JP2007112377A - 躯体の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】躯体を被取付部に取り付けるための取付構造において、従来よりも空気の混入を防止する効果を高める。
【解決手段】貼付面20が複数の曲面(20aと20bおよび20cと20d)により構成されているため、貼付面20が躯体1における一方向の曲率を有する曲面,つまり一つの曲面となっている構成と比べて、貼付層30と被取付部とを接触させたときのその両者の接触面積を小さくすることができる。そして、これ以降、積層方向に押されるに従って貼付層30と被取付部40との接触領域が拡がっていくことになる。これにより、躯体1が被取付部に貼り付けられるまでの過程において、貼付層30と被取付部40との間に存在する空気の抜け道として充分な空間を確保することができるため、貼付層30と被取付部40との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、躯体を被取付部に取り付けるための取付構造に関する。
従来より、電子機器などの躯体をガラスなどの被取付部に取り付ける構造としては、躯体を被取付部に貼り付けるための貼付面を形成し、この貼付面に設けた両面テープなどからなる貼付層を介して躯体を被取付部に貼り付ける、といった構造が一般的である。
ただ、このような貼付層による取付作業時には、貼付層と被取付部との間に空気が混入してしまう(いわゆる「エア溜まり」ができる)場合がある。このような空気の混入は、躯体の取付強度を低下させることはもちろん、被取付部がガラスのような透明な部材である場合、躯体が取り付けられた面と反対の面からの見栄えが悪くなるという問題がある。
このような取付作業時における空気の混入を防止するためには、例えば、貼付面(エンドラバー取付部)を躯体における一方向(車体前後方向)に曲率を有する曲面とするといった技術を採用することが考えられる(特許文献1参照)。
これにより、躯体の貼付面を被取付部に接触させた後、貼付面の曲率中心となる軸に沿って回転させるように躯体を動かす作業をすることで、空気の混入を抑制することができる。
実開平6−37068号公報
しかし、このように、貼付面が躯体における一方向の曲率のみを有する曲面(換言すると、一つの曲面,または,2次元方向のみにカーブしている面)となっている構成では、後述する貼付試験にて示すように空気の混入を充分に防止することができるとはいえない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、躯体を被取付部に取り付けるための取付構造において、従来よりも空気の混入を防止する効果を高めることである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の取付構造は、被取付部に貼り付けられる面として形成された貼付面と、該貼付面を被取付部に貼り付けるために前記貼付面に積層された貼付面と、を有する躯体を被取付部に取り付けるための取付構造であって、貼付面が、複数の軸それぞれを曲率中心とする複数の曲面により構成されている。ここでいう「複数の軸」とは、当該躯体を前記貼付面と前記貼付層との積層方向に投影した場合に、それぞれ該投影した面における1点で交差する軸のことである。
このような取付構造であれば、貼付面が複数の曲面により構成されているため、貼付面が躯体における一方向の曲率を有する曲面,つまり一つの曲面となっている構成と比べて、貼付層を被取付部に接触させたときのその両者の接触面積を小さくすることができる。そして、これ以降、積層方向に押されるに従って貼付層と被取付部との接触領域が拡がっていくことになる。
これにより、躯体が被取付部に取り付けられるまでの過程において、貼付層と被取付部との間に存在する空気の抜け道として充分な空間が確保されるため、貼付層と被取付部との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制することができる。
なお、この構成における「複数の軸」は、全て上記投影した面における1点で交差する軸であるが、それぞれが積層方向と平行な面における一点で交差するように配置される,つまり各曲面の曲率半径が同じになるように各軸を配置すればよい。また、それぞれが積層方向と平行な面において積層方向に間隔をあけて配置される,つまり各曲面の曲率半径が異なるように各軸を配置してもよい。
また、上記課題を解決するため請求項2に記載の取付構造は、被取付部に貼り付けられる面として形成された貼付面と、該貼付面を被取付部に貼り付けるために前記貼付面に積層された貼付層と、を有する躯体を被取付部に取り付けるための取付構造である。そして、前記貼付面と前記貼付層との積層方向に向けて凸となる形状のドーム部を有しており、前記貼付面は、前記ドーム部の外周面として形成されている。
このような取付構造であれば、貼付面がドーム部の外周面,つまり3次元方向にカーブする面となっている。そのため、貼付面が躯体における一方向に曲率を有する曲面,つまり2次元方向のみにカーブしている面となっている構成に比べ、貼付面を被取付部に貼り付けるために貼付層と被取付部とを接触させたときのその両者の接触面積を小さくすることができる。そして、これ以降、積層方向に押されるに従って貼付層と被取付部との接触領域が拡がっていくことになる。
これにより、貼付面が被取付部に貼り付けられるまでの過程において、貼付層と被取付部との間に存在する空気の抜け道として充分な空間が確保されるため、貼付層と被取付部との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制することができる。
また、上述した各取付構造において、貼付面に積層される貼付層としては、被取付部と貼付面との貼付を実現することができる部材で構成すればよく、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、両面テープ,接着剤からなる層などを採用することができる。
また、この貼付層が積層される貼付面上の面積については特に限定されない。例えば、貼付面全体にわたって積層することが考えられる。
ただ、このように貼付面全体にわたって貼付層を積層する場合、その貼付面における外周の形状によっては、その取付強度を低下させてしまう恐れがあるため、その形状に合わせた工夫が必要である。
例えば、貼付面と貼付層との積層方向に貼付面を投影し、同一高さとなる等高線を想定した場合に、貼付面における外周が同じ等高線でつながれていない(つまり外周が同一高さになっていない)と、貼付面を被取付部に貼り付けるために押す力が貼付面の外周にわたって均一にならなくなる。そして、貼付面の外周において押す力が不均一となったことに伴い、貼付層の貼付強度についても不均一なものとなってしまう。そうすると、貼付強度の弱い部分に外部からの力が集中しやすくなる結果、貼付面と被取付部との貼付状態が解消されやすくなり、ひいては躯体そのものが外れてしまう恐れがある。
このようなことを防止するためには、例えば、請求項3に記載の取付構造のように、貼付層を構成することが考えられる。この取付構造において、前記貼付層は、前記貼付面を該記貼付面と前記貼付層との積層方向に投影し、同一高さとなる等高線を描いた場合に、前記貼付面において同一高さとなる最外周の等高線で囲まれる領域全体にわたって積層されている。
この取付構造であれば、貼付層は、貼付面において最外周の等高線(貼付面における最も外周側で閉じた領域を形成する等高線)で囲まれる領域全体にわたって積層されているため、貼付面を被取付部に貼り付けるために押す力を、少なくとも貼付面において同じ高さとなる最外周の領域で均一なものとすることができる。これにより、貼付面の外周側においては、押す力が均一であったことに伴い、貼付層による貼付強度を均一なものとすることができる。そうすると、貼付強度の弱い部分がなくなるため、貼付面と被取付部との貼付状態が解消されにくくなる結果、躯体そのものが外れてしまうことを防止できる。
なお、貼付面全体にわたって貼付層を積層する場合であっても、下記のような構成とすることで、貼付面と被取付部との貼付状態が解消されやすくなることを防止できる。つまり、貼付面と貼付層との積層方向に貼付面を投影し、同一高さとなる等高線を想定した場合に、貼付面の外周が同一の等高線で囲まれるように、貼付面を構成すればよい。この構成においても、上述したのと同様の作用,効果を得られる。
また、貼付面は、該貼付面と前記貼付層との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心とし、該軸と直交する断面における円弧を想定した場合に、該円弧の中心点が、該円弧の両端を結ぶ直線に対して下記に示す「所定距離」だけ離れて位置するように構成するとよい。
ここでいう「所定距離」としては、例えば、請求項4に記載の範囲とすることが考えられる。具体的には、「所定距離(H): 0.1mm≦H≦0.8mm」である。
このような範囲内の距離であれば、後述する貼付試験にて示すとおり、貼付面と被取付部との間における空気の混入を効果的に抑制することができる。
ところで、躯体を被取付部に取り付ける際には、貼付層を介して貼付面を被取付部に貼り付けた後、その躯体を、貼付面の端部側に傾けて被取付部へ押し付けることで、その端部付近の貼付面を確実に貼り付ける、といった作業が、貼付面における複数の端部側それぞれで行われることが想定される。
ここで、躯体が貼付面の端部側に向けて傾けられた状態においては、そうして傾けられた方向と貼付面の重心を挟んだ反対の端部側で、貼付層が貼付面と被取付部との間で引っ張られた状態となる。このとき、貼付層の引っ張られる距離が大きくなると、貼付層が被取付部から剥がれてしまう恐れがある。このような事態は、貼付層と被貼付部との間に空気を混入させる要因となりかねないため、好ましいことではない。
そのため、上述のような作業が行われることを考慮すると、貼付面は、躯体が貼付面の端部側に向けて傾けられて貼付層が引っ張られるような状態となっても、この貼付層が被取付部から剥がれない程度の距離しか引っ張られないように構成しておく必要がある。
ここで、貼付面と貼付層との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心とし、この軸と直交する断面における円弧の一端において、その円弧の接線と被取付部が重なるように貼付面と被取付部とを接触させた状況を想定すると、上述した距離を、以下のように求めることができる。
それは、上記円弧の一端側で貼付層が被取付部に押し付けられて圧縮される最大の厚さを最大圧縮厚さX1とし、その円弧の他端側で貼付層が引っ張られても被取付部から剥がれることなく伸びることのできる最大の厚さである最大伸長厚さX2とした場合に、両者の差X2−X1で示される値Xである。つまり、貼付面を、このような距離Xが実現されるように構成すればよいことになる。
このためには、例えば、上記円弧の両端を結ぶ直線の長さをWとした場合に、この直線と被取付部(の表面)とで形成される角度を、tanθ3=(X/W)で示される式から求められる角度θ3となるように構成することが考えられる。このような式が成り立つためには、上記円弧の中心点(頂点)が、この円弧の両端を結ぶ直線に対して所定距離だけ離れて位置するように、貼付面における曲面を構成すればよい。
この式における角度θ3は、上記円弧を構成する曲面の曲率中心からその円弧の一端および中心点それぞれを結ぶ2つの直線で構成される角度θ2と同じ角度となる。ここで、これら2つの直線と、上記円弧を構成する曲面の中心点から一端へと至る直線と、で構成される三角形は、二等辺三角形である。そうすると、このθ2以外の内角の角度θ1を、θ2=180−(θ1×2)で示される式から求めることができる。
この内角θ1は、上記円弧の中心点から該円弧の一端に至る直線と、上記円弧の中心点から該円弧の両端を結ぶ直線を2等分するように延びる直線と、で形成される角度である。この後者の直線の一部分は、上記円弧の中心点と、この円弧の両端を結ぶ直線との距離を示すものであって、つまり、この直線の長さが上記「所定距離」となる。
そして、この「所定距離」は、請求項5に記載された数式で求めることができる。それは、H=(W/2)/tanθ1で示される式から求められる距離Hである。
このような構成であれば、上述のような作業が行われ、躯体が貼付面の端部側に向けて傾けられることに伴って貼付層が引っ張られたとしても、この貼付層が被取付部から剥がれない程度の距離しか引っ張られないようにすることができる。
なお、上述したH=(W/2)/tanθ1で示される式から求められる所定距離Hは、被取付面が曲面となっていることを充分に考慮したものではないため、その曲率によっては貼付層と被取付部との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制できない恐れもある。
そこで、上記円弧の中心点を、この円弧の両端を結ぶ直線に対して、被取付部の形状に応じた補正係数αで補正した所定距離だけ離れて位置するように構成するとよい。
ここでいう「被取付部の形状に応じた補正係数αで補正した所定距離」とは、請求項6に記載のように、H=((W/2)/tanθ)×αで示される式で求められる距離Hである。
このように構成すれば、被取付部の形状が曲面となっている場合であっても、貼付層と被取付部との間に空気が混入するといった事態を効果的に防止することができる。
なお、この構成における補正係数αとしては、例えば、何らかの数式により求めた値や、試験,実験などにより求めた値などを適用すればよい。
また、上述した貼付面については、躯体の外周面の一部として形成すればよい。また、請求項7に記載のように、当該躯体から所定量突出する柱状の突出部の端部に形成してもよい。
この後者のように構成されていれば、貼付面が躯体から所定量離れた位置に形成されているため、躯体の被貼付部側に位置する外周領域に貼付面とそれ以外の領域(非貼付面)を有している場合であっても、躯体を被取付部に取り付けるにあたって、貼付面より先に非貼付面が被取付部に接触してしまう事態を防止できる。このように、非貼付面が被取付部に接触してしまうと、貼付層と被取付部とを充分に貼り付けることができなかったり、両者間に空気が混入する要因になってしまったりする恐れがある。そのため、上述したような事態を防止できることは、貼付層と被取付部との間への空気の混入を防止して両者を確実に貼り付けるために好適といえる。
なお、この構成において、突出部の突出量としては、貼付面以外の領域が被取付部に接触してしまうことを防止するのに充分な突出量があればよく、その具体的な突出量は特に限定されない。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)全体構成
躯体1は、図1に示すように、四角柱形状の本体部10と、被取付部に貼り付けられる面として形成された貼付面20(20a〜20d)と、この貼付面20を被取付部に貼り付けるために貼付面20に積層された貼付層30と、を有するものである。なお、本実施形態において、躯体1は、アンテナなどを内蔵する電子機器を構成するものである。
貼付面20は、所定の軸それぞれを曲率中心とする複数の曲面20a〜20dにより構成されている。本実施形態においては、これら曲面のうち、曲面20a,20bが同じ第1軸を曲率中心とする面であり、曲面20c,20dが同じ第2軸を曲率中心とする面である。ここで曲率中心となる軸とは、それぞれ躯体1を貼付面20と貼付層30との積層方向(図1における左右方向;以下同様)に投影した場合に、それぞれ投影した面における1点で所定角度(本実施形態においては90度)をもって交差する軸である。また、これら軸は、それぞれ積層方向においても同じ位置に配置,つまり曲面20a,20bと曲面20c,20dとが同じ曲率半径の曲面となるように配置された状態となっている。
また、この貼付面20における曲面は、図2に示すように、貼付面20と貼付層30との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心pとし、この軸と直交する断面における円弧を想定した場合に、この円弧の中心点(頂点)が、この円弧の両端を結ぶ直線に対して所定の離間距離Hだけ離れて位置している。この「離間距離H」は、後述する貼付試験に基づいて定められた値であり、本実施形態においては、0.1mm≦H≦0.8mmの範囲内の値となっている。
貼付層30は、貼付面20のうち、貼付面20と貼付層30との積層方向に貼付面20を投影し、同一高さとなる等高線を描いた場合に、貼付面20において同一高さとなる最外周の等高線で囲まれる領域(この等高線のみで囲まれる貼付面20の領域)全体にわたって積層されている。本実施形態では、上記等高線を描いた場合における貼付面20の外周が同一高さとなるように構成されているため、貼付面20全体にわたって貼付層30が積層された状態となっている。また、この貼付層30は、貼付面20に両面テープを貼り付けてなる層である。
(1−2)作用,効果
以上説明した躯体1は、貼付面20に積層された貼付層30を介して被取付部に取り付けられることとなる。
このような取付構造であれば、貼付面20が複数の曲面(20aと20bおよび20cと20d)により構成されているため、貼付面20が躯体1における一方向の曲率を有する曲面,つまり一つの曲面となっている構成と比べて、貼付層30と被取付部とを接触させたときのその両者の接触面積を小さくすることができる。そして、これ以降、積層方向に押されるに従って貼付層30と被取付部40との接触領域が拡がっていくことになる(図3参照)。
これにより、躯体1が被取付部に貼り付けられるまでの過程において、貼付層30と被取付部40との間に存在する空気の抜け道として充分な空間を確保することができるため、貼付層30と被取付部40との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制することができる。
また、貼付面20は、上記等高線を描いた場合における外周が同一高さとなるように構成されており、その全体にわたって貼付層30が積層されている。そのため、貼付面20を被取付部に貼り付けるために押す力を、貼付面20の外周において均一なものとすることができる。これにより、貼付面20の外周においては、押す力が均一であったことに伴い、貼付層30による貼付強度を均一なものとすることができる。そうすると、貼付強度の弱い部分がなくなるため、貼付面20と被取付部との貼付状態が解消されにくくなる結果、躯体1そのものが外れてしまうことを防止することができる。
また、貼付面20は、上記円弧の中心点が、この円弧の両端を結ぶ直線に対して所定の離間距離H(0.1mm≦H≦0.8mmの範囲内)だけ離れて位置している。このような離間距離Hだけ離れた構成であれば、後述する貼付試験にて示すとおり、貼付面20と被取付部との間における空気の混入を効果的に防止することができる。
(1−3)第1実施形態の変形例
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、貼付面20に積層される貼付層30が両面テープである場合を例示したが、貼付層30としては、被取付部と貼付面20との貼付を実現することができる部材であれば、別の部材を採用してもよい。例えば、接着剤からなる層を貼付層30として形成することが考えられる。
また、上記実施形態においては、貼付層30が貼付面20全体にわたって積層された構成を例示したが、貼付層30は貼付面20の一部領域のみにわたって積層された構成としてもよい。このような構成は、例えば、積層方向に貼付面20を投影して同一高さとなる等高線を想定した場合に、貼付面20における外周が同じ等高線でつながれていない(つまり外周が同一高さになっていない)面となっている貼付面20において好適といえる。
このような貼付面20では、この貼付面20を被取付部に貼り付けるために押す力が貼付面20の外周にわたって均一にならなくなる。そのため、貼付面20の外周において押す力が不均一であったことに伴い、貼付層30による貼付強度についても不均一なものとなってしまう。そうすると、取付強度の弱い部分に外部からの力が集中しやすくなる結果、貼付面20と被取付部との貼付状態が解消されやすくなり、ひいては躯体1そのものが外れてしまう恐れがある。
このようなことを防止するためには、貼付層30を貼付面20の一部領域のみにわたって積層する構成とすることが望ましい。具体的にいえば、貼付面20をこの貼付面20と貼付層30との積層方向に投影し、同一高さとなる等高線を描いた場合に、貼付面20において同一高さとなる最外周の等高線で囲まれる領域(この等高線のみで囲まれる貼付面20の領域)全体にわたって貼付層30を積層する構成にするとよい。
この構成であれば、貼付層30は、貼付面20において同じ高さとなる最外周の等高線で囲まれる領域全体にわたって積層されているため、貼付面20を被取付部に貼り付けるために押す力を、少なくとも貼付面20において同じ高さとなる最外周の領域で均一なものとすることができる。これにより、上記実施形態と同様、貼付面20と被取付部との貼付状態が解消されにくくなる結果、躯体1そのものが外れてしまうことを防止することができる。
また、上記実施形態においては、貼付面20が本体部10そのものに形成された構成を例示した。しかし、この貼付面20は、本体部10から所定量突出する柱状の突出部の端部に形成された構成としてもよい。
このように構成されていれば、図4(a)に示す躯体2のように、貼付面20が本体部10から所定量離れた突出部60の端部に形成されているため、本体部10の被貼付部側に位置する外周領域に貼付面20とそれ以外の領域(非貼付面)70を有している場合であっても、躯体2を被取付部に取り付けるにあたって、貼付面20より先に非貼付面70が被取付部に接触してしまう事態を防止できる(図5参照)。このように、非貼付面70が被取付部に接触してしまうと、貼付層30と被取付部とを充分に貼り付けることができなかったり、両者間に空気が混入する要因になってしまったりする恐れがある。そのため、上述したような事態を防止できることは、貼付層30と被取付部とを確実に貼り付けて両者間への空気の混入を防止するために好適といえる。
なお、この構成において、突出部60の突出量としては、貼付面20以外の領域が被取付部40に接触してしまうことを防止するのに充分な突出量があればよく、その具体的な突出量は特に限定されない。
また、上記実施形態においては、本体部10が四角柱形状となっているものを例示したが、この本体部10の形状については、四角柱形状に限られない。
また、上記実施形態においては、貼付面20を構成する曲面の曲率中心となる第1軸,第2軸がそれぞれ90度をもって交差するように構成されたものを例示した。しかし、この両軸の交差する角度は、貼付面20としての機能を維持できる範囲であれば、90度に限られない。
また、上記実施形態においては、貼付面20を構成する曲面の数が2つである構成を例示した。しかし、この貼付面20を構成する曲面の数としては、3以上であってもよい。
(2)第2実施形態
(2−1)全体構成
本実施形態における躯体3は、図6に示すように、本体部10と、貼付面20と、貼付層30と、を有する点では第1実施形態と共通している。しかし、本体部10が円柱形状である点、貼付面20と貼付層30との積層方向に向けて凸となる形状のドーム部50(図6(b)参照)を有している点、このドーム部50の外周面として貼付面20が形成されている点、で第1実施形態と相違している。
貼付面20における曲面は、第1実施形態と同様に、貼付面20と貼付層30との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心pとし、この軸と直交する断面における円弧を想定した場合に、この円弧の中心点(頂点)が、この円弧の両端を結ぶ直線に対して所定距離Hだけ離れて位置している(図2参照)。
貼付層30は、貼付面20をこの貼付面20と貼付層30との積層方向に投影し、同一高さとなる等高線を描いた場合に、貼付面20において同一高さとなる最外周の等高線で囲まれる領域全体にわたって積層されている。本実施形態では、上記等高線を描いた場合における貼付面20の外周が同一高さとなるように構成されているため、貼付面20全体にわたって貼付層30が積層された状態となっている。また、本実施形態においても、貼付層30は、貼付面20に両面テープを貼り付けてなる層である。
(2−2)作用,効果
以上説明した躯体3は、第1実施形態と同様、貼付面20に積層された貼付層30を介して被取付部に取り付けられることとなる。
このような取付構造であれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
例えば、上記取付構造では、貼付面20がドーム部50の外周面,つまり3次元方向にカーブする面となっている。そのため、貼付面20が躯体3における一方向の曲率を有する曲面,つまり2次元方向のみにカーブしている面となっている構成に比べ、貼付層30と被取付部とを接触させたときのその両者の接触面積を小さくすることができる。そして、これ以降、積層方向に押されるに従って貼付層30と被取付部40との接触領域が拡がっていくことになる。
これにより、躯体3が被取付部に貼り付けられるまでの過程において、貼付層30と被取付部40との間に存在する空気の抜け道として充分な空間を確保することができるため、貼付層30と被取付部40との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制することができる。
(2−3)第2実施形態の変形例
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、ドーム部50が本体部10そのものに形成された構成を例示した。しかし、このドーム部50は、本体部10から所定量突出する柱状の突出部の端部に形成された構成としてもよい。
このように構成されていれば、図4(b)に示す躯体4のように、貼付面20が本体部10から所定量離れた突出部60の端部に形成されているため、本体部10の被貼付部40側に位置する外周領域に貼付面20とそれ以外の領域(非貼付面)70を有している場合であっても、躯体4を被取付部に取り付けるにあたって、貼付面20より先に非貼付面70が被取付部に接触してしまう事態を防止できる(図5参照)。このように、非貼付面70が被取付部に接触してしまうと、貼付層30と被取付部とを充分に貼り付けることができなかったり、両者間に空気が混入する要因になってしまったりする恐れがある。そのため、上述したような事態を防止できることは、貼付層30と被取付部とを確実に貼り付けて両者間への空気の混入を防止するために好適といえる。
なお、この構成において、突出部60の突出量としては、貼付面20以外の領域が被取付部に接触してしまうことを防止するのに充分な突出量があればよく、その具体的な突出量は特に限定されない。
また、上記実施形態においては、本体部10が円柱形状となっている構成を例示したが、この本体部10の形状については、円柱形状に限られない。
(3)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、貼付面20における曲面を構成する円弧の中心点(頂点)が、この円弧の両端を結ぶ直線に対して0.1mm≦H≦0.8mmの範囲内となる離間距離Hだけ離れて位置するように構成されたものを例示した。しかし、この離間距離Hについては、以下に示すような別の方法により求めた値としてもよい。
具体的な別の方法の例としては、以下に示すような方法が考えられる。
上述した躯体を被取付部に取り付ける際には、貼付層30を介して貼付面20を被取付部に貼り付けた後、その躯体を、貼付面20の端部側に傾けて被取付部へ押し付けることで、その端部付近の貼付面20を確実に貼り付ける、といった作業が、貼付面20における複数の端部側それぞれで行われることが想定される。
ここで、躯体が貼付面20の端部側に向けて傾けられた状態においては、そうして傾けられた方向と貼付面20の重心を挟んだ反対の端部側で、貼付層30が貼付面20と被取付部との間で引っ張られた状態となる。このとき、貼付層30の引っ張られる距離が大きくなると、貼付層30が被取付部から剥がれてしまう恐れがある。このような事態は、貼付層30と被取付部との間に空気を混入させる要因となりかねないため、好ましいことではない。
そのため、上述のような作業が行われることを考慮すると、貼付面20は、躯体が貼付面20の端部側に向けて傾けられて貼付層30が引っ張られるような状態となっても、この貼付層30が被取付部から剥がれない程度の距離しか引っ張られないように構成しておく必要がある。
ここで、図7(a)に示すように、貼付面20と貼付層30との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心pとし、この軸と直交する断面における円弧を想定した場合に、この円弧の一端において、その円弧の接線と被取付部40が重なるように貼付面20と被取付部40とを接触させたとすると、上記離間距離Hは、以下のようにして求められる。
それは、上記円弧の一端側で貼付層30が被取付部40に押し付けられて圧縮される最大の厚さを最大圧縮厚さX1とし、その円弧の他端側で貼付層が引っ張られても被取付部40から剥がれることなく伸びることのできる最大の厚さである最大伸長厚さX2とした場合に、両者の差X2−X1で示される値Xである(図7(b)参照)。つまり、貼付面20を、このような距離Xが実現されるように構成すればよいことになる。
具体的には、上記円弧の両端を結ぶ直線の長さをWとした場合に、この直線と被取付部40(の表面)とで形成される角度を、tanθ3=(X/W)で示される式から求められる角度θ3となるように構成すればよい。そして、このような数式が成り立つように、貼付面20における曲面を実現するためには、上記円弧の中心点rが、この円弧の両端を結ぶ直線に対して所定の距離だけ離れて位置するように構成すればよい。
上記角度θ3は、上記円弧を構成する曲面の曲率中心からその円弧の一端qおよび中心点(頂点)rそれぞれを結ぶ2つの直線で構成される角度θ2と同じ角度となる。ここで、これら2つの直線と、上記円弧を構成する曲面の中心点rから一端qへと至る直線と、で構成される三角形は、二等辺三角形である。そうすると、このθ2以外の内角の角度θ1を、θ2=180−(θ1×2)で示される式から求めることができる。
この内角θ1は、上記円弧の中心点rから該円弧の一端qに至る直線と、上記円弧の中心点rから該円弧の両端を結ぶ直線を2等分するように延びる直線と、で形成される角度である。この後者の直線の一部分(直線r−s)は、上記円弧の中心点rと、この円弧の両端を結ぶ直線との距離を示すものであって、つまり、この直線の長さが上記離間距離Hとなる。そして、この離間距離Hは、H=(W/2)/tanθ1で示される式によって求めることができる。
以上より、上述した離間距離Hは、この数式「H=(W/2)/tanθ1」により求める方法とすることもできる。
このような構成であれば、上述のような作業が行われ、躯体が貼付面20の端部側に向けて傾けられることに伴って貼付層30が引っ張られたとしても、この貼付層30が被取付部から剥がれない程度の距離しか引っ張られないようにすることができる。
例えば、最大伸長厚さX2が「2.3mm」、最大圧縮厚さが「0.4mm」である両面テープを貼付層30として構成した場合、上記Xの値は、「1.9mm」となる。ここで、上記Wが「30mm」である場合、上記Xを「1.9mm」とするためには、上記Hを「H=(W/2)/tanθ1」に基づいて求めた値「0.47mm」とすればよいことになる。
なお、上述したH=(W/2)/tanθ1で示される式から求められる距離Hは、被取付部の表面が曲面となっていることを充分に考慮したものとはいえないため、その曲率によっては貼付層30と被取付部との間に空気が混入するといった事態を効果的に抑制できない恐れもある。
そこで、上記円弧の中心点rを、この円弧の両端を結ぶ直線に対して、被取付部の形状に応じた補正係数αで補正した所定の離間距離だけ離れて位置する構成としてもよい。
ここでいう「補正係数αで補正した離間距離」とは、H=((W/2)/tanθ)×αで示される式で求められる離間距離Hである。
このように構成すれば、被取付部の形状が曲面となっている場合であっても、貼付層30と被取付部との間に空気が混入するといった事態を効果的に防止することができる。
なお、この構成における補正係数αとしては、例えば、何らかの数式により求めた値や、試験,実験により求めた値などを適用すればよい。
この後者のように試験,実験によって補正係数αを求めるために、例えば、上述した最大伸長厚さX2が「2.3mm」,最大圧縮厚さX1が「0.4mm」である両面テープを貼付層30として構成した場合を例にして検討する。
これら値に基づいて上記式により求めた値は、上述したとおり「0.47mm」である。しかし、後述する貼付試験により求められる値は「0.8mm(上限値)」となり、両値は一致しない。これは、後述する貼付試験において用いたガラス(フロントガラス)がその表面が所定の曲率半径を有する曲面になっていたことが影響していると推測される。つまり、被取付部の表面が曲面となっていることが、上記式により求められる所定距離Hに誤差を生じさせているといえる。そのため、この誤差を補正するためには、上記「0.47mm」,「0.8mm」との比を補正係数αとして用いることが考えられる。すなわち、「0.47/0.8」≒0.6を上述した補正係数αとすればよい。
(4)貼付試験
以下に、種々の躯体を被取付部に取り付けた場合に、この被取付部と貼付層との間に空気が入るか否かを試験した結果を示す。
この試験では、上記第1実施形態の躯体1と同じ構成の躯体を基本とし、貼付面20を構成する曲面の曲率中心となる軸の数が0,1,2であるものそれぞれについて、上記離間距離Hの値を変更した複数(軸の数「0」のものについては1つの躯体だけ)の躯体をそれぞれ用意し、実際に被取付部である平面ガラス,自動車のフロントガラスに取り付ける作業を行った。なお、自動車のフロントガラスに対しての取り付けは、複数(本試験では3人)の被験者(A〜C)によって行った。
そして、このガラスにおいて躯体を取り付けていない側の面から躯体の取り付け部分をチェックし、その部分に空気が混入しているか否か、混入している空気はどの程度の量であるか、といったことを、空気の混入が多い(×),少ない(△),混入していない(○)の三段階で評価した。
実際の試験に用いた躯体は、以下のとおりである。
(躯体a)軸の数「0」,所離間離Hの値「0」(つまり貼付面20がフラット)
(躯体b)軸の数「1」,離間距離Hの値「0.3mm」
(躯体c)軸の数「1」,離間距離Hの値「0.6mm」
(躯体d)軸の数「1」,離間距離Hの値「0.9mm」
(躯体e)軸の数「1」,離間距離Hの値「1.2mm」
(躯体f)軸の数「2」,離間距離Hの値「0.3mm」
(躯体g)軸の数「2」,離間距離Hの値「0.6mm」
(躯体h)軸の数「2」,離間距離Hの値「0.9mm」
(躯体i)軸の数「2」,離間距離Hの値「1.2mm」
図8に、上記の手順により行った試験の結果を示す。
この結果を検討したところ、軸の数「0」,「1」である躯体a〜eについては、躯体b,cにおいて混入した空気の量が少ない結果があるとはいえ、いずれも空気の混入を充分に防止することができなかった。これにより、曲率中心となる軸の数が「1」のもの,つまり一方向の曲率のみを有する曲面となっている貼付面20では、空気の混入を充分に防止できないことが明らかとなった。
それに対し、軸の数「2」である躯体f〜iについては、離間距離Hの値が「0.3mm」,「0.6mm」の場合で空気の混入を充分に防止することができている。ただ、離間距離Hの値が「0.9mm」より大きくなるにつれて、貼付面20の外周側における空気の混入が多くなった。これは、離間距離Hの値が大きすぎるために、貼付面20の外周側が被取付部に充分な貼付強度をもって貼り付けられなくなっているものと推測される。
以上の結果に基づいて、軸の数「2」の躯体について、縦軸に混入した空気の量,横軸に離間距離Hの値をプロットしたグラフを作成すると、図9(a)に示すように、離間距離Hが0.1mm〜0.8mmの範囲において充分に空気の混入が少なくなるのに対し、それ以外の範囲において空気の混入が多くなる状況が確認された。
また、図9(b)に示すように、躯体における外周側の剥がれ具合を縦軸にプロットしたグラフを作成したところ、離間距離Hが0.8mmを越えるような場合には、Hの値が大きくなるほど、貼付面20の外周側が大きく剥がれるようになることが確認された。
なお、これらグラフにおいては、貼付面20がフラットである躯体aを、軸の数「2」かつ離間距離Hの値「0mm」の貼付面20を有するものであると仮定して、この躯体aによる試験結果もプロットした。
そして、躯体fにおいては、全面的に細かい空気の混入が発生することがある。また、躯体gにおいては、貼付面20の端部が僅かに浮いてしまうことがあるが、再度押し付けることにより、この浮きは解消される。このことから考えると、上記離間距離Hについては、0.3mm〜0.6mmの中間である4.5mm程度が最適と考えられるが、貼付面20の浮きをより確実に防止するためには、躯体gにおけるHの値よりも、躯体fにおけるHの値に近い値(例えば、4.0mm)にすることが望ましいと考えられる。
第1実施形態の躯体を示す斜視図 第1実施形態の貼付面における曲面の形状を示す図 第1実施形態の躯体が被取付部に取り付けられる過程を示す図 変形例となる躯体を示す斜視図 変形例となる躯体が被取付部に取り付けられる過程を示す図 第2実施形態の躯体を示す斜視図 変形例となる貼付面における曲面の形状を示す図 貼付試験の結果を示す表 貼付試験に基づいてプロットしたグラフ
符号の説明
1…躯体、2…躯体、3…躯体、4…躯体、10…本体部、20…貼付面、30…貼付層、40…被取付部、50…ドーム部、60…突出部、70…非貼付面。

Claims (7)

  1. 被取付部に貼り付けられる面として形成された貼付面と、該貼付面を被取付部に貼り付けるために前記貼付面に積層された貼付面と、を有する躯体を被取付部に取り付けるための取付構造であって、
    前記貼付面は、下記に示す「複数の軸」それぞれを曲率中心とする複数の曲面により構成されている、ことを特徴とする躯体の取付構造。
    複数の軸:当該躯体を前記貼付面と前記貼付層との積層方向に投影した場合に、それぞれ該投影した面における1点で交差する軸
  2. 被取付部に貼り付けられる面として形成された貼付面と、該貼付面を被取付部に貼り付けるために前記貼付面に積層された貼付層と、を有する躯体を被取付部に取り付けるための取付構造であって、
    前記貼付面と前記貼付層との積層方向に向けて凸となる形状のドーム部を有しており、
    前記貼付面は、前記ドーム部の外周面として形成されている
    ことを特徴とする躯体の取付構造。
  3. 前記貼付層は、前記貼付面を該記貼付面と前記貼付層との積層方向に投影し、同一高さとなる等高線を描いた場合に、前記貼付面において同一高さとなる最外周の等高線で囲まれる領域全体にわたって積層されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の躯体の取付構造。
  4. 前記貼付面は、該貼付面と前記貼付層との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心とし、該軸と直交する断面における円弧を想定した場合に、該円弧の中心点が、該円弧の両端を結ぶ直線に対して以下に示す「所定距離」だけ離れて位置するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の躯体の取付構造。
    所定距離(H): 0.1mm≦H≦0.8mm
  5. 前記貼付面は、該貼付面と前記貼付層との積層方向に投影した面に位置する軸を曲率中心とし、該軸と直交する断面における円弧を想定した場合に、該円弧の中心点が、該円弧の両端を結ぶ直線に対して以下に示す「所定距離」だけ離れて位置するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の躯体の取付構造。
    所定距離(H): H=(W/2)/tanθ1
    W:前記円弧の両端を結ぶ直線の長さ
    θ1:前記円弧の中心点から該円弧の一端に至る直線と、前記円弧の中心点から該円弧の両端を結ぶ直線を2等分するように延びる直線と、で形成される角度
  6. 前記円弧の中心点が、該円弧の両端を結ぶ直線に対して、下記に示す「被取付部の形状に応じた補正係数αで補正した所定距離」だけ離れて位置するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の躯体の取付構造。
    補正係数αで補正した所定距離(H): H=((W/2)/tanθ)×α
  7. 前記貼付面は、当該躯体から所定量突出する柱状の突出部の端部に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の躯体の取付構造。
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