JPS5851568B2 - 立体フレ−ムによる砂防堰堤 - Google Patents

立体フレ−ムによる砂防堰堤

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JPS5851568B2
JPS5851568B2 JP53022606A JP2260678A JPS5851568B2 JP S5851568 B2 JPS5851568 B2 JP S5851568B2 JP 53022606 A JP53022606 A JP 53022606A JP 2260678 A JP2260678 A JP 2260678A JP S5851568 B2 JPS5851568 B2 JP S5851568B2
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JP
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river
dam
debris
frame
downstream side
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JP53022606A
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義孝 久保
一義 中島
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は、山岳地の渓流・沢等に設置して急激な土砂の
流出を規制する砂防堰堤に関し、その目的は構造的に安
全であり、かつ施工性に優れ、更に長期間、砂防能力を
有する砂防堰堤を提供するものである。
土石流規制手段としての砂防堰堤は急激な土砂の流出に
よる山間地の荒廃、或はダムの滞砂による貯水機能の低
下等を防止するために従来から数多く設置されてかり、
更に近年国土開発が進むと共に梅雨、台風等の集中豪雨
によって発生する土石流の被害から民家・施設・道路等
を守るためにもその設置が望1れている。
所で、この砂防堰堤としては従来からコンクリート堰堤
が多用されているが、このコンクリート堰堤は小さな礫
・泥水1で堰き止め規制効果は完全である反面、逆に急
速に土砂が堆積してし1い堰堤としての機能をすぐに失
なうという欠点も有し又、その築堤には巨額の経費と日
数を要するため、近年、流下土石のうち大きな礫のみ規
制し、小さな礫や泥水は下流に通過させることにより、
スクリーン効果を持たせた所謂スリット式砂防堰堤が提
案され、実施されてきて参り、その例を第1図、第2図
に示す。
第1図は、従来のコンクリート 堤1にスリット部2を
設け、このスリット部で大きな礫を堰き止め、その間か
ら小さな礫や泥水を通過させるようにしたものであり、
第2図はスリット式剛製堰堤を示したものであり、鋼材
を組み合わせ棚体8を構成し、前記機能をもたせたもの
である。
然し乍ら、これらのスリット式堰堤は当初はそのスクリ
ーン効果が期待出来るが、一度土石流が発生したり、急
激な土砂の流出があり、大きな礫が堰堤に規制されると
、目詰まりを起こし、スリットの隙間が無くなり、それ
以後の流出土砂に対してはスクリーン効果は発揮出来ず
、従来のコンクリート堰堤と同様の構造となってし1う
ものである。
更に、近年の研究により明らかになった典型的な土砂流
の断面を第3図に示す。
即ち、流下する土石流4の先端部には巨礫5が集中し、
後部になるに従い含1れる礫径が小さくなり、また泥水
60割合が多くなる。
そして先頭部の巨礫群は後続の多量の泥流に押されなが
ら流下する。
従って第1図、第2図に例示した砂防堰堤も殊に土石流
に対しては先頭部に巨礫が集中しているので目詰1りを
起こし、前述の欠点が顕著となる。
更に、次に列記するような問題をも含んでいる。
1)スリット式砂防堰堤が満砂状態になると、越流水に
よる基礎の深堀れ、基礎地盤の低下、底抜は等による倒
壊の危険が生ずる。
il)土砂災害の内でも特に土石流による災害規模が大
きい原因は、土石流のもつ衝撃力にある。
集中豪雨等によって荒廃渓流にかいて発生する土石流は
、その先頭部に巨礫、流木等が集1す、数m/see〜
十数m/seeもの流速で一気に流下するため、15c
rrL×15CrILの受圧板に6 ton重もの衝撃
力が加わった例も近年の学者の研究により報告されてい
る。
この大きな衝撃力に耐え得るため大きな強固な部材を使
用しており、コスト高と共に重量が大きいため施工が困
難である。
特にこれらの砂防堰堤のほとんどは、山岳地に設置する
ことを考慮すれば、現地1での資材の運搬の容易さ、現
地での施工の容易さ、工期の短縮が望1れる。
iii )何れも渓流横断方向に平面的な構造であるた
め、河床と両岸部に大きな基礎が必要である。
特に両袖部のコンクリート基礎は、急傾斜の渓谷両岸の
掘削、コンクリート打ち作業が必要で、作業の危険性、
施工費の増大、施工の困難さ、工期の長期化をもたらせ
ていた。
iV)渓流横断方向に平面的な構造であるため、予想外
や予想以上の規模の土石流によって、破壊突破されると
、より大きな災害をもたらす危険性がある。
事実、鋼製形鋼を使用した堰堤が破壊された例が数多く
報告されている。
本発明は、以上の問題点を解決し、長期間砂防能力とし
てのスクリーン効果を発揮し、構造的に安全で、かつ施
工性に優れ、しかも部材使用量を小さくした砂防堰堤を
提供する目的をもってなされたものであり、本発明にな
る砂防堰堤は、棒状部材を河川の横断方向および縦断方
向に格子状に;架設した立体フレームを河床に設置して
成る砂防堰堤であって、河川の横断方向に投影した格子
状升目の大きさが河川上流側で大きく河川下流側で小さ
いこと、および河川の縦断方向にそって河川上流側の高
さが河川下流側の高さよりも高いこと くを特徴とする
ものである。
以下本発明方法を実施した砂防堰堤の図面により本発明
を詳述すると、第4図は側面図、第5図は河川上流側か
ら見た正面図であり、鉄骨等の棒状部材7を河川の横断
方向、縦断方向に格子状に架設した立体フレームを基礎
部8を介して河床9に設置する。
第5図図示の通りすなわち河川の横断方向に投影した格
子升目の大きさは河川下流側の格子升目10を河川上流
側の格子升11より小さくし、集中豪雨等により発生し
た土石流中の巨礫を棒状部材7により構成された中空部
に捕獲係止させるに際し、河川上流側の大きな格子升目
11により該土石流の運動エネルギーを低減させ、河川
下流側の小さな格子升目10により流下させては危険な
大きさの巨礫を捕獲係止する。
このように格子升目の大きさを変化さすことにより、強
大な破壊エネルギーを有する土石流を効率的に制御・抑
制することが出来るものである。
さらにこの立体フレームにおいては第4図々示の通り河
川上流側にかげる高さを河川下流側における高さよりも
高くしている。
従って上記の通り巨礫が立体フレームに係止されるに際
して河川下流側に向って巨礫群の上面は順次高さを低く
していくこととなり巨礫群が捕獲された以降は全体が所
謂ロックフィルダム様となり安定的な構造物を形成する
こととなる。
第6図は、緩衝用のケーブルネット12と本発明による
砂防堰堤とを併用したものである。
本発明の立体フレームは通常、第4図、第6図の実施例
の如く、下流に向かって順次低くする。
また、人家に近い場所にこの堰堤を設置する場合には格
子内に詰1つた礫が崩れ落ちないようにエキスバンドメ
タル等を取り付けることもある。
更にフレームの強度を高めるために適当な位置にプレー
スまたは耐力壁等を配置することも可能であり、更にま
た格子形状に限定せず、骨組構造を立体トラス構造とす
ることも可能である。
また骨組を構成する棒状部材は角鋼管、丸鋼管等の閉断
面部材が望ましいが、H型鋼等の型鋼でも良い、筐たプ
レキャスト部材の使用も可能である。
ところで、土石流には岩石が多く含まれるもの、礫が少
なく泥流に近いもの、粘性が高く粥状のもの、粘性が小
さく水流に近いもの、あるいは流木を多く含むもの等、
種々の性状があり、スリット式砂防堰堤を設置するに際
しては、現地踏査、過去のデータの分析等によってスリ
ットの間隔を決定し、土石流中の礫のうち通過させては
危険な大きさのものだけを阻止し、流下させても無害な
砂礫、泥水は通過させることにより該 堤の砂防寿命を
長くする必要がある。
この問題に関して本発明の実施に際しては格子状升目の
大きさを河川上流側では一辺約4mとし河川下流側では
一辺約2mとするのが好適である。
これは数多くの土石流を調査、観測した結果、経験的に
、上流側を一辺4m程度の升目にすれば土石流先頭部の
巨礫群を充分に取り込み、最下流側を一辺2m程度にす
れば径が20cfrL〜30crrL程度の礫1で規制
することが出来ることを発見したもので、1、砂防効果
と砂防寿命とを考慮した場合、上記の大きさが最適であ
るためである。
本発明は前述の如く、土石流中の大きな礫のみを堰き止
め、小さな砂礫や泥水は通過させ、かつ堰き止めた礫は
その内部に詰1りながら堰き止めるものであり、本発明
は下記の効果を発揮するものである。
1)立体骨組構造であるので砂防寿命が長い。
11)礫はその内部に詰1りながら堰き止められるので
、最後には基礎がなくてもそれ自体の重さで安定したロ
ックフィルダムとなる。
即ち従来の平面的な堰堤は次第に強度的に不利な状態と
なるのに対して、本発明の堰堤は次第に安全になる。
iii )越流水による基礎の深堀れや底抜は等の危険
が無い。
1v)立体構造であるため、渓谷両岸部に基礎を必要と
しない。
従って危険な両岸部に対する工事が一切不要であるため
、施工費が安価で工期も短縮出来、極めて安全に施工出
来る。
■)土石流の衝撃力によって、前方の格子部材が押しつ
ぶされても、立体構造であるため、土石流に突破される
危険性は最く無い。
このように従来の堰堤と異なり、安全である。
vi)フレームの前後で格子升目の大きさを変化させる
ことの効果は、もし仮にフレームの前後で同じ格子升目
(本発明の上流側格子升目よりも小さな升目)であれば
、土石流がフレーム前面に衝突した場合、土石流のもつ
運動エネルギーの大部分を衝突の瞬時にフレーム前面部
で負担しなげればならず強固なフレームを必要とする。
一方、本発明によればフレーム前面の格子升目が大きい
ため土石流の運動エネルギーはフレーム前面では急激に
衰えず、土石流がフレーム前面からフレーム後方に進む
に従って低下していく。
即ち、本発明によれば土石流の該フレームへの衝突の作
用時間が長くなり、フレーム部材に発生する最大応力が
小さくなり、経済的な断面設計が可能になる。
vll)河川下流側に向って順次高さを低くしたので、
ロックフィルダム様体構成のため専ら必要とする部分の
みに部材の使用が止められ、従って経済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図pよび第2図は従来式砂防堰堤の説明図第3図は
土石流を説示した縦断面図、第4図および第5図はそれ
ぞれ本発明方法を実施した砂防堰堤の側面図および正面
図、第6図は別途実施例の側面図である。 7・・・棒状部材、9・・・河床、10,11・・格子
升目。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 棒状部材を河川の横断方向および縦断方向に格子状
    に架設した立体フレームを河床に設置して成る砂防堰堤
    であって、河川の横断方向に投影した格子状升目の大き
    さが河川上流側で大きく河川下流側で小さいこと、およ
    び河川の縦断方向にそって河川上流側の高さが河川下流
    側の高さよりも高いことを特徴とする立体フレームによ
    る砂防堰堤。
JP53022606A 1978-02-27 1978-02-27 立体フレ−ムによる砂防堰堤 Expired JPS5851568B2 (ja)

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JPH0414851Y2 (ja) * 1985-08-28 1992-04-03
JP2010053602A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Kobe Steel Ltd 金属製の透過型砂防堰堤および土石流監視システム

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JPS6032420U (ja) * 1983-08-09 1985-03-05 株式会社神戸製鋼所 土石流規制用鋼製ダム
JPS6062536U (ja) * 1983-10-05 1985-05-01 株式会社神戸製鋼所 鋼製堰堤の支持装置
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