JP2021028445A - 透過型砂防堰堤 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの増大を回避することができる透過型砂防堰堤を提供すること。【解決手段】透過型砂防堰堤は、河川または水路に設置される透過型砂防堰堤であって、上流側に設けられ、横方向に間隔を空けて配置された複数本の縦棒状部材と縦方向に間隔を空けて配置された複数本の横棒状部材とで構成され、巨礫捕捉部よりも細かい複数の目を有し、巨礫を捕捉する巨礫捕捉部と、下流側に設けられ、巨礫捕捉部よりも細かい複数の目を有し、小礫を捕捉する小礫捕捉部と、を備えたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、山岳地の渓流および沢などにおいて急激な土砂の流出を規制しながら泥水などは透過させる透過型砂防堰堤に関するものである。
山岳地の渓流および沢などにおいて、洪水時に急激に土砂とともに流出する礫を捕捉して、下流側において発生する土石流による各種災害を最小限に抑えるために、種々の砂防堰堤が構築されている。従来、この種の砂防堰堤としては、コンクリート製のものがあるが、このコンクリート製砂防堰堤では、平常時および小規模洪水時において流下する微小径の礫および土砂まで堰き止めてしまうために、一度、大中規模洪水が発生すると急速に土砂の堆積が進行して、砂防堰堤としての機能が早期に失われるといった問題があった。そこで、平常時および小規模洪水時には、微小径の礫および土砂を流下させ、大中規模洪水時にのみ巨礫および小礫を補足する機能を有する透過型砂防堰堤が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の透過型砂防堰堤は、格子状壁と、リングネットとを備え、リングネットの下端部と設置面との間には隙間が設けられている。格子状壁は、複数本の棒状部材が縦横に交差するように組み合わされて構成されている。リングネットは、格子状壁の格子の目よりも細かい目を有するもので、格子状壁の最下部を残して格子の目を覆うように格子状壁の上流側の面または下流側の面に取り付けられている。
このように、上記の透過型砂防堰堤は、格子の目を有する格子状壁によって巨礫を捕捉し、格子状壁の格子の目よりも細かい目を有するリングネットによって小礫を捕捉している。また、リングネットの下端部と設置面との間には隙間が設けられており、平常時および小規模洪水時には、透過型砂防堰堤の下部から土砂および災害に影響を及ぼさない微小径の礫などをそのまま流下させている。
特開2004−300874号公報
しかしながら、特許文献1に記載の透過型砂防堰堤は、リングネットが格子状壁の上流側の面に設けられている場合、リングネットは巨礫が直撃する位置に設けられていることになるため、巨礫の衝突に対しての安全性を高める必要がある。そして、その安全性を高めるためにはリングネットの剛性および強度を高める必要があり、リングネットの線材を太くしたり線材の本数を増やしたりする必要があるため、コストが増大するという課題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、コストの増大を回避することができる透過型砂防堰堤を提供することを目的としている。
本発明に係る透過型砂防堰堤は、河川または水路に設置される透過型砂防堰堤であって、上流側に設けられ、横方向に間隔を空けて配置された複数本の縦棒状部材と縦方向に間隔を空けて配置された複数本の横棒状部材とで構成され、前記縦棒状部材と前記横棒状部材とで囲まれて形成された目を複数有し、巨礫を捕捉する巨礫捕捉部と、下流側に設けられ、前記巨礫捕捉部よりも細かい複数の目を有し、小礫を捕捉する小礫捕捉部と、を備えたものである。
本発明に係る透過型砂防堰堤によれば、巨礫を捕捉する巨礫捕捉部が上流側に設けられており、小礫を捕捉する小礫捕捉部が下流側に設けられており、上流側の巨礫捕捉部で巨礫が捕捉されるため、下流側の小礫捕捉部に巨礫が直撃するのを避けることができる。そして、巨礫の衝突に対しての安全性を高めるために小礫捕捉部の剛性および強度を高める必要がないため、コストの増大を回避することができる。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤の斜視図である。 図1に示す透過型砂防堰堤がダムの水路に設置された図である。 図1のA矢視部の構造の一例を説明する透過型砂防堰堤の平面模式図である。 図1のA矢視部の構造の一例を説明する透過型砂防堰堤を後方から見た模式図である。 本実施の形態に係る透過型砂防堰堤で巨礫および小礫を捕捉している様子を示す側面模式図である。 本実施の形態に係る透過型砂防堰堤を巨礫が飛び越える様子を側面から見た模式図である。 本実施の形態に係る透過型砂防堰堤を巨礫が飛び越える様子を後方から見た模式図である。 本実施の形態に係る透過型砂防堰堤の第一の変形例の斜視図である。 本実施の形態に係る透過型砂防堰堤の第二の変形例の斜視図である。 本実施の形態に係る透過型砂防堰堤の小礫捕捉部の固定方法の一例を説明する模式図である。 図10のB矢視部の固定方法の一例を説明する透過型砂防堰堤の平面模式図である。 図10のB矢視部の固定方法の一例を説明する透過型砂防堰堤の縦断面模式図である。 図10のC矢視部の固定方法の一例を説明する透過型砂防堰堤の横断面模式図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する内容によって実施の形態が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態.
図1は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100の斜視図である。図2は、図1に示す透過型砂防堰堤100がダム60の水路61に設置された図である。図3は、図1のA矢視部の構造の一例を説明する透過型砂防堰堤100の平面模式図である。図4は、図1のA矢視部の構造の一例を説明する透過型砂防堰堤100を後方から見た模式図である。図5は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100で巨礫および小礫を捕捉している様子を示す側面模式図である。
以下、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100の構成について、図1〜図5を参照して説明する。なお、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語、例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など、を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本実施の形態を限定するものではない。また、本実施の形態では、透過型砂防堰堤100を正面視した状態において、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」などを使用する。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100は、河川の河床に固定された基台上に川幅方向に設置されるものである。なお、透過型砂防堰堤100は、図2に示すように、ダム60の所定箇所に特定の幅を持って形成された水路61の底壁上に水路幅方向に設置してもよい。
図1に示すように、透過型砂防堰堤100は、土石流に対して上流側の面である前面側に巨礫捕捉部10を備えている。この巨礫捕捉部10は、横方向に間隔を空けて配置された複数本の縦棒状部材11と縦方向に間隔を空けて配置された複数本の横棒状部材12とで構成されている。これら縦棒状部材11および横棒状部材12には、例えば鋼管が用いられる。なお、巨礫捕捉部10は、縦棒状部材11と横棒状部材12とを格子状に配置して構成してもよい。また、縦棒状部材11と横棒状部材12とは、溶接またはボルトなどで接合されている。
巨礫捕捉部10は、土石流の上流側に対して鈍角をなすように下流側に向けて傾斜して設けられている。また、巨礫捕捉部10は、縦棒状部材11と横棒状部材12とで囲まれて形成された空間である目10aを複数有し、図5に示すように、土石流中の巨礫を捕捉する。つまり、巨礫捕捉部10の目10aは、巨礫をせき止めるに相応しい間隔、具体的には巨礫の最大径の1.0倍以下の間隔で縦棒状部材11および横棒状部材12が配置されることにより形成されている。
また、図1に示すように、透過型砂防堰堤100は、土石流に対して下流側の面である後面側に小礫捕捉部20を備えている。小礫捕捉部20は、鋼線材を例えばひし形に編み合わせたネットであるが、複数のワイヤロープを交差させて配置して構成してもよい。また、小礫捕捉部20は、土石流の上流側に対して鋭角をなすように上流側に向けて傾斜して設けられている。また、小礫捕捉部20は、巨礫捕捉部10の目10aよりも細かい、鋼線材の編み目あるいはワイヤロープで囲まれて形成された空間である目20aを複数有し、図5に示すように、巨礫捕捉部10を通過した土石流中の小礫を捕捉する。つまり、小礫捕捉部20の目20aは、小礫をせき止めるに相応しい間隔、具体的には小礫の最大径の1.0倍以下の間隔で鋼線材が編み合わされることにより、あるいは、ワイヤロープが配置されることにより形成されている。
このように、透過型砂防堰堤100は、土石流に対して上流側に設けられた巨礫捕捉部10の目10aは粗く設定され、土石流に対して下流側に設けられた小礫捕捉部20の目20aは巨礫捕捉部10の目10aよりも細かく設定されている。そうすることで、土石流の先頭を走る巨礫を上流側で捕捉しつつ、十分な透過率を稼ぎながら、後続流に伴われてきた小礫も下流側で捕捉することが可能となる。
なお、巨礫捕捉部10の目10aと小礫捕捉部20の目20aとの大きさの比率は、要求される捕獲性能に応じて適宜設定すればよい。一般的な目安として、巨礫捕捉部10の縦棒状部材11および横棒状部材12に例えば鋼管が用いられている場合には、当該鋼管として直径200mm以上のもの、好ましくは500mm程度のものを用いることにより十分な強度を確保でき、当該直径よりも巨礫捕捉部10の目10aを大きくすることによって十分な透過率も確保できる。この場合、小礫捕捉部20の目20aの一辺は100mm〜500mm程度が好適である。
小礫捕捉部20には、下端部の左右中央から上下中央付近に向かって例えば縦方向にスリット20dが形成されている。また、補強および開閉のために、スリット端部20cから下端部にかけてワイヤロープ42が設けられている。また、図3および図4に示すように、スリット端部20cには、スリット20dを開閉可能にする開閉部材21が設けられている。この開閉部材21は、例えば環状止め金具であり、左右のスリット端部20cに対して、一定間隔を空けて縦方向に複数取り付けることで、スリット20dを閉じることができる。また、それら環状止め金具を取り外すことで、スリット20dを開くことができる。または、開閉部材21は、例えばファスナー(図示せず)であり、縦方向に沿ってスリット端部20cに設けることで、スリット20dを開閉可能にすることができる。通常時、小礫捕捉部20で小礫を捕捉する際にはスリット20dは閉じられている。そして、小礫捕捉部20が捕捉した小礫の除石作業時にスリット20dを開けることで、スリット20dから容易に小礫を取り出すことができ、透過型砂防堰堤の後面側から小礫の除石作業を安全かつ容易に行うことができる。
なお、本実施の形態では、小礫捕捉部20には、下端部の左右中央から上下中央付近に向かって縦方向にスリット20dが形成されているとしたが、それに限定されず、横方向あるいは斜め方向にスリット20dが形成されていてもよい。また、開閉部材21は、小礫捕捉部20の左右のスリット端部20cに対して設けられているとしたが、それに限定されず、小礫捕捉部20の左右のスリット端部20cから離れた位置に設けられていてもよい。
また、巨礫捕捉部10は、土石流の上流側に対して鈍角をなすように下流側に向けて傾斜して設けられており、小礫捕捉部20は、土石流の上流側に対して鋭角をなすように上流側に向けて傾斜して設けられている。そのため、巨礫捕捉部10の上流側面で巨礫が与える衝撃が和らげられながら、巨礫が捕捉される。また、小礫は巨礫群を越えてから沈降過程をたどることになり、その進行は急速に減勢されるなどして、小礫捕捉部20に与える衝撃が和らげられる。また、小礫が巨礫群を乗り越える際のエネルギー消失もあって、小礫捕捉部20に要求される剛性および強度は低くて済み、鋼線材またはワイヤロープの使用量を削減できる。
小礫捕捉部20の下端部と設置面との間には、隙間50が設けられている。隙間50は、小規模洪水時の水深以上、かつ、流下を阻止する礫の最大径の1.0倍以上の大きさが設定されている。この隙間50を設けることで、平常時および小規模洪水時には、透過型砂防堰堤100の下部から土砂および災害に影響を及ぼさない微小径の礫などをそのまま流下させることができる。また、この隙間50の高さ寸法の設定によって、透過型砂防堰堤100の透過率と捕捉性能のバランスとを任意に調節することができる。
図1に示すように、透過型砂防堰堤100の左右の側部にはそれぞれ、巨礫捕捉部10を構成する縦棒状部材11を下流側からサポートする棒状の斜材31と、縦棒状部材11と斜材31とを前後方向に連結する棒状の連結材32とが補強材として設けられている。これら斜材31および連結材32には、例えば鋼管が用いられる。
また、透過型砂防堰堤100の左右の側部にはそれぞれ、斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間に設けられた、側部小礫捕捉部30が設けられている。この側部小礫捕捉部30は、小礫捕捉部20と同様に、鋼線材を例えばひし形に編み合わせたネットであるが、複数のワイヤロープを交差させて配置して構成してもよい。また、側部小礫捕捉部30は、複数の止め金具(図示せず)で小礫捕捉部20と結合されている。この側部小礫捕捉部30は、巨礫捕捉部10の目10aよりも細かい、鋼線材の編み目あるいはワイヤロープで囲まれて形成された空間である目30aを有し、小礫を捕捉することで、小礫捕捉部20が捕捉した小礫が透過型砂防堰堤100の側部から漏れ出すのを抑制する。
図6は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100を巨礫が飛び越える様子を側面から見た模式図である。図7は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100を巨礫が飛び越える様子を後方から見た模式図である。
図6および図7に示すように、巨礫捕捉部10で捕捉された巨礫は上方に蓄積されていき、蓄積量が一定量を超えると透過型砂防堰堤100を巨礫が飛び越える。このような場合、小礫捕捉部20が上流側に設けられていると、透過型砂防堰堤100を飛び越えた巨礫が斜材31の基部などに衝突してそれらに直接損傷を与えてしまう。しかし、本実施の形態では、小礫捕捉部20が下流側に設けられているため、透過型砂防堰堤100を巨礫が飛び越えたとしても、小礫捕捉部20によって巨礫が斜材31の基部などに衝突するのを抑制してそれらに直接損傷を与えづらくすることができる。
図8は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100の第一の変形例の斜視図である。図9は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100の第二の変形例の斜視図である。
なお、本実施の形態では、側部小礫捕捉部30は、斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間にのみに設けられているが、それに限定されない。図8に示すように、側部小礫捕捉部30を、縦棒状部材11と小礫捕捉部20との間の隙間に設け、透過型砂防堰堤100の側部全体を覆うように設けてもよい。そうすることで、図1に示すように斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間に側部小礫捕捉部30を設けた場合よりも、小礫捕捉部20が捕捉した小礫が透過型砂防堰堤100の側部から漏れ出すのをさらに抑制することができる。
また、図9に示すように、斜材31に、斜材31から左右方向の外側に突出した棒状の突出部材33を設け、この突出部材33を覆うように側部小礫捕捉部30を、斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間に設けてもよい。そうすることで、図1に示すように斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間に側部小礫捕捉部30を設けた場合よりも、小礫捕捉部20が捕捉した小礫が透過型砂防堰堤100の側部から漏れ出すのをさらに抑制することができる。
図1に示すように、透過型砂防堰堤100の上部には、左右の縦棒状部材11を左右方向に連結する棒状の支柱40と、左右の縦棒状部材11にそれぞれ取り付けられたワイヤロープ取付金具41とが設けられている。なお、支柱40には、例えば鋼管が用いられる。さらに、透過型砂防堰堤100の上部には、左右のワイヤロープ取付金具41に取り付けられ、小礫捕捉部20の上部の固定に用いられる環状のワイヤロープ42と、支柱40とワイヤロープ42とを結合する環状の複数の円形状ワイヤ43とが設けられている。
図10は、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100の小礫捕捉部20の固定方法の一例を説明する模式図である。図11は、図10のB矢視部の固定方法の一例を説明する透過型砂防堰堤100の平面模式図である。図12は、図10のB矢視部の固定方法の一例を説明する透過型砂防堰堤100の縦断面模式図である。図13は、図10のC矢視部の固定方法の一例を説明する透過型砂防堰堤100の横断面模式図である。なお、図12は、図10のB矢視部を側面視した断面模式図であり、図13は、図10のC矢視部を平面視した断面模式図である。
次に、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100の小礫捕捉部20の固定方法の一例について、図10〜図13を参照して説明する。
図10〜図12に示すように、小礫捕捉部20は、上部がワイヤロープ42に引っ掛けられ、その状態で折り返され、折り返されて重なった部分20bが水平方向に沿って複数の止め金具44で止められることによって、透過型砂防堰堤100の上部に固定されている。
また、図10および図13に示すように、小礫捕捉部20は、結合されている側部小礫捕捉部30が斜材31に引っ掛けられ、その状態で折り返され、側部小礫捕捉部30の折り返されて重なった部分30bが止め金具44で止められることによって、透過型砂防堰堤100の側部に固定されている。
なお、図8に示すように、側部小礫捕捉部30が、縦棒状部材11と小礫捕捉部20との間の隙間に設けられ、透過型砂防堰堤100の側部全体を覆うように設けられている場合は、小礫捕捉部20は、結合されている側部小礫捕捉部30が縦棒状部材11に引っ掛けられ、その状態で折り返され、側部小礫捕捉部30の折り返されて重なった部分30bが止め金具44で止められることによって、透過型砂防堰堤100の側部に固定される。
また、図9に示すように、斜材31から外側に突出した棒状の突出部材33が設けられている場合は、小礫捕捉部20は、結合されている側部小礫捕捉部30が突出部材33を覆うようにした後で、斜材31に引っ掛けられ、その状態で折り返され、側部小礫捕捉部30の折り返されて重なった部分30bが止め金具44で止められることによって、透過型砂防堰堤100の側部に固定される。
なお、上述した小礫捕捉部20の固定方法は一例であり、それに限定されず、他の固定方法でもよい。
以上、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100は、河川または水路61に設置される透過型砂防堰堤100であって、上流側に設けられ、横方向に間隔を空けて配置された複数本の縦棒状部材11と縦方向に間隔を空けて配置された複数本の横棒状部材12とで構成され、縦棒状部材11と横棒状部材12とで囲まれて形成された複数の目10aを有し、巨礫を捕捉する巨礫捕捉部10と、下流側に設けられ、巨礫捕捉部10よりも細かい複数の目20aを有し、小礫を捕捉する小礫捕捉部20と、を備えたものである。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100によれば、巨礫を捕捉する巨礫捕捉部10が上流側に設けられており、小礫を捕捉する小礫捕捉部20が下流側に設けられており、上流側の巨礫捕捉部10で巨礫が捕捉される。そのため、下流側の小礫捕捉部20に巨礫が直撃するのを避けることができる。そして、巨礫の衝突に対しての安全性を高めるために小礫捕捉部20の剛性および強度を高める必要がないため、コストの増大を回避することができる。
また、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100において、小礫捕捉部20にはスリット20dが形成されており、小礫捕捉部20は、スリット20dを開閉可能にする開閉部材21を備えている。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100によれば、小礫捕捉部20にはスリット20dが形成されており、小礫捕捉部20は、スリット20dを開閉可能にする開閉部材21を備えている。そのため、小礫の除石作業時にスリット20dを開けることで、スリット20dから容易に小礫を取り出すことができ、透過型砂防堰堤の後面側から小礫の除石作業を安全かつ容易に行うことができる。また、開閉部材21を小礫捕捉部20の端部または斜材31の近傍に設けることで、透過型砂防堰堤の後面側から小礫の除石作業をより安全かつ容易に行うことができる。
また、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100は、巨礫捕捉部10よりも細かい複数の目30aを有し、小礫を捕捉する側部小礫捕捉部30が側部に設けられているものである。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100によれば、巨礫捕捉部10よりも細かい複数の目30aを有し、小礫を捕捉する側部小礫捕捉部30が側部に設けられている。そのため、小礫捕捉部20が捕捉した小礫が透過型砂防堰堤100の側部から漏れ出すのを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100は、縦棒状部材11を下流側からサポートする棒状の斜材31を備え、側部小礫捕捉部30は、斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間に設けられているものである。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100によれば、側部小礫捕捉部30が斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間に設けられているため、小礫捕捉部20が捕捉した小礫が斜材31と小礫捕捉部20との間の隙間から漏れ出すのを抑制することができる。
また、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100において、側部小礫捕捉部30は、縦棒状部材11と小礫捕捉部20との間の隙間に設けられているものである。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100によれば、側部小礫捕捉部30が縦棒状部材11と小礫捕捉部20との間の隙間に設けられているため、小礫捕捉部20が捕捉した小礫が透過型砂防堰堤100の側部から漏れ出すのをさらに抑制することができる。
また、本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100において、巨礫捕捉部10は、土石流の上流側に対して鈍角をなすように下流側に向けて傾斜して設けられている。また、小礫捕捉部20は、土石流の上流側に対して鋭角をなすように上流側に向けて傾斜して設けられている。
本実施の形態に係る透過型砂防堰堤100によれば、巨礫捕捉部10は、土石流の上流側に対して鈍角をなすように下流側に向けて傾斜して設けられており、小礫捕捉部20は、土石流の上流側に対して鋭角をなすように上流側に向けて傾斜して設けられている。そのため、巨礫捕捉部10の上流側面で巨礫が与える衝撃が和らげられながら、巨礫が捕捉される。また、小礫は巨礫群を越えてから沈降過程をたどることになり、その進行は急速に減勢されるなどして、小礫捕捉部20に与える衝撃が和らげられる。また、小礫が巨礫群を乗り越える際のエネルギー消失もあって、小礫捕捉部20に要求される剛性および強度は低くて済み、鋼線材またはワイヤロープの使用量を削減できる。
10 巨礫捕捉部、10a 目、11 縦棒状部材、12 横棒状部材、20 小礫捕捉部、20a 目、20b 重なった部分、20c スリット、21 開閉部材、30 側部小礫捕捉部、30a 目、30b 重なった部分、31 斜材、32 連結材、33 突出部材、40 支柱、41 ワイヤロープ取付金具、42 ワイヤロープ、43 円形状ワイヤ、44 止め金具、50 隙間、60 ダム、61 水路、100 透過型砂防堰堤。

Claims (8)

  1. 河川または水路に設置される透過型砂防堰堤であって、
    上流側に設けられ、横方向に間隔を空けて配置された複数本の縦棒状部材と縦方向に間隔を空けて配置された複数本の横棒状部材とで構成され、前記縦棒状部材と前記横棒状部材とで囲まれて形成された目を複数有し、巨礫を捕捉する巨礫捕捉部と、
    下流側に設けられ、前記巨礫捕捉部よりも細かい複数の目を有し、小礫を捕捉する小礫捕捉部と、を備えた
    透過型砂防堰堤。
  2. 前記小礫捕捉部は、
    鋼線材を編み合わせたネット、または、複数のワイヤロープを交差させて配置して構成されたものであり、前記目は、前記鋼線材の編み目、または、前記ワイヤロープで囲まれて形成された空間である
    請求項1に記載の透過型砂防堰堤。
  3. 前記小礫捕捉部にはスリットが形成されており、
    前記小礫捕捉部は、前記スリットを開閉可能にする開閉部材を備えている
    請求項1または2に記載の透過型砂防堰堤。
  4. 前記巨礫捕捉部よりも細かい複数の目を有し、小礫を捕捉する側部小礫捕捉部が側部に設けられている
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の透過型砂防堰堤。
  5. 前記側部小礫捕捉部は、
    鋼線材を編み合わせたネット、または、複数のワイヤロープを交差させて配置して構成されたものであり、前記目は、前記鋼線材の編み目、または、前記ワイヤロープで囲まれて形成された空間である
    請求項4に記載の透過型砂防堰堤。
  6. 前記縦棒状部材を下流側からサポートする棒状の斜材を備え、
    前記側部小礫捕捉部は、前記斜材と前記小礫捕捉部との間の隙間に設けられている
    請求項4または5に記載の透過型砂防堰堤。
  7. 前記側部小礫捕捉部は、前記縦棒状部材と前記小礫捕捉部との間の隙間に設けられている
    請求項4または5に記載の透過型砂防堰堤。
  8. 前記巨礫捕捉部は、土石流の上流側に対して鈍角をなすように下流側に向けて傾斜して設けられており、
    前記小礫捕捉部は、土石流の上流側に対して鋭角をなすように上流側に向けて傾斜して設けられている
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の透過型砂防堰堤。
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