(配列番号7)の用量を決定することである。副次的な目的には、8週間以上のRBC-輸血非
依存(RBC-TI)の割合が含まれる。適格な対象は、ESA(500mIU/mLを超える血清エリスロポ
エチン[EPO])に対して全く応答しないか、応答が消失しているか、又は応答する可能性が
低い、貧血(9.0g/dL以下のHbに対して、登録前の12週間で2 RBC単位以上の輸血の必要性)
を有していた。本実施例で検討される対象の説明については、表1を参照されたい。対象
は、3週間に1回、0.1、0.3、0.5、又は1.0mg/kgの用量レベルのActRIIA-hFc(配列番号7)
を皮下に投与された。試験設計の概略については、図1を参照されたい。
(8.2.3 結果)
合計54人のMDS対象を検討した: ActRIIA-hFc(配列番号7)の0.1、0.3、0.5、及び1.0mg/
kgの用量群に、それぞれ、7人、6人、21人、及び20人。年齢中央値は71歳(範囲56〜86歳)
であり、診断からの時間の中央値は4年(範囲0〜31年)であり;ほとんどの対象は男性であ
った(70%)。対象は、治療開始前の8週間で中央値にして6 RBC単位(範囲0〜18)を投与さ
れた。45人の対象(83%)は、治療開始前の8週間で4 RBC単位以上を投与され(高輸血負荷;
HTB)、9人の対象(17%)は、治療開始前の8週間で4単位未満を投与された(低輸血負荷; L
TB)。19人の対象(35%)はIPSS低リスクMDSを、34人の対象(63%)はIPSS Int-1-リスクMDS
を有しており; IPSSリスクデータは、患者1人分、欠けていた。51人の対象(94%)は、ESA
による前治療を、30人(56%)は低メチル化剤による前治療を、26人(48%)はレナリドミド
による前治療を、及び26人(48%)は、他のMDS治療による前治療を受けており; 15人の対
象(28%)は、500mIU/mLを上回る血清EPOを有していた。
有効性について評価可能な53人の対象のうち、HI-Eは、全体として21人の対象(40%)で
認められた: ActRIIA-hFc(配列番号7)の0.1、0.3、0.5、及び1.0mg/kgの用量群に、それ
ぞれ、0人、4人(67%)、8人(40%)、及び9人(45%)の対象。44人のHTB対象のうちの19人
は、4 RBC単位以上/8週間の輸血負荷の低下を伴って応答し;輸血応答の持続期間は用量依
存的であるように思われた。ActRIIA-hFcによる治療後、56日よりも長い間、RBC-TIを達
成した例示的なHTB対象については、図3を参照されたい。ActRIIA-hFc(配列番号7)による
治療の後のHTBレスポンダーにおける輸血負荷応答の最大持続期間を示している図4を参照
されたい。5人のHTB対象は、8週間以上のRBC-TIを達成し、RBC-TI持続期間は、59〜345+
日であった。ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療後、少なくとも56日間、RBC-TIを達成し
ているHTB対象におけるRBC-TI応答の最大持続期間を示している図5を参照されたい。表2
も参照されたい。
8週間以上、RBC-TIを達成しているHTB対象のサブセットは、ActRIIA-hFc(配列番号7)に
よる治療の前に環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが増加していた。
9人のLTB対象のうちの8人は、1.3〜3.8g/dLの範囲の、輸血による影響を受けていない
、Hb増加を示した。これらのうち、2人の対象は、8週間以上持続した1.5g/dL以上のHb増
加を有していた。11.0g/dLを超えるHbを有する対象は、プロトコル通りに投与延期の対象
としたが、これは、Hb増加の持続可能性に影響を及ぼしたかも知れない。8週間以上のRBC
-TIは、6人のLTB対象で達成された。ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療後、少なくとも5
6日間のRBC-TI及び少なくとも1.5g/dLの平均Hb増加を達成しているLTB対象の比率を示し
ている図6を参照されたい。ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療後、少なくとも56日間のR
BC-TI及び少なくとも1.5g/dLの平均Hb増加を達成しているLTBにおけるRBC-TI応答の最大
持続期間を示している図7を参照されたい。血小板及び好中球レベルの増大は、それぞれ
、ベースラインの血小板減少を有する対象及びベースラインの好中球減少を有する対象で
見られた。
ActRIIA-hFc(配列番号7)は、概して、忍容性が良好であった。20人の対象(37%)は、1
以上の治療関連有害事象(AE)の疑いを報告し;疲労(11%)、頭痛(9.3%)、食欲減退(7.4%
)、及び吐き気(7.4%)が最も一般的なものであった。
治療を中止した35人の対象(65%)のうち、28人は治療効果がないために中止し、4人はA
Eのために中止した。中止に至ったAEのうち、3つは、治療関連であることが疑われ:それ
ぞれ、ActRIIA-hFc(配列番号7)の0.3、0.5、及び1.0mg/kgの用量群において、1人の患者
はグレード2の溶血性貧血を有し、1人の患者はグレード3の高血圧を有し、1人の患者はグ
レード2の筋無力症を有していた。他の中止の理由は、同意の撤回(n=2; 4%)及び患者の
判断(n=1; 2%)であった。
(8.2.4 結論)
ActRIIA-hFc(配列番号7)は、低リスクMDS対象において、試験した用量レベルで忍容性
が良好であり、ESA不応性で貧血である低リスクMDS対象のこの主にHTBのコホートにおけ
る臨床活性の有望な証拠を示している。さらに、これらのデータは、ActRIIインヒビター
、例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療の前の対象における環状鉄芽球の存在が、
長期治療、RBC輸血非依存、及びヘモグロビンレベルの長期増大の指標となり得ることを
示している。
表1.対象のベースライン特徴。
Figure 2021038249
a0年は、最初の診断から1年未満を示す; b4単位以上/8週間のRBC輸血負荷を有する対象;c
4単位未満/8週間のRBC輸血負荷を有する対象; dMDSに対する、非ESA、非低メチル化、及
び非レナリドミド治療; EPO、エリスロポエチン; ESA、赤血球産生刺激剤; Hb、ヘモグロ
ビン; HTB、高輸血負荷; Int、中間; IPSS、国際予後判定スコアリングシステム; LTB、
低輸血負荷; MDS、骨髄異形成症候群; RBC、赤血球。
表2. HTB対象(n=44)における輸血応答
Figure 2021038249
(8.3 実施例3: ActRIIB-hFcは、低又は中間-1リスクMDSを有する対象において、ヘモグ
ロビンを増加させ、かつ輸血負荷を低下させる:第2相試験の予備的結果)
(8.3.1 序論)
改変されたアクチビン受容体IIB型とIgG Fcとを含む組換え融合タンパク質であるActRI
IB-hFc(配列番号25;ラスパテルセプトとも呼ばれる)を利用して、MDSなどの無効造血によ
る貧血を治療した。MDSを有する対象は、上昇したエリスロポエチン(EPO)レベルを有する
ことが多く、赤血球産生刺激剤(ESA)に対して無応答又は不応性であり得る。MDS対象は、
増大した血清GDF11レベル(Suragani Rらの文献、Nature Medicine 2014)及び骨髄での増
大したSmad 2/3シグナル伝達(Zhou Lらの文献、Blood 2008)を有することも示されている
。ActRIIB-hFc(配列番号25)は、GDF11を含むTGF-βスーパーファミリーのリガンドに結合
し、Smad 2/3シグナル伝達を阻害し、ESAとは異なる機序を介して後期の赤血球分化を促
進する。mActRIIB-Fc(マウスバージョンのActRIIB-hFc(配列番号25))は、MDSのマウスモ
デルにおいて、Smad 2シグナル伝達を低下させ、ヘモグロビン(Hb)レベルを増大させ、か
つ骨髄赤血球過形成を減少させた(Suragani Rらの文献、Nature Medicine 2014)。健常ボ
ランティアの研究において、ActRIIB-hFc(配列番号25)は忍容性が良好であり、かつHbレ
ベルを増大させた(Attie Kらの文献、Am J Hematol 2014)。
(8.3.2 材料及び方法)
本実施例は、高輸血負荷(HTB、4単位以上のRBC/ベースライン前の8週間と定義される)
又は低輸血負荷(LTB、4単位未満のRBC/ベースライン前の8週間と定義される)のいずれか
を有する低又はInt-1リスクMDSの対象(表3及び表4参照)における貧血に対するActRIIB-hF
c(配列番号25)の効果を評価するための用量設定を提示している。結果には、赤血球応答(
LTB対象におけるHbの増加又はHTB対象における輸血負荷の低下)、安全性、忍容性、PK、
及びPDバイオマーカーが含まれる。
組入れ基準には、低又はInt-1リスクMDS、少なくとも18歳、貧血(HTB対象であるか、又
はLTB対象において10.0g/dL未満のベースラインHbを有するかのいずれかと定義される)、
500U/Lを超えるEPOか又はESAに対して無応答/不応性、事前のアザシチジン又はデシタビ
ンなし、及びESA、G-CSF、GM-CSF、又はレナリドミドによる最近の治療なしが含まれた。
用量漸増期には、ActRIIB-hFc(配列番号25)を、皮下(SC)注射により、3週間に1回、7つの
連続コホート(n=3〜6)において、0.125、0.25、0.5、0.75、1.0、1.33、及び1.75mg/kg
の用量レベルで、最大5用量で投与し、3カ月間の経過観察を行った。拡大コホート(n=30
)を計画し、この試験を終える対象は全て、12カ月の延長試験に登録することができる。
実験設計及び投与レジメンの説明については、図8を参照されたい。
(8.3.3 結果)
データは、26人の対象(7人のLTB/19人のHTB)について入手可能であった。年齢中央値は
71歳(範囲: 27〜88歳)であり、50%が女性であり、54%が事前のEPO治療を受けており、1
5%が事前のレナリドミドを投与されていた。69%はWHOサブタイプRCMDであり、残りの対
象は、del(5q)、RARS、又はRAEB-1であった。LTB対象(n=7)の平均(SD)ベースラインHbは
9.1(0.4)g/dLであった。治療前の8週間で輸血される平均(SD)単位RBCは、LTB対象につい
ては0.9(1.1)単位及びHTB対象については6.3(2.4)単位であった。表3及び4を参照された
い。
7人のLTB対象のうちの2人は、ベースラインと比較して、8週間にわたる1.5g/dL以上の
平均Hbの増加を有していた。LTB対象における平均最大Hb増加は、0.125(n=1)、0.25(n=
1)、0.75(n=3)、及び1.75(n=2)mg/kg用量群で、それぞれ、0.8、1.0、2.2、及び2.7g/d
Lであった。ActRIIB-hFc(配列番号25)による治療の後のLTB対象における最大ヘモグロビ
ン増加を示している図9を参照されたい。ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与されたLTB対象
は、網状赤血球及びヘモグロビンレベルの増大を示した。図10〜12及び表5を参照された
い。7人のLTB対象のうちの6人は、試験中、8週間以上、RBC輸血非依存(RBC-TI)を達成し
た。
19人のHTB対象のうちの6人は、治療前の8週間と比較して、治療期間中の8週間の間隔に
わたり輸血されたRBC単位が4単位以上又は50%以上低下しており;これら6人の対象のうち
5人は、試験中8週間以上(範囲71〜152日)、RBC-TIを達成した。ヘモグロビンレベルの増
大は、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与されたHTB対象で認められた。例えば、図13を参照
されたい。試験薬投与後の好中球数の増加は、一部の対象で認められた。8週間以上、RBC
-TIを達成している対象のサブセットでは、ActRIIB-hFc(配列番号25)による対象の治療の
前に環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが増加していた。表7を参照されたい。
ActRIIB-hFc(配列番号25)は、概して、忍容性が良好であった。最もよく見られる有害
事象は、因果関係に関係なく:下痢(n=4、グレード1/2)、骨痛、疲労、筋攣縮、筋肉痛、
及び鼻咽頭炎(各々n=3、グレード1/2)であった。
表3.ベースライン特徴
Figure 2021038249
表4.示された用量のActRIIB(配列番号25)で治療された対象におけるHI-E応答率の有効性
のまとめ
Figure 2021038249
表5. LTB対象におけるヘモグロビン応答
Figure 2021038249
表6.示された用量のActRIIB(配列番号25)で治療されたHTB対象における輸血応答
Figure 2021038249
表7.環状鉄芽球(RS)形態及び突然変異解析によるIWG応答率
Figure 2021038249
aコホート4: 0.75mg/kg(n=3);コホート5: 1.0mg/kg(n=3);コホート6: 1.33mg/kg(n=6)
;コホート7: 1.75mg/kg(n=2); b輸血非依存になった3人の対象を含む。
(8.3.4 結論)
低又はInt-1 MDS対象における予備的データに基づいて、3週間毎に最大5用量でSC投与
されたActRIIB-hFc(配列番号25)は、望ましい安全性プロファイルを伴って、Hbレベルを
増大させたか又は輸血の必要性を減少させた。これらのデータは、ActRIIB-hFc(配列番号
25)によるMDSを有する対象のより長期の治療のさらなる評価を強く支持する。
(8.4 実施例4: ActRIIB-hFc(配列番号25)は、低又は中間-1リスクMDSを有する対象にお
いて、ヘモグロビンを増加させ、かつ輸血負荷を低下させる:第2相PACE-MDS試験の予備的
結果)
(8.4.1 序論)
ActRIIB-hFc(配列番号25)は、無効造血を伴う貧血の治療のための現在検討中の融合タ
ンパク質(改変アクチビン受容体IIB/IgG Fc)である。MDS対象は、増大したGDF11レベル(S
uraganiの文献、Nat Med 2014)及び骨髄での異常なSmad2,3シグナル伝達を有する。ActRI
IB-hFc(配列番号25)は、GDF11、アクチビンB、及びBMP6を含むTGF-βスーパーファミリー
リガンドに結合し、Smad2,3シグナル伝達を阻害し、ESAとは異なり、後期の赤血球分化を
促進する。健常ボランティアの研究において、ActRIIB-hFc(配列番号25)は忍容性が良好
であり、かつHbレベルを増大させた(Attieの文献、Am J Hematol 2014)。
(8.4.2 目的)
本実施例に提示されるデータは、輸血依存(TD)又は非輸血依存(NTD)の低又はint-1リス
クMDSを有する対象における貧血に対するActRIIB-hFc(配列番号25)の効果を評価するため
の現在進行中の第2相多施設非盲検用量設定試験からのものである。試験結果には、赤血
球応答、安全性、忍容性、薬物動態バイオマーカー、及び薬力学バイオマーカーが含まれ
た。低輸血負荷(LTB)対象では、赤血球応答をヘモグロビン濃度の増加と定義した。高輸
血負荷(HTB)対象では、赤血球応答を輸血負荷の低下と定義した。
(8.4.3 方法)
組入れ基準には、低又はint-1リスクMDS、年齢18歳以上、Hb<10.0g/dL(LTB、4単位未
満のRBC/ベースライン前の8週間と定義される)又は4単位以上のRBC/ベースライン前の8週
間(HTB)のいずれかと定義される貧血を有する、EPO>500U/Lか又はESAに対して無応答/不
応性、事前のアザシチジン又はデシタビンなし、及びESA、G-CSF、GM-CSF、又はレナリド
ミドによる最近の治療なしが含まれた。ActRIIB-hFc(配列番号25)を、皮下(SC)注射によ
り、3週間に1回、連続コホート(n=各々3〜6)において、0.125〜1.75mg/kgの範囲の用量
レベルで、最大5用量で投与し、3カ月間の経過観察を行った。拡大コホート(n=30)は現
在進行中であり、応答に対する個々の対象の用量漸増が許容されている。この試験を終え
る対象は全て、12カ月の延長試験に登録することができる。
(8.4.4 結果)
本実施例は、第II相試験に登録された58人の対象のうちの44人の対象(19人の女性、25
人の男性; 15人のLTB対象、29人のHTB対象)についての予備的な安全性及び有効性データ
を提供している。対象の年齢中央値は71歳であった。対象の61%は事前のEPO治療を受け
ていた。対象の21%は事前のレナリドミド治療を受けていた。対象の73%は、RARS又はRC
MD-RSを有していた。対象の80%は、骨髄中に15%を超える環状鉄芽球を有していた。
0.75mg/kg〜1.75mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25)で治療されたLTB対象(n=13)は、主
要エンドポイントについての77%の応答率(2週間以上の1.5g/dL以上のHb増加)及び62%の
IWG HI-E(国際作業グループによる赤血球の血液学的改善)応答率(8週間以上の1.5g/dL以
上のHb増加)を有していた。ヘモグロビンの平均(標準偏差)最大変化は、低用量群の0.9(
標準偏差: 0.1)g/dLと比較して、高用量群で2.7(標準偏差: 1.1)g/dLであった。
0.75mg/kg〜1.75mg/kg(n=13)のActRIIB-hFc(配列番号25)で治療されたHTB対象は、50
%のHI-E応答率(4 RBC単位以上/8週間の低下)を有していた。HI-E応答率は、15%以上の
環状鉄芽球を有する対象(n=30)については63%、SF3B1突然変異を有する対象(n=10)に
ついては80%であった。ActRIIB-hFc(配列番号25)は、概して、忍容性が良好であった。
最もよく見られる有害事象は、因果関係に関係なく、下痢、鼻咽頭炎、筋肉痛、骨痛、気
管支炎、頭痛、及び筋攣縮であった。
(8.4.5 結論)
低/Int-1 MDS対象における予備的データに基づいて、3カ月間の治療的用量レベルでのA
ctRIIB-hFc(配列番号25)治療は、望ましい安全性プロファイルを伴って、54%の対象でHb
レベルの増大及び/又は輸血の必要性の減少についてのHI-E応答をもたらした。より高い
応答率は、環状鉄芽球及びSF3B1突然変異を有する対象で認められた。これらのデータは
、MDSを有する対象におけるActRIIB-hFc(配列番号25)による有効な治療のバイオマーカー
としての環状鉄芽球レベル及びSF3B1突然変異保有率の利用を強く支持する。
(8.5 実施例5:低もしくは中間-1(Int-1)-リスクMDS又は非増殖性CMML及びRBC輸血を必要
とする貧血を有する対象におけるActRIIA-hFc(配列番号7)の非盲検第2相用量設定試験)
(8.5.1 序論)
実施例2(第8.2節)の序論(第8.2.1節)並びに材料及び方法(第8.2.2節)を参照されたい。
本実施例は、後日、第2相試験で得られた、実施例2(第8.2節)の追加データを提示してい
る。
(8.5.2 結果)
合計59人のMDS対象を、0.1mg/kg、0.3mg/kg、0.5mg/kg、1.0mg/kg、又は2.0mg/kgのい
ずれかのActRIIA-hFc(配列番号7)で治療した。表8は、各治療群についての対象のベース
ライン特徴を提供している。
有効性について評価可能な53人の対象のうち、HI-Eは、全体として23人の対象(43%)で
認められた: ActRIIA-hFc(配列番号7)の0.1、0.3、0.5、及び1.0mg/kg用量群において、
それぞれ、0人、4人(67%)、9人(45%)、及び10人(50%)の対象。さらに、わずか0.3mg/k
gのActRIIA-hFc(配列番号7)によるHTB対象の治療は、4 RBC単位以上/8週間の輸血負荷低
下をもたらした(表9参照)。輸血応答の持続期間は、用量依存的であるように思われた。
さらに、45人の評価可能なHTB対象のうち、6人(13)は、少なくとも8週間、RBC-TIを達成
した(表9参照)。1.0mg/kgの用量でのActRIIA-hFc(配列番号7)による治療の開始後、少な
くとも337日間、RBC-TIを達成した例示的なHTB対象については、図13を参照されたい。
表8.対象のベースライン特徴。
Figure 2021038249
a0年は、最初の診断から1年未満を示す; b4単位以上/8週間のRBC輸血負荷を有する対象;
c4単位未満/8週間のRBC輸血負荷を有する対象; d MDSに対する非ESA、非低メチル化、及
び非レナリドミド治療; EPO、エリスロポエチン; ESA、赤血球産生刺激剤; Hb、ヘモグロ
ビン; HTB、高輸血負荷; Int、中間; IPSS、国際予後判定スコアリングシステム; LTB、
低輸血負荷; MDS、骨髄異形成症候群; RBC、赤血球。
表9. HTB対象(n=45)における輸血応答
Figure 2021038249
さらに、ActRIIA-hFc(配列番号7)で治療された8人のLTB対象のうち、5人(63%)は、任
意の8週間の無輸血期間にわたって少なくとも1.5g/dLの平均Hb増加を伴うRBC-TIを達成し
た。特に、0.5mg/kgのActRIIA-hFc(配列番号7)で治療されたLTB対象の33%及び1.0mg/kg
のActRIIA-hFc(配列番号7)で治療されたLTB対象の80%は、任意の8週間の無輸血期間にわ
たって少なくとも1.5g/dLの平均Hb増加を伴うRBC-TIを達成した。ActRIIA-hFc(配列番号7
)で治療された治療LTB対象における最大平均Hb増加は、1.45g/dL〜4.44g/dLの範囲であっ
た。ActRIIA-hFc(配列番号7)で治療されたLTB対象におけるRBC-TIの持続期間は、76〜472
日の範囲であった。11.0g/dLを超えるHbレベルを有するLTB対象は、投与延期の対象とし
たが、これは、Hbレベル増大の持続期間の評価に影響を及ぼしたかも知れない。1.0mg/kg
の用量でのActRIIA-hFc(配列番号7)による治療の開始後、少なくとも358日間、RBC-TI及
びヘモグロビンレベルの持続的増大を達成した例示的なLTB対象については、図14を参照
されたい。
さらに、治療有効性とベースライン時の環状鉄芽球(RS)の存在との関連を評価した(表1
0参照)。HI-Eは、RS-陽性対象の50%で達成された。対照的に、HI-Eは、RS-陰性対象の10
%でしか達成されなかった。
表10. ActRIIA-hFc(配列番号7)で治療された対象における環状鉄芽球の状況
Figure 2021038249
aRS状況は、利用可能な場合は、ベースラインからのものであり、それ以外の場合は、ベ
ースライン後からのものである; 16人の対象については、RS状況が不明であった; b>15
%のRS; c≦15%のRS
ActRIIA-hFc(配列番号7)は、概して、忍容性が良好であった。表11を参照されたい。4
人の対象は、治療関連有害事象の疑いのため、治療を中止した:対象A(0.3mg/kg用量群)、
グレード2の溶血性貧血;対象B(0.5mg/kg用量群)、グレード3の高血圧;対象C(1.0mg/kg用
量群)、グレード2の筋無力症;対象D(2.0mg/kg用量群)、及びグレード2の下痢を伴うグレ
ード2の血圧の上昇。
(8.5.3 結論)
ActRIIA-hFc(配列番号7)は、低リスクMDS対象において、試験した用量レベルで忍容性
が良好であり、ESA不応性で貧血である低リスクMDS対象のこの主にHTBのコホートにおけ
る臨床活性の有望な証拠を示している。さらに、これらのデータは、ActRIIシグナル伝達
インヒビター、例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)による治療の前の対象における環状鉄芽
球の存在が、長期治療、RBC輸血非依存、ヘモグロビンレベルの長期増大、及び治療の有
効性の増強の指標となり得ることを示している。
表11.示された用量のActRIIA-hFc(配列番号7)で治療された対象における有害事象
Figure 2021038249
(8.6 実施例6: ActRIIB-hFcは、低又は中間-1リスクMDSを有する対象において、ヘモグ
ロビンを増加させ、かつ輸血負荷を低下させる:第2相試験の予備的結果)
(8.6.1 序論)
実施例3(第8.3節)の序論(第8.3.1節)並びに材料及び方法(第8.3.2節)を参照されたい。
本実施例は、後日、第2相試験で得られた、実施例3(第8.3節)の追加データを提示してい
る。
(8.6.2 結果)
データは、44人の対象(15人のLTB/29人のHTB)について入手可能であった。表12は、本
実施例で検討された対象のベースライン特徴を提供している。
赤血球応答をActRIIB-hFc(配列番号25)で治療した対象で評価した。LTB対象について、
主要エンドポイントは、少なくとも2週間の少なくとも1.5g/dLのヘモグロビン増加であっ
た。HTB対象について、主要エンドポイントは、8週間にわたる少なくとも4単位又は少な
くとも50%のRBC輸血の低下であった。低用量(0.125〜0.5mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号2
5))が投与された対象の33%(3/9)が主要エンドポイントを達成した一方で、高用量(0.75
〜1.75mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の63%(22/35)が主要エンドポ
イントを達成した。
さらに、IWG HI-Eを評価した。LTB対象について、IWG HI-Eは、少なくとも8週間の少な
くとも1.5g/dLのヘモグロビン増加である。HTB対象について、IWG HI-Eは、8週間にわた
る少なくとも4単位のRBC輸血の低下である。低用量(0.125〜0.5mg/kgのActRIIB-hFc(配列
番号25))が投与された対象の22%(2/9)がIWG HI-Eを達成した一方で、高用量(0.75〜1.75
mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の54%(19/35)がIWG HI-Eを達成した
環状鉄芽球は異常赤芽球である。さらに、MDSと関連する特定の体細胞突然変異は、環
状鉄芽球形成及び無効造血を引き起こす。スプライシング因子3B1(SF3B1)における優性突
然変異は、環状鉄芽球の形成と関連している。本明細書で使用されるように、「RS+」は
、少なくとも15%の環状鉄芽球を指す。したがって、環状鉄芽球、体細胞突然変異、及び
無効造血の存在と赤血球応答及び輸血非依存との関連を、高用量(0.75mg/kg〜1.75mg/kg)
のActRIIB-hFc(配列番号25)で治療した対象で評価した(表13及び表14参照)。ActRIIB-hFc
で治療された対象は、IWG HI-E及び輸血非依存を達成した(表13、表14、及び図16参照)。
これらのデータは、対象がRS+であり、かつ/又はSF3B1突然変異(複数可)を有するとき、A
ctRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象で赤血球応答の増加があったことを示している
表12. ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象のベースライン特徴
Figure 2021038249
表13. RS+及びSF3B1突然変異陽性対象における赤血球応答。LTB対象について、IWG HI-E
は、少なくとも8週間の少なくとも1.5g/dLのヘモグロビン増加である。HTB対象について
、IWG HI-Eは、8週間にわたる少なくとも4単位のRBC輸血の低下である。
Figure 2021038249
表14. RS+及びSF3B1突然変異陽性対象における輸血非依存。輸血非依存は、治療時の少な
くとも8週間のRBC無輸血を指す。
Figure 2021038249
(8.6.3 結論)
MDS対象への3週間毎のActRIIB-hFc(配列番号25)の皮下投与は、概して、安全でかつ忍
容性が良好であった。赤血球応答(IWG HI-E)は、少なくとも0.75mg/kgの用量のActRIIB-h
Fc(配列番号25)で治療された対象の54%で達成された。さらに、高率の赤血球応答が、環
状鉄芽球又はSF3B1の突然変異を有する対象で見られた。さらに、輸血非依存は、少なく
とも0.75mg/kgの用量のActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象の36%で達成された。
(8.7 実施例7:低リスクMDS及び輸血を必要とする貧血を有する対象におけるActRIIA-hFC
(配列番号7)の第2相用量設定試験)
実施例2(第8.2節)の序論(第8.2.1節)並びに材料及び方法(第8.2.2節)を参照されたい。
本実施例は、後日、第2相試験で得られた、実施例2(第8.2節)の追加データを提示してい
る。
治療有効性とベースライン時の環状鉄芽球(RS)の存在との関連をさらに評価した(表15
参照)。
任意の8週間の期間にわたるRBC-TI(LTB患者について、1.5g/dL以上の平均Hb増加を伴う
)の達成を図17に示す。
表15.赤血球応答: ActRIIA-hFC融合体(配列番号7)で治療された対象における鉄芽球性対
非鉄芽球性MDS。HI-Eは、ソタテルセプトの1.0mg/kg用量群の64%の鉄芽球患者及び20%
の非鉄芽球患者で達成された(カイ二乗検定P=0.11)。
Figure 2021038249
aRS状況は、入手可能な場合、ベースラインからのものである; 6人の患者については、RS
状況が不明であった。
(8.8 実施例8: ActRIIB-hFcは、低又は中間-1リスクMDSを有する対象において、ヘモグ
ロビンを増加させ、かつ輸血負荷を低下させる:第2相試験の予備的結果(続き))
(8.8.1 序論)
実施例3(第8.3節)の序論(第8.3.1節)並びに材料及び方法(第8.3.2節)を参照されたい。
本実施例は、後日、第2相試験で得られた、実施例3(第8.3節)の追加データを提示してい
る。
(8.8.2 結果)
合計49人のMDS対象を検討した。表16に示すように、49人のMDS対象のうちの27人を3カ
月間のActRIIB-hFc(配列番号25)用量漸増試験(0.125mg/kg〜1.75mg/kg)に登録し、22人の
対象を後続の延長試験に登録した。表17は、本実施例で検討された対象のベースライン特
徴を提供している。
(3カ月間の用量漸増試験)
赤血球応答をActRIIB-hFc(配列番号25)で治療した対象で評価した。表18を参照された
い。LTB対象について、主要エンドポイントは、少なくとも2週間間の少なくとも1.5g/dL
のヘモグロビン増加であった。HTB対象について、主要エンドポイントは、8週間にわたる
少なくとも4単位又は少なくとも50%のRBC輸血の低下であった。低用量(0.125〜0.5mg/kg
のActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の33%(3/9)が主要エンドポイントを達成
した一方で、高用量(0.75〜1.75mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の58
%(23/40)が主要エンドポイントを達成した。
さらに、IWG HI-Eを評価した。表18を参照されたい。LTB対象について、IWG HI-Eは、
少なくとも8週間の少なくとも1.5g/dLのヘモグロビン増加である。HTB対象について、IWG
HI-Eは、8週間にわたる少なくとも4単位のRBC輸血の低下である。低用量(0.125〜0.5mg/
kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の22%(2/9)がIWG HI-Eを達成した一方
で、高用量(0.75〜1.75mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の48%(19/40
)がIWG HI-Eを達成した。
さらに、輸血非依存を評価した。表18を参照されたい。ActRIIB-hFc(配列番号25)治療
の前に少なくとも2 RBC単位を投与されている対象については、輸血非依存を、ActRIIB-h
Fc(配列番号25)治療を受けている間の輸血なしでの少なくとも8週間の達成と定義した。
低用量(0.125〜0.5mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与された対象の14%(1/7)が輸
血非依存を達成した一方で、高用量(0.75〜1.75mg/kgのActRIIB-hFc(配列番号25))が投与
された対象の37%(11/30)が輸血非依存を達成した。4/6のLTB対象及び7/24のHTB対象が輸
血非依存を達成した。11人の輸血非依存患者のうちの10人では、ActRIIB-hFc(配列番号25
)治療から最初の6週間以内に効果が見られた。
環状鉄芽球、体細胞突然変異、及び無効造血の存在と赤血球応答及び輸血非依存との関
連を、高用量(0.75mg/kg〜1.75mg/kg)のActRIIB-hFc(配列番号25)で治療した対象で評価
した。表19を参照されたい。高用量群の全ての対象のうちの19/40(48%)がIWG HI-Eを達
成した。環状鉄芽球(RS)陽性対象(その骨髄中に少なくとも15%の赤血球前駆体を有する
ものと定義される)の19/35(54%)がIWG HI-Eを達成し、RS陰性対象の0/4(0%)がIWG HI-E
を達成した。200mU/mLを下回るEPOレベルを有するRS陽性対象の14/23(61%)がIWG HI-Eを
達成し、200mU/mLを下回るEPOレベルを有するRS陽性対象の5/12(42%)がIWG HI-Eを達成
した。SF3B1突然変異を保有する16/26(62%)の対象及びSF3B1突然変異を保有しない3/13(
23%)の対象がIWG HI-Eを達成した。
まとめると、本実施例で提示されている結果は、ActRIIB-hFc(配列番号25)治療が、と
りわけ、高用量群の対象において、強力な赤血球応答及び輸血非依存をもたらすことを示
した。さらに、赤血球応答の強化がRS+陽性及びSF3B1突然変異陽性対象で見られた。
ActRIIA-hFc(配列番号7)は、概して、忍容性が良好であった。表20を参照されたい。大
多数の有害事象(AE)は、グレード1又は2であった。関連する可能性がある2つの重篤な有
害事象(SAE)が認められた:グレード3の筋肉痛(90日目に発症)及びグレード3の全身状態の
悪化(44日目に発症、66日目に再発、関連なし)。関連する可能性がある1つの重篤でない
グレード3の芽細胞数のAEが認められた。
表16. ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象の投与スケジュール
Figure 2021038249
a出発用量レベル;用量レベルを、8人の対象では1.33mg/kgに、2人の対象では1.75mg/kgに
増大させた。
表17. ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象のベースライン特徴
Figure 2021038249
表18. ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象における赤血球応答及び輸血非依存
Figure 2021038249
*11人の輸血非依存患者のうちの10人では、ActRIIB-hFc(配列番号25)治療から最初の6週
間以内に効果が見られた。
表19. ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された対象における赤血球応答及び輸血非依存
Figure 2021038249
表20.因果関係に関係なく、ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療された4人以上の対象で報告
された有害事象(全てのグレード):
Figure 2021038249
(延長試験)
3カ月間の用量漸増試験を終えた対象は、後続の12カ月間の延長試験に登録する資格が
あった。ActRIIB-hFc(配列番号25)の出発用量レベルは、その治療が3カ月よりも長い間中
断されている対象については、1.0mg/kgであった。そのActRIIB-hFc(配列番号25)治療が
中断されていない対象は、3カ月間の治療プロトコルにおけるその最後の用量と同じ用量
レベルでその治療を継続した。
合計58人の対象を3カ月間の治療試験に登録した。これらのうち、9人の低輸血負荷患者
及び13人の高輸血負荷患者の22人の対象を12カ月間の延長試験に登録した。延長試験では
、17/22人の対象が、その中断されていないActRIIB-hFc(配列番号25)治療を継続し、5/22
人の対象が3カ月を超える中断の後に登録された。
9人の低輸血負荷患者について、1カ月での平均ヘモグロビン増加は、約2g/dLであり、2
.5〜3.0g/dLに増加し、6カ月間維持された。これについてのデータは入手可能である。
13人の高輸血負荷患者について、43%が輸血非依存を達成し、数人の患者は、この輸血
非依存を6カ月よりも長い間維持し、最も長く継続している輸血非依存患者は、ほぼ8カ月
に達していた。これらの患者は全て、試験を継続した。
図18は、例示的な対象の結果を示している。RS陽性HTB対象を、最初の3カ月間の治療試
験において、0.75mg/kgの用量のActRIIB-hFc(配列番号25)で治療し、11カ月間のActRIIB-
hFc(配列番号25)治療中断の後、12カ月間の延長試験に登録した。この治療中断の間、対
象はEPOを投与された。
持続性のあるヘモグロビン応答がLTB対象で認められた。8/9人の対象がIWG HI-Eを達成
した。図19は、例示的な対象のヘモグロビン応答を示している。
12カ月間の延長試験に属する対象は、持続性のある輸血非依存応答を示した。図20は、
6人の対象の結果を示している。5人の対象は、2〜7カ月後、1.0mg/kg(4人の対象)及び1.7
5mg/kg(1人の対象)の用量でのActRIIB-hFc(配列番号25)治療を受けている間に、継続的な
輸血非依存応答を示している。1人の対象(図20の最後の列)は、1.0mg/kgから1.33mg/kg及
び1.75mg/kgへと2回の用量漸増を受けた。この後者の対象は、間欠的に、約2カ月間、輸
血非依存を経験し、IWG HI-E応答を達成し続けている。
結論として、本実施例に提示されている結果は、ActRIIB-hFc(配列番号25)で治療され
た低リスクRS陽性MDS対象が、とりわけ、0.75mg/kg以上の用量で治療された場合、大幅な
血液学的改善を示すことを示した。ActRIIB-hFc(配列番号25)治療は、概して、忍容性が
良好であった。ActRIIB-hFc(配列番号25)による長期治療は、ヘモグロビンレベルの増大
の持続及び輸血非依存の維持を示した。
(8.9 実施例9: IPSS-R超低、低、又は中間-リスクMDSによる貧血を治療するためのActRI
IB-hFc(配列番号25)の第III相試験)
本実施例は、RBC輸血を必要とする、環状鉄芽球を有する(赤芽球の少なくとも15%が環
状鉄芽球である)対象におけるIPSS-R超低、低、又は中間-リスクMDSによる貧血の治療の
ためのActRIIB-hFc(配列番号25)の有効性及び安全性を決定するための第3相二重盲検プラ
セボ対照多施設無作為化試験の概観を提供している。
貧血は、骨髄異形成症候群を有する患者で最も広く普及している血球減少のうちの1つ
であると考えられる。骨髄異形成症候群は、赤血球、白血球、及び/又は血小板の無効産
生に関連する障害を説明するために使用される総称である。重症度は軽度(無症状)から重
度にまで及び、貧血は、RBC輸血を必要とする患者を結果的に生み出し得、RBC輸血は、鉄
過剰症による合併症をさらにもたらし得る。本試験の目的は、IPSS-R超低、低、又は中間
-リスクMDSと分類され、存在する環状鉄芽球を有し、かつRBC輸血を必要とする貧血患者
におけるプラセボと比べたActRIIB-hFc(配列番号25)の安全性及び有効性を評価すること
である。本試験の設計により、ActRIIB-hFc(配列番号25)群又はプラセボ群のいずれかへ
の患者の初期の無作為化の期間、次いで、二重盲検治療期間、その後、MDS疾患評価診察
が可能になる。この疾患評価診察によって治験責任医師から判断されるような臨床的利益
を受けていると決定される患者については、試験の二重盲検延長期間に入ることが許され
る。ひとたび患者が研究治療を中止した場合、患者は治療後の経過観察期間に入る。
(8.9.1 試験設計)
対象に、ActRIIB-hFc(配列番号25)の1.0mg/kgの初期用量を、3週間に1回、皮下投与す
る。対照対象には、プラセボを、3週間に1回、皮下投与する。
((a)組入れ基準)
本試験への対象参加の組入れ基準には、以下のものが含まれる:(1)対象は同意書に署名
する時点で18歳以上である;(2)対象は、超低、低、又は中間リスク疾患の国際予後判定ス
コアリングシステム-改定(IPSS-R)分類を満たすMDSの診断を受けており、かつ:(a)骨髄中
の赤血球前駆体の15%よりも多くが環状鉄芽球であり、かつ(b)骨髄中に5%よりも少ない
芽球を有する;(3) 8週間の期間に2単位よりも多い赤血球輸血を必要とする対象;(4)0、1
、又は2の東部共同腫瘍学グループ(Eastern Cooperative Oncology Group)(ECOG)スコア;
(5)事前のESA治療に対して不応性/不耐性/不適格である対象;事前のESA治療に対して不応
性であるものは、単剤か又は(例えば、G-CSFとの)組合せかのいずれかとしての事前のESA
含有レジメンに対する無応答又はもはや維持されない応答の記録を必要とする; ESAレジ
メンは、(a)少なくとも8用量又は同等量に対して40,000IU/週を超える組換えヒトエリス
ロポエチン、又は(b)少なくとも4用量又は同等量に対して3週間に1回の500μgを超えるダ
ルベポエチンαのいずれかでなければならない;事前のESA治療に対して不耐性であるもの
は、不耐性又は有害事象による、導入後の任意の時点での、単剤か又は(例えば、G-CSFと
の)組合せかのいずれかとしての事前のESA含有レジメンの中止の記録を必要とする; ESA
に不適格であるものは、以前にESAで治療されていない対象の200U/Lを超える内在性の血
清エリスロポエチンレベルに基づく、ESAに対する低い応答の可能性を必要とする。
((b)除外基準)
以下のいずれかが存在すると、対象は本試験への登録から除外される:(1)基礎MDS疾患
のための疾患修飾剤(例えば、免疫調節薬、低メチル化剤、もしくは免疫抑制療法)又は実
験的薬剤による事前の治療;(2)細胞遺伝学的異常のdel 5qと関連するMDS;(3)二次性MDS、
すなわち、化学的損傷又は他の疾患のための化学療法及び/もしくは放射線による治療の
結果として生じたことが知られているMDS;(4)鉄、ビタミンB12、もしくは葉酸不足による
既知の臨床的に重大な貧血、又は自己免疫もしくは遺伝性溶血性貧血、又は胃腸出血;鉄
欠乏は、鉄の骨髄穿刺液染色、20%以下の計算されたトランスフェリン飽和(鉄/全鉄結合
能)、又は15μg/L以下の血清フェリチンによって決定される;(6)事前の同種異系又は自己
幹細胞移植;(7)急性骨髄性白血病(AML)の診断の既往歴;(8)無作為化前の5週間以内の以下
のいずれかの使用:抗癌細胞傷害性化学療法剤又は治療、コルチコステロイド(MDS以外の
身体疾患についての無作為化前の1週間以上、安定又は減少用量を服用している対象を除
く)、鉄キレート化剤(無作為化前の少なくとも8週間、安定又は減少用量を服用している
対象を除く)、他のRBC造血成長因子(例えば、インターロイキン-3);(9)対象が、5年以上
の間、疾患に罹っていない場合を除く、MDS以外の悪性腫瘍の既往歴;以下の既往/併発疾
患を有する対象は許容される:皮膚の基底又は扁平上皮細胞癌、子宮頸部の上皮内癌、乳
房の上皮内癌、前立腺癌の偶発的な組織学的所見(腫瘍、節、転移の臨床病期判定システ
ムを用いて、T1a又はT1b);或いは(10)無作為化前の8週間以内の大きな手術;対象は、無作
為化前のいかなる過去の手術からも完全に回復していなければならない。
((c)転帰測定)
本試験のための主要な転帰測定は、任意の連続56日間、RBC輸血非依存である(すなわち
、RBC輸血を必要としない)、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与された対象の比率の決定で
ある。
副次的な転帰測定は、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与後、任意の連続84日間、RBC輸血
非依存を有する(すなわち、RBC輸血を必要としない)、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与さ
れた対象の比率の決定を含む。ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与後16週間にわたって輸血
されるRBC単位の数が減少した、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与された対象の比率も決定
する。さらに、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与された対象におけるRBC輸血非依存の最大
持続期間も決定する。最後に、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与された対象がRBC輸血非依
存に達するのに必要とされる時間も決定する; RBC輸血非依存になるまでの時間は、無作
為化から輸血非依存が最初に認められる日付(例えば、RBC輸血なしの56日のうちの1日目)
までの時間と定義される。
ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与後、任意の連続56日間にわたって、改変された赤血球
の血液学的改善を達成している、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与された対象の比率も決
定する。ある態様において、赤血球の血液学的改善は、IWGによって定義されている通り
である。ある態様において、赤血球の血液学的改善は、改変された2006年IWGによって定
義されている通りである。ある態様において、低輸血負荷患者の赤血球の血液学的改善は
、患者における少なくとも8週間の少なくとも1.5g/dLのヘモグロビン濃度の増加である。
ある態様において、高輸血負荷患者の赤血球の血液学的改善は、8週間にわたる少なくと
も4単位のRBC輸血の低下である。
ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与され、かつRBC輸血の非存在下、任意の連続56日間にわ
たって(対象へのActRIIB-hFc(配列番号25)の投与前の対象におけるヘモグロビン濃度と比
較して)少なくとも1.0g/dLのヘモグロビンの増加を達成している対象の比率も決定する。
ActRIIB-hFc(配列番号25)投与前の血清フェリチンレベルと比較したときのActRIIB-hFc
(配列番号25)が投与された対象における血清フェリチンレベルの平均減少も決定する。共
分散分析(ANCOVA)を用いて、層別化因子及びベースライン(ActRIIB-hFC(配列番号25)投与
前)血清フェリチン値を共変数として、群間治療差を比較する。
ActRIIB-hFc(配列番号25)投与前の鉄キレート療法使用と比較したときのActRIIB-hFc(
配列番号25)が投与された対象における鉄キレート療法使用の平均減少も決定する。各対
象についての日々の鉄キレート療法用量の変化をベースライン後の平均日用量とベースラ
インの平均日用量の差として計算する。共分散分析(ANCOVA)を用いて、層別化因子並びに
ベースライン鉄キレート療法値及び共変数を用いて、群間治療差を比較する。
ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与後、任意の連続56日間にわたって、好中球の血液学的
改善を達成している、ActRIIB-hFc(配列番号25)が投与された対象の比率も決定する。あ
る態様において、好中球の血液学的改善は、IWGによって定義されている通りである。あ
る態様において、好中球の血液学的改善は、対象へのActRIIB-hFc(配列番号25)の投与後
、対象での連続56日間にわたる少なくとも100%及び500/uLを超える好中球の増加である
急性骨髄性白血病に進行する対象の比率も決定する。
欧州癌研究治療機構(The European Organization for Research and Treatment of Can
cer)の生活の質に関するアンケートも利用し、評価する。
有害事象、全生存、集団薬物動態、及び有害事象も評価する。
(9.配列の説明)
表21.配列情報
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
Figure 2021038249
(10.等価物)
本発明は、その具体的な実施態様に関して詳細に記載されているが、機能的に等価であ
るバリエーションが本発明の範囲内にあることが理解されるであろう。実際、本明細書に
示され、記載されたものに加えた本発明の様々な変更は、前述の説明及び付随する図面か
ら当業者に明らかになるであろう。そのような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内に
含まれることが意図される。当業者は、本明細書に記載の本発明の具体的な実施態様の多
くの等価物を認識するか、又はルーチンの実験だけを用いて、それらを確認することがで
きるであろう。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意
図される。
本明細書に言及された全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各々の個々の刊行物、特
許、又は特許出願が、その全体として引用により具体的かつ個別に組み込まれることが示
される場合と同じ程度に、引用により本明細書中に組み込まれる。
本明細書に言及された全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各々の個々の刊行物、特
許、又は特許出願が、その全体として引用により具体的かつ個別に組み込まれることが示
される場合と同じ程度に、引用により本明細書中に組み込まれる。
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
対象における血液関連障害を治療する方法であって、
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;及び
(b)該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、1
7%、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビター
の0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量を該対象に投与すること
を含む、前記方法。
(構成2)
前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、骨髄異形成症候群(MDS)、又は非
増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)である、構成1記載の方法。
(構成3)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが初回で決定される、構成
1又は2記載の方法。
(構成4)
前記初回が、前記対象への前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量の投与
から1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週
間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月以内である、構成3記載の方法。
(構成5)
対象における血液関連障害を治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球で
ある赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤
芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したとき
の該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にアクチビン
受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与するこ
とを含み;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環
状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、
14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である、前記方法。
(構成6)
前記血液関連障害が、貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、構成5記載の方法。
(構成7)
対象における貧血を治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽
球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパ
ーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初
期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該対象
におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にアクチビン受容体II
型(ActRII)シグナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み
;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球
である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15
%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である、前記方法。
(構成8)
前記対象がRBC輸血を必要とする対象である、構成7記載の方法。
(構成9)
対象におけるMDSを治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球
の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパー
センテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期
用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該対象に
おけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にActRIIシグナル伝達イ
ンヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医薬有効用量
が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパー
センテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19
%、又は少なくとも20%である、前記方法。
(構成10)
対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球で
ある赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤
芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビ
ターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したとき
の該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にActRIIシグ
ナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医
薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球である赤芽球の
初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%
、18%、19%、又は少なくとも20%である、前記方法。
(構成11)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間が、1、2、3、4、5、又は6カ月である
、構成5〜10のいずれか1記載の方法。
(構成12)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、該対象に該ActR
IIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における環状鉄芽球
である赤芽球のパーセンテージである、構成5〜11のいずれか1記載の方法。
(構成13)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下が、前記ActRII
シグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも1、2、3、4、5、6、12、18、又は24
カ月間維持される、構成5〜12のいずれか1記載の方法。
(構成14)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下が、前記ActRII
シグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも6、12、18、又は24カ月間、該対象
における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージを少なくとも1.5、2.5、5.0、7
.5、又は10.0倍下回るものである、構成5〜13のいずれか1記載の方法。
(構成15)
前記対象における初期のヘモグロビンレベルが、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒ
ビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルである、構成
5〜14のいずれか1記載の方法。
(構成16)
前記対象における初期のヘモグロビンレベルが約11g/dL未満である、構成5〜15のいず
れか1記載の方法。
(構成17)
前記対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビ
ター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間維持される、構成5〜1
6のいずれか1記載の方法。
(構成18)
前記対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビ
ター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間の該対象における約11
g/dL〜18g/dLのヘモグロビンレベルである、構成5〜17のいずれか1記載の方法。
(構成19)
前記対象が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5
、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない、構成5〜17のいずれか1記載の
方法。
(構成20)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが3週間に1回投与される、構成1〜19のいずれか
1記載の方法。
(構成21)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
、構成1〜19のいずれか1記載の方法。
(構成22)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、構成1〜21のいずれ
か1記載の方法。
(構成23)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、構成16記載の方法。
(構成24)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のさらなるパーセンテージを決定することをさ
らに含む、構成1〜23のいずれか1記載の方法。
(構成25)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージがプルシアンブルー染色に
よって決定される、構成1〜24のいずれか1記載の方法。
(構成26)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
前記対象におけるさらなるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む、構成1〜25
のいずれか1記載の方法。
(構成27)
対象における血液関連障害を治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;及び
(b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、
11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20%であ
る場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量
で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテー
ジが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/
kgの医薬有効用量で長期間投与すること
を含む、前記方法。
(構成28)
前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
構成27記載の方法。
(構成29)
対象における貧血を治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及

(b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも1
0%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20
%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パー
センテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg
〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与すること
を含む、前記方法。
(構成30)
前記対象が輸血を必要とする対象である、構成29記載の方法。
(構成31)
対象におけるMDSを治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及

(b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも1
0%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20
%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パー
センテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg
〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与すること
を含む、前記方法。
(構成32)
対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及

(b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも1
0%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20
%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パー
センテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg
〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与すること
を含む、前記方法。
(構成33)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが短期間投与された前記対象における環状鉄芽球
である赤芽球の第1のパーセンテージが、該短期間のActRIIシグナル伝達インヒビターの
投与後、少なくとも6、12、18、もしくは24カ月間、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4
%、3%、2%未満、又は1%未満にまで低下する、構成27〜32のいずれか1記載の方法。
(構成34)
前記対象におけるヘモグロビンレベルが約11g/dL未満である、構成27〜33のいずれか1
記載の方法。
(構成35)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが短期間投与された前記対象におけるヘモグロビ
ンレベルが、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から少なくとも3、4、5、6、
12、18、又は24カ月後、約11g/dL〜18g/dLである、構成27〜34のいずれか1記載の方法。
(構成36)
前記短期間が、1、2、3、4、又は5カ月である、構成27〜35のいずれか1記載の方法。
(構成37)
前記長期間が、少なくとも6、12、18、又は24カ月である、構成27〜35のいずれか1記
載の方法。
(構成38)
前記対象が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の期間後、少なくとも3、4、
5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない、構成27〜36のいずれか1記載
の方法。
(構成39)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが3週間に1回投与される、構成27〜38のいずれか
1記載の方法。
(構成40)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
、構成27〜38のいずれか1記載の方法。
(構成41)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、構成27〜40のいずれ
か1記載の方法。
(構成42)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、構成41記載の方法。
(構成43)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定することをさら
に含む、構成27〜42のいずれか1記載の方法。
(構成44)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージがプルシアンブルー染色に
よって決定される、構成27〜43のいずれか1記載の方法。
(構成45)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
前記対象におけるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む、構成27〜43のいずれ
か1記載の方法。
(構成46)
対象における血液関連障害を治療する方法であって:
(a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
有することを決定すること;
(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
すること;
(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
すること;及び
(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
を含む、前記方法。
(構成47)
前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
構成46記載の方法。
(構成48)
対象における貧血を治療する方法であって:
(a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
有することを決定すること;
(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
すること;
(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
すること;及び
(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
を含む、前記方法。
(構成49)
前記対象が輸血を必要とする対象である、構成48記載の方法。
(構成50)
対象におけるMDSを治療する方法であって:
(a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
有することを決定すること;
(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
すること;
(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
すること;及び
(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
を含む、前記方法。
(構成51)
対象における非増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)を治療する方法であって:
(a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
有することを決定すること;
(b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
すること;
(c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
すること;及び
(d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
を含む、前記方法。
(構成52)
前記一定期間が、1、2、3、4、5、又は6カ月である、構成46〜51のいずれか1記載の方
法。
(構成53)
前記初期用量が注射によって投与される、構成46〜52のいずれか1記載の方法。
(構成54)
前記初期用量が皮下投与される、構成53記載の方法。
(構成55)
前記初期用量が3週間に1回投与される、構成46〜54のいずれか1記載の方法。
(構成56)
前記初期用量が、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される、構成46〜54のいずれか
1記載の方法。
(構成57)
前記初期用量が、前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージの
決定の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1
カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、も
しくは12カ月以内に、該対象に投与される、構成46〜56のいずれか1記載の方法。
(構成58)
前記調整用量が、前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージの
決定の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1
カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、も
しくは12カ月以内に、該対象に投与される、構成46〜56のいずれか1記載の方法。
(構成59)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージが、少なくとも10%
、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である
場合、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量が前記初期用量よりも多い、構成
46〜58のいずれか1記載の方法。
(構成60)
前記調整用量が、前記初期用量よりも約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.25
mg/kg、約0.3mg/kg、約0.35mg/kg、約0.4mg/kg、もしくは約0.5mg/kg、0.75mg/kg、1.0mg
/kg、1.33mg/kg、1.5mg/kg、又は約1.75mg/kg多い、構成59記載の方法。
(構成61)
前記調整用量が、前記初期用量よりも高い頻度で投与される、構成59又は60のいずれか
1記載の方法。
(構成62)
前記調整用量が、5、10、15、20、25、28、30、35、又は40日毎に投与される、構成59
〜61のいずれか1記載の方法。
(構成63)
前記調整用量が注射によって投与される、構成46〜62のいずれか1記載の方法。
(構成64)
前記調整用量が皮下投与される、構成63記載の方法。
(構成65)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージが、10%、9%、8%
、7%、6%、5%、4%、3%、2%未満、又は1%未満である場合、前記調整用量が該対象
に投与されない、構成46〜57のいずれか1記載の方法。
(構成66)
前記調整用量が、最大でも1、2、3、4、5、又は6カ月間しか投与されない、構成46〜64
のいずれか1記載の方法。
(構成67)
前記対象が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の期間後、少なくとも3、4、
5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない、構成46〜66のいずれか1記載
の方法。
(構成68)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが3週間に1回投与される、構成46〜67のいずれか
1記載の方法。
(構成69)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
、構成46〜67のいずれか1記載の方法。
(構成70)
前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージがプルシアンブルー染色に
よって決定される、構成46〜69のいずれか1記載の方法。
(構成71)
対象における血液関連障害を治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
(b)該対象における環状鉄芽球である該対象における赤芽球のパーセンテージが、少な
くとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも
20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬
有効用量で投与すること;
(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
ロビンのレベルを決定すること;及び
(d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
を含む、前記方法。
(構成72)
前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
構成71記載の方法。
(構成73)
対象における貧血を治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
(b)該対象における環状鉄芽球である該対象における赤芽球のパーセンテージが、少な
くとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも
20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬
有効用量で投与すること;
(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
ロビンのレベルを決定すること;及び
(d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
を含む、前記方法。
(構成74)
前記対象がRBC輸血を必要とする、構成73記載の方法。
(構成75)
対象におけるMDSを治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
(b)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、11
%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である場合
、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で投与
すること;
(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
ロビンのレベルを決定すること;及び
(d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
を含む、前記方法。
(構成76)
対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
(b)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、11
%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である場合
、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で投与
すること;
(c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
ロビンのレベルを決定すること;及び
(d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
を含む、前記方法。
(構成77)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、前記対象に3週間に1回投与される、構成71〜
76のいずれか1記載の方法。
(構成78)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
、構成71〜76のいずれか1記載の方法。
(構成79)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、構成27〜40のいずれ
か1記載の方法。
(構成80)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、構成79記載の方法。
(構成81)
前記ヘモグロビンのレベルが、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された後、
6、12、18、及び/又は24カ月以内に決定される、構成71〜80のいずれか1記載の方法。
(構成82)
血液関連障害を有する対象における赤血球産生を促進する方法であって:
(a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
(b)ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を該対象に第1の期間投与すること
;
(c)該第1の期間の後、工程(a)の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテ
ージが、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%を上回って
いた場合、該対象に投与される該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量を低下させるか
、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の頻度を低下させるか、又は該Ac
tRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
を含む、前記方法。
(構成83)
前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
構成82記載の方法。
(構成84)
(i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への該ActRII
シグナル伝達インヒビターの投与を低下させるか又は中止することをさらに含む、構成82
又は83記載の方法。
(構成85)
(i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への前記ActR
IIシグナル伝達インヒビターの投与の用量を低下させることをさらに含む、構成82〜84の
いずれか1記載の方法。
(構成86)
(i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への前記ActR
IIシグナル伝達インヒビターの投与の頻度を低下させることをさらに含む、構成82〜85の
いずれか1記載の方法。
(構成87)
(i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
及び (ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への前記Act
RIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止することをさらに含む、構成82〜86のいずれ
か1記載の方法。
(構成88)
前記対象における正常化した血液学的パラメータが、参照集団における該血液学的パラ
メータのレベルである、構成82〜87のいずれか1記載の方法。
(構成89)
前記対象における正常化した血液学的パラメータが、該対象に前記ActRIIシグナル伝達
インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における該血液学的パラメータと比
較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100
%の該対象における該血液学的パラメータの改善である、構成82〜87のいずれか1記載の
方法。
(構成90)
前記対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間が、1
日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8
週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である、構成89記載の方法。
(構成91)
前記第1の期間が、少なくとも1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8
カ月、9カ月、10カ月、11カ月、又は1年である、構成82〜90のいずれか1記載の方法。
(構成92)
前記血液学的パラメータが、ヘモグロビンレベル、ヘマトクリット、赤血球数、又は前
記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである、構成82〜91のいずれか
1記載の方法。
(構成93)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、前記対象に3週間に1回投与される、構成82〜
92のいずれか1記載の方法。
(構成94)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
、構成82〜92のいずれか1記載の方法。
(構成95)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、構成82〜94のいずれ
か1記載の方法。
(構成96)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、構成95記載の方法。
(構成97)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgである、構
成82〜96のいずれか1記載の方法。
(構成98)
前記対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17
%、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、該対象が、1以上の血液学的パラメ
ータの正常化を達成する増大した可能性を有する、構成1〜97のいずれか1記載の方法。
(構成99)
前記血液学的パラメータが、ヘモグロビンレベル、ヘマトクリット、赤血球数、又は前
記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである、構成98記載の方法。
(構成100)
前記正常化した血液学的パラメータが、参照集団における該血液学的パラメータのレベ
ルである、構成98又は99記載の方法。
(構成101)
前記正常化した血液学的パラメータが、前記対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビタ
ーの初期用量を投与する前の期間の該対象における該血液学的パラメータと比較して、少
なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%の改善で
ある、構成98〜100のいずれか1記載の方法。
(構成102)
前記対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間が、1
日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8
週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である、構成101記載の方法。
(構成103)
対象における好中球のレベルを増大させる方法であって、該対象にアクチビン受容体II
型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与することを含む、前記方法。
(構成104)
好中球のレベルの低下と関連する疾患を治療するためのものである、構成103記載の方
法。
(構成105)
対象における血小板のレベルを増大させる方法であって、該対象にアクチビン受容体II
型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与することを含む、前記方法。
(構成106)
血小板のレベルの低下と関連する疾患を治療するためのものである、構成105記載の方
法。
(構成107)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgである、構
成103〜106のいずれか1記載の方法。
(構成108)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが:
(a)配列番号2と90%同一のもの;
(b)配列番号2と95%同一のもの;
(c)配列番号2と98%同一のもの;
(d)配列番号2;
(e)配列番号3と90%同一のもの;
(f)配列番号3と95%同一のもの;
(g)配列番号3と98%同一のもの;
(h)配列番号3;
(i)配列番号6と90%同一のもの;
(j)配列番号6と95%同一のもの;
(k)配列番号6と98%同一のもの;
(l)配列番号6;
(m)配列番号7と90%同一のもの;
(n)配列番号7と95%同一のもの;
(o)配列番号7と98%同一のもの;
(p)配列番号7;
(q)配列番号12と90%同一のもの;
(r)配列番号12と95%同一のもの;
(s)配列番号12と98%同一のもの;
(t)配列番号12;
(u)配列番号17と90%同一のもの;
(v)配列番号17と95%同一のもの;
(w)配列番号17と98%同一のもの;
(x)配列番号17;
(y)配列番号20と90%同一のもの;
(z)配列番号20と95%同一のもの;
(aa)配列番号20と98%同一のもの;
(bb)配列番号20;
(cc)配列番号21と90%同一のもの;
(dd)配列番号21と95%同一のもの;
(ee)配列番号21と98%同一のもの;
(ff)配列番号21;
(gg)配列番号25と90%同一のもの;
(hh)配列番号25と95%同一のもの;
(ii)配列番号25と98%同一のもの;及び
(jj)配列番号25
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、構成1〜107のいずれ
か1記載の方法。
(構成109)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターがActRIIAシグナル伝達インヒビターである、構
成1〜108のいずれか1記載の方法。
(構成110)
前記ActRIIAシグナル伝達インヒビターが:
(a)配列番号2と90%同一のもの;
(b)配列番号2と95%同一のもの;
(c)配列番号2と98%同一のもの;
(d)配列番号2;
(e)配列番号3と90%同一のもの;
(f)配列番号3と95%同一のもの;
(g)配列番号3と98%同一のもの;
(h)配列番号3;
(i)配列番号6と90%同一のもの;
(j)配列番号6と95%同一のもの;
(k)配列番号6と98%同一のもの;
(l)配列番号6;
(m)配列番号7と90%同一のもの;
(n)配列番号7と95%同一のもの;
(o)配列番号7と98%同一のもの;及び
(p)配列番号7
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、構成109記載の方法

(構成111)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、配列番号7のアミノ酸配列を含むポリペプチ
ドである、構成1〜110のいずれか1記載の方法。
(構成112)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、ActRIIAの細胞外ドメイン及びヒトIgG1 Fcド
メインからなるヒト化融合タンパク質である、構成1〜106のいずれか1記載の方法。
(構成113)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、ActRIIBのシグナル伝達インヒビターである
、構成1〜107のいずれか1記載の方法。
(構成114)
前記ActRIIBシグナル伝達インヒビターが:
(a)配列番号17と90%同一のもの;
(b)配列番号17と95%同一のもの;
(c)配列番号17と98%同一のもの;
(d)配列番号17;
(e)配列番号20と90%同一のもの;
(f)配列番号20と95%同一のもの;
(g)配列番号20と98%同一のもの;
(h)配列番号20;
(i)配列番号21と90%同一のもの;
(j)配列番号21と95%同一のもの;
(k)配列番号21と98%同一のもの;
(l)配列番号21;
(m)配列番号25と90%同一のもの;
(n)配列番号25と95%同一のもの;
(o)配列番号25と98%同一のもの;及び
(p)配列番号25
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、構成113記載の方法

(構成115)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、配列番号25のアミノ酸配列を含むポリペプチ
ドである、構成114記載の方法。
(構成116)
前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、ActRIIBの細胞外ドメイン及びヒトIgG1 Fcド
メインからなるヒト化融合タンパク質である、構成1〜107のいずれか1記載の方法。
(構成117)
前記対象がヒトである、構成1〜116のいずれか1記載の方法。

Claims (117)

  1. 対象における血液関連障害を治療する方法であって、
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;及び
    (b)該対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、1
    7%、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビター
    の0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量を該対象に投与すること
    を含む、前記方法。
  2. 前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、骨髄異形成症候群(MDS)、又は非
    増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)である、請求項1記載の方法。
  3. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが初回で決定される、請求
    項1又は2記載の方法。
  4. 前記初回が、前記対象への前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量の投与
    から1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週
    間、8週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月以内である、請求項3記載の方法。
  5. 対象における血液関連障害を治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球で
    ある赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤
    芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビ
    ターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したとき
    の該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にアクチビン
    受容体II型(ActRII)シグナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与するこ
    とを含み;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環
    状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、
    14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である、前記方法。
  6. 前記血液関連障害が、貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、請求項5記載の方法。
  7. 対象における貧血を治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽
    球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパ
    ーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初
    期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該対象
    におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にアクチビン受容体II
    型(ActRII)シグナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み
    ;ここで、該医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球
    である赤芽球の初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15
    %、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である、前記方法。
  8. 前記対象がRBC輸血を必要とする対象である、請求項7記載の方法。
  9. 対象におけるMDSを治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球
    の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパー
    センテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期
    用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したときの該対象に
    おけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にActRIIシグナル伝達イ
    ンヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医薬有効用量
    が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパー
    センテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19
    %、又は少なくとも20%である、前記方法。
  10. 対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって、(i)該対象における環状鉄芽球で
    ある赤芽球の初期のパーセンテージと比較したときの該対象における環状鉄芽球である赤
    芽球のパーセンテージの長期低下;及び/又は(ii)該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビ
    ターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルと比較したとき
    の該対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大を達成するために、該対象にActRIIシグ
    ナル伝達インヒビターを医薬有効用量でかつ一定期間投与することを含み;ここで、該医
    薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgであり、かつ該対象における環状鉄芽球である赤芽球の
    初期のパーセンテージが、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%
    、18%、19%、又は少なくとも20%である、前記方法。
  11. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間が、1、2、3、4、5、又は6カ月である
    、請求項5〜10のいずれか一項記載の方法。
  12. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージが、該対象に該ActR
    IIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における環状鉄芽球
    である赤芽球のパーセンテージである、請求項5〜11のいずれか一項記載の方法。
  13. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下が、前記ActRII
    シグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも1、2、3、4、5、6、12、18、又は24
    カ月間維持される、請求項5〜12のいずれか一項記載の方法。
  14. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージの長期低下が、前記ActRII
    シグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも6、12、18、又は24カ月間、該対象
    における環状鉄芽球である赤芽球の初期のパーセンテージを少なくとも1.5、2.5、5.0、7
    .5、又は10.0倍下回るものである、請求項5〜13のいずれか一項記載の方法。
  15. 前記対象における初期のヘモグロビンレベルが、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒ
    ビターの初期用量を投与する前の期間の該対象におけるヘモグロビンレベルである、請求
    項5〜14のいずれか一項記載の方法。
  16. 前記対象における初期のヘモグロビンレベルが約11g/dL未満である、請求項5〜15のい
    ずれか一項記載の方法。
  17. 前記対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビ
    ター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間維持される、請求項5
    〜16のいずれか一項記載の方法。
  18. 前記対象におけるヘモグロビンレベルの長期増大が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビ
    ター投与の期間後、少なくとも3、4、5、6、12、18、又は24カ月間の該対象における約11
    g/dL〜18g/dLのヘモグロビンレベルである、請求項5〜17のいずれか一項記載の方法。
  19. 前記対象が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間後、少なくとも3、4、5
    、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない、請求項5〜17のいずれか一項記
    載の方法。
  20. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが3週間に1回投与される、請求項1〜19のいずれ
    か一項記載の方法。
  21. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
    、請求項1〜19のいずれか一項記載の方法。
  22. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、請求項1〜21のいず
    れか一項記載の方法。
  23. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、請求項16記載の方法。
  24. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
    前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のさらなるパーセンテージを決定することをさ
    らに含む、請求項1〜23のいずれか一項記載の方法。
  25. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージがプルシアンブルー染色に
    よって決定される、請求項1〜24のいずれか一項記載の方法。
  26. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
    前記対象におけるさらなるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む、請求項1〜2
    5のいずれか一項記載の方法。
  27. 対象における血液関連障害を治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;及び
    (b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、
    11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20%であ
    る場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量
    で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテー
    ジが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/
    kgの医薬有効用量で長期間投与すること
    を含む、前記方法。
  28. 前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
    請求項27記載の方法。
  29. 対象における貧血を治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及

    (b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも1
    0%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20
    %である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
    効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パー
    センテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg
    〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与すること
    を含む、前記方法。
  30. 前記対象が輸血を必要とする対象である、請求項29記載の方法。
  31. 対象におけるMDSを治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及

    (b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも1
    0%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20
    %である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
    効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パー
    センテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg
    〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与すること
    を含む、前記方法。
  32. 対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージを決定すること;及

    (b)(i)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージが、少なくとも1
    0%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、もしくは少なくとも20
    %である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有
    効用量で短期間投与すること、又は(ii)該対象における環状鉄芽球である赤芽球の該パー
    センテージが10%未満である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg
    〜2.0mg/kgの医薬有効用量で長期間投与すること
    を含む、前記方法。
  33. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが短期間投与された前記対象における環状鉄芽球
    である赤芽球の第1のパーセンテージが、該短期間のActRIIシグナル伝達インヒビターの
    投与後、少なくとも6、12、18、もしくは24カ月間、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4
    %、3%、2%未満、又は1%未満にまで低下する、請求項27〜32のいずれか一項記載の方
    法。
  34. 前記対象におけるヘモグロビンレベルが約11g/dL未満である、請求項27〜33のいずれか
    一項記載の方法。
  35. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが短期間投与された前記対象におけるヘモグロビ
    ンレベルが、該ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から少なくとも3、4、5、6、
    12、18、又は24カ月後、約11g/dL〜18g/dLである、請求項27〜34のいずれか一項記載の方
    法。
  36. 前記短期間が、1、2、3、4、又は5カ月である、請求項27〜35のいずれか一項記載の方
    法。
  37. 前記長期間が、少なくとも6、12、18、又は24カ月である、請求項27〜35のいずれか一
    項記載の方法。
  38. 前記対象が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の期間後、少なくとも3、4、
    5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない、請求項27〜36のいずれか一項
    記載の方法。
  39. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが3週間に1回投与される、請求項27〜38のいずれ
    か一項記載の方法。
  40. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
    、請求項27〜38のいずれか一項記載の方法。
  41. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、請求項27〜40のいず
    れか一項記載の方法。
  42. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、請求項41記載の方法。
  43. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
    前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定することをさら
    に含む、請求項27〜42のいずれか一項記載の方法。
  44. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージがプルシアンブルー染色に
    よって決定される、請求項27〜43のいずれか一項記載の方法。
  45. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビター投与の期間から6、12、18、及び/又は24カ月後の
    前記対象におけるヘモグロビンレベルを決定することをさらに含む、請求項27〜43のいず
    れか一項記載の方法。
  46. 対象における血液関連障害を治療する方法であって:
    (a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
    9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
    有することを決定すること;
    (b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
    すること;
    (c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
    すること;及び
    (d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
    を含む、前記方法。
  47. 前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
    請求項46記載の方法。
  48. 対象における貧血を治療する方法であって:
    (a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
    9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
    有することを決定すること;
    (b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
    すること;
    (c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
    すること;及び
    (d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
    を含む、前記方法。
  49. 前記対象が輸血を必要とする対象である、請求項48記載の方法。
  50. 対象におけるMDSを治療する方法であって:
    (a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
    9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
    有することを決定すること;
    (b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
    すること;
    (c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
    すること;及び
    (d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
    を含む、前記方法。
  51. 対象における非増殖性慢性骨髄単球性白血病(CMML)を治療する方法であって:
    (a)該対象が、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、1
    9%、又は少なくとも20%の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを
    有することを決定すること;
    (b)該対象にActRIIシグナル伝達インヒビターの0.1mg/kg〜2.0mg/kgの初期用量を投与
    すること;
    (c)一定期間後、該対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージを決定
    すること;及び
    (d)任意に、該対象に該ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量を投与すること
    を含む、前記方法。
  52. 前記一定期間が、1、2、3、4、5、又は6カ月である、請求項46〜51のいずれか一項記載
    の方法。
  53. 前記初期用量が注射によって投与される、請求項46〜52のいずれか一項記載の方法。
  54. 前記初期用量が皮下投与される、請求項53記載の方法。
  55. 前記初期用量が3週間に1回投与される、請求項46〜54のいずれか一項記載の方法。
  56. 前記初期用量が、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される、請求項46〜54のいずれ
    か一項記載の方法。
  57. 前記初期用量が、前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第1のパーセンテージの
    決定の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1
    カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、も
    しくは12カ月以内に、該対象に投与される、請求項46〜56のいずれか一項記載の方法。
  58. 前記調整用量が、前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージの
    決定の直後又は最大でもその1日、2日、3日、4日、5日、6日、もしくは1週間、2週間、1
    カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、も
    しくは12カ月以内に、該対象に投与される、請求項46〜56のいずれか一項記載の方法。
  59. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージが、少なくとも10%
    、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である
    場合、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの調整用量が前記初期用量よりも多い、請求
    項46〜58のいずれか一項記載の方法。
  60. 前記調整用量が、前記初期用量よりも約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.25
    mg/kg、約0.3mg/kg、約0.35mg/kg、約0.4mg/kg、もしくは約0.5mg/kg、0.75mg/kg、1.0mg
    /kg、1.33mg/kg、1.5mg/kg、又は約1.75mg/kg多い、請求項59記載の方法。
  61. 前記調整用量が、前記初期用量よりも高い頻度で投与される、請求項59又は60のいずれ
    か一項記載の方法。
  62. 前記調整用量が、5、10、15、20、25、28、30、35、又は40日毎に投与される、請求項5
    9〜61のいずれか一項記載の方法。
  63. 前記調整用量が注射によって投与される、請求項46〜62のいずれか一項記載の方法。
  64. 前記調整用量が皮下投与される、請求項63記載の方法。
  65. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球の第2のパーセンテージが、10%、9%、8%
    、7%、6%、5%、4%、3%、2%未満、又は1%未満である場合、前記調整用量が該対象
    に投与されない、請求項46〜57のいずれか一項記載の方法。
  66. 前記調整用量が、最大でも1、2、3、4、5、又は6カ月間しか投与されない、請求項46〜
    64のいずれか一項記載の方法。
  67. 前記対象が、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の期間後、少なくとも3、4、
    5、6、12、18、又は24カ月間、赤血球輸血を必要としない、請求項46〜66のいずれか一項
    記載の方法。
  68. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが3週間に1回投与される、請求項46〜67のいずれ
    か一項記載の方法。
  69. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
    、請求項46〜67のいずれか一項記載の方法。
  70. 前記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージがプルシアンブルー染色に
    よって決定される、請求項46〜69のいずれか一項記載の方法。
  71. 対象における血液関連障害を治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
    (b)該対象における環状鉄芽球である該対象における赤芽球のパーセンテージが、少な
    くとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも
    20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬
    有効用量で投与すること;
    (c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
    ロビンのレベルを決定すること;及び
    (d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
    該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
    を含む、前記方法。
  72. 前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
    請求項71記載の方法。
  73. 対象における貧血を治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
    (b)該対象における環状鉄芽球である該対象における赤芽球のパーセンテージが、少な
    くとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも
    20%である場合、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬
    有効用量で投与すること;
    (c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
    ロビンのレベルを決定すること;及び
    (d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
    該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
    を含む、前記方法。
  74. 前記対象がRBC輸血を必要とする、請求項73記載の方法。
  75. 対象におけるMDSを治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
    (b)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、11
    %、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である場合
    、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で投与
    すること;
    (c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
    ロビンのレベルを決定すること;及び
    (d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
    該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
    を含む、前記方法。
  76. 対象における非増殖性CMMLを治療する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
    (b)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージが、少なくとも10%、11
    %、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は少なくとも20%である場合
    、ActRIIシグナル伝達インヒビターを該対象に0.1mg/kg〜2.0mg/kgの医薬有効用量で投与
    すること;
    (c)ActRIIシグナル伝達インヒビターが該対象に投与された後の該対象におけるヘモグ
    ロビンのレベルを決定すること;及び
    (d)該対象におけるヘモグロビンのレベルが少なくとも11g/dLである場合、該対象への
    該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
    を含む、前記方法。
  77. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、前記対象に3週間に1回投与される、請求項71
    〜76のいずれか一項記載の方法。
  78. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
    、請求項71〜76のいずれか一項記載の方法。
  79. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、請求項27〜40のいず
    れか一項記載の方法。
  80. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、請求項79記載の方法。
  81. 前記ヘモグロビンのレベルが、前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された後、
    6、12、18、及び/又は24カ月以内に決定される、請求項71〜80のいずれか一項記載の方法
  82. 血液関連障害を有する対象における赤血球産生を促進する方法であって:
    (a)該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージを決定すること;
    (b)ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を該対象に第1の期間投与すること
    ;
    (c)該第1の期間の後、工程(a)の該対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテ
    ージが、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%を上回って
    いた場合、該対象に投与される該ActRIIシグナル伝達インヒビターの用量を低下させるか
    、該対象への該ActRIIシグナル伝達インヒビターの投与の頻度を低下させるか、又は該Ac
    tRIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止すること
    を含む、前記方法。
  83. 前記血液関連障害が、貧血、輸血を必要とする貧血、MDS、又は非増殖性CMMLである、
    請求項82記載の方法。
  84. (i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
    及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への該ActRII
    シグナル伝達インヒビターの投与を低下させるか又は中止することをさらに含む、請求項
    82又は83記載の方法。
  85. (i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
    及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への前記ActR
    IIシグナル伝達インヒビターの投与の用量を低下させることをさらに含む、請求項82〜84
    のいずれか一項記載の方法。
  86. (i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
    及び(ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への前記ActR
    IIシグナル伝達インヒビターの投与の頻度を低下させることをさらに含む、請求項82〜85
    のいずれか一項記載の方法。
  87. (i)前記第1の期間中の前記対象における血液学的パラメータをモニタリングすること;
    及び (ii)該対象における血液学的パラメータが正常化している場合、該対象への前記Act
    RIIシグナル伝達インヒビターの投与を中止することをさらに含む、請求項82〜86のいず
    れか一項記載の方法。
  88. 前記対象における正常化した血液学的パラメータが、参照集団における該血液学的パラ
    メータのレベルである、請求項82〜87のいずれか一項記載の方法。
  89. 前記対象における正常化した血液学的パラメータが、該対象に前記ActRIIシグナル伝達
    インヒビターの初期用量を投与する前の期間の該対象における該血液学的パラメータと比
    較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100
    %の該対象における該血液学的パラメータの改善である、請求項82〜87のいずれか一項記
    載の方法。
  90. 前記対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間が、1
    日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8
    週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である、請求項89記載の方法。
  91. 前記第1の期間が、少なくとも1カ月、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8
    カ月、9カ月、10カ月、11カ月、又は1年である、請求項82〜90のいずれか一項記載の方法
  92. 前記血液学的パラメータが、ヘモグロビンレベル、ヘマトクリット、赤血球数、又は前
    記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである、請求項82〜91のいずれ
    か一項記載の方法。
  93. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、前記対象に3週間に1回投与される、請求項82
    〜92のいずれか一項記載の方法。
  94. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、(i)28日に1回;又は(ii)42日に1回投与される
    、請求項82〜92のいずれか一項記載の方法。
  95. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが注射によって投与される、請求項82〜94のいず
    れか一項記載の方法。
  96. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが皮下投与される、請求項95記載の方法。
  97. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgである、請
    求項82〜96のいずれか一項記載の方法。
  98. 前記対象における赤芽球の少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17
    %、18%、19%、又は20%が環状鉄芽球である場合、該対象が、1以上の血液学的パラメ
    ータの正常化を達成する増大した可能性を有する、請求項1〜97のいずれか一項記載の方
    法。
  99. 前記血液学的パラメータが、ヘモグロビンレベル、ヘマトクリット、赤血球数、又は前
    記対象における環状鉄芽球である赤芽球のパーセンテージである、請求項98記載の方法。
  100. 前記正常化した血液学的パラメータが、参照集団における該血液学的パラメータのレベ
    ルである、請求項98又は99記載の方法。
  101. 前記正常化した血液学的パラメータが、前記対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビタ
    ーの初期用量を投与する前の期間の該対象における該血液学的パラメータと比較して、少
    なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は100%の改善で
    ある、請求項98〜100のいずれか一項記載の方法。
  102. 前記対象に前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの初期用量を投与する前の期間が、1
    日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8
    週間、3カ月、4カ月、5カ月、又は6カ月である、請求項101記載の方法。
  103. 対象における好中球のレベルを増大させる方法であって、該対象にアクチビン受容体II
    型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与することを含む、前記方法。
  104. 好中球のレベルの低下と関連する疾患を治療するためのものである、請求項103記載の
    方法。
  105. 対象における血小板のレベルを増大させる方法であって、該対象にアクチビン受容体II
    型(ActRII)シグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を投与することを含む、前記方法。
  106. 血小板のレベルの低下と関連する疾患を治療するためのものである、請求項105記載の
    方法。
  107. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量が0.1mg/kg〜2.0mg/kgである、請
    求項103〜106のいずれか一項記載の方法。
  108. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが:
    (a)配列番号2と90%同一のもの;
    (b)配列番号2と95%同一のもの;
    (c)配列番号2と98%同一のもの;
    (d)配列番号2;
    (e)配列番号3と90%同一のもの;
    (f)配列番号3と95%同一のもの;
    (g)配列番号3と98%同一のもの;
    (h)配列番号3;
    (i)配列番号6と90%同一のもの;
    (j)配列番号6と95%同一のもの;
    (k)配列番号6と98%同一のもの;
    (l)配列番号6;
    (m)配列番号7と90%同一のもの;
    (n)配列番号7と95%同一のもの;
    (o)配列番号7と98%同一のもの;
    (p)配列番号7;
    (q)配列番号12と90%同一のもの;
    (r)配列番号12と95%同一のもの;
    (s)配列番号12と98%同一のもの;
    (t)配列番号12;
    (u)配列番号17と90%同一のもの;
    (v)配列番号17と95%同一のもの;
    (w)配列番号17と98%同一のもの;
    (x)配列番号17;
    (y)配列番号20と90%同一のもの;
    (z)配列番号20と95%同一のもの;
    (aa)配列番号20と98%同一のもの;
    (bb)配列番号20;
    (cc)配列番号21と90%同一のもの;
    (dd)配列番号21と95%同一のもの;
    (ee)配列番号21と98%同一のもの;
    (ff)配列番号21;
    (gg)配列番号25と90%同一のもの;
    (hh)配列番号25と95%同一のもの;
    (ii)配列番号25と98%同一のもの;及び
    (jj)配列番号25
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項1〜107のいず
    れか一項記載の方法。
  109. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターがActRIIAシグナル伝達インヒビターである、請
    求項1〜108のいずれか一項記載の方法。
  110. 前記ActRIIAシグナル伝達インヒビターが:
    (a)配列番号2と90%同一のもの;
    (b)配列番号2と95%同一のもの;
    (c)配列番号2と98%同一のもの;
    (d)配列番号2;
    (e)配列番号3と90%同一のもの;
    (f)配列番号3と95%同一のもの;
    (g)配列番号3と98%同一のもの;
    (h)配列番号3;
    (i)配列番号6と90%同一のもの;
    (j)配列番号6と95%同一のもの;
    (k)配列番号6と98%同一のもの;
    (l)配列番号6;
    (m)配列番号7と90%同一のもの;
    (n)配列番号7と95%同一のもの;
    (o)配列番号7と98%同一のもの;及び
    (p)配列番号7
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項109記載の方
    法。
  111. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、配列番号7のアミノ酸配列を含むポリペプチ
    ドである、請求項1〜110のいずれか一項記載の方法。
  112. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、ActRIIAの細胞外ドメイン及びヒトIgG1 Fcド
    メインからなるヒト化融合タンパク質である、請求項1〜106のいずれか一項記載の方法。
  113. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、ActRIIBのシグナル伝達インヒビターである
    、請求項1〜107のいずれか一項記載の方法。
  114. 前記ActRIIBシグナル伝達インヒビターが:
    (a)配列番号17と90%同一のもの;
    (b)配列番号17と95%同一のもの;
    (c)配列番号17と98%同一のもの;
    (d)配列番号17;
    (e)配列番号20と90%同一のもの;
    (f)配列番号20と95%同一のもの;
    (g)配列番号20と98%同一のもの;
    (h)配列番号20;
    (i)配列番号21と90%同一のもの;
    (j)配列番号21と95%同一のもの;
    (k)配列番号21と98%同一のもの;
    (l)配列番号21;
    (m)配列番号25と90%同一のもの;
    (n)配列番号25と95%同一のもの;
    (o)配列番号25と98%同一のもの;及び
    (p)配列番号25
    からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項113記載の方
    法。
  115. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、配列番号25のアミノ酸配列を含むポリペプチ
    ドである、請求項114記載の方法。
  116. 前記ActRIIシグナル伝達インヒビターが、ActRIIBの細胞外ドメイン及びヒトIgG1 Fcド
    メインからなるヒト化融合タンパク質である、請求項1〜107のいずれか一項記載の方法。
  117. 前記対象がヒトである、請求項1〜116のいずれか一項記載の方法。
JP2020193117A 2014-12-03 2020-11-20 アクチビン-ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用 Active JP7092853B2 (ja)

Applications Claiming Priority (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201462086977P 2014-12-03 2014-12-03
US62/086,977 2014-12-03
US201462088478P 2014-12-05 2014-12-05
US62/088,478 2014-12-05
US201562153872P 2015-04-28 2015-04-28
US62/153,872 2015-04-28
US201562173782P 2015-06-10 2015-06-10
US62/173,782 2015-06-10
US201562218728P 2015-09-15 2015-09-15
US62/218,728 2015-09-15

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017548364A Division JP2018501307A (ja) 2014-12-03 2015-12-03 アクチビン−ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021038249A true JP2021038249A (ja) 2021-03-11
JP7092853B2 JP7092853B2 (ja) 2022-06-28

Family

ID=56092426

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017548364A Pending JP2018501307A (ja) 2014-12-03 2015-12-03 アクチビン−ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用
JP2020193117A Active JP7092853B2 (ja) 2014-12-03 2020-11-20 アクチビン-ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017548364A Pending JP2018501307A (ja) 2014-12-03 2015-12-03 アクチビン−ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用

Country Status (24)

Country Link
US (1) US11471510B2 (ja)
EP (2) EP4233889A3 (ja)
JP (2) JP2018501307A (ja)
KR (1) KR102556991B1 (ja)
CN (2) CN107533040B (ja)
AU (2) AU2015358469B2 (ja)
BR (1) BR112017011722A2 (ja)
CA (1) CA2969572A1 (ja)
CY (1) CY1126033T1 (ja)
DK (1) DK3227675T3 (ja)
ES (1) ES2946160T3 (ja)
FI (1) FI3227675T3 (ja)
HK (2) HK1245397A1 (ja)
HR (1) HRP20230504T1 (ja)
HU (1) HUE062189T2 (ja)
IL (1) IL252631B1 (ja)
LT (1) LT3227675T (ja)
MD (1) MD4801C1 (ja)
PL (1) PL3227675T3 (ja)
PT (1) PT3227675T (ja)
RS (1) RS64214B1 (ja)
SI (1) SI3227675T1 (ja)
TW (2) TWI773117B (ja)
WO (1) WO2016090077A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8216997B2 (en) 2008-08-14 2012-07-10 Acceleron Pharma, Inc. Methods for increasing red blood cell levels and treating anemia using a combination of GDF traps and erythropoietin receptor activators
WO2014071158A1 (en) 2012-11-02 2014-05-08 Celgene Corporation Activin-actrii antagonists and uses for treating bone and other disorders
MA41052A (fr) 2014-10-09 2017-08-15 Celgene Corp Traitement d'une maladie cardiovasculaire à l'aide de pièges de ligands d'actrii
ES2946160T3 (es) 2014-12-03 2023-07-13 Celgene Corp Antagonistas de activina-ActRII y usos para tratar síndrome mielodisplásico
MA41119A (fr) 2014-12-03 2017-10-10 Acceleron Pharma Inc Méthodes de traitement de syndromes myélodysplasiques et d'anémie sidéroblastique
SG11201708351XA (en) 2015-04-22 2017-11-29 Alivegen Usa Inc Novel hybrid actriib ligand trap proteins for treating muscle wasting diseases
CA2986432A1 (en) 2015-05-20 2016-11-24 Celgene Corporation In vitro cell culture methods for beta-thalassemia using activin type ii receptor ligand traps
US11123430B2 (en) 2015-11-04 2021-09-21 Acceleron Pharma Inc. Methods for increasing red blood cell levels and treating ineffective erythropoiesis
EP3380121B1 (en) 2015-11-23 2023-12-20 Acceleron Pharma Inc. Actrii antagonist for use in treating eye disorders
US10041044B2 (en) 2016-07-29 2018-08-07 Trustees Of Boston University Age-associated clonal hematopoiesis accelerates cardio-metabolic disease development
US11013785B2 (en) 2016-11-10 2021-05-25 Keros Therapeutics, Inc. Activin receptor type IIA variants and methods of use thereof
US20200101134A1 (en) 2017-06-14 2020-04-02 Celgene Corporation Methods for treating myeloproliferative neoplasm-associated myelofibrosis and anemia
WO2019094751A1 (en) 2017-11-09 2019-05-16 Keros Therapeutics, Inc. Activin receptor type iia variants and methods of use thereof
JP2021518745A (ja) 2018-01-12 2021-08-05 ケロス セラピューティクス インコーポレイテッドKeros Therapeutics,Inc. アクチビンiib型受容体変異体およびそれらの使用方法
WO2019213016A1 (en) * 2018-04-30 2019-11-07 The Children's Hospital Of Philadelphia Methods of improving anemias by combining agents
CN112969471A (zh) * 2018-10-31 2021-06-15 细胞基因公司 使用激活素-actrii配体陷阱治疗具有环状铁粒幼细胞的受试者中由极低、低或中等风险的骨髓增生异常综合征引起的贫血
WO2021189006A1 (en) * 2020-03-20 2021-09-23 Keros Therapeutics, Inc. Methods of using activin receptor type iia variants
EP4121088A1 (en) * 2020-03-20 2023-01-25 Keros Therapeutics, Inc. Methods of using activin receptor type iib variants
WO2022098877A1 (en) * 2020-11-06 2022-05-12 Acceleron Pharma Inc. Formulations comprising actrii polypeptide variants

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010513506A (ja) * 2006-12-18 2010-04-30 アクセルロン ファーマ, インコーポレイテッド アクチビン−ActRIIアンタゴニストおよび赤血球レベルを増加させるためのその使用

Family Cites Families (193)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0637520B2 (ja) 1985-07-03 1994-05-18 味の素株式会社 ポリペプチド
EP0272253A4 (en) 1986-03-07 1990-02-05 Massachusetts Inst Technology METHOD FOR IMPROVING GLYCOPROTE INSTABILITY.
US4973577A (en) 1986-04-04 1990-11-27 The Salk Institute For Biological Studies FSH-releasing peptides
US5080891A (en) 1987-08-03 1992-01-14 Ddi Pharmaceuticals, Inc. Conjugates of superoxide dismutase coupled to high molecular weight polyalkylene glycols
US5223409A (en) 1988-09-02 1993-06-29 Protein Engineering Corp. Directed evolution of novel binding proteins
US5198346A (en) 1989-01-06 1993-03-30 Protein Engineering Corp. Generation and selection of novel DNA-binding proteins and polypeptides
US5096815A (en) 1989-01-06 1992-03-17 Protein Engineering Corporation Generation and selection of novel dna-binding proteins and polypeptides
EP0548276A4 (en) 1990-09-13 1993-12-29 Children's Hospital Medical Center Of Northern California Method for increasing red blood cell production by treatment with activin or activin-related peptides
US5118667A (en) 1991-05-03 1992-06-02 Celtrix Pharmaceuticals, Inc. Bone growth factors and inhibitors of bone resorption for promoting bone formation
US5885794A (en) 1991-05-10 1999-03-23 The Salk Institute For Biological Studies Recombinant production of vertebrate activin receptor polypeptides and identification of receptor DNAs in the activin/TGF-β superfamily
US6162896A (en) 1991-05-10 2000-12-19 The Salk Institute For Biological Studies Recombinant vertebrate activin receptors
JPH06500574A (ja) 1991-05-10 1994-01-20 ザ ソーク インスティテュート フォア バイオロジカル スタディーズ アクチビン/TGF―βスーパーファミリーのレセプターのクローニングおよび組換えによる産生
US20050186593A1 (en) 1991-05-10 2005-08-25 The Salk Institute For Biological Studies Cloning and recombinant production of CRF receptor(s)
US6287816B1 (en) 1991-06-25 2001-09-11 Genetics Institute, Inc. BMP-9 compositions
DK0592562T3 (da) 1991-06-25 1999-08-30 Genetics Inst BMP-9-præparater
US6692925B1 (en) 1992-11-17 2004-02-17 Ludwig Institute For Cancer Research Proteins having serine/threonine kinase domains, corresponding nucleic acid molecules, and their use
EP0679163A4 (en) 1993-01-12 1997-07-16 Univ Johns Hopkins Med FACTOR-3 OF GROWTH AND DIFFERENTIATION.
CA2161807A1 (en) 1993-05-12 1994-11-24 Anthony J. Celeste Bmp-10 compositions
US5637480A (en) 1993-05-12 1997-06-10 Genetics Institute, Inc. DNA molecules encoding bone morphogenetic protein-10
US5677196A (en) 1993-05-18 1997-10-14 University Of Utah Research Foundation Apparatus and methods for multi-analyte homogeneous fluoro-immunoassays
US5831050A (en) 1993-06-07 1998-11-03 Creative Biomolecules, Inc. Morphogen cell surface receptor
AU701623B2 (en) 1993-10-14 1999-02-04 President And Fellows Of Harvard College Method of inducing and maintaining neuronal cells
US5525490A (en) 1994-03-29 1996-06-11 Onyx Pharmaceuticals, Inc. Reverse two-hybrid method
US5658876A (en) 1994-04-28 1997-08-19 The General Hospital Corporation Activin antagonists as novel contraceptives
US5885574A (en) 1994-07-26 1999-03-23 Amgen Inc. Antibodies which activate an erythropoietin receptor
US5760010A (en) 1995-01-01 1998-06-02 Klein; Ira Method of treating liver disorders with a macrolide antibiotic
US5814565A (en) 1995-02-23 1998-09-29 University Of Utah Research Foundation Integrated optic waveguide immunosensor
DE69636866D1 (en) 1995-04-11 2007-03-15 Gen Hospital Corp Reverse "two-hybrid"-systeme
EP0771873A3 (en) 1995-10-27 1998-03-04 Takeda Chemical Industries, Ltd. Neuronal cell-specific receptor protein
GB9526131D0 (en) 1995-12-21 1996-02-21 Celltech Therapeutics Ltd Recombinant chimeric receptors
US6004780A (en) 1996-03-26 1999-12-21 Human Genome Sciences, Inc. Growth factor HTTER36
US20050244867A1 (en) 1996-03-26 2005-11-03 Human Genome Sciences, Inc. Growth factor HTTER36
CZ130199A3 (cs) 1996-10-25 1999-07-14 G. D. Searle & Co. Cirkulárně permutovaní agonisté receptoru erythropoietinu
US6605699B1 (en) 1997-01-21 2003-08-12 Human Genome Sciences, Inc. Galectin-11 polypeptides
US6231880B1 (en) 1997-05-30 2001-05-15 Susan P. Perrine Compositions and administration of compositions for the treatment of blood disorders
CA2297489A1 (en) 1997-07-30 1999-02-11 Emory University Novel bone mineralization proteins, dna, vectors, expression systems
US6696260B1 (en) 1997-08-01 2004-02-24 The Johns Hopkins University School Of Medicine Methods to identify growth differentiation factor (GDF) binding proteins
US6891082B2 (en) 1997-08-01 2005-05-10 The Johns Hopkins University School Of Medicine Transgenic non-human animals expressing a truncated activintype II receptor
AU8666398A (en) 1997-08-01 1999-02-22 Johns Hopkins University School Of Medicine, The Methods to identify growth differentiation factor (gdf) receptors
US6656475B1 (en) 1997-08-01 2003-12-02 The Johns Hopkins University School Of Medicine Growth differentiation factor receptors, agonists and antagonists thereof, and methods of using same
US6953662B2 (en) 1997-08-29 2005-10-11 Human Genome Sciences, Inc. Follistatin-3
AU8921698A (en) 1997-08-29 1999-03-16 Human Genome Sciences, Inc. Follistatin-3
US6696411B1 (en) 1998-04-22 2004-02-24 Cornell Research Foundation, Inc. Canine erythropoietin gene and recombinant protein
CN1317967A (zh) 1998-09-17 2001-10-17 伊莱利利公司 蛋白质制剂
JP2002526073A (ja) 1998-09-22 2002-08-20 龍 余 新規のヒト生長分化因子のコード配列、そのdna配列によりコードされるポリペプチド、およびこれらの製造方法。
US6472179B2 (en) 1998-09-25 2002-10-29 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Receptor based antagonists and methods of making and using
US6548634B1 (en) 1998-09-30 2003-04-15 Chiron Corporation Synthetic peptides having FGF receptor affinity
US6777205B1 (en) 1998-11-06 2004-08-17 Sterrenbeld Biotechnologie North America, Inc. Host cells expressing recombinant human erythropoietin
US20040009535A1 (en) 1998-11-27 2004-01-15 Celltech R&D, Inc. Compositions and methods for increasing bone mineralization
NZ513642A (en) 1999-01-21 2004-02-27 Metamorphix Inc Growth differentiation factor inhibitors and uses therefor
EP1174149A1 (en) 1999-04-19 2002-01-23 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Proliferation inhibitor for androgen-independent tumor
US6468543B1 (en) 1999-05-03 2002-10-22 Zymogenetics, Inc. Methods for promoting growth of bone using ZVEGF4
CA2390292A1 (en) 1999-11-12 2001-05-25 Maxygen Holdings Ltd. Interferon gamma conjugates
CA2394576A1 (en) 1999-12-15 2001-06-21 Research Development Foundation Betaglycan as an inhibin receptor and uses thereof
JP4487376B2 (ja) 2000-03-31 2010-06-23 味の素株式会社 腎疾患治療剤
US6627424B1 (en) 2000-05-26 2003-09-30 Mj Bioworks, Inc. Nucleic acid modifying enzymes
US20030215913A1 (en) 2000-07-19 2003-11-20 Enrique Alvarez Nucleic acids, vectors, host cells, polypeptides, and uses thereof
US6632180B1 (en) 2000-09-07 2003-10-14 John H. Laragh Method for evaluating and treating hypertension
DE10045591A1 (de) 2000-09-15 2002-04-04 Klaus Pfizenmaier Ortsspezifische, antikörpervermittelte Aktivierung proapoptotischer Zytokine - AMAIZe (Antibody-Mediated Apoptosis Inducing Zytokine)
JP2004526419A (ja) 2000-10-16 2004-09-02 フィロス インク. 抗体模倣物および他の結合タンパク質のためのタンパク質骨格
US7087224B2 (en) 2000-10-31 2006-08-08 Amgen Inc. Method of treating anemia by administering IL-1ra
BR0115475A (pt) 2000-11-20 2004-02-10 Univ Illinois Proteìnas de estruturação de membranas
US20030082233A1 (en) 2000-12-01 2003-05-01 Lyons Karen M. Method and composition for modulating bone growth
WO2002043759A2 (en) 2000-12-01 2002-06-06 Wyeth Method and composition for modulating bone growth
US20030133939A1 (en) 2001-01-17 2003-07-17 Genecraft, Inc. Binding domain-immunoglobulin fusion proteins
US7754208B2 (en) 2001-01-17 2010-07-13 Trubion Pharmaceuticals, Inc. Binding domain-immunoglobulin fusion proteins
TWI329129B (en) 2001-02-08 2010-08-21 Wyeth Corp Modified and stabilized gdf propeptides and uses thereof
US20040132675A1 (en) 2002-02-08 2004-07-08 Calvin Kuo Method for treating cancer and increasing hematocrit levels
US7294472B2 (en) 2001-03-14 2007-11-13 Caden Biosciences Method for identifying modulators of G protein coupled receptor signaling
EP1369130A1 (en) 2001-03-16 2003-12-10 Takeda Chemical Industries, Ltd. Process for producing sustained release preparation
WO2002088171A2 (en) 2001-04-26 2002-11-07 Avidia Research Institute Combinatorial libraries of monomer domains
RS20120253A1 (en) 2001-05-24 2013-02-28 Zymogenetics Inc. TACI-IMUNOGLOBULINSKI PROTEIN FUNCTIONS
IL159015A0 (en) 2001-05-25 2004-05-12 Genset Sa Polypeptides, their preparation and use
AUPR638101A0 (en) 2001-07-13 2001-08-09 Bioa Pty Limited Composition and method for treatment of disease
JP3888998B2 (ja) 2001-07-17 2007-03-07 帝人株式会社 PPARδ活性化作用を測定することを特徴とする物質の選択方法及び薬剤
US6855344B2 (en) 2001-07-17 2005-02-15 Integrated Chinese Medicine Holdings, Ltd. Compositions and methods for prostate and kidney health and disorders, an herbal preparation
KR100453877B1 (ko) 2001-07-26 2004-10-20 메덱스젠 주식회사 연쇄체화에 의한 면역 글로블린 융합 단백질의 제조 방법 및 이 방법에 의해 제조된 TNFR/Fc 융합 단백질, 상기 단백질을 코딩하는 DNA, 상기 DNA를 포함하는벡터, 및 상기 벡터에 의한 형질전환체
US7320789B2 (en) 2001-09-26 2008-01-22 Wyeth Antibody inhibitors of GDF-8 and uses thereof
US6784154B2 (en) 2001-11-01 2004-08-31 University Of Utah Research Foundation Method of use of erythropoietin to treat ischemic acute renal failure
US20030144203A1 (en) 2001-12-19 2003-07-31 Voyager Pharmaceutical Corporation Methods for slowing senescence and treating and preventing diseases associated with senescence
US6998118B2 (en) 2001-12-21 2006-02-14 The Salk Institute For Biological Studies Targeted retrograde gene delivery for neuronal protection
US20030224397A1 (en) 2002-02-11 2003-12-04 Genentech, Inc. Antibody variants with faster antigen association rates
JP4429729B2 (ja) 2002-02-21 2010-03-10 ワイス エルエルシー Gasp1;フォリスタチンドメイン含有タンパク質
US20030219846A1 (en) 2002-02-28 2003-11-27 Pfizer Inc. Assay for activity of the ActRIIB kinase
AU2003232485A1 (en) 2002-04-18 2003-10-27 Mtm Laboratories Ag Neopeptides and methods useful for detection and treatment of cancer
CN1753904A (zh) 2002-08-16 2006-03-29 惠氏公司 骨形态发生蛋白-2的雌激素效应元件及其使用方法
ZA200503024B (en) 2002-10-15 2006-11-29 Celgene Corp Selective cytokine inhibitory drugs for treating myelodysplastic syndrome
US7261893B2 (en) 2002-10-22 2007-08-28 Wyeth Neutralizing antibodies against GDF-8 and uses therefor
US20040223966A1 (en) 2002-10-25 2004-11-11 Wolfman Neil M. ActRIIB fusion polypeptides and uses therefor
AU2002953327A0 (en) 2002-12-12 2003-01-09 Monash University Methods of diagnosing prognosing and treating activin associated diseases and conditions
ZA200506246B (en) 2003-02-07 2006-12-27 Prometic Biosciences Inc Medium-chain length fatty acids, glycerides and analogues as stimulators of erythropoiesis
US20040197828A1 (en) 2003-03-26 2004-10-07 Gaddy Dana P. Method for diagnosis and treatment of bone turnover
WO2005028517A2 (en) 2003-05-09 2005-03-31 The General Hospital Corporation SOLUBLE TGF-β TYPE III RECEPTOR FUSION PROTEINS
EP1635870A2 (en) 2003-06-02 2006-03-22 Wyeth Use of myostatin (gdf8) inhibitors in conjunction with corticosteroids for treating neuromuscular disorders
CA2529623A1 (en) 2003-06-16 2005-02-17 Celltech R & D, Inc. Antibodies specific for sclerostin and methods for increasing bone mineralization
US7611465B2 (en) 2003-07-15 2009-11-03 Board Of Regents, The University Of Texas System Rapid and accurate detection of bone quality using ultrasound critical angle reflectometry
WO2005009460A2 (en) 2003-07-25 2005-02-03 Medexis, S.A. Pharmaceutical composition comprising activin a, alk-4 or derivatives thereof for the treatment of ophthalmic disorders or cancer
DE10335211A1 (de) 2003-08-01 2005-02-17 Robert Bosch Gmbh Kraftstoff-Einspritzvorrichtung für eine Brennkraftmaschine
US20070135336A1 (en) 2003-09-15 2007-06-14 De Kretser David Follistatin isoforms and uses thereof
US8895540B2 (en) 2003-11-26 2014-11-25 DePuy Synthes Products, LLC Local intraosseous administration of bone forming agents and anti-resorptive agents, and devices therefor
PL1706428T3 (pl) 2004-01-22 2010-02-26 Merck Patent Gmbh Przeciwciała przeciwnowotworowe o zredukowanym wiązaniu dopełniacza
US20050197292A1 (en) 2004-01-30 2005-09-08 Glennda Smithson Compositions and methods for treating T-cell mediated pathological conditions
AU2005229072A1 (en) 2004-03-26 2005-10-13 Acceleron Pharma Inc. BMP-3 propeptides and related methods
EP1730186A2 (en) 2004-03-31 2006-12-13 Xencor, Inc. Bmp-7 variants with improved properties
WO2005113590A2 (en) 2004-05-12 2005-12-01 Acceleron Pharma Inc. Bmp10 propeptides and related methods
AU2005258286A1 (en) 2004-06-24 2006-01-05 Acceleron Pharma Inc. GDF3 propeptides and related methods
DK2332977T3 (en) 2004-07-23 2016-02-29 Acceleron Pharma Inc ActRII receptor polypeptides
BRPI0514253A (pt) 2004-08-12 2008-06-03 Wyeth Corp terapia de combinação para diabetes, obesidade e doenças cardiovasculares usando composições contendo inibidores de gdf-8
EP1804824B1 (en) 2004-09-29 2017-01-04 Icahn School of Medicine at Mount Sinai Fsh and fsh receptor modulator compositions and methods for inhibiting osteoclastic bone resorption and bone loss in osteoporosis
US7879569B2 (en) 2004-11-09 2011-02-01 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Methods for diagnosis of myelodysplastic syndromes (MDS)
MX2007005884A (es) 2004-11-16 2008-02-12 Amgen Mountain View Inc Andamios de proteina y usos de los mismos.
NZ538097A (en) 2005-02-07 2006-07-28 Ovita Ltd Method and compositions for improving wound healing
ES2547866T3 (es) 2005-02-16 2015-10-09 The General Hospital Corporation Uso de proteínas de fusión de hemojuvelina para regular el metabolismo del hierro mediado por hepcidina
JPWO2006115274A1 (ja) 2005-04-26 2008-12-18 味の素株式会社 骨髄赤血球前駆細胞分化促進剤
JP2007099764A (ja) 2005-09-09 2007-04-19 Ajinomoto Co Inc 血糖低下剤
AU2006294511B2 (en) 2005-09-28 2011-11-17 Zymogenetics, Inc IL-17A and IL-17F antagonists and methods of using the same
US8067562B2 (en) 2005-11-01 2011-11-29 Amgen Inc. Isolated nucleic acid molecule comprising the amino acid sequence of SEQ ID NO:1
US8128933B2 (en) 2005-11-23 2012-03-06 Acceleron Pharma, Inc. Method of promoting bone growth by an anti-activin B antibody
CA3045808C (en) 2005-11-23 2022-08-16 Acceleron Pharma, Inc. Activin-actriia antagonists and uses for promoting bone growth
EP1968621A2 (en) 2005-12-06 2008-09-17 Amgen Inc. Uses of myostatin antagonists
AU2006326815A1 (en) 2005-12-20 2007-06-28 Merck Frosst Canada Ltd. Heteroaromatic compounds as inhibitors of stearoyl-coenzyme A delta-9 desaturase
CA2634940A1 (en) 2005-12-21 2007-07-05 Schering Corporation Treatment of nonalcoholic fatty liver disease using cholesterol lowering agents and h3 receptor antagonist/inverse agonist
WO2007076127A2 (en) 2005-12-22 2007-07-05 Biogen Idec Ma Inc Condensed imidazoles or pyrazoles and their use as transforming growth factor modulators
WO2007084977A2 (en) 2006-01-20 2007-07-26 Beckman Coulter, Inc. Low hemoglobin concentration cell percentage and method of use in detection of iron deficiency
CA2637375A1 (en) 2006-01-25 2007-08-02 Wellstat Therapeutics Corporation Compounds for the treatment of metabolic disorders
JP2009528375A (ja) 2006-02-28 2009-08-06 ウェルスタット セラピューティクス コーポレイション 代謝障害を処置するための化合物
WO2007109668A2 (en) 2006-03-20 2007-09-27 The Uab Research Foundation Compositions and methods for improving bone mass through modulation of novel receptors of pth and fragments thereof
US20080102065A1 (en) 2006-04-14 2008-05-01 Borges Luis G Erythropoietin receptor extended duration limited agonists
CN101489544A (zh) 2006-05-09 2009-07-22 海玛奎斯特医药公司 治疗血液病的方法
MX2009000722A (es) 2006-07-21 2009-06-11 Lyne Lab Composiciones liquidas de acetato de calcio.
GB0615129D0 (en) 2006-07-29 2006-09-06 Univ Cardiff Anti-cancer activity of BMP-9 and BMP-10 and their use in cancer therapies
WO2008030367A2 (en) 2006-09-01 2008-03-13 The General Hospital Corporation Selective myostatin inhibitors
CL2007002567A1 (es) 2006-09-08 2008-02-01 Amgen Inc Proteinas aisladas de enlace a activina a humana.
US7547781B2 (en) 2006-09-11 2009-06-16 Curis, Inc. Quinazoline based EGFR inhibitors containing a zinc binding moiety
WO2008060139A1 (en) 2006-11-17 2008-05-22 Erasmus University Medical Center Rotterdam Methods for controlling mineralization of extracellular matrix, therapeutic methods based thereon and medicaments for use therein
WO2008073292A2 (en) 2006-12-08 2008-06-19 Caritas St. Elizabeth's Medical Center Of Boston, Inc. Method for protecting renal tubular epithelial cells from radiocontrast nephro parhy (rcn)
AU2007332473B2 (en) 2006-12-14 2012-09-27 Forerunner Pharma Research Co., Ltd. Anti-Claudin-3 monoclonal antibody, and treatment and diagnosis of cancer using the same
US20100028332A1 (en) 2006-12-18 2010-02-04 Acceleron Pharma Inc. Antagonists of actriib and uses for increasing red blood cell levels
US8895016B2 (en) 2006-12-18 2014-11-25 Acceleron Pharma, Inc. Antagonists of activin-actriia and uses for increasing red blood cell levels
AU2013221910B2 (en) 2006-12-18 2016-11-17 Acceleron Pharma Inc. Activin-ActRII antagonists and uses for increasing red blood cell levels
ES2415666T3 (es) 2007-02-01 2013-07-26 Acceleron Pharma, Inc. Composiciones farmacéuticas que comprenden antagonistas de Activina-ActRIIa para uso en la prevención o el tratamiento de metástasis de cáncer de mama o pérdida ósea relacionada con el cáncer de mama
TW201907946A (zh) 2007-02-02 2019-03-01 美商艾瑟勒朗法瑪公司 衍生自ActRIIB的變體與其用途
EP2484372A1 (en) 2007-02-09 2012-08-08 Acceleron Pharma, Inc. Activin-ActRIIa Antagonists and Uses for Promoting Bone Growth in Cancer Patients
TWI573802B (zh) 2007-03-06 2017-03-11 安美基公司 變異之活動素受體多肽及其用途
JP2010529041A (ja) 2007-06-01 2010-08-26 ワイス・エルエルシー Bmp−10活性を調整する方法および組成物
WO2009009059A1 (en) 2007-07-09 2009-01-15 Biogen Idec Ma Inc. Spiro compounds as antagonists of tgf-beta
LT2170396T (lt) 2007-08-03 2017-03-10 Summit (Oxford) Limited Vaistų deriniai, skirti diušeno raumenų distrofijos gydymui
GB0715087D0 (en) 2007-08-03 2007-09-12 Summit Corp Plc Drug combinations for the treatment of duchenne muscular dystrophy
GB0715938D0 (en) 2007-08-15 2007-09-26 Vastox Plc Method of treatment of duchenne muscular dystrophy
WO2009025651A1 (en) 2007-08-17 2009-02-26 University Of Maine System Board Of Trustees Biologically active peptide and method of using the same
CA2699936A1 (en) 2007-09-18 2009-03-26 Acceleron Pharma Inc. Activin-actriia antagonists and uses for decreasing or inhibiting fsh secretion
PE20091163A1 (es) 2007-11-01 2009-08-09 Wyeth Corp Anticuerpos para gdf8
JP5583591B2 (ja) 2007-11-21 2014-09-03 アムジエン・インコーポレーテツド Wise結合抗体及びエピトープ
EP2265603B1 (en) 2008-03-13 2014-05-07 The General Hospital Corporation Inhibitors of the bmp signaling pathway
WO2009137075A1 (en) 2008-05-06 2009-11-12 Acceleron Pharma Inc. Anti-activin antibodies and uses for promoting bone growth
CA2725208A1 (en) 2008-05-06 2009-11-12 Joslin Diabetes Center, Inc. Methods and compositions for inducing brown adipogenesis
KR20110031951A (ko) 2008-06-26 2011-03-29 악셀레론 파마 인코포레이티드 액티빈-actriia의 길항물질 및 적혈구 수준을 증가시키기 위한 이들의 용도
WO2009158025A2 (en) 2008-06-26 2009-12-30 Acceleron Pharma Inc. Methods for dosing an actriib antagonist and monitoring of treated patients
US8637611B2 (en) 2008-08-13 2014-01-28 Designer Molecules, Inc. Amide-extended crosslinking compounds and methods for use thereof
US8216997B2 (en) 2008-08-14 2012-07-10 Acceleron Pharma, Inc. Methods for increasing red blood cell levels and treating anemia using a combination of GDF traps and erythropoietin receptor activators
HRP20230761T1 (hr) 2008-08-14 2023-10-13 Acceleron Pharma Inc. Gdf zamke
US8138142B2 (en) 2009-01-13 2012-03-20 Acceleron Pharma Inc. Methods for increasing adiponectin in a patient in need thereof
CA2750559A1 (en) 2009-02-05 2010-08-12 Digna Biotech, S.L. Pharmaceutical formulations of tgf-.beta.1 inhibitor peptides
SI2424895T1 (en) 2009-04-27 2018-01-31 Novartis Ag Ingredients and procedures for increasing muscle growth
AU2010258931B2 (en) 2009-06-08 2015-04-23 Acceleron Pharma Inc. Methods for increasing thermogenic adipocytes
US8293881B2 (en) 2009-06-12 2012-10-23 Acceleron Pharma Inc. Isolated nucleic acid encoding a truncated ActRIIB fusion protein
IL287990B (en) 2009-08-13 2022-07-01 Acceleron Pharma Inc Combined use of gdf traps and erythropoietin receptor activators to increase red blood cell levels
CN102781518A (zh) 2009-09-09 2012-11-14 阿塞勒隆制药公司 Actriib拮抗剂及其给药和用途
WO2011056896A1 (en) 2009-11-03 2011-05-12 Acceleron Pharma Inc. Methods for treating fatty liver disease
ES2658292T3 (es) 2009-11-17 2018-03-09 Acceleron Pharma, Inc. Proteínas ActRIIB y variantes y usos de las mismas con respecto a la inducción de la utrofina para el tratamiento de la distrofia muscular
WO2012027065A2 (en) 2010-08-27 2012-03-01 Celgene Corporation Combination therapy for treatment of disease
HUE040276T2 (hu) 2011-07-01 2019-02-28 Novartis Ag Eljárás metabolikus rendellenességek kezelésére
CA2852683A1 (en) 2011-10-17 2013-04-25 Acceleron Pharma, Inc. Methods and compositions for treating ineffective erythropoiesis
CA2874117C (en) 2012-07-02 2021-10-12 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. Pharmaceutical agent comprising anti-bmp9 antibody as active ingredient for treatment of anemia such as renal anemia and cancer anemia
CN112957462A (zh) 2012-10-24 2021-06-15 细胞基因公司 用于治疗贫血的方法
ES2753811T3 (es) * 2012-10-24 2020-04-14 Celgene Corp Biomarcador para uso en el tratamiento de anemia
WO2014071158A1 (en) 2012-11-02 2014-05-08 Celgene Corporation Activin-actrii antagonists and uses for treating bone and other disorders
JP2017509647A (ja) 2014-03-21 2017-04-06 アクセルロン ファーマ, インコーポレイテッド アクチビンbおよび/またはgdf11の阻害によって赤血球レベルを増大させ、無効赤血球生成を処置する方法
EP3808778A1 (en) 2014-04-18 2021-04-21 Acceleron Pharma Inc. Methods for increasing red blood cell levels and treating sickle-cell disease
CA2951926C (en) 2014-06-13 2023-01-10 Acceleron Pharma, Inc. Methods and compositions for treating ulcers
MA41052A (fr) 2014-10-09 2017-08-15 Celgene Corp Traitement d'une maladie cardiovasculaire à l'aide de pièges de ligands d'actrii
ES2946160T3 (es) 2014-12-03 2023-07-13 Celgene Corp Antagonistas de activina-ActRII y usos para tratar síndrome mielodisplásico
MA41119A (fr) 2014-12-03 2017-10-10 Acceleron Pharma Inc Méthodes de traitement de syndromes myélodysplasiques et d'anémie sidéroblastique
JP6976859B2 (ja) 2015-05-13 2021-12-08 セルジーン コーポレイション ActRIIリガンドトラップを用いたβ−サラセミアの治療
CA2986432A1 (en) 2015-05-20 2016-11-24 Celgene Corporation In vitro cell culture methods for beta-thalassemia using activin type ii receptor ligand traps
KR20180035884A (ko) 2015-08-04 2018-04-06 악셀레론 파마 인코포레이티드 골수증식성 장애를 치료하기 위한 방법
US11123430B2 (en) 2015-11-04 2021-09-21 Acceleron Pharma Inc. Methods for increasing red blood cell levels and treating ineffective erythropoiesis
EP3380121B1 (en) 2015-11-23 2023-12-20 Acceleron Pharma Inc. Actrii antagonist for use in treating eye disorders
RS62011B1 (sr) 2016-07-15 2021-07-30 Acceleron Pharma Inc Kompozicije koje sadrže polipeptide actriia za upotrebu u lečenju plućne hipertenzije
KR20190040972A (ko) 2016-07-27 2019-04-19 악셀레론 파마 인코포레이티드 골섬유증 치료 방법 및 조성물
JP7280182B2 (ja) 2016-10-05 2023-05-23 アクセルロン ファーマ インコーポレイテッド バリアントActRIIBタンパク質およびその使用
US20200101134A1 (en) 2017-06-14 2020-04-02 Celgene Corporation Methods for treating myeloproliferative neoplasm-associated myelofibrosis and anemia
CN112969471A (zh) 2018-10-31 2021-06-15 细胞基因公司 使用激活素-actrii配体陷阱治疗具有环状铁粒幼细胞的受试者中由极低、低或中等风险的骨髓增生异常综合征引起的贫血

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010513506A (ja) * 2006-12-18 2010-04-30 アクセルロン ファーマ, インコーポレイテッド アクチビン−ActRIIアンタゴニストおよび赤血球レベルを増加させるためのその使用

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ATLAS OF HEMATOPATHOLOGY, JPN6019043853, 2013, ISSN: 0004662299 *
BLOOD, vol. 124, JPN6019043856, 2014, pages 411, ISSN: 0004662300 *
DRUG TESTING AND ANALYSIS, vol. 9, JPN6019043850, 2017, pages 1721 - 1730, ISSN: 0004662298 *
LEUKEMIA RESEARCH, vol. Vol.37, S1, JPN6019043847, 2013, pages 167 - 322, ISSN: 0004662297 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP7092853B2 (ja) 2022-06-28
EP4233889A2 (en) 2023-08-30
IL252631B1 (en) 2024-02-01
TWI730949B (zh) 2021-06-21
KR20170098851A (ko) 2017-08-30
SI3227675T1 (sl) 2023-07-31
FI3227675T3 (fi) 2023-05-25
US20170360887A1 (en) 2017-12-21
MD20180012A2 (ro) 2018-05-31
BR112017011722A2 (pt) 2018-02-27
CN114675039A (zh) 2022-06-28
AU2015358469A1 (en) 2017-06-29
US11471510B2 (en) 2022-10-18
AU2021212084A1 (en) 2021-08-26
EP3227675A4 (en) 2018-08-08
PT3227675T (pt) 2023-05-30
AU2015358469B2 (en) 2021-05-27
CA2969572A1 (en) 2016-06-09
TWI773117B (zh) 2022-08-01
HUE062189T2 (hu) 2023-09-28
JP2018501307A (ja) 2018-01-18
WO2016090077A1 (en) 2016-06-09
RS64214B1 (sr) 2023-06-30
EP3227675A1 (en) 2017-10-11
MD4801C1 (ro) 2022-10-31
EP3227675B1 (en) 2023-03-15
DK3227675T3 (da) 2023-05-30
PL3227675T3 (pl) 2023-07-17
HRP20230504T1 (hr) 2023-09-15
IL252631A0 (en) 2017-07-31
CN107533040B (zh) 2022-03-29
HK1245397A1 (zh) 2018-08-24
CY1126033T1 (el) 2023-11-15
HK1248807A1 (zh) 2018-10-19
TW202123961A (zh) 2021-07-01
AU2021212084B2 (en) 2023-05-18
CN107533040A (zh) 2018-01-02
LT3227675T (lt) 2023-06-12
MD4801B1 (ro) 2022-03-31
TW201636044A (zh) 2016-10-16
ES2946160T3 (es) 2023-07-13
EP4233889A3 (en) 2023-10-11
KR102556991B1 (ko) 2023-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7092853B2 (ja) アクチビン-ActRIIアンタゴニスト及び貧血を治療するための使用
JP7146850B2 (ja) 貧血の治療に使用するためのバイオマーカー
JP6643432B2 (ja) アクチビン−ActRIIaのアンタゴニストおよび赤血球レベルを高めるためのその使用
JP5865281B2 (ja) アクチビン−ActRIIアンタゴニストおよび赤血球レベルを増加させるためのその使用
US20230142386A1 (en) Activin-actrii antagonists and uses for treating anemia
NZ743635B2 (en) Biomarker for use in treating anemia

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7092853

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150