JP2531200B2 - スリット式砂防堰堤 - Google Patents

スリット式砂防堰堤

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JP2531200B2 JP62251657A JP25165787A JP2531200B2 JP 2531200 B2 JP2531200 B2 JP 2531200B2 JP 62251657 A JP62251657 A JP 62251657A JP 25165787 A JP25165787 A JP 25165787A JP 2531200 B2 JP2531200 B2 JP 2531200B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、山岳地の渓流、沢等における土石流を規制
するスリット式防堰堤に関し、特に構造上の安全性や施
行性に優れ、かつ、長時間機能の低下をきたさない鋼製
アーチ型格子によるスリット式砂防堰堤に関する。
(従来の技術) 現用の土石流規制手段としては、従来から多用されて
いるコンクリート型の砂防堰堤があり、土石流の頻繁な
発生地、または、土石流の発生が予想される渓谷に設置
されている。しかし、このコンクリート堰堤工法では土
石流に含まれる小さな礫、泥水をも安全に規制するとい
う長所を有するものの、規模にもよるが、1、2度の土
石流で満砂状態になり、砂防堰堤として機能をすぐに失
なうことや、土石流の巨大なエネルギーを全面的に受け
とめるため大規模な構築物となり山岳地での現地工事で
もあることから、施工費が膨大となること等多くの欠点
を有する。
そこで、近年、流下土石のうち多きな礫のみ規制し小
さな礫や泥水は下流に通過させるいわゆるスクリーン効
果をもたせるために、コンクリート堰にスリットを設け
ることも試みられており、また第5図に示すように、鋼
管製の主材10および控材12を人型に組合せた構造体14を
複数設置して成るスリット式砂防堰堤が提案され実施さ
れている(実開昭51−58536号、特開昭57−29717号)。
あるいはジャングルジムの様な立体フレームを構成する
スリット式砂防堰堤も提案されている(特開昭54−1155
20号)。
しかしながら、このような従来のスリット式砂防堰堤
もまだ満足できるものではなかった。たとえは、第5図
のようなスリット式砂防堰堤といえども、最初のうちは
スクリーン効果が期待できるが、土石流で大きな礫が堰
堤に規制されると目詰りをおこしスリット隙間が無くな
り、それ以後の土石流に対してはスクリーン効果は期待
できず、従来のコンクリート堰堤と同様の構造となって
しまい、ついには、土石流で満砂状態となりその機能を
失うことになる。
(発明が解決しようとする問題点) かくして、本発明の目的は、以上の従来技術の問題点
を解決し、砂防能力としてのスクリーン効果をより長期
間発揮し、かつ、構造上の安全性や施行性に優れた、鋼
性アーチ型格子によるスリット式砂防堰堤を提供するこ
とである。
(問題点を解決するための手段) ここに、本発明の要旨とするところは、鋼製アーチ材
とタイ材とを同一方向に並べて上下方向に複数段設け、
各対の鋼製アーチ材とタイ材の各両端を2本の鋼製の主
柱にそれぞれ結合せしめ、かつ、同一方向に並べた上下
方向の各段の鋼製アーチ材間を支柱で連結せしめて成る
複数の構造体から構成し、これらの各構造体を前記アー
チ材が河川の流れ方向の上流にくるようにかつ土石流の
巨礫のみ阻止する間隙でもって河川床に固定したことを
特徴とする鋼製アーチ型格子によるスリット式砂防堰堤
である。
本発明の好適態様によれば、上述の各対の鋼製アーチ
材とタイ材は水平面を形成するように前記主柱に結合さ
れている。
本発明にあって、前記構造体の配列は特に制限はない
が、好ましくは、前記構造体は河川の流れ方向に対し複
数列配置し、該構造体を河川の上流側の一列目から下流
側へ巨礫より若干大きい距離離して、河川の流れ方向と
直角で一列目に対し千鳥状、かつ、一列目より若干小さ
い間隔で該構造体の二列目を河川床に固定するようにし
てもよい。なお、同一列内あっても両側の構造体の高さ
を高く、中央部のそれを低くなるように配列してもよ
い。
砂防堰堤には土石流発生時には数トンという力がかか
る場合があり、前述のアーチ材、主柱、さらには支材そ
れ自体をも強化する必要がある。かかる場合、前記構造
体を形成する前記鋼製アーチ材、主柱、および支柱を鋼
管に鉄筋を入れコンクリートを注入して構成するように
すれば、簡便にその強化が図れる。
このように、本発明によれば、次のような優れた作用
効果の期待されるスリット式砂防堰堤が得られるのであ
る。
(a)従来のスリット式堰堤をなす構造体部に換えて、
1対の鋼製アーチ材とタイ材が結合され、かつ、アーチ
間連結用の支柱を用いたアーチ状の格子を構造体にする
ことにより、構造体間の隙間に巨礫が捕捉されても、小
さな礫、泥水をアーチ部の格子を通り抜けて流すことが
可能である。
(b)さらに、前面にアーチ形状を用いることによりア
ーチ部に衝突した巨礫が構造体間の隙間部へ移動し、ア
ーチ部での小さな礫、泥水の流下をさまたげない。ま
た、捕捉された巨礫の事後処理が可能となる。
(c)また、河川の上流側から下流側へと複数列配置す
ることにより、土石流の衝撃力を緩和するとともに、よ
り長期間に亘ってスクリーン効果を発揮させることがで
きる。
(作用) 以下、本発明を図示する添付図面に基づきさらに本発
明の構成、作用効果について説明する。
第1図は本発明にかかる鋼製アーチ型格子によるスリ
ット式砂防堰堤の構造の一例を示した略式斜視図であ
る。図示例では鋼製アーチ型格子である構造体16は河川
の流れ方向に対し一列に配置されており、その各隙間部
17は目的とする巨礫のみを阻止すべくそれより若干小さ
い距離lだけ伸びている。アーチ材20は3段に設けられ
ており、それと対になったタイ材22は河川流れの下流側
を向いている。これらは2本の主柱24によって支持され
ている。この主柱24には補強のためアングル26が結合さ
れていてもよい。アーチ材20は上下方向に支柱28によっ
て結合されており、強度的に補強されている。
これらの砂防堰堤を構成する各構造体16は、第2図
(a)にその平面図で、第2図(b)にその正面図で、
そして第2図(c)にその側面図でさらに詳細に示すよ
うに、アーチ材20とタイ材22並びに鋼製の主柱24、さら
にはアーチ材20間を上下方向に連結する鋼製の支柱28に
より構成され、主柱24とアングル26から成る主柱部は下
部コンクリート床30へ所要長さだけ埋ま込められてい
る。構造体16を構成する各部材間の接合は溶接でもボル
ト接合でも良い。アーチ材20は基本的には閉断面の鋼管
により形成され、鋼管内には鉄筋が入りコンクリートが
詰められアーチ部耐力が巨礫に耐え得るようにするのが
好ましい。更に、格子部の強度を高めるため、適当な位
置に支柱28を増すことや、支柱28の下部を下部コンクリ
ート床30を埋め込むこと、アーチ材とタイ材間をつなぐ
ブレース材(図示せず)をつけること等も可能である。
第2図に示す各構造体は第1図のように河川の上流側
にアーチ形状がくるようにして河川床に打設したコンク
リートに固定され、また、各構造体間の隙間部17は、第
1図に示すように土石流の巨礫のみ阻止する間隔lをも
って固定される。
第3図は上記構造体16のアーチ部に衝突した巨礫の挙
動を示すもので、該構造体は前面がアーチ形状であるた
め、第3図に示すように巨礫32等は構造体間の隙間部17
へ移動し易く捕捉位置が隙間部17となる。そのため、小
さな礫、泥水はアーチ部の格子を通り抜けて流れること
ができる。いわゆるスクリーン効果が長期間に亘って発
揮されるのである。しかもこのアーチ部を構成するアー
チ材20はタイ材22と主柱24さらにはアングル26そして支
柱(図示せず)との作用により補強されており、通常の
巨礫の衝撃には耐えることができる。
さらに、これらの構造体16は第4図に示すように河川
の上流側から下流側へと複数列配置で、かつ千鳥配置す
ることにより、よりすぐれた、また長期に亘るスクリー
ン効果を発揮させることができる。その際においては第
4図での河川流下方向の設置間隔Lを巨礫より若干大き
めとし、また、各列での河川直角方向の設置間隔lは下
流側へいくほど狭くすることにより、土石流の運動エネ
ルギーを徐々に低減させうるとともにフィルター効果を
一層高め得、土石流が効率的に制御、抑制することがで
きる。
なお、これらの構造体の配置列にはその他多くの変更
例が考えられ、地形その他を考慮して適宜決定できる。
(発明の効果) 本発明は以上の如く、土石流中の大きな礫のみを捕捉
し、小さな礫や泥水を通過させ、かつ、捕捉した礫が各
構造体の隙間部17に集まるようにしたものであり、下記
の効果を有する。
(1)大きな礫のみ規制しスクリーン効果が十分発揮さ
れ、しかも、該構造体間の隙間部17に巨礫がつまっても
構造体がアーチ型格子からなるため、小さな礫、泥水を
流すことが可能で従来工法より長期間スクリーン効果、
砂防能力を発揮しうる。
(2)鋼製アーチ型格子を用いることにより、強度的に
強く、複数列配置を用いれば、たとえば前列が土石流に
つぶされても土石流に突破されることはない。また、全
面にアーチ形状を用いることにより、巨礫が隙間部17へ
移動し、アーチ型格子をさえぎることが少なく巨礫の事
後処理も容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明にかかる鋼製アーチ型格子によるスリ
ット式砂防堰堤の略式斜視図; 第2図(a)、(b)および(c)は、第1図のスリッ
ト式砂防堰堤を構成する構造体のそれぞれ略式平面図、
正面図および側面図; 第3図は、上記構造体のアーチ部の衝突した巨礫の挙動
の模式的説明図; 第4図は、構造体の配置例の模式的説明図;および 第5図は、従来のスリット式砂防堰堤を構成する構造体
の略式側面図である。 16:構造体、17:隙間部 20:アーチ材、22:タイ材 24:主柱、26:アングル 28:支柱

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼製アーチ材とタイ材とを同一方向に並べ
    て上下方向に複数段設け、各対の鋼製アーチ材とタイ材
    の各両端を2本の鋼製の主柱にそれぞれ結合せしめ、か
    つ、同一方向に並べた上下方向の各段の鋼製アーチ材間
    を支柱で連結せしめて成る複数の構造体から構成し、こ
    れらの各構造体を前記アーチ材が河川の流れ方向の上流
    にくるようにかつ土石流の巨礫のみ阻止する間隙でもっ
    て河川床に固定したことを特徴とする鋼製アーチ型格子
    によるスリット式砂防堰堤。
  2. 【請求項2】各対の鋼製アーチ材とタイ材が水平面を形
    成するように前記主柱に結合されている、特許請求の範
    囲第1項記載のスリット式砂防堰堤。
  3. 【請求項3】前記構造体を河川の流れ方向に対し複数列
    配置し、該構造体を河川の上流側の一列目から下流側へ
    巨礫より若干大きい距離離して、河川の流れ方向と直角
    で一列目に対し千鳥状、かつ、一列目より若干小さい間
    隔で該構造体の二列目の河川床に固定したことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項また第2項記載のスリット式
    砂防堰堤。
  4. 【請求項4】前記構造体を形成する前記鋼製アーチ材、
    主柱、および支柱を鋼管に鉄筋を入れコンクリートを注
    入して構成したことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第3項にいずれかに記載のスリット式砂防堰堤。
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