JP2020199799A - 車載機器 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載されたドライブレコーダは、フロントガラスに対し、そのフロントガラスの内面と、ドライブレコーダの本体部から突出した凸部の貼着面とを両面テープにより貼着して取り付けるようになっている。
また、特許文献1の段落0067には、凸部の貼着面積を小さくすることでフロントガラスの湾曲の影響を受けることなくドライブレコーダを貼着できる旨が記載されている。
一方、貼着面積を小さくするほど、貼着部分にかかるモーメントに対する貼着強度が低下する。そのため、取り付け強度を十分に確保すべくより貼着力が高い両面テープを用いる必要があり、大幅なコストアップとなる。
このように、車載機器の取り付け構造に対しては、コスト高を抑制しつつ高い取り付け強度が得られることが望まれている。
1)本体部と、
本体部から突出し、車両に備えられた内面が凹面となる湾曲形状のガラス部材の内面に取り付ける支持部と、を備え、
前記支持部は、前記ガラス部材の前記内面と対向させる取り付け面と前記取り付け面とは反対側に前記本体部と連結する柱部が形成された柱部形成面とを含む板状のベースを有し、
前記取り付け面は、前記取り付け面に沿う少なくとも第1の方向に曲率を有し前記柱部形成面とは反対側に突出する曲面として形成されている車載機器である。
図1は、ドライブレコーダ91を車両の例えばガラス部材であるフロントガラス81の内面81aに取り付けた取り付け状態を示す側面図である。上下前後の各方向を、車両の姿勢に基づき矢印で示してある。また、左右方向は紙面表裏方向である。フロントガラス81は、内面81aが凹面となる湾曲形状を呈する。
本体部1は、前面にカメラ部13を有し、後面に画像表示部14を有する。
カメラ部13は、ガラス部材を通した映像を撮影し、画像表示部14は、カメラ部13で撮影した映像を表示する。
腕部21は、本体部1から突出して形成され、柱部23は、腕部21に対し左右に延びる軸線まわりに回動可能に係合すると共にナット22の締め付けにより腕部21に対し任意の回動角度でロックされる。これにより、フロントガラス81に対する本体部1の上下方向の首振り姿勢を好みの姿勢にできる。
図2に示されるように、ベース3は、本体部1に連結する柱部23に一体化した略矩形形状の板状部材であり、本体部1と外部の機器とを接続するケーブル(不図示)を係止するケーブルフック24を有する。
ベース3は、取り付け面3aと取り付け面3aとは反対側の柱部23が形成された柱部形成面である傾斜面3bとを有して板状に樹脂により形成されている。
ベース3は、平面視で例えば矩形に樹脂により形成されている。
図3(a),(b)に示されるように、取り付け面3aは、第1の方向である左右方向の中央が最も突出するように湾曲した曲面となっている。この曲面は、上下方向には曲率が0(ゼロ)で左右方向に半径Raを有する円筒の周面である。取り付け面3aは、上下方向及び左右方向の両方向に曲率を有する曲面であってもよい。
半径Raは、一般的なフロントガラス81における車載機器を取り付ける左右中央上部付近の左右方向の曲率に近い値とする。例えば、半径Ra=961である。
取り付け面3aにおける、左右端に対する中央部位の突出量である距離d1は、例えば約0.4mmである。
傾斜面3bL及び傾斜面3bRは、柱部23の軸線CL23に直交する平面に対し傾斜している。具体的には、柱部23からそれぞれ左方向及び右方向に離れるに従って、取り付け面3aに近づく方向に傾斜している。
すなわち、図3(b)における柱部23の軸線CL23となす角度Θaが、90°よりも大きくなっている。角度Θaは、例えば94°である。
この例では、傾斜面3bL及び傾斜面3bRは平面であるが、曲面であってもよい。
その厚さの程度は、指による厚さ方向への押圧力により、図3(a)に示される矢印DRaのように、厚さ方向に撓んで変形可能となっている。
また、両面テープ5は、一面をベース3に張り付けた状態において、ドライブレコーダ91の取り付け状態で、上側となる辺5aから切り込まれた切込み部52と、下側となる辺5bから切り込まれた切込み部51とを有する。
また、この例では、切込み部51は、切込み部52よりも多く、切込み部51a及び切込み部51bの2つが形成されている。
この例では、ベース3の取り付け面3aの半径Raが、フロントガラス81の内面81aにおいてドライブレコーダ91を取り付ける部分の左右方向の曲率半径に対して異なり、わずかに小さい場合を説明する。
図2に示されるように、ベース3において指を押し付ける領域は、鎖線で示される押し付け領域82Aとして確保され、ドライブレコーダ91の形状も、押し付け領域82Aに指の先端が到達できるようになっている。
指による押し付け領域82Aの押し付けにより、可撓性を有する傾斜面3bL,3bRがフロントガラス81の内面81aの曲率に合致するように両面テープ5と共に変形する。
その結果、図5(c)に示されるように、両面テープ5を介してベース3とフロントガラス81が、取り付け面3aの中央部から周囲の縁部にわたって密着する。
これにより、可撓性を有する傾斜面3bL,3bRがフロントガラス81の内面81aの曲率に合致するように両面テープ5と共に変形する。この場合も、図5(c)に示されるように、両面テープ5を介してベース3とフロントガラス81が、取り付け面3aの中央部から周囲の縁部にわたって良好に密着する。
また、ベース3の取り付け面3aは、中央部が突出するようにフロントガラス81の内面81aにおおむね対応した半径Raで湾曲している。
そのため、ベース3が両面テープ5を介してフロントガラス81に取り付ける際のベース3の変形量は少なく、ベース3が取り付けられた後にベース3をはがす方向へ働く力が小さい。
これにより、ドライブレコーダ91は、高い取り付け強度でフロントガラス81に取り付けられると共に、長期にわたってフロントガラス81に対し安定して取り付けが維持される。
取り付け面3aの柱部23に対応した中央部を突出させて厚い形状とすることで、「ひけ」の凹みは生じた場合の取り付け面3aの曲面形状への影響は少なくてすみ、取り付け面3aの全体としての曲面形状は良好に維持される。
図6に示される下側回動取り付け方法は、ベース3の上端部を位置決めしてフロントガラス81に押し当て(矢印DRb)、押し当てたところを支点としてベース3の下方側を回動させる(矢印DRc)方法である。
この方法は、乗用車などの車両のように、フロントガラス81においてドライブレコーダ91を取り付ける位置が作業者から近く、取り付け位置の上端位置が確認しやすい場合に用いられる。
貼着範囲の拡張時には、両面テープ5とフロントガラス81との間に閉じ込められそうな気泡をうまく外部に逃がすことが望まれる。
そのため、ドライブレコーダ91に用いる両面テープ5は、図7に示されるように、下側の辺5bに開口する切込み部51を設けてある。
これにより、貼着範囲の下方側への拡張に伴い、両面テープ5とフロントガラス81との間に閉じ込められそうな気泡の多くは、全面貼着に至るまでの間に切込み部51を通って外部に逃げる(矢印DRf2)ことができ、貼着面積が気泡で減少することはなく、高い取り付け強度が確実に得られる。
この方法は、トラックなどの商用車両に多くみられるように、運転席の屋根が高くてフロントガラス81の上端位置が作業者から遠く、取り付け位置の上端位置が確認しにくい場合に用いられる。
この方法の場合も、貼着範囲の拡張時には、両面テープ5とフロントガラス81との間に閉じ込められそうな気泡をうまく外部に逃がすことが望まれる。
そのため、ドライブレコーダ91に用いる両面テープ5は、図9示されるように、上側の辺5aに開口する切込み部52を設けてある。
これにより、貼着範囲の上方側への拡張に伴い、両面テープ5とフロントガラス81との間に閉じ込められそうな気泡の多くは、全面貼着に至るまでの間に切込み部51を通って外部に逃げる(矢印DRg2)ことができ、貼着面積が気泡で減少することはなく、高い取り付け強度が確実に得られる。
これは、ドライブレコーダ91の乗用車への取り付け作業において、下側回動取り付け方法が用いられる頻度が多いことによる。
そのため、切込み部51,52を増やして貼着面積が必要以上に減少することを防止するとともに、ドライブレコーダ91の取り付け作業時の、両面テープ5とフロントガラス81との間に気泡が閉じ込められて貼着面積が減少することを良好に防止できる。
これにより、ドライブレコーダ91を、フロントガラス81に高い取り付け強度で取り付けることができる。
この特徴は柱部23が複数あっても同様に適用である。
すなわち、図10に示されるように、複数の柱部23Aa,23Abを有するベース3Aを備えたドライブレコーダ91Aにおいて、取り付け面3Aaは、取り付け面3aと同様の左右方向の中央部が最も突出した曲面となっている。一方、柱部23Aa,23Abが形成されている面である傾斜面3Abは、柱部23の間の中央部が、取り付け面3Aaとの間の厚さが最も小さくなるように傾斜した面となっている。
車載機器を取り付けるガラス部材として、車両のフロントガラスを説明したが、フロントガラスに限定されるものではない。フロントガラスを含み、リアガラス、サイドガラスなどのガラス部材であればよい。ガラス部材は無機ガラス及び樹脂ガラスを含む。
13 カメラ部
14 画像表示部
2 支持部
23,23Aa,23Ab 柱部
24 ケーブルフック
3,3A ベース
3a,3Aa 取り付け面
3b 傾斜面(柱部形成面)
3bL,3bR,3Ab 傾斜面
5 両面テープ
5a,5b 辺
51,51a,51b,52 切込み部
81 フロントガラス
82 指
82A 押し付け領域
91,91A ドライブレコーダ
AR7 上端領域
CL23 軸線
d1 距離
Ra 半径
Θa 角度
Claims (5)
- 本体部と、
本体部から突出し、車両に備えられた内面が凹面となる湾曲形状のガラス部材の前記内面に取り付ける支持部と、を備え、
前記支持部は、前記ガラス部材の前記内面と対向させる取り付け面と前記取り付け面とは反対側に前記本体部と連結する柱部が形成された柱部形成面とを含む板状のベースを有し、
前記取り付け面は、前記取り付け面に沿う少なくとも第1の方向に曲率を有し前記柱部形成面とは反対側に突出する曲面として形成されている車載機器。 - 前記ベースは、前記第1の方向において前記柱部から離れるほど厚さが小さくなることを特徴とする請求項1記載の車載機器。
- 前記柱部形成面は、前記柱部の軸線に直交する平面に対し、前記第1の方向において前記柱部から離れるに従って前記取り付け面に向かう方向に傾斜した傾斜面となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車載機器。
- 前記取り付け面に貼着された両面テープを有し、
前記ベースを前記ガラス部材の前記内面に対し前記両面テープを介して貼着した際に、
前記ガラス部材の内面の前記第1の方向の第1曲率半径と前記取り付け面の前記第1の方向の第2曲率半径とが異なる場合に、前記ベースを、厚さ方向に指で押して前記第2曲率半径を前記第1曲率半径に合致させる方向に撓ませた状態で前記両面テープにより前記ベースと前記ガラス部材との間の貼着が維持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車載機器。 - 前記支持部を前記ガラス部材に取り付けた状態で、前記ガラス部材を通した映像を撮影するカメラ部と、前記カメラ部で撮影した映像を表示する表示部とを備えたドライブレコーダであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車載機器。
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