JP2013225108A - 画像形成装置 - Google Patents

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Atsushi Yotsuori
淳 四折
Masaki Sukesako
昌樹 助迫
Hiroyuki Sugiyama
浩之 杉山
Takuya Suganuma
卓也 菅沼
Kazuaki Kamihara
一暁 神原
Hironobu Takeshita
寛伸 竹下
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【課題】現像ユニット内の過度の温度上昇を抑制する画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置(プリンタ)200内の温度Tを測定する温度測定手段91bと、現像ユニットの現像剤担持体における予め定められた走行距離算出時間内の走行距離を算出する走行距離算出手段91cと、印刷要求された総ページ数の連続印刷を行う通常印刷動作モード時に、走行距離算出手段で算出された走行距離が走行距離閾値以上でありかつ温度測定手段で測定された温度Tが制限印刷動作実行温度閾値Ta以上の状態になった場合は、通常印刷動作モードから、連続印刷ページ数を単位時間あたり所定ページ数に制限して印刷する制限印刷動作モードに切り換える動作モード切替手段91dを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成動作を連続して実行可能な複写機、プリンタ、FAXなどの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、長時間にわたり連続して大量の画像形成動作が行われると、画像形成動作に係る現像ユニットや定着ユニット等の内蔵ユニットが長時間連続して駆動されるため、内蔵ユニットの発熱等により画像形成装置の内部温度が上昇する。そして、このような温度上昇によって、現像ユニット内のトナーが溶融してしまうなどの不具合が生じる恐れがある。そのため、従来の画像形成装置には、内部温度等が上昇した場合でもその温度が所定の上限温度を超えないように抑制するために、冷却ファンや排熱ダクトなどの機構が一般的に設けられていた。
しかしながら、冷却ファンや排熱ダクトによる温度上昇の抑制は、画像形成装置又はその内蔵ユニット等のサイズ、構成、レイアウト等の制約により、その抑制効果に限界があった。
そして、特許文献1(特開2010−134407号公報)には、現像ユニットの温度を、直接検知して制御するのではなく、現像ユニットが備える現像モータの温度を推定することにより、当該現像ユニットの発熱を抑えて温度上昇を抑制する画像形成装置が開示されている。すなわち、この画像形成装置は、現像ユニットが備える現像モータの温度を、現像モータの駆動時間と画像形成装置の内部の温度である環境温度とから推定する。そして、連続印字要求がされた場合において、推定された現像モータの温度が100℃以上になると、60秒間連続印字を行ったのち60秒間印字を待機する制限印字動作を実行する。そのあと、この画像形成装置は、当該温度が80℃未満になると、印字待機のない通常の連続印字動作に復帰する。このようにして、特許文献1の画像形成装置は、現像モータの推定温度が所定値に達した場合に、単位時間当たりの現像ユニットの動作を減少させることによって温度上昇を抑制していた。
また、特許文献2(特開2012−042634号公報)には、現像ユニットの温度を、直接検知して制御するのではなく、印刷動作を監視し温度上昇を未然に防ぐ制御を行う画像形成装置が開示されている。すなわち、この画像形成装置は、現像ユニットの画像形成動作における走行距離を算出し、算出した走行距離が、所定の走行距離閾値以上であった場合に、以後所定時間内は、連続印刷を所定ページ数に制限した制限印刷動作を行う。このようにして、画像形成装置は、現像ユニットの走行距離が所定値に達した場合に、単位時間当たりの現像ユニットの動作を減少させることによって温度上昇を抑制していた。
しかしながら、特許文献1及び2の画像形成装置では、現像ユニットの温度を、現像ユニットの温度に関連する代替特性(特許文献1では現像モータの推定温度特性、特許文献2では現像ユニットの走行距離特性)により推定している。そのため、現像ユニット内の実際の温度が、トナーが溶融するほどの過度の温度になってしまうことを抑制し切れていないという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、現像ユニット内の過度の温度上昇を抑制する画像形成装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、請求項1に係る発明は、図1の基本構成図に示すように、
像担持体、及び、表面が前記像担持体表面を走行することにより前記像担持体に担持された潜像にトナーを供給する現像剤担持体を有し前記潜像を現像する現像ユニット7Y、を有し、トナー像を形成するトナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kと、前記トナー像形成ユニットによって形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写ユニット40と、前記転写ユニットによって前記記録媒体に転写された前記トナー像を該記録媒体に定着させる定着ユニット60と、前記トナー像形成ユニット、前記転写ユニット及び前記定着ユニットがそれぞれ同期して動作することにより前記記録媒体に画像を形成する一連の画像形成動作による印刷動作モードを実行するように各ユニットを制御するユニット制御手段91aと、を備えた画像形成装置において、
前記画像形成装置内の温度Tを測定する温度測定手段91bと、
前記現像ユニットの前記現像剤担持体における予め定められた走行距離算出時間内の走行距離を算出する走行距離算出手段91cと、
印刷要求された総ページ数の連続印刷を行う通常印刷動作モード時に、前記走行距離算出手段で算出された走行距離が走行距離閾値以上でありかつ前記温度測定手段で測定された前記温度が制限印刷動作実行温度閾値以上の状態になった場合は、前記通常印刷動作モードから、連続印刷ページ数を単位時間あたり所定ページ数に制限して印刷する制限印刷動作モードに切り換える動作モード切替手段91dを備えている
ことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、温度測定手段で、画像形成装置内の温度Tを測定し、走行距離算出手段で、現像ユニットの現像剤担持体における予め定められた走行距離算出時間内の走行距離を算出する。そして、印刷要求された総ページ数の連続印刷を行う通常印刷動作モード時に、走行距離算出手段で算出された走行距離が走行距離閾値以上でありかつ温度測定手段で測定された温度Tが制限印刷動作実行温度閾値Ta以上の状態になった場合は、通常印刷動作モードから、連続印刷ページ数を単位時間あたり所定ページ数に制限して印刷する制限印刷動作モードに動作モード切替手段で切り換える。それにより、従来のように、現像ユニット温度の予測を、現像走行距離からだけで行うのではなく、実際の現像ユニット温度の温度推移とある程度相関がある温度センサによる温度Tも加味して行うことによって、本当に必要な時、すなわち、現像ユニットの現像剤担持体における予め定められた走行距離算出時間内の走行距離が所定の走行距離閾値以上、且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値Taとなった場合にのみ、連続印刷ページ数を単位時間あたり所定ページ数に制限して印刷するので、時間当りの現像ユニットの停止時間を増やし現像ユニットの温度上昇を防ぐ制御を実行するので、現像剤の温度を予測するための、代替特性(現像ユニット走行距離)と温度センサによる検知温度によって、使われ方によらず必要な時のみ、現像ユニット内の過度の温度上昇を抑制して現像ユニット内トナーの溶融を防ぐことができる。
本発明に係る画像形成装置の基本構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるプリンタの全体構成を示す概略構成図である。(第1の実施形態) 図2のプリンタが備えるイエロー用のトナー像形成ユニットの一例の構成を示す概略構成図である。(第1の実施形態) 図3のトナー像形成ユニットの斜視図である。(第1の実施形態) 図2のプリンタが備える制御部及びその周辺部の一例の構成を示す機能ブロック図である。(第1の実施形態) 図5のトナー像形成ユニットを構成する現像ユニットにおける現像ローラの駆動制御構成を示すブロック図である。 電源ONした以降の現像装置の総走行距離を記憶するフローチャートである。(第1の実施形態) 本発明の画像形成装置における印刷時の現像装置の総走行距離の記憶について説明する図である。(第1の実施形態) 制限印刷動作の実行判断について説明する図である。(第1の実施形態) 制限印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度の時間変化の一例を示すグラフである。(第1の実施形態) 制限印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度の時間変化の一例を示すグラフである。(第2の実施形態) 図1のプリンタにおける印刷動作の一例を模式的に示す図であって、(a)は、通常印刷動作モード時の動作を示す図、(b)及び(c)は、制限印刷動作モード時の動作を示す図である。 制限印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度の時間変化の一例を示すグラフである。(第3の実施形態) 図1のプリンタにおける印刷動作の他の例を模式的に示す図であって、(a)は、通常印刷動作モード時の動作を示す図、(b)及び(c)は、制限印刷動作モード時の動作を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の一例であるプリンタの全体構成を示す概略構成図である。図3は、図2のプリンタが備えるイエロー用のトナー像形成ユニットの一例の構成を示す概略構成図である。図4は、図3のトナー像形成ユニットの斜視図である。
図2のプリンタ200は、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラック(以下、Y、C、M及びKと記す)のトナー像を生成するための4つのトナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kと、光書込ユニット20と、給紙ユニット30と、転写ユニット40と、定着ユニット60と、制御部91(図2において不図示)と、を備えている。
トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kは、画像を形成する画像形成物質として互いに異なる色のYトナー、Cトナー、Mトナー、Kトナーを用いるが、それ以外は基本的に同じ構成になっている。Yトナー像を生成するためのトナー像形成ユニット1Yを例にすると、トナー像形成ユニット1Yは、図3に示すように、感光体ユニット2Yと現像ユニット7Yとを有している。また、トナー像形成ユニット1Yには、現像ユニット7Y内の温度を検知する温度センサ95Yが、現像ユニット7Y内に設けられている。
これら感光体ユニット2Y、現像ユニット7Yは、図4に示すように、トナー像形成ユニット1Yとして一体的にプリンタ本体に対して着脱可能なものである。また、トナー像形成ユニット1Yは、プリンタ本体から取り外した状態において、さらに、現像ユニット7Yを感光体ユニット2Yに対して着脱することができるように構成されている。
感光体ユニット2Yは、図3に示すように、像担持体としてのドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、不図示の除電装置、帯電装置5Yなどを有している。帯電装置5Yは、不図示の駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される感光体3Yの表面を一様帯電させる。図3においては、不図示の電源によって帯電バイアスが印加されながら、図中反時計回りに回転駆動される帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接させることで、感光体3Yを一様帯電させる方式の帯電装置5Yを示している。帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシを当接させる方式のものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャーのように、チャージャー方式によって感光体3Yを一様帯電させる方式のものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電された感光体3Yの表面は、後述する光書込ユニット20から発せられるレーザ光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
現像ユニット7Yは、第一搬送スクリュー8Yが配設された第一剤収容部9Yを有している。また、透磁率センサから成るトナー濃度センサ(以下、単に「トナー濃度センサ」と記す)10Y、第二搬送スクリュー11Y、現像剤担持体としての現像ローラ12Y、ドクターブレード13Yなどが配設された第二剤収容部14Yも有している。これら二つの剤収容部内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとを有するY現像剤(図示せず)が収容されている。
第一剤収容部9Y内の第一搬送スクリュー8Yは、不図示の駆動手段によって回転駆動されて、第一剤収容部9Y内のY現像剤を図3における紙面に垂直な方向における手前側から奥側へと搬送する。そして、第一搬送スクリュー8Yは、Y現像剤を図中奥側まで搬送すると、第一剤収容部9Yと第二剤収容部14Yとの間の仕切壁に設けられた不図示の連通口を経て、第二剤収容部14Y内にY現像剤を進入させる。
第二剤収容部14Y内の第二搬送スクリュー11Yは、不図示の駆動手段によって回転駆動されて、第二剤収容部14Y内のY現像剤を図中奥側から手前側へと搬送する。そして、第二搬送スクリュー11Yは、Y現像剤を図中手前端まで搬送すると、不図示の連通口を経て第一剤収容部9Y内へY現像剤を戻す。即ち、Y現像剤は、第一剤収容部9Yと第二剤収容部14Yを循環移動される。
第二搬送スクリュー11Yの上方には、現像ローラ12Yが第二搬送スクリュー11Yと平行に配設されている。この現像ローラ12Yは、図中反時計回り方向に回転駆動される非磁性パイプから成る現像スリーブ15Y内に回転しないように固定されたマグネットローラ16Yを内包している。そして、第二搬送スクリュー11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Y表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ15Y表面に汲み上げられたY現像剤は、現像スリーブ15Yと所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード13Yによりその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送される。そして、現像領域において、感光体3Y上のY用静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成(即ち、現像)される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像スリーブ15Yの回転に伴って第二搬送スクリュー11Y上に戻されて、第二剤収容部14Y内を搬送される。
また、第二剤収容部14Y内を搬送されるY現像剤は、第二剤収容部14Yの底部に固定されたトナー濃度センサ10Yによってそのトナー濃度が検知される。トナー濃度センサ10YによるY現像剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として不図示のトナー濃度制御部に送られる。Y現像剤の透磁率は、Y現像剤のYトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ10YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。上記トナー濃度制御部はCPU及びRAMなどの記憶手段を備えており、この記憶手段には、トナー濃度センサ10Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefのデータが格納されている。また、この記憶手段には、他の現像ユニットに搭載された各トナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるC用Vtref、M用Vtref、K用Vtrefのデータも格納されている。Y用現像ユニット7Yについては、トナー濃度センサ10Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、Yトナーを収容するトナーカートリッジ100Yに対応して設けられた不図示のY用トナー供給装置を、比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この駆動により、現像に伴ってYトナーを消費することにより濃度が低下したY現像剤を収容する第一剤収容部9Yに、適量のYトナーが供給される。このため、第二剤収容部14Y内のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他色用のトナー像形成ユニット(1C、1M、1K)内における現像剤についても、同じトナー供給制御が実施される。
感光体3Y上に形成されたYトナー像は、後述する中間転写ベルト41に中間転写される。そして、ドラムクリーニング装置4Yが、中間転写工程を経た後の感光体3Y表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Y表面は、不図示の除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。図2において、他色用のトナー像形成ユニット1C、1M、1Kにおいても、同様に感光体3C、3M、3K上にCトナー像、Mトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト41上に中間転写される。
温度センサ95Yは、例えば、サーミスタ等の温度検知素子などが用いられており、検知温度に応じた電圧信号を出力するように構成されている。温度センサ95Yは、現像ユニット7Y内に配設されている。または、温度センサ95Yは、現像ユニット7Y外で、トナー像形成ユニット1Y内の現像ユニット7Yの近傍の位置などに配設されていてもよい。つまり、温度センサ95Yは、本発明の目的に反しない限り、現像ユニット7Y内の温度と相関がある検知温度となる位置に配設されていればよい。
本実施形態において、温度センサ95Yは、現像ユニット7Y内の温度を検知して、当該温度に応じた電圧信号を制御部91に出力する。制御部91は、この電圧信号に基づいて、現像ユニット7Y内の温度を測定する。これにより、温度センサ95Yと制御部91とで、請求項中の温度測定手段の一例を構成する。温度測定手段は、温度センサを含み、温度センサは現像ユニット内に配設されている。勿論、この構成に限定されるものではなく、例えば、温度センサと制御部91とが通信可能に接続され、温度センサが温度測定手段として機能して、検知した温度を示す測定値を含む電文を生成して、当該電文を制御部91に送信するような構成であってもよく、本発明の目的に反しない限り、温度測定手段の構成は任意である。
感光体ユニット7Yは、制御部91からの制御命令に基づいて感光体3Yの帯電、除電及びドラムクリーニング動作を実行する。現像ユニット7Yは、制御部91からの制御命令に基づいて感光体3YのY用静電潜像の現像動作を実行する。
他色用のトナー像形成ユニット1C、1M、1Kについても、上述した感光体ユニット2Y、現像ユニット7Y、及び、温度センサ95Yと同様のものを備えて構成されている。
光書込ユニット20は、図2に示すように、トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kの図中下方に配設されている。光書込ユニット20は、制御部91からの画像情報を含む制御命令に基づいて、レーザ光Lを、各トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kの感光体3Y、3C、3M、3Kに照射する。これにより、感光体3Y、3C、3M、3K上にY、C、M、K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y、3C、3M、3Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
給紙ユニット30は、図2に示すように、第一給紙カセット31及び第二給紙カセット32と、給紙路33と、を有している。
第一給紙カセット31及び第二給紙カセット32は、光書込ユニット20の下方に鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録媒体としての記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第一給紙ローラ31a、第二給紙ローラ32aがそれぞれ当接されている。
第一給紙ローラ31aが不図示の駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されると、第一給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第二給紙ローラ32aが不図示の駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されると、第二給紙カセット32内の一番上の記録紙Pが、給紙路33に向けて排出される。
給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を図中下方から上方に向けて搬送される。給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、搬送ローラ対34から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップへ向けて送り出す。
給紙ユニット30は、制御部91からの制御命令に基づいて、第一給紙ローラ31a、第二給紙ローラ32a、複数の搬送ローラ対34、レジストローラ対35を回転駆動することにより記録紙Pを給紙路33に沿って移動させる。
転写ユニット40は、各トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kの図中上方に配設されている。転写ユニット40は、中間転写ベルト41、ベルトクリーニングユニット42、第一ブラケット43、第二ブラケット44などを備えている。また、4つの一次転写ローラ45Y、45C、45M、45K、二次転写バックアップローラ46、駆動ローラ47、補助ローラ48、テンションローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これら8つのローラに張架されながら、駆動ローラ47の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動される。
4つの一次転写ローラ45Y、45C、45M、45Kは、このように無端移動される中間転写ベルト41を感光体3Y、3C、3M、3Kとの間に挟み込んでそれぞれ一次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY、C、M、K各色用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、中間転写ベルト41のおもて面(ループ外周面)に感光体3Y、3C、3M、3K上のYトナー像、Cトナー像、Mトナー像、Kトナー像が重ね合わせられるように一次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に四色重ね合わせトナー像(以下、四色トナー像という)が形成される。
二次転写バックアップローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された二次転写ローラ50との間に中間転写ベルト41を挟み込んで二次転写ニップを形成している。レジストローラ対35が、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の四色トナー像に同期させるタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト41上の四色トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ50と二次転写バックアップローラ46との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録紙Pに一括して二次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップを通過しても記録紙Pに転写されずに中間転写ベルト41に残った転写残トナーは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させ、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット40は、制御部91からの制御命令に基づいて、中間転写ベルト41等を回転駆動させるとともに転写バイアスを印加して、一次転写ニップ及び二次転写ニップにおいて、それぞれ中間転写ベルト及び記録紙Pに対して順次トナー像を転写する。
定着ユニット60は、図2に示すように、二次転写ニップの図中上方に配設されている。この定着ユニット60は、ハロゲンランプなどの発熱源を内包する加圧加熱ローラ61と、定着ベルトユニット62を備えている。定着ベルトユニット62は、定着ベルト64、ハロゲンランプなどの発熱源63aを内包する加熱ローラ63、テンションローラ65、駆動ローラ66などを有している。そして、無端状の定着ベルト64を加熱ローラ63、テンションローラ65及び駆動ローラ66によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動される。この無端移動の過程で、定着ベルト64は加熱ローラ63によって裏面側から加熱される。このようにして加熱された定着ベルト64の加熱ローラ63掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ61がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ61と定着ベルト64とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト64のループ外側には、不図示の定着温度センサが定着ベルト64のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト64の表面温度を検知する。この検知結果は、不図示の定着電源回路に送られる。定着電源回路は、定着温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ63に内包される発熱源63aや、加圧加熱ローラ61に内包される発熱源61aに対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト64の表面温度が約140℃に維持される。
二次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離した後、定着ユニット60内に送られる。そして、定着ユニット60内の定着ニップに挟まれながら図中下方から上方に向けて搬送される過程で、定着ベルト64及び加圧加熱ローラ61によって加熱され、押圧されて、フルカラートナー像が記録紙Pに定着される。
定着ユニット60は、制御部91からの制御命令に基づいて、駆動ローラ66を回転駆動させるとともに、加圧加熱ローラ61及び加熱ローラ63によってトナー像を加熱しながら押圧して、記録紙Pにトナー像を定着させる。
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対67のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部68が形成されており、排紙ローラ対67によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部68に順次スタックされる。
なお、転写ユニット40の上方には、Yトナー、Cトナー、Mトナー、Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ100Y、100C、100M、100Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y、100C、100M、100K内の各色トナーは、トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kの現像ユニット7Y、7C、7M、7Kそれぞれに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y、100C、100M、100Kは、トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
図5は、図2のプリンタが備える制御部及びその周辺部の一例の構成を示す機能ブロック図である。
制御部91は、例えば、CPU、ROM、RAM、タイマなどの機能を備えたマイクロコンピュータなどで構成されている。
ROMには、CPUに実行されることにより、当該CPUをユニット制御手段91a、温度測定手段91bの一部、走行距離算出手段91cなどの各種手段として機能させる制御プログラムが格納されている。CPUは、この制御プログラムを実行することにより上記各種手段として機能する。RAMは、CPUの処理に必要な各種データなどが格納される。
制御部91には、記憶手段としての記憶部92及び入力手段としての操作部93がバスを通じて接続されている。
また、制御部91には、温度センサ95Yが接続された図示しないアナログ−デジタル変換機能を備えた入力インタフェース部が設けられている。そして、この入力インタフェース部を介して温度センサ95YがCPUに接続されている。温度センサ95Yによる温度検知により出力されたアナログ値としての電圧信号は、入力インタフェース部で量子化されてCPUにて取り扱い可能なデジタル値に変換される。CPUは、このデジタル値に示される電圧を後述する記憶部92に格納された電圧−温度変換テーブルに当てはめて、現像ユニット7Y内の温度を取得(即ち、測定)する。
記憶部92は、例えば半導体などからなるメモリ、磁気ディスク、光ディスクなどで構成されている。この記憶部92内のデータは、制御部91から読み出し及び書き込みができる。記憶部92には、それぞれ後述する画像形成動作で用いられる、「温度センサ95Yが出力した電圧と現像ユニット7Y内の温度との関係を示す電圧−温度変換テーブル」、「印刷動作実行温度閾値Ta、制限印刷動作解除温度閾値Tb(Ta>Tb)」、「走行距離閾値」、「制限印刷動作モードにおける単位時間」、「印刷動作における連続動作間隔時間」、「制限印刷動作モードにおける単位時間あたり連続印刷可能な所定ページ数L」、「現像ローラ12Yの総走行距離」、「制限印刷動作解除時間」などの各種制御条件等のパラメータが格納されている。
本実施形態において、印刷動作実行温度閾値Taが100℃、制限印刷動作解除温度閾値Tbが80℃、単位時間が60秒、連続動作間隔時間が1秒、に設定されているものとする。勿論、本発明の目的に反しない限り、これら以外の値が設定されていてもよい。
また、記憶部92には、温度センサ95Yの出力電圧に基づいて測定された現像ユニット7Y内の温度が、測定タイミング毎に順次格納される。
操作部93は、例えば、利用者が操作可能な各種ボタンやタッチパネル、及び表示手段としての液晶ディスプレイなどで構成され、各種制御条件を入力するための入力手段としても機能する。利用者が操作部93を操作して入力されて設定された各種制御条件等のパラメータは、制御部91を介して記憶部92に格納される。本実施形態において、記憶部92に格納されている制限印刷動作実行温度閾値Ta、制限印刷動作解除温度閾値Tb、走行距離閾値、所定ページ数L、印刷休止期間R等は、操作部93への操作入力により各値間の関係を維持した範囲内で値を変更可能に構成されている。
また、制御部91は、図示しない外部インタフェース部を有しており、この外部インタフェース部を介して、光書込ユニット20、トナー像形成ユニット1Y、1C、1M、1K、給紙ユニット30、転写ユニット40、及び、定着ユニット60と、CPUと、が通信可能に接続されている。制御部91(具体的にはCPU)は、各ユニットに制御命令を同期して送信する。この制御命令に基づき、各ユニットは、(1)像担持体に静電潜像を形成し、(2)この静電潜像を現像してトナー像を形成し、(3)このトナー像を記録紙Pに転写し、(4)記録紙Pに転写したトナー像を当該記録紙Pに定着させる、という一連の画像形成動作を行う。つまり、制御部91は、記録紙Pに画像を形成する一連の画像形成動作(印刷動作)を行うように各ユニットを同期して制御するものである。
図6は、図5のトナー像形成ユニット1Yを構成する現像ユニット7Yにおける現像ローラの駆動制御構成を示すブロック図である。図6に示すように、制御部91は、駆動制御部であるモータドライバ104に接続されている。そして、モータドライバ104は、駆動部材であるモータ105に接続されている。このモータ105が、モータドライバ104で駆動されることによって、現像ユニット7Yにおける現像ローラ12Yが回転駆動される。
上記構成を有する本発明の画像形成装置であるプリンタ200では、制御部91により、トナー像形成ユニット1Yの現像ユニット7Yにおける現像ローラ12Yの駆動の指示を行うと共に、その駆動時間と駆動線速から、現像ローラ12の走行距離を算出/積算して、総走行距離を取得する。取得された総走行距離は、所定の時間間隔、例えば5分毎に、記憶部92に保存していく。また、5分毎の保存時に、その最新の総走行距離値と、予め定められた一定時間である走行距離算出時間だけ現在時刻からさかのぼった前の(例えば、100分前)の総走行距離値との差分を走行距離算出時間内走行距離として算出する。また、これと並行して、温度センサ95Yにより検知された電圧の温度への換算を制御部91により行う。
そして、算出された走行距離算出時間内走行距離と、換算結果の温度値T(℃)とを、記憶部92に保存していく。そして、走行距離算出時間内走行距離が所定の走行距離閾値を超えていなかった場合又は現在温度Tと予め定められた制限印刷動作実行温度閾値Ta(例えば、100℃)とを比較し、T<Taとなっている場合は、通常の連続印刷動作モードを実行する。
一方、走行距離算出時間内走行距離が所定の走行距離閾値を超えていた場合、且つ、T≧Taとなった場合には、連続印刷可能な通常の印刷動作モードから連続印刷が制限される制限印刷動作モードに動作モードを切り替えて印刷動作を実行する。
そして、制限印刷動作を開始してから所定時間が経過した場合、且つ、現在温度Tと制限印刷動作実行温度閾値Taより低く予め設定された制限印刷動作解除温度閾値Tb(例えば、80℃)とを比較する。比較結果としてT<Tbとなった場合には、現像ユニット7Yの温度がある程度低下したとみなし、制御部91は、制限印刷動作の限定を解除し、連続印刷可能とする。前記走行距離算出時間及び走行距離閾値と、制限印刷動作実行温度閾値Ta及び制限印刷動作解除温度閾値Tbは、記憶部92に保存されており、操作部93によりその値を任意に設定することができる。これにより、実際の使用環境や使われ方に合わせた値に市場で設定できるため、温度上昇による不具合発生をより低減することができる。
次に、上述した制御部91のCPUが実行する現像ユニット7Yの総走行距離記憶処理を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、電源ONした以降の現像ユニット7Yの総走行距離を記憶している。印刷時の現像ユニット総走行距離値記憶の基本的な流れとしては、「最新確定時刻」から5分後までは、印刷終了時に現像ユニット総走行距離値を随時「最新カウンタ保存先」に示されるアドレスに保存し、5分が経過した時点でそのアドレスの値は確定、「最新確定時刻」を現在時刻に更新し、「最新カウンタ保存先」を一つ進める。
すなわち、図7に示すように、画像形成装置100が電源OFF又はスリープモードにより、印刷動作を停止していた場合、その電源ON又は印刷動作の復帰時(ステップS1)に、その時刻Tを現在時刻として取得する(ステップS2)。その取得した時刻Tが、最新確定時刻の時刻から、現像ユニット走行距離を記憶可能な総時間(例えば、200分)以上経過しているかを判断する(ステップS3)。経過していない場合は、取得した時刻Tが、最新確定時刻から、記憶可能な総時間を分割した時間の最小時間、つまり、分割された時間(例えば、40分割による5分)分だけが経過しているか判断する(ステップS4)。その取得した時刻Tが、最新確定時刻の時刻から分割された時間(5分)分だけが経過している場合、さらに、分割された時間(5分)×2の時間分だけ経過しているか判断する(ステップS5)。次に、その取得した時刻Tが、最新確定時刻の時刻から、分割された時間×2の時間分だけ経過していると判断された場合、「最新カウンタ保存先」の値の+1のカウンタから、+Nの番号のカウンタまで、現像ユニット7Yの総走行距離の値をセットする(ステップS6)。ただし、Nの値としては、{取得した現在の時刻T−(「最新確定時刻」の時刻+5分)}÷5として、小数点以下を切り捨てた値とする。次に、「最新カウンタ保存先」の値を「N+1」として、「最新カウンタ保存先」としてセットする(ステップS7)。次に、「最新確定時刻」に、{「最新確定時刻」の時刻+5分×(N+1)}の時刻をセットする(ステップS8)。このときに、先のステップS4、S5で経過していないと判断された場合は、同様に、処理される。次に、次の確定までの残り時間R={「最新確定時刻」の時刻十5分}一T}を算出する(ステップS9)。これで、次に、タイマーをスタートさせる(ステップS10)。タイマーの値が、次の確定までの残り時間Rに達したところでストップさせ(ステップS11)、以降は、現像ユニット7の総走行距離の記憶する動作を開始する(ステップ16)。ここで、その取得した時刻Tが、最新確定時刻の時刻から、現像ユニット走行距離を記憶可能な総時間(図中では200分)以上経過している場合は、現像ユニット7の総走行距離保存先全てに、現像ユニット7の総走行距離の値をセットする(ステップS12)。
そして、「最新カウンタ保存先」を初期値(1)にリセットし(ステップS13)、次いで、「最新確定時刻」に所得した現在時刻Tをセットする(ステップS14)。これで、ステップ10と、同様に、タイマーをスタートさせる(ステップS15)。このように、その取得した時刻Tが、最新確定時刻の時刻から停止していた時間を算出し、その時間分だけ同じ現像ユニット7の総走行距離値を記憶する。これにより、その間の2点間の差分を計算した際には、走行距離=0となり、駆動していない事が把握できる。
次に、図8は、本発明の画像形成装置における印刷時の現像ユニットの総走行距離の記憶について説明する図である。図8に示すように、ここでは、図7のフローチャートで示した現像ユニット7の総走行距離の記憶する動作を説明している。本発明の画像形成装置100における印刷時の現像ユニット7Yの総走行距離値記憶の流れとしては、まず、図8(a)に示すように、スタートしたときの最新確定時刻Tを所得し、最新カウンタ保存先をセットする。そこで、図8(b)に示すように、「最新確定時刻」から、分割された時間の5分の後までは、印刷終了時に現像ユニット7Yの総走行距離値を随時に、「最新カウンタ保存先」に示されるアドレスであるカウンタ006に保存する。そして、図8(c)に示すように、分割された時間の5分が経過した時点でそのアドレスの値は確定し、「最新確定時刻」を現在時刻に更新し、「最新カウンタ保存先」を一つ進めて、最新カウンタ保存先はカウンタ007となり、そのカウンタ007には、制限印刷動作の条件として予め定められた一定時間である200分の前の総走行距離がセットされている。これが、制限印刷動作の条件として定めている分割された時間が、ここでは、5分が経過する毎に更新されていく。これによって、画像形成装置100における印刷時の現像ユニット7の総走行距離が記憶部92に記憶されていくことになる。
次に、図9は、制限印刷動作の実行条件の1つである「走行距離条件」の判断について説明する図である。先の図7に示した次の分割された時間に進んでいるとして(ステップS21)、最新の現像ユニット7の総走行距離値と、「判定時間」として設定されている時間前の総走行距離値との差分を計算する(ステップS22)。図9では、走行距離算出時間が「25分」に設定された場合について説明している。としてその差分の値(走行距離算出時間内走行距離)「315901」(mm)が「走行距離閾値」として予め設定されている値「276840」(mm)を超えていると判断された場合(ステップS23)、制限印刷動作の実行条件の1つである「走行距離条件」にヒットしたと判定する。
一方、制御部91は、「走行距離条件」の判断と平行して、もう1つの実行条件である温度センサ95で検知された温度に基づく「温度条件」の判断を行う。具体的には、制御部91は、入力インタフェース部を介して入力された温度センサ95Yからの電圧信号のデジタル値(即ち、出力電圧)を、記憶部92に格納された電圧−温度変換テーブルに当てはめる。そして、この変換テーブルに当てはめた出力電圧に対応する温度を取得することにより現像ユニット7Y内の温度Tを測定する。これ以外にも、計算式などを用いて出力電圧を現像ユニット7Y内の温度に変換してもよく、または、出力電圧値をそのまま現像ユニット7Y内の温度を示す指標として用いてもよい。そして、このように測定した温度Tを、その直前に測定した温度T’を残すようにして記憶部92に格納する。この検知温度Tのデータの保存時に、現在の検知温度Tと、記憶部92に保存されている予め設定した制限印刷動作実行温度閾値Taとを比較する。ここで、T≧Taとなった場合には、制限印刷動作のもう1つの実行条件である「温度条件」にヒットしたと判定する。
次に、上記構成のプリンタにおける走行距離条件及び温度条件に基づく動作モードの制御例について説明する。制御部91は、「走行距離条件」及び「温度条件」の2つの実行条件が共に満たされているか否かを判定する。「走行距離条件」及び「温度条件」の2つの実行条件の何れか一方が満たされていない場合、すなわち、走行距離<走行距離閾値または温度T<Taの状態であれば、連続画像形成動作(すなわち、連続印刷動作)が可能な通常の画像形成動作モード(以下、「通常印刷動作モード」という。)になっている。しかし、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧Taの状態になった場合には、通常印刷動作モードから連続画像形成可能なページ数を単位時間あたり所定ページ数Lに制限した制限付き画像形成動作モード(以下、「制限印刷動作モード」という。)に切り替えるように制御される。この制限印刷動作モードは、連続印刷ページ数を所定ページ数Lに制限して印刷する連続印刷期間と、印刷休止期間とを有する制限印刷動作を行う。
例えば、総ページ数Li(>L)の印刷要求が指示された場合、連続印刷動作モードでは、総ページ数Liの印刷が完了するまで連続的に印刷動作(画像形成動作)が行われる。また、制限印刷動作モードでは、総ページ数Li(>L)の印刷要求が指示された場合、連続印刷期間の間連続印刷ページ数を所定ページ数Lに制限して印刷する。また、所定ページ数Lの連続印刷後に印刷休止期間Rだけ、現像ローラ12Yを含む現像ユニット7Yが停止して印刷動作(画像形成動作)の待機状態になる。すなわち、制限印刷動作モードでは、駆動開始→所定ページLの連続印刷→印刷休止期間Rの間印刷停止→駆動再開→所定ページLの連続印刷→・・・という動作が、総ページ数Liの印刷が完了するまで行われる。
したがって、例えば、総ページ数Liの印刷要求が指示された時に通常印刷動作モードで印刷中であっても、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧Taの状態になった場合には、通常印刷動作モードから制限印刷動作モードに切り替えられる動作が行われる。
仮に、走行距離条件のみで制限印刷動作の実行判断を行おうとした場合、外気温や定着温度等により想定している現像ユニット温度と実際の温度とに乖離が生じる場合がある。また、逆に温度条件のみで制限印刷動作の実行判断を行おうとした場合、センサ自体の感度ばらつきや機内気流の影響等により、検知温度と現像ユニット自体の温度とに乖離が生じる場合がある。したがって、走行距離条件及び温度条件の両者を併用することにより、より精度の高い現像ユニット温度予測が可能となる。
制限印刷動作の実行後は、次の印刷要求が多ページの連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数をLページに制限した制限印刷動作を繰り返す。こうすることで、総印刷ページ数に対する現像ユニットの停止時間が増加し、温度をそれ以上上昇させない或いは低下させることが可能となる。また、不図示の制限印刷動作時の現像ユニットの駆動停止から再駆動までの印刷休止期間Rを任意の値に設定することにより、前記現像ユニット温度のさらなる制御が可能となる。尚、前記所定ページ数Lや印刷休止期間Rは、実際の使用環境や使われ方に合わせて任意の値に設定可能とすることにより、温度上昇による不具合の発生をより低減することができる。
上記制限印刷動作モードに移行した後、制御部91は、制限印刷動作実行開始から予め定められた制限印刷動作解除時間経過且つ、検知温度Tが制限印刷動作解除温度閾値Tb未満(T<Tb)となった時には、現像ユニット7Yの温度が十分低下したと判断できるため、それまでの連続印刷ページ数の制限を解除し、再び、通常印刷動作モードに切り替えて制限無しの連続印刷を可能とする。尚、Ta及びTbは、操作部93により任意の値に設定可能であるが、Ta>Tbとするヒステリシス制御とすることで、解除後すぐに連続印刷され温度が急上昇することによる現像ユニット7Y内でのトナーの溶融を防ぐ効果がある。
図10は、本実施形態における上記制限印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度Tの時間変化の一例を示すグラフである。
図10において、プリンタ200の動作経過時間が小さいうちは、走行距離<走行距離閾値又は温度T<制限印刷動作実行温度閾値Taの状態なので、連続印刷動作が可能な通常印刷動作モードになっている。この時に、総ページ数Liの印刷要求があると、図12(a)に示すように、単位時間である60秒内に1秒間隔で連続して60回の連続印刷動作が行われ、即ち、休止することなく、印刷要求された総ページ数Liの印刷が完了するまでが連続印刷動作が実行される。なお、図12(a)において、図中の丸が1つの画像形成動作(印刷動作)単位を模式的に示している。図12(b)及び(c)も同様である。
通常印刷動作モードによる連続印刷の時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値Taの状態になった場合には、通常印刷動作モードから制限印刷動作モードへ移行する。この制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を単位時間あたりLページに制限した制限印刷動作を繰り返す。すなわち、図12(b)又は(c)に示すように、単位時間である60秒内に1秒間隔で連続して所定ページ数Lの連続印刷動作が行われる。即ち、単位時間内において連続した印刷動作のあとに休止期間が設けられ(つまり、制限印刷動作となり)、当該単位時間が経過した後、次の単位時間内の制限印刷動作が実行される。
さらに時間が経過して、制限印刷動作実行開始から予め定められた制限印刷動作解除時間経過且つ、温度T<制限印刷動作解除温度閾値Tbの状態になった時には、再び、通常印刷モードに切り替り、制限無しの連続印刷が可能となる。
このように動作させることで、総印刷ページ数Liに対する現像ユニット7Yの休止時間が増加し、現像ユニット7Y(現像ローラ12Y)の温度をそれ以上上昇させない或いは低下させることが可能となる。また、不図示の制限印刷動作時の現像ユニット7Yの駆動停止から再駆動までの休止期間(待機時間)Rを任意の値に設定することにより、プリンタの実際の使用環境や使われ方に応じて現像ユニット7の温度のさらなる制御が可能となる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、現像ユニット温度の予測を、ある一定時間の直近の現像走行距離からだけで行うのではなく、実際の現像ユニット温度の温度推移とある程度相関がある温度センサによる検知温度Tも加味して行う。それにより、本当に必要な時、すなわち、一定の走行距離算出時間内の現像ユニット7Yの現像ローラ12Yの走行距離が所定の走行距離閾値以上、且つ現像ユニット7Yの温度T≧制限印刷動作実行温度閾値Taとなった場合にのみ、印刷動作モードを通常印刷動作モードから制限印刷動作モードに切り替えて、連続印刷を制限的に行う。そのため、時間当りの現像ユニットの停止時間を増やし、現像ユニットの過度の温度上昇を防ぐ制御を実行することができる。また、前記制限印刷動作が不要となった時、すなわち、制限印刷動作実行から制限印刷動作解除時間経過且つT<解除温度閾値Tbとなった場合に、前記制限印刷動作モードを解除する。このように、本発明では、現像ユニットの温度を予測するための、代替特性(現像ユニット走行距離)と温度センサとによる検知温度によって、使われ方によらず必要な時のみ、現像ユニットの過昇温を未然に防ぎ現像ユニット内トナーの溶融を防ぐことができる。
(第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、現像ユニット7Yの走行距離が走行距離閾値以上且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値Taの状態になった場合には、連続印刷可能なページ数を所定ページ数Lに制限した制限印刷動作モードに移行するように制御している。この第2の実施形態では、現像ユニット7Yの走行距離が走行距離閾値以上且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値T1〜Tn(n=1,2,3,・・・)(T1<T2<・・・Tn)の状態になった場合には、各温度閾値以上の温度上昇に応じて、制限印刷動作モード時における単位時間あたり所定ページ数Lが段階的に小さくなるように可変する制御を行うものである。
次に、第2の実施形態におけるプリンタの走行距離条件及び温度条件に基づく動作モードの制御例について説明する。制御部91は、「走行距離条件」及び「温度条件」の判定結果に基づき、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値T1〜Tn(n=1,2,3,・・・)(T1<T2<T3<・・・<Tn)の状態になっているか否かを判定する。この複数の制限印刷動作実行温度閾値T1〜Tnは、予め定められ、記憶部92に格納されている。走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧第1制限印刷動作実行温度閾値T1の状態になった場合には、一段階目の制限印刷動作を実行する。その後、現在温度Tと第1制限印刷動作実行温度閾値T2とを比較し、T≧T2となった場合には二段階目の制限印刷動作を実行する。その後、第3制限印刷動作実行温度閾値T3との比較においてT≧T3となった場合には、三段階目の制限印刷動作を実行する。以下同様に、第n制限印刷動作実行温度閾値Tnとの比較においてT≧Tnとなった場合には、n段階目の制限印刷動作を実行する。ここで、T1〜Tnの関係はT1<T2<T3<・・・<Tnであり、一段階目の制限印刷動作からn段階目の制限印刷動作まで、徐々に連続印刷可能なページ数が減少するものとする。例えば、一段階目の単位時間あたりの最大連続印刷可能所定ページ数L1は30ページ、二段階目の最大連続印刷可能所定ページ数L2は10ページ、三段階目の最大連続印刷可能所定ページ数L3は5ページに制限、N段階目の最大連続印刷可能所定ページ数Lnは1ページに制限、等である。
このように、現像ユニット限界温度に達した際に、急激に制限(1ページ等)し低い生産性で印刷を続けるよりも、限界温度よりも低い温度から少しずつ制限をかけていき、限界温度に達するまでの時間を延ばしつつある程度の生産性を確保する方が、絶えず印刷要求が続くような使われ方に対しては、結果的に時間当たりの生産性が高くなる。
制限印刷動作の実行後は、制限印刷動作実行開始から制限印刷動作解除時間経過且つ、検知温度Tが制限印刷動作解除温度閾値T0未満(T<T0)となった時には、現像ユニット7Yの温度が十分低下したと判断できるため、それまでの連続印刷ページ数の制限を解除し、再び、通常印刷動作モードに切り替えて制限無しの連続印刷を可能とする。尚、T0は、操作部92により任意の値に設定可能であるが、T1>T0とするヒステリシス制御とすることで、解除後すぐに連続印刷され温度が急上昇することによる現像ユニット7Y内トナーの溶融を防ぐ効果がある。前記所定時間及び所定の走行距離閾値、制限印刷動作実行温度閾値T1〜Tn、制限印刷動作解除温度閾値T0、各最大連続印刷可能所定ページ数L1、L2、L3、・・・Lnは、記憶部92に保存されており、操作部93によりその値を任意に設定することができる。これにより、実際の使用環境や使われ方に合わせた閾値及び最大連続印刷可能所定ページ数に市場で設定できるため、温度上昇による不具合発生をより低減することができると同時に、本制御により発生する生産性の低下を適宜最小限に抑えることが可能となる。
図11は、第2の実施形態における上記制限印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度Tの時間変化の一例を示すグラフである。
図11において、プリンタ200の動作経過時間が小さいうちは、走行距離<走行距離閾値又は温度T<T1の状態なので、連続印刷動作が可能な通常印刷動作モードになっている。この時に、総ページ数Liの印刷要求があると、図12(a)に示すように、単位時間である60秒内に1秒間隔で連続して60回の連続印刷動作が行われ、即ち、休止することなく、印刷要求された総ページ数Liの印刷が完了するまでが連続印刷動作が実行される。
通常印刷動作モードによる連続印刷の時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧第1制限印刷動作実行閾値T1になった場合には、通常印刷動作モードから一段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード1)へ移行する。この一段階目の制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L1)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を最大連続印刷可能ページ数L1(単位時間あたり30ページ)に制限した制限印刷動作を繰り返す。すなわち、図12(b)に示すように、単位時間である60秒内に1秒間隔で連続してL1(=30)ページの連続印刷期間と、それに続く休止期間が繰り返される制限印刷動作となる。
さらに時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧第2制限印刷動作実行閾値T2(>T1)になった場合には、一段階目の制限印刷動作モードから二段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード2)へ移行する。この二段階目の制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L2)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を最大連続印刷可能ページ数L2(単位時間あたり10ページ)に制限した制限印刷動作を繰り返す。
さらに時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧第3制限印刷動作実行閾値T3(>T2)になった場合には、二段階目の制限印刷動作モードから三段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード3)へ移行する。この三段階目の制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L3)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を最大連続印刷可能ページ数L3(単位時間あたり5ページ)に制限した制限印刷動作を繰り返す。
さらに時間が経過して、制限印刷動作実行開始から予め定められた制限印刷動作解除時間経過且つ、温度T<制限印刷動作解除温度閾値T0の状態になった時には、現像ユニット7Yの温度が十分低下したと判断できるため、三段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード3)から、再び通常印刷動作モードに切り替る。
このように、第2の実施形態では、連続印刷により、ある一定時間の直近の走行距離が走行距離閾値以上且つ、温度センサによる検知温度Tが、第1制限印刷動作実行温度閾値T1以上となった時に、一段階目の制限印刷動作、すなわち制限印刷動作1を実行する。実行後は、印刷要求が多ページの連続印刷であったとしても、最大連続印刷可能所定ページ数をL1ページに制限した制限印刷動作1を繰り返し、温度上昇が緩和される。続いて、温度Tが第2制限印刷動作実行温度閾値T2以上となった時に、最大連続印刷可能所定ページ数をL1よりも少ないL2に制限した二段階目の制限印刷動作2を実行し、さらに温度上昇を緩和する。その後、温度Tが、第3制限印刷動作実行温度閾値T3以上となった時に、最大連続印刷可能所定ページ数をL2よりもさらに制限した三段階目の制限印刷動作3を実行する。以下同様に、Tが第n制限印刷動作実行温度閾値Tn以上となった時に、最大連続印刷可能所定ページ数をL(n−1)よりもさらに制限したn段階目の制限印刷動作nを実行し温度を低下させる。
以上のように制限印刷動作を実行することで、総印刷ページ数に対する現像ユニット7Yの停止時間が増加し、温度上昇を緩和する或いは低下させることが可能となる。また、制限印刷動作に切り替える際、急激に連続印刷可能な所定ページ数を小さい数(例えば、1ページ等)にし低い生産性で印刷を続けるよりも、このように低い制限印刷動作実行温度閾値から少しずつ所定ページ数に制限をかけていき、現像ユニット限界温度に達するまでの時間を延ばしつつある程度の生産性を確保する方が、絶えず印刷要求が続くような使われ方に対しては、結果的に時間当たりの生産性が高くなる。また、不図示の制限印刷動作時の現像ユニットの駆動停止から再駆動までの印刷休止期間Rを任意の値に設定することにより、前記現像ユニット温度のさらなる制御が可能となる。尚、前記所定ページ数L1〜Lnや最短時間Rは、実際の使用環境や使われ方に合わせて任意の値に設定可能とすることにより、温度上昇による不具合の発生をより低減することができると同時に、それにより発生する生産性の低下を最小限に抑えることができる。
その後、制限印刷動作実行から所定時間経過且つ、検知温度Tが制限印刷動作解除温度閾値T0未満となった時には、現像ユニットの温度が十分低下したと判断できるため、それまでの連続印刷ページ数の制限を解除し、再び通常印刷動作モードに再び切り替えられ、制限無しの連続印刷が可能となる。
このように、第2の実施形態によれば、像ユニット7Yの走行距離が走行距離閾値以上且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値T1〜Tn(n=1,2,3,・・・)(T1<T2<・・・Tn)の状態になった場合には、各温度閾値以上の温度上昇に応じて、制限印刷動作モード時における所定ページ数Lが段階的に小さくなるように可変する制御を行う。それにより、温度上昇による不具合発生をより低減することができると同時に、本制御により発生する生産性の低下を適宜最小限に抑えることが可能となる。
(第3の実施形態)次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、現像ユニット7Yの走行距離が走行距離閾値以上且つ温度T≧制限印刷動作実行温度閾値Taの状態になった場合には、連続印刷可能なページ数を所定ページ数Lに制限した制限印刷動作モードに移行するように制御している。この第3の実施形態では、温度Tが制限印刷動作実行温度以上になった後、温度低下して、現像ユニット7Yの走行距離が走行距離閾値以上且つ温度T<制限印刷動作実行温度閾値Tn(n=・・・,3,2,1)(Tn>・・・>T1)の状態になった場合には、各温度閾値以下の温度低下に応じて、制限印刷動作モード時における単位時間あたり所定ページ数Lが段階的に大きくなるように緩和する制御を行うものである。
図13は、制限印刷動作モード及び通常印刷動作モードへの移行制御を行ったときの現像ユニットの検知温度の時間変化の一例を示すグラフである。図13において、連続印刷の時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T≧第3制限印刷動作実行閾値T3になった場合には、二段階目の制限印刷動作モードから三段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード3)へ移行する。この三段階目の制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L3)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を最大連続印刷可能ページ数L3(単位時間あたり5ページ)に制限した制限印刷動作を繰り返す。
さらに時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T<第3制限印刷動作実行閾値T3になった場合には、三段階目の制限印刷動作モードから二段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード2)へ移行する。この二段階目の制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L2)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を最大連続印刷可能ページ数L2(単位時間あたり10ページ)に制限した制限印刷動作を繰り返す。
さらに連続印刷の時間が経過して、走行距離≧走行距離閾値且つ温度T<第2制限印刷動作実行閾値T3になった場合には、二段階目の制限印刷動作モードから一段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード1)へ移行する。の一段階目の制限印刷動作モードへの移行により、印刷要求が多ページ(総ページ数Li>L1)の連続印刷であったとしても、連続印刷ページ数を最大連続印刷可能ページ数L1(単位時間あたり30ページ)に制限した制限印刷動作を繰り返す。すなわち、図12(b)に示すように、単位時間である60秒内に1秒間隔で連続してL1(=30)ページの連続印刷期間と、それに続く休止期間が繰り返される制限印刷動作となる。
さらに時間が経過して、制限印刷動作実行開始から予め定められた制限印刷動作解除時間経過且つ、温度T<制限印刷動作解除温度閾値T0の状態になった時には、現像ユニット7Yの温度が十分低下したと判断できるため、一段階目の制限印刷動作モード(制限印刷動作モード1)から、再び通常印刷動作モードに切り替る。
このように、第3の実施形態では、制限印刷動作モード時に温度低下した場合、連続印刷可能なページ数を次第に増やす制限印刷動作を実行(すなわち、T<Tn(n=・・・3,2,1)となる毎に連続印刷可能ページ数をL(n−1)に制限する制限印刷動作を実行)するように徐々に緩和していき、所定時間経過且つ温度T<制限印刷動作解除温度閾値T0の状態になった場合に、制限印刷動作を解除して通常印刷動作とする。
以上のように制限印刷動作を実行することで、生産性の低下を適宜最小限に抑えることが可能となる。
以上の通り、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。かかる変形、応用によってもなお本考案の構成を具備する限り、勿論、本考案の範疇に含まれるものである。
例えば、上記の実施形態では、単位時間内において所定ページ数Lを連続印刷する連続印刷期間と休止期間とを含んで断続的に行う制限印刷動作を行うように各ユニットを制御する構成とされていたが、これに限定されるものではない。例えば、単位時間内において均等間隔で連続的に所定ページ数Lの印刷動作を行うように各ユニットを制御する構成とされていてもよい。
図14に、このような単位時間内に連続的に実行される印刷動作の例を示す。図14は、図1のプリンタにおける印刷動作の他の例を模式的に示す図であって、(a)は、通常印刷動作モード時の動作を示す図、(b)及び(c)は、制限印刷動作モード時の動作を示す図である。図14(a)〜(c)において、図中の丸が1つの画像形成動作単位を模式的に示している。なお、図14(c)は、制限印刷動作モードにおいて、単位時間あたり所定ページ数Lを図14(b)よりも減らした場合を示している。
また、本実施形態では、温度センサ95Yが現像ユニット7Y内に配設されているものであったが、これに限定されるものではない。温度センサは、トナーの溶融を防ぐために各トナーが収容されている現像ユニット内の温度を直接的又は間接的に検知できればよいので、本発明の目的に反しない限り、現像ユニット7Y内の温度と相関がある検知温度となる位置に配設されていればよい。つまり、現像ユニット7Yがプリンタ200に内蔵されているので、温度センサは少なくともプリンタ200内に配設されていればよく、より現像ユニット7Yに近いトナー像形成ユニット1Y内に配設されているのが好ましく、さらに、直接温度検知できるように現像ユニット7Y内に配設されているのがより好ましい。また、温度センサを複数個設けた構成でもよく、又は、1つのみ設けた構成でもよい。
また、本実施形態では、フルカラー画像に対応したタンデム型画像形成装置であるプリンタ200に本発明を適用した構成について説明するものであったが、これに限定するものではなく、ロータリー型画像形成装置あるいは単色の画像形成装置に本発明を適用してもよい。
1Y、1C、1M、1K トナー像形成ユニット
2Y、2C、2M、2K 感光体ユニット
3Y、3C、3M、3K 感光体(像担持体の一例)
7Y、7C、7M、7K 現像ユニット
20 光書込ユニット
30 給紙ユニット
40 転写ユニット
60 定着ユニット
91 制御部(ユニット制御手段a、温度測定手段の一部、走行距離算出手段、動作モード切替手段)
91a ユニット制御手段
91b 温度測定手段
91c 走行距離算出手段
91d 動作モード切替手段
92 記憶部
93 操作部
95Y 温度センサ(温度測定手段の一部)
200 プリンタ(画像形成装置)
特開2010−134407号公報 特開2012−042634号公報

Claims (10)

  1. 像担持体、及び、表面が前記像担持体表面を走行することにより前記像担持体に担持された潜像にトナーを供給する現像剤担持体を有し前記潜像を現像する現像ユニット、を有し、トナー像を形成するトナー像形成ユニットと、前記トナー像形成ユニットによって形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写ユニットと、前記転写ユニットによって前記記録媒体に転写された前記トナー像を該記録媒体に定着させる定着ユニットと、前記トナー像形成ユニット、前記転写ユニット及び前記定着ユニットがそれぞれ同期して動作することにより前記記録媒体に画像を形成する一連の画像形成動作による印刷動作モードを実行するように各ユニットを制御するユニット制御手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記画像形成装置内の温度Tを測定する温度測定手段と、
    前記現像ユニットの前記現像剤担持体における予め定められた走行距離算出時間内の走行距離を算出する走行距離算出手段と、
    印刷要求された総ページ数の連続印刷を行う通常印刷動作モード時に、前記走行距離算出手段で算出された走行距離が走行距離閾値以上でありかつ前記温度測定手段で測定された前記温度が制限印刷動作実行温度閾値以上の状態になった場合は、前記通常印刷動作モードから、連続印刷ページ数を単位時間あたり所定ページ数に制限して印刷する制限印刷動作モードに切り換える動作モード切替手段を備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記動作モード切替手段は、印刷要求された総ページ数の連続印刷を行う連続印刷動作モード時に、前記走行距離算出手段で算出された走行距離が走行距離閾値以上でありかつ前記温度測定手段で測定された前記温度Tが第1の制限印刷動作実行温度閾値T1〜第n(n=2,3,・・・)の制限印刷動作実行温度閾値Tn(T1<・・・<Tn)以上の状態になった場合は、前記通常印刷動作モードから、連続印刷ページ数を単位時間あたり所定ページ数に制限し、且つ前記各制限印刷動作実行温度閾値以上の温度上昇に応じて前記所定ページ数を段階的に減少させて印刷する制限印刷動作モードに切り換えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記動作モード切替手段は、前記制限印刷動作モード時に、温度低下して、前記温度測定手段で測定された前記温度Tが第n(n=・・・,3,2,1)の制限印刷動作実行温度閾値Tn(Tn>・・・>T2>T1)以下の状態になった場合は、前記各制限印刷動作実行温度閾値以下の温度低下に応じて前記所定ページ数を段階的に増加させて印刷することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記制限印刷動作モードによる制限印刷開始から制限印刷動作解除時間経過且つ前記温度が前記制限印刷動作実行温度閾値より低い制限印刷動作解除温度閾値以下の状態になった場合は、前記動作モード切替手段は、前記制限印刷動作モードから前記通常印刷動作モードに切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記走行距離算出時間または前記走行距離閾値は、任意の値に設定可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制限印刷動作解除時間は、任意の値に設定可能であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  7. 前記制限印刷動作を開始した時刻を記憶しておくことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制限印刷動作解除温度閾値は前記制限印刷動作実行温度閾値より小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記所定ページ数が、任意の値に設定可能であることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記印刷休止期間が、任意の値に設定可能であることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の画像形成装置。
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