JP2021023738A - 車椅子搭載車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子の乗員に慣性が働いても、その乗員が手すりから受ける衝撃を緩和できる車椅子搭載車両を提供する。【解決手段】支軸34に設けられ、支軸34が回転することにより車椅子40の乗員の胸部近傍に配置される使用位置と車室18の側壁に沿って配置される格納位置とに切り替え可能に構成された手すり30と、使用位置に配置されて固定された手すり30に乗員から所定値以上の荷重が入力されたときに、手すり30を回動させて荷重の少なくとも一部を吸収するように構成された衝撃吸収機構と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、車椅子搭載車両に関する。
後部座席を折り畳んで車椅子搭載スペースを形成し、そのスペースに車椅子を搭載して運搬する車椅子搭載車両において、車椅子の乗員が把持する把持部を有する手すりを、その車椅子搭載スペースに設けた構造は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この手すりは、把持部が車椅子の搭載を阻害しない箇所(車椅子の側方)に位置する第1の状態と、後部座席を配置した際に、把持部が後部座席の側方から退避した箇所(シートバック後方)に位置する第2の状態と、に切り替え可能に構成されている。
特開2005−192740号公報
ところで、車椅子の乗員が、車両の走行中に自分自身を支え易いように、手すりを、車椅子の側方の格納位置から自分の胸部近傍の使用位置へ切り替えることがある。しかしながら、車両の急ブレーキ時又は衝突時には、車椅子の乗員が慣性の働きによって、使用位置に固定されている手すりに当たり、その手すりから衝撃を受ける可能性がある。また、その衝撃により、手すりが変形し、乗員が車椅子から落ちる可能性も考えられる。
そこで、本発明は、車椅子の乗員に慣性が働いても、その乗員が手すりから受ける衝撃を緩和できる車椅子搭載車両を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車椅子搭載車両は、支軸に設けられ、前記支軸が回転することにより車椅子の乗員の胸部近傍に配置される使用位置と車室の側壁に沿って配置される格納位置とに切り替え可能に構成された手すりと、前記使用位置に配置されて固定された前記手すりに前記乗員から所定値以上の荷重が入力されたときに、前記手すりを回動させて前記荷重の少なくとも一部を吸収するように構成された衝撃吸収機構と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、使用位置に配置されて固定された手すりに、例えば車両の衝突等に伴う慣性の働きにより、車椅子の乗員から所定値以上の荷重が入力されると、衝撃吸収機構によって手すりが回動されて、その荷重(衝撃エネルギー)の少なくとも一部が吸収される。したがって、車椅子の乗員に慣性が働いても、その乗員が手すりから受ける衝撃が緩和される。なお、本発明における「胸部近傍」とは、車椅子の乗員から見て、自分の胸部の前方側を指す。
また、本発明における「車椅子搭載車両」は、運賃の支払いの有無に関係なく、車椅子の乗員を乗せて走行可能な車両全般を指し、自動運転バス等が一例として挙げられる所謂Maas(Mobility as a Service)車も、本発明における「車椅子搭載車両」に含まれる。
また、請求項2に記載の車椅子搭載車両は、請求項1に記載の車椅子搭載車両であって、前記衝撃吸収機構は、前記支軸に対して設けられている。
請求項2に記載の発明によれば、手すりの支軸に対して衝撃吸収機構が設けられている。そのため、衝撃吸収機構の小型化が可能となり、車室に衝撃吸収機構のための大きな搭載スペースを必要としなくて済む。
また、請求項3に記載の車椅子搭載車両は、請求項1又は請求項2に記載の車椅子搭載車両であって、前記手すりは、前記所定値以上の荷重が入力されたときに、前記乗員の膝部近傍へ回動するように構成されている。
請求項3に記載の発明によれば、手すりが乗員の膝部近傍へ回動することにより、その手すりに入力された荷重(衝撃エネルギー)の少なくとも一部が吸収される。また、乗員の膝部近傍へ回動した手すりによって、乗員が車椅子から落ちることが防止される。なお、本発明における「膝部近傍」とは、車椅子の乗員から見て、自分の大腿部から膝部の上方側に至る領域を指す。
また、請求項4に記載の車椅子搭載車両は、請求項3に記載の車椅子搭載車両であって、前記手すりには、進行方向に対して前向き姿勢の車椅子の乗員用と後向き姿勢の車椅子の乗員用の少なくとも一方があり、前記前向き姿勢の車椅子の乗員用の手すりが設けられている前記支軸は、鉛直方向に対し、車幅方向外側で、かつ車両前方側へ傾いており、前記後向き姿勢の車椅子の乗員用の手すりが設けられている前記支軸は、鉛直方向に対し、車幅方向外側で、かつ車両後方側へ傾いている。
請求項4に記載の発明によれば、支軸を傾けるという簡単な構成だけで、その支軸に設けられている手すりにより、乗員が車椅子から落ちることが防止される。
以上のように、本発明によれば、車椅子の乗員に慣性が働いても、その乗員が手すりから受ける衝撃を緩和することができる。
本実施形態に係る車椅子用の手すりを備えたバスを示す側面図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりを備えたバスの車内を車椅子の乗員と共に示す平面図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりの使用状態を車椅子の乗員と共に示す斜視図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりの使用状態を車椅子の乗員と共に示す平面図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりの使用状態を車椅子の乗員と共に示す正面図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりの使用状態を車椅子の乗員と共に示す側面図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりの回動状態を車椅子の乗員と共に示す正面図である。 本実施形態に係る車椅子用の手すりの回動状態を車椅子の乗員と共に示す側面図である。 (A)本実施形態に係る車椅子用の手すり及び衝撃吸収機構(トーションバー)を拡大して示す斜視図である。(B)本実施形態に係る車椅子用の手すりが回動したときの衝撃吸収機構(トーションバー)の状態を拡大して示す斜視図である。 (A)本実施形態に係る車椅子用の手すり及び衝撃吸収機構の変形例を拡大して示す斜視図である。(B)図10(A)のX−X線矢視拡大断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車両上方向、矢印FRを車両前方向、矢印RHを車両右方向とする。したがって、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車両上下方向の上下、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
また、車幅方向から見た場合を「側面視」とする。更に、本実施形態では、車椅子搭載車両として自動運転バス(以下、単に「バス」という)10を例に採って説明する。また、以下において、バス10の進行方向に対して前を向いている状態(姿勢)を「前向き姿勢」と言い、後を向いている状態(姿勢)を「後向き姿勢」と言う。
図1に示されるように、バス10は、車体12の前部(前端部)で上下方向へ延在する左右一対の第1ピラー22と、車体12の後部(後端部)で上下方向へ延在する左右一対の第4ピラー28と、第1ピラー22の後方側で、かつ後述する第3ピラー26の前方側で上下方向へ延在する左右一対の第2ピラー24と、第4ピラー28の前方側で、かつ第2ピラー24の後方側で上下方向へ延在する左右一対の第3ピラー26と、を有している。
図2に示されるように、左右一対の第1ピラー22は、平断面視で、前後方向が長手方向とされるとともに車幅方向外側で、かつ前側が円弧状に形成された略矩形閉断面形状に形成されている。同様に、左右一対の第4ピラー28は、平断面視で、前後方向が長手方向とされるとともに車幅方向外側で、かつ後側が円弧状に形成された略矩形閉断面形状に形成されている。また、左右一対の第2ピラー24及び左右一対の第3ピラー26は、平断面視で、それぞれ前後方向が長手方向とされた矩形閉断面形状に形成されている。
また、図1、図2に示されるように、バス10は、車体12の左側壁14で、かつ第2ピラー24と第3ピラー26との間に設けられた乗降口16を開閉する乗降用扉20を有している。この乗降用扉20は、前後方向中央部分で分離可能に構成されており、前側の半扉20Fと後側の半扉20Rとが、それぞれ前方側及び後方側へスライドして乗降口16を開放させるように構成されている。
また、図2に示されるように、車室18の前壁側には、後述する車椅子40の乗員P以外の乗員(図示省略)が半立位姿勢で、かつ後向き姿勢で着座する複数(例えば3個)の前部座席46が車幅方向に一体的に並んで設けられている。そして、車室18の後壁側にも、後述する車椅子40の乗員P以外の乗員が半立位姿勢で、かつ前向き姿勢で着座する複数(例えば3個)の後部座席48が車幅方向に一体的に並んで設けられている。
前部座席46は、その乗員が着座する座面46Aを有しており、その座面46Aの先端部から下方へ向かって一体に延在する平板状の位置決め部46Bを有している。同様に、後部座席48は、その乗員が着座する座面48Aを有しており、その座面48Aの先端部から下方へ向かって一体に延在する平板状の位置決め部48Bを有している。
したがって、バス10に乗車した車椅子40の乗員Pは、前部座席46の後方に後向き姿勢で乗車するか、又は後部座席48の前方に前向き姿勢で乗車する。このとき、車椅子40の一部(例えば左右一対の主車輪42)が位置決め部46B、48Bに当接される。これにより、その車椅子40が位置決めされた(固定された)状態で配置されるようになっている。
また、第2ピラー24の車幅方向内側を向く内壁面24A及び第3ピラー26の車幅方向内側を向く内壁面26Aにおける所定位置には、それぞれ上記位置に乗車した車椅子40の乗員Pのための手すり30が一体に取り付けられた支軸34を回転自在に支持する支持部材(図示省略)が設けられている。支持部材は、例えば支軸34が軸方向に移動可能に挿入される断面略「C」字状に形成されている。
なお、第2ピラー24の内壁面24A側に配置される手すり30も、第3ピラー26の内壁面26A側に配置される手すり30も、共に同じ構成であるため、以下においては、左側の第3ピラー26の内壁面26A側に配置される手すり30を例に採って説明する。つまり、後部座席48の前方側かつ左側に、前向き姿勢で乗車した車椅子40の乗員Pに対して設けられている手すり30について説明する。
図3〜図6に示されるように、手すり30は、円柱状の支軸34の外周面に一体に取り付けられており、円柱状に形成された手すり本体32と、手すり本体32よりも小径とされて手すり本体32と支軸34の外周面とを一体的に連結する円柱状の連結部33と、を有している。なお、手すり本体32の長さは、左右一対の主車輪42及びハンドリム44を除く車椅子40の幅(車幅方向に沿った長さ)よりも長く形成されている。
支軸34は、第3ピラー26の内壁面26Aから突設された支持部材(図示省略)によって回転可能に支持されており、図5に示される正面視で、鉛直方向に対して上側が車幅方向外側へ傾き、かつ図6に示される側面視で、鉛直方向に対して上側が前方へ傾くように配置されている。なお、その傾きは、共に例えば10度程度の僅少な傾きであるが、図3〜図8では、その傾きを誇張して描いている。
そして、図3に示されるように、手すり30は、その支軸34を中心に略90度回動することで、車椅子40の乗員Pの胸部近傍に配置される使用位置と、第3ピラー26の内壁面26A(車室18の側壁)の上部に沿って配置される格納位置(仮想線で示す)と、に切り替え可能に構成されている。
具体的に説明すると、図9(A)に示されるように、支軸34は、上記した支持部材に支持された状態で、その軸方向へスライド可能に構成されており、支軸34の下方側に設けられた固定軸36の上部に対して着脱可能とされている。なお、図3〜図8では、固定軸36の図示を省略している。
固定軸36は、支軸34よりも小径に形成され、かつ同軸に配置されており、支軸34の下部は、固定軸36の上部が相対的に挿入可能となるように構成されている。そして、支軸34の下部における内周面には、軸方向に沿った1つ又は複数の凹溝(図示省略)が形成されており、固定軸36の上部における外周面には、その凹溝に嵌合する1つ又は複数の凸部(図示省略)が形成されている。
したがって、支軸34の下部に固定軸36の上部が相対的に挿入されると、支軸34の凹溝に固定軸36の凸部が嵌合する構成であり、支軸34は、その固定軸36により、所定値(例えば250N)未満の荷重(衝撃エネルギー)では回動不能となるようにロック(固定)される構成になっている。
つまり、支軸34は、軸方向上側へスライドされたときには、その下部に固定軸36の上部が相対的に挿入されないため、上記した支持部材に支持されて回動し、使用位置と格納位置とを採れるようになっている。そして、使用位置においては、支軸34を軸方向下側へスライドさせ、その下部に固定軸36の上部を相対的に挿入させることにより、手すり30が不用意に回動しないようにロックされる構成になっている。
また、固定軸36は、所謂トーションバーとされており、その下端部には、固定軸36よりも大径とされた支持台38が一体かつ同軸に設けられている。この支持台38は、車体12に固定されている。したがって、手すり30に前方へ向かって所定値(例えば250N)以上の荷重が入力されると、図9(B)に誇張して示されるように、固定軸36が捩れるように弾性変形し、手すり30の回動を許容する構成になっている。
つまり、支軸34に相対的に挿入された(支軸34に対して設けられた)固定軸36は、使用位置に配置されて固定された手すり30に車椅子40の乗員Pから所定値以上の荷重が入力されたときに、その手すり30を回動させて、その荷重の少なくとも一部を吸収する衝撃吸収機構を構成するようになっている。なお、このとき、上記のように支軸34が傾いているため、手すり30は、図7、図8に示されるように、乗員Pの膝部近傍へ向かって回動するようになっている。
以上のような構成とされたバス10において、次にその作用について説明する。
図2に示されるように、バス10に乗車した車椅子40の乗員Pは、前部座席46の後方に後向き姿勢で乗車するか、又は後部座席48の前方に前向き姿勢で乗車する。なお、このとき、車椅子40の主車輪42が、前部座席46の位置決め部46B又は後部座席48の位置決め部48Bに当接されることにより、車椅子40の位置が位置決めされる。
この状態で、車椅子40の乗員Pは、手すり30を格納位置から使用位置へ移動させる。すなわち、図3に示される左側の第3ピラー26の内壁面26A側に配置された手すり30を例に採ると、第3ピラー26の内壁面26Aの上部に配置されている手すり30の手すり本体32を把持し、支軸34を中心に下方へ回動させる。
このとき、支軸34は、上記した支持部材に支持されて回転する。そして、手すり本体32を把持した状態で手すり30を下方の使用位置まで回動させたら、その手すり30を支軸34の軸方向下側へスライドさせる。すると、支軸34の下部に固定軸36の上部が相対的に挿入され、支軸34の凹溝に固定軸36の凸部が嵌合される。
これにより、図3〜図6に示されるように、手すり30が使用位置に固定される。すなわち、手すり本体32が乗員Pの胸部近傍に略水平に配置される。なお、手すり本体32の長さは、左右一対の主車輪42及びハンドリム44を除く車椅子40の幅よりも長く形成されている。したがって、車椅子40の乗員Pは、左右どちらか片方の手だけではなく、両方の手で手すり本体32を把持することができ、バス10の走行中における安全性を確保し易くなる。
ところで、バス10が、例えば前面衝突したときには、それに伴う慣性の働きにより、後部座席48の前方に前向き姿勢で乗車している車椅子40の乗員Pは、前方へ向かって移動しようとする。つまり、使用位置に位置する手すり30に対して、乗員Pから前方へ向けて所定値(例えば250N)以上の荷重が入力される。
すると、図9(B)に示されるように、衝撃吸収機構(トーションバー)である固定軸36が捩れるように弾性変形し、図7、図8に示されるように、手すり30(手すり本体32)の前方側で、かつ下方側へ向かう回動(乗員Pの膝部近傍へ向かう回動)を許容する。
これにより、手すり30に入力された荷重(衝撃エネルギー)の少なくとも一部が、その手すり30の回動を許容する固定軸36の弾性変形によって吸収され、乗員Pが手すり30から受ける傷害値が低減される。すなわち、バス10の衝突等により、車椅子40の乗員Pに前方へ向かう慣性が働いても、その乗員Pが手すり30から受ける衝撃を緩和することができる。
なお、上記のように支軸34が傾いているため、手すり30(手すり本体32)は、乗員Pの膝部近傍へ回動しながら荷重(衝撃エネルギー)を吸収する。また、手すり30は、乗員Pの膝部近傍へ回動するため、慣性の働きにより前方へ向かって移動しようとする乗員Pが車椅子40から落ちることを、その回動した手すり30(手すり本体32)によって防止することができる。
しかも、このような作用効果を、支軸34を傾けるという簡単な構成だけで生じさせることができるため、製造コストの増加も抑制することができる。また、上記したように、手すり30の支軸34に対し、衝撃吸収機構としての固定軸36を設けるだけでよいため、衝撃吸収機構の小型化が可能となる。つまり、バス10の車室18に衝撃吸収機構を設けるための大きな搭載スペースを必要としなくて済む利点がある。
また、衝撃吸収機構は、図9に示されるトーションバーである固定軸36に限定されるものではない。衝撃吸収機構は、例えば図10に示されるダンパー機構50で構成されていてもよい。具体的に説明すると、図10(A)に示されるように、ダンパー機構50は、固定軸37の下部に一体的に設けられている。なお、この固定軸37は、トーションバーとしての機能がないだけで、それ以外の構成は、固定軸36と同等である。
ダンパー機構50は、図10(B)に示されるように、中空円柱状のケース52を有しており、そのケース52内には、粘性の高いオイルLが充填されている。また、ケース52の内周面には、2枚の隔壁54が互いに対向するように中心に向かって(径方向内側へ向かって)突設されている。
固定軸37の下端部における外周面には、2枚の羽根部材39が、それぞれ180度反対側に突設されており、ケース52の上壁56の中心部には、固定軸37の下端部を挿通させる貫通孔56Aが形成されている(図10(A)参照)。したがって、羽根部材39を有する固定軸37の下端部は、ケース52内に同軸となるように配置される構成になっている。なお、貫通孔56Aの周りは、オイルLが漏れないようにシールされる構成になっている。
また、平面視で、隔壁54の中心に向かう突出長さ及び羽根部材39の径方向に沿った突出長さは、それぞれケース52の内周側における半径から固定軸37の半径を減算した長さよりも若干短くなっている。つまり、隔壁54と羽根部材39とは、互いに径方向でオーバーラップするような長さに形成されている。
したがって、ケース52内で固定軸37が回転しようとしても、羽根部材39と隔壁54との間に存在するオイルLが、その回転抵抗となり、所定値(例えば250N)未満の荷重(衝撃エネルギー)の入力では、固定軸37が回転しないように構成されている。そして、所定値以上の荷重の入力では、その回転抵抗に抗して固定軸37が回転するように構成されている。つまり、このダンパー機構50は、オイルダンパーとして機能するようになっている。
以上のような構成とされたダンパー機構50によれば、例えば上記したように、手すり30に対して、乗員Pから前方へ向けて所定値(例えば250N)以上の荷重が入力されたときには、オイルLによる回転抵抗に抗して固定軸37が回転し、手すり30の回動を許容する。
これにより、手すり30に入力された荷重(衝撃エネルギー)の少なくとも一部が、その手すり30の回動を許容するダンパー機構50によって吸収され、乗員Pが手すり30から受ける傷害値が低減される。すなわち、バス10の衝突等により、車椅子40の乗員Pに前方へ向かう慣性が働いても、その乗員Pが手すり30から受ける衝撃を緩和することができる。
以上、本実施形態に係るバス(車椅子搭載車両)10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係るバス(車椅子搭載車両)10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、衝撃吸収機構は、図9、図10に示される態様(トーションバーである固定軸36やダンパー機構50)に限定されるものではない。また、手すり30を使用位置と格納位置とに切り替え、かつ使用位置にロックする構成も、上記のものに限定されるものではない。
また、第3ピラー26の内壁面26A側に設けられた手すり30の場合は、上記したように、バス10の前面衝突時(又は急ブレーキをかけたとき)等において、車椅子40の乗員Pから前方へ向かって荷重が入力される態様となる。そのため、この場合における支軸34は、鉛直方向に対し、車幅方向外側で、かつ前方側へ傾くように配置される。
一方、第2ピラー24の内壁面24A側に設けられた手すり30の場合は、バス10の後面衝突時等において、車椅子40の乗員Pから後方へ向かって荷重が入力される態様となる。そのため、この場合における支軸34は、鉛直方向に対し、車幅方向外側で、かつ後方側へ傾くように配置される。
なお、バス10は、車椅子40の乗員Pが前向き姿勢で乗車するエリアと後向き姿勢で乗車するエリアの両方を有するものに限定されるものではない。すなわち、バス10は、車椅子40の乗員Pが、前向き姿勢で乗車するエリアしか有していないもの、又は後向き姿勢で乗車するエリアしか有していないものであってもよい。つまり、バス10には、前向き姿勢の車椅子40の乗員P用の手すり30と後向き姿勢の車椅子40の乗員P用の手すり30の少なくとも一方が設けられる。
また、前部座席46及び後部座席48は、それぞれ折り畳み可能な座席になっていてもよい。この場合、車椅子40の主車輪42を当接させる位置決め部は、折り畳まれた前部座席46及び後部座席48に適宜設定されればよい。また、車椅子40は、前部座席46の位置決め部46B又は後部座席48の位置決め部48Bによって位置決めされた後、車室18に設けられたシートベルト装置(図示省略)等によって固定される構成になっていてもよい。
10 バス(車椅子搭載車両)
18 車室
30 手すり
34 支軸
36 固定軸(衝撃吸収機構)
40 車椅子
50 ダンパー機構(衝撃吸収機構)
P 乗員

Claims (4)

  1. 支軸に設けられ、前記支軸が回転することにより車椅子の乗員の胸部近傍に配置される使用位置と車室の側壁に沿って配置される格納位置とに切り替え可能に構成された手すりと、
    前記使用位置に配置されて固定された前記手すりに前記乗員から所定値以上の荷重が入力されたときに、前記手すりを回動させて前記荷重の少なくとも一部を吸収するように構成された衝撃吸収機構と、
    を備えた車椅子搭載車両。
  2. 前記衝撃吸収機構は、前記支軸に対して設けられている請求項1に記載の車椅子搭載車両。
  3. 前記手すりは、前記所定値以上の荷重が入力されたときに、前記乗員の膝部近傍へ回動するように構成されている請求項1又は請求項2に記載の車椅子搭載車両。
  4. 前記手すりには、進行方向に対して前向き姿勢の車椅子の乗員用と後向き姿勢の車椅子の乗員用の少なくとも一方があり、
    前記前向き姿勢の車椅子の乗員用の手すりが設けられている前記支軸は、鉛直方向に対し、車幅方向外側で、かつ車両前方側へ傾いており、
    前記後向き姿勢の車椅子の乗員用の手すりが設けられている前記支軸は、鉛直方向に対し、車幅方向外側で、かつ車両後方側へ傾いている請求項3に記載の車椅子搭載車両。
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