JP6440025B2 - トナークリーニング装置冷却機構及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
この画像形成装置は、クリーニングブレードを備えた廃トナータンク(クリーニング装置)と、現像装置に補給する未使用トナーを充填したトナー補給タンクとが一体化されたクリーナ・トナー・マガジン(以下、CTMという)を備えている。さらに、定着部である定着装置と、定着装置とCTMとの間に滞留する定着装置から発生した熱で暖められた雰囲気を外気へ搬送するための排熱空気流路とを備えている。
この排熱空気流路は、排熱空気流路の一部としてCTMの長手方向を形成する外面を用いており、CTMの長手方向に沿うように形成されている。この排熱空気流路のCTMの長手方向一端には、前記雰囲気を外気へ搬出するための排気ファンが配置されている。
特許文献1の画像形成装置は、CTMの長手方向の一方の向きに気流を形成しているため、CTMの長手方向中央部の雰囲気の温度が高い場合、次のような不具合が生じる。
定着部の熱によってトナークリーニング装置の温度が上昇すると、クリーニング装置内のトナーが溶融固着し、この固着したトナーによりトナー回収機構がロックしてしまうおそれがある。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例である複写機100を示す概略構成図である。
まず、本実施形態に係る複写機100の構成と動作について説明する。
図1に示すように、この複写機100は、読み取り装置50、画像形成部60、搬送装置、給紙部70、クリーニング装置冷却機構(以下、冷却機構という)1などを備えている。
また、内部構成が高密度化された画像形成装置では、画像形成装置内部に備えた各装置の長手方向中央部の放熱性が最も悪い。このため、本実施形態の複写機100においても、クリーニング装置64の最大温度部位がクリーニング装置の長手方向中央部となっている。
本実施形態の複写機100は、後述する冷却機構1を備えることで、クリーニング装置64の温度上昇を抑制することができる。
本実施形態の冷却機構1は、排気ファン10と、排熱空気流路とを備えている。
排気ファン10は、クリーニング装置64近傍の雰囲気を外気へ排出する排熱手段である。排熱空気流路は、クリーニング装置64近傍の定着装置67から発生した熱で暖められた雰囲気(以下、単に「クリーニング装置近傍の雰囲気」という)を外気へ搬送するものである。本実施形態における排熱空気流路は、排気ダクト11、遮熱板12、整流板13、緩衝材14、及び、排紙カバー83によって構成されている。この排熱空気流路については後ほど詳述する。
また、遮熱板12は、排紙カバー83と定着装置67間を遮蔽する形状である。排紙カバー83はユーザーが触れる箇所であり、排紙カバー83の温度が高くなることは安全面において好ましくない。本実施形態の遮熱板12の形状によれば、定着装置67から生じた熱が排紙カバー83へ伝熱するのを抑制する。
図2は、複写機100の備える冷却機構の一例を示す概略構成図である。
図2に示すように、排気ダクト11は2枚の整流板13を備えており、この2枚の整流板13によって排気ダクト11の内部が仕切られることで、1つの排気ファン10に対して図中矢印a、矢印b、矢印cで示す3つの通気ラインが形成される。
また、遮熱板12は、作像ユニット65内部のクリーニング装置64近傍の雰囲気を、クリーニング装置64の長手方向に沿うように覆う被覆部12aを有している。この被覆部12aは、該長手方向中央部に開口部12bを有し、この開口部12bと排気ダクト11の一端とが係合することで、排熱空気流路の一部を形成している。
図3(a)は、図2中矢印aで示す通気ラインに沿って冷却機構1を切断した断面図である。図3(b)は、図3(a)の枠線Aで示すクリーニング装置64近傍の吸気箇所の拡大図である。
上述したように、クリーニング装置64近傍の排熱は、排気ダクト11の内部を整流板13によって隔てられた3つの通気ラインのうち、中央の通気ラインからの排気で実施する。
図3(a)に示すように、排気ダクト11の底面11aの一端は遮熱板12の開口部12bと接触する位置まで伸びている。これにより、図3(b)に示すように、作像ユニット65の上部に位置するクリーニング装置64近傍の雰囲気(図中枠線Bで示す)を排気ファン10によって吸引することが可能となる。
このように緩衝材14を配置することで、排気ファン10によって作像ユニット65内に備えられたクリーニング装置64近傍の雰囲気が吸引されると、被覆部12aによって形成された排熱空気流路内に次のような気流が形成される。すなわち、被覆部12aによって形成された排熱空気流路内に、クリーニング装置64長手方向両端部から該長手方向中央部に向かう気流が形成される。そして、被覆部12aによって形成された排熱空気流路内から吸引されたクリーニング装置64近傍の雰囲気は、排気ダクト11を通って外気まで搬送される。
また、メンテナンス時に作像ユニット65を着脱した場合にも、作像ユニット65上面と遮熱板12との隙間を限りなくゼロにすることが可能となる。
図4に示すように、本実施形態の冷却機構1においては、上述した構成によってクリーニング装置排熱空気流路内の作像ユニット65内に備えられたクリーニング装置64近傍の雰囲気中に、クリーニング装置64長手方向両端部から該長手方向中央部に向かう気流を形成している。
トナークリーニング装置の長手方向両端部は、トナークリーニング装置の該長手方向中央部と比べて温度が低いことが多い。このため、本実施形態の冷却機構1において次のような効果を得ることができる。
また、特に熱が滞留し易いクリーニング装置64の長手方向中央部の温度上昇を抑制することができるため、クリーニング装置64内でのトナー溶融によるトナー回収機構ロックを防止することができる。
本実施形態の複写機100においては、排紙カバー83の下方に、トナーボトル68、給紙バンク71、書込み装置66を配置している。これにより、書込み装置66からのレーザー光Lによって感光体61上に静電潜像が形成可能な範囲であれば、これらの装置以外の部品を搭載することが可能である。さらに、排紙カバー83を利用して冷却機構1を設けているため、上述した余分な空間を有効活用して冷却機構を設けることができ、画像形成装置内部の構成密度を変えず、クリーニング装置64の冷却、排熱を行うことができる。
上述したように、トナーボトル68近傍の排熱は、排気ダクト11の内部を整流板13によって隔てられた3つの通気ラインのうち、作像ユニット65の長手方向両端部の通気ラインからの排気で実施する。
図2に示すように、排気ダクト11は、排気ダクト11の底面11aとクリーニング装置64との勘合部におけるクリーニング装置64長手方向両端部に、該長手方向に対して略垂直方向の間隙11bを有している。
トナーボトル排気流路は、排気ダクト11内に設けられた作像ユニット65の長手方向両端部の通気ライン(図中矢印b、及び矢印cで示す)の延長線上に前記間隙11bを有している。
図5に示すように、トナーボトル排気流路内の気流は、作像ユニット65の側面を通り、排気ダクト11に流入する。
複写機100内部において、トナーボトル68の近傍は他の装置が配置されていない空間が大きく存在し、温度が比較的高くなり難い空間である。したがって、トナーボトル近傍の雰囲気を排気する際、このトナーボトル68近傍の雰囲気が作像ユニット65側面を通過することで、作像ユニット65、及び、作像ユニット65内のクリーニング装置64が冷却される。よって、クリーニング装置の温度上昇によるトナーの溶融を更に抑制することができる。
したがって、トナーボトル68近傍の比較的低温な雰囲気が排紙カバー83の裏面を通過することで、排紙カバー83表面の温度上昇を防止することができる。
なお、図2中矢印cで示す通気ラインが流れるトナーボトル排気流路は、図2中矢印bで示す通気ラインが流れるトナーボトル排気流路と同様の構成であるため、説明を省略する。
図6は、同画像形成装置の備える冷却機構の他の一例を示す概略構成図である。
図6に示す冷却機構101は、遮熱板12の被覆部12aが3つの開口部12bを有する点が異なる以外は、図2基づき説明した冷却機構1と同様の構成である。このため、図2と同様な部分には同じ符号を付し、説明を省略する。
図6に示す冷却機構101は、排気ダクト11の内部を整流板13で隔てることで3つの通気ラインを形成し、この3つの通気ライン各々の延長線に位置する遮熱板12の被覆部12a全てに開口部12bを設けている。
すなわち、排気ファン10によって、排気ダクト11を2枚の整流板13で隔てることで生じる3つの通気ラインを介して、前記被覆部12aに設けた3つの開口部12b各々からクリーニング装置64近傍の雰囲気を吸引する。これにより、被覆部12aによって形成された排熱空気流路内に、作像ユニット65内に備えられたトナークリーニング装置長手方向両端部から該長手方向中央部に向かう気流が形成される。
したがって、図2に示す冷却機構1について説明したように、クリーニング装置64の長手方向両端部の温度を上昇させることなく、効率的にクリーニング装置64の排熱、冷却を実施することができる。
この構成によれば、ユニット65側面の長手方向全面がトナーボトル68近傍の比較的低温な雰囲気により冷却されるため、作像ユニット65側面、及び、作像ユニット65内のクリーニング装置64の温度を効果的に低下させることが可能となる。
(態様A)
定着装置67等の熱源と、感光体61等の像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置64等のトナークリーニング装置と、前記トナークリーニング装置近傍の前記熱源から発生した熱で暖められた雰囲気を外気へ排出する排気ファン10等の排熱手段と、前記雰囲気を外気へ搬送する排気ダクト11等の排熱空気流路とを備えるトナークリーニング装置冷却機構において、前記トナークリーニング装置近傍の前記雰囲気中に、前記トナークリーニング装置長手方向両端部から該長手方向中央部に向かう気流を形成することを特徴とする。
また、特に熱が滞留し易いクリーニング装置64の長手方向中央部の温度上昇を抑制することができるので、クリーニング装置64内でのトナー溶融によるトナー回収機構ロックを防止することができる。
態様Aにおいて、定着装置67等の前記熱源とクリーニング装置64等の前記トナークリーニング装置間の熱伝達を遮熱する遮熱板12等の遮熱部材とを備えることを特徴とする。
これにより、定着装置67からのクリーニング装置64への熱伝達を抑制することができる。
態様Bにおいて、遮熱板12等の前記遮熱部材が、クリーニング装置64等の前記トナークリーニング装置近傍の前記雰囲気を前記トナークリーニング装置の長手方向に沿うように覆い、かつ、前記被覆部の該長手方向中央部に開口部12b等の開口部を有する被覆部12a等の被覆部を有し、前記被覆部が前記排熱空気流路の一部である。
これにより、排気ファン10によって被覆部12aに設けられた開口部12bからクリーニング装置64近傍の雰囲気を吸引した際に、被覆部12aによって形成された排熱空気流路内のクリーニング装置64近傍の雰囲気中に、前記トナークリーニング装置長手方向両端部から該長手方向中央部に向かう気流を形成することができる。
態様B又はCにおいて、クリーニング装置64等の前記クリーニング装置と遮熱板12等の前記遮熱部材間の隙間を前記クリーニング装置の長手方向渡って埋める緩衝材14等の遮蔽部材を有することを特徴とする。
これにより、感光体61、又は転写材Pに付着したトナーを吸引することなく、かつ、定着装置67近傍の熱がクリーニング装置64近傍に流動することなく、クリーニング装置64近傍の雰囲気の排熱することが可能となる。また、メンテナンス時に作像ユニット65を着脱した場合にも、作像ユニット65上面と遮熱板12との隙間を限りなくゼロにすることが可能となる。
態様B〜Dいずれか一の態様において、遮熱板12等の前記遮熱部材の一部が、トナー像が定着した記録媒体を積載する排紙カバー83等の排紙カバーと前記熱源間を遮蔽する形状であることを特徴とする。
これにより、上記実施形態について説明したように、定着装置67から生じた熱が排紙カバー83への伝熱するのを抑制することができる。
態様A〜Eいずれか一の態様において、排気ダクト11等の前記排熱空気流路は、前記クリーニング装置との勘合部に、前記クリーニング装置の長手方向に対して略垂直方向の間隙11b等の間隙を有することを特徴とする。
これにより、上記実施形態について説明したように、温度が比較的高くなり難い空間の雰囲気がクリーニング装置64の側面を通過することで、クリーニング装置64の側面が冷却され、トナーの溶融を更に抑制することができる。
態様A〜Fいずれか一の態様において、定着装置67等の前記熱源の上方に前記熱源近傍の雰囲気と外気とが通じる開口部2等の開口部を備えることを特徴とする。
これにより、定着装置67上方に溜まった熱を、自然対流によってを外気に排熱することができる。
態様A〜Gいずれか一の態様において、排気ダクト11等の前記排熱空気流路の一部を、トナー像が定着した記録媒体を積載する排紙カバー83等の排紙カバーの一部で形成することを特徴とする。
これにより、上記実施形態について説明したように、排気空気流路にかかるコストを削減することができる。
感光体61等の像担持体から転写されたトナー像を熱によってシートP等の転写材に定着させる定着装置67等の定着装置と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置64等のトナークリーニング装置と、縦搬送で静電複写プロセスを行う胴内排紙機構とを備えた複写機100等の画像形成装置において、態様A〜Hいずれか一の態様の冷却機構1等のトナークリーニング装置冷却機構を備えることを特徴とする。
これにより、画像形成装置が小型化され、内部構成が高密度化した場合でも、画像形成装置内部の余分な空間を有効活用して冷却機構を設けることができ、画像形成装置内部の構成密度を変えず、トナークリーニング装置の冷却、排熱を行うことができる。
態様Iにおいて、少なくとも感光体61等の前記像担持体と、前記像担持体表面を一様に帯電する帯電装置62等の帯電装置と、前記像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを付着させ可視像化する現像装置63等の現像装置と、クリーニング装置64等の前記トナークリーニング装置とを一体化した作像ユニット65等の作像ユニットを用いることを特徴とする。
これにより、像担持体、帯電装置、現像装置、及び、トナークリーニング装置の設置に関わる空間を省スペース化することができる。
10 排気ファン
11 排気ダクト
11b 間隙
12 遮熱板
12a 被覆部
12b 遮熱板の開口部
13 整流板
14 緩衝材
50 読み取り装置
60 画像形成部
61 感光体
62 帯電装置
63 現像装置
64 トナークリーニング装置
65 作像ユニット
66 書込み装置
67 定着装置
68 トナーボトル
70 給紙部
81 転写装置
82 排紙装置
83 排紙カバー
100 複写機
101 冷却機構
P シート
Claims (10)
- 熱源と、
像担持体上に残留するトナーを除去するトナークリーニング装置と、
前記トナークリーニング装置近傍の前記熱源から発生した熱で暖められた雰囲気を外気へ排出する排熱手段と、
前記雰囲気を外気へ搬送する排熱空気流路とを備えるトナークリーニング装置冷却機構において、
前記トナークリーニング装置近傍の前記雰囲気中に、前記トナークリーニング装置長手方向両端部から該長手方向中央部に向かう気流を形成し、
前記排熱空気流路の前記長手方向両側に、トナーボトルの近傍の雰囲気を外気へ搬送するトナーボトル排気流路を設け、
前記排熱手段は、前記トナークリーニング装置近傍の前記熱源から発生した熱で暖められた雰囲気とともに前記トナーボトルの近傍の雰囲気も外気へ排出することを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項1のトナークリーニング装置冷却機構において、
前記熱源と前記トナークリーニング装置間の熱伝達を遮熱する遮熱部材とを備えることを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項2のトナークリーニング装置冷却機構において、
前記遮熱部材が、前記トナークリーニング装置近傍の前記雰囲気を前記トナークリーニング装置の長手方向に渡って覆い、かつ、該長手方向中央部に開口部を有する被覆部を有し、前記被覆部が前記排熱空気流路の一部であることを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項2又は3のトナークリーニング装置冷却機構において、
前記トナークリーニング装置と前記遮熱部材間の隙間を前記トナークリーニング装置の長手方向渡って埋める遮蔽部材を有することを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項2乃至4いずれか一のトナークリーニング装置冷却機構において、
前記遮熱部材の一部が、トナー像が定着した記録媒体を積載する排紙カバーと前記熱源間を遮蔽する形状であることを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項1乃至5いずれか一のトナークリーニング装置冷却機構において、
2枚の整流板を有し、該2枚の整流板で内部を仕切ることで、前記排熱空気流路と、2つのトナーボトル排気流路とを形成する排気ダクトを備え、
前記排気ダクトの各トナーボトル排気流路を形成する部分の一端とクリーニング装置との間に、前記トナーボトルの近傍の雰囲気を取り込むための間隙を設けたことを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項1乃至6いずれか一のトナークリーニング装置冷却機構において、
前記熱源の上方に前記熱源近傍の雰囲気と外気とが通じる開口部を備えることを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 請求項1乃至7いずれか一のトナークリーニング装置冷却機構において、
前記排熱空気流路の一部を、前トナー像が定着した記録媒体を積載する排紙カバーの一部で形成することを特徴とするトナークリーニング装置冷却機構。 - 像担持体から転写されたトナー像を熱によって転写材に定着させる定着装置と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するトナークリーニング装置と、縦搬送で静電複写プロセスを行う胴内排紙機構とを備えた画像形成装置において、請求項1乃至8いずれか一のトナークリーニング装置冷却機構を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項9の画像形成装置において、少なくとも前記像担持体と、前記像担持体表面を一様に帯電する帯電装置と、前記像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを付着させ可視像化する現像装置と、前記トナークリーニング装置とを一体化した作像ユニットを用いることを特徴とする画像形成装置。
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