JP2020529409A - 薬物化合物およびその精製方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、本明細書に記載される化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する凍結乾燥医薬組成物を調製する方法を提供する。そのプロセスは、前記化合物をジメチルスルホキシドと、必要に応じて1種または複数種の共溶媒とを含む溶媒に溶解させて溶液を生成するステップと、次いで、溶媒および任意の共溶媒をフリーズドライプロセスによって除去するステップとを含む。本発明によって、凍結乾燥医薬組成物、および医学、詳細にはがんの処置におけるその使用も提供される。

Description

相互参照
本願は、2017年8月3日に出願された米国仮特許出願第62/540,706号の利益を主張し、この米国仮特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
背景
DNAメチル化は、DNAの複製後化学修飾である。異なるがんは、その異常なDNAメチル化プロファイル(全体的または特異的なDNAメチル化の度合い)によって層別化することができ、特定の遺伝子の過剰メチル化は、胃、肺、食道、膵臓、および結腸がんの予後と関連付けることができる。DNAメチル化パターンを使用して、神経膠腫および黒色腫における療法への応答または抵抗性を予測することもできる。アザシチジンおよびデシタビンは、DNAメチル化レベルを抑制することによりその治療効果を発揮する、FDAによって承認されている2種の脱メチル化剤(hypomethylating agent:HMA)である。
凍結乾燥は、しばしばフリーズドライとも呼ばれ、溶媒を含有する基材を凍結させ、次いで真空に曝し、その結果、昇華、すなわち、固体の凍結状態から気体の状態への直接の変換によって溶媒が除去される脱水の方法である。
参照による組み込み
本願において引用される各特許、刊行物、および非特許文献は、それぞれが個別に参照により組み込まれた場合と同等に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
発明の概要
一部の実施形態では、本発明は、
a)式:
の化合物または薬学的に許容されるその塩、および
b)式(1)の化合物ではない、ヌクレオチドをベースとする化合物
を含む組成物であって、前記組成物は少なくとも95%の式(1)の化合物を含む、組成物を提供する。
図1は、本明細書に記載される凍結乾燥プロセスの進行に伴う経時的なジメチルスルホキシド(DMSO)除去のプロットの図である。異なる濃度の4種の製剤A、B、CおよびDに関するDMSO除去プロファイルが、図1に示される。
図2は、本明細書に記載される目標凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図3は、本明細書に記載される目標凍結乾燥プロセスの凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図4は、本明細書に記載される目標凍結乾燥プロセスの示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図5は、本明細書に記載される低チャンバー圧での目標凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図6は、本明細書に記載される低チャンバー圧での目標凍結乾燥プロセスの凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図7は、本明細書に記載される低チャンバー圧での目標凍結乾燥プロセスの示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図8は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図9は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の残留気体分析装置の結果を図示する。
図10は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図11は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスに関する示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図12は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図13は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の残留気体分析装置の結果を図示する。
図14は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図15は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスに関する示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図16は、本明細書に記載される高い棚温度、低チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図17は、本明細書に記載される高い棚温度、低チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の残留気体分析装置の結果を図示する。
図18は、本明細書に記載される高い棚温度、低チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図19は、本明細書に記載される高い棚温度、低チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図20は、本明細書に記載される低い棚温度、低チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図21のパネルAおよび図21のパネルBはそれぞれ、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスに使用した、式(1)の化合物のロット1およびロット2の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図22は、本明細書に記載される低い棚温度、低チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図23は、本明細書に記載される目標凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図24のパネルAおよび図24のパネルBはそれぞれ、本明細書に記載される目標凍結乾燥プロセスに使用した、式(1)の化合物のロット1およびロット2の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図25は、本明細書に記載される目標凍結乾燥プロセスの場合の示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図26は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図27は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図28は、本明細書に記載される低い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図29は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図30は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の残留気体分析装置の結果を図示する。
図31は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図32は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの場合の示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図33は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの反復調査をした場合の凍結乾燥パラメーターを図示する。
図34は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの反復調査をした場合の凍結乾燥製品の側面図を提示する。
図35は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの反復調査をした場合の凍結乾燥製品の上面図を提示する。
図36は、本明細書に記載される高い棚温度、高チャンバー圧での凍結乾燥プロセスの反復調査をした場合の示差走査熱量測定および熱重量分析サーモグラムを重ね合わせたものを提示する。
図37は、表6の凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を提示する。
図38は、表6の凍結乾燥パラメーターに関するRGAデータを提示する。
図39は、表6の凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。
図40は、表6の検討に関する熱重量分析サーモグラムを提示する。
詳細な説明
本願は、デシタビンから派生するジヌクレオチドを含有する凍結乾燥医薬組成物、ならびにデシタビンから派生するジヌクレオチド組成物の調製および使用のための方法に関する。
本開示は、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する改良された凍結乾燥組成物、およびフリーズドライプロセスを使用する改良された凍結乾燥医薬組成物を調製する方法に関する。本開示はまた、薬における凍結乾燥医薬組成物の使用、特にがんの処置における凍結乾燥医薬組成物の使用を提供する。
本開示は、非水性溶媒、例えばDMSOと、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩とを含む基材の凍結乾燥のための方法を提供する。全般的に、本方法は、2つの凍結段階を含み、該2つの凍結段階の間には中間加温段階(アニーリング段階)がある。本方法は、基材から非水性溶媒を除去するのに使用することができる。一部の実施形態では、基材内の化合物は、式(1)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩である。本開示は、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む凍結乾燥組成物も提供する。加えて、本開示は、医学、詳細にはがんの処置における凍結乾燥医薬組成物の使用を提供する。
2つの凍結段階および2つの凍結段階の間の中間加温段階(アニーリング段階)を使用することにより、後続の一次乾燥段階中にDMSOを著しくより急速に除去することができ、その結果として、二次乾燥段階の長さを有意に短縮できる。中間加温段階によって、多孔度の増大がもたらされ得、それによって、DMSOがより容易に昇華することを可能にすることができる。したがって、一次乾燥段階中に、前記DMSOのよりいっそう多くを除去することができる。
製剤に関するフリーズドライ顕微鏡(FDM)研究では、−30℃より低い温度でさえ、時に、多少の残留する非凍結溶媒または共溶媒が存在することがあることが示された。したがって、本明細書で使用する用語「凍結」は、溶媒および/または共溶媒分子から形成された固体構造が存在するが、凍結していないまたは液体の形態である多少の溶媒および/または共溶媒も存在し得る状態を包含する。
凍結乾燥医薬組成物を調製するための方法
本明細書で提供する方法には、化合物、例えば、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む凍結乾燥医薬組成物を調製する方法であって、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、DMSOおよび必要に応じて1種または複数種の共溶媒を含み得る非水性溶媒に溶解させて溶液を生成することと、次いで、溶媒および任意の共溶媒をフリーズドライプロセスによって除去して、凍結乾燥製品を得ることとを含み、フリーズドライプロセスは、以下の段階:(i)溶液の温度を−20℃以下の温度に下げることによって溶液を凍結させる第1の凍結段階、(ii)凍結した溶液の温度を、溶液が凍結状態のままである−15℃〜5℃の範囲の温度に上昇させる第1の加温段階、(iii)第1の加温段階後に行われ、凍結状態の溶液の温度を−20℃以下の温度に下げる、第2の凍結段階、(iv)減圧下で、凍結状態の溶液から、DMSOおよび存在する場合には1種または複数種の共溶媒を昇華によって除去して、部分的に乾燥した製品を得る昇華ステップを含む一次乾燥段階、ならびに(v)減圧下で、非凍結状態の部分的に乾燥した製品から、DMSOおよび存在する場合には1種または複数種の共溶媒を蒸発によって除去して、凍結乾燥製品を得る二次乾燥段階、の1つまたは複数を含み得る、方法が含まれる。
凍結および中間加温段階(i)、(ii)、および(iii)の一連の進行は、一次乾燥段階(iv)に進む前に1または複数回繰り返すことができる。例えば、段階(i)、(ii)、および(iii)の最初の一連の進行の後、一次乾燥段階(iv)に進む前に、段階(i)、(ii)、および(iii)の2回目の一連の進行、ならびに必要に応じて、段階(i)、(ii)、および(iii)の3回目および4回目の一連の進行が続いてもよい。
本明細書に記載される方法によって、例えば、フリーズドライプロセスにかかる全体の時間を、少なくとも1日、一部の実施形態では最高で2日、短縮することができる。本明細書に記載される方法では、さらに、中間加温段階を省く方法を使用して調製された組成物より容易に、溶液の復元(reconstitution)を可能にすることができる。例えば、一部の実施形態では、組成物の復元時間を、30分を超える時間から20分未満の時間に、そして一部の実施形態では10分未満の時間に短縮することができる。
フリーズドライ手順は、凍結乾燥装置において実施することができる。凍結乾燥装置は、溶液が中に入っている凍結乾燥容器(例えば、凍結乾燥バイアル)を、フリーズドライするために置くことのできるチャンバーを備え得る。チャンバーは、チャンバー内の圧力低下を可能にするために、真空源(例えば、真空ポンプ)に接続されていてよい。装置は、チャンバーの中身を凍結させるまたは加熱するための構成要素を備える場合もある。フリーズドライするより先に、一定分量を凍結乾燥容器(例えば、凍結乾燥バイアル)に充填して凍結乾燥装置へ移す前に、DMSOおよび必要に応じて1種または複数種の共溶媒中の式(1)の化合物のバルク溶液を調製し、フィルター(例えば、滅菌フィルター)で濾過することができる。凍結乾燥装置に移すより先に、容器は、汚染を防ぎながらもフリーズドライプロセス中の溶媒の脱出を可能にするように、部分的に栓で塞がれてもよい。
フリーズドライプロセスのパラメーターを、本明細書に提示される各パラメーターについて、特定の実施形態、集合、部分集合、範囲、および個々の値に関してより詳細に述べる。フリーズドライプロセスのあるパラメーターに関連して規定された各実施形態、集合、部分集合、範囲、および個々の値は、フリーズドライプロセスの他のいずれかのパラメーターに関連して規定された各実施形態、集合、部分集合、範囲、および個々の値と組み合わせることができる。したがって、本願は、フリーズドライプロセスの各パラメーターについての実施形態、集合、部分集合、範囲、および個々の値の全ての組合せを開示する。
凍結乾燥プロセスのパラメーターに関連して上文および本明細書における他の場所で言及する温度は、凍結乾燥装置の棚の温度である。棚は、冷却流体によって冷却することができ、その温度は、モニターされ、棚温度を決定する方法を提供する。冷却流体から得られる温度測定値は、選択した凍結乾燥容器に温度プローブを挿入することにより凍結乾燥容器中の製品から直接得られる温度に対してクロスチェックすることができる。
第1の凍結段階(i)では、溶液の温度を約−20℃以下の温度に下げることにより溶液を凍結させることができ、例えば、約−30℃以下(または約−35℃以下、または約−40℃以下、または約−41℃以下、または約−42℃以下、または約−43℃以下、または約−44℃以下)の値に温度を下げる場合がある。例えば、溶液は、約−40℃〜約−50℃、もしくは約−42℃〜約−48℃、もしくは約−43℃〜約−47℃、もしくは約−44℃〜約−46℃の範囲にある値、または約−45℃に温度を下げることにより凍結させることができる。
第1の凍結段階は、第1の期間にわたり、例えば、約2時間まで、または約1.5時間まで、または1.25時間まで、または約1時間までの期間にわたり、初期(例えば周囲)温度から目標温度に温度を下げる温度漸変ステップ(temperature ramping step)を含む場合がある。
目標温度に達したなら、凍結した溶液を、第2の期間にわたり、例えば、約3時間まで、または約2.5時間まで、または約2時間まで、または約1.5時間までの間、目標温度に保つことができる。
第1の凍結段階に続いて、溶液は、凍結した溶液の温度を、溶液が凍結状態のままである−15℃〜4℃の範囲の温度に上昇させる第1の加温段階に供することができる。例えば、凍結した溶液を、約−5℃〜約5℃、または約−3℃〜約3℃、または約−2℃〜約2℃、または約−1℃〜約1℃の範囲にある温度、例えば、約0℃に加温する場合がある。
第1の加温段階は、凍結した溶液を目標温度に加温する第1の期間、および凍結した溶液を目標温度に保つ第2の期間を含む場合がある。例えば、凍結した溶液を目標温度に加温する第1の期間は、約2時間まで、または約1.75時間まで、または約1.5時間まで、または約1.3時間まで、または約1.2時間まで、または約1.1時間まで、または約1時間までであり得る。
第1の加温段階に続いて、依然として凍結している溶液を、凍結状態の溶液の温度を約−20℃以下の温度に下げる第2の凍結段階に供することができる。温度は、約−30℃以下(または約−35℃以下、または約−40℃以下、または約−41℃以下、または約−42℃以下、または約−43℃以下、または約44℃以下)の値に下げることができる。例えば、凍結した溶液の温度を、約−40℃〜約−50℃、または約−42℃〜約−48℃、または約−43℃〜約−47℃、または約−44℃〜約−46℃の範囲にある値、例えば、約−45℃に下げることができる。
第2の凍結段階の後、凍結した溶液は、減圧下で、凍結状態の溶液から、ジメチルスルホキシドおよび存在する場合には1種または複数種の共溶媒を昇華によって除去して、部分的に乾燥した製品を得る昇華ステップを含む一次乾燥段階に供することができる。一次乾燥段階では、凍結した溶液を加温して、溶液を凍結状態に保ちながら、DMSOのより早い昇華を促進することができる。例えば、凍結した溶液を、−25℃〜0℃、または−22℃〜−2℃、例えば、約−20℃〜約−5℃の範囲にある温度に加温する場合がある。
一次乾燥段階では、凍結した溶液を段階的に加温することができる。例えば、第1の加温ステップでは、温度を約−30℃以下の温度から約−25℃〜約−19℃の範囲にある温度(例えば、約−20℃)に上昇させ、次いで、定められた維持期間の間その温度に保つことができる。この温度で、残留する非凍結溶媒および/または共溶媒を、蒸発によって除去することができる。
第2の加温ステップでは、温度を約−25℃〜約−19℃の範囲にある温度(例えば、約−20℃)から、約−10℃〜約0℃の範囲にある温度(例えば、約−5℃)に上昇させ、次いで、さらなる定められた維持期間の間その温度に保つことができる。第1および第2の加温段階には、さらなる中間加温段階および維持期間を追加してもよい。凍結した溶液を段階的に加温する代わりとして、加温は、必要となる目標温度に達するまで、継続的に行ってもよい。
一次乾燥期間の開始時に、凍結した溶液が中に入っている容器の圧力は、(典型的には大気圧から)DMSOおよび必要に応じて他の共溶媒の除去が起こり得る圧力に下げることができる。圧力は、1mBar未満、例えば、500μBar未満、または100μBar未満、または50μBar未満の圧力に下げることができる。例えば、圧力は、20μBar未満、または10μBar未満、または1〜10μBar、または4〜8μBar、例えば、約6μBarの圧力に下げることができる。
一次乾燥段階は、温度を一定に保ち、圧力を目標値に下げた後、凍結した溶液を上で規定した通りに加温する、初期減圧段階を含む場合がある。別法として、減圧および凍結した溶液の加温を同時に実施してもよい。
一次乾燥段階には、約20〜約60時間、例えば、約30〜約50時間かかる場合がある。
一次乾燥段階の進行は、凍結乾燥装置の凍結乾燥チャンバーに存在する1つまたは複数のセンサーまたは計器によってモニターすることができる。センサーまたは計器(ピラニ真空計など)を使用して、チャンバー内で1つまたは複数のパラメーターを測定することができ、それによって1つまたは複数のパラメーターの定められた変化は、一次乾燥の進行を示し、DMSOおよび必要に応じて任意の共溶媒の昇華がいつ完了したかを決定する手段を提供することができる。例えば、センサーまたは計器によって、チャンバー内の圧力またはチャンバーにおける気体の伝導率を測定することができる。
昇華プロセスの間、温度は、製品が凍結したままとなるように、製品の臨界温度および圧力未満でなければならない。昇華は、固体から気体へのDMSOの直接の相転移である。条件が臨界温度および圧力を上回っている場合、製品は、凍結せず、その代わりに液体となり、DMSOは、液体から気体へと変化し得る(沸騰)。
一次乾燥段階は、約5μBar〜約40μBarの圧力下で実施することができる。これらの圧力での製品の凍結温度は、約−2℃〜約−4℃である。一次乾燥段階は、約−3℃〜約−9℃の温度で実施することができる。この温度範囲において、蒸気圧は、すばやい昇華に十分であり、これにより、より良好な製品がもたらされる。一部の実施形態では、圧力は、約20μBarである。一部の実施形態では、温度は、約−6℃である。
DMSOの昇華が終わると、またはある特定のレベル未満に下がると、二次乾燥段階が開始される。二次乾燥段階では、減圧下で、非凍結状態の部分的に乾燥した製品から、ジメチルスルホキシドおよび存在する場合には1種または複数種の共溶媒を蒸発によって除去して、凍結乾燥製品を得る。したがって、二次乾燥段階では、減圧環境が維持され、部分的に乾燥した製品は、製品がもはや凍結しない温度に加熱される。DMSOの沸点は約189℃であるので、部分的に乾燥した製品は、少なくとも約40℃、より通常では、少なくとも約45℃、例えば、少なくとも約50℃、または少なくとも約55℃の温度に加熱することができる。一部の実施形態では、部分的に乾燥した製品は、約55℃〜約70℃の範囲にある温度、例えば、約65℃に加熱される。
二次乾燥段階は、部分的に乾燥した製品を目標温度に加熱する1つまたは複数の温度漸変ステップを含む場合があり、各温度漸変ステップの後には、温度維持ステップが続く。一実施形態では、単一の温度漸変ステップの後に、単一の温度維持ステップが続く。
二次乾燥段階の間に非凍結溶媒分子が除去されて、残留DMSOをほんの低レベルでしか含有していない凍結乾燥製品が得られる。
二次乾燥段階は、約30℃〜約65℃の温度、例えば、約40℃で実施することができる。
二次乾燥段階の終わりに、凍結乾燥チャンバーに窒素などの不活性気体を入れ、不活性気体下で、凍結乾燥製品が中に入っている容器(例えば、バイアル)を(例えば、栓によって、必要に応じてキャップによっても)完全に密閉する。
フリーズドライ手順は、ジメチルスルホキシドと、必要に応じて1種または複数種の共溶媒とを含む非水性溶媒中の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩の溶液に対して実施することができる。
本明細書に記載される中断温度は、目標棚温度が割り当てられていない凍結乾燥プロセスにおける、休止ステップを意味し得る。中断温度では、チャンバー内の温度は、凍結乾燥プロセスが完了している間、DMSOの昇華に伴い上昇し始める。中断温度は、前記プロセスが定常状態に到達した場合に、一次乾燥ステップ後に測定された製品温度の上昇により示され得る。
一部の実施形態では、水の混入は、いずれの段階でも回避される。水和物生成によって、製品の構造が崩壊され得、これにより製品が容易な復元に資するものでなくなる可能性がある。
一部の実施形態では、共溶媒が実質的に存在しない、すなわち、溶媒は、DMSOから本質的になる。
他の実施形態では、他の非水性共溶媒の1種または複数種が存在してよい。共溶媒が存在する場合では、共溶媒の合計体積は、典型的には、全溶媒の約25%(v/v)以下を構成し得る。より通常では、存在する場合、共溶媒の合計体積は、溶媒の合計体積の約20体積%以下、または約15体積%以下、または約10体積%以下、または約5体積%以下を構成する。例えば、共溶媒の合計体積は、溶媒の合計体積の約0%(v/v)〜約5%(v/v)を構成する場合がある。
凍結乾燥される溶液は、約5mg/ml〜約200mg/mlの範囲、例えば、約10mg/ml〜約150mg/mlの範囲のある量の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有し得る。例えば、溶液は、約20mg/ml〜約120mg/ml、または約22mg/ml〜約110mg/ml、または約25mg/ml〜約105mg/ml、または約25mg/ml〜約100mg/mlの式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する場合がある。
一部の実施形態では、溶液は、約40mg/ml〜約110mg/ml、または約50mg/ml〜約105mg/mlの式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する。
一部の実施形態では、溶液は、75mg/mlまたは100mg/mlのいずれかの式(1)の化合物のナトリウム塩を含有する。
本明細書に記載される方法の間に使用することができる圧力の非限定的な例としては、約1μBar、約2μBar、約3μBar、約4μBar、約5μBar、約6μBar、約7μBar、約8μBar、約9μBar、約10μBar、約15μBar、約20μBar、約25μBar、約30μBar、約35μBar、約40μBar、約45μBar、約50μBar、約55μBar、約60μBar、約65μBar、約70μBar、約80μBar、約90μBar、約100μBar、約150μBar、約200μBar、約250μBar、約300μBar、約350μBar、約400μBar、約450μBar、約500μBar、約550μBar、約600μBar、約650μBar、約700μBar、約750μBar、約800μBar、約850μBar、約900μBar、約950μBar、および約1mBarが挙げられる。
本明細書に記載される方法の間に使用することができる圧力の非限定的な例としては、約0PSI、約0.1PSI、約0.15PSI 約0.2PSI、約0.25PSI、約0.3PSI、約0.35PSI、約0.4PSI、約0.45PSI、約0.5PSI、約0.55PSI、約0.6PSI、約0.65PSI、約0.7PSI、約0.75PSI、約0.8PSI、約0.85PSI、約0.9PSI、約0.95PSI、約1PSI、約1.1PSI、約1.2PSI、約1.3PSI、約1.4PSI、約1.5PSI、約1.6PSI、約1.7PSI、約1.8PSIG、約1.9PSI、約2PSI、約2.1PSI、約2.2PSI、約2.3PSI、約2.4PSI、約2.5PSI、約2.6PSI、約2.7PSI、約2.8PSI、約2.9PSI、約3PSI、約3.5PSI、約4PSI、約4.5PSI、約5PSI、約6PSI、約7PSI、約8PSI、約9PSI、または約10PSIが挙げられる。
本明細書に記載される方法の間に使用することができる圧力の非限定的な例としては、約0.5PSIG(PSIゲージ)、約0.6PSIG、約0.7PSIG、約0.8PSIG、約0.9PSIG、約1PSIG、約1.1PSIG、約1.2PSIG、約1.3PSIG、約1.4PSIG、約1.5PSIG、約1.6PSIG、約1.7PSIG、約1.8PSIG、約1.9PSIG、約2PSIG、約2.5PSIG、約3PSIG、約3.5PSIG、約4PSIG、約4.5PSIG、約5PSIG、約6PSIG、約7PSIG、約8PSIG、約9PSIG、約10PSIG、約15PSIG、約20PSIG、約25PSIG、約30PSIG、約35PSIG、約40PSIG、約45PSIG、約50PSIG、または約55PSIGが挙げられる。
本明細書に記載される方法の間に使用することができる圧力の非限定的な例としては、約5PSIA(絶対PSI)、約6PSIA、約7PSIA、約8PSIA、約9PSIA、約10PSIA、約10.5PSIA、約11PSIA、約11.5PSIA、約12PSIA、約12.5PSIA、約13PSIA、約13.5PSIA、約14PSIA、約14.1PSIA、約14.2PSIA、約14.3PSIA、約14.4PSIA、約14.5PSIA、約14.6PSIA、約14.7PSIA、約14.8PSIA、約14.9PSIA、約15PSIG、約16PSIA、約17PSIA、約18PSIA、約19PSIA、または約20PSIAが挙げられる。
本明細書に記載される方法の間に使用することができる圧力の非限定的な例としては、約1ミクロン(mTorr)、約2ミクロン、約3ミクロン、約4ミクロン、約5ミクロン、約6ミクロン、約7ミクロン、約8ミクロン、約9ミクロン、約10ミクロン、約15ミクロン、約20ミクロン、約25ミクロン、約30ミクロン、約35ミクロン、約40ミクロン、約45ミクロン、約50ミクロン、約55ミクロン、約60ミクロン、約65ミクロン、約70ミクロン、約80ミクロン、約90ミクロン、約100ミクロン、約150ミクロン、約200ミクロン、約250ミクロン、約300ミクロン、約350ミクロン、約400ミクロン、約450ミクロン、約500ミクロン、約550ミクロン、約600ミクロン、約650ミクロン、約700ミクロン、約750ミクロン、約800ミクロン、約850ミクロン、約900ミクロン、約950ミクロン、および約1000ミクロンが挙げられる。
溶液の復元:構成済み溶液(constituted solution)の要件は、目視可能な不溶性物質が存在しないこと、および溶液が、所定の長さの時間の後に希釈剤と同程度に透明であることである。復元のための体積は、充填するために使用されるバルク溶液と同じ体積および濃度にまで製品を戻すことができるか、または臨床現場において患者への送達を意図した体積であり得る。
復元するために、希釈剤の指定体積分をシリンジに抜き取ることができる。次に、この希釈剤を製品の乾燥ケークの中央に押し出し、タイマーを開始することができる。次に、製品を約5秒間の間隔で検査して、物質の溶解時間を決定する。
凍結乾燥プロセスを評価するために本明細書において使用した方法
ヘイスティングスゲージ(熱電対ゲージ):熱電対型真空ゲージは、気体を介する熱の伝導に基づく圧力の間接的な測定である。容器の圧力は、ワイヤと衝突する気体分子によって引き起こされる「ホットワイヤ」の温度変動により測定することができる。圧力が、低い真空範囲(例えば、>100ミクロン)にある場合、ホットワイヤと衝突する気体分子の数は多い。各気体分子が、ワイヤとの衝突時にある量の熱を獲得すると、ワイヤに対する大きな冷却効果があり得、熱電対により測定される相対温度を低下させ得る。ワイヤを一定電圧に維持すると、温度変化は、機器に表示され得る関連真空レベルと相関し得る。
ヘイスティングスゲージが内部圧、例えば、本明細書で使用される凍結乾燥器チャンバーをモニタリングする場合、このゲージは、チャンバー内部の気体環境を表示するものとして使用することができる。ヘイスティングスゲージは、純粋な窒素環境中で調整される。したがってゲージは、窒素の熱伝導率に基づいたチャンバー圧を表示する。チャンバー環境が、一次および二次乾燥中に製品に由来する溶媒蒸気を含む場合、ヘイスティングスゲージは、窒素と比べると溶媒蒸気の熱伝導率に差異があるため、人工的に高い圧力を表示する。このオフセットは、ヘイスティングスゲージの表示度数とチャンバー圧を制御するために使用されるキャパシタンスマノメータの表示度数とを比較することにより測定することができる。
チャンバー環境中の溶媒蒸気レベルが低下するとき(これは、一次乾燥における昇華の終了または二次乾燥における脱着の終了を示している)に、ヘイスティングスゲージの表示度数が、キャパシタンスマノメータの表示度数と一致するように戻る。ヘイスティングスゲージの感度は、熱伝導率の変化に依存し、この熱伝導率の変化は、溶媒蒸気および窒素の熱伝導率の相対的差異、ならびにチャンバー環境中の溶媒蒸気の窒素に対する比に依存し得る。
残留気体分析装置(RGA):RGAは、大気圧未満での四重極質量分析装置の技術を使用して、チャンバー環境をモニタリングすることができる質量分析計である。MKS Microvision Plus RGAは、チャンバーのポートに接続される。試験パラメーターおよびデータ収集は、Process EyeTM Professional Softwareを使用して実施する。RGAは、2×10−4〜2×10−9Torrの圧力範囲において、1〜90の原子質量を有する、環境中の構成物質を分割することができる。
RGAは、1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、15分、20分、25分、30分、35分、40分、45分、50分、55分または1時間毎に、チャンバーをスキャンするようプログラムされていてもよい。一部の実施形態では、RGAは5分毎にチャンバーをスキャンする。
チャンバー内の圧力が1000ミクロン未満になるまで、自動弁がRGAをチャンバーから隔離する。小さなオリフィスをチャンバーとRGAとの間に並べ、機器の圧力を必要な範囲に維持するために必要な圧力低下を誘発させることができる。チャンバー内に存在するDMSOおよび窒素の相対量を、一次乾燥の間、モニタリングし、氷の昇華の終了を確認する。DMSOは、二次ピークとしての78原子質量単位(AMU)の親化合物と共に、NISTにより報告されている一次イオンを63AMUにおいて有する。
濁度:濁度は、液体試料を通り抜ける光の透過率をモニタリングして、試料が透明であるかどうかを、または試料における乳白度を決定するものである。この分析は、Hach Model 2100AN 実験室用濁度計を使用して行うことができる。Hach Model 2100ANは、着色溶液によって引き起こされる測定誤差を低減するために、透過光の散乱光に対する比を使用する比濁度計である。
各使用前に、この濁度計をHach StabCal(登録商標)較正キットで較正し、次に、Hach Gelex(登録商標)二次濁度標準品を使用して確認する。試料セルを清浄して、汚物による干渉またはガラス中の欠損を低減するよう油に浸す。試料の比較用に、試料セルのインデックスを作成することで、類似する干渉とセルとを一致させる。
復元された試料は、少なくとも2.5mLの試料となるようプールしておくことができ、この試料を分析のためにインデックス作成済み試料セルに置く。濁度計は、乳白度を測定し、ネフェロメ濁度単位(NTU)の比となる値を戻す。この値は、各試料を追跡するよう、機器によって、時間および日付のスタンプと共に記録された。
高温での示差走査熱量測定(HT−DSC):固体物質の熱的特徴を決定する手段として、高温に調節した示差走査熱量測定(MDSC、2℃/分)を使用した。HT−DSCは、現在のUSP<891>熱分析に従い、TA Instruments Q200を使用して行った。試験パラメーターおよびデータ分析は、TA InstrumentsのUniversal Analysis(登録商標)ソフトウェアバージョン4.5Aを使用して行った。
手短に言えば、3mg〜6mgの重量を有する固体物質を、ひだのある通気口付き栓を有するアルミニウム製試料パンに入れた。窒素、NFを使用して、50mL/分の流速で、試料に連続的にパージした。試料は、20℃から200℃まで、10℃/分または2℃/分(60秒毎に、±0.32℃の調節を伴う)で加熱した。機器は、本明細書において行った高温分析の範囲に及ぶ温度で較正した。
物理的検査:物理的検査は、例えば、色調、質感、形状および構造に関する最終生産物の外観の均質性を評価するために使用することができ、最終試料の加工の相対的影響に関する洞察をもたらすことができる。各性質に対する程度、範囲および/または一貫性を考慮して記録することができる。
色調は、色調の明るさから暗さまで反映する、色調のトーンおよび陰影を示す色調、色相または色合いの強度として特徴付けることができる。製品の構造は、緻密なもしくは空隙のある(open)、粒状、または幾何学的外観の形状、あるいは構造の整列、構成、パターン、または組織化を作り上げる組成物と記載されてもよい。質感は、区別不可能な限定的な構造を有する、粉末糖またはチョークのように見える滑らか〜微細から、構造が容易に観察される粗い質感までの範囲にあると特徴付けることができる。
各試料は、全ての面を眺めるために容器を回転させながら、ケークの底部、側面および上部の表面を眺めることができる。
熱重量分析(TGA):TGAは、残留水分を決定するための裏付け方法として使用することができ、この場合、重量変化は、水などの揮発性物質の発生に起因する。さらに、TGAは、試験体が高温で分解し始めるので、物理化学的変化を決定するために使用することができる。
TGAは、加熱を伴う温度または時間の関数としての物質の重量変化をモニタリングするものである。この分析は、USP891、熱分析に従い、TA Instruments QSOを使用して行うことができる。試験パラメーターおよびデータ分析は、PCインターフェース上でのTA InstrumentsのUniversal Analysis(登録商標)ソフトウェアバージョン4.5Aを使用して行うことができる。
約13mg〜約19mgの重量を有する固体物質を、開放系のセラミック製試料パンに置くことができる。次に、1分あたり約10℃の昇温速度を使用して25℃から400℃まで試料を加熱して、この温度範囲にわたる重量減少を測定する。窒素、NFを使用して、60mL/分の流速で、試料に連続的にパージする。機器は、高温分析の範囲に及ぶ温度で較正する。
凍結乾燥物質が温められ、試料重量は、いかなる変化についてもモニタリングされてよい。昇温中、重量減少は、試料中の揮発成分の発生に相関する。計算により、温度に相関する試料重量が特定される。
凍結乾燥医薬組成物
本開示は、本明細書に記載されるフリーズドライプロセスによって調製可能である(または調製される)凍結乾燥医薬組成物を提供する。
本開示の凍結乾燥医薬組成物は、式(1)の化合物およびその塩の公知の凍結乾燥製剤に比べて向上した溶解性を特徴とする。したがって、別の実施形態では、本開示は、本明細書に規定された通りのフリーズドライプロセスによって取得可能であり、周囲温度で、機械化された撹拌の助力なしで、65%(v/v)のプロピレングリコール、25%(v/v)のグリセリン、および10%(v/v)のエタノールを含有する非水性溶媒中で、20分以下の溶解時間を有する、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む凍結乾燥医薬組成物を提供する。
一部の実施形態では、凍結乾燥医薬組成物は、非水性溶媒への溶解時間が、15分以下、または12分以下である。
特定の実施形態では、凍結乾燥医薬組成物は、非水性溶媒への溶解時間が10分以下である。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、残留DMSO溶媒のレベルの低減も特徴とする。したがって、別の実施形態では、本開示は、本明細書に規定された通りのフリーズドライプロセスによって取得可能であり、1グラムの溶液から得られたある量の凍結乾燥組成物中の残留DMSO含有量が20mg以下または19mg以下である、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む凍結乾燥医薬組成物を提供する。溶液は、ジメチルスルホキシドおよび必要に応じて1種または複数種の共溶媒を含む溶媒中の薬学的に許容されるその塩の溶液であり得る。溶媒は、非水性、無水、または実質的に無水のものであり得る。
別の実施形態では、本明細書に規定された通りのフリーズドライプロセスによって取得可能であり、どの残留DMSOでも、式(1)の化合物の遊離塩基100mg当量あたり35mg以下に相当する量で組成物中に存在する、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む凍結乾燥医薬組成物が提供される。
用語「遊離塩基100mg当量」は、存在し得る遊離塩基の重量による量、または、式(1)の化合物が塩の形態であるとき、塩内に含まれる遊離塩基の重量による量を意味し得る。例えば、遊離塩基100mg当量あたりの残留DMSOの量は、約32mg以下、または約31mg以下、例えば、約15mg〜約35mg、または約20mg〜約32mg、または約25mg〜約30mgの範囲である。
一部の実施形態では、本明細書に規定された通りのフリーズドライプロセスによって取得可能であり、(a)周囲温度で、機械化された撹拌の助力なしで、65%(v/v)のプロピレングリコール、25%(v/v)のグリセリン、および10%(v/v)のエタノールを含有する溶媒中で、20分以下(または15もしくは12もしくは10分以下)の溶解時間を有し、(b)1グラムの溶液から得られたある量の凍結乾燥組成物中の、残留DMSO含有量が20mg以下、または19mg以下となるような残留DMSO含有量を有する、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む凍結乾燥医薬組成物が提供される。溶媒は、非水性、無水、または実質的に無水のものであり得る。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物、すなわち、本明細書に記載されるフリーズドライプロセスによって取得可能な組成物は、公知の組成物と比較して、高められた多孔度および増大させた比表面積に関して特徴付けることもできる。比表面積は、ブルナウアー−エメット−テラー(Brunauer−Emmett−Teller:BET)吸着法などの公知技術を使用して測定することができる。
窒素またはアルゴンなどの不活性気体の保護雰囲気が必要に応じて入っている、バイアル(例えば、ガラスバイアル)などの密閉容器内の、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物が提供され得る。密閉容器は、必要なときに開けることができ、内容物は、非水性、無水、または実質的に無水の溶媒などの復元溶媒に溶解させることにより、患者への投与前に復元することができる。
本開示は、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物が入っている密閉された医薬用容器をさらに提供する。密閉された医薬用容器は、例えば、栓、および必要に応じて、栓を定位置に保持するための追加の構成要素(留め輪など)が取り付けられたバイアルであってよい。密閉容器には、窒素またはアルゴンなどの不活性気体の保護雰囲気が必要に応じて入っていてもよい。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物が入っている密閉された医薬用容器であって、組成物は、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、式(1)の化合物の遊離塩基約100mg当量に相当する量で含有し、組成物中には35mg以下の残留DMSOしか存在しない、医薬用容器を提供する。
凍結乾燥医薬組成物から調製される復元された製剤
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、非水性、無水、または実質的に無水の溶媒などの溶媒中で復元されて、対象への投与のための注射用液体組成物を与えることができる。液体組成物は、皮下注射による投与用であり得る。本開示は、注射用液体組成物を調製するための方法をさらに提供し、該方法は、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物を、溶媒、特に非水性溶媒に溶解させることを含み得る。
適切な溶媒の非限定的な例としては、プロピレングリコール、グリセリン、エタノール、および前述のものの任意の組合せが挙げられる。製剤は、非水性製剤として調製することができる。製剤は、無水または実質的に無水のものであり得る。
溶媒の混合物は、質量または体積ベースで、あるパーセンテージのプロピレングリコールを含有してよい。一部の実施形態では、プロピレングリコールのパーセンテージは、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、または少なくとも約50%であってよい。一部の実施形態では、プロピレングリコールのパーセンテージは、多くとも90%、多くとも80%、多くとも70%、多くとも60%、多くとも約90%、多くとも約80%、多くとも約70%、または多くとも約60%であってよい。一部の実施形態では、プロピレングリコールのパーセンテージは、約30%〜約90%、約45%〜約85%、約55%〜約75%、約60%〜約70%、約30%〜約90%、約45%〜約85%、約55%〜約75%、または約60%〜約70%であってよい。一部の実施形態では、プロピレングリコールのパーセンテージは、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、または約90%であってよい。
溶媒の混合物は、質量または体積ベースで、あるパーセンテージのグリセリンを含有してよい。一部の実施形態では、グリセリンのパーセンテージは、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約25%、または少なくとも約30%であってよい。一部の実施形態では、グリセリンのパーセンテージは、多くとも70%、多くとも60%、多くとも50%、多くとも40%、多くとも30%、多くとも約70%、多くとも約60%、多くとも約50%、多くとも約40%、または多くとも約30%であってよい。一部の実施形態では、グリセリンのパーセンテージは、0%〜50%、5%〜45%、15%〜35%、20%〜30%、0%〜約50%、約5%〜約45%、約15%〜約35%、または約20%〜約30%であってよい。一部の実施形態では、グリセリンのパーセンテージは、0%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、または約50%であってよい。
溶媒の混合物は、質量または体積ベースで、あるパーセンテージのエタノールを含有してよい。一部の実施形態では、エタノールのパーセンテージは、少なくとも1%、少なくとも3%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、または少なくとも約15%であってよい。一部の実施形態では、エタノールのパーセンテージは、多くとも30%、多くとも25%、多くとも20%、多くとも15%、多くとも10%、多くとも約30%、多くとも約25%、多くとも約20%、多くとも約15%、または多くとも約10%であってよい。一部の実施形態では、エタノールのパーセンテージは、0%〜30%、0%〜25%、0%〜20%、5%〜15%、0%〜約30%、0%〜約25%、0%〜約20%、または約5%〜約15%であってよい。一部の実施形態では、エタノールのパーセンテージは、0%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、または約15%であってよい。
一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、45%〜85%のプロピレングリコール、5%〜45%のグリセリン、および0%〜30%のエタノールを含有する。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約45%〜約85%のプロピレングリコール、約5%〜約45%のグリセリン、および0%〜約30%のエタノールを含有する。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、45%〜85%のプロピレングリコール、5%〜45%のグリセリン、および0%〜30%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約45%〜約85%のプロピレングリコール、約5%〜約45%のグリセリン、および0%〜約30%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、45%〜85%のプロピレングリコール、5%〜45%のグリセリン、および0%〜30%のエタノールである。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約45%〜約85%のプロピレングリコール、約5%〜約45%のグリセリン、および0%〜約30%のエタノールである。
一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、55%〜75%のプロピレングリコール、15%〜35%のグリセリン、および0%〜20%のエタノールを含む。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約55%〜約75%のプロピレングリコール、約15%〜約35%のグリセリン、および0%〜約20%のエタノールを含む。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、55%〜75%のプロピレングリコール、15%〜35%のグリセリン、および0%〜20%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約55%〜約75%のプロピレングリコール、約15%〜約35%のグリセリン、および0%〜約20%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、55%〜75%のプロピレングリコール、15%〜35%のグリセリン、および0%〜20%のエタノールである。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約55%〜約75%のプロピレングリコール、約15%〜約35%のグリセリン、および0%〜約20%のエタノールである。
一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、60%〜70%のプロピレングリコール、20%〜30%のグリセリン、および5%〜15%のエタノールを含む。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約60%〜約70%のプロピレングリコール、約20%〜約30%のグリセリン、および約5%〜約15%のエタノールを含む。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、60%〜70%のプロピレングリコール、20%〜30%のグリセリン、および5%〜15%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約60%〜約70%のプロピレングリコール、約20%〜約30%のグリセリン、および約5%〜約15%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、60%〜70%のプロピレングリコール、20%〜30%のグリセリン、および5%〜15%のエタノールである。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約60%〜約70%のプロピレングリコール、約20%〜約30%のグリセリン、および約5%〜約15%のエタノールである。
一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、65%のプロピレングリコール、25%のグリセリン、および10%のエタノールを含む。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約65%のプロピレングリコール、約25%のグリセリン、および約10%のエタノールを含む。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、65%のプロピレングリコール、25%のグリセリン、および10%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約65%のプロピレングリコール、約25%のグリセリン、および約10%のエタノールから本質的になる。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、65%のプロピレングリコール、25%のグリセリン、および10%のエタノールである。一部の実施形態では、溶媒または溶媒の混合物は、約65%のプロピレングリコール、約25%のグリセリン、および約10%のエタノールである。
賦形剤
本明細書に記載される医薬組成物は、本明細書に記載されるいずれかの医薬化合物の、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、および/または賦形剤などの他の化学成分との組合せであってよい。医薬組成物は、化合物の生物への投与を容易にする。医薬組成物は、例えば、静脈内、皮下、筋肉内、経口、直腸、エアロゾル、非経口、眼内、経肺、経皮、経膣、耳内、鼻内、および局所投与を始めとする種々の形態および経路によって、医薬組成物としての治療有効量で投与することができる。
医薬組成物は、例えば、必要に応じて、デポーまたは持続放出製剤として、化合物の臓器へ直接の注射によって、局所的または全身に投与することができる。医薬組成物は、急速放出製剤の形態、長期放出製剤の形態、または中期放出製剤の形態で提供することができる。急速放出形態は、即時放出を提供することができる。長期放出製剤は、制御放出または持続遅延放出を提供することができる。
経口投与については、活性化合物を薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合わせることにより、医薬組成物を容易に製剤化することができる。そのような担体を使用して、錠剤、粉剤、丸剤、糖衣丸、カプセル剤、液体、ゲル、シロップ、エリキシル、スラリー、および懸濁液を、対象による経口摂取用に製剤化することができる。
経口使用のための医薬調製物は、1種または複数種の固体賦形剤を本明細書に記載される化合物の1種または複数種と混合し、必要に応じて、得られる混合物を粉砕し、所望される場合には適切な補助剤を加えた後に、顆粒の混合物を加工して、錠剤または糖衣丸コアを得ることにより取得することができる。コアには、適切なコーティングが与えられてもよい。この目的上、濃縮された糖溶液を使用することができ、この溶液は、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、carbopolゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタンなどの賦形剤、ラッカー溶液、ならびに適切な有機溶媒または溶媒混合物を含有してよい。錠剤または糖衣丸コーティングには、例えば、識別のため、または活性化合物用量の異なる組合せを特徴付けるために、色素または顔料を加えることができる。
経口的に使用することのできる医薬調製物には、ゼラチンから作製された押し込み式カプセル剤、ならびにゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)から作製された密閉された軟カプセル剤が含まれる。一部の実施形態では、カプセル剤は、医薬用ウシおよび植物ゼラチンの1種または複数種を含む硬ゼラチンカプセル剤を含む。ゼラチンは、アルカリ処理されていてもよい。押し込み式カプセル剤は、活性成分を、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、および安定剤との混合物で含有し得る。軟カプセル剤では、活性化合物を、脂肪油、流動パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解または懸濁させることができる。安定剤が加えられる場合がある。経口投与用の製剤は全て、そのような投与に適する投薬量で提供される。
頬側または舌下投与用に、組成物は、錠剤、ロゼンジ、またはゲルであってもよい。
非経口注射剤は、ボーラス注射または継続的な注入用に製剤化することができる。医薬組成物は、油性または水性ビヒクル中の滅菌懸濁液、溶液、または乳濁液として、非経口注射に適する形態であってよく、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの製剤化剤(formulatory agent)を含有し得る。非経口投与用の医薬製剤には、水溶性形態の活性化合物の水溶液が含まれる。活性化合物の懸濁液を、油性の注射懸濁液として調製することができる。適切な親油性溶媒またはビヒクルとしては、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが挙げられる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘性を増大させる物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランを含有してよい。懸濁液は、適切な安定剤、または化合物の溶解性を増大させて高度に濃縮された溶液の調製を可能にする剤を含有してもよい。別法として、活性成分は、適切なビヒクル、例えば、滅菌パイロジェンフリー水、0.9%食塩水、または水中5%デキストロースを用いて使用前に構成するための、粉末形態にすることができる。
活性化合物は、局所投与することができ、溶液、懸濁液、ローション、ゲル、泥膏、薬用スティック、香膏、クリーム、および軟膏などの、様々な局所投与可能な組成物に製剤化することができる。そのような医薬組成物は、可溶化剤、安定剤、張性強化剤(tonicity enhancing agent)、緩衝剤、および保存剤を含有する場合がある。
活性化合物の経皮投与に適する製剤は、経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチを用いる場合があり、親油性乳濁液または緩衝水溶液をポリマーまたは接着剤に溶解および/または分散させたものであってよい。そのようなパッチは、医薬化合物の継続送達、拍動性送達、またはオンデマンド送達用に構築することができる。経皮送達は、イオン導入パッチによって達成することができる。加えて、経皮パッチによって、制御された送達を提供することができる。吸収の速度は、速度制御膜を使用することにより、または化合物をポリマーマトリクスもしくはゲル内に閉じ込めることにより、遅くすることができる。逆に、吸収促進剤を使用して、吸収を増大させることができる。吸収促進剤または担体に、吸収性の薬学的に許容される溶媒を含めて、皮膚の通過を支援してもよい。例えば、経皮的デバイスは、裏張り部材と、化合物および担体を含有する貯蔵所と、化合物を対象の皮膚に、制御され予め決められた速度で長期間にわたって送達するための速度制御障壁と、デバイスを皮膚または眼に固定するための接着剤とを含む絆創膏の形態であり得る。
吸入による投与用に、活性化合物はエアロゾル、ミスト、または粉末の形態であってもよい。医薬組成物は、適切な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適切な気体が使用された、加圧されたパックまたはネブライザーから与えられるエアロゾルスプレーの形態で好都合に送達される。加圧されたエアロゾルの場合には、計量された量を送達する弁を設けることにより、投薬量単位を決定することができる。吸入器または注入器において使用するための、化合物とラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤の粉末混合物を含有する、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジを製剤化することができる。
化合物は、カカオ脂または他のグリセリドなどの従来の坐剤基剤、ならびにポリビニルピロリドンおよびPEGなどの合成ポリマーを含有する、浣腸、直腸用ゲル、直腸用フォーム、直腸用エアロゾル、坐剤、ゼリー坐剤、または停留浣腸などの直腸用組成物に製剤化することもできる。坐剤形態の組成物には、脂肪酸グリセリドの混合物などの低融点蝋またはカカオ脂を使用することができる。
本明細書で提供する処置または使用の方法を実践する際には、本明細書に記載される化合物の治療有効量が、処置すべき疾患または状態を有する対象に医薬組成物として投与される。一部の実施形態では、対象は、ヒトなどの哺乳動物である。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康状態、使用する化合物の効力、ならびに他の要素に応じて大きく異なり得る。化合物は、単独で使用されてもよく、混合物の成分としての1種または複数種の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。
医薬組成物は、活性化合物を薬学的に使用することのできる調製物に加工するのを容易にする、賦形剤および補助剤を含む、1種または複数種の生理学的に許容される担体を使用して製剤化することができる。製剤は、選択された投与経路に応じて変更することができる。本明細書に記載される化合物を含む医薬組成物は、例えば、混合、溶解、造粒、糖衣丸生成、湿式粉砕(levigating)、乳化、カプセル封入、閉じ込め(entrapping)、または圧縮プロセスによって製造することができる。
医薬組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、遊離塩基または薬学的に許容される塩の形態としての本明細書に記載される化合物とを含み得る。本明細書に記載される方法および医薬組成物は、これらの化合物の、同じタイプの活性を有する(多形としても知られる)結晶形態および活性代謝産物の使用を包含する。
本明細書に記載される化合物を含む組成物の調製方法は、化合物を、1種または複数種の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体と共に製剤化して、固体、半固体、または液体組成物を生成することを含む。固体組成物としては、例えば、粉末、錠剤、分散性顆粒、カプセル剤、カシェ剤、および坐剤が挙げられる。液体組成物としては、例えば、本明細書に開示の通りの化合物が溶解している溶液、化合物を含む乳濁液、または化合物を含むリポソーム、ミセル、もしくはナノ粒子を含有する溶液が挙げられる。半固体組成物としては、例えば、ゲル、懸濁液、およびクリームが挙げられる。組成物は、液体の溶液もしくは懸濁液、使用前に液体に溶解もしくは懸濁させるのに適する固体形態、または乳濁液であり得る。これらの組成物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、および他の薬学的に許容される添加剤も含有してよい。
本明細書における使用に適する剤形の非限定的な例としては、飼料、食品、ペレット、ロゼンジ、液体、エリキシル、エアロゾル、吸入剤、スプレー、粉末、錠剤、丸剤、カプセル剤、ゲル、ゲルタブ、ナノ懸濁液、ナノ粒子、ミクロゲル、坐剤 トローチ剤、水性または油性懸濁液、軟膏、パッチ、ローション、歯磨剤、乳濁液、クリーム、滴剤、分散性粉末または顆粒、硬質または軟質ゲルカプセルに入った乳濁液、シロップ、植物性医薬(phytoceutical)、栄養補助食品、およびこれらの任意の組合せが挙げられる。
本明細書における使用に適する薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、造粒剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、甘味剤、流動促進剤、粘着防止剤、帯電防止剤、界面活性剤、酸化防止剤、ゴム、コーティング剤、着色剤、着香剤、コーティング剤、可塑剤、保存剤、懸濁化剤、乳化剤、抗微生物剤、植物セルロース系材料、および球形化剤(spheronization agent)、ならびにこれらの任意の組合せが挙げられる。
本明細書に記載される組成物は、例えば、即時放出形態または制御放出製剤であり得る。即時放出製剤は、化合物が急速に作用することを可能にするように製剤化することができる。即時放出製剤の非限定的な例としては、容易に溶解し得る製剤が挙げられる。制御放出製剤は、薬物放出速度および薬物放出プロファイルが生理学的および時間治療学的要件に合致し得るように適合させた、または別法として、プログラムされた速度での薬物の放出を達成するように製剤化された医薬製剤であってよい。制御放出製剤の非限定的な例としては、顆粒、遅延放出顆粒、ヒドロゲル(例えば、合成または天然起源のもの)、他のゲル化剤(例えば、ゲルを形成する食物繊維)、マトリクスをベースとする製剤(例えば、少なくとも1種の活性成分が満遍なく分散しているポリマー材料を含む製剤)、マトリクス内の顆粒、ポリマー混合物、および顆粒塊が挙げられる。
開示する組成物は、約0.001重量/体積%〜約0.005重量/体積%の薬学的に許容される保存剤を必要に応じて含んでよい。適切な保存剤の非限定的な一例は、ベンジルアルコールである。
一部では、制御放出製剤は、遅延放出形態である。遅延放出形態は、化合物の作用を、長期間にわたって遅延させるように製剤化することができる。遅延放出形態は、有効用量の1種または複数種の化合物の放出を、例えば、約4、約8、約12、約16、または約24時間遅延させるように製剤化することができる。
制御放出製剤は、持続放出形態であり得る。持続放出形態は、例えば、化合物の作用を、長期間にわたって持続させるように製剤化することができる。持続放出形態は、本明細書に記載されるいずれかの化合物の有効用量を約4、約8、約12、約16、または約24時間かけて提供する(例えば、生理学的に有効な血液プロファイルが得られる)ように製剤化することができる。
薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995); Hoover, John E., Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975; Liberman, H.A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980; and Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed. (Lippincott Williams & Wilkins 1999)において見出すことができ、これらはそれぞれ、その全体が参照により組み込まれる。
開示する方法は、デシタビン誘導体ジヌクレオチドまたは薬学的に許容されるその塩を、薬学的に許容される担体と組み合わせて投与することを含む。担体は、活性成分の分解を最小限に抑え、対象における副作用を最小限に抑えるように選択することができる。
本明細書における式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、1種または複数種の薬学的に許容される担体から構成された医薬組成物に好都合に製剤化することができる。例えば、本明細書に記載される化合物の製剤の調製と併せて使用することのできる、典型的な担体および医薬組成物を調製する従来の方法を開示しており、参照により本明細書に組み込まれる、Remington's Pharmaceutical Sciences, latest edition, by E.W. Martin Mack Pub. Co., Easton, PAを参照されたい。生理的pHの食塩水および緩衝溶液などの溶液を含めて、このような医薬品は、ヒトおよび非ヒトへの組成物の投与のための標準の担体であり得る。他の組成物は、標準手順に従って投与することができる。例えば、医薬組成物は、抗微生物剤、抗炎症剤、および麻酔薬などの1種または複数種の追加活性成分も含んでよい。
薬学的に許容される担体の非限定的な例としては、以下に限定されないが、食塩水、リンガー液、およびデキストロース溶液が挙げられる。溶液のpHは、約5〜約8であり得、約7〜約7.5であり得る。さらなる担体として、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクスなどの持続放出調製物が挙げられ、マトリクスは、造形品、例えば、フィルム、リポソーム、微小粒子、またはマイクロカプセルの形態である。
開示する方法は、医薬組成物の一部としての式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の投与に関する。種々の実施形態では、本明細書に記載される組成物は、溶液中、懸濁液中、または両方に活性薬剤を含む液体を含んでよい。液体組成物は、ゲルを包含し得る。一実施形態では、液体組成物は、水性である。別法として、組成物は、軟膏の形態をとってもよい。別の実施形態では、組成物は、インサイチュでゲル化可能な水性組成物である。一部の実施形態では、組成物は、インサイチュでゲル化可能な水溶液である。
医薬製剤は、本明細書で開示する化合物に加えて、追加の担体、ならびに増粘剤、希釈剤、緩衝剤、保存剤、および界面活性剤を含んでよい。医薬製剤は、抗微生物剤、抗炎症剤、および麻酔薬などの1種または複数種の追加活性成分も含んでよい。
賦形剤は、不活性充填剤と同程度に単純かつ直接的な役割を果たし得、または本明細書で使用する賦形剤は、成分の胃への安全な送達を確実にするために、pHを安定させる系またはコーティングの一部であり得る。
式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、活性治療剤を鼻、喉、気管支導管などの身体の腔にエアロゾル形態で送達するための液体、乳濁液、または懸濁液中に存在してもよい。これらの調製物中の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩と他の配合剤と比率は、剤形が必要とするとおりに変わり得る。
開示する方法の一部として投与される医薬組成物は、目的の投与方式に応じて、例えば、正確な投薬量の単回投与に適する単位剤形の、固体、半固体、または液体剤形、例えば、錠剤、坐剤、丸剤、カプセル剤、粉末、液体、懸濁液、ローション、クリーム、ゲルなどの形態であり得る。組成物は、上で指摘した通り、薬学的に許容される担体と組み合わされた、有効量の式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有してよく、加えて、他の薬用剤(medicinal agent)、医薬用剤(pharmaceutical agent)、担体、佐剤、希釈剤などを含む場合がある。
固体組成物については、非毒性固体担体として、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロース、および炭酸マグネシウムが挙げられる。
薬学的に許容される塩
前述の本明細書に記載される態様および実施形態のそれぞれにおいて、式(1)の化合物は、塩形態または非塩形態で使用することができる。
薬学的に許容される塩には、例えば、酸付加塩および塩基付加塩が含まれる。化合物に付加されて酸付加塩を形成する酸は、有機酸または無機酸であり得る。化合物に付加されて塩基付加塩を形成する塩基は、有機塩基または無機塩基であり得る。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、金属塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、アンモニウム塩である。
酸付加塩は、本明細書に記載される化合物への酸の付加から生じ得る。一部の実施形態では、酸は、有機酸である。一部の実施形態では、酸は、無機酸である。適切な酸の非限定的な例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、乳酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、酒石酸、アスコルビン酸、ゲンチシン酸(gentisinic acid)、グルコン酸、グルクロン酸(glucaronic acid)、糖酸(saccaric acid)、ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、パントテン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、シュウ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、グリコール酸、リンゴ酸、ケイ皮酸、マンデル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、エンボン酸、フェニル酢酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、2−ホスホグリセリン酸、3−ホスホグリセリン酸、グルコース−6−リン酸、およびアミノ酸が挙げられる。
適切な酸付加塩の非限定的な例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、4−アミノサリチル酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、ゲンチジン酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩(glucaronate salt)、糖酸塩(saccarate salt)、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、パントテン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、メチルマレイン酸塩、グリコール酸塩、リンゴ酸塩、桂皮酸塩、マンデル酸塩、2−フェノキシ安息香酸塩、2−アセトキシ安息香酸塩、エンボン酸塩、フェニル酢酸塩、N−シクロヘキシルスルファミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、エタン−1,2−ジスルホン酸塩、4−メチルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩、2−ホスホグリセリン酸塩、3−ホスホグリセリン酸塩、グルコース−6−リン酸塩、およびアミノ酸塩が挙げられる。
金属塩は、本明細書に記載される化合物への無機塩基の付加から生じ得る。無機塩基は、例えば、水酸化物イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、またはリン酸イオンなどの塩基性対イオンと対になった金属カチオンからなる。金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、または典型金属であってよい。適切な金属の非限定的な例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、セリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、カルシウム、ストロンチウム、コバルト、チタン、アルミニウム、銅、カドミウム、および亜鉛が挙げられる。
適切な金属塩の非限定的な例としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、セリウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、コバルト塩、チタン塩、アルミニウム塩、銅塩、カドミウム塩、および亜鉛塩が挙げられる。
アンモニウム塩は、本明細書に記載される化合物へのアンモニアまたは有機アミンの付加から生じ得る。適切な有機アミンの非限定的な例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、ジベンジルアミン、ピペラジン、ピリジン、ピラゾール、ピピラゾール(pipyrrazole)、イミダゾール、ピラジン、ピピラジン(pipyrazine)、エチレンジアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、プロカイン、クロロプロカイン、コリン、ジシクロヘキシルアミン、およびN−メチルグルカミンが挙げられる。
適切なアンモニウム塩の非限定的な例としては、トリエチルアミン塩、ジイソプロピルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モルホリン塩、N−メチルモルホリン塩、ピペリジン塩、N−メチルピペリジン塩、N−エチルピペリジン塩、ジベンジルアミン塩、ピペラジン塩、ピリジン塩、ピラゾール塩、ピピラゾール塩、イミダゾール塩、ピラジン塩、ピピラジン塩、エチレンジアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、プロカイン塩、クロロプロカイン塩、コリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、およびN−メチルグルカミン塩が挙げられる。
式(1)の化合物の塩の特定の一例は、ナトリウム塩である。
治療的使用
本開示による凍結乾燥医薬組成物は、本明細書に記載されるものを含めて、デシタビンによる処置に感受性である多種多様な疾患を処置するために使用することができる。
したがって、他の態様では、本開示は、(i)薬に使用するための、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物、(ii)本明細書に記載される疾患の処置に使用するための、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物、(iii)本明細書に記載される疾患を処置する方法であって、該方法は、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物を薬学的に許容される溶媒と混合することおよび混合物の有効量をそれを必要とする対象に投与することを含む、方法、(iv)本明細書に記載される疾患の処置のための医薬の製造のための本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物の使用、(v)それを必要とする患者のがんを処置する方法であって、該方法は、薬学的に許容される溶媒中で本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物から復元して、式(1)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する液体製剤を得ること、および液体製剤の治療有効量を患者に投与することを含む、方法を提供する。
本開示の凍結乾燥医薬組成物を使用して処置することができる疾患の例としては、望ましくないまたは非制御の細胞増殖を伴うものが挙げられる。そのような適応症としては、良性腫瘍、原発性腫瘍および腫瘍転移といった種々のタイプのがん、再狭窄(例えば、冠動脈病変、頸動脈病変、および大脳病変)、血液障害、内皮細胞の異常刺激(アテローム性動脈硬化症)、手術による身体組織への損傷、創傷治癒異常、異常な血管新生、組織の線維症を発生する疾患、反復運動障害、高度に血管が新生されていない組織の障害、ならびに臓器移植と関連している増殖応答が挙げられる。
一般に、良性腫瘍の細胞は、それらの分化した特徴を保持しており、完全に非制御の様式で分裂することはない。良性腫瘍は、通常、局在化されかつ非転移性である。本開示を使用して処置することができる特定のタイプの良性腫瘍としては、血管腫、肝細胞腺腫、海綿状血管腫、限局性結節性過形成、聴神経腫瘍、神経線維腫、胆管腺腫、胆管嚢胞腺腫、線維腫、脂肪腫、平滑筋腫、中皮腫、奇形腫、粘液腫、結節性再生性過形成、トラコーマ、および化膿性肉芽腫が挙げられる。
悪性腫瘍では、分化しなくなった細胞は、体の成長制御シグナルに応答せず、非制御の様式で増大する。悪性腫瘍は侵襲性であり、遠隔部位に広がる可能性がある(転移)。悪性腫瘍は、2つのカテゴリー、すなわち原発性および続発性に一般的に分類される。原発性腫瘍は、それが見出される組織に直接起因する。続発性腫瘍、または転移は、体の他の部位に由来するがこの場合遠隔臓器に広がっている腫瘍である。転移の一般的な経路は、隣接する構造体内への直接成長であり、血管系またはリンパ系を介する展開であり、および組織平面および体の空間(腹水、脳脊髄液など)に沿ってたどることである。
がんの例は、癌腫、例えば膀胱、乳房、結腸、腎臓、表皮、肝臓、肺、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、子宮頸部、甲状腺、前立腺、消化管系、もしくは皮膚の癌腫、白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞リンパ腫、もしくはバーケットのリンパ腫などの造血器腫瘍;骨髄系列の造血器腫瘍、例えば急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、もしくは前骨髄球性白血病;甲状腺濾胞がん;間葉起源の腫瘍、例えば線維肉腫もしくは横紋筋肉腫;中枢神経系もしくは末梢神経系の腫瘍、例えば星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫または神経鞘腫;黒色腫;セミノーマ;奇形癌;骨肉腫;色素性乾皮症;角化棘細胞腫(keratoctanthoma);甲状腺濾胞がん;またはカポジ肉腫である。
本明細書に記載される組成物を使用して処置することができる、原発性または続発性のいずれかのがんまたは悪性腫瘍の特定の種類としては、例えば、膀胱がん、乳がん、卵巣がん、皮膚がん、骨がん、前立腺がん、肝臓がん、肺がん、脳がん、咽頭、胆嚢、膵臓、直腸、副甲状腺、甲状腺、副腎、神経組織、頭頸部、結腸、胃、気管支、腎臓のがん、基底細胞癌、潰瘍性および乳頭状の両方のタイプの扁平上皮細胞癌、転移性皮膚癌、骨肉腫、ユーイング肉腫、細網肉腫、骨髄腫、巨細胞腫、小細胞肺腫瘍、胆石、膵島腫瘍、原発性脳腫瘍、急性および慢性のリンパ球性および顆粒球性腫瘍、有毛細胞腫瘍、腺腫、過形成、髄様癌、褐色細胞腫、粘膜神経腫、腸神経節細胞腫、過形成角膜神経腫、マルファン症候群様体質腫瘍、ウィルムス腫瘍、精上皮腫、卵巣腫瘍、平滑筋腫、子宮頸部形成異常および上皮内癌、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、軟部組織肉腫、悪性カルチノイド、局所性皮膚病変、真菌病、横紋筋肉腫、カポジ肉腫、骨肉腫および他の肉腫、悪性高カルシウム血症、腎細胞腫瘍、真性赤血球増加症、腺癌、多形膠芽細胞腫、白血病、リンパ腫、悪性黒色腫、類表皮癌、ならびに他の癌腫および肉腫が挙げられる。
一実施形態では、がんは骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、卵巣がん、肝臓がん、および大腸がんから選択される。
血液障害としては、血液細胞における異形成変化、および種々の白血病などの血液悪性腫瘍を起こす可能性のある血液細胞の異常増殖が挙げられる。血液障害の例としては、以下に限定されないが、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および鎌状赤血球貧血が挙げられる。
手術中の身体組織への損傷による異常な細胞増殖の処置が、関節手術、腸手術、およびケロイド瘢痕を含めて、様々な外科手技向けに可能であり得る。線維性組織を生じる疾患としては、肺気腫が挙げられる。
本開示を使用して処置することができる反復性運動障害としては、手根管症候群が挙げられる。本開示を使用して処置することができる細胞増殖障害の例は、骨腫瘍である。
本開示を使用して処置することができる臓器移植と関連している増殖応答としては、潜在的な臓器拒絶反応または関連する合併症の一因である増殖応答が挙げられる。具体的には、このような増殖応答は、心臓、肺、肝臓、腎臓、および他の体臓器または臓器系の移植中に生じる可能性がある。
本開示を使用して処置することができる異常な血管新生としては、関節リウマチ、虚血性再灌流が関連した脳浮腫および脳損傷、皮質虚血、卵巣の過形成および血管過多(多嚢胞性卵巣症候群)、子宮内膜症、乾癬、糖尿病性網膜症、および未熟児網膜症(水晶体後方線維形成性)などの他の眼球血管新生疾患、筋肉変性、角膜移植後拒絶反応、神経血管緑内障ならびにオスラー・ウェーバー症候群と関連している異常な血管新生が挙げられる。
異常な血管新生を伴う疾患は血管成長を必要とするかまたは誘発する。例えば、角膜の血管新生には、前血管の潜伏期間、活発な新生血管形成、ならびに血管の成熟および退縮の3つの期が関係している。炎症応答の要素、例えば、白血球、血小板、サイトカイン、およびエイコサノイド、または未同定の血漿成分を含めて、種々の血管新生因子の正体および機序は現段階では明らかになっていない。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、望ましくないまたは異常な血管新生を伴う疾患を処置するために使用することができる。処置方法は、望ましくないまたは異常な血管新生に罹患している患者に本開示の医薬製剤を、単独で投与すること、またはin vivoでの抗新生物剤としてのその活性が高レベルのDNAメチル化によって悪影響を受ける抗新生物剤と組み合わせて投与することを含むことができる。血管新生および/または血管新生疾患を阻害するのに必要とされるこれら薬剤の具体的な投薬量は、状態の重症度、投与経路、および担当医が決定し得る関連因子に依存し得る。一般的に、許容される有効な1日用量は、血管新生および/または血管新生疾患を有効に阻害するのに十分な量である。
本開示の凍結乾燥医薬組成物は、網膜/脈絡膜新生血管形成(neuvascularization)および角膜新生血管形成などの望ましくない血管新生を伴う様々な疾患を処置するために使用することができる。網膜/脈絡膜新生血管形成の例としては、以下に限定されないが、ベスト病、近視、視窩、シュタルガルト病、パジェット病、静脈閉塞、動脈閉塞、鎌状赤血球貧血、サルコイド、梅毒、弾性線維性仮性黄色腫、頸動脈閉塞性疾患、慢性ぶどう膜炎/硝子体炎、マイコバクテリア感染症、ライム病、全身性エリテマトーデス、未熟児網膜症、イールズ病、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、ベーチェット病、網膜炎または脈絡膜炎の原因となる感染症、推定眼ヒストプラスマ症、毛様体扁平部炎、慢性網膜剥離、過粘稠度症候群、トキソプラズマ症、外傷およびレーザー照射後の合併症、ルベオーシス(rubesis)(隅角の新生血管形成)を伴う疾患、ならびにあらゆる形態の増殖性硝子体網膜症を含む血管結合組織または線維組織の異常な増殖によって引き起こされる疾患が挙げられる。角膜新生血管形成の例としては、以下に限定されないが、流行性角結膜炎、ビタミンA欠乏症、コンタクトレンズ疲労、アトピー性角膜炎、上方輪部角膜炎、翼状片乾燥角膜炎、シェーグレン、酒さ性ざ瘡、フリクテン症(phylectenulosis)、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、角膜移植後拒絶反応、モーレン潰瘍、テリエン周辺角膜変性、辺縁角質溶解、多発動脈炎、ウェゲナーサルコイドーシス、強膜炎、類天疱瘡、放射状角膜切開、血管新生緑内障および後水晶体線維増殖症、梅毒、マイコバクテリア感染症、脂質変性、化学熱傷、細菌性潰瘍、真菌性潰瘍、単純ヘルペス感染症、帯状疱疹感染症、原虫感染症、およびカポジ肉腫が挙げられる。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、異常な血管新生を伴う慢性炎症性疾患を処置するために使用することができる。本発明の方法は、異常な血管新生を伴う慢性炎症性疾患に罹患している患者に本開示の医薬製剤を、単独で投与すること、またはin vivoでの抗新生物剤としてのその活性が高レベルのDNAメチル化によって悪影響を受けている、抗新生物剤と組み合わせて投与することを含む。慢性炎症は、炎症細胞の流入を維持するための毛細血管芽の連続形成に依存する。炎症細胞の流入および存在によって肉芽腫が生じ、したがって慢性炎症性状態が維持される。本開示の医薬製剤を使用する血管新生の阻害によって、肉芽腫の形成を防止して、それによって疾患を緩和することが可能である。慢性炎症性疾患の例としては、以下に限定されないが、クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、乾癬、サルコイドーシス、ならびに関節リウマチが挙げられる。
クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患は、消化管の種々の部位における慢性炎症および血管新生によって特徴付けられる。例えば、クローン病は、最も一般的には、遠位の回腸および結腸に影響を及ぼす慢性の貫壁性炎症疾患として生じるが、口から肛門および肛門周辺部までの消化管の任意の部分にも生じ得る。クローン病の患者は、一般に、腹痛を伴う慢性の下痢、発熱、食欲不振、体重減少および腹部膨満を有する。潰瘍性大腸炎もまた、結腸粘膜で発生する慢性、非特異的、炎症性および潰瘍性の疾患であり、血性下痢の存在によって特徴付けられる。このような炎症性腸疾患は、円筒状の炎症細胞により包囲された新規の毛細血管芽を含む、消化管全体にわたる慢性肉芽腫性炎症によって一般に引き起こされる。本開示の医薬製剤での血管新生の阻害によって、血管芽の形成が阻害され、肉芽腫の形成が防止されるはずである。炎症性腸疾患は、腸外徴候、例えば、皮膚病変も示す。このような病変は、炎症および血管新生によって特徴付けられ、消化管以外の多くの部位で生じる可能性がある。本開示の凍結乾燥医薬組成物での血管新生の阻害によって、炎症細胞の流入が低下し、病変の形成が防止されるはずである。
別の慢性炎症性疾患であるサルコイドーシスは、多系肉芽腫性障害として特徴付けられる。この疾患の肉芽腫は体内の任意の場所で形成することができ、それゆえ、その症状は肉芽腫の部位および疾患が活動的であるかどうかに依存する。血管新生性の毛細血管芽が炎症細胞の一定の供給を提供することによって肉芽腫は作り出される。血管新生を阻害するために本発明の凍結乾燥医薬組成物を使用することで、このような肉芽腫形成を阻害することができる。同じく慢性かつ再発性の炎症性疾患である乾癬は、種々の大きさの丘疹および斑によって特徴付けられる。本開示の医薬製剤を使用する処置によって、特徴的病変を維持するのに必要な新しい血管の形成の可能性が低減し得、かつ患者に症状の軽減がもたらされ得る。
関節リウマチ(RA)も、末梢関節の非特異的炎症によって特徴付けられる慢性炎症性疾患である。関節の滑膜表層における血管は、血管新生を経る可能性がある。新しい血管網の形成に加えて、内皮細胞は、パンヌスの成長と軟骨の破壊とをもたらす因子および反応性酸素種を放出する。血管新生に関与する因子は、関節リウマチの慢性炎症状態に活発に寄与し、かつこれを維持する助けであり得る。単独でまたは他の抗RA剤と併せて本開示の医薬製剤を使用する処置によって、慢性炎症を維持するのに必要な新しい血管の形成の可能性が低減し、かつRA患者に症状の軽減がもたらされ得る。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、異常なヘモグロビン合成を伴う疾患を処置するために使用することができる。処置方法は、異常なヘモグロビン合成を伴う疾患に罹患している患者に本開示の医薬製剤を投与することを含み得る。デシタビン含有製剤は胎児ヘモグロビン合成を刺激し、これは、DNAへの組み込みの機構がDNA低メチル化と関連しているからである。異常なヘモグロビン合成を伴う疾患の例としては、以下に限定されないが、鎌状赤血球貧血およびβ−サラセミアが挙げられる。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、細胞内遺伝子発現を制御するために使用することができる。処置方法は、異常なレベルの遺伝子発現を伴う疾患に罹患している患者に本開示の医薬製剤を投与することを含み得る。DNAメチル化は、遺伝子発現の制御と関連している。具体的には、プロモーター中またはプロモーター付近のメチル化によって転写が阻害される一方で、脱メチル化によって発現が修復される。記載されている機構の可能な適用の例としては、以下に限定されないが、治療的に調節された成長阻害、アポトーシスの誘導、および細胞分化が挙げられる。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、腫瘍高メチル化を伴う遺伝子変異を有する患者、例えば、非KIT変異消化管間質腫瘍(GIST)を有する患者が含まれる、コハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)変異または欠損を含む腫瘍タイプを有する患者の処置で使用することができる。
本開示の凍結乾燥医薬組成物によって促進される遺伝子の活性化により、治療目的で細胞の分化を誘導することができる。細胞分化は、低メチル化の機構を介して誘導される。形態学的および機能的分化の例としては、以下に限定されないが、筋肉細胞、筋管、赤血球系列の細胞およびリンパ系列の細胞の形成に向けた分化が挙げられる。
骨髄異形成症候群(MDS)は、骨髄系、赤血球系、および巨核球系の異形成変化を含めて、造血系列のうち1つまたは複数の異形成変化の存在を伴う異種クローン性造血幹細胞障害である。これらの変化により、3つの系列のうちの1つまたは複数に血球減少が起こる。MDSに罹っている対象は、貧血、好中球減少症(感染)、または血小板減少症(出血)に関連した合併症を典型的には発症する。一般に、MDSを有する対象の約10%から約70%までが急性白血病を発症する。代表的な骨髄異形成症候群としては、急性骨髄性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性リンパ性白血病、および慢性骨髄性白血病が挙げられる。
急性骨髄性白血病(AML)は、成人における急性白血病の最も一般的な型である。いくつかの先天的な遺伝的障害および免疫不全状態が、AMLのリスクの増加と関連している。これらには、DNA安定性の欠陥によって無作為な染色体破壊がもたらされる障害、例えば、ブルーム症候群、ファンコニー貧血、リーフラウメニ症候群の家系、毛細血管拡張性運動失調症、およびX連鎖無ガンマグロブリン血症が挙げられる。
急性前骨髄球性白血病(APML)は、AMLの識別可能な亜群を表す。このサブタイプは、15;17染色体転座を含む前骨髄球性芽球によって特徴付けられる。この転座により、レチノイン酸受容体配列および前骨髄球性白血病配列を含む融合転写物の産生がもたらされる。
急性リンパ球性白血病(ALL)は、種々のサブタイプによって示される識別可能な臨床的特徴を有する異種疾患である。再発性の細胞遺伝学的異常がALLにおいて実証されている。最も一般的な関連する細胞遺伝学的異常は、フィラデルフィア染色体の発達をもたらす9;22転座である。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物はMDS、例えばAML、APMLおよびALLから選択されるMDSを処置するために使用することができる。
前述の治療的使用のそれぞれにおいて、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、対象に、例えばヒト患者などの哺乳動物対象に投与する前に、本明細書に記載される好適な溶媒中で復元され得る。
投薬および投与
本開示の凍結乾燥医薬組成物の用量は、本明細書に記載される薬学的に許容される溶媒または溶媒混合物で適宜復元するかまたはこれと混合して、対象に投与することができる。投与方法の非限定的な例としては、皮下注射、静脈内注射、および点滴が挙げられる。
ある用量の製剤は、疾患を処置するために治療に有効である量を含有している。本開示の化合物の治療有効量は、対象の体重1kgあたりの化合物のmgとして表現することができる。一部の実施形態では、治療有効量は、1〜1,000mg/kg、1〜500mg/kg、1〜250mg/kg、1〜100mg/kg、1〜50mg/kg、1〜25mg/kg、または1〜10mg/kgである。一部の実施形態では、治療有効量は、5mg/kg、10mg/kg、25mg/kg、50mg/kg、75mg/kg、100mg/kg、150mg/kg、200mg/kg、250mg/kg、300mg/kg、400mg/kg、500mg/kg、600mg/kg、700mg/kg、800mg/kg、900mg/kg、1,000mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約25mg/kg、約50mg/kg、約75mg/kg、約100mg/kg、約150mg/kg、約200mg/kg、約250mg/kg、約300mg/kg、約400mg/kg、約500mg/kg、約600mg/kg、約700mg/kg、約800mg/kg、約900mg/kg、または約1,000mg/kgである。
本明細書に記載される化合物は、約1mgから約5mgまでの、約5mgから約10mgまでの、約10mgから約15mgまでの、約15mgから約20mgまでの、約20mgから約25mgまでの、約25mgから約30mgまでの、約30mgから約35mgまでの、約35mgから約40mgまでの、約40mgから約45mgまでの、約45mgから約50mgまでの、約50mgから約55mgまでの、約55mgから約60mgまでの、約60mgから約65mgまでの、約65mgから約70mgまでの、約70mgから約75mgまでの、約75mgから約80mgまでの、約80mgから約85mgまでの、約85mgから約90mgまでの、約90mgから約95mgまでの、約95mgから約100mgまでの、約100mgから約125mgまでの、約125mgから約150mgまでの、約150mgから約175mgまでの、約175mgから約200mgまでの、約200mgから約225mgまでの、約225mgから約250mgまでの、または約250mgから約300mgまでの範囲で組成物中に存在することができる。
本明細書に記載される化合物は、約1mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、または約300mgの量で組成物中に存在することができる。
一部の実施形態では、治療有効量を、1週間当たり1〜35回、1週間当たり1〜14回、または1週間当たり1〜7回投与することができる。一部の実施形態では、治療有効量を、一日当たり1〜10回、一日当たり1〜5回、一日当たり1回、2回、または3回投与することができる。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、単独で、あるいは増殖性の病態もしくは状態の範囲の予防または処置において他の化学療法剤または放射線療法との併用療法において、使用することができる。そのような病態および状態の例は上に示されている。
本開示の凍結乾燥医薬組成物は、単独で投与するか、抗がん剤および放射線療法などの治療と組み合わせて投与するかに関わらず、そのような投与を必要とする対象に、例えばヒト患者または動物患畜に、好ましくはヒトに投与することができる。
本明細書に記載される本発明の凍結乾燥医薬組成物と共投与することができる化学療法剤の例としては、以下に限定されないが、トポイソメラーゼI阻害剤;他の代謝拮抗物質;チューブリン標的薬剤;DNA結合剤およびトポイソメラーゼII阻害剤;アルキル化剤;モノクローナル抗体;抗ホルモン;シグナル伝達阻害剤;プロテアソーム阻害剤;DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤;サイトカイン;インターフェロン;インターロイキン;レチノイド;クロマチン標的療法、例えばHDACまたはHATモジュレーター;免疫調節抗体を含む、T細胞活性化剤;がんワクチン;ホルモン剤;植物由来の薬剤;生物学的薬剤(biologic agents);免疫調節剤;放射線療法;他の治療剤または予防剤;例えば、化学療法と関連している副作用の一部を軽減または緩和する薬剤;例えば、抗嘔吐剤ならびに化学療法関連の好中球減少を予防するまたはその期間を短くする薬剤および赤血球または白血球のレベルの低下に起因する合併症を予防する薬剤、例えば、エリスロポエチン(EPO)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、および顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)が挙げられる。
一実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、相乗作用的に遺伝子の転写をさらに調節するために、例えば、ヒストンの高メチル化およびアセチル化によってサイレンシングされた遺伝子の転写を再確立するために、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の阻害剤と組み合わせて使用される。
HDAC阻害剤としては、以下の構造種:1)ヒドロキサム酸、2)環状ペプチド、3)ベンズアミド、および4)短鎖脂肪酸が挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキサム酸およびヒドロキサム酸誘導体の例としては、トリコスタチンA(TSA)、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、オキサムフラチン、スベリン酸ビスヒドロキサム酸(SBHA)、m−カルボキシ−桂皮酸ビスヒドロキサム酸(CBHA)、およびピロキサミドが挙げられる。TSAは抗真菌抗生物質として単離され、哺乳動物HDACの強力な阻害剤であることが判明した。TSA耐性細胞株が改変されたHDACを有するという発見は、この酵素はTSAにとって重要な標的であることを証明する。その他のヒドロキサム酸ベースのHDAC阻害剤、SAHA、SBHAおよびCBHAは、in vitroまたはin vivoで、マイクロモル濃度でまたはそれより低い濃度でHDACを阻害することができる合成化合物である。このようなヒドロキサム酸ベースのHDAC阻害剤は全て不可欠な構造的特徴を有する:末端疎水性部分(例えば、ベンゼン環)に結合している別の極性部位に、疎水性メチレンスペーサー(例えば、6炭素長)を介して連結されている極性ヒドロキサム末端を有する。
HDAC阻害剤として使用される環状ペプチドは、環状テトラペプチドであり得る。環状ペプチドの例としては、以下に限定されないが、トラポキシンA、アピシジン、およびFR901228が挙げられる。トラポキシンAは、2−アミノ−8−オキソ−9,10−エポキシ−デカノイル(AOE)部分を含有する環状テトラペプチドである。アピシジンは、強力で広範な抗原虫活性を示し、ナノモル濃度でHDAC活性を阻害する真菌代謝産物である。FR901228は、Chromobacterium violaceumから単離され、マイクロモル濃度でHDAC活性を阻害することが示されているデプシペプチドである。
ベンズアミドの例としては、以下に限定されないが、MS−27−275が挙げられる。短鎖脂肪酸の例としては、以下に限定されないが、ブチレート(例えば、酪酸、アルギニンブチレート、およびフェニルブチレート(PB))が挙げられる。さらに、マイクロモル濃度でHDACを阻害することが示されたデプデシンも、本明細書に開示される組成物と組み合わせて使用することができる。
一実施形態では、アルキル化剤を本開示の凍結乾燥医薬組成物と組み合わせて使用する。アルキル化剤の例としては、ビスクロロエチルアミン(ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、シクロホスファミド、イフォスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ウラシルマスタード)、アジリジン(例えば、チオテパ)、アルキルアルコンスルホネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン)、非古典的アルキル化剤(アルトレタミン、ダカルバジン、およびプロカルバジン)、および白金化合物(カルボプラチン(carboplastin)およびシスプラチン)が挙げられる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物はシスプラチンまたはカルボプラチンなどの白金化合物と組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、all−trans−レチノール、all−trans−レチノイン酸(トレチノイン)、13−cisレチノイン酸(イソトレチノイン)、および9−cis−レチノイン酸などのレチノイドスーパーファミリーのメンバーと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、ホルモン剤、例えば、合成エストロゲン(例えば、ジエチルスチベストロール)、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、フルオキシメステロールおよびラロキシフェン)、抗アンドロゲン(ビカルタミド、ニルタミド、フルタミド)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アミノグルテチミド、アナストロゾールおよびテトラゾール)、ケトコナゾール、ゴセレリンアセテート、ロイプロリド、メゲストロールアセテートおよびミフェプリストンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、植物由来の薬剤、例えば、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビンゾリジン(vinzolidine)、およびビノレルビン)、カンプトテシン(20(S)−カンプトテシン、9−ニトロ−20(S)−カンプトテシン、および9−アミノ−20(S)−カンプトテシン)、ポドフィロトキシン(例えば、エトポシド(VP−16)およびテニポシド(VM−26))、およびタキサン(例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル)と組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、ダウノルビシンまたはイダルビシンなどのアントラサイクリンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、免疫調節タンパク質(例えばサイトカイン)、腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体、腫瘍抑制遺伝子またはがんワクチンなどの生物学的薬剤(biological agent)と組み合わせて使用することができる。
本明細書に開示される凍結乾燥医薬組成物と組み合わせて使用することができるインターロイキンの例としては、以下に限定されないが、インターロイキン2(IL−2)およびインターロイキン4(IL−4)、インターロイキン12(IL−12)が挙げられる。本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物と併せて使用することができるインターフェロンの例としては、以下に限定されないが、インターフェロン[アルファ]、インターフェロン[ベータ](線維芽細胞インターフェロン)およびインターフェロン[ガンマ](線維芽細胞インターフェロン)が挙げられる。このようなサイトカインの例としては、以下に限定されないが、エリスロポエチン(エポエチン)、顆粒球−CSF(フィルグラスチム)、および顆粒球、マクロファージ−CSF(サルグラモスチム)が挙げられる。サイトカイン以外の免疫調節剤としては、以下に限定されないが、カルメット−ゲラン桿菌、レバミソール、およびオクトレオチドが挙げられる。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物と併せて使用することができる腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体の例としては、以下に限定されないが、HERCEPTIN(登録商標)(トラスツズマブ)、RITUXAN(登録商標)(リツキシマブ)、MYLOTARG(登録商標)(抗CD33)、およびCAMPATH(登録商標)(抗CD52)が挙げられる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、がんワクチン、例えば、NY−ESO−1、LAGE−1、MAGE−A1、−A2、−A3、−A4、−A6、−A10、−A12、CT7、CT10、GAGE1−6、GAGE1−2、BAGE、SSX1−5、SSX2、HAGE、PRAME、RAGE−1、XAGE−1、MUC2、MUC5BおよびHMW−MAAから選択されるCTA抗原に基づいたワクチンなどの、CTAがんワクチンから選択されるがんワクチンと組み合わせて使用することができる。CTAワクチンの非限定的例としては、MAGE−A3(例えばrecMAGE−A3)、NY−ESO−1およびPRAMEに基づいたものが挙げられる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、T細胞活性化剤、例えば(a)CD137アゴニスト;(b)CD40アゴニスト;(c)OX40アゴニスト;(d)PD−1 mAb;(e)PD−L1 mAb;(f)CTLA−4 mAb;および(g)(a)〜(f)の組合せから選択される、例えば抗体(必要に応じてmAb)であるT細胞活性化剤と組み合わせて使用することができる。一部の実施形態では、補助治療成分は、トレメリムマブまたはイピリムマブである。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、白金抵抗性の再発卵巣がんを処置するためのカルボプラチンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、肝細胞癌(例えば、ソラフェニブ失敗後)の処置において使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、転移性結腸がんを処置するためのイリノテカンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、転移性結腸がんを処置するための5−フルオロウラシル(5−FU)、ロイコボリン、オキサリプラチンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、小児再発性/難治性AMLを処置するためのシタラビンおよびフルダラビンと組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は、骨髄増殖性腫瘍(myoproliferative neoplasm)を処置するためのJAK2阻害剤と組み合わせて使用することができる。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物および他の任意の治療剤は、医薬包装、キット、または患者のパック中に別々に提供されてもよく、一緒に提供されてもよい。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物および上に記載の他の治療剤または放射線療法との組合せは、有益な治療効果を維持するために長期にわたって投与されてもよく、短期間のみ投与されてもよい。代替的に、前記組成物および組合せは、パルス様式で投与されてもよく、継続様式で投与されてもよい。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物は有効量で、すなわち、単独で(単剤療法で)、または1種もしくは複数種の化学療法剤もしくは放射線療法と組み合わせてのいずれかで、所望の治療効果をもたらすのに有効な量で、投与することができる。例えば、有効量は、がんに罹患している対象に投与すると、腫瘍の成長を遅延させ、疾患の症状を寛解し、そして/または寿命を延ばす化合物の量であり得る。
対象に投与された本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物の量は、疾患または状態のタイプおよび重症度に、ならびに全身の健康状態、年齢、性別、体重、および薬物に対する耐性などの対象の特徴に依存し得る。当業者であれば、これらの要因および他の要因に応じて適切な投薬量を決定することができる。
本明細書に開示される化合物の純度。
本明細書のどの化合物も精製することができる。本明細書の化合物は、最小で1%純粋、少なくとも2%純粋、少なくとも3%純粋、少なくとも4%純粋、少なくとも5%純粋、少なくとも6%純粋、少なくとも7%純粋、少なくとも8%純粋、少なくとも9%純粋、少なくとも10%純粋、少なくとも11%純粋、少なくとも12%純粋、少なくとも13%純粋、少なくとも14%純粋、少なくとも15%純粋、少なくとも16%純粋、少なくとも17%純粋、少なくとも18%純粋、少なくとも19%純粋、少なくとも20%純粋、少なくとも21%純粋、少なくとも22%純粋、少なくとも23%純粋、少なくとも24%純粋、少なくとも25%純粋、少なくとも26%純粋、少なくとも27%純粋、少なくとも28%純粋、少なくとも29%純粋、少なくとも30%純粋、少なくとも31%純粋、少なくとも32%純粋、少なくとも33%純粋、少なくとも34%純粋、少なくとも35%純粋、少なくとも36%純粋、少なくとも37%純粋、少なくとも38%純粋、少なくとも39%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも41%純粋、少なくとも42%純粋、少なくとも43%純粋、少なくとも44%純粋、少なくとも45%純粋、少なくとも46%純粋、少なくとも47%純粋、少なくとも48%純粋、少なくとも49%純粋、少なくとも50%純粋、少なくとも51%純粋、少なくとも52%純粋、少なくとも53%純粋、少なくとも54%純粋、少なくとも55%純粋、少なくとも56%純粋、少なくとも57%純粋、少なくとも58%純粋、少なくとも59%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも61%純粋、少なくとも62%純粋、少なくとも63%純粋、少なくとも64%純粋、少なくとも65%純粋、少なくとも66%純粋、少なくとも67%純粋、少なくとも68%純粋、少なくとも69%純粋、少なくとも70%純粋、少なくとも71%純粋、少なくとも72%純粋、少なくとも73%純粋、少なくとも74%純粋、少なくとも75%純粋、少なくとも76%純粋、少なくとも77%純粋、少なくとも78%純粋、少なくとも79%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも81%純粋、少なくとも82%純粋、少なくとも83%純粋、少なくとも84%純粋、少なくとも85%純粋、少なくとも86%純粋、少なくとも87%純粋、少なくとも88%純粋、少なくとも89%純粋、少なくとも90%純粋、少なくとも91%純粋、少なくとも92%純粋、少なくとも93%純粋、少なくとも94%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%純粋、少なくとも99%純粋、少なくとも99.1%純粋、少なくとも99.2%純粋、少なくとも99.3%純粋、少なくとも99.4%純粋、少なくとも99.5%純粋、少なくとも99.6%純粋、少なくとも99.7%純粋、少なくとも99.8%純粋、または少なくとも99.9%純粋であり得る。
本明細書に記載される凍結乾燥医薬組成物中の不純物。
不純物は、例えば、デシタビン断片におけるアノマー立体中心のエピマー化、合成の副生物、分解生成物、トリアジン環の水による開環、トリアジン環の水による開環とその後の中間体ホルムアミドの塩基による開裂、保護された二量体の形成およびその後の保護基の開裂、または合成中間体の不完全な脱保護により形成される可能性がある。
本開示の凍結乾燥医薬組成物は、不純物、例えば、ヌクレオチド、ヌクレオシド、リボースコアを含む化合物、デオキシリボースコアを含む化合物、デオキシリボヌクレオシドを含む化合物、またはデオキシアデノシンを含む化合物を含むことができ、ここで、不純物は、例えば、式(1)の化合物ではない。一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥医薬組成物は、デオキシリボース、窒素性塩基(例えば、アデニン)、およびホスフェート基を含む化合物を含み、不純物は、例えば、式(1)の化合物ではない。
本開示の凍結乾燥組成物中の不純物の非限定的な例は、式(2)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩を含み、ここで、式(2)の化合物は、式(1)の化合物ではなく、式中、
は、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換であり、RおよびRはそれぞれ、独立して、置換もしくは無置換のアルキル、または水素であり、Rは、水素またはアシル基であり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である。
一部の実施形態では、Rは、置換されたカルバミドである。一部の実施形態では、Rは、メタンジアミンで置換されたカルバミドである。一部の実施形態では、Rは、N−(アミノメチル)ホルムアミドで置換されたカルバミドである。一部の実施形態では、Rは、ヘテロアリールである。一部の実施形態では、Rは、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである。
一部の実施形態では、RおよびRはそれぞれ、独立して水素である。一部の実施形態では、Rは、Hであり、Rは、ヒドロキシで置換されたアルキルである。一部の実施形態では、Rは、Hであり、Rは、アルコキシで置換されたアルキルである。一部の実施形態では、Rは、Hであり、Rは、メトキシで置換されたメチルである。一部の実施形態では、Rは水素である。一部の実施形態では、Rは、アセチルなどのアシル基である。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥組成物中の不純物は、式(3)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩を含み、式中、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である。
一部の実施形態では、Rは、ヘテロアリール、例えば、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである。一部の実施形態では、Rは、置換カルバミド、例えば、メタンジアミンで置換されたカルバミドである。
一部の実施形態では、本開示の凍結乾燥組成物中の不純物は、式(4)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩を含み、
式中、
は、置換または無置換のヘテロアリールであり、
は、ヒドロキシまたはヌクレオチドである。
一部の実施形態では、Rは、ヘテロアリール、例えば、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンまたは2−アミノ−9λ−プリン−6(1H)−オンである。一部の実施形態では、Rは、ヒドロキシル基である。一部の実施形態では、Rは、ヌクレオチド、例えば、式:
のヌクレオチドである。
一部の実施形態では、不純物は、式:
の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
不純物は、凍結乾燥組成物中に、該凍結乾燥組成物の最大で約0.01%、最大で約0.02%、最大で約0.03%、最大で約0.04%、最大で約0.05%、最大で約0.06%、最大で約0.07%、最大で約0.08%、最大で約0.09%、最大で約0.1%、最大で約0.12%、最大で約0.14%、最大で約0.16%、最大で約0.18%、最大で約0.2%、最大で約0.22%、最大で約0.24%、最大で約0.26%、最大で約0.28%、最大で約0.3%、最大で約0.32%、最大で約0.34%、最大で約0.36%、最大で約0.38%、最大で約0.4%、最大で約0.42%、最大で約0.44%、最大で約0.46%、最大で約0.48%、または最大で約0.5%の量で存在し得る。一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.05%〜約0.1%の量で存在し得る。一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.05%〜約0.2%の量で存在し得る。一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.05%〜約0.3%の量で存在し得る。一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.05%〜約0.35%の量で存在し得る。
一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.05%の量で存在し得る。一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.1%の量で存在し得る。一部の実施形態では、不純物は、凍結乾燥組成物中に、約0.15%の量で存在し得る。
凍結乾燥組成物は、1種超の不純物を含み得る。例えば、凍結乾燥組成物は、1種、2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種、9種または10種の不純物を含み得る。一部の実施形態では、凍結乾燥組成物は、3種の不純物を含み得る。一部の実施形態では、凍結乾燥組成物は、4種の不純物を含み得る。一部の実施形態では、凍結乾燥組成物は、5種の不純物を含み得る。一部の実施形態では、凍結乾燥組成物は、6種の不純物を含み得る。一部の実施形態では、凍結乾燥組成物は、7種の不純物を含み得る。
本開示の医薬組成物中の式(1)の化合物対不純物の比は、例えば、約20,000:約1、約19,000:約1、約18,000:約1、約17,000:約1、約16,000:約1、約15,000:約1、約14,000:約1、約13,000:約1、約12,000:約1、約11,000:約1、約10,000:約1、約9,900:約1、約9,800:約1、約9,700:約1、約9,600:約1、約9,500:約1、約9,400:約1、約9,300:約1、約9,200:約1、約9,100:約1、約9,000:約1、約8,900:約1、約8,800:約1、約8,700:約1、約8,600:約1、約8,500:約1、約8,400:約1、約8,300:約1、約8,200:約1、約8,100:約1、約8,000:約1、約7,900:約1、約7,800:約1、約7,700:約1、約7,600:約1、約7,500:約1、約7,400:約1、約7,300:約1、約7,200:約1、約7,100:約1、約7,000:約1、約6,900:約1、約6,800:約1、約6,700:約1、約6,600:約1、約6,500:約1、約6,400:約1、約6,300:約1、約6,200:約1、約6,100:約1、約6,000:約1、約5,900:約1、約5,800:約1、約5,700:約1、約5,600:約1、約5,500:約1、約5,400:約1、約5,300:約1、約5,200:約1、約5,100:約1、約5,000:約1、約4,900:約1、約4,800:約1、約4,700:約1、約4,600:約1、約4,500:約1、約4,400:約1、約4,300:約1、約4,200:約1、約4,100:約1、約4,000:約1、約3,900:約1、約3,800:約1、約3,700:約1、約3,600:約1、約3,500:約1、約3,400:約1、約3,300:約1、約3,200:約1、約3,100:約1、約3,000:約1、約2,900:約1、約2,800:約1、約2,700:約1、約2,600:約1、約2,500:約1、約2,400:約1、約2,300:約1、約2,200:約1、約2,100:約1、約2,000:約1、約1,900:約1、約1,800:約1、約1,700:約1、約1,600:約1、約1,500:約1、約1,400:約1、約1,300:約1、約1,200:約1、約1,100:約1、約1,000:約1、約990:約1、約980:約1、約970:約1、約960:約1、約950:約1、約800:約1、約700:約1、約600:1、約500:約1、約400:約1、約300:約1、約200:約1、約100:約1、約95:約1、約90:約1、約85:約1、約80:約1、約75:約1、約70:約1、約65:約1、約60:約1、約55:約1、約50:約1、約45:約1、約40:約1、約35:約1、約30:約1、約25:約1、約20:約1、約19:約1、約18:約1、約17:約1、約16:約1、約15:約1、約14:約1、約13:約1、約12:約1、約11:約1、または約10:約1であり得る。
本開示の組成物中の不純物の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.01質量%、約0.02質量%、約0.03質量%、約0.04質量%、約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.2質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、約5質量%、約5.5質量%、約6質量%、約6.5質量%、約7質量%、約7.5質量%、約8質量%、約8.5質量%、約9質量%、約9.5質量%、約10質量%、約11質量%、約12質量%、約13質量%、約14質量%、約15質量%、約16質量%、約17質量%、約18質量%、約19質量%、約20質量%、約25質量%、約30質量%、約35質量%、約40質量%、約45質量%、約50質量%、約55質量%、約60質量%、約65質量%、約70質量%、約75質量%、約80質量%、約85質量%、約90質量%、約95質量%、または約100質量%であり得る。
本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.01質量%、約0.02質量%、約0.03質量%、約0.04質量%、約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.2質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、または約5質量%であり得る。本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、約0.01%〜約0.02%、0.01%〜約0.03%、約0.01%〜約0.04%、約0.01%〜約0.05%、約0.01%〜約0.08%、約0.01%〜約0.1%、約0.02%〜約0.03%、約0.02%〜約0.04%、約0.02%〜約0.05%、約0.02%〜約0.08%、約0.02%〜約0.1%、約0.03%〜約0.04%、約0.03%〜約0.05%、約0.03%〜約0.06%、約0.03%〜約0.1%、約0.05%〜約0.1%、約0.1%〜約0.5%、約0.5%〜約1%、約1%〜約1.5%、約1.5%〜約2%、約2%〜約2.5%、約2.5%〜約3%、約3%〜約3.5%、約3.5%〜約4%、約4%〜約4.5%、および約4.5%〜約5%の範囲であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物中の不純物1の量は、約0.05%に等しいか、またはそれ未満である。
本開示の組成物中の不純物2の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.11質量%、約0.12質量%、約0.13質量%、約0.14質量%、約0.15質量%、約0.2質量%、約0.21質量%、約0.22質量%、約0.23質量%、約0.24質量%、約0.25質量%、約0.26質量%、約0.27質量%、約0.28質量%、約0.29質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、または約5質量%であり得る。本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、約0.05%〜約0.06%、約0.05%〜約0.07%、約0.05%〜約0.08%、約0.05%〜約0.09%、約0.05%〜約0.1%、約0.1%〜約0.2%、約0.1%〜約0.5%、約0.2%〜約0.3%、約0.5%〜約1%、約1%〜約1.5%、約1.5%〜約2%、約2%〜約2.5%、約2.5%〜約3%、約3%〜約3.5%、約3.5%〜約4%、約4%〜約4.5%、および約4.5%〜約5%の範囲であり得る。
本開示の組成物中の不純物3の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.01質量%、約0.02質量%、約0.03質量%、約0.04質量%、約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.2質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、または約5質量%であり得る。本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、約0.01%〜約0.02%、0.01%〜約0.03%、約0.01%〜約0.04%、約0.01%〜約0.05%、約0.01%〜約0.08%、約0.01%〜約0.1%、約0.02%〜約0.03%、約0.02%〜約0.04%、約0.02%〜約0.05%、約0.02%〜約0.08%、約0.02%〜約0.1%、約0.03%〜約0.04%、約0.03%〜約0.05%、約0.03%〜約0.06%、約0.03%〜約0.1%、約0.05%〜約0.1%、約0.1%〜約0.5%、約0.5%〜約1%、約1%〜約1.5%、約1.5%〜約2%、約2%〜約2.5%、約2.5%〜約3%、約3%〜約3.5%、約3.5%〜約4%、約4%〜約4.5%、および約4.5%〜約5%の範囲であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物中の不純物3の量は、約0.05%に等しいか、またはそれ未満である。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物中の不純物3の量は、約0.08%である。
本開示の組成物中の不純物4の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.01質量%、約0.02質量%、約0.03質量%、約0.04質量%、約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.2質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、または約5質量%であり得る。本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、約0.01%〜約0.02%、0.01%〜約0.03%、約0.01%〜約0.04%、約0.01%〜約0.05%、約0.01%〜約0.08%、約0.01%〜約0.1%、約0.02%〜約0.03%、約0.02%〜約0.04%、約0.02%〜約0.05%、約0.02%〜約0.08%、約0.02%〜約0.1%、約0.03%〜約0.04%、約0.03%〜約0.05%、約0.03%〜約0.06%、約0.03%〜約0.1%、約0.05%〜約0.1%、約0.1%〜約0.5%、約0.5%〜約1%、約1%〜約1.5%、約1.5%〜約2%、約2%〜約2.5%、約2.5%〜約3%、約3%〜約3.5%、約3.5%〜約4%、約4%〜約4.5%、および約4.5%〜約5%の範囲であり得る。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物中の不純物3の量は、約0.05%に等しいか、またはそれ未満である。一部の実施形態では、本明細書に開示される組成物中の不純物4の量は、約0.06%である。
本開示の組成物中の不純物5の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.11質量%、約0.12質量%、約0.13質量%、約0.14質量%、約0.15質量%、約0.2質量%、約0.21質量%、約0.22質量%、約0.23質量%、約0.24質量%、約0.25質量%、約0.26質量%、約0.27質量%、約0.28質量%、約0.29質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、または約5質量%であり得る。本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、約0.05%〜約0.06%、約0.05%〜約0.07%、約0.05%〜約0.08%、約0.05%〜約0.09%、約0.05%〜約0.1%、約0.1%〜約0.2%、約0.1%〜約0.5%、約0.2%〜約0.3%、約0.5%〜約1%、約1%〜約1.5%、約1.5%〜約2%、約2%〜約2.5%、約2.5%〜約3%、約3%〜約3.5%、約3.5%〜約4%、約4%〜約4.5%、および約4.5%〜約5%の範囲であり得る。
本開示の組成物中の不純物6の量は、例えば、式(1)の化合物の約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.11質量%、約0.12質量%、約0.13質量%、約0.14質量%、約0.15質量%、約0.2質量%、約0.21質量%、約0.22質量%、約0.23質量%、約0.24質量%、約0.25質量%、約0.26質量%、約0.27質量%、約0.28質量%、約0.29質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、または約5質量%であり得る。本開示の組成物中の不純物1の量は、例えば、約0.05%〜約0.06%、約0.05%〜約0.07%、約0.05%〜約0.08%、約0.05%〜約0.09%、約0.05%〜約0.1%、約0.1%〜約0.2%、約0.1%〜約0.5%、約0.2%〜約0.3%、約0.5%〜約1%、約1%〜約1.5%、約1.5%〜約2%、約2%〜約2.5%、約2.5%〜約3%、約3%〜約3.5%、約3.5%〜約4%、約4%〜約4.5%、および約4.5%〜約5%の範囲であり得る。
本開示の不純物を同定するために使用することができる方法の非限定的な例には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析法(MS)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間(MALDI−TOF)、エレクトロスプレーイオン化飛行時間(ESI−TOF)、ガスクロマトグラフィー−質量分析法(GC−MS)、液体クロマトグラフィー−質量分析法(LC−MS)および二次元ゲル電気泳動が含まれる。
HPLCを使用して、固定相と呼ばれる固体吸着材料の充填カラムにより、混合物の成分を分離するよう、高圧を使用して不純物を同定することができる。試料成分は、カラムに印加される圧力、固定相に使用される材料、固定相に使用される粒子のサイズ、カラムに使用される溶媒の組成、およびカラムの温度に基づいて、カラムと異なる相互作用をし得る。試料成分と固定相との間の相互作用は、試料の成分がカラム中を進むのに必要な時間に影響を及ぼし得る。成分が注入点から溶出までカラムを通って移動するのに必要な時間は、維持時間として知られている。
カラムからの溶出時に、溶出成分は、カラムに取り付けたUV検出器を使用して検出することができる。成分が検出される光の波長は、成分の維持時間と組み合わせて、成分を同定するために使用することができる。さらに、検出器によって表示されるピークを使用して、最初の試料中に存在する成分の量を決定することができる。試料の成分を検出するために使用することができる光の波長には、例えば、約200nM、約225nm、約250nm、約275nm、約300nm、約325nm、約350nm、約375nm、および約400nmが含まれる。
質量分析法(MS)を使用して、本開示の化合物の不純物を同定することもできる。MS分析用の試料を調製するために、目的のタンパク質を含有する試料は、タンパク質分解性酵素によって、より小さなペプチドに消化される。開裂に使用される酵素は、例えば、トリプシン、キモトリプシン、グルタミルエンドペプチダーゼ、Lys−Cおよびペプシンであり得る。試料を質量分析計に注入することができる。注入時に、不純物の全てまたは大部分がイオン化されて、イオン化の際に生じる質量対電荷比に従うスペクトル上のイオンとして検出することができる。次に、質量対電荷比を使用して、試料中に存在する不純物を決定することができる。
本開示は、安定性、投与、有効性および製剤粘度の調節における利点を提供する医薬製剤のいくつかの実施形態を提供する。本明細書に開示されるいずれの実施形態も、組み合わせて、または個別に使用することができる。例えば、本明細書に開示される任意の薬学的に許容される賦形剤、方法、技法、溶媒または化合物は、本明細書に開示される任意の他の薬学的に許容される賦形剤、方法、技法、溶媒または化合物と一緒に使用して、任意の治療的結果を達成することができる。化合物、賦形剤、および他の製剤成分は、任意のこのような製剤において、本明細書に開示される任意の量、比または百分率で存在することができ、任意のこのような組合せは、本明細書に記載される任意の目的で治療的に使用され、本明細書に記載されるいかなる粘度も提供することができる。
実施例1 式(1)の化合物のナトリウム塩の凍結乾燥製剤の調製
オーバーヘッドミキサーを使用して適正サイズのステンレススチール(SS)容器中で規定濃度でDMSOに式(1)の化合物のナトリウム塩を溶解させた。薬物がDMSOに完全に溶解したところで、バルク溶液試料を、インプロセス方法においてUVまたはHPLCを使用して試験して、式1の化合物のナトリウム塩の量は標的濃度の95〜105%以内であると決定した。DMSO適合性の、一連の予め滅菌した2枚の0.2ミクロン滅菌フィルターを通してバルク溶液を濾過し、2LのSSサージ容器に収集した。サージ容器に充填するのに利用可能な量を目視によりモニタリングすることによって、継続的に濾過速度を調整した。次いで、5ccの透明な脱パイロジェンガラスバイアルに、1グラム分量の濾過したバルク溶液を充填した。フッ素ポリマーでコーティングされた滅菌済みのクロロブチルゴム製の凍結乾燥用の栓で各バイアルを、充填ライン上で自動的かつ部分的に栓で塞いだ。凍結乾燥サイクルを開始するために、製品バイアルを無菌輸送条件下で凍結乾燥機に輸送した。パイロットスケール凍結乾燥機、Lyobeta 35、IMA−Telstarを使用凍結乾燥機とし、これは1.02mのチャンバースペース、35kgのアイスキャパシティ、22kg/24hrのコンデンサキャパシティを備える。
式(1)の化合物に関する一般的な凍結乾燥サイクルは以下のとおりであった。
1.製品を棚の上に載せるまで、棚を20℃の目標設定点で制御しておいた。この温度を1時間維持し、全ての製品試料を目標温度で平衡にした。
2.棚を30℃/時の平均制御速度で、−45℃の目標棚設定点まで冷やした。この目標棚設定点を1時間維持し、全ての製品を目標温度で、および完全に固化するよう平衡にした。
3.棚を30℃/時の平均制御速度で、0℃の目標棚温度設定点まで温めた。この目標棚を2時間、設定点に維持し、全ての製品試料を目標温度でアニーリングした。
4.棚を30℃/時の平均制御速度で、−45℃の目標棚設定点まで冷やした。この目標棚設定点を2時間維持し、全ての製品試料を目標温度で、完全な固化のために平衡にした。
5.コンデンサを−40℃より低温まで冷やし、チャンバーから目標圧まで排気した。目標棚設定点をさらに4時間維持し、いかなる非凍結DMSOも蒸発させた。
6.チャンバー圧を目標設定点に制御し、DMSOを昇華させた。
7.棚を30℃/時の平均制御速度で、−6℃の目標棚温度設定点まで温め、全てのDMSOが昇華するまで80.5時間、目標棚設定点で制御した。
8.棚を、平均制御速度で、40℃の目標棚温度設定点まで温め、目標棚設定点に維持し、残留DMSOレベルを低下させた。
9.取り出すために、棚を20℃の目標設定点まで冷やした。濾過済み窒素、NFをチャンバーに流すことにより、チャンバー圧を14.7±0.7PSIAまで上げた。バイアルを栓で塞いで、取り出した。
この検討に使用した具体的な凍結乾燥パラメーターを、下の表1に提示する。
表1の上記の凍結乾燥サイクルの熱電対および圧力の結果を図2に示す。
上記の凍結乾燥サイクルのパラメーターの平衡時における製品温度の概要を下の表2に示す。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を下の表3に示す。
凍結乾燥後、製品は、図3に示される通り、濃厚な白色ケークのように見えた。元の充填高さは、5〜6mmである一方、製品高さは4mmであり、1mmの側面の周辺に均質な収縮が観察された。ケークの上部は、光沢領域があるが艶がないように見え、一方、側面および底部は、光沢があるように見えた。ケークの上部は、凹みがあり、溝およびひび割れにより特有の質感があった。反転させると、ケークは元のままを維持し、バイアルの上部に移動した。振動させると、ケークはバイアルの上部に移動し、ばらばらに壊れて断片および粉末になった。厚みのある白色フィルムとしての最小量の残留物質が、元の充填高さあたりまで存在した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。長い復元時間に起因して、復元時間を、下の表4に示される通り、この検討については分単位で報告する。
図4は、本凍結乾燥のTGA結果とより長い二次乾燥時間の場合の検討とを重ね合わせたものを提示する。本凍結乾燥検討のTGA結果は、18%w/w〜25%w/wの質量減少のある程度のばらつきを示す一方、より長い二次乾燥時間の場合の検討から試験した1つのバイアルは、18%の重量減少を有した。
2回の凍結乾燥サイクルのDMSO量を、下の表5に示す:
実施例2:表1の凍結乾燥プロセスの満載確認検討
この検討の目的は、式(1)の化合物の第1のGMPロットを使用し、バイアルの満載を行い、精密なサイクルが安全、有効かつ頑強であることを実証することであった。式(1)の化合物を用いて製剤化したバルク溶液を、4つのトレイ上の1620個のバイアルに1mLの目標充填体積で充填した。明るい白色で、浮遊した大きな異物粒子が、配合の終了時に溶液中に存在した。縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに熱電対を置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、表6中のプロセスパラメーターに従い、フリーズドライした。
図37は、凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を提示する。
図38は、表6の凍結乾燥パラメーターに関するRGAデータを提示する。RGAは、一次乾燥全体を通じて、チャンバー中のDMSOを検出した。一次乾燥において約55時間後に、シグナルは、ベースラインレベルに接近した。RGAは、二次乾燥中にDMSOレベルの第2の上昇を検出することはなかった。
平衡時における製品温度の概要を、下の表7に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表8に示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、トレイあたり、中央部の9個のバイアル、および縁部の9個のバイアルで行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。
図39は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品は、濃厚な黄色ケークのように見えた。元の充填高さは、5mmである一方、製品高さは4mmであり、1mmの側面の周囲に均質な収縮が観察された。ケークの上部は、光沢領域があるが艶がないように見え、一方、側面および底部は、艶がないように見えた。ケークの上部は、凹みがあり、特有の質感があり、ケーク高さに及ぶひび割れを伴っていた。反転させると、ケークはばらばらになり、バイアルの上部に移動した。振動させると、ケークはバイアルの上部に移動し、ばらばらに壊れて断片および粉末になった。薄い黄色フィルムとしての最小量の残留物質が、元の充填高さあたりまで存在した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。長い復元時間に起因して、復元時間を、この検討については分単位で報告する。表9は、この検討に関する平均復元時間および濁度結果を提示する。
TGA分析の結果を、表40に提示する。中央の製品温度は全て、中断に到達する前は、−4℃の臨界温度より低いままであった。縁部の熱電対による製品温度は、全て、中断時の臨界温度よりわずかに高かった。しかし、縁部のバイアルでは、崩壊の兆候も溶融の兆候も観察されなかった。製品温度は、一次乾燥において約55時間後に定常状態に到達した。TGAの試験結果は、17%の総重量減少を示し、これは、以前の結果と一致した。
実施例3:式(1)の化合物に関するさらなる凍結乾燥方法
式(1)の化合物を含有する溶液が入っている一連のバイアルを、下の表10に説明される具体的なサイクルパラメーターを使用して凍結乾燥した。
凍結乾燥サイクルが完了したら、凍結乾燥機を窒素で充填して戻し、バイアルを完全にかつ自動的に栓で塞いだ。バイアルをアイソレーターに無菌的に輸送し、ここで各バイアルに、青色アルミニウム製フリップオフキャップで自動的に蓋をした。バイアルを目視で検査し、その後、放出試験のための試料採取、ならびに表示付けおよび包装作業に進んだ。準備ができるまでバイアルを2〜8℃に維持した。各バイアルをその内容物について表示付けした。
実施例4:比較試験
I.本明細書に開示されるプロセスによって作製した凍結乾燥製剤:
DSMO中に異なる4つの濃度で式(1)の化合物のナトリウム塩を含有するバルク溶液を作製し、その結果得られた溶液(A〜Dと示す)を凍結乾燥バイアル中に充填し、上記の実施例1におけるプロトコールを使用して凍結乾燥に付した。ピラニーゲージおよびバラトロンゲージを使用して、一次乾燥(昇華)ステージの終了を決定した。図1に一次および二次乾燥ステージ中における経時でのDMSO含量の漸減を示す。
凍結乾燥に続いて、凍結乾燥試料を、純度(HPLCによる%純度)、DMSO残留量、および残留水分について分析した。試料は、これを下の表11に記載の非水性溶媒系に溶解させることにより復元し、復元時間および復元された製剤の外観について分析した。
分析の結果は下の表12に示される。
4つの異なる濃度に対する結果、n=1
LOQ=定量限界
II.比較製剤:
濃度100mg/mLの式(1)の化合物のナトリウム塩のバルク溶液を上記の実施例3における装置を使用して、ただし、当該溶液の凍結中に第1の加温ステージが含まれないが異なる凍結速度で製剤を凍結することが含まれる異なる温度プロファイルを使用して、凍結乾燥に付した。このようにして調製した比較製剤の特徴が下の表13に示される。
III.IおよびIIに記載の製剤から得られた結果の比較
上記ステップIに示された結果により、本明細書に開示されるプロセスによる一次乾燥の前に当該溶液の凍結中に中間の加温ステージ(「第1の加温ステージ」)が含められた場合、その結果は、20分未満で、そして場合によっては15分未満で復元が可能な凍結乾燥した乾燥製剤であることが実証される。
比較すると、中間加温ステージを省略したプロセスにより作製した上記のIIにおける比較製剤FP1、FP2およびFP3は、復元するのにより長い時間(30分超)を要した。中間加温ステージは、凍結乾燥製品の多孔性を高める効果および溶媒分子と接触するのに利用できる表面積を大きくする効果を有することができ、それによって製剤の溶解性を高めることができる。
IV.WO2013/033176の実施例4との乾燥時間の比較
WO2013/033176の実施例4には、下の表14に示されているサイクルパラメーターを使用する式(1)の化合物のナトリウム塩の溶液の凍結乾燥が記載されている。
本開示のプロセスでは、中間の(第1の)加温ステージが、当該溶液が初めに凍結される2回の凍結ステージの間に挟み込まれたが、これによってさらにより多孔性の構造がもたらされ、この構造からDMSOが一次乾燥ステージ中により容易に昇華し得ると考えられる。それゆえ、より多くの割合のDMSOが一次乾燥ステージ中に除去され、その結果、さらに短期の二次乾燥ステージを用いることができる。
したがって、以上をまとめると、本開示のプロセスにより、おおいに高められた溶解特性を有する凍結乾燥製品を製造するのに必要な時間を低減させることができる。
実施例5:75mg/mLおよび100mg/mLの製剤Aと製剤Bとに関するより大規模な試験
実施例3に記載の実験で得られた結果により、残留DMSOの最低レベルは、濃度75mg/mLの活性化合物を含有するバルク溶液を凍結乾燥した製剤Bで得られることが示された。したがって、式(1)の化合物のナトリウム塩のDMSO中75mg/mLおよび100mg/mLの溶液で検証的試験を実施した。凍結乾燥は100バイアルスケールで実施し、分析は複数の試料で実施した。使用したプロトコールは実施例3に記載の通りとした。その結果得られた凍結乾燥製品の特性は下の表15に示される通りであった。
* 復元時間には気泡の消散(約10分)は含まれていない。しかし、復元は手作業で実施し、機械による混合装置を必要としなかった。
** この場合は見られなかったが、当該溶液は、わずかに濁りを帯びかつ/または色調においてわずかに黄味がかった白色〜黄色である場合もあり得る。
表15の結果により、本開示のプロセスは例えば、復元時間が10分未満(気泡が透明となるのに要する時間を除いて)である凍結乾燥製剤を調製するために使用できること、および復元は機械による混合器を必要とせず手作業で実施することができることが実証される。
実施例6:式(1)の化合物のナトリウム塩の調製
式(1)の化合物のナトリウム塩を、1s(式中、R=カルバメート保護基)を、ホスホロアミダイトビルディングブロック1dとカップリングさせることにより、米国特許第7700567号(参照により、その内容が本明細書に組み込まれる)に記載される通りに調製した。
保護された2’−デオキシグアノシンに連結されたCPG固体支持体1s(式中、R=tert−ブチルフェノキシアセチル)を、60%の0.3Mベンジルチオテトラゾールアクチベーター(アセトニトリル中)の存在下で、2〜2.5当量のフェノキシアセチルデシタビンホスホロアミダイト(1d、式中、R=フェノキシアセチル)と10分間カップリングさせた。保護されたDpGジヌクレオチドを含有するCPG固体支持体を、メタノール中50mMのKCOの20mLで1時間20分間処理した。カップリングした生成物を酸化し、保護基を除去し、得られた化合物を洗浄し、濾過し、ガードカラム(Phenomenex)、50×21.2mm、10μmとともにGemini C18分取用カラム(Phenomenex)、250×21.2mm、10μmを備えたAKTA Explorer 100 HPLCにより、MilliQ水中の50mMトリエチルアンモニウムアセテート(pH7)(移動相A)およびMilliQ水中の80%アセトニトリル(移動相B)を用いて、カラム体積中2%〜20/25%の移動相Bで精製した。
DpGジヌクレオチド2b:
(式中、X+=トリエチルアンモニウム)のESI−MS(−ve)(中性化合物C182410Pの計算精密質量は557.14である)は、m/z 556.1[M−H]、および[2M−H]では1113.1を示した。
4mLの水、0.2mLの2M NaClOの溶液にトリエチルアンモニウム塩を再度溶解させることにより、式(1)の化合物のナトリウム塩、すなわち、DpGジヌクレオチド2b(式中、X+=ナトリウム)を得た。36mLのアセトンを加えると、ジヌクレオチドが沈殿した。溶液を−20℃で数時間維持し、4000rpmで20分間遠心分離した。上清を破棄し、固体を30mLのアセトンで洗浄し、その後、4000rpmで20分間さらに遠心分離した。水に溶解させフリーズドライした沈殿物は、m/z 556.0[M−H]を示した。
実施例7:本明細書に開示される化合物に関する凍結乾燥方法の確認
表16に示される凍結乾燥手順の結果は、他の凍結乾燥手順で得られた濁りを帯びた溶液とは反対に、透明な復元された溶液であった。
実施例8:注射提供用の式(1)の化合物100mg/バイアルに関する目標および境界検討によるプロセス評価
実施例7の凍結乾燥プロセスの安全性、有効性および頑健性を実証するために、本プロセスの様々なステップを、目標設定点に、または目標設定点より高くもしくは低くなるように調整した一連の検討を行った。この計画は、目標プロセスパラメーターを使用する1つの検討と、その後の、証明済み許容範囲を実証するために目標条件付近の一次乾燥における棚温度±3℃およびチャンバー圧±5ミクロンおよび二次乾燥における±175ミクロンの組合せを使用する4つの検討からなるように最初に設計した。
最初の検討中に、二次乾燥におけるチャンバー圧が、200ミクロンの目標チャンバー圧に基準として上昇しなかったという逸脱が発生した。したがって、高い棚温度および低い棚温度と組み合わせた、二次乾燥における実際の目標パラメーターおよび高チャンバー圧を実証するために3つの追加検討を含ませた。各検討において行われる条件の概要が表17に含まれる。
検討Gの加工中に、この系は、25ミクロンの高い境界チャンバー圧までチャンバーを排気することなく、一次乾燥棚温度まで進行した。しかし、製品温度が、全時間にわたり、アニーリング温度より低い温度で凍結状態のままであったので、製品への影響は観察されなかった。
検討Hからのプロセスデータは、凍結、アニーリングおよび再凍結プロセス中に収集されていなかった。2回目の凍結の終了時および一次乾燥への漸変中に収集したデータは、凍結乾燥器は、プログラム化されている凍結、アニーリング、2回目の凍結および排気ステップを行ったことを示す。したがって、高い棚温度での凍結プロセスは、検討BおよびDにおいて許容可能であることが示されているので、この検討の目的に対する影響は観察されなかった。
上記検討の全ては、希釈剤を使用して復元した場合に、低い濁度を有する透明無色の溶液を形成した、わずかに脆いケークをもたらした。低い棚温度および低チャンバー圧の検討には、昇華を完了するのに最長時間を要した。高い棚温度の検討は、凍結中に形成された構造を依然として維持しながら、割り当て時間内で昇華を十分に完了した。
これらの目標および境界検討により、目標凍結乾燥プロセスが、各セグメントにおける目標棚温度付近の±3℃、ならびに一次乾燥における目標チャンバー圧付近の±5ミクロン、および二次乾燥における±175ミクロンの範囲を有することが首尾よく実証された。
全ての検討に関して、使用するまで、式(1)の化合物を2℃〜8℃で保管した。使用時に、式(1)の化合物を秤量し、DMSOの全体積の約90%に分注した。式(1)の化合物の量は、各ロットに関する分析の証明書から報告されているアッセイ(遊離酸のまま)に基づいて調整した。全ての化合物が溶解するまで、磁気撹拌子を用いてDMSOを約2時間、激しく混合した。化合物の全てが一旦溶解すると、この溶液を追加のDMSOを使用して、化合物が100mg/mLの最終濃度となるよう適量で調整し、1.164g/mLの密度になると仮定した。次に、この溶液を0.2μmのフィルターに通して濾過した。
一般的な加工手順を下に提示する。
1.それぞれのバッチ記録手順に従い、式(1)の化合物溶液を製剤化して、濾過した。
2.洗浄した6RタイプIのチューブ式バイアルであるSchott部品番号1123261に、注射用バルク溶液用の化合物を1mLの目標充填体積まで充填した。
3.胴体が20mmの単一通気口付き4432/50G B2−TR栓(部品番号19700033)を一部バイアルに挿入した。
4.熱電対を10個の製品バイアル(中央部の6個および縁部の4個)の底部中央に置いた。
5.製品を含有する底のないトレイを凍結乾燥器の棚に置き、トレイの底部を取り外した。DMSOおよびスペーサーを含有するバルクトレイを、製品を含有しないいずれの棚にも置いた。
6.製品を載せた後、チャンバーから約12PSIAまで排気して、良好なドア密封を保証した。
7.凍結乾燥サイクルを、以下の項目に概略される一般パラメーターを使用するプログラム表に従い完了した。データは、5分毎に電子記録した。
比較検討のための式(1)の化合物に関する目標凍結乾燥サイクルは以下のとおりであった。
1.製品を棚の上に載せるまで、棚を20℃の目標設定点で制御しておいた。この温度を1時間維持し、全ての製品試料を目標温度で平衡にした。
2.棚を30℃/時の平均制御速度で、−45℃の目標棚設定点まで冷やした。この目標棚設定点を1時間維持し、全ての製品を目標温度で、および完全に固化するよう平衡にした。
3.棚を30℃/時の平均制御速度で、0℃の目標棚温度設定点まで温めた。この目標棚を2時間、設定点に維持し、全ての製品試料を目標温度でアニーリングした。
4.棚を30℃/時の平均制御速度で、−45℃の目標棚設定点まで冷やした。この目標棚設定点を2時間維持し、全ての製品試料を目標温度で、完全な固化のために平衡にした。
5.コンデンサを−40℃より低温まで冷やし、チャンバーから目標圧まで排気した。目標棚設定点をさらに4時間維持し、いかなる非凍結DMSOも蒸発させた。
6.チャンバー圧を目標設定点に制御し、DMSOを昇華させた。
7.棚を30℃/時の平均制御速度で、−6℃の目標棚温度設定点まで温め、全てのDMSOが昇華するまで80.5時間、目標棚設定点で制御した。
8.棚を、平均制御速度で、40℃の目標棚温度設定点まで温め、目標棚設定点に維持し、残留DMSOレベルを低下させた。
9.取り出すために、棚を20℃の目標設定点まで冷やした。濾過済み窒素、NFをチャンバーに流すことにより、チャンバー圧を14.7±0.7PSIAまで上げた。バイアルを栓で塞いで、取り出した。
下の表18は、境界検討に関するプロセスパラメーターの概要を提示する。
2時間後に表の終わりに列挙した設定点まで真空引きし、プロセスの残り全体にわたり圧力を維持する。
以下の検討に使用した希釈剤は以下のとおりであった。
検討A:低チャンバー圧を用いる目標検討。
この検討の目的は、目的凍結乾燥パラメーターを用いる境界検討の一貫性を実証するために、目標凍結乾燥プロセスを再現することであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の約400個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、DMSOを用いるバルクトレイを使用した。熱電対は、縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、二次乾燥において200ミクロンのチャンバー圧設定点を含まない元の目標プロセスパラメーターに従ってフリーズドライした。
配合中に、直径が約3〜5mmの1つの白色粒子が、溶液中に浮遊するのが観察された。この粒子は、薬物物質よりも明るい白色に見え、大部分の薬物物質が沈むのに対し、浮遊したので、異物と考えられた。したがって、この検討は、この粒子が溶解しないまま進めた。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図5に示す。
平衡時における製品温度の概要を、下の表20に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表21に示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、2個のバイアルに関して行った。図6は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。長い復元時間に起因して、復元時間を、この検討については分単位で報告する。表22は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、1mLの希釈剤を用いて行い、溶液が完全に透明になるのに約20分かかった。復元時間は、注射用の式(1)の化合物を用いた以前の検討と一致したか、またはそれよりわずかに短かった。全ての試料に関する濁度試験は、3未満のNTU値を示した。それらは、希釈剤ほどの濁度を有さない透明溶液であると考えられる。
TGA分析の結果を、下の表23に提示する。
DSCの結果を、下の図7に提示する。図7は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGAの結果は、約19%w/wの質量減少を示した。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示した。このことは、DSC変化が、試料からの残留DMSOの発生に関連していることを示唆する。製品温度は、熱電対を用いてモニタリングした全てのバイアルについて、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。製品温度は、一次乾燥における約64時間後に定常状態に到達した。
この検討により、二次乾燥における低圧を伴う、一次乾燥における推奨目標パラメーターによって、復元時に、一貫した残留DMSOレベルおよび低濁度を有する優れた製品が実現されることが実証された。この検討は、2つの圧力設定点間の差異を確立するための、目標一次乾燥と共に二次乾燥における低圧の効果を表すものである。
検討B:高い棚温度、高チャンバー圧
この検討の目的は、目標凍結乾燥プロセスが安全、有効かつ頑強であることを示すための4つの境界検討の1番目とすることであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の約400個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、DMSOを用いるバルクトレイを使用した。縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに熱電対を置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、高い棚温度;高チャンバー圧(HH)プロセスパラメーターに従いフリーズドライした。したがって、チャンバー圧は、二次乾燥において25ミクロンのままであった。RGAは、凍結乾燥器チャンバーの上部に位置する試料ポートにおいて、凍結乾燥器に接続した。
配合中に、式(1)の化合物の添加をモニタリングした。この物質は凝集する傾向があり、より大きな塊は、適切に湿潤しない。この傾向は、溶解時間を短縮させて、この物質を浮遊させた。別の湿潤塊は、沈んで、容器の底部に付着することが観察された。これらの物質は、溶解しないままであり、さらに分析するために、これらの物質を濾過した。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図8に示す。
平衡時における製品温度の概要を、下の表24に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表25に示す。
RGAデータを図9に示す。RGAデータは、一次乾燥の開始時に、DMSOシグナルの増大を示した。一次乾燥において、約54時間後に、DMSOレベルはベースラインレベルに戻った。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、2個のバイアルに関して行った。図10は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。復元時間を、この検討については分単位で報告する。表26は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、1mLの希釈剤を用いて行い、溶液が透明になるのに約18分かかった。全ての試料に関する濁度試験により、NTU値は、目標検討よりも有意に高いことが示された。再試験を行い、3つの試料の全てが、3未満のNTU値を示した。以前の試験により、プールした試料が、プール後に十分に混合されない場合、人工的に高い濁度結果が生じ得ることが示された。
第1の組のバイアルが、他の検討の場合の傾向から逸脱したので、他の検討の全てが完了した後に追加のバイアルを試験した。
TGA分析の結果を、下の表27に提示する。
DSCの結果を、下の図11に提示する。図11は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGAの結果は、約17%〜18%w/wの質量減少を示した。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このことは、目標検討と一致した。
製品温度は、全ての中央の熱電対について、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。この縁部の熱電対は、−4℃〜−3℃の間の中断温度を有した。しかし、最終製品に及ぼす影響は検出されなかった。中央部の熱電対による製品温度は全て、−8℃〜−6℃の範囲内にあった。製品温度は、一次乾燥において約54時間後に定常状態に到達した。
この検討は、二次乾燥における相対的に低いチャンバー圧を伴う、一次乾燥における高い棚温度および高チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
検討C:低い棚温度、高チャンバー圧
この検討は、目標凍結乾燥プロセスが安全、有効かつ頑強であることを示すための4つの境界検討の2番目のものであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の約400個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、DMSOを用いるバルクトレイを使用した。縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに熱電対を置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、低い棚温度;高チャンバー圧(LH)プロセスパラメーターに従い、フリーズドライした。したがって、チャンバー圧は、二次乾燥において25ミクロンのままであった。RGAは、凍結乾燥器チャンバーの上部に位置する試料ポートにおいて、凍結乾燥器に接続した。
配合中に、より大きな塊について、式(1)の化合物をチェックした。これらの塊は、溶解を支援するためにDMSOに化合物を添加する前に壊れた。化合物の完全溶解を、約1時間で達成した。この結果は、透明無色の溶液を実現することに関するこれまでの問題は、本化合物の溶解特性、および可能性として磁気撹拌子の低せん断混合の結果であることを示唆した。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図12に示す。
平衡時における製品温度の概要を、下の表28に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表29に示す。
RGAデータが図13に示される。RGAデータは、一次乾燥の開始時に、DMSOシグナルの増大を示した。一次乾燥において、約64時間後に、DMSOレベルはベースラインレベルに戻った。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、2個のバイアルに関して行った。図14は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。復元時間を、この検討については分単位で報告する。表30は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、溶液が透明になるのに約18〜19分かかった。全ての試料に関する濁度試験は、3未満のNTU値を示した。それらは、希釈剤ほどの濁度を有さない透明溶液であると考えられる。
TGA分析の結果を、下の表31に提示する。
DSCの結果を、下の図15に提示する。図15は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGAの結果は、約19%w/wの質量減少を示した。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このことは、目標検討と一致した。
製品温度は、全てのモニタリングしたバイアルについて、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。中央部の熱電対による製品温度は全て、熱分析データに基づいて、−8℃〜−6℃の目標範囲より低かった。製品温度は、一次乾燥において約76時間後に定常状態に到達した。
この検討は、二次乾燥における相対的に低いチャンバー圧を伴う、一次乾燥における低い棚温度および高チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
検討D:高い棚温度、低チャンバー圧
この検討は、目標凍結乾燥プロセスが安全、有効かつ頑強であることを示すための4つの境界検討の3番目のものであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の約400個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、DMSOを用いるバルクトレイを使用した。縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに熱電対を置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、高い棚温度;低チャンバー圧(HL)プロセスパラメーターに従いフリーズドライした。したがって、チャンバー圧は、二次乾燥において15ミクロンのままであった。RGAは、凍結乾燥器チャンバーの上部に位置する試料ポートにおいて、凍結乾燥器に接続した。
配合中、塊に関して式(1)の化合物を検査し、塊は、DMSOに添加する前に、より小さな片に壊れた。溶解は、DMSOに該化合物を添加する間に形成するより大きな塊に起因して、約2.5時間で完了した。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図16に示す。
平衡時における製品温度の概要を、下の表32に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表33に示す。
RGAデータを図17に示す。RGAデータは、一次乾燥の開始時に、DMSOシグナルの増大を示した。一次乾燥において、約49時間後に、DMSOレベルはベースラインレベルに戻った。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、2個のバイアルに関して行った。図18は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。復元時間を、この検討については分単位で報告する。表34は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、溶液が透明になるのに約16〜18分かかった。全ての試料に関する濁度試験は、3未満のNTU値を示した。それらは、希釈剤ほどの濁度を有さない透明溶液であると考えられる。
TGA分析の結果を、下の表35に提示する。
DSCの結果を、下の図19に提示する。図19は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGAの結果は、約17%w/wの質量減少を示した。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このことは、目標検討と一致した。
製品温度は、全てのモニタリングしたバイアルについて、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。この縁部の熱電対は、−3℃〜−1℃の間の中断温度を有した。しかし、最終製品に及ぼす影響は検出されなかった。中央部の熱電対による製品温度は全て、熱分析データに基づいて、推奨される通り−8℃〜−6℃の目標範囲の暖かい側にあった。製品温度は、一次乾燥において約51時間後に定常状態に到達した。
この検討は、二次乾燥における25ミクロン未満のチャンバー圧を伴う、低い棚温度および高チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
検討E:低い棚温度、低チャンバー圧
この検討は、目標凍結乾燥プロセスが安全、有効かつ頑強であることを示すための4つの境界検討の4番目のものであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の約400個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、DMSOを用いるバルクトレイを使用した。縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに熱電対を置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、低い棚温度;低チャンバー圧(LL)プロセスパラメーターに従いフリーズドライした。したがって、チャンバー圧は、二次乾燥において15ミクロンのままであった。
配合中、式(1)の化合物のロットの1つは、完全溶解を達成するのに約7時間かかる一方、式(1)の化合物の別のロットは、2.5時間よりわずかに短い時間がかかった。第1のロットは以前にわずか1時間で溶解していたので、溶解速度は、第1のロットについては製剤化された体積が少ないこと、および容器中で磁気撹拌子により達成された混合に起因した。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図20に示す。
平衡時における製品温度の概要を、下の表36に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表37に示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、サブロットあたり2個のバイアルに関して行った。図21のパネルAは、溶解が困難な、式(1)の化合物の第1のロットに由来する凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示しており、図21のパネルBは、式(1)の化合物の第1のロットよりも迅速に溶解した、第2のロットに由来する凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。復元時間を、この検討については分単位で報告する。表38は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、どちらのサブロットも17分かかった。全ての試料に関する濁度試験は、3未満のNTU値を示した。それらは、希釈剤ほどの濁度を有さない透明溶液であると考えられる。
TGA分析の結果を、下の表39に提示する。
DSCの結果を、下の図22に提示する。図22は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGA結果は、第1のロットの質量減少にはよりばらつきがあることを示したが、第2のロットは、約19%w/wで一貫した。これらの条件は、DMSOの脱着速度を低下させるので、このばらつきは、より低い棚温度およびより低いチャンバー圧による可能性が高い。残留DMSOレベルは、依然として注射において式(1)の化合物の許容可能なレベルの範囲内にあるので、製品への影響は観察されなかった。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このシフトは、目標検討結果と一致した。
製品温度は、全てのモニタリングしたバイアルについて、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。製品温度は全て、熱分析データに基づいて、推奨される通り−8℃〜−6℃の目標範囲より低かった。製品温度は、一次乾燥において、約80.5時間後に定常状態にほぼ到達した。
この検討は、二次乾燥において、低い棚温度、および25ミクロンをわずかに下回るチャンバー圧での低チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
検討F:目標検討
この検討の目的は、目標凍結乾燥プロセスを再現すること、および目標凍結乾燥プロセスが安全、有効かつ頑強であることを実証することであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の約175個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、DMSOを用いるバルクトレイを使用した。縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに熱電対を置いた。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、表18中の目標プロセスパラメーターに従い、フリーズドライした。
配合中、式(1)の化合物のロット1は、完全溶解を達成するのに約30分かかった一方、ロット2は約1.5時間かかった。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図23に示す。
平衡時における製品温度の概要を、下の表40に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表41に示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、サブロットあたり2個のバイアルに関して行った。図24のパネルAは、式(1)の化合物の第1のロットに由来する凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示しており、図24のパネルBは、第2のロットに由来する凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。復元時間を、この検討については分単位で報告する。表42は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、溶液が透明になるのに約17〜18分かかった。復元時間は、式(1)の化合物の注射を用いた以前の検討と一致したか、またはそれよりわずかに短かった。濁度試験により、ロット1の場合、1NTU未満のNTU値、およびロット2の場合、約10NTUのNTU値が示され、これらの値は、APIのこれらの2つのロットに関する以前の値と一致する。
TGA分析の結果を、下の表43に提示する。
DSCの結果を、下の図25に提示する。図25は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGAの結果は、約19%w/wの質量減少を示した。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示した。このシフトは、DSC変化が、試料からの残留DMSOの発生に関連していたことを示唆する。
製品は、一次乾燥において、約40時間後に定常状態に到達した。
この検討により、推奨される目標パラメーターによって、復元時に、一貫した残留DMSOレベルおよび低濁度を有する製品が得られることが実証された。
検討G:低い棚温度、高チャンバー圧
この検討の目的は、凍結乾燥プロセスが安全、有効かつ頑強であることを示すLH境界検討とすることであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の140個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、バイアルの残りおよびバルクトレイにDMSOを充填した。熱電対は、縁部の4個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに入れた。しかし、中央部のバイアルにおける熱電対の1つは、凍結乾燥プロセス全体を通じて記録していなかった。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、表18中のLHプロセスパラメーターに従い、フリーズドライした。
配合中に、より大きな塊について、式(1)の化合物をチェックした。本検討において使用した式(1)の化合物のロットは、溶解を達成するのに約3.3時間かかった。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図26に示す。系を大気圧付近にして、維持の延長を−9℃で行った。この維持に起因する検討への影響は観察されなかった。
平衡時における製品温度の概要を、下の表44に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
排気直前の製品温度を示す。
製品中断温度の概要を、下の表45に示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、1個のバイアルに関して行った。
図27は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。復元時間を、この検討については分単位で報告する。表46は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、溶液が透明になるのに17分よりわずかに短い時間がかかった。全ての試料に対する濁度試験は、約15〜20NTUのNTU値を示した。これらの値は、式(1)の化合物のこのロットに関する以前の結果と一致する。
TGA分析の結果を、下の表47に提示する。
DSCの結果を、下の図28に提示する。図28は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGA結果は、約17%w/wの質量減少を示し、これは、目標検討からの結果よりもわずかに低かった。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このシフトは、目標検討結果と一致した。
製品温度は、全てのモニタリングしたバイアルについて、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。全ての製品温度は、熱分析データに基づいて、−8℃〜−6℃の目標範囲より低かった。製品温度は、一次乾燥において、約75時間後に定常状態に到達した。ヘイスティングスゲージは戻り、一次乾燥において約55時間後のチャンバー圧と一致した。
この検討は、低い棚温度および高チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
検討H:高い棚温度、高チャンバー圧
この検討の目的は、目標凍結乾燥プロセスが有効かつ頑強であることを示すHH境界検討とすることであった。バルク溶液を、1つのトレイ上の135個のバイアル中に1mLの目標充填体積で充填した。満載条件を模倣するために、残りのバイアルおよびバルクトレイにDMSOを充填した。熱電対は、縁部の3個のバイアルおよび中央部の6個のバイアルに入れたが、縁部の1個の熱電対は、いずれのデータも記録していなかった。載せるステップの完了後、チャンバーから11〜13PSIAの範囲内まで排気し、チャンバーの適切な密封を保証した。製品は、表18におけるHHプロセスパラメーターに従いフリーズドライした。しかし、凍結およびアニーリングステップ中に、データは収集されていなかった。凍結乾燥器チャンバーの背部に位置する試料ポートにおいて、RGAを凍結乾燥器に接続した。
配合中に、より大きな塊について、式(1)の化合物をチェックした。本検討において使用した式(1)の化合物のロットは、完全溶解を達成するのに116分かかった。室温を制御する代わりに、最初のバルク溶液を2℃〜8℃の保管場所に入れ、うかつにも凍結させた。第2のバルク溶液は、46分の溶解時間で調製した。第2のバルク溶液をバイアル中に充填した。
この凍結乾燥サイクルパラメーターの結果を、図29に示す。注:TC−2は、さらなるデータ分析から除外した。
平衡時における製品温度の概要を、下の表48に提示する。
製品温度は、セグメントの終了時における温度を示す。
RGAデータを図30に示す。RGAデータは、一次乾燥の開始時に、DMSOシグナルの増大を示した。一次乾燥において、約61時間後に、このDMSOレベルはベースラインに戻った。
製品中断温度の概要を、下の表49に示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、1個のバイアルに関して行った。
図31は、凍結乾燥製品のバイアルの上面図を示す。製品バイアルに関する外見は、側面の周辺に均質な収縮を有する、均質で濃厚な白色ケークを示した。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。長い復元時間に起因して、復元時間を、この検討については分単位で報告する。表50は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、溶液が透明になるのに約17分かかり、これは、以前の結果よりわずかに速かった。全ての試料に関する濁度試験は、3〜32NTUのNTU値を示した。これらの値は、これまでの検討よりもわずかに変動が大きかったが、依然として、式(1)の化合物のこのロットに関する以前の結果と一致する同じ範囲内であった。
TGA分析の結果を、下の表51に提示する。
DSCの結果を、下の図32に提示する。図32は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGA結果は、約17%w/wの質量減少を示し、これは、目標検討からの結果よりもわずかに低かった。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このシフトは、目標検討結果と一致した。
製品温度は、全ての中央の熱電対について、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。熱電対による製品温度は全て、−8℃〜−6℃の範囲内にあった。製品温度は、一次乾燥において、約42時間後に定常状態に到達した。
この検討は、高い棚温度および高チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
上記の通り、高い棚温度、高チャンバー圧検討の場合、凍結中のデータを収集しなかった。したがって、この検討を繰り返し、結果を下に提示する。
本検討の繰り返しに使用したサイクルパラメーターを表52に示す。
凍結乾燥サイクルパラメーターもまた、図33に提示する。
平衡時における製品温度の概要を、下の表53に提示する。
表54は、繰り返し検討に関する昇華の概要を提示する。
ヘイスティングスゲージの表示度数が、一次乾燥の間にチャンバー圧の定常状態に到達した時間を示す。
検討の完了時に、外見に関する100%検査を行った。復元は、9個のバイアルに関して行った。濁度試験は、1試料あたり、3個の復元済みバイアルをプールすることにより行った。DSCおよびTGAは、1個のバイアルに関して行った。
図34は、凍結乾燥製品の側面図を提示する。図35は、図34に図示した製品の近接上面図を提示する。ケークは、均質な白色を有する濃厚物のように見えた。元の充填高さは4〜5mmであった一方、製品高さは4mmであり、ケークの側面の周辺に1mmの均質な収縮が観察された。ケークの上部、底部および側面は、光沢があるように見え、底部は、部分的に艶がないように見えた。
ケークの上部は、特有の質感があり、凹みがあり、ケークの全高に及ぶひび割れを伴っていた。反転および振動させると、ケーク片はバイアルの上部に移動し、さらに壊れた。薄い白色フィルムとしての残留物質が、ケークが元々あったバイアルの側面および底部の周辺に観察された。
復元は、バイアルアダプターまたはシリンジを使用して、各バイアル中に1mLの希釈剤を押し出して、これらのバイアルを透明になるまで静置することにより行った。全ての試料は、透明無色の溶液になった。長い復元時間に起因して、復元時間を、この検討については分単位で報告する。表55は、この検討に関する平均復元時間を提示する。復元は、溶液が完全に透明になるのに約12.5分かかった。全ての試料に関する濁度試験は、5NTUに等しいまたはそれ未満のNTU値を示し、この値は、式(1)の化合物のこのロットに関する以前の結果と同じ範囲にあった。
TGA分析結果を、下の表56に提示する。
DSCの結果を、下の図36に提示する。図36は、DSCサーモグラムとTGAサーモグラムとを重ね合わせたものを提示する。TGA結果は、約17%w/wの質量減少を示し、これは、目標検討からの結果よりわずかに低いが、以前のHH検討と一致した。DSCは、TGAによる様々な重量減少事象に相関するベースラインのシフトを示し、このことは、目標検討結果と一致した。
製品温度は、全ての中央の熱電対について、中断に到達する前は−4℃の臨界温度より低いままであった。縁部の熱電対は、−3℃程度の暖かい中断温度を有した。しかし、最終製品に対する影響は検出されなかった。中央部のバイアルにおける熱電対による製品温度は全て、−8℃〜−6℃の範囲のわずかに上であった。製品温度は、一次乾燥において、約42時間後に定常状態に到達した。
この検討は、高い棚温度および高チャンバー圧の境界条件により、目標検討に類似した最終製品が得られることを実証した。
下の表57は、上述の検討の全ての場合の製品温度およびTGA質量減少検討の概要を提示する。
下の表58は、上述の検討の全ての場合の昇華の概要を提示する。
実施例9:グアデシタブリン凍結乾燥サイクルパラメーター
下の表59に提示されるプロセスを使用して、式(1)の化合物の最大で30,000個のバイアルを凍結乾燥した。以下に限定されないが、アッセイ、関連物質、残留DMSO含有量および復元時間を含めた全ての分析試験結果は、合格基準を満たした。
2つの異なるスケールでの例となるバッチからの結果を比較した。この比較を下の表60に提示する。
実施例10:凍結乾燥医薬製品中の不純物
凍結乾燥製品のバッチを分析し、製品の純度、不純物のタイプおよび量、水分含量(mg/バイアル)およびDMSO含有量(mg/バイアル)を決定した。凍結乾燥製品のバッチに検出された不純物は、以下の化合物を含んだ。
表60および表61は、本明細書に開示される凍結乾燥医薬製品の7つのバッチの内容物を示す。
実施形態
以下の非限定的実施形態は本発明の実例を提供するものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
実施形態1. 凍結乾燥医薬組成物を調製する方法であって、前記方法は、式(1)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩を、ジメチルスルホキシド(DMSO)を含む溶媒に溶解させて溶液を生成するステップであって、前記溶媒を次いでフリーズドライプロセスによって除去して凍結乾燥製品を得る、ステップを含み、前記フリーズドライプロセスは、(i)前記溶液の温度を約−45℃に下げることによって前記溶液を凍結させる第1の凍結段階と、(ii)前記凍結した溶液の温度を約0℃に上昇させる第1のアニーリング段階であって、約0℃の温度は前記溶液を凍結したままに保つ、第1のアニーリング段階と、(iii)前記溶液の温度を約−45℃の温度に下げる第2の凍結段階と、(iv)前記溶液の温度を約−6℃まで上げる一次乾燥段階であって、前記一次乾燥段階は、減圧下、凍結状態の前記溶液からDMSOを昇華によって除去して、部分的に乾燥した製品を得る昇華ステップを含む、一次乾燥段階と、(v)前記溶液の温度を約40℃まで上げる二次乾燥段階であって、前記二次乾燥段階において、減圧下、非凍結状態の前記部分的に乾燥した製品からDMSOを蒸発によって除去して、前記凍結乾燥製品を得る、二次乾燥段階とを含む、方法。
実施形態2. 式(1)の化合物がナトリウム塩の形態である、実施形態1に記載の方法。
実施形態3. 前記溶媒が非水性である、実施形態1〜2のいずれか1つに記載の方法。
実施形態4. 前記凍結乾燥医薬組成物が、周囲温度で、機械化された撹拌の助力なしで、65%(v/v)のプロピレングリコール、25%(v/v)のグリセリン、および10%(v/v)のエタノールを含有する非水性溶媒中で、約20分以下の溶解時間を有する、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
実施形態5. 1グラムの前記溶液から得られたある量の前記凍結乾燥医薬組成物が、約20mg以下の残留DMSO含有量を有する、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
実施形態6. 前記凍結乾燥医薬組成物中に存在するどの残留DMSOでも、式(1)の化合物の遊離塩基100mg当量あたり35mg以下に相当する量で存在する、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7. 前記凍結乾燥医薬を密閉された医薬用容器に詰めるステップをさらに含む、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8. 前記凍結乾燥医薬組成物を溶媒に溶解させて、注射用液体組成物を生成するステップをさらに含む、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
実施形態9. 前記溶媒が非水性溶媒である、実施形態8に記載の方法。
実施形態10. 前記溶液が共溶媒をさらに含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11. 前記凍結乾燥医薬組成物を薬学的に許容される溶媒中で復元して、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する液体製剤を得るステップをさらに含む、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の方法。
実施形態12. 前記一次乾燥段階における前記減圧が約5μBar〜約40μBarである、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13. 前記二次乾燥段階における圧力が、約5μBar〜約40μBarである、実施形態1〜12のいずれか1つに記載の方法。
実施形態14. 前記第1の凍結段階における圧力が、約750μBar〜約850μBarである、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15. 前記アニーリング段階における圧力が、約750μBar〜約850μBarである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
実施形態16. 医薬組成物であって、前記医薬組成物は、式(1)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩を、ジメチルスルホキシド(DMSO)を含む溶媒に溶解させて溶液を生成するステップであって、前記溶媒を次いでフリーズドライプロセスによって除去して凍結乾燥製品を得る、ステップを含むプロセスによって調製され、前記フリーズドライプロセスは、(i)前記溶液の温度を約−45℃に下げることによって前記溶液を凍結させる第1の凍結段階と、(ii)前記凍結した溶液の温度を約0℃に上昇させる第1のアニーリング段階であって、約0℃の温度は前記溶液を凍結したままに保つ、第1のアニーリング段階と、(iii)前記溶液の温度を約−45℃の温度に下げる第2の凍結段階と、(iv)前記溶液の温度を約−6℃まで上げる一次乾燥段階であって、前記一次乾燥段階は、減圧下、凍結状態の前記溶液からDMSOを昇華によって除去して、部分的に乾燥した製品を得る昇華ステップを含む、一次乾燥段階と、(v)前記溶液の温度を約40℃まで上げる二次乾燥段階であって、前記二次乾燥段階において、減圧下、非凍結状態の前記部分的に乾燥した製品からDMSOを蒸発によって除去して、前記凍結乾燥製品を得る、二次乾燥段階とを含む、医薬組成物。
実施形態17. 式(1)の化合物がナトリウム塩の形態である、実施形態16に記載の医薬組成物。
実施形態18. 前記溶媒が非水性である、実施形態16〜17のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態19. 前記凍結乾燥医薬組成物は、周囲温度で、機械化された撹拌の助力なしで、65%(v/v)のプロピレングリコール、25%(v/v)のグリセリン、および10%(v/v)のエタノールを含有する非水性溶媒中で、約20分以下の溶解時間を有する、実施形態16〜18のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態20. 1グラムの溶液から得られたある量の前記凍結乾燥医薬組成物が、約20mg以下の残留DMSO含有量を有する、実施形態16〜19のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態21. 前記凍結乾燥医薬組成物中に存在するどの残留DMSOでも、式(1)の化合物の遊離塩基100mg当量あたり35mg以下に相当する量で存在する、実施形態16〜20のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態22. 前記プロセスが、前記凍結乾燥医薬を密閉された医薬用容器に詰めるステップをさらに含む、実施形態16〜21のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態23. 前記プロセスが、前記凍結乾燥医薬組成物を溶媒に溶解させて、注射用液体組成物を生成するステップをさらに含む、実施形態16〜22のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態24. 前記溶媒が非水性溶媒である、実施形態23に記載の医薬組成物。
実施形態25. 前記溶液が共溶媒をさらに含む、実施形態16〜24のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態26. 前記プロセスが、前記凍結乾燥医薬組成物を薬学的に許容される溶媒中で復元して、式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含有する液体製剤を得るステップをさらに含む、実施形態16〜25のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態27. 前記一次乾燥段階における前記減圧が約5μBar〜約40μBarである、実施形態16〜26のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態28. 前記二次乾燥段階における圧力が、約5μBar〜約40μBarである、実施形態16〜27のいずれか1つに記載の方法。
実施形態29. 前記第1の凍結段階における圧力が、約750μBar〜約850μBarである、実施形態16〜28のいずれか1つに記載の方法。
実施形態30. 前記アニーリング段階における圧力が、約750μBar〜約850μBarである、実施形態16〜29のいずれか1つに記載の方法。
実施形態31. a)式:
の化合物または薬学的に許容されるその塩、および
b)式(1)の化合物ではないヌクレオチドをベースとする化合物
を含む組成物であって、前記組成物は、少なくとも95%の式(1)の化合物を含む、組成物。
実施形態32. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(2)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、
は、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換であり、
およびRはそれぞれ、独立して、置換もしくは無置換のアルキル、または水素であり、
は、水素またはアシル基であり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、
実施形態31に記載の組成物。
実施形態33. Rが、置換されたカルバミドである、実施形態32に記載の組成物。
実施形態34. Rが、ヘテロアリールである、実施形態32に記載の組成物。
実施形態35. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態32または34に記載の組成物。
実施形態36. RおよびRがそれぞれ、置換アルキルまたは水素である、実施形態32〜35のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態37. Rが、Hであり、Rが、メトキシで置換されたメチルである、実施形態32〜36のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態38. Rが、水素である、実施形態32〜37のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態39. Rが、アシル基である、実施形態32〜37のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態40. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態32に記載の組成物。
実施形態41. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態32に記載の組成物。
実施形態42. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態32に記載の組成物。
実施形態43. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態32に記載の組成物。
実施形態44. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(3)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、実施形態31に記載の組成物。
実施形態45. Rが、ヘテロアリールである、実施形態44に記載の組成物。
実施形態46. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態44または45に記載の組成物。
実施形態47. Rが、置換されたカルバミドである、実施形態44に記載の組成物。
実施形態48. 前記式(3)の化合物が、
である、実施形態44に記載の組成物。
実施形態49. 前記式(3)の化合物が、
である、実施形態44に記載の組成物。
実施形態50. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(4)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、置換または無置換のヘテロアリールであり、Rは、ヒドロキシまたはヌクレオチドである、実施形態31に記載の組成物。
実施形態51. Rが、置換されたヘテロアリールである、実施形態50に記載の組成物。
実施形態52. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態50または51に記載の組成物。
実施形態53. Rが、2−アミノ−9λ−プリン−6(1H)−オンである、実施形態50または51に記載の組成物。
実施形態54. Rが、ヒドロキシル基である、実施形態50〜53のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態55. Rが、ヌクレオチドである、実施形態50〜53のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態56. 前記ヌクレオチドが、式:
を有する、実施形態50〜53および55のいずれか1つに記載の組成物。
実施形態57. 前記式(4)の化合物が、
である、実施形態50に記載の組成物。
実施形態58. 前記式(4)の化合物が、
である、実施形態50に記載の組成物。
実施形態58a.
a)式(1)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩、
b)式(1)の化合物ではないヌクレオチドをベースとする化合物;および
c)薬学的に許容される賦形剤
を単位剤形で含む、医薬組成物。
実施形態59. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(2)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換であり、RおよびRはそれぞれ、独立して、置換もしくは無置換のアルキルであるか、または水素であり、Rは、水素またはアシル基であり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、実施形態58aに記載の医薬組成物。
実施形態60. Rが、置換されたカルバミドである、実施形態59に記載の医薬組成物。
実施形態61. Rが、ヘテロアリールである、実施形態59に記載の医薬組成物。
実施形態62. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態59または61に記載の医薬組成物。
実施形態63. RおよびRがそれぞれ、置換アルキルまたは水素である、実施形態59〜62のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態64. Rが、Hであり、Rが、メトキシで置換されたメチルである、実施形態59〜63のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態65. Rが、水素である、実施形態59〜64のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態66. Rが、アシル基である、実施形態59〜64のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態67. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態59に記載の医薬組成物。
実施形態68. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態59に記載の医薬組成物。
実施形態69. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態59に記載の医薬組成物。
実施形態70. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態59に記載の医薬組成物。
実施形態71. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(3)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、実施形態58aに記載の医薬組成物。
実施形態72. Rが、ヘテロアリールである、実施形態71に記載の医薬組成物。
実施形態73. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態71または72に記載の医薬組成物。
実施形態74. Rが、置換されたカルバミドである、実施形態71に記載の医薬組成物。
実施形態75. 前記式(3)の化合物が、
である、実施形態71に記載の医薬組成物。
実施形態76. 前記式(3)の化合物が、
である、実施形態71に記載の医薬組成物。
実施形態77. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(4)の化合物:
または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、置換または無置換のヘテロアリールであり、Rは、ヒドロキシまたはヌクレオチドである、実施形態58aに記載の医薬組成物。
実施形態78. Rが、置換されたヘテロアリールである、実施形態77に記載の医薬組成物。
実施形態79. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態77または78に記載の医薬組成物。
実施形態80. Rが、2−アミノ−9λ−プリン−6(1H)−オンである、実施形態77または78に記載の医薬組成物。
実施形態81. Rが、ヒドロキシル基である、実施形態77〜80のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態82. Rが、ヌクレオチドである、実施形態77〜80のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態83. 前記ヌクレオチドが、式:
を有する、実施形態77〜80または82のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態84. 前記式(4)の化合物が、
である、実施形態77に記載の医薬組成物。
実施形態85. 前記式(4)の化合物が、
である、実施形態77に記載の医薬組成物。
実施形態85a. 前記式(1)の化合物および前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、約20,000:約1、約19,000:約1、約18,000:約1、約17,000:約1、約16,000:約1、約15,000:約1、約14,000:約1、約13,000:約1、約12,000:約1、約11,000:約1、約10,000:約1、約9,900:約1、約9,800:約1、約9,700:約1、約9,600:約1、約9,500:約1、約9,400:約1、約9,300:約1、約9,200:約1、約9,100:約1、約9,000:約1、約8,900:約1、約8,800:約1、約8,700:約1、約8,600:約1、約8,500:約1、約8,400:約1、約8,300:約1、約8,200:約1、約8,100:約1、約8,000:約1、約7,900:約1、約7,800:約1、約7,700:約1、約7,600:約1、約7,500:約1、約7,400:約1、約7,300:約1、約7,200:約1、約7,100:約1、約7,000:約1、約6,900:約1、約6,800:約1、約6,700:約1、約6,600:約1、約6,500:約1、約6,400:約1、約6,300:約1、約6,200:約1、約6,100:約1、約6,000:約1、約5,900:約1、約5,800:約1、約5,700:約1、約5,600:約1、約5,500:約1、約5,400:約1、約5,300:約1、約5,200:約1、約5,100:約1、約5,000:約1、約4,900:約1、約4,800:約1、約4,700:約1、約4,600:約1、約4,500:約1、約4,400:約1、約4,300:約1、約4,200:約1、約4,100:約1、約4,000:約1、約3,900:約1、約3,800:約1、約3,700:約1、約3,600:約1、約3,500:約1、約3,400:約1、約3,300:約1、約3,200:約1、約3,100:約1、約3,000:約1、約2,900:約1、約2,800:約1、約2,700:約1、約2,600:約1、約2,500:約1、約2,400:約1、約2,300:約1、約2,200:約1、約2,100:約1、約2,000:約1、約1,900:約1、約1,800:約1、約1,700:約1、約1,600:約1、約1,500:約1、約1,400:約1、約1,300:約1、約1,200:約1、約1,100:約1、約1,000:約1、約990:約1、約980:約1、約970:約1、約960:約1、約950:約1、約800:約1、約700:約1、約600:1、約500:約1、約400:約1、約300:約1、約200:約1、約100:約1、約95:約1、約90:約1、約85:約1、約80:約1、約75:約1、約70:約1、約65:約1、約60:約1、約55:約1、約50:約1、約45:約1、約40:約1、約35:約1、約30:約1、約25:約1、約20:約1、約19:約1、約18:約1、約17:約1、約16:約1、約15:約1、約14:約1、約13:約1、約12:約1、約11:約1、または約10:約1の比で存在する、実施形態58a〜85のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態85b. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(1)の化合物の、約0.01質量%、約0.02質量%、約0.03質量%、約0.04質量%、約0.05質量%、約0.06質量%、約0.07質量%、約0.08質量%、約0.09質量%、約0.1質量%、約0.2質量%、約0.3質量%、約0.4質量%、約0.5質量%、約0.6質量%、約0.7質量%、約0.8質量%、約0.9質量%、約1質量%、約1.1質量%、約1.2質量%、約1.3質量%、約1.4質量%、約1.5質量%、約1.6質量%、約1.7質量%、約1.8質量%、約1.9質量%、約2質量%、約2.1質量%、約2.2質量%、約2.3質量%、約2.4質量%、約2.5質量%、約2.6質量%、約2.7質量%、約2.8質量%、約2.9質量%、約3質量%、約3.1質量%、約3.2質量%、約3.3質量%、約3.4質量%、約3.5質量%、約3.6質量%、約3.7質量%、約3.8質量%、約3.9質量%、約4質量%、約4.1質量%、約4.2質量%、約4.3質量%、約4.4質量%、約4.5質量%、約4.6質量%、約4.7質量%、約4.8質量%、約4.9質量%、約5質量%、約5.5質量%、約6質量%、約6.5質量%、約7質量%、約7.5質量%、約8質量%、約8.5質量%、約9質量%、約9.5質量%、約10質量%、約11質量%、約12質量%、約13質量%、約14質量%、約15質量%、約16質量%、約17質量%、約18質量%、約19質量%、約20質量%、約25質量%、約30質量%、約35質量%、約40質量%、約45質量%、約50質量%、約55質量%、約60質量%、約65質量%、約70質量%、約75質量%、約80質量%、約85質量%、約90質量%、約95質量%、または約100質量%である量で前記医薬組成物中に存在する、実施形態58a〜85のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態86. 式:
の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、式中、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換であり、RおよびRはそれぞれ、独立して、置換もしくは無置換のアルキルであるか、または水素であり、Rは、水素またはアシル基であり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換であり、前記化合物は、式(1)の化合物ではない、
化合物または薬学的に許容されるその塩。
実施形態87. Rが、置換されたカルバミドである、実施形態86に記載の化合物。
実施形態88. Rがヘテロアリールである、実施形態86に記載の化合物。
実施形態89. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態86または88に記載の化合物。
実施形態90. RおよびRがそれぞれ、置換アルキルまたは水素である、実施形態86〜89のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態91. RがHであり、Rがメトキシで置換されたメチルである、実施形態86〜89のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態92. Rが水素である、実施形態86〜91のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態93. Rがアシル基である、実施形態86〜91のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態94. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態86に記載の化合物。
実施形態95. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態86に記載の化合物。
実施形態96. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態86に記載の化合物。
実施形態97. 前記式(2)の化合物が、
である、実施形態86に記載の化合物。
実施形態98. 式:
の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、式中、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、
化合物または薬学的に許容されるその塩。
実施形態99. Rがヘテロアリールである、実施形態98に記載の化合物。
実施形態100. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態98または99に記載の化合物。
実施形態101. Rが、置換されたカルバミドである、実施形態98に記載の化合物。
実施形態102. 前記化合物が、
である、実施形態98に記載の化合物。
実施形態103. 前記化合物が、
である、実施形態98に記載の化合物。
実施形態104. 式:
の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、式中、Rは、置換または無置換のヘテロアリールであり、Rは、ヒドロキシまたはヌクレオチドである、
化合物または薬学的に許容されるその塩。
実施形態105. Rが置換されたヘテロアリールである、実施形態104に記載の化合物。
実施形態106. Rが、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、実施形態104または105に記載の化合物。
実施形態107. Rが、2−アミノ−9λ−プリン−6(1H)−オンである、実施形態104または105に記載の組成物。
実施形態108. Rがヒドロキシル基である、実施形態104〜107のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態109. Rがヌクレオチドである、実施形態104〜107のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態110. 前記ヌクレオチドが、式:
を有する、実施形態104に記載の化合物。
実施形態111. 前記化合物が、
である、実施形態104に記載の化合物。
実施形態112. 前記化合物が、
である、実施形態104に記載の化合物。
実施形態113. それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、前記方法は、前記対象に治療有効量の実施形態31〜58のいずれか1つに記載の組成物を投与するステップを含む、方法。
実施形態114. それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、前記方法は、前記対象に治療有効量の実施形態58a〜85bのいずれか1つに記載の医薬組成物を投与するステップを含む、方法。
実施形態115. それを必要とする対象における状態を処置する方法であって、前記方法は、前記対象に治療有効量の実施形態86〜112のいずれか1つに記載の化合物を投与するステップを含む、方法。
実施形態116. 前記状態ががんである、実施形態113〜115のいずれか1つに記載の方法。
実施形態117. 前記がんが、膀胱、乳房、結腸、腎臓、表皮、肝臓、肺、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、子宮頸部、甲状腺、前立腺、胃腸管系または皮膚のがんである、実施形態116に記載の方法。

Claims (28)

  1. a)式:
    の化合物または薬学的に許容されるその塩、および
    b)式(1)の化合物ではないヌクレオチドをベースとする化合物
    を含む組成物であって、前記組成物が少なくとも95%の前記式(1)の化合物を含む、組成物。
  2. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(2)の化合物:
    または薬学的に許容されるその塩であり、
    ここで、
    は、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換であり、
    およびRはそれぞれ、独立して、置換もしくは無置換のアルキル、または水素であり、
    は、水素またはアシル基であり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、
    請求項1に記載の組成物。
  3. が、置換されたカルバミドである、請求項2に記載の組成物。
  4. が、ヘテロアリールである、請求項2に記載の組成物。
  5. が、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、請求項4に記載の組成物。
  6. およびRがそれぞれ、置換アルキルまたは水素である、請求項2に記載の組成物。
  7. が、Hであり、Rが、メトキシで置換されたメチルである、請求項6に記載の組成物。
  8. が、水素である、請求項2に記載の組成物。
  9. が、アシル基である、請求項2に記載の組成物。
  10. 前記式(2)の化合物が、
    である、請求項2に記載の組成物。
  11. 前記式(2)の化合物が、
    である、請求項2に記載の組成物。
  12. 前記式(2)の化合物が、
    である、請求項2に記載の組成物。
  13. 前記式(2)の化合物が、
    である、請求項2に記載の組成物。
  14. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(3)の化合物:
    または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、ヘテロアリールまたはカルバミドであり、これらはそれぞれ、独立して、置換または無置換である、請求項2に記載の組成物。
  15. が、ヘテロアリールである、請求項14に記載の組成物。
  16. が、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、請求項15に記載の組成物。
  17. が、置換されたカルバミドである、請求項14に記載の組成物。
  18. 前記式(3)の化合物が、
    である、請求項14に記載の組成物。
  19. 前記式(3)の化合物が、
    である、請求項14に記載の組成物。
  20. 前記ヌクレオチドをベースとする化合物が、式(4)の化合物:
    または薬学的に許容されるその塩であり、ここで、Rは、置換または無置換のヘテロアリールであり、Rは、ヒドロキシまたはヌクレオチドである、請求項1に記載の組成物。
  21. が、置換されたヘテロアリールである、請求項20に記載の組成物。
  22. が、4−アミノ−2H−1λ,3,5−トリアジン−2−オンである、請求項21に記載の組成物。
  23. が、2−アミノ−9λ−プリン−6(1H)−オンである、請求項21に記載の組成物。
  24. が、ヒドロキシル基である、請求項20に記載の組成物。
  25. が、ヌクレオチドである、請求項20に記載の組成物。
  26. 前記ヌクレオチドが、式:
    を有する、請求項25に記載の組成物。
  27. 前記式(4)の化合物が、
    である、請求項20に記載の組成物。
  28. 前記式(4)の化合物が、
    である、請求項20に記載の組成物。
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