JP2008185896A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペース化、低コスト化が図られた簡便な構成により、露光装置やトナーコンテナなどの複数箇所を同時に冷却することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1には、内部に空気を流通させる通風ダクト40を、露光装置20とトナーコンテナ35とで、上下方向から挟むようにして配置している。これにより、通風ダクト40によって、露光装置20の熱を奪いながら、その熱がトナーコンテナ35に伝達しないように遮断することが可能である。したがって、通風ダクト40内の空気流を、露光装置20の冷却に利用したり、トナーコンテナ35に対する遮熱に利用したりすることができる。そして、これらの装置や部材の冷却に使用する通風ダクト40は、単一のもので済むので、部品点数を少なくすることができ、さらに設置スペースを小さくすることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機やプリンタに代表される電子写真方式の画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体として感光体ドラムが広く用いられている。感光体ドラムを用いた一般的な画像形成動作は以下のようである。感光体ドラムの表面は帯電装置により所定電位で一様に帯電せしめられ、そこに露光装置のLED光等を照射することにより部分的に電位が光減衰して原稿画像の静電潜像が形成される。そして、この静電潜像を現像装置で現像することによってトナー像が形成される。用紙へのトナー像の転写後、感光体ドラムの表面においては、残留したトナーがクリーニング装置によりクリーニングされ、次回の画像形成動作に備えて除電装置により除電光が照射されて帯電電荷の除去が行われる。
上記構成のような画像形成装置では、露光装置において、発光素子やその他の駆動部などの発熱が、感光体ドラム表面の露光に悪影響を及ぼすとして懸念されている。特に、近年露光装置として増加している、発光素子にLEDや半導体素子などを用いて、感光体ドラム表面にレーザ光を照射、走査するレーザースキャニングユニット(LSU)の場合、レーザ光を偏向させるポリゴンミラーの周辺で発熱し易くなっている。このLSUの光偏向器であるポリゴンミラーは、高速で回転することによりレーザ光を副走査方向に偏向させる。このため、ポリゴンミラーを回転させるモータ自体の発熱や、ポリゴンミラーを支持する軸受部の発熱に起因するその周辺の温度上昇が著しい。これにより、ポリゴンミラー周辺の部材に変形や破損が生じて、感光体ドラム表面の露光に悪影響が及び、静電潜像に不良が発生する恐れがある。このような問題を解決すべく、露光装置の温度上昇を回避する様々な手法が提案され、その例を特許文献1及び2に見ることができる。
特許文献1及び2に記載された画像形成装置は、ともに、ファンで吸引した空気を露光装置(LSU、画像書き込み部)に吹き当てることにより、露光装置の温度上昇を防止している。
特開2001−255793号公報(第3頁、図2) 特開2005−195914号公報(第10頁、図1)
ここで、画像形成装置では、内部に熱がこもり易いので、これに起因する内部の温度上昇が、上記露光装置のほかでも運転に支障をきたすとして懸念されている。特に、昨今の画像形成装置においては高速化が推進されており、その内部の温度上昇が著しい。そして、感光体ドラム表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置にトナーを補給するトナーコンテナの温度上昇も深刻な問題となっている。トナーコンテナの温度が上昇すると、コンテナ内のトナーが溶融して流動性が悪くなり、円滑に現像装置にトナーを補給できなくなったり、現像ローラ表面のトナーによる薄層形成に乱れが生じたりする可能性が高くなる。これらの理由により、感光体ドラム表面のトナー像に悪影響が及び、用紙に形成される画像に不良が発生する恐れがある。
特許文献1及び2に記載された画像形成装置では、ファンで吸引した空気を露光装置(LSU、画像書き込み部)に吹き当てることによってこれを冷却し、露光装置の温度上昇に起因する感光体ドラム表面の露光不良の発生を防止している。しかしながら、このように露光装置を冷却するための空気流は、上記のようなトナーコンテナにおいて起こり得る温度上昇の回避のためも利用されているわけではない。したがって、空気流を発生させるための構成や電力が、効率良く利用されていない。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、省スペース化、低コスト化が図られた簡便な構成により、露光装置の冷却作用やトナーコンテナに対する遮熱作用などを同時に働かせることができ、画像形成部に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、像担持体表面を光ビームで露光走査する露光装置と、像担持体表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置にトナーを補給するトナーコンテナとを備えた画像形成装置において、内部に空気を流通させる通風ダクトを、前記露光装置と前記トナーコンテナとで挟むようにして配置することとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記通風ダクトは、前記トナーコンテナのガイド部を備えることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記通風ダクトは、前記トナーコンテナの残量検知機構を備えることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記通風ダクトは、前記トナーコンテナの種類識別機構を備えることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記通風ダクトは、前記露光装置の発熱部に空気を導く冷却部を備えることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、像担持体表面を帯電させる帯電装置を備えるとともに、前記通風ダクトは、帯電装置に空気を導く第1送風部を備えることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、用紙に転写されたトナー像を定着させる定着装置を備えるとともに、前記通風ダクトは、定着装置の用紙搬送方向上流を通過する用紙に空気を吹き当てる第2送風部を備えることとした。
本発明の構成によれば、像担持体表面を光ビームで露光走査する露光装置と、像担持体表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置にトナーを補給するトナーコンテナとを備えた画像形成装置において、内部に空気を流通させる通風ダクトを、露光装置とトナーコンテナとで挟むようにして配置することとしたので、通風ダクトによって、露光装置の熱を奪いながら、その熱がトナーコンテナに伝達しないように遮断することが可能である。これにより、通風ダクト内の空気流を、露光装置の冷却に利用したり、トナーコンテナに対する遮熱に利用したりすることができる。そして、これらの装置や部材の冷却に使用する通風ダクトは、単一のもので済むので、部品点数を少なくすることができ、さらに設置スペースを小さくすることができる。したがって、省スペース化、低コスト化が図られた簡便な構成により、露光装置の冷却作用やトナーコンテナに対する遮熱作用などを同時に働かせることができ、画像形成部に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、前記通風ダクトは、トナーコンテナのガイド部を備えることとしたので、画像形成装置本体に対して出し入れされるトナーコンテナに対するガイド部材を、別途新たに用意して設ける必要がない。これにより、部品点数の削減、設置スペースの縮小、組み立て工数の低減など、さらに省スペース化、低コスト化を進めることが可能である。したがって、このように省スペース化、低コスト化が高められた構成により、露光装置の冷却作用やトナーコンテナに対する遮熱作用などを同時に働かせることができる。
また、前記通風ダクトは、トナーコンテナの残量検知機構を備えることとしたので、別途新たなスペースを利用して、残量検知機構を設ける必要がない。これにより、画像形成装置内部の省スペース化をさらに高めながら、画像形成部に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能である。
また、前記通風ダクトは、トナーコンテナの種類識別機構を備えることとしたので、別途新たなスペースを利用して、種類識別機構を設ける必要がない。これにより、画像形成装置内部の省スペース化をより一層高めながら、画像形成部に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能である。
また、前記通風ダクトは、露光装置の発熱部に空気を導く冷却部を備えることとしたので、発熱箇所を集中的に冷却することが可能である。これにより、露光装置に対する冷却効率を高めることができ、像担持体に対する露光性能を向上させることが可能である。
また、像担持体表面を帯電させる帯電装置を備えるとともに、前記通風ダクトは、帯電装置に空気を導く第1送風部を備えることとしたので、帯電装置で発生する放電生成物を分散させることができる。これにより、放電生成物が像担持体表面に付着することに起因する像流れの発生などといった、画像形成に悪影響を及ぼす障害の発生を防止することが可能である。したがって、画像形成動作を好適に遂行することができ、高品質な画像を得ることができる。
また、用紙に転写されたトナー像を定着させる定着装置を備えるとともに、前記通風ダクトは、定着装置の用紙搬送方向上流を通過する用紙に空気を吹き当てる第2送風部を備えることとしたので、用紙が搬送ガイド部材に沿うようにさせることができる。これにより、用紙を定着ニップ部に適正に導くことができ、定着性能を向上させることが可能である。したがって、印刷動作を好適に遂行することができ、高品質な画像を得ることができる。また、定着装置の熱がトナーコンテナに伝達しないように遮断することも可能である。その結果、トナーコンテナに対する遮熱作用が一層向上する。
以下、本発明の実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図1及び図2を用いてその構造の概略を説明しつつ、画像出力動作を説明する。図1は画像形成装置の模型的垂直断面正面図、図2は画像形成装置の斜視図である。なお、図1中の実線矢印は用紙の搬送経路及び搬送方向を示し、一点鎖線矢印はレーザ光Lを示す。また、図2では、画像形成装置本体上方の原稿送り部の描画を省略している。
図1に示すように、画像形成装置1の本体2の内部下方には、給紙カセット3が配置されている。給紙カセット3は、その内部に、印刷前のカットペーパー等の用紙Pを積載して収容している。そして、この用紙Pは、図1において給紙カセット3の左上方に向けて、1枚ずつ分離されて送り出される。給紙カセット3は、本体2の前面側から水平に引き出すことが可能である。
本体2の内部であって、給紙カセット3の左方には、第1用紙搬送部4が備えられている。第1用紙搬送部4は、本体2の左側面に沿って略垂直に形設されている。そして、第1用紙搬送部4は、給紙カセット3から送り出された用紙Pを受け取り、本体2の左側面に沿って垂直上方に転写部9まで搬送する。
給紙カセット3の上方であって、第1用紙搬送部4が形設された本体2の左側面とは反対側の側面である右側面の箇所には、手差し給紙部5が備えられている。手差し給紙部5には、給紙カセット3に入っていないサイズの用紙Pや、厚紙、OHPシートのように1枚ずつ送り込みたいものが載置される。
手差し給紙部5の左方には、第2用紙搬送部6が備えられている。第2用紙搬送部6は、給紙カセット3のすぐ上方にあって、手差し給紙部5から第1用紙搬送部4まで略水平に延び、第1用紙搬送部4に合流している。そして、第2用紙搬送部6は、手差し給紙部5から送り出された用紙P等を受け取り、略水平に第1用紙搬送部4まで搬送する。
一方、図1及び図2に示すように、画像形成装置1の本体2の上面には原稿送り部7が、その下方には原稿画像読み取り部8が備えられている。使用者が原稿の複写を行う場合には、原稿送り部7に、文字や図形、模様等の画像が描かれた原稿を積載する。原稿送り部7では1枚ずつ分離して原稿が送り出され、原稿画像読み取り部8によってその画像データが読み取られる。この画像データの情報は、第2用紙搬送部6の上方であって、本体2の中央部に配置された露光装置20に送られる。露光装置20により、画像データに基づいて制御されたレーザ光Lが、画像形成部30に向かって照射される。
第1用紙搬送部4の上方であって、露光装置20の左方には、画像形成部30及び転写部9が備えられている。画像形成部30では、露光装置20によって照射されたレーザ光Lにより原稿画像の静電潜像が形成され、この静電潜像からトナー像が現像される。トナー像は、第1用紙搬送部4によって同期をとって送られてきた印刷前の用紙Pに、転写部9にて転写される。
転写部9の上方には、定着装置10が備えられている。転写部9にて未定着トナー像を担持した用紙Pは、定着装置10へと送られ、熱ローラと加圧ローラとによりトナー像が加熱、加圧されて定着される。
定着装置10の上方には、分岐部11が備えられている。定着装置10から排出された用紙Pは、両面印刷を行わない場合、分岐部11から画像形成装置1の胴内に設けられた胴内用紙排出部12(図2参照)に排出される。
分岐部11から胴内用紙排出部12に向かって用紙Pが排出されるその排出口部分は、スイッチバック部13としての機能を果たす。両面印刷を行う場合には、このスイッチバック部13において、定着装置10から排出された用紙Pの搬送方向が切り替えられる。そして、用紙Pは、分岐部11、定着装置10の左方、及び転写部9の左方を通って下方に送られ、再度第1用紙搬送部4を経て転写部9へと送られる。
このような画像形成装置1において、図1に示すように、露光装置20のすぐ上方の箇所には、通風ダクト40が設けられている。
続いて、この通風ダクト40に関して、画像形成装置1の上下方向中央部の詳細な構成を、図3〜図5を用いて説明する。図3は画像形成装置の上下方向中央部を示す模型的垂直断面部分拡大図、図4は図3に示す通風ダクトの斜視図、図5は通風ダクト及びトナーコンテナの斜視図である。なお、図3において、白抜き矢印は空気の流通経路及び流通方向を示す。
図3に示すように、露光装置20は、そのハウジングの内側に、ポリゴンミラー21、モータ22、及び軸受23を備えている。モータ22は、図3において垂直方向の軸線中心に、正多角形の平面形状をなすポリゴンミラー21を回転駆動するものである。その軸線中心に回転するポリゴンミラー21の周囲には、光を反射する反射面が複数設けられている。軸受23は、ポリゴンミラー21の下方に配置されている。
画像形成部30には、図3に示すように、その中心に像担持体である感光体ドラム31が備えられている。そして、感光体ドラム31の近傍には、その回転方向に沿って順に、帯電装置32、現像装置33、及びクリーニング装置34が配置されている。転写部9は、感光体ドラム31の回転方向に沿って、現像装置33とクリーニング装置34との間に設けられている。
感光体ドラム31は、画像形成装置1内の用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向、すなわち図3の紙面奥行き方向に延び、その軸線方向を水平にして配置されている。感光体ドラム31は、アルミニウム等により構成される導電性ローラ状基体の外側に、真空蒸着等によって無機光導電性材料であるアモルファスシリコンの感光層を設けた無機感光体のドラムである。感光体ドラム31は、図示しない駆動装置によって、その周速度が用紙搬送速度と同じになるように回転せしめられている。
帯電装置32は、コロナ放電帯電器を用いたスコロトロン帯電装置である。なお、同じくコロナ放電帯電器を用いたコロトロン帯電装置であっても構わない。この帯電装置32により、感光体ドラム31の表面が所定の極性及び電位で一様に帯電せしめられる。
現像装置33は、そのハウジングの内側に、現像ローラ33a、供給スクリュー33bを備えている。現像ローラ33aは、現像方式が接触、或いは非接触であって、感光体ドラム21の近傍に設けられている。現像ローラ33aには、感光体ドラム31の帯電極性と同極性のバイアスが印加される。この現像ローラ33aにより、現像剤であるトナーが帯電せしめられるとともに、感光体ドラム31の表面の静電潜像に移動せしめられ、静電潜像が現像される。
トナーは、胴内用紙排出部12の下方に配置されたトナーコンテナ35に収容され、現像装置33の箇所まで図示しない搬送手段により搬送されて、供給スクリュー33bによりハウジングの内部に補給される。トナーコンテナ35は、本体2の前面側から水平に引き出すことが可能である。
転写部9には、転写部材である転写ローラ9aが備えられている。転写ローラ9aは、感光体ドラム31に左方から圧接し、用紙Pを挿通させる転写ニップ部を形成する。転写ローラ9aは、駆動装置を有することなく、感光体ドラム31に接触することにより、感光体ドラム31の回転に従って回転する。また、転写ローラ9aには、必要に応じて、感光体ドラム31やトナーの帯電極性とは異なる極性の転写バイアスが印加される。
クリーニング装置34は、感光体ドラム31の回転方向に沿って、転写ニップ部のさらに下流側に配置されている。クリーニング装置34は、そのハウジングの内側に、クリーニングローラ34a、及び排出スクリュー34bを備えている。クリーニングローラ34aは、感光体ドラム31に圧接し、感光体ドラム31表面に残留したトナーを除去してクリーニングする。感光体ドラム31表面から除去されたトナーは、ハウジング内に一旦回収され、排出スクリュー34bによりクリーニング装置34の外部の図示しない廃トナー回収容器に排出される。
図3に示すように、露光装置20のすぐ上方であって、トナーコンテナ35のすぐ下方には、通風ダクト40が備えられている。通風ダクト40は、露光装置20とトナーコンテナ35とで上下方向から挟むようにして配置され、画像形成装置1の左右方向に延びる角筒形状をなしている。通風ダクト40の内部では、図3において右方から左方に向かって空気が流通する。
通風ダクト40の空気流通方向上流端には、図3及び図4に示すように、吸気口41が備えられている。吸気口41は、やや斜め下方を向いた形にして、手差し給紙部5のための空間から吸気するように設けられている。
通風ダクト40の、吸気口41のすぐ内側には、吸気ファン42が備えられている。この吸気ファン42を駆動することにより、吸気口41から外部の空気を吸引し、通風ダクト40内に強制的に空気を流通させる。これにより、通風ダクト40の内部では、前述のように、図3において右方から左方に向かって空気が流通する。
通風ダクト40の左右方向の略中央部には、第1冷却部43が備えられている。第1冷却部43は、通風ダクト40が、露光装置20とトナーコンテナ35とで上下方向から挟まれた箇所に配置されている。第1冷却部43は、上方から露光装置20の熱を奪い去るとともに、露光装置20の熱がトナーコンテナ35に伝達しないように遮断している。
第1冷却部43の上面には、図4に示すように、トナーコンテナ35のガイド部44と、残量検知機構45と、種類識別機構46とが備えられている。
ガイド部44は、通風ダクト40の前後方向に延びる突条の形で構成されている。ガイド部44は、通風ダクト40の前後方向及び空気流通方向に並べて、4箇所設けられている。残量検知機構45は、通風ダクト40の前後方向略中央部に設けられている。残量検知機構45には、トナーコンテナ35内のトナー残量を検知する残量検知センサ45aが、上方を向く形にして配置されている。種類識別機構46は、通風ダクト40の前後方向前側に設けられている。トナーコンテナ35底面の、種類識別機構46に対応する箇所には、トナーコンテナ35の種類情報が書き込まれたICタグが備えられている。種類識別機構46には、このICタグの情報を読み取るセンサが設けられている。
このようなガイド部44、残量検知機構45、及び種類識別機構46に対応するように、図5に示すトナーコンテナ35が、通風ダクト40の上面に載置される。
通風ダクト40の、第1冷却部43の空気流通方向上流側の下方には、通風ダクト40本体から分岐するような形で、第2冷却部47が備えられている。第2冷却部47は、露光装置20の側面に向かって延び、その吹き出し口47aが、露光装置20の発熱部であるポリゴンミラー21下方の箇所の近傍に位置している。これにより、第2冷却部47は、ポリゴンミラー21のモータ22と、軸受23とを冷却する。
通風ダクト40の空気流通方向下流端には、第1送風部48と第2送風部49とが、互いに分岐する形で備えられている。これらのうち、下側に位置する第1送風部48は、その吹き出し口48aが帯電装置32の近傍に位置している。これにより、第1送風部48は、帯電装置32に対して空気を導くことができる。
また、上側に位置する第2送風部49は、その吹き出し口49aが定着装置10の用紙搬送方向上流側の用紙搬送路を向くように、上側に湾曲した形で設けられている。なお、画像形成部30のクリーニング装置34と定着装置10との間には、所定幅の間隙が設けられている。これにより、第2送風部49は、クリーニング装置34と定着装置10との間の間隙を通して、定着装置10の用紙搬送方向上流を通過する用紙Pに空気を吹き当てることができる。そして、この送風作用と、上側に湾曲した第2送風部49の形状とにより、定着装置10の熱がトナーコンテナ35に伝達しないように遮断することも可能である。
上記のようにして、像担持体である感光体ドラム31表面を光ビームで露光走査する露光装置20と、感光体ドラム31表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置33にトナーを補給するトナーコンテナ35とを備えた画像形成装置1において、内部に空気を流通させる通風ダクト40を、露光装置20とトナーコンテナ35とで挟むようにして配置したので、通風ダクト40によって、露光装置20の熱を奪いながら、その熱がトナーコンテナ35に伝達しないように遮断することが可能である。これにより、通風ダクト40内の空気流を、露光装置20の冷却に利用したり、トナーコンテナ35に対する遮熱に利用したりすることができる。そして、これらの装置や部材の冷却に使用する通風ダクト40は、単一のもので済むので、部品点数を少なくすることができ、さらに設置スペースを小さくすることができる。したがって、省スペース化、低コスト化が図られた簡便な構成により、露光装置20の冷却作用やトナーコンテナ35に対する遮熱作用などを同時に働かせることができ、画像形成部30に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能な画像形成装置1を提供することができる。
また、通風ダクト40は、トナーコンテナ35のガイド部44を備えているので、画像形成装置1の本体2に対して出し入れされるトナーコンテナ35に対するガイド部材を、別途新たに用意して設ける必要がない。これにより、部品点数の削減、設置スペースの縮小、組み立て工数の低減など、さらに省スペース化、低コスト化を進めることが可能である。したがって、このように省スペース化、低コスト化が高められた構成により、露光装置20の冷却作用やトナーコンテナ35に対する遮熱作用などを同時に働かせることができる。
また、通風ダクト40は、トナーコンテナ35の残量検知機構45を備えているので、別途新たなスペースを利用して、残量検知機構45を設ける必要がない。これにより、画像形成装置1内部の省スペース化をさらに高めながら、画像形成部30に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能である。
さらに、通風ダクト40は、トナーコンテナ35の種類識別機構46を備えているので、別途新たなスペースを利用して、種類識別機構46を設ける必要がない。これにより、画像形成装置1内部の省スペース化をより一層高めながら、画像形成部30に対する好適な露光、トナー補給を遂行することが可能である。
また、通風ダクト40は、露光装置20の発熱部に空気を導く第2冷却部47を備えているので、発熱箇所を集中的に冷却することが可能である。これにより、露光装置20に対する冷却効率を高めることができ、感光体ドラム31に対する露光性能を向上させることが可能である。
そして、画像形成装置1が感光体ドラム31表面を帯電させる帯電装置32を備えるとともに、通風ダクト40は、帯電装置32に空気を導く第1送風部48を備えているので、帯電装置32で発生する放電生成物を分散させることができる。これにより、放電生成物が感光体ドラム31表面に付着することに起因する像流れの発生などといった、画像形成に悪影響を及ぼす障害の発生を防止することが可能である。したがって、画像形成動作を好適に遂行することができ、高品質な画像を得ることができる。
また、画像形成装置1が用紙Pに転写されたトナー像を定着させる定着装置10を備えるとともに、通風ダクト40は、定着装置10の用紙搬送方向上流を通過する用紙Pに空気を吹き当てる第2送風部49を備えているので、用紙Pが、図3において定着装置10上流の左側の搬送ガイド部材に沿うようにさせることができる。これにより、用紙Pを定着ニップ部に適正に導くことができ、定着性能を向上させることが可能である。したがって、印刷動作を好適に遂行することができ、高品質な画像を得ることができる。また、定着装置10の熱がトナーコンテナ35に伝達しないように遮断することも可能である。その結果、トナーコンテナ35に対する遮熱作用が一層向上する。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、画像形成装置全般において利用可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の模型的垂直断面正面図である。 図1の画像形成装置の斜視図である。 図1の画像形成装置の上下方向中央部を示す垂直断面部分拡大図である。 図3に示す通風ダクトの斜視図である。 図3に示す通風ダクト及びトナーコンテナの斜視図である。
符号の説明
1 画像形成装置
10 定着装置
20 露光装置
21 ポリゴンミラー
30 画像形成部
31 感光体ドラム(像担持体)
32 帯電装置
33 現像装置
35 トナーコンテナ
40 通風ダクト
41 吸気口
42 吸気ファン
43 第1冷却部
44 ガイド部
45 残量検知機構
46 種類識別機構
47 第2冷却部(冷却部)
48 第1送風部
49 第2送風部

Claims (7)

  1. 像担持体表面を光ビームで露光走査する露光装置と、像担持体表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置にトナーを補給するトナーコンテナとを備えた画像形成装置において、
    内部に空気を流通させる通風ダクトを、前記露光装置と前記トナーコンテナとで挟むようにして配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記通風ダクトは、前記トナーコンテナのガイド部を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記通風ダクトは、前記トナーコンテナの残量検知機構を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記通風ダクトは、前記トナーコンテナの種類識別機構を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記通風ダクトは、前記露光装置の発熱部に空気を導く冷却部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 像担持体表面を帯電させる帯電装置を備えるとともに、前記通風ダクトは、帯電装置に空気を導く第1送風部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 用紙に転写されたトナー像を定着させる定着装置を備えるとともに、前記通風ダクトは、定着装置の用紙搬送方向上流を通過する用紙に空気を吹き当てる第2送風部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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