本発明は、洗浄組成物であって、
(a)親α−アミラーゼの変異体であって、変異体が、
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列の109、1、7、280、284、320、323及び391に対応する1つ以上の位置における修飾、並びに場合により、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、
(ii)変異体が、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載のアミノ酸配列と少なくとも80、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、例えば、少なくとも97%であるが、100%未満の配列同一性を有し、
(iii)変異体が、α−アミラーゼ活性を有する、親α−アミラーゼの変異体と、
b)洗浄補助剤、好ましくは0.01〜99.9重量%の量の洗浄補助剤と、
を含む、洗浄組成物を提供する。
定義
対立遺伝子変異体:用語「対立遺伝子変異体」とは、同じ染色体座を占める遺伝子の2つ以上の代替形態のうちのいずれかを意味する。対立遺伝子変異は、突然変異によって自然発生し、個体群内の多形性をもたらし得る。遺伝子の突然変異はサイレント(コード化されたポリペプチドが変化しない)であり得、改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードしてもよい。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によってコード化されたポリペプチドである。
α−アミラーゼ:用語「α−アミラーゼ」(α−1,4−グルカン−4−グルカノヒドロラーゼ、E.C.3.2.1.1)は、デンプン並びに他の線状及び分岐状1,4−グルコシドオリゴ糖及び多糖類の加水分解を触媒する酵素の一群を構成する。本発明の目的では、α−アミラーゼ活性は、実施例セクションに記載されている手順に従って決定される。一態様では、本発明の変異体は、配列番号1に示される成熟ポリペプチドのα−アミラーゼ活性の少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも100%を有する。
アミノ酸:本明細書で使用するとき、用語「アミノ酸」は、標準的な20個の遺伝的にコードされたアミノ酸、及び「d」形態の(天然の「l」形態と比較した場合)それらの対応する立体異性体、オメガアミノ酸、他の天然に生じるアミノ酸、非従来型アミノ酸(例えば、α,α−二置換アミノ酸、N−アルキルアミノ酸など)、及び化学的に誘導体化されたアミノ酸を含む。1つ以上のアミノ酸の化学誘導体は、官能性側基との反応によって獲得され得る。このような誘導体化された分子としては、例えば、遊離アミノ基が誘導体化されて、アミン塩酸塩、p−トルエンスルホニル基、カルボキシベンゾキシ基、t−ブチルオキシカルボニル基、クロロアセチル基、又はホルミル基を形成する分子が挙げられる。遊離カルボキシル基は、塩、メチル及びエチルエステル、又は他の種類のエステル及びヒドラジドを形成するために誘導体化されてもよい。遊離ヒドロキシル基は、O−アシル又はO−アルキル誘導体を形成するために誘導体化されてもよい。また、化学誘導体としては、20個の標準アミノ酸の天然に生じるアミノ酸誘導体を含有するペプチドも含まれる。例えば、4−ヒドロキシプロリンが、プロリンの代わりに使用されてもよく、5−ヒドロキシリジンが、リジンの代わりに使用されてもよく、3−メチルヒスチジンが、ヒスチジンの代わりに使用されてもよく、ホモセリンが、セリンの代わりに使用されてもよく、オルニチンが、リジンの代わりに使用されてもよい。誘導体はまた、必要な活性が維持される限り、1つ以上の付加又は欠失を含有するペプチドも含む。他の含まれる修飾は、アミド化、アミノ末端アシル化(例えば、アセチル化又はチオグリコール酸アミド化)、末端カルボキシルアミド化(例えば、アンモニア又はメチルアミンによる)などの末端修飾である。
「アラニン」又は「Ala」又は「A」などのようにアミノ酸が具体的に列挙されている場合、他のものが明示されていない限り、その用語は、l−アラニン及びd−アラニンの両方を指す。他の非従来型アミノ酸はまた、所望の機能特性がポリペプチドによって保持される限り、本発明のポリペプチドに好適な構成成分であってもよい。示されるペプチドについて、各コードされたアミノ酸残基は、適切な場合、従来のアミノ酸の慣用名に対応する単一の文字表記によって表される。一実施形態では、本発明のポリペプチドは、l−アミノ酸を含むか、又はそれからなる。
cDNA:用語「cDNA」は、真核細胞から得られる成熟したスプライシングされたmRNA分子からの逆転写によって調製できるDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に存在し得るイントロン配列を欠く。初期の一次RNA転写物は、スプライシングされた成熟mRNAとして現れる前に、スプライシングを含む一連の工程を通して加工されるmRNAの前駆体である。
コード配列:用語「コード配列」は、ポリヌクレオチドであって、その変異体のアミノ酸配列を直接特定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般にオープンリーディングフレームで決定され、通常、ATG、GTG、及びTTGなどの開始コドンで開始し、TAA、TAG、及びTGAなどの終止コドンで終了する。コード配列は、DNA、cDNA、合成、又は組み換えポリヌクレオチドであり得る。
制御配列:用語「制御配列」は、本発明の変異体をコードしているポリヌクレオチドの発現に必要な核酸配列を意味する。各制御配列は、変異体をコードしているポリヌクレオチドに対してネイティブ(すなわち、同じ遺伝子に由来する)であっても外来(すなわち、異なる遺伝子に由来する)であってもよく、又は互いに対してネイティブであっても外来であってもよい。このような制御配列としては、リーダ、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、及び転写ターミネータが挙げられるが、これらに限定されない。制御配列は、最低限、プロモータと、転写及び翻訳停止シグナルとを含む。制御配列は、制御配列と変異体をコードしているポリヌクレオチドのコード領域とのライゲーションを促進する特異的制限酵素部位を導入する目的のためのリンカーを備えていてもよい。
デルタ強度:本明細書では、用語「デルタ強度」又は「デルタ強度値」は、試験材料、例えば、見本CS−28(Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the Netherlands)又は硬質表面の強度測定の結果として定義される。見本は、見本の一部で測定し、バックグラウンドと同一条件下で洗浄する。デルタ強度は、アミラーゼなしで洗浄された試験材料の強度値を減算した、アミラーゼで洗浄された試験材料の強度値である。
酵素洗剤効果:本明細書で使用される用語「酵素洗剤効果」は、酵素を含まない同じ洗剤と比較して、酵素が洗剤に追加し得る有利な効果を指す。酵素によって提供され得る重要な洗剤効果は、洗濯及び/又は洗浄後に可視的な汚れを全く又はほとんど伴わない染み除去、洗濯プロセス中に放出される汚れの再付着の予防又は低減(再付着防止とも呼ばれる効果)、元々白色であったが、繰り返し使用及び洗浄した結果、灰色又は黄味がかった外観を得た織物の白色度を完全に又は部分的に回復させること(ホワイトニングとも呼ばれる効果)である。汚れの再付着の触媒的染み除去又は防止に直接関係しない織物ケア効果も、酵素洗剤効果にとって重要であり得る。このような織物ケア効果の例としては、1つの布地から別の布地への、又は同じ布地の別の部分への移染の防止又は低減(移染防止又は裏汚れ防止とも呼ばれる効果)、ピリング傾向を減少させるか、又は既に存在する毛玉若しくは毛羽立ちを除去するための布地表面からの突出繊維又は破断繊維の除去(抗ピリングとも呼ばれる効果)、布地の柔軟性の改善、布地の色の澄明化、及び布地又は衣類の繊維に捕捉された粒子状汚れの除去、が挙げられる。酵素漂白は、更なる酵素洗剤効果であり、この触媒活性は、過酸化水素又は他の過酸化物などの漂白成分の形成を触媒するために一般的に使用される。
発現:用語「発現」は、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、及び分泌が挙げられるがこれらに限定されない、変異体の産生に含まれる任意の工程を含む。
発現ベクター:用語「発現ベクター」は、変異体をコードしているポリヌクレオチドを含む線状又は環状のDNA分子を意味し、それを発現させる追加のヌクレオチドに操作可能に連結している。
フラグメント:用語「フラグメント」は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のポリペプチドのアミノ及び/又はカルボキシル末端から1つ以上の(例えば、数個の)アミノ酸が欠失したポリペプチドを意味し、ここで、フラグメントは、α−アミラーゼ活性を有する。一態様では、フラグメントは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8の少なくとも200個の連続するアミノ酸残基、例えば、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8の少なくとも300個の連続するアミノ酸残基、又は少なくとも350個の連続するアミノ酸残基、又は少なくとも400個の連続するアミノ酸残基、又は少なくとも450個の連続するアミノ酸残基を含有する。
宿主細胞:用語「宿主細胞」とは、本明細書に記載のポリヌクレオチドを含む核酸コンストラクト又は発現ベクターを用いて、形質転換、トランスフェクション、形質導入などをしやすい任意の細胞型を意味する。用語「宿主細胞」は、複製中に生じた突然変異に起因する、親細胞とは同一ではない親細胞の任意の後代を包含する。
強度値:本明細書で使用するとき、用語「強度値」は、洗浄性能の測定値を指す。それは、白色光で照射される場合に、試料から反射される光の強度として表される輝度として測定される。試料が染色されると、反射光の強度は、きれいな試料の反射光の強度よりも低い。したがって、反射光の強度を使用して洗浄性能を測定することができ、より高い強度値は、より高い洗浄性能と相関する。洗浄した織物の画像を捕捉するために使用する、専門のフラットベッドスキャナー(Kodak iQsmart,Kodak)を用いて色測定を行う。スキャンした画像から光強度の値を抽出するために、画像からの24ビットピクセル値を、レッド、グリーン、及びブルー(RGB)の値に変換する。RGB値を1次元配列として合計し、その後、結果として生じる1次元配列の長さを算出して、強度値(Int)を計算する:
改善された特性:用語「改善された特性」は、親と比較して改善された変異体に関連する特性を意味する。そのような改善された特性としては、洗浄性能、熱活性、熱安定性、保存条件下での安定性、及び化学的安定性が挙げられるが、これらに限定されない。
改善された洗浄性能:用語「改善された洗浄性能」又は「洗浄性能の向上」は、染み除去の増大による、親アミラーゼのものと比較して改善された、又は配列番号2若しくは1に示されるアミノ酸配列を有するα−アミラーゼの活性に対して改善された、洗濯又は食器洗浄などの洗浄プロセスにおいて洗浄効果(例えば、染み除去)を提供する変異体酵素の能力を意味する。洗浄性能は、自動機械的応力アッセイ(AMSA)を使用するなど、当該技術分野において周知の方法を使用して決定され得る。改善された洗浄性能は、例えば、20℃以上(例えば、40℃)の洗浄温度で、いくつかの又はおそらく全ての洗浄条件下で獲得され得ることが当業者には理解されるであろう。改善された洗浄性能は、実施例1に列挙される条件の1つ以上において、例えば、α−アミラーゼ変異体濃度が0.2mg/Lである20℃でのモデル洗剤Aにおいて、又はα−アミラーゼ変異体濃度が0.05mg/Lである40℃でのモデル洗剤Aにおいて、又はα−アミラーゼ変異体濃度が0.2mg/Lである20℃でのモデル洗剤Jにおいて、又はα−アミラーゼ変異体濃度が0.05mg/Lである30℃でのモデル洗剤Jにおいて、又はα−アミラーゼ変異体濃度が0.2mg/Lである20℃でのモデル洗剤Kにおいて、1.0超、好ましくは、例えば、1.05超の改善係数(IF)によって示されてもよい。洗浄条件は、実施例セクションに記載される。
単離された:用語「単離された」は、自然に発生しない形態又は環境中の物質を意味する。単離された物質の非限定的な例としては、(1)天然に発生しない任意の物質、(2)天然に関連付けられる自然発生の構成成分の1つ以上若しくは全てから少なくとも部分的に除去された、任意の酵素、変異体、核酸、タンパク質、ペプチド、若しくは補因子を含むが、これらに限定されない任意の物質、(3)天然に見出される物質に対して、人為的に修飾された任意の物質、又は(4)天然に関連付けられる他の成分に対して、物質の量を増加させることによって(例えば、物質をコードする遺伝子の複数のコピー;物質をコードしている遺伝子に天然に関連付けられるプロモータよりも強力なプロモータの使用)修飾された任意の物質、を含む。単離された物質は、発酵ブロス試料中に存在してもよい。一態様では、本発明は、単離されたα−アミラーゼ変異体に関する。
単離ポリヌクレオチド:用語「単離ポリヌクレオチド」は、人為的に修飾されたポリヌクレオチドを意味する。一態様では、単離ポリヌクレオチドは、アガロース電気泳動によって決定したとき、少なくとも1%純粋、例えば、少なくとも5%純粋、少なくとも10%純粋、少なくとも20%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも90%純粋、及び少なくとも95%純粋である。ポリヌクレオチドは、ゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成起源、又はこれらの任意の組合せであってもよい。
単離変異体:用語「単離変異体」は、人為的に修飾された変異体を意味する。一態様では、変異体は、SDS−PAGEによって決定したとき、少なくとも1%純粋、例えば、少なくとも5%純粋、少なくとも10%純粋、少なくとも20%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも80%純粋、及び少なくとも90%純粋である。
低温:「低温」は、5〜40℃、好ましくは5〜35℃、好ましくは5〜30℃、より好ましくは5〜25℃、より好ましくは5〜20℃、最も好ましくは5〜15℃、特に5〜10℃の温度である。好ましい一実施形態では、「低温」は、10〜35℃、好ましくは10〜30℃、又は10〜25℃、又は10〜20℃、又は10〜15℃の温度である。
成熟ポリペプチド:用語「成熟ポリペプチド」は、翻訳後、及び任意の翻訳後修飾後、例えば、N末端プロセシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化後の最終形態のポリペプチドを意味する。当該技術分野において、宿主細胞は、同じポリヌクレオチドによって発現される2つ以上の異なる成熟ポリペプチド(すなわち、異なるC末端及び/又はN末端アミノ酸を伴う)の混合物を生成し得ることが、当該技術分野において既知である。
成熟ポリペプチドコード配列:用語「成熟ポリペプチドコード配列」は、αーアミラーゼ活性を有する成熟ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを意味する。
突然変異体:用語「突然変異体」は、変異体をコードするポリヌクレオチドを意味する。
核酸コンストラクト:用語「核酸コンストラクト」は、天然に存在する遺伝子から単離されたか若しくは修飾しなければ自然界には存在しない様式で核酸のセグメントを含有するように修飾された、又は合成である、1つ以上の制御配列を含有する、一本鎖又は二本鎖のいずれかである核酸分子を意味する。核酸コンストラクトという用語は、核酸コンストラクトが本発明のコード配列の発現に必要な制御配列を含有する場合、用語「表現カセット」と同義である。
操作可能に連結される:用語「操作可能に連結される」は、制御配列がコード配列の発現を指示するように、ポリヌクレオチドのコード配列に対して適切な位置に制御配列が配置される構成を意味する。
親又は親α−アミラーゼ:用語「親」又は「親α−アミラーゼ」は、本発明の酵素変異体を産生するために改変がなされるα−アミラーゼを意味する。親は、天然に存在する(野生型)ポリペプチド又はその変異体であり得る。例えば、親は、配列番号1のα−アミラーゼ(SP722として知られる)であってもよい。あるいは、配列番号2のα−アミラーゼ、又は本明細書に配列番号3、4、5、6、7、及び8として列挙されるものなどの任意の好適なα−アミラーゼを意味し得る。
配列同一性:2つのアミノ酸配列間、又は2つのヌクレオチド配列間の関連性は、パラメータ「配列同一性」によって表される。
本発明の目的では、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)のNeedleプログラムにおいて実施されるようなNeedleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)、好ましくはバージョン3.0.0又はそれ以降を用いて決定される。必要に応じて用いられるパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。「最長同一性(longest identity)」と表示されたNeedleの出力(−nobriefオプションを用いて得られる)を同一率として用い、これは以下のように計算される。
(同一残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
必要に応じて用いられるパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEDNAFULL(EMBOSSバージョンNCBI NUC4.4)置換マトリックスであり得る。「最長同一性(longest identity)」と表示されたNeedleの出力(−nobriefオプションを用いて得られる)を同一率として用い、これは以下のように計算される。
(同一デオキシリボヌクレオチド×100)/(アライメントの長さ−アライメント中のギャップの総数)
デンプン除去プロセス:「デンプン除去プロセス」という表現は、デンプンが織物から除去される洗浄プロセス、例えば、洗濯のような織物洗浄などにおいて、デンプンが除去される(又は変換される)任意の種類のプロセスに関する。デンプン除去プロセスはまた、食器洗浄などの硬質表面洗浄であってもよく、又は工業的若しくは業務的洗浄などの一般的な洗浄プロセスであってもよい。この表現はまた、一般的に、他のデンプン除去プロセス又はデンプン変換、エタノール生産、デンプン液化、織物湯通し、紙及びパルプ生産、ビール製造、並びに洗剤も含む。
サブシークエンス:用語「サブシークエンス」は、成熟ポリペプチドコード配列の5’−及び/又は3’−末端から欠失した1つ以上の(例えば、数個の)ヌクレオチドを有するポリヌクレオチドを意味し、ここで、サブシークエンスは、α−アミラーゼ活性を有するフラグメントをコードする。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:「実質的に純粋なポリヌクレオチド」は、他の外来性又は不必要なヌクレオチドを含まず、かつ遺伝子組み換えされたポリペプチド生産システム内での使用に好適な形態にあるポリヌクレオチド製剤を意味する。用語「実質的に純粋な変異体」は、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、1重量%以下、及び0.5重量%以下のネイティブに又は組み換えで結合している他のポリヌクレオチド材料を含有する。しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、プロモータ及びターミネータのような天然に存在する5’−及び3’−非翻訳領域を含んでいてもよい。いくつかの態様では、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、重量によって決定したとき、少なくとも90%純粋、例えば、少なくとも92%純粋、少なくとも94%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%純粋、少なくとも99%純粋、及び少なくとも99.5%純粋であることが好ましい。本発明のポリヌクレオチドは、好ましくは実質的に純粋な形態である。
実質的に純粋な変異体:用語「実質的に純粋な変異体」は、10重量%以下、8重量%以下、6重量%以下、5重量%以下、4重量%以下、3重量%以下、2重量%以下、1重量%以下、及び0.5重量%以下のネイティブに又は組み換えで結合している他のポリペプチド材料を含有する調製品を意味する。好ましくは、変異体は、調製品中に存在する全ポリペプチド材料の重量により、少なくとも92%純粋、例えば、少なくとも94%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも96%純粋、少なくとも97%純粋、少なくとも98%純粋、少なくとも99%純粋、少なくとも99.5%純粋、及び少なくとも100%純粋である。本発明の変異体は、好ましくは実質的に純粋な形態である。これは、例えば、変異体を周知の組み換え方法によって又は古典的な精製法によって調製することにより達成することができる。
織物ケア効果:本明細書で使用するとき、用語「織物ケア効果」は、触媒的染み除去又は汚れの再付着の防止に直接関係しないものとして定義され、酵素洗剤効果にとっても重要である。このようなケア効果の例としては、1つの織物から別の織物への、又は同じ織物の別の部分への移染の防止又は低減(移染防止又は裏汚れ防止とも呼ばれる効果)、ピリング傾向を減少させるか、又は既に存在する毛玉若しくは毛羽立ちを除去するための織物表面からの突出繊維又は破断繊維の除去(抗ピリングとも呼ばれる効果)、織物の柔軟性の改善、織物の色の澄明化、及び織物の繊維に捕捉された粒子状汚れの除去、が挙げられる。酵素漂白は、更なる酵素洗剤効果であり、この触媒活性は、過酸化水素又は他の過酸化物又は他の漂白物質などの漂白成分の形成を触媒するために一般的に使用される。
変異体:用語「変異体」は、親α−アミラーゼに対する1つ以上の(例えば、いくつかの)位置において改変/変異、すなわち、置換、挿入、及び/又は欠失を含む、α−アミラーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換は、ある位置を占有するアミノ酸を異なるアミノ酸で置き換えることを意味し、欠失は、ある位置を占有するアミノ酸の除去を意味し、挿入は、ある位置を占有するアミノ酸に隣接させ、その直後に、1〜3個のアミノ酸を付加することを意味する。
洗浄性能:本文脈では、用語「洗浄性能」は、例えば、洗濯又は食器洗浄などの硬質表面の洗浄中に洗浄される、対象物上に存在するデンプン又はデンプン含有の汚れを除去する酵素の能力として使用される。洗浄性能は、AMSAの説明において又は以下の方法セクションにおけるビーカー洗浄性能試験において定義されるいわゆる強度値(Int)を計算することによって、定量化され得る。
野生型酵素:「野生型」α−アミラーゼという用語は、自然界に見られる細菌、酵母菌又は糸状菌などの自然発生微生物によって発現されるα−アミラーゼを意味する。
用語「洗浄性能」は、一般的に、例えば、食器洗浄時の硬質表面洗浄の洗浄を含むが、洗濯などの織物上での洗浄性能、並びに工業的及び業務的洗浄も含む。改善された洗浄性能は、本明細書の定義に記載のデルタ強度を比較することによって測定することができる。
用語「洗浄性能」は、一般的に、例えば、食器洗浄時の硬質表面洗浄の洗浄を含むが、洗濯などの織物上での洗浄性能、並びに工業的及び業務的洗浄も含む。
変異体指定の取り決め
α−アミラーゼ活性を有する本発明のポリペプチドは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に示されるように、バチルス由来のα−アミラーゼの変異体に対応する。
配列番号1
HHNGTNGTMMQYFEWHLPNDGNHWNRLRDDASNLRNRGITAIWIPPAWKGTSQNDVGYGAYDLYDLGEFNQKGTVRTKYGTRSQLESAIHALKNNGVQVYGDVVMNHKGGADATENVLAVEVNPNNRNQEISGDYTIEAWTKFDFPGRGNTYSDFKWRWYHFDGVDWDQSRQFQNRIYKFRGDGKAWDWEVDSENGNYDYLMYADVDMDHPEVVNELRRWGEWYTNTLNLDGFRIDAVKHIKYSFTRDWLTHVRNATGKEMFAVAEFWKNDLGALENYLNKTNWNHSVFDVPLHYNLYNASNSGGNYDMAKLLNGTVVQKHPMHAVTFVDNHDSQPGESLESFVQEWFKPLAYALILTREQGYPSVFYGDYYGIPTHSVPAMKAKIDPILEARQNFAYGTQHDYFDHHNIIGWTREGNTTHPNSGLATIMSDGPGGEKWMYVGQNKAGQVWHDITGNKPGTVTINADGWANFSVNGGSVSIWVKR
本発明の目的では、配列番号1に開示される成熟ポリペプチドは、別のα−アミラーゼ中の対応するアミノ酸残基を決定するのに使用される。しかしながら、当業者であれば、配列番号2の配列を使用して、別のα−アミラーゼポリペプチドにおける対応するアミノ酸残基を決定してもよいことを認識するであろう。別のα−アミラーゼのアミノ酸配列を配列番号1に開示されている成熟ポリペプチドとアラインメントし、そのアラインメントに基づいて、配列番号1に開示されている成熟ポリペプチド中の任意のアミノ酸残基に対応するアミノ酸位置番号を、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)の好ましくはバージョン5.0.0以上のNeedleプログラムにおいて実施される、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を使用して決定する。用いられるパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。
別のα−アミラーゼにおける対応するアミノ酸残基の同定は、限定するものではないが、MUSCLE(log予測による多重配列比較;バージョン3.5以上;Edgar,2004,Nucleic Acids Research 32:1792−1797)、MAFFT(バージョン6.857以上;Katoh and Kuma,2002,Nucleic Acids Research 30:3059−3066;Katoh et al.,2005,Nucleic Acids Research 33:511−518;Katoh and Toh,2007,Bioinformatics 23:372−374;Katoh et al.,2009,Methods in Molecular Biology 537:39−64;Katoh and Toh,2010,Bioinformatics 26:1899−1900)、及びClustalW(1.83以上Thompson et al.,1994,Nucleic Acids Research 22:4673−4680)を使用するEMBOSS EMMA、を含むいくつかのコンピュータプログラムを使用して、それぞれのデフォルトパラメータを使用して、複数のポリペプチド配列をアライメントすることにより、決定することができる。
他のα−アミラーゼが配列番号1の成熟ポリペプチドから分岐しており、その結果、従来の配列に基づく比較がこれらの関係を検出できないとき(Lindahl and Elofsson,2000,J.Mol.Biol.295:613−615)、他のペアワイズ配列比較アルゴリズムを使用してもよい。データベースを検索するためにポリペプチドファミリーの確率的表現(プロファイル)を利用するサーチプログラムを使用して、配列に基づく検索においてより大きな感度を得ることができる。例えば、PSI−BLASTプログラムは、反復データベース検索プロセスを通してプロファイルを作成し、遠縁ホモログを検出することができる(Atschul et al.,1997,Nucleic Acids Res.25:3389−3402)。ポリペプチドのファミリー又はスーパーファミリーが、タンパク質構造データベースにおいて1つ以上の表現を有する場合、更に大きな感度を得ることができる。GenTHREADER(Jones,1999,J.Mol.Biol.287:797−815;McGuffin and Jones,2003,Bioinformatics 19:874−881)などのプログラムは、クエリー配列の構造的折り畳みを予測するニューラルネットワークへのインプットとして、様々な情報源(PSI−BLAST、二次構造予測、構造的アラインメントプロファイル、及び溶媒和物電位)からの情報を利用する。同様に、Gough et al.,2000,J.Mol.Biol.313:903−919の方法を使用して、未知の構造の配列を、SCOPデータベース中に存在するスーパーファミリーのモデルとアラインメントすることができる。次に、これらアラインメントを、ポリペプチドのホモロジーモデルを作成するために使用することができ、その目的のために開発された様々なツールを使用して、このようなモデルを精度について評価することができる。
既知の構造のタンパク質については、構造的アラインメントを検索し、作成するために、いくつかのツール及び情報源を利用可能である。例えば、タンパク質のSCOPスーパーファミリーは、構造的にアラインメントされており、これらアラインメントは、アクセス可能であり、ダウンロード可能である。ディスタンスアラインメントマトリクス(Holm and Sander,1998,Proteins 33:88−96)又はコンビナトリアルエクステンション(Shindyalov and Bourne,1998,Protein Engineering 11:739−747)などの様々なアルゴリズムを使用して2つ以上のタンパク質構造体をアラインメントすることができ、これらアルゴリズムの実行は、更に、可能性のある構造的ホモログを見つけるために、対象構造について構造データベースにクエリーを行うために利用することができる(例えば、Holm and Park,2000,Bioinformatics 16:566−567)。
本発明のα−アミラーゼ変異体を説明する際、参照を簡略化するために、以下に記載の命名法を適応する。一般に認められているIUPACの1文字又は3文字アミノ酸略記を用いる。
置換。アミノ酸置換に関しては、次の命名法、すなわち、元のアミノ酸、位置、置換アミノ酸、が使用される。したがって、位置226における例えばスレオニンのアラニンでの置換は、「Thr226Ala」又は「T226A」と表される。複数の突然変異は、マーク(「+」)を付加することによって区切られ、例えば、「Gly205Arg+Ser411Phe」若しくは「G205R+S411F」は、位置205及び411において、それぞれ、グリシン(G)をアルギン(R)で、及びセリン(S)をフェニルアラニン(F)で置換することを表す。
欠失。アミノ酸欠失に関しては、次の命名法、すなわち、元のアミノ酸、位置、アルタリスク(*)が使用される。したがって、位置181におけるグリシンの欠失は、「Ser181*」又は「S181*」と表される。複数の欠失は、付加マーク(「+」)によって区切られ、例えば、「Ser181*+Thr182」又は「S181*+T182*」と表される。
挿入。アミノ酸挿入に関しては、次の命名法、すなわち、元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸、が使用される。したがって、位置195における例えばグリシンの後のリジンの挿入は、「Gly195GlyLys」又は「G195GK」と表される。複数のアミノ酸の挿入は、[元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入されたアミノ酸#1、挿入されたアミノ酸#2;など]と表される。例えば、位置195におけるグリシンの後のリジン及びアラニンの挿入は、「Gly195GlyLysAla」又は「G195GKA」と表される。
このような場合、挿入されるアミノ酸残基(複数可)は、挿入されるアミノ酸残基(複数可)に先行するアミノ酸残基の位置番号に小文字を付加することによって付番される。上記の例では、配列は、以下のようになり得る:
複数の修飾。複数の修飾を含む変異体は、更なる記号(「+」)を付加することにより区切られ、例えば、「Arg170Tyr+Gly195Glu」又は「R170Y+G195E」は、それぞれ、位置170及び195におけるアルギニン及びグリシンのチロシン及びグルタミン酸での置換を表す。
異なる修飾。異なる複数の改変がある位置で導入され得る場合、異なる複数の改変は、コンマにより区切られ、例えば、「Arg170Tyr,Glu」は、位置170におけるアルギニンのチロシン又はグルタミン酸での置換を表す。したがって、「Tyr167Gly,Ala+Arg170Gly,Ala」は、以下の変異体:
「Tyr167Gly+Arg170Gly」、「Tyr167Gly+Arg170Ala」、「Tyr167Ala+Arg170Gly」、及び「Tyr167Ala+Arg170Ala」、を表す。
親α−アミラーゼ
親α−アミラーゼは、配列番号1に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号1に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号1のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号1のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号2に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号2に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号2のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号2のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号2のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号3に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号3に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号3のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号3のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号3のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号4に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号4に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号4のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号4のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号4のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号5に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号5に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号5のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号5のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号5のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号6に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号6に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号6のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号6のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号6のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号7に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号7に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号7のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号7のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号7のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
親α−アミラーゼはまた、配列番号8に記載のポリペプチドと少なくとも80%の配列同一性を有するポリペプチドであってもよい。
一態様では、親α−アミラーゼは、α−アミラーゼ活性を有する、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、又は100%の配列番号8に示されるポリペプチドと配列同一性を有する。一態様では、親α−アミラーゼのアミノ酸配列は、配列番号8のポリペプチドとは、10個以下のアミノ酸、例えば、5つのアミノ酸、4つのアミノ酸、3つのアミノ酸、2つのアミノ酸、及び1つのアミノ酸だけ異なる。
好ましくは、親α−アミラーゼは、配列番号8のアミノ酸配列を含むか又はそれからなる。別の実施形態では、親α−アミラーゼは、配列番号8のポリペプチドの対立遺伝子変異体である。
当該技術分野において周知の方法に従って、異なる属又は種の株に由来する親をコードするDNAを同定及びクローニングするために、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、若しくは配列番号8のアミノ酸配列、又はそのフラグメントを、核酸プローブの設計に使用することが可能である。特に、かかるプローブは、所望の属又は種のゲノム又はcDNAをハイブリダイズするために使用可能であり、その中の対応する遺伝子を同定及び単離するために、続いて通常のサザンブロッティング手順が行なわれる。かかるプローブは全配列より大幅に短くてよいが、少なくとも14、例えば、少なくとも25、少なくとも35、又は少なくとも70ヌクレオチドの長さでなければならない。好ましくは、核酸プローブは、長さが少なくとも100ヌクレオチド、例えば、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチド、又は少なくとも900ヌクレオチド長である。DNAとRNAとの両方を使用することができる。プローブは、対応する遺伝子(例えば、32P、3H、35S、ビオチン、又はアビジンを有する)を検出するために、通常標識化される。かかるプローブは本発明に包含される。
かかる他の生物から調製されるゲノムDNA又はcDNAライブラリは、上記のプローブでハイブリダイズし、親をコードするDNAについてスクリーニングされ得る。かかる他の生物からのゲノム又はその他のDNAは、アガロース若しくはポリアクリルアミド電気泳動、又はその他の分離技術によって分離され得る。ライブラリからのDNA又は分離されたDNAは、サザンブロットに使用されるニトロセルロース又は他の好適な担体物質上に移動及び固定化されてもよい。
本発明の目的では、ハイブリダイゼーションは、ポリヌクレオチドが、低い〜非常に高いストリンジェンシー条件下で、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8をコードするポリヌクレオチド、又はそのサブシーケンスに対応する、標識化されたヌクレオチドプローブにハイブリダイズすることを表す。プローブがハイブリダイズする分子は、例えば、X線フィルム又は当該技術分野において既知であるその他の検出手段を用いて検出され得る。
一態様では、核酸プローブは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであるか、又はそれらのフラグメントである。
長さが少なくとも100ヌクレオチドの長いプローブでは、ストリンジェンシーが非常に低い条件から非常に高い条件は、5X SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/mlの断片化変性サケ精子DNA、及びストリンジェンシーが非常に低い場合及び低い場合には25%のホルムアミド、ストリンジェンシーが中程度である場合及び中の上である場合には35%のホルムアミド、ストリンジェンシーが高い場合及び非常に高い場合には50%のホルムアミドのいずれか中、42℃でプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションを行った後に、標準的なサザンブロッティング手順を12〜24時間、最適に行うものとして定義する。最後に、2XSSC、0.2%のSDSを用いて、45℃(非常に低いストリンジェンシー)、50℃(低いストリンジェンシー)、55℃(中程度のストリンジェンシー)、60℃(中の上のストリンジェンシー)、65℃(高いストリンジェンシー)、又は70℃(非常に高いストリンジェンシー)で、担体物質を、15分間それぞれ3回洗浄する。
約15個のヌクレオチド〜約70個のヌクレオチドの長さである短いプローブについて、ストリンジェンシー条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング手順の後、0.9MのNaCl、0.09MのTris−HCl pH7.6、6mMのEDTA、0.5%のNP−40、1Xデンハルト溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基リン酸ナトリウム、0.1mMのATP、及び1mlあたり0.2mgの酵母RNA中、Bolton and McCarthy(1962,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:1390)に従う計算を用いて算出されるTmよりも低い約5℃〜約10℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。最後に、担体物質を6XSCC及び0.1%のSDS中で15分間一度洗い、計算されたTmよりも低い約5℃〜約10℃の温度で6X SSCを用いてそれぞれ15分間、2回洗う。
親は、あらゆる属の微生物から得ることができる。本発明の目的では、「から得られる」という用語は、所与の源に関連して本明細書で使用するとき、ポリヌクレオチドによってコードされる親が、源によって、又は源からのポリヌクレオチドが挿入された細胞によって産生されることを意味するものとする。一態様において、親は細胞外に分泌される。
親は、細菌α−アミラーゼであってもよい。例えば、親は、グラム陽性細菌ポリペプチド、例えば、バチルス、クロストリジウム、エンテロコッカス、ゲオバチルス(Geobacillus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、オセカンバチルス(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、又はストレプトマイセスα−アミラーゼであるか、又はグラム陰性細菌ポリペプチド、例えば、カンピロバクター(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム(Flavobacterium)、フソバクテリウム(Fusobacterium)、ヘリコバクター(Helicobacter)、イリオバクター(Ilyobacter)、ネセシリア(Neissera)、シュードモナス(Pseudomonas)、サルモネラ(Salmonella)、又はウリプラマ・α−アミラーゼであり得る。
一態様では、親は、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・シルクランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウシイ、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィルス、バチルス・サブチリス、及びバチルス・チューリンゲンシスのα−アミラーゼである。
別の態様では、親は、ストレプトコッカス・エクイシミリス(Streptococcus equisimilis)ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)、又はストレプトコッカス・イクイ(Streptococcus equi)亜種ズーエピデミカス(Zooepidemicus)のα−アミラーゼである。
別の態様では、親は、ストレプトマイセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・コエリコラ(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、又はストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)のα−アミラーゼである。
別の態様では、親は、バチルス種α−アミラーゼ、例えば、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、又は配列番号8のα−アミラーゼである。
前述の種については、本発明は、それらについて知られている種名にかかわらず、完全及び不完全な状態、並びに他の分類学上の等価物、例えばアナモルフ、を包含することが理解されるであろう。当業者は、適切な等価物の同一性を容易に認識するであろう。
これらの種の株は、American Type Culture Collection(ATCC)、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSM)、Centraalbureau Voor Schimmelcultures(CBS)、及びAgricultural Research Service Service、Culture Collection、Northern Regional Research Center(NRRL)などの多数の培養コレクションにおいて、公衆に容易に利用可能とされている。
親は、天然物(例えば、土壌、堆肥、水など)から単離された微生物、又は前述のプローブを使用して天然物質(例えば、土壌、堆肥、水など)から直接得られたDNA試料を含む他の供給源から同定及び取得され得る。天然生息物から直接微生物及びDNAを単離するための技術は、当該技術分野において周知である。次いで、親をコードするポリヌクレオチドは、別の微生物のゲノム若しくはcDNAライブラリ、又は混合DNA試料を同様にスクリーニングすることによって、得ることができる。親をコードするポリヌクレオチドがプローブ(複数可)で検出されると、ポリヌクレオチドは、当業者に既知の技術を利用することによって単離されるか、又はクローニングされ得る(例えば、上記Sambrook et al.,1989を参照されたい)。
親は、1つのポリペプチドの一部が別のポリペプチドの一部のN末端又はC末端で融合されるハイブリッドポリペプチドであってもよい。
親はまた、1つのポリペプチドが別のポリペプチドのN末端又はC末端で融合される融合ポリペプチド又は切断可能な融合ポリペプチドであってもよい。融合ポリペプチドは、1つのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、別のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに融合させることによって産生される。融合ポリペプチドを産生するための技術は、当該技術分野において既知であり、それらがフレーム内にあるようにポリペプチドをコードするコード配列をライゲーションすることを含み、融合されたポリペプチドの発現は、同じプロモータ(複数可)及びターミネータの制御下にある。融合タンパク質はまた、翻訳後に融合が生成されるインテイン技術を使用して構築されてもよい(Cooper et al.,1993,EMBO J.12:2575−2583;Dawson et al.,1994,Science 266:776−779)。
融合ポリペプチドは、2つのポリペプチド間に切断部位を更に含むことができる。融合タンパク質の分泌の際、部位は切断され、2つのポリペプチドを放出する。切断部位の例としては、Martin et al.,2003,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568−576;Svetina et al.,2000,J.Biotechnol.76:245−251;Rasmussen−Wilson et al.,1997,Appl.Environ.Microbiol.63:3488−3493;Ward et al.,1995,Biotechnology 13:498−503及びContreras et al.,1991,Biotechnology 9:378−381;Eaton et al.,1986,Biochemistry 25:505−512;Collins−Racie et al.,1995,Biotechnology 13:982−987;Carter et al.,1989,Proteins:Structure,Function,and Genetics 6:240−248及びStevens,2003,Drug Discovery World 4:35−48において開示されている部位が挙げられるが、これらに限定されない。
変異体の調製
α−アミラーゼ活性を有する本発明に必須の変異体を得るための好適な方法は、(a)親α−アミラーゼに、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置において、並びに場合により、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置において、修飾を導入することであって、ここで、各修飾は、独立して置換又は欠失であり、変異体は、α−アミラーゼ活性を有する、修飾を導入することと、(b)この変異体を回収することと、を含む。
一態様では、α−アミラーゼ活性を有する変異体を得るための方法は、(a)親α−アミラーゼに、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置において、並びに場合により、配列番号2、3、4、5、6、7、8に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置において、修飾を導入することであって、ここで、各修飾は、独立して置換又は欠失であり、変異体は、α−アミラーゼ活性を有する、修飾を導入することと、(b)この変異体を回収することと、を含む。
一実施形態では、修飾は置換である。一実施形態では、修飾は欠失である。
別の実施形態では、α−アミラーゼ活性を有する変異体を得る方法は、(a)親α−アミラーゼに1つ以上の位置において置換を導入することであって、ここで、置換は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のポリペプチドのH1A、G7A、G109A、N280S、W284H、K320A、M323N、及びE391Aから選択され、番号付けは配列番号1に従うものである、置換を導入することと、(b)この変異体を回収することと、を含む。
本方法は、親α−アミラーゼに1つ以上の位置において欠失を導入することであって、ここで、欠失は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8のポリペプチドのH1*、R181*、G182*、D183*、及びG184*から選択され、番号付けは配列番号1に従うものである、欠失を導入することと、この変異体を回収することと、を更に含む。
本方法は、親α−アミラーゼに1つ以上の位置において置換を導入することであって、ここで、置換は、配列番号1、3、4、5、6、7、又は8のポリペプチドのW140Y、N195F、V206Y、Y243F、E260G、G304R、及びG476Kから選択される、置換を導入することと、この変異体を回収することと、を更に含み得る。
変異体は、部位特異的な突然変異誘発、合成遺伝子構築、半合成遺伝子構築、ランダム変異導入法、シャッフルなどなどの、当該技術分野において既知である任意の突然変異誘発手段を用いて調製することができる。
部位特異的突然変異誘発は、親をコードしているポリヌクレオチドにおける1つ以上の規定の部位に1つ以上(数個)の突然変異を作成する技術である。
部位特異的突然変異誘発は、所望の突然変異を含むオリゴヌクレオチドプライマーの使用を伴うPCRによって、インビトロで行うことができる。また、部位特異的突然変異誘発は、親をコードしているポリヌクレオチドを含むプラスミド中のある部位を制限酵素によって切断し、続いて、ポリヌクレオチド中の突然変異を含有するオリゴヌクレオチドをライゲーションすることを含むカセット式突然変異誘発によって、インビトロで行うこともできる。通常、このプラスミド及びオリゴヌクレオチドで消化する制限酵素は同じであり、プラスミドの付着末端及び互いをライゲートするためのインサートを可能にする。例えば、Scherer and Davis,1979,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:4949−4955及びBarton et al.,1990,Nucleic Acids Res.18:7349−4966を参照されたい。
また、部位特異的突然変異誘発は、当該技術分野において既知の方法によってインビボで行うこともできる。例えば、米国特許出願公開第2004/0171154号、Storici et al.,2001,Nature Biotechnol.19:773−776;Kren et al.,1998,Nat.Med.4:285−290及びCalissano and Macino,1996,Fungal Genet.Newslett.43:15−16を参照されたい。
本発明では、任意の部位特異的な突然変異誘発手段を用いることができる。変異体を調製するために使用することができる多くの市販のキットが入手可能である。
合成遺伝子の構築は、対象ポリペプチドをコードするように設計されたポリヌクレオチド分子のインビトロ合成を必要とする。遺伝子合成は、オリゴヌクレオチドを合成し、フォトプログラム可能なマイクロ流体チップ上でアセンブルする、Tian et al.(2004,Nature 432:1050−1054)によって記載されているマルチプレックスマイクロチップベースの技術及び類似の技術などの多くの技術を利用して実施することができる。
単一又は複数のアミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入は、既知の突然変異誘発、組み換え、及び/又はシャッフリングの方法、続いて、Reidhaar−Olson and Sauer,1988,Science241:53−57;Bowie and Sauer,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152−2156;国際公開第95/17413号、又は国際公開第95/22625号によって開示されているものなどの関連するスクリーニング手順を用いて実施及び試験され得る。使用することができる他の方法としては、エラープローンPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,1991,Biochemistry 30:10832−10837;米国特許第5,223,409号、国際公開第92/06204号)、及び領域指向突然変異誘発(Derbyshire et al.,1986,Gene 46:145;Ner et al.,1988,DNA 7:127)が挙げられる。
突然変異誘発/シャッフリング方法は、宿主細胞によって発現されるクローニングされた突然変異ポリペプチドの活性を検出するためにハイスループット自動スクリーニング法と組み合わせてもよい(Ness et al.,1999,Nature Biotechnology 17:893−896)。活性ポリペプチドをコードしている突然変異DNA分子を宿主細胞から回収し、当該技術分野において標準的な方法を用いて迅速にシーケンスすることができる。これら方法は、ポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性を迅速に決定することができる。
半合成遺伝子構築は、合成遺伝子構築、並びに/又は部位特異的な突然変異誘発、及び/若しくはランダムな突然変異誘発、並びに/又はシャッフリングの側面を組み合わせることによって達成される。半合成構築は、PCR技術と組み合わされた、合成されるポリヌクレオチドのフラグメントを利用するプロセスによって典型的に象徴される。このように、遺伝子の規定の領域をデノボ合成することができるが、他の領域は、部位特異的突然変異誘発プライマーを用いて増幅してもよく、また、更に他の領域は、エラープローンPCR又は非エラープローンPCR増幅に供してもよい。次いで、ポリヌクレオチドのサブシークエンスをシャッフリングしてもよい。
変異体
本発明に必須の親α−アミラーゼの変異体は、
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置における修飾、並びに場合により、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含んでもよく、
(ii)変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載のアミノ酸配列と少なくとも80、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、例えば、少なくとも97%であるが、100%未満の配列同一性を有し、
(iii)変異体は、α−アミラーゼ活性を有する。これにより、親α−アミラーゼと比較して、又は配列番号1、2、3、4、5、6、7若しくは8のα−アミラーゼと比較して、低温で改善された洗浄性能を有する変異体が提供される。
好適な変異体は、親α−アミラーゼのアミノ酸に対して、少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有し得る。
本明細書において好適な親α−アミラーゼの単離された変異体は、
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置における修飾、並びに場合により、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含んでもよく、
(ii)この変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載のアミノ酸配列と少なくとも80、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、例えば、少なくとも97%であるが、100%未満の配列同一性を有し、
(iii)この変異体は、α−アミラーゼ活性を有する。
好適な変異体は、配列番号1に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有し得る。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号2に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号3に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号4に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号5に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号6に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号7に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
別の実施形態では、好適な変異体は、配列番号8に示される成熟ポリペプチドと少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、例えば、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、及び少なくとも99%であるが、100%未満である配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明で使用するのに好適な変異体における修飾の数は、1〜20、例えば、1〜10及び1〜5、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の修飾である。
一実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する2つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する3つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する4つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する5つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する6つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する7つ以上の位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する8つの位置での置換などの修飾、並びに場合により、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
一実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する2つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する3つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する4つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する5つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する6つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する7つ以上の位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
別の実施形態では、好適な変異体は、位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する8つの位置での置換などの修飾、並びに、位置140、181、182、183、184、195、203、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、ここで番号付けは配列番号1に従う。
好ましい一実施形態では、変異体は、1、7、109、280、及び391からなる群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの位置における修飾を含む。一実施形態では、変異体は、1、7、109、280、及び391からなる群から選択される2つ、3つ、4つ、又は5つの位置における少なくとも1つの欠失及び少なくとも1つの修飾を含む。
一実施形態では、好適な変異体は、7、109、280、及び391から選択される1つ、2つ、3つ、又は4つの位置での置換を含む。
一実施形態では、好適な変異体は、X1+X7;X1+X109;X1+X280;X1+X284;X1+X320;X1+X323;X1+X391;X109+X280;X109+X284;X109+X320;X109+X323;X109+X391;X7+X109;X7+X280;X7+X284;X7+X320;X7+X323;X7+X391;X280+X284;X280+X320;X280+X323;X280+X391;X284+X320;X284+X323;X284+X391;X320+X323;X320+X391及びX323+X391からなる位置の群から選択される位置において修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従う。
一実施形態では、好適な変異体は、X109+X7+X1;X109+X7+X391;X109+X7+X280;X109+X7+X284;X109+X7+X320;X109+X7+X323;X109+X1+X391;X109+X1+X280;X109+X1+X284;X109+X1+X320;X109+X1+X323;X109+X391+X280;X109+X391+X284;X109+X391+X320;X109+X391+X323;X109+X280+X284;X109+X280+X320;X109+X280+X323;X109+X284+X320;X109+X284+X323;X109+X320+X323;X7+X1+X391;X7+X1+X280;X7+X1+X284;X7+X1+X320;X7+X1+X323;X7+X391+X280;X7+X391+X284;X7+X391+X320;X7+X391+X323;X7+X280+X284;X7+X280+X320;X7+X280+X323;X7+X284+X320;X7+X284+X323;X7+X320+X323;X1+X391+X280;X1+X391+X284;X1+X391+X320;X1+X391+X323;X1+X280+X284;X1+X280+X320;X1+X280+X323;X1+X284+X320;X1+X284+X323;X1+X320+X323;X391+X280+X284;X391+X280+X320;X391+X280+X323;X391+X284+X320;X391+X284+X323;X391+X320+X323;X280+X284+X320;X280+X284+X323;X280+X320+X323及びX284+X320+X323からなる位置の群から選択される位置において修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従う。
一実施形態では、好適な変異体は、X109+X7+X1+X391;X109+X7+X1+X280;X109+X7+X1+X284;X109+X7+X1+X320;X109+X7+X1+X323;X109+X7+X391+X280;X109+X7+X391+X284;X109+X7+X391+X320;X109+X7+X391+X323;X109+X7+X280+X284;X109+X7+X280+X320;X109+X7+X280+X323;X109+X7+X284+X320;X109+X7+X284+X323;X109+X7+X320+X323;X109+X1+X391+X280;X109+X1+X391+X284;X109+X1+X391+X320;X109+X1+X391+X323;X109+X1+X280+X284;X109+X1+X280+X320;X109+X1+X280+X323;X109+X1+X284+X320;X109+X1+X284+X323;X109+X1+X320+X323;X109+X391+X280+X284;X109+X391+X280+X320;X109+X391+X280+X323;X109+X391+X284+X320;X109+X391+X284+X323;X109+X391+X320+X323;X109+X280+X284+X320;X109+X280+X284+X323;X109+X280+X320+X323;X109+X284+X320+X323;X7+X1+X391+X280;X7+X1+X391+X284;X7+X1+X391+X320;X7+X1+X391+X323;X7+X1+X280+X284;X7+X1+X280+X320;X7+X1+X280+X323;X7+X1+X284+X320;X7+X1+X284+X323;X7+X1+X320+X323;X7+X391+X280+X284;X7+X391+X280+X320;X7+X391+X280+X323;X7+X391+X284+X320;X7+X391+X284+X323;X7+X391+X320+X323;X7+X280+X284+X320;X7+X280+X284+X323;X7+X280+X320+X323;X7+X284+X320+X323;X1+X391+X280+X284;X1+X391+X280+X320;X1+X391+X280+X323;X1+X391+X284+X320;X1+X391+X284+X323;X1+X391+X320+X323;X1+X280+X284+X320;X1+X280+X284+X323;X1+X280+X320+X323;X1+X284+X320+X323;X391+X280+X284+X320;X391+X280+X284+X323;X391+X280+X320+X323;X391+X284+X320+X323及びX280+X284+X320+X323からなる位置の群から選択される位置において修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従う。
一実施形態では、好適な変異体は、X1*、X1A、X7A、X7K、X7E、X7N、X7Q、X7L、X7D、X109A、X109S、X140Y、X181*、X182*、X183*、X184*、X195F、X206Y、X243F、X260G、X280S、X284H、X284R、X284F、X304R、X320A、X320M、X320T、X320V、X320S、X323N、X323R、X323S、X323K、X391A、X391V、及びX476Kからなる群から選択される1つ以上の修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従う。
特定の一実施形態では、好適な変異体は、X1*+X1A;X1*+X7A;X1*+X109A;X1*+X280S;X1*+X284H;X1*+X320A;X1*+X323N;X1*+X391A;X1A+X7A;X1A+X109A;X1A+X280S;X1A+X284H;X1A+X320A;X1A+X323N;X1A+X391A;X7A+X109A;X7A+X280S;X7A+X284H;X7A+X320A;X7A+X323N;X7A+X391A;X109A+X280S;X109A+X284H;X109A+X320A;X109A+X323N;X109A+X391A;X280S+X284H;X280S+X320A;X280S+X323N;X280S+X391A;X284H+X320A;X284H+X323N;X284H+X391A;X320A+X323N;X320A+X391A及びX323N+X391Aからなる群から選択される修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従う。
一実施形態では、好適な変異体は、X1*+X7A+X109A;X1*+X7A+X280S;X1*+X7A+X284H;X1*+X7A+X320A;X1*+X7A+X323N;X1*+X7A+X391A;X1*+X109A+X280S;X1*+X109A+X284H;X1*+X109A+X320A;X1*+X109A+X323N;X1*+X109A+X391A;X1*+X280S+X284H;X1*+X280S+X320A;X1*+X280S+X323N;X1*+X280S+X391A;X1*+X284H+X320A;X1*+X284H+X323N;X1*+X284H+X391A;X1*+X320A+X323N;X1*+X320A+X391A;X1*+X323N+X391A;X1A+X7A+X109A;X1A+X7A+X280S;X1A+X7A+X284H;X1A+X7A+X320A;X1A+X7A+X323N;X1A+X7A+X391A;X1A+X109A+X280S;X1A+X109A+X284H;X1A+X109A+X320A;X1A+X109A+X323N;X1A+X109A+X391A;X1A+X280S+X284H;X1A+X280S+X320A;X1A+X280S+X323N;X1A+X280S+X391A;X1A+X284H+X320A;X1A+X284H+X323N;X1A+X284H+X391A;X1A+X320A+X323N;X1A+X320A+X391A;X1A+X323N+X391A;X7A+X109A+X280S;X7A+X109A+X284H;X7A+X109A+X320A;X7A+X109A+X323N;X7A+X109A+X391A;X7A+X280S+X284H;X7A+X280S+X320A;X7A+X280S+X323N;X7A+X280S+X391A;X7A+X284H+X320A;X7A+X284H+X323N;X7A+X284H+X391A;X7A+X320A+X323N;X7A+X320A+X391A;X7A+X323N+X391A;X109A+X280S+X284H;X109A+X280S+X320A;X109A+X280S+X323N;X109A+X280S+X391A;X109A+X284H+X320A;X109A+X284H+X323N;X109A+X284H+X391A;X109A+X320A+X323N;X109A+X320A+X391A;X109A+X323N+X391A;X280S+X284H+X320A;X280S+X284H+X323N;X280S+X284H+X391A;X280S+X320A+X323N;X280S+X320A+X391A;X280S+X323N+X391A;X284H+X320A+X323N;X284H+X320A+X391A;X284H+X323N+X391A及びX320A+X323N+X391Aからなる群から選択される修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従う。
好ましい変異体は、以下:
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323SX391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される位置に対応する位置における修飾を含み、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載のアミラーゼのいずれか1つと少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号1に記載のアミラーゼと少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号2に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号2に記載のアミラーゼと少なくとも80%の配列同一性を有する。
好ましい変異体は、
H1*+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7K+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7E+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7N+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7Q+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7L+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7D+G109A+N280S+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320A+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320M+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320T+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320V+E391A;
H1*+G109A+N280S+M323R+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320S+E391A;
H1*+G109A+N280S+E391V;
H1*+G109A+W284R+E391A;
H1*+G109A+W284F+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320A+M323S+E391A;
H1*+G109A+N280S+W284F+E391A;
H1*+G109A+N280S+M323N+E391A;
H1*+G109A+N280S+M323K+E391A;
H1*+G109S+N280S+E391A;
H1*+G109A+W284H+E391A;
H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+W284H+K320A+M323N+E391A;
G7A+W284H+K320A+M323N;
G7A+K320A+M323N;
K320A;
G7A+K320A;
H1*+G7A+G109A+N280S+E391A;
H1*+G109A+N280S+W284H+E391A;
H1*+G109A+N280S+M323S+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+K320A+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+M323S+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+M323N+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+W284F+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+W284R+E391A;
H1*+G7A+G109A+N280S+K320A+M323S+E391A;
H1*+G7A+G109A+W284R+E391A及び
H1*+G7A+G109A+N280S+K320A+M323N+E391Aからなる群から選択される、配列番号2に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得る。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号3に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号3に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号4に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号4に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号5に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号5に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号6に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号6に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号7に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号7に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7K+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7E+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7N+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7Q+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7L+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7D+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320M+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320T+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320V+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323R+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X391V;
X1*+X109A+X284R+X391A;
X1*+X109A+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323K+X391A;
X1*+X109S+X280S+X391A;
X1*+X109A+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X320A+X323N+X391A;
X7A+X284H+X320A+X323N;
X7A+X320A+X323N;
X320A;
X7A+X320A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A;
X1*+X109A+X280S+X284H+X391A;
X1*+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X323N+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284F+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X284R+X391A;
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323S+X391A;
X1*+X7A+X109A+X284R+X391A及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X320A+X323N+X391Aからなる群から選択される、配列番号8に記載のアミノ酸配列の位置に対応する位置において修飾を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、また、変異体は、配列番号8に記載のアミラーゼに対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
変異体は、X1*、X1A、X7A、X109A、X280S、及びX391Aの群から選択される1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの位置において修飾を含むことが好ましい。より好ましい一実施形態では、1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの位置における修飾は、X1*、X7A、X109A、X280S、及びX391Aから選択される。
一態様では、好適な変異体は、
X1*+X109A+X280S+X391A、
X1*+X109A+X284H+X391A、
X1*+X109A+X280S+X320A+X323N+X391A、
X1*+X7A+X109A+X280S+X391A、及び
X1*+X7A+X109A+X280S+X284H+X323N+X391Aに対応する位置において修飾を含んでもよく、
ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する位置における修飾を含む、配列番号1の変異体を含んでもよく、
ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
好適な変異体は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号2の変異体を含んでもよく、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号2に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及び H1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号3の変異体に関し、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号3に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号4の変異体に関し、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号4に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号5の変異体に関し、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号5に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号6の変異体に関し、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号6に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号7の変異体に関し、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号7に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、変異体は、H1*+G109A+N280S+E391A;H1*+G109A+W284H+E391A;H1*+G109A+N280S+K320A+M323N+E391A;H1*+G7A+G109A+N280S+E391A及びH1*+G7A+G109A+N280S+W284H+M323N+E391Aに対応する修飾を含む、配列番号8の変異体を含み得、ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号8に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
一実施形態では、本発明の変異体は、140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476.の群から選択される1つ以上の位置における修飾を更に含む。特定の一実施形態では、本発明の変異体は、W140Y/F、R181*、G182*、D183*、G184*、N195F/Y、I206Y/F、Y243F、E260A/D/C/Q/L/M/F/P/S/W/V/G/H/I/K/N/R/T/Y、G304R/K/E/Q、及びG476E/Q/R/Kの群から選択される1つ以上の更なる修飾を含む。本発明の変異体は、G304R、W140YF、E260GHIKNPRTY、及びG476EQRKからなる群から選択される、2つ、3つ、又は4つの位置での置換を更に含んでもよい。より好ましい一実施形態では、2つ、3つ、又は4つの位置における置換は、G304R、W140Y、E260G、及びG476Kから選択される。
本発明の変異体は、
H1*+G109A+W140Y+D183*+G184*+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+G304R+E391A+G476K、
H1*+G109A+W140Y+D183*+G184*+N195F+I206Y+Y243F+E260G+W284H+G304R+E391A+G476K、
H1*+G109A+W140Y+D183*+G184*+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+G304R+K320A+M323N+E391A+G476K、
H1*+G7A+G109A+W140Y+D183*+G184*+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+G304R+E391A+G476K、及び
H1*+G7A+G109A+W140Y+D183*+G184*+N195F+I206Y+Y243F+E260G+N280S+W284H+G304R+M323N+E391A+G476Kに対応する修飾を含んでもよく、
ここで、番号付けは配列番号1に従い、変異体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に対して少なくとも80%の配列同一性を有し、配列番号1の変異体である。
親中の必須アミノ酸は、部位特異的突然変異誘発又はアラニン−スキャニング突然変異誘発(Cunningham and Wells,1989,Science 244:1081−1085)などの当該技術分野において既知の手順によって同定され得る。後者の技術では、分子中の全ての残基に単一アラニン突然変異を導入し、得られた突然変異型分子をα−アミラーゼ活性について試験して、当該分子の活性に重要なアミノ酸残基を同定する。Hilton et al.,1996,J.Biol.Chem.271:4699−4708も参照されたい。また、α−アミラーゼ又は他の生物学的相互作用の活性部位は、推定接触部位のアミノ酸の突然変異と併せて、核磁気共鳴、結晶学、電子線回折、又は光親和性標識などの技術によって決定されるように、構造の物理分析によっても決定することができる。例えば、de Vos et al.,1992,Science 255:306−312;Smith et al.,1992,J.Mol.Biol.224:899−904;Wlodaver et al.,1992,FEBS Lett.309:59−64を参照されたい。親に関連するポリペプチドとの同一性の分析から、必須アミノ酸の同一性を推論することもまた可能である。
核酸コンストラクト
核酸コンストラクトは、制御配列に適合する条件下で、好適な宿主細胞においてコード配列の発現を誘導する1つ以上(数個)の制御配列に操作可能に連結された、本発明に必須の変異体をコードしているポリヌクレオチドを含む。ポリヌクレオチドは、変異体の発現を提供するために様々な方法で操作され得る。ベクターに挿入する前にポリヌクレオチドを操作することが、発現ベクターによっては望ましい又は必要な場合がある。組み換えDNA法を利用してポリヌクレオチドを改変するための技術は、当該技術分野において周知である。
制御配列は、ポリヌクレオチドの発現のために宿主細胞によって認識されるプロモータ配列であってもよい。プロモータは、変異体の発現を媒介する転写制御配列を含む。プロモータは、突然変異型、切断型、及びハイブリッド型のプロモータを含む、宿主細胞において転写活性を示す任意の核酸配列であってもよく、宿主細胞に相同又は非相同な細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードしている遺伝子から得ることができる。
細菌宿主細胞において本発明の核酸コンストラクトの転写を誘導するのに好適なプロモータの例は、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・リケニフォルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)マルトース産生アミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)レバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・サブチリスxylA及びxylB遺伝子、大腸菌(E. coli)lacオペロン、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)、及び原核生物ベータ−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroff et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727−3731)から得られるプロモータ、並びにtacプロモータ(DeBoer et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21−25)である。更なるプロモータは、Gilbert et al.,1980,Scientific American 242:74−94における「Useful proteins from recombinant bacteria」及び上記のSambrook et al.,1989に記載されている。
糸状菌宿主細胞において本発明の核酸コンストラクトの転写を誘導するのに好適なプロモータの例は、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)アセトアミダーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)中性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー酸安定性α−アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー又はアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)のグルコアミラーゼ(glaA)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、アスペルギルス・オリザエアルカリプロテアーゼ、アスペルギルス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼ、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)トリプシン様プロテアーゼ(国際公開第96/00787号)、フサリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)アミログルコシダーゼ(国際公開第00/56900号)、フサリウム・ベネナタムDaria(国際公開第00/56900号)、フサリウム・ベネナタムQuinn(国際公開第00/56900号)、リゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)リパーゼ、リゾムコール・ミエヘイアスパラギン酸プロテイナーゼ、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)β−グルコシダーゼ、トリコデルマ・リーゼイセロビオヒドロラーゼI、トリコデルマ・リーゼイセロビオヒドロラーゼII、トリコデルマ・リーゼイエンドグルカナーゼI、トリコデルマ・リーゼイエンドグルカナーゼII、トリコデルマ・リーゼイエンドグルカナーゼIII、トリコデルマ・リーゼイエンドグルカナーゼIV、トリコデルマ・リーゼイエンドグルカナーゼV、トリコデルマ・リーゼイキシラナーゼI、トリコデルマ・リーゼイキシラナーゼII、トリコデルマ・リーゼイβ−キシロシダーゼの遺伝子から得られるプロモータ、並びにNA2 tpiプロモータ(未翻訳リーダが、アスペリギリ属のトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子に由来する未翻訳リーダによって置換されているアスペリギリ属中性α−アミラーゼを含む、修飾プロモータであり、非限定的な例としては、未翻訳リーダが、アスペルギルス・ニデュランス又はアスペルギルス・オリザエのトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子に由来する未翻訳リーダによって置換されているアスペルギルス・ニガーのα−アミラーゼをコードする遺伝子を含む、修飾プロモータが挙げられる)、並びにその突然変異体、切断型、及びハイブリッド型プロモータが挙げられる。
酵母宿主では、有用なプロモータは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセス・セレビシエガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロマイセス・セレビシエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロマイセス・セレビシエトリオースリン酸イソメラーゼ(TPI)、サッカロマイセス・セレビシエメタロチオネイン(CUP1)、及びサッカロマイセス・セレビシエ3ホスホグリセレートキナーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモータは、Romanos et al.,1992,Yeast 8:423−488によって記載されている。
また、制御配列は、転写を終結するために宿主細胞によって認識される好適な転写ターミネータ配列であってもよい。ターミネータ配列は、変異体をコードしているポリヌクレオチドの3’末端に操作可能に連結される。宿主細胞において機能する任意のターミネータを使用してよい。
糸状菌宿主細胞に好ましいターミネータは、アスペルギルス(Aspergillus)・ニドゥランスアントラニル酸合成酵素、アスペルギルス・ニガーα−グルコシダーゼ、アスペルギルス・ニガーα−グルコアミラーゼ、アスペルギルス・オリザエTAKAアミラーゼ、及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞に好ましいターミネータは、サッカロマイセス・セレビシエエノラーゼ、サッカロマイセス・セレビシエシトクロムC(CYC1)、及びサッカロマイセス・セレビシエグリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼの遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なターミネータは、上記のRomanos et al.,1992によって記載されている。
また、制御配列は、宿主細胞による翻訳にとって重要なmRNAの非翻訳領域である、好適なリーダ配列であってもよい。リーダ配列は、変異体をコードしているポリヌクレオチドの5’末端に操作可能に連結される。宿主細胞において機能する任意のリーダ配列を使用してよい。
糸状菌宿主細胞に好ましいリーダは、アスペルギルス・オリザエTAKAアミラーゼ及びアスペルギルス・ニデュランストリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞に好適なリーダは、サッカロマイセス・セレビシエエノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセス・セレビシエ3ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロマイセス・セレビシエアルファ−因子、及びサッカロマイセス・セレビシエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)の遺伝子から得られる。
また、制御配列は、変異体コード配列の3’末端に操作可能に連結しており、転写されるとき、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するためのシグナルとして宿主細胞によって認識される配列である、ポリアデニル化配列であってもよい。宿主細胞において機能する任意のポリアデニル化配列を使用してよい。
糸状菌宿主細胞に好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギルス・ニドゥランスアントラニル酸合成酵素、アスペルギルス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニガーアルファ−グルコシダーゼ、アスペルギルス・オリザエTAKAアミラーゼ、及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のために有用なポリアデニル化配列は、Guo and Sherman,1995,Mol.Cellular Biol.15:5983−5990によって記載されている。
また、制御配列は、変異体のN末端に連結されたシグナルペプチドをコードしており、変異体を細胞の分泌経路に誘導する、シグナルペプチドコード領域であってもよい。ポリヌクレオチドのコード配列の5’末端は、変異体をコードしているコード領域のセグメントと翻訳リーディングフレームで天然に連結されているシグナルペプチドコード領域を固有に含んでいてよい。あるいは、コード配列の5’末端は、コード配列に対して外来であるシグナルペプチドコード領域を含有していてもよい。外来シグナルペプチドコード領域は、そのコード配列がシグナルペプチドコード領域を天然には含有していない場合、必要になることがある。あるいは、変異体の分泌を強化するために、天然シグナルペプチドコード領域を単に外来シグナルペプチドコード領域に置き換えてもよい。しかし、発現された変異体を宿主細胞の分泌経路に誘導する任意のシグナルペプチドコード領域を使用してもよい。
細菌宿主細胞に有効なシグナルペプチドコード配列は、バチルス属NCIB 11837マルトース産生アミラーゼ、バチルス・リケニフォルミスサブチリシン、バチルス・リケニフォルミスベータ−ラクタマーゼ、バチルス・ステアロサーモフィルスアルファ−アミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィルス中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)、及びバチルス・サブチリスprsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。更なるシグナルペプチドは、Simonen and Palva,1993,Microbiological Reviews 57:109−137よって記載されている。
糸状菌宿主細胞に有効なシグナルペプチドコード配列は、アスペルギルス・ニガー中性アミラーゼ、アスペルギルス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギルス・オリザエTAKAアミラーゼ、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ、フミコーラ・インソレンスエンドグルカナーゼV、フミコーラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)リパーゼ、及びリゾムコール・ミエヘイアスパラギン酸プロテイナーゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。
酵母宿主細胞のための有用なシグナルペプチドは、サッカロマイセス・セレビシエアルファ因子及びサッカロマイセス・セレビシエインベルターゼの遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード配列は、Romanos et al.,1992,上記によって記載されている。
また、制御配列は、変異体のN末端に位置するプロペプチドをコードしているプロペプチドコード領域であってもよい。得られるポリペプチドは、プロ酵素又はプロポリペプチド(又は場合によっては酵素原)として知られている。ポリペプチドは、一般的には不活性であり、プロポリペプチドからのプロペプチドの触媒的又は自己触媒的開裂によって活性ポリペプチドに変換され得る。プロペプチドコード領域は、バチルス・サブチリスアルカリプロテアーゼ(aprE)、バチルス・サブチリス中性プロテアーゼ(nprT)、ミセリオフィソーラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)ラッカーゼ(国際公開第95/33836号)、リゾムコール・ミエヘイアスパラギン酸プロテイナーゼ、及びサッカロマイセス・セレビシエアルファ因子の遺伝子から得ることができる。
シグナルペプチド領域及びプロペプチド領域の両方が変異体のN末端に存在する場合、プロペプチド領域は変異体のN末端に隣接して位置し、シグナルペプチド領域はプロペプチド領域のN末端に隣接して位置する。
また、宿主細胞の増殖に対して変異体の発現を調節することを可能にする調節配列を付加することが望ましい場合もある。調節系の例は、調節化合物の存在を含む化学的又は物理的刺激に応答して遺伝子の発現をオン又はオフにするものである。原核細胞系における調節系としては、lac、tac、及びtrpオペレータ系が挙げられる。酵母では、ADH2システム又はGAL1システムを使用してもよい。糸状菌では、アスペルギルス・ニガーグルコアミラーゼプロモータ、アスペルギルス・オリザエTAKAα−アミラーゼプロモータ、及びアスペルギルス・オリザエグルコアミラーゼプロモータを使用してもよい。調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能にするものである。真核細胞系では、これら調節配列としては、メトトレキサートの存在下で増幅するジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子及び重金属で増幅するメタロチオネイン遺伝子が挙げられる。これらの場合、変異体をコードしているポリヌクレオチドは、調節配列と操作可能に連結される。
発現ベクター
組み換え発現ベクターは、本発明に必須であるポリヌクレオチド、プロモータ、並びに転写及び翻訳終止シグナルを含み得る。様々なヌクレオチド及び制御配列は、1つ以上(数個)の便利な制限酵素部位において変異体をコードしているポリヌクレオチドを挿入又は置換するのを可能にするために、このような部位を含み得る組み換え発現ベクターを生成するために互いに接合させてもよい。あるいは、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチド又はポリヌクレオチドを含む核酸コンストラクトを、発現に適したベクターに挿入することによって発現させることもできる。発現ベクターの作成において、コード配列は、コード配列が発現に適した制御配列と操作可能に連結されるように、ベクター内に位置する。
組み換え発現ベクターは、簡便に組み換えDNA手順に供することができ、ポリヌクレオチドを発現させることができる任意のベクター(例えば、プラスミド又はウイルス)であってよい。ベクターの選択は、典型的には、ベクターと、ベクターが導入される宿主細胞との適合性に依存する。ベクターは、線状又は閉環状プラスミドであってよい。
ベクターは、自律的に複製するベクター、すなわち、その複製が染色体複製とは無関係な染色体外実体として存在するベクター、例えば、プラスミド、染色体外因子、ミニ染色体、又は人工染色体であってもよい。ベクターは、自己複製を保証するための任意の手段を含んでいてよい。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入されるときに、ゲノムに組み込まれ、それが組み込まれた染色体と共に複製されるベクターであってもよい。更に、宿主細胞のゲノムに導入される全DNA又はトランスポゾンを一緒に含有する、単一のベクター若しくはプラスミド、又は2つ以上のベクター若しくはプラスミドを使用してもよい。
ベクターは、好ましくは、形質転換、トランスフェクト、形質導入などに供された細胞を容易に選択することを可能にする1つ以上(数個)の選択可能マーカーを含む。選択可能マーカーは、その生成物が殺生物剤又はウイルス耐性、重金属耐性、栄養要求体に対する原栄養性などを備える遺伝子である。
細菌の選択可能マーカーの例は、バチルス・リケニフォルミス若しくはバチルス・サブチリスのdal遺伝子、又はアンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシン、若しくはテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を付与するマーカーである。酵母宿主細胞に好適なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1、及びURA3である。
ベクターは、好ましくは、宿主細胞のゲノムにベクターを組み込むか、又はゲノムに依存せずに細胞内でベクターが自律複製することを可能にするエレメントを含む。
宿主細胞のゲノムへの組み込みについては、ベクターは、変異体をコードしているポリヌクレオチドの配列、又は相同若しくは非相同組み換えによってゲノムに組み込むためのベクターの任意の他のエレメントに依存し得る。あるいは、ベクターは、染色体(複数可)中の正確な位置(複数可)における宿主細胞のゲノムへの相同組み換えによる組み込みを誘導するための追加のヌクレオチド配列を含んでもよい。正確な位置における組み込みの可能性を高めるために、組み込みエレメントは、相同組み換えの可能性を高めるために対応する標的配列に対して高い同一度を有する、100〜10,000塩基対、400〜10,000塩基対、及び800〜10,000塩基対などの十分な数の核酸を含有しなければならない。組み込みエレメントは、宿主細胞のゲノム中の標的配列と相同な任意の配列であってもよい。更に、組み込みエレメントは、非コード又はコードヌクレオチド配列であってもよい。他方、ベクターは、非相同的組み換えにより宿主細胞のゲノムに組み込まれてもよい。
自律複製については、ベクターは、ベクターを対象宿主細胞中で自律的に複製することができる複製起点を更に含み得る。複製起点は、細胞内で機能する自律複製を媒介する任意のプラスミドレプリケータであり得る。用語「複製起点」又は「プラスミドレプリケータ」は、プラスミド又はベクターをインビボで複製させることができるヌクレオチド配列を意味する。
本発明のポリヌクレオチドの1つ超のコピーを宿主細胞に挿入して、変異体の産生を増加させることもできる。ポリヌクレオチドのコピー数の増加は、配列の少なくとも1つの追加コピーを宿主細胞のゲノムに組み込むことによって、又は選択可能なマーカー遺伝子の増幅されたコピー、したがってポリヌクレオチドの追加のコピーを含む細胞が、適切な選択可能な薬剤の存在下で細胞を培養することによって選択され得る、ポリヌクレオチドと共に増幅可能かつ選択可能なマーカー遺伝子を含めることによって、得ることができる。
実質的に純粋な変異体を得るための本発明の組み換え発現ベクターを構築するために上記エレメントをライゲーションするために使用される手順は、当業者に周知である(例えば、Sambrook et al.,1989、上記を参照)。
宿主細胞
組み換え宿主細胞は、本発明の変異体の産生を誘導する1つ以上(数個)の制御配列に操作可能に連結された本発明に必須のポリヌクレオチドを含んでもよい。ポリヌクレオチドを含むコンストラクト又はベクターは、当該コンストラクト又はベクターが上記のように染色体組み込み体として又は自己複製染色体外ベクターとして維持されるように、宿主細胞に導入される。用語「宿主細胞」は、複製中に生じた突然変異に起因する、親細胞と同一ではない親細胞の任意の後代を包含する。宿主細胞の選択は、変異体をコードしている遺伝子及びその起源に大きく依存する。
宿主細胞は、変異体の組み換え産生において有用な任意の細胞、例えば原核生物又は真核生物であってもよい。
原核宿主細胞は、任意のグラム陽性又はグラム陰性細菌であってよい。グラム陽性細菌としては、バチルス属、クロストリジウム属、エンテロコッカス属、ゲオバチルス属、ラクトバチルス属、ラクトコッカス属、オセアノバチルス属、スタフィロコッカス属、ストレプトコッカス属、及びストレプトマイセス属が挙げられるが、これらに限定されない。グラム陰性細菌としては、カンピロバクター属、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属、フソバクテリウム属、ヘリコバクター属、イリオバクター属、ナイセリア属、シュードモナス属、サルモネラ属、及びウレアプラズマ属が挙げられるが、これらに限定されない。
細菌宿主細胞は、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・シルクランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウシイ、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィルス、バチルス・サブチリス、及びバチルス・チューリンゲンシスの細胞が挙げられるがこれらに限定されない、任意のバチルス属の細胞であってもよい。
また、細菌宿主細胞は、ストレプトコッカス・エクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)、及びストレプトコッカス・イクイ(Streptococcus equi)亜種ズーエピデミカス(Zooepidemicus)の細胞が挙げられるがこれらに限定されない、任意のストレプトコッカス属の細胞であってもよい。
また、細菌宿主細胞は、ストレプトマイセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・コエリコラ(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、及びストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)の細胞が挙げられるがこれらに限定されない、任意のストレプトマイセス属の細胞であってもよい。
バチルス属の細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換(例えば、Chang and Cohen,1979,Mol.Gen.Genet.168:111−115を参照されたい)によって、コンピテントセルを使用することによって(例えば、Young and Spizizen,1961,J.Bacteriol.81:823−829、若しくはDubnau and Davidoff−Abelson,1971,J.Mol.Biol.56:209−221を参照されたい)によって、エレクトロポレーション(例えば、Shigekawa and Dower,1988,Biotechniques 6:742−751を参照されたい)によって、又はコンジュゲーション(例えば、Koehler and Thorne,1987,J.Bacteriol.169:5271−5278を参照されたい)によって行うことができる。大腸菌細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換(例えば、Hanahan,1983,J.Mol.Biol.166:557−580を参照)又はエレクトロポレーション(例えば、Dower et al.,1988,Nucleic Acids Res.16:6127−6145を参照)によって行うことができる。ストレプトマイセス属の細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換及びエレクトロポレーション(例えば、Gong et al.,2004,Folia Microbiol.(Praha)49:399−405を参照)によって、コンジュゲーション(例えば、Mazodier et al.,1989,J.Bacteriol.171:3583−3585)によって、又は形質導入(例えば、Burke et al.,2001,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289−6294を参照)によって行うことができる。シュードモナス属の細胞へのDNAの導入は、例えば、エレクトロポレーション(例えば、Choi et al.,2006,J.Microbiol.Methods 64:391−397を参照)によって、又はコンジュゲーション(例えば、Pinedo and Smets,2005,Appl.Environ.Microbiol.71:51−57を参照)によって行うことができる。ストレプトコッカス属の細胞へのDNAの導入は、例えば、天然コンピテント(例えば、Perry and Kuramitsu,1981,Infect.Immun.32:1295−1297を参照)によって、プロトプラスト形質転換(例えば、Catt and Jollick,1991,Microbios 68:189−2070を参照 によって、エレクトロポーテ−ション(例えば、Buckley et al.,1999,Appl.Environ.Microbiol.65:3800−3804を参照)によって、又はコンジュゲーション(例えば、Clewell,1981,Microbiol.Rev.45:409−436を参照)によって行うことができる。しかし、宿主細胞にDNAを導入するための当該技術分野において既知の任意の方法を使用することができる。
また、宿主細胞は、哺乳類、昆虫、植物、又は真菌の細胞などの真核細胞であってもよい。
真菌細胞は、それ自体既知の方法において、プロトプラスト形成、プロトプラストの形質転換、及び細胞壁の再生を伴うプロセスによって形質転換され得る。アスペルギルス及びトリコデルマ宿主細胞の形質転換のための好適な手順は、欧州特許第238023号及びYelton et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:1470−1474に記載されている。フザリウム種を形質転換するのに好適な方法は、Malardier et al.,1989,Gene 78:147−156及び国際公開第96/00787号に記載されている。酵母は、Becker and Guarente,In Abelson,J.N.and Simon,M.I.,editors,Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology,Methods in Enzymology,Volume 194,pp 182−187,Academic Press,Inc.,New York;Ito et al.,1983,J.Bacteriol.153:163及びHinnen et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1920によって記載されている手順を使用して形質転換され得る。
産生方法
変異体を産成する方法は、(a)本発明の宿主細胞を、変異体の発現に好適な条件下で培養することと、(b)変異体を回収することと、を含み得る。したがって、本発明は、変異体を産生する方法であって、(a)変異体の発現に好適な条件下で、発現ベクター、又は配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323、及び391に対応する1つ以上の位置において、並びに場合により、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置において修飾を含む変異体をコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞を培養することと、(b)この変異体を回収することと、を含む方法に関する。
宿主細胞は、当該技術分野において既知の方法を使用して変異体の産生に好適な栄養培地中で培養される。例えば、細胞は、実験室又は産業用発酵槽において、好適な培地中、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする条件下で実施される、振盪フラスコ培養又は小規模若しくは大規模発酵(連続、バッチ、流加、又は固形発酵を含む)によって培養され得る。培養は、当該技術分野において既知の手順を使用して、炭素及び窒素源並びに無機塩類を含む好適な栄養培地中で行われる。好適な培地は、商業供給者から入手可能であるか、又は(例えば、American Type Culture Collectionのカタログに)公開されている組成に従って調製され得る。変異体が栄養培地に分泌された場合、変異体を培地から直接回収することができる。変異体が分泌されない場合、細胞溶解物から回収することができる。
変異体は、変異体に特異的な当該技術分野において既知の方法を用いて検出され得る。これら検出方法としては、特異的抗体の使用、酵素生成物の形成、又は酵素基質の消失を挙げることができる。例えば、酵素アッセイを用いて変異体の活性を決定することができる。
変異体は、当該技術分野において既知の方法により回収することができる。例えば、変異体は、回収、遠心分離、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発、又は沈殿が挙げられるがこれらに限定されない、従来の手順によって栄養培地から回収することができる。
変異体は、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティ、疎水性、クロマトフォーカシング、及びサイズ排除)、電気泳動手順(例えば、分取等電点電気泳動)、溶解度差(例えば、硫安塩析)、SDS−PAGE、又は抽出が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の様々な手順によって精製して(例えば、Protein Purification,J.−C.Janson and Ryden,editors,VCH Publishers,New York,1989)、実質的に純粋な変異体を得ることができる。
別の態様では、変異体を回収せずに、変異体を発現する本発明の宿主細胞を変異体源として使用する。
組成物は、当該技術分野において既知の方法に従って調製することが可能であり、液体又は乾燥組成物の形状であってもよい。例えば、組成物は粒子又は微粒子の形状であり得る。変異体は、当該技術分野において既知の方法に従って安定化することができる。
洗浄組成物
本発明は、好ましくは、消費者用又は業務用のエアケア、カーケア、食器洗浄、布地柔軟剤(軟化剤を含む)、洗濯洗浄力、洗濯及びリンス剤及び/又はケア、塗装面洗浄及び/又はトリートメント、並びに他の洗浄のための特許請求される組成物に関する方法及び/又はその使用のための製品に関する。本発明による、上述のα−アミラーゼ変異体は、典型的には、固形、液体、ゲル、及び/又は単位分量洗剤組成物などの洗剤組成物、例えば、洗濯洗剤組成物又は食器洗浄洗剤組成物などの洗浄組成物中の構成要素であり得る。液体洗濯洗剤組成物が特に好ましい。
かかる洗浄組成物は、洗浄/洗剤補助剤、好ましくは成分の混合物を含む。典型的には、洗浄補助剤は、0.001〜99.9重量%、より典型的には、0.01〜80重量%の洗浄補助剤の量で組成物中に存在する。好適な洗浄補助剤は、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、漂白触媒、着色剤、漂白ブースタ、キレート剤、染料移行剤、沈着補助剤、分散剤、追加の酵素、及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性剤、過酸化水素、過酸化水素源、蛍光増白剤、光活性剤、蛍光剤、布地色相剤、布地柔軟剤、予備形成過酸、ポリマー分散剤、粘土質土壌除去/再付着防止剤、充填塩、ハイドロトロープ、光沢剤、石鹸泡抑制剤、構造伸縮剤、布地軟化剤、加水分解性界面活性剤、防腐剤、酸化防止剤、収縮防止剤、殺菌剤、防カビ剤、変色防止剤、防食剤、アルカリ度源、可溶化剤、キャリア、加工助剤、色素、染料、香料並びにpH調整剤、カプセル化剤、ポリマーを含む。例えば、これらは、イミン漂白促進剤などの漂白成分、過酸化水素源、例えば、過炭酸塩及び/又は過ホウ酸塩、特に、炭酸塩及び/又は硫酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸塩、及びこれらの任意の混合物などの材料でコーティングされた過炭酸塩、カプセル化形態の予め形成された過酸を含む、予め形成された過酸、遷移金属触媒、抑泡剤又は抑泡剤系、例えば、シリコーン系抑泡剤及び/又は脂肪酸系抑泡剤、粘土、シリコーン、及び/又は四級アンモニウム化合物などの布地柔軟剤、ポリエチレンオキシドなどの凝集剤、ポリビニルピロリドン、ポリ4−ビニルピリジンN−オキシド、及び/又はビニルピロリドンとビニルイミダゾールとのコポリマーなどの移染阻害剤、イミダゾールとエピクロロヒドリンとの縮合によって産生されるオリゴマーなどの布地一体性成分、アルコキシル化ポリアミン及びエトキシル化エチレンイミンポリマーなどの汚れ分散剤及び汚れ再付着防止助剤、ポリエステルなどの再付着防止成分、カルボキシレートポリマー、例えば、マレイン酸ポリマー、又はマレイン酸とアクリル酸とのコポリマー、香料、例えば、香料マイクロカプセル、デンプン封入アコード、香料噴霧剤、石鹸リング、審美的粒子、染料、硫酸ナトリウムなどのフィラー(ただし、組成物はフィラーを実質的に含まないことが好ましい)、1.6R及び2.0Rケイ酸ナトリウムを含むケイ酸ナトリウム、又はメタケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩、ジカルボン酸とジオールとのコポリエステル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエトキシセルロース、又は他のアルキル若しくはアルキルアルコキシセルロースなどのセルロース性ポリマー、1,2プロパンジオール、モノエタノールアミンなどの溶媒、ジエチレングリコール、エタノール、及びこれらの任意の混合物、ヒドロトロープ、例えば、クメンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、及び任意の混合物、クエン酸などの有機酸、並びにこれらの任意の組み合わせを含み得る。組成物は、洗浄補助剤が、(i)香料マイクロカプセル、(ii)布地色相剤、(iii)プロテアーゼ、(iv)両親媒性の洗浄用ポリマー、(v)リパーゼ、又は(vi)これらの混合物、からなる群から選択される1つ以上を含むようなものであり得る。
別の好ましい態様では組成物は、非イオン性を含む半極性及び/又はアニオン性及び/又はカチオン性及び/又は両性イオン性及び/又は両性及び/又は半極性非イオン性及び/又はこれらの混合物であり得る1つ以上の界面活性剤を含む。界面活性剤は、典型的には、0.1重量%〜60重量%又は0.5〜50重量%又は1〜40重量%の組成物のレベルで存在する。
それに含まれるとき、洗浄組成物は、通常、線状アルキルベンゼンスルホネート、アルファ−オレフィンスルホネート、アルキルサルフェート(高級アルコール硫酸エステル塩)、アルコールエトキシサルフェート、二級アルカンスルホネート、アルファ−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル若しくはアルケニルコハク酸、又は石鹸などの約1%〜約40%のアニオン性界面活性剤を含有する。
それに含まれるとき、洗浄剤は、通常、アルコールエトキシレート、ノニル−フェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミン−オキシド、エトキシ化脂肪酸モノエタノールアミン、脂肪酸モノエタノールアミン、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(「グルカミド」)などの約0.2%〜約40%の非イオン性界面活性剤を含有する。
洗浄組成物は、1つ以上の他の酵素を含んでもよい。したがって、好ましい組成物は、(a)親α−アミラーゼの変異体であって、ここで、変異体が、
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置109、1、7、280、284、320、323及び391に対応する1つ以上の位置における修飾、並びに場合により、配列番号1に記載のアミノ酸配列の位置140、181、182、183、184、195、206、243、260、304、及び476に対応する1つ以上の位置における修飾を含み、
(ii)この変異体が、配列番号1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載のアミノ酸配列と少なくとも80、例えば、少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、例えば、少なくとも97%であるが、100%未満の配列同一性を有し、
(iii)この変異体が、α−アミラーゼ活性を有する、親α−アミラーゼの変異体と、(b)好ましくはアミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ぺクチン分解酵素、ペプチドグルタミアーゼ、ペロオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、又はキシラナーゼからなる群から選択される1つ以上の更なる酵素と、を含む。更なる酵素(複数可)は、例えば、アスペルギルス属、例えば、アスペルギルス・アクレタス、アスペルギルス・アワモリ、アスペルギルス・フォエティダス、アスペルギルス−フミガーツフ、アスペルギルス・ジャポニクス、アスペルギルス・ニデュランス、アスペルギルス・ニガー、若しくはアスペルギルス・オリザエ;フザリウム(Fusarium)、例えば、フザリウム・バクトリジオイデス、フザリウム・セレアリス、フザリウム・クロクウェレンス、フザリウム・クルモラム、フザリウム・グラミネアルム、フザリウム・グラミナム、フザリウム・ヘテロスポラム、フザリウム・ネグンジ、フザリウム・オキシスポラム、フザリウム・レチクラタム、フザリウム・ロセウム、フザリウム・サムブシナム、フザリウム・サルコクロウム、フザリウム・サルフレウム、フザリウム・トルロサム、フザリウム・トリコセシオイデス、若しくはフザリウム・ベンニタム;フミコーラ(Humicola)、例えば、フミコーラ・インソレンス、若しくはフミコーラ・ラヌギノサ;又はトリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・ハルジアナム、トリコデルマ・コニンギイ、トリコデルマ・ロンギブラキアタム、トリコデルマ・レーシ、若しくはトリコデルマ・ビリデ、に属する微生物によって産生されてもよい。
好ましくは、組成物は、プロテアーゼ若しくは2種以上のプロテアーゼの混合物、リパーゼ若しくは2種以上のリパーゼの混合物、ペルオキシダーゼ若しくは2種以上のペルオキシダーゼの混合物、1つ以上の追加のデンプン分解酵素、例えば、追加のα−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、マルトース生成アミラーゼ、好ましくは追加のα−アミラーゼ、1種のCGTase若しくは2種以上のCGTaseの混合物、及び/又はセルラーゼ若しくは2種以上のセルラーゼの混合物、マンナナーゼ(例えば、Novozymes,DenmarkのMANNAWAY(商標))若しくは2種以上のマンナナーゼの混合物、ペクチナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、クチナーゼ、及び/又はラッカーゼ、あるいはこれらの1つ以上のうちの2種以上の混合物、を含む。
概して、選択された酵素の性質(複数可)は、選択された洗剤と適合すべきであり(すなわち、pH最適条件、他の酵素及び非酵素成分との適合性など)、酵素(複数可)は、有効量で存在すべきである。好ましくは、本発明の製品は、組成物1グラム当たり、少なくとも0.01mg、好ましくは約0.05〜約10、より好ましくは約0.1〜約6、とりわけ約0.2〜約5mgの更なる活性酵素を含む。
プロテアーゼ:好適なプロテアーゼとしては、サブチリシン(EC3.4.21.62)などの中性又はアルカリ性の微生物セリンプロテアーゼを含むメタロプロテアーゼ及び/又はセリンプロテアーゼが挙げられる。好適なプロテアーゼとしては、動物、植物又は微生物起源のものが挙げられる。一態様では、このような好適なプロテアーゼは、微生物起源のものであってもよい。好適なプロテアーゼとしては、前述の好適なプロテアーゼの化学的又は遺伝的に改変された突然変異体が挙げられる。一態様では、好適なプロテアーゼは、アルカリ性微生物プロテアーゼ又は/及びトリプシン型プロテアーゼなどのセリンプロテアーゼであってよい。好適な中性又はアルカリ性プロテアーゼの例としては、以下が挙げられる。
(a)米国特許第6,312,936(B1)号、同第5,679,630号、同第4,760,025号、同第7,262,042号及び国際公開第09/021867号に記載のバチルス・レンタス、B.アルカロフィルス(B.alkalophilus)、枯草菌、B.アミロリケファシエンス、バチルス・プミルス及びバチルス・ギブソニィなどのバチルスから誘導されたものなどを含むサブチリシン(EC 3.4.21.62)。
(b)国際公開第89/06270号に記載されているフサリウムプロテアーゼ、並びに同第05/052161号及び同第05/052146号に記載されているセルロモナスに由来するキモトリプシンプロテアーゼを含む、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源)などのトリプシン型又はキモトリプシン型のプロテアーゼ。
(c)国際公開第07/044993(A2)号に記載されているバチルス・アミロリケファシエンスに由来するものを含むメタロプロテアーゼ。
好ましいプロテアーゼとしては、バチルス・ギブソニィ又はバチルス・レンタスに由来するものが挙げられる。
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、Novozymes A/S(Denmark)より、Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(登録商標)、Durazym(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase Ultra(登録商標)、Savinase Ultra(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)及びEsperase(登録商標)の商品名で販売されているもの、Genencor Internationalより、Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)及びPurafect OXP(登録商標)の商品名で販売されているもの、Solvay Enzymesより、Opticlean(登録商標)及びOptimase(登録商標)の商品名で販売されているもの、Henkel/Kemiraより入手可能なもの、すなわちBLAP(以下の突然変異S99D+S101R+S103A+V104I+G159Sを有する、米国特許第5,352,604号の図29で示される配列、以下BLAPという)、BLAP R(S3T+V4I+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)、BLAP X(S3T+V4I+V205Iを有するBLAP)及びBLAP F49(S3T+V4I+A194P+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)(全てHenkel/Kemiraより入手可能)、並びに花王のKAP(突然変異A230V+S256G+S259Nを有するバチルス・アルカロフィルス由来のサブチリシン)が挙げられる。更なる適切なプロテアーゼが、国際公開第2011/03623号、同第2011/140316号、同第2011/140364号及び同第2012/05778号に記載される。
リパーゼ:適切なリパーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のものが挙げられる。化学的に修飾された又はタンパク質操作された突然変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、例えば、H.ラヌギノサ(H.lanuginosa)(T.ラヌギノサス(T.lanuginosus))又はH.インソレンス(H.insolens)などのフミコーラ属(別名サーモマイセス属(Thermomyces))由来のリパーゼ;例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)又はP.シュードアルカリゲネス(P.pseudoalcaligenes)、P.セパシア(P.epacia)、P.スタットゼリ(P.stutzeri)、P.フルオレセンス(P.fluorescens)、シュードモナスSD705株、P.ウィスコシネンシス(P.wisconsinensis)などのシュードモナス属のリパーゼ;例えば、B.サブチリス(Dartois et al.(1993),Biochemica et Biophysica Acta,1131,253−360)、B.ステアロサーモフィルス、又はB.プミルスなどのバチルス属のリパーゼが挙げられる。
リパーゼは、米国特許第6,939,702(B1)号、及び米国特許出願第2009/0217464号に記載されているような「第1サイクルのリパーゼ」であってもよい。一態様では、リパーゼは、第1の洗浄用リパーゼであり、好ましくは、T231R及びN233R変異を含む、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)由来の野生型リパーゼの変異体である。野生型配列は、Swissprotのアクセッション番号Swiss−Prot O59952(サーモマイセス・ラヌギノサス(フミコーラ・ラヌギノサ)由来の269個のアミノ酸(アミノ酸23〜291)である。好ましいリパーゼは、Lipex(登録商標)、Lipolex(登録商標)、及びLipoclean(登録商標)の商品名で販売されているリパーゼを含み得る。
セルラーゼ:好適なセルラーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のセルラーゼが挙げられる。化学的に修飾された又はタンパク質操作された突然変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、フミコーラ(Humicola)属、フサリウム(Fusarium)属、チエラビア(Thielavia)属、アクレモニウム(Acremonium)属由来のセルラーゼ、例えば、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、及びフサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)から産生される、真菌セルラーゼが挙げられる。
一態様では、好ましい酵素としては、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性(E.C.3.2.1.4)を呈する微生物由来のエンドグルカナーゼが挙げられ、好ましくは、以下を含む群から選択される:
(a)米国特許第7,141,403(B2)号におけるアミノ酸配列の配列番号2に対して少なくとも90%、94%、97%、更には99%同一な配列を有するバシルス属のメンバーに対して内因性である細菌性ポリペプチド;
(b)キシログルカンと非晶質セルロース基質の両方に対して酵素活性を有するグリコシル加水分解酵素であって、GHファミリー5、12、44又は74の中から選択される、グリコシル加水分解酵素;
(c)国際公開第09/148983号の配列番号3のアミノ酸配列に対して少なくとも90%、94%、97%、及び更には99%同一な配列を有するグリコシル加水分解酵素;
(d)及びこれらの混合物。
好適なエンドグルカナーゼは、商品名Celluclean(登録商標)及びWhitezyme(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark)として販売されている。
他の市販のセルラーゼとしては、CELLUZYME(登録商標)及びCAREZYME(登録商標)(Novozymes A/S)、CLAZINASE(登録商標)及びPURADAX HA(登録商標)(Genencor International Inc.)、並びにKAC−500(B)(登録商標)(Kao Corporation)が挙げられる。
他のアミラーゼ:好ましくは、組成物は更なるアミラーゼを含む。好適な更なるアミラーゼは、細菌又は真菌由来のものを含む、α−アミラーゼを含む。化学的又は遺伝的に改変された突然変異体(変異体)が含まれる。好ましいアルカリ性α−アミラーゼは、バチルスの菌種に由来するもの、例えば、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、又は他のバチルス属(Bacillus sp)、例えばバチルス属(Bacillus sp)のNCBI 12289、NCBI 12512、NCBI 12513、DSM 9375(米国特許第7,153,818号)DSM 12368、DSMZ12649、KSM AP1378(国際公開第97/00324号)、KSM K36、又はKSM K38(欧州特許第1,022,334号)である。好ましい更なるアミラーゼは、以下から選択され得る:(a)国際公開第94/02597号、同第94/18314号、同第96/23874号及び同第97/43424号に記載されている変異体、特に国際公開第96/23874号に配列番号2として列挙されている酵素に対して、以下の位置:15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408及び444のうちの1つ以上が置換されている変異体;(b)国際公開第96/23873号、国際公開第00/60060号、国際公開第06/002643号、及び国際公開第2017/192657号に記載の変異体、特に、国際公開第06/002643号において配列番号12として記載のAA560酵素に対して、以下の位置:26、30、33、82、37、106、118、128、133、149、150、160、178、182、186、193、203、214、231、246、256、257、258、269、270、272、283、295、296、298、299、303、304、305、311、314、315、318、319、339、345、361、378、383、419、421、437、441、444、445、446、447、450、461、471、482、484において1つ以上の置換を有する変異体、好ましくは、D183*及びG184*の欠損を含有する変異体;(c)国際公開第06/002643号における配列番号4、バチルス属SP722由来の野生型酵素と少なくとも90%の同一性を示す変異体、特に183及び184位に欠失を有する変異体、並びに参照によって本明細書に組み込まれる国際公開第00/60060号に記載されている変異体;(d)バチルス属707の野生型酵素(米国特許第6,093,562号の配列番号7)と少なくとも95%の同一性を示す変異体、特に、以下の突然変異M202、M208、S255、R172、及び/又はM261のうちの1つ以上を含むもの。好ましくは、当該アミラーゼは、M202L、M202V、M202S、M202T、M202I、M202Q、M202W、S255N及び/又はR172Qのうちの1つ以上を含む。特に好ましいのは、M202L又はM202T変異を含むものである;(e)国際公開第09/149130号に記載されている変異体、好ましくは国際公開第09/149130号において配列番号1又は配列番号2と少なくとも90%の同一性を示すもの、ゲオバチルス・ステアロフェルモフィルス(Geobacillus Stearophermophiluss)に由来する野生型酵素又はその切断バージョン;(f)国際公開第2016091688号の配列番号1と少なくとも89%の同一性を示す変異体、特にH183+G184位での欠失及び405、421、422、及び/又は428位に1つ以上の変異を含む変異体;(g)パエニバチルス・カードラノリティカス(Paenibacillus curdlanolyticus)YK9由来の「PcuAmyl α−アミラーゼ」(国際公開第2014099523号の配列番号3)と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示す変異体;(h)サイトファーガ属由来の「CspAmy2アミラーゼ」(国際公開第2014164777号の配列番号1)と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示す変異体;(i)枯草菌(国際公開第2009149271号の配列番号1)と少なくとも85%のアミノ酸配列同一性を示す変異体;(j)受託番号AB051102によるBacillus sp.KSM−K38由来の野生型アミラーゼと少なくとも90%の同一性を示す変異体;(k)バチルス属(国際公開第2016180748号の配列番号7)からのAAI10の成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示す変異体;(l)アリシクロバチルス属アミラーゼ(国際公開第2016180748号の配列番号8)の成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示す変異体;又はこれらの混合物。存在する場合、本発明の組成物は、好ましくは、組成物1グラム当たり、少なくとも0.01mg、好ましくは約0.05〜約10、より好ましくは約0.1〜約6、とりわけ約0.2〜約5mgの更なる活性アミラーゼを含む。
好適な市販のα−アミラーゼとしては、DURAMYL(登録商標)、LIQUEZYME(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、TERMAMYL ULTRA(登録商標)、NATALASE(登録商標)、SUPRAMYL(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、STAINZYME PLUS(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)、ATLANTIC(登録商標)、INTENSA(登録商標)、及びBAN(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))、KEMZYM(登録商標)AT 9000(Biozym Biotech Trading GmbHWehlistrasse 27b A−1200 Wien Austria)、RAPIDASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)、ENZYSIZE(登録商標)、OPTISIZE HT PLUS(登録商標)、POWERASE(登録商標)、PREFERENZ S1000(登録商標)及びPREFERENZ S2000(登録商標)を含むPREFERENZ S(登録商標)シリーズ、並びにPURASTAR OXAM(登録商標)(DuPont.,Palo Alto,California)、及びKAM(登録商標)(Kao,14−10 Nihonbashi Kayabacho,1−chome,Chuo−ku Tokyo 103−8210,Japan)、が挙げられる。一態様では、適切なアミラーゼとしては、ATLANTIC(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、POWERASE(登録商標)、INTENSA(登録商標)、及びSTAINZYME PLUS(登録商標)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:適切なペルオキシダーゼ/オキシダーゼには、植物、細菌又は真菌由来のものが含まれる。化学的に修飾された又はタンパク質操作された突然変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、コプリナス(Coprinus)属のペルオキシダーゼ、例えば、国際公開第93/24618号、同第95/10602号、及び同第98/15257号に記載のようなC.サイネレウス(cinereus)及びその変異型のペルオキシダーゼが挙げられる。
市販のペルオキシダーゼとしては、GUARDZYME(登録商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。
他の酵素;他の好ましい酵素には、商標名、Pectawash(登録商標)、Pectaway(登録商標)で販売されているペクチン酸リアーゼ、及び商標名、Mannaway(登録商標)(以上全てNovozymes A/S、Bagsvaerd、Denmark)、及びPurabrite(登録商標)(Genencor International Inc.,Palo Alto,California)で販売されているマンナナーゼが含まれる。
洗剤酵素(複数可)は、1つ以上の酵素を含有する別個の添加物を添加することによって、又はこれらの酵素の全てを含む混合添加物を添加することによって、洗剤組成物に包含され得る。本発明の洗剤添加物、すなわち、別個の添加物又は混合添加物は、例えば、粒状、液体、スラリーなどに製剤化することができる。好ましい洗剤添加物製剤は、粒状、特に非ダスティング粒状、液体、特に安定化された液体、又はスラリーである。
非ダスティング粒状物が産生されてもよく、所望により当該技術分野において既知の方法でコーティングされてもよい。ワックス状コーティング材料の例は、平均モル重量が1000〜20000であるポリ(エチレンオキシド)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコールが12〜20個の炭素原子を含有し、かつ15〜80個のエチレンオキシド単位が存在するエトキシル化脂肪族アルコール;脂肪族アルコール;脂肪酸;並びに脂肪酸のモノ−及びジ−及びトリグリセリドである。フィルム形成コーティング材料は、例えば、流動床技術に適用されてもよい。液体酵素調製品は、例えば、確立されている方法に従ってプロピレングリコールなどのポリオール、糖又は糖アルコール、乳酸又はホウ酸を添加することによって安定化させてもよい。
組成物は、布地色相剤(色合い剤、青味剤、又は白化剤と称される場合もある)を含み得る。典型的には、色相剤は、布地に青又は紫の色合いをもたらす。色相剤は、単独又は組み合わせのいずれかで使用して、特定の色相の色合いを作り出し、かつ/又は異なる種類の布地に色合いを付けることができる。これは、例えば赤と緑−青の染料とを混合して青又は紫の色合いを生じさせることにより提供され得る。色相剤は、任意の既知の化学的部類の染料から選択されてもよく、これには、アクリジン、アントラキノン(多環式キノンを含む)、アジン、予め金属化されたアゾを含むアゾ(例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ)、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
好適な布地色相剤は、染料、染料−粘土結合体、並びに有機及び無機顔料を含む。好適な染料としては、低分子染料及びポリマー染料が挙げられる。好適な小分子染料は、例えば、ブルー、バイオレット、レッド、グリーン、又はブラックに分類され、単独で又は組み合わせのいずれかで所望の色合いをもたらす、直接染料、塩基性染料、反応染料若しくは加水分解した反応性染料、溶媒染料、又は分散染料の色指数(C.I.)分類に分類される染料からなる群から選択される小分子染料を含む。別の態様では、適切な小分子染料としては、色指数(Society of Dyers and Colourists(Bradford,UK))番号9、35、48、51、66、及び99などのダイレクトバイオレット染料、1、71、80及び279などのダイレクトブルー染料、17、73、52、88及び150などのアシッドレッド染料、15、17、24、43、49及び50などのアシッドバイオレット染料、15、17、25、29、40、45、75、80、83、90及び113などのアシッドブルー染料、1などのアシッドブラック染料、1、3、4、10及び35などのベーシックバイオレット染料、3、16、22、47、66、75及び159などのベーシックブルー染料、欧州特許第EP1794275号若しくは欧州特許第EP1794276号に記載されるものなどの分散又は溶媒染料、又は米国特許第7,208,459(B2)号に開示される染料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される小分子染料が挙げられる。別の態様では、適切な小分子染料としては、色指数番号が、アシッドバイオレット17、ダイレクトブルー71、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトブルー1、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドブルー29、アシッドブルー113又はこれらの混合物からなる群から選択される小分子染料が挙げられる。
好適なポリマー染料としては、共有結合している(結合していると称されることもある)色原体(色素−ポリマー結合体)を含有するポリマー、例えば、ポリマーの骨格に共重合した色原体を有するポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。ポリマー染料としては、国際公開第2011/98355号、同第2011/47987号、米国特許出願公開第2012/090102号、国際公開第2010/145887号、同第2006/055787号、及び同第2010/142503号に記載されているものが挙げられる。
別の態様では、好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)(Milliken,Spartanburg,South Carolina,USA)の名称で販売されている布地直接着色剤、少なくとも1つの反応染料と、ヒドロキシル部分、一級アミン部分、二級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合物からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーと、から形成される染料−ポリマー共役体からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。更に別の態様では、好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)バイオレットCT、Megazyme(Wicklow,Ireland)から商品名AZO−CM−CELLULOSE、商品コードS−ACMCで販売されているC.I.リアクティブブルー19と共役されているCMCなどのリアクティブブルー、リアクティブバイオレット又はリアクティブレッドの染料に共有結合しているカルボキシメチルセルロース(CMC)、アルコキシル化トリフェニル−メタンポリマー着色料、アルコキシル化チオフェンポリマー着色料、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
好ましい色相染料としては、米国特許出願公開第2008/0177090号に見出されるアルコキシル化チオフェンアゾ増白剤が挙げられ、場合により、国際公開第2011/011799号の表5中の実施例1〜42から選択されるものなどのように、アニオン性であり得る。他の好ましい染料は、米国特許第8,138,222号に開示されている。
好適な染料−粘土結合体としては、少なくとも1つのカチオン性/塩基性染料及びスメクタイト粘土、並びにこれらの混合物を含む群から選択される染料−粘土結合体が挙げられる。別の態様では、好適な染料−粘土結合体としては、C.I.ベーシックイエロー1〜108、C.I.ベーシックオレンジ1〜69、C.I.ベーシックレッド1〜118、C.I.ベーシックバイオレット1〜51、C.I.ベーシックブルー1〜164、C.I.ベーシックグリーン1〜14、C.I.ベーシックブラウン1〜23、CIベーシックブラック1〜11からなる群から選択される1つのカチオン性/塩基性染料と、モンモリロナイト粘土、ヘクトライト粘土、サポナイト粘土及びこれらの混合物からなる群から選択される粘土とからなる群から選択される、染料−粘土結合体が挙げられる。更に別の態様では、好適な染料粘土複合体としては、モンモリロナイトベーシックブルーB7 C.I.42595複合体、モンモリロナイトベーシックブルーB9 C.I.52015複合体、モンモリロナイトベーシックバイオレットV3 C.I.42555複合体、モンモリロナイトベーシックグリーンG1 C.I.42040複合体、モンモリロナイトベーシックレッドR1 C.I.45160複合体、モンモリロナイトC.I.ベーシックブラック2複合体、ヘクトライトベーシックブルーB7 C.I.42595複合体、ヘクトライトベーシックブルーB9 C.I.52015複合体、ヘクトライトベーシックバイオレットV3 C.I.42555複合体、ヘクトライトベーシックグリーンG1 C.I.42040複合体、ヘクトライトベーシックレッドR1 C.I.45160複合体、ヘクトライトC.I.ベーシックブラック2複合体、サポナイトベーシックブルーB7 C.I.42595複合体、サポナイトベーシックブルーB9 C.I.52015複合体、サポナイトベーシックバイオレットV3 C.I.42555複合体、サポナイトベーシックグリーンG1 C.I.42040複合体、サポナイトベーシックレッドR1 C.I.45160複合体、サポナイトC.I.ベーシックブラック2複合体、及びこれらの混合物からなる群から選択される染料粘土複合体が挙げられる。
好適な顔料としては、フラバントロン、インダントロン、1〜4個の塩素原子を含有する塩素化インダントロン、ピラントロン、ジクロロピラントロン、モノブロモジクロロピラントロン、ジブロモジクロロピラントロン、テトラブロモピラントロン、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド(イミド基は、非置換であってもよく、又はC1〜C3−アルキル若しくはフェニル若しくは複素環式ラジカルによって置換されていてもよく、当該フェニル及び複素環式ラジカルは、水溶性を付与しない置換基を更に有してもよい)、アントラピリミジンカルボン酸アミド、ビオラントロン、イソビオラントロン、ジオキサジン顔料、1分子あたり最高2個の塩素原子を含有し得る銅フタロシアニン、1分子あたり最高14個の臭素原子を含有するポリクロロ−銅フタロシアニン又はポリブロモクロロ−銅フタロシアニン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される顔料が挙げられる。
別の態様では、適切な顔料としては、ウルトラマリンブルー(C.I.顔料ブルー29)、ウルトラマリンバイオレット(C.I.顔料バイオレット15)、及びこれらの混合物からなる群から選択される顔料が挙げられる。ビルダー−洗浄組成物は、ゼオライトA、ゼオライトMAP(最大アルミニウムP型)などのゼオライトであってもよい、炭酸塩、重炭酸塩、又はケイ酸塩に基づくビルダーなどのビルダーを更に含有してもよい。洗濯に使用可能なゼオライトは、好ましくは、式Na12(AlO2)12(SiO2)12・27H2Oを有し、粒径は、通常、ゼオライトAにおいて1〜10μm、及びゼオライトMAPにおいて0.7〜2umである。他のビルダーは、強アルカリ性のメタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3・nH2O又はNa2Si2O5・n H2O)であり、好ましくは食器洗浄に使用される。好ましい実施形態では、洗剤ビルダーの量は、5%超、10%超、20%超、30%超、40%超、又は50%超であってもよく、また80%未満、65%未満であってもよい。食器洗浄洗剤において、ビルダーの濃度は、典型的には、40〜65%、特に50〜65%、又は更には75〜90%である。
カプセル化剤:組成物はカプセル化剤を含み得る。一態様では、カプセル化剤は、コアと、内面及び外面を有するシェルと、を含み、当該シェルは、当該コアをカプセル化する。
カプセル剤の一態様では、コアは、以下からなる群から選択される材料を含み得る:香料、増白剤;染料、防虫剤;シリコーン;ワックス;着香剤;ビタミン;布地柔軟化剤;スキンケア剤、一態様では、パラフィン;酵素;抗菌剤;漂白剤;感覚剤;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含んでもよく、当該シェルは、ポリエチレン;ポリアミド、ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;アミノプラスト(一態様では、当該アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含んでもよく、一態様では、当該ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含んでもよい);ポリオレフィン;多糖類、(一態様では、当該多糖類は、アルギン酸塩及び/又はキトサンを含んでもよい);ゼラチン;セラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;非水溶性無機材料;シリコーン;並びにこれらの混合物。
このカプセル化剤の一態様では、このコアは香料を含んでもよい。このようなカプセル化剤は、香料マイクロカプセルである。
このカプセル化剤の一態様では、このシェルはメラミンホルムアルデヒド、及び/又は架橋したメラミンホルムアルデヒドを含んでもよい。
一態様では、コア材料及びシェルを含むことができ、このシェルがこのコア材料を少なくとも部分的に取り囲む、好適なカプセルが開示される。このカプセル化剤の少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約0.2MPa〜約10MPa、約0.4MPa〜約5MPa、約0.6MPa〜約3.5MPa、又は更には約0.7MPa〜約3MPaの破壊強度、並びに0%〜約30%、0%〜約20%、又は更には0%〜約5%の有益剤漏出率を有してもよい。
一態様では、このカプセル化剤の少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約1マイクロメートル〜約80マイクロメートル、約5マイクロメートル〜60マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、又は更には約15マイクロメートル〜約40マイクロメートルの粒径を有してもよい。
一態様では、このカプセル化剤の少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約30nm〜約250nm、約80nm〜約180nm、又は更には約100nm〜約160nmの粒子壁厚を有し得る。
一態様では、カプセル化剤のコア材料は、香料原材料からなる群から選択される材料、及び/又は場合により、以下からなる群から選択される材料を含み得る:ヒマシ油、ココナッツ油、綿実油、菜種油、大豆油、トウモロコシ油、ヤシ油、亜麻仁油、ベニバナ油、オリーブ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、パーム核油、ヒマシ油、レモン油及びこれらの混合物を含むストレート及び/又はブレンド植物油を含む植物油;植物油のエステル(エステルは、アジピン酸ジブチル、フタル酸ジブチル、アジピン酸ブチルベンジル、アジピン酸ベンジルオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、及びこれらの混合物を含む);約80℃を超える沸点を有する直鎖又は分岐鎖炭化水素を含む、直鎖又は分岐鎖炭化水素;部分的に水素化したテルフェニル、フタル酸ジアルキル、モノイソプロピルビフェニルを含むアルキルジフェニル、ジプロピルナフタレンを含むアルキル化ナフタレン、灯油、鉱油、及びこれらの混合物を含むペトロリウムスピリット;ベンゼン、トルエン、及びこれらの混合物を含む芳香族溶剤;シリコーンオイル;並びにこれらの混合物。
一態様では、このカプセル化剤の壁材料は、アルデヒドとアミンの反応生成物などの適切な樹脂を含んでもよく、適切なアルデヒドとしてはホルムアルデヒドが挙げられる。好適なアミンとしては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なメラミンとしては、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン、及びこれらの混合物が挙げられる。好適な尿素としては、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、及びこれらの混合物が挙げられる。
一態様では、好適なホルムアルデヒドスカベンジャは、カプセル化剤と共に、例えばカプセルスラリー中で用いても、かつ/又は、カプセル化剤を消費者製品に加える前に、加えるときに、加えた後に、このような消費者製品に加えられてもよい。
好適なカプセルは、Appleton Papers Inc.(Appleton,Wisconsin USA)から購入することができる。
加えて、前述のカプセル化剤を製造するための材料が、以下の供給元から入手可能である:Solutia(St.Louis,Missouri U.S.A)、Cytec Industries(West Paterson,New Jersey U.S.A)、Sigma−Aldrich(St.Louis,Missouri U.S.A)、CP Kelco(San Diego,California USA);BASF AG(Ludwigshafen,Germany)、Rhodia Corp.(Cranbury,New Jersey,USA)、Hercules Corp.(Wilmington,Delaware,USA)、Agrium(Calgary,Alberta,Canada)、ISP(New Jersey U.S.A)、Akzo Nobel(Chicago,IL,USA);Stroever Shellac Bremen(Bremen,Germany);Dow Chemical(Midland,MI,USA);Bayer(Leverkusen,Germany);Sigma−Aldrich(St.Louis,Missouri,USA)。
一態様では、組成物は、以下からなる群から選択される酵素安定化剤を含んでもよい:(a)カルシウム塩、マグネシウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩;(b)オリゴ糖、多糖類、及びこれらの混合物からなる群から選択される炭水化物;(c)フェニルボロン酸及びそれらの誘導体からなる群から選択される質量有効可逆性プロテアーゼ阻害剤;並びに(d)これらの混合物。
別の実施形態では、組成物は、(1)ホウ素含有化合物などの可逆的プロテアーゼ阻害剤、(2)1−2プロパンジオール、(3)ギ酸カルシウム及び/又はギ酸ナトリウム、(4)それらの任意の組み合わせを含む。
一態様では、組成物は、ジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、セルロースベースの材料、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される構造剤を含み得る。
ポリマー
ポリマー:消費者製品は、1つ以上のポリマーを含み得る。実施例には、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニル−ピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリアクリル酸塩などのポリカルボン酸塩、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、及びメタクリル酸ラウリル/アクリル酸コポリマー、並びに両親媒性のポリマーがある。
両親媒性の洗浄用ポリマー
好ましくは、両親媒性洗浄ポリマーは、次の一般構造式:ビス((C2H5O)(C2H4O)n)(CH3)−N+−CxH2x−N+−(CH3)−ビス((C2H5O)(C2H4O)n)(式中、n=20〜30であり、xは、3〜8である)を有する化合物であるか、又はその硫酸化若しくはスルホン化変形体である。
本発明の両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーは、布地及び表面からグリース粒子を除去するように、親水性と疎水性との特性が釣り合っている任意のアルコキシル化ポリマーを示す。本発明の両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーの具体的な実施形態は、コア構造及びそのコア構造に結合した複数のアルコキシレート基を含む。これらは、好ましくは内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンを含んでいてもよい。
コア構造は、縮合形態で式(I)、(II)、(III)、及び(IV)の繰り返し単位を含むポリアルキレンイミン構造を含んでもよい。
(式中、#は、各場合において、窒素原子と、式(I)、(II)、(III)又は(IV)の2つの隣接する繰り返し単位の基A
1の遊離結合部位との間の結合の半分を示し、
*は、各場合において、アルコキシレート基の1つとの結合の半分を示し;A
1は独立して直鎖又は分岐鎖C
2〜C
6−アルキレンから選択され;ポリアルキレンイミン構造は、式(I)の1の繰り返し単位、式(II)のxの繰り返し単位、式(III)のyの繰り返し単位及び式(IV)のy+1の繰り返し単位からなり、x及びyは、各場合において、0〜約150の範囲の値を有し、ポリアルキレンイミンコア構造の平均重量平均分子量Mwは、約60〜約10,000g/モルの範囲の値である)。
代替的に、コア構造は、式(I.a)及び/又は(I.b)のN−(ヒドロキシアルキル)アミンから選択される少なくとも1つの化合物の縮合生成物のポリアルカノールアミン構造
を含む(式中Aは、C
1〜C
6−アルキレンから独立して選択され、R
1、R
1*、R
2、R
2*、R
3、R
3*、R
4、R
4*、R
5及びR
5*は、水素、アルキル、シクロアルキル、又はアリールから独立して選択され、上記ラジカルのアルキル、シクロアルキル、又はアリールは、任意に置換されてもよく、R
6は、水素、アルキル、シクロアルキル、又はアリールから選択され、上記ラジカルのアルキル、シクロアルキル、又はアリールは、任意に置換されてもよい)。
コア構造に結合した複数のアルキレンオキシ基は、式(V)のアルキレンオキシ単位
から独立して選択される(式中
*は、各場合において、式(I)、(II)、又は(IV)の繰り返し単位の窒素原子に対する結合の半分を示し、A
2は、各場合において、1,2−プロピレン、1,2−ブチレン及び1,2−イソブチレンから独立して選択され、A
3は、1,2−プロピレンであり、Rは、各場合において、水素及びC
1〜C
4−アルキルから独立して選択され、mは、0〜約2の範囲の平均値を有し、nは、約20〜約50の範囲の平均値を有し、pは、約10〜約50の範囲の平均値を有する)。
両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーの特定の実施形態は、内側ポリエチレンオキシドブロックと外側ポリプロピレンオキシドブロックとを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンから選択されてもよく、エトキシル化度及びプロポキシル化度は特定の制限値を上回りも下回りもしない。本発明によるアルコキシル化ポリアルキレンイミンの特定の実施形態は、ポリエチレンブロックの、ポリプロピレンブロックに対する比率(n/p)の最小値が約0.6であり、最大値が約1.5(x+2y+1)1/2である。約0.8〜約1.2(x+2y+1)1/2のn/p比率を有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンは、特に有益な特性を有することが判明している。
本発明によるアルコキシル化ポリアルキレンイミンは第一級、第二級、及び第三級アミン窒素原子からなる主鎖を有し、これらの窒素原子は、アルキレンラジカルAにより互いに結合し、ランダムに配列される。ポリアルキレンイミン主鎖の主鎖及び側鎖を開始又は終端し、その残りの水素原子が引き続いてアルキレンオキシ単位により置換される、第一級アミノ部分は、それぞれ式(I)又は(IV)の繰り返し単位と称される。残りの水素原子が引き続いてアルキレンオキシ単位により置換される第二級アミノ部分は、式(II)の繰り返し単位と称される。主鎖及び側鎖に分岐する第三級アミノ部分は、式(III)の繰り返し単位と称される。
環化はポリアルキレンイミン主鎖の形成時に生じる可能性があるので、環状アミノ部分が主鎖内に小量で存在する場合もある。環状アミノ部分を含有するこのようなポリアルキレンイミンは、無論、非環状第一級及び第二級アミノ部分からなるものと同様にアルコキシル化される。
窒素原子及びA1基からなるポリアルキレンイミン主鎖は、約60〜約10,000g/mole、好ましくは、約100〜約8,000g/mole、より好ましくは、約500〜約6,000g/moleの平均分子量Mwを有する。
和(x+2y+1)は、1つの個々のポリアルキレンイミン主鎖内に存在するアルキレンイミン単位の総数に相当し、それゆえにポリアルキレンイミン主鎖の分子量に直接関わる。しかしながら、本明細書で与えられた値は、混合物中に存在する全てのポリアルキレンイミンの数平均に関わる。和(x+2y+2)は、1つの個々のポリアルキレンイミン主鎖内に存在するアミノ基の総数に相当する。
アミノ窒素原子に接続するラジカルA1は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,2−ブチレン、1,2−イソブチレン、1,2−ペンタンジイル、1,2−ヘキサンジイル又はヘキサメチレンなどの、同一又は異なる、直鎖又は分岐鎖C2〜C6−アルキレンラジカルであってもよい。好ましい分岐状アルキレンは、1,2−プロピレンである。好ましい直鎖アルキレンは、エチレン及びヘキサメチレンである。より好ましいアルキレンは、1,2−エチレンである。
ポリアルキレンイミン主鎖の第一級及び第二級アミノ基の水素原子は、式(V)のアルキレンオキシ単位により置換される。
この式では、可変因子は、好ましくは、以下に与えられる意味のうちの1つを有する。
A2は、各場合において、1,2−プロピレン、1,2−ブチレン及び1,2−イソブチレンから選択され、好ましくは、A2は、1,2−プロピレンであり、A3は、1,2−プロピレンであり、Rは、各場合において、水素及びC1〜C4アルキル(メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル及びtert−ブチルなど)から選択され、好ましくは、Rは、水素である。添え字mは、各場合において、0〜約2の値を有し、好ましくは、mは、0又はおよそ1であり、より好ましくは、mは、0である。添え字nは、約20〜約50の範囲、好ましくは、約22〜約40の範囲、より好ましくは、約24〜約30の範囲の平均値を有する。添え字pは、約10〜約50の範囲、好ましくは、約11〜約40の範囲、より好ましくは、約12〜約30の範囲の平均値を有する。
好ましくは、式(V)のアルキレンオキシ単位は、アルコキシレートブロックの非ランダム配列である。非ランダム配列により、[−A2−O−]mが1番目に付加され(すなわち、式(I)、(II)又は(III)の繰り返し単位の窒素原子に対する結合に最も近接している)、[−CH2−CH2−O−]nが2番目に付加され、[−A3−O−]pが3番目に付加されることが意味される。この配向は、内側ポリエチレンオキシドブロックと外側ポリプロピレンオキシドブロックとを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンを提供する。
式(V)のこれらのアルキレンオキシ単位のかなりの部分は、エチレンオキシ単位−[CH2−CH2−O)]n−及びプロピレンオキシ単位−[CH2−CH2(CH3)−O]p−により形成される。アルキレンオキシ単位はまた追加的に、小さな比率のプロピレンオキシ又はブチレンオキシ単位−[A2−O]m−を有してもよく、すなわち、水素原子で飽和したポリアルキレンイミン主鎖は、存在するNH−部分1モル当たりで最大約2モル、特に約0.5〜約1.5モル、特に約0.8〜約1.2モルの、少量のプロピレンオキシド又はブチレンオキシドと最初に反応させてもよい、すなわち、初期にアルコキシル化させてもよい。
ポリアルキレンイミン主鎖のこの最初の修飾により、必要である場合には、アルコキシル化における反応混合物の粘性を低下させることができる。しかしながら、修飾は一般にアルコキシル化ポリアルキレンイミンの性能特性に影響せず、したがって、好ましい尺度を構成しない。
両親媒性のアルコキシル化グリース洗浄用ポリマーは、限定するものではないが、洗剤が挙げられる本発明の布地ケア製品及びホームケア製品中に、布地ケア製品及びホームケア製品の約0.05重量%〜10重量%の範囲の濃度で存在する。布地ケア製品及びホームケア製品の実施形態は、約0.1%〜約5重量%を含んでもよい。より具体的には、本実施形態は、約0.25〜約2.5%のグリース洗浄ポリマーを含んでもよい。
カルボン酸塩ポリマー−本発明の消費者製品はまた、マレエート/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなどのカルボン酸塩ポリマーを1つ以上含んでもよい。一態様では、カルボキシレートポリマーは、4,000Da〜9,000Da又は6,000Da〜9,000Daの分子量を有するポリアクリレートホモポリマーである。
防汚ポリマー−本発明の消費者製品はまた、以下の構造(I)、(II)又は(III)の1つにより定義される構造を有する防汚ポリマーを1つ以上含んでもよい:
(I)−[(OCHR1−CHR2)a−O−OC−Ar−CO−]d
(II)−[(OCHR3−CHR4)b−O−OC−sAr−CO−]e
(III)−[(OCHR5−CHR6)c−OR7]f
(式中、
a、b及びcは、1〜200であり、
d、e及びfは、1〜50であり、
Arは、1,4−置換フェニレンであり、
sArは、5位がSO3Meで置換されている1,3−置換フェニレンであり、
Meは、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ−、ジ−、トリ−若しくはテトラ−アルキルアンモニウム(アルキル基は、C1〜C18アルキル又はC2〜C10ヒドロキシアルキルである)、又はこれらの混合物であり、
R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立して、H又はC1〜C18 n−若しくはイソ−アルキルから選択され、
R7は、直鎖状若しくは分岐鎖状C1〜C18アルキル、又は直鎖状若しくは分岐鎖状C2〜C30アルケニル、又は5個〜9個の炭素原子を有するシクロアルキル基、又はC8〜C30アリール基、又はC6〜C30アリールアルキル基である)。
好適な汚れ放出ポリマーは、Rhodiaによって供給されているRepel−o−tex SF、SF−2及びSRP6を含むRepel−o−texポリマーなどのポリエステル汚れ放出ポリマーである。他の好適な汚れ放出ポリマーとしては、Clariantによって供給されているTexcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300及びSRN325を含むTexcareポリマーが挙げられる。他の好適な汚れ放出ポリマーは、Marloquestポリマー(例えば、Sasolにより供給されているMarloquest SLなど)である。
セルロースポリマー−本発明の消費者製品はまた、アルキルセルロース、アルキルアルコキシルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロースから選択されるものを含む、1種以上のセルロースポリマーを含んでもよい。一態様では、セルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む群から選択される。一態様では、カルボキシメチルセルロースは、0.5〜0.9のカルボキシメチル置換度及び100,000Da〜300,000Daの分子量を有する。
洗剤は、テトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネートなどの過酸形成漂白活性化剤と合わせることができる過ホウ酸塩又は過炭酸塩などのH2O2源を含む場合がある漂白系を含有してもよい。あるいは、漂白系は、例えば、アミド、イミド、又はスルホン型のペルオキシ酸を含んでもよい。一般的に、漂白剤が使用される場合、本発明の組成物は、標記洗浄組成物の約0.1重量%〜約50重量%、又は更に約0.1重量%〜約25重量%の漂白剤を含んでもよい。
キレート剤−本明細書の消費者製品は、キレート剤を含有してもよい。好適なキレート剤としては、銅、鉄、及び/又はマンガンキレート剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。キレート剤を使用する場合、本消費者製品は、本消費者製品の約0.005重量%〜約15重量%、又は更には約3.0重量%〜約10重量%のキレート剤を含んでもよい。適切なキレート剤としては、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、HEDP(ヒドロキシエタンジホスホン酸)、DTPMP(ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸))、1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸二ナトリウム塩水和物、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)、及びこれらの誘導体が挙げられる。
本発明の酵素変異体は、従来の安定化剤、並びに/又はプロテアーゼ阻害剤、例えば、プロピレングリコール若しくはグリセロールなどのポリオール、糖類若しくは糖アルコール、塩化ナトリウム及び塩化カリウムなどの塩、乳酸、ギ酸、ホウ酸、又はホウ酸誘導体、例えば、芳香族ホウ酸エステル、又は4−ホルミルフェニルボロン酸などのフェニルボロン酸誘導体、又はジ−、トリ−、若しくはテトラペプチドアルデヒド又はアルデヒド類似体などのペプチドアルデヒドを用いて安定化され得、これらのいずれかはB1−B0−Rを形成し、式中、Rは、H、CH3、CX3、CHX2、若しくはCH2Xであり(X=ハロゲン)、B0は、単一アミノ酸残基であり(好ましくは、任意で置換された脂肪族側鎖又は芳香族側鎖を有する)、かつB1は、任意でN末端保護基を含むか、あるいは国際公開第09118375号、同第98/13459号)に記載の1つ以上のアミノ酸残基(好ましくは1つ、2つ又は3つ)、あるいはRASI、BASI、WASI(稲、大麦及び小麦の二官能性α−アミラーゼ/サブチリシン阻害剤)、又はCI2若しくはSSIなどのタンパク質型のプロテアーゼ阻害剤からなる。いくつかの実施形態では、本明細書において採用される酵素は、以下のようなイオンを酵素に提供する最終組成物中で、亜鉛(II)、カルシウム(II)及び/又はマグネシウム(II)イオンの水溶性供給源、並びに他の金属イオン(例えば、バリウム(II)、スカンジウム(II)、鉄(II)、マンガン(II)、アルミニウム(III)、スズ(II)、コバルト(II)、銅(II)、ニッケル(II)、及びオキソバナジウム(IV))の存在によって安定化される。
組成物は、例えば、布地調整剤を含む粘度、起泡力増進剤、石鹸泡抑制剤、防食剤、土壌沈殿防止剤、土壌再堆積防止剤、染料、殺菌剤、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、曇り防止剤、エタノールなどの有機溶媒、又は香料などの他の従来の洗剤成分も含有し得る。更に、洗剤は、全般的な洗浄レベルを増加させるために洗濯物に付加される事前染み抜き又は増進剤を含有し得、これらの添加物のうちのいずれかは、洗浄工程前に織物に適用される前処理剤としても使用され得る。
洗剤組成物中の任意の酵素、具体的には、本発明に必須の酵素は、洗浄液1リットル当たり0.001〜100mgの酵素タンパク質、好ましくは洗浄液1リットル当たり0.005〜5mgの酵素タンパク質、より好ましくは洗浄液1リットル当たり0.01〜1mgの酵素タンパク質、及び具体的には、洗浄液1リットル当たり0.1〜1mgの酵素タンパク質に相当する量で添加され得ることが、現在企図されている。しかしながら、本発明の組成物は、少なくとも0.0001〜約0.1重量%、例えば、約0.0001重量%〜約0.01重量%、約0.001重量%〜約0.01重量%、又は約0.001重量%〜約0.01重量%の純酵素タンパク質を含む。しかしながら、製剤化された酵素を用いるとき、洗剤組成物は、約0.02%〜約20重量%、又は例えば、約0.05重量%〜約15重量%、又は約0.05重量%〜約20重量%、又は約0.05重量%〜約5重量%、又は約0.05重量%〜約3重量%を含む。
本発明において有用なα−アミラーゼ変異体は、国際公開第97/07202号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示の洗剤製剤に追加で組み込まれ得る。
本発明の洗剤組成物は、任意の好都合な形態、例えば、バー、タブレット、粉末、顆粒、ペースト、ゲル、又は液体であり得る。組成物は、粉末形態の汎用「強力」洗浄剤、ペースト形態の汎用及び強力な液体タイプ、上質布地用液体タイプ、手洗い用食器洗浄剤、軽質の食器洗浄剤、泡立ち良好タイプ、食器洗い機用洗浄剤、種々のタブレットタイプ、食器洗浄顆粒タイプ、食器洗浄溶液タイプ、すすぎ補助剤タイプであり得る。組成物は、当該技術分野において既知のもの、並びに水溶性、不水溶性、及び/又は透水性のものを含む単位分量包装であり得る。液体洗剤は、典型的には、最大70%の水及び0〜30%の有機溶媒を含有する水性の液体洗剤であるか、非水性であるか、あるいは0.5g/Lを超える洗剤組成物を含有する溶液であり得る。
本発明の組成物は、例えば、染みのついた布地の前処理に好適な洗濯添加組成物及びすすぎ添加布地柔軟剤組成物を含む手洗い用又は機械用洗濯洗剤組成物として製剤化され得るか、全般的な家庭の硬表面洗浄作業で用いる洗剤組成物として製剤化され得るか、あるいは手洗い用又は機械用食器洗浄作業のために製剤化され得る。洗剤は、粉末若しくは粒状形態であり得るか、液体、ゲル、若しくはペーストの形態、又はタブレット若しくは多区画ポーチを含むポーチなどの単位分量製品の形態であり得るか、あるいは洗剤は、シート形態であり得る。
α−アミラーゼ活性の判定のためのpNP−G7アッセイ
α−アミラーゼ活性を、G7−pNP基質を採用する方法によって決定することができる。G7−pNPは、4,6−エチリデン(G7)−p−ニトロフェニル(G1)−α、D−マルトヘプタオシドの省略形であり、α−アミラーゼなどのエンドアミラーゼで切断することができるブロックオリゴ糖である。切断後、キット中に含まれるα−グルコシダーゼは、加水分解基質を更に消化して、黄色を有する遊離PNP分子を自由にし、ひいては、λ=405nm(400〜420nm)で、可視分光測光で測定することができる。G7−pNP基質及びα−グルコシダーゼを含有するキットは、Roche/Hitachi(カタログ番号11876473)によって製造される。
試薬:
このキットのG7−pNP基質は、22mMの4,6−エチリデン−G7−pNP及び52.4mMのHEPES(2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−エタンスルホン酸)(pH7.0)を含有する。
α−グルコシダーゼ試薬は、52.4mMのHEPES、87mMのNaCl、12.6mMのMgCl2、0.075mMのCaCl2、4kU/L以上のα−グルコシダーゼ)を含有する。
1mLのα−グルコシダーゼ試薬を0.2mLのG7−pNP基質と混合して、基質作用液を作製する。この基質作用液を、使用直前に作製する。
希釈緩衝液:50mMのMOP、0.05%(w/v)のTriton X100(ポリエチレングリコールp−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニルエーテル(C14H22O(C2H4O)n(n=9−10)))、1mMのCaCl2、pH8.0。
手順:
希釈した試料中のpHが7であることを確実にするために、分析されるアミラーゼ試料を希釈緩衝液で希釈した。20μLの希釈酵素試料を96ウェルマイクロタイタープレートに移し、80μlの基質作用溶液を添加することによって、アッセイを実施した。溶液を混合し、室温で1分間事前インキュベートし、吸収を20秒毎に5分間、OD405nmで測定する。
時間依存吸収曲線の勾配(1分間当たりの吸収度)は、所与の一連の条件下での問題のα−アミラーゼの比活性(1mg酵素当たりの活性)に直接比例する。アミラーゼ試料を、勾配が1分間当たり0.4吸収度単位未満のレベルに希釈すべきである。
洗濯用自動機械的応力アッセイ(AMSA)
洗濯における洗浄性能を評価するために、自動機械的応力アッセイ(AMSA)を使用して、洗浄実験を実施する。AMSAを用いて、大量の少量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験することが可能である。AMSAプレートは、試験溶液のための多くのスロットと、洗浄される織物である洗濯試料をスロットの全開口部にしっかりと締め付けるリッドと、を有する。洗浄期間中、プレート、試験溶液、織物及びリッドを、試験溶液を織物と接触させ、規則的及び周期的な振動様式で機械的ストレスを印加するために、精力的に振盪する。更なる説明に関して、国際公開第02/42740号、特に23〜24ページの段落「Special method embodiments」を参照されたい。
一般的な洗浄性能の記述:
水(10°dH)、洗剤、例えば、以下に記載の5.1g/Lの欧州液体洗剤、並びに例えば、1リットル当たり0、0.8及び/若しくは1.2mgの酵素タンパク質濃度の本発明の酵素を含む試験溶液を調製する。デンプン(例えば、Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT,Vlaardingen,The NetherlandsのCS−28)で染みを付けた布地を添加し、20℃で20分間洗浄する。水道水を流して完全にすすぎ、暗所で乾燥させた後、続いて、染色した布地の光強度又は反射率の値を、洗浄性能の尺度として測定する。デルタレミッション値を得るために、0mgの酵素タンパク質/Lを有する試験物を、ブランクとして使用する。好ましくは、機械的な動きを、例えば、布地を有する洗浄液の振盪、回転又は撹拌の形態で、洗浄工程中に適用する。
AMSA洗浄性能実験を、以下に指定される実験条件下で実行した。
アミラーゼ希釈緩衝液:低濃度のカルシウム(0.1mM)を伴う超純水(MilliQ水)中でアミラーゼを希釈し、貯蔵中のアミラーゼを安定化させ、0.01%のTriton X−100で、酵素タンパク質の容器及びピペットへの吸着の危険性を低減した。
CaCl2、MgCl2、及びNaHCO3(Ca2+:Mg2+:HCO3 −=3:1:4.5)を試験系に添加することにより、水硬度を10°dHに調整した。洗浄後、織物を水道水で洗い流し、乾燥させた。
洗浄性能は、洗浄された織物の色の輝度として測定される。白色光で照射するとき、輝度を、試料から反射される光の強度として表すこともできる。試料が染色されると、反射光の強度は、きれいな試料の反射光の強度よりも低い。したがって、反射光の強度を、洗浄性能を測定するために使用することができる。
洗浄した織物の画像を捕捉するために使用する、専門のフラットベッドスキャナー(Kodak iQsmart,Kodak,Midtager 29,DK−2605 Brondby,Denmark)を用いて色測定を行うことができる。
スキャンした画像から光強度の値を抽出するために、画像からの24ビットピクセル値を、レッド、グリーン及びブルー(RGB)の値に変換する。RGB値を1次元配列として合計し、その後、結果として生じる1次元配列の長さを算出して、強度値(Int)を計算する:
異なる変異体のAMSA洗濯試験の結果を表1及び2に示す。結果中、添え字は100である。親α−アミラーゼの性能結果は、100の値を割り当てられ、変異体の結果はこの値と比較される。
TOM洗浄性能
水硬度は、CaCl2、MgCl2及びNAHCO3を添加することによって以下に記載される強度に調整した。洗浄溶液は、以下に記載されるように、所望の量の洗剤、温度及び水硬度を用いてバケツ中で調製した。10分間、磁石撹拌しながら、洗剤を溶解した(調製後30〜60分以内に洗浄溶液を使用した)。
Terg−O−toMeter中の水浴中の温度及び回転(rpm)を、以下の表2の設定に従って設定した。設定(許容量は、+/−0.5℃である)に従って温度を調整したら、以下に記載の量に従って、TOMビーカーに洗浄液を添加した。
ビーカー内での撹拌は、200rpmであった。2つの手製米デンプン見本(HM CS−28)、2つの手製タピオカデンプン見本(HM CS−29)、及びバラストを、ビーカーのそれぞれに添加し、以下に記載の時間に従って洗浄を行った。見本を冷たい水道水で5分間すすぎ、洗浄用袋に入れ、「STIVN」プログラムを用いて洗濯機(AEG OKO LAVAMAT 86820)ですすぎ洗いした。見本を選別し、一晩加熱することなく乾燥カップボード内の濾紙の間で乾燥させた。
織物試料HM CS−28(綿上の米デンプン、5×5cm、直径2.5cmの円にデンプンを塗布)、及びHM CS−29(綿上のタピオカデンプン、5×5cm、直径2.5cmの円にデンプンを塗布)、及びHM CS−26(綿上のトウモロコシデンプン、5×5cm、直径2.5cmの円にデンプンを塗布)を、Center for Test Materials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the Netherlandsから得た。
白色のニット綿をバラストとして使用し、これは、Warwick Equest Ltd,Unit 55,Consett Business Park,Consett,County Durham,DH8 6BN UKから入手した。
洗剤及び試験材料は以下のとおりであった。
洗浄性能は、レミッション値(REM)で表される、洗浄された織物の色の輝度として測定した。レミッション測定は、Macbeth 7000 Color Eye分光光度計を使用して行った。乾燥した見本のそれぞれを測定した。バックグラウンドからの干渉の危険性があるため、レミッション測定中、見本を2層の布地の上に配置した。レミッションを460nmで測定した。UVフィルタは含まれなかった。見本のレミッションの平均結果を計算した。
異なる変異体の洗浄性能を、改善係数(IF)として表5に示し、以下に示すように計算する:
実施例1
自動機械的応力アッセイを使用したα−アミラーゼの洗浄性能
洗剤ベース組成物中のα−アミラーゼの洗浄性能を評価するために、自動機械的応力アッセイ(AMSA)を使用して洗浄実験を実施することができる。AMSA試験で、大量の少量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験することが可能である。AMSAプレートは、試験溶液のための多くのスロット及び洗浄される織物の見本をスロットの全開口部にしっかりと締め付けるリッドを有している。洗浄期間中、プレート、試験溶液、織物及びリッドを、試験溶液を織物と接触させ、規則的及び周期的な振動様式で機械的ストレスを印加するために、精力的に振盪する。更なる説明に関して、国際公開第02/42740号、特に23〜24ページの段落「Special method embodiments」を参照されたい。
一般的な洗浄性能の記述:
水(6°dH若しくは15°dH)、0.79g/Lの洗剤、例えば、以下に記載のモデル洗剤J、及び1リットル当たり0若しくは0.2mgの酵素タンパク質濃度の本発明の酵素を含む試験溶液を調製する。デンプン(Center For Test materials BV,P.O.Box 120,3133 KT,Vlaardingen,The NetherlandsからのCS−28)で染みを付けた布地を加え、実施例において特定されるように、20℃及び40℃で10分間、あるいは20℃及び30℃で10分間、洗浄する。水道水を流して完全にすすぎ、暗所で乾燥させた後、続いて、染色した布地の光強度の値を、洗浄性能の尺度として測定する。1Lあたり0mgの酵素タンパク質を伴う試験物をブランクとして使用し、洗剤からの貢献度に相関させる。好ましくは、機械的な動きを、例えば、布地を有する洗浄液の振盪、回転又は撹拌の形態で、洗浄工程中に適用する。AMSA洗浄性能実験を、以下に指定される実験条件下で実行することができる。
CaCl2、MgCl2、及びNaHCO3(Ca2+:Mg2+:HCO3−=2:1:4.5)を試験系に添加することにより、水硬度を6°dHに調整した。洗浄後、織物を水道水で洗い流し、乾燥させた。
CaCl2、MgCl2及びNAHCO3
(Ca2+:Mg2+:HCO3−=4:1:7.5)を試験系に加えることにより、水硬度を15°dHに調整した。洗浄後、織物を水道水で洗い流し、
乾燥させた。
CaCl2、MgCl2、及びNAHCO3
(Ca2+:Mg2+:HCO3−=4:1:7.5)を試験系に加えることにより、水硬度を15°dHに調整した。洗浄後、織物を水道水で洗い流し、
乾燥させた。
洗浄性能は、白色光で照射される場合に、試料から反射される光の強度として表される輝度として測定される。試料が染色されると、反射光の強度は、きれいな試料の反射光の強度よりも低い。したがって、反射光の強度を、洗浄性能を測定するために使用することができる。
洗浄した織物の画像を捕捉するために使用する、専門のフラットベッドスキャナー(EPSON Expression 10000XL,EPSON)を用いて色測定を行う。
スキャンした画像から光強度の値を抽出するために、画像からの48→24ビットカラーピクセル値を、RGB値としても既知である、レッド、グリーン及びブルーの値に変換する。RGB値を1次元配列として合計し、その後、結果として生じる1次元配列の長さを算出して、強度値(Int)を計算する:
本発明による変異体の洗浄性能を以下の表に示す。表3は、異なる濃度(洗剤1Lあたり0.05mg酵素及び洗剤1Lあたり0.2mgの酵素)、及び異なる温度(20℃及び40℃)での、モデル洗剤A(表D)及びJ(表B)における洗浄性能にアクセスする実験から得られた結果を示す。表4は、異なる濃度(洗剤1Lあたり0.05mg酵素及び洗剤1Lあたり0.2mgの酵素)、及び異なる温度(20℃及び40℃)での、モデル洗剤K(表F)における洗浄性能にアクセスする実験から得られた結果を示す。
表1及び表2から分かるように、全ての試験した変異体は、試験条件のうちの少なくとも1つにおいて、参照(配列番号2)と比較して改善された洗浄性能を有する。
実施例2−液体洗剤K中のα−アミラーゼの洗浄性能
試験した変異体及び対応する親α−アミラーゼ(配列番号2)の洗浄性能を、上記のように試験した。結果は、(親の性能−ブランクの性能)で除算した(変異体の性能−ブランクの性能)として、表す。
本明細書に記載され、特許請求される本発明は、本明細書に開示される特定の態様が本発明のいくつかの態様の説明として意図されるため、これらの態様によって範囲を限定するものではない。任意の同等の態様は、本発明の範囲内であるよう意図されている。実際、本明細書に示され、記載される修正に加えて、本発明の種々の修正は、前述の記述から当業者には明らかとなる。そのような修正はまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に収まるよう意図されている。不一致が生じた場合、定義を含む本開示が支配する。
使用方法
本発明は、ある場所、とりわけ表面又は布地を洗浄及び/又は処理する方法を含む。一態様では、かかる方法は、任意選択的に表面又は布地を洗浄及び/又はすすぐ工程と、かかる表面又は布地と本明細書に開示される任意の消費者製品とを接触させる工程と、その後に、任意選択的にかかる表面又は布地を洗浄及び/又はすすぐ工程と、を含む。
本明細書で使用するとき、洗浄することは、擦ること、及び機械的撹拌を含むが、これらに限定されない。このような表面又は布地の乾燥工程は、家庭環境又は工業環境のいずれかで使用される、一般的な手段のうちの任意の1つにより実行することができる。このような手段としては、太陽光、赤外線、紫外線、及びマイクロ波照射を含む電磁放射線の存在下又は非存在下、5〜0.01気圧の圧力で、周囲温度又は高温で、強制空気又は静止空気乾燥させることが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、このような乾燥は、鉄を使用することによって周囲を超える温度で達成されてもよく、例えば、このような布地は、比較的短い又は更には長時間にわたって鉄と直接接触してもよく、重力によって通常存在する圧力を超えて圧力が加えられてもよい。別の態様では、このような乾燥は、乾燥機を用いることによって、周囲温度を上回る温度で達成され得る。布地を乾燥させる装置は周知であり、衣類用乾燥機と呼ばれることが多い。衣類に加えて、このような装置は、タオル、シーツ、枕カバー、おむつなどを含む多くの他の品目を乾燥させるために使用され、そのような装置は、布地を乾燥させるための物干し用ロープの使用に実質的に置き換わるものとして、世界の多くの国々で標準的な利器として受け入れられている。今日使用されているほとんどの乾燥機は、乾燥機内で混転される際に、布地上又は布地中を通過する加熱空気を使用している。空気は、例えば、電気的に、ガス炎を介して、又は更にはマイクロ波放射を用いて、加熱されてもよい。このような空気は、約15℃〜約400℃、約25℃〜約200℃、約35℃〜約100℃、又は更には約40℃〜約85℃に加熱されて、乾燥機中で使用され、表面及び/又は布地を乾燥させることができる。当業者に理解されるように、本発明の洗浄組成物は理想的には洗濯用途に用いるのに適している。それゆえに、本発明は布地を洗濯する方法を含む。この方法は、洗濯されるべき布帛を本出願の洗浄組成物の少なくとも1つの実施形態、洗浄添加剤又はこれらの混合物を含む洗浄洗濯溶液と接触させる工程を含む。布地は、標準的な消費者若しくは施設の使用条件で洗濯され得る大抵の任意の布地を含んでもよい。溶液のpHは、約8〜約10.5であるのが好ましい。本発明の組成物は、溶液中約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用され得る。水温は、典型的には約5℃〜約90℃の範囲である。水の布地に対する比は、典型的には、約1:1〜約30:1である。
洗剤例
実施例1〜6
手洗い用又はトップローディング式洗濯機用に設計されている顆粒状洗濯洗剤組成物
*本発明のアミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
実施例7〜12
フロントローディング式自動洗濯機用に設計されている顆粒状洗濯洗剤組成物
*本発明のアミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
実施例13〜18:強力液体洗濯洗剤組成物
1ランダムグラフトコポリマーは、ポリエチレンオキシド主鎖と複数のポリ酢酸ビニル側鎖とを有する、ポリ酢酸ビニルグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーである。ポリエチレンオキシド骨格鎖の分子量は、約6000であり、ポリエチレンオキシドのポリ酢酸ビニルに対する重量比は、約40〜60であり、50のエチレンオキシド単位当たり1個以下のグラフト点である。
2−NH1個当たり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
3両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーは、1つの−NHにつき24個のエトキシレート基と、1つの−NHにつき16個のプロポキシレート基とを有するポリエチレンイミン(MW=600)である。
*本発明のアミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
実施例19〜21:強力液体洗濯洗剤組成物
*本発明のアミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
**総洗浄及び/又は処理組成物重量に基づいて、水は合計7%以下である。
実施例1〜21の組成物の原材料及び注記
C11〜C18の平均脂肪族炭素鎖長を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、
C12〜18ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド
AE3Sは、C12〜15アルキルエトキシ(3)サルフェートである
AE7は、平均エトキシル化度が7のC12〜15アルコールエトキシレートである。
AE9は、平均エトキシル化度が9のC12〜16アルコールエトキシレートである。
HSASは、米国特許第6,020,303号及び同第6,060,443号に開示されているとおり、約16〜17の炭素鎖長を有する中鎖分岐状一級アルキルサルフェートである。
ポリアクリレートMW4500は、BASFによって供給されている。
カルボキシメチルセルロースは、CP Kelco(Arnhem,Netherlands)により供給されているFinnfix(登録商標)Vである。
CHECは、カチオン変性ヒドロキシエチルセルロースポリマーである。
ホスホネートキレート剤は、例えば、ジエチレンテトラアミン五酢酸(DTPA)ヒドロキシエタンジホスホネート(HEDP)である。
Savinase(登録商標)、Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Lipex(登録商標)、Celluclean(商標)、Mannaway(登録商標)、及びWhitezyme(登録商標)はいずれも、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)の製品である。
Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)は、Genencor International(Palo Alto,California,USA)の製品である。
蛍光増白剤1は、Tinopal(登録商標)AMSであり、蛍光増白剤2は、Tinopal(登録商標)CBS−Xであり、ダイレクトバイオレット9は、Pergasol(登録商標)Violet BN−Zであり、NOBSは、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
TAEDはテトラアセチルエチレンジアミンである。
S−ACMCは、C.I.Reactive Blue 19と共役しているカルボキシメチルセルロース、商品名AZO−CM−CELLULOSEである。
汚れ放出剤は、Repel−o−tex(登録商標)PFである。
アクリル酸/マレイン酸コポリマーは、分子量70,000であり、アクリレート:マレエート比は、70:30であり、
EDDSは、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸、(S,S)異性体のナトリウム塩であり、泡抑制剤凝集体は、Dow Corning(Midland,Michigan,USA)によって供給されている。
HSASは、中鎖分岐状アルキルサルフェートである。
リキティント(Liquitint)(登録商標)バイオレットCTは、Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA)から供給される。
1ランダムグラフトコポリマーは、ポリエチレンオキシド主鎖と複数のポリ酢酸ビニル側鎖とを有する、ポリ酢酸ビニルグラフト化ポリエチレンオキシドコポリマーである。ポリエチレンオキシド骨格鎖の分子量は、約6000であり、ポリエチレンオキシドのポリ酢酸ビニルに対する重量比は、約40〜60であり、50のエチレンオキシド単位当たり1個以下のグラフト点である。
2−NH1個あたり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
3両親媒性アルコキシル化ポリマーは、−NH1個あたり24個のエトキシレート基及び−NH1個あたり16個のプロポキシレート基を含有するように誘導体化されたポリマーから調製されるポリエチレンイミン(MW600)である。
アミラーゼ4は、本明細書のa)〜k)のいずれか(mg活性タンパク質)である。
実施例22〜26単位分量洗濯洗剤組成物。このような単位分量の配合物は、1つ又は複数の区画を含んでもよい。
*本発明のアミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
1−NH 1個当たり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
実施例27多区画型単位分量組成物
本発明の多区画単位分量洗濯洗剤製剤を以下に提供する。これらの実施例では、単位分量は3つの区画を有するが、同様の組成物を2、4、又は5つの区画で作製することもできる。区画を封入するために使用されるフィルムは、ポリビニルアルコールである。
*本発明のアミラーゼは、洗剤100gあたりの活性酵素のmgとして示される。
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。