JP7243534B2 - 乗合車両における車椅子搭載補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗合車両における車椅子搭載補助装置に関する。
後席のシートクッションをチップアップ状態とし、そのチップアップ状態とされた後席の前方側のフロアに車椅子の乗車スペースを確保するようにした構成は、従来から知られている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。車椅子は、その主車輪がチップアップ状態とされた後席のシートクッションに押し当てられ、固縛ベルトによって車体に固定される。車椅子の乗員は、その状態で乗員用ベルトによって拘束される。
特開2017-148445号公報 特開2018-90143号公報
車椅子を搭載可能なバス等の乗合車両では、車椅子専用スペースに車椅子の乗員が後向き姿勢で乗車する際の補助装置として、車椅子用背もたれが設定されている場合がある。しかしながら、車椅子用背もたれは、車椅子の乗員専用であり、車椅子の乗員以外の乗員(例えば健常者)が利用することはない。そのため、車椅子の乗員がいない場合は、その車椅子用背もたれに存在価値がなく、車室のスペースが有効活用されているとは言い難い。このように、車椅子を搭載可能な乗合車両において、車室のスペースを有効活用する点では、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、車室のスペースを有効活用できる乗合車両における車椅子搭載補助装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の乗合車両における車椅子搭載補助装置は、乗合車両の車室に設置され、車椅子の左右一対の手押しハンドルの間に配置された状態で前記車椅子のバックサポートと対向させる支持面を有する背もたれ部と、前記背もたれ部に設けられ、車幅方向から見た側面視で、前記支持面から突出させない収納姿勢と前記支持面から突出させる突出姿勢とを選択的に採り、前記突出姿勢のときに車椅子の乗員以外の乗員が着座可能となる腰掛部と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、車椅子の左右一対の手押しハンドルの間に配置された状態で、その車椅子のバックサポートと対向させる支持面を有する背もたれ部に、車幅方向から見た側面視で、支持面から突出させない収納姿勢と支持面から突出させる突出姿勢とを選択的に採る腰掛部が設けられている。したがって、車椅子の乗員がいるときには、腰掛部を収納姿勢とすることで、背もたれ部の支持面に車椅子のバックサポートを対向させることができ、背もたれ部に車椅子を保持させることができる。そして、車椅子の乗員がいないときには、腰掛部を突出姿勢とすることで、車椅子の乗員以外の乗員が、その腰掛部に着座することができる。このように、車椅子の乗員専用であった車椅子搭載補助装置を車椅子の乗員以外の乗員が利用可能となるので、車室のスペースが有効活用される。
以上のように、本発明によれば、車椅子を搭載可能な乗合車両において、車室のスペースを有効活用することができる。
(A)第1実施形態に係る車椅子搭載補助装置を示す側面図である。(B)第1実施形態に係る車椅子搭載補助装置に車椅子が保持された状態を示す側面図である。 (A)第1実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が収納姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。(B)第1実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が突出姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。 第1実施形態に係る車椅子搭載補助装置を健常者が利用している状態を示す側面図である。 (A)第2実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が収納姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。(B)第2実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が突出姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。 (A)第3実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が収納姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。(B)第3実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が突出姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。 (A)第4実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が収納姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。(B)第4実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が突出姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。 (A)第5実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が収納姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。(B)第5実施形態に係る車椅子搭載補助装置の腰掛部が突出姿勢を採ったときの状態を拡大して示す斜視図である。 本実施形態に係る車椅子搭載補助装置が設置された自動運転バスの外観を示す側面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印RHを車体右方向とする。したがって、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。また、車幅方向から見た場合を「側面視」とする。
<第1実施形態>
図1に示されるように、第1実施形態に係る車椅子搭載補助装置(以下、単に「補助装置」という)10は、図8に示されるような乗合自動車の一例としての自動運転バス(以下、単に「バス」という)12における車室14のフロア16に設置されている。
具体的に説明すると、図1(A)に示されるように、補助装置10は、車室14のフロア16に設定された車椅子専用スペース(図示省略)の前端部に上方側で、かつ後方側へ延在するように設けられた脚部18と、脚部18の上端部18Aに設けられた背もたれ部20と、背もたれ部20の下部側に設けられた腰掛部30と、を有している。
脚部18は、車幅方向が長手方向とされ、かつ前後方向が厚み方向とされた略矩形断面形状に形成されており、側面視で略逆「J」字状に形成されている。すなわち、脚部18は、その上端部18Aが後方へ向けて湾曲状に曲折されている。なお、脚部18は、ある程度の剛性を有していればよく、金属製であっても樹脂製であってもよい。
背もたれ部20は、上下方向が長手方向とされ、かつ前後方向が厚み方向とされた略矩形ブロック状のクッション部材22と、そのクッション部材22を覆うカバー部材24と、で構成されており、カバー部材24の後面が支持面26とされている。そして、背もたれ部20は、その上部が下部よりも前方へ位置する前傾姿勢となるように、カバー部材24の前面28における下部が脚部18の上端部18Aに一体的に取り付けられている。
ここで、背もたれ部20は、車椅子50の乗員(図示省略)がバス12に後向き姿勢で乗車した際の補助装置10を構成している。したがって、図1(B)に示されるように、車椅子50は、背もたれ部20の支持面26に、左右一対の手押しハンドル54の間に位置するバックサポート52を対向(近接又は接触)させた状態で配置される。
つまり、背もたれ部20は、車椅子50の左右一対の手押しハンドル54の間に配置されるようになっている。これにより、バス12に後向き姿勢で乗車した車椅子50の乗員においては、その背もたれ部20に車椅子50が保持され、車椅子50の不用意な移動が制限されるようになっている。
また、図2に示されるように、背もたれ部20の内部に設けられているクッション部材22は、上部クッション部材22Uと下部クッション部材22Dとに分割されている。上部クッション部材22Uは、脚部18の上端部18Aよりも上側に配置され、下部クッション部材22Dは、脚部18の上端部18Aよりも下側に配置されている。つまり、脚部18の上端部18Aは、後述する収納部23とほぼ同じ高さ位置に配置されており、上部クッション部材22Uは、下部クッション部材22Dよりも上下方向に長く形成されている。
なお、上部クッション部材22Uは、カバー部材24の内部に設けられた正面視で略逆「U」字状の支持部材21によって支持されており、支持部材21の左右両側壁21Aは、その外面がカバー部材24の左右両側壁24Aの内面に沿って配置されている。つまり、下部クッション部材22Dは、支持部材21の左右両側壁21Aの間に配置されている。また、クッション部材22は、例えば発泡ウレタン系の弾性体で形成されており、カバー部材24は、布地やレザー等で構成されている。
また、上部クッション部材22U(支持部材21の上壁21B)と下部クッション部材22Dとの間には、腰掛部30が組み込まれている。腰掛部30は、車椅子50の乗員以外の乗員(例えば健常者P:図3参照)が簡易的に腰掛けられるようにする補助席を構成するものであり、例えばクッション部材22と同じ発泡ウレタン系の弾性体によって、車幅方向が軸方向とされたロール状に形成されている。
また、腰掛部30の軸方向両端部には、細長い矩形平板状の左右一対の支持プレート32の一端部がそれぞれ回転自在に取り付けられている。支持プレート32は、ある程度の剛性を有していればよく、金属製であっても樹脂製であってもよい。そして、左右一対の支持プレート32の他端部は、支持部材21の左右両側壁21Aの内面に回転自在に取り付けられている。
また、支持部材21の左右両側壁21Aの内面下部側で、かつ後方側には、それぞれ車幅方向内側へ突出する円柱状のストッパー(図示省略)が設けられている。つまり、腰掛部30が後方下側へ回動したときに、各ストッパーに各支持プレート32の長手方向の辺縁部が上方から当たるようになっている。これにより、腰掛部30の後方下側への回動が所定の高さ位置までとなるように制限される構成になっている。
また、支持部材21の左右両側壁21Aの内面上部側で、かつ後方側には、それぞれ車幅方向内側へ突出する半球状の凸部(図示省略)が設けられている。つまり、腰掛部30が前方上側へ回動したときには、各凸部を各支持プレート32が乗り越えて、各支持プレート32の長手方向の辺縁部が各凸部に前方から当たるようになっている。これにより、腰掛部30の後方下側への回動が制限され、腰掛部30が収納部23に保持される構成になっている。
以上により、腰掛部30が、上部クッション部材22U(支持部材21の上壁21B)と下部クッション部材22Dとの間に形成された収納部23に収納される収納姿勢(図2(A)参照)と、支持プレート32の他端部を回動支点として回動することで下部クッション部材22Dの後方側に配置される突出姿勢(図2(B)参照)と、を採り得るようになっている。
換言すれば、この腰掛部30は、支持部材21の左右両側壁21Aに回動可能に支持されることにより、側面視で、支持面26から突出しない(車椅子50の乗員にとって支障とならない)収納姿勢と、支持面26から突出する突出姿勢と、を選択的に採れるようになっている。
なお、上部クッション部材22Uの下面(支持部材21の上壁21B)と下部クッション部材22Dの上面との間の間隔(収納部23の高さ)は、腰掛部30の外径よりも若干大きくなっている。より詳細には、腰掛部30の外周面と下部クッション部材22Dの上面との隙間が、腰掛部30の外周面と上部クッション部材22Uの下面(支持部材21の上壁21B)との隙間よりも若干大きくなっている(図1(A)参照)。
これにより、腰掛部30を収納部23から引き出すときに、腰掛部30が下部クッション部材22Dの上部後方側の角部に干渉しない(当たらない)構成になっており、腰掛部30を引き出し易い構成になっている。
また、突出姿勢を採った腰掛部30には、図3に示されるように、車椅子50の乗員以外の乗員、例えば健常者Pが着座可能となっている。そして、このとき、上部クッション部材22Uに対応した支持面26が、健常者Pの背部を支持することも可能となっている。また、腰掛部30に対する収納動作及び突出させるための引出動作は、健常者Pの手動によって行われるようになっている。
以上のような構成とされた第1実施形態に係る補助装置10において、次にその作用について説明する。
図1(A)、図2(A)に示されるように、通常時には、腰掛部30は、背もたれ部20の収納部23に収納された収納姿勢を採っている。すなわち、腰掛部30は、支持部材21の左右両側壁21Aの内面に突設された凸部に支持プレート32の長手方向の辺縁部が前方から当たった状態で、その上部クッション部材22Uの下面(支持部材21の上壁21B)と下部クッション部材22Dの上面との間に保持されている。これにより(凸部により)、バス12の走行中に発生する振動等で腰掛部30が不用意に回動することが防止されている。
バス12に車椅子50の乗員が乗車したときには、図1(B)に示されるように、その乗員は、背もたれ部20の後方側のフロア16に設定されている車椅子専用スペースに車椅子50を後向きで配置する。すなわち、車椅子50の手押しハンドル54の間に背もたれ部20を相対的に配置するとともに、車椅子50のバックサポート52を背もたれ部20の支持面26に対向させる。
これにより、バス12に後向き姿勢で乗車した車椅子50の乗員においては、その背もたれ部20に車椅子50が保持され、車椅子50の不用意な移動が制限される。よって、バス12に後向き姿勢で乗車した車椅子50の乗員において、バス12の走行中における安全性がより一層確保される。
一方、バス12に車椅子50の乗員が乗車していないとき、即ちバス12には健常者Pしか乗車していない場合で、乗員数に対して座席数が足りないときには、図2(B)に示されるように、背もたれ部20の収納部23に収納されている腰掛部30を健常者Pが引き出す。つまり、腰掛部30を後方下側へ回動させて突出姿勢とする。
これにより、図3に示されるように、上部クッション部材22Uに対応した支持面26と腰掛部30とで補助席を構成することができ、健常者Pが腰掛部30に着座することができる。すなわち、車椅子50の乗員専用であった補助装置10を健常者P(車椅子50の乗員以外の乗員)も利用することが可能となる。したがって、背もたれ部20に腰掛部30が組み込まれていない構成に比べて、車室14のスペースを有効活用することができる。
しかも、腰掛部30は、支持プレート32を介して支持部材21の左右両側壁21Aに回動可能に支持されたロール状に形成されているため、簡易に構成することができ、背もたれ部20に形成された収納部23にコンパクトに収納することができる。なお、車椅子50の乗員が乗車してきたときには、健常者Pが腰掛部30を把持して前方上側へ回動させる(支持プレート32が凸部を乗り越える)ことにより、その腰掛部30が収納部23へ収納される。
<第2実施形態>
次に、図4に示す第2実施形態に係る補助装置10について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。また、図4においては、支持部材21の図示を省略する。
図4に示されるように、この第2実施形態では、支持部材21の左右両側壁21A(図2参照)の内面に凸部が形成されておらず、その左右両側壁21Aと左右一対の支持プレート32の他端部との間に、それぞれ左右一対のトーションバネ34が架設されている点だけが、上記第1実施形態と異なっている。
すなわち、各トーションバネ34により、腰掛部30が収納部23へ収納する方向へ常時付勢されており、健常者Pが腰掛部30に着座していないときには(腰掛部30に外力が加わっていないときには)、腰掛部30が各トーションバネ34の付勢力によって自動的に収納部23へ収納されるように構成されている。
以上のような構成とされた第2実施形態に係る補助装置10において、次にその作用について説明する。
図4(A)に示されるように、通常時には、腰掛部30は、トーションバネ34の付勢力によって収納姿勢を採っている。したがって、バス12の走行中に発生する振動等で腰掛部30が不用意に回動することが防止される。そして、バス12に車椅子50の乗員が乗車したときには、上記第1実施形態と同様の作用となる。
一方、バス12に車椅子50の乗員が乗車していないとき、即ちバス12には健常者Pしか乗車していない場合で、乗員数に対して座席数が足りないときには、図4(B)に示されるように、背もたれ部20の収納部23に収納されている腰掛部30をトーションバネ34の付勢力に抗して健常者Pが引き出す。つまり、腰掛部30を後方下側へ回動させて突出姿勢とする。
これにより、上記第1実施形態と同様に、上部クッション部材22Uに対応した支持面26と腰掛部30とで補助席を構成することができ、健常者Pが腰掛部30に着座することができる。なお、腰掛部30から健常者Pが離れれば(腰掛部30に外力が加えられていなければ)、その腰掛部30は、トーションバネ34の付勢力によって自動的に前方上側へ回動され、収納部23に収納される。このように、第2実施形態では、上記第1実施形態に比べ、腰掛部30を収納部23へ収納させる動作を省略できる利点がある。
<第3実施形態>
次に、図5に示す第3実施形態に係る補助装置10について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。また、図5においても、支持部材21の図示を省略する。
図5に示されるように、この第3実施形態では、支持部材21の左右両側壁21A(図2参照)の内面に凸部及びストッパーが形成されておらず、その左右両側壁21Aの内面にそれぞれ左右一対の円板状の支軸36が設けられ、各支軸36に相対的にガイドされる左右一対のガイドプレート38が設けられている点、及びガイドプレート38の腰掛部40とは反対側にウエイト部37が設けられ、脚部18の上端部18Aが下部クッション部材22Dとほぼ同じ高さ位置に配置されている点が、上記第1実施形態と異なっている。
具体的に説明すると、各ガイドプレート38は、側面視で、円弧状で、かつ枠状に形成されており、支軸36が挿入される開口部38Aを有している。つまり、開口部38Aの内径(長手方向と直交する方向の幅)は、支軸36の外径と同一とされている。そして、各ガイドプレート38の開口部38Aにおける円弧状の一端部と腰掛部30の軸心部とが同軸になるように、各ガイドプレート38の一端部における内面に腰掛部30の軸方向両端部がそれぞれ取り付けられている。
また、腰掛部30の軸方向両端部には、各ガイドプレート38の開口部38Aの形状に沿った略楕円形状の切欠部30Aが形成されており、腰掛部30が収納姿勢を採る動作に伴って、その切欠部30Aに支軸36が相対的に挿入されるようになっている。したがって、切欠部30Aの深さは、支軸36の厚みと同じか、それよりも若干深くされている。なお、支軸36及びガイドプレート38は、ある程度の剛性を有していればよく、金属製であっても樹脂製であってもよい。
また、各ガイドプレート38の他端部における内面には、円柱状のウエイト部37の軸方向両端部がそれぞれ取り付けられている。ウエイト部37の重さは、腰掛部30の重さと同じか、それよりも若干重くされている。また、ウエイト部37の外径は、ガイドプレート38の開口部38Aによって形成された内周縁と外周縁との間の幅と同じか、それよりも若干小さくされている。
これにより、腰掛部30が突出姿勢を採ったときに、ウエイト部37が支軸36と干渉しない(当たらない)構成になっている。また、カバー部材24の収納部23に対応する前面28の一部には、各ガイドプレート38の他端部側及びウエイト部37を移動可能に挿通させる開口部(図示省略)が形成されている。
以上のような構成とされた第3実施形態に係る補助装置10において、次にその作用について説明する。
図5(A)に示されるように、通常時には、腰掛部30は、背もたれ部20の収納部23に収納された収納姿勢を採っている。ここで、ガイドプレート38の他端部(腰掛部30とは反対側)には、腰掛部30の重さと同じか、それよりも若干重いウエイト部37が取り付けられている。したがって、バス12の走行中に発生する振動等で腰掛部30が不用意に移動することが防止される。そして、バス12に車椅子50の乗員が乗車したときには、上記第1実施形態と同様の作用となる。
一方、バス12に車椅子50の乗員が乗車していないとき、即ちバス12には健常者Pしか乗車していない場合で、乗員数に対して座席数が足りないときには、図5(B)に示されるように、背もたれ部20の収納部23に収納されている腰掛部30を健常者Pが引き出す。
つまり、支軸36にガイドプレート38を相対的にガイドさせながら腰掛部30を後方へ引き出して突出姿勢とする。これにより、上記第1実施形態と同様に、上部クッション部材22Uに対応した支持面26と腰掛部30とで補助席を構成することができ、健常者Pが腰掛部30に着座することができる。
なお、車椅子50の乗員が乗車してきたときには、健常者Pが腰掛部30を把持して前方へ押し込むことにより、その腰掛部30が収納部23へ収納される。このとき、ガイドプレート38の他端部には、ウエイト部37が取り付けられているため、腰掛部30は、支軸36にガイドプレート38が相対的にガイドされながら軽い操作力で収納部23へ収納される。
<第4実施形態>
次に、図6に示す第4実施形態に係る補助装置10について説明する。なお、上記第1実施形態~第3実施形態と同等の部位には同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。また、図6においても、支持部材21の図示を省略する。
図6に示されるように、この第4実施形態では、各支軸36が支持部材21の左右両側壁21A(図2参照)の内面に回転自在に支持されるとともに、各支軸36の外周面にギア36Aが形成され、かつ各ガイドプレート38の開口部38Aの内周面に、そのギア36Aと噛み合うギア38Bが形成される点、及び各支軸36と各ガイドプレート38の一端部との間に左右一対の渦巻バネ(図示省略)が架設され、ウエイト部37が外されている点が、上記第3実施形態と異なっている。
具体的に説明すると、図6(A)に示される腰掛部30の収納姿勢において、各渦巻バネの一端部が、各ガイドプレート38の一端部にそれぞれ取り付けられ、各渦巻バネの他端部が、各支軸36にそれぞれ取り付けられている。したがって、腰掛部30を引き出すと、各支軸36の回転と共に渦巻バネが伸ばされることになる。そして、腰掛部30を引き出した状態で手を離すと(腰掛部30に外力を加えないと)、渦巻バネの復元力によって各支軸36が回転し、腰掛部30が自動的に収納部23へ収納される構成になっている。
以上のような構成とされた第4実施形態に係る補助装置10において、次にその作用について説明する。
図6(A)に示されるように、通常時には、腰掛部30は、背もたれ部20の収納部23に収納された収納姿勢を採っている。ここで、各渦巻バネの一端部が各ガイドプレート38の一端部にそれぞれ取り付けられ、各渦巻バネの他端部が各支軸36にそれぞれ取り付けられている。
つまり、腰掛部30は、収納部23へ収納される方向へ付勢されている。したがって、バス12の走行中に発生する振動等で腰掛部30が不用意に移動することが防止される。そして、バス12に車椅子50の乗員が乗車したときには、上記第1実施形態と同様の作用となる。
一方、バス12に車椅子50の乗員が乗車していないとき、即ちバス12には健常者Pしか乗車していない場合で、乗員数に対して座席数が足りないときには、図6(B)に示されるように、背もたれ部20の収納部23に収納されている腰掛部30を渦巻バネの付勢力に抗して健常者Pが引き出す。つまり、支軸36にガイドプレート38を相対的にガイドさせながら腰掛部30を引き出して突出姿勢とする。
これにより、上記第1実施形態と同様に、上部クッション部材22Uに対応した支持面26と腰掛部30とで補助席を構成することができ、健常者Pが腰掛部30に着座することができる。なお、このとき、各支軸36のギア36Aが各ガイドプレート38のギア38Bと噛み合っているため、腰掛部30の引き出し動作に伴って各支軸36が回転するとともに、各渦巻バネが伸ばされる。
したがって、腰掛部30から健常者Pが離れれば(腰掛部30に外力が加えられていなければ)、その腰掛部30は、各渦巻バネの復元力による各支軸36の回転によって自動的に収納部23に収納される。このように、第4実施形態では、上記第3実施形態に比べ、腰掛部30を収納部23へ収納させる動作を省略できる利点がある。
<第5実施形態>
最後に、図7に示す第5実施形態に係る補助装置10について説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部位には同じ符号を付して詳細な説明(共通する作用も含む)は適宜省略する。また、図7においても、支持部材21の図示を省略する。
図7に示されるように、この第5実施形態では、支持部材21の左右両側壁21A(図2参照)の内面に凸部及びストッパーが形成されておらず、上部クッション部材22Uの下面(支持部材21の上壁21B:図2参照)と下部クッション部材22Dの上面との間に略矩形ブロック状の腰掛部40が前後方向にスライド可能に支持されている点、及び脚部18の上端部18Aが下部クッション部材22Dとほぼ同じ高さ位置に配置されている点が、上記第1実施形態と異なっている。
具体的に説明すると、腰掛部40は、上下方向が厚み方向とされ、車幅方向の長さがクッション部材22の車幅方向の長さと同じ長さとされている。そして、腰掛部40は、前後方向の長さがクッション部材22の厚みよりも長く形成され、側面視で、支持面26から突出させたときに、健常者Pが着座できる程度の長さに形成されている。なお、腰掛部40は、例えば腰掛部30と同じ発泡ウレタン系の弾性体で形成されている。
また、腰掛部40の厚みは、上部クッション部材22Uの下面(支持部材21の上壁21B)と下部クッション部材22Dの上面との間隔(収納部23の高さ)よりも若干小さく形成されている。つまり、腰掛部40は、収納部23に対して上下方向に若干の隙間を有している。また、腰掛部40は、後部よりも前部が重くなるように、その前部にウエイト(図示省略)が内蔵されている。
また、腰掛部40の左右両側面42の上下方向略中央部には、それぞれ前後方向に延在するガイド溝44が形成されている。そして、支持部材21の左右両側壁21Aの内面には、それぞれ上下方向が厚み方向とされてガイド溝44に挿入される矩形断面形状の突起部25が車幅方向内側へ向けて突設されている。
つまり、図7(A)に示されるように、腰掛部40が支持面26から突出しない収納姿勢を採ったときには、突起部25がガイド溝44の後端部に位置するようになっている。そして、図7(B)に示されるように、腰掛部40が支持面26から突出する突出姿勢を採ったときには、突起部25がガイド溝44の前端部に位置するようになっている。
なお、ガイド溝44の前端部の上側には、突起部25が下方から挿入可能な(突起部25の断面形状と同じ形状の)切欠部44Aが形成されている。また、上記したように、腰掛部40は、収納部23に対して上下方向に若干の隙間を有している。そのため、腰掛部40が突出姿勢を採ると、その自重により腰掛部40が若干下がり、切欠部44Aに突起部25が挿入されるようになっている。
これにより、腰掛部40が、突出姿勢でロックされ、その位置が安定化される構成になっている。そして、腰掛部40は、側面視で後方下側へ若干傾くようになっている。つまり、腰掛部40の座面角度が、腰掛部40に着座する乗員(健常者P)にとって座り易い角度となる構成になっている。
また、腰掛部40の引き出し側の壁面である後面46の上部には、腰掛部40を引き出すときに手指を掛けられる凹部48が形成されている。また、カバー部材24の収納部23に対応する前面28の一部には、腰掛部40の前部側を移動可能に挿通させる開口部(図示省略)が形成されている。
以上のような構成とされた第5実施形態に係る補助装置10において、次にその作用について説明する。
図7(A)に示されるように、通常時には、腰掛部40は、背もたれ部20の収納部23に収納された収納姿勢を採っている。すなわち、突起部25がガイド溝44の後端部に位置しており、後面46が支持面26と面一になっている(支持面26から突出しないようになっている)。
ここで、腰掛部40の前部は、ウエイトによって後部よりも重くなっている。したがって、バス12の走行中に発生する振動等で腰掛部40が不用意に移動することが防止される。そして、バス12に車椅子50の乗員が乗車したときには、上記第1実施形態と同様の作用となる。
一方、バス12に車椅子50の乗員が乗車していないとき、即ちバス12には健常者Pしか乗車していない場合で、乗員数に対して座席数が足りないときには、図7(B)に示されるように、背もたれ部20の収納部23に収納されている腰掛部40を健常者Pが引き出す。つまり、凹部48に手指を掛け、突起部25にガイド溝44を相対的にガイドさせながら腰掛部40を後方へ引き出して突出姿勢とする。
すると、突起部25がガイド溝44の前端部に位置し、腰掛部40の自重によって突起部25が切欠部44Aに挿入される。これにより、腰掛部40が突出姿勢でロックされ、その位置が安定化される。つまり、上記第1実施形態と同様に、上部クッション部材22Uに対応した支持面26と腰掛部40とで補助席を構成することができ、健常者Pが腰掛部40に着座することができる。しかも、腰掛部40は、後方下側へ若干傾くため、健常者Pが座り易い。
なお、車椅子50の乗員が乗車してきたときには、健常者Pが腰掛部40を把持して上方へ移動させ、切欠部44Aから突起部25を外す。そして、この状態で腰掛部40を前方へ押し込むことにより、その腰掛部40が収納部23へ収納される。このとき、腰掛部40の前部にはウエイトが内蔵されているため、腰掛部40は、突起部25にガイド溝44が相対的にガイドされながら軽い操作力で収納部23へ収納される。
以上、本実施形態に係る車椅子搭載補助装置10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る車椅子搭載補助装置10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、乗合車両は、自動運転バス12に限定されるものではなく、乗務員が運転する普通のバス等であってもよい。
また、上記各実施形態に係る背もたれ部20は、後向き姿勢で乗車した車椅子50の乗員のために設けられているため、その支持面26が、車椅子50のバックサポート52と対向する後方を向いているが、これに限定されるものではない。背もたれ部20が、前向き姿勢で乗車した車椅子50の乗員(図示要略)のために設けられている場合には、車椅子50のバックサポート52と対向する支持面26は、前方を向くことになる。
また、背もたれ部20は、フロア16に突設された脚部18によって支持される構成に限定されるものではなく、例えば車室14の側壁に設けられた支持ブラケット(図示省略)によって支持される構成とされていてもよい。また、背もたれ部20を支持する脚部18は、図示の形状に限定されるものでもない。
また、トーションバネ34及び渦巻バネは、それぞれ左右一対で設けられる構成に限定されるものではなく、腰掛部30を収納部23へ戻す付勢力が充分に確保されるのであれば、左右何れか一方のみに設けられる構成になっていてもよい。また、腰掛部30は、図示のロール状に限定されるものでもない。
10 車椅子搭載補助装置
12 自動運転バス(乗合車両)
20 背もたれ部
26 支持面
30 腰掛部
40 腰掛部
50 車椅子
52 バックサポート
P 健常者(車椅子の乗員以外の乗員)

Claims (1)

  1. 乗合車両の車室に設置され、車椅子の左右一対の手押しハンドルの間に配置された状態で前記車椅子のバックサポートと対向させる支持面を有する背もたれ部と、
    前記背もたれ部に設けられ、車幅方向から見た側面視で、前記支持面から突出させない収納姿勢と前記支持面から突出させる突出姿勢とを選択的に採り、前記突出姿勢のときに車椅子の乗員以外の乗員が着座可能となる腰掛部と、
    を備えた乗合車両における車椅子搭載補助装置。
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