JP7118710B2 - 堰堤構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、河川に設けられた堰堤の近傍に、岩石や流木等を捕捉する捕捉体を備えた堰堤構造物に関する。
河川の山間部等においては、台風や大雨等による土砂災害を防止するため、堰堤が設置される(例えば、特許文献1参照)。堰堤は、水を通過させつつも土石流に含まれる岩石や流木が通過することを抑えるものであり、その壁部にて土石流の勢いを弱めると共に、岩石や流木を堰き止める働きをしている。近年では、水の通過を遮ることなく、岩石や流木だけを捕捉するため、堰堤の一部に鋼管等で枠状に構築された捕捉体を設けた、いわゆる透過型堰堤が構築されている(例えば、特許文献2参照)。
近年、土砂災害による被害を抑えるため、捕捉体が設けられていない既存の堰堤についても水通し部に捕捉体を新たに設置する試みがなされている。図7に示すように、堰堤100に対して捕捉体103を設けるには、水通し部104を確保するため、捕捉体103の周囲の袖部105を嵩上げする必要がある。捕捉体103の周囲を嵩上げすることにより、捕捉体103で流木等を捕捉しつつ、その上方に形成された空間を水通し部106として用いることができる。
また、図8に示すように、敷幅(河川の流れ方向に沿った幅)が短い既設の堰堤110に捕捉体111を設ける場合には、堰堤110の水通し部112における上流側または下流側に腹付部113を設け、水通し部112の底部および腹付部113を利用して捕捉体111を設ける。
しかし、堰堤を嵩上げしたりすると、その壁部に作用する土石流の外力も大きくなるため、堰堤の強度が不足し、強度不足を解消するための改良工事にコストや時間がかかり、また、堰堤に腹付部を設ける場合であっても、その工事にコストや時間がかかってしまう。
そこで、図9に示すように、堰堤120の水通し部122の上流側に堆積した土砂S上に捕捉体121を設けることで、既設の堰堤120に手を加えることなく、捕捉体121を効果的に設置でき、工事にかかるコストや時間を抑えることが試みられた(例えば、特許文献3参照)。
特公平2-55566号公報 特開2015-63840号公報 特開2017-72020号公報
ところで、堰堤の水通し部の正面で上流側の土砂上に捕捉体を設けた場合、流水の水位は、捕捉体において上昇して捕捉体を通流した後、水位を下げながら水通し部を通流していく。このとき、捕捉体は、堰堤に接近した位置に設置されていると上昇した流水の水位が下がることなく、水通し部において流水が溢れることになる。
したがって、堰堤の水通し部の正面に設置される捕捉体は、捕捉体において上昇した水位が再び下がり始める程度の距離だけ堰堤に対して離した位置に設置する必要がある。しかし、捕捉体を堰堤から離すということは、捕捉体と堰堤との間に隙間、具体的には、流木が捕捉体の側方から廻り込むスペースが生じていることを意味する。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、既設の堰堤に手を加えることなく、捕捉体を効果的に設置でき、工事にかかるコストや時間を抑えることができるとともに、捕捉体の側方から廻り込もうとする流木等を捕捉する堰堤構造物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る堰堤構造物は、流水を通す水通し部を有する堰堤と、少なくとも一部が前記水通し部に対向して前記堰堤の上流側に堆積した土砂に設けられ、河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す、前記堰堤に対して上流側に最大で流木長だけ離間して設けられた第1の捕捉体と、前記第1の捕捉体と前記堰堤との間で、かつ、前記堰堤の幅方向において前記第1の捕捉体の側方にそれぞれ設けられ、前記河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す第2の捕捉体とを備えることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る堰堤構造物は、流水を通す水通し部を有する堰堤と、少なくとも一部が前記水通し部に対向し、前記堰堤の上流側に堆積した土砂に設けられ、河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す、前記堰堤に対して上流側に最大で流木長だけ離間して設けられた第1の捕捉体と、前記第1の捕捉体に対して上流側で、かつ、前記堰堤の幅方向において前記第1の捕捉体の側方にそれぞれ設けられ、前記河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す第2の捕捉体とを備えることを特徴とする。
また、前記堰堤に対する第1の捕捉体の距離をL1としたときに、前記第2の捕捉体は、以下の式(1)の関係を満たすように前記第1の捕捉体に対して設けられていることが好ましい。
L1×1/2 ・・・(1)
また、前記第1の捕捉体と前記第2の捕捉体とを互いに連結する連結部材を備えることが好ましい。
本発明によれば、既設の堰堤に手を加えることなく、捕捉体を効果的に設置でき、工事にかかるコストや時間を抑えるとともに、捕捉体の側方から廻り込もうとする流木等を捕捉することができる。
(a)は、堰堤構造物の側面図であり、(b)は、その堰堤構造物の平面図である。 (a)は、上流側の捕捉体の設置位置を説明するための概略的な側面図であり、(b)は、下流側の捕捉体の設置位置を説明するための概略的な側面図である。 河川の掃流区間において、(a)は、図1の堰堤において流木のみを捕捉して水を通過させる状態を説明する堰堤構造物の正面図であり、(b)は、その堰堤構造物の側面図であり、(c)は、その堰堤構造物の平面図である。 河川の土石流区間において、(a)は、図1の堰堤において流木および土砂を捕捉して水を通過させる状態を説明する堰堤構造物の正面図であり、(b)は、その堰堤構造物の側面図であり、(c)は、その堰堤構造物の平面図である。 (a)は、別の堰堤構造物の側面図であり、(b)は、その堰堤構造物の平面図である。 (a)は、さらに別の堰堤構造物の側面図であり、(b)は、その堰堤構造物の平面図である。 さらに別の堰堤構造物の平面図である。 (a)は、従来の堰堤構造物の側面図であり、(b)は、その堰堤の平面図である。 従来の堰堤構造物の側面図である。 (a)は、従来の堰堤構造物の側面図であり、(b)は、その堰堤の平面図である。
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一つの例示であり、本発明の範囲において、種々の形態をとり得る。
<堰堤構造物の構成>
図1(a)は、堰堤構造物の側面図であり、図1(b)は、その堰堤構造物の平面図である。図2(a)は、上流側の捕捉体の設置位置を説明するための概略的な側面図であり、図2(b)は、下流側の捕捉体の設置位置を説明するための概略的な側面図である。図3(a)は、図1の堰堤において流木のみを捕捉して水を通過させる状態を説明する堰堤構造物の正面図であり、図3(b)は、その堰堤構造物の側面図であり、図3(c)は、その堰堤構造物の平面図である。図4(a)は、図1の堰堤において流木および土砂を捕捉して水を通過させる状態を説明する堰堤構造物の正面図であり、図4(b)は、その堰堤構造物の側面図であり、図4(c)は、その堰堤構造物の平面図である。
図1乃至図4に示すように、堰堤構造物1は、堰堤2と、複数の捕捉体3,4と、を備えている。堰堤構造物1は、上流側に土砂Sが堆積して機能が低下している既存の堰堤2に対して上流側に、捕捉体3,4を新たに設置して流木や岩石の捕捉機能を高めたものである。
(堰堤)
堰堤2は、その底部が地盤に埋設されており、河川を横切るように河川の幅方向に沿って延在するように構築されている。堰堤2は、例えば、コンクリートまたはソイルセメントによって構築されている。なお、堰堤2において、河川の上流側または下流側に面する壁面を、複数の鋼製セグメントを連結することにより形成された鋼板壁とし、その内部にコンクリートやソイルセメントを充填してもよい。
堰堤2における河川の幅方向に沿った中央近傍の上端部には、周囲よりも上端部が低くなるように切り欠かれた(凹んだ)水通し部21が形成されている。水通し部21は、上流から流れてくる流水を堰堤2の中央近傍に集約して下流に流すために形成されている。
堰堤2は、既存の堰堤であるため、その上流側の壁部には、水通し部21の底部付近まで土砂Sが堆積している。
(捕捉体)
複数の捕捉体3,4のうち、捕捉体(第1の捕捉体)3は、河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通すものであり、堰堤2の上流側に堆積した土砂Sに設けられている。捕捉体3は、堰堤2の延在方向、すなわち、河川の幅方向に沿って設けられており、その一部が水通し部21に対向する位置に設けられている。捕捉体3は、その河川の幅方向の長さが水通し部21よりも長くなるように構築されている。
捕捉体3は、堰堤2の延在方向に沿って延在する1本の梁部31と、この梁部31の延在方向に沿って所定間隔おきに複数個連結された柱部32と、柱部32を保持する基礎部33と、を備えている。
梁部31と柱部32は、それぞれ鋼管によって形成されている。柱部32は、2本の脚部32a,32bがそれぞれ上方に向かうにつれて互いに近づくように配置され、脚部32bが脚部32aの中腹に連結されている。脚部32aは、その上端近傍で梁部31に連結されている。上流側の脚部32aは、下流側の脚部32bよりも長く形成されており、上流側の脚部32aは、梁部31から斜め上方に突出している。柱部32(脚部32a,32b)の下端部は、基礎部33内に埋設され、基礎部33に固定されている。
捕捉体3は、河川を流れてくる流木の長さ(流木長)をLとして、その長さLに相当する距離L1だけ水通し部21から離して設けられている(L=L1)。例えば、距離L1は、図2(a)に示すように、堰堤2の上流側を臨む壁面から柱部32の脚部32aにおける軸線x1までの距離であり、堰堤2の壁面から脚部32aにおける軸線x1までの最短距離である。ここで堰堤2の壁面から最短距離にある軸線xは、脚部32aの上端における軸線x1である。
基礎部33は、コンクリートによって形成されており、柱部32を保持している。捕捉体3は、基礎部33のみが土砂Sに埋設されており、梁部31と柱部32は、土砂Sの上面から地表に突出している。
複数の捕捉体3,4のうち、捕捉体(第2の捕捉体)4は、河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通すものであり、捕捉体3の側方でかつ下流側に堆積した土砂Sに設けられている。捕捉体4は、堰堤2の延在方向、すなわち、河川の幅方向に沿って設けられており、堰堤2の袖部に対向する位置に設けられている。捕捉体4は、その河川の幅方向の長さが捕捉体3よりも短くなるように構築されている。
捕捉体4は、堰堤2の延在方向に沿って延在する1本の梁部41と、この梁部41の延在方向に沿って所定間隔おきに複数個連結された柱部42と、柱部42を保持する基礎部43と、を備えている。捕捉体4の梁部41、柱部42および基礎部43の構成は、捕捉体3の梁部31、柱部32および基礎部33の構成と同じであるので説明は省く。
捕捉体4は、捕捉体3の両側で当該捕捉体3と堰堤2との間のスペースに設けられていればよく、例えば、捕捉体3から、図2(b)に示すように、以下の式(1)の関係を満たす距離L2だけ離れて設けられている。
L1×1/2(=L2) ・・・(1)
例えば、距離L2は、図2(b)に示すように、上流側の捕捉体3の柱部32の脚部32aにおける軸線x1から、下流側の捕捉体4の柱部42の脚部42aにおける軸線x2までの距離である。捕捉体3の脚部32aの上端における軸線x1と、捕捉体4の脚部42aの上端におけるx2とが距離L2だけ離間されている。
なお、「L1×1/2=L2」は、距離L2を距離L1の正確に「1/2」とするだけでなく、「約1/2」とするある程度のずれを許容するものである。
<捕捉体の設置方法>
次に、既存の堰堤2の近傍に捕捉体3,4を設けて堰堤構造物1を構築する際の捕捉体3,4の設置方法について説明する。
既存の堰堤2の上流側に堆積した土砂Sを堰堤2の延在方向に沿って掘削し、掘削した穴にコンクリートを打設する。打設したコンクリートが固化するまでに捕捉体3を形成する柱部32の下端部をコンクリートに埋設し、コンクリートが固化するまで養生する。コンクリートが固化することにより、柱部32はコンクリートに一体化され、土砂Sに固定される。固化したコンクリートは、基礎部33となって捕捉体3の一部を形成する。
ここで、捕捉体3は、それぞれ鋼管からなる梁部31と柱部32とを予め溶接等にて接合しておき、クレーン等で吊しながら柱部32の下端部を固化する前のコンクリートに埋設する。なお、捕捉体3が小さくてすむ場合には、予め工場等で梁部31、柱部32、基礎部33を一体に形成してトラック等で施工現場まで運搬し、土砂Sに埋設してもよい。
次いで、捕捉体3の両側方でかつ下流側に堆積した土砂Sを堰堤2の延在方向に沿って掘削し、掘削した穴にコンクリートを打設する。打設したコンクリートが固化するまでに各捕捉体4を形成する柱部42の下端部をコンクリートに埋設し、コンクリートが固化するまで養生する。コンクリートが固化することにより、柱部42はコンクリートに一体化され、土砂Sに固定される。固化したコンクリートは、基礎部43となって捕捉体4の一部を形成する。
ここで、捕捉体4は、それぞれ鋼管からなる梁部41と柱部42とを予め溶接等にて接合しておき、クレーン等で吊しながら柱部42の下端部を固化する前のコンクリートに埋設する。なお、捕捉体4が小さくてすむ場合には、予め工場等で梁部41、柱部42および基礎部43を一体に形成してトラック等で施工現場まで運搬し、土砂Sに埋設してもよい。
捕捉体3,4を土砂Sに設ける際には、河川の流れ方向に沿った水通し部21から捕捉体3までの距離L1が、最大で流木長Lと同じになるように捕捉体3を土砂Sに設置するとともに、捕捉体3の両側方で捕捉体4を、捕捉体3から距離L1の1/2に相当する距離L2だけ離れた位置に設置する。
以上の工程をもって、既設の堰堤2の近傍に捕捉体3,4を設置することができ、既設の堰堤2と併せて堰堤構造物1が構築される。
以上のように、上流側に土砂Sが堆積することにより、堰堤としての機能が低下した既設の堰堤2の上流側に捕捉体3,4を設けることにより、流木や土砂等の捕捉機能を付加することができ、堰堤構造物1としての機能を向上させ、土砂災害を抑えることができる。
ここで、図3に示すように、堰堤2が設けられている捕捉体3,4の設置箇所が河川の掃流区間であれば、水通し部21から捕捉体3までの距離L1が流木長Lに相当し、かつ、捕捉体3から距離L1の1/2に相当する距離L2だけ離れた位置に捕捉体4を土砂Sに設置する。
水通し部21の正面に位置する捕捉体3を流木長Lに相当する距離L1だけ水通し部21から離して設置することにより、捕捉体3を通過する際に上昇した流水61の水嵩は、距離L1を通過する間に下がるので、水嵩の上昇による袖部からの越流を防止することができる。これにより、堰堤2を嵩上げする必要がなくなる。
さらに、捕捉体3の両側方で下流側に捕捉体4を設置することにより、捕捉体3では捕捉されず当該捕捉体3の側方に逸れた流木62を確実に捕捉することができる。かくして、既設の堰堤2に手を加えることなく、流木62を効果的に捕捉できるよう、捕捉体3,4を設置することができ、工事にかかるコストや時間を抑えることができる。
図4に示すように、堰堤2が設けられている捕捉体3,4の施工箇所が河川の土石流区間であっても、設置箇所が河川の掃流区間の場合と同様の効果に加えて、捕捉体3の側方に逸れた土砂63を捕捉体4で効果的に捕捉することができる。
また、捕捉体3,4を設ける際には、既に堆積した土砂S上の広いスペースを使って施工することになるため、従来のように足場を架設して高所作業で水通し部に捕捉体を設ける必要がなくなり、作業効率を改善することができる。
<その他>
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の範囲を超えない範囲で適宜変更が可能である。例えば、捕捉体3を設置する水通し部21からの距離L1は、上記の実施の形態においては、流木長Lに相当する距離であったが、流木長L以下であって流木長の1/2よりも大きくてもよい(L×1/2<L1≦L)。
<変形例1>
次に、別の堰堤構造物について説明する。なお、上記の実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図5(a)は、さらに別の堰堤構造物の側面図であり、図5(b)は、その堰堤構造物の平面図である。
図5に示すように、堰堤構造物1Aにおける捕捉体3,4は、互いを連結する連結部材5を備える。連結部材5は、捕捉体3の両端にある柱部32の脚部32aの上端部と、捕捉体3に隣り合う各捕捉体4の柱部42の脚部42aの上端部とに連結されている。これにより、捕捉体3,4は、一体に構成されている。
連結部材5により、上記実施の形態における作用、効果に加えて、捕捉体3,4の間においても流木等を捕捉することができる。
なお、連結部材5は、変形例1においては、各捕捉体3,4の柱部32,42をその上端部同士で連結していたが、梁部31,41と同じ高さに設けられていても、柱部32,42の中間部にも設けられていてもよい。
<変形例2>
次に、さらに別の堰堤構造物について説明する。なお、上記の実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図6(a)は、別の堰堤構造物の側面図であり、図6(b)は、その堰堤構造物の平面図である。
上記の実施の形態においては、捕捉体4は、捕捉体3に対して下流側に設置されていたが、図6に示すように、堰堤構造物1Bにおける捕捉体4は、上記の実施の形態とは異なり、捕捉体3の両側方でかつ上流側に堆積した土砂Sに設置されている。具体的には、捕捉体4は、捕捉体3の両側かつ上流側で当該捕捉体3から距離L1に相当する距離までの間のスペースに設けられていればよい。例えば、捕捉体4は、捕捉体3の両側方で、捕捉体3から上流側に、距離L1の1/2に相当する距離L2だけ離れた位置に設置される。
以上のような捕捉体4の設置は、例えば、捕捉体4を設置する位置が、河川の岸Cに接近している場合に有効である。捕捉体4を捕捉体3に対して上流側に設置した場合、捕捉体3と堰堤2との間の間隔には、流木を捕捉するものは存在しないことになるが、流木は、捕捉体4と河川の岸Cとで捕捉されることになる。
また、捕捉体4を捕捉体3に対して上流側に設置した場合、捕捉体に3に対して下流側に設置した場合に比べて堰堤2から離れた位置で捕捉体4の設置工事を行うので、作業スペースを広く確保することができる。
なお、変形例2においては、捕捉体3と捕捉体4とは連結されていないが、変形例1の連結部材5により、捕捉体3と捕捉体4とを連結してもよい。
<変形例3>
次に、さらに別の堰堤構造物について説明する。なお、上記の実施の形態と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略する。図7(a)は、さらに別の堰堤構造物の側面図であり、図7(b)は、その堰堤構造物の平面図である。
上記の実施の形態においては、捕捉体4は、捕捉体3に対して下流側で、かつ捕捉体3の延在方向と並行になるように設置されていた。しかし、堰堤構造物1Cにおいては、図7に示すように、捕捉体4は、上記の実施の形態とは異なり、捕捉体3の延在方向に対して下流側に斜めに延在するように設置されている。具体的には、捕捉体4は、捕捉体3に対して「ハ」の字状に設置されていて、捕捉体3に隣り合う柱部42から捕捉体3とは反対側に位置する柱部42に向かって下流側に延在して設置されている。
なお、捕捉体4は、捕捉体3の両側で当該捕捉体3と堰堤2との間のスペースに設けられていればよく、例えば、捕捉体3から、距離L1の1/2に相当する距離L2までの間のスペースに設置されている。
1 堰堤構造物
2 堰堤
21 水通し部
3 捕捉体(第1の捕捉体)
31 梁部
32 柱部
32a,32b 脚部
33 基礎部
4 捕捉体(第2の捕捉体)
41 梁部
42 柱部
42a,42b 脚部
43 基礎部
5 連結部材
61 流水
62 流木
S 既に堆積した土砂

Claims (5)

  1. 流水を通す水通し部を有する堰堤と、
    少なくとも一部が前記水通し部に対向して前記堰堤の上流側に堆積した土砂に設けられ、河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す、前記堰堤に対して上流側に最大で流木長だけ離間して設けられた第1の捕捉体と、
    前記第1の捕捉体と前記堰堤との間で、かつ、前記堰堤の幅方向において前記第1の捕捉体の側方にそれぞれ設けられ、前記河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す第2の捕捉体と
    を備えることを特徴とする堰堤構造物。
  2. 流水を通す水通し部を有する堰堤と、
    少なくとも一部が前記水通し部に対向し、前記堰堤の上流側に堆積した土砂に設けられ、河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す、前記堰堤に対して上流側に最大で流木長だけ離間されて設けられた第1の捕捉体と、
    前記第1の捕捉体に対して上流側で、かつ、前記堰堤の幅方向において前記第1の捕捉体の側方にそれぞれ設けられ、前記河川の上流から流れてくる流木を捕捉して流水を通す第2の捕捉体と
    を備えることを特徴とする堰堤構造物。
  3. 前記堰堤に対する第1の捕捉体の距離をL1としたときに、前記第2の捕捉体は、以下の式(1)の関係を満たすように前記第1の捕捉体に対して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の堰堤構造物。
    L1×1/2 ・・・(1)
  4. 前記第1の捕捉体と前記第2の捕捉体とを互いに連結する連結部材を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
  5. 前記第1の捕捉体と前記第2の捕捉体とは、河川の流れ方向において互いに重ならないように前記堰堤の幅方向においてずらされて設けられていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
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