JP2021026036A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化抑制対象部材の温度低下を長期間抑制することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置100は、像担持体10Y、10C、10M、10Bkと、像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体上の潜像を現像する現像手段と、像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材70とを備えている。温度変化抑制対象部材は、像担持体、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくともひとつであり、温度変化抑制部材を、温度変化抑制対象部材の外周面に近接対向配置または接触配置した。【選択図】図3

Description

本発明は画像形成装置に関するものである。
従来、像担持体と、像担持体を帯電する帯電手段と、像担持体上の潜像を現像する現像手段と、像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材とを備えた画像形成装置が知られている。
特許文献1には、上記画像形成装置として、温度変化抑制対象部材としての像担持体の内部に温度変化抑制部材としての潜熱蓄熱材を充填したものが記載されている。画像形成装置使用時には、潜熱蓄熱材が熱を蓄熱し、不使用時には、潜熱蓄熱材からの放熱により、像担持体を暖めることで温度低下を抑制することができると記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置においては、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制できる期間が十分ではない場合があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、前記像担持体上の潜像を現像する現像手段と、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材とを備えた画像形成装置において、温度変化抑制対象部材が、前記像担持体、前記帯電手段、前記現像手段および前記クリーニング手段の少なくともひとつであり、前記温度変化抑制部材を、前記温度変化抑制対象部材の外周面に近接対向配置または接触配置したことを特徴とするものである。
本発明によれば、温度変化抑制対象部材の温度低下を長期間抑制することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 画像形成装置が備えるプロセスカートリッジの一例の概略構成図。 プロセスカートリッジの鉛直方向下側に潜熱蓄熱材を配置した画像形成装置の概略構成図。 プロセスカートリッジと、潜熱蓄熱材と示す概略図。 感光体と帯電ローラと潜熱蓄熱材と示す概略図。 潜熱蓄熱材の下方に断熱材を配置した画像形成装置の概略構成図。 プロセスカートリッジと潜熱蓄熱材と断熱材とを示す概略図。 画像形成装置を設置した恒温槽の温度を32℃から急激に10℃まで下げた後、徐々に7℃まで下げた場合の帯電ローラの温度変化を調べたグラフ。 モノクロ画像形成装置に潜熱蓄熱材を配置した一例を示す概略図。 モノクロ画像形成装置に潜熱蓄熱材と断熱材を配置した一例を示す概略図。 表1の条件2の潜熱蓄熱材の配置を示す概略図。 表1の条件3の潜熱蓄熱材と断熱材の配置を示す概略図。 表1の条件4の潜熱蓄熱材と断熱材の配置を示す概略図。 表1の条件5の潜熱蓄熱材と断熱材の配置を示す概略図。 表1の条件6の潜熱蓄熱材と断熱材の配置を示す概略図。 実験結果を示すグラフ。 潜熱蓄熱材をプロセスカートリッジに設けた実施例を示す概略図。 4つのプロセスカートリッジと、中間転写装置とを潜熱蓄熱材で覆った画像形成装置の概略構成図。 給紙カセットに潜熱蓄熱材を収納した画像形成装置の概略構成図。 給紙カセットに断熱材と潜熱蓄熱材を収納した画像形成装置の概略構成図。 断熱カバーを被せた画像形成装置の概略構成図。 潜熱蓄熱材を収容した温度変化抑制ユニットが下部に取り付けた画像形成装置の概略構成図。 廃トナー容器収容部の内壁面に潜熱蓄熱材を貼り付けた画像形成装置の概略構成図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の画像形成装置100の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100の概略構成図である。
画像形成装置100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、中間転写装置160、及び給紙部130から主として構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、作像ユニットとしてのイエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、略水平方向に一列に並べて配置されている。プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、画像形成装置100に対して一体として着脱自在に装着される。
中間転写装置160は、複数の支持ローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)と、二次転写ローラ165を備えている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上方で、各プロセスカートリッジに設けられて表面移動する像担持体(潜像担持体)としてのドラム状の各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10(Y、C、M、Bk)の表面移動に同期して表面移動する。各一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)は、中間転写ベルト162の内周面に沿って配置されており、これらの一次転写ローラ161(Y、C、M、Bk)により中間転写ベルト162の表面が各感光体10(Y、C、M、Bk)の表面に弱圧接している。
各感光体10(Y、C、M、Bk)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した一次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。中間転写ベルト162の二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、二次転写後の残留トナー等の中間転写ベルト162上の付着物を除去するための中間転写ベルトクリーニング装置167を設けている。
中間転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、Bk)が略水平方向に並べて配置されている。また、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下方には、帯電された感光体10(Y、C、M、Bk)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
給紙部130は、露光装置140の下方に配置されている。給紙部130には、記録媒体としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられている。レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置30が配置されており、この定着装置30の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
図2は、画像形成装置100が備えるプロセスカートリッジ121の一例の概略構成図である。
ここで、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Bkを省略して、プロセスカートリッジ121の構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、ドラム状の感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング部1、潤滑剤供給部16、帯電部40及び現像部50が、ケースに一体的に収納されて、プロセスカートリッジの形態をとっている。
クリーニング部1は、クリーニング部材として、感光体10の回転軸方向に長尺な短冊形状の弾性部材からなるクリーニングブレード5から主に構成されている。
潤滑剤供給部16は、ブレード状部材16d,固形潤滑剤16b、感光体10と固形潤滑剤16bとに摺接する潤滑剤供給ローラ16aから主に構成されている。
帯電部40は、感光体10と対向する帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に当接して回転する帯電ローラクリーナ42とから主として構成されている。現像部(現像装置)50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤(キャリア、トナー)を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザーにより着脱・交換が可能となっている。また、画像形成装置100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電部40、現像部50、クリーニング部1、潤滑剤供給部16が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。
次に、画像形成装置100の動作について説明する。
画像形成装置100では、装置本体に設けられたオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付ける。
まず、感光体10を図2に矢印で示す移動方向(回転方向)Aに回転させ、帯電部40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調されたレーザー光を、露光装置140から色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。そして、各静電潜像に対し、各色の現像部50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成する。同時に、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写された積層トナー像に対しては、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132やレジストローラ対133等を経て所定のタイミングで給送される。そして、二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより、転写紙を挟んで中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間に二次転写電界を形成し、転写紙上に積層トナー像が転写される。積層トナー像が転写された転写紙は定着装置30に送られ、熱及び圧力で定着される。トナー像が定着された転写紙は、排紙ローラによって排紙収納部135に排出、載置される。一方、一次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、各クリーニング部1のクリーニングブレード5によって掻き取られ、除去される。
画像形成装置100は、空調管理されたオフィス環境で使用される場合が多い。オフィスの温度は、業務中は約25℃前後に管理されている場合が多いため、画像形成装置100は約25℃の雰囲気の中で使用されることになる。業務終了後に空調が切れると、その後はオフィスの温度変化に応じて、画像形成装置の温度も変化することになる。
例えば、冬場には、月曜18時の業務終了と共に空調が切れた後、翌朝火曜の業務開始と共に空調がオンされるまでオフィスの温度は下がっていく。オフィスの所在地が寒冷地の場合、14時間後の翌朝8時の業務開始時においては、画像形成装置が10℃を下回る低温に冷えることがある。
トナー像の作像に用いられるクリーニングブレード5や帯電ローラ41などは、主としてウレタンゴム材料や樹脂材料などの温度変化によって特性が変化しやすい材料から作られる。従って、雰囲気温度が変化することにより、クリーニングブレード5のゴム硬度や弾性が変わったり、帯電ローラ41のゴム硬度や電気抵抗値が変化するために、クリーニング性能が大きく変化したり、帯電性能が大きく変化するなどして異常画像が発生する場合がある。特にオフィス環境が10℃を下回る低温に冷えている場合には、クリーニング不良や帯電不良による異常画像が発生するという課題がある。
例えばクリーニングブレード5や帯電ローラ41を構成するゴム材料や樹脂材料自体の温度に対する特性変化が小さい材料を用いることで、上記の様な異常画像をある程度は防ぐことが出来るが、限界がある。
また、トナー像の作像に用いられる現像部50では、低温に冷えている場合は、トナーが帯電し過ぎてトナー同士が凝集するおそれがある。また、トナー像の作像に用いられる感光体10が低温に冷えている場合に、感度が低下するなど感光層の特性が変化して、露光装置による露光で所望の電位まで低下せず、画像濃度が変化するなどの課題がある。
そのため、装置内にヒーターを設けて温度を上げる方法や、エアコン設けて装置内の温度をコントロールするということも考えられるが、装置の大型化や消費電力の増加を招くという問題がある。
そこで、本実施形態では、図3に示すように作像ユニットたるプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の鉛直方向下側に温度変化抑制部材としての潜熱蓄熱材70を配置して、温度変化抑制対象部材としての現像部50、帯電ローラ41、感光体10、クリーニングブレード5(以下、これらをキーパーツという)の温度低下を抑制するようにした。
図4は、プロセスカートリッジ121と、潜熱蓄熱材70と示す概略図であり、図5は、感光体10と帯電ローラ41と潜熱蓄熱材70と示す概略図である。
図4に示すように、潜熱蓄熱材70は、プロセスカートリッジ121の真下に近接配置され、現像部50の外周面、感光体10の外周面に近接対向するように配置されている。また、帯電ローラ41の外周面とも、プロセスカートリッジの筐体を介して近接対向するように配置されている。
また、潜熱蓄熱材70の軸方向長さL3は、キーパーツである感光体10の軸方向(長手方向)長さL1、帯電ローラ41の軸方向(長手方向)長さL2よりも長くなっている。なお、潜熱蓄熱材70には、露光装置140のレーザー光を通過させるための貫通孔が設けられている。
潜熱蓄熱材70は、アルミ等のパック内に充填され、このパックを、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の鉛直方向下側に配置している。潜熱蓄熱材70は、固相から液相への相変化時に吸収される潜熱、液相から固相への液相変化時の放熱を利用して、温度変化を抑制するものである。潜熱蓄熱材70は、例えば、酢酸ナトリウム水和物、硫酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物、塩化カルシウム水和物、パラフィン等の公知の材料を用いることができる。
本実施形態においては、潜熱蓄熱材70の融点としては、20℃〜30℃のものを好適に用いることができ、融点がオフィス標準温度(25℃)よりも低いものがより好ましい。潜熱蓄熱材70の融点を上記温度に設定することで、オフィス環境下での使用時における画像形成装置本体内の温度(30℃以上)で、潜熱蓄熱材70は、融解して熱を潜熱として吸収する。そして、業務終了後に空調が切れて装置内温度が低下していくと、潜熱蓄熱材70が凝固する。その際に、熱を顕熱として放熱することで、潜熱蓄熱材70に近接配置されたキーパーツの温度低下が抑制される。融点がオフィス標準温度(25℃)よりも低いものとすることで、業務中は、潜熱蓄熱材70を液相の状態にでき、業務終了後のオフィス標準温度(25℃)以下に低下したときに、潜熱蓄熱材70が凝固して、熱を顕熱として放熱させることができる。
本実施形態では、図4に示すように、潜熱蓄熱材70を現像部50の外周面、感光体10などのキーパーツの外周面に近接対向するように配置されている。
このように、潜熱蓄熱材70をキーパーツの外周面に近接対向させることで、装置内の雰囲気温度が低下し、潜熱蓄熱材70が凝固する際に放出された熱を効率よくキーパーツに与えることができ、キーパーツの温度低下を抑制することができる。また、近接対向配置された潜熱蓄熱材70により、キーパーツから放熱された熱を断熱して、キーパーツの周囲の温度低下を抑制でき、キーパーツの放熱を抑えることができる。
装置内は画像形成装置の外装カバーにより覆われており、また、定着装置などの高温となる部材が存在するため、一般的に、装置外温度よりも高い温度となっている。画像形成装置内において、暖かい空気は上昇気流により画像形成装置の上部へ移動し、上部から排出され、画像形成装置の下部から、装置外の冷えた空気が流入する。そして、装置の下部から装置内に流入した冷えた空気が上昇してきて、感光体10などのキーパーツを冷やす。
しかし、本実施形態では、図3、図4に示すようにプロセスカートリッジの真下に潜熱蓄熱材70を配置しているので、装置内に流入した冷えた空気が、プロセスカートリッジの下側からプロセスカートリッジ内に流れ込むのを抑制することができ、装置内に流入した外気が感光体や帯電ローラなどのキーパーツに触れて、キーパーツの熱が奪われるのを抑制することができる。これにより、感光体や帯電ローラなどのキーパーツの温度低下を抑制することができる。
また、潜熱蓄熱材70から放出された熱により、暖められた潜熱蓄熱材70の周囲の空気は、上昇して、上方に配置された感光体10などのキーパーツへ流れ込む。これにより、感光体10や帯電ローラ41などのキーパーツ周辺の温度低下を抑制することができ、キーパーツの温度低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、図5に示したように、潜熱蓄熱材70の軸方向長さを、キーパーツよりも長くしているので、キーパーツ長手方向全域で、潜熱蓄熱材70を設けたことによる上述の効果を得ることができ、キーパーツの長手方向全域で、温度低下を抑制することができる。
図6は、潜熱蓄熱材70の下方に断熱材80を配置した画像形成装置100の概略構成図であり、図7は、プロセスカートリッジ121と潜熱蓄熱材70と断熱材80とを示す概略図である。
温度変化抑制部材としての断熱材80としては、グラスウールなどの繊維断熱材、ウレタンフォームなどの発泡系断熱材等、公知の断熱材を用いることができる。断熱材は、潜熱蓄熱材70と同等以上の大きさで、潜熱蓄熱材70の全域で近接対向させている。また、本実施形態では、断熱材80を潜熱蓄熱材70に近接対向させているが、断熱材80を潜熱蓄熱材70に接触させてもよい。
断熱材80を潜熱蓄熱材70の下方に配置することで、下側から装置内部へ流入した空気と、潜熱蓄熱材70との間の熱移動を防ぐことができ、潜熱蓄熱材70から放熱された熱で、効率的に上方のキーパーツを暖めることができ、キーパーツの温度低下を抑制することができる。
なお、プロセスカートリッジの下方に断熱材80のみを配置した構成でもよい。かかる構成としても、感光体などのキーパーツから放熱されて暖められたキーパーツ周囲の空気と、下側から装置内部へ流入した冷えた外気との間の熱移動を防止することができ、キーパーツ周囲の温度低下を抑制することができる。これにより、キーパーツの放熱が抑えられ、キーパーツの温度低下を抑制することができる。
図8は、画像形成装置を設置した恒温槽の温度(画像形成装置の雰囲気温度)を32℃から急激に10℃まで下げた後、徐々に7℃まで下げた場合のキーパーツとしての帯電ローラの温度変化を調べたグラフである。
図中実線が、雰囲気温度の変化を示しており、図中破線が、潜熱蓄熱材70、断熱材80ともに配置していない従来例における帯電ローラ41の温度変化を示している。また、図中二点鎖線は、プロセスカートリッジ121の下方に潜熱蓄熱材70のみを配した実施例1の画像形成装置(図3参照)における帯電ローラ41の温度変化を示している。また、図中一点鎖線は、プロセスカートリッジ121の下方に潜熱蓄熱材70と断熱材80を配した実施例2の画像形成装置(図6参照)における帯電ローラ41の温度変化を示している。
また、潜熱蓄熱材70としては、融点が約25℃のものを用いた。また、最もマシンの外壁に近く、雰囲気の温度変化の影響を最も受けやすいY色のプロセスカートリッジ121Yの帯電ローラ41Yの温度を測定した。
図8に示すように、潜熱蓄熱材70、断熱材80が配置されていない従来の構成においては、装置外の雰囲気温度が10℃以下に低下した後、約1.5時間で帯電ローラ41も10℃に低下してしまい、その後は、装置外雰囲気温度とほぼ同じ温度で推移した。
これに対し、潜熱蓄熱材70を設けた実施例1は、装置外の温度が上昇する15時間に亘り、帯電ローラ41の温度を装置外温度よりも高い温度を維持でき、装置外の雰囲気が10℃以下に低下した後、帯電ローラ41の温度が10℃になるまで約5.5時間かかり、従来例よりも大幅に帯電ローラ41が10℃以下に低下するまでの時間を延ばすことができた。
これは、図8からわかるように、融点25℃の潜熱蓄熱材を用いることにより、潜熱蓄熱材70が液相から固相へ相転移を完了するまでの間、潜熱蓄熱材70から熱が放熱され潜熱蓄熱材70の周囲温度が25℃に維持される。このように、雰囲気が10℃に向けて低下するなかで、潜熱蓄熱材70がいわば熱源として帯電ローラ41が25℃付近を維持するように熱を付与し、帯電ローラ41の温度が装置外の雰囲気とともに冷えるのを阻止していることがわかる。
さらに、潜熱蓄熱材70と断熱材80とを設けた実施例2においては、装置外の温度が上昇する15時間後も、帯電ローラ41の温度を10℃以上に維持でき、装置外の雰囲気が10℃以下に低下した後、8時間以上経っても帯電ローラ41の温度が10℃に低下しなかった。装置内の流入した温度が低下した雰囲気で潜熱蓄熱材70が冷やされるのを、断熱材80を設けることで抑制でき、図8からもわかるように、帯電ローラ41が25℃付近で維持されている時間が実施例1よりも長くなることで、帯電ローラ41の温度低下を、実施例1に比べて更に阻止することができたためと考えられる。
このように、温度低下を抑制したいキーパーツに対して潜熱蓄熱材70を近接配置することで、キーパーツの温度低下を抑制でき、長期に渡り、画像に影響が出ない温度にキーパーツの温度を維持することができる。さらに、断熱材80を配置することで、より一層、キーパーツの温度低下を抑制でき、さらに長期間、画像に影響が出ない温度にキーパーツの温度を維持することができることが確認された。
また、上述では、4つのプロセスカートリッジ121を備え、フルカラー画像を形成する画像形成装置に適用した例について説明したが、Bk色のプロセスカートリッジのみを備えるモノクロ画像を形成するモノクロ画像形成装置にも、本発明を適用することができる。具体的には、図9に示すように、モノクロ画像形成装置100Mのプロセスカートリッジ121の下方に潜熱蓄熱材70を配置したり、図10に示すように、プロセスカートリッジ121の下方に潜熱蓄熱材70を配置し、さらにその下方に断熱材80を配置したりする。かかる構成とすることで、上述と同様に、プロセスカートリッジが備える感光体10、現像部50、帯電ローラ41およびクリーニングブレード5の少なくともひとつに潜熱蓄熱材70を近接配置することができ、感光体10、現像部50、帯電ローラ41およびクリーニングブレード5の少なくともひとつの温度低下を抑制できる。また、潜熱蓄熱材70の下方に断熱材80を近接配置することで、潜熱蓄熱材70による温度維持効果を持続させることができ、長期間にわたり、感光体10、現像部50、帯電ローラ41およびクリーニングブレード5の少なくともひとつの温度低下を抑制できる。
次に、潜熱蓄熱材70および断熱材80の配置を変更して行った実験について説明する。
アルミ等のパック内に潜熱蓄熱材70が充填されたシート状のパックを複数枚用意し、4つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の周囲に配置する潜熱蓄熱材70の総重量は変えずに、潜熱蓄熱材70を配置する場所を変更して、先の図8で示した同様の実験を行った。すなわち、画像形成装置を設置した恒温槽の温度(画像形成装置の雰囲気温度)を32℃から急激に10℃まで下げた後、徐々に7℃まで下げた場合のY色のプロセスカートリッジ121Yの帯電ローラの温度変化を調べた。なお、潜熱蓄熱材70としては、相転移温度が25℃の潜熱蓄熱材を用いた。
下記表1は、プロセスカートリッジ121の周囲の潜熱蓄熱材70、断熱材80の配置条件についてまとめたものである。
Figure 2021026036
条件1は、先の図8で示した従来例であり、潜熱蓄熱材70、断熱材80ともに配置していないものである。
図11は、表1の条件2の配置を示す概略図であり、図11に示すように、条件2は、4つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の周囲6面に潜熱蓄熱材70を配置し、潜熱蓄熱材70でプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)を完全に覆ったものである。
図12は、表1の条件3の配置を示す概略図であり、図12に示すように、条件3は、4つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の周囲6面に潜熱蓄熱材70を配置し、さらに外側の周囲6面に断熱材80を配置して潜熱蓄熱材70と断熱材80で二重にプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)を覆ったものである。
図13は、表1の条件4の配置を示す概略図であり、図13に示すように、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上下に均等に潜熱蓄熱材70を配置し、さらに外側の周囲6面に断熱材80を配置してプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)と潜熱蓄熱材70を断熱材80で覆ったものである。
図14は、表1の条件5の配置を示す概略図であり、図14に示すように、条件5は、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の上に均等に潜熱蓄熱材70を配置し、さらに外側の周囲6面に断熱材80を配置してプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)と潜熱蓄熱材70を断熱材80で覆ったものである。
図15は、表1の条件6の配置を示す概略図であり、図15に示すように、条件6は、プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下に均等に潜熱蓄熱材70を配置し、さらに外側の周囲6面に断熱材80を配置してプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)と潜熱蓄熱材70を断熱材80で覆ったものである。
図16は、実験結果を示すグラフである。
図16に示すように、条件2の潜熱蓄熱材70でプロセスカートリッジを覆ったものは、装置外の雰囲気が10℃以下に低下した後、帯電ローラの温度が10℃になるまで約5.5時間かかり、図8に示した実施例1の潜熱蓄熱材70を下側に配置したものと同様の結果であった。
また、条件3の潜熱蓄熱材70と断熱材80とでプロセスカートリッジを覆ったものは、図8に示した実施例2の潜熱蓄熱材70と断熱材80を下側に配置したものと同様の結果であった。
また、条件5の潜熱蓄熱材70を、上のみに配置したものは、潜熱蓄熱材70を上下に配置した条件4、潜熱蓄熱材70を下のみに配置した条件6、潜熱蓄熱材70をプロセスカートリッジ121の周囲6面に配置した条件3に比べて、温度低下が早かった。条件3、4、6は、全てプロセスカートリッジ121の下方に潜熱蓄熱材70があることを考えると、潜熱蓄熱材70は、プロセスカートリッジ121の下方に配置するのが、最も効果的であると考えられる。
図17は、潜熱蓄熱材70をプロセスカートリッジ121に設けた実施例を示す概略図である。
図17(a)は、プロセスカートリッジ121の筐体121aの外周面に潜熱蓄熱材70を設けた例であり、図17(b)は、プロセスカートリッジ121の筐体121aの内周面に潜熱蓄熱材70を設けた例である。また、図17(c)は、プロセスカートリッジ121の筐体121aの内周面に潜熱蓄熱材70を設けるとともに、キーパーツであるクリーニングブレード5に潜熱蓄熱材70を接触するように配置したものである。
図17(a)、(b)に示すように、プロセスカートリッジ121に潜熱蓄熱材70を設けることで、プロセスカートリッジ121の周囲に潜熱蓄熱材70を配置する場合に比べて、プロセスカートリッジ121に配置されたキーパーツ(温度変化抑制対象部材:感光体10、現像部50、クリーニングブレード5および帯電ローラ41の少なくともひとつ)に対してより近い位置に配置することができる。これにより、より一層、キーパーツの温度低下を長期にわたり抑制することができる。また、例えば、プロセスカートリッジ121の筐体121aの内周面に潜熱蓄熱材70を設け、筐体121aの外周面の断熱材80を設けることで、潜熱蓄熱材70が固化する際に放熱されたプロセスカートリッジ内の空気と、プロセスカートリッジ外の空気との間の熱移動を防止することができ、プロセスカートリッジ内の温度を長期に亘り一定に維持でき、キーパーツの温度低下を抑制でき、さらに好ましい。
また、図17(c)では、キーパーツであるクリーニングブレード5に潜熱蓄熱材70を設けることで、装置の温度低下の際に、潜熱蓄熱材70により直接クリーニングブレード5に熱を付与することができクリーニングブレード5の温度低下を良好に抑制することができる。
図18は、4つのプロセスカートリッジ121(画像形成部120)と、中間転写装置160とを潜熱蓄熱材70で覆ったものである。
図18に示す構成とすることで、中間転写装置160が備える中間転写ベルトクリーニング装置167のクリーニングブレードや中間転写ベルト、一次転写ローラなどの温度低下を抑制することができる。中間転写ベルトや一次転写ローラの温度低下による電気特性の変化を抑制でき、低温時における一次転写性や二次転写性の悪化を抑制することができる。また、温度低下による中間転写ベルトクリーニング装置167のクリーニングブレードのゴム硬度や弾性の変化を抑制できる。
例えば、土曜、日曜が休みのオフィスでは、金曜18時に業務終了した後、月曜朝8時までの62時間空調が切れ、オフィスが冷え続ける。その結果、潜熱蓄熱材70も冷え切り、潜熱蓄熱材、キーパーツともに、装置外の雰囲気まで温度低下している。このような状態から装置を使用する場合は、装置内で発生した熱の一部が、潜熱蓄熱材に吸熱され、キーパーツの画像に影響がでない温度(例えば10℃)まで上昇する時間が、潜熱蓄熱材70を設けていない従来技術のものに比べて遅くなるおそれがある。
従って、潜熱蓄熱材70を装置本体に対して着脱自在に設けるのが好ましい。潜熱蓄熱材70を装置本体に対して着脱自在とすることで、例えば、キーパーツが、規定の温度以下に低下しており、キーパーツを規定の温度に上昇させる必要がある場合は、潜熱蓄熱材70を装置から取り外す。これにより、キーパーツをすばやく規定の温度まで上昇させることができ、キーパーツの温度低下による画像不良の発生を抑制できる。
また、潜熱蓄熱材70を装置本体に対して着脱可能にすることで、必要に応じて適宜、潜熱蓄熱材70を設けることができる。例えば、画像形成装置が温暖な地域での使用で、装置外の雰囲気が10℃以下に低下することがないときは、潜熱蓄熱材70を設置しないようにすることができる。
図19は、潜熱蓄熱材70を着脱可能な構成の一例として、給紙カセット131に潜熱蓄熱材70を収納した画像形成装置の概略構成図である。
近年、画像形成装置の小型化が進む中で、プロセスカートリッジ121周辺にスペースを確保することが難しくなっているため、給紙カセット131に潜熱蓄熱材70を配置することは、スペースの有効活用の観点でも有効である。また、既存の構成を用いて、潜熱蓄熱材70を装置本体に着脱可能な構成とすることができる。
また、潜熱蓄熱材70を収納する給紙カセット131は、図19に示すように、最上段の給紙カセットとするのが好ましい。最上段の給紙カセット131とすることで、キーパーツ(感光体、現像部、帯電ローラおよびクリーニングブレード)を備えるプロセスカートリッジ121になるべく近くに配置することができる。よって、最上段以外の給紙カセットに潜熱蓄熱材70を収納する場合に比べて、キーパーツの温度低下を抑制できる。
図19においても、潜熱蓄熱材70が、プロセスカートリッジ121の下方に配置されている。よって、装置外雰囲気の温度低下に伴い装置内の温度が低下し潜熱蓄熱材70が液相から固相へ相変化する際に放熱された熱が、上昇しプロセスカートリッジ121のキーパーツに接触し、キーパーツの温度低下を抑制することができる。
また、図19に示す構成においては、装置外の外気温TOUTを検知する外気温検知センサ91と、潜熱蓄熱材70の温度TLHSを検知する潜熱温度検知センサ92と、キーパーツ周辺の温度TCHを検知するキーパーツ温度検知センサ93を設けて、これらセンサの検知結果に基づいて、潜熱蓄熱材70の着脱の指示を行なうようにしている。
例えば、装置の電源ON時に、外気温検知センサ91が検知した外気温TOUTをチェックする。外気温TOUTが、規定温度以下(例えば、10℃以下)のときは、潜熱温度検知センサ92が検知した温度TLHSをチェックする。温度TLHSと外気温TOUTとの差が規定値よりも低いときは、潜熱蓄熱材70が冷え切っており、潜熱蓄熱材70がキーパーツの温度上昇を阻害する。従って、このときは、画像形成装置が備える操作表示部としてのタッチパネルに、潜熱蓄熱材70を給紙カセットから取り外しを指示する表示を行なう。潜蓄熱材が取り外されることで、潜熱蓄熱材70に熱が吸熱されることがなく、キーパーツをすばやく温度上昇させることができる。
また、キーパーツ温度検知センサ93が検知したキーパーツ周辺の温度TCHが規定の温度以上となり、キーパーツが画像に影響が出ないレベルまで温度上昇したら、タッチパネルに、潜熱蓄熱材70を給紙カセット131にセットするように指示する表示を行なう。
上記では、タッチパネルに潜熱蓄熱材の着脱を指示する表示を行なっているが、音声で潜熱蓄熱材の着脱を指示してもよい。
外気温TOUTが、規定温度以下(例えば、10℃以下)のとき、キーパーツ温度検知センサ93が検知した温度TCHをチェックし、温度TCHが規定値以下のとき(例えば、10℃以下)は、潜熱蓄熱材70を給紙カセットから取り外しを指示してもよい。
キーパーツ温度検知センサ93のみを設け、装置の電源ON時に、キーパーツ温度検知センサ93が検知した温度TCHをチェックし、温度TCHが規定値以下のとき(例えば、10℃以下)は、潜熱蓄熱材70を給紙カセットから取り外しを指示してもよい。
潜熱蓄熱材70を給紙カセット131に収納する構成においては、潜熱蓄熱材70が誤って用紙搬送経路へ給送され、潜熱蓄熱材70が充填されたパックが破損したり、搬送ローラが破損したりするおそれがある。よって、潜熱蓄熱材70の誤給送を抑制する必要があり、以下のような方法で、潜熱蓄熱材70の誤給送を防止することができる。
[方法1]
方法1としては、画像形成装置が備える操作表示部としてのタッチパネルで、ユーザーが、潜熱蓄熱材70を収納する給紙カセットを指定する方法である。ユーザーが指定した給紙カセットについては、画像形成を行う際に、この給紙カセットを選択できないようにし、その給紙カセットに対して給紙制御が行なわれるようにする。これにより、潜熱蓄熱材70が、用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。
[方法2]
方法2としては、潜熱蓄熱材70を紙よりも分厚くして用紙搬送路へ侵入できないようにする方法である。この方法でも、潜熱蓄熱材用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。
[方法3]
方法3としては、潜熱蓄熱材70に穴を設けたり、切り欠いた形状としたりして、潜熱蓄熱材70を給紙カセットにセットしたときに、潜熱蓄熱材70が給紙ローラ132と対向しないようにし、潜熱蓄熱材70が給紙ローラ132とは当接しないようにする方法である。この方法でも、潜熱蓄熱材70が、用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。また、給紙カセットの底板が上昇しないようにロックするなどして潜熱蓄熱材70が給紙ローラ132と当接しないようにしてもよい。
[方法4]
方法4としては、用紙の静電容量と、潜熱蓄熱材70の静電容量が大きく異なることを利用して、給紙カセット内に静電容量センサを設け、静電容量センサが検知した静電容量に基づいて、給紙カセット131に潜熱蓄熱材70がセットされているか、用紙がセットされているかの判別を行う方法である。この方法では、潜熱蓄熱材70がセットされていることを検知したときは、画像形成を行う際に、この給紙カセットを選択できないようにし、その給紙カセットに対して給紙制御が行なわれるようにする。これにより、潜熱蓄熱材70が、用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。
[方法5]
方法5としては、用紙を給送する際にかかる負荷トルクと、潜熱蓄熱材70を給送する際の負荷トルクの違いに基づいて、給紙カセット131に潜熱蓄熱材70がセットされているか、用紙がセットされているかの判別を行う方法である。この方法では、給紙カセットが閉じられときに、給送動作を実施し、負荷トルクが規定値以上の場合は、潜熱蓄熱材70がセットされていると判別して画像形成を行う際に、この給紙カセットを選択できないようにし、その給紙カセットに対して給紙制御が行なわれるようにする。これにより、潜熱蓄熱材70が、用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。
[方法6]
方法6としては、光学センサを給紙カセット131内に設け、用紙と潜熱蓄熱材70の光反射率の違いから、潜熱蓄熱材がセットされているか、用紙がセットされているかの判別を行う方法である。この方法では、潜熱蓄熱材70がセットされていることを検知したときは、画像形成を行う際に、この給紙カセットを選択できないようにし、その給紙カセットに対して給紙制御が行なわれるようにする。これにより、潜熱蓄熱材70が、用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。
[方法7]
方法7としては、潜熱蓄熱材70のパッケージに導電性端子を設け、給紙カセット131内に潜熱蓄熱材をセットすると導電性端子を介して導通し、導通情報が画像形成装置本体のコントローラ部へ送られることで、潜熱蓄熱材のセットを検知する方法である。この方法では、潜熱蓄熱材70がセットされていることを検知したときは、画像形成を行う際に、この給紙カセットを選択できないようにし、その給紙カセットに対して給紙制御が行なわれるようにする。これにより、潜熱蓄熱材70が、用紙搬送経路へ誤給送されるのを防止することができる。
方法2、3においては、画像形成装置に特別な構成を設けずに、潜熱蓄熱材70の誤搬送を防止することができ、装置を安価にすることができるというメリットがある。しかし、画像形成する際に誤って、潜熱蓄熱材70がセットされた給紙カセットを選択した場合は、所定のタイミングとなっても用紙が所定の位置を通過しないことから、紙詰まりエラーとなり画像形成動作が停止してしまうというデメリットがある。
一方、方法4〜7では、潜熱蓄熱材70がセットされた給紙カセットに対して給紙制御が行なわれないので、方法2、3のような紙詰まりエラーが発生することがない。しかし、潜熱蓄熱材70がセットされたか、用紙がセットされたかを判別するための部材などを設ける必要があり、部品点数の増加による装置のコストアップにつながるというおそれがある。
方法1は、画像形成装置に特別な構成を設けずに、潜熱蓄熱材70の誤搬送を防止することができ、かつ、方法2、3のような紙詰まりエラーが発生することがないため、最も好適である。
また、図20に示すように、給紙カセットに潜熱蓄熱材70と断熱材80とを収納してもよい。断熱材80は、上部が開口した箱型形状であり、潜熱蓄熱材70は、給紙カセットに収納された断熱材80内に収納する。
これにより、装置内に進入してきた冷えた外気と潜熱蓄熱材70との間の熱移動を抑制することができ、潜熱蓄熱材70の周囲の温度低下を抑制することができる。これにより、潜熱蓄熱材70の温度低下を抑制することができ、長期に亘って溶融温度付近の温度を維持でき、放熱させることができる。
画像形成装置を覆う着脱自在な断熱材としての断熱カバー81を同梱し、業務終了後に図21に示すように、断熱カバー81を被せるようにしてもよい。このように、断熱カバー81を被せることで、潜熱蓄熱材70の温度変化をさらに緩やかにでき、かつ、装置本体内の温度の低下も緩やかにすることができ、長時間に亘り、キーパーツの温度低下を抑制することが可能となる。
図22は、潜熱蓄熱材70を収容した温度変化抑制ユニット90を設け、その温度変化抑制ユニット90を、オプションとして画像形成装置100Mの下部に取り付けた例を示す概略図である。
温度変化抑制ユニット90は、上部が開口した箱型の筐体90aに、筐体90aと同形状の上部が開口した箱型の断熱材80が収容されている。そして、その断熱材80内に潜熱蓄熱材70が収納されている。
このように、温度変化抑制ユニット90とすることで、潜熱蓄熱材70の配置スペースなく、給紙カセットがひとつの小型でコンパクトな画像形成装置において、潜熱蓄熱材70を設置することができる。
また、このように、温度変化抑制ユニット90とすることで、潜熱蓄熱材70を大量に設置することができ、多くの熱を蓄熱することが可能となる。これにより、長期間、放熱することが可能となり、装置内の温度低下を、長期に亘って維持することができる。
図23は、廃トナーを貯める廃トナー容器170が収容される廃トナー容器収容部180の内壁面に潜熱蓄熱材70を貼り付けたものである。
廃トナー容器170が高温となると、廃トナー容器内の廃トナーが溶融して廃トナー容器170の廃トナーを受け入れる受け入れ口を塞ぐおそれがある。また、廃トナー容器170が低温となると、廃トナー容器170内の廃トナーが凝集し、上記受け入れ口を防ぐおそれがある。
図23に示すように、廃トナー容器収容部180の内壁面に潜熱蓄熱材70を貼り付けて、廃トナー容器170を潜熱蓄熱材70で覆うことで、廃トナー容器収容部内の温度を一定の温度に長期間維持することができる。これにより、廃トナー容器内の廃トナーが溶融したり、凝集したりするのを抑制することができる。
また、装置外温度が低温となったとき、廃トナー容器収容部180の潜熱蓄熱材70の放熱で、廃トナー容器収容部180に近いY色のプロセスカートリッジを暖めることができ、Y色のプロセスカートリッジのキーパーツ(感光体、現像部、帯電ローラおよびクリーニングブレードの少なくともひとつ)の温度低下を抑制することができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
感光体10などの像担持体と、像担持体を帯電する帯電ローラ41などの帯電手段と、像担持体上の潜像を現像する現像部50などの現像手段と、像担持体の表面をクリーニングするクリーニングブレード5などのクリーニング手段と、キーパーツなどの温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する潜熱蓄熱材70などの温度変化抑制部材とを備えた画像形成装置において、温度変化抑制対象部材が、像担持体、帯電手段、現像手段および記クリーニング手段の少なくともひとつであり、温度変化抑制部材を、温度変化抑制対象部材の外周面に近接対向配置または接触配置した。
オフィス環境下で使用される画像形成装置においては、業務終了から翌朝の業務開始の間、画像形成装置はOFF状態である。また、業務終了から翌朝の業務開始の間は空調も停止されている。そのための冬場において、画像形成装置は、長時間低温環境下で放置されることがあり、像担持体、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段などの作像のキーパーツの温度が低温となる場合がある。このように作像のキーパーツの温度が低下した状態で、画像形成を開始すると、帯電不良、クリーニング不良などによる異常画像が発生するおそれがあり、このような異常画像の発生を抑制するために像担持体、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段のうち少なくともひとつの温度低下を抑制することが好ましい。
特許文献1に記載の画像形成装置においては、温度変化抑制対象部材の内部に温度変化抑制部材を充填させている。このように、温度変化抑制部材が、温度変化抑制対象部材の内部に配置されている場合、低温環境下において画像形成装置に入り込んだ冷えた外気が、直接、温度変化抑制対象部材に接触して温度変化抑制対象部材を冷やしてしまう。その結果、温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制できる時間が十分でない場合があった。
これに対し、態様1においては、温度変化抑制部材を、温度変化抑制対象部材の外周面に近接対向配置または接触配置している。これにより、温度変化抑制対象部材から放熱される熱を温度変化抑制部材により断熱し、かつ、装置本体に入り込んだ冷えた外気が、温度変化抑制対象部材に接触するのを抑制することができる。その結果、温度変化抑制対象部材の温度低下を、温度変化抑制対象部材の内部に温度変化抑制部材を配置した場合に比べて長い期間抑制することが可能となる。
(態様2)
態様1において、温度変化抑制部材は、潜熱蓄熱材70または断熱材80である。
これによれば、実施形態で説明したように、潜熱蓄熱材70においては、温度が低下して潜熱蓄熱材が液相から固相へ相変化する際の放熱により温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
断熱材80においては、温度変化抑制対象部材または温度変化抑制対象部材の周囲の空気と装置から入り込んだ温度の低い外気との間の熱移動を抑制でき、温度変化抑制対象部材の放熱を抑えることができ、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様3)
態様1または2において、温度変化抑制部材を複数備え、複数の温度変化抑制部材の少なくともひとつは、潜熱蓄熱材70であり、残りは、断熱材80である。
これによれば、図6などを用いて説明したように、断熱材80により潜熱蓄熱材70や、温度変化抑制対象部材と装置内に進入した冷えた外気との間の熱移動を抑制でき、潜熱蓄熱材や、温度変化抑制部材の温度低下を抑制できる。また、断熱材80により潜熱蓄熱材70の温度低下を抑制でき、液相から固相への相変化の期間を延ばすことができ、放熱の期間を延ばすことができる。これにより、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様4)
温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材を備えた画像形成装置において、温度変化抑制部材を複数備え、複数の温度変化抑制部材の少なくともひとつは、潜熱蓄熱材70であり、残りは、断熱材80である。
これによれば、図6などを用いて説明したように、断熱材80により潜熱蓄熱材70や、温度変化抑制対象部材と装置内に進入した冷えた外気との間の熱移動を抑制でき、潜熱蓄熱材や、温度変化抑制部材の温度低下を抑制できる。また、断熱材80により潜熱蓄熱材70の温度低下を抑制でき、液相から固相への相変化の期間を延ばすことができ、放熱の期間を延ばすことができる。これにより、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様5)
態様4において、潜熱蓄熱材と断熱材を、温度変化抑制対象部材の近くに配置した。
これによれば、図6を用いて説明したように、潜熱蓄熱材70が放熱した熱を効率よく温度変化抑制対象部材に与えることができ温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。また、温度変化抑制対象部材の周囲の空気と、装置内に進入した冷えた外気との間の熱移動を断熱材80により防ぐことができ、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様6)
態様3乃至5いずれかにおいて、断熱材80を、温度変化抑制対象部材に対して潜熱蓄熱材70よりも外側に配置した。
これによれば、図6を用いて説明したように、潜熱蓄熱材70と温度変化抑制対象部材との間の熱移動を断熱材80により妨げるのを防止することができ、かつ、潜熱蓄熱材と温度変化抑制対象部材と、装置内に進入してきた冷えた空気との間の熱移動を断熱材80で遮断することができる。これにより、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様7)
態様1乃至6いずれかにおいて、温度変化抑制部材は、温度変化抑制対象部材の長手方向に渡って延びるように配置されている。
これによれば、実施形態で説明したように、潜熱蓄熱材70などの温度変化抑制部材を、温度変化抑制対象部材の長手方向に渡って覆うことができ、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様8)
態様1乃至7いずれかにおいて、温度変化抑制部材を、温度変化抑制対象部材の鉛直方向下側に配置した。
これによれば、実施形態で説明したように、装置外の冷えた空気は装置の下側から入り込み、装置の下側から徐々に冷えていく。温度変化抑制部材が断熱材80の場合は、装置下側の冷えた空気と、温度変化抑制対象部材との間の熱移動を遮断することができ、温度変化抑制部材の温度変化を抑制することができる。
また、温度変化抑制部材が潜熱蓄熱材70の場合は、液相から固相への相変化時の放熱で暖められた潜熱蓄熱材周囲の空気は上昇し、温度変化抑制対象部材に接触して、温度変化抑制部材を暖める。これにより、度変化抑制部材の温度変化を抑制することができる。
(態様9)
態様1乃至8いずれかにおいて、感光体10などの像担持体と、像担持体を帯電する帯電ローラ41などの帯電手段と、像担持体上の潜像を現像する現像部50などの現像手段と、像担持体の表面をクリーニングするクリーニングブレード5などのクリーニング手段とを一体に保持し、装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジ121などの作像ユニットを備え、作像ユニットに温度変化抑制部材を配置した。
これによれば、図17を用いて説明したように、プロセスカートリッジ121などの作像ユニットが備える感光体などの像担持体、帯電ローラ41などの帯電手段、現像部50などの現像手段およびクリーニングブレード5などのクリーニング手段の少なくともひとつの温度変化抑制対象部材の近傍に潜熱蓄熱材70などの温度変化抑制部材を配置することができる。これにより、良好に作像ユニットの温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様10)
態様9において、作像ユニットに複数の温度変化抑制部材を配置し、複数の温度変化抑制部材の少なくともひとつは、潜熱蓄熱材であり、残りは、断熱材である。
これによれば、潜熱蓄熱材70や、プロセスカートリッジ内の温度変化抑制対象部材とプロセスカートリッジ外の空気との間の熱移動を断熱材により遮断することができ、潜熱蓄熱材や、温度変化抑制部材の温度低下を抑制できる。また、断熱材80により潜熱蓄熱材70の温度低下を抑制でき、液相から固相への相変化の期間を延ばすことができ、放熱の期間を延ばすことができる。これにより、温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様11)
温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材を備えた画像形成装置において、温度変化抑制部材を、装置本体に対して着脱自在に設けた。
これによれば、図19を用いて説明したように、装置が低温環境下で長期間停止された状態のときは、温度変化抑制対象部材、潜熱蓄熱材もほぼ環境温度まで低下している。かかる状態で装置を立ち上げたときは、すばやく温度変化抑制対象部材を、規定の温度のまで上昇させたい。
温度変化抑制部材が、潜熱蓄熱材70の場合は、装置が駆動したことにより発生した熱の一部は、潜熱蓄熱材に吸熱され、温度変化抑制対象部材に付与される熱が低減し、温度変化抑制対象部材が規定の温度にまで上昇するのに時間を要してしまう。また、温度変化抑制部材が、断熱材80の場合は、装置が駆動したことにより発生した熱と温度変化抑制対象部材との間の熱移動を遮断し、温度変化抑制対象部材に付与される熱が低減し、温度変化抑制対象部材が規定の温度にまで上昇するのに時間を要してしまう。
態様11では、温度変化抑制部材を装置本体に対して着脱自在なので、温度変化抑制対象部材や温度変化抑制部材の温度が低いときは、装置本体から温度変化抑制部材を取り出することが可能となる。これにより、温度変化抑制対象部材をすばやく規定の温度まで上昇させることができる。そして、温度変化抑制対象部材が規定の温度にまで上昇したときや、装置が長期間低温環境下で放置される場合に、温度変化抑制部材を装置に装着する。これにより、装置が低温環境下で数時時間放置されたときの温度変化抑制対象部材の温度低下を抑制することができる。
(態様12)
態様11において、用紙などの記録媒体を収納する複数の給紙カセット131を備え、温度変化抑制部材を、複数の給紙カセットの少なくともひとつに収納した。
これよれば、図19を用いて説明したように、既存の構成を用いて、温度変化抑制部材を装置本体に着脱可能な構成とすることができる。また、給紙カセット131に温度変化抑制部材を配置することは、スペースの有効活用の観点でも有効である。
(態様13)
態様12において、複数の給紙カセットのうち、最上段の給紙カセットに温度変化抑制部材を収納した。
これによれば、図19を用いて説明したように、温度低下により画像に影響を及ぼすキーパーツ(感光体、現像部、帯電ローラおよびクリーニングブレード)を備えるプロセスカートリッジなど作像ユニットになるべく近くに配置することができる。よって、最上段以外の給紙カセットに温度変化抑制部材を収納する場合に比べて、キーパーツの温度低下を抑制できる。
(態様14)
態様11乃至13いずれかにおいて、前記温度変化抑制部材が潜熱蓄熱材であり、
外気温、温度変化抑制部材の温度および温度変化抑制対象部材の温度の少なくともひとつに基づいて、温度変化抑制部材の着脱を指示する。
これによれば、図19を用いて説明したように、外気温が低く、温度変化抑制部材の温度や温度変化抑制対象部材の温度が低い場合は、装置本体から温度変化抑制部材を取り出すように指示することができる。これにより、温度変化抑制対象部材をすばやく規定の温度まで上昇させることができる。そして、温度変化抑制対象部材が規定の温度にまで上昇したら、温度変化抑制部材を装着するように指示することができる。
(態様15)
態様14において、外気温と、温度変化抑制部材の温度とを比較して温度変化抑制部材の着脱を指示する。
外気温と温度変化抑制部材の温度とを比較して差がほとんどない場合は、温度変化抑制部材が固化し、放熱が終わっているので、温度変化抑制対象部材の温度が外気温と同程度まで低下している可能性が高い。一方、外気温と温度変化抑制部材の温度とを比較して温度変化抑制部材の温度が十分に高い場合は、液相から固相への相変化中であり、放熱して温度変化抑制対象部材を暖めており、温度変化抑制対象部材の温度が低温となっていない可能性が高い。
このように外気温と温度変化抑制部材との温度を比較することで、温度変化抑制対象部材の温度を推測でき、温度変化抑制部材の着脱を的確に指示するこができる。
(態様16)
記録媒体トナー像を作像する作像手段(本実施形態では、画像形成部120と中間転写装置160とで構成)と、作像手段で生じた廃トナーを収容する廃トナー容器170とを備える画像形成装置において、廃トナー容器170が収納された廃トナー容器収容部180に温度変化抑制部材を配置した。
これによれば、図23を用いて説明したように、廃トナー容器内の温度変化を抑制することができ、廃トナー容器内の廃トナーの溶融や凝集を抑制することができる。
(態様17)
態様1乃至16いずれかにおいて、温度変化抑制部材として、融点が20℃以上30℃以下の潜熱蓄熱材を備える。
これによれば、実施形態で説明したように、装置使用時の装置内温度で潜熱蓄熱材を液相にできる。
(態様18)
態様1乃至16いずれかにおいて、温度変化抑制部材として、融点が空調管理されたオフィス環境で使用される温度であるオフィス標準温度よりも低い潜熱蓄熱材を備える。
これによれば、実施形態で説明したように、業務中のオフィス環境下で、潜熱蓄熱材を液相にできる。
5 :クリーニングブレード
10 :感光体
41 :帯電ローラ
50 :現像部
70 :潜熱蓄熱材
80 :断熱材
81 :断熱カバー
90 :温度変化抑制ユニット
90a :筐体
91 :外気温検知センサ
92 :潜熱温度検知センサ
93 :キーパーツ温度検知センサ
100 :画像形成装置
120 :画像形成部
121 :プロセスカートリッジ
121a :筐体
130 :給紙部
131 :給紙カセット
132 :給紙ローラ
160 :中間転写装置
161 :一次転写ローラ
162 :中間転写ベルト
167 :中間転写ベルトクリーニング装置
170 :廃トナー容器
180 :廃トナー容器収容部
特開2009−237281号公報

Claims (18)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電手段と、
    前記像担持体上の潜像を現像する現像手段と、
    前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、
    温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材とを備えた画像形成装置において、
    前記温度変化抑制対象部材が、前記像担持体、前記帯電手段、前記現像手段および前記クリーニング手段の少なくともひとつであり、
    前記温度変化抑制部材を、前記温度変化抑制対象部材の外周面に近接対向配置または接触配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材は、潜熱蓄熱材または断熱材であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材を複数備え、
    複数の前記温度変化抑制部材の少なくともひとつは、潜熱蓄熱材であり、残りは、断熱材であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材を備えた画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材を複数備え、
    複数の前記温度変化抑制部材の少なくともひとつは、潜熱蓄熱材であり、残りは、断熱材であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、
    前記潜熱蓄熱材と前記断熱材を、前記温度変化抑制対象部材の近くに配置したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3乃至5いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記断熱材を、前記温度変化抑制対象部材に対して前記潜熱蓄熱材よりも外側に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材は、前記温度変化抑制対象部材の長手方向に渡って延びるように配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材を、前記温度変化抑制対象部材の鉛直方向下側に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、前記像担持体上の潜像を現像する現像手段と、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段とを一体に保持し、装置本体に対して着脱可能な作像ユニットを備え、
    前記作像ユニットに前記温度変化抑制部材を配置したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、
    前記作像ユニットに複数の温度変化抑制部材を配置し、
    複数の前記温度変化抑制部材の少なくともひとつは、潜熱蓄熱材であり、残りは、断熱材であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 温度変化抑制対象部材の温度変化を抑制する温度変化抑制部材を備えた画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材を、装置本体に対して着脱自在に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11に記載の画像形成装置において、
    記録媒体を収納する複数の給紙カセットを備え、
    前記温度変化抑制部材を、複数の給紙カセットの少なくともひとつに収納したことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12に記載の画像形成装置において、
    複数の給紙カセットのうち、最上段の給紙カセットに前記温度変化抑制部材を収納したことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項11乃至13いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材が潜熱蓄熱材であり、
    外気温、前記温度変化抑制部材の温度および前記温度変化抑制対象部材の温度の少なくともひとつに基づいて、前記温度変化抑制部材の着脱を指示することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14に記載の画像形成装置において、
    前記外気温と、前記温度変化抑制部材の温度とを比較して前記温度変化抑制部材の着脱を指示することを特徴とする画像形成装置。
  16. 記録媒体トナー像を作像する作像手段と、前記作像手段で生じた廃トナーを収容する廃トナー容器とを備える画像形成装置において、
    前記廃トナー容器が収納された廃トナー容器収容部に温度変化抑制部材を配置したことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項1乃至16いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材として、融点が20℃以上30℃以下の潜熱蓄熱材を備えることを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項1乃至17いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記温度変化抑制部材として、融点が空調管理されたオフィス環境で使用される温度であるオフィス標準温度よりも低い潜熱蓄熱材を備えることを特徴とする画像形成装置。
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