JP2020184513A - 全固体電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電効率が高い全固体電池及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体電池であって、正極層を含む正極と、負極集電体及び負極層を含む負極と、当該正極層並びに当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を有し、前記負極層は、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含み、前記全固体電池の満充電時において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が81.80atomic%以上99.97atomic%以下であることを特徴とする全固体電池。【選択図】図2

Description

本開示は、全固体電池及びその製造方法に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。
電池の中でもリチウム二次電池は、金属の中で最大のイオン化傾向を持つリチウムを負極として用いるため、正極との電位差が大きく、高い出力電圧が得られるという点で注目されている。
また、全固体電池は、正極と負極の間に介在する電解質として、有機溶媒を含む電解液に替えて固体電解質を用いるという点で注目されている。
特許文献1には、Cr、Ti、W、C、Ta、Au、Pt、Mn、及び、Moからなる群より選択された1又は2以上の元素を含有する層が、集電箔と電極体との間に配設されていることを特徴とする、電池が開示されている。
特許文献2には、Cr、In、Sn、Zn、Sc、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、及び、Wの中から選ばれる少なくとも1種類以上の金属元素の酸化物を含む金属酸化物層が集電体と隣接する正極及び/又は負極との界面に少なくとも形成される固体電池が開示されている。
特開2012−049023号公報 特開2009−181901号公報
負極に金属リチウムを含む全固体電池においては、従来公知の電池の構成を採用したとしても全固体電池の充放電効率が低いという問題がある。
本開示は、上記実情に鑑み、充放電効率が高い全固体電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体電池であって、
正極層を含む正極と、負極集電体及び負極層を含む負極と、当該正極層並びに当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を有し、
前記負極層は、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含み、
前記全固体電池の満充電時において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が81.80atomic%以上99.97atomic%以下であることを特徴とする全固体電池を提供する。
本開示は、前記全固体電池の製造方法であって、
前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを含む金属Mg層を形成する工程と、
前記負極集電体と、前記金属Mg層と、前記固体電解質層と、リチウム元素を含む正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置してなる電池前駆体を形成する工程と、
前記電池前駆体を充電することにより、前記金属Mg層を金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層にする工程と、を有することを特徴とする全固体電池の製造方法を提供する。
本開示は、前記全固体電池の製造方法であって、
前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層を形成する工程と、
前記負極集電体と、前記Li−Mg合金層と、前記固体電解質層と、正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置する工程と、を有することを特徴とする全固体電池の製造方法を提供する。
本開示においては、前記全固体電池の製造方法において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が96.92atomic%以上99.97atomic%以下であってもよい。
本開示は、負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体電池であって、
正極層を含む正極と、負極集電体及び負極層を含む負極と、当該正極層並びに当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を有し、
前記負極層は、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含み、
前記全固体電池の満充電時において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が81.80atomic%以上99.80atomic%以下であることを特徴とする全固体電池を提供する。
本開示は、充放電効率が高い全固体電池及びその製造方法を提供することができる。
本開示の満充電時の全固体電池の一例を示す断面模式図である。 Li−Mg二元系合金相図である。
1.全固体電池
本開示は、負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体電池であって、
正極層を含む正極と、負極集電体及び負極層を含む負極と、当該正極層並びに当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を有し、
前記負極層は、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含み、
前記全固体電池の満充電時において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が81.80atomic%以上99.97atomic%以下であることを特徴とする全固体電池を提供する。
本開示において、リチウム二次電池とは、負極活物質に金属リチウム及びリチウム合金の少なくともいずれか一方を用い、負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した電池をいう。
本開示において、全固体電池の満充電時とは、全固体電池の充電状態値(SOC:State of Charge)が100%の状態の時を意味する。SOCは、電池の満充電容量に対する充電容量の割合を示すものであり、満充電容量がSOC100%である。
SOCは、例えば、全固体電池の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)から推定してもよい。
従来の全固体リチウム二次電池は、充放電サイクル毎に不可逆な金属リチウムの析出が発生し、充放電効率が低いことが問題である。上記問題の発生要因は、金属リチウムが不均一に溶解することにより、複数のイオン伝導経路の一部が遮断され、一部の金属リチウムが溶解しなくなるためである。本開示では、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含む負極層を用いることにより、全固体電池の充放電時にリチウムイオンが均一に拡散することが可能な、充放電効率の高い全固体電池を提供する。
図1は、本開示の満充電時の全固体電池の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、全固体電池100は、正極層12及び正極集電体14を含む正極16と、負極層13及び負極集電体15を含む負極17と、正極層12と負極層13の間に配置される固体電解質層11とを備える。
[負極]
負極は、負極層と負極集電体を有する。
負極層は、負極活物質を含む。
負極活物質としては、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金等が挙げられる。図2は、Li−Mg二元系合金相図である。
本開示においてβ単相の合金とは、図2において、β相で示される領域の元素比率で構成される金属リチウムと金属マグネシウムとの合金を意味する。
図2に示すように、0℃においてリチウム元素の比率が30atomic%以上の領域では金属リチウムと金属マグネシウムのβ相の単相合金が得られることが示唆される。
単相合金は、当該単相合金中で自由自在にリチウム元素とマグネシウム元素が相互に拡散することができ、合金中ではリチウム元素とマグネシウム元素が均一に分布している。
これにより、合金中の金属リチウムは均一に溶解することができ、全固体電池の放電時の合金中の金属リチウムの溶解速度を促進することができる。
合金がβ単相であるか否かは合金についてXRD等による解析を行い合金中の元素比率を算出し、図2と照合することにより判別することができる。
また、β相の合金は金属リチウムの結晶構造と同じである。またα相の合金は金属マグネシウムの結晶構造と同じである。そのため、合金の結晶構造が金属リチウムの結晶構造と同じであれば、当該合金はβ相の合金であると判断することもできる。
さらに、合金について、電子顕微鏡による観察により合金中の相が分かれていなければ当該合金が単相であると判断することもできる。
合金中のリチウム元素の元素比率は、全固体電池の満充電時において、30.00atomic%以上99.97atomic%以下であってもよく、81.80atomic%以上99.80atomic%以下であってもよく、全固体電池の充放電効率をより向上する観点から、96.80atomic%以上99.97atomic%以下であってもよく、96.92atomic%以上99.97atomic%以下であってもよい。合金中の元素比率は、誘導結合プラズマ(ICP)分析又はX線光電子分光法(XPS)により合金の解析を行うことにより算出することができる。また、合金中の元素比率は、合金中に含まれる元素の原子量と、原料に対する合金の質量の変化量から算出することもできる。合金の元素比率の算出方法としては、例えば、満充電状態の全固体電池において、全固体電池から負極層を取り出し、当該負極層についてICP分析を行い、負極層に含まれる合金の元素比率を算出する方法等が挙げられる。
本開示の負極層には負極活物質として金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金が主成分として含まれていれば、その他、従来公知の負極活物質が含まれていてもよい。本開示において、主成分とは、負極層の総質量を100質量%としたとき50質量%以上含まれる成分を意味する。
負極層の厚みは、特に限定されないが、30nm以上5000nm以下であってもよい。
負極層の形成方法の例として、以下の方法が挙げられる。
まず、電子ビーム蒸着装置を用いて、固体電解質層又は負極集電体の表面に金属マグネシウムを真空蒸着することにより金属マグネシウム層を形成する。そして、金属リチウム、リチウム合金及びリチウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の正極活物質を含む正極層を準備する。そして、当該正極層と当該固体電解質層と当該金属層と当該負極集電体とをこの順に有する前駆体電池を準備する。そして当該前駆体電池を充電することにより、正極層から金属マグネシウム層に移動してきたリチウムイオンと金属マグネシウム層の金属マグネシウムとを反応させることにより、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含む負極層を固体電解質層の金属マグネシウム層側表面に形成させることにより負極層が得られる。なお、金属マグネシウム層の金属マグネシウムを全て金属リチウムと合金化させる観点から、前駆体電池を複数回充放電してもよい。充放電する回数は、特に限定されず、金属マグネシウム層の厚みに応じて適宜設定することができる。
負極集電体は、Liと合金化しない材料であってもよく、例えばSUS、銅、及び、ニッケル等を挙げることができる。負極集電体の形態としては、例えば、箔状、及び、板状等を挙げることができる。負極集電体の平面視形状は、特に限定されるものではないが、例えば、円状、楕円状、矩形状、及び、任意の多角形状等を挙げることができる。また、負極集電体の厚さは、形状によって異なるものであるが、例えば1μm〜50μmの範囲内であり、5μm〜20μmの範囲内であってもよい。
負極の全体としての厚みは特に限定されるものではない。
[正極]
正極は、正極層を有し、必要に応じ正極集電体を有する。
正極層は、正極活物質を含み、任意成分として、固体電解質、導電材、及びバインダー等が含まれていてもよい。
正極活物質の種類について特に制限はなく、全固体電池の活物質として使用可能な材料をいずれも採用可能である。正極活物質としては、リチウム元素を含むものであってもよく、リチウム元素を含まないものであってもよい。
リチウム元素を含む正極活物質としては、例えば、金属リチウム(Li)、リチウム合金、LiCoO、LiNiCo1−x(0<x<1)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMnO、異種元素置換Li−Mnスピネル(例えばLiMn1.5Ni0.5、LiMn1.5Al0.5、LiMn1.5Mg0.5、LiMn1.5Co0.5、LiMn1.5Fe0.5、及びLiMn1.5Zn0.5等)、チタン酸リチウム(例えばLiTi12)、リン酸金属リチウム(例えばLiFePO、LiMnPO、LiCoPO、及びLiNiPO等)、LiCoN、LiSiO、及びLiSiO等を挙げることができる。
リチウム元素を含まない正極活物質としては、例えば、遷移金属酸化物(例えばV、及びMoO等)、硫黄、TiS、Si、SiO、並びにリチウム貯蔵性金属間化合物(例えばMgSn、MgGe、MgSb、及びCuSb等)等を挙げることができる。
リチウム合金としては、Li−Au、Li−Mg、Li−Sn、Li−Si、Li−Al、Li−Ge、Li−Sb、Li−B、Li−C、Li−Ca、Li−Ga、Li−As、Li−Se、Li−Ru、Li−Rh、Li−Pd、Li−Ag、Li−Cd、Li−Ir、Li−Pt、Li−Hg、Li−Pb、Li−Bi、Li−Zn、Li−Tl、Li−Te、Li−At、及びLi−In等が挙げられる。
正極活物質の形状は特に限定されるものではないが、粒子状であってもよい。
正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有するコート層が形成されていても良い。正極活物質と、固体電解質との反応を抑制できるからである。
Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO、LiTi12、及びLiPO等が挙げられる。コート層の厚さは、例えば、0.1nm以上であり、1nm以上であっても良い。一方、コート層の厚さは、例えば、100nm以下であり、20nm以下であっても良い。正極活物質の表面におけるコート層の被覆率は、例えば、70%以上であり、90%以上であっても良い。
正極層における固体電解質の含有量は、特に限定されないが、正極層の総質量を100質量%としたとき、例えば1質量%〜80質量%の範囲内であってもよい。
固体電解質は、酸化物系固体電解質、及び硫化物系固体電解質等が挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiS−SiS、LiX−LiS−SiS、LiX−LiS−P、LiX−LiO−LiS−P、LiX−LiS−P、LiX−LiPO−P、及びLiPS等が挙げられる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる材料を意味し、他の記載についても同様である。また、上記LiXの「X」は、ハロゲン元素を示す。上記LiXを含む原料組成物中にLiXは1種又は2種以上含まれていてもよい。LiXが2種以上含まれる場合、2種以上の混合比率は特に限定されるものではない。
硫化物系固体電解質における各元素のモル比は、原料における各元素の含有量を調整することにより制御できる。また、硫化物系固体電解質における各元素のモル比や組成は、例えば、ICP発光分析法で測定することができる。
硫化物系固体電解質は、硫化物ガラスであってもよく、結晶化硫化物ガラス(ガラスセラミックス)であってもよく、原料組成物に対する固相反応処理により得られる結晶質材料であってもよい。
硫化物系固体電解質の結晶状態は、例えば、硫化物系固体電解質に対してCuKα線を使用した粉末X線回折測定を行うことにより確認することができる。
硫化物ガラスは、原料組成物(例えばLiSおよびPの混合物)を非晶質処理することにより得ることができる。非晶質処理としては、例えば、メカニカルミリングが挙げられる。メカニカルミリングは、乾式メカニカルミリングであっても良く、湿式メカニカルミリングであっても良いが、後者が好ましい。容器等の内壁面に原料組成物が固着することを防止できるからである。
メカニカルミリングは、原料組成物を、機械的エネルギーを付与しながら混合する方法であれば特に限定されるものではないが、例えばボールミル、振動ミル、ターボミル、メカノフュージョン、及び、ディスクミル等を挙げることができ、中でもボールミルが好ましく、特に遊星型ボールミルが好ましい。所望の硫化物ガラスを効率良く得ることができるからである。
ガラスセラミックスは、例えば、硫化物ガラスを熱処理することにより得ることができる。
熱処理温度は、硫化物ガラスの熱分析測定により観測される結晶化温度(Tc)よりも高い温度であればよく、通常、195℃以上である。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない。
硫化物ガラスの結晶化温度(Tc)は、示差熱分析(DTA)により測定することができる。
熱処理時間は、ガラスセラミックスの所望の結晶化度が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば1分間〜24時間の範囲内であり、中でも、1分間〜10時間の範囲内が挙げられる。
熱処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。
酸化物系固体電解質としては、例えばLi6.25LaZrAl0.2512、LiPO、及びLi3+xPO4−x(1≦x≦3)等が挙げられる。
固体電解質の形状は、取扱い性が良いという観点から粒子状であることが好ましい。
また、固体電解質の粒子の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、下限が0.5μm以上であることが好ましく、上限が2μm以下であることが好ましい。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよい。
本開示において、粒子の平均粒径は、特記しない限り、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定により測定される体積基準のメディアン径(D50)の値である。また、本開示においてメディアン径(D50)とは、粒径の小さい粒子から順に並べた場合に、粒子の累積体積が全体の体積の半分(50%)となる径(体積平均径)である。
導電材としては、公知のものを用いることができ、例えば、炭素材料、及び金属粒子等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラックやファーネスブラック等のカーボンブラック、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができ、中でも、電子伝導性の観点から、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。当該カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーはVGCF(気相法炭素繊維)であってもよい。金属粒子としては、Ni、Cu、Fe、及びSUS等の粒子が挙げられる。
正極層における導電材の含有量は特に限定されるものではない。
バインダーとしては、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を例示することができる。正極層におけるバインダーの含有量は特に限定されるものではない。
正極層の厚みについては特に限定されるものではない。
正極層は、従来公知の方法で形成することができる。
例えば、正極活物質、及び、必要に応じ他の成分を溶媒中に投入し、撹拌することにより、正極層用スラリーを作製し、当該正極層用スラリーを正極集電体等の支持体の一面上に塗布して乾燥させることにより、正極層が得られる。
溶媒は、例えば酢酸ブチル、酪酸ブチル、ヘプタン、及びN−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
正極集電体等の支持体の一面上に正極層用スラリーを塗布する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、及びスクリーン印刷法等が挙げられる。
支持体としては、自己支持性を有するものを適宜選択して用いることができ、特に限定はされず、例えばCu及びAlなどの金属箔等を用いることができる。
また、正極層の形成方法の別の方法として、正極活物質及び必要に応じ他の成分を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を形成してもよい。正極合剤の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上600MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、及びロールプレス等を用いて圧力を付加する方法等が挙げられる。
正極集電体としては、全固体電池の集電体として使用可能な公知の金属を用いることができる。そのような金属としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、及びInからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。
正極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、及びメッシュ状等、種々の形態とすることができる。
正極の全体としての形状は特に限定されるものではないが、シート状であってもよい。この場合、正極の全体としての厚みは特に限定されるものではなく、目的とする性能に応じて、適宜決定すればよい。
[固体電解質層]
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。
固体電解質層に含有させる固体電解質としては、全固体電池に使用可能な公知の固体電解質を適宜用いることができる。そのような固体電解質としては、上述した正極層に含有させることが可能な固体電解質を例示することができる。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよく、又は2層以上の固体電解質それぞれの層を形成して多層構造としてもよい。
固体電解質層中の固体電解質の割合は、特に限定されるものではないが、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、100質量%であってもよい。
固体電解質層には、可塑性を発現させる等の観点から、バインダーを含有させることもできる。そのようなバインダーとしては、上述した正極層に含有させることが可能なバインダー等を例示することができる。ただし、高出力化を図り易くするために、固体電解質の過度の凝集を防止し且つ均一に分散された固体電解質を有する固体電解質層を形成可能にする等の観点から、固体電解質層に含有させるバインダーは5質量%以下としてもよい。
固体電解質層の厚みは特に限定されるものではなく、通常0.1μm以上1mm以下である。
固体電解質層を形成する方法としては、固体電解質及び必要に応じ他の成分を含む固体電解質材料の粉末を加圧成形する方法等が挙げられる。固体電解質材料の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上600MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、正極層の形成において例示した加圧方法が挙げられる。
全固体電池は、必要に応じ、正極、負極、及び、固体電解質層を収容する外装体を備える。
外装体の材質は、電解質に安定なものであれば特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び、アクリル樹脂等の樹脂等が挙げられる。
全固体電池としては、全固体リチウム二次電池であってもよい。
全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
2.全固体電池の製造方法
2−1.第1の実施形態
本開示の第1の実施形態は、前記全固体電池の製造方法であって、
前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを含む金属Mg層を形成する工程と、
前記負極集電体と、前記金属Mg層と、前記固体電解質層と、リチウム元素を含む正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置してなる電池前駆体を形成する工程と、
前記電池前駆体を充電することにより、前記金属Mg層を金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層にする工程と、を有することを特徴とする。
第1の実施形態は、少なくとも、(1)金属Mg層形成工程と、(2)電池前駆体形成工程と、(3)電池前駆体充電工程を有する。
(1)金属Mg層形成工程
金属Mg層形成工程は、前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを含む金属Mg層を形成する工程である。
金属Mg層形成工程において用いられる、負極集電体、及び、固体電解質層は上記「1.全固体電池」で記載した負極集電体、及び、固体電解質層と同様のため、ここでの記載は省略する。
金属Mg層形成に用いる金属マグネシウムは、純度が100atomic%でなくてもよく、不純物元素が含まれるものであってもよい。
金属Mg層の形成方法は、例えば、電子ビーム蒸着装置を用いて負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを蒸着する方法等が挙げられる。なお、金属Mg層の形成が容易な観点から、負極集電体の一面上に金属Mg層を形成してもよい。
(2)電池前駆体形成工程
電池前駆体形成工程は、前記負極集電体と、前記金属Mg層と、前記固体電解質層と、リチウム元素を含む正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置してなる電池前駆体を形成する工程である。
電池前駆体形成工程において用いられる、リチウム元素を含む正極活物質、及び、正極層は上記「1.全固体電池」で記載したリチウム元素を含む正極活物質、及び、正極層と同様のため、ここでの記載は省略する。なお、第1の実施形態の場合、全固体電池のLi源は正極活物質に含まれるリチウム元素であるため、第1の実施形態の電池前駆体形成工程においてはリチウム元素を含む正極活物質を用いる。
電池前駆体の形成において、正極層を配置するタイミングは特に限定されず、上記「(1)金属Mg層形成工程」の前に固体電解質層の一面上に正極層を配置してもよく、上記「(1)金属Mg層形成工程」の後に固体電解質層の金属Mg層が配置されている側とは反対側に正極層を配置してもよい。
(3)電池前駆体充電工程
電池前駆体充電工程は、前記電池前駆体を充電することにより、前記金属Mg層を金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層にする工程である。
充電の条件は特に限定されず、金属Mg層の厚さ等によって、充電時間等を適宜調整してもよい。
電池前駆体充電工程において得られる、Li−Mg合金層は上記「1.全固体電池」で記載した負極層に相当する。
本開示の第1の実施形態の全固体電池の製造方法としては、例えば、まず、固体電解質材料の粉末を加圧成形することにより固体電解質層を形成する。そして、固体電解質層の一面上でリチウム元素を含む正極活物質を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を得る。その後、固体電解質層の正極層を形成した面とは反対側の面上に電子ビーム蒸着装置を用いて金属マグネシウムを含む金属Mg層を形成する。そして、得られた正極層−固体電解質層−金属Mg層接合体に必要に応じて集電体を取り付けて電池前駆体を得る。そして電池前駆体を充電することにより、正極層から金属Mg層に移動してきたリチウムイオンと金属Mg層に含まれる金属マグネシウムとを反応させ、金属リチウムと金属マグネシウムのβ単相の合金を含む負極層を得ることにより、本開示の全固体電池としてもよい。
この場合、固体電解質材料の粉末、及び正極合剤の粉末を加圧成形する際のプレス圧は、通常1MPa以上600MPa以下程度である。
加圧方法としては、特に制限されないが、正極層の形成において例示した加圧方法が挙げられる。
2−2.第2の実施形態
本開示の第2の実施形態は、前記全固体電池の製造方法であって、
前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層を形成する工程と、
前記負極集電体と、前記Li−Mg合金層と、前記固体電解質層と、正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置する工程と、を有することを特徴とする。
第2の実施形態は、少なくとも、(A)Li−Mg合金層形成工程と、(B)配置工程を有する。
(A)Li−Mg合金層形成工程
Li−Mg合金層形成工程は、前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層を形成する工程である。
Li−Mg合金層形成工程において用いられる、負極集電体、及び、固体電解質層は上記「1.全固体電池」で記載した負極集電体、及び、固体電解質層と同様のため、ここでの記載は省略する。
Li−Mg合金層形成工程において得られる、Li−Mg合金層は上記「1.全固体電池」で記載した負極層に相当する。
Li−Mg合金層形成に用いるLi−Mg合金は、全固体電池のサイクル特性を向上させ、また、全固体電池を酸素含有雰囲気下で製造しても全固体電池の抵抗上昇を抑制することができる観点から、合金中のリチウム元素の元素比率が96.92atomic%以上99.97atomic%以下であってもよい。
なお、Li−Mg合金中のMg元素の質量比率は0.1質量%〜10質量%であってもよい。
Li−Mg合金層の形成方法は、例えば、電子ビーム蒸着装置を用いて負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上にLi−Mg合金を蒸着する方法等が挙げられる。なお、Li−Mg合金層の形成が容易な観点から、負極集電体の一面上にLi−Mg合金層を形成してもよい。
(B)配置工程
配置工程は、前記負極集電体と、前記Li−Mg合金層と、前記固体電解質層と、正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置する工程である。
配置工程において用いられる、正極活物質、及び、正極層は上記「1.全固体電池」で記載した正極活物質、及び、正極層と同様のため、ここでの記載は省略する。なお、第2の実施形態の場合、全固体電池のLi源はLi−Mg合金に含まれるリチウム元素であってもよいため、第2の実施形態の配置工程においてはリチウム元素を含む正極活物質以外に上述したリチウム元素を含まない正極活物質を用いてもよい。
配置工程において、正極層を配置するタイミングは特に限定されず、上記「(A)Li−Mg合金層形成工程」の前に固体電解質層の一面上に正極層を配置してもよく、上記「(A)Li−Mg合金層形成工程」の後に固体電解質層のLi−Mg合金層が配置されている側とは反対側に正極層を配置してもよい。
Mg元素は負極層と負極集電体の界面ではなく固体電解質層と負極層の界面に存在することで全固体電池の充放電時にリチウムイオンが均一に拡散することを容易にする。
しかし、第1の実施形態では、負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを形成するため、形成される金属Mg層の表面は酸化して酸化Mg層が形成される。酸化Mg層が形成されると、固体電解質層と負極層の界面にMg元素が十分に拡散せず、Li−Mg合金中のMg元素の元素比率に対する全固体電池の充放電効率の向上効果が小さくなる場合がある。
一方、第2の実施形態のように、全固体電池の組み立て時に予めLi−Mg合金層を負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に形成し、Li−Mg合金層を負極集電体と固体電解質層の間に配置しておく場合の方が、第1の実施形態のように、金属Mg層を負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に形成し、金属Mg層を負極集電体と固体電解質層の間に配置して、その後電池前駆体を充電して金属Mg層をLi−Mg合金層にする場合よりも、Mg元素が固体電解質層と負極層との界面に拡散しやすいと推察されるため、Li−Mg合金中のMg元素の元素比率を小さくしても全固体電池の充放電時にリチウムイオンが均一に拡散することを可能にし、全固体電池の充放電効率を向上させ、且つ、Li−Mg合金中のMg元素の元素比率を小さくすることにより全固体電池のエネルギー密度を向上させることができる。
また、硫化物系固体電解質に金属Liを接触させると、硫化物系固体電解質中のPがLiPに還元されて、これが抵抗層となることが知られている。一方、第2の実施形態のように、全固体電池の組み立て時に予めLi−Mg合金層を負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に形成する場合、固体電解質層の表面におけるLiとの接触によるLiPの生成を抑制し、固体電解質層と負極層の界面の抵抗の増加を抑制することができる。
さらに、金属Liは大気と反応してLiCOを形成し、LiCOは全固体電池内で抵抗層となり、全固体電池の充放電による全固体電池の短絡、及び、劣化等の原因となる。
そのため、金属Liを負極活物質として用いた負極を備える全固体電池は、Ar等の不活性ガス雰囲気下で製造しなければならず、生産性が悪い。
一方、第2の実施形態のように、全固体電池の組み立て時に予めLi−Mg合金層を負極集電体の一面上又は固体電解質層の一面上に形成する場合、ドライ雰囲気(露点−30℃)等の酸素含有ガス雰囲気にLi−Mg合金層を曝露させてもLi−Mg合金層の表面でのLiCOの生成を抑制することができ、Li−Mg合金層の酸素含有ガスに曝されている表面には、薄いLi−Mg−Oを含む低抵抗層が形成されるに留まると考えられる。
(実施例1)
電子ビーム蒸着装置を用いて、Cu箔の一面上に金属マグネシウムを30nm成膜して、Cu箔の一面上に金属マグネシウム層を形成した。
そして、硫化物系固体電解質として、LiBrおよびLiIを含むLiS−P系材料を101.7mg準備し、当該硫化物系固体電解質を6ton/cmの圧力でプレスし、固体電解質層(厚さ500μm)を得た。
次に、金属Li箔(厚さ150μm)を固体電解質層の一面上に配置し、固体電解質層の金属Li箔を配置した面とは反対側の面上に固体電解質層と金属マグネシウム層とが接触するように金属マグネシウム層を一面上に有するCu箔を配置し、これらを1ton/cmの圧力でプレス成型して、Li金属箔、固体電解質層、金属マグネシウム層、Cu箔をこの順に有する評価用電池1を得た。
(実施例2)
電子ビーム蒸着装置を用いて、Cu箔の一面上に金属マグネシウムを100nm成膜したこと以外は実施例1と同様の方法で評価用電池2を得た。
(実施例3)
電子ビーム蒸着装置を用いて、Cu箔の一面上に金属マグネシウムを1000nm成膜したこと以外は実施例1と同様の方法で評価用電池3を得た。
(実施例4)
電子ビーム蒸着装置を用いて、Cu箔の一面上に金属マグネシウムを5000nm成膜したこと以外は実施例1と同様の方法で評価用電池4を得た。
(比較例1)
Cu箔の一面上に金属マグネシウム層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で評価用電池5を得た。
[充放電試験1]
25℃の恒温槽に評価用電池1を1時間静置し、評価用電池1内の温度を均一化した。
次に評価用電池1を、電流密度435μA/cmの一定電流で充電して固体電解質層と金属マグネシウム層との界面において、金属Li箔が溶解して固体電解質層を通過して金属層側に移動してきたリチウムイオンと金属マグネシウム層の金属マグネシウムとが反応して得られたβ単相の合金を含む負極層を形成し、評価用電池1の充電容量が4.35mAh/cmに到達した時点で充電を停止した。これにより、評価用電池1は、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含む負極層を有する構成の全固体リチウム二次電池となった。そして、10分後に評価用電池1を電流密度435μA/cmの一定電流で放電し合金中の金属Liを溶解させ、評価用電池1の電圧が1.0Vに到達した時点で放電を終了した。
評価用電池1の充放電効率を下記の式より求めた。
充放電効率(%)=(放電容量÷充電容量)×100
そして、上記充電開始から放電終了までを1サイクルとして、合計10サイクル充放電を繰り返した。評価用電池1の各サイクルにおける充放電効率から平均充放電効率を算出した。結果を表1に示す。
評価用電池2については、評価用電池1と同様の方法で、平均充放電効率を算出した。
評価用電池3については、初回充放電から通算10サイクル充放電を行うことにより、金属マグネシウム層の金属マグネシウムを全て金属リチウムと合金化させ、その後、さらに10サイクル(通算20サイクル)の充放電を行い、11サイクルから20サイクルまでの各サイクルにおける充放電効率から、平均充放電効率を算出した。
評価用電池4については、初回充放電から通算20サイクル充放電を行うことにより、金属マグネシウム層の金属マグネシウムを全て金属リチウムと合金化させ、その後、さらに10サイクル(通算30サイクル)の充放電を行い、21サイクルから30サイクルまでの各サイクルにおける充放電効率から、平均充放電効率を算出した。
評価用電池5については、5サイクル目で短絡が発生したため、4サイクル充放電までの各サイクルの充放電効率から平均充放電効率を算出した。結果を表1に示す。
[合金中のLi元素比率]
評価用電池1〜2、5については、1サイクル目の充電後の満充電時の負極層に含まれる合金について、合金中に含まれるリチウム元素の比率を算出し、合金がβ単相の合金であることを確認した。
評価用電池3については、10サイクル目の充電後の満充電時の負極層に含まれる合金について、合金中に含まれるリチウム元素の比率を算出し、合金がβ単相の合金であることを確認した。
評価用電池4については、20サイクル目の充電後の満充電時の負極層に含まれる合金について、合金中に含まれるリチウム元素の比率を算出し、合金がβ単相の合金であることを確認した。合金中に含まれるリチウム元素の比率を表1に示す。
合金中のリチウム元素の比率は、以下の方法により算出した。
まず、金属リチウムの析出容量に相当する金属リチウムのモル数を求めた。
金属リチウムの原子量は6.941g/molであり、金属リチウムの理論容量は3861mAh/gとして、金属リチウムの析出容量はCとする。
上記から、金属リチウムの質量(g)は(C/3861)であるため、金属リチウムのモル数は(C/3861)/6.941から算出した。
次に、金属Mgのモル数を求めた。
金属Mgの密度は1.738g/cmであり、金属Mgの原子量は24g/molであり、金属マグネシウム層の面積はSとし、金属マグネシウム層の厚みはDとする。
上記から、金属Mgの質量(g)は(1.738×S×D)であるため、金属Mgのモル数は[(1.738×S×D)/24]から算出した。
上記から、[金属リチウムのモル数/(金属リチウムのモル数+金属Mgのモル数)]×100を算出し、合金中のリチウム元素の比率(atomic%)が求められた。
[評価結果1]
負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含まない金属リチウムのみの負極層を有する比較例1の評価用電池5の平均充放電効率は97.30%である。
一方、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含む負極層を有する実施例1〜4の評価用電池1〜4の平均充放電効率は、比較例1の評価用電池5の平均充放電効率よりも高い。特に、満充電時の合金中のLi元素比率が96.80atomic%の実施例3の評価用電池3では、平均充放電効率が99.90%と高く、電池特性が優れている。
したがって、本開示によれば、充放電効率が高い全固体電池を提供することができることが実証された。
(実施例5)
[Li−Mg合金箔の作製]
Li−Mg合金を射出成型し、成型体をロールプレスして厚さ100μmに圧延し、Li−Mg合金箔を得た。
Li−Mg合金箔に含まれる元素組成はICP発光分析により定量化した。
ICP発光分析の結果、Li−Mg合金箔中のLi元素比率は99.97atomic%であり、Mg質量比率は0.1質量%であり、0.2質量%の不純物を含み、不純物元素としては、Na、K、Ca、Fe、及びNが含まれていた。
[評価セルの作製]
(1)Li−Mg合金箔の表面酸化被膜を除去し、ローラーにより厚さ80μmに圧延し、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露させた。そして、Li−Mg合金箔を1cmの正方形状に成形した。1cmの正方形状に成形したLi−Mg合金箔を合計2枚作製した。
(2)硫化物系固体電解質として、LiS−P系材料を101.7mg準備し、当該硫化物系固体電解質を6ton/cmの圧力でプレスし、断面積1cmの固体電解質層(厚さ500μm)を得た。
(3)固体電解質層を1cmの正方形状に成形した2枚のLi−Mg合金箔で挟みLi−Mg合金箔−固体電解質層−Li−Mg合金箔の積層体Aを形成した。そして、さらに、2枚のNi箔を準備し、上記積層体Aを2枚のNi箔で挟み、Ni箔−Li−Mg合金箔−固体電解質層−Li−Mg合金箔−Ni箔の積層体Bを形成し、積層体Bを1ton/cmの圧力で成形した。
(4)積層体Bを0.6Nmで拘束し、評価用電池Aを得た。評価用電池Aをセパラブルフラスコ内に入れて密封した。
上記(1)〜(4)の作業はAr充填グローブボックス内で行った。
[充放電試験2]
評価用電池Aを60℃の恒温槽にて3時間静置し、評価用電池A内の温度を均一化した。
評価用電池Aに対して電流密度0.1mA/cmの電流を流し、その時の応答電圧から評価用電池Aの初期抵抗を求めた。
そして、評価用電池Aに対して電流密度0.5mA/cmの一定電流での充放電を1サイクルとし、合計100サイクルの充放電を行った。
100サイクルの充放電後の評価用電池Aに対して電流密度0.1mA/cmの電流を流し、その時の応答電圧から評価用電池Aの100サイクル後抵抗を求めた。
評価用電池Aの初期抵抗と評価用電池Aの100サイクル後抵抗とから下記式により100サイクル後抵抗増加率を算出した。結果を表2に示す。
100サイクル後抵抗増加率(%)=(100サイクル後抵抗÷初期抵抗)×100
(実施例6)
Li元素比率は99.86atomic%であり、Mg質量比率は0.5質量%であるLi−Mg合金箔を作製したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池Bを作製し、実施例5と同様の方法で充放電試験2を行った。結果を表2に示す。
(実施例7)
Li元素比率は99.71atomic%であり、Mg質量比率は1質量%であるLi−Mg合金箔を作製したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池Cを作製し、実施例5と同様の方法で充放電試験2を行った。結果を表2に示す。
(実施例8)
Li元素比率は99.12atomic%であり、Mg質量比率は3質量%であるLi−Mg合金箔を作製したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池Dを作製し、実施例5と同様の方法で充放電試験2を行った。結果を表2に示す。
(実施例9)
Li元素比率は99.52atomic%であり、Mg質量比率は5質量%であるLi−Mg合金箔を作製したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池Eを作製し、実施例5と同様の方法で充放電試験2を行った。結果を表2に示す。
(実施例10)
Li元素比率は96.92atomic%であり、Mg質量比率は10質量%であるLi−Mg合金箔を作製したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池Fを作製し、実施例5と同様の方法で充放電試験2を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
Li−Mg合金箔を作製する代わりにLi元素比率100atomic%の金属リチウム箔を準備したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池Gを作製し、実施例5と同様の方法で充放電試験2を行った。結果を表2に示す。
[評価結果2]
表2に示す通り、実施例5〜10は、比較例2と比較して抵抗増加率が低下し、Li元素比率が99.86atomic%の実施例6で最も抵抗増加抑制効果が高かった。
したがって、本開示によれば、充放電サイクルに伴う抵抗増加を抑制することができる全固体電池を提供することができることが実証された。
(実施例11)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、実施例5と同様の方法で評価用電池aを作製した。
[インピーダンス評価]
評価用電池aを25℃の恒温槽にて3時間静置し、評価用電池a内の温度を均一化した。
評価用電池aについて印加電圧10mV、測定範囲1MHz〜1mHzでインピーダンス評価を行い、ドライ雰囲気曝露処理したLi−Mg箔表面の抵抗を測定した。
また、比較対象として、実施例5の評価用電池Aについても評価用電池aと同様の条件でインピーダンス評価を行い、Ar雰囲気曝露処理したLi−Mg箔表面の抵抗を測定した。
なお、複素インピーダンスプロットから得られた円弧の直径には、固体電解質層とLi−Mg箔との界面の抵抗に加えて、固体電解質の粒子のバルクや粒子同士の粒界の抵抗が含まれるが、固体電解質由来の抵抗は評価した各評価用電池において不変として、円弧の直径から得られる評価用電池Aと評価用電池aの抵抗値を比較し、下記式からドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
ドライ雰囲気曝露による抵抗増加率(%)=(ドライ雰囲気曝露処理したLi−Mg箔の抵抗/Ar雰囲気曝露処理したLi−Mg箔の抵抗)×100
(実施例12)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、実施例6と同様の方法で評価用電池bを作製した。そして、実施例11と同様の方法で、評価用電池bと実施例6の評価用電池Bについてインピーダンス評価を行い、得られた評価用電池Bと評価用電池bの抵抗値から上記式よりドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
(実施例13)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、実施例7と同様の方法で評価用電池cを作製した。そして、実施例11と同様の方法で、評価用電池cと実施例7の評価用電池Cについてインピーダンス評価を行い、得られた評価用電池Cと評価用電池cの抵抗値から上記式よりドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
(実施例14)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、実施例8と同様の方法で評価用電池dを作製した。そして、実施例11と同様の方法で、評価用電池dと実施例8の評価用電池Dについてインピーダンス評価を行い、得られた評価用電池Dと評価用電池dの抵抗値から上記式よりドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
(実施例15)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、実施例9と同様の方法で評価用電池eを作製した。そして、実施例11と同様の方法で、評価用電池eと実施例9の評価用電池Eについてインピーダンス評価を行い、得られた評価用電池Eと評価用電池eの抵抗値から上記式よりドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
(実施例16)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、実施例10と同様の方法で評価用電池fを作製した。そして、実施例11と同様の方法で、評価用電池fと実施例10の評価用電池Fについてインピーダンス評価を行い、得られた評価用電池Fと評価用電池fの抵抗値から上記式よりドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例5の[評価セルの作製]の(1)において、Li−Mg合金箔をAr雰囲気グローブボックス内で24時間曝露する代わりに、露点−30℃に管理されたドライ雰囲気グローブボックス内で24時間曝露したこと以外は、比較例2と同様の方法で評価用電池gを作製した。そして、実施例11と同様の方法で、評価用電池gと比較例2の評価用電池Gについてインピーダンス評価を行い、得られた評価用電池Gと評価用電池gの抵抗値から上記式よりドライ雰囲気曝露による抵抗増加率を算出した。結果を表3に示す。
[評価結果3]
表3に示す通り、実施例11〜16は、比較例3と比較してドライ雰囲気暴露処理による抵抗増加率が低下し、Li99.52atomic%の実施例15で最も抵抗増加抑制効果が高かった。さらに、実施例12〜15は、抵抗がほとんど増加しないか、又は減少した。
したがって、本開示によれば、全固体電池を酸素含有ガス雰囲気下で製造しても全固体電池の抵抗の増加を抑制することができることが実証された。
11 固体電解質層
12 正極層
13 負極層
14 正極集電体
15 負極集電体
16 正極
17 負極
100 全固体電池

Claims (5)

  1. 負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体電池であって、
    正極層を含む正極と、負極集電体及び負極層を含む負極と、当該正極層並びに当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を有し、
    前記負極層は、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含み、
    前記全固体電池の満充電時において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が81.80atomic%以上99.97atomic%以下であることを特徴とする全固体電池。
  2. 前記請求項1に記載の全固体電池の製造方法であって、
    前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属マグネシウムを含む金属Mg層を形成する工程と、
    前記負極集電体と、前記金属Mg層と、前記固体電解質層と、リチウム元素を含む正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置してなる電池前駆体を形成する工程と、
    前記電池前駆体を充電することにより、前記金属Mg層を金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層にする工程と、を有することを特徴とする全固体電池の製造方法。
  3. 前記請求項1に記載の全固体電池の製造方法であって、
    前記負極集電体の一面上又は前記固体電解質層の一面上に金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含むLi−Mg合金層を形成する工程と、
    前記負極集電体と、前記Li−Mg合金層と、前記固体電解質層と、正極活物質を含有する正極層と、をこの順に配置する工程と、を有することを特徴とする全固体電池の製造方法。
  4. 前記合金中のリチウム元素の元素比率が96.92atomic%以上99.97atomic%以下である、請求項3に記載の全固体電池の製造方法。
  5. 負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体電池であって、
    正極層を含む正極と、負極集電体及び負極層を含む負極と、当該正極層並びに当該負極層の間に配置される固体電解質層と、を有し、
    前記負極層は、負極活物質として、金属リチウムと金属マグネシウムとのβ単相の合金を含み、
    前記全固体電池の満充電時において、前記合金中のリチウム元素の元素比率が81.80atomic%以上99.80atomic%以下であることを特徴とする全固体電池。
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